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JP2014225428A - 荷電粒子線照射装置、荷電粒子線の照射方法及び物品の製造方法 - Google Patents

荷電粒子線照射装置、荷電粒子線の照射方法及び物品の製造方法 Download PDF

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JP2014225428A JP2014025733A JP2014025733A JP2014225428A JP 2014225428 A JP2014225428 A JP 2014225428A JP 2014025733 A JP2014025733 A JP 2014025733A JP 2014025733 A JP2014025733 A JP 2014025733A JP 2014225428 A JP2014225428 A JP 2014225428A
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渉 山口
稲 秀樹
Hideki Ina
秀樹 稲
村木 真人
Masato Muraki
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Abstract

【課題】 基板表面における帯電分布に起因する描画位置のずれの補正を行うことが可能な荷電粒子線照射装置を提供すること。
【解決手段】 本発明に係る描画装置は、基板に向かって荷電粒子線を照射するための荷電粒子光学系と、前記荷電粒子線の照射位置を制御する制御部と、前記基板の面位置を計測する、第1の計測部と第2の計測部とを備え、前記第1の計測部と前記第2の計測部は帯電に対する特性が異なり、前記制御部は、前記第1の計測部及び前記第2の計測部の計測値に基づいて、前記荷電粒子線の照射位置を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板の表面に対して荷電粒子線を照射する荷電粒子線照射装置、荷電粒子線の照射方法、及び物品の製造方法に関する。
半導体集積回路を製造するためのリソグラフィー工程における、レジスト上に回路パターンを転写するための手法の一つとして、電子線描画方式が知られている。電子線描画方式とは電子源から放出された電子線を基板上に集束させて、その電子線を走査させることによってパターンの描画を行う方式である。そのため、従来の露光方式と比べてマスク無しで様々なパターンを転写できるという利点がある。
しかし電子線描画方式は電荷を有する電子を照射する手法であるため、基板の表面の帯電により電子線の軌道が曲げられてしまうことで、その照射位置がずれてしまうという問題がある。
基板上に塗布されているレジストに対して電子線が照射されると、基板の周囲に二次電子が放出されたりレジスト表面に正電荷が蓄積されたりする。これらに起因する基板の表面の帯電、及び基板周辺部の接地によって、例えば図8(a)の破線に示すような等電位面が形成される。
このとき、基板の外縁付近における等電位面82に直交する軸は、Z軸方向からずれが生じやすい。その結果、特に外縁付近に照射された電子線81ほど帯電の影響を受けて軌道が変化しやすく、XY平面上において図8(b)に示すように描画位置がずれやすくなってしまう。このようにして、設定されたパターンと実際に描画されるパターンとがずれてしまう現象が知られている。
幾層もの半導体層を積層させていくデバイスの製造工程において、各層における描画位置のずれは重ね合わせ精度の低下につながる。そのため、回路パターンの微細化及び複雑化が進むにつれて本現象は無視できないものとなってきている。
そこで、基板周囲の帯電分布に起因する描画位置のずれを補正する手法として、特許文献1には基板表面の電界強度を計算によって求める技術が記載されている。電子線の照射位置及びその周囲に生じる電界強度を算出し、算出された電界強度に基づいて電子線の描画位置のずれを補正するという手法である。
さらに、特許文献2には、描画パターンの位置を合わせるためのマーク(以下、アライメントマークと称す)に向かって光と電子線を各々照射することで、描画位置のずれを計測する技術が記載されている。アライメントマークに向かって照射した、光の反射位置を光検出器で検出し、電子線の照射位置から生じる二次電子を二次電子検出器によって検出する。そして、両検出器による計測結果の差分を電子線による描画位置のずれとして補正をする手法である。
特開2007−324175号公報 特開2011−243957号公報
ところが、図8に示すような広範囲に帯電する事象の他に、レジストに対して照射された電子線がレジスト下層のプロセスの影響を受けて局所的に帯電する事象も考慮すると、補正精度のさらなる向上が望まれる。
特許文献1のように電界強度を計算によって求める手法では、実際の帯電分布と算出した帯電分布との間でずれが大きく生じる場合がある。また、特許文献2に記載の手法は実測に基づくものではあるが、アライメントマークを計測対象としているため、計測位置に制約が生じてしまう。
そこで、本発明は上記の課題を鑑みてなされたものであり、基板表面の帯電に起因する照射位置のずれを補正することが可能な、荷電粒子線照射装置を提供することを目的とする。
本発明の荷電粒子線照射装置は、基板に向かって荷電粒子線を照射するための荷電粒子光学系と、前記荷電粒子線の照射位置を制御する制御部と、前記基板の面位置を計測する、第1の計測部と第2の計測部とを備え、前記第1の計測部と前記第2の計測部は帯電に対する特性が異なり、前記制御部は、前記第1の計測部及び前記第2の計測部の計測値に基づいて、前記基板上における前記荷電粒子線の照射位置を制御することを特徴とする。
本発明の荷電粒子線照射装置によれば、計算値ではなく、基板上の任意の位置で計測された実測値に基づいて、基板表面の帯電に起因する照射位置のずれを補正することができる。よって本発明を例えば描画装置に用いれば、帯電に起因する描画位置のずれを補正して所望のパターンを描画することが可能となる。
第1の実施形態における描画装置の構成を示す図 第1の実施形態における静電容量センサの配置を示す図 第1の実施形態における描画位置のずれを補正する処理を説明するためのフローチャート 面位置から描画位置のずれの算出する方法を示す図 第2の実施形態における描画位置のずれを補正する処理を説明するためのフローチャート 第3の実施形態における第1及び第2の面位置計測部の構成を示す図 第5の実施形態における描画位置のずれを補正する処理を説明するためのフローチャート 帯電の影響による描画の位置ずれを示す図
以下に、本発明に係る荷電粒子線照射装置の実施形態として、集束された一本の電子線を用いてパターンを描画する描画装置を例に挙げて説明をする。ただし、電子線の本数は必ずしもこれに限定されるものではない。また、電子線以外の荷電粒子線として、イオンビームを用いても構わない。また、本発明は、描画装置に限らず、荷電粒子線を用いて加工や測定を行なう各種装置に適用できる。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態における描画装置の構成について図1を用いて説明する。
荷電粒子線を照射するための照射部20は、電子線を放出する電子源1と、荷電粒子光学系である電子光学系2を含む。電子源1から放出された電子線は電子光学系2を介して基板3上の表面層に対して照射される。電子光学系2は電子レンズ系2a及び偏向器2bによって構成される。後述の制御部13からの指示を受けて、電子レンズ系2aは電子源1から放出された電子線を集束し、偏向器2bはX軸方向とY軸方向とに電子線を偏向する。さらに偏向器2bによって電子線の偏向度合いを切り替えることにより、基板に対する照射のON/OFFを短時間で切り替えることが可能となる。
ステージ4は、Xステージ4a、Yステージ4b、及びZステージ4cから構成される。基板3はステージ4により保持され、Xステージ4aによってX軸方向に、Yステージ4bによってY軸方向に、そしてZステージ4cによってZ軸方向に移動する。
ステージ4上であり、かつ基板3とは異なる位置に、基準マークが形成された基準板5が設置される。Xステージ4a上の一端には、基板3のX軸方向の位置を決めるための反射鏡6が設けられている。Yステージ4b上にも同様にして、不図示の反射鏡が設けられている。なお、基板3を保持するステージ4がX,Y及びZ軸方向に移動可能な構成となっていれば、ステージ4は本実施形態の構成に限られるわけではない。
干渉計7は、反射鏡6に対してレーザ光を射出することでステージ4のX軸方向の位置を計測する。干渉計7の光源から射出されたレーザ光は互いに周波数の異なる測定光と参照光に分割され、測定光が反射鏡6に、参照光が干渉計7の内部の参照鏡(不図示)に各々入射する。反射鏡6及び参照鏡により反射される光を重ね合わせて干渉させ、干渉計7の検出器を用いて干渉光の周波数を検出する。これにより位置検出部15は、参照光の光路長を基準としてステージ4のX軸方向の位置が計測する。
また、ステージ4の移動に伴い反射鏡6が移動することで、反射鏡6によって反射される光の周波数がΔfだけ変化するため、干渉計7の検出器により検出される干渉光の周波数もΔfだけ変化している信号が検出される。位置検出部15がこのビート信号を処理することにより、ステージ4の移動量を求めることができる。同様にして、ステージ4のY軸方向の位置は、ステージ4のY軸方向の位置を検出する干渉計(不図示)によって計測される。
アライメント光学系8は、基板3上のアライメントマークや基準板5上に形成されている基準マークに対して、レジストが露光されない波長帯域の光を照射する。その光の反射光をアライメント光学系8のセンサ上に結像することで、XY平面上におけるアライメントマークや基準マークの位置を検出する。
アライメント光学系8の近傍には第1の計測部である光フォーカスセンサ9があり、その投光系9aと受光系9bによって面位置を計測する。なお、以下、面位置とは各種センサから基板3の表面までのZ軸方向の距離とする。投光系9aは計測対象である基板3に対して光を斜め上方から入射させ、受光系9bは基板3からの反射光を受光する。面位置は反射光の強度分布から求められる。光フォーカスセンサ9は、基板3の周囲に生じる帯電の影響を受けることなく基板3の面位置を計測することが可能である。
なお、本実施形態のように光フォーカスセンサ9を用いて面位置を計測する場合は、基板3のプロセスに起因する計測エラーを低減できるように光フォーカスセンサ9の光源に配慮することが望まれる。光フォーカスセンサ9による計測は、レジスト層とその下層の境界面における反射光や、基板3上に形成された半導体層のパターンの密度の影響を受けて計測エラーが生じる可能性があるからである。計測エラーの度合いは光源の波長やレジスト層の下層の反射率により左右されるため、単一波長の光ではなく広帯域の光を光源として使用して、計測される信号の重心位置をもって面位置を求めることが好ましい。
ここで、広帯域の光とは、なるべく多くのピーク波長を含む光を意味し、ピーク波長が400nm以上の光が好ましい。さらに言うと、450nmから800nmの波長帯域の光を連続的に含む光であることがより好ましい。紫外光(波長400nm以下)を基板3上に照射してしまうと、基板3上に塗布されたレジストが感光してしまう恐れがあるからである。
好ましい光フォーカスセンサ9の例としては、広帯域光を発するハロゲンランプや白色LED等を備える光フォーカスセンサが挙げられる。また、広帯域光を計測光と参照光とに分割し、計測対象物及び参照面で各々反射した光を干渉させる白色干渉センサを使用しても構わない。あるいは、単一の波長を広波長帯域で走査させることが可能な波長走査型光源でも構わない。
光フォーカスセンサ9の配置は本実施形態のようにアライメント光学系8の近傍に限られるわけではなく、電子光学系2の下端部や、さらにその他の場所に配置されても良い。ただし、白色光源を有する光フォーカスセンサ9のようにサイズが大きいセンサを使用する場合は、電子光学系2の下端部のような狭いスペースの箇所に配置することは難しい。そのため、スペースの制約が少ない箇所に配置すべきであり、特にアライメント光学系8の近傍に配置すると、アライメントマークを計測する際に使用されるフォーカスセンサと兼用させることができ、好適である。
第2の計測部である面位置計測器は静電容量センサ11である。光フォーカスセンサ9に比べて小型であり、配置上の制約が少ないことから、例えば図1に示すように電子光学系2の下端部に配置することができる。静電容量センサ11は基板3と静電容量センサ11の電極間の静電容量を求めることにより面位置を計測する。面位置を計測する際には、基板3と静電容量センサ11の電極間の静電容量C、基板3と静電容量センサ11の電極間の誘電率をε、静電容量センサ11の計測面積をS、基板3の面位置をDとして成り立つ関係式、C=(ε・S)/Dを利用する。
静電容量センサ11であれば、スクライブラインを除き電子線によって回路パターンを描画する領域(以下、パターン領域と称す)を含む、同一基板上の複数点の面位置を計測することができる。ここで、計測される面位置は、各静電容量センサ11の計測面積あたりの平均の面位置である。そのため、より局所的な面位置を計測するためには、計測面積の小さな静電容量センサ11を複数箇所に配置することが好ましい。これにより、パターン領域を含む、(1つのセンサの計測面積)×(センサの個数分)の面積の面位置を一度に評価することが可能となる。
静電容量センサ11を電子光学系2の下端部に配置する場合の配置例を図2に示す。図2は静電容量センサ11を基板3側から見た図である。電子光学系下端部の底面20の中心には電子線の射出口21があり、その射出口21の周囲を囲むように複数の静電容量センサ11がある。本実施形態では、静電容量センサ11の直径は2mm以上50mm以下が好ましく、より好ましくは2mm以上10mm以下とする。これによって、静電容量センサ11を用いて、計測に適切な面位置よりも離れた位置から基板3の面位置を計測しようとする場合であっても、計測誤差の発生を低減できるからである。
また、図2に示す静電容量センサ11のサイズや配置箇所はあくまで一例でありこれに限るわけではない。電子光学系下端部の半分程度の面積を占めるように配置したり、小規模に群を成した複数の静電容量センサ11を、数箇所に分散して配置しても良い。
静電容量センサ11によって計測される計測値(出力値)は基板3の表面に蓄積される電荷量の影響を受けて変化する。よって、前記計測値は帯電量に応じたエラーを含む値となる。一方、光フォーカスセンサ9により計測される計測値は帯電に起因する計測エラーを含まないものである。そこで、両センサにより計測される前記計測値を比較することにより、その差分を帯電の影響を受けて変化した値と考えることができる。
このように、本実施形態において使用する二種類の面位置計測器は、帯電に対する特性が異なる計測器であることを特徴とする。帯電に対する特性が異なる、とは、計測器の特性上計測値の主たるエラーの要因が基板3の表面に蓄積される電荷量によるものであるか否かということを意味しており、同じ種類の計測器におけるエラーの程度の差異を意味するわけではない。
なお、面位置に基づいて描画位置のずれを補正するためには、両計測器によって面位置を計測する際に、帯電分布に起因する計測エラー以外の計測エラーはなるべく低く抑えるほうが好ましい。
また、光フォーカスセンサ9による面位置の計測値と静電容量センサ11による面位置の計測値には、計測原理の違いから、レジストやレジスト下層の半導体層の分だけ初期オフセットが生じる。このように計測器の種類によって初期オフセットが生じる場合は、後述のメモリ18に格納されている、レジスト及び半導体材料の特性値や、描画されるパターン等の情報を用いて補正をする必要がある。また、基板上の同一領域において、光フォーカスセンサ9と静電容量センサ11により計測した面位置に基づいて、初期オフセットを求めて補正してもよい。さらに、初期オフセットの値が基板3の全領域で一様となる場合には、帯電の影響が生じない基準板5の面位置をそれぞれの計測器により計測することで補正をすることも可能である。
図1に示す描画装置の構成の説明に戻る。描画装置を構成する、前述の各部材は真空チャンバ12内に配置されており、真空チャンバ12の内部は不図示の真空ポンプによって真空に排気されている。
本実施形態の描画装置における制御部は、電子光学系2を制御する制御部13、計測機器を制御する制御部14、位置検出部15、ステージの位置を制御する制御部16、及び主制御部17を含む。ただし、本発明の制御部としては、これらのうち少なくとも制御部13、制御部16、及び主制御部17を含むものであれば良い。また、各々の制御部の機能が損なわれないのであれば、図1に示すように各々の制御部が独立して配置されても構わないし一つの回路基板上に一体となって配置されていても構わないものとする。
制御部13は電子源1及び電子光学系2と接続されており、主制御部17からの指令に基づいて電子レンズ系2aや偏向器2bを制御する。制御部13は電子源1のON/OFFを切り替える。さらに偏向器2bに印加する電圧を調整することで、電子線の偏向度合いを制御し、基板3に照射する電子線の照射位置を制御する。偏向度合いを大きくして金属板などで電子線を遮蔽すれば、基板3に対する照射のON/OFFを制御することも可能となる。このようにして電子線を照射するタイミングや位置を制御することで、ユーザによって設定されたパターンを描画するように制御する。また、制御部13は、電子レンズ系2aの構成素子に印加する電圧や電流を調整して、電子線の収差補正や集束位置を制御することも可能である。
制御部14は、アライメント光学系8、光フォーカスセンサ9、及び静電容量センサ11に接続されており、主制御部17からの指示を受けて各計測器に計測の実行を指示する。
位置検出部15は干渉計7に接続されており、干渉計7により検出されるビート信号に基づいてステージ4の位置を求める。制御部16は、主制御部17からの指示を受けて、Xステージ4a、Yステージ4b、及びZステージ4cを移動させる。照射位置のずれを補正するために、光フォーカスセンサ9や静電容量センサ11による計測結果に基づいて、基板3に電子線が照射される位置を光学系の光軸と交差する方向に制御する。
さらに制御部16は、照射に際して基板3と電子光学系2の、Z軸方向に関する相対位置を、アライメントマークの計測に際して基板3とアライメント光学系8との、Z軸方向に関する相対位置を一定にするために制御する。Z軸方向に関して、基板3と電子光学系2の相対位置や基板3とアライメント光学系8との相対位置を一定にするための面位置計測は、静電容量センサ11若しくは光フォーカスセンサ9、又はこれらの計測器を組み合わせて行うことが好ましい。これにより、フォーカス計測のための装置を別途に配置するのに必要となる、費用やスペースを削減することが可能となる。
主制御部17は制御部13、制御部14、位置検出部15、及び制御部16に接続されている。主制御部17は、その内部に保持されているCPU(Central Processing Unit)により、メモリ18に記憶されているプログラムを他の制御部に実行させる。その際に、メモリ18内のプログラムの読み込みや、各種演算、メモリ18内への各計測器から送られてきたデータの記憶を実行する。
メモリ18には、図3のフローチャートに示すプログラム、各計測器から送られてくる計測値、及び帯電量と電子線の位置ずれの関係を示すデータが記憶される。さらに、各種レジストやレジスト下層の酸化膜の特性(例えば、しきい値エネルギー、膜厚、比誘電率等)や、様々な描画パターンが記憶さている。
主制御部17が、メモリ18に記憶されているプログラムを実行するよう各制御部に指示を与えることによって、基板3の面位置計測及び描画の際の位置ずれ補正が行われる。以下、図3のフローチャートを用いて描画位置のずれ補正に関する一連の処理について説明する。なお、フローチャートが示す、処理が開始されるタイミングは、基板3に対して描画を行っているときとする。まずS301において、電子線による描画を中断し、制御部16は、光フォーカスセンサ9による計測位置まで基板3が移動されるようにステージ4を制御する。
S302では、制御部14による指示を受けて光フォーカスセンサ9が基板3の面位置を計測する。以下、光フォーカスセンサ9による第1の計測値を面位置Aと称し、面位置Aの値はメモリ18に記憶される。面位置Aを計測する領域は、光フォーカスセンサ9による再計測時までに電子線が描画する領域とする。この際に、描画の位置ずれ補正の精度を高めるためにも、パターン領域が計測領域として含まれていることが好ましい。
S303では、制御部16は基板3を静電容量センサ11の計測位置まで移動させる。S304において、制御部14は静電容量センサ11に基板3の面位置を計測させる。以下、静電容量センサ11による第2の計測値を面位置Bと称し、面位置Bの値もメモリ18に記憶される。この際に面位置Bを計測する領域と、S302において光フォーカスセンサ9が計測する領域とは同じ領域とする。
S305では、主制御部17が、基板3上のXY平面上の位置毎に面位置計測値の差分(面位置B−面位置A)を算出する。ここで、面位置Bは基板3表面の帯電に起因するエラーを含む値であり、面位置Aは帯電の影響を受けていない。よって、面位置Aと面位置Bの差分は基板3表面の帯電に起因するものである。そこでS306では、主制御部17が面位置の差分に相当する静電容量の計測誤差を求め、その値に対応する帯電量を算出する。面位置計測を行った全ての領域において帯電量を算出することで、基板3表面上の帯電分布が得られる。
S307では、S306において算出された帯電分布に基づいて、照射された電子線の軌道のずれを求める。この際に、主制御部17は、メモリ18に予め記憶されている帯電量と電子線の位置ずれの関係を示すデータを参照する。帯電量と電子線の位置ずれに関するデータは、計測によって求めたデータでも、計算で求めたデータであっても構わない。
S308では、主制御部17は、描画位置のずれを補正しながら描画を行うよう他の制御部に指示をする。主制御部17から指示される制御部は、制御部16と制御部13のいずれか一方、あるいは両制御部の組み合わせである。具体的な補正の手法として、制御部16によって描画の位置ずれを打ち消す向きにステージ4を平行移動させる方法がある。また、描画の位置ずれを打ち消すように未照射領域のパターンデータを書き換えてから、あるいは書き換え無しに直接、制御部13が偏向器2bの電圧を調整して電子線の照射位置を制御する方法もある。
S309において主制御部17は、面位置計測をしてから一定時間が経過したかどうかを判断する。一定時間が経過しており(YES)再び補正をするタイミングであると判断した際には、未照射の領域があるかどうかを判断する(S210)。S309において、一定時間が経過していない(NO)と判断した場合は、一定時間が経過するまで待機することになる。S310において未照射領域がある(YES)と判断した場合はS301に戻り、再び前記面位置計測及び描画位置のずれを補正する動作を行う。未照射領域が無い(NO)と判断した場合には、本プログラムを終了する。
なお、S305からS307までの手順において、描画位置のずれ量を求めるために高さマップを利用しても良い。高さマップを利用する算出方法について図3を用いて説明する。図4(a)は、S302において計測される面位置AとS304で計測される面位置B、及びそれらの位置座標に基づいて作成される高さマップである。面位置Aと面位置Bの差分を算出する際には、両グラフの差分を求めれば、図4(b)に示すグラフが得られる。図4(b)に基づき求まるXY平面上の描画位置のずれは、図4(c)のグラフで表現される。
静電容量センサ11と光フォーカスセンサ9での計測の順序が可逆である。また、図1に示す描画装置の構成において、電子線の照射と静電容量センサ11による未照射領域の面位置計測は、並行して実行することも可能である。この場合のS305−S307における処理は、静電容量センサ11が計測した領域に対して電子線が照射されるまでの間に実行されるのであれば、どのタイミングで行われても構わない。
前述のように、主制御部17は、描画位置のずれを補正しながら描画を行うよう他の制御部に指示をする。主制御部17から指示される制御部は、制御部16と制御部13のいずれか一方、あるいは両制御部の組み合わせである。
例えば、基板3上に複数の電子線を結像するマルチビーム方式において、各々の電子線の位置ずれの方向が異なる場合は、制御部13のみを用いて描画の位置ずれを補正することが好ましい。一方、照射領域において各々の電子線が同じ方向に一様にずれる場合は、制御部16による制御のみを実行しても構わない。
以上、帯電の影響を受ける面位置計測器と、帯電の影響を受けない面位置計測器により計測される面位置の差分から、電子線描画方式における描画の位置ずれを補正する手法について説明した。本実施形態によれば、実測によって基板3における局所的な帯電量を求めることができるため、精度良く描画の位置ずれを補正することが可能となる。さらに、パターン領域内も含めて面位置を計測して、実際に描画する位置における描画の位置ずれ量を求めることができるので、従来技術に比べてより精度良く描画の位置ずれを補正することが可能となる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、描画位置のずれを補正するための順序が第1の実施形態とは異なる場合について説明する。なお、本実施形態における描画装置の構成は、図3に加えてさらに図5に示すフローチャートの処理を実行するためのプログラムがメモリ18に記憶されていることを除けば、第1の実施形態と同様である。
図5に、第2の実施形態における描画位置のずれを補正するためのプログラムを示すフローチャートを示す。電子線によって1層のパターンを描画する描画開始前(照射開始前)であり、かつアライメント光学系8によってアライメントマークの位置を計測し終えた時点を、図5に示すフローチャートの開始時とする。
まずS501において、主制御部17は、基板3を光フォーカスセンサ9による計測位置まで移動させるように制御部16に対して指示をする。S502において、制御部14は、光フォーカスセンサ9に基板3の全領域の面位置Aを計測させる。
次にS503において、主制御部17は基板3を描画領域まで移動させるように制御部16に対して指示を行い、制御部13に対して描画を開始するように指示を与える。S504において、描画開始後(照射開始後)、一定時間が経過した(YES)と主制御部17が判断した場合には、主制御部17は基板3を静電容量センサ11の計測位置まで移動させるように制御部16に対して指示をする(S506)。一方、S504において一定時間が経過していない(NO)と判断した場合には、描画を続ける。
S506において、制御部14は静電容量センサ11に面位置Bを計測させる。この際に面位置Bを計測する領域は、静電容量センサ11による再計測時までに電子線が描画する領域とする。S506では、主制御部17は、面位置Bと面位置Bが計測された領域における面位置Aとの差分を算出する。S508からS511における処理は、第1の実施形態におけるS306からS309における処理と同様のため、説明を省略する。
S510において、主制御部17は電子線による未照射領域が残っているかどうかを判断する。まだ残っている(YES)と判断される場合には、S505のステップに戻り、主制御部17は制御部14に指示をして、静電容量センサ11に面位置Bを計測させる。以下、未照射領域が無くなるまで同様の処理を続ける。
このようにして本実施形態は、描画開始前に光フォーカスセンサ9によって基板3の全領域の面位置Aを計測すること、及び描画開始後に静電容量センサ11が面位置Bの計測を行うことを特徴とする。これにより、繰り返し基板3を光フォーカスセンサ9の計測位置まで移動させる時間を短縮することが可能となる。さらに、電子線によるパターンの描画作業を中断すること無いという点も、スループットの向上につながる。
前述した第2の実施形態は、第1の実施形態よりも描画パターンが複雑ではなく、補正精度を多少低下させてでもスループットを向上させたい場合に適している。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る描画装置の構成について説明する。第3の実施形態では、光フォーカスセンサ9及び静電容量センサ11の配置が第1及び第2の実施形態とは異なる。本実施形態によれば、主制御部17は制御部13、制御部14、及び制御部16を制御し、図3に示すフローチャートに基づいて面位置計測から描画位置のずれ補正までの指示を行う。
第1及び第2の実施形態では静電容量センサ11は電子光学系2の下端部に設置されているが、第3の実施形態では図6に示すように、アライメント光学系8や光フォーカスセンサ9の近傍に配置されることを特徴とする。このとき、光フォーカスセンサ9の計測領域と静電容量センサ11の計測領域とが同一となる、あるいは、一方の計測領域がもう一方の計測領域の一部を含むことが好ましい。
さらに、描画中にステージ4のZ方向の位置を知るために、電子光学系2と基板3との距離を測定する不図示の装置を配置する。本装置は面位置を計測できるものであれば、静電容量センサ11に限るものではない。その他の描画装置の構成については図1に示す描画装置の構成と同様である。
本実施形態のように二種類の面位置計測器をなるべく近い距離で配置することによって、面位置計測に伴うXステージ4aやYステージ4bの移動距離を少なくすることが可能となる。これにより、ステージ4の移動に伴う位置座標のずれの可能性も低減でき、精度良く面位置を計測することができる。さらに、ステージ4の移動時間を低減できることもできるため、描画の位置ずれを補正するまでの一連の動きにおけるスループットの低下を抑制することも可能となる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態の描画装置の構成について説明する。第4の実施形態は第2及び第3の実施形態における描画装置と組み合わせたものであり、静電容量センサ11が電子光学系2の下端部と光フォーカスセンサ9の近傍の二箇所に配置される構成となる。その他の構成は図1に示す描画装置と同様である。
第2の実施形態では、静電容量センサ11は電子光学系2の下端部に配置されており、電子線による描画開始前に光フォーカスセンサ9によって基板3全面の面位置計測を行う。これにより、光フォーカスセンサ9による測定のたびに、光フォーカスセンサの計測領域までステージ4を移動させる時間を省略できることを特徴としている。
一方、第3の実施形態では、静電容量センサ11は光フォーカスセンサ9の近傍に配置されている。面位置計測に伴うステージ4の移動を低減させることにより、精度良く面位置計測を行うこと及びステージ4の移動時間を省略できることを特徴としている。
静電容量センサ11が二箇所に配置されている本実施形態の場合は、ユーザが所望する描画パターンの複雑さ、精度、及びスループットの要請に応じて、使用する静電容量センサ11を選択できることを特徴とする。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態の描画装置について説明する。第5の実施形態における描画装置の構成は、第1から第4の実施形態における描画装置の構成のうちのいずれか一つであり、メモリ18には図7のフローチャートに示すプログラムが記憶されている。第5の実施形態は、第1の計測部である光フォーカスセンサ9や第2の計測部である静電容量センサ11によって計測される領域が選択可能であることを特徴とする。
第5の実施形態において主制御部17により実行される処理の流れを、図1に示す描画装置の構成に基づいて図7に示すフローチャートを用いて説明する。
まず描画に先立ち、主制御部17はS701において、帯電に起因する位置ずれの補正に際して面位置を計測する領域を選択する。例えば、基板3上に形成される各半導体層の材質や形状を考慮して反射率差の小さな領域を計測領域として選ぶことができる。これにより、反射率に起因する光フォーカスセンサの計測エラーを低減させることが可能となるため、描画位置の補正精度を向上させることができる。このような計測領域を選択する判断は、ユーザからの指示を受けて行われるものであっても、描画装置に予め設定されてされた条件に基づいて行われるものであっても構わない。
あるいは、過去に蓄積されたデータとして、基板3上の半導体層のパターンによって形成される帯電分布が一様になると考えられる領域と帯電分布が複雑となる領域とが分かっている場合には、それらと面位置計測を行う領域の密度を対応させることもできる。このようにすれば、計測不要な領域の面位置をわざわざ計測する時間を短縮することが可能となる。
S702からS706における処理の手順は、図2に示すフローチャートにおけるS301からS305における処理と同様であるため詳細な説明は省略する。ただし、光フォーカスセンサ9及び静電容量センサ11によって計測する領域は、S701の処理において選択される領域に限定される点において前述の他の実施形態とは異なる。
S707において、主制御部17は計測を行わなかった領域を補間して基板3表面の帯電分布を求める。このとき、S706により求まる、局所的な領域での帯電量を使用する。S708からS711における処理は、図2に示すフローチャートにおけるS307からS310における処理と同様であるため説明を省略する。
ここで、面位置計測の開始時に計測領域を選択する方法についてのみ説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。例えば、S703において光フォーカスセンサ9により基板3の面位置を計測した後に、面位置Aの情報に基づいて面位置Bを計測する領域を定めることも可能である。
本実施形態は、基板3において面位置を計測する領域を予め選択することを特徴としており、基板3の広範囲にわたって帯電分布が生じる場合や基板3上で類似の帯電分布が複数形成されるような場合に適している。選択された領域でのみ面位置の計測を行うため、基板3の全領域を計測する方法と比べて、描画の位置ずれ補正の精度を落とさずに計測時間を短くすることができるという利点がある。
(その他の実施形態)
面位置の計測結果から電子線の描画位置のずれを直接算出するようにして、帯電分布を算出する過程を省略しても構わない。さらに帯電分布や面位置のずれの算出方法は、計算に限るわけではなく、面位置の差分と描画位置のずれ量との関係を示すテーブルを参照して求めることもできる。
なお、第1から第5の実施形態において面位置の計測を行うタイミングが一定時間毎という例を示したが、計測を行うタイミングはこれに限られるわけではない。基板3の帯電は描画に起因して生ずるものであることから、積算照射量が大きい場合やパターン密度が高い場合には、むしろこれらの値が所定の値に達するごとに面位置の計測を行うよう設定することが好ましい。
あるいは、チップ単位の描画修了のタイミング、列毎の描画修了のタイミング、ストライプ毎の描画終了のタイミング等で面位置計測を行うように設定することも可能である。帯電に起因する位置ずれの補正の精度を高めるには、ある一点に対して電子線が照射される毎にその周辺の帯電分布は変化するため、なるべく頻繁に面位置の計測することが好ましい。
第1の実施形態だけでなくその他の実施形態においても、面位置の計測値に基づいて静電容量の計測誤差や電子線の照射位置のずれ量を求めるタイミングは、面位置が計測された領域に対して電子線を照射する前であればいつでも構わない。
一般に半導体デバイスを製造する場合には、ロット単位毎に同一パターンを描画することが多い。すなわち、同じ構造の半導体層が形成されている基板の表面に対して同じパターンを描画する工程を連続して行うことが多くなる。
同一の構造を有する基板に対して同一のパターンを描画する場合には、同様の帯電分布が生じると考えることができる。そのため、ロットの先頭の基板に関して求めた描画の位置ずれを補正するためのデータを、ロットの先頭の基板とは異なる基板である、同一ロット内の2番目以降の基板に対して転用させることが可能となる。このように処理することで、重複する計測動作を削減することができ、スループットの向上につながる。
データの転用は必ずしも同一構造を有する基板や同一パターンを描画する場合に限るわけではなく、形成されるパターンに歪みが生じない程度であれば、類似の構造を有する基板や類似のパターンを描画する場合に行っても構わない。
過去にパターンを描画した際の帯電分布に関するデータがメモリ18に残存する場合には、基板一枚分の面位置の計測値及び描画の位置ずれ補正用のデータを他の複数枚の基板に対して適用させることも可能である。基板1枚分の面位置を計測して補正用のデータを得て、他の基板への描画の際には面位置計測を省略することによって、スループットの低下を引き起こすことなく精度良く描画の位置ずれを補正することが可能となる。
前述の光フォーカスセンサ9による面位置計測は、描画装置の真空チャンバ12の外で行われても構わないものとする。また、真空チャンバ12の外において事前に基板の面位置を計測する場合には、その他の光センサやエアゲージ、超音波距離測定器等によって面位置計測を行うことも可能である。
あるいは、基板の帯電除去がなされている場合には、面位置を計測する光フォーカスセンサ9の代わりに静電容量センサを使用することも可能である。この場合に使用される静電容量センサは、描画開始後に面位置を計測する静電容量センサと共通の計測器であっても構わない。
以上、第1から第5の実施形態において静電容量センサや光センサを用いた例を中心に説明したが、本発明の実施形態はこれらに限るものではない。帯電に対する特性の異なる二種類のセンサによって、同じ物理量を検出し、その検出結果に基づいて描画の位置ずれを精度良く補正する実施形態を含む。
(物品の製造方法)
本発明における物品(半導体集積回路素子、液晶表示素子、CD−RW、レチクル等)の製造方法は、各実施形態に記載の描画装置によってウエハやガラス等の基板に対してビームを照射する工程と、パターンが描画された基板を現像する工程とを含む。さらに、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含んでも良い。
1 電子源
2 光学系
3 基板
4 ステージ
5 基準板
6 X軸用移動鏡
7 干渉計
8 アライメント光学系
9 光フォーカスセンサ
10 反射板
11 静電容量センサ
12 真空チャンバ
13 制御部<電子光学系>
14 制御部<計測機器>
15 位置検出部
16 制御部<ステージ>
17 主制御部
18 メモリ

Claims (20)

  1. 基板に向かって荷電粒子線を照射するための荷電粒子光学系と、
    前記荷電粒子線の照射位置を制御する制御部と、
    前記基板の面位置を計測する、第1の計測部と第2の計測部とを備え、
    前記第1の計測部と前記第2の計測部は帯電に対する特性が異なり、前記制御部は、前記第1の計測部及び前記第2の計測部の計測値に基づいて、前記基板上における前記荷電粒子線の照射位置を制御することを特徴とする荷電粒子線照射装置。
  2. 前記荷電粒子線照射装置はパターンを形成するためのものであって、前記第1の計測部及び前記第2の計測部は、パターンを形成する領域内の面位置を計測することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線照射装置。
  3. 前記制御部は、第1の計測部及び前記第2の計測部の計測値の差分に基づいて、前記荷電粒子線の照射位置のずれを補正する向きに前記荷電粒子線の照射位置を変えることを特徴とする請求項1又は2に記載の荷電粒子線照射装置。
  4. 前記制御部は、第1の計測部及び前記第2の計測部の計測値から基板の表面の帯電分布を求め、該帯電分布に基づいて前記荷電粒子線の照射位置を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の荷電粒子線照射装置。
  5. 前記制御部は、前記基板において計測される第1の計測部及び前記第2の計測部の計測値に基づいて、前記基板とは異なる基板に向かって照射する前記荷電粒子線の照射位置を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の荷電粒子線照射装置。
  6. 前記荷電粒子線を照射しながら、前記第2の計測部が前記面位置の計測を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の荷電粒子線照射装置。
  7. 前記第2の計測部は、前記荷電粒子光学系の下端部及び該荷電粒子光学系の下端部よりも前記第1の計測部に近い位置の、少なくとも一方に位置していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の荷電粒子線照射装置。
  8. 前記第2の計測部が、前記荷電粒子光学系の下端部及び該荷電粒子光学系の下端部よりも前記第1の計測部に近い位置に位置しており、計測に使用される前記第2の計測部を選択可能であることを特徴とする請求項7に記載の荷電粒子線照射装置。
  9. 前記制御部は、前記第1の計測部及び前記第2の計測部の計測値に基づいて、前記基板を保持して移動するステージ及び前記荷電粒子光学系の少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の荷電粒子線照射装置。
  10. 前記第2の計測部は静電容量センサであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の荷電粒子線照射装置。
  11. 前記第1の計測部は光センサであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の荷電粒子線照射装置。
  12. 複数箇所に配置される前記静電容量センサにより、同一基板上の複数点の面位置を計測することを特徴とする請求項10に記載の荷電粒子線照射装置。
  13. 前記光センサの光源は、複数のピーク波長を含む光を放出することを特徴とする請求項11に記載の荷電粒子線照射装置。
  14. 基板に向かって荷電粒子線を照射する照射部と、
    前記荷電粒子線の照射位置を制御する制御部と、
    面位置を計測する、光センサ及び静電容量センサを備え、
    前記制御部は、前記光センサ及び前記静電容量センサによる計測結果に基づいて、前記基板上における前記荷電粒子線の照射位置を制御することを特徴とする荷電粒子線照射装置。
  15. 基板に向かって荷電粒子線を照射する照射部と、
    前記荷電粒子線の照射位置を制御する制御部と、
    静電容量センサ及び該静電容量センサとは種類が異なるセンサを備え、
    前記制御部は、各センサの検出結果に基づいて、帯電による位置ずれが小さくなるように前記基板上における前記荷電粒子線の照射位置を制御することを特徴とする荷電粒子線照射装置。
  16. 前記制御部は、前記各センサの検出結果の差分に基づいて、前記荷電粒子線の照射位置を変えることを特徴とする請求項15に記載の荷電粒子線照射装置。
  17. 前記荷電粒子線は電子線であることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の荷電粒子線照射装置。
  18. 基板に向かって荷電粒子線を照射するステップと、
    第1の計測部によって前記基板の面位置を計測するステップと、
    第1の計測部とは帯電に対する特性が異なる第2の計測部によって前記基板の面位置を計測するステップと、
    前記第1の計測部及び前記第2の計測部の計測値に基づいて、前記基板上における前記荷電粒子線の照射位置を制御するステップとを有すること特徴とする荷電粒子線の照射方法。
  19. 基板に向かって荷電粒子線を照射するステップと、
    前記荷電粒子線の照射開始前に前記基板の面位置を計測する第1の計測ステップと、
    前記荷電粒子線の照射開始後に、前記基板の表面における帯電量に応じた計測値を出力する計測部によって前記基板の面位置を計測する第2の計測ステップと、
    前記第1及び第2の計測ステップで計測される計測値に基づいて、前記基板上における前記荷電粒子線の照射位置を制御するステップとを有すること特徴とする荷電粒子線の照射方法。
  20. 請求項1乃至17のいずれか1項に記載の荷電粒子線照射装置により荷電粒子線で基板を照射する工程と、
    前記基板を現像する工程とを含むことを特徴とする物品の製造方法。
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