JP2014223149A - 注射器用ガスケット - Google Patents
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Abstract
【課題】長期保存しても薬液漏れが生じない注射器(プレフィルドシリンジ)用ガスケットを提供する。
【解決手段】表面にフィルムがラミネートされており、フィルムの接液面の厚みが、摺動部の厚みより厚いことを特徴とする注射器用ガスケットである。フィルムの接液部の厚みが、摺動部の厚みに対して、1.2倍以上であることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】表面にフィルムがラミネートされており、フィルムの接液面の厚みが、摺動部の厚みより厚いことを特徴とする注射器用ガスケットである。フィルムの接液部の厚みが、摺動部の厚みに対して、1.2倍以上であることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、注射器用ガスケットに関し、とくにガスケット表面にフィルムがラミネートされた注射器(プレフィルドシリンジ)用ガスケットに関する。
医療用途に用いられる注射器として、予め薬液が充填された注射器(プレフィルドシリンジ)が知られている。プレフィルドシリンジは、薬液を移し変える手間が必要ないことから簡便に使用できることや、薬液を移し変える時点での医療過誤を防止できることから近年使用が増えている。このプレフィルドシリンジにおいては、従来の注射器(使用直前にバイアル等他の容器から薬液を吸い上げて使用する注射器)と異なり、長期間薬液と接触する容器としての性能が要求される。
注射器に使用されるガスケットの材料としては、架橋用の各種添加剤が添加された架橋ゴムが一般的に使用されており、該添加剤またはその熱分解物は、薬液と接触することで薬液中へと移行することがある。これらの移行した添加剤等は薬液の効果および安定性に悪影響を与えることがある。
また、ガスケットには、注射器のバレルに対して滑らかに摺動することが求められるが、架橋ゴムから構成されるガスケットは一般的に摺動性が悪く、使用に耐えない。このため、バレルまたはガスケットの表面にシリコーンオイルを塗布することが行われているが、シリコーンオイルは、薬液の効果および安定性に悪影響を与えることがある。
このような観点から、ゴム製ガスケットの表面を摺動性の良いフィルムでラミネートしたラミネートガスケットと呼ばれる製品が知られている(特許文献1)。ゴム製ガスケットの表面をフィルムで覆うことにより、架橋ゴムの各種成分が薬液へ移行することを防止するとともに、摺動性に優れたフィルムでラミネートすることでシリコーンオイルを塗布しなくても摺動性を確保することができる。摺動性に優れたフィルムとしては、超高分子量ポリエチレンやフッ素系樹脂が使用される。なかでもフッ素系樹脂は摺動性が高く、かつ化学的に安定であるため好適使用されている。フッ素系樹脂のなかでもポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、摺動性、安定性ともに極めて高く、多用されている。
しかしながら、摺動性に優れたフィルムは充分なゴム弾性を有しておらず、内部の架橋ゴムのゴム弾性を阻害する。ガスケットのゴム弾性はシリンジ内部の薬液の確実な封止に必須の特性であり、ゴム弾性が充分でない場合、内部の薬液が漏れてしまうという問題が生じる。内部のゴム弾性を阻害しないためには、フィルムの厚みが薄い方が好ましいが、薄いフィルムでは架橋ゴムの成分の薬液への移行を十分に阻止できなくなる傾向にある。また、PTFEフィルムは一般にスカイブ法によって成形されるが、フィルムの厚みが薄いとピンホールの発生頻度が上昇し、ピンホールが存在すると架橋ゴムの成分の薬液への移行を阻止できないという問題も生じる。
本発明は、前記課題を解決し、長期保存しても薬液漏れが生じない注射器(プレフィルドシリンジ)用ガスケットを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、表面にフィルムがラミネートされており、フィルムの接液面の厚みが、摺動部の厚みより厚いことを特徴とする注射器用ガスケットに関する。
フィルムの接液部の厚みが、摺動部の厚みに対して1.2倍以上であることが好ましい。
フィルムの接液部の厚みが25μm以上で、摺動部の厚みが25μm未満であることが好ましい。
フィルムの接液部の厚みが35μm以上で、摺動部の厚みが20μm以下であることが好ましい。
フィルムが、フッ素系樹脂からなるフィルムであることが好ましい。
フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、変性PTFE樹脂、またはエチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)であることが好ましい。
本発明の注射器用ガスケットでは、表面にラミネートされたフィルムの接液面の厚みが、摺動部の厚みより厚いため、内部の薬液への悪影響が少なく、かつ封止性に優れたプレフィルドシリンジ用ガスケットを提供することができる。
本発明の注射器用ガスケットは、表面にフィルムがラミネートされており、フィルムの接液面の厚みが、摺動部の厚みより厚いことを特徴とする。ここで、接液部の厚みとは、薬液と接触する天面部分で最小の厚みであり、摺動部の厚みとは、バレルと接触するガスケットの最大直径部分である。接液部のフィルムの厚みを摺動部のフィルムの厚みより厚くすることで、ゴム中の成分の移行の阻止と薬液の封止性の両立が可能となる。
架橋ゴム中の成分の薬液への移行を阻止するために接液部のラミネートフィルムの厚みは厚いほうが好適である。一方、バレルと接触する摺動面は、プレフィルド注射器の保管時には、薬液の封止面となり、ガスケットのゴム弾性を確保するために、摺動部のラミネートフィルムは薄いほど好適である。なお、摺動性を確保するために表面にはラミネートフィルムが存在することは必要であるため、フィルムの接液部の厚みが、摺動部の厚みより厚いことを要件とする。
フィルムの接液部の厚みは、摺動部の厚みに対して1.2倍以上であることが好ましく、1.75倍以上であることがより好ましい。1.2倍未満では、接液部と摺動部の厚みの差が得られず、接液部に必要な厚みの確保と摺動部に必要な薄さの確保が両立できなくなる傾向がある。上限はとくに限定されないが、10倍以下が好ましく、7倍以下がより好ましい。
厚みはとくに限定されず、ガスケットに求められる性能から適宜選択することができる。たとえば、ゴム中に含まれる各種成分の移行を確実に防止する場合には、フィルム全体の厚みを厚くすれば良く、薬液を確実に封止する場合には、フィルム全体の厚みを薄くすれば良い。
接液部の厚みは、厚みが厚いほど架橋ゴムに含まれる各種添加剤の移行を防止しやすいが、25μm以上が好ましく、35μm以上がより好ましい。上限は特に限定されないが、成形性や経済性の観点から150μm以下が好ましい。25μm未満では、架橋ゴムに含まれる各種添加剤の移行を防止できにくくなる傾向がある。
摺動部の厚みは、厚みが薄いほど好適であるが、25μm未満が好ましく、20μm以下がより好ましい。下限は特に限定されないが、5μm以上が好ましい。25μmを超えると、内部の架橋ゴムのゴム弾性を阻害し、シリンジ内部の薬液の確実な封止ができにくくなり、5μm未満では、ガスケットの摺動性に必要なラミネートフィルムを均一にガスケット上に存在させにくくなる傾向がある。
フィルムの種類としては、架橋ゴムからの成分の移行を阻止できて、ゴムより摺動性の優れる、すなわちゴムより摩擦係数の小さいフィルムであれば特に限定されないが、たとえば医療用途として実績のある超高分子量ポリエチレンやフッ素系樹脂などが挙げられる。なかでも、摺動性に優れ、かつ表面の化学的な安定性に優れている点で、フッ素系樹脂が好ましい。フッ素系樹脂としては、フッ素を含む樹脂であれば公知のものを使用でき、たとえばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、変性PTFE(テトラフルオロエチレンと微量のパーフルオロアルコキシドモノマーとの共重合体)、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などが挙げられる。PTFEや変性PTFEは摺動性、化学的な安定性共にとくに優れており好ましく、ETFEはγ線滅菌への耐性が高く、好ましい。フィルムは前述した厚みの条件を満たせば単層でも積層でも良い。
ガスケット基材の弾性材料としては特に限定されず、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらの弾性材料は、単独でも複数の成分をブレンドして使用することもできる。なかでも、加硫により弾性が得られる材料が好ましい。成形性の点ではエチレン−プロピレン−ジエンゴム、ブタジエンゴムなどが好ましく、耐ガス透過性の点ではブチルゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムなども好ましい。また、加硫材料の場合、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤など、ゴム工業において公知の配合剤を適宜添加できる。
接液部、摺動部以外のフィルムの厚みはとくに限定されず、成形性および経済性の観点から適宜、選択することができるが、5〜150μmが好ましい。
内部の薬液がシリコーンオイルまたは硬化型シリコーンにより悪影響を受けない場合、公知のシリコーンオイルまたは硬化型シリコーンオイルをバレル内面またはガスケット表面に塗布することで、より高い摺動性を得ても良い。
本発明のガスケットは、密封式混練機、オープンロール混練機などを用いて、所定配合比で配合材料を混練した混練物を、カレンダーまたはシート成型機で未加硫ゴムシートを作製し、次に、一定重量およびサイズの未加硫ゴムシートと不活性フィルムを重ねて金型に置き、真空プレスで成型することにより、積層ガスケットの成型シートを得ることができる。
なお、不活性フィルムは、ガスケット接液部および摺動部に該当する部分の厚みを変更して使用する。厚みを部分的に変更した不活性フィルムを得るためには、たとえば溶融しないPTFEのディスパージョンを用いてキャスト法によりフィルムを作成し、部分的に積層回数を変更する方法や、溶融するETFE等のフィルムを用いて厚みを調整した金属板間でプレス法によって厚みを変更する方法などが挙げられる。
なお、不活性フィルムは、ガスケット接液部および摺動部に該当する部分の厚みを変更して使用する。厚みを部分的に変更した不活性フィルムを得るためには、たとえば溶融しないPTFEのディスパージョンを用いてキャスト法によりフィルムを作成し、部分的に積層回数を変更する方法や、溶融するETFE等のフィルムを用いて厚みを調整した金属板間でプレス法によって厚みを変更する方法などが挙げられる。
成型条件は特に限定されず、適宜設定すればよいが、成型温度は、好ましくは155〜200℃、より好ましくは165〜180℃であり、成型時間は、好ましくは1〜20分間、より好ましくは3〜15分間、さらに好ましくは5〜10分間である。
この後、ガスケットの成型品から不要部分を、切断・除去した後、洗浄、滅菌、乾燥および外観検査を行ってガスケットの完成品を得る。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
実施例で使用した各種材料の内容を以下に示す。
フィルム
フッ素樹脂ディスパージョン:ダイキン工業株式会社製、ポリフロンD210−C
PTFEフィルム :日本バルカー株式会社製、バルフロン
変性PTFEフィルム:日本バルカー株式会社製、バルフロンEx1
ETFEフィルム :旭硝子株式会社製、FluonETFE
ガスケット基材
未加硫ゴムシート :ハロゲン化ブチルゴム
架橋剤 :2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製、ジスネットDB)
フィルム
フッ素樹脂ディスパージョン:ダイキン工業株式会社製、ポリフロンD210−C
PTFEフィルム :日本バルカー株式会社製、バルフロン
変性PTFEフィルム:日本バルカー株式会社製、バルフロンEx1
ETFEフィルム :旭硝子株式会社製、FluonETFE
ガスケット基材
未加硫ゴムシート :ハロゲン化ブチルゴム
架橋剤 :2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製、ジスネットDB)
実施例1〜7および比較例1〜3
表1に示すフッ素樹脂フィルムに未加硫ゴムシートを重ねて成型金型上に置き、真空プレス機で、180℃で、8分間、処理圧力20MPaで成型し加硫接着させた。作製したガスケットの部分断面図を図1に示す。ガスケットの最大径φは6.60mmとなるように成型した。なお、フッ素樹脂フィルムとしては、特開2012−36249号公報に記載の方法、すなわち、フィルムの表面にイオンビームを照射して表面を粗面化したものを使用した。
表1に示すフッ素樹脂フィルムに未加硫ゴムシートを重ねて成型金型上に置き、真空プレス機で、180℃で、8分間、処理圧力20MPaで成型し加硫接着させた。作製したガスケットの部分断面図を図1に示す。ガスケットの最大径φは6.60mmとなるように成型した。なお、フッ素樹脂フィルムとしては、特開2012−36249号公報に記載の方法、すなわち、フィルムの表面にイオンビームを照射して表面を粗面化したものを使用した。
PTFEフィルム
成形の際、接液部になるフッ素樹脂フィルム部分と、摺動部になるフッ素樹脂フィルム部分の厚みを変更するように、PTFE水性ディスパージョンを厚さ0.1mmのポリイミドシートの片面に塗布した。90℃で5分間予備加熱することで水を蒸発除去した後、350℃で5分間加熱することでPTFEフィルムの焼成を実施した。この操作を複数回繰り返すことで、所望の厚みのフィルムを得た。
なお、部分的に厚みを変更するために、成型するガスケットの最大径に相当する領域にディスパーションを塗布、または塗布しないことにより部分的に厚みの異なるPTFEフィルムを得た。
成形の際、接液部になるフッ素樹脂フィルム部分と、摺動部になるフッ素樹脂フィルム部分の厚みを変更するように、PTFE水性ディスパージョンを厚さ0.1mmのポリイミドシートの片面に塗布した。90℃で5分間予備加熱することで水を蒸発除去した後、350℃で5分間加熱することでPTFEフィルムの焼成を実施した。この操作を複数回繰り返すことで、所望の厚みのフィルムを得た。
なお、部分的に厚みを変更するために、成型するガスケットの最大径に相当する領域にディスパーションを塗布、または塗布しないことにより部分的に厚みの異なるPTFEフィルムを得た。
変性PTFEフィルム
PTFEフィルムと同じ方法で部分的に変性PTFE水性ディスパーションを塗布、または塗布しないことで、所望の部分的に厚みの異なるフィルムを得た。
PTFEフィルムと同じ方法で部分的に変性PTFE水性ディスパーションを塗布、または塗布しないことで、所望の部分的に厚みの異なるフィルムを得た。
ETFEフィルム
前記ETFEフィルムを300℃に加熱しながら、厚みを調整した2枚の金属板の間でプレスを実施し、部分的な厚みを変更したフィルムを得た。
前記ETFEフィルムを300℃に加熱しながら、厚みを調整した2枚の金属板の間でプレスを実施し、部分的な厚みを変更したフィルムを得た。
成形の際、接液部になるフッ素樹脂フィルム部分と、摺動部になるフッ素樹脂フィルム部分の厚みを変更するように、部分的に厚みの異なるフィルムを対応する金型部位に設置し、成型を実施し、接液部と摺動部の厚みの異なるガスケットを得た。得られたガスケットを用いて、以下の試験を行った。
<フィルムの厚みの測定>
成型したガスケットを切断し、切断面を走査電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、S−3400N)を用い、倍率150倍で観察し、フィルムの厚みを測定した。接液部としてはガスケット天面の中心部を測定し、摺動部としてはガスケットの径が最大の部位を測定した。5個のガスケットの切断面を観察し、その平均値を表1に記載した。
成型したガスケットを切断し、切断面を走査電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、S−3400N)を用い、倍率150倍で観察し、フィルムの厚みを測定した。接液部としてはガスケット天面の中心部を測定し、摺動部としてはガスケットの径が最大の部位を測定した。5個のガスケットの切断面を観察し、その平均値を表1に記載した。
<ピンホール検査>
成型したガスケットの天面部分を、ビデオマイクロスコープ(ライカマイクロシステムズ株式会社製、DVM5000)を用い、対物レンズ300倍で観察し、直径10μm以上のピンホールの個数を数えた。20個のガスケットの天面部を5箇所(視野)観察し、その個数を表1に記載した。2以下を良好と評価した。
成型したガスケットの天面部分を、ビデオマイクロスコープ(ライカマイクロシステムズ株式会社製、DVM5000)を用い、対物レンズ300倍で観察し、直径10μm以上のピンホールの個数を数えた。20個のガスケットの天面部を5箇所(視野)観察し、その個数を表1に記載した。2以下を良好と評価した。
<薬液の封止性>
成型したガスケットをバレル(クロオレフィン樹脂製、内径φ6.35mm)に挿入後、試験液(水に色素(メチレンブルー、シグマアルドリッチジャパン合同会社製)を0.2g/L加えたもの)を充填し、反対側をキャップした。70℃で1週間静置後、ビデオマイクロスコープ(ライカマイクロシステムズ株式会社製、DVM5000)を用い、対物レンズ50倍で観察し、液漏れの有無を検査した。20個のガスケットを観察し、試験液がガスケットの最大径部分を越えたものは、液漏れと判定し、その個数を表1に記載した。2以下を良好と評価した。
成型したガスケットをバレル(クロオレフィン樹脂製、内径φ6.35mm)に挿入後、試験液(水に色素(メチレンブルー、シグマアルドリッチジャパン合同会社製)を0.2g/L加えたもの)を充填し、反対側をキャップした。70℃で1週間静置後、ビデオマイクロスコープ(ライカマイクロシステムズ株式会社製、DVM5000)を用い、対物レンズ50倍で観察し、液漏れの有無を検査した。20個のガスケットを観察し、試験液がガスケットの最大径部分を越えたものは、液漏れと判定し、その個数を表1に記載した。2以下を良好と評価した。
接液部のフィルム厚みが摺動部のフィルム厚みより厚い実施例1〜7のガスケットは、ピンホールが少ないため架橋ゴムの成分の溶出が少なく、かつ封止性も良好であった。一方、接液部のフィルム厚みが摺動部のフィルム厚みより薄い比較例1〜3のガスケットは、ピンホールの個数が多いため架橋ゴムの成分の溶出が多いか、薬液の封止性が悪く、これらの性能の両立ができなかった。
Claims (6)
- 表面にフィルムがラミネートされており、フィルムの接液面の厚みが、摺動部の厚みより厚いことを特徴とする注射器用ガスケット。
- フィルムの接液部の厚みが、摺動部の厚みに対して、1.2倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の注射器用ガスケット。
- フィルムの接液部の厚みが25μm以上で、摺動部の厚みが25μm未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の注射器用ガスケット。
- フィルムの接液部の厚みが35μm以上で、摺動部の厚みが20μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の注射器用ガスケット。
- フィルムが、フッ素系樹脂からなるフィルムである請求項1〜4のいずれかに記載の注射器用ガスケット。
- フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、変性PTFE樹脂、またはエチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)である請求項5に記載の注射器用ガスケット。
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