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JP2014222053A - 燃料噴射弁の制御装置 - Google Patents

燃料噴射弁の制御装置 Download PDF

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JP2014222053A
JP2014222053A JP2013102218A JP2013102218A JP2014222053A JP 2014222053 A JP2014222053 A JP 2014222053A JP 2013102218 A JP2013102218 A JP 2013102218A JP 2013102218 A JP2013102218 A JP 2013102218A JP 2014222053 A JP2014222053 A JP 2014222053A
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洋志 坂井
Hiroshi Sakai
洋志 坂井
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】燃料の微粒化を促進することができる燃料噴射弁の制御装置を提供する。【解決手段】燃料噴射弁の制御装置(100)は、燃焼室(15)に流入した吸気が燃焼室において旋回流となる内燃機関(10)の燃焼室に燃料を噴射する噴孔(48)を有するノズルボディ(42)と、ノズルボディの内部にリフト可能に配置されたニードル(44)と、噴孔から噴射される前の燃料をニードルの周りを旋回する燃料旋回流にする燃料旋回流生成部(58)と、を有する燃料噴射弁(40)に適用される制御装置であって、燃焼室における吸気の旋回流の強度が強いほどニードルのリフト量が小さくなるようにニードルを制御する制御部(101)を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料噴射弁の制御装置に関する。
従来、内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁が知られている。このような燃料噴射弁として、例えば特許文献1には、燃料を噴射する噴孔を有するノズルボディと、ノズルボディ内に配置されて噴孔からの燃料の噴射を制御するニードルと、ノズルボディ内に配置されたニードルガイドとを備え、ニードルガイドに螺旋溝を設けた燃料噴射弁が開示されている。特許文献1に係る燃料噴射弁によれば、燃料が螺旋溝を通過することで、燃料をニードルの周りを旋回させてから噴射することができる。
特開2012−137053号公報
特許文献1に係る技術によれば、燃料を旋回させることで燃料中に気泡を発生させることができる。そして、この燃料中の気泡が燃焼室において圧壊することで、燃料の微粒化を図ることができると考えられる。しかしながら、燃焼室における気泡の圧壊は、燃焼室における吸気の旋回流の影響を受けると考えられる。特許文献1に係る技術では、この燃焼室における旋回流の影響が考慮されていないため、燃料の微粒化が十分に図れているとはいえなかった。
本発明は、燃料の微粒化を促進することができる燃料噴射弁の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料噴射弁の制御装置は、燃焼室に流入した吸気が前記燃焼室において旋回流となる内燃機関の前記燃焼室に燃料を噴射する噴孔を有するノズルボディと、前記ノズルボディの内部にリフト可能に配置されたニードルと、前記噴孔から噴射される前の燃料を前記ニードルの周りを旋回する燃料旋回流にする燃料旋回流生成部と、を有する燃料噴射弁に適用される制御装置であって、前記燃焼室における前記吸気の前記旋回流の強度が強いほど前記ニードルのリフト量が小さくなるように前記ニードルを制御する制御部を備えることを特徴とする。
本発明に係る燃料噴射弁の制御装置によれば、燃焼室における吸気の旋回流の強度が強いほどニードルのリフト量を小さくすることができる。その結果、燃焼室における吸気の旋回流の強度が強いほど、燃料を燃焼室のより外側の領域に向けて噴射することができる。ここで、燃焼室における吸気の旋回流の強度が強いほど、燃焼室における吸気の旋回流の高せん断領域(これは、燃焼室における吸気の旋回流が燃料噴射弁から噴射された燃料中の気泡に付与するせん断力が最も高い領域である)は、燃焼室のより外側の領域に位置する傾向がある。したがって、本発明によれば、燃焼室における吸気の旋回流の強度が強いほど、燃料を燃焼室のより外側の領域に向けて噴射することで、燃料中の気泡を吸気の旋回流のせん断力によって効率的に圧壊させることができる。その結果、燃料の微粒化を促進することができる。
上記構成に係る前記内燃機関において、前記内燃機関において、前記吸気の前記旋回流の強度は、前記内燃機関の吸気弁のバルブリフト量が小さいほど強くなり、前記制御部は、前記吸気弁のバルブリフト量が小さいほど前記ニードルのリフト量が小さくなるように前記ニードルを制御することで、前記吸気の前記旋回流の強度が強いほど前記ニードルのリフト量を小さくしてもよい。
上記構成において、前記内燃機関は、前記吸気の前記旋回流の強度を制御する気流制御弁を備え、前記気流制御弁は、前記気流制御弁の開度が大きいほど前記吸気の前記旋回流の強度を強くし、前記制御部は、前記気流制御弁の前記開度が大きいほど前記ニードルのリフト量が小さくなるように前記ニードルを制御することで、前記吸気の前記旋回流の強度が強いほど前記ニードルのリフト量を小さくしてもよい。
上記構成において、前記燃料噴射弁は、前記燃料噴射弁の内部において燃料が通過する内部燃料通路と、前記ニードルがリフトした場合において前記内部燃料通路を通過した後であって前記噴孔から噴射される前の燃料を一時的に滞留させる一時滞留室と、を有し、前記燃料旋回流生成部は、前記ノズルボディの前記内部燃料通路に面した部分に形成され、前記ニードルの軸線を中心軸とする螺旋状に形成された溝であってもよい。
この構成によれば、内部燃料通路の燃料がノズルボディの溝を通過することで、噴孔から噴射される前の燃料をニードルの周りを旋回する燃料旋回流にして噴孔から噴射させることができる。また、この構成によれば、一時滞留室を有することから、溝を通過した燃料旋回流の旋回を一時滞留室において安定させてから噴孔から噴射させることができる。それにより、燃料の微細化を効果的に促進させることができる。
本発明によれば、燃料の微粒化を促進することができる燃料噴射弁の制御装置を提供することができる。
図1(a)は実施例1に係る車両を示す模式図である。図1(b)〜図1(d)は燃料噴射弁の構成を説明するための模式図である。 図2(a)〜図2(d)は、燃料噴射弁のニードルのリフト量と燃料噴射弁から噴射される燃料の形状との関係を説明するための模式図である。図2(e)は実施例1に係る制御装置の制御のフローチャートの一例を示す図である。 図3(a)は、燃焼室における吸気の旋回流の強度が相対的に強い場合の燃焼室の様子を示す模式図である。図3(b)は燃焼室における吸気の旋回流の強度が相対的に弱い場合の燃焼室の様子を示す模式図である。 図4(a)は実施例2に係る車両を示す模式図である。図4(b)は実施例2に係る内燃機関の燃焼室の近傍を拡大して示す模式図である。 図5(a)は実施例2に係る制御装置の制御のフローチャートの一例を示す図である。図5(b)は、実施例2に係る制御装置がニードルの制御の際に用いるマップの一例を示す模式図である。図5(c)および図5(d)は実施例2に係る制御装置の作用効果を説明するための模式図である。 図6(a)は実施例3に係る車両を示す模式図である。図6(b)は実施例3に係る内燃機関の燃焼室の近傍を拡大して示す模式図である。 図7(a)は実施例3に係る制御装置の制御のフローチャートの一例を示す図である。図7(b)は、実施例3に係る制御装置がニードルの制御の際に用いるマップの一例を示す模式図である。図7(c)および図7(d)は実施例3に係る制御装置の作用効果を説明するための模式図である。 図8(a)は実施例1の変形例1に係る車両を示す模式図である。図8(b)および図8(c)は実施例1の変形例1に係る制御装置の作用効果を説明するための模式図である。 図9(a)および図9(b)は、燃焼室の天井部に燃料噴射弁が配置された内燃機関において、燃焼室にスワール流(S)が形成された場合の燃焼室を上方側から見た模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の実施例1に係る燃料噴射弁の制御装置100について説明する。本実施例に係る制御装置100は、車両に搭載された内燃機関の燃料噴射弁に適用される制御装置である。まず、本実施例に係る制御装置100が適用される内燃機関が搭載された車両の全体構成について説明し、次いで制御装置100の詳細について説明する。図1(a)は本実施例に係る制御装置100が搭載された車両5を示す模式図である。車両5は、内燃機関10と制御装置100とを備えている。内燃機関10の具体的な種類は特に限定されるものではなく、燃料としてガソリンを用いるガソリンエンジン、燃料として軽油を用いるディーゼルエンジン等、種々の内燃機関を用いることができる。本実施例においては、内燃機関10の一例としてディーゼルエンジンを用いることとする。
内燃機関10は、シリンダブロック11と、シリンダブロック11の上方に配置されたシリンダヘッド12と、シリンダブロック11に形成された気筒13に配置されたピストン14とを備えている。なお、本実施例に係る上方および下方は、必ずしも重力方向における上方および下方と一致している必要はない。例えば、本実施例に係る上方および下方は水平方向であってもよい。シリンダブロック11とシリンダヘッド12とピストン14とによって囲まれた領域に、燃焼室15が形成されている。
また内燃機関10は、燃焼室15に導かれる吸気が通過する通路である吸気通路20と、燃焼室15から排出された排気が通過する通路である排気通路30とを有している。吸気通路20は、シリンダヘッド12に形成された孔である吸気ポート21と、吸気ポート21に接続した吸気管22とによって構成されている。また排気通路30は、シリンダヘッド12に形成された孔である排気ポート31と、排気ポート31に接続した排気管32とによって構成されている。また内燃機関10は、吸気通路20の下流側端部を開閉する吸気弁25と、排気通路30の上流側端部を開閉する排気弁35とを備えている。
ここで本実施例に係る内燃機関10は、吸気通路20を通過して燃焼室15に流入した吸気が燃焼室15において旋回流(旋回する流れ)となる構成を有している。このような構成の一例として、本実施例に係る内燃機関10は、吸気通路20の形状が、吸気通路20を通過した燃料が燃焼室15において縦方向に旋回するタンブル流(図1(a)においてタンブル流の主流がTによって図示されている)となるように湾曲した形状を有している。すなわち、本実施例において燃焼室15に形成される吸気の旋回流はタンブル流である。
また内燃機関10は、燃焼室15に燃料を噴射する燃料噴射弁40を備えている。すなわち本実施例に係る内燃機関10は、いわゆる筒内直接噴射式の内燃機関である。本実施例に係る燃料噴射弁40は、吸気通路20の下流側端面よりも燃焼室15における高さ方向で下方の箇所に配置されている。そして燃料噴射弁40は、斜め下方に向けて燃料を燃焼室15に噴射している。但し、燃料噴射弁40の内燃機関10における具体的な配置態様は、燃焼室15に燃料を噴射できるような配置態様であれば、これに限定されるものではない。燃料噴射弁40には、コモンレール(図示せず)を経由した燃料が供給される。燃料噴射弁40は制御装置100からの指示を受けて作動する。なお、燃料噴射弁40の具体的な構成は後述する。
また内燃機関10は、制御装置100の動作に必要な情報を検出するセンサ類を備えている。図1(a)においては、このセンサ類の一例として、クランクポジションセンサ60とエアフロメータ61とが図示されている。クランクポジションセンサ60は、内燃機関10のクランク軸の位置を検出し、検出結果を制御装置100に伝える。制御装置100は、クランクポジションセンサ60の検出結果に基づいて内燃機関10のクランク角を取得する。内燃機関10の吸気行程、圧縮行程等の各行程、燃料噴射時期、ピストン14の位置等の内燃機関10の運転状態を示す指標は、クランク角を基準単位としている。したがって制御装置100は、クランク角を取得することで内燃機関10の運転状態を取得することができる。エアフロメータ61は、吸気通路20の吸気管22に配置されている。エアフロメータ61は、吸気通路20を通過する吸気の流量(m/s)を検出し、検出結果を制御装置100に伝える。なお内燃機関10は、図1(a)に図示されているこれらセンサ以外にも、例えばアクセルポジションセンサ、スロットルポジションセンサ等、種々のセンサを備えている。
制御装置100は燃料噴射弁40を制御する装置である。本実施例においては、制御装置100の一例として、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102およびRAM(Random Access Memory)103を備える電子制御装置(Electronic Control Unit)を用いる。CPU101は、燃料噴射弁40を制御する制御部としての機能を有している。ROM102およびRAM103は、CPU101の動作に必要なデータ等を記憶する記憶部としての機能を有している。
続いて燃料噴射弁40の構成について説明する。図1(b)〜図1(d)は燃料噴射弁40の構成を説明するための模式図である。具体的には図1(b)は、燃料噴射弁40の全体構成と制御装置100とを模式的に図示しており、図1(c)および図1(d)は燃料噴射弁40の先端部付近を拡大して模式的に断面図示している。図1(b)を参照して、燃料噴射弁40は、ノズルボディ42と、ノズルボディ42の内部にリフト可能に配置されたニードル44と、ニードル44を駆動する駆動部46とを備えている。ノズルボディ42の先端には、燃料を噴射する孔である噴孔48が形成されている。噴孔48は燃焼室15に配置されている。すなわち、本実施例に係るノズルボディ42は、燃焼室15に燃料を噴射する噴孔48を有している。なお図1(b)において軸線50が図示されているが、この軸線50は、ニードル44の軸線(軸線とは中心軸を示す線をいう)であるとともにノズルボディ42の軸線でもある。本実施例に係る噴孔48は、ノズルボディ42の先端の端面において、噴孔48の中心軸が軸線50と一致するように形成されている。
駆動部46は、制御装置100からの指示を受けてニードル44を駆動する。具体的には駆動部46は、制御装置100からの指示を受けて、ニードル44をニードル44の軸線50に沿った方向(軸線方向)に移動させる。このような機能を有する装置であれば、駆動部46の具体的構成は特に限定されるものではなく、圧電素子、電磁石等を備えるアクチュエータ等を用いることができる。なお駆動部46としては、例えば特許文献1に開示されているような公知の燃料噴射弁の駆動機構を用いることができるため、駆動部46のこれ以上詳細な説明は省略する。
本実施例に係るノズルボディ42は、ノズルボディ42の噴孔48の近傍箇所に、噴孔48に近づくほど内径が小さくなるノズル形状に形成された部分を有している。このノズル形状の部分を、シート面52と称する。このシート面52には、ニードル44の先端部が着座する。図1(d)には、ニードル44の先端部がシート面52に着座した様子が示されている。また図1(c)には、ニードル44の先端部がシート面52から離座した様子が図示されている。図1(c)において、ニードル44のシート面52からのリフト量がlによって図示されている。ニードル44のリフト量(l)がゼロの場合、ニードル44はシート面52に着座した状態になり、噴孔48からの燃料噴射は停止される。ニードル44のリフト量(l)が大きくなるほど、ニードル44の先端部の噴孔48からの距離は大きくなる。
図1(b)を参照して、燃料噴射弁40は、内部燃料通路54と、サック室56と、溝58とを有している。本実施例に係るノズルボディ42の内周側面(本実施例において、これはノズルボディ42の内周面のうち軸線50に平行な面の部分である)とニードル44の外周側面との間には、隙間(すなわち空間)が形成されており、この隙間が内部燃料通路54となっている。ニードル44がリフトした場合(具体的にはニードル44のリフト量がゼロより大きくなった場合)、燃料は内部燃料通路54を通過した後にサック室56に流入する。本実施例に係るサック室56は、噴孔48よりも燃料の流動方向で上流側であり且つ内部燃料通路54よりも下流側に設けられた空間によって構成されている。具体的には本実施例に係るサック室56は、ノズルボディ42のノズル形状部分によって区画された空間によって構成されている。サック室56は、ニードル44がリフトした場合において、内部燃料通路54を通過した後であって噴孔48から噴射される前の燃料を一時的に滞留させる一時滞留室としての機能を有している。
溝58は、ノズルボディ42の内部燃料通路54に面した部分に形成されている。本実施例に係る溝58は、ニードル44の軸線50を螺旋の中心軸とする螺旋状に形成された溝である。図1(c)を参照して、内部燃料通路54の燃料がノズルボディ42の螺旋状の溝58を通過することで、噴孔48から噴射される前の燃料をニードルの周りを旋回させてから噴孔48から噴射させることができる(図1(c)においてFが燃料である)。すなわち、本実施例に係る溝58は、噴孔48から噴射される前の燃料(具体的には噴孔48よりも上流側の燃料であり、より具体的には内部燃料通路54を通過する燃料である)をニードル44の周りを旋回する燃料旋回流にする燃料旋回流生成部としての機能を有している。
図2(a)〜図2(d)は、燃料噴射弁40のニードル44のリフト量と燃料噴射弁40から噴射される燃料の形状との関係を説明するための模式図である。具体的には、図2(a)はニードル44のリフト量が相対的に小さい場合の燃料噴射弁40を模式的に断面図示し、図2(c)はニードル44のリフト量が相対的に大きい場合の燃料噴射弁40を模式的に断面図示している。また図2(b)は図2(a)に係る噴孔48から噴射された燃料(F)を下方側から見た様子を模式的に図示し、図2(d)は図2(c)に係る噴孔48から噴射された燃料(F)を下方側から見た様子を模式的に図示している。図2(a)および図2(c)を参照して、本実施例に係る燃料噴射弁40から噴射された燃料の外観形状は、噴孔48を頂点とし、噴孔48からの距離が長くなるほど内径が大きくなるコーン形状を有している。なお、このコーン形状の燃料の側面の角度を噴霧角(α)と称する。なお、一般に、この噴霧角はコーン角と称されている場合もある。図2(b)および図2(d)を参照して、本実施例に係る噴孔48から噴射された燃料を下方から見た形状はリング形状である。
ここで、図2(a)と図2(c)とを比較すると分るように、本実施例に係る燃料噴射弁40において、ニードル44のリフト量が小さい場合の方が(図2(a))、ニードル44のリフト量が大きい場合(図2(c))よりも、噴孔48から噴射された燃料の噴霧角(α)が大きくなっている。したがって、本実施例に係る燃料噴射弁40によれば、ニードル44のリフト量が小さくなるほど、燃料を燃焼室15のより外側の領域に向けて噴射することができる。
続いて本実施例に係る制御装置100による燃料噴射弁40の制御の詳細について説明する。制御装置100の制御部(具体的にはCPU101)は、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量が小さくなるようにニードル44を制御する。この制御装置100の制御の詳細についてフローチャートを用いて説明すると次のようになる。図2(e)は制御装置100の制御のフローチャートの一例を示す図である。制御装置100の制御部は、図2(e)のフローチャートを内燃機関10の吸気行程において実行する。また制御部は、図2(e)を所定周期で繰り返し実行する。まず制御部は、燃焼室15における吸気の旋回流の強度を取得する(ステップS10)。なお、本実施例において吸気の旋回流の強度とは、単位時間当たりの吸気の旋回流の回転数をいう。吸気の旋回流の強度が強いほど、吸気の旋回流の主流(吸気の旋回流のうち最も流速が早い部分)は燃焼室15のより外側の領域を旋回することになる。
本実施例に係る制御部は、吸気の旋回流の強度と相関を有する指標に基づいて、吸気の旋回流の強度を取得する。この指標の一例として、本実施例に係る制御部は、吸気の流量を用いる。吸気の流量が大きくなるほど、吸気の旋回流の強度も強くなるため、吸気の流量と吸気の旋回流との強度とは正の相関を有しているからである。具体的には制御部はステップS10において、エアフロメータ61の検出結果を取得することで、吸気の流量を取得する。
次いで制御部は、ステップS10で取得した吸気の旋回流の強度に基づいてニードル44のリフト量を制御する(ステップS20)。具体的には制御部は、ステップS10において取得した吸気の旋回流の強度が強いほど(具体的には本実施例では吸気の流量が大きいほど)、ニードル44のリフト量が小さくなるように駆動部46を制御する。この制御が実行されることで、ニードル44のリフト量は吸気の旋回流の強度が強いほど小さくなる。
なお本実施例に係る制御部はステップS20を実行するにあたり、具体的には、ステップS10で取得した吸気の流量が所定の基準値以上である場合に、ステップS10で取得した吸気の流量が所定の基準値未満である場合に比較して、ニードル44のリフト量が小さくなるように駆動部46を制御する。それにより、結果的に制御部は、吸気の流量が大きいほどニードル44のリフト量が小さくし、以って、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量を小さくしている。あるいは制御装置100の記憶部は、吸気の流量が大きいほどニードル44のリフト量が小さくなるように、ニードル44のリフト量を吸気の流量に関連付けて規定したマップを記憶しておき、制御部はこのマップに基づいてニードル44のリフト量を制御してもよい。ステップS20の後に制御部はフローチャートの実行を終了する。
続いて制御装置100の作用効果について説明する。まず、図1(b)〜図1(c)において説明したように、本実施例に係る燃料噴射弁40によれば、燃料を旋回させてから噴孔48から噴射させることができる。このように燃料を旋回させてから噴孔48から噴射させることにより、燃料中に気泡を発生させることができる。噴孔48から噴射される燃料は噴霧状になって燃焼室15に供給されるため、本実施例において、燃焼室15には気泡を多く含んだ噴霧状の燃料が供給されることになる。この燃料中の気泡(具体的には燃料噴霧中の気泡)が燃焼室15において圧壊することで、燃料は微細化する。また、この燃料中の気泡が、燃焼室15において吸気の旋回流からせん断力を受けて圧壊した場合、燃料はより微細化する。
ここで、本実施例に係る制御装置100によれば、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量が小さくなるようにニードル44を制御することで、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が強いほど、噴孔48から噴射された燃料の噴霧角を大きくすることができる。その結果、制御装置100によれば、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が強いほど、燃料を燃焼室15のより外側の領域に向けて噴射することができる。
燃焼室15における吸気の旋回流の強度が強いほど、燃焼室15における吸気の旋回流の高せん断領域(これは、燃焼室15における吸気の旋回流が燃料噴射弁40から噴射された燃料中の気泡に付与するせん断力が最も高い領域である)は、燃焼室15のより外側の領域に位置する傾向がある。これは、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が強いほど、燃焼室15における吸気の旋回流の主流がより燃焼室15の外側の領域を通過することに起因するものと考えられる。したがって、本実施例のように、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が強いほど、燃料を燃焼室15のより外側の領域に向けて噴射することで、燃料中の気泡を吸気の旋回流のせん断力によって効率的に圧壊させることができる。その結果、燃料の微粒化を促進することができる。
上記作用効果を図を用いて具体的に説明すると次のようになる。図3(a)は、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が相対的に強い場合の燃焼室15の様子を示す模式図であり、図3(b)は燃焼室15における吸気の旋回流の強度が相対的に弱い場合の燃焼室15の様子を示す模式図である。なお図3(a)および図3(b)において、ピストン14の図示は省略されている。また図3(a)および図3(b)において、燃料中の気泡が吸気の旋回流の主流(T)によって効率的に圧壊すると考えられる箇所が丸によって図示されている。
図3(a)と図3(b)とを比較すると分るように、吸気の旋回流の強度が強くなるほど、吸気の旋回流(本実施例ではタンブル流)の主流(T)は燃焼室15のより外側の領域を通過している。その結果、吸気の旋回流の高せん断領域は、図3(a)の方が図3(b)よりも燃焼室15のより外側に位置することになる。そして、本実施例では、吸気の旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量を小さくすることで、燃料を燃焼室15のより外側の領域に向けて噴射しているため、吸気の旋回流の強度が強い場合には、吸気の旋回流の高せん断領域に向けて燃料を効果的に噴射することができ(図3(a))、吸気の旋回流の強度が弱い場合にも旋回流の高せん断領域に向けて効果的に燃料を噴射することができる(図3(b))。その結果、燃料中の気泡を吸気の旋回流のせん断力によって効率的に圧壊させることができることから、燃料の微粒化を促進することができる。
なお、図1(b)等において説明したように本実施例に係る燃料噴射弁40はサック室56(一時滞留室)を有しているが、燃料噴射弁40はサック室56を有していなくてもよい。しかしながら、本実施例のように燃料噴射弁40がサック室56を有することにより、溝58を通過することで旋回した燃料の旋回をサック室56において安定させてから噴孔48から噴射させることができる。それにより、燃料の微細化を効果的に促進させることができる。すなわち、サック室56は、溝58を通過することで旋回した燃料の旋回を安定させる燃料旋回流安定室としての機能を有している。そのため、燃料噴射弁40はサック室56を有することが好ましい。
続いて本発明の実施例2に係る燃料噴射弁の制御装置100aについて説明する。本実施例に係る説明において、他の実施例に係る部材と同じ部材には同じ符号を付すことで、重複する説明を省略する(この重複説明の省略は、実施例2以降の実施例についても同様である)。図4(a)は本実施例に係る制御装置100aが搭載された車両5aを示す模式図である。車両5aは、内燃機関10に代えて内燃機関10aを備えている点と、制御装置100に代えて制御装置100aを備えている点とにおいて、図1(a)に示す実施例1に係る車両5と異なっている。内燃機関10aは可変動弁装置70をさらに備えている点において、実施例1に係る内燃機関10と異なっている。図4(b)は内燃機関10aの燃焼室15の近傍を拡大して示す模式図である。なお図4(b)において、ピストン14の図示は省略されている。可変動弁装置70は、制御装置100aの制御部(CPU101)からの指示を受けて、内燃機関10aの吸気弁25のバルブリフト量を変更する。なお、吸気弁25のバルブリフト量とは、吸気弁25が吸気通路20の下流側端部を閉にしている状態からの吸気弁25の移動距離をいい、図4(b)においてはlによって図示されている。
ここで、本実施例に係る内燃機関10aにおいて、吸気弁25のバルブリフト量が小さいほど、燃焼室15に流入した吸気が燃焼室15において旋回流となったときの吸気の旋回流の強度は強くなる。すなわち、吸気弁25のバルブリフト量は吸気の旋回流の強度と負の相関を有している。具体的には、吸気弁25のバルブリフト量がゼロよりも大きい第1の値と、第1の値よりも大きい第2の値とを比較した場合、バルブリフト量が第1の値の方が第2の値の場合よりも、燃焼室15に流入する吸気は燃焼室15のより外側をより高速で通過する。その結果、吸気弁25のバルブリフト量が小さいほど、燃焼室15に流入した吸気が燃焼室15において旋回流となったときの旋回流の強度は強くなる。
そこで、本実施例に係る制御装置100aの制御部は、吸気弁25のバルブリフト量を小さくすることで、燃焼室15における吸気の旋回流の強度を制御している。そして、本実施例に係る制御装置100aの制御部は、吸気弁25のバルブリフト量が小さいほどニードル44のリフト量が小さくなるようにニードル44を制御することで、吸気の旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量を小さくしている。
図5(a)は制御装置100aの制御のフローチャートの一例を示す図である。制御装置100aの制御部は図5(a)のフローチャートを所定周期で繰り返し実行する。図5(a)は、ステップS10に代えてステップS10aを備える点と、ステップS20に代えてステップS20aを備える点とにおいて、図2(e)のフローチャートと異なっている。ステップS10aにおいて制御装置100aの制御部は、燃焼室15における吸気の旋回流の強度を取得するにあたり、具体的には吸気弁25のバルブリフト量を取得する。具体的には本実施例に係る制御部は、制御部が可変動弁装置70に与えた吸気弁25のバルブリフト量の指令値をステップS10aにおいて取得することで、吸気弁25のバルブリフト量を取得する。
次いで制御部はステップS20aにおいて、ステップS10aで取得した吸気の旋回流の強度(具体的には本実施例では吸気弁25のバルブリフト量である)に基づいてニードル44のリフト量を制御する。具体的には本実施例に係る制御部はステップS20aを実行するにあたり、次に説明するマップを用いてニードル44のリフト量を制御する。図5(b)は、本実施例に係る制御装置100aの制御部がニードル44の制御の際に用いるマップの一例を示す模式図である。図5(b)の縦軸はニードル44のリフト量を示し、横軸は吸気弁25のバルブリフト量を示している。図5(b)に図示されているライン200は、吸気弁25のバルブリフト量が小さいほどニードル44のリフト量も小さくなるようにニードル44のリフト量を吸気弁25のバルブリフト量に関連付けて規定したマップを示している。このマップは、予め実験、シミュレーション等によって求めておき、記憶部が記憶しておく。制御装置100aの制御部は、ステップS20aにおいて、この記憶部に記憶されているマップに基づいてニードル44のリフト量を制御する。このようなマップに基づいてニードル44のリフト量が制御された場合、結果的に、吸気弁25のバルブリフト量が小さいほどニードル44のリフト量は小さく制御される。このようにして本実施例に係る制御部は、吸気弁25のバルブリフト量が小さいほどニードル44のリフト量を小さく制御している。それにより制御部は、旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量を小さく制御している。
図5(c)および図5(d)は本実施例に係る制御装置100aの作用効果を説明するための模式図である。具体的には図5(c)は、吸気弁25のバルブリフト量が相対的に小さくなることで、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が相対的に強くなった場合の燃焼室15の様子を模式的に示している。また図5(d)は、吸気弁25のバルブリフト量が相対的に大きくなることで、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が相対的に弱くなった場合の燃焼室15の様子を示す模式的に示している。なお図5(c)および図5(d)において、ピストン14の図示は省略されている。
図5(c)と図5(d)とを比較すると分るように、本実施例においても、実施例1と同様に、吸気の旋回流の強度が強くなるほど吸気の旋回流の主流(T)は、燃焼室15のより外側の領域を通過している。そして、本実施例に係る制御装置100aは、吸気弁25のバルブリフト量が小さいほどニードル44のリフト量を小さくすることで、吸気の旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量を小さくして、燃料を燃焼室15のより外側の領域に向けて噴射している。その結果、本実施例に係る制御装置100aにおいても、実施例1と同様に、吸気の旋回流の強度が強い場合には吸気の旋回流の高せん断領域に向けて燃料を効果的に噴射することができ(図5(c))、吸気の旋回流の強度が弱い場合にも吸気の旋回流の高せん断領域に向けて効果的に燃料を噴射することができる(図5(d))。その結果、燃料中の気泡を吸気の旋回流のせん断力によって効率的に圧壊させることができることから、燃料の微粒化を促進することができる。
続いて本発明の実施例3に係る燃料噴射弁の制御装置100bについて説明する。図6(a)は本実施例に係る制御装置100bが搭載された車両5bを示す模式図である。車両5bは、内燃機関10に代えて内燃機関10bを備えている点と、制御装置100に代えて制御装置100bを備えている点とにおいて、図1(a)に示す実施例1に係る車両5と異なっている。内燃機関10bは、気流制御弁80をさらに備えている点において、実施例1に係る内燃機関10と異なっている。図6(b)は内燃機関10bの燃焼室15の近傍を拡大して示す模式図である。なお図6(b)において、ピストン14の図示は省略されている。
図6(a)および図6(b)を参照して、気流制御弁80は、燃焼室15における旋回流の強度を制御する弁である。本実施例においては、気流制御弁80の一例として、タンブルコントロールバルブを用いる。気流制御弁80は、制御装置100bからの指示を受けて開閉する。気流制御弁80は、その開度(図6(b)においてθで図示されている)が大きいほど、燃焼室15における吸気の旋回流の強度を強くすることができる。すなわち、気流制御弁80の開度は、燃焼室15における吸気の旋回流の強度と正の相関を有している。なお本実施例に係る気流制御弁80は吸気ポート21の軸線よりも下方側の内面に配置されているが、気流制御弁80の具体的な配置箇所は燃焼室15における吸気の旋回流の強度を制御できるような箇所であれば、図6(b)に図示されている箇所に限定されるものではない。
本実施例に係る制御装置100bの制御部は、気流制御弁80の開度を制御することで、燃焼室15における吸気の旋回流の強度を制御している。そして、制御装置100bの制御部は、気流制御弁80の開度が大きいほどニードル44のリフト量が小さくなるようにニードル44を制御することで、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量を小さくしている。この制御の詳細をフローチャートを用いて説明すると次のようになる。
図7(a)は制御装置100bの制御のフローチャートの一例を示す図である。制御装置100bの制御部は図7(a)のフローチャートを所定周期で繰り返し実行する。図7(a)は、ステップS10に代えてステップS10bを備える点と、ステップS20に代えてステップS20bを備える点とにおいて、図2(e)のフローチャートと異なっている。ステップS10bにおいて制御装置100bの制御部は、燃焼室15における吸気の旋回流の強度を取得するにあたり、具体的には気流制御弁80の開度を取得する。具体的には制御部は、制御部が気流制御弁80に与えた開度の指令値をステップS10bにおいて取得することで、気流制御弁80の開度を取得する。
次いで制御部はステップS20bにおいて、ステップS10bで取得した吸気の旋回流の強度(本実施例では気流制御弁80の開度である)に基づいてニードル44のリフト量を制御する。本実施例に係る制御部はステップS20bを実行するにあたり、具体的には次に説明するマップを用いてニードル44のリフト量を制御する。図7(b)は、本実施例に係る制御装置100bの制御部がニードル44の制御の際に用いるマップの一例を示す模式図である。図7(b)の縦軸はニードル44のリフト量を示し、横軸は気流制御弁80の開度(θ)を示している。図7(b)に図示されているライン201は、気流制御弁80の開度が大きいほどニードル44のリフト量が小さくなるようにニードル44のリフト量を気流制御弁80の開度に関連付けて規定したマップを示している。このマップは、予め実験、シミュレーション等によって求めておき、記憶部が記憶しておく。制御装置100bの制御部は、ステップS20bにおいて、この記憶部に記憶されているマップに基づいてニードル44のリフト量を制御することで、結果的に気流制御弁80の開度が大きいほどニードル44のリフト量を小さくしている。それにより、本実施例に係る制御部は、旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量を小さく制御している。
図7(c)および図7(d)は本実施例に係る制御装置100bの作用効果を説明するための模式図である。具体的には図7(c)は、気流制御弁80の開度が相対的に大きくなることで、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が相対的に強くなった場合の燃焼室15の様子を模式的に図示している。また図7(d)は、気流制御弁80の開度が相対的に小さくなることで、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が相対的に弱くなった場合の燃焼室15の様子を模式的に図示している。なお図7(c)および図7(d)において、ピストン14の図示は省略されている。
図7(c)と図7(d)とを比較すると分るように、本実施例においても、実施例1と同様に、吸気の旋回流の強度が強くなるほど吸気の旋回流の主流(T)は、燃焼室15のより外側の領域を通過している。そして、本実施例に係る制御装置100bは、気流制御弁80の開度が大きいほどニードル44のリフト量を小さくすることで、吸気の旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量を小さくして、燃料を燃焼室15のより外側の領域に向けて噴射している。その結果、本実施例に係る制御装置100bにおいても、実施例1と同様に、吸気の旋回流の強度が強い場合には吸気の旋回流の高せん断領域に向けて燃料を効果的に噴射することができ(図7(c))、吸気の旋回流の強度が弱い場合にも吸気の旋回流の高せん断領域に向けて効果的に燃料を噴射することができる(図7(d))。その結果、燃料中の気泡を吸気の旋回流のせん断力によって効率的に圧壊させることができることから、燃料の微粒化を促進することができる。
(実施例1〜実施例3の変形例1)
なお、実施例1〜実施例3において、燃料噴射弁40は、燃焼室15のサイド側(横方向側)から燃焼室15に燃料を噴射しているが、燃料噴射弁40の配置箇所はこれに限定されるものではない。燃料噴射弁40の配置箇所の他の例として、次に説明するように燃焼室15の天井部を用いることもできる。図8(a)は、実施例1の変形例1に係る車両5cを示す模式図である。車両5cは、内燃機関10に代えて内燃機関10cを備えている点において、図1(a)に示す実施例1に係る車両5と異なっている。内燃機関10cは、燃料噴射弁40の配置箇所が燃焼室15の天井部になっている点において実施例1に係る内燃機関10と異なっている。具体的には本変形例に係る燃料噴射弁40は、燃焼室15の天井部の中央に配置されている。なお、燃焼室15の天井部とは、シリンダヘッド12の燃焼室15に露出した部分をいう。本変形例に係るシリンダヘッド12の天井部はペントルーフ形状を有しており、燃料噴射弁40は、このペントルーフ形状の天井部の頂点の部分に配置されている。
図8(b)および図8(c)は本変形例に係る制御装置100の作用効果を説明するための模式図である。具体的には図8(b)は燃焼室15における吸気の旋回流の強度が相対的に強い場合の燃焼室15の様子を模式的に図示し、図8(c)は燃焼室15における吸気の旋回流の強度が相対的に弱い場合の燃焼室15の様子を模式的に図示している。なお図8(b)および図8(c)において、ピストン14の図示は省略されている。
図8(b)と図8(c)とを比較すると分るように、本変形例においても、実施例1と同様に、燃焼室15における吸気の旋回流の強度が強くなるほど吸気の旋回流の主流(T)は燃焼室15のより外側の領域を通過している。そして、制御装置100は、吸気の旋回流の強度が強いほどニードル44のリフト量を小さくして、燃料を燃焼室15のより外側の領域に向けて噴射している。その結果、本変形例においても、実施例1と同様に、吸気の旋回流の強度が強い場合には吸気の旋回流の高せん断領域に向けて燃料を効果的に噴射することができ(図8(b))、吸気の旋回流の強度が弱い場合にも吸気の旋回流の高せん断領域に向けて効果的に燃料を噴射することができる(図8(c))。その結果、燃料中の気泡を吸気の旋回流のせん断力によって効率的に圧壊させることができることから、燃料の微粒化を促進することができる。
なお、実施例2および実施例3に係る燃料噴射弁40が図8(a)に示すように燃焼室15の天井部に配置されていてもよい。
(実施例1〜実施例3の変形例2)
また実施例1〜実施例3において、燃焼室15に形成される吸気の旋回流の一例としてタンブル流を用いているが、燃焼室15に形成される吸気の旋回流はこれに限定されるものではない。実施例1〜実施例3において、燃焼室15に形成される吸気の旋回流の他の例として、例えば横方向の旋回流であるスワール流を用いることもできる。なお実施例1〜実施例3において燃焼室15にスワール流が形成される場合、吸気通路20は、吸気通路20を通過した燃料が燃焼室15においてスワール流となるように湾曲した形状を有していればよい。また、実施例3において燃焼室15にスワール流が形成される場合、気流制御弁80としてスワールコントロールバルブを用いればよい。
図9(a)および図9(b)は、燃焼室15の天井部に燃料噴射弁40が配置された内燃機関10cにおいて、燃焼室15にスワール流が形成された場合の燃焼室15を上方側から見た模式図である。なお図9(a)におけるスワール流の強度は、図9(b)よりも強くなっている。燃焼室15にスワール流が形成される場合においても、スワール流の強度が強いほど、スワール流の主流(S)は燃焼室15のより外側の領域を通過することになる。その結果、スワール流の高せん断領域も、スワール流の強度が強いほど燃焼室15のより外側の領域に位置する。したがって、本変形例のように燃焼室15に吸気の旋回流としてスワール流が形成される場合であっても、制御装置100がスワール流の強度が強いほどニードル44のリフト量を小さくして、燃料を燃焼室15のより外側の領域に向けて噴射することで、スワール流の強度が強い場合にはスワール流の高せん断領域に向けて燃料を効果的に噴射することができ(図9(a))、スワール流の強度が弱い場合にもスワール流の高せん断領域に向けて効果的に燃料を噴射することができる(図9(b))。その結果、燃料中の気泡をスワール流のせん断力によって効率的に圧壊させることができることから、燃料の微粒化を促進することができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
5 車両
10 内燃機関
15 燃焼室
40 燃料噴射弁
42 ノズルボディ
44 ニードル
46 駆動部
48 噴孔
50 軸線
54 内部燃料通路
58 溝
70 可変動弁装置
80 気流制御弁
100 制御装置
101 CPU

Claims (4)

  1. 燃焼室に流入した吸気が前記燃焼室において旋回流となる内燃機関の前記燃焼室に燃料を噴射する噴孔を有するノズルボディと、前記ノズルボディの内部にリフト可能に配置されたニードルと、前記噴孔から噴射される前の燃料を前記ニードルの周りを旋回する燃料旋回流にする燃料旋回流生成部と、を有する燃料噴射弁に適用される制御装置であって、
    前記燃焼室における前記吸気の前記旋回流の強度が強いほど前記ニードルのリフト量が小さくなるように前記ニードルを制御する制御部を備えることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
  2. 前記内燃機関において、前記吸気の前記旋回流の強度は、前記内燃機関の吸気弁のバルブリフト量が小さいほど強くなり、
    前記制御部は、前記吸気弁のバルブリフト量が小さいほど前記ニードルのリフト量が小さくなるように前記ニードルを制御することで、前記吸気の前記旋回流の強度が強いほど前記ニードルのリフト量を小さくする請求項1記載の燃料噴射弁の制御装置。
  3. 前記内燃機関は、前記吸気の前記旋回流の強度を制御する気流制御弁を備え、
    前記気流制御弁は、前記気流制御弁の開度が大きいほど前記吸気の前記旋回流の強度を強くし、
    前記制御部は、前記気流制御弁の前記開度が大きいほど前記ニードルのリフト量が小さくなるように前記ニードルを制御することで、前記吸気の前記旋回流の強度が強いほど前記ニードルのリフト量を小さくする請求項1記載の燃料噴射弁の制御装置。
  4. 前記燃料噴射弁は、前記燃料噴射弁の内部において燃料が通過する内部燃料通路と、前記ニードルがリフトした場合において前記内部燃料通路を通過した後であって前記噴孔から噴射される前の燃料を一時的に滞留させる一時滞留室と、を有し、
    前記燃料旋回流生成部は、前記ノズルボディの前記内部燃料通路に面した部分に形成され、前記ニードルの軸線を中心軸とする螺旋状に形成された溝である請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料噴射弁の制御装置。
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