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JP2014205743A - 無機塗料組成物及びその塗装品 - Google Patents

無機塗料組成物及びその塗装品 Download PDF

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Kaori Kuro
香織 黒
成晴 福澤
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Abstract

【課題】 オルガノシロキサン系樹脂の持つ耐熱性、耐摩耗性を損なうことなく、少なくとも1コートで優れた耐クラック性、密着性及び耐汚染性を有する無機塗料組成物及びその塗装品を提供すること。【解決手段】 オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物と、シリカゾルと、繊維状又は板状の無機充填材と、表面が撥水性のフィラーと、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルを含有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、無機塗料組成物及びその塗装品に関する。
オルガノシロキサン系樹脂からなるコーティング材は、耐候性、耐熱性、耐摩耗性、帯電防止性等が優れているという特性から、ガラス、タイル、窯業系外装材等の建材、厨房機器や冷暖房機器、車載部品等に用いられる樹脂成型品、ディスプレイ、タッチパネル等に用いられる樹脂フィルム材等に幅広く使用されている。
一方、オルガノシロキサン系樹脂は、硬化反応により著しく収縮するため、クラックや剥離が起こりやすく、使用に際しては様々な制約があった。
これらの問題を解決するため、これまでに、オルガノシロキサン系樹脂骨格にフェニル基やシクロ環等の環状構造を有する有機樹脂組成物を配合することで、クラックや剥離を防止したものが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また、基材に対してプライマーやベースコートを施すことにより密着性を向上させて、クラックや剥離を防止する方法も提案されている(例えば特許文献2を参照)。
特開平8−134320号公報 特開平6−57177号公報
しかしながら、特定の有機樹脂組成物を配合する場合、有機成分の劣化により、耐熱性や耐候性の機能低下が生じる場合があった。
また、プライマーやベースコートを施す方法では、工程が煩雑になり、製造コストが高くなるという問題があった。
さらに、汚染物質の耐付着性、除去性等の耐汚染性が要求されるような用途においては、オルガノシロキサン系樹脂の他に、フッ素系樹脂からなるコーティング材を用いる場合があるが、この場合には、耐磨耗性や耐熱性が十分ではないという問題もあった。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、オルガノシロキサン系樹脂の持つ耐熱性、耐摩耗性を損なうことなく、少なくとも1コートで優れた耐クラック性、密着性及び耐汚染性を有する無機塗料組成物及びその塗装品を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
即ち、本発明の無機塗料組成物は、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物と、シリカゾルと、繊維状又は板状の無機充填材と、表面が撥水性のフィラーと、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルを含有することを特徴とする。
また、本発明の塗装品は、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物と、シリカゾルと、繊維状又は板状の無機充填材と、表面が撥水性のフィラーと、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルを含有する無機塗料組成物を基材に塗布したことを特徴とする。
本発明の無機塗料組成物によれば、オルガノシロキサン系樹脂の持つ耐熱性、耐摩耗性を損なうことなく、少なくとも1コートで優れた耐クラック性、密着性及び耐汚染性を有する無機塗料組成物及びその塗装品を提供することができる。
本発明の無機塗料組成物は、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物と、シリカゾルと、無機充填材と、表面が撥水性のフィラーと、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルを必須の成分として含有する無機塗料組成物である。
以下に、本発明の無機塗料組成物について詳述する。
(オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物)
本発明の無機塗料組成物で用いるオルガノアルコキシシランは、下記一般式(1)で表されるものである。
R’Si(OR”)4-n (1)
上記一般式(1)中、nは0〜3を表す。また、R’R”は、炭素数1〜8の有機基が好適であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基等のアルキル基等を例示することができる。
炭素数が3以上のものについては、n−プロピル基、n−ブチル基等のように直鎖状のものであってもよいし、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基等のように分岐を有するものや、シクロアルカンのような環構造のものであってもよい。
このようなオルガノアルコキシシランの具体例としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン等。
また、前記オルガノアルコキシシランの部分加水分解物を用いることもできる。
(シリカゾル)
本発明の無機塗料組成物で用いるシリカゾルは、1〜100nm程度の粒子径の珪酸コロイドが溶媒中に分散されたコロイド溶液であり、水分散性コロイダルシリカあるいはアルコール等の親水性の有機溶媒分散性コロイダルシリカを使用することができる。
水分散性コロイダルシリカには、酸性分散体と塩基性分散体があるが、塩基性分散体を用いた場合、塗料の安定性が低下する可能性があるため、塗料の安定性の観点から酸性分散体を用いるのが好ましい。
一般に、このようなコロイダルシリカは、固形分としてのシリカを10〜50質量%含有しており、この値からシリカ配合量を決定することができる。
このシリカゾルの配合量は特に限定されるものではないが、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物100質量部に対して、シリカゾル20〜70質量部(固形分換算)であることが好ましい。
シリカゾルの配合量が上記の範囲であると、シリカが均一に分散するためゲル化等を起こすことがなく、また、所望の被膜の耐摩耗性及び密着性を得ることができる。
本発明の無機塗料組成物で用いるシリカゾルとしては、例えば、以下のものを挙げることができる。
スノーテックス−OXS、スノーテックス−OS、スノーテックス−O、スノーテックス−O40、スノーテックス−OL、スノーテックス−OUP、メタノールシリカゾル、IPA−ST、IPA−ST−UP、IPA−ST−ZL、EG−ST、NPC−ST−30、PGM−ST、PMA−ST(日産化学(株)製)、PL−1−IPA、PL−2L−PGME(扶桑化学(株)製)、20H12、20H12E、30CAL25、30CAL50、30HB25K、30HB50K(AZエレクトロニックマテリアルズ製)等。
(オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物及びシリカゾル)
本発明の無機塗料組成物では、マトリックス成分として、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物と、シリカゾルを、それぞれ配合して混合して用いてもよいが、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物とシリカゾルを反応させたオルガノアルコキシシランの加水分解物の樹脂組成物を用いることもできる。
オルガノアルコキシシランの加水分解物を調製するにあたって、シリカゾルを混合した状態で加水分解させることで、オルガノアルコキシシラン同士で反応するだけでなく、オルガノアルコキシシランがシリカゾルの表面とも反応し、化学的に結合された状態になる。
そのため、シリコーン樹脂を用いる場合よりも緻密な塗膜が形成され、硬く耐磨耗性に優れた被膜を得ることができる。さらには、オルガノアルコキシシランとシリカゾルの親和性も高まるため、表面平滑性に優れた被膜を得ることができる。
また、加水分解反応によりシラノール基を生成させることで、硬化による収縮を低減させることができるとともに、基材との密着性や耐クラック性も向上させることができる。
(無機充填材)
本発明の無機塗料組成物で用いる無機充填材は、繊維状又は板状の無機物である。
この無機充填材は、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物とシリカゾルを反応させた樹脂組成物からなる被膜の厚膜化のために配合する成分である。
本発明で用いる無機充填材の条件である繊維状とは細長い形状である糸状、針状等のものであり、板状とは厚み方向が他の方向より薄い平板状、曲がった板状等のものである。これらは共に平均粒子径が0.5〜100μm、アスペクト比が2〜100のものが好ましい。
これらは、アスペクト比が高い構造であるため、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物の、硬化収縮によるクラックや剥離を防止することができる。
繊維状又は板状の無機充填材の具体例としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
ガラスファイバー、カーボンナノチューブ、ティスモ(チタン酸塩化合物)、タルク、マイカ(雲母)、カオリン、スメクタイト、ウォラストナイト、シリコンナイトライド、セラフ(板状アルミナ)等。
このような無機充填材の配合量は特に限定されるものではないが、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物とシリカゾルの合計量(固形分換算)に対して、無機充填材0.1〜50質量部であることが好ましい。
無機充填材の配合量が上記の範囲であると、被膜の十分な厚膜化が可能となり、優れた塗膜硬度を得ることができる。なお、これらの無機充填材は、顔料として使用することもできる。
(表面が撥水性のフィラー)
本発明の無機塗料組成物で用いる表面が撥水性のフィラーは、塗膜の表面エネルギーを低下させ耐汚染性を向上させるとともに、微細凹凸によって耐磨耗性を向上させるために用いるものである。
表面が撥水性のフィラーの具体例としては、例えば、以下のものを例示することができる。
メチル基、エチル気等のアルキル基処理、シリコーンオイル処理、トリメチルシラン、オクチルシラン等のアルキルシラン処理、パラフィン系、マイクロクリスタリン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、アマイド系、水添ヒマシ油系等の有機ワックス処理をした無機酸化物微粒子、四フッ化エチレン樹脂微粒子等。
表面が撥水性のフィラーの配合量は特に限定されるものではないが、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物とシリカゾルの合計量(固形分換算)に対して、1〜50質量部であることが好ましい。
表面が撥水性のフィラーの配合量が上記の範囲内であると、塗膜表面の微細凹凸による優れた耐磨耗性及び塗膜硬度を得ることができる。
(オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイル)
本発明の無機塗料組成物で用いるオルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルは、塗膜の表面張力を低下させ耐汚染性を向上させるために用いるものである。
シリコーンオイルは、一般に表面エネルギーが低い性質をもつ。そのため、無機塗料組成物を硬化させる際、シリコーンオイルが気液界面に配向するため塗膜の表面張力を低下させることができる。
オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルとしては、シラノール変性型シリコーンオイル、カルビノール変性型シリコーンオイル、アミノ変性型シリコーンオイル、エポキシ変性型シリコーンオイル等が挙げられる。
また、上記例示したシリコーンオイルについては、側鎖変性型、末端変性型のものがあるが、いずれの構造のものであっても用いることができる。
オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルの配合量は特に限定されるものではないが、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物とシリカゾルを反応させた樹脂組成物(固形分換算)に対して、0.1〜20質量部であることが好ましい。
オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルの配合量が上記の範囲であると、優れた耐汚染性と塗膜硬度を得ることができる。
本発明の無機塗料組成物では、オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物、シリカゾル、繊維状又は板状の無機充填材、表面が撥水性のフィラー、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイル、いずれの成分についても1種又は2種以上の混合物を用いることができる。
(その他の成分)
また、本発明の無機塗料組成物では、本発明の目的を阻害しない範囲において、前記成分以外の他の各種成分を添加することもできる。
これらの成分としては、金属酸化物、金属粉等の着色顔料、抗菌剤、防黴剤、艶消し剤、消泡剤、沈降防止剤、レベリング剤、分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、ワックス成分、溶媒成分等を挙げることができる。
(塗装品)
本発明では、上記で説明した本発明の無機塗料組成物を基材に塗布した塗装品を提供する。
本発明の塗装品の基材は特に制限されるものではなく、例えば、アルマイト、鉄、ステンレス等の各種金属基材、樹脂成形品基材、ガラス基材、樹脂フィルム基材等を挙げることができる。
基材表面に無機塗料組成物を塗布する塗膜の厚さは、特に制限されるものではないが、硬化時で1〜50μm、好ましくは5〜30μm程度となるように塗布することが望ましい。塗布回数は特に制限はなく一回又は二回以上重ねて塗布してもよい。なお、基材表面にあらかじめプライマーやベースコートを施した後、塗布するようにしてもよい。
塗布方式としては、従来公知の塗布方法で塗布することができ、これらの塗布方法としては、例えば以下の塗布方法を挙げることができる。
フローコート法、ロールコート法、吹き付け法、エアレススプレー法、エアスプレー法、刷毛塗り法、コテ塗り法、浸漬法、引き上げ法、ノズル法、巻き取り法、流し法、盛り付け法、パッチング法等。これらの塗布方法は自動化してもよく、手動にて塗布してもよい。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
オルガノアルコキシシランとして、メチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製 KBM13)100質量部、シリカゾルとして、酸性タイプ中粒子径シリカゾル(日産化学(株)製 スノーテックスO、固形分20%)100質量部、溶媒として、イソプロピルアルコール120質量部を混合し、2時間以上攪拌した。
その後、繊維状(針状)の無機充填材として、ウォラストナイト(キンセイマテック(株)製 WSH−1800、平均粒子径3.5μm、アスペクト比15)10質量部、及び、繊維状や板状ではない形状(塊状)の無機充填材として酸化チタン(テイカ(株)製 JR−600A)20質量部、表面が撥水性のフィラーとして、シリカ(日本アエロジル(株)製 R812)10質量部、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルとして、変性シリコーンオイル(信越化学工業(株)製 KF−9701)3質量部を加え、ビーズミルで30分間分散し、無機塗料組成物を得た。
この無機塗料組成物を、アルマイト基材にエアスプレーを用いて膜厚が30μmになるように塗布した後、200℃の乾燥炉で20分間硬化し評価用サンプルを得た。
(実施例2)
オルガノアルコキシシランとして、メチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製 KBM13)100質量部、シリカゾルとして、イソプロパノール分散シリカゾル(シリカゾル:日産化学(株)製 IPA−ST−UP、固形分15%)200質量部、溶媒として、イオン交換水100質量部を混合し2時間以上攪拌した。
その後、繊維状(針状)の無機充填材として、ウォラストナイト(キンセイマテック(株)製 WSH−1800)10質量部、表面が撥水性のフィラーとして、シリカ(日本アエロジル(株)製 R812)10質量部、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルとして、変性シリコーンオイル(信越化学工業(株)製 KF−9701)3質量部を加え、ビーズミルで30分間分散し、無機塗料組成物を得た。
この無機塗料組成物をアルマイト基材にエアスプレーを用いて膜厚が30μmになるように塗布した後、200℃の乾燥炉で20分間硬化し評価用サンプルを得た。
(比較例1)
シリカゾルとして、酸性タイプ中粒子径シリカゾル(日産化学(株)製 スノーテックスO)100質量部、溶媒として、イソプロピルアルコール120質量部を混合し2時間以上攪拌した。
その後、繊維状(針状)の無機充填材として、ウォラストナイト(キンセイマテック(株)製 WSH−1800)10質量部及び、酸化チタン(テイカ(株)製 JR−600A)20質量部、表面が撥水性のフィラーとして、シリカ(日本アエロジル(株)製 R812)10質量部、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルとして、変性シリコーンオイル(信越化学工業(株)製 KF−9701)3質量部を加え、ビーズミルで30分間分散し、無機塗料組成物を得た。
この無機塗料組成物をアルマイト基材にエアスプレーを用いて膜厚が30μmになるように塗布した後、200℃の乾燥炉で20分間硬化し評価用サンプルを得た。
(比較例2)
オルガノアルコキシシランとして、メチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製 KBM13)100質量部、シリカゾルとして、酸性タイプ中粒子径シリカゾル(日産化学(株)製 スノーテックスO)150質量部、溶媒として、イソプロピルアルコール120質量部を混合し2時間以上攪拌した。
その後、繊維状や板状ではない形状(不定形の塊状)の無機充填材として、酸化チタン(テイカ(株)製 JR−600A)20質量部、表面が撥水性のフィラーとして、シリカ(日本アエロジル(株)製 R812)10質量部、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルとして、変性シリコーンオイル(信越化学工業(株)製 KF−9701)3質量部を加え、ビーズミルで30分間分散し、無機塗料組成物を得た。
この無機塗料組成物をアルマイト基材にエアスプレーを用いて膜厚が30μmになるように塗布した後、200℃の乾燥炉で20分間硬化し評価用サンプルを得た。
(比較例3)
オルガノアルコキシシランとして、メチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製 KBM13)100質量部、シリカゾルとして、酸性タイプ中粒子径シリカゾル(日産化学(株)製 スノーテックスO)150質量部、溶媒として、イソプロピルアルコール120質量部を混合し2時間以上攪拌した。
その後、繊維状(針状)の無機充填材として、ウォラストナイト(キンセイマテック(株)製 WSH−1800)10質量部、及び、酸化チタン(テイカ(株)製 JR−600A)20質量部を加え、ビーズミルで30分間分散し、無機塗料組成物を得た。
この無機塗料組成物をアルマイト基材にエアスプレーを用いて膜厚が30μmになるように塗布した後、200℃の乾燥炉で20分間硬化し評価用サンプルを得た。
<評価>
実施例1、2、比較例1〜3の各評価用サンプルについて、塗膜外観、鉛筆硬度、密着性、耐熱性、耐汚染性を以下の基準により評価した。
(塗膜外観)
評価用サンプルの外観を目視により以下の基準で評価した。なお、塗膜外観に問題があったものについては、鉛筆硬度、密着性、耐熱性、耐汚染性の評価は行わなかった。
○:良好
×:問題あり(クラック等)
(鉛筆硬度)
JIS K5600に基づき、鉛筆硬度を以下の基準で評価した。
○:2H以上
×:2H未満(該当なし)
(密着性)
JIS K5600に基づく碁盤目密着試験(25升目)により、密着性を以下の基準で評価した。
○:25/25 剥離なし
△:20/25以上 部分剥離
×:20/25以下 剥離面積多い(該当なし)
(耐熱性)
300℃で3時間加熱した後の、クラック又は剥離について目視で確認し、以下の基準で評価した。
○:クラック又は剥離なし
×:クラック又は剥離あり
(耐汚染性)
200℃に加熱した状態で、糖、タンパク質、脂質を混合した擬似汚れ成分を付着させ、焦げ付かせた後、水洗いで除去できるかを確認し、以下の基準で評価した。
○:除去できる
×:除去できない
これらの結果を表1に示す。
Figure 2014205743
表1の結果から、本発明に係る無機塗料組成物を用いた実施例1、2の評価用サンプルは、塗膜外観、鉛筆硬度、密着性、耐熱性、耐汚染性の全ての項目において優れたものであった。
また、オルガノアルコキシシランを添加しなかった比較例1は、塗膜外観の評価でクラックがあったため、鉛筆硬度、密着性、耐熱性、耐汚染性の評価は行わなかった。
また、繊維状又は板状の無機充填材を添加しなかった比較例2では、密着性と耐熱性が劣ることが確認された。
また、表面が撥水性のフィラー及び、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルを添加しなかった比較例3では、耐汚染性が劣ることが確認された。
これらの結果から、本発明の条件を満足する無機塗料組成物は、耐クラック性、耐摩耗性、密着性、耐熱性、耐汚染性、について優れた塗膜が形成できることが確認された。

Claims (2)

  1. オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物と、シリカゾルと、繊維状又は板状の無機充填材と、表面が撥水性のフィラーと、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルを含有することを特徴とする無機塗料組成物。
  2. オルガノアルコキシシラン又はその部分加水分解物と、シリカゾルと、繊維状又は板状の無機充填材と、表面が撥水性のフィラーと、オルガノアルコキシシランと反応性を有する官能基を備えたシリコーンオイルを含有する無機塗料組成物を基材に塗布したことを特徴とする塗装品。
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