JP2014188177A - 燃料電池およびカプセル内視鏡装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸素や大量の水が供給されなくても電力を発生させることができる燃料電池およびカプセル内視鏡装置を提供する。
【解決手段】酸化された銀を含有し水との還元反応を行うカソード部2と、糖またはアルコールの酸化反応を活性化する触媒を備えるアノード部3と、アノード部3とカソード部2との間に配置され、電子絶縁性とイオン導電性とを兼備する膜部材4と、カソード部2、アノード部3および膜部材4を収容し、該アノード部3の少なくとも一部を外部に露出させる筐体5とを備える燃料電池1を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】酸化された銀を含有し水との還元反応を行うカソード部2と、糖またはアルコールの酸化反応を活性化する触媒を備えるアノード部3と、アノード部3とカソード部2との間に配置され、電子絶縁性とイオン導電性とを兼備する膜部材4と、カソード部2、アノード部3および膜部材4を収容し、該アノード部3の少なくとも一部を外部に露出させる筐体5とを備える燃料電池1を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池およびカプセル内視鏡装置に関するものである。
従来、酸素還元電極をカソードとする燃料電池が酸化還元反応をすることで発生した電力により、被検体内導入装置を作動させることが知られている(例えば、特許文献1)。酸素を得るために、過酸化マグネシウムなどの酸素発生部に水を供給して還元反応をすることで酸素が発生する。この酸素をカソードに供給することで、被検体内導入装置の内容量に比べて数十倍の体積の酸素を必要とする問題を解決していた。
しかしながら、特許文献1では、被検体内導入装置の外部から酸素を取り込む場合は、被検体内導入装置の作動に必要な酸素分子を得るためには大量の水を必要とし、現実的ではなかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、酸素や大量の水が供給されなくても電力を発生させることができる燃料電池およびカプセル内視鏡装置を提供することを目的としている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、酸素や大量の水が供給されなくても電力を発生させることができる燃料電池およびカプセル内視鏡装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、酸化された銀を含有し水との還元反応を行うカソード部と、糖またはアルコールの酸化反応を活性化する触媒を備えるアノード部と、該アノード部と前記カソード部との間に配置され、電子絶縁性とイオン導電性とを兼備する膜部材と、前記カソード部、前記アノード部および前記膜部材を収容し、該アノード部の少なくとも一部を外部に露出させる筐体とを備える燃料電池を提供する。
本発明の一態様は、酸化された銀を含有し水との還元反応を行うカソード部と、糖またはアルコールの酸化反応を活性化する触媒を備えるアノード部と、該アノード部と前記カソード部との間に配置され、電子絶縁性とイオン導電性とを兼備する膜部材と、前記カソード部、前記アノード部および前記膜部材を収容し、該アノード部の少なくとも一部を外部に露出させる筐体とを備える燃料電池を提供する。
本態様によれば、筐体の外部に露出しているアノード部に糖またはアルコールを接触させることで酸化反応が行われる。外部に露出したアノード部から湿気や水分が膜部材を浸透してカソード部に流入し、カソード部が湿潤状態となる。該状態でカソードとアノードが電気的に外部回路で接続されると、カソードに含有する酸化銀と水との還元反応とアノードでの糖またはアルコールの酸化反応が同時に生じる。カソードの還元反応では酸化銀が有する酸素と流入してきた水から水酸化物イオンが生成され、生成された水酸化物イオンは膜部材を介してアノードへ移動し、同時に外部回路では糖やアルコールの酸化反応で生じた電子がカソードへ移動することで電気的な閉回路が形成され発電となる。このときアノードの酸化反応では水が生成され、酸化反応において発生した水は、膜部材を介してカソード部側へ拡散移動し、カソード部においてさらに還元反応が行われる。カソード部に含有される酸化された銀の還元反応により、水酸化物イオンを得られ、この水酸化物イオンが酸化反応に使用されるという、酸化還元反応によって電気エネルギが得られる。
その結果、外部から酸素や大量の水が供給されなくても、電力を発生させることができる。
また、筐体の外部に露出したアノード部に、筐体の外部から糖またはアルコールを接触させることができ、筐体内部に糖またはアルコールを収容する必要がないので、小型化することができる。
また、筐体の外部に露出したアノード部に、筐体の外部から糖またはアルコールを接触させることができ、筐体内部に糖またはアルコールを収容する必要がないので、小型化することができる。
本発明の他の態様は、上述の燃料電池と、体内の状態を撮影して画像を取得するモジュールと、前記燃料電池により発生された電力を前記モジュールに供給する電源回路と、該電源回路と前記モジュールと前記燃料電池を内部に収容する外装とを備え、該外装と前記燃料電池の前記筐体とを一体化し、前記アノード部を外部に露出させるカプセル内視鏡装置を提供する。
本態様によれば、酸素を得られないが糖またはアルコールを確保できる環境、例えば、人体内において、大気中の酸素や外部からの大量の水を必要とせずに、糖またはアルコールを反応物質とする燃料電池を電力源としてモジュールにより体内の画像を取得することができる。
上記態様においては、少なくとも外部に露出した前記アノード部が、前記外装の外部から糖衣構造で被覆されていてもよい。
このようにすることで、水や熱により糖衣構造が溶解して糖となり、外部に露出したアノード部から燃料電池の燃料である糖を確保できるため、燃料電池の酸化還元反応によりカプセル内視鏡の起動に必要な電力を確保できる。
このようにすることで、水や熱により糖衣構造が溶解して糖となり、外部に露出したアノード部から燃料電池の燃料である糖を確保できるため、燃料電池の酸化還元反応によりカプセル内視鏡の起動に必要な電力を確保できる。
上記態様においては、前記アノード部が糖またはアルコールを前記触媒に含浸させてもよい。
このようにすることで、嚥下後には、胃液や腸液によりアノード部に含浸させた糖が糖溶液となってアノード部に浸透し、アノード部で酸化反応を開始させ、カプセル内視鏡を作動させることができる。
このようにすることで、嚥下後には、胃液や腸液によりアノード部に含浸させた糖が糖溶液となってアノード部に浸透し、アノード部で酸化反応を開始させ、カプセル内視鏡を作動させることができる。
上記態様においては、少なくとも前記糖衣構造の外表を被覆し、酸性では溶解されず、アルカリ性の腸液にて溶解される腸溶性コーティング層を備えていてもよい。
このようにすることで、人体内において、腸溶性コーティング層は、胃までは溶解されず、腸内に達すると溶解を開始する。その後、糖衣構造を溶解することでアノード部と溶解した糖との酸化反応を開始させることができる。これにより、食道や胃などの口に近い部分を観察しない場合、カプセル内視鏡装置は、アルカリ性の腸液で溶解しなければ起動しないため、不必要なエネルギ消費を避けることができ、高効率である。
このようにすることで、人体内において、腸溶性コーティング層は、胃までは溶解されず、腸内に達すると溶解を開始する。その後、糖衣構造を溶解することでアノード部と溶解した糖との酸化反応を開始させることができる。これにより、食道や胃などの口に近い部分を観察しない場合、カプセル内視鏡装置は、アルカリ性の腸液で溶解しなければ起動しないため、不必要なエネルギ消費を避けることができ、高効率である。
上記態様においては、前記糖衣構造と前記腸溶性コーティング層との間に配置され、少なくとも前記糖衣構造の外表を被覆し、水を透過し糖粒子の外部への透過は抑制する大きさの多孔を有する半透膜を備えていてもよい。
このようにすることで、水や熱により糖衣構造の溶解は通常外表から溶解するが、半透膜により糖が外部に流出することを抑制するため、糖衣構造を無駄なく燃料として利用することができる。
このようにすることで、水や熱により糖衣構造の溶解は通常外表から溶解するが、半透膜により糖が外部に流出することを抑制するため、糖衣構造を無駄なく燃料として利用することができる。
また、本発明の他の態様は、酸化された銀を有する部材を備え、該部材が水との還元反応を行うカソード部と、糖またはアルコールの酸化反応を活性化する触媒を備えるアノード部と、該アノード部と前記カソード部との間に配置し、電子絶縁性とイオン導電性を兼備する膜部材とを備える燃料電池と、撮像して画像データの生成を行うモジュールと、前記燃料電池が発生した電力を前記モジュールに供給する電源回路と、糖またはアルコールを貯留するアノード液貯留部と、前記燃料電池と前記モジュールと前記電源回路と前記アノード液貯留部を収容し、セプタムによって液密に閉塞される少なくとも1つの開口を有する筐体とを備え、前記アノード液貯留部が前記セプタムと前記アノード部との間に配置され、前記アノード液貯留部の糖またはアルコールが、前記セプタムを介して挿脱可能であり、前記アノード部の少なくとも一部から含浸するカプセル内視鏡装置を提供する。
本態様によれば、アノード部がアノード液貯留部の糖またはアルコールと酸化反応が行われ、発生した水が膜部材を介してカソード部へ移動し、これらがカソード部で還元反応を行う。これらの反応により、大気中の酸素や外部からの大量の水が得られなくとも、酸化している銀から酸素分子を得られ、大容量の電力を確保できる。また、アノード部との反応のための燃料を備えているため、人体中や汚泥中などの大気中の酸素や外部からの大量の水を得られず、糖やアルコールを得られない環境においても、燃料電池を電力源とするカプセル内視鏡装置を活用することができる。
本発明によれば、大気中の酸素を得ることのできない環境において、大量の水を必要とせずとも電力を得ることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る燃料電池1について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る燃料電池1は、図1に示されるように、水と還元反応を行うカソード部2と、糖またはアルコールが酸化反応を行うアノード部3と、カソード部2とアノード部3との間に配置された膜部材4と、これらを収容する筐体5とを備えている。
本実施形態に係る燃料電池1は、図1に示されるように、水と還元反応を行うカソード部2と、糖またはアルコールが酸化反応を行うアノード部3と、カソード部2とアノード部3との間に配置された膜部材4と、これらを収容する筐体5とを備えている。
カソード部2は、酸化された銀と炭素粉末とを含有する多孔質部材であり、アルカリ性電解液が含浸されている。ここでいう酸化された銀とは、酸化銀(Ag2O)を示すが、過酸化銀(AgO)や銀ニッケライト(AgNiO2)でも類似の性能が得られる。
アノード部3は、糖やアルコール(例えば、グルコース,エタノール,エチレングリコールなど)の酸化反応を活性化する触媒として金微粒子を炭素繊維に担持して構成されている。
アノード部3は、糖やアルコール(例えば、グルコース,エタノール,エチレングリコールなど)の酸化反応を活性化する触媒として金微粒子を炭素繊維に担持して構成されている。
膜部材4は、電子絶縁体とイオン導電性とを兼備した膜(例えば、アニオン交換膜,ビニロン膜,セロファン)であり、イオン、気体および液体を通過させることができる。
筐体5は、導電性材料からなる蓋部6と箱部7とから構成されている。蓋部6には少なくとも1つの開口8が備えられている。筐体5の開口8は、内部からアノード部3で被覆されており、これにより、アノード部3は開口8を介して外部に露出している。
筐体5は、導電性材料からなる蓋部6と箱部7とから構成されている。蓋部6には少なくとも1つの開口8が備えられている。筐体5の開口8は、内部からアノード部3で被覆されており、これにより、アノード部3は開口8を介して外部に露出している。
蓋部6は、アノード部3に電気的に接触させられており、外部回路である負極端子9が接続されることにより、アノード部3の集電板を構成している。箱部7は、カソード部2に電気的に接続されており、外部回路である正極端子10が接続されることにより、カソード部2の集電板を構成している。負極端子9および正極端子10は、筐体5の外部に配置された負荷装置11に接続されている。
蓋部6と箱部7とは、膜部材4の外周部を挟んで嵌合され、相互にカシメられることによって固定されている。また、蓋部6と箱部7とが嵌合された状態で、蓋部6と膜部材4との間、および箱部7と膜部材4との間には、全周にわたってシール部材12が挟まれており、両者間が液密状態に密封されている。
このように構成された本実施形態に係る燃料電池1の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る燃料電池1によれば、筐体5の外部に露出しているアノード部3に糖またはアルコールを接触させ、アノード部3から湿気や水分が膜部材を浸透してカソード部2に流入させ、カソード部2を湿潤状態とする。該状態で負極端子9と正極端子10とが負荷装置11に電気的に接続されると、カソード部2の酸化反応とアノード部3の酸化反応とが同時に生じ、電気的な閉回路が形成され発電が開始される。
本実施形態に係る燃料電池1によれば、筐体5の外部に露出しているアノード部3に糖またはアルコールを接触させ、アノード部3から湿気や水分が膜部材を浸透してカソード部2に流入させ、カソード部2を湿潤状態とする。該状態で負極端子9と正極端子10とが負荷装置11に電気的に接続されると、カソード部2の酸化反応とアノード部3の酸化反応とが同時に生じ、電気的な閉回路が形成され発電が開始される。
筐体5の外部から開口8を介してアノード部3に糖またはアルコールを滴下させると、下式(1)の反応式によって示される酸化反応が行われる。
C6H12O6+2OH−=C6O10O6+2H2O+2e− (1)
C6H12O6+2OH−=C6O10O6+2H2O+2e− (1)
この酸化反応において発生した水は、膜部材4を介してカソード部2に拡散移動し、カソード部2での還元反応に使用される。
カソード部2における還元反応の反応式を式(2)に示す。
Ag2O+H2O+2e−=2Ag+2OH− (2)
カソード部2における還元反応の反応式を式(2)に示す。
Ag2O+H2O+2e−=2Ag+2OH− (2)
カソード部2においては、カソード部2に含有される酸化された銀の還元反応により、水酸化物イオンが得られ、この水酸化物イオンが膜部材4を介してアソード部3に移動し、酸化反応に使用される。これらの酸化反応と還元反応とが相互に行われることで、式(3)に示される酸化還元反応が行われる。
Ag2O+C6H12O6=2Ag+C6H10O6+H2O (3)
Ag2O+C6H12O6=2Ag+C6H10O6+H2O (3)
この酸化還元反応から、カソード部2とアノード部3との間に電位差が発生する。発生した電位差は、負極端子9および正極端子10により負荷装置11に入力されることにより仕事が行われる。これにより、外部から酸素や大量の水が供給されなくても、酸化還元反応で発生する水酸化物イオンや水を活用することで、電力を発生させることができる。
また、外部にアノード部3を露出させることにより、外部から糖またはアルコールを供給することができる。したがって、筐体5の内部に糖またはアルコールを収容する必要がなく、燃料電池1を小型化することができるという利点がある。
次に、本発明の第1の実施形態に係るカプセル内視鏡装置13について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態の説明において、上述した実施形態に係る燃料電池1と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るカプセル内視鏡装置13は、図2に示されるように、体内を撮影するためのモジュール15と、モジュール15を駆動する電源回路16と、これらを内部に液密状態に収容するカプセル状の外装25とを備えている。
本実施形態の説明において、上述した実施形態に係る燃料電池1と構成を共通とする箇所には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るカプセル内視鏡装置13は、図2に示されるように、体内を撮影するためのモジュール15と、モジュール15を駆動する電源回路16と、これらを内部に液密状態に収容するカプセル状の外装25とを備えている。
モジュール15は、カプセル内視鏡装置13外部の画像を取得する撮像モジュール21と、取得した画像データに所定の信号処理を行う画像処理モジュール22と、処理された画像データを電波信号としてアンテナ23を介して外部の受信装置に送る無線モジュール24とを備えている。
外装25は、図2に示されるように、撮像モジュール21により内部から外部を撮影するために光学的に透明な素材で形成される半球状の透明部25aと、該透明部25aに組み合わせられて閉鎖された内部空間を構成する一端が閉塞された略円筒状の本体部25bとを備えている。
本体部25bは、図3に示されるように、燃料電池14を構成している。すなわち、燃料電池14は、本体部25bの壁面の厚さ方向に沿って、内側から順に、箱体7、カソード部2、膜部材4、アノード部3の順に積層して構成されている。アノード部3内部にはアノード集電板17が組み込まれ、カソード部2内部にはカソード集電板18が組み込まれている。
アノード集電板17は、アノード部3に沿って広範囲においてアノード部3に導通する導電性の金属網であり、箱体7の一部を液密的に貫通する負極端子9によってモジュール15に電気的に接続されている。
カソード集電板18は、カソード部2に沿って広範囲においてカソード部2に導通する導電性の金属網であり、同じく箱体7の一部を液密的に貫通する正極端子10によってモジュール15に電気的に接続されている。また、ここで用いる金属網の表面材質は金であることが望ましい。
カソード集電板18は、カソード部2に沿って広範囲においてカソード部2に導通する導電性の金属網であり、同じく箱体7の一部を液密的に貫通する正極端子10によってモジュール15に電気的に接続されている。また、ここで用いる金属網の表面材質は金であることが望ましい。
このように構成された本実施形態に係るカプセル内視鏡装置13の作用について以下に説明する。
本実施形態に係るカプセル内視鏡装置13が患者の体内に導入されると、外装25の本体部25bの外面に露出しているアノード部3に、体内から糖またはアルコールが供給される。
本実施形態に係るカプセル内視鏡装置13が患者の体内に導入されると、外装25の本体部25bの外面に露出しているアノード部3に、体内から糖またはアルコールが供給される。
供給された糖またはアルコールは、アノード部3に含浸されていくことで、アノード部3において酸化反応、カソード部2において還元反応がそれぞれ発生し、これらの酸化還元反応によって燃料電池14が発電を行う。燃料電池14を電力源として得られた電力は、電気回路16を介してモジュール15に供給され、これによって、カプセル内視鏡装置13が作動する。
すなわち、撮像モジュール21が作動させられて透明部25aを介して体内の撮影が行われ、取得された画像データが画像処理モジュール22において画像処理された後に、無線モジュール24によってアンテナ23を介して画像信号が外部に送信される。
このように、本実施形態に係るカプセル内視鏡装置13によれば、外部から酸素や大量の水が得られなくとも、糖やアルコールが確保できる人体内において、カプセル内視鏡装置13の本体部25bに設けられた燃料電池14に人体から糖またはアルコールが供給されることにより、酸化還元反応によって発電し、体内の観察を長時間にわたり連続して行うことができる。すなわち、発電のための糖やアルコールを人体から受け取るので、カプセル内視鏡装置13自体で保持しておく必要がなく、小型のカプセル内視鏡装置13を構成することができるという利点がある。
このように、本実施形態に係るカプセル内視鏡装置13によれば、外部から酸素や大量の水が得られなくとも、糖やアルコールが確保できる人体内において、カプセル内視鏡装置13の本体部25bに設けられた燃料電池14に人体から糖またはアルコールが供給されることにより、酸化還元反応によって発電し、体内の観察を長時間にわたり連続して行うことができる。すなわち、発電のための糖やアルコールを人体から受け取るので、カプセル内視鏡装置13自体で保持しておく必要がなく、小型のカプセル内視鏡装置13を構成することができるという利点がある。
なお、本実施形態に係るカプセル内視鏡装置13においては、図4に示されるように、本体部25bの外表に糖衣構造27を被覆させてもよい。
具体的には、糖衣構造27は、グルコースなどの糖を多孔質セラミックまたは網状構造物に含浸させ、乾燥固定化させて形成される。この糖衣構造27は、少なくとも外部に露出しているアノード部3を外部から被覆している。
具体的には、糖衣構造27は、グルコースなどの糖を多孔質セラミックまたは網状構造物に含浸させ、乾燥固定化させて形成される。この糖衣構造27は、少なくとも外部に露出しているアノード部3を外部から被覆している。
このように構成することにより、糖衣構造27が、体内の水や熱により溶解して、燃料電池14の燃料である糖溶液を確保することができる。したがって、糖溶液が、被覆していたアノード部3に浸透することで、燃料電池14で酸化還元反応が開始され、カプセル内視鏡装置13の作動に必要な電力を得ることができる。
また、カプセル内視鏡装置13を糖衣構造27で被覆することにより、嘔吐感を抑制し、嚥下容易性を向上することができる。
また、カプセル内視鏡装置13を糖衣構造27で被覆することにより、嘔吐感を抑制し、嚥下容易性を向上することができる。
また、本実施形態に係るカプセル内視鏡装置13においては、図5に示されるように、アノード部29に糖を担持させて構成してもよい。
すなわち、多孔質の炭素繊維に金微粒子を触媒として担持させたものに、さらに糖を担持させることにより、該アノード部29に担持された糖が、嚥下後、胃液や腸液により糖溶液となってアノード部29に浸透すると酸化反応を開始する。したがって、アノード部29において酸化反応が開始されるため、燃料電池14が発電を行い、カプセル内視鏡装置13の作動に必要な電力が得られる。
すなわち、多孔質の炭素繊維に金微粒子を触媒として担持させたものに、さらに糖を担持させることにより、該アノード部29に担持された糖が、嚥下後、胃液や腸液により糖溶液となってアノード部29に浸透すると酸化反応を開始する。したがって、アノード部29において酸化反応が開始されるため、燃料電池14が発電を行い、カプセル内視鏡装置13の作動に必要な電力が得られる。
この場合において、アノード部29の炭素繊維は多孔質であるため、含浸した糖が胃液や腸液によって溶解するまでの時間を長期化させることができる。これにより、胃や腸に溶解した糖が散逸することを抑制することができる。
また、本実施形態に係るカプセル内視鏡装置13においては、図6に示されるように、筐体31内部にアノード液貯留部32を収容し、糖またはアルコールを挿脱可能にしてもよい。
具体的には、筐体31とアノード部3との間にアノード液貯留部32を設け、筐体31を厚さ方向に貫通する開口をセプタム33によって液密に閉塞すればよい。
具体的には、筐体31とアノード部3との間にアノード液貯留部32を設け、筐体31を厚さ方向に貫通する開口をセプタム33によって液密に閉塞すればよい。
アノード液貯留部32は、薄い空間であり、アノード部3においての反応物質である糖またはアルコールを貯留し、セプタム33とアノード部3との間に配置されている。この薄い空間を保持するために、アノード部3と外側の筐体31との間に配置される複数の柱状部材によってアノード部3が筐体31に対して間隔を空けた状態に支持されている。
セプタム33は、筐体31の開口34を閉塞する薄いゴム状繊維物質で構成される素材(例えば、シリコンゴム)である。セプタム33は、外部からヒューバー針(ノンコアリングニードル)35を貫通させ、シリンジ36からアノード液貯留部32に糖またはアルコールを注入させることができる。
ヒューバー針35は、先端の刃面が針管の軸心線とほぼ平行になるように構成され、セプタム33に穿刺した際の削りカスの発生を防止することができる。
ヒューバー針35は、先端の刃面が針管の軸心線とほぼ平行になるように構成され、セプタム33に穿刺した際の削りカスの発生を防止することができる。
シリンジ36は、ヒューバー針35を2本備えており、双方がセプタム33を介してアノード液貯留部32に貫通可能である。一方のヒューバー針35aは糖またはアルコールをアノード液貯留部32に注入し、他方のヒューバー針35bは、ヒューバー針35aによって糖またはアルコールが注入される際にアノード液貯留部32内の気体を外部に排出するようになっている。この他方のヒューバー針35bの長手方向の途中または末端には、糖またはアルコールを通過させず、気体のみを通過可能とする通気シート37が配置されている。
したがって、ヒューバー針35a,35bをセプタム33に刺して貫通させ、先端をアノード液貯留部32内に配置し、シリンジ36から糖またはアルコールを注入することにより、アノード液貯留部32に貯留された糖またはアルコールをアノード部3に浸透させることができる。これにより、燃料電池14が酸化還元反応を開始するため、カプセル内視鏡装置13を作動させることができる。
この場合において、糖またはアルコールを注入することでカプセル内視鏡装置13を作動できるため、嚥下直前に、カプセル内視鏡装置13を起動させることができ、食道や胃等の口に近い部分の観察を効率的に行うことができる。
また、燃料としての糖またはアルコールを備えているため、大気中の酸素や外部からの大量の水を得られず、糖やアルコールを得られない環境(例えば、汚泥中)においても、カプセル内視鏡装置13を活用して観察することができる。
また、燃料としての糖またはアルコールを備えているため、大気中の酸素や外部からの大量の水を得られず、糖やアルコールを得られない環境(例えば、汚泥中)においても、カプセル内視鏡装置13を活用して観察することができる。
また、本実施形態の変形例に係るカプセル内視鏡装置13においては、図7に示されるように、少なくとも糖衣構造27の外表を唾液や胃液などの酸性の溶液では溶解されず、アルカリ性の腸液にて溶解される腸溶性コーティング層38によって被覆してもよい。
この場合において、腸溶性コーティング層38は、人体内において、胃までは溶解されず、腸内に到達すると溶解が開始される。そして、腸溶性コーティング層38の溶解後、腸液の水分や人体の熱により糖衣構造27が溶解され、アノード部3と溶解した糖との酸化反応を開始させることができる。
これにより、燃料電池14が酸化還元反応を行い、カプセル内視鏡装置13の作動に必要な電力が得られる。腸溶性コーティング層38は腸に達することにより、アルカリ性の腸液で溶解させられるので、食道や胃などの口に近い部分を観察しない場合に、カプセル内視鏡装置13の不必要なエネルギ消費を避けることができ、高効率である。
また、本実施形態の変形例に係るカプセル内視鏡装置13においては、図8に示されるように、少なくとも糖衣構造27の外表を半透膜39で被覆してもよいし、図9に示されるように、図8の半透膜39の外表を腸溶性コーティング層38で被覆し、糖衣構造27と腸溶性コーティング層38との間に半透膜39を配置してもよい。また、アノード部29の外表を半透膜39で被覆してもよい。
具体的には、半透膜39は、少なくとも糖衣構造27を被覆する大きさであり、水を透過するが糖粒子の外部への透過は抑制する大きさの多孔を有している。図9に示される構造の場合、腸溶性コーティング層38の溶解後、水や腸液が半透膜39を透過し、糖衣構造27が溶解され、アノード部3と溶解した糖との酸化反応を開始することができる。これにより、カプセル内視鏡装置13の作動に必要な電力が得られる。
また、水や腸液は粒子が糖粒子よりも小さいため半透膜39の多孔を透過できるが、糖衣構造27から溶けだした糖粒子は半透膜39の多孔よりも大きいため半透膜39を透過できない。これにより、水や熱により通常は糖衣構造27の外表から溶解する糖が、アノード部3に浸透せずに外部に流出してしまうことを防止でき、糖衣構造27を無駄なく燃料として利用することができる。
糖衣構造27またはアノード部29は、燐酸緩衝液などの電解質成分を混練してもよい。これにより、発電時のイオン電導を向上させることができる。
また、カプセル内視鏡装置13の燃料電池14においては、外装25によって内部を液密状態に密閉できるため、蓋部6を備えなくてもよい。
また、カプセル内視鏡装置13の燃料電池14においては、外装25によって内部を液密状態に密閉できるため、蓋部6を備えなくてもよい。
1,14 燃料電池
2 カソード部
3,29 アノード部
4 膜部材
5,31 筐体
13 カプセル内視鏡装置
15 モジュール
16 電源回路
25 外装
27 糖衣構造
32 アノード液貯留部
33 セプタム
38 腸溶性コーティング層
39 半透膜
2 カソード部
3,29 アノード部
4 膜部材
5,31 筐体
13 カプセル内視鏡装置
15 モジュール
16 電源回路
25 外装
27 糖衣構造
32 アノード液貯留部
33 セプタム
38 腸溶性コーティング層
39 半透膜
Claims (7)
- 酸化された銀を含有し水との還元反応を行うカソード部と、
糖またはアルコールの酸化反応を活性化する触媒を備えるアノード部と、
該アノード部と前記カソード部との間に配置され、電子絶縁性とイオン導電性とを兼備する膜部材と、
前記カソード部、前記アノード部および前記膜部材を収容し、該アノード部の少なくとも一部を外部に露出させる筐体とを備える燃料電池。 - 請求項1に記載の燃料電池と、
体内の状態を撮影して画像を取得するモジュールと、
前記燃料電池により発生された電力を前記モジュールに供給する電源回路と、
該電源回路と前記モジュールと前記燃料電池を内部に収容する外装とを備え、
該外装と前記燃料電池の前記筐体とを一体化し、前記アノード部を外部に露出させるカプセル内視鏡装置。 - 少なくとも外部に露出した前記アノード部が、前記外装の外部から糖衣構造で被覆されている請求項2に記載のカプセル内視鏡装置。
- 前記アノード部が糖またはアルコールを前記触媒に含浸させている請求項2または請求項3に記載のカプセル内視鏡装置。
- 少なくとも前記糖衣構造の外表を被覆し、酸性では溶解されず、アルカリ性の腸液にて溶解される腸溶性コーティング層を備える請求項3に記載のカプセル内視鏡装置。
- 前記糖衣構造と前記腸溶性コーティング層との間に配置され、少なくとも前記糖衣構造の外表を被覆し、水を透過し糖粒子の外部への透過は抑制する大きさの多孔を有する半透膜を備える請求項5に記載のカプセル内視鏡装置。
- 酸化された銀を有する部材を備え、該部材が水との還元反応を行うカソード部と、糖またはアルコールの酸化反応を活性化する触媒を備えるアノード部と、該アノード部と前記カソード部との間に配置され、電子絶縁性とイオン導電性を兼備する膜部材とを備える燃料電池と、
撮像して画像データの生成を行うモジュールと、
前記燃料電池が発生した電力を前記モジュールに供給する電源回路と、
糖またはアルコールを貯留するアノード液貯留部と、
前記燃料電池と前記モジュールと前記電源回路と前記アノード液貯留部を収容し、セプタムによって液密に閉塞される少なくとも1つの開口を有する筐体とを備え、
前記アノード液貯留部が前記セプタムと前記アノード部との間に配置され、前記アノード液貯留部の糖またはアルコールが、前記セプタムを介して挿脱可能であり、前記アノード部の少なくとも一部から含浸するカプセル内視鏡装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013066552A JP2014188177A (ja) | 2013-03-27 | 2013-03-27 | 燃料電池およびカプセル内視鏡装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013066552A JP2014188177A (ja) | 2013-03-27 | 2013-03-27 | 燃料電池およびカプセル内視鏡装置 |
Publications (1)
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---|---|
JP2014188177A true JP2014188177A (ja) | 2014-10-06 |
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ID=51835126
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013066552A Pending JP2014188177A (ja) | 2013-03-27 | 2013-03-27 | 燃料電池およびカプセル内視鏡装置 |
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JP (1) | JP2014188177A (ja) |
-
2013
- 2013-03-27 JP JP2013066552A patent/JP2014188177A/ja active Pending
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