JP2014186210A - ハードコートフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】透明性に優れ、硬度が高く、且つ、優れた屈曲性を有するハードコートフィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】透明基材1の一方の面にハードコート層A2、他方の面にハードコート層B3を設けたハ−ドコートフィルムであって、
前記ハードコ−ト層A2は、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、無機微粒子を含むハードコート層A形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が70〜200で、
前記ハードコート層B3は、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、を含むハードコート層B形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が15〜50で
且つ、前記ハードコート層A2の厚さと前記ハードコート層B3の厚さとの比が2.0〜1.0の範囲であることを特徴とするハードコートフィルムである。
【選択図】 図1
【解決手段】透明基材1の一方の面にハードコート層A2、他方の面にハードコート層B3を設けたハ−ドコートフィルムであって、
前記ハードコ−ト層A2は、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、無機微粒子を含むハードコート層A形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が70〜200で、
前記ハードコート層B3は、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、を含むハードコート層B形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が15〜50で
且つ、前記ハードコート層A2の厚さと前記ハードコート層B3の厚さとの比が2.0〜1.0の範囲であることを特徴とするハードコートフィルムである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ディスプレイ、例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等の表面を保護する目的等で使用されるハードコートフィルムに関するものである。
液晶ディスプレイ(LCD)又は陰極管表示装置(CRT)等の画像表示装置における画像表示面は、取り扱い時に傷がつかないように、耐擦傷性を付与することが要求される。これに対して、基材フィルムにハードコート(HC)層を形成することにより、画像表示装置の画像表示面の耐擦傷性を向上させることが一般になされている。
一般的にプラスチック表面を硬質化する技術としては、オルガノシロキサン系、メラミン系等の熱硬化性樹脂をコーティングしたり、真空蒸着法やスパッタリング法等で金属薄膜を形成する方法、あるいは多官能アクリレート系の電離放射線硬化性樹脂をコーティングする方法などが挙げられる。透明性の高いプラスチック基材フィルムの中でも、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムや、ポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)基材は、透明性に優れている点から、主に液晶ディスプレイ(LCD)用の光学積層体の基材フィルムとして用いられる。
近年、各種デバイス、特に持ち運びでの使用を主体とするモバイルでは、軽量化、薄型化が要求されており、ガラスでは材質、加工性の点から軽量化、薄型化には限界がある。また、ガラスでは落下時の衝撃により破損する可能性が高いことが指摘されている。そこで、ガラス同等の特性を有し、加工性や耐衝撃性を有したハードコートフィルムの適用が提案されている。
ガラス同等の特性を得るためにはハードコート層の硬度の向上が必須となる。ハードコート層の膜厚を制御することによって硬度の向上は可能であるが、ハードコート層形成時の硬化収縮によってハードコート層側への反り(カール)が発生する問題がある。また、加工性の点から硬度を向上させることによって、フィルムが脆くなることから、屈曲性の問題もある。
カールを抑制する手法として、ハードコート層設置面の反対面についてもカールが得られるような処理をすることで光学フィルムとしてのカールを抑制する手法が提案されている。
特許文献1には、基材フィルムのハードコート層設置面の反対面にアルカリ溶液を塗布することで、カールの抑制を試みている。しかしこの手法ではよりハードコート層の膜厚をさらに厚くしたときにカールを抑制しきれない。また、ハードコート層の厚みを増加させた際に十分なクラック耐性を得られない。
特許文献2には、ポリエチレンテレフタレート基材の両面にハードコート層を設置することでカールの抑制を試みているが、基材がポリエチレンテレフタレート基材からなる透明フィルムに限るものであり、他の透明基材や屈曲性については特に言及されず依然上記問題が残る。
本発明は透明性に優れ、硬度が高く、且つ、優れた屈曲性を有すると共にカールが生じ難いハードコートフィルムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、透明基材の一方の面にハードコート層A、他方の面にハードコート層Bを設けたハ−ドコートフィルムであって、
前記ハードコ−ト層Aは、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、無機微粒子を含むハードコート層A形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が70〜200で、
前記ハードコート層Bは、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、を含むハードコート層B形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が15〜50で
且つ、前記ハードコート層Aの厚さと前記ハードコート層Bの厚さとの比が2.0〜1.0の範囲であることを特徴とするハードコートフィルムである。
前記ハードコ−ト層Aは、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、無機微粒子を含むハードコート層A形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が70〜200で、
前記ハードコート層Bは、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、を含むハードコート層B形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が15〜50で
且つ、前記ハードコート層Aの厚さと前記ハードコート層Bの厚さとの比が2.0〜1.0の範囲であることを特徴とするハードコートフィルムである。
請求項2に係る発明は、前記ハードコート層A形成用樹脂組成物に含まれる無機微粒子が、粒径50nm〜150nmであることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルムである。
請求項3に係る発明は、前記ハードコート層B形成用樹脂組成物に含まれる前記ラジカル重合性樹脂が、2官能以下の(メタ)アクリレート、2官能以下のウレタン(メタ)アクリレートのうち一つ以上から選ばれることを特徴とする請求項1または2に記載のハードコートフィルムである。
本発明の請求項1に係る発明によれば、透明基材の一方の面にハードコート層A、他方の面にハードコート層Bを設け、
前記ハードコ−ト層Aがラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、無機微粒子を含むハードコート層A形成用樹脂組成物からなり、その層の厚さを5〜30μm、ビッカース硬度を70〜200とすることにより、透明性と鉛筆硬度を向上することができる。
前記ハードコ−ト層Aがラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、無機微粒子を含むハードコート層A形成用樹脂組成物からなり、その層の厚さを5〜30μm、ビッカース硬度を70〜200とすることにより、透明性と鉛筆硬度を向上することができる。
また、前記ハードコート層Bがラジカル重合性樹脂、光重合開始剤を含むハードコート層B形成用樹脂組成物からなり、その層の厚さを5〜30μm、ビッカース硬度を15〜50とし、且つ、前記ハードコート層Aの厚さと前記ハードコート層Bの厚さとの比が2.0〜1.0の範囲とすることにより、高い鉛筆硬度と優れた屈曲性を有するハードコートフィルムを提供することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、前記ハードコート層A形成用樹脂組成物に含まれる無機微粒子の粒径を50nm〜150nmとすることにより、透明性と高い鉛筆硬度を付与することができる。
また、請求項3に係る発明によれば、前記ハードコート層B形成用樹脂組成物に含まれる前記ラジカル重合性樹脂が、2官能以下の(メタ)アクリレート、2官能以下のウレタン(メタ)アクリレートのうち一つ以上から選ぶことにより、硬化した層に屈曲性を付与することができる。
このように本発明によれば、透明性に優れ、硬度が高く、且つ、優れた屈曲性を有すると共にカールが生じ難いハードコートフィルムを提供することができる。
以下、本発明のハードコートフィルムについて具体的に説明する。
図1は本発明に係るハードコートフィルムの一実施形態を示す断面図である。図1に示すように、本発明に係るハードコートフィルムは、透明基材1の一方の面にハードコート層A2、他方の面にハードコート層B3が形成されたことを特徴としている。
前記透明基材1は、透明性(光透過性)の高いプラスチックフィルムであり、光学積層体の透明基材として用い得る物性、例えば、高い透明性に加えて耐熱性、柔軟性、機械的強度、耐薬品性、耐光性などを満たすものであれば特に限定するものではない。中でも、セルロースアシレート、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、アクリレート系ポリマー、ポリエステルなどが好ましい。また必要に応じて可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤が添加されていてもよい。
また、透明基材1の厚さは、40μm〜300μmが好ましい。透明基材1が40μm未満では十分な硬度が得られず、300μmを超えると十分な屈曲性を得られない。
また、ハードコート層形成用樹脂組成物の塗布性を向上させるために、透明基材1に表面処理、例えば、鹸化処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理等を施してもよい。
本発明に係るハードコート層Aは、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、無機微粒子を含むハードコート層A形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が70〜200であることが特徴である。
前記ハードコート層Aとして、ビッカース硬度は70〜200の範囲が好ましく、より好ましくは90〜180の範囲である。ビッカース硬度が70未満の場合、十分な表面硬度が得られず、鉛筆硬度が低下してしまう。また、ビッカース硬度が200よりも大きい場合、十分な表面硬度を得ることができるが、屈曲性が悪化することで取扱が困難となる。
また、ハードコート層Aは、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、無機微粒子を含むハードコート層A形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μmが好ましい。厚さが5μm未満の場合には十分な硬度が得られず、鉛筆硬度が低下してしまう。厚さが30μmより大きい場合は、鉛筆硬度は得られるが、屈曲性が悪化してしまう。
また、ハードコート層A形成用樹脂組成物は、必要に応じて溶剤、帯電防止剤、防眩剤、その他添加剤を含有してもよく、透明基材上に公知の方法で塗布・乾燥され、更に光照射されることにより、ハードコート層Aが形成される。
前記微粒子としては、二酸化ケイ素粒子、二酸化チタン粒子、酸化アルミニウム粒子、酸化錫粒子、炭酸カルシウム粒子、硫酸バリウム粒子のような無機微粒子が好ましい。前記微粒子の粒径は50nm〜150nmが好ましく、75nm〜130nmがより好ましい。50nm未満の微粒子では十分な硬度が得られず、鉛筆硬度が低下してしまう。また
、150nmよりも大きい微粒子ではヘイズが上昇してしまう。
、150nmよりも大きい微粒子ではヘイズが上昇してしまう。
また前記ハードコート層A形成用樹脂組成物に用いられるラジカル重合性樹脂とは、電離放射線によりラジカルを発生する重合開始剤の存在下、電離放射線照射により高分子化または架橋反応するラジカル重合性を有する化合物で、例えば、構造単位中にエチレン性の不飽和結合を少なくとも1個以上含むものであり、1官能であるビニルモノマーの他に多官能ビニルモノマーを含むものであり、またこれらの混合物であってもよい。
単官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリールアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−アダマンタンおよびアダマンタンジオールから誘導される1価のモノ(メタ)アクリレートを有するアダマンチルアクリレートなどのアダマンタン誘導体モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記二官能の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記三官能以上の(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能の(メタ)アクリレート化合物や、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物や、これら(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε−カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
パントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能の(メタ)アクリレート化合物や、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物や、これら(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε−カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、ペンタエリスリトールトリアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマーなどを用いることができる。
また、ハードコート層A形成用樹脂組成物には、上記(メタ)アクリル系樹脂のほかに、他の樹脂を含有していてもよい。例えば、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエーテル樹脂からなる群から選択される一種または二種以上の樹脂を含むことができる。
また、前記ハードコート層A形成用樹脂組成物に用いられる光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンジルメチルケタール類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケトン類、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1等のα−アミノケトン類、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のビスアシルフォスフィンオキサイド類、2,2‘−ビス(o−クロロフェニル)−4,4‘,5,5‘−テトラフェニル−1,1‘−ビイミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)イミダゾール等のビスイミダゾール類、N−フェニルグリシン等のN−アリールグリシン類、4,4‘−ジアジドカルコン等の有機アジド類、3,3‘,4,4‘−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボキシル)ベンゾフェノン等の有機過酸化物類をはじめ、J.Photochem.Sci.Technol.,2,283(1987).に記載される化合物、具体的には鉄アレーン錯体、トリハロゲノメチル置換s−トリアジン、スルフォニウム塩、ジアゾニウム塩、フォスフォニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩、ヨードニウム塩等が挙げられる。また、ヨードニウム塩としては、Macromolecules、10、1307(1977).に記載の化合物、例えば、ジフェニルヨードニウム、ジトリルヨードニウム、フェニル(p−アニシル)ヨードニウム、ビス(m−ニトロフェニル)ヨードニウム、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(p−クロロフェニル)ヨードニウムなどのヨードニウムのクロリド、ブロミド、あるいはホウフッ化塩、ヘキサフルオロフォスフェート塩、ヘキサフルオロアルセネート塩、芳香族スルホン酸塩等や、ジフェニルフェナシルスルフォニウム(n−ブチル)トリフェニルボレート等のスルフォニウム有機ホウ素錯体類を挙げることが出来る。
本発明においてハードコート層A形成用樹脂組成物には、必要に応じて公知の一般的な塗料添加剤を配合することができる。例えばレベリング、表面スリップ性等を付与するシリコーン系、フッソ系の添加剤は硬化膜表面の傷つき防止性に効果があることに加えて、電離放射線として紫外線を利用する場合は前記添加剤の空気界面へのブリードによって、酸素による樹脂の硬化阻害を低下させることができ、低照射強度条件下に於いても有効な硬化度合を得ることができる。これらの添加量はハードコート層A形成用樹脂組成物100重量部に対し0.01〜0.5重量部が適当である。
さらには公知の添加剤、例えば、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、難燃剤等を添加し、機能を付与させたものも使用できる。
尚、ハードコート層A形成用樹脂組成物に用いられる溶剤は、上記光硬化性樹脂の固形分を溶解もしくは分散させることができる溶媒であれば特に限定されるものではない。
次に、ハードコート層Bについて以下に説明する。
ハードコート層Bはビッカース硬度にて15以上50以下の範囲、好ましくは20以上40以下の範囲である。ビッカース硬度が15未満の場合、フィルムを適宜切り出したときカールの発生を抑制することが難しくなる。また、ビッカース硬度が50を超えると、フィルムのカール発生を抑制することはできるが、屈曲性が不足することで取扱いが困難となる。
本発明を構成するハードコート層Bは、2官能以下の(メタ)アクリレート、2官能以下のウレタン(メタ)アクリレートのうち一つ以上から選ばれるラジカル重合性樹脂を含有するハードコート層B形成用樹脂組成物からなり、厚さは5〜30μm、好ましくは10〜25μmである。厚さが5μm未満の場合、厚さが30μmを超えると十分な屈曲性が得られない。
また、前記ハードコート層Aとハードコート層Bの厚み比は、A/B=2.0〜1.0の範囲であることが好ましい。厚み比が2より大きい場合、フィルムのカール発生の抑制や屈曲性の不足によりハンドリングが難しくなる。また、厚み比が1未満の場合、フィルムのカール発生を抑制することが難しくなる。
ハードコート層B形成用樹脂組成物は、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤を含み、必要に応じて溶剤、帯電防止剤、防眩剤、その他添加剤を含有することも可能で、透明基材上に公知の方法で塗布・乾燥され、更に光照射されることにより、ハードコート層Bを形成することができる。
ハードコート層B形成用樹脂組成物に用いられるラジカル重合性樹脂としては、ハードコート層Aで用いられるラジカル重合性樹脂として挙げた、2官能以下の(メタ)アクリレート、2官能以下のウレタン(メタ)アクリレートのうち一つ以上から選ぶことができる。
また、本発明のハードコートフィルムの製造方法について以下に説明する。
本発明のハードコート層A(及びB)形成用樹脂組成物の塗布方法としは、特に限定するものではないが、例えばロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター等の一般的方法を用いることができる。
また、硬化方法としては、電離放射線源として紫外線を使用することが好ましく、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク等の光源が利用でき、フィラーを含まないクリア塗膜の硬化には高圧水銀灯、フィラーを含む場合や厚膜の硬化にはメタルハライドランプが一般的に使用される。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。なお、これらの記載により本発明を制限するものではない。尚、実施例中、特別の断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
<実施例1>
透明基材としてはトリアセチルセルロール(TAC)フィルム(富士フィルム社製 TD80ULM)を使用し、その一方の面に下記組成からなるハードコート層A形成用樹脂組成物を乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布、乾燥した。その後、塗膜側より高圧水銀UVランプ(120w/cm2)の紫外線を積算光量約300mJ/cm2の条件で照射してハードコート層Aを形成した。
透明基材としてはトリアセチルセルロール(TAC)フィルム(富士フィルム社製 TD80ULM)を使用し、その一方の面に下記組成からなるハードコート層A形成用樹脂組成物を乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布、乾燥した。その後、塗膜側より高圧水銀UVランプ(120w/cm2)の紫外線を積算光量約300mJ/cm2の条件で照射してハードコート層Aを形成した。
(ハードコート層A形成用樹脂組成物)
・三官能ウレタンアクリレート:UV7550−B 30重量部
(日本合成化学社製)
・多官能モノマー:ペンタエリスリトールトリアクリレート 40重量部
(大阪有機化学社製、商品名V#300)
・コロイダルシリカ分散溶液: 30重量部
平均粒径100nm,固形分30%,分散溶媒メチルエチルケトン(日産化学社製)
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 5重量部
・溶剤:酢酸メチル 100重量部
・三官能ウレタンアクリレート:UV7550−B 30重量部
(日本合成化学社製)
・多官能モノマー:ペンタエリスリトールトリアクリレート 40重量部
(大阪有機化学社製、商品名V#300)
・コロイダルシリカ分散溶液: 30重量部
平均粒径100nm,固形分30%,分散溶媒メチルエチルケトン(日産化学社製)
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 5重量部
・溶剤:酢酸メチル 100重量部
次に、下記組成のハードコート層B形成用樹脂組成物を用いて、前記透明基材の他方の面に、乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布、乾燥した。その後、塗膜側より高圧水銀UVランプ(120w/cm2)の紫外線を積算光量約300mJ/cm2の条件で照射してハードコート層Bを形成し、ハードコートフィルムを作製した。
(ハードコート層B形成用樹脂組成物)
・二官能ウレタンアクリレート:UV6630−B 50重量部
(日本合成化学社製)
・単官能モノマー:イソアミルアクリレート(共栄社化学社製) 50重量部
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 5重量部
・二官能ウレタンアクリレート:UV6630−B 50重量部
(日本合成化学社製)
・単官能モノマー:イソアミルアクリレート(共栄社化学社製) 50重量部
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 5重量部
<実施例2>
ハードコート層A及びハードコート層Bの乾燥後のそれぞれの膜厚を30μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A及びハードコート層Bの乾燥後のそれぞれの膜厚を30μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<実施例3>
ハードコート層A及びハードコート層Bの乾燥後のそれぞれの膜厚を5μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A及びハードコート層Bの乾燥後のそれぞれの膜厚を5μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<実施例4>
ハードコート層Bの乾燥後の膜厚を10μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層Bの乾燥後の膜厚を10μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<実施例5>
ハードコート層A形成用樹脂組成物に、平均粒径50nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A形成用樹脂組成物に、平均粒径50nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<実施例6>
ハードコート層A形成用樹脂組成物に、平均粒径150nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A形成用樹脂組成物に、平均粒径150nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<実施例7>
透明基材にPETフィルム(東レ社製 ルミラーU34 75μm)を用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
透明基材にPETフィルム(東レ社製 ルミラーU34 75μm)を用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<比較例1>
ハードコート層A及びハードコート層Bの乾燥後のそれぞれの膜厚を35μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A及びハードコート層Bの乾燥後のそれぞれの膜厚を35μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<比較例2>
ハードコート層A及びハードコート層Bの乾燥後のそれぞれの膜厚を3μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A及びハードコート層Bの乾燥後のそれぞれの膜厚を3μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<比較例3>
ハードコート層Bの乾燥後の膜厚を8μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層Bの乾燥後の膜厚を8μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<比較例4>
ハードコート層Bの乾燥後の膜厚を30μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層Bの乾燥後の膜厚を30μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<比較例5>
ハードコート層Bの乾燥後の膜厚を35μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層Bの乾燥後の膜厚を35μm、とした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<比較例6>
ハードコート層A形成用樹脂組成物として以下の組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A形成用樹脂組成物として以下の組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
(ハードコート層A形成用樹脂組成物)
・三官能ウレタンアクリレート:UV7550−B 60重量部
(日本合成化学社製)
・多官能モノマー:ペンタエリスリトールトリアクリレート 10重量部
(大阪有機化学社製、商品名V#300)
・コロイダルシリカ分散溶液: 30重量部
平均粒径100nm,固形分30%,分散溶媒メチルエチルケトン(日産化学社製)
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 1重量部
・溶剤:酢酸メチル 100重量部
・三官能ウレタンアクリレート:UV7550−B 60重量部
(日本合成化学社製)
・多官能モノマー:ペンタエリスリトールトリアクリレート 10重量部
(大阪有機化学社製、商品名V#300)
・コロイダルシリカ分散溶液: 30重量部
平均粒径100nm,固形分30%,分散溶媒メチルエチルケトン(日産化学社製)
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 1重量部
・溶剤:酢酸メチル 100重量部
<比較例7>
ハードコート層A形成用樹脂組成物として以下の組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A形成用樹脂組成物として以下の組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
(ハードコート層A形成用樹脂組成物)
・三官能ウレタンアクリレート:UV7550−B 10重量部
(日本合成化学社製)
・多官能モノマー:ペンタエリスリトールトリアクリレート 60重量部
(大阪有機化学社製、商品名V#300)
・コロイダルシリカ分散溶液: 30重量部
平均粒径100nm,固形分30%,分散溶媒メチルエチルケトン(日産化学社製)
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 15重量部
・溶剤:酢酸メチル 100重量部
・三官能ウレタンアクリレート:UV7550−B 10重量部
(日本合成化学社製)
・多官能モノマー:ペンタエリスリトールトリアクリレート 60重量部
(大阪有機化学社製、商品名V#300)
・コロイダルシリカ分散溶液: 30重量部
平均粒径100nm,固形分30%,分散溶媒メチルエチルケトン(日産化学社製)
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 15重量部
・溶剤:酢酸メチル 100重量部
<比較例8>
ハードコート層B形成用樹脂組成物として以下の組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層B形成用樹脂組成物として以下の組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
(ハードコート層B形成用樹脂組成物)
・二官能ウレタンアクリレート:UV6630−B 20重量部
(日本合成化学社製)
・単官能モノマー:イソアミルアクリレート(共栄社化学社製) 80重量部
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 1重量部
を用いて、酢酸メチル100重量部に溶解してハードコート層Bの塗料組成物を調整した。
・二官能ウレタンアクリレート:UV6630−B 20重量部
(日本合成化学社製)
・単官能モノマー:イソアミルアクリレート(共栄社化学社製) 80重量部
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 1重量部
を用いて、酢酸メチル100重量部に溶解してハードコート層Bの塗料組成物を調整した。
<比較例9>
ハードコート層B形成用樹脂組成物として以下の組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層B形成用樹脂組成物として以下の組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
(ハードコート層B形成用樹脂組成物)
・二官能ウレタンアクリレート:UV6630−B 80重量部
(日本合成化学社製)
・単官能モノマー:イソアミルアクリレート(共栄社化学社製) 20重量部
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 15重量部
を用いて、酢酸メチル100重量部に溶解してハードコート層Bの塗料組成物を調整した。
・二官能ウレタンアクリレート:UV6630−B 80重量部
(日本合成化学社製)
・単官能モノマー:イソアミルアクリレート(共栄社化学社製) 20重量部
・光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 15重量部
を用いて、酢酸メチル100重量部に溶解してハードコート層Bの塗料組成物を調整した。
<比較例10>
ハードコート層A形成用樹脂組成物に、平均粒径30nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A形成用樹脂組成物に、平均粒径30nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<比較例11>
ハードコート層A形成用樹脂組成物に、平均粒径175nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A形成用樹脂組成物に、平均粒径175nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<比較例12>
ハードコート層A形成用樹脂組成物に、平均粒径200nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
ハードコート層A形成用樹脂組成物に、平均粒径200nmのコロイダルシリカを用いた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを作製した。
<評価及び方法>
実施例1〜7、比較例1〜12で得られたハードコートフィルムについて以下の評価を行った。結果を以下の表1に示す。
実施例1〜7、比較例1〜12で得られたハードコートフィルムについて以下の評価を行った。結果を以下の表1に示す。
(a)光学特性
・ヘイズ値測定
写像性測定器(日本電色工業社製、NDH−2000)を使用して、JIS−K7105−1981に準拠して、ヘイズ値を測定し、ヘイズ値0.3未満を○、0.3以上を×とした。
・ヘイズ値測定
写像性測定器(日本電色工業社製、NDH−2000)を使用して、JIS−K7105−1981に準拠して、ヘイズ値を測定し、ヘイズ値0.3未満を○、0.3以上を×とした。
(b)機械強度
・微小硬度
微小硬度計(アカシ社製M−124)を用いて、荷重4.904mN、保持時間20
秒にて圧痕の対角線長さを読み取り、ビッカース硬度を測定した。
・微小硬度
微小硬度計(アカシ社製M−124)を用いて、荷重4.904mN、保持時間20
秒にて圧痕の対角線長さを読み取り、ビッカース硬度を測定した。
・耐擦傷性試験
学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業株式会社製、AB−301)を用いて、光学
フィルム表面に250g/cm2の荷重をかけたスチールウール(日本スチールウー
ル社製、ボンスター#0000)を用い、500往復擦り、擦り跡やキズなどによる
外観の変化を目視で評価した。傷を確認することが出来ない場合を○、数本傷を確認できる場合を△、多数の傷が確認できる場合を×とした。
学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業株式会社製、AB−301)を用いて、光学
フィルム表面に250g/cm2の荷重をかけたスチールウール(日本スチールウー
ル社製、ボンスター#0000)を用い、500往復擦り、擦り跡やキズなどによる
外観の変化を目視で評価した。傷を確認することが出来ない場合を○、数本傷を確認できる場合を△、多数の傷が確認できる場合を×とした。
・密着性試験
塗料一般試験法JIS−K5400−1990の付着性試験方法(碁盤目テープ法)に準拠して、光学フィルム表面の塗膜の残存数にて評価した。剥離を確認することが出来ない場合を○、20マス以下の剥離が確認できる場合を△、20マス以上の剥離が確認できる場合を×とした。
塗料一般試験法JIS−K5400−1990の付着性試験方法(碁盤目テープ法)に準拠して、光学フィルム表面の塗膜の残存数にて評価した。剥離を確認することが出来ない場合を○、20マス以下の剥離が確認できる場合を△、20マス以上の剥離が確認できる場合を×とした。
・鉛筆硬度試験
クレメンス型引掻き硬度試験機(テスター産業社製、HA−301)を用いて、JI
S−K5400−1990に従い、光学フィルム表面に500gの荷重をかけた硬度
4Hから9Hの鉛筆(三菱UNI)を用い、試験を行い、キズによる外観の変化を目
視で評価した。外観の変化が確認できない場合を○、外観の変化が目立つ場合を×とした。
クレメンス型引掻き硬度試験機(テスター産業社製、HA−301)を用いて、JI
S−K5400−1990に従い、光学フィルム表面に500gの荷重をかけた硬度
4Hから9Hの鉛筆(三菱UNI)を用い、試験を行い、キズによる外観の変化を目
視で評価した。外観の変化が確認できない場合を○、外観の変化が目立つ場合を×とした。
・屈曲性評価
JIS−K5600−5−1に準拠してマンドレル試験を実施したときに、目視にて該ハードコート層にクラックの発生しないマンドレル直径を評価した。クラックの発生した曲率半径が、7mm未満を○、7mm以上を×とした。
JIS−K5600−5−1に準拠してマンドレル試験を実施したときに、目視にて該ハードコート層にクラックの発生しないマンドレル直径を評価した。クラックの発生した曲率半径が、7mm未満を○、7mm以上を×とした。
・カール評価
フィルムより幅2mm、長さ50mmのフィルム片を切り出し、フィルムが婉曲する曲率半径について評価した。目視にて確認したフィルムの曲率半径が、80mm以上の場合を○、80mm未満を×とした。
フィルムより幅2mm、長さ50mmのフィルム片を切り出し、フィルムが婉曲する曲率半径について評価した。目視にて確認したフィルムの曲率半径が、80mm以上の場合を○、80mm未満を×とした。
<比較結果>
実施例1〜7で得られた本発明品は、フィルムのカールが抑制され、また、鉛筆硬度4H以上で、さらに屈曲性に優れたハードコートフィルムを得ることができた。
実施例1〜7で得られた本発明品は、フィルムのカールが抑制され、また、鉛筆硬度4H以上で、さらに屈曲性に優れたハードコートフィルムを得ることができた。
一方、比較例1〜12の比較例品では、比較例1〜3、7,9で実用レベルに支障をきたす屈曲性の低下が確認された。また、比較例3〜5、8で実用レベルに支障をきたすカールの発生が確認された。また、コロイダルシリカ平均粒径が175nmの比較例11及び同平均粒径が200nmの比較例12ではヘイズ値から透明性の低下が確認された。
また、機械強度においては、比較例2、6、10で鉛筆硬度3Hと求める4Hには至らなかった。この要因として、比較例2はハードコート層A,Bの膜厚が薄いことが考えられる。また、比較例6はハードコート層A形成用樹脂組成物中の多官能モノマー量の低減、比較例10はコロイダルシリカ平均粒径30nm、によるビッカース硬度の低下が要因と推定できる。
本発明は、反射防止フィルム等の光学機能を有するフィルムに、ハードコート機能を付与する機能性フィルムに利用できる。
1・・透明基材、 2・・ハードコート層A、 3・・ハードコート層B
Claims (3)
- 透明基材の一方の面にハードコート層A、他方の面にハードコート層Bを設けたハ−ドコートフィルムであって、
前記ハードコ−ト層Aは、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、無機微粒子を含むハードコート層A形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が70〜200で、
前記ハードコート層Bは、ラジカル重合性樹脂、光重合開始剤、を含むハードコート層B形成用樹脂組成物からなり、厚さが5〜30μm、ビッカース硬度が15〜50で
且つ、前記ハードコート層Aの厚さと前記ハードコート層Bの厚さとの比が2.0〜1.0の範囲であることを特徴とするハードコートフィルム。 - 前記ハードコート層A形成用樹脂組成物に含まれる無機微粒子が、粒径50nm〜150nmであることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
- 前記ハードコート層B形成用樹脂組成物に含まれる前記ラジカル重合性樹脂が、2官能以下の(メタ)アクリレート、2官能以下のウレタン(メタ)アクリレートのうち一つ以上から選ばれることを特徴とする請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
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