JP2014165250A - 絶縁ゲート型電界効果トランジスタおよびこのトランジスタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ショート故障の発生を抑制することのできる絶縁ゲート型電界効果トランジスタ、およびこのトランジスタの製造方法を提供する。
【解決手段】FET1は、半導体基板10、ゲート絶縁膜20、ゲート電極30、および導電部材60を有する。半導体基板10は、チャネル領域14をドレイン領域12側の第1チャネル領域14Aと、ソース領域13側の第2チャネル領域14Bに分割する絶縁溝11を有する。導電部材60は、絶縁溝11のドレイン側端面11Aと、ソース側端面11Bとにより支持される。導電部材60は、所定の温度以上のとき切断される。
【選択図】図1
【解決手段】FET1は、半導体基板10、ゲート絶縁膜20、ゲート電極30、および導電部材60を有する。半導体基板10は、チャネル領域14をドレイン領域12側の第1チャネル領域14Aと、ソース領域13側の第2チャネル領域14Bに分割する絶縁溝11を有する。導電部材60は、絶縁溝11のドレイン側端面11Aと、ソース側端面11Bとにより支持される。導電部材60は、所定の温度以上のとき切断される。
【選択図】図1
Description
本発明は、絶縁ゲート型電界効果トランジスタおよびこのトランジスタの製造方法に関する。
特許文献1の絶縁ゲート型電界効果トランジスタは、P型の半導体基板を有する。半導体基板は、表面にN型のドレイン領域およびN型のソース領域が形成されている。ドレイン領域とソース領域との間に形成されるチャネル領域の表面には、ゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成されている。
絶縁ゲート型電界効果トランジスタは、例えば過度に大きい電流や電圧が供給されるなどして異常が生じた場合、ドレイン端子とソース端子との間が短絡する、いわゆるショート故障になるおそれがある。絶縁ゲート型電界効果トランジスタにショート故障が生じると、トランジスタを通じて他の機器に常時電力が供給されてしまう。このため、他の機器への影響が大きくなる。
本発明は、以上の背景をもとに創作されたものであり、その目的は、ショート故障の発生を抑制することのできる絶縁ゲート型電界効果トランジスタ、およびこのトランジスタの製造方法を提供する。
(1)本手段は、「ドレイン領域、ソース領域、チャネル領域、および前記チャネル領域を前記ドレイン領域側の第1チャネル領域および前記ソース領域側の第2チャネル領域に分割する絶縁溝を有する半導体基板と、前記半導体基板に前記第1チャネル領域を形成する第1ゲート電極部、および前記半導体基板に前記第2チャネル領域を形成する第2ゲート電極部を有するゲート電極と、前記半導体基板と前記ゲート電極との間に位置し、前記ドレイン領域および前記ソース領域と前記ゲート電極とを絶縁するゲート絶縁膜と、前記絶縁溝の前記ドレイン領域側の端面であるドレイン側端面と、前記絶縁溝の前記ソース領域側の端面であるソース側端面とにより支持され、所定の温度以上になるとき切断される導電部材とを備える絶縁ゲート型電界効果トランジスタ」を含む。
上記絶縁ゲート型電界効果トランジスタは、導電部材がドレイン側端面およびソース側端面により支持されている。すなわち、導電部材により、第1チャネル領域と第2チャネル領域とが接続される。このため、絶縁ゲート型電界効果トランジスタに異常等が生じることにより導電部材が所定の温度以上になるとき、ドレイン端子とソース端子との間の導通が遮断される。このため、ショート故障の発生を抑制することができる。
(2)上記手段の一形態は、「前記第1ゲート電極部は、前記ソース領域側において前記ドレイン側端面の位置まで形成され、前記第2ゲート電極部は、前記ドレイン領域側において前記ソース側端面の位置まで形成される絶縁ゲート型電界効果トランジスタ」を含む。
上記絶縁ゲート型電界効果トランジスタは、第1ゲート電極部がソース領域側においてドレイン側端面の位置まで形成される。このため、第1チャネル領域が、ドレイン側端面まで形成される。また、第2ゲート電極部がドレイン領域側においてソース側端面の位置まで形成される。このため、第2チャネル領域が、ソース側端面まで形成される。このため、チャネル領域が安定して形成される。
(3)上記手段の一形態は、「前記導電部材は、前記ドレイン側端面の前記ゲート絶縁膜側である開口部と、前記ソース側端面の前記ゲート絶縁膜側である開口部とにより支持されている絶縁ゲート型電界効果トランジスタ」を含む。
(4)上記手段の一形態は、「前記絶縁ゲート型電界効果トランジスタは、樹脂部を有し、前記ゲート絶縁膜は、膜分割部を有し、前記膜分割部は、前記導電部材を底面とし、前記ゲート絶縁膜の前記第1ゲート電極部側の部分と前記第2ゲート電極部側の部分とを分割する溝として形成され、前記樹脂部は、前記膜分割部の前記ソース領域側の端面および前記膜分割部の前記ドレイン領域側の端面により支持され、前記導電部材が前記所定の温度以上になるとき融解し、前記導電部材は、融解した前記樹脂部により切断される絶縁ゲート型電界効果トランジスタ」を含む。
上記絶縁ゲート型電界効果トランジスタは、樹脂部を有する。樹脂部は、導電部材が所定の温度以上になるときに融解する。樹脂部が融解したとき、導電部材にかかる樹脂部の荷重は増大する。このため、導電部材は樹脂部により切断される。このため、絶縁ゲート型電界効果トランジスタに異常が生じたとき、ドレイン端子とソース端子との間の導通を遮断することができる。
(5)上記手段の一形態は、「前記導電部材は、前記ドレイン側端面側の端部および前記ソース側端面側の端部の厚さよりも、前記ドレイン側端面側の端部および前記ソース側端面側の端部との間の中間部の厚さが小さい絶縁ゲート型電界効果トランジスタ」を含む。
上記導電部材は、ドレイン側端面側の端部およびソース側端面側の端部の厚さよりも、中間部の厚さが小さい。このため、ドレイン側端面側の端部およびソース側端面側の端部の厚さが中間部の厚さ以下の場合と比較して、樹脂部が融解したとき、導電部材の中間部が切断されやすい。
(6)本手段は、「前記絶縁ゲート型電界効果トランジスタの製造方法であって、前記半導体基板の基板材料に凹部を形成する工程と、前記凹部の内部に前記凹部の開口部よりも低い位置まで位置決め部を形成する工程と、前記位置決め部の表面に前記導電部材を形成する工程と、前記基板材料に前記ドレイン領域および前記ソース領域を形成する工程と、前記ドレイン領域、前記ソース領域、および前記導電部材の表面に前記ゲート絶縁膜を形成し、前記半導体基板を形成する工程と、前記位置決め部を前記半導体基板から除去する工程とを備える絶縁ゲート型電界効果トランジスタの製造方法」を含む。
上記製造方法により製造される絶縁ゲート型電界効果トランジスタは、導電部材がドレイン側端面およびソース側端面により支持されている。すなわち、導電部材により、第1チャネル領域と第2チャネル領域とが接続される。このため、絶縁ゲート型電界効果トランジスタに異常等が生じることにより導電部材が所定の温度以上になるとき、ドレイン端子とソース端子との間の導通が遮断される。このため、ショート故障の発生を抑制することができる。
本絶縁ゲート型電界効果トランジスタ、およびこのトランジスタの製造方法は、ショート故障の発生を抑制することができる。
図1に示すように、絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(以下、「FET」)1は、P型のシリコン半導体からなる半導体基板10を備えている。
FET1は、半導体基板10、ゲート絶縁膜20、ゲート電極30、ドレイン端子40、ソース端子50、導電部材60、およびバイメタル70を有する。
FET1は、半導体基板10、ゲート絶縁膜20、ゲート電極30、ドレイン端子40、ソース端子50、導電部材60、およびバイメタル70を有する。
半導体基板10は、絶縁溝11を有する。半導体基板10は、N型のドレイン領域12、N型のソース領域13、およびチャネル領域14を有する。
絶縁溝11は、半導体基板10の図中における奥行方向に延びる溝として形成されている。絶縁溝11は、奥行方向と直交する断面において、ドレイン側端面11A、ソース側端面11B、底面11C、および開口部11Dを有する。
絶縁溝11は、半導体基板10の図中における奥行方向に延びる溝として形成されている。絶縁溝11は、奥行方向と直交する断面において、ドレイン側端面11A、ソース側端面11B、底面11C、および開口部11Dを有する。
ドレイン側端面11Aは、絶縁溝11の図中における横方向Xのドレイン領域12側の端面として形成されている。ソース側端面11Bは、絶縁溝11の図中における横方向Xのソース領域13側の端面として形成されている。
ドレイン領域12は、半導体基板10の表面側かつ横方向Xにおいて絶縁溝11よりも図中左方に形成されている。
ソース領域13は、半導体基板10の表面側かつ横方向Xにおいて絶縁溝11を挟んでドレイン領域12とは反対側に形成されている。
ソース領域13は、半導体基板10の表面側かつ横方向Xにおいて絶縁溝11を挟んでドレイン領域12とは反対側に形成されている。
チャネル領域14は、横方向Xにおいてドレイン領域12とソース領域13との間に形成されている。チャネル領域14は、第1チャネル領域14Aおよび第2チャネル領域14Bを有する。
第1チャネル領域14Aは、横方向Xにおいてドレイン領域12とドレイン側端面11Aとの間に位置する。第2チャネル領域14Bは、横方向Xにおいてソース領域13とソース側端面11Bとの間に位置する。
ゲート絶縁膜20は、半導体基板10の表面に形成されている。ゲート絶縁膜20は、膜分割部21を有する。ゲート絶縁膜20は、酸化膜として構成される。ゲート絶縁膜20は、膜分割部21により横方向Xにおいて2つに分割される。
膜分割部21は、横方向Xにおいて絶縁溝11と対応する位置に形成されている。膜分割部21は、バイメタル70および導電部材60を底面とし、ゲート絶縁膜20の第1ゲート電極部31A側の部分と第2ゲート電極部31B側の部分とを分割する溝として形成される。膜分割部21は、第1端面21Aおよび第2端面21Bを有する。
第1端面21Aは、横方向Xにおいてドレイン側端面11Aよりもソース領域13側に位置する。第2端面21Bは、横方向Xにおいてソース側端面11Bよりもドレイン領域12側に位置する。
ゲート電極30は、第1ゲート電極部31Aおよび第2ゲート電極部31Bを有する。ゲート電極30は、横方向Xにおいてゲート絶縁膜20の表面側かつドレイン領域12とソース領域13との間に形成されている。ゲート電極30は、半導体基板10と接触していない。
第1ゲート電極部31Aは、横方向Xにおいてドレイン領域12とドレイン側端面11Aとの間に形成されている。第1ゲート電極部31Aは、ソース領域13側の端部がドレイン側端面11Aの位置まで形成されている。第1ゲート電極部31Aのソース領域13側の端部は、ドレイン側端面11Aと一致している。
第2ゲート電極部31Bは、横方向Xにおいてソース領域13とソース側端面11Bとの間に形成されている。第2ゲート電極部31Bは、ドレイン領域12側の端部がソース側端面11Bの位置まで形成されている。第2ゲート電極部31Bのドレイン領域12側の端部は、ソース側端面11Bと一致している。
ドレイン端子40は、ゲート絶縁膜20に埋め込まれている。ドレイン端子40は、ドレイン領域12と接触する位置に形成されている。ドレイン端子40は、ドレイン電極(図示略)に接続されている。
ソース端子50は、ゲート絶縁膜20に埋め込まれている。ソース端子50は、ソース領域13と接触する位置に形成されている。ソース端子50は、ソース電極(図示略)に接続されている。
導電部材60は、横方向Xの両方の端部61、および両方の端部61の間の中間部62を有する。導電部材60の表面は、半導体基板10の表面と一致する。導電部材60は、例えばアルミニウム膜として形成されている。
ドレイン領域12側の端部61は、ドレイン側端面11Aの開口部11Dに支持されている。ソース領域13側の端部61は、ソース側端面11Bの開口部11Dに支持されている。
バイメタル70は、中間部62の表面に配置されている。バイメタル70は、横方向Xにおいて2つに分割されている。ドレイン領域12側のバイメタル70は、膜分割部21の第1端面21Aに支持されている。ソース領域13側のバイメタル70は、膜分割部21の第2端面21Bに支持されている。
FET1の機能について説明する。
ゲート電極30に電圧が加えられたとき、ドレイン端子40およびソース端子50は、ドレイン領域12、第1チャネル領域14A、導電部材60、第2チャネル領域14B、およびソース領域13により電気的に接続される。
ゲート電極30に電圧が加えられたとき、ドレイン端子40およびソース端子50は、ドレイン領域12、第1チャネル領域14A、導電部材60、第2チャネル領域14B、およびソース領域13により電気的に接続される。
FET1は、その異常に際して、ドレイン端子40とソース端子50との導通が遮断された状態の故障(オープン故障)になる。図2を参照して、FET1がオープン故障に至る過程について説明する。
図2(a)に示されるように、過度に大きい電流や電圧が供給される等して導電部材60の温度が高くなるとき、バイメタル70の温度も高まる。バイメタル70は、高い温度になったとき、中央側の端部が導電部材60に向かって曲がる。バイメタル70の中央側の端部は、導電部材60を押し付ける。このため、導電部材60は、変形する。そして、導電部材60が所定の温度よりも高い温度になったとき、バイメタル70の変形量の増大により、導電部材60が押し切られる態様で切断される。これにより、第1チャネル領域14Aと第2チャネル領域14Bとの導通が遮断される。このため、ドレイン領域12とソース領域13との導通が遮断される。すなわち、ドレイン端子40とソース端子50との導通が遮断される。
図2(b)に示されるように、バイメタル70は、導電部材60が切断されることにより所定の温度よりも高い温度から低い温度になったとき、中央側の端部が元の位置に戻る。このとき、導電部材60は、切断された状態が維持される。このため、ドレイン端子40とソース端子50との導通遮断状態が保持される。
なお、導電部材60が切断される所定の温度よりも高い温度として、FET1のジャンクション温度が動作保証範囲の上限温度になる温度領域が設定されている。換言すると、FET1のジャンクション温度が上限温度となる温度領域になるとき、導電部材60が切断されるように、バイメタル70の形状や導電部材60の材質および厚さが予め設定されている。
図1および図3を参照して、FET1の作用について説明する。
図3は、仮想のFET300を示している。仮想のFET300は、FET1と比較して次の部分において異なる構成を有し、その他の部分において同一の構成を有する。すなわち、仮想のFET300は、導電部材360が半導体基板10の表面に支持されている。なお、仮想のFET300の説明は、FET1と共通の部材に対して、FET1と同一の符号を付している。
図3は、仮想のFET300を示している。仮想のFET300は、FET1と比較して次の部分において異なる構成を有し、その他の部分において同一の構成を有する。すなわち、仮想のFET300は、導電部材360が半導体基板10の表面に支持されている。なお、仮想のFET300の説明は、FET1と共通の部材に対して、FET1と同一の符号を付している。
仮想のFET300の導電部材360は、導電部材360の両方の端部361が半導体基板10の上面に配置されている。このため、膜分割部321の第1端面321Aが、ドレイン側端面11Aよりもドレイン領域12側に形成されている。このため、第1ゲート電極部331Aのドレイン領域12側の端部は、ドレイン側端面11Aよりもドレイン領域12側に形成されている。また、膜分割部321の第2端面321Bが、ソース側端面11Bよりもソース領域13側に形成されている。このため、第2ゲート電極部331Bのソース領域13側の端部は、ソース側端面11Bよりもソース領域13側に形成されている。
第1チャネル領域314Aは、第1ゲート電極部331Aの下方に形成される。第2チャネル領域314Bは、第2ゲート電極部331Bの下方に形成される。このため、第1チャネル領域314Aおよび第2チャネル領域314Bが導電部材360に達しないおそれがある。また、第1チャネル領域314Aおよび第2チャネル領域314Bを導電部材360に達させるために導電部材360の端部を延長すると、導電部材360とゲート電極331A,331Bとが互いに接触する。この場合、仮想のFET300は、FETとして機能しなくなる。このため、仮想のFET300においては、ドレイン領域12と導電部材360とが安定して導通しないおそれがある。また、ソース領域13と導電部材360とが安定して導通しないおそれがある。
一方、図1に示されるように、FET1は、以下の構造を有している。
第1ゲート電極部31Aは、ソース領域13側の端部がドレイン側端面11Aの位置まで形成されている。また、第2ゲート電極部31Bは、ドレイン領域12側の端部がソース側端面11Bの位置まで形成されている。このため、第1チャネル領域314Aおよび第2チャネル領域314Bが導電部材360に達する。すなわち、ゲート電極30に電圧を加えたとき、チャネル領域14が安定して形成される。このため、FET1においては、ドレイン領域12と導電部材60とが安定して導通する。また、ソース領域13と導電部材60とが安定して導通する。
第1ゲート電極部31Aは、ソース領域13側の端部がドレイン側端面11Aの位置まで形成されている。また、第2ゲート電極部31Bは、ドレイン領域12側の端部がソース側端面11Bの位置まで形成されている。このため、第1チャネル領域314Aおよび第2チャネル領域314Bが導電部材360に達する。すなわち、ゲート電極30に電圧を加えたとき、チャネル領域14が安定して形成される。このため、FET1においては、ドレイン領域12と導電部材60とが安定して導通する。また、ソース領域13と導電部材60とが安定して導通する。
図4〜図8を参照して、FET1の製造方法について説明する。
図4(a)に示されるように、P型のシリコン半導体としての基板材料100を用意する。基板材料100は、シリコンウェハS(図7参照)の各素子S1が形成される部分と対応する。
図4(a)に示されるように、P型のシリコン半導体としての基板材料100を用意する。基板材料100は、シリコンウェハS(図7参照)の各素子S1が形成される部分と対応する。
図4(b)に示されるように、基板材料100に奥行方向に向かう凹部としての絶縁溝11を形成する。具体的には、絶縁溝11を形成する部分が露出するパターンのレジスト膜が基板材料100の表面に形成される。そして、レジスト膜をマスクとして、基板材料100がエッチングされる。
図4(c)に示されるように、絶縁溝11に位置決め部110が形成される。位置決め部110の表面は、基板材料100の表面よりも底面11C側に位置する。位置決め部110は、例えばCVD法により絶縁溝11にガラス材料を充填したガラス膜として形成される。
図5(a)に示されるように、基板材料100の表面および位置決め部110の表面に金属膜120が形成される。具体的には、基板材料100の表面および位置決め部110に蒸着法により金属膜120を形成する。位置決め部110の表面に形成される金属膜120の表面は、基板材料100の表面と一致する。
図5(b)に示されるように、絶縁溝11の表面以外に形成されている金属膜120を除去する。具体的には、金属膜120の表面に絶縁溝11を形成する部分以外の部分が露出するパターンのレジスト膜を形成する。そして、このレジスト膜をマスクとして、余分な金属膜120をエッチングする。
図5(c)に示されるように、金属膜120を研磨加工する。金属膜120の表面が半導体基板10の表面と一致する。この作業により、開口部11Dに支持される導電部材60が形成される。
図6(a)に示されるように、基板材料100にN型のドレイン領域12およびN型のソース領域13が形成される。具体的には、基板材料100に、ドレイン領域12が形成される部分とソース領域13が形成される部分とが露出するパターンのレジスト膜を形成する。その後、レジスト膜をマスクとして、基板材料100にN型の不純物をイオン注入法によりドーピングする。そして、基板材料100に熱処理を行うことによって基板材料100にN型半導体領域であるドレイン領域12とソース領域13とを形成する。
図6(b)に示されるように、基板材料100を高温の酸化性雰囲気の下で高温にすることにより、基板材料100および導電部材60の表面に酸化膜130を形成する。なお、この作業により、半導体基板10が形成される。
図6(c)に示されるように、酸化膜130にゲート電極30、ドレイン端子40、およびソース端子50を形成する。
ゲート電極30は具体的には次のように形成される。まず、酸化膜130の表面に第1ゲート電極部31Aおよび第2ゲート電極部31Bが形成される部分が露出するパターンのレジスト膜を形成する。その後、レジスト膜をマスクとして、酸化膜130をエッチングすることにより、第1ゲート電極部31Aおよび第2ゲート電極部31Bが形成される部分に凹部を形成する。そして、この凹部にCVD法により、第1ゲート電極部31Aおよび第2ゲート電極部31Bとなる多結晶シリコンの膜を形成する。なお、シリコン膜の厚さとしては、0.4mm以下が好ましい。
ゲート電極30は具体的には次のように形成される。まず、酸化膜130の表面に第1ゲート電極部31Aおよび第2ゲート電極部31Bが形成される部分が露出するパターンのレジスト膜を形成する。その後、レジスト膜をマスクとして、酸化膜130をエッチングすることにより、第1ゲート電極部31Aおよび第2ゲート電極部31Bが形成される部分に凹部を形成する。そして、この凹部にCVD法により、第1ゲート電極部31Aおよび第2ゲート電極部31Bとなる多結晶シリコンの膜を形成する。なお、シリコン膜の厚さとしては、0.4mm以下が好ましい。
ドレイン端子40およびソース端子50は具体的には次のように形成される。まず、酸化膜130の表面にドレイン端子40が形成される部分とソース端子50が形成される部分とが露出するパターンのレジスト膜を形成する。その後、このレジスト膜をマスクとして、酸化膜130をエッチングすることにより、ドレイン端子40が形成される部分とソース端子50が形成される部分とに凹部を形成する。そして、それら凹部にスパッタ法によりドレイン端子40およびソース端子50となるアルミニウム膜を形成する。
図6(d)に示されるように、酸化膜130に膜分割部21が形成される。具体的には、酸化膜130の表面にレジスト膜を形成する。そして、このレジスト膜をマスクとして酸化膜130をエッチングすることにより、導電部材60を底部とする溝としての膜分割部21が形成される。この作業により、ゲート絶縁膜20が形成される。
図7に示されるように、半導体基板10、ゲート絶縁膜20、ゲート電極30、ドレイン端子40、ソース端子50、および導電部材60を有する素子S1は、同一のシリコンウェハSに多数形成されている。素子S1は、シリコンウェハSをダイシングによって切断することにより、各素子S1を分離して個々の素子S1を形成する。
図8(a)に示されるように、個々の素子S1について、レーザー照射装置によるレーザー光の照射を通じて位置決め部110を破砕する。なお、レーザー照射装置から照射するレーザー光の焦点を位置決め部110としてのガラス膜に合わせることにより、ガラス膜のみを破壊することができるため、ガラス膜の破砕に際して導電部材60や半導体基板10等の他の部分への影響を小さく抑えることができる。その後、ガラス膜の破片を絶縁溝11から除去する。ガラス膜の破片は、S1を洗浄液によって洗浄する。これにより図8に示すように、位置決め部110を有していないFET1が形成される。
図8(b)に示されるように、バイメタル70が素子S1に取り付けられる。バイメタル70の一方は、第1端面21Aの下端部に固定される。バイメタル70の他方は、第2端面21Bの下端部に固定される。
FET1は、以下の効果を奏する。
(1)FET1は、導電部材60がドレイン側端面11Aおよびソース側端面11Bにより支持されている。すなわち、導電部材60により、第1チャネル領域14Aと第2チャネル領域14Bとが接続される。このため、FET1に異常等が生じることにより導電部材60が所定の温度以上になるとき、ドレイン端子40とソース端子50との間の導通が遮断される。このため、ショート故障の発生を抑制することができる。
(1)FET1は、導電部材60がドレイン側端面11Aおよびソース側端面11Bにより支持されている。すなわち、導電部材60により、第1チャネル領域14Aと第2チャネル領域14Bとが接続される。このため、FET1に異常等が生じることにより導電部材60が所定の温度以上になるとき、ドレイン端子40とソース端子50との間の導通が遮断される。このため、ショート故障の発生を抑制することができる。
(2)FET1は、第1ゲート電極部31Aのソース領域13側の端部がドレイン側端面11Aの位置まで形成される。このため、第1チャネル領域14Aが、ドレイン側端面11Aまで形成される。また、第2ゲート電極部31Bのドレイン領域12側の端部がソース側端面11Bの位置まで形成される。このため、第2チャネル領域14Bが、ソース側端面11Bまで形成される。このため、チャネル領域14が安定して形成される。
(3)FET1のショート故障の発生を抑制し、他の機器への影響を防ぐための方法として、リレー等を設ける方法がある。しかし、リレー等を設ける場合、FET1の構成が複雑になり大型化する。FET1は、導電部材60によりショート故障の発生が抑制される。このため、リレー等を設ける構成と比較して、FET1をコンパクトにすることができる。
(4)シリコンウェハSは、位置決め部110を有する状態で個々の素子S1に分離するべく切断される。そして、切断した個々の素子S1から位置決め部110が除去される。このため、位置決め部110により各素子S1の強度が補強された状態でシリコンウェハSの切断が行われる。このため、シリコンウェハSの切断に際して素子S1に変形や破損が生じることを抑えることができる。このため、素子S1の強度不足に起因する歩留まりの低下を抑えることができる。
(5)位置決め部110は、FET1の各部に用いられる材料と比較して脆弱な材料であるガラス材料を用いて形成される。このため、位置決め部110としてのガラス膜の除去によるFET1への影響を小さく抑えることができる。
(第2実施形態)
本実施形態のFET200は、第1実施形態のFET1と比較して次の部分において異なる構成を有し、その他の部分において同一の構成を有する。すなわち、FET200は、バイメタル70に代えて樹脂部280を有している。なお、第2実施形態のFET200の説明は、第1実施形態のFET1と共通する構成に対して、第1実施形態のFET1と同一の符号を付している。
本実施形態のFET200は、第1実施形態のFET1と比較して次の部分において異なる構成を有し、その他の部分において同一の構成を有する。すなわち、FET200は、バイメタル70に代えて樹脂部280を有している。なお、第2実施形態のFET200の説明は、第1実施形態のFET1と共通する構成に対して、第1実施形態のFET1と同一の符号を付している。
図9(a)に示すように、FET200は、半導体基板10、ゲート絶縁膜20、ゲート電極30、ドレイン端子40、ソース端子50、導電部材260、および樹脂部280を有する。
膜分割部21は、導電部材260を底面とし、ゲート絶縁膜20の第1ゲート電極部31A側の部分と第2ゲート電極部31B側の部分とを分割する溝として形成される。
導電部材60は、横方向Xの両方の端部61、および両方の端部61の間の中間部62を有する。導電部材60の表面は、半導体基板10の表面と一致する。
導電部材60は、横方向Xの両方の端部61、および両方の端部61の間の中間部62を有する。導電部材60の表面は、半導体基板10の表面と一致する。
ドレイン領域12側の端部61は、ドレイン側端面11Aの開口部11Dに支持されている。ソース領域13側の端部61は、ソース側端面11Bの開口部11Dに支持されている。
樹脂部280は、中間部62の表面に配置されている。樹脂部280は、膜分割部21の第1端面21Aおよび第2端面21Bに支持されている。樹脂部280の体積は、絶縁溝11により形成される空間の体積よりも大きい。樹脂部280はフッ素樹脂により形成されている。フッ素樹脂としては、四フッ化エチレンが挙げられる。
FET200がオープン故障に至る過程について説明する。
図9(b)に示されるように、過度に大きい電流や電圧が供給される等して導電部材260の温度が高くなるとき、樹脂部280の温度も高まる。樹脂部280は、高い温度になったとき、融解する。このため、第1端面21Aおよび第2端面21Bにより支持されていた荷重が、導電部材260にかかるようになる。このため、導電部材260の中間部262が下方に向かって曲がる。
図9(b)に示されるように、過度に大きい電流や電圧が供給される等して導電部材260の温度が高くなるとき、樹脂部280の温度も高まる。樹脂部280は、高い温度になったとき、融解する。このため、第1端面21Aおよび第2端面21Bにより支持されていた荷重が、導電部材260にかかるようになる。このため、導電部材260の中間部262が下方に向かって曲がる。
図9(c)に示されるように、導電部材60が所定の温度よりも高い温度になったとき、導電部材260の中間部262にかかる荷重が、中間部262の耐容量を超える。このとき、導電部材260は、融解した樹脂部280により切断される。融解した樹脂部280は、絶縁溝11内に移動する。これにより第1チャネル領域14Aと第2チャネル領域14Bとの導通が遮断される。このため、ドレイン領域12とソース領域13との導通が遮断される。すなわち、ドレイン端子40とソース端子50との導通が遮断される。
導電部材260が切断されることにより所定の温度よりも高い温度から低い温度になったとき、樹脂部280は絶縁溝11の内部において再び凝固する。このとき、導電部材60は、切断された状態が維持される。このため、ドレイン端子40とソース端子50との導通遮断状態が保持される。
なお、導電部材60が切断される所定の温度よりも高い温度として、FET200のジャンクション温度が動作保証範囲の上限温度になる温度領域が設定されている。換言すると、FET200のジャンクション温度が上限温度となる温度領域になるとき、導電部材260が切断されるように、樹脂部280の材料、樹脂部280の重量、導電部材260の材質、および導電部材260の厚さ等が予め設定されている。
FET200の製造方法について説明する。
図4(a)〜図5(c)に示される作業を通じて、P型のシリコン半導体としての基板材料100に、絶縁溝11、位置決め部110、および導電部材260が形成される。
図4(a)〜図5(c)に示される作業を通じて、P型のシリコン半導体としての基板材料100に、絶縁溝11、位置決め部110、および導電部材260が形成される。
図10(a)に示されるように、導電部材260の中間部262が両方の端部261よりも薄く形成される。具体的には、導電部材260の表面に中間部262が露出するパターンのレジスト膜を形成する。そして、このレジスト膜をマスクとして、中間部262をエッチングする。そして、基板材料100にN型のドレイン領域12およびN型のソース領域13が形成される。
図10(b)に示されるように、基板材料100を高温の酸化性雰囲気の下で高温にすることにより、基板材料100および導電部材260の表面に酸化膜130を形成する。なお、この作業により、半導体基板10が形成される。
図10(c)に示されるように、酸化膜130にゲート電極30、ドレイン端子40、およびソース端子50を形成する。
図10(d)に示されるように、酸化膜130に膜分割部21が形成される。
図10(d)に示されるように、酸化膜130に膜分割部21が形成される。
図11に示されるように、樹脂部280が形成される。具体的には、例えば四フッ化エチレン等の融解したフッ素樹脂を膜分割部21に充填する。フッ素樹脂は、凝固することにより樹脂部280を形成する。
図7に示されるように、半導体基板10、ゲート絶縁膜20、ゲート電極30、ドレイン端子40、ソース端子50、および導電部材60を有する素子S1は、同一のシリコンウェハSに多数形成されている。素子S1は、シリコンウェハSをダイシングによって切断することにより、各素子S1を分離して個々の素子S1を形成する。
個々の素子S1は、レーザー照射装置によるレーザー光の照射を通じて位置決め部110が破砕される。その後、ガラス膜の破片を絶縁溝11から除去する。ガラス膜の破片は、S1を洗浄液によって洗浄する。これにより図9(a)に示すように、位置決め部110を有していないFET200が形成される。
FET200は、第1実施形態の(1)〜(5)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(6)FET200は、樹脂部280を有する。樹脂部280は、導電部材260が所定の温度以上になるときに融解する。樹脂部280が融解したとき、導電部材260にかかる樹脂部280の荷重は増大する。このため、導電部材260は樹脂部280により切断される。このため、FET200に異常が生じたとき、ドレイン端子40とソース端子50との間の導通を遮断することができる。
(6)FET200は、樹脂部280を有する。樹脂部280は、導電部材260が所定の温度以上になるときに融解する。樹脂部280が融解したとき、導電部材260にかかる樹脂部280の荷重は増大する。このため、導電部材260は樹脂部280により切断される。このため、FET200に異常が生じたとき、ドレイン端子40とソース端子50との間の導通を遮断することができる。
(7)導電部材260は、各端部261の厚さよりも、中間部262の厚さが小さい。このため、各端部261の厚さが中間部262の厚さ以下の場合と比較して、樹脂部280が融解したとき、導電部材260の中間部262が切断されやすい。
また、各端部261の厚さは、中間部262の厚さよりも大きい。このため、各端部261の厚さが、中間部262の厚さよりも小さい場合と比較して、樹脂部280が融解しない状態において、導電部材260がドレイン側端面11Aおよびソース側端面11Bから脱落するおそれが低い。
(8)樹脂部280の体積は、絶縁溝11により形成される空間の体積よりも大きい。このため、樹脂部280が融解することにより絶縁溝11の内部に移動したとき、切断された導電部材260が凝固した樹脂部280に固定される。このため、導電部材260が再び接触することが抑制される。
(9)FET200は、シリコンウェハSを各素子S1に切断する前に樹脂部280が形成される。このため、樹脂部280は、シリコンウェハSの切断時において、各素子S1を補強する。このため、シリコンウェハSの切断に際して素子S1に変形や破損が生じることを抑えることができる。このため、素子S1の強度不足に起因する歩留まりの低下を抑えることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記各実施形態以外の実施形態を含む。以下、本発明のその他の実施形態としての上記各実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組み合わせることもできる。
本発明は、上記各実施形態以外の実施形態を含む。以下、本発明のその他の実施形態としての上記各実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組み合わせることもできる。
・第1実施形態のFET1は、バイメタル70を有する。ただし、FET1の構成はこれに限られない。要するに、温度上昇に伴い変形する材料であれば、形状記憶合金や超弾性合金などといったバイメタル以外をバイメタル70の代わりに用いることができる。
・第2実施形態のFET200は、フッ素樹脂の樹脂部280を有する。ただし、FET200の構成はこれに限られない。要するに、絶縁性を有し、所定の温度以上で融解する樹脂材料であれば、いずれの樹脂を採用することもできる。
・第2実施形態のFET200は、樹脂部280の体積が絶縁溝11の内部に形成される空間の体積よりも大きい。ただし、FET200の構成はこれに限られない。例えば、変形例のFET200は、樹脂部280の体積が絶縁溝11の内部に形成される空間の体積以下である。
・第1実施形態の導電部材60は、バイメタル70の変形により切断される。また、第2実施形態の導電部材260は、樹脂部280の荷重により切断される。ただし、導電部材260を切断する構成は、これらの構成に限られない。要するに、導電部材60,260が所定の温度以上となったときに切断される構成であれば、いずれの構成を採用することもできる。
・各実施形態のFET1は、第1ゲート電極部31Aのソース領域13側の端部がドレイン側端面11Aと一致する。ただし、FET1の構成はこれに限られない。例えば、変形例のFET1は、第1ゲート電極部31Aのソース領域13側の端部がドレイン側端面11Aとドレイン領域12との間に位置する。
・各実施形態のFET1は、第2ゲート電極部31Bのドレイン領域12側の端部がソース側端面11Bと一致する。ただし、FET1の構成はこれに限られない。例えば、変形例のFET1は、第2ゲート電極部31Bのドレイン領域12側の端部がソース側端面11Bとソース領域13との間に位置する。
・各実施形態の導電部材60,260は、各端部61,261が開口部11Dに支持される。ただし、導電部材60,260の構成は、これに限られない。例えば、変形例の導電部材60,260は、各端部61,261が、端面11A,11Bにおいて開口部11Dよりも底面11C側の部分に支持される。
・各実施形態の導電部材60,260は、表面が半導体基板10の表面と一致する。ただし、導電部材60,260の構成は、これに限られない。例えば、変形例の導電部材60,260は、導電部材60,260の表面の一部または表面の全部が半導体基板10の表面よりもゲート電極30側、または、底面11C側に位置する。
・各実施形態の導電部材60,260は、アルミニウムにより形成される。ただし、導電部材60,260の材料はこれに限られない。要するに、導電性を有する材料であれば、いずれの材料を採用することもできる。
・各実施形態のFET1,200は、導電部材60,260が切断される高温領域として、FET1,200のジャンクション温度が動作保証範囲の上限温度になる温度領域を設定している。しかし、導電部材60,260が切断される高温領域は、FET1,200にショート故障が発生することを抑制できる温度であれば、任意の高温領域を設定することができる。
・各実施形態の位置決め部110は、ガラス材料により形成される。ただし、位置決め部110の構成はこれに限られない。例えば、比較的低い温度で溶ける樹脂材料など、他の材料を採用することもできる。この場合、低温環境下においてダイシングを行った後に個々の素子S1を高温雰囲気下に放置し、位置決め部110を融解する。そして、融解した樹脂材料を絶縁溝11の内部から流出させることによって除去する。なお、FET200において位置決め部110を樹脂材料とする場合は、樹脂部280よりも融解温度の低い樹脂材料が採用される。
・各実施形態のFET1,200は、絶縁溝11が底面11Cを有する。ただし、FET1,200の構成はこれに限られない。例えば、変形例のFET1,200は、絶縁溝11の底部が開口している。この場合、FET1,200の製造時において、シリコンウェハSの裏面に別のウェハを貼り合わせることにより半導体基板10が分離することを抑制することもできる。
・各実施形態のFET1,200の製造方法は、シリコンウェハSをダイシングにより切断する。ただし、FET1,200の製造方法はこの構成に限られない。例えば、変形例のFET1,200の製造方法は、シリコンウェハSをスクライブにより切断する。
・各実施形態のFET1,200は、Pチャネル型の絶縁ゲート型電界効果トランジスタに適用したが、Nチャネル型の絶縁ゲート型電界効果トランジスタに適用することができる。
1,200…FET、10…半導体基板、11…絶縁溝、11A…ドレイン側端面、11B…ソース側端面、11C…底面、11D…開口部、12…ドレイン領域、13…ソース領域、14…チャネル領域、14A…第1チャネル領域、14B…第2チャネル領域、20…ゲート絶縁膜、21…膜分割部、21A…第1端面、21B…第2端面、30…ゲート電極、31A…第1ゲート電極部、31B…第2ゲート電極部、40…ドレイン端子、50…ソース端子、60,260…導電部材、61,261…端部、62,262…中間部、70…バイメタル、100…基板材料、110…位置決め部、120…金属膜、130…酸化膜、280…樹脂部。
Claims (6)
- ドレイン領域、ソース領域、チャネル領域、および前記チャネル領域を前記ドレイン領域側の第1チャネル領域および前記ソース領域側の第2チャネル領域に分割する絶縁溝を有する半導体基板と、
前記半導体基板に前記第1チャネル領域を形成する第1ゲート電極部、および前記半導体基板に前記第2チャネル領域を形成する第2ゲート電極部を有するゲート電極と、
前記半導体基板と前記ゲート電極との間に位置し、前記ドレイン領域および前記ソース領域と前記ゲート電極とを絶縁するゲート絶縁膜と、
前記絶縁溝の前記ドレイン領域側の端面であるドレイン側端面と、前記絶縁溝の前記ソース領域側の端面であるソース側端面とにより支持され、所定の温度以上になるとき切断される導電部材と
を備える絶縁ゲート型電界効果トランジスタ。 - 前記第1ゲート電極部は、前記ソース領域側において前記ドレイン側端面の位置まで形成され、
前記第2ゲート電極部は、前記ドレイン領域側において前記ソース側端面の位置まで形成される
請求項1に記載の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ。 - 前記導電部材は、前記ドレイン側端面の前記ゲート絶縁膜側である開口部と、前記ソース側端面の前記ゲート絶縁膜側である開口部とにより支持されている
請求項1または2に記載の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ。 - 前記絶縁ゲート型電界効果トランジスタは、樹脂部を有し、
前記ゲート絶縁膜は、膜分割部を有し、
前記膜分割部は、前記導電部材を底面とし、前記ゲート絶縁膜の前記第1ゲート電極部側の部分と前記第2ゲート電極部側の部分とを分割する溝として形成され、
前記樹脂部は、前記膜分割部の前記ソース領域側の端面および前記膜分割部の前記ドレイン領域側の端面により支持され、前記導電部材が前記所定の温度以上になるとき融解し、
前記導電部材は、融解した前記樹脂部により切断される
請求項1〜3のいずれか一項に記載の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ。 - 前記導電部材は、前記ドレイン側端面側の端部および前記ソース側端面側の端部の厚さよりも、前記ドレイン側端面側の端部および前記ソース側端面側の端部との間の中間部の厚さが小さい
請求項4に記載の絶縁ゲート型電界効果トランジスタ。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の絶縁ゲート型電界効果トランジスタの製造方法であって、
前記半導体基板の基板材料に凹部を形成する工程と、
前記凹部の内部に前記凹部の開口部よりも低い位置まで位置決め部を形成する工程と、
前記位置決め部の表面に前記導電部材を形成する工程と、
前記基板材料に前記ドレイン領域および前記ソース領域を形成する工程と、
前記ドレイン領域、前記ソース領域、および前記導電部材の表面に前記ゲート絶縁膜を形成し、前記半導体基板を形成する工程と、
前記位置決め部を前記半導体基板から除去する工程と
を備える絶縁ゲート型電界効果トランジスタの製造方法。
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