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JP2014163816A - 磁気式エンコーダー、ロボット及び移動体 - Google Patents

磁気式エンコーダー、ロボット及び移動体 Download PDF

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JP2014163816A
JP2014163816A JP2013035509A JP2013035509A JP2014163816A JP 2014163816 A JP2014163816 A JP 2014163816A JP 2013035509 A JP2013035509 A JP 2013035509A JP 2013035509 A JP2013035509 A JP 2013035509A JP 2014163816 A JP2014163816 A JP 2014163816A
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Kesatoshi Takeuchi
啓佐敏 竹内
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Abstract

【課題】低コストで精度のよいエンコーダーを提供する。
【解決手段】磁気式エンコーダーであって、回転軸と、前記回転軸の回りに配置され、前記回転軸と共に回転する円盤形状の磁石と、前記磁石の円盤形状の一方の面に対向して設けられた磁気センサーと、前記磁石の前記磁気センサーがある側と反対側の面に形成された円盤形状の第1のヨークと、前記磁石の円盤形状の外周面に形成された円筒形状の第2のヨークと、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁気式エンコーダー、ロボット及び移動体に関する。
エンコーダーとして、光学式エンコーダー(例えば特許文献1)と、磁気レゾルバ式エンコーダー(特許文献2)が知られている。
特開平06−269147号公報 特開昭58−162813号公報
光学式エンコーダーでは、分解能を上げるためには、円盤のスリットを細かく開ける必要があり、コストが高くなるという問題があった。磁気レゾルバ式エンコーダーは、低コストであるが、磁束の波形が飽和すると正しい位相を算出できず精度が悪くなるという問題があった。また、高周波数のキャリア信号を使用する磁気レゾルバ式エンコーダーでは被測定物が回転せず停止しているときにも、キャリア信号を継続的に発生させるので、電力を無駄に消費してしまうという問題があった。
本発明は、上述した従来の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、低消費電力、低コストで精度のよいエンコーダーを提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、磁気式エンコーダーが提供される。この磁気式エンコーダーは、回転軸と、前記回転軸の回りに配置され、前記回転軸と共に回転する円盤形状の磁石と、前記磁石の円盤形状の一方の面に対向して設けられ、前記磁石の回転に伴う磁場の強度を検出する磁気センサーと、前記磁石の前記磁気センサーがある側と反対側の面に形成された円盤形状の第1のヨークと、前記磁石の円盤形状の外周面に形成された円筒形状の第2のヨークと、を備える。この形態の磁気式エンコーダーによれば、磁気センサーを貫く磁束は、磁石の第1のヨーク、第2のヨークが形成されていない面から発生した磁束のみであるので、磁束の波形が飽和し難い。その結果、正しい位相を算出し易く精度を高くすることができる。また、磁石の磁束を磁気センサーで検知する構成のため、キャリア信号が不要で低消費電力であり、コストを易くすることが可能となる。
(2)上記形態の記載の磁気式エンコーダーにおいて、前記磁石は、2つの半円盤形状の磁石を含み、前記2つの半円盤形状の磁石は、前記回転軸の回りに配置されたときに、前記2つの半円盤形状の磁石の接合面の法線方向に磁化されていてもよい。この磁石の磁束の強さは、他の磁石の接合面と第2のヨークとの接合面の間隔に比例するので、磁束の強さは、磁化の方向と垂直な方向において、中心ほど強く、端ほど弱い。この形態の磁気式エンコーダーによれば、磁石の磁化の強さは、磁石の中心ほど強く、端ほど弱いので、磁気センサーが検知する磁束の波形を正弦波に近い波形に出来、位相を算出しやすい。
(3)上記形態の記載の磁気式エンコーダーにおいて、前記磁石は、偶数個の扇形形状の磁石を含み、前記扇形形状の磁石は、前記第2のヨークから前記回転軸に向かう中心方向に磁化された第1の扇形形状磁石と、前記回転軸から前記第2のヨークに向かう放射方向に磁化された第2の扇形形状磁石と、が交互に前記回転軸の回りに配置されていてもよい。
(4)上記形態の記載の磁気式エンコーダーにおいて、前記第1の扇形形状磁石の磁化の強さは、前記第2の扇形形状磁石と接触する2つの境界面において最も弱く、前記第1の扇形形状磁石の扇形形状の中心を通る線上において最も強く、前記第2の扇形形状磁石の磁化の強さは、前記第1の扇形形状磁石と接触する2つの境界面において最も弱く、前記第2の扇形形状磁石の扇形形状の中心を通る線上において最も強くてもよい。この形態の磁気式エンコーダーによれば、磁石の磁化の強さは、磁石の中心ほど強く、端ほど弱いので、磁気センサーが検知する磁束の波形を正弦波に近い波形にでき、位相を算出しやすい。
(5)上記形態の記載の磁気式エンコーダーにおいて、前記磁石と前記第2のヨークとの間に非磁性体部材を備えてもよい。この形態の磁気式エンコーダーによれば、磁気センサーの感度特性に対し磁束を整え所望の磁束密度フォームを得ることが可能となる。
(6)上記形態の記載の磁気式エンコーダーにおいて、前記磁気センサーは、温度補償機能を備えていてもよい。この形態の磁気式エンコーダーによれば、磁石の回転に伴う磁束の変化により生じる渦電流損失による発熱の影響を抑制することが可能となる。
(7)上記形態の記載の磁気式エンコーダーにおいて、前記磁気センサーは、前記磁気センサーからの出力が飽和せず、かつ、前記磁気センサーからの出力の極大値が前記磁気センサーからの出力が飽和値の90%以上である位置に配置されていてもよい。この形態の磁気式エンコーダーによれば、磁気センサーからの出力が飽和せず、かつ、前記磁気センサーからの出力の極大値が前記磁気センサーからの出力が飽和値の90%以上であるので、精度良く位相を算出することが可能である。
(8)上記形態の記載の磁気式エンコーダーにおいて、さらに、前記円盤形状の磁石の前記磁気センサー側に第3のヨークを備え、前記第3のヨークの厚さは、前記磁気エンコーダーの出力が飽和せず、かつ、前記磁気センサーからの出力の極大値が前記磁気センサーからの出力が飽和値の90%以上であるような厚さに設定されていてもよい。この形態の磁気式エンコーダーによれば、第3のヨークの厚さが、磁気エンコーダーの出力が飽和せず、かつ、前記磁気センサーからの出力の極大値が前記磁気センサーからの出力が飽和値の90%以上であるような厚さに設定されているので、精度良く位相を算出することが可能である。
(9)本発明の一形態によれば、ロボットが提供される。このロボットは、上記形態の磁気式エンコーダーと、前記磁気式エンコーダーの回転軸の接続される駆動軸を有する電気機械装置と、前記電気機械装置により駆動されるアームと、を備えてもよい。
(10)本発明の一形態によれば、移動体が提供される。この移動体は、上記形態の磁気式エンコーダーと、前記磁気式エンコーダーの回転軸の接続される駆動軸を有する電気機械装置と、前記電気機械装置により駆動されて移動する車体と、を備えてもよい。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、磁気式エンコーダーの他、磁気式エンコーダーを備える電気機械装置、磁気式エンコーダーを備える電気機械装置を用いた移動体、ロボット等様々な形態で実現することができる。
第1の実施形態に係るモーターシステムの構成を模式的に示す説明図である。 本実施形態のエンコーダーの構成を示す説明図である。 磁石による磁束を示す説明図である。 磁気センサー近傍を拡大して示す説明図である。 図4の磁気センサーの各位置における磁気センサーの出力信号の波形を示す説明図である。 回路基板と磁気センサーを示す説明図である。 磁気センサーの出力とエンコーダーの出力を示すグラフの一例である。 磁気センサーの出力とエンコーダーの出力を示すグラフの別の例である。 磁気センサーの出力とエンコーダーの出力を示すグラフの別の例である。 磁気センサーの出力とエンコーダーの出力を示すグラフの別の例である。 磁気センサーの出力とエンコーダーの出力を示すグラフの別の例である。 第2の実施例を示す説明図である。 第2の実施例における磁気センサーの出力信号の例を示す説明図である。 第3の実施形態の磁気センサーの磁石を示す説明図である。 第4の実施形態の磁気センサーの磁石を示す説明図である。 第5の実施形態の磁気センサーの磁石を示す説明図である。 磁気センサーの出力とエンコーダーの出力を示すグラフの一例である。 第6の実施形態を示す説明図である。 第6の実施形態の変形例を示す説明図である。 エンコーダーとモーターとの接続の仕方の例を示す説明図である。 エンコーダーとモーターとの接続の仕方の例を示す説明図である。 電気機械装置を利用した移動体の一例である電動自転車(電動アシスト自転車)を示す説明図である。 本実施形態のエンコーダーを利用したロボットの一例を示す説明図である。 本実施形態のエンコーダーを利用した双腕7軸ロボットの一例を示す説明図である。 本実施形態のエンコーダーを利用した垂直多関節ロボットの一例を示す説明図である。 本実施形態のエンコーダーを利用した双腕キャスター付ロボットの一例を示す説明図である。 本実施形態のエンコーダーを利用した鉄道車両を示す説明図である。
第1の実施形態:
図1は、第1の実施形態に係るモーターシステムの構成を模式的に示す説明図である。モーターシステムは、モーター100と、カップリング200と、エンコーダー300と、負荷400と、モーター駆動回路500と、エンコーダー信号変換回路510と、を備える。モーター100の駆動軸110はカップリング200を介してエンコーダー300に接続されている。エンコーダー信号変換回路510は、エンコーダー300のセンサー信号VA、VBを用いて、エンコーダー信号SencA、SencBを生成する。モーター駆動回路500は、エンコーダー信号SencA、SencBを用いて、モーター100の駆動信号を生成する。なお、エンコーダー信号変換回路510は、エンコーダー300及びモーター駆動回路500から独立した回路とされているが、エンコーダー300に含まれていても良く、モーター駆動回路500に含まれていても良い。
図2は、本実施形態のエンコーダー300の構成を示す説明図である。ここでは、機械角(2π/回転)と電気角(2π/制御角)とを対にした2極磁石の模式図として説明するが、分解能と磁束密度フォームとを考慮したM極磁石(M=2×N、Nは1以上の整数)で構成されていてもよい。エンコーダー300は、回転軸310と、磁石320と、サイドヨーク330と、バックヨーク340と、回路基板350と、磁気センサー360と、軸受け370と、ケーシング380と、を備える。磁石320は中心に回転軸310を貫通させている円盤形状を有している。磁石320の2つの円形の表面のうちの一方の面には、サイドヨーク330が貼り付けられている。また、磁石320の外周の全周に沿ってバックヨーク340が形成されている。サイドヨーク330、バックヨーク340は、磁束を通しやすい軟磁性体で形成されている。なお、磁石320の外周部とバックヨーク340との間に厚さ0.3〜1.0mmの非磁性材345が配置されても良い。非磁性体345としては、例えば、樹脂、アルミニウムを用いることが可能である。非磁性体345が配置されることにより、磁気センサー360の感度特性に対して磁石320からの磁力線を整え、所望の(略正弦波の)磁束密度フォームを得ることが可能となる。なお、非磁性体345は、配置されなくても良い。
ケーシング380の内面のうちで、磁石320を挟んでサイドヨーク330と反対側の面には、磁石320と対向するように一定の間隔を開けて回路基板350が配置されている。回路基板350の上には磁石320の磁束を検知するための磁気センサー360が配置されている。磁気センサー360としては、例えばアナログ出力のホールセンサーを用いることが出来る。なお、磁気センサー360は磁石320の回転方向、位相を検知するために電気角でπ/2ずらした2つの磁気センサー360A、360Bを含むことが、好ましい。以下、2つの磁気センサー360A、360Bを区別しない場合には、単に磁気センサー360とも呼ぶ。磁気センサー360は、温度補償機能を備えていていることが好ましい。回転軸310は、軸受け370を介してケーシング380に取り付けられている。磁気センサー360A、360Bからの2つの信号(VA(sinθ)、VB(cosθ))の電気角を受け、その電気角信号から機械角信号を形成するEM変換と通信制御を少なくも含むEM変換回路365を設け、EM変換回路365からの出力を通信線367により取り出し、通信制御において機械角以外に極回数、機械角数等を設定及び読み出しできるように構成されていてもよい。
図3は、磁石320による磁束を示す説明図である。図3(A)は、磁石320を回路基板350側から見た状態を示す説明図である。図3(B)は、図3(A)の磁石320のB−B切断面を示す説明図である。磁石320は、半円形の2つの磁石320A、320Bにより構成されている。2つの磁石320A、320Bを区別しない場合には、単に磁石320とも呼ぶ。図3(A)に示すように、2つの磁石320A、320Bは、破線で示した磁束φ1が示すように、2つの磁石320A、320Bの接合面と垂直な方向に平行着磁されている。図3(A)において、破線で示した磁束φ1は、磁石320A、320Bの内部における磁束を示している。磁石320の外周のバックヨーク340では、図3(A)、図3(B)から分かるように、磁石320A側では、バックヨーク340を通る磁束φ2は、回路基板350(図2)側からサイドヨーク330に向かう方向を向いている。一方、磁石320B側では、バックヨーク340を通る磁束φ3は、サイドヨーク330側から回路基板350(図2)に向かう方向を向いている。
図3(B)において、磁石320(320A、320B)のサイドヨーク330側に出た磁束φ4は、バックヨーク340に沿って、磁束φ1の向きと反対方向を向いている。磁石320AのN極から回路基板350側に出た磁束φ5は、磁石320BのS極に入る。また、磁石320BのN極から出た磁束φ6は、磁石320AのS極に入る。なお磁束φ1、φ5、φ1、φ6は、磁束の特性から1つの閉じた曲線を構成している。
磁石320A、320Bの内部の磁束φ1の強さは、磁化の方向と垂直な方向において、中心ほど強く、端ほど弱い。したがって、磁石320A、320Bの外部の磁束φ5の強さも、磁石320A、320Bの磁化の方向と垂直な方向(図3(A)の左右方向)において、中心ほど強く、端ほど弱い。
本実施形態によれば、磁石320のバックヨーク340側からの磁束は、バックヨーク340を通り、さらにサイドヨーク330を通る。そのため、磁気センサー360を通る磁束は、磁石320のサイドヨーク330と反対側の面から出た磁束φ5のみである。そして、磁束φ5の強さは、磁石320A、320Bの磁化の方向と垂直な方向において、中心ほど強く、端ほど弱い。そのため、磁気センサー360で検出される磁場の強さは、磁石320A、320Bの回転位置に応じて変化する波状の変化を示す。
図4は、磁気センサー360近傍を拡大して示す説明図である。図4(A)は、回路基板350の上の磁気センサー360Aを配置可能な位置のうち、最も外周の位置に磁気センサー360Aを配置した例である。図4(C)は、回路基板350の磁気センサー360Aを配置可能な位置のうち、最も内周の位置に磁気センサー360Aを配置した例である。図4(B)は、磁気センサー360Aを、図4(A)における配置位置と、図4(C)における配置位置との中間に配置した例である。
図5は、図4の磁気センサー360Aの各位置における磁気センサー360Aの出力信号VAの波形を示す説明図である。図5(A)、(B、(C)は、それぞれ図4(A)、(B)、(C)に対応している。また、磁気センサー360Aの出力信号VAの出力信号は、0からVDD(磁気センサー360Aの動作電圧)の間を遷移するが、図5(A)、(B)、(C)では、−1から1の間に規格化している。
磁気センサー360Aの出力信号VAの波形は、磁石320A、320Bと、磁気センサー360Aとの相対的位置関係により変化する。すなわち、本実施形態では、図4(B)に示す位置に配置した場合には、磁気センサー360Aの出力信号VAの波形は、ほぼ正弦波に近い波形となる。これに対し、図4(A)に示す位置に配置した場合には、磁気センサー360Aの出力信号VAの波形は、飽和し、上下の頂点が平坦につぶれた波形となる。また、図4(C)に示す位置に磁気センサー360Aを配置した場合には、磁気センサー360Aの出力信号VAは、ほぼ正弦波に近い波形となるが、磁気センサー360の出力信号VAピークの大きさは、図4(B)に示す位置に磁気センサー360Aを配置した場合における磁気センサー360Aの出力信号VAのピークの大きさよりも小さい。磁気センサー360Aの出力信号VAが飽和しない位置であって、最もピークの大きな出力信号VAを出力できる位置に磁気センサー360Aを配置することが好ましい。すなわち、本実施例では、図4(B)の位置に磁気センサー360Bを配置することが好ましい。但し、このように、磁気センサー360Aの出力信号VAの波形は、磁石320と、磁気センサー360との相対的位置関係により変化するため、例えば、図4(A)に示す位置あるいは、図4(C)に示す位置において、磁気センサー360Aの出力信号VAが飽和せず、最もピークの大きな出力信号を出力できる場合はあり得る。したがって、回路基板350上で、磁気センサー360Aを中心から放射方向までに移動可能な構成を採用し、実際の磁気センサー360Aの出力信号VAに基づいて、磁気センサーの設置位置を調整することが好ましい。例えば、磁気センサー360Aからの出力信号VAの大きさが飽和値の90%以上であるように、磁気センサー360Aを配置しても良い。磁気センサー360Bについても同様である。
図6は、回路基板350と磁気センサー360Aを示す説明図である。本実施例では、磁気センサー360Aとして、表面実装型の磁気センサー360Aを用いている。磁気センサー360Aは、3つの実装端子361(電源端子、接地端子、出力信号端子)を有している。表面実装型の磁気センサー360Aとして、実装端子361がフラットなSOP(Small Outline Package)型、あるいは、実装端子361がJ字に曲げられたSOJ(mall Outline J−leaded)型の磁気センサー360Aを採用することができる。回路基板350は、磁気センサー360Aの実装端子を実装するための導体パターン351を備える。
回路基板350への磁気センサー360Aの実装は以下のようにして行うことが出来る。まず、回路基板350の導体パターン351上にハンダ353を印刷により配置する。次に、回路基板350上に磁気センサー360Aを、導体パターン351上に磁気センサー360Aの実装端子361が接触するように配置する。この段階では、回路基板350と磁気センサー360Aとは、ハンダにより実装されていない。なお、磁気センサー360Aの実装端子361は、あらかじめハンダメッキをしておくことが好ましい。次に、磁気センサー360Aを載せた回路基板350を、リフロー炉を通すことにより加熱する。これにより、ハンダ353が溶けて、導体パターン351と磁気センサー360Aの実装端子361とが、ハンダ353により実装される。なお、磁気センサー360Aを導体パターン351に対して、上下に移動させて位置を設定することにより、磁気センサー360Aの磁気感度特性を変えることが可能である。磁気センサー360Bについても同様である。
図7は、磁気センサーの出力と、エンコーダーの出力を示すグラフの一例である。磁気センサー360A、360Bの出力は、0〜VDDのアナログ信号である。エンコーダー信号変換回路510は、磁気センサー360Aの出力VAと、磁気センサー360Bの出力VBとを用いて、電気角0のときを0、電気角2πの時を256として、nビット(nは2以上の整数)のエンコーダー出力SencAを出力する。値S1は、磁石320Aの電気角を、1/2nの分解能(例えば1/256)を用いて表したものである。値S1から機械角θm1(0〜2π)を算出することが可能である。また、磁気センサー360Aの出力VAと、磁気センサー360Bの出力VBと、から回転軸310の回転方向が算出される。例えば、磁気センサー360Bの出力VBがマイナスの値のときに、磁気センサー360Aの出力VAが増加するときには正転と判断され、磁気センサー360Bの出力VBがプラスの値のときに、磁気センサー360Aの出力VAが増加するときには、逆転と判断される。
図8は、磁気センサーの出力と、エンコーダーの出力を示すグラフの別の例である。エンコーダー信号変換回路510は、磁気センサー360Aの出力VAからデジタル信号であるエンコーダー出力信号SencAを出力する。このエンコーダー出力信号SencAは、磁気センサー360Aの出力VAを三角波に模擬したnビット(例えば8ビット)のデジタル信号である。また、エンコーダー信号変換回路510は、磁気センサー360Bの出力VBからデジタル信号であるエンコーダー出力信号SencBを出力する。エンコーダー出力信号SencBは、磁気センサー360Bの出力VBを、VDD/2を判定値として、0と1との2値の矩形波としたものである。この例の場合、エンコーダー出力信号SencAの値がS2となる機械角は、θm2とθm2’の2通り考えられるが、エンコーダー出力信号SencBの値が0か1かにより、いずれか一方に決定することが可能である。
図9は、磁気センサーの出力と、エンコーダーの出力を示すグラフの別の例である。この例は、図8では、エンコーダー出力信号SencAを三角波のnビット(例えば8ビット)のデジタル信号としたが、図9では、エンコーダー出力信号SencAを略正弦波のnビット(例えば8ビット)のデジタル信号としている点が異なる。この例の場合、エンコーダー出力信号SencAの値がS3となる機械角は、θm3とθm3’の2通り考えられるが、エンコーダー出力信号SencBの値が0か1かにより、いずれか一方に決定することが可能である。
図10は、磁気センサーの出力と、エンコーダーの出力を示すグラフの別の例である。図9では、エンコーダー出力信号SencBは、0と1との2値の矩形波であるが、図10では、エンコーダー出力信号SencBをエンコーダー出力信号SencAと同様に略正弦波のnビット(例えば8ビット)のデジタル信号としている点が異なる。この例の場合、エンコーダー出力信号SencAの値がS4Aとなる機械角は、θm4とθm4’の2通り考えられ、この例の場合、エンコーダー出力信号SencBの値がS4Bとなる機械角は、θm4とθm4’’の2通り考えられる。両方を満たす機械角は。θm4と判定することが可能である。
図11は、磁気センサーの出力と、エンコーダーの出力を示すグラフの別の例である。エンコーダー出力信号SencA、SencBは、電気角2πを分解能で割った幅のパルスである。エンコーダー出力信号SencA、SencBは、磁気センサー360A、360Bの出力VA、VBと同様に、π/2だけ位相がずれている。このエンコーダー出力は、光学式エンコーダーの出力と同じであるため、モーター駆動回路500が光学式エンコーダーの出力が入力される形式の場合、そのままエンコーダー信号変換回路510の出力を入力することが可能である。
以上のように、第1の実施形態によれば、磁気センサー360を通る磁束は、磁石320のサイドヨーク330と反対側の面から出た磁束φ5のみであり、磁気センサー360Aの出力信号VAを飽和し難くし、回転位置を高分解能で決定できる滑らかな波形とすることが可能となり、精度良い電気角を測定することが可能となる。
第2の実施例:
図12は、第2の実施例を示す説明図である。図13は、第2の実施例における磁気センサー360Aの出力信号VAの例を示す説明図である。第2の実施例は、第1の実施形態と比較すると、磁石320A、320Bと、磁気センサー360Aとの間の、磁石320A、320Bの表面に軟磁性体で形成された第2のサイドヨーク390を備えている点が異なる。図12(A)、(B)、(C)は、第2のサイドヨーク390の枚数が異なっている。すなわち、図12(A)に示す例は、第2のサイドヨーク390の枚数が1枚であり、図12(B)に示す例は2枚であり、図12(C)に示す例は3枚である。なお、図13(A)、(B)、(C)は、それぞれ、図12(A)、(B)、(C)に対応している。第2のサイドヨーク390は、サイドヨーク330と同様に、磁束を通しやすい。よって、第2のサイドヨーク390の枚数が多いほど、磁束は第2のサイドヨーク390を通り易い。すなわち、第2のサイドヨーク390の枚数が多いほど、第2のサイドヨーク390から磁気センサー360側に出る磁束が少なくなる。その結果、図12(A)から、(B)、(C)の順に第2のサイドヨーク390の枚数が増えると、図13(A)から(B)、(C)の順に示すように、磁気センサー360Aの出力信号VAの波形は、ほぼ正弦波であるが、だんだんとピーク高さが小さくなっている。なお、本実施例では、第2のサイドヨーク390の枚数が1枚のときに、磁気センサー360Aの出力信号VAの波形が飽和しないように調整している。したがって、図12(A)に示す第2のサイドヨーク390を1枚にしたり、図12(A)に示す第2のサイドヨーク390よりも薄い磁性体部材を用いたりした場合には、磁気センサー360Aの出力信号VAの波形は、図5(A)に示したように、磁気センサー360Aの出力信号VAの波形は、飽和する。
なお、本実施例において、第2のサイドヨーク390を出来る限り厚くし、磁気センサー360Aの高感度タイプを選択し、ハンダ実装位置を調整することで、磁気センサー360の出力信号VAの波形をより細かく調整できるのが好ましい。また、第2のサイドヨーク390の枚数ではなく、第2のサイドヨーク390の厚さを変えてもよい。さらに、全ての第2のサイドヨーク390は、同じ厚さである必要はなく、0.1mm、0.2mm、0.4mmのように、第2のサイドヨーク390ごとに厚さを変え、厚さの異なる磁性体部材を組み合わせてもよい。
以上、第2の実施形態によれば、第2のサイドヨーク390の枚数(厚さ)を変えることにより、磁気センサー360Aの出力信号VAを、飽和し難くし、きれいな波形とすることが可能となり、精度良い電気角を測定することが可能となる。
第3の実施形態:
図14は、第3の実施形態の磁気センサーの磁石を示す説明図である。第3の実施形態の磁石320A、320Bは、第1の実施形態の磁石320A、320とは、着磁の方向が異なる。第1の実施形態では、磁石320A、320Bには、平行着磁がされているのに対し、第3の実施形態では、磁石320Aには回転軸310からバックヨーク340の方向に向かって着磁され、磁石320Bにはバックヨーク340から回転軸310に向かって着磁されている。このような着磁を放射方向着磁と呼ぶ。
第3の実施形態の磁気センサーでは、磁気センサー360Aの出力信号VA、磁気センサー360Bの出力信号VBは、必ずしも正弦波とはならないが、出力信号VA、VBは、π/2だけ位相がずれた信号であり、電気角θと、出力信号VA、VBの関係を予め測定しておけば、出力信号VA、VBから電気角θを一意的に定めることが可能である。
以上、第3の実施形態の磁気センサーのように磁石320A、320Bが着磁されていても、磁気センサー360を通る磁束は、磁石320のサイドヨーク330と反対側の面から出た磁束φ5のみであり、磁気センサー360Aの出力信号VAを飽和し難くし、精度良い電気角を測定することが可能となる。
第4の実施形態:
図15は、第4の実施形態の磁気センサーの磁石を示す説明図である。第4の実施形態の磁気センサーの磁石320A、320Bは、第3の実施形態の磁気センサーの磁石320A、320Bと、着磁の方向が同じであるが、着磁の大きさが異なる。第3の実施形態の磁気センサーでは、磁石320A、320Bには、どの場所も同じ大きさに着磁されているが、第4の実施形態の磁気センサーでは、2つの磁石の接合面に近いほど弱く着磁されている。磁石320Aの磁化の強さは、磁石320Bと接する界面において最も弱く、磁石320Aの中心Pを通る線上で最も強い。なお、円弧の中間点Qを通る線上と言っても良い。磁石320Bについても同様である。
第4の実施形態の磁気センサーでは、磁気センサー360Aの出力信号VA、磁気センサー360Bの出力信号VBは、第3の実施形態に比べると正弦波に近い。また、着磁の強さを調節することにより、磁気センサー360Aの出力信号VA、磁気センサー360Bの出力信号VBを正弦波に近づけることも可能である。また、出力信号VA、VBは、正弦波ではなくても、π/2だけ位相がずれた信号であり、電気角θと、出力信号VA、VBの関係を予め測定しておけば、出力信号VA、VBから電気角θを一意的に定めることが可能である。
以上、第4の実施形態の磁気センサーのように磁石320A、320Bが着磁されていても、磁気センサー360を通る磁束は、磁石320のサイドヨーク330と反対側の面から出た磁束φ5のみであり、磁気センサー360Aの出力信号VAを飽和し難くし、精度良い電気角を測定することが可能となる。
第5の実施形態:
図16は、第5の実施形態の磁気センサーの磁石を示す説明図である。第1から第4の実施形態の磁気センサーでは、磁石320が2つの磁石320A、320Bで構成されている場合を例にとり説明したが、磁石320を構成する磁石の数は、4個、8個など、2以上の偶数であってもよい。図16(A)に示す例では磁石320が4個の磁石で構成されており、図16(B)に示す例では磁石320が8個の磁石で構成されている。なお、磁石320への着磁は、第1の実施形態のように平行着磁であっても、第3の実施形態のように放射方向着磁であってもよい。
図17は、磁気センサーの出力と、エンコーダーの出力を示すグラフの一例である。磁気センサー360A、360Bの出力は、0〜VDDのアナログ信号である。エンコーダー信号変換回路510は、磁気センサー360Aの出力VAと、磁気センサー360Bの出力VBとを用いて、電気角0のときを0、電気角8πの時を1024として、10ビットのエンコーダー出力SencAを出力する。なお、上位2ビットは、磁気センサー360Aの出力VAの周期2πごとにカウントされる値である。値S6は、磁石320Aの電気角(0〜8π)を、分解能(例えば1024)を用いて表したものである。値S6から機械角θm6を算出することが可能である。また、磁気センサー360Aの出力VAと、磁気センサー360Bの出力VBと、から回転軸310の回転方向が算出される。例えば、磁気センサー360Bの出力VBがマイナスの値のときに、磁気センサー360Aの出力VAが増加するときには正転と判断され、磁気センサー360Bの出力VBがプラスの値のときに、磁気センサー360Aの出力VAが増加するときには、逆転と判断される。
以上第5の実施形態によれば、2以上の偶数であっても、容易にエンコーダー300の機械角を算出することが可能となる。なお、図17の代わりに、図8〜11と同様の対応関係を用いてもよい。
第6の実施形態:
図18は、第6の実施形態を示す説明図である。第1〜第5の実施形態では、磁石320の着磁の方向が、回転軸310と垂直な方向、或いは、ねじれの方向であったが、第6の実施形態では、磁石の着磁の方向は、回転軸310と平行な方向である点が異なる。第6の実施形態においても、磁気センサー360を通る磁束は、磁石320のサイドヨーク330と反対側の面から出る磁束φ5のみであり、磁気センサー360Aの出力信号VAを飽和し難くし、回転位置を高分解能で決定できる滑らかな波形とすることが可能となり、精度良い電気角を測定することが可能となる。なお、磁束φ5は、2つの磁石320の境界面を含む平面に対して法線方向である。
図19は、第6の実施形態の変形例を示す説明図である。図19(A)は、磁石320の数が4個であり、図19(B)は磁石320の数が8個の場合を示している。なお、磁石320に付したN、Sの文字は、磁気センサー360側の磁極を示している。これらの変形例によれば、第5の実施形態と同様に、エンコーダー300の機械角を算出することが可能となる。
図20は、エンコーダー300と、モーター100との接続の仕方の例を示す説明図である。エンコーダー300の回転軸311は、一方の端部312が、3分割されたチャックを有している。端部312は雄ネジ313を有している。また、回転軸311の回りには、雌ネジ314を有するナット315が配置されている。端部312にモーター100の駆動軸110を差し込み、ナット315を回すことで、チャックを締めて、エンコーダー300の回転軸311と、モーター100の駆動軸110とを固定することが可能となる。
図21は、エンコーダー300と、モーター100との接続の仕方の例を示す説明図である。この接続では、エンコーダー300の回転軸316と、モーター100の駆動軸110とは、ネジ317により接続されている。なお、ネジ317の向きは、回転軸316が回転したときに、ネジ317がより締まるように、正ネジまた逆ネジが選択されていることが好ましい。なお、モーター100とエンコーダー300との間には、断熱材600が挿入されており、さらに、モーター100の駆動軸110とエンコーダー300のケーシング380との間には空気層610が形成されている。これにより、回路基板350に熱を伝えないようにすることが可能となる。
上記実施形態で説明したエンコーダーは、以下に示すように、電動移動体や電動移動ロボットあるいは医療機器の駆動装置に接続されるエンコーダーとして適用することが可能である。
図22は、電気機械装置を利用した移動体の一例である電動自転車(電動アシスト自転車)を示す説明図である。この自転車3300は、駆動部としてエンコーダー付モーター3310が前輪に設けられており、サドルの下方のフレームに制御回路3320と充電池3330とが設けられている。エンコーダー付モーター3310は、充電池3330からの電力を利用して前輪を駆動することによって、走行をアシストする。また、ブレーキ時にはエンコーダー付モーター3310のモーターで回生された電力が充電池3330に充電される。制御回路3320は、エンコーダー付モーター3310のモーター部分の駆動と回生、および、変速装置部分の変速を制御する回路である。
図23は、本実施形態のエンコーダーを利用したロボットの一例を示す説明図である。このロボット3400は、第1と第2のアーム3410,3420と、エンコーダー付モーター3430とを有している。このエンコーダー付モーター3430は、被駆動部材としての第2のアーム3420を水平回転させる際に使用される。なお、このエンコーダー付モーター3430としては、本実施形態で説明したエンコーダーが接続されたモーター100を用いても良い。
図24は、本実施形態のエンコーダーを利用した双腕7軸ロボットの一例を示す説明図である。双腕7軸ロボット3450は、関節モーター3460と、把持部モーター3470と、アーム3480と、把持部3490と、を備える。関節モーター3460は、肩関節、肘関節、手首関節等の関節部に相当する位置に配置されている。関節モーター3460は、アーム3480と把持部3490とを、3次元的に動作させるため、各関節につき2つのモーターを備えている。また、把持部モーター3470は、把持部3490を開閉し、把持部3490に物を掴ませる。双腕7軸ロボット3450において、関節モーター3460あるいは把持部モーター3470としては、本実施形態で説明したエンコーダー300が接続されたモーター100を用いても良い。
図25は、本実施形態のエンコーダーを利用した垂直多関節ロボットの一例を示す説明図である。図25に示すように、垂直多関節ロボット3640は、本体部3641、アーム部3642およびロボットハンド3645等から構成されている。本体部3641は、例えば床、壁、天井、移動可能な台車の上などに固定されている。アーム部3642は、本体部3641に対して可動に設けられており、本体部3641にはアーム部3642を回転させるための動力を発生させる駆動部(不図示)や、駆動部を制御する制御部等が内蔵されている。この駆動部として、本実施形態で説明したエンコーダー300を備えるモーター100を用いても良い。
アーム部3642は、第1フレーム3642a、第2フレーム3642b、第3フレーム3642c、第4フレーム3642dおよび第5フレーム3642eから構成されている。第1フレーム3642aは、回転屈折軸を介して、本体部3641に回転可能または屈折可能に接続されている。第2フレーム3642bは、回転屈折軸を介して、第1フレーム3642aおよび第3フレーム3642cに接続されている。第3フレーム3642cは、回転屈折軸を介して、第2フレーム3642bおよび第4フレーム3642dに接続されている。第4フレーム3642dは、回転屈折軸を介して、第3フレーム3642cおよび第5フレーム3642eに接続されている。第5フレーム3642eは、回転屈折軸を介して、第4フレーム3642dに接続されている。アーム部3642は、制御部(図示せず)の制御によって、各フレーム3642a、3642b、3642c、3642d、3642eが各回転屈折軸を中心に複合的に回転または屈折して動くようになっている。
アーム部3642の第5フレーム3642eのうち第4フレーム3642dが設けられた側と反対側には、ハンド接続部3643が接続されており、このハンド接続部3643にロボットハンド3645が取り付けられている。
ロボットハンド3645は、基部3645aと、基部3645aに接続された指部3645bと、を備えている。基部3645aと指部3645bの接続部および指部3645bの各関節部には、本実施形態で説明したエンコーダー300を備えるモーター100が組み込まれている。これらのモーター100が駆動することによって、指部3645bが屈曲し、物体を把持することができる。これらのモーター100は、超小型モーターであって、小型でありながら確実に物体を把持するロボットハンド3645を実現することができる。これにより、小型、軽量のロボットハンド3645を用いて、複雑な動作が行なえる、汎用性の高いロボットを提供することができる。
図26は、本実施形態で説明したエンコーダー300を利用した双腕キャスター付ロボットの一例を示す説明図である。図26に示すように、双腕キャスター付ロボット3762は車体部3763を備えている。車体部3763は車体本体3763aを備え、車体本体3763aの地面側には4つの車輪3763bが設置されている。そして、車体本体3763aには車輪3763bを駆動する回転機構が内蔵されている。さらに、車体本体3763aには双腕キャスター付ロボット3762の姿勢及び動作を制御する制御部3764が内蔵されている。
車体本体3763a上には、本体回転部3765、本体部3766がこの順に重ねて設置されている。本体回転部3765には本体部3766を回転させる回転機構が設置されている。そして、本体部3766は鉛直方向を回転中心として回動する。本体部3766上には一対の撮像装置3767が設置され、撮像装置3767は双腕キャスター付ロボット3762の周囲を撮影する。そして、撮影した物と撮像装置3767との距離を検出することができる。
本体部3766の側面のうち対向する2つの面には左腕部3768及び右腕部3769が設置されている。左腕部3768及び右腕部3769はそれぞれ可動部としての上腕部3770、下腕部3771、ハンド部3772を備えている。上腕部3770、下腕部3771、ハンド部3772は回動または屈曲可能に接続されている。そして、本体部3766には本体部3766に対して上腕部3770を回動させる回転機構3773が内蔵されている。上腕部3770には上腕部3770に対して下腕部3771を回動させる回転機構3773が内蔵されている。下腕部3771には下腕部3771に対してハンド部3772を回動させる回転機構3773が内蔵されている。さらに、下腕部3771には下腕部3771の長手方向を回転軸にして捻る回転機構3773が内蔵されている。
ハンド部3772はハンド本体3772aとハンド本体3772aの先端に位置する一対の板状の可動部としての把持部3772bを備えている。ハンド本体3772aには把持部3772bを移動しての把持部3772b間隔を変更させる直動機構3774が内蔵されている。ハンド部3772は把持部3772bを開閉して被把持物を把持することができる。
回転機構3773及び直動機構3774には本実施形態で説明したエンコーダー300を備えるモーター100を備えている。従って、回転機構3773は回転方向を反転させるときにもガタツクことなくスムーズに回転方向を転換させることができる。そして、直動機構3774は移動方向を反転させるときにもガタツクことなくスムーズに移動方向を転換させることができる。従って、双腕キャスター付ロボット3762は左腕部3768及び右腕部3769を位置精度良く移動することができる。
さらに、車輪3763bを回転させる回転機構と本体部3766を回転させる回転機構とは、本実施形態で説明したエンコーダー300を備えるモーター100が組み込まれている。従って、双腕キャスター付ロボット3762は進行方向を変えるときにもガタツクことなく回動することができる。そして、双腕キャスター付ロボット3762は本体部3766の回転方向を変えるときにもガタツクことなく回動することができる。
図27は、本実施形態のエンコーダー300を利用した鉄道車両を示す説明図である。この鉄道車両3500は、エンコーダー付モーター3510と、車輪3520とを有している。このエンコーダー付モーター3510は、車輪3520を駆動する。さらに、エンコーダー付モーター3510は、鉄道車両3500の制動時には発電機として利用され、電力が回生される。なお、エンコーダー付モーター3510としては、本実施形態で説明したエンコーダー300を備えるモーター100を用いても良い。
以上、いくつかの実施形態に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
100…モーター 110…駆動軸 200…カップリング 300…エンコーダー 310…回転軸 311…回転軸 312…端部 313…雄ネジ 314…雌ネジ 315…ナット 316…回転軸 317…ネジ 320、320A、320B…磁石 330…サイドヨーク 340…バックヨーク 350…回路基板 351…導体パターン 353…ハンダ 360、360A、360B…磁気センサー 361…実装端子 370…軸受け 380…ケーシング 390…第2のサイドヨーク 400…負荷 500…モーター駆動回路 510…エンコーダー信号変換回路 600…断熱材 610…空気層 3300…自転車 3310…エンコーダー付モーター 3320…制御回路 3330…充電池 3400…ロボット 3410…第2のアーム 3420…第2のアーム 3430…エンコーダー付モーター 3450…双腕7軸ロボット 3460…関節モーター 3470…把持部モーター 3480…アーム 3490…把持部 3500…鉄道車両 3510…エンコーダー付モーター 3520…車輪 3640…垂直多関節ロボット 3641…本体部 3642…アーム部 3642a…第1フレーム 3642b…第2フレーム 3642c…第3フレーム 3642d…第4フレーム 3642e…第5フレーム 3643…ハンド接続部 3645…ロボットハンド 3645a…基部 3645b…指部 3762…双腕キャスター付ロボット 3763…車体部 3763a…車体本体 3763b…車輪 3764…制御部 3765…本体回転部 3766…本体部 3767…撮像装置 3768…左腕部 3769…右腕部 3770…上腕部 3771…下腕部 3772…ハンド部 3772b間隔…把持部 3772a…ハンド本体 3772b…把持部 3773…回転機構 3774…直動機構

Claims (10)

  1. 磁気式エンコーダーであって、
    回転軸と、
    前記回転軸の回りに配置され、前記回転軸と共に回転する円盤形状の磁石と、
    前記磁石の円盤形状の一方の面に対向して設けられ、前記磁石の回転に伴う磁場の強度を検出する磁気センサーと、
    前記磁石の前記磁気センサーがある側と反対側の面に形成された円盤形状の第1のヨークと、
    前記磁石の円盤形状の外周面に形成された円筒形状の第2のヨークと、
    を備える、磁気式エンコーダー。
  2. 請求項1に記載の磁気式エンコーダーにおいて、
    前記磁石は、2つの半円盤形状の磁石を含み、
    前記2つの半円盤形状の磁石は、前記回転軸の回りに配置されたときに、前記2つの半円盤形状の磁石の接合面の法線方向に磁化されている、磁気式エンコーダー。
  3. 請求項1に記載の磁気式エンコーダーにおいて、
    前記磁石は、偶数個の扇形形状の磁石を含み、
    前記扇形形状の磁石は、前記第2のヨークから前記回転軸に向かう中心方向に磁化された第1の扇形形状磁石と、前記回転軸から前記第2のヨークに向かう放射方向に磁化された第2の扇形形状磁石と、が交互に前記回転軸の回りに配置されている、磁気式エンコーダー。
  4. 請求項3に記載の磁気式エンコーダーにおいて、
    前記第1の扇形形状磁石の磁化の強さは、前記第2の扇形形状磁石と接触する2つの境界面において最も弱く、前記第1の扇形形状磁石の扇形形状の中心を通る線上において最も強く、
    前記第2の扇形形状磁石の磁化の強さは、前記第1の扇形形状磁石と接触する2つの境界面において最も弱く、前記第2の扇形形状磁石の扇形形状の中心を通る線上において最も強い、磁気式エンコーダー。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁気式エンコーダーにおいて、
    前記磁石と前記第2のヨークとの間に非磁性体部材を備える、磁気式エンコーダー。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の磁気式エンコーダーにおいて、
    前記磁気センサーは、温度補償機能を備えている、磁気式エンコーダー。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の磁気式エンコーダーにおいて、
    前記磁気センサーは、前記磁気センサーからの出力が飽和せず、かつ、前記磁気センサーからの出力の極大値が前記磁気センサーからの出力が飽和値の90%以上である位置に配置されている、磁気式エンコーダー。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の磁気式エンコーダーにおいて、
    さらに、前記円盤形状の磁石の前記磁気センサー側に第3のヨークを備え、
    前記第3のヨークの厚さは、前記磁気エンコーダーの出力が飽和せず、かつ、前記磁気センサーからの出力の極大値が前記磁気センサーからの出力が飽和値の90%以上であるような厚さに設定されている、磁気式エンコーダー。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の磁気式エンコーダーと、
    前記磁気式エンコーダーの回転軸の接続される駆動軸を有する電気機械装置と、
    前記電気機械装置により駆動されるアームと、
    を備えるロボット。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の磁気式エンコーダーと、
    前記磁気式エンコーダーの回転軸の接続される駆動軸を有する電気機械装置と、
    前記電気機械装置により駆動されて移動する車体と、
    を備える移動体。
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