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JP2014143032A - リチウムイオン二次電池用正極活物質及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用正極活物質及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

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JP2014143032A JP2013009726A JP2013009726A JP2014143032A JP 2014143032 A JP2014143032 A JP 2014143032A JP 2013009726 A JP2013009726 A JP 2013009726A JP 2013009726 A JP2013009726 A JP 2013009726A JP 2014143032 A JP2014143032 A JP 2014143032A
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将成 織田
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Abstract

【課題】
安全性と高い体積エネルギー密度を併せ持つリチウムイオン二次電池用正極材、及びそれを用いたリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】
本発明の特徴は、リチウムイオンを挿入脱離する能力を備えた核材の表面の少なくとも一部に、金属化合物よりなる第一の被覆層と、第一の被覆層より低抵抗の第二の被覆層を設けたリチウムイオン二次電池用の正極材、及びそれを用いたリチウムイオン二次電池にある。
【選択図】図1

Description

この発明は、リチウム二次電池用正極活物質およびリチウム二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は一般に、鉛電池やニッケル水素電池などの他の二次電池に比べて、エネルギー密度及び出力密度が高く、高電位・使用時間が長い・軽い・負荷特性に優れるなどの特徴を持つ。リチウムイオン二次電池のエネルギー密度をさらに増加させることができれば、近年注目が集まっている、電気自動車やハイブリッド型電気自動車、あるいは電力貯蔵等に用いられる産業用・民生用電池の電源として非常に有望である。
ただし、鉛電池などと異なり、リチウムイオン二次電池は非水電解液を用いるため、一般的に熱安全性に留意が必要である。高エネルギー密度、および良い負荷特性を示す、などの高性能に加えて、高い安全性を併せ持つことがリチウムイオン二次電池の必要条件となってきている。
安全性向上のため、特開平11-317230号公報(特許文献1)は正極活物質の表面にリチウムと金属との酸化物、特開2009−54583号公報(特許文献2)は正極活物質の表面に金属とアニオンの化合物を被覆する技術が記載されている。
特許文献1、2に示された金属化合物からなる被覆層は、電極中の他の部材に比べて高抵抗であるために、高抵抗な被覆層となる問題点がある。この場合、安全性は向上するものの、充放電の負荷特性が大きく劣化し好ましくない。
また、抵抗値を抑制するために金属化合物の被覆量は限定される傾向があるが、正極活物質の表面が一部被覆されない状態となる場合が多く、このような被覆されない個所では熱安全性を付与できない問題があった。
一方、特開2003−59492号公報(特許文献3)には低抵抗な被覆を作製する技術が開示されている。これは正極活物質の表面に、それぞれ固体電解質からなる被覆層を形成させ、その被覆層内に導電材を含む層で被覆する技術である。
特開平11−317230号公報 特開2009−54583号公報 特開2003−59492号公報
特許文献3では二層の被覆を設けるものの、層の内部に真密度の低い導電材を含むため、作製した電極が嵩高くなり、電極の体積エネルギー密度が低下する問題があった。一方で、核材に被覆を設けない場合は、例えば5V程度の高い電位を示す正極活物質を用いた場合、電解液が正極活物質に直接触れることで高い電位にさらされるため、電解液が分解する可能性がある。この場合、サイクル特性の劣化や、電解液の分解由来のガスで熱安全性が低下する可能性があった。つまり、低抵抗、高い安全性、高い体積エネルギー密度を両立させる良好な形態を規定する公知例は無い。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、二層以上からなる被覆層の、材料や存在形態を規定することで、安全性と高い体積エネルギー密度を併せ持ち、低抵抗なリチウムイオン二次電池用正極材、及びそれを用いたリチウムイオン二次電池を提供することである。
上記課題を解決する本発明の特徴は、リチウムイオンを挿入脱離する能力を備えた核材の表面の少なくとも一部に、金属化合物よりなる第一の被覆層と、第一の被覆層より低抵抗の第二の被覆層を設けたリチウムイオン二次電池用の正極材、及びそれを用いたリチウムイオン二次電池にある。
第一の被覆層はLi、Al、Mg、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Nb、Wから選ばれる少なくとも一種を含む酸化物、金属塩、金属間化合物からなる層、あるいは粒子の集合体からなる被覆層であることが好ましい。第一の被覆層を設けることで主に、核材と電解液の直接の接触を避け、サイクル特性の劣化や、安全性を向上させる。
第二の被覆層は、黒鉛や非晶質炭素などの炭素と、ケイ素酸化物などの無機酸化物を構成物質に含むことが好ましい。第二の被覆層の形状は、炭素、ケイ素化合物の両方、もしくは少なくともいずれか一方が粒子であってもよい。また、いずれかの連続相の中に他方の粒子が内包されていたり、一方の粒子の内部に他方の粒子が内包されていてもよい。また、さらにバインダ粒子などが混合されていてもよい。
上記構成によれば、リチウムイオン二次電池用の正極材に、抵抗の上昇を抑えながら安全性を高める効果を付与することができる。
本実施の形態における活物質粒子の構成を例示する粒子断面の概念図。 充電状態の正極材料と電解液とを混合して昇温した際のDSC測定結果を示すグラフ。
以下、本実施の形態について詳細に説明する。
本発明は、リチウムイオン二次電池用活物質および電極に関する。リチウムイオンを挿入脱離する能力を備えた核材の表面の少なくとも一部に、二層以上の被覆を設けることを特徴とする。具体的には、この二層の被覆層の内の一つ(第一の被覆層)は金属化合物を用いる被覆であり、他方の被覆層(第二の被覆層)は炭素を構成物質の一部として含む炭素化合物を用いることを特徴とする。このような構成とすることで、熱安全性と、高い負荷応答性、高い体積エネルギー密度、液分解の抑制効果を併せ持つリチウムイオン二次電池用電極を提供できる。特に、高電位となる正極活物質に適用することが好ましい。
被覆層の内の一つ(第一の被覆層)には金属酸化物などの金属化合物を用いる。金属化合物は、真密度が高く体積エネルギー密度を低下させないうえ、5Vの電位でも安定して存在する材料を用いることが好ましい。5Vの電位でも安定に存在する材料とは、5Vの電位でも酸化分解しないなどの特性を持つ材料である。このような被覆層を設けることにより、第一の被覆層が被覆された核材を低電流で5Vの電位まで充放電した際の充電の容量に対する放電の容量比が、第一の被覆層なしの核材を充放電した場合に比べ80%以上になる。
この第一の被覆層は、正極活物質に、体積エネルギー密度の低下を抑えながら安全性を高める効果を付与する。ただし、本被覆単独で粒子表面を覆った場合、抵抗が高く、負荷特性が低下する。
そのため、第一の被覆層を薄く被覆したうえに、さらなる被覆層(第二の被覆層)として、導電材など、内部に炭素を構成元素に含む領域を少なくとも一部分内在する化合物を用いる。好適な例としては、シリコン酸化物層中に導電材として黒鉛、非晶質炭素などの炭素材を分散させた層である。このような化合物は、内部に導電性の高い導電材やそれに準ずる炭素などが内在するため、核材や第一の被覆層に比べて導電性の高い層となる。第二の被覆層には、炭素材のほか、特にアルコキシシラン由来のシリコン化合物を含むことが好ましい。このような構成により、電気的な抵抗の上昇を抑えながら正極を被覆する事ができ、従って安全性が向上する。
上記の通り、第一の被覆層のみ一層で核材を被覆した場合、高抵抗であって特性が低下する一方で、第二の被覆層のみ一層で核材を被覆した場合、有機物の真密度が低いため、高エネルギー密度が望めない上に、液分解も抑制し難い。本発明は第一、第二の被覆層を同時に設けることで、一方の被覆層では実現できない高い負荷応答性と、高い体積エネルギー密度特性を併せ持つ正極活物質を提供する。
なお、所望の特性を得られれば二層を超える被覆層を設けても良い。ただし、被覆の厚みが増える場合、負荷応答性が悪化する傾向があるため、留意が必要となる。
さらに、本発明ではリチウムイオン二次電池用活物質の製造法も提供する。本発明における製造法を用いることでは従来材に比べて製造工程を減少させることができ、電池の低コスト化が可能になる。
なお、上記した以外の課題、構成および効果は、実態形態の説明により明らかにする。以下5Vスピネル系正極材料を正極に用い、高エネルギー密度であり、かつ、負荷応答性に優れるリチウムイオン二次電池を作製するとともに、熱安定性を向上させることを検討した例を示す。これは、5V程度の放電電位を持つ高電位正極を用いた場合、電極の安全性の変化が顕著に表れるため最も評価し易いためである。ただし、5Vスピネル系における検討結果は例示であり、本発明はかかる正極に限定されるものではない。
<被覆層A>
先ず、金属化合物を少なくとも一部に含む第一の被覆層A(以下、被覆層A)について述べる。
被覆層Aは、以下を満たす化合物を精意選定した。すなわち、(i)真密度が高く電極の体積エネルギー密度が低下し難い化合物、(ii)対Li基準電位で5.0Vとなった場合でも安定な化合物、(iii)電極作製時にスラリー化した場合に溶解しない化合物、(iv)熱的安定性が高い化合物、(v)簡便な方法で被覆できる化合物、である。これらの特性を満たす化合物として、下記金属化合物を用いることが好ましいという考えに至った。すなわち、周期律表で第三周期以上の金属元素、より好ましくは、周期律表で第四周期以上に属する金属元素を化合物の主たる金属元素に持つ化合物である。例えば酸化ニオブ(V)(4.5g/cm3)などが例示される。
被覆層Aに含まれる金属元素として、Li、Al、Mg、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Nb、W、Y、Ceからなる少なくとも一種類以上が例示される。具体的にはこれらの金属元素の酸化物や、金属塩、金属間化合物からなる少なくとも一種類以上の組み合わせであればよい。
実際の材料としては、LiF,Al23,AlF3,MgO,TiO,TiO2,V25,ZnO,Nb25,WO3などと、これらの化学量論比の異なる物質群およびこれらの組み合わせが一例として挙げられる。また、被覆層Aには、当初添加せずともリチウムイオン二次電池の充電条件によっては取り込まれるLiが金属元素として存在する可能性がある。
被覆層Aの存在形態は、本発明における効果が得られれば特に制限はない。例えば金属化合物の連続した層で形成されていたり、金属化合物粒子が互いに接触することで形成されていたり、他の化合物で一体化されていることが考えられ、また部分毎にこれらが共存してもよい。金属化合物粒子が互いに接触することで形成される層の場合、プレスにより金属化合物粒子間の空隙が狭くなれば電解液との反応面積をさらに減少でき好ましい。
被覆層Aが一種類以上の金属化合物からなる層の場合も本発明の範囲に含まれる。例えば、複数の金属化合物やその他の化合物が一体化して層を形成している場合などがこれに該当する。この場合、一体化されている化合物の割合で平均した真密度の値が、核材の真密度に比べて大きい場合、電極の体積エネルギー密度の低下が抑えられる傾向があり好ましい。ここでいう一体化されている化合物の割合で平均した真密度の値の算出方法を次に示す。まず、添加した複数の化合物の重量から、各々の混合物の混合割合が合計で100%となるようにモル比で算出する。次に、それぞれの混合割合と真密度の積を混合物毎に算出する。最後にそれらの積を全て足し合わせた際に、一体化されている化合物の割合で平均した真密度の値が算出できる。
被覆層Aは、真密度2.5g/cm3以上、好ましくは3.5g/cm3以上、より好ましくは4g/cm3以上の金属化合物、あるいはそれを少なくとも一部に含む集合体とすることが好ましい。
被覆層Aに真密度の高い材料を用いると、被覆層Aが空隙を持つ状態で核材の表面に配置された場合でも、電極化後にプレスすることで電極が高密度化する傾向があり、電極の体体積エネルギー密度の低下が抑えられる。真密度の低い物質を核材の周囲に配置した場合は、電極密度を上昇させることが難しかった。
周期律表における第一周期および第二周期に属する元素を多く含む化合物は真密度が低く、体積エネルギー密度が低下する傾向にある。例えばLiFePO4やLiMexPO4 (ここで Me = V,Mn,Fe,Co,Niの一つ以上の組み合わせ,0.9<x≦1.2) などは、Li, P,Oなどの軽元素を多く含む。そのため上記化合物は安全性を向上させる効果が高いため、被覆材として好適に用いることができるものの、プレス後の電極の密度が低くなる傾向があった。
従って、このような真密度の低い化合物は、一種類の化合物では真密度が上昇しないため、真密度の高い他の化合物との混合体とすることで電極密度を上昇させて使用する必要がある。
被覆層Aとしての金属化合物の抵抗値は、核材となる活物質に比べ高抵抗であっても低抵抗であっても使用できる。ただし、核材に5Vスピネル系を用いる場合は、核材に比べて高抵抗であった場合の方が、5V以上の電位で充電した際の電極表面での電解液の酸化分解がより抑制される傾向にあった。
被覆層Aに存在する金属化合物の核材に対する被覆量の割合は、ICPなどの元素分析手法で分析でき、0.01質量%より多く5質量%より小さい範囲が好ましい。金属化合物の割合が0.01質量%未満の場合、活物質に対する前記化合物の被覆量が少なく、安全性評価で有意差の測定が困難になる程度であったためである。一方、5質量%を超える被覆量であると、活物質の体積割合が減少する上に、被覆が過剰となるために充放電反応が阻害され、容量の低下を招く傾向がある。より好ましくは0.03質量%から3質量%、さらに好ましくは0.05質量%から2質量%である。
核材表面へ被覆層Aを形成させる手段は特に限定されない。例えば、(1)アルコキシドなどの原料化合物を用いて被覆層Aを作製する方法、(2)被覆したい化合物と核材を物理的に混合して被覆層Aを作製する方法が考えられる。物理的に混合する方法としては、ボールミルやニーダーなどの分散機を用いる方法が例示される。
アルコキシドを原料とし、核材上に被覆層Aとして酸化ニオブ層を作製する方法は、下記のとおりである。すなわち、液状のアルカン(ヘキサン等)の中にアルコキシドを添加し、アルコキシド液の中に核材を入れて、所望の時間攪拌した後、アルカンを蒸発させて前駆体粉末を得、所望の条件で加熱(30℃を超え700℃を下回る温度、大気中/酸素フロー中/真空中/その他の雰囲気下)する。
加熱温度は低温とすると製造工程を安価とでき、リチウムイオン二次電池の低コスト化が可能であるため好ましい。加熱温度として好ましくは、50℃を超え300℃を下回る温度、より好ましくは60℃を超え200℃を下回る温度、最も好ましくは80℃を超え120℃を下回る温度である。なお、後述の実施例に示すように、150℃以下の熱処理でも熱安定性向上の効果が得られることを確認している。
なお、120℃以下の低温で加熱処理を施した場合と、500℃以上の温度で加熱処理を施した場合での被覆層A中の金属元素の結合状態をX線光電子分光法(以下、XPS)で確認した結果、低温で加熱した場合、各金属元素結合状態に対応するXPSスペクトルのピークが、500℃で加熱処理を施した場合に比べて高い Binding Energy の値で現れる傾向があった。
<被覆層B>
本発明では、上記被覆層Aの他に、核材と比べて導電性の高い第二の被覆層(以下、被覆層B)を用いる。被覆層Bは、被覆層Aで被覆した核材の周囲をさらに被覆して、導電性を向上させて負荷応答性を高めつつ、核材の安全性を向上させる。
以下、被覆層Bについて述べる。被覆層Bは、導電性を上昇させるため、炭素を構成物質とする化合物(炭素化合物)を含む。
被覆層Bのうち、炭素化合物以外の領域は無機物である。無機物を用いることで、有機物を用いる場合よりも、活物質の体積エネルギー密度を増加させ、熱安全性が上昇する。無機物としては、アルミニウム、リンに代表される第二周期元素をふくむ化合物や、金属酸化物、種々の固体電解質、チタン酸リチウム、シリコン化合物、が例示される。また、被覆の原料が被覆処理中に流動性を持つ一方で、被覆処理後は流動性を示さず、電解液などに溶解しない特性を示す無機物が好適であった。このような原料の例として種々のアルコキドなどが挙げられる。例えば、金属アルコキシドをNMPに溶解させたスラリーを原料として作製した化合物を被覆層Bに使用できる。特に、アルコキシシランを原料として作製したシリコン化合物が工程の容易性や安価であること、性能のバラつきが低減でき、最も好ましい。
被覆層Bに用いた無機物部分の核材に対する割合は、0.01質量%より多く、5質量%より小さい範囲が好ましい。0.01質量%未満の被覆量の場合、核材に対する前記化合物の被覆量が少なく、安全性評価で有意差の測定が困難な程度の効果であったためである。一方、5質量%を超える被覆量であると、活物質の体積割合が減少する上に、被覆が過剰となるために充放電反応が阻害され、容量の低下を招く可能性がある。
より好ましくは0.03質量%から3質量%であり、さらに好ましくは0.05質量%から2質量%である。
炭素を構成元素に含む化合物としては、黒鉛やアセチレンブラックなどの非晶質炭素などが例示され、他にも一般的に導電材として用いられている炭素化合物を用いることができる。炭素化合物としては、フラーレン類、ナノチューブ類、グラフェン、グラファイト、カーボンファイバー、ハードカーボン、ソフトカーボン、メソポーラスカーボン、活性炭などが使用できる。
また、被覆層Bにバインダや、ポリアクリル酸などの有機物を混合してもよい。混合により、さらに電極の安全性が向上する。これは、NMPに溶解したポリアクリル酸やバインダが乾燥した後、被覆層B内の空隙を好適に埋めたことで、電解液と核材との反応がより抑制できたことが原因と推察される。
核材表面へ被覆層Bを形成させる手段は特に限定されず、本発明形態をとる粒子であれば、どのような製造方法をとって作製されても良い。例えば、被覆層Bの原料として、無機物、炭素化合物その他を核材とともに物理的な混合方法を用いて混合し、被覆層Bを作製したり、上記アルコキシドと炭素材料を原料として、被覆層Bを作製できる。
アルコキシドと炭素材料を原料とする方法は、被覆層Bを設けたい核材、あるいは被覆層Aなどの被覆層を施した後の核材を用意し、炭素化合物を混合する。また、必要に応じ、N−メチルピロリドン(以下、NMPと呼ぶ)、より好ましくはバインダを含むNMPを添加して混合する。このときバインダを含むNMPが好ましかった理由は、核材と被覆層Bをより強固に接着する能力を付与できるためである。その後、これらの混合体に対して、無機物の原料を添加してよく混合する。この際、添加後の混合液体がゲル化しない材料である方が、より好適に混合でき好ましい。この後に混合物を、50℃を超え300℃を下回る温度、より好ましくは60℃を超え200℃を下回る温度、より好ましくは80℃を超え150℃を下回る温度で加熱して乾燥させる。乾燥させた混合物を用いて正極を作製すると本発明における正極が完成する。
ここで、乾燥前の混合物を集電体の上に塗布し、乾燥させ、直接電極を作製してもよい。そのため集電体の上に混合物を塗布する場合、混合物はゲル化していない方が好ましい。この際、加熱温度が低温であるほうが量産性は高いため、300℃以下の低温、最も好ましくは150℃以下の温度で加熱することで被覆層Bを形成させる事が好ましい。
無機物の原料としては限定されないが、アルコキシドや、シリコンを構成元素に含む化合物である場合が好ましく、さらに好ましくはアルコキシシランを原料として作製したシリコン化合物を含むことが好ましい。アルコキシドを用いて被覆層Bを作製する場合は、炭素化合物との混合によりゲル化などの影響に留意する必要がある。
アルコキシシランとしては、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシランなどを用いると、原料入手が容易で、安価のため好ましい。特に、アルコキシシランとしてオルトケイ酸テトラエチル(以下、TEOS)を原料として用いたシリコン酸化物である場合が最も好ましかった。これは炭素材のみでは真密度が上昇しないことに加え、無機物を含むことで安全性がさらに上昇する傾向があったためである。また、TEOSは炭素化合物(黒鉛や非晶質炭素)、その他の成分(NMPやバインダやポリアクリル酸)と相性がよく、混合物のゲル化の影響などが小さいためである。また、安全性がさらに上昇したことから、TEOSは炭素化合物だけでなく被覆層Aや核材などとの相性も良く、好適な被覆層として働くことが分かる。
<被覆層AおよびBの存在形態>
上記の通り、本発明の活物質は被覆層AとBを具備する。活物質全体に占める被覆層Aに用いた金属元素の重量割合と被覆層Bに用いた無機物の合計の割合は合計で0.01質量%を上回り、5.5質量%を下回ることが好ましい。5.5質量%を超えると、被覆が過剰となるために充放電反応が阻害され、容量の低下を招く可能性がある。
また、被覆層AおよびB層のうちの少なくとも片方がアルコキシドを原料の一つとして作製されることが好ましく、活物質製造のコストの低減が可能となる。また、アルコキシドを原料とする場合には、300℃を超える温度を経験していないことが好ましい。なお、アルコキシドを使用した被覆層か否かは、XPSなどを用いることでアルコキシドの構成元素のうち、特に炭素と酸素を除く元素の結合状態を分析し判断できる。
核材、被覆層A及びBを備える活物質の模式図を図1に示す。
図1(a)は、被覆層Aの原料を、核材の表面を十分に覆うことができる程度の量を添加した後、被覆層Bの原料を同様に十分に混合することで作製する事ができる。これにより、核材の表面に被覆層Aが形成された後、被覆層Bが形成した形態の正極活物質が作製できる。逆の手順を用いれば、被覆層Bの周囲に被覆層Aを形成させた活物質も作製できる。このような粒子を用いた場合、高抵抗だが被覆前に比べて安全性が非常に高い電極を作製する事ができる。まだ電解液の酸化分解も大きく抑制できる。
一方、図1(a)で使用した量に比べ被覆層Aの原料の添加量のみを減少させた場合、核材の周囲の一部分のみを被覆層Aで覆った活物質を作製する事が出来る。それに加えて、前記材料の周囲を十分に覆う事が出来る量の被覆層Bの原料を混合することで、図1(b)の形態を持つ活物質を作製できる。図1(b)では高抵抗化を抑えつつ、安全性を向上できる。被覆層Aで覆った部分の電解液の分解も抑制できる。
被覆層Aあるいは被覆層Bのどちらか一方が必ずしも粒子全体を覆っている必要はなく、図1(c)に示すように、被覆層AあるいはBが集合体として粒子の周囲を覆っていれば安全性を確保できる。これは例えば、被覆層AおよびBの原料の添加量を共に被覆に図1(a)で使用した量に比べて少なくした上にさらに、それらの隙間を埋めるように、例えば被覆層Bの項で紹介したNMPに融解させたポリアクリル酸やバインダ、導電剤などで被覆したり、被覆層AおよびBの原料を核材と同時に導入して混合することなどで本発明における活物質を作製できる。このような活物質では、安全性の向上度合いは図1(a)、(b)に比べて小さいものの、被覆層AおよびBを形成させる際の材料コストも低減できる。
図1(d)の形態のように、核材の周囲を被覆層Aで覆った後にごく少量の被覆層Bを設けた場合や、図1(e)の形態の様に、核材の周囲に少量の被覆層AおよびBが積層した層を設けた場合も、本発明における効果が実現できる。この場合も、被覆なしや単相のみの被覆に比べ、安全性が上昇するのに加え、上記した二層分の特徴を併せ持つ機能性も付加できる。
図1(f)の形態の粒子は、核材の表面に被覆層Aを施した二粒の活物質が被覆層Bを介して結合している形態を示している。これは、被覆層Aを施した材料を複数集めた後に被覆層Bの原料を添加して混合することで作製できる。この場合も安全性が向上する傾向があった。図1(d)と同様の理由と考える。
図1(g)は図1(a)における核材を二次粒子としたものであり、このような材料でも熱安全性は向上する。すなわち同様に、図1(b)−(f)に記載の核材が、図1(g)に示すような二次粒子の核材に替っても同様の効果が得られる。
核材の表面に被覆される被覆層AおよびBは、少なくとも一方が連続した形態ではなく、粒子の集合体として存在していても良い。例えば図1(h)の被覆層Bに例示するように、炭素化合物粒子あるいはシリコン化合物粒子が互いに接触する集合体として形成されている。このとき、シリコン化合物で被覆された炭素化合物粒子とするなど、少なくとも一部が、いずれかの粒子の内部に他方の粒子が内包された状態で存在する粒子としてもよい。このような活物質は、今回の例示であれば被覆層Bの原料を上記した物理的な方法を用いて混合して被覆すれば作製できる。さらに、図1(i)に示すように、図1(h)で示す粒子を作製した後、十分な量の被覆層Bの原料を混合して被覆層Bを重ねて作製することもできる(図1(i)参照)。
以上は例示であり、本発明はかかる粒子形態のみに限定されるものではない。また、上記の全ての例において、被覆層AおよびBの順番を入れ替えた材料も当然作製できる。
<被覆層AおよびBを有する粒子の製法>
図1に示すような形態の活物質粒子を作製する方法として、上記の被覆層AおよびBの形成方法は一例である。適宜被覆層AおよびBの原料の混合比の変更や、被覆方法を変えることが可能である。
本発明の材料を用いた電池の用途に応じて、形態を変化させることができる。例えば、熱安定性を必要としながら体積エネルギー密度を増加させる必要がある電池に用いる活物質には被覆層Aの被覆量を多くすることが好ましい。また、安全性を増加させながら体積エネルギー密度よりも負荷応答性を重視する必要がある電池に用いる活物質とするならば、被覆層Bの被覆量を多くすることが好ましい。
また、活物質の被覆層AおよびBの被覆順も、電池の用途に応じて決めることができる。例えば、電子伝導性を確保するためには薄い被覆層Aの上層部分に被覆層Bを存在させるとより好ましい。一方で、被覆層Bの上層部分に被覆層Aが存在する粒子は、安全性が担保され好ましい。また、被覆層Bの上層部分に被覆層Aを設けた場合、SEM/EDXやSTM/AFM、XPSなどの各種分析方法で被覆層Aの元素配置を調査できるため、粒子の被覆状況が把握しやすい。このように、本発明によれば電池の用途に応じて、活物質及び電極の機能を自在に変化させることができる。
<核材>
次に、本願における核材について述べる。核材に用いる活物質としては、リチウムイオンの吸蔵および放出をすることができる材料であれば特に限定されない。本発明は正極、負極のいずれにも適用可能であり、核材の形態は一次粒子の形態でも二次粒子の形態でも良い。また、2種類以上の活物質を混合した混合活物質であっても、1種類だけの活物質を単独で用いた場合でも効果が現れる。
例えば正極であれば、コバルト酸リチウムや、コバルト酸リチウムのコバルトサイトにニッケル、マンガン、コバルト、アルミニウムなどからなる遷移金属の一種類以上の組み合わせからなる遷移金属を様々な分率で置換したいわゆる層状酸化物や、スピネルマンガンとそのマンガンサイトにニッケルをはじめとする遷移金属を置換したいわゆるスピネル系や、オリビン鉄や、オリビン鉄の鉄サイトにマンガンやコバルトやニッケルやチタン、亜鉛、アルミニウム、マグネシウムなどの元素を置換したいわゆるオリビン系化合物や、その他のポリアニオン系正極などが挙げられる。これらはいずれかを単独で、もしくは二種類以上を混合して用いることができる。
この中でもスピネル系に分類される、化学式 LixMn(2-a-b)Niab4 (M=Al,Mg,Ti,V,Cr,Fe,Cu,Zn,Ga,Nbなどからなる一種類以上の組み合わせ、0≦x≦1.1,0≦a≦0.6,0≦b≦0.6,)で表わされる材料や層状固溶体などの高電位の正極を用いた場合、被覆前後で安全性の上昇度合いが大きい傾向があり、好ましかった。
負極であれば、例えば、人造黒鉛、天然黒鉛、難黒鉛化炭素類、チタン酸リチウムなどの金属酸化物、金属窒化物、活性炭、シリコンおよびシリコン酸化物、スズなどを用いた合金等が挙げられる。
<本発明に好ましい電極の構成>
本発明の効果が顕著な電極の構成例としては、被覆層A、Bを設けた活物質をバインダ粒子、導電剤粒子等と混合した電極合剤として集電体上に塗布して製造されたものが挙げられる。さらに、複数の層からなる活物質層を用いてもよい。
集電体は、例えば平滑金属箔等、一般にリチウムイオン二次電池に用いられる集電体であれば特に限定されずに適応可能である。加えて、金属箔の表面粗さRaが0.01μmよりも大きく、5μmよりも小さい集電体を用いることが好ましい。集電体には、エキスパンドメタルやパンチングメタルなどの多孔材も用いることができる。
<本発明に好ましい電池の構成>
以上のような被覆層を正極、負極、あるいは正極と負極の両方に用いる活物質に持たせ、通常用いられる電解液、セパレータ、容器等を組み合わせて、リチウムイオン二次電池を作製することができる。以下、リチウムイオン二次電池の構成例について説明する。
リチウムイオン二次電池を構成するセパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料とする多孔性シートや不織布等が使用可能である。
リチウムイオン二次電池の電解液としては、従来の一般的な構成を採用することができる。通常、電解液は、LiPF6等の電解質と、ビニレンカーボネート(以下、VC)に代表される添加剤と、エチレンカーボネート(EC)や、エチルメチルカーボネート(EMC)や、ジメチルカーボネート(DMC)あるいはこれらの一つ以上を組み合わせた混合溶媒等を含む。溶媒の種類や、電解質の種類及び組成、添加剤の種類等は、リチウムイオン二次電池用に用いられている物質であれば特に限定されるものではないが、電解質としては、例えばLiPF6、LiBF4、LiClO4等のリチウム塩、あるいはこれらの組み合わせ等を用いることができ、この中でも特に電解質の一部にLiPF6を用いることが好ましい。電解質の濃度は、リチウム塩が電解液中に含まれていれば特に限定されるものではないが、好ましくは電解液中0.4mol/L〜2.0mol/Lである。
電解液の溶媒として、一般にリチウムイオン二次電池用に用いられる溶媒であれば特に限定されず適用可能であり、例えばEC、EMC、ジメチルカーボネート(以下、DMC)、ジエチルカーボネート(以下、DEC)等の有機溶媒、あるいはこれらの組み合わせ等を用いることができる。添加剤は、リチウムイオン二次電池用に用いられる添加剤であれば特に限定されず、VCや、化学式C343S等で表される不飽和スルトン、あるいはこれらの組み合わせ等を用いることができる。
以上の構成要素を用いて、コイン状、円筒状、角形状、アルミラミネートシート状等の種々の形状を有するリチウムイオン二次電池を組み立てることができる。
以下、実施例を用い、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例によって制限されるものではない。
(実施例1)
<正極活物質の合成>
正極活物質であるLiNi0.42Mn1.584を以下の方法で合成した。つまり、仕込み組成が化学量論比組成となるように、それぞれリチウム源として酢酸リチウム二水和物、ニッケル源として酢酸ニッケル(II)4水和物、マンガン源として酢酸マンガン(II)4水和物を秤量した後、超純水の中に加えて攪拌することでリチウム、ニッケル、マンガンのイオンが含まれる水溶液を作製した。その後スプレードライヤを用いて水溶液中の水分を取り除いた粉末を得た。この粉末を仮焼きの後、酸素フロー中で900℃で焼結することでLiNi0.42Mn1.584粉末を得た。
焼結後の粉末を用いて、X線回折測定を行った結果、試料の回折パターンがFd−3m構造起因のピークのみであることが判明し、LiNi0.42Mn1.584単相が得られたことを確認した。
<被覆層Aの作製>
合成したLiNi0.42Mn1.584(以下、5VSpと呼ぶ)を用いて、被覆層Aを以下の手順で形成させた。すなわち、密閉可能なフラスコの中に5VSpと攪拌子を入れた後、5VSpの質量に対して3倍量のヘキサンを加えた。その中に5VSpの重量部に対して3質量%のニオブ(V)エトキシドを添加して密閉し、溶液を約2時間攪拌した。その後、エバポレータを用いて60℃の温度で加熱してヘキサンを蒸発させて、被覆層Aを形成させた5VSpを得た(以下、活物質1と呼ぶ)。この活物質の表面を、XPSで分析したところ、表面に、アルコキシド由来の良好なNb化合物が存在することが確認でき、化合物の一部には少なくともニオブ酸化物が含まれていた。
<被覆層Bの作製>
以下の手順を用い、作製した活物質1の表面に、被覆層Bを形成させた。すなわち、活物質1と共に、活物質1の量に対して6質量%のアセチレンブラックを添加して混合した後、バインダであるPVdFを5質量%添加して混合した。これに加えてさらにTEOSを活物質1の量に対して3質量%加え、NMPを適宜加えて粘度調整した後、30分間混練することで、本発明における被覆層AおよびBを持つ活物質(以下、活物質2と呼ぶ)が分散したスラリーを得た。この後、分取したスラリーを80℃で3時間乾燥させることで本発明における活物質を得た。この際、活物質1の表面に、シリコン酸化物中にアセチレンブラックやバインダ成分などの炭素化合物が混在した、被覆層Bが形成されていた。
<正極の作製>
前記活物質2をスラリー状態のままで20μm圧のアルミニウム箔からなる正極集電体に塗布して80℃で2時間、ついで120℃で2時間乾燥させることで本発明における活物質が塗布された正極を作製した。この際、単位面積当たりの電極重量は片面塗工量で13mg/cm2であった。
<電極評価>
電極評価のため、負極にリチウム金属を用いた二極式セルを用い、室温で利用放電効率を測定した。この際、正極を15mφの円形状に成型し、セパレータは30μ厚みのポリプロピレンとポリエチレンの積層セパレータを用いた。負極にはリチウム金属を用いた。電解液は1MのLiPF6、EC/DMC(3/7)溶液を用いた。
正極の容量測定手法として、0.1C相当の電流値で、電圧3.5Vから4.95Vの範囲で定電流充電・低電流放電させることで、130mAh/gであることが判明した。初回の充電容量に対する放電容量の比である放電効率は91%であった。さらに負荷特性測定のため、0.1C相当の電流値で電極を4.95Vまで定電流充電した後、それぞれ1Cと3C相当の電流値で放電し、容量を測定した。その結果、0.1C放電容量との比を測定した結果、1Cで88%、3Cで49%であった。
<安全性評価>
作製した電極を、4.95Vまで0.1C相当の電流値で定電流充電後、アルゴン雰囲気のグローブボックスの中で電極を試作電池から取り出し、DMCで洗浄後、直径3.5mmの円板状に打ち抜き、サンプルパンに入れ、活物質重量1mgに対して電解液を1μL加え、密封した。そしてこの試料を室温から400℃まで5℃/minで昇温させた時の発熱挙動を調べた。その際に現れたHeat Flowの中の、発熱ピークの最大値を規格化して1として、図2に示す。
(比較例1)
実施例1と同様にして作製した5VSpを用い、電極を作製した(なお、本比較例では、被覆層Aおよび被覆層Bを形成していない)。この際、実施例1と同様の手順で、電極中の導電材・バインダの量が同様となる様に正極試作した。この際試作した電極の塗工量は片面塗工量で13mg/cm2であった。また初回の充電容量に対する放電容量の比である放電効率は91%であった。
(比較例2)
実施例1と同様にして作製した5VSpに対して、被覆層Aのみを実施例1と同様にして形成させた。その後、この活物質を用いて、実施例1と同様の手順で、電極中の導電材・バインダの量が同様となる様に正極を試作した。試作した電極の塗工量は片面塗工量で12mg/cm2であった。
(比較例3)
実施例1と同様にして作製した5VSpに対して、被覆層Bのみを実施例1と同様にして形成させた。その後、この活物質を用いて、実施例1と同様の手順で、電極中の導電材・バインダの量が同様となる様に正極を試作した。試作した電極の塗工量は片面塗工量で12mg/cm2であった。
(比較例4)
実施例1と同様にして作製した5VSpに対して、被覆層Aのみを実施例1と同様にして形成させた。本比較例では5VSpの重量部に対して8質量%のニオブ(V)エトキシドを添加した。その後、この活物質を用いて、実施例1と同様の手順で、電極中の導電材・バインダの量が同様となる様に正極試作した。試作した電極の塗工量は片面塗工量で13mg/cm2であった。
(結果および考察)
比較例1〜4で作製した電極を用いて、実施例1と同様の手法で、0.1Cにおける放電容量と1Cと3C相当の電流値での放電容量比を測定した。それらの結果を表1にまとめる。加えて、実施例1と同条件でDSC測定した。この際、Heat Flowの値は、実験結果を比較しやすくするため、実施例1で現れた発熱ピークの最大値を1と規格化し、その値に対する比を同じスケールで示す。
比較例1における発熱ピークの最大値は2.82となった。この結果は実施例1が、最も発熱の多い温度領域において比較例1の36%程度しか発熱しないことを示しており、実施例1の安全性が実証できる結果である。その結果を図2に示す。この結果から、実施例1は比較例1に比べて負荷応答性が大きくは劣化していないのに比べ、熱安全性が大きく上昇していることが分かる。
比較例2における発熱ピークの最大値は1.96となった。この結果は比較例1と比べて発熱ピークが抑えられる結果を示唆している。また、実施例1が、最も発熱の多い温度領域において比較例2の51%程度しか発熱しないことを示している。
比較例3における発熱ピークの最大値は1.43となった。この結果は比較例1、2と比べて発熱ピークが抑えられる結果を示唆している。また、実施例1が、最も発熱の多い温度領域において比較例2の70%しか発熱しないことを示している。
比較例4における発熱ピークの最大値は1.12となった。また、他の比較例と比べると、比較例4は比較例2に比べて安全性は上昇するものの、負荷特性が低下する傾向にあることが分かる。この結果から、実施例1は比較例4に比べて負荷応答性が優れ、熱安全性も上昇することが分かる。
上記の通り、表1および図2を用いた比較から、実施例1に記載の形態が比較例に記載の活物質に比べ、安全性、その他の特性が向上している。そのため被覆層Aおよび被覆層Bを具備する活物質を用いることで、優れた活物質が提供できる。また、無添加材に比べた負荷特性の大きな低下は無いことが実証された。
また、実施例1に記載の被覆層Aおよび被覆層Bの原料の添加量を0.01〜5.5質量%の範囲で変更し、図1(a)−(f)に相当する粒子を作製可能である。比較例によれば、被覆層Aのみあるいは被覆層Bのみの電極でも安全性が上昇しており、実施例1のように粒子全体の被覆が必須でないことは明らかである。そのため実施例への記載は省略する。
なお本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1.核材
2.被覆層A
3.被覆層B
4.炭素を構成物質に含む化合物

Claims (22)

  1. リチウムイオンを挿入脱離する能力を備えた核材と、前記核材の少なくとも一部の表面に設けられる第一の被覆層および第二の被覆層を備えるリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第一の被覆層は、金属化合物からなる層であり、前記第二の被覆層は、前記核材と比して導電性の高い層であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  2. 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第二の被覆層は炭素材を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  3. 請求項2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記炭素材は、黒鉛、アセチレンブラック、非晶質炭素、ナノカーボンの少なくともいずれかであることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第二の被覆層はシリコン化合物を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  5. 請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第二の被覆層はシリコン酸化物を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  6. 請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記シリコン化合物は、アルコキシシラン由来のシリコン化合物であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第二の被覆層は炭素材及びシリコン化合物を含み、前記炭素材は、少なくとも一部が前記シリコン化合物に被覆されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第二の被覆層は、バインダを含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第一の被覆層は、Li、Al、Mg、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Nb、Wからなる少なくとも一種類以上を構成元素とする金属化合物を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  10. 請求項1ないし8のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第一の被覆層は、金属酸化物、金属塩、金属間化合物よりなることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  11. 請求項1ないし8のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第一の被覆層は、LiF,Al23,AlF3,MgO,TiO,TiO2,V25,ZnO,Nb25,WO3の少なくともいずれかを主とする層であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第一の被覆層は、対Li基準の電位で5.0Vで安定な金属化合物を用いることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記金属化合物は、対Li基準の電位5.0Vの条件で、安定であることを特徴とする二次電池用正極活物質。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第一及び第二の被覆層の少なくとも一方は、前記被覆層を構成する化合物よりなる粒子が互いに接触することで形成された層であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  15. 請求項14に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記被覆層を構成する化合物よりなる粒子の内部に、他の化合物を内包することを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  16. 請求項1ないし13のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第一及び第二の被覆層の少なくとも一方は、前記被覆層を構成する化合物よりなる連続層中に他の化合物が内包されていることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  17. 請求項1ないし16のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記第一の被覆層および第二の被覆層の少なくともいずれかがアルコキシドを原料として使用し、かつ前記アルコキシドを原料とする層が300℃を超える温度を経験していないことを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  18. 請求項1ないし17のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記核材は二次粒子よりなることを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  19. 請求項1ないし18のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    前記核材は化学式 LixMn(2-a-b)Niab4(M=Al,Mg,Ti,V,Cr,Fe,Cu,Zn,Ga,Nbなどからなる一種類以上の組み合わせ、0≦x≦1.1,0≦a≦0.6,0≦b≦0.6)で表わされる化合物を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  20. 請求項1ないし19のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質であって、
    第二の層の少なくとも一部が、核材の中心からみて第一の被覆層上に、第一の被覆層より離れた位置に被覆される形態で存在する事を特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質。
  21. 集電体上に正極合剤層を有するリチウムイオン二次電池用正極であって、
    前記正極合剤は、請求項1ないし19のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質を含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極。
  22. 請求項20に記載のリチウムイオン二次電池用正極を用いたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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