JP2014121228A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用空調装置を用いてモータ駆動装置を冷却するように構成された車両において、消費電力を削減する。
【解決手段】車両は、モータジェネレータと、蓄電装置からの電力を用いてモータジェネレータを駆動するPCUと、冷却装置200とを備える。冷却装置200は、車両空調用の第1の循環経路と、PCU冷却用の第2の循環経路と、第1および第2の循環経路の間で熱交換を行なう水冷熱交換器と、第1の循環経路に設けられた圧縮機と、第2の循環経路に設けられた電動ポンプ260とを含む。ECU300は、モータジェネレータが回生動作を行なう場合に、回生動作により発生する回生電力のうち、蓄電装置に蓄電できない余剰電力を用いて圧縮機を駆動し、余剰電力を用いて、回生動作を行なわない場合よりも高負荷で圧縮機を駆動できるときには、電動ポンプ260の回転速度を低下させる。
【選択図】図2
【解決手段】車両は、モータジェネレータと、蓄電装置からの電力を用いてモータジェネレータを駆動するPCUと、冷却装置200とを備える。冷却装置200は、車両空調用の第1の循環経路と、PCU冷却用の第2の循環経路と、第1および第2の循環経路の間で熱交換を行なう水冷熱交換器と、第1の循環経路に設けられた圧縮機と、第2の循環経路に設けられた電動ポンプ260とを含む。ECU300は、モータジェネレータが回生動作を行なう場合に、回生動作により発生する回生電力のうち、蓄電装置に蓄電できない余剰電力を用いて圧縮機を駆動し、余剰電力を用いて、回生動作を行なわない場合よりも高負荷で圧縮機を駆動できるときには、電動ポンプ260の回転速度を低下させる。
【選択図】図2
Description
本発明は車両に関し、より特定的には、蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用して車両の駆動装置を冷却する冷却装置における電力消費量を削減するための技術に関する。
近年、環境問題対策の一つとして、モータの駆動力により走行するハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車などが注目されている。このような車両において、モータ、ジェネレータ、インバータ、コンバータおよびバッテリなどの電気機器は、電力の授受によって発熱する。そのため、これらの電気機器を冷却する必要がある。そこで、車両用空調装置として使用される蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用して、これらの発熱体を冷却する技術が提案されている。
特開平9−328013号公報(特許文献1)は、モータの駆動力により走行する車両において、車両用空調装置の冷媒流通経路と、モータ駆動装置の冷媒流通経路との間で熱交換を行なう構成が開示される。
特開平9−328013号公報(特許文献1)に開示された構成においては、車両用空調装置を用いてモータ駆動装置の冷媒を冷却するために、車両用空調装置に含まれる圧縮機(コンプレッサ)の負荷が増加し、それによって消費電力が増加する。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両用空調装置を用いてモータ駆動装置を冷却するように構成された車両において、消費電力を削減することである。
本発明による車両は、蓄電装置からの電力を用いて走行が可能な車両であって、回転電機と、蓄電装置からの電力を用いて回転電機を駆動する駆動装置と、冷却装置と、冷却装置を制御する制御装置とを備る。冷却装置は、車両空調用の第1の冷媒の第1の循環経路と、駆動装置を冷却する第2の冷媒の第2の循環経路と、第1の循環経路と第2の循環経路との間で熱交換を行なう熱交換器と、第1の循環経路に設けられ、第1の循環経路内に第1の冷媒を循環させるための圧縮機と、第2の循環経路に設けられ、第2の循環経路内に第2の冷媒を循環させるための電動ポンプとを含む。制御装置は、回転電機が回生動作を行なう場合に、回生動作により発生する回生電力のうち、蓄電装置に蓄電することができない余剰電力を用いて圧縮機を駆動し、余剰電力を用いて、回生動作を行なわない場合よりも高負荷で圧縮機を駆動できるときには、電動ポンプの回転速度を低下させる。
本発明によれば、車両用空調装置を用いてモータ駆動装置を冷却するように構成された車両において、消費電力を削減することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[車両の構成]
図1は、本実施の形態に従う、蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用した冷却装置200を搭載した車両100の全体ブロック図である。
図1は、本実施の形態に従う、蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用した冷却装置200を搭載した車両100の全体ブロック図である。
図1を参照して、車両100は、蓄電装置110からの電力を用いて走行駆動力を得て走行するタイプの車両である。図1においては、車両100が電気自動車である場合を例として説明するが、車両100は内燃機関を有するハイブリッド車両や、燃料電池を搭載した燃料電池車であってもよい。
車両100は、蓄電装置110および冷却装置200に加えて、システムメインリレー(SMR)115、駆動装置であるPCU(Power Control Unit)120と、モータジェネレータ130と、駆動輪140と、制御装置であるECU(Electronic Control Unit)300とを備える。PCU120は、コンバータ121と、インバータ125とを含む。
蓄電装置110は、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置110は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池または鉛蓄電池などの二次電池、あるいは電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。
蓄電装置110は、電力線PL1,NL1を介してPCU120に接続される。そして、蓄電装置110は、車両100の駆動力を発生させるための電力をPCU120に供給する。また、蓄電装置110は、モータジェネレータ130で発電された電力を蓄電する。蓄電装置110の出力は、たとえば200V程度である。
蓄電装置110は、いずれも図示しないが電圧センサおよび電流センサを含み、これらのセンサによって検出された、蓄電装置110の電圧VBおよび電流IBをECU300へ出力する。
SMR115は、蓄電装置110の正極端と電力線PL1との間に接続されるリレー、および蓄電装置110の負極端と電力線NL1との間に接続されるリレーを含む。そして、SMR115は、ECU300からの制御信号SE1に基づいて、蓄電装置110とPCU120との間での電力の供給と遮断とを切換える。
コンバータ121は、ECU300からの制御信号PWCに基づいて、蓄電装置110からの電力の昇圧、およびインバータ125からの電力の降圧を行なう。
インバータ125は、電力線PL2,NL1によって、コンバータ121に接続される。インバータ125は、ECU300からの制御信号PWIに基づいて制御される。インバータ125は、コンバータ121から供給される直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ130を駆動する。
モータジェネレータ130は交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。モータジェネレータ130は、回生動作の場合には、駆動輪140からの回転力を用いて発電が可能である。蓄電装置110は、モータジェネレータ130の発電電力を用いて充電される。
冷却装置200には、電力線PL1,NL1から電力が供給される。あるいは、冷却装置200は、PCU120に任意的に含まれるDC/DCコンバータ126から電力が供給される構成であってもよい。冷却装置200は、ECU300からの制御信号CTLにより制御され、車両100の車室内の空気温度を調整する。
また、冷却装置200の冷媒経路は、蓄電装置110、ならびにPCU120内のコンバータ121およびインバータ125にも配設される。上記の冷媒経路は、各機器を収納する筐体の周囲もしくは筐体内部を通過し、あるいは機器本体に内蔵される冷媒経路に結合される。蓄電装置110やPCU120内の機器は、走行時に電流が導通することによって発熱し得る。そのため、上記のように冷却装置200の冷媒をこれらの機器の冷媒経路に流すことによって、これらの機器を冷却することができる。冷却装置200の冷媒としては、たとえば二酸化炭素、プロパンやイソブタンなどの炭化水素、アンモニア、フロン類または水などを用いることができる。
ECU300は、いずれも図1には図示しないがCPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両100および各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
ECU300は、蓄電装置110に備えられる電圧センサ,電流センサ(いずれも図示せず)からの電圧VBおよび電流IBの検出値を受け、蓄電装置110の充電状態SOC(State of Charge)を演算する。また、ECU300は、以下に詳述するように、冷却装置200の運転制御を行なう。
なお、図1においては、ECU300として1つの制御装置を設ける構成としているが、機能ごとまたは制御対象機器ごとに個別の制御装置を設ける構成としてもよい。
[冷却装置の構成]
図2は、図1に示した冷却装置200の構成の一例を説明するためのブロック図である。図2を参照して、冷却装置200は、圧縮機210と、凝縮器220と、蒸発器230と、水冷熱交換器240と、膨張弁250,255と、電動ポンプ(ウォータポンプ)260とを含む。
図2は、図1に示した冷却装置200の構成の一例を説明するためのブロック図である。図2を参照して、冷却装置200は、圧縮機210と、凝縮器220と、蒸発器230と、水冷熱交換器240と、膨張弁250,255と、電動ポンプ(ウォータポンプ)260とを含む。
圧縮機210は、モータを動力源として作動し、冷媒ガスを断熱的に圧縮して過熱状態冷媒ガスとする。圧縮機210は、ECU300からの制御信号DRV1によって制御される。圧縮機210は、蒸気圧縮式冷凍サイクルの作動時に蒸発器230および/または水冷熱交換器240からの気相冷媒を吸入圧縮して、冷媒経路294に高温高圧の気相冷媒を吐出する。圧縮機210は、冷媒経路294に冷媒を吐出することで、蒸気圧縮式冷凍サイクルに冷媒を循環させる。
圧縮機210の近傍には、圧縮機210の回転速度を検出するための回転センサ280が設けられる。回転センサ280は、検出した回転速度NcmpをECU300へ出力する。
凝縮器(COND)220は、圧縮機210において圧縮された過熱状態冷媒ガスを、外部媒体へ等圧的に放熱させて凝縮し冷媒液とする。圧縮機210から吐出された高圧の気相冷媒は、凝縮器220において周囲に放熱し冷却されることによって凝縮(液化)する。凝縮器220は、たとえば、冷媒を流通するチューブ、および、チューブ内を流通する冷媒と凝縮器220の周囲の空気との間で熱交換するためのフィンを含む。
凝縮器220は、冷却風と冷媒との間で熱交換を行なう。冷却風は、車両の走行によって発生する自然の通風によって凝縮器220に供給されてもよい。または冷却風は、コンデンサファンもしくはエンジン冷却用のラジエータファン(いずれも図示せず)などの、外気供給用ファンからの強制通風によって凝縮器220に供給されてもよい。凝縮器220における外気との熱交換によって、冷媒の温度は低下し冷媒は液化する。凝縮器220によって冷却された冷媒は、冷媒経路290へ吐出される。
膨張弁250は、冷媒経路290を流通する高圧の液相冷媒を小さな孔から噴射させることにより膨張させて、低温・低圧の霧状冷媒に変化させる。膨張弁250は、ECU300からの制御信号SIG1によって開度が調整される。
膨張弁250は、凝縮器220によって凝縮された冷媒液を減圧して、気液混合状態の湿り蒸気を生成し、冷媒経路291を介してその湿り蒸気を蒸発器230へ送る。なお、冷媒液を減圧するための減圧器は、絞り膨張する膨張弁250に限られず、毛細管または開度制御可能な制御弁であってもよい。
蒸発器230は、冷媒と空調用空気との間で熱交換して、空調用空気の温度を調節する。蒸発器230は、冷媒を流通するチューブ、および、チューブ内を流通する冷媒と蒸発器230の周囲の空気との間で熱交換するためのフィンを含む。チューブ内には、湿り蒸気状態の冷媒が流入する。冷媒は、チューブ内を流通する際に、フィンを経由して車室内の空気の熱を蒸発潜熱として吸収することによって蒸発し、さらに顕熱によって過熱蒸気になる。図示しない空調用ファンが駆動することにより、蒸発器230に空調用空気が供給される。空調用空気は、外気であってもよいし、あるいは車両の室内の空気であってもよい。
冷房運転時には、膨張弁250によって減圧された冷媒は、蒸発器230において、車両の室内へ流通する空調用空気から冷媒の湿り蒸気が蒸発して冷媒ガスとなる際の気化熱を吸収する。蒸発器230内の冷媒に熱が吸収されて温度が低下した空調用空気は、車両の室内に再び戻される。このようにして、車室内の冷房が行なわれる。
蒸発器230においては、空調用空気は冷却され、一方冷媒は空調用空気からの熱伝達を受けて周囲から吸熱し、加熱および気化される。蒸発器230により気化された冷媒は、冷媒経路293を通って圧縮機210へ送られる。
冷却装置200は、膨張弁250から蒸発器230を通って圧縮機210へ向かって流れる冷媒の経路に並列に連結された水冷熱交換器240をさらに含む。
冷媒経路290は、膨張弁255を介して水冷熱交換器240に結合される。膨張弁255は、上述の膨張弁250と同様の機能を有する。膨張弁255は、ECU300からの制御信号SIG2によって開度が調整され、冷媒経路290からの高圧の液相冷媒を低温・低圧の霧状冷媒に変化させる。
膨張弁255は、凝縮器220によって凝縮された冷媒液を減圧して、気液混合状態の湿り蒸気を生成して冷媒経路292へ吐出する。冷媒経路292は、水冷熱交換器240の内部を通って冷媒経路293へ結合する。冷媒経路292を流通する湿り蒸気の冷媒は、水冷熱交換器240内部の冷媒(冷却水)との間で熱交換を行ない、水冷熱交換器240の冷却水を冷却する。冷媒経路292を流通する湿り蒸気は、水冷熱交換器240の冷却水からの熱を吸収することによって蒸発し、さらに顕熱によって過熱蒸気になり、冷媒経路293を通って圧縮機210へ送られる。
水冷熱交換器240の冷却水は、図1における蓄電装置110やPCU120などの電気負荷270を冷却するための冷媒である。冷却水は、ウォータポンプ260により冷媒経路295を介して負荷270へ送られる。冷却水は、負荷270から熱を吸収した後に水冷熱交換器240へ送られ、冷媒経路292により再び冷却される。
ウォータポンプ260は、ECU300からの制御信号DRV2により回転速度が制御され、冷媒経路295への冷却水の吐出量が調整される。ウォータポンプ260は、蓄電装置110からの電力で駆動されてもよいし、図示しない低圧の補機バッテリからの電力で駆動されてもよい。
なお、図2における制御信号DRV1,DRV2,SIG1,SIG2は、図1における制御信号CTLに相当する。
また、図2において、圧縮機210によって冷媒が循環する経路が本発明の「第1の循環経路」に対応し、ウォータポンプ260によって冷却水が循環する経路が本発明の「第2の循環経路」に対応する。
蓄電装置からの電力を用いて走行する車両においては、長い走行距離を可能とするためには、できるだけ消費電力を低減することが望まれる。
上述のような、走行用の駆動装置を車両用空調装置で冷却するように構成された車両においては、車室内のみを空調する場合に比べて高い冷却能力が必要となるので、冷却装置の圧縮機の消費電力が増加するとともに、駆動装置を冷却するためのウォータンプの使用に伴う消費電力が必要となる。
ここで、駆動装置における放熱量Qは、冷却対象物であるPCU等の負荷の温度をTS、冷却水温度をTW、負荷と冷却水間の熱抵抗をRとすると、一般的に、式(1)のように表わすことができる。
Q=(TS−TW)/R … (1)
式(1)において、冷却水温度TWは圧縮機の負荷すなわち回転速度に依存し、熱抵抗Rはウォータポンプの回転速度に依存する。
式(1)において、冷却水温度TWは圧縮機の負荷すなわち回転速度に依存し、熱抵抗Rはウォータポンプの回転速度に依存する。
本実施の形態においては、車両が減速する際の回生動作により発生する回生電力の余剰電力を利用して圧縮機を運転して、冷媒を必要とされる冷却能力以上に過冷却し、それに伴ってウォータポンプの回転速度を下げて流速を低下させて熱抵抗を上げることで、冷却効果を実質的に同程度とするように制御を実行する。
このようにすることによって、蓄電装置から持ち出される圧縮機およびウォータポンプを駆動するための電力量を低減できるので、車両全体としての電力効率を向上させることができる。
[制御内容の説明]
図3は、本実施の形態において、モータジェネレータ130が回生動作を行なう場合の、回生要求電力、および実際の回生電力の流れを示す図である。図3において、矢印AR1は要求される回生電力を示しており、矢印AR2は実際に発生された電力の流れを示している。
図3は、本実施の形態において、モータジェネレータ130が回生動作を行なう場合の、回生要求電力、および実際の回生電力の流れを示す図である。図3において、矢印AR1は要求される回生電力を示しており、矢印AR2は実際に発生された電力の流れを示している。
図1および図3を参照して、本実施の形態においては、車両100が減速する際にモータジェネレータ130が回生動作を行なう場合には、モータジェネレータ130で発電された電力は、蓄電装置110の充電、および冷却装置200の圧縮機210の駆動に用いられる。
そのため、本実施の形態においては、ECU300は、蓄電装置110の充電に必要とされる電力Wbatと、圧縮機210の駆動に必要とされる電力Wcmpとを足し合わせた電力WINreq(=Wbat+Wcmp)を回生要求電力として設定し、この回生要求電力がモータジェネレータ130で生成されるようにPCU120を駆動する。このとき、圧縮機210の駆動に必要とされる電力Wcmpは、圧縮機210の定格電力の範囲内で、現在冷却装置200に必要とされている冷却能力から定まる圧縮機210の電力よりも大きい電力に設定される。
実際にモータジェネレータ130で発電される回生電力は、車両の走行状態(減速状態)によっては、回生要求電力WINreqに達しない場合も生じ得る。ECU300は、実際にモータジェネレータ130で発電された電力を、蓄電装置110を充電するために優先的に使用し(WINbat)、その余剰電力を圧縮機210の駆動電力(WINcmp)として使用する。
このとき、圧縮機210に実際に供給される電力WINcmpが冷却装置200に必要な冷却能力から定まる圧縮機210の電力よりも大きい場合には、圧縮機210が高負荷になることによって冷却装置200内の冷媒が過冷却状態となる。これに伴って、ECU300は、車室内の冷風温度を維持するように膨張弁250の開度を調整するとともに、PCU120等の負荷の冷却能力を維持するようにウォータポンプ260の回転速度を低減する。
このように、車両の回生動作時の余剰電力を用いて圧縮機を駆動することによって、蓄電装置からの電力消費量を抑制するとともに、ウォータポンプの負荷を低減することによってウォータポンプの電力消費量を抑制することができる。すなわち、冷却装置の冷却能力を維持しつつ、電力消費量を低減することができる。
図4は、本実施の形態において、ECU300で実行される、回生動作時の冷却装置200の制御を説明するためのフローチャートである。図4および後述する図5,図6示されるフローチャートは、ECU300に予め格納されたプログラムが所定周期で実行されることによって処理が実現される。あるいは、一部または全部のステップについては、専用のハードウェア(電子回路)で処理を実現することも可能である。
図4を参照して、ECU300は、ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、回生動作が実行されるか否かを判定する。
回生動作が実行されない場合(S100にてNO)は、以降の処理がスキップされて、ECU300は処理を終了する。
回生動作が実行される場合(S100にてYES)は、処理がS200に進められて、ECU300は、図5を用いて後述するような、回生要求電力の算出処理を実行する。そして、ECU300は、S300において、S200で算出された回生要求電力を満足するようにPCU120を駆動して、回生動作を実行する。
その後、ECU300は、S400にて、図6を用いて後述するように、実際にモータジェネレータ130で発電された電力を、蓄電装置110と圧縮機210へ振り分ける処理を行なう。
図5は、図4におけるステップS200の、回生要求電力の算出処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
図5を参照して、ECU300は、図4のS100で回生動作が実行されると判定されると(S100にてYES)、S210にて、蓄電装置110のSOCに基づいて、蓄電装置110を充電するための回生要求電力Wbatを演算する。
また、ECU300は、S220にて、圧縮機210を高負荷で駆動するための回生要求電力Wcmpを演算する。そして、ECU300は、S230にて、演算された回生要求電力Wbat,Wcmpを用いて、全体の回生要求電力WINreq(=Wbat+Wcmp)を演算する。その後。処理が図4のS300へ進められる。
図6は、図4におけるステップS400の、回生電力振り分け処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
図6を参照して、ECU300は、図4のS300で回生動作が開始されると、S410にて、モータジェネレータ130による実回生電力WINを検出する。そして、ECU300は、S420にて、検出された実回生電力WINから、蓄電装置110の充電電力WINbat(=Wbat)を差し引くことによって、余剰電力、すなわち圧縮機210の駆動に使用可能な電力WINcmpを演算する。
ECU300は、S430にて、S420で演算された電力WINcmpを用いて圧縮機210を駆動した場合の回転速度Nculを演算し、S440にて、現在の圧縮機210の回転速度Ncmpが演算された回転速度Nculよりも大きいか否かを判定する。
現在の圧縮機210の回転速度Ncmpが演算された回転速度Ncul以下の場合(S440にてNO)は、処理がS450に進められて、ECU300は、圧縮機210の回転速度をNculまで増加させて高負荷状態とする。
そして、ECU300は、圧縮機210が高負荷状態とされることによって冷却水温度が低下することに伴って、負荷270の冷却能力を維持するためにウォータポンプ260の回転速度を低減するとともに(S460)、車室内への冷風温度が一定に維持されるように、蒸発器230の上流の膨張弁250の開度を調整する(S470)。
一方、現在の圧縮機210の回転速度Ncmpが演算された回転速度Nculよりも大きい場合(S440にてYES)は、モータジェネレータ130で発電された電力が回生要求電力WINreqよりも小さく、圧縮機210の回転速度を増加することができない状態である。この場合には、ECU300は、S480にて、蓄電装置110への電力配分を少なくすることによって圧縮機210に供給される電力を増加させ、現在の圧縮機210の回転速度を維持するとともに、蒸発器230の上流の膨張弁250の開度を維持する。
図4〜図6に示した処理に従って制御を行なうことによって、車両用空調装置を用いてモータ駆動装置を冷却するように構成された車両において、回生動作時に、余剰の回生電力を用いて冷却装置の圧縮機がより高負荷状態で駆動される。さらに、高負荷状態での圧縮機の駆動によって過冷却状態とされた冷媒を用いることによって冷却能力を維持するようにウォータポンプの回転速度が低減される。これによって、回生動作時において、冷却能力を維持しながら、余剰電力の有効活用することにより蓄電装置からの電力消費量を低減することが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 車両、110 蓄電装置、115 SMR、120 PCU、121 コンバータ、125 インバータ、126 DC/DCコンバータ、130 モータジェネレータ、140 駆動輪、200 冷却装置、210 圧縮機、220 凝縮器、230 蒸発器、240 水冷熱交換器、250,255 膨張弁、260 ウォータポンプ、270 負荷、280 回転センサ、290〜295 冷媒経路、300 ECU。
Claims (1)
- 蓄電装置からの電力を用いて走行が可能な車両であって、
回転電機と、
前記蓄電装置からの電力を用いて前記回転電機を駆動する駆動装置と、
冷却装置と、
前記冷却装置を制御する制御装置とを備え、
前記冷却装置は、
車両空調用の第1の冷媒の第1の循環経路と、
前記駆動装置を冷却する第2の冷媒の第2の循環経路と、
前記第1の循環経路と前記第2の循環経路との間で熱交換を行なう熱交換器と、
前記第1の循環経路に設けられ、前記第1の循環経路内に前記第1の冷媒を循環させるための圧縮機と、
前記第2の循環経路に設けられ、前記第2の循環経路内に前記第2の冷媒を循環させるための電動ポンプとを含み、
前記制御装置は、前記回転電機が回生動作を行なう場合に、前記回生動作により発生する回生電力のうち、前記蓄電装置に蓄電することができない余剰電力を用いて前記圧縮機を駆動し、前記余剰電力を用いて、前記回生動作を行なわない場合よりも高負荷で前記圧縮機を駆動できるときには、前記電動ポンプの回転速度を低下させる、車両。
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