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JP2014120807A - 電界通信装置及び通信システム - Google Patents

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JP2014120807A
JP2014120807A JP2012272510A JP2012272510A JP2014120807A JP 2014120807 A JP2014120807 A JP 2014120807A JP 2012272510 A JP2012272510 A JP 2012272510A JP 2012272510 A JP2012272510 A JP 2012272510A JP 2014120807 A JP2014120807 A JP 2014120807A
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Kazunobu Oshiro
和宣 大城
Shigetoshi Matsuda
重俊 松田
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】電界方式において広帯域なインピーダンス整合が可能な電界通信装置及び通信システムを提供すること。
【解決手段】この電界通信装置(10)は、伝送媒体(30)に対向配置される第1送信電極(112)と、前記第1送信電極(112)に隣接して前記伝送媒体(30)に対向配置される第2送信電極(113)と、前記第1送信電極(112)及び第2送信電極(113)と前記伝送媒体(30)との間に配置された誘電体(114)と、前記第1送信電極(112)及び第2送信電極(113)に対して前記伝送媒体周辺に送信情報に応じた電界を誘起させる信号を入力する送信部(111)とを、具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、送信情報に基づいて人体表面に沿う電界に変化を与えて情報伝送する電界方式の電界通信装置及び通信システムに関する。
ケーブルを使わずに人体(誘電体)を伝送媒体として利用する通信方式として電界通信(人体通信ともいう)が知られている。電界通信には、人が電極に触れることにより、人体に微弱電流(数百μA程度)を流し、その電流に変調をかけて情報を伝達する電流方式と、送信情報で人体表面に沿う電界に変化を与え通信を行う電界方式とがある。
電流方式は電極を人体に直接接触させて人体に微弱な電流を流す方式であるので、金属である電極を直接人体へ接触させなければならない。このため、金属(電極)を直接人体の肌へ接触させ続けることによる問題(金属アレルギー、使用時の不快感、汗等による通信不能)がある。一方、電界方式は、人が直接電極に触れる必要はなく、電極に手をかざしたり、または靴を履いていても地面側の電極と人体間で通信が行えたりする。このため、金属(電極)を直接人体の肌へ接触させ続けることによる問題は生じない。
かかる電界方式に用いられる電極構造は、基本的に基準電極となるCold電極と当該Cold電極に対して電位を与えるHot電極との対で形成されたコンデンサ構造となる(例えば、特許文献1参照)。コンデンサ構造の電極のうち人体側となるHot電極は人体表面に近接して対向配置され、Cold電極は一方の面をHot電極に向け他方の面を自由空間側(人体表面とは反対側)に向けて配置される。これにより、Hot電極とCold電極との間に電場が集中した電場分布となる。
特開2006−324775号公報
ところで、近年はモバイル機器への電界通信の応用が試みられている。電界通信をモバイル機器へ導入するためには、Cold電極とHot電極の小型化に迫られる。コンデンサ構造の電極の場合、電極を小さくするのに応じて、インピーダンスが大きくなって送信機とのインピーダンス整合を取るのが難しくなる。例えば、電極面積が10mm×10mmでHot電極−Cold電極間距離が3mmの場合、20MHzでインピーダンスの虚数部が-10000Ω程度(平行平板コンデンサの容量に換算すると0.7pF程度)になるので、極めて大きなインピーダンスとなる。そのため、送信機とのインピーダンス整合を取る事が困難な状況となる。
なお、電界方式の送信機でインピーダンス整合を取るために、インダクタを用いてLC共振させる方法が考えられるが、この方法ではインピーダンス整合できる帯域が極めて狭い帯域に制限される。例えば、25MHzでインピーダンス整合を取ったときの帯域幅は10kHz(10dB)である。これでは、環境の変化による特性ズレが大きく、安定した通信を確保する事が難しい。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、電界方式において広帯域なインピーダンス整合が可能な電界通信装置及び通信システムを提供することを目的とする。
本発明者等は、Hot電極とCold電極の両方を人体側に向けて配置し、誘電体または誘電体膜を介して人体と接触する構造とする事により、入力インピーダンスの虚数部を減少させることができることに着目し、入力インピーダンスをHot電極とCold電極の距離によっても制御できて、よりインピーダンス整合の取りやすい電極構造の発明をするに至った。
本発明の第1の側面は、伝送媒体表面に沿う電界に変化を与える電界方式の電界通信装置において、伝送媒体に対向配置される第1電極と、前記第1電極に隣接して前記伝送媒体に対向配置される第2電極と、前記第1電極及び第2電極と前記伝送媒体との間に配置された誘電体と、前記第1電極及び第2電極に対して前記伝送媒体周辺に送信情報に応じた電界を誘起させる信号を入力する送信部と、を具備したことを特徴とする。
これにより、第1電極と第2電極の両方を伝送媒体側に向けて配置したので、電場の分布が広がり、伝送媒体の電気特性が電極のインピーダンスに大きく反映される。第1電極、第2電極と伝送媒体表面との距離、第1電極、第2電極と伝送媒体表面との間の誘電率、第1電極と第2電極との距離、第1電極及び第2電極の電極面積、といったパラメータが、インピーダンスに寄与するが、これらのパラメータのうち特に電極-媒体間距離と誘電率とによってインピーダンスをある程度調整できるため、マッチングが取り易くなる。その結果、広帯域なインピーダンス整合が可能になる。
本発明の第2の側面は、伝送媒体表面に沿う電界の変化を検出する電界方式の電界通信装置において、伝送媒体に対向配置される第1電極と、前記第1電極に隣接して前記伝送媒体に対向配置される第2電極と、前記第1電極及び第2電極と前記伝送媒体との間に配置された誘電体と、前記伝送媒体周辺に現れる電界変化に応じて前記第1電極及び第2電極から取り込まれる信号から送信情報を復調する受信部と、を具備したことを特徴とする。
これにより、第1電極と第2電極の両方を伝送媒体側に向けて配置したので、第1の側面と同様に、電極-媒体間距離と誘電率とによってインピーダンスをある程度調整できるため、マッチングが取り易く、広帯域なインピーダンス整合が可能になる。
上記電界通信装置において、前記誘電体は誘電率が3より大きく、厚さが0.1mmより小さくすることが望ましい。
本発明の第3の側面は、伝送媒体を介して信号を送信する送信装置と、伝送媒体を介して送信された信号を受信する受信装置とを備えた通信システムにおいて、前記送信装置は、伝送媒体表面に沿う電界に変化を与える電界方式の電界通信装置であって、伝送媒体に対向配置される第1送信電極と、前記第1送信電極に隣接して前記伝送媒体に対向配置される第2送信電極と、前記第1送信電極及び第2送信電極と前記伝送媒体との間に配置された誘電体と、前記第1送信電極及び第2送信電極に対して前記伝送媒体周辺に送信情報に応じた電界を誘起させる信号を入力する送信部と、を具備し、前記受信装置は、伝送媒体表面に沿う電界の変化を検出する電界方式の電界通信装置であって、伝送媒体に対向配置される第1受信電極と、前記第1受信電極に隣接して前記伝送媒体に対向配置される第2受信電極と、前記第1受信電極及び第2受信電極と前記伝送媒体との間に配置された誘電体と、前記伝送媒体周辺に現れる電界変化に応じて前記第1受信電極及び第2受信電極から取り込まれる信号から送信情報を復調する受信部と、を具備したことを特徴とする。
本発明によれば、電界方式において広帯域なインピーダンス整合が可能な電界通信装置及び通信システムを提供できる。
実施の形態に係る通信システムの概略構成を示す図である。 電界通信装置の電極構造とコンデンサ構造の電極構造とを対比して示す図である。 図2に示す電極構造をモデルにした高周波回路網の反射電力の周波数特性を示す図である。 電極部モデルの構成及び帯域幅のシミュレーション結果を示す図である。 実施例1に係る電界通信装置の電極構造の平面図である。 実施例1に係る電界通信装置の電極構造を取り付けた状態を示す図である。 実施例2に係る電界通信装置の電極構造を取り付けた状態を示す図である。 実施例2に係る電界通信装置の電極構造の平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る電界通信装置を備えた通信システムの概略構成を示す図である。通信システム1は、送信装置10、受信装置20、および伝送媒体30により構成され、送信装置10と受信装置20が伝送媒体30を介して信号を送受信するシステムである。送信装置10より送信された信号は、伝送媒体30を介して伝送され、受信装置20により受信される。
送信装置10は、送信情報に基づいて人体(誘電体)からなる伝送媒体30の表面に沿う電界に変化を与えて情報を伝送する電界方式の電界通信装置である。この送信装置10は、送信部111と、主面を伝送媒体30に向けて伝送媒体30上に配置される第1及び第2送信電極112,113と、所定の誘電率を有し第1及び第2送信電極112,113と伝送媒体30表面との間にそれぞれ介在する誘電体114と、を有している。誘電体114は、電極112の部分と電極113の部分に配置されていれば良く、図示されるように同一層の誘電体でカバーすることは必須要件では無い。
受信装置20は、送信装置10によって伝送媒体30の表面に沿う電界に与えられた変化から情報を受信する電界方式の電界通信装置である。この受信装置20は、受信部121と、主平面を伝送媒体30に向けて伝送媒体30上に配置される第1及び第2受信電極122,123と、所定の誘電率を有し第1及び第2受信電極122,123と伝送媒体30表面との間にそれぞれ介在する誘電体124と、を有している。誘電体124は、第1受信電極122の部分と第2受信電極123の部分に配置されていれば良く、図示されるように同一層の誘電体でカバーすることは必須要件では無い。
ここで、送信装置10の電極構造では、第1送信電極112(例えばHot電極)と第2送信電極113(例えばCold電極)の両方の主面が、伝送媒体30の表面(例えば人体表面)に向けられている。同様に、受信装置20の電極構造においても、第1受信電極122(例えばHot電極)と第2受信電極123(例えばCold電極)の両方の主面が、伝送媒体30の表面に向けられている。既存の電界方式で用いられる電極構造のようにコンデンサ構造の場合は、高周波信号が印加されるHot電極と、GND等の固定電位に固定されるCold電極との対を形成するが、本発明の電界通信装置の電極構造では一方の電極を固定電位(GND)に固定することは必須ではない。
次に、図2、図3を参照し、本実施の形態にかかる電界通信装置の電極構造と、既存の電界方式で用いられる電極構造(コンデンサ構造)とを比較して説明する。図2Aは本実施の形態で採用する電極構造(送信装置10の電極構造)を示しており、図2Bは既存の電界方式で用いられる電極構造(コンデンサ構造)を示している。なお、送信装置10の電極構造を例示するが、受信装置20の電極構造についても、送信動作と受信動作に違いはあるが、基本原理は同じである。
図2Aに示す電極構造の場合、従来通り一方の電極を固定電位(GND)に固定する必要は無く、送信部111が第1送信電極112に対して高周波信号を印加すると同時に、第2送信電極113に対して第1送信電極112とはπ/2だけ位相のずれた高周波信号を印加しても良い。送信部111は、第1送信電極112及び第2送信電極113に印加する高周波信号を送信情報で変調する。これにより、第1送信電極112及び第2送信電極113によって伝送媒体30内部(人体内部)に電界を誘起するが、人体通信で使用する周波数に対して人体は電気伝導率を持っており、かつ誘電率が高い事から、第1送信電極112及び第2送信電極113によって人体内部に誘起された電界によって人体表面に対して垂直な電界が生じる。この電界によって人体表面に沿う電界に変化が与えられる。第1送信電極112及び第2送信電極113を伝送媒体30側に向けることで、電場の分布が広がり、伝送媒体30の電気特性を電極のインピーダンスに大きく反映できるようにしている。
この場合、第1送信電極112(第2送信電極113)と伝送媒体30表面との距離(電極-媒体間距離)、第1送信電極112(第2送信電極113)と伝送媒体30表面との間の誘電率、第1送信電極112と第2送信電極113との距離(電極間距離)、第1送信電極112(及び第2送信電極113)の電極面積、といったパラメータが、インピーダンスに寄与すると考えられる。これらのパラメータのうち特に電極-媒体間距離と電極-媒体間の誘電率とによってインピーダンスをある程度調整できるため、マッチングが取り易くなる。
具体的には、誘電率が3以上で、厚さ(電極-媒体間距離)が0.1mm以下の誘電体114を介して人体表面(伝送媒体30)と接触する構造とする。この事により、入力インピーダンスの虚数部の絶対値を減少させることができる。また、使用する周波数f(Hz)に対する入力インピーダンス(Z=R+iX)の虚数部Xの絶対値が2×1010/fよりも小さい値となるように誘電率および厚さ(電極−媒体間距離)を調整しても良い(図4参照)。さらに、入力インピーダンスは電極間距離によっても制御できるため、設計に幅ができ、より整合の取りやすい電極構造の設計も可能である。
これに対して、図2Bに示すコンデンサ構造の場合、平行平板のコンデンサの電極の一方を人体側に配置してHot電極とし、もう一方を自由空間側に配置してCold電極とする。Cold電極は固定電位(GND)にしてHot電極に高周波信号を印加する。この結果、Hot電極とCold電極の間に形成される電場が、人体表面に対して垂直方法の電界を直接誘起する。この電界によって人体表面に沿う電界に変化が与えられる。
この電場分布を考えると、コンデンサ構造であるから、Hot電極とCold電極の間に電場が集中する。すなわち、インピーダンスは電極のサイズでほぼ決定され、コンデンサ構造の電極ではインピーダンスを決定する要因に人体はほとんど寄与していない。
図3A,Bは25MHzにマッチング整合を取ったときの帯域幅のシミュレーション結果を示している。図3Aは図2Bに示すコンデンサ構造をモデルにした高周波回路網の反射電力の周波数特性(S11)をシミュレーションした結果である。同図に示すように、反射電力が−10dBとなる位置での帯域幅は僅かに10kHzであることが判る。図3Bは図2Aに示す電極構造をモデルにした高周波回路網の反射電力の周波数特性(S11)をシミュレーションした結果である。同図に示すように、反射電力が−10dBとなる位置での帯域幅は2.8MHzであることが判る。
図4A、4Bは人体を含む電極部のインピーダンスZ=R+iXの実数部Rを100Ωとし、10MHzにマッチング整合を取ったときの反射電力が−10dBとなる帯域幅とインピーダンスの虚数部の絶対値|X|の関係を示している。図4Aは電極部のモデルを示している。電極部は、第1送信電極112及び第2送信電極113と伝送媒体30とを含んで構成される。図4Bに示すように、虚数部Xの絶対値が2×1010/fより小さい領域となる、|X|が2000Ω以下の領域では帯域幅が急激に大きくなっていることが判る。
このように、本実施の形態によれば、第1送信電極112(第1受信電極122)と第2送信電極123(第2受信電極123)の両方を伝送媒体30側に向けて配置し、誘電率が3以上で厚さが0.1mm以下の誘電体114(124)を介して伝送媒体30と接触する構造としたので、入力インピーダンスの虚数部を減少させることができ、さらに、入力インピーダンスは第1送信電極112(第1受信電極122)と第2送信電極113(第2受信電極123)の距離によっても制御できるため、設計に幅ができ、より整合の取りやすい電極構造の設計も可能である。その結果、より広い範囲でのインピーダンス整合が可能となるため、電圧を印加するためのアンプへの負担が軽減される。また、アンプへの負担が軽減されるため、より低い電力での通信が可能となり、モバイル化では欠かせない省電力・低電力化に有効である。
次に、本実施の形態に係る電界通信装置に用いられる電極構造の実施例について説明する。
(実施例1)
図5は実施例1に係る電界通信装置の電極構造の平面図である。実施例1は、フレキシブル基板200に第1電極201と第2電極202を作成している。フレキシブル基板200は、誘電率が4で、厚さが0.1mm以下になるように設計している。例えば、厚み10μmから50μmのフィルム状の絶縁体(ベースフィルム)の上に接着層を形成し、さらにその上に第1電極201と第2電極202を形成した構造である。第1電極201と第2電極202は互いに空間的に所定距離だけ離れるように隣接形成されている。電極部や端子部以外には絶縁体を被せて保護している。絶縁体としてポリイミド膜もしくはフォトソルダーレジスト膜が用いられる。フレキシブル基板200の基材をポリイミドフィルム又はPETフィルムで構成してもよい。
図5に示す構成例では、4角形状をなすフレキシブル基板200の1つのコーナーから接続ケーブル用の長尺部210が引き延ばされるように形成され、長尺部210の先端部に端子用の幅広部211が形成されている。フレキシブル基板200の上面には所定距離だけ離れて第1電極201と第2電極202が形成されている。この電極構造が送信装置の電極として用いられる場合は、第1電極201が第1送信電極112となり、第2電極202が第2送信電極113となる。また、この電極構造が受信装置の電極として用いられる場合は、第1電極201が第1受信電極122となり、第2電極202が第2受信電極123となる。長尺部210には一端が第1電極201、第2電極202にそれぞれ接続されたリード導体部203,204の一端が接続されている。幅広部211にはリード導体部203,204の他端がそれぞれ接続された端子部205,206が接続されている。端子部205,206がモジュール(送信装置、受信装置の回路モジュール)に接続される。
図6は図5に示す電極構造を人体からなる伝送媒体30の表面に取り付けた状態を示す図である。第1電極201及び第2電極202を自由空間側に向けてフレキシブル基板200を伝送媒体30の表面に粘着層220を介して貼り付けている。このように、第1電極201及び第2電極202と伝送媒体30との間には、誘電体となるフレキシブル基板200と粘着層220が介在する。フレキシブル基板200のうち第1電極201と伝送媒体30の間に存在する部分、第2電極202と伝送媒体30の間に存在する部分がインピーダンスの値に影響を与える誘電体として機能する。
このように、図5に示す電極構造は、第1電極201と第2電極202の間隔を制御するだけで容易に入力インピーダンスを調整できるととともに、第1電極201及び第2電極202と人体表面との間にフレキシブル基板200が介在するので、金属が人体表面に直接接触することによる不具合を解消できる。また、厚さ0.1mm以下の極めて薄いシートを人体の表面に張り付けるので、装着時における人体への負荷を軽減できる。
(実施例2)
図7は実施例2に係る電界通信装置の電極構造を人体に取り付けた状態を示す模式的な断面図であり、図8は電極側から見た平面図である。
実施例2は、基板230の一方の主面に第1電極231と第2電極232を配置し、第1電極231及び第2電極232の外表面を覆うように誘電体膜233を形成している。基板230の他方の主面にモジュールケース240を取り付けている。第1電極231と第2電極232は、基板230に形成したビア241、242を介して、モジュールケース240に内蔵するモジュールと電気的に接続されている。
基板230は、ガラス繊維の布にエポキシ樹脂をしみ込ませ熱硬化処理を施し板状にしたもので、難燃性と低導電率を両立した素材であるFR4を基材とした樹脂基板である。第1電極231及び第2電極232は基板230の一方の主面に互いに所定距離Lだけ離して配置されている。距離Lを制御することでインピーダンスを調整することができる。誘電体膜233は、レジスト膜で形成することができ、膜厚は0.1mm以下になるように形成する。モジュールケース240に内蔵するモジュールは用途に応じて適宜選択可能である。例えば、人体の体温を測定するセンサモジュールであれば、モジュールケース240には、温度センサ、測定温度を示す送信情報で人体の表面に沿う電界に変化を与えるように第1電極231及び第2電極232に信号を与える送信モジュール等を内蔵する。
人体に取り付けるために誘電体膜233の表面に粘着層234が設けられている。図7に示すように、粘着層234を人体からなる伝送媒体30の表面に張り付けることで、第1電極231及び第2電極232は誘電体からなる誘電体膜233を介して伝送媒体30の表面に向けて配置される。
このように、図7に示す電界通信装置の電極構造は、第1電極231と第2電極232の間隔を制御するだけで容易に入力インピーダンスを調整できるととともに、第1電極231及び第2電極232と人体表面との間に誘電体膜233が介在するので、金属が人体表面に直接接触することによる不具合を解消できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されているセンサ電極の大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
1 通信システム
10 送信装置
20 受信装置
30 伝送媒体
111 送信部
112 第1送信電極
113 第2送信電極
114 誘電体
122 第1受信電極
123 第2受信電極
124 誘電体
200 フレキシブル基板
201、231 第1電極
202、232 第2電極
203、204 リード導体部
205、206 端子部
220、234 粘着層
233 誘電体膜
240 モジュールケース
241、242 ビア

Claims (5)

  1. 伝送媒体表面に沿う電界に変化を与える電界方式の電界通信装置において、
    伝送媒体に対向配置される第1電極と、
    前記第1電極に隣接して前記伝送媒体に対向配置される第2電極と、
    前記第1電極及び第2電極と前記伝送媒体との間に配置された誘電体と、
    前記第1電極及び第2電極に対して前記伝送媒体周辺に送信情報に応じた電界を誘起させる信号を入力する送信部と、
    を具備したことを特徴とする電界通信装置。
  2. 伝送媒体表面に沿う電界の変化を検出する電界方式の電界通信装置において、
    伝送媒体に対向配置される第1電極と、
    前記第1電極に隣接して前記伝送媒体に対向配置される第2電極と、
    前記第1電極及び第2電極と前記伝送媒体との間に配置された誘電体と、
    前記伝送媒体周辺に現れる電界変化に応じて前記第1電極及び第2電極から取り込まれる信号から送信情報を復調する受信部と、
    を具備したことを特徴とする電界通信装置。
  3. 前記第1及び第2電極と、当該第1及び第2電極に対向する前記伝送媒体とからなる電極部の使用する周波数f(Hz)に対する入力インピーダンス(Z=R+iX)の虚数部Xの絶対値が2×1010/fよりも小さい値となるように、前記誘電体の誘電率、第1及び第2電極と前記伝送媒体表面との距離を調整したことを特徴とする請求項1記載の電界通信装置。
  4. 前記誘電体は誘電率が3より大きく、厚さが0.1mmより小さいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電界通信装置。
  5. 伝送媒体を介して信号を送信する送信装置と、伝送媒体を介して送信された信号を受信する受信装置とを備えた通信システムにおいて、
    前記送信装置は、
    伝送媒体表面に沿う電界に変化を与える電界方式の電界通信装置であって、
    伝送媒体に対向配置される第1送信電極と、
    前記第1送信電極に隣接して前記伝送媒体に対向配置される第2送信電極と、
    前記第1送信電極及び第2送信電極と前記伝送媒体との間に配置された誘電体と、
    前記第1送信電極及び第2送信電極に対して前記伝送媒体周辺に送信情報に応じた電界を誘起させる信号を入力する送信部と、を具備し、
    前記受信装置は、
    伝送媒体表面に沿う電界の変化を検出する電界方式の電界通信装置であって、
    伝送媒体に対向配置される第1受信電極と、
    前記第1受信電極に隣接して前記伝送媒体に対向配置される第2受信電極と、
    前記第1受信電極及び第2受信電極と前記伝送媒体との間に配置された誘電体と、
    前記伝送媒体周辺に現れる電界変化に応じて前記第1受信電極及び第2受信電極から取り込まれる信号から送信情報を復調する受信部と、を具備したことを特徴とする通信システム。
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