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JP2014116297A - リチウムイオン二次電池用負極活物質 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極活物質 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池に用いることにより、放電容量及び初期可逆率が高く、かつサイクル特性を発揮させることが可能なリチウムイオン二次電池用負極活物質、負極並びにこれらを用いたリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】本発明の負極活物質は、SiとR元素(RはSc、Yを含む希土類元素からなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。)とA元素(Aはアルカリ金属、アルカリ土類金属、B、P、Mn、Ag、Sb、Bi、Hf、Co、Cr、C、Mo、Nb、V、Al、Cu、Fe、Ni、W、Ti、Zr、Zn、Sn、Ga、InおよびTaからなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。)を有し、粉末X線回折(XRD)により確認されるSi相とSiとR元素とA元素とを含む相とを有する粒子を含む。従って、リチウムイオン二次電池用の負極材料として有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極活物質、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池に関する。
広く普及している携帯用の小型電気・電子機器には、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・水素蓄電池等のアルカリ蓄電池に比べて起電力が大きく、エネルギー密度が高いリチウムイオン二次電池が用いられている。近年、こうした機器の高性能・多機能化が進むにつれ、更なる電池の高容量化が求められており、二次電池の開発が盛んに行われている。
これまでにリチウムイオン二次電池用負極活物質に関して多くの研究がなされてきた。そのうち、金属リチウムは、豊富な電池容量により負極活物質の材料として注目されてきた。しかしながら、充電時にリチウム表面に多くの樹枝状リチウムが析出して充放電効率の低下を引き起こし、正極との短絡が生じるといった電池上の問題や、リチウム自体の不安定性並びに高い反応性などの取扱い上の問題があるため実用化には至っていない。
金属リチウムに代わる負極活物質の材料として、実用化されたのが炭素系材料である。該炭素系材料は充放電による膨張・収縮割合が金属リチウムやリチウム合金に比べて少ない。しかし、金属リチウムと比べて電池容量が小さい(理論容量約372mAh/g)。
そこで、高容量材料として期待されているのがケイ素やスズである。これらの材料は炭素系材料と比べて、電池容量が大きいという特長があり、近年盛んに研究が行われている。しかしながら、該材料は充放電による膨張・収縮割合が大きく、該材料を負極活物質に用いた場合、集電体から脱落して寿命の低下や、不可逆容量が大きいといった問題がある。また2サイクル目以降の可逆率は良好であるものの、1サイクル目の充放電効率を表す初期可逆率は悪く、容量が下がる問題もある。このような問題を解決するために、ケイ素やスズを、他元素と合金化し、または炭素と複合化することで膨張・収縮を抑制し、寿命の低下や不可逆容量を低減する試みがなされている。
例えば、特許文献1には、Si、Al及びその他元素を含み、Si核の周囲を取り囲むマトリクスを有する負極活物質が提案されている。該負極活物質は、容量維持率が高い。しかしながら、放電容量(mAh/g)がどのくらいなのか不明であり、電圧範囲が0.1〜1.0Vであることより、放電容量は大きいとは予想し難い。
特許文献2には、Si相等のLi吸蔵相αと、この元素と他の元素との金属間化合物または固溶体からなる相βとからなる組織を持つ負極材料が提案されている。該負極材料は、サイクル特性は90%以上を維持しているものの放電容量は高くても1600mAh/g程度で、ケイ素単体の理論容量4200mAh/gの半分以下と低い。また初期可逆率については不明である。
特開2009−032644号公報 特開2001−297757号公報
本発明の課題は、リチウムイオン二次電池に用いることにより、放電容量及び初期可逆率が高く、かつ優れたサイクル特性を発揮させることが可能なリチウムイオン二次電池用負極活物質及び負極を提供することにある。
本発明の別の課題は、放電容量及び初期可逆率が高く、かつサイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決するべく種々の金属元素の組合せによるリチウムイオン二次電池用負極活物質を用いた電極を、電極組成、電極容量、1サイクル目の充放電効率を表す初期可逆率、サイクル特性の観点から詳細に検討した結果、Siと、R元素と、A元素とを特定量含み、かつ特定な結晶相を有する合金粒子が、前記課題を解決できることを知見し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、SiとR元素(RはSc、Yを含む希土類元素からなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。)とA元素(Aはアルカリ金属、アルカリ土類金属、B、P、Mn、Ag、Sb、Bi、Hf、Co、Cr、C、Mo、Nb、V、Al、Cu、Fe、Ni、W、Ti、Zr、Zn、Sn、Ga、In及びTaからなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。)とを含み、Siの含有量が30.0重量%以上80.0重量%以下、R元素の含有量が10.0重量%以上50.0重量%以下、及びA元素の含有量が0.01重量%以上30.0重量%以下であり、粉末X線回折(XRD)により確認されるSi相と、Si、R元素及びA元素を含む相とを有する合金粒子を含むリチウムイオン二次電池用負極活物質(以下、本発明の負極活物質と略すことがある)が提供される。
また本発明によれば、集電体と、本発明の負極活物質を含む活物質層とを備えたリチウムイオン二次電池用負極(以下、本発明の負極と略すことがある)が提供される。
更にまた本発明によれば、本発明の負極と、正極と、セパレータと、電解質とを備えたリチウムイオン二次電池(以下、本発明の二次電池と略すことがある)が提供される。
本発明の負極活物質は、上記特定の組成及び結晶相を有するので、これを用いた負極をリチウムイオン二次電池に使用することにより、該二次電池に放電容量及び初期可逆率が高く、かつ優れたサイクル特性を発揮させることができる。
実施例1に係る負極活物質粒子のX線回折パターンを示す図である。 実施例1で得られた負極の充放電曲線を示すグラフである。 実施例2で得られた負極の充放電曲線を示すグラフである。 実施例6で得られた負極の充放電曲線を示すグラフである。 比較例1で得られた負極の充放電曲線を示すグラフである。 比較例2で得られた負極の充放電曲線を示すグラフである。 比較例3で得られた負極の充放電曲線を示すグラフである。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の負極活物質は、Si、特定のR元素及びA元素を特定割合で含み、粉末X線回折(XRD)により確認されるSi相と、Si、R元素及びA元素を含む相とを有する合金粒子を含む。
前記合金粒子においてSiは、Liを吸蔵・放出する能力がある元素である。一般にSi含有量が多いほど、リチウムイオン二次電池の放電容量は多くなるが、サイクル寿命は低下する傾向にある。そこで、優れたサイクル特性と放電容量とを両立させるために、Siの含有量を30.0重量%以上80.0重量%以下の範囲に、好ましくは35.0重量%以上76.0%以下の範囲に制御する。Siの含有量が30.0重量%未満の場合、充放電容量が低くなり、所望の容量が得られないおそれがある。またSi含有量が80.0重量%を超える場合は、Liの吸蔵・放出の際に活物質の膨張・収縮が大きく、サイクル特性の低下が顕著になる。
前記合金粒子においてR元素は、Sc、Yを含む希土類元素からなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。R元素は、電子供与性が大きく、比較的密度の高い元素である。R元素としては、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Dy及びYからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、特に、Sm、Gd及びDyからなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。R元素の含有量は10.0重量%以上50.0重量%以下の範囲、好ましくは15.0重量%以上50.0%以下の範囲に制御する。R元素の含有量が10.0重量%未満の場合、XRDにより確認されるSi、R元素及びA元素を含む相が少なくなる傾向となり、Liの吸蔵・放出の際に活物質の膨張・収縮の抑制効果が低下してリチウムイオン二次電池のサイクル特性が悪くなるおそれがある。R元素の含有量が50.0重量%を超える場合は、リチウムイオン二次電池の充放電容量が低くなり、所望の効果が得られなくなるおそれがある。
前記合金粒子においてA元素は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、B、P、Mn、Ag、Sb、Bi、Hf、Co、Cr、C、Mo、Nb、V、Al、Cu、Fe、Ni、W、Ti、Zr、Zn、Sn、Ga、In及びTaからなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。A元素は得られるリチウムイオン二次電池のサイクル特性に寄与する元素である。A元素の含有量は0.01重量%以上30.0重量%以下の範囲、好ましくは0.01重量%以上25.0重量%以下、特に好ましくは1.0重量%以上25.0重量%以下の範囲に制御する。A元素が上記範囲内において、XRDにより確認されるA相が析出する場合がある。このA相については後で説明するが、いくらか含んでいてもよい。ただし、過剰に含むとリチウムイオン二次電池の初期可逆率が悪くなるおそれがある。
A元素の含有量が0.01重量%未満の場合、XRDにより確認されるSi、R元素及びA元素を含む相が少なくなる傾向となり、Liの吸蔵・放出の際に活物質の膨張・収縮の抑制が低下し、リチウムイオン二次電池のサイクル特性が悪くなるおそれがある。またSi、R元素及びA元素を含む相が得られず、リチウムイオン二次電池の初期可逆率が低くなるおそれがある。A元素の含有量が30.0重量%を超える場合は、A相が過剰に析出し、リチウムイオン二次電池の初期可逆率が低くなるおそれがある。
なお、Si、R元素及びA元素を含む合金粒子の組成は、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析による定量分析で確認することができる。
前記合金粒子は、Si、R元素及びA元素以外の元素を不可避的不純物として微量であれば含有しても良い。
前記合金粒子において、Si相と、Si、R元素及びA元素を含む相とは、ともにXRDにより確認される。Si相はリチウムイオン二次電池における充放電容量に寄与する相であり、上記粒子中におけるSi相の含有量を多くすることで充放電容量の増加が期待できる。一方、Si相の含有量を多くしすぎると、上記合金粒子の微粉化が促進され、リチウムイオン二次電池のサイクル寿命が低下するおそれがある。Si、R元素及びA元素を含む相は、Si相のマトリクスとして働き、充放電に伴う体積変化で生じる応力を一層緩和させることができる。それに伴い、リチウムイオン二次電池のサイクル特性を向上させつつ、高容量であるものの充放電時の体積変化が大きいSi相の活物質中における比率を高めることができるという利点がある。
Si、R元素及びA元素を含む相としては、RA2Si2相やRASi相など各種存在するが、その中でRA2Si2相を含むことが好ましい。
Si相とRA2Si2相との存在比率は、例えば、リチウムイオン二次電池の充放電容量とサイクル特性の向上又は負極活物質の膨張・収縮の抑制とのバランスの観点からは、XRDにより2θ=28.4±0.2°付近で確認されるSi相の最強ピーク((111)面のピーク)の積分強度と、2θ=27.9±0.2°付近で確認されるRA2Si2相の最強ピーク((011)面のピーク)の積分強度との比((RA2Si2相)/(Si相))が0.05以上0.40以下の範囲とすることが好ましい。
ここでいう積分強度はXRDより得られた各最強ピーク曲線の面積を表しており、該積分強度はX線回折装置(例えば、株式会社リガク製、UltimaIV)のCuKα線を使用したX線回折スペクトルより求められる。
本発明の負極活物質に用いる合金粒子は、A元素の含有量によりA相を含む場合がある。A元素の含有量が少なければA相は析出せず、A元素の含有量が多ければA相は析出する。A相はある一定量含むと優れた電池特性を得ることができるが、A相が過剰に析出すると初期可逆率が悪くなるおそれがある。
A相の含有量は、2θ=28.4±0.2°付近で確認されるSi相の最高ピーク((111)面のピーク)の積分強度と、2θ=38.4±0.2°付近で確認されるA相の最高ピーク((111)面のピーク)の積分強度との比((A相)/(Si相))が0以上0.20以下の範囲であることが好ましい。
本発明の負極活物質に用いる合金粒子は、例えば、単ロール法、双ロール法又はディスク法等のストリップキャスト法、金型鋳造法、各種アトマイズ法、メカニカルアロイング法(メカニカルミリング法)、アーク溶解法により製造することができるが、所望の相を有する合金粒子が得られれば特に限定されない。
得られる合金粒子は、必要に応じて熱処理を行うことができる。熱処理は、不活性雰囲気下、通常300〜1200℃、0.5〜30時間の条件で行うことができる。
また、得られる合金粒子は、必要に応じて粉砕することができる。粉砕方法は、ジェットミル、フェザーミル、ハンマーミル、ボールミル、スタンプミル、アトライターミル等の公知の粉砕機を用い、粉砕条件を適宜変更することで行うことができる。また、乳鉢等を用いた粉砕も可能であるが、特にこれらの手段に限定されない。必要に応じて粉砕後に篩い分けることで、所望の粒度の合金粉末を得ることができる。
本発明の負極活物質に用いる合金粒子は、平均粒子径D50が、通常1〜50μm、好ましくは5〜30μmである。該合金粒子の形状は特に制限はない。平均粒子径D50は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(例えば、製品名「MICROTRAC HRA」、型番9320-X100、日機装株式会社製)によって測定することができる。
本発明の負極活物質は、上述の合金粒子をそのまま負極活物質として用いることができる他、他の負極活物質と混合することも可能である。
本発明の負極は、集電体と、本発明の負極活物質を含む活物質層とを備える。該活物質層は、通常、集電体の少なくとも一方の面に形成され、該活物質層には本発明の負極活物質が全体にわたりほぼ均一に分散した状態で存在しているのが好ましい。
活物質層の厚みは、通常0.5〜40μm、好ましくは0.5〜30μm、さらに好ましくは0.5〜25μmである。活物質層の厚みをこの範囲に設定することで、リチウムイオン二次電池のエネルギー密度を十分に向上させつつ、負極の強度を十分なものとすることができ、また活物質層での合金粒子の脱落を効果的に防止できる。
集電体は、リチウムイオン二次電池用負極の集電体として従来用いられているものと同様のものを用いることができる。集電体は、リチウム化合物の形成能の低い金属材料から構成されることが好ましい。ここで、「リチウム化合物の形成能の低い」とは、リチウムと金属間化合物もしくは固溶体を形成しないか、又は形成したとしてもリチウムが微量であるかもしくは非常に不安定であることを意味する。そのような金属材料としては、例えば、銅、ニッケル、ステンレスが好ましく挙げられる。またコルソン合金箔に代表されるような銅合金箔の使用も可能である。集電体の厚みは、負極の強度維持と、エネルギー密度向上とのバランスを考慮すると、9〜35μmが好ましい。なお、集電体として銅箔を使用する場合には、クロメート処理や、トリアゾール系化合物及びイミダゾール系化合物等の有機化合物を用いた防錆処理を施しておくことが好ましい。
本発明の負極は、例えば、本発明の負極活物質、結着剤及び導電剤を溶剤に分散させて負極合剤を調製し、該合剤を集電体の少なくとも一方の表面に塗工し、乾燥させて活物質層を形成する方法により製造することができる。
上記結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリルブタジエン共重合体、カルボキシメチルセルロースが挙げられる。
上記導電剤としては、例えば、鱗片状黒鉛のような天然黒鉛、人造黒鉛、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の炭素質材が挙げられる。
本発明の二次電池は、本発明の負極と、正極と、セパレータと、電解質とを備える。
正極としては、リチウムイオン二次電池の正極に利用可能なものであれば特に限定されず、例えば、公知の正極から適宜選択することができる。
セパレータとしては、大きなイオン透過度、所定の機械的強度、および電子絶縁性を有する微多孔性薄膜の使用が好ましい。電解質に対する耐性と疎水性に優れていることから、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド等の材料からなる微多孔性薄膜の使用が好ましく、これらの材料は、単独で用いても、複数を組み合わせて用いても良い。製造コストの観点からは、安価なポリプロピレン等を用いることが有利である。
電解質としては、有機溶媒及び該有機溶媒に溶解させる溶質からなる非水電解液や、固体電解質が挙げられ、公知のものを特に制限無く用いることができる。
非水電解液に用いる有機溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、エチレンオキシド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、ギ酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトン等の非プロトン性有機溶媒が挙げられ、使用に際しては単独もしくは2種以上の混合溶媒として用いることができる。
上記有機溶媒に溶解させる溶質としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(CF3SO22、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、テトラクロロホウ素酸リチウム、テトラフェニルホウ素酸リチウム、イミド類が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて用いても良い。
電解質としては、例えば、ポリエチレンオキサイド系等の高分子電解質、Li2S−SiS2、Li2S−P25、Li2S−B23等の硫化物系電解質が挙げられる。また、高分子に非水電解質溶液を保持させた、いわゆるゲルタイプのものを用いることもできる。
本発明の二次電池の形状は、円筒型、積層型、コイン型等、種々の形状が挙げられる。本発明の二次電池は、いずれの形状であっても、上述の構成要素を電池ケースに収納し、正極及び負極から正極端子及び負極端子までの間を、集電用リード等を用いて接続し、電池ケースを密閉することにより製造することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
(負極活物質の製造)
Siと、R元素であるGdと、A元素であるAlとを質量比でSi:Gd:Al=73.7:20.92:5.38となるように、Si、Gd及びAlを秤量し、高周波溶解炉にてArガス雰囲気中で溶解して合金溶融物とした。その後、この溶融物を銅製水冷ロールを備えた単ロール鋳造装置を用いたストリップキャスト法にて急冷・凝固して合金鋳片を得た。得られた合金鋳片をジェットミルにて粉砕を行い、該粉砕粉をレーザー回折散乱式粒度分布測定装置(製品名「MICROTRAC HRA」、型番9320-X100、日機装株式会社製)によって測定した。その結果、平均粒子径(D50)が7.233μmの粒度のリチウムイオン二次電池用負極活物質の合金粒子(Si−Gd−Al合金粉末)を得た。得られた合金粒子の組成をICPで分析したところSi=73.7重量%、Gd=20.92重量%、Al=5.38重量%であった。さらに負極活物質である合金粒子をX線回折装置(株式会社リガク製、UltimaIV)を用いて粉末X線回折した。結果を図1に示す。図1より、少なくともSi相とRA2Si2相であるGdAl2Si2相とが確認されたが、A相であるAl相は確認されなかった。2θ=28.4±0.2°付近で確認されるSi相の最強ピーク((111)面のピーク)の積分強度と2θ=27.9±0.2°付近で確認されるGdAl2Si2相の最強ピーク((011)面のピーク)の積分強度との比((GdAl2Si2相)/(Si相))は0.28であった。これらの結果をICPによる定量分析、粒度測定の結果と併せて表1に示す。
(負極の製造)
上述で得られた負極活物質(Si−Gd−Al合金粉末)0.5g、導電剤(アセチレンブラック)0.375g、結着剤(ポリフッ化ビニリデン)0.375gを秤量し、適量のN−メチルピロリドンを加えて、乳鉢でよく混練し、電極ペーストを得た。得られた電極ペーストをドクターブレード法により銅箔に塗布し、乾燥後、プレス機で加圧成形した。その後、所定の寸法に裁断し、リチウムイオン二次電池用負極とした。
(電極評価)
上記で得られた負極を用いて充放電試験用コインセルを構成した。該コインセルには対極に金属リチウム箔、試験極として上記で得られた負極を、セパレータを介して配置した。その中に、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の1:2混合溶媒中に、支持電解質のLiPF6を1M濃度で溶解させた電解液を注入し、コインセル型電池を作製した。作製したコインセル型電池を用い、測定温度を25℃とし、充電条件として、0.20mA/cm2で0.005V(vs参照極)に達するまでCC(一定電流)充電を行い、その後0.03mAに達するまでCV(一定電圧)充電を行った。
一方、放電条件として、0.20mA/cm2で2.0V(vs参照極)まで放電を行った。また(充電−放電)を1サイクルとし、50サイクルまで測定を行った。1サイクル目の放電容量と、1サイクル目の充放電効率を表す初期可逆率(%)=(1サイクル目の放電容量)/(1サイクル目の充電容量)×100と、サイクル特性を評価するために用いた容量維持率(%)=50サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量×100とを求めた。結果を表1に示す。また得られた1サイクル目の充放電曲線を図2に示す。
実施例2〜10、比較例1〜4
原料の配合を表1に示す組成の負極活物質となるように変更した以外は、実施例1と同様に負極活物質の合金粒子を得た。得られた負極活物質について、実施例1と同様な測定及び試験を行った。また実施例1と同様に負極を作製し、電極評価を行った。結果を表1に示す。1サイクル目の放電容量、初期可逆率(%)および容量維持率(%)の結果を表1に示す。また実施例2及び6の1サイクル目の充放電極性を図3及び4に、更に比較例1〜3の1サイクル目の充放電曲線を図5〜7に示す。
Figure 2014116297

Claims (8)

  1. SiとR元素(RはSc、Yを含む希土類元素からなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。)とA元素(Aはアルカリ金属、アルカリ土類金属、B、P、Mn、Ag、Sb、Bi、Hf、Co、Cr、C、Mo、Nb、V、Al、Cu、Fe、Ni、W、Ti、Zr、Zn、Sn、Ga、In及びTaからなる群から選ばれる少なくとも1種を示す。)とを含み、Siの含有量が30.0重量%以上80.0重量%以下、R元素の含有量が10.0重量%以上50.0重量%以下、及びA元素の含有量が0.01重量%以上30.0重量%以下であり、粉末X線回折(XRD)により確認されるSi相と、Si、R元素及びA元素を含む相とを有する合金粒子を含むリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  2. Si、R元素及びA元素を含む相が、RA2Si2相である請求項1記載の負極活物質。
  3. 2θ=28.4±0.2°付近で確認されるSi相の最強ピーク((111)面のピーク)の積分強度と、2θ=27.9±0.2°付近で確認されるRA2Si2相の最強ピーク((011)面のピーク)の積分強度との比((RA2Si2相)/(Si相))=0.05以上0.40以下である請求項2記載の負極活物質。
  4. 2θ=28.4±0.2°付近で確認されるSi相の最強ピーク((111)面のピーク)の積分強度と、2θ=38.4±0.2°付近で確認されるA相の最強ピーク((111)面のピーク)の積分強度との比((A相)/(Si相))=0以上0.20以下である請求項1〜3のいずれかに記載の負極活物質。
  5. A元素がAlである請求項1〜4のいずれかに記載の負極活物質。
  6. R元素が、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Dy又はYからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜5のいずれかに記載の負極活物質。
  7. 集電体と、請求項1〜6のいずれかに記載の負極活物質を含む活物質層とを備えたリチウムイオン二次電池用負極。
  8. 請求項7記載の負極と、正極と、セパレータと、電解質とを備えたリチウムイオン二次電池。
JP2013235195A 2012-11-14 2013-11-13 リチウムイオン二次電池用負極活物質 Active JP6245954B2 (ja)

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