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JP2014106458A - 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント - Google Patents

感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント Download PDF

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JP2014106458A
JP2014106458A JP2012260993A JP2012260993A JP2014106458A JP 2014106458 A JP2014106458 A JP 2014106458A JP 2012260993 A JP2012260993 A JP 2012260993A JP 2012260993 A JP2012260993 A JP 2012260993A JP 2014106458 A JP2014106458 A JP 2014106458A
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photosensitive resin
photosensitive
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Yoshio Tanaka
恵生 田中
Toshimasa Nagoshi
俊昌 名越
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Resonac Corp
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】ワニス状態での安定性に優れ、かつ塗膜形成性に優れた白色感光性樹脂組成物、及びドライフィルムタイプのアルカリ現像可能な白色感光性ソルダーレジストを提供する。
【解決手段】(a)エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する樹脂と、(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマーと、(c)光重合開始剤と、(d)熱硬化剤と、(e)白色顔料を含有する、感光性樹脂組成物であって、前記(e)白色顔料が、平均粒子径が0.1〜0.9μmであり、かつ最大粒子径が2μm以下である、感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、プリント配線板用、半導体パッケージ基板用、フレキシブル配線板用の感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメントに関する。
各種の電子機器の小型化、軽量化に伴い、プリント配線板、半導体パッケージ基板、フレキシブル配線板等には、微細な開口パターンを形成できる感光性のソルダーレジストが用いられている。
ソルダーレジストには、一般に、現像性、絶縁信頼性、はんだ耐熱性及び金めっき耐性といった特性が求められる。特に近年では、上記特性に加えて、パッケージ基板の高密度集積化が進み、回路の微細化に伴うソルダーレジストの高解像性、良好なビア形状及び表面平滑性が要求されている。
ソルダーレジスト用の感光性樹脂組成物は、特にプリント配線板の分野では、通常液状の感光性樹脂組成物が用いられている。そして、熱硬化性のエポキシ樹脂と、アルカリ現像性を付与するためのカルボン酸基を含有する感光性プレポリマーとを別々に分けた2液型の感光性樹脂組成物からソルダーレジストを形成するのが一般的である。感光性プレポリマーとしては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂にアクリル酸を付加した後、酸無水物等で酸変性したアルカリ現像可能な感光性プレポリマーが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
上記2液型の感光性樹脂組成物は、エポキシ樹脂と感光性プレポリマーのカルボン酸基の反応が室温でも進行するため、2液を混合した後の保存安定性(ポットライフ)が数時間から一日と短く、使用直前に混合しなければならない等、使用条件に制限が生じる。こうした問題を避けるために、近年では、熱硬化剤としてエポキシ樹脂の代わりにブロック型イソシアネート化合物を用いて保存安定性を向上させた1液型の感光性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、近年、膜厚の均一性、表面平滑性、薄膜形成性、取り扱い性を良好にする観点から、ドライフィルムタイプのソルダーレジスト用の感光性樹脂組成物が強く望まれている。このような感光性樹脂組成物によれば、上記の特性の他、ソルダーレジスト形成のための工程の簡略化やソルダーレジスト形成時の溶剤排出量の低減といった効果が得られる。これまでにも種々のドライフィルムタイプのソルダーレジスト用の感光性樹脂組成物が開発されている。例えば、特許文献3では、カルボキシル基を有するポリマー、光重合性化合物、光重合開始剤及びビスマレイミド化合物を含有する感光性フィルムが、特許文献4では、無水マレイン酸共重合体の無水物基に対して0.1〜1.2当量の1級アミン化合物を反応させて得られた共重合体、重合性化合物及び光重合開始剤を含有する感光性フィルムが開示されている。
特開昭61−243869号公報 特開2001−305726号公報 特開2004−287267号公報 特開2005−316431号公報
感光性ソルダーレジストは検査の簡便性、検査装置の仕様から緑色が従来好まれていた。しかしながら多種多様な目的で使用されることが増え、白、黄、黒等様々な色が開発されるようになった。
例えば、従来はアンダーフィルのダム用途として液状感光性ソルダーレジストが使用されていたが、薄膜形成性が良好なフィルムタイプ感光性ソルダーレジストが使用されるようになり、視認性の点から緑色以外の白、黄等の色が求められている。
ドライフィルムタイプの感光性ソルダーレジストは、塗工前のワニスの状態において、液状のソルダーレジストより粘度を低く設定する必要がある。この粘度が高い場合、塗膜外観不良が生じ易い。例えば、ワニス内部に含まれる気泡が充分に抜けず、塗工の際に気泡が割れてしまい欠点となる可能性がある。
一方でパッケージ基板接続端子の狭ピッチ化によりソルダーレジストには薄膜形成性が求められている。そこで、フィルムタイプソルダーレジストは薄膜塗工を行うために、ワニスの粘度を下げて塗工する必要がある。しかしながら、ソルダーレジストの着色に使用する従来の白色顔料では、ワニス状態において白色顔料同士が凝集し、大きな粒となり、スジや異物といった塗膜外観不良を起こしていた。
本発明は、ワニス状態での安定性に優れ、かつ塗膜形成性に優れた白色感光性樹脂組成物、及びドライフィルムタイプのアルカリ現像可能な白色感光性ソルダーレジストを提供することを目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
(1)(a)分子内に少なくとも1個以上のエチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する樹脂と、(b)分子内に少なくとも1個以上のエチレン性不飽和基とを有する光重合性モノマーと、(c)光重合開始剤と、(d)熱硬化剤と、(e)平均粒子径が0.1〜0.9μmであり、かつ最大粒子径が2μm以下である白色顔料を含有する感光性樹脂組成物。
(2)(e)成分が、ルチル型酸化チタンである、(1)に記載の感光性樹脂組成物。
(3)支持体と、該支持体上に形成された(1)又は(2)に記載の感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層とを備える感光性エレメント。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、(a)分子内に少なくとも1個以上のエチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する光ラジカル反応性の樹脂と、(b)分子内に少なくとも1個以上のエチレン性不飽和基とトリシクロデカン構造とを有する光重合性モノマー、(c)光重合開始剤と、(d)熱硬化剤と、(e)平均粒子径が0.1〜0.9μmであり、かつ最大粒子径が2μm以下である白色顔料を含有する。
以下、これらの各成分について説明する。
<(a)成分(エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する樹脂)>
本発明の(a)成分である分子内に少なくとも1個以上のエチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する樹脂としては、例えば、エポキシ化合物(a1)と不飽和モノカルボン酸(a2)のエステル化物に飽和又は不飽和多塩基酸無水物(a3)を付加した付加反応物等を用いることができる。これらは、二段階の反応によって得ることができる。最初の反応(以下、便宜的に「第一の反応」という。)では、エポキシ化合物(a1)と不飽和モノカルボン酸(a2)とが反応する。次の反応(以下、便宜的に「第二の反応」という。)では、第一の反応で生成したエステル化物と、飽和又は不飽和多塩基酸無水物(a3)とが反応する。
本発明で使用できる(a)成分としては商業的に、CCR−1218H、CCR−1159H、CCR−1222H、PCR−1050、TCR−1335H、ZAR−1035、ZAR−2001H、ZFR−1185及びZCR−1569H(以上、日本化薬株式会社製、商品名)、UE−EXP−2810、UE−EXP−3073(以上、DIC株式会社製、商品名)等が入手可能である。
(a)成分のカルボキシル基を有する樹脂は、その酸価が、20〜180mgKOH/gであることが好ましく、30〜150mgKOH/gであることがより好ましく、40〜120mgKOH/gであることが更に好ましい。これにより、感光性樹脂組成物のアルカリ水溶液による現像性が良好となり、優れた解像度が得られるようになる。
ここで、酸価は以下の方法により測定することができる。まず、測定樹脂溶液約1gを精秤した後、その樹脂溶液にアセトンを30g添加し、樹脂溶液を均一に溶解する。次いで、指示薬であるフェノールフタレインをその溶液に適量添加して、0.1NのKOH水溶液を用いて滴定を行う。そして、次式により酸価を算出する。
A=10×Vf×56.1/(Wp×I)
なお、式中、Aは酸価(mgKOH/g)を示し、Vfはフェノールフタレインの滴定量(mL)を示し、Wpは測定樹脂溶液質量(g)を示し、Iは測定樹脂溶液の不揮発分の割合(質量%)を示す。
また、(a)成分のカルボキシル基を有する樹脂の重量平均分子量(Mw)は、塗膜性の観点から、3000〜30000であることが好ましく、5000〜20000であることがより好ましく、7000〜15000であることが更に好ましい。
なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値から求めることができる。
<(b)成分(エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー)>
本発明の(b)成分は、分子内に少なくとも1個以上のエチレン性不飽和基を有する光重合性モノマーである。
このような化合物としては、例えば、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー又はウレタンオリゴマーが挙げられる。また、これら以外にも、ノニルフェノキシポリオキシエチレンアクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β´−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシアルキル−β´−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−o−フタレート等のフタル酸系化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、EO変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(b)成分は、アルカリ現像性を良好にする観点から、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(b)成分は、感度及び解像性を良好にする観点から、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンを含むことがより好ましい。2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
上記化合物のうち、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、日立化成工業株式会社製の商品名「FA−321M」又は新中村化学工業株式会社製の商品名「BPE−500」として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、新中村化学工業株式会社製の商品名「BPE−1300」として商業的に入手可能である。
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパンが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
(b)成分は、密着性、解像性及び耐電食性のバランスを良好にする観点から、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物を含んでもよい。多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14でありプロピレン基の数が2〜14であるポリエチレン・ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO・PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、EO変性グリセリルトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセリルトリ(メタ)アクリレート及びEO・PO変性グリセリルトリ(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記化合物のうち、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートは東亞合成化学株式会社製の商品名「KAYARAD−DPHA」、トリメチロールプロパントリエトキシトリアクリレートは日本化薬株式会社製の商品名「SR−454」として商業的に入手可能である。
なお、「EO」とは「エチレンオキサイド」のことをいい、「PO」とは「プロピレンオキサイド」のことをいう。また、「EO変性」とはエチレンオキサイドユニット(−CH−CH−O−)のブロック構造を有することを意味し、「PO変性」とはプロピレンオキサイドユニット(−CH−CH−CH−O−)又はイソプロピレンオキサイドユニット(−CH−CH(CH)−O−、−CH(CH)−CH−O−)のブロック構造を有することを意味する。
ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーと、イソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物や、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、及びEO又はPO変性ウレタンジ(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
<(c)成分(光重合開始剤)>
本発明で用いる(c)光重合開始剤としては、使用する露光機の光波長にあわせたものであれば特に制限はなく、公知のものを利用することができる。具体的には例えば、ベンゾフェノン、N,N´−テトラアルキル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパノン−1、4,4´−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4´−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノベンゾフェノン等の芳香族ケトン類、アルキルアントラキノン、フェナントレンキノン等のキノン類、ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンゾインアルキルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]等のオキシムエステル類、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン等のクマリン系化合物、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系化合物などが挙げられ、これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて用いることができる。
レジスト形状をより良好にする観点から、ホスフィンオキサイド系光重合開始剤を用いることが好ましい。そのような化合物としては、モノアシルホスフィンオキサイドのものとしては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドがあり、ビスアシルホスフィンオキサイドのものとしては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、が挙げられる。それぞれ、DAROCUR−TPO、IRGACURE−819(いずれもBASF社製、商品名(「DAROCUR」及び「IRGACURE」は登録商標))として商業的に入手可能である。
また、感度向上を目的にオキシムエステルを有する化合物を更に含有することが好ましい。上記オキシムエステルを有する化合物としては、例えば、(2−(アセチルオキシイミノメチル)チオキサンテン−9−オン)、(1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(o−アセチルオキシム))が挙げられる。市販品としては、IRGACURE−OXE01、IRGACURE−OXE02(いずれもBASF社製)等が挙げられる。
<(d)成分(熱硬化剤)>
(d)成分の熱硬化剤として、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ベンゾオキサジン化合物、オキサゾリン化合物、環状カーボナート化合物、ブロック化したイソシアネート、又はメラミン誘導体等が挙げられる。
エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールSジグリシジルエーテル等のビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェノールジグリシジルエーテル等のビフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノールジグリシジルエーテル等のビキシレノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールAグリシジルエーテル等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、及び、それらの二塩基酸変性ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
これらの化合物としては市販のものを用いることができる。例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテルとしてはjER828、jER1001及びjER1002(いずれも三菱化学株式会社製、商品名(「jER」は登録商標))等を挙げることができる。ビスフェノールFジグリシジルエーテルとしてはjER807(三菱化学株式会社製、商品名)等を挙げることができ、ビスフェノールSジグリシジルエーテルとしてはEBPS−200(日本化薬株式会社製、商品名)及びエピクロンEXA−1514(DIC株式会社製、商品名(「エピクロン」は登録商標))等を挙げることができる。
また、ビフェノールジグリシジルエーテルとしてはYL−6121(三菱化学株式会社製、商品名)等を挙げることができ、ビキシレノールジグリシジルエーテルとしてはYX−4000(三菱化学株式会社製、商品名)等を挙げることができる。更に、水添ビスフェノールAグリシジルエーテルとしてはST−2004及びST−2007(いずれも新日化エポキシ製造株式会社製、商品名)等を挙げることができ、上述した二塩基酸変性ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としてはST−5100及びST−5080(いずれも新日化エポキシ製造株式会社製、商品名)等を挙げることができる。
またオキセタン化合物の例としては、一分子中にオキセタン環を2つ以上有するものは全て含まれ、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルメチル)オキセタン、1,4−ベンゼンジカルボン酸−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エステル等を挙げることができる。具体的な例としては、東亞合成株式会社製のアロンオキセタンシリーズ(「アロンオキセタン」は登録商標)や宇部興産株式会社製のエタナコールオキセタンシリーズ(「エタナコール」は登録商標)がある。オキセタン化合物を用いる場合には、反応性が低いため、トリフェニルホスフィン等の硬化触媒を用いても良い。
その他、エポキシ化合物、オキセタン化合物同様に開環重合し、アウトガスの発生の少ない(d)熱硬化剤として、ベンゾオキサジン化合物、オキサゾリン化合物、環状カーボナート化合物を使用しても良い。
(d)熱硬化剤としてのブロック型イソシアネートは、常温(25℃)では不活性であるが加熱するとブロック剤が可逆的に解離してイソシアネート基を再生するもので、用いられるイソシアネート化合物としては、イソシアヌレート型、ビウレット型、アダクト型が挙げられるが密着性の見地からはイソシアヌレート型が好ましい。これらは、単独で又は2種類以上で使用される。上記ブロック剤としては、ジケトン類、オキシム類、フェノール類、アルカノール類及びカプロラクタム類から選ばれる少なくとも一種の化合物が挙げられる。
具体的には、メチルエチルケトンオキシム、ε−カプロラクタム等が挙げられる。ブロック型イソシアネートは市販品として容易に入手可能であり、例えば、スミジュールBL−3175、デスモジュールTPLS−2957、TPLS−2062、TPLS−2957、TPLS−2078、BL4165、TPLS2117、BL1100、BL1265、デスモサーム2170、デスモサーム2265(住化バイエルウレタン株式会社製、商品名(「スミジュール」、「デスモジュール」及び「デスモサーム」は登録商標))、コロネート2512、コロネート2513、コロネート2520(日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名(「コロネート」は登録商標))、B−830、B−815、B−846、B−870、B−874、B−882(三井武田ケミカル株式会社製、商品名)等が挙げられる。ブロック剤の解離温度は120〜200℃のものが好ましい。
特に、絶縁性が求められる場合には、構造中に、イソシアヌル骨格、又はベンゼン環のような芳香族環を含むことが望ましい。このようなブロック型イソシアネートとしては、スミジュールBL−3175、スミジュールBL−4265、B−870などが挙げられる。
メラミン誘導体としては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン等のアミノ基含有化合物にアルデヒドを反応させて得られる初期縮合物であり、例えば、トリメチロールメラミン樹脂、テトラメチロールメラミン樹脂、ヘキサメチロールメラミン樹脂、ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂、ヘキサブトキシメチルメラミン樹脂、N,N´−ジメチロール尿素樹脂、サイメル300、サイメル301、サイメル303、サイメル325、サイメル350等のメラミン樹脂(日本サイテックインダストリーズ株式会社製メラミン樹脂の商品名(「サイメル」は登録商標))、メラン523、メラン623、メラン2000等のメラミン樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名(「メラン」は登録商標))、メラン18等の尿素樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名)、メラン362A等のベンゾグアナミン樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名)などが挙げられる。特に好ましいアミノ樹脂としては、ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂を挙げることができる。
(d)熱硬化剤が、ブロック化したイソシアネート、又はメラミン誘導体である場合、本発明では、熱硬化時におけるアウトガスの発生を抑制する観点で、樹脂組成物中の添加量が、樹脂分100質量部に対し、前記熱硬化剤、ブロック化したイソシアネート、メラミン誘導体量が20質量部以下、好ましくは10質量部以下で用いることが望ましい。
<(e)成分(白色顔料)>
本発明において(e)成分は平均粒子径が0.1〜0.9μm、最大粒子径が2μm以下の白色顔料である。白色顔料の平均粒子径は、0.1〜0.5μmであることがより好ましい。本発明の大きな特徴は、(e)成分の白色顔料において、平均粒子径及び最大粒子径を制御したところにある。平均粒子径が0.1μm以上であると発色性が良好であり、白色となる。一方で平均粒子径が0.9μm以下であり最大粒子径が2μm以下であるとワニス状態での安定性が良好であり、かつ良好な塗膜形成性も得られる。
ここで本発明において平均粒子径とは、粒子径分布において、小径側から質量累積分布曲線を描いた場合に、累積50質量%となる質量平均粒子径(D50)の事を指す。なお、本明細書中、平均粒子径及び最大粒子径は、マイクロトラック法又はナノトラック法(「マイクロトラック」及び「ナノトラック」は登録商標)を用いて測定されるものをいう。
本発明で用いる(e)白色顔料としては、上記の平均粒子径と最大粒子径を満たすもので、感光性樹脂組成物を白色に着色できるものであれば特に制限はないが、例えば、酸化チタン、鉛白、チタニウムホワイト、ジンクホワイト等が挙げられる。中でも酸化チタンであることが好ましく、ルチル型の結晶構造を有する酸化チタンであることがより好ましい。
なお、感光性樹脂組成物は、上記した(a)〜(e)成分に加えて所望の特性に応じて、その他の成分を更に含んでもよい。
また、本発明では、密着性、硬度等の特性を向上する目的で必要に応じて(f)無機フィラーを用いることが好ましい。無機フィラーとしては、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、粉状酸化珪素、無定形シリカ、タルク、クレー、焼成カオリン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉等の無機充填剤が使用できる。その使用量は、好ましくは0〜70質量%である。
また、本発明では、必要に応じて(g)希釈溶剤を用いることが望ましい。希釈剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、ヘキサノール等の脂肪族アルコール類、ベンジルアルコール、シクロヘキサン等の炭化水素類、ジアセトンアルコール、3−メトキシ−1−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、メチルヘキシルケトン、エチルブチルケトン、ジブチルケトン等の脂肪族ケトン類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテル類及びそのアセテート、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類及びそのアセテートジエチレングリコールジアルキルエーテル類、トリエチレングリコールアルキルエーテル類、プロピレングリコールアルキルエーテル類及びそのアセテート、ジプロピレングリコールアルキルエーテル類、また、トルエン、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ若しくはソルベントナフサ等の石油系溶剤、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル等のカルボン酸エステル類、アミン、アミド類の例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等や、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、3−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−2−ペンタノン、6−ヒドロキシ−2−ヘキサノン等の溶剤を単独、或いは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
感光性樹脂組成物が銅等の金属と密着することが必要とされる場合、密着性向上剤として、メラミン、ジシアンジアミド、トリアジン化合物及びその誘導体、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の添加剤を含有することができる。具体的には、例えば、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン−フェノール−ホルマリン樹脂、ジシアンジアミド、エチルジアミノ−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−s−トリアジン、四国化成工業株式会社製の商品名「2MZ−AZINE」、「2E4MZ−AZINE」、「C11Z−AZINE」、「2MA−OK」が挙げられる。
また、必要に応じてハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジン等の重合禁止剤、ベントン、モンモリロナイト、エアロジル、アミドワックス等のチキソ性付与剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤、レベリング剤を用いることができる。
感光性樹脂組成物中の各成分の含有量は、(a)成分と(b)成分の合計100質量部に対して、(a)成分が30〜80質量部、(b)成分が20〜70質量部となることが好ましい。更には(a)成分が40〜75質量部、(b)成分が25〜60質量部を配合してあることがより好ましい。また、(c)成分は0.1〜30質量部、好ましくは、0.1〜20質量部、更に好ましくは0.1〜10質量部を配合してあることが好ましい。(d)成分は3〜50質量部であることが好ましく、更に5〜40質量部であることが好ましい。(e)成分は、0.01〜10質量部である事か好ましく、更に1〜7質量部である事が好ましい。
本発明に用いる希釈剤の含有量は、支持体に塗布し感光性フィルムとして使用する場合には、塗布前のワニス状態では、全質量中の30〜70質量%含有させることが好ましい。その後、フィルムとした後は、フィルム作製時の乾燥工程において揮発させるため、希釈剤の含有量は3質量%以下となる。
次に、本発明の感光性フィルムについて説明する。
本発明の感光性フィルムは、支持体と、該支持体上に形成された本発明の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層とを備えるものである。感光性樹脂組成物層上には、該感光性樹脂組成物層を被覆する保護フィルムを更に備えていてもよい。
感光性樹脂組成物層は、本発明の感光性樹脂組成物を上記溶剤又は混合溶剤に溶解して固形分30〜80質量%程度の溶液とした後に、かかる溶液を支持体上に塗布して形成することが好ましい。感光性樹脂組成物層の厚みは、用途により異なるが、加熱及び/又は熱風吹き付けにより溶剤を除去した乾燥後の厚みで、5〜200μmであることが好ましく、15〜60μmであることがより好ましい。この厚みが5μm以上であれば工業的に容易に塗工することができ、200μm以下であると本発明により奏される上述の効果が得られやすく、特に、物理特性及び解像度に優れる傾向がある。
感光性フィルムが備える支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムなどが挙げられる。
支持体の厚みは、5〜100μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。この厚みが5μm以上であれば現像前に支持体を剥離する際に当該支持体が破れることを防止することができ、また、100μm以下であると解像度及び可撓性に優れる傾向がある。本発明においては、上述したような変性エポキシ樹脂を用いて感光性樹脂組成物層を形成するので、支持体の厚みが従来のものと比較してより厚い場合、例えば25μm超100μm以下の場合であっても、その可撓性及び解像度を維持することができる。
上述したような支持体と感光性樹脂組成物層との2層からなる感光性フィルム又は支持体と感光性樹脂組成物層と保護フィルムとの3層からなる感光性フィルムは、例えば、そのまま貯蔵してもよく、又は保護フィルムを介在させた上で巻芯にロール状に巻き取って保管することができる。
本発明の感光性樹脂組成物又は感光性フィルムを用いたレジストパターンの形成方法は、初めに、それぞれ、公知のスクリーン印刷、ロールコータにより塗布する工程、又はラミネート等により貼り付ける工程により、レジストを形成する基板上に積層する。次いで、必要に応じて上述した感光性フィルムから保護フィルムを除去する除去工程を行い、活性光線を、マスクパターンを通して、感光性樹脂組成物層の所定部分に照射して、照射部の感光性樹脂組成物層を光硬化させる露光工程を行う。照射部以外の感光性樹脂組成物層は、次の現像工程により除去される。なお、レジストを形成する基板とは、プリント配線板、半導体パッケージ用基板、フレキシブル配線板を指す。
活性光線の光源としては、公知の光源、例えば、カーボンアーク灯、水銀蒸気アーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線を有効に放射するものが用いられる。また、写真用フラッド電球、太陽ランプ等の可視光を有効に放射するものも用いられる。更に直接描画方式のダイレクトレーザ露光を用いても良い。それぞれのレーザ光源、露光方式に対応する成分(c)を用いることにより優れたパターンを形成することが可能となる。
現像工程では、現像液として、例えば、20〜50℃の炭酸ナトリウムの希薄溶液(1〜5質量%水溶液)等のアルカリ現像液が用いられ、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法により現像する。
上記現像工程終了後、はんだ耐熱性、耐薬品性等を向上させる目的で、高圧水銀ランプによる紫外線照射や加熱を行うことが好ましい。紫外線を照射させる場合は必要に応じてその照射量を調整することができ、例えば0.2〜10J/cm程度の照射量で照射を行うこともできる。また、レジストパターンを加熱する場合は、100〜170℃程度の範囲で15〜90分間程度行われることが好ましい。更に、紫外線照射と加熱とを同時に行うこともでき、いずれか一方を実施した後、他方を実施することもできる。紫外線の照射と加熱とを同時に行う場合、はんだ耐熱性、耐薬品性等を効果的に付与する観点から、60〜150℃に加熱することがより好ましい。
この感光性樹脂組成物層は、基板にはんだ付けを施した後の配線の保護膜を兼ね、良好なラミネート温度安定性、優れた解像性、優れた平坦性、耐クラック性、HAST(Highly Accelerated temperature and humidity Stress Test)耐性、金めっき性を有するので、プリント配線板用、半導体パッケージ基板用、フレキシブル配線板用のソルダーレジストとして有効である。
このようにしてレジストパターンを備えられた基板は、その後、半導体素子などの実装(例えば、ワイヤーボンディング、はんだ接続)がなされ、そして、パソコン等の電子機器へ装着される。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(感光性樹脂組成物溶液の作製)
まず、表1に示す各成分を同表に示す配合量(質量部)で混合することにより、感光性樹脂組成物溶液を得た。表1に示す各成分は、下記のものを使用した。
<(a)成分(エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する樹脂)>
「UXE−3024」:ウレタン変性エポキシアクリレート(日本化薬株式会社製、商品名)。
「EXP−2810」:酸変性クレゾールノボラック型エポキシアクリレート(DIC株式会社製、商品名)
<(b)成分(エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー)>
「UX−5002D−M20」:トリシクロデカン構造含有ウレタンアクリレート(日本化薬株式会社製、商品名)
「KAYARAD−DPHA」:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製、商品名(「KAYARAD」は登録商標))。
<(c)成分(光重合開始剤)>
「DAROCUR−TPO」:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、商品名)。
「IRGACURE−OXE02」:エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(BASF社製、商品名)。
「SB−PI777」:2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン(Shuang−Bang Industrial Corporation製、商品名)。
「SB−PI799」:2、4−ジエチルチオキサントン(Shuang−Bang Industrial Corporation製、商品名)。
<(d)成分(熱硬化剤)>
「NC−3000H」:ビスフェノール型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名)
「BL−3175」:ブロック型イソシアネート(住化バイエルウレタン株式会社製、商品名)。
<(e)成分(白色顔料)>
「白色顔料−A」:(冨士色素株式会社製、酸化チタン)平均粒子径は0.3μm、最大粒子径は1μm以下。
「白色顔料−B」:(冨士色素株式会社製、酸化チタン)平均粒子径は0.3μm、最大粒子径は3μ以下。
「白色顔料−C」:(御国色素株式会社製、酸化チタン)平均粒子径は0.05μm、最大粒子径は0.1μ以下。
<その他成分>
「バリエースB−30」:硫酸バリウム「バリエースB−30」(堺化学工業株式会社製、商品名(「バリエース」は登録商標))を使用し、以下の方法で調製した硫酸バリウム分散液。
(b)成分20質量部(固形分)、上記硫酸バリウム40質量部、及びメチルエチルケトン40質量部を、スターミルLMZ(アシザワ・ファインテック株式会社製、商品名(「スターミル」は登録商標))で、直径1.0mmのジルコニアビーズを用い、周速12m/秒にて3時間分散して、硫酸バリウム分散液を得た。硫酸バリウムは上記で調製した分散液を配合することで、感光性樹脂組成物に含有させた。
実施例及び比較例の感光性樹脂組成物溶液には、希釈剤としてメチルエチルケトンを樹脂組成物溶液の固形分が60質量%となるように加えた。
Figure 2014106458
(感光性フィルムの作製)
次いで、上記で得られた感光性樹脂組成物溶液を、支持体である厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(G2−16、帝人株式会社製、商品名)上に均一に塗布することにより感光性樹脂組成物層を形成し、それを、熱風対流式乾燥機を用いて100℃で約10分間乾燥した。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は、20μmであった。
続いて、感光性樹脂組成物層の支持体と接している側とは反対側の表面上に、ポリエチレンフィルム(NF−15、タマポリ株式会社製、商品名)を保護フィルムとして貼り合わせ、感光性フィルムを得た。
(感光性フィルムの特性評価)
実施例1〜5及び比較例1〜5の感光性フィルムをそれぞれ用いて以下の各試験を行い、各感光性エレメントを用いた場合の、ワニス状態での安定性、塗膜性、色味、解像性、密着性について評価した。得られた結果を表2に示す。
(ワニス状態での安定性の評価)
得られたワニスを透明容器に入れ室温で3日放置し、以下の判定基準によりワニス状態での安定性を判定した。
「A」:ワニスに顔料の凝集が全く観察されないもの。
「B」:ワニス表面、或いは底部に僅かに顔料の凝集が観察できるもの。
「C」:ワニス全面に顔料の凝集が観察できるもの。
(塗膜性の評価)
得られた感光性フィルムの外観を観察し、以下の判定基準により塗膜性を判定した。
「○」:塗膜外観に色ムラやスジ/ハジキが観察されないもの。
「×」:塗膜概観に色ムラやスジ/ハジキが観察されるもの。
(色味の評価)
得られた感光性フィルムの外観を観察し、以下の判定基準により塗膜性を判定した。
「A」:充分に隠ぺい力があるもの。
「B」:向こうが透けて見え、隠ぺい力が無いもの。
(解像性の評価)
厚さ12μmの銅箔をガラスエポキシ基材に積層したプリント配線板用基板(E−679、日立化成工業株式会社製、商品名)の銅表面を砥粒ブラシで研磨し、水洗後、乾燥した。このプリント配線板用基板上に連プレス式真空ラミネータ(MVLP−500、株式会名機製作所製、商品名)を用いて、圧着圧力0.4MPa、プレス熱板温度80℃、真空引き時間20秒間、ラミネートプレス時間30秒間、気圧4kPa以下でラミネートを行い、前記感光性フィルムのポリエチレンフィルムを剥離して積層し、評価用積層体を得た。
評価用積層体上に、ネガとしてライン/スペース=X/Xμm(X=30〜100)の範囲で10μm刻みのラインパターンを有するフォトツールを密着させ、株式会社オーク製作所製、商品名:EXM−1201型露光機を使用して、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が16.0となるエネルギー量で露光を行った。次いで、常温で1時間静置した後、該積層体上のポリエチレンテレフタレートを剥離し、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液で、60秒間スプレー現像を行い、未露光部を除去し、レジストパターンを形成した。
形成されたレジストパターンを実体顕微鏡で観察し、ラインがきちんとなっており、スペース部分に現像残渣が無い部分の上記Xの値を限界解像性として判定した。
(密着性の評価)
評価用積層体上に、ネガとしてライン/スペース=X/400μm(X=30〜100)の範囲で10μm刻みのラインパターンを有するフォトツールを密着させ、株式会社オーク製作所製、商品名:EXM−1201型露光機を使用して、41段ステップタブレットの現像後の残存ステップ段数が16.0となるエネルギー量で露光を行った。次いで、常温で1時間静置した後、該積層体上のポリエチレンテレフタレートを剥離し、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液で、60秒間スプレー現像を行い、未露光部を除去し、レジストパターンを形成した。
形成されたレジストパターンを実態顕微鏡で観察し、以下の判定基準により密着性を判定した。
「A」:50μm以下のラインが密着しているもの。
「B」:50μmのラインが密着していないもの。
Figure 2014106458
表2に示した結果から明らかなように、本発明によれば、白色感光性ソルダーレジストがワニス安定性や塗膜性に優れた、プリント配線板、半導体パッケージ基板、フレキシブル配線板に最適な白色ソルダーレジストを形成できる感光性のドライフィルムを提供することができる。

Claims (3)

  1. (a)エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する樹脂と、
    (b)エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマーと、
    (c)光重合開始剤と、
    (d)熱硬化剤と、
    (e)白色顔料
    を含有する、感光性樹脂組成物であって、前記(e)白色顔料が、平均粒子径が0.1〜0.9μmであり、かつ最大粒子径が2μm以下である、感光性樹脂組成物。
  2. (e)成分が、ルチル型酸化チタンである、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 支持体と、該支持体上に形成された請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂組成物層とを備える感光性エレメント。
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