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JP2014105198A - 唾液分泌促進組成物 - Google Patents

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JP2014105198A JP2012260241A JP2012260241A JP2014105198A JP 2014105198 A JP2014105198 A JP 2014105198A JP 2012260241 A JP2012260241 A JP 2012260241A JP 2012260241 A JP2012260241 A JP 2012260241A JP 2014105198 A JP2014105198 A JP 2014105198A
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亘 坂本
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Abstract

【課題】唾液分泌促進を起こし、口腔乾燥症の緩和および治療を行うための組成物及び方法の提供。
【解決手段】1.2Mから3.6Mの範囲、好ましくは1.8Mから3.6Mのクエン酸溶液と1.4Mから3.8Mの範囲、好ましくは1.6Mから3.8Mのグルタミン酸ソーダ溶液を混合することで形成されるゲル、及び更に当該ゲルに唾液分泌を促進する物質を配合した食品。
【効果】口に含んで不快な刺激なく、しかし唾液分泌促進効果は高く、しかも安全であるので、口腔乾燥症の治療および改善に役立つ。
【選択図】なし

Description

本発明は、口腔乾燥症の緩和および治療のために口に含む組成物および食品に関するものである。
口腔乾燥症は、加齢や薬剤の服用、放射線治療、全身の水分代謝障害など様々な要因により唾液分泌量の低下から惹起される疾患である(非特許文献1)。シェーグレン症候群は高齢者に多く、免疫システムの異常により唾液腺が慢性的な炎症状態となり、唾液を殆んど分泌しなくなり、典型的な口腔乾燥症に陥る(非特許文献2)。
口腔乾燥症になると、咀嚼・嚥下障害、口臭、義歯不適合、味覚障害、発音障害、口腔粘膜の疼痛や灼熱感、ウ蝕や歯周病の増悪などの原因ともなる(非特許文献3, 4)。したがって、低下した唾液分泌を亢進させることは全身および口腔の健康維持および増進にとって重要である。
MD. Turner and JA. Ship. Dry mouth and its effects on the oralhealth of elderly people. J Am Dent Assoc, 138: 15-20, 2007 WWI. Kalk et al. Sialometry and sialochemistry: diagnostic toolsfor Sjogren’s syndrome. Ann Rheum Dis, 60: 1110-1116, 2001 MM. Grisius. Salivary gland dysfunction: a review of systemictherapies. Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Endod, 92: 156-162, 2001 JC. Atkinson et al. Salivary hypofunction and xerostomia:diagnosis and treatment. Dent Clin North Am, 49: 309-326, 2005
唾液の分泌を促進する従来からの手段として、非特異的機械刺激、味覚刺激、薬剤投与などが報告されている(非特許文献5)。また、味覚の一つであるうま味成分、グルタミン酸ソーダが唾液の分泌亢進作用を有することが報告された(非特許文献6、7)。
酢っぱさ、例えばクエン酸などの酸味刺激、あるいは嗅覚刺激成分による唾液分泌促進効果は、刺激を受けた直後の短時間に集中していることから、味覚刺激、嗅覚刺激の消失と共に効果が消失し、効果の持続性に欠けるという問題点があった。
一方、薬物による唾液分泌促進法としては、塩酸ピロカルピン(商品名:サラジェン)および、塩酸セビメリン(サリグレンムスカリン)が医療用治療薬として使われている。これらは作動性アセチルコリン受容体を刺激して唾液分泌の亢進作用を惹起するが、同時に多汗、おりもの、頭痛、下痢などの副作用が指摘され、必ずしも満足な成果が得られていない(非特許文献8、9)。
A. Gupta et al. Hyposalivation in elderly patients. J Can DentAssoc., 72, 841-846, 2006 NA. Hodson and RW. Linden. The effect of monosodium glutamate onparotid salivary flow in comparison to the response to representatives of theother four basic tastes. Physiol.Behav., 89: 711-717, 2006 稲永清敏ら. 味刺激による後味の強さと唾液分泌相関. 日本味と匂学会誌、16: 363-364, 2009 菅井進ら。シェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状に対するピロカルピン塩酸塩経口剤の長期投与試験。薬理と治療, 2007,35,S-155-167 DJ.Aframian et al. Pilocarpine treatment in a mixed cohort ofxerostomic patients. Oral Disease, 2007, 13, 88-92.
本願は、従来の唾液分泌促進方法の問題点を解決するために、常時、簡単に口腔内に適用しても味覚を損なうことなく唾液分泌を亢進させ、しかも安全性に優れた唾液分泌促進組成物を提供することを目的とする。
本願の独創的なところは、特定の比率でクエン酸溶液とグルタミン酸ソーダ溶液を混合して反応させゲルを形成させて、それが唾液分泌促進効果を発揮するところにある。本願の組成物は、酸による強い刺激もなく、かつ唾液分泌促進効果は、酸刺激より有意に長く持続して、顕著な唾液分泌促進効果を達成した。さらにいずれも安全性の確認された食品添加物の組み合わせであり、本願組成物の安全性も高く、1日に何度も口に入れても安全である。
クエン酸とグルタミン酸ソーダの組み合わせで、唾液分泌促進効果があるという報告はない。加えてこの組み合わせでの商品も見あたらない。
飴などの食品においては、クエン酸もグルタミン酸ソーダもしばしば使用される原材料である。しかし、飴など口に含む食品で、本願の組み合わせの食品は見あたらない。
本願の唾液分泌促進組成物は、口に含んで不快な刺激なく、しかし唾液分泌促進効果は高く、しかも安全であるので、口腔乾燥症の治療および改善に役立つ。
クエン酸とグルタミン酸ソーダを混合するのにクエン酸溶液は1.2Mから3.6M、グルタミン酸ソーダ溶液は、1.4Mから3.8Mの範囲の比率で混合するとゲル化が起こる。このゲルが本願の組成物であり、口に含むと不快な刺激を受けることなく唾液の分泌が促進される。
クエン酸とグルタミン酸ソーダの混合によってできるゲル
本願の唾液分泌促進組成物に到達するまでに、種々の試験を行って適切な配合比に至ることができた。
実験1
唾液分泌促進物質を調製するためのクエン酸とグルタミン酸ソーダの至適濃度の検討を行った。
クエン酸とグルタミン酸ソーダの混合反応において、ゲル化するのに適切な混合比を求めるために、種々の比率で両者の混合試験を行った。
まず、クエン酸濃度を一定(1.8M)に保ち、加えるグルタミン酸ソーダの濃度を種々変化させた。試験は、両者を等量(0.5mlずつ)用いて、反応を行った。ゲル化反応が起こると、ゲル部分と上澄みの溶液に分けることができる。その性質を利用して、ゲル化の進行程度を調べた。
クエン酸溶液は、クエン酸(関東化学)を蒸留水に溶解し、1.8M になるように調製した。グルタミン酸ソーダ溶液はグルタミン酸ソーダ(味の素)を蒸留水に溶解し、0.4M から3.8Mになるようにそれぞれ調製した。
クエン酸とグルタミン酸ソーダの混合反応によってできるゲルの試験は、クエン酸溶液
0.5 mlと各濃度のグルタミン酸ソーダ溶液 0.5 mlを組み合わせて遠心菅(1.5 ml容)中で、室温で反応を行った。
それぞれの濃度により反応速度は異なった。すなわち、クエン酸溶液を1.8Mに一定にした場合、溶液の白濁からゲルへの変化は、添加するグルタミン酸ソーダ溶液の濃度に依存して短縮した(表1)。
表1. クエン酸溶液とグルタミン酸ソーダ溶液によるゲル化に要する時間 (クエン酸濃度は、1.8Mで一定とした)
Figure 2014105198

ゲル化反応におけるクエン酸、グルタミン酸ソーダ各溶液の至適濃度
各濃度におけるゲル化反応はゲル化反応残存溶液すなわち未反応物質(g)より測定した。すなわち、ゲル化反応の60分経過後に遠心分離機 (Kubota 1120久保田製作所)で遠心分離(8,000 rpm、3分間)し、沈殿物質(ゲル物質)と可溶性画分に分離した。そして可溶性画分は、未反応物質(g)として電子天秤(Model:
Adventure Pro AV53; Ohaus Corp., USA)で秤量した。
図1は、クエン酸濃度を1.8Mに一定にして、種々の濃度のグルタミン酸ソーダ溶液と反応させた場合のゲル化未反応残存溶液量の変化を示したものである。グルタミン酸ソーダ溶液の濃度増加に従い、ゲル化未反応残存溶液量は減少し、逆にゲル化反応産物は増加した。このことからゲル化反応産物(ゲル物質)はグルタミン酸ソーダ溶液が1.3Mから3.0Mの濃度において、直線的に増加した。2.7M以上の濃度(3.8M;最大溶解度)ではほぼ一定であった。しかし、グルタミン酸ソーダ溶液が0.9M以下ではゲル化反応は見られなかった。
次に、グルタミン酸ソーダ濃度を3.8Mに一定にして、クエン酸濃度を変化させてゲル化反応を調べた。クエン酸溶液はクエン酸(関東化学)を蒸留水に溶解し、0.4Mから3.6Mになるようにそれぞれ調製した。
ゲル化未反応残存溶液量は、図2に示すように、クエン酸溶液の濃度増加と共に減少した。クエン酸濃度が1.8M以上ではグルタミン酸ソーダ溶液の濃度増加に従い、反応産物(ゲル物質)はほぼ直線的に増加した(図2)。しかし、クエン酸溶液の濃度が0.9M以下ではグルタミン酸ソーダ溶液の濃度を2.7Mまで増加させても未反応物質は70
%以上占めた。従って、クエン酸とグルタミン酸ソーダを基本とする唾液分泌促進物質の調製はクエン酸溶液で1.8M以上、グルタミン酸ソーダ溶液で1.6M以上が至適濃度であることが明らかになった。
クエン酸とグルタミン酸ソーダの反応
3.6Mクエン酸溶液(0.5 ml)は各濃度のグルタミン酸ソーダ溶液(0.5 ml)と試験管中で混合し、室温で60分反応させ、ゲル化させた。そしてクエン酸が水、メタノール、エタノールに可溶、ジエチルエーテルに不溶性である特性(非特許文献10)を利用してクエン酸―グルタミン酸ソーダ反応物と未反応クエン酸量の関係について検討した。クエン酸―グルタミン酸ソーダ反応物は遠心分離機後、0.5mlエタノールを添加して懸濁、遠心分離を2回行った。さらに沈殿物は0.5mlジエチルエーテルで1回懸濁、遠心分離を行い、2日間室温乾燥させた後、電子天秤で秤量した。図3に示すようにクエン酸―グルタミン酸ソーダ反応物はグルタミン酸ソーダ量の増加に従い、直線的に増加した。また2.3Mグルタミン酸ソーダ添加群において、回収されたクエン酸―グルタミン酸ソーダ反応物278mgは186mg
のグルタミン酸ソーダに92mgのクエン酸が結合しているものと推測された。
Perry’s Chemical Engineering Handbook, 6th ed., McGraw-Hill BookCo., Inc., New York, 1984
クエン酸とグルタミン酸ソーダの両者の濃度を種々変化させてゲル化の試験を行った。種々の濃度で反応させた後、上述の方法に従い遠心分離で得られる上清液の重さを測定した。それらの結果を3次元のグラフに表現した(図4)。X軸はクエン酸濃度、Y軸はグルタミン酸ソーダ濃度、Z軸はゲル化反応残存溶液量(g)である。立体的な表現からもゲル化する混合比率は、クエン酸溶液は1.2Mから3.6M、グルタミン酸ソーダ溶液は、1.4Mから3.8Mの範囲で、好ましくは、クエン酸溶液は1.8Mから3.6M、グルタミン酸ソーダ溶液は、1.6Mから3.8Mの配合比であることが示されている。
クエン酸溶液とグルタミン酸ソーダ溶液によるゲル化に伴う反応液のpH変化
各濃度のグルタミン酸ソーダ溶液(0.5 ml)と3.6Mクエン酸溶液(0.5 ml)は試験管中で混合し、室温で60分反応させ、ゲル化させた。その後、蒸留水4.0 ml加えて、撹拌、次いでKubota
2700 遠心分離機(久保田製作所)で2000 rpm, 5分間、遠心分離した。その結果、グルタミン酸ソーダとクエン酸より生成された反応産物は沈殿物として、また未反応物質は上清画分として回収することができた。表2に示すように、上清画分のpHはグルタミン酸ソーダ溶液の濃度増加に伴い、pHは2.97,
3.03, 3.61と上昇した。尚、グルタミン酸ソーダ溶液、クエン酸溶液はそれぞれ単独でpH 6.96とpH 1.79であった。この結果は先に記述したグルタミン酸ソーダ溶液の濃度増加による反応産物(ゲル物質)の増加と未反応産物の低下によるものと考えられる。
表2. クエン酸溶液とグルタミン酸ソーダ溶液のゲル化に伴う反応液のpH変化
Figure 2014105198
クエン酸溶液とグルタミン酸ソーダ溶液の反応によるゲル化物質の特性
2.3Mグルタミン酸ソーダ溶液と3.6Mクエン酸溶液をそれぞれ試験管に等量加えてゲル化させた。そしてゲル化した溶液は、3枚重ねのオブラート(9
cm x 9 cm; 伊井化学工業株式会社)上にマイクロピペットで10 〜200 micro Lそれぞれピペッテイングし、3分後に3枚重ねのオブラートを載せて1週間、室温で自然乾燥させた。乾燥したゲル物質は電子天秤で秤量した後、それぞれ4
mlのヒト混合唾液(非特許文献11)に加えて撹拌して完全に溶解させた。そして撹拌した後、pH変化を測定した。
表3に示すように、ゲル化した容量と乾燥重量は直線関係が得られた。また、それぞれの乾燥試料が溶解した唾液のpH変化は添加した量と共に低下した。
表3. クエン酸溶液とグルタミン酸ソーダ溶液よりなるゲル化物質の特性
Figure 2014105198
尚、使用した対象の唾液のpHは、7.27であった。
オブラート上でのゲル物質の剥離方法
2.3Mグルタミン酸ソーダ溶液、3.6Mクエン酸溶液によるゲル物質はオブラート上では容易にポリ塩化ビニリデン(サランラップ(登録商標);旭化成ケミカルズ)や保存ラップ(ポリエチレン、ポリプロピレン;日本紙パック株式会社)から剥がすことができた。しかしながら、オブラートが存在しない場合、これらの膜面からゲル物質を剥がすことは困難であった。
T. Kanehira et al. (2009) A pilot study of simple screeningtechnique for estimation of salivary flow. Oral Surg Oral Med Oral Pathol OralRadiol Endod. 108, 389-393.
唾液分泌に対するクエン酸、グルタミン酸ソーダ、クエン酸とグルタミン酸ソーダによるゲル化物質の刺激効果
2.3Mグルタミン酸ソーダ溶液、3.6Mクエン酸溶液の各溶液は3枚重ねのオブラート(9
cm x 9 cm; 伊井化学工業株式会社)上にマイクロピペットで50 micro Lをピペッテイングし、3分後に3枚重ねのオブラートを載せて3日間、室温で自然乾燥させた。その結果、35 mg含有のクエン酸単独標品と19
mg含有のグルタミン酸ソーダ単独標品が得られた。
そして唾液分泌の刺激効果について、先に記述した方法で調製したクエン酸とグルタミン酸ソーダによるゲル化物質(35 mgクエン酸と19 mgグルタミン酸ソーダ)の比較を行った。被験者の唾液量(5分間)は吐唾法で測定し(非特許文献11)、採取した唾液のpHは2000
rpm, 5分間、遠心分離した上清について測定した。すなわち、それぞれのオブラート試料を舌背に載せて、5分間の全唾液を採取した。
表4に示すようにクエン酸は強い唾液分泌を誘導したが、その刺激は強く、舌をヒリヒリさせた。一方、グルタミン酸ソーダはクエン酸と比較してその刺激作用は弱く、うま味を示した。興味あることに、クエン酸とグルタミン酸ソーダのゲル化物質は、クエン酸単独に比べて相乗的な唾液分泌の促進効果を示し、かつ舌並びに口腔に対して不快感を与えなかった。
尚、稲永らはクエン酸の唾液分泌促進効果はグルタミン酸ソーダより強いが、その効果は逆にグルタミン酸ソーダの方がクエン酸より持続的であると報告している(非特許文献7)。
表4.唾液分泌に対するクエン酸、グルタミン酸ソーダ、クエン酸―グルタミン酸ソーダゲル化物質の刺激効果
Figure 2014105198
唾液分泌促進組成物による唾液分泌
唾液分泌促進組成物による唾液分泌は健常人(男性3名;女性3名)を被検者として試験を実施した。唾液分泌量は既報(特許文献1)の口腔乾燥診断用濾紙を用いて測定した。
安静時唾液は被検者の舌下にシートを挿入して、2分後に伸展したメラノイジンの長さより測定した。唾液分泌促進組成物による唾液分泌は唾液分泌促進組成物を1分間 味わってもらった後、シート挿入2分後の伸展したメラノイジンの長さより測定した。
表5に示すように、唾液分泌促進組成物は有意
(p = 0.005)に唾液分泌を亢進させた。
表5.唾液分泌に対する唾液分泌促進組成物の刺激効果
Figure 2014105198
平均 27.1±8.9mm
46.9±10.2mm
クエン酸の抗菌作用(非特許文献12)、疲労回復作用(非特許文献13)が報告されているが、1日摂取許容量は、1974年のJECFAでは120
mg/kg/dayであるとされたが、現在では特に制限されていない。1日摂取許容量は特に制限されていない(非特許文献14)。
グルタミン酸ソーダは、うま味の成分(非特許文献15)であるが、最近、体重増加の抑制作用の可能性が報告されている(非特許文献16, 17)。1日摂取許容量は、1974年のJECFAでは120
mg/kg/dayであるとされたが、現在では制限されていない(非特許文献14)。
キトサン(北海道曹達株式会社)はカニ殻から精製されたキチンより調製したものであるが、その生理作用には抗菌作用(非特許文献18, 19)、血中コレステロールの上昇抑制作用(非特許文献20)が報告されている。そしてBaldrickはその安全性について報告している(非特許文献21)。
赤カシス(カリンズ)100g あたりには、2-3gの有機酸(クエン酸、リンゴ酸、酒石酸など)を含有すると共に、アントシアニン、ビタミンCなどの抗酸化物質を含有している(非特許文献22)。そしてアントシアニンはドライマウス患者の症状改善に有効であると報告されている(非特許文献23)。黒豆には黒色色素アントシアニジン-3'-グルコシドを含有し、ドライマウス患者の症状改善に有効であると報告している。
特願2012-087962 R. Watanabe et al., J. Oral Biosciences. 2011, 53, 87-92 T. Sugino et al. J. Clin. Biochem. Nutr., 2007, 41, 224-230 Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives (JECFA) Y. Ninomiya and M. Funakoshi. Comp. Biochem. Physiol., 1989, 92,365-370. T.Kondoh and K.Torii. Physiol Behav.,2008, 95, 135-144. X.Ren et al., Digestion, 2011, 83 Suppl. 1, 32-36 H. Mellegard et al., Int J Food Microbiol., 2011, 148, 48-54. J. Simunel et al., Folia Microbiol(Praha), 2012, 57, 341-345. CN, Mhurchu et al., Obes Rev., 2005, 6, 35-42. P. Baldrick. Regul Toxicol Pharmacol., 2010, 56, 290-299. N. Violeta et al. 2011, 60, 353-362. Ascorbic acid,anthocyanins, organic acids and mineral content of some black and red currantcultivars. 尾島麻希ら、ドライマウス患者における黒豆エキスシロップの有用性について. FFI Journal, 214, 498-502
亜鉛、口腔乾燥症と口臭
口臭の原因物質の一つとして硫化水素が挙げられるが、これは口腔乾燥症により口腔細菌が増殖し、硫化水素の産生量の増加に起因する(非特許文献24)。一方、亜鉛は硫化水素をトラップして、口臭を除去する効果がある(非特許文献25)。 尚、亜鉛の耐容上限摂取量は成人男性で40〜45
mg/day、女性で30〜35 mg/dayである(非特許文献26)。従って、硫酸亜鉛の濃度は25 mg/mlとした。
S. Kosimune et al. Oral Surg. Oral Med. Oral Pathol. OralRadiol.Endod. 2003, 96, 38-41. R. Navada R et al. J. Clin. Dent. 2008, 19, 69-73. The National Nutrition Survey in Japan. (2010) Ministry ofHealth, Labour and Welfare, Tokyo, Japan (in Japanese).
飴のように口に含むだけで本願組成物は溶けて唾液の分泌が促進され口腔乾燥症を緩和することが出来る。
グルタミン酸の添加によるクエン酸ソーダとのゲル化反応の反応残溶液量。クエン酸濃度を1.8Mに一定にして、グルタミン酸ソーダ濃度の相違による反応産物の関係を反応残溶液量で示した。 クエン酸の添加によるグルタミン酸ソーダとのゲル化反応の反応残溶液量。グルタミン酸ソーダ濃度を3.8Mに一定にして、クエン酸濃度の相違による反応産物の関係を反応残溶液量で示した。 クエン酸濃度を3.6M一定にして、グルタミン酸ソーダ濃度の変化によるゲル化反応生成物の変化 クエン酸とグルタミン酸ソーダの両者の濃度を種々変化させてゲル化の試験でのゲル化との関係。両溶液を種々の濃度で反応させた後、上述の方法に従い遠心分離で得られる上清液(ゲル化反応残存溶液量)の重さを測定した。それらの結果を3次元のグラフに表現した。X軸はクエン酸濃度、Y軸はグルタミン酸ソーダ濃度、Z軸はゲル化反応残存溶液量(g)である。

Claims (5)

  1. クエン酸溶液とグルタミン酸ソーダ溶液を混合してできるゲルを口腔内に含むことによって唾液分泌が促進されることを特徴とする組成物。
  2. 請求項1の組成物を製造するための方法として、クエン酸溶液1容とグルタミン酸ソーダ溶液1容から調製する場合、クエン酸溶液は1.2Mから3.6M、グルタミン酸ソーダ溶液は1.4Mから3.8Mの範囲で、好ましくは、クエン酸溶液は1.8Mから3.6M、グルタミン酸ソーダ溶液は、1.6Mから3.8Mの配合比である製造方法。
  3. 請求項1の組成物に加えてキトサンを配合した唾液分泌作用を特徴とする食品。
  4. 請求項1の組成物に加えて赤カシス(かりんず)を配合した唾液分泌作用を特徴とする食品。
  5. 請求項1の組成物に加えて亜鉛を配合した口臭予防効果もある唾液分泌作用を特徴とする食品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016210701A (ja) * 2015-04-30 2016-12-15 サンスター株式会社 経皮唾液腺投与用の唾液分泌促進剤

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