JP2014072969A - 電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】デジタル回路からの出力信号のライン数を増やすことなく、簡単な回路構成でありながら、同じ周波数の駆動信号をより低い周波数の動作クロックで生成しつつ、高速な応答を図る。
【解決手段】ADC11からの出力電圧Voutの低周波成分を示す電圧データDvに基づいて、CPU14が一定周期で制御指令値と差分値Ddifを算出し、PWMユニット15がこの差分値Ddifに基づいて、充電端子PH0から電圧信号VH0を出力するか放電端子PL0から電圧信号VL0を出力するかを決定すると共に出力期間を調整する。また、反転増幅回路6が出力電圧Voutの高周波成分を示す電圧信号S4を出力し、PWM制御回路7が、電圧信号VH0、電圧信号VL0および電圧信号S4に基づいて、コンバータ2のスイッチ素子Q1用の駆動信号S5を生成して、出力電圧Voutの安定化を図る。
【選択図】図1
【解決手段】ADC11からの出力電圧Voutの低周波成分を示す電圧データDvに基づいて、CPU14が一定周期で制御指令値と差分値Ddifを算出し、PWMユニット15がこの差分値Ddifに基づいて、充電端子PH0から電圧信号VH0を出力するか放電端子PL0から電圧信号VL0を出力するかを決定すると共に出力期間を調整する。また、反転増幅回路6が出力電圧Voutの高周波成分を示す電圧信号S4を出力し、PWM制御回路7が、電圧信号VH0、電圧信号VL0および電圧信号S4に基づいて、コンバータ2のスイッチ素子Q1用の駆動信号S5を生成して、出力電圧Voutの安定化を図る。
【選択図】図1
Description
本発明は、電源装置に関し、特に、マイクロプロセッサを用いてPWM制御を行う電源装置に関するものである。
下記の特許文献1には、デジタル回路としてのマイクロプロセッサが制御指令値を算出し、その算出値を示すデジタル信号に基づいて、パルス発振器が所定のデューティ比の駆動信号を生成する発光素子駆動装置が開示されている。この発光素子駆動装置では、デジタル信号が10ビットの信号であれば、そのデジタル値0〜1023に基づいて駆動信号のデューティ比が変化する。
ところで、この発光素子駆動装置の構成では、デューティ比を調整できる段階は、デジタル信号のビット数に依存する。このため、デューティ比を細かく調整したい場合には、デジタル信号のビット数を増やさなければならないが、デジタル信号のビット数を増やすと、マイクロプロセッサからの出力信号のライン数が増加するという課題が生じる。一方、マイクロコンピュータ内で駆動信号を生成する構成を採用することにより、マイクロコンピュータの出力信号のライン数を減らすことができるが、駆動信号の周波数を高くしたい場合には、マイクロコンピュータの動作クロックの周波数を高くしなければならないという課題が生じる。
そこで本願出願人は、デジタル回路からの出力信号のライン数を増やすことなく、簡単な回路構成でありながら、同じ周波数の駆動信号を従来よりも低い周波数の動作クロックで生成することができる電源装置および発光素子駆動装置を特願2011−207210(以下、「先行出願」ともいう)において既に提案している。本願発明は、この先行出願で提案した電源装置を前提にしているため、この電源装置について説明する。
この電源装置は、スイッチ素子のオン・オフ動作により電力を供給するコンバータと、制御指令値をデジタル演算により算出して、コンバータを制御するデジタル回路とを備えた電源装置であって、コンバータの出力電圧を検出する電圧検出手段と、電圧検出手段により検出された電圧値をデジタル値に変換する変換回路と、変換回路からのデジタル値に基づいて制御指令値を算出する演算および前回の制御指令値と今回の制御指令値との差分値を算出する演算を行う演算回路と、演算回路で算出された差分値に基づいて、1つ以上の充電端子から高レベルの電圧を出力し、または1つ以上の放電端子から低レベルの電圧を出力すると共に、高レベルまたは低レベルの電圧の出力期間を調整する信号出力回路と、充電端子が高レベルの電圧を出力しているときに充電され、放電端子が低レベルの電圧を出力しているときに放電されるコンデンサを備えた充放電回路と、演算回路に与えられる動作クロックに基づいて生成されたクロック信号に同期したランプ信号を出力するランプ信号生成回路と、ランプ信号とコンデンサの両端間電圧との比較結果に基づいて、スイッチ素子をオン・オフ動作させる駆動信号を生成する駆動信号生成回路とを備えて構成されている。
この電源装置では、演算回路が、コンバータの出力電圧を反映した変換回路からのデジタル値に基づいて、一定時間毎に今回の制御指令値を算出すると共に、前回の制御指令値との差分値を算出する。次いで、信号出力回路が、この差分値に基づいて、充電端子から高レベルの電圧を出力するのか、或いは放電端子から低レベルの電圧を出力するのかを決定すると共に、その高レベルまたは低レベルの電圧の出力期間を決定して、充放電回路のコンデンサを充放電させることで、コンバータの出力電圧の安定化を図っている。したがって、この電源装置では、マイクロプロセッサなどのデジタル回路で構成される信号出力回路からの出力信号のライン数は充電端子と放電端子の数に対応した数があればよい。
また、駆動信号生成回路で生成される駆動信号の周波数はランプ信号と同一となり、このランプ信号の周波数はクロック信号に同期している。したがって、クロック信号ひいては駆動信号の周波数は、演算回路により制御指令値や差分値を算出するための処理時間ではなく、コンバータの仕様を考慮して決定することができる。一方、差分値に基づいてその出力期間が決定される充電端子からの高レベルの電圧の周波数や、放電端子からの低レベルの電圧の周波数は、ランプ信号の周波数よりも低くてもよく、駆動信号の周波数を高くしたい場合に、動作クロックの周波数をわざわざ高くする必要がない。
したがって、この電源装置によれば、デジタル回路からの出力ライン数を増やすことなく、充放電回路を付加しただけの簡単な構成でありながら、従来の電源装置よりも低い周波数の動作クロックでデジタル回路を作動させたとしても、従来の電源装置と同じ周波数の駆動信号を生成することが可能になっている。また、この電源装置においては、アナログ回路よりも一般的に多くの電力を消費するデジタル回路の動作クロックの周波数を低くすることができるため、これに伴いデジタル回路での消費電力も低減することができる結果、電源装置全体としての消費電力についても低減することが可能になっている。
しかしながら、上記の先行出願で提案された電源装置には、以下のような改善すべき課題が存在している。すなわち、この電源装置において、消費電力の更なる低減を図るために、デジタル回路の動作クロックの周波数をさらに低くしたときには、デジタル回路において、コンバータの出力電圧をデジタル値化した時点から、充電端子から高レベルの電圧が出力される時点まで(または放電端子から低レベルの電圧が出力されるまで)に要する時間が長くなるため、コンバータの出力電圧の過渡的な変化に対する応答が遅くなるという改善すべき課題が生じる。
本発明は、かかる課題を改善するためになされたものであり、デジタル回路からの出力信号のライン数を増やすことなく、簡単な回路構成でありながら、同じ周波数の駆動信号をより低い周波数の動作クロックで生成しつつ、高速な応答を図り得る電源装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明に係る電源装置は、スイッチ素子のオン・オフ動作により電力を供給するコンバータと、制御指令値をデジタル演算により算出して、前記コンバータを制御するデジタル回路とを備えた電源装置であって、前記コンバータの出力電圧における高周波成分を増幅して出力する反転増幅回路と、前記コンバータの出力電圧を検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路により検出された前記出力電圧における低周波成分の電圧値をデジタル値に変換すると共に前記デジタル回路の一部を構成するA/D変換回路と、前記A/D変換回路からのデジタル値に基づいて前記制御指令値を算出する演算、および前回の制御指令値と今回の制御指令値との差分値を算出する演算を行うと共に前記デジタル回路の一部を構成する演算回路と、前記演算回路で算出された前記差分値に基づいて、1つ以上の充電端子からの高レベルの電圧の出力、および1つ以上の放電端子からの低レベルの電圧の出力のいずれかを実行し、かつ当該電圧の出力期間を調整すると共に前記デジタル回路の一部を構成する信号出力回路と、コンデンサと、前記充電端子が高レベルの電圧を出力しているときに前記コンデンサを充電し、前記放電端子が低レベルの電圧を出力しているときに前記コンデンサを放電する第1充放電回路と、前記反転増幅回路からの出力信号の信号レベルに応じて前記コンデンサを充放電する第2充放電回路と、前記演算回路に与えられる動作クロックに基づいて生成されたクロック信号に同期したランプ信号を出力するランプ信号生成回路と、前記ランプ信号と前記コンデンサの両端間電圧との比較結果に基づいて、前記スイッチ素子をオン・オフ動作させる駆動信号を生成する駆動信号生成回路とを備えている。
また、本発明に係る電源装置は、スイッチ素子のオン・オフ動作により電力を供給するコンバータと、制御指令値をデジタル演算により算出して、前記コンバータを制御するデジタル回路とを備えた電源装置であって、前記コンバータの出力電圧における高周波成分を増幅して出力する反転増幅回路と、前記コンバータの出力電圧を検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路により検出された前記出力電圧における低周波成分の電圧値をデジタル値に変換すると共に前記デジタル回路の一部を構成するA/D変換回路と、前記A/D変換回路からのデジタル値に基づいて前記制御指令値を算出する演算、および前回の制御指令値と今回の制御指令値との差分値を算出する演算を行うと共に前記デジタル回路の一部を構成する演算回路と、前記演算回路で算出された前記差分値に基づいて、1つ以上の充放電端子から高レベルおよび低レベルのいずれかの電圧を出力すると共に1つ以上の制御端子から高レベルおよび低レベルのいずれかの電圧を出力し、かつ前記充放電端子および前記制御端子からの前記いずれかの電圧の出力期間を調整すると共に前記デジタル回路の一部を構成する信号出力回路と、コンデンサと、前記充放電端子と前記コンデンサとの間のラインに挿入接続され、前記制御端子の電圧レベルに応じてオン・オフする充放電用スイッチ素子を備え、前記充放電端子が高レベルの電圧を出力しているときにオン状態の前記充放電用スイッチ素子を介して前記コンデンサを充電し、前記充放電端子が低レベルの電圧を出力しているときにオン状態の前記充放電用スイッチ素子を介して前記コンデンサを放電し、前記充放電用スイッチ素子がオフ状態のときには前記コンデンサに対する充放電を停止する第1充放電回路と、前記反転増幅回路からの出力信号の信号レベルに応じて前記コンデンサを充放電する第2充放電回路と、前記演算回路に与えられる動作クロックに基づいて生成されたクロック信号に同期したランプ信号を出力するランプ信号生成回路と、前記ランプ信号と前記コンデンサの両端間電圧との比較結果に基づいて、前記コンバータの前記スイッチ素子をオン・オフ動作させる駆動信号を生成する駆動信号生成回路とを備えている。
また、本発明に係る電源装置は、スイッチ素子のオン・オフ動作により電力を供給するコンバータと、制御指令値をデジタル演算により算出して、前記コンバータを制御するデジタル回路とを備えた電源装置であって、前記コンバータの出力電圧における高周波成分を増幅して出力する反転増幅回路と、前記コンバータの出力電圧を検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路により検出された前記出力電圧における低周波成分の電圧値をデジタル値に変換すると共に前記デジタル回路の一部を構成するA/D変換回路と、前記A/D変換回路からのデジタル値に基づいて前記制御指令値を算出すると共に前記デジタル回路の一部を構成する演算回路と、前記演算回路で算出された前記制御指令値に基づいて決定されるデューティ比のパルス信号を出力すると共に前記デジタル回路の一部を構成する信号出力回路と、前記演算回路に与えられる動作クロックに基づいて生成されたクロック信号に同期したランプ信号を出力するランプ信号生成回路と、前記パルス信号を積分するRC積分回路と、前記反転増幅回路からの出力信号の信号レベルに応じて前記RC積分回路のコンデンサを充放電する充放電回路と、前記ランプ信号と前記コンデンサの両端間電圧との比較結果に基づいて、前記スイッチ素子をオン・オフ動作させる駆動信号を生成する駆動信号生成回路とを備えている。
本発明の電源装置では、コンバータの出力電圧における低周波成分を反映した変換回路からのデジタル値に基づいて、演算回路が一定周期で今回の制御指令値を算出し、前回の制御指令値との差分値を算出する。また、信号出力回路が、この差分値に基づいて、充電端子から高レベルの電圧を出力するのか、または放電端子から低レベルの電圧を出力するのかを決定すると共に、その高レベルまたは低レベルの電圧の出力期間を調整して、第1充放電回路が、この高レベルまたは低レベルの電圧に基づいてコンデンサを充放電させる。また、反転増幅回路が、コンバータの出力電圧における高周波成分を増幅して出力し、第2充放電回路が、反転増幅回路からの出力信号の信号レベルに応じて上記のコンデンサを充放電する。また、駆動信号生成回路が、ランプ信号とコンデンサの両端間電圧との比較結果に基づいて、コンバータのスイッチ素子をオン・オフ動作させる駆動信号(ランプ信号と同じ周波数の信号)を生成することで、コンバータの出力電圧の安定化を図る。
したがって、この電源装置によれば、デジタル回路からの出力信号のライン数は充電端子と放電端子の数に対応した数があればよいため、出力信号のライン数を多くすることなく数本程度に抑制して、駆動信号を生成することができる。
また、この電源装置では、デジタル回路の外部に、コンデンサ、第1充放電回路、第2充放電回路、反転増幅回路および駆動信号生成回路を設けるという簡単な回路構成でありながら、デジタル回路から第1充放電回路への高レベルまたは低レベルの電圧の周波数よりも高い周波数(ランプ信号の周波数と同じ周波数)で、かつデューティ比を無段階に変化させることが可能な状態で駆動信号を生成することができる。したがって、この電源装置によれば、駆動信号の周波数およびデューティ比の調整ステップ数に影響を受けることなく、デジタル回路の一部を構成する演算回路の動作クロックの周波数を、信号出力回路が生成する高レベルまたは低レベルの電圧の周期に間に合う最低限の周波数にまで低下させることができる。このため、高速な電子部品の使用を回避することができる。
また、この電源装置によれば、コンバータの出力電圧における低周波成分の変動については、演算回路を含むデジタル回路によって算出される制御指令値および差分値に基づいて安定化することができ、また、コンバータの出力電圧における高周波成分の変動については、瞬時に応答が可能なアナログ回路で構成される反転増幅回路からの出力信号に基づいて安定化することができるため、出力電圧に生じる急峻な変化についても高速に応答して短時間で安定化することができる。
本発明の電源装置では、コンバータの出力電圧における低周波成分を反映した変換回路からのデジタル値に基づいて、演算回路が一定周期で今回の制御指令値を算出し、前回の制御指令値との差分値を算出する。また、信号出力回路が、この差分値に基づいて、充放電端子から高レベルおよび低レベルのいずれかの電圧を出力すると共に制御端子から高レベルおよび低レベルのいずれかの電圧を出力し、かつ充放電端子および制御端子からの上記のいずれかの電圧の出力期間を調整して、第1充放電回路が、充放電端子が高レベルの電圧を出力しているときにオン状態の充放電用スイッチ素子を介してコンデンサを充電し、充放電端子が低レベルの電圧を出力しているときにオン状態の充放電用スイッチ素子を介してコンデンサを放電し、充放電用スイッチ素子がオフ状態のときにはコンデンサに対する充放電を停止する。また、反転増幅回路が、コンバータの出力電圧における高周波成分を増幅して出力し、第2充放電回路が、反転増幅回路からの出力信号の信号レベルに応じて上記のコンデンサを充放電する。また、駆動信号生成回路が、ランプ信号とコンデンサの両端間電圧との比較結果に基づいて、コンバータのスイッチ素子をオン・オフ動作させる駆動信号(ランプ信号と同じ周波数の信号)を生成することで、コンバータの出力電圧の安定化を図る。
したがって、この電源装置においても、デジタル回路からの出力信号のライン数は充放電端子と制御端子の数に対応した数があればよいため、出力信号のライン数を多くすることなく数本程度に抑制して、駆動信号を生成することができる。
また、この電源装置でも、デジタル回路の外部に、コンデンサ、第1充放電回路、第2充放電回路、反転増幅回路および駆動信号生成回路を設けるという簡単な回路構成でありながら、デジタル回路から第1充放電回路への高レベルまたは低レベルの電圧の周波数よりも高い周波数(ランプ信号の周波数と同じ周波数)で、かつデューティ比を無段階に変化させることが可能な状態で駆動信号を生成することができる。したがって、この電源装置においても、駆動信号の周波数およびデューティ比の調整ステップ数に影響を受けることなく、デジタル回路の一部を構成する演算回路の動作クロックの周波数を、信号出力回路が生成する高レベルまたは低レベルの電圧の周期に間に合う最低限の周波数にまで低下させることができる。このため、高速な電子部品の使用を回避することができる。
また、この電源装置においても、コンバータの出力電圧における低周波成分の変動については、演算回路を含むデジタル回路によって算出される制御指令値および差分値に基づいて安定化することができ、また、コンバータの出力電圧における高周波成分の変動については、瞬時に応答が可能なアナログ回路で構成される反転増幅回路からの出力信号に基づいて安定化することができるため、出力電圧に生じる急峻な変化についても高速に応答して短時間で安定化することができる。
本発明の電源装置では、コンバータの出力電圧における低周波成分を反映した変換回路からのデジタル値に基づいて、演算回路が一定周期で制御指令値を算出する。また、信号出力回路が、この制御指令値に基づいて決定されるデューティ比のパルス信号を出力する。また、反転増幅回路が、コンバータの出力電圧における高周波成分を増幅して出力する。また、RC積分回路がパルス信号を積分し、充放電回路が、反転増幅回路からの出力信号の信号レベルに応じてRC積分回路のコンデンサを充放電する。また、駆動信号生成回路が、ランプ信号とRC積分回路のコンデンサの両端間電圧との比較結果に基づいて、スイッチ素子をオン・オフ動作させる駆動信号(ランプ信号と同じ周波数の信号)を生成することで、コンバータの出力電圧の安定化を図る。
したがって、この電源装置によれば、デジタル回路からの出力信号のライン数はパルス信号の本数(1本)でよいため、出力信号のライン数を多くすることなく(最小限に抑制して)、駆動信号を生成することができる。
また、この電源装置では、デジタル回路の外部に、RC積分回路、充放電回路、反転増幅回路および駆動信号生成回路を設けるという簡単な回路構成でありながら、デジタル回路からRC積分回路へのパルス信号の周波数よりも高い周波数(ランプ信号の周波数と同じ周波数)で、かつデューティ比を無段階に変化させることが可能な状態で駆動信号を生成することができる。したがって、この電源装置においても、駆動信号の周波数およびデューティ比の調整ステップ数に影響を受けることなく、デジタル回路の一部を構成する演算回路の動作クロックの周波数を、信号出力回路が生成するパルス信号の周期に間に合う最低限の周波数にまで低下させることができる。このため、高速な電子部品の使用を回避することができる。
また、この電源装置においても、コンバータの出力電圧における低周波成分の変動については、演算回路を含むデジタル回路によって算出される制御指令値に基づいて安定化することができ、また、コンバータの出力電圧における高周波成分の変動については、瞬時に応答が可能なアナログ回路で構成される反転増幅回路からの出力信号に基づいて安定化することができるため、出力電圧に生じる急峻な変化についても高速に応答して短時間で安定化することができる。
以下、電源装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、第一の実施形態の電源装置を示している。この実施形態の電源装置1は、出力電圧Voutを一定に制御するように構成されている。具体的には、電源装置1は、制御対象となるコンバータ2、コンバータ2に対する電圧帰還ループを形成する電圧検出回路3、マイクロプロセッサ4、ランプ信号生成回路5、反転増幅回路6およびPWM制御回路7とにより構成されている。
コンバータ2は、入力端子+Vi,−Vi間に印加される直流入力電圧Vin(以下、「入力電圧Vin」ともいう)を、直流出力電圧Vout(以下、「出力電圧Vout」ともいう)に変換して出力端子+Vo,−Voに出力する機能を有し、出力端子+Vo,−Vo間に接続される不図示の負荷に出力電圧Voutを供給する。本例では、コンバータ2は、一例として、チョークコイルL1、スイッチ素子Q1、ダイオードD1およびコンデンサC1を備えて昇圧チョッパ回路に構成されて、入力電圧Vinをより高い出力電圧Voutに変換して出力する。具体的には、入力端子+Vi,−Viの両端間に、チョークコイルL1とスイッチ素子Q1との直列回路が接続され、スイッチ素子Q1の両端間に、ダイオードD1とコンデンサC1との直列回路が接続され、コンデンサC1の両端に出力端子+Vo,−Voが接続されている。スイッチ素子Q1は、一例としてNチャネルのMOS型FETで構成されているが、バイポーラトランジスタなどの別な制御端子付き半導体スイッチ素子を使用することもできる。
電圧検出回路3は、コンバータ2からの出力電圧Voutを検出する回路であって、出力端子+Vo,−Vo間に分圧用の抵抗R1,R2の直列回路を接続して構成されている。この場合、抵抗R1,R2の接続点には、出力電圧Voutを分圧した電圧値のアナログ検出電圧Vdが生成される。
デジタル回路に相当するマイクロプロセッサ4は、出力電圧Voutを安定化させるための制御指令値をデジタル演算により算出する回路であって、A/D変換回路(以下、「ADC」ともいう)11、基準電源12、CPU14、PWMユニット15、動作クロック生成回路16およびクロック生成回路17を内蔵して構成されている。
ADC11は、電圧検出回路3からのアナログ検出電圧Vdをその電圧値を示す電圧データ(デジタル値)Dvに変換する。また、ADC11は、クロック生成回路17から出力される後述の31.25kHzのサンプリングクロックSspに同期して上記のアナログ−デジタル変換を実行する。この構成により、ADC11は、出力電圧Voutにおける低周波成分(サンプリングクロックSspの周波数の1/2未満の周波数成分)の電圧値を示す電圧データDvを周期T1(1/31.25kHz)でCPU14に出力する。また、基準電源12は、ADC11がアナログ検出電圧Vdを電圧データDvに変換するときに使用する基準信号を基準電圧として生成する。
CPU(中央演算ユニット)14は、演算回路に相当して、ADC11から新たな電圧データDvを入力する都度、この電圧データDvに基づいてデジタルの制御指令値を算出する演算処理を実行する。また、CPU14は、この制御指令値の演算処理に続けて、前回算出した制御指令値と今回算出した制御指令値との差分値Ddifを算出する演算処理を周期T1で実行して、算出した差分値DdifをPWMユニット15に出力する。
PWMユニット15は、信号出力回路に相当して、CPU14で算出された差分値Ddifに基づいて、1または2以上の充電端子から出力するH(高)レベルの電圧信号VH(本例では一例として、1つの充電端子PH0から出力するH(高)レベルの電圧信号VH0)、および1または2以上の放電端子から出力するL(低)レベルの電圧信号VL(本例では一例として、1つの放電端子PL0から出力するL(低)レベルの電圧信号VL0)を生成する。また、PWMユニット15は、生成した電圧信号VH,VLを後述するクロック信号S3(周波数が31.25kHzの信号)に同期してマイクロプロセッサ4の外部に配設されたPWM制御回路7に出力する。このようにして、PWMユニット15は、周期T1(=1/31.25kHz)で上記の電圧信号VH,VLを出力する構成のため、CPU14は、後述する8MHzの動作クロック信号Sopの256クロック毎に(つまり、周期T1で)、新たな制御指令値および差分値Ddifを算出するように構成されている。なお、図示はしないが、PWMユニット15に代えて、図示しない汎用I/Oポートを使用して、その出力端子を放電端子および充電端子とすると共に、CPU14が、算出した差分値Ddifに基づいて、放電端子および充電端子から出力する電圧信号VH,VLについてもソフトウェア上で算出して、この算出した電圧信号VH,VLを周期T1でPWM制御回路7に出力する構成を採用することもできる。
動作クロック生成回路16は、CPU14を一定の周期で動作させるための動作クロック信号Sop(例えば8MHzのクロック信号)を出力する。また、クロック生成回路17は、動作クロック生成回路16からの動作クロック信号Sopを分周して、サンプリングクロックSsp、クロック信号(同期クロック信号)S1および他のクロック信号S3を生成して、サンプリングクロックSspについてはADC11に出力し、クロック信号S1についてはマイクロプロセッサ4の外部に配設されたランプ信号生成回路5に出力し、またクロック信号S3についてはPWMユニット15に出力する。
なお、本例では、クロック生成回路17は、一例として、8MHzの動作クロック信号Sopを256分周して、31.25kHzのサンプリングクロックSspを生成し、動作クロック信号Sopを16分周して、500kHzのクロック信号S1を生成し、動作クロック信号Sopを256分周して、31.25kHzのクロック信号S3を生成する。この場合、クロック信号S1は、後述する駆動信号S5の周波数を決定するが、このクロック信号S1の周波数(500kHz)は、チョークコイルL1のサイズとスイッチ素子Q1のスイッチングロスの双方を考慮して決定される。この場合、クロック信号S1の周波数を低くするとチョークコイルL1のサイズが大きくなり、周波数を高くすると、スイッチ素子Q1のスイッチングロスが増加する。このため、チョークコイルL1のサイズを小さくしつつ、スイッチ素子Q1のスイッチングロスの増加を抑制し得る周波数に決定される。
ランプ信号生成回路5は、ランプ信号生成回路に相当して、マイクロプロセッサ4から出力されるクロック信号S1に基づいて、クロック信号S1と同じ周波数の鋸波状のランプ信号S2を生成する。また、ランプ信号生成回路5は、生成したランプ信号S2をPWM制御回路7に出力する。
ランプ信号生成回路5は、図2に示すように、スイッチ素子Q2、コンデンサC2,C3、ダイオードD2および抵抗R4,R5,R6によって構成されている。具体的には、クロック信号S1の入力端子21にコンデンサC2の一端が接続され、コンデンサC2の他端にダイオードD2のカソードと抵抗R4の一端が接続され、抵抗R4の他端に抵抗R5の一端とNPN型トランジスタからなるスイッチ素子Q2のベースが接続されている。また、図示しない内部電源からの動作電圧Vccのラインに抵抗R6の一端が接続され、抵抗R6の他端にスイッチ素子Q2のコレクタとコンデンサC3の一端が接続されている。そして、ダイオードD2のアノード、抵抗R5の他端、スイッチ素子Q2のエミッタおよびコンデンサC3の他端が接地ラインGに共通して接続され、抵抗R6とコンデンサC3の接続点であって、スイッチ素子Q2のコレクタがランプ信号S2の出力端子22に接続され、これにより、ランプ信号生成回路5が構成されている。
反転増幅回路6は、反転増幅回路に相当して、コンバータ2の出力電圧Voutにおける高周波成分(少なくとも、サンプリングクロックSspの周波数の1/2以上の周波数成分)を増幅して電圧信号(出力信号)S4として出力する。
反転増幅回路6は、図3に示すように、スイッチ素子Q3、コンデンサC4および抵抗R7,R8,R9,R10によって構成されている。具体的には、出力電圧Voutの入力端子23にコンデンサC4の一端が接続されている。また、図示しない内部電源からの動作電圧Vccのラインに抵抗R7,R9の各一端が接続されている。また、コンデンサC4の他端に、抵抗R7の他端、抵抗R8の一端、およびNPN型トランジスタからなるスイッチ素子Q3のベースが接続されている。また、スイッチ素子Q3のコレクタと抵抗R9の他端とが接続され、スイッチ素子Q3のエミッタと抵抗R10の一端とが接続されている。そして、抵抗R8,R10の他端が接地ラインGに共通して接続され、スイッチ素子Q2のコレクタが電圧信号S4の出力端子24に接続され、これにより、反転増幅回路6が構成されている。この構成により、出力電圧Voutにおける高周波成分(図5において破線で示すように、出力電圧Voutに重畳しているパルス状の信号成分)は、コンデンサC4を通過すると共に、抵抗R7,R8によって直流バイアスが付与されて、スイッチ素子Q3のベースに入力される。そして、スイッチ素子Q3は、リニア領域で動作することにより、この高周波成分を図5において破線で示すように電圧信号S4に反転増幅して、出力端子24から出力する。
PWM制御回路7は、図1に示すように、マイクロプロセッサ4の充電端子から出力されるHレベルの電圧信号VH(本例では充電端子PH0から出力される電圧信号VH0)、放電端子から出力されるLレベルの電圧信号VL(本例では放電端子PL0から出力される電圧信号VL0)、反転増幅回路6から出力される電圧信号S4、およびランプ信号生成回路5から出力されるランプ信号S2に基づいて、スイッチ素子Q1に対する駆動信号S5をランプ信号S2と同じ周期で生成して、スイッチ素子Q1の制御端子であるゲートに出力する。
PWM制御回路7は、図4に示すように、1つのコンデンサC6、第1充放電回路31、第2充放電回路32および駆動信号生成回路33を備えて構成されている。なお、図4では、PWMユニット15が1つの放電端子PL0と、1つの充電端子PH0だけを備えた例におけるPWM制御回路7の回路構成を示している。
この場合、コンデンサC6の一端が、第1充放電回路31、第2充放電回路32および駆動信号生成回路33に接続されると共に、コンデンサC6の他端が、接地ラインGに接続されている。
また、第1充放電回路31は、電圧信号VH0の入力端子25(充電端子PH0に接続される端子)にアノードが接続されたダイオードD3と、一端がダイオードD3のカソードに接続されると共に他端がコンデンサC6の一端に接続された抵抗R11と、電圧信号VL0の入力端子26(放電端子PL0に接続される端子)にカソードが接続されたダイオードD4と、一端がダイオードD4のアノードに接続されると共に他端がコンデンサC6の一端に接続された抵抗R12とを備えて構成されている。この構成により、第1充放電回路31は、充電端子PH(本例では充電端子PH0)がH(高)レベルの電圧信号VH(本例では電圧信号VH0)を出力しているときには、ダイオードD3および抵抗R11の直列回路で構成される充電側回路を介してコンデンサC6を充電し、放電端子PL(本例では放電端子PL0)がL(低)レベルの電圧信号VL(本例では電圧信号VL0)を出力しているときには、ダイオードD4および抵抗R12の直列回路で構成される放電側回路を介してコンデンサC6を放電させる。
第2充放電回路32は、電圧信号S4の入力端子27(反転増幅回路6に接続される端子)に一端が接続されたコンデンサC5と、一端がコンデンサC5の他端に接続されると共に他端がコンデンサC6の一端に接続された抵抗R13とを備えて構成されている。この構成により、第2充放電回路32では、電圧信号S4が入力された際に、コンデンサC5が電圧信号S4における直流成分を除去して、電圧信号S4における交流成分の信号レベルに応じてコンデンサC6を充放電する。
駆動信号生成回路33は、一例として1つのコンパレータで構成されて、非反転入力端子がコンデンサC6の一端に接続され、反転入力端子がランプ信号S2の入力端子28に接続されている。この構成により、駆動信号生成回路33は、ランプ信号S2と、コンデンサC6の両端間電圧(充電電圧)Vchとを比較すると共に、その比較結果に基づいてスイッチ素子Q1をオン・オフ動作させるPWM信号としての駆動信号S5を生成して出力する。本例では、駆動信号生成回路33は、両端間電圧Vchがランプ信号S2以上のときにスイッチ素子Q1をオン状態に移行させ、両端間電圧Vchがランプ信号S2未満のときにスイッチ素子Q1をオフ状態に移行させるように、電圧レベルを図5に示すようにHレベルとLレベルとの間で変化させて、駆動信号S5を生成して出力端子29から出力する。
次に、電源装置1の動作について、上記の各構成の作用と併せて説明する。この説明では、図5に示す各部のタイミングチャートを参照する。同図において、最上段の波形は出力電圧Voutを示しており、以下、動作クロック信号Sop(8MHz)、クロック信号S1(500kHz)、ランプ信号S2(500kHz)、CPU14で算出される制御指令値(算出の周期T1)、差分値Ddif、クロック信号S3、放電端子PL0から出力される電圧信号VL0(出力周期T1)、充電端子PH0から出力される電圧信号VH0(出力周期T1)、反転増幅回路6から出力される電圧信号S4、コンデンサC6の両端間電圧Vch、および駆動信号S5(500kHz)を示している。
この電源装置1では、スイッチ素子Q1が、PWM制御回路7からスイッチ素子Q1のゲートにパルス状の駆動信号S5が与えられた状態において、オン・オフ動作を繰り返す。スイッチ素子Q1がオンしたときには、チョークコイルL1に入力電圧Vinが印加されるため、ダイオードD1がオフ状態となり、平滑用のコンデンサC1の放電電圧が出力端子+Vo,−Voから負荷に出力電圧Voutとして供給される。一方、スイッチ素子Q1がオフしたときには、入力電圧VinにチョークコイルL1の逆起電圧が重畳されるため、ダイオードD1はオン状態となり、そのダイオードD1を介してコンデンサC1が充電されると共に、入力電圧Vinよりも高い出力電圧Voutが、出力端子+Vo,−Voから負荷に供給される。
この際に、電圧検出回路3は、コンバータ2からの出力電圧Voutを抵抗R1,R2で分圧して得たアナログ検出電圧Vdを、マイクロプロセッサ4のADC11に出力する。この際に、ADC11は、基準電源12からの基準電圧を利用して、アナログ検出電圧Vdを電圧データDvにデジタル変換してCPU14に出力する。
CPU14は、アナログ検出電圧Vdの電圧値を示す電圧データDv(電圧検出回路3で検出された出力電圧Voutの電圧値を示すデータでもある)に基づいて、周期T1毎に制御指令値を算出する。この場合、CPU14は、図5に示すように、出力電圧Voutが高くなると値が低くなり、逆に出力電圧Voutが低くなると値が高くなるように制御指令値を算出する。また、CPU14は、一例として、最小値を0とし、最大値を255として(つまり、8ビットの分解能で)、制御指令値を算出する。この場合、算出された制御指令値は、差分値Ddifを算出するために記憶手段(図示せず)に一時的に記憶保持される。次に、CPU14は、前回の制御指令値を記憶手段から読み出して、今回の算出した制御指令値と前回の制御指令値との差分値Ddif(=今回の制御指令値−前回の制御指令値)を算出する。CPU14は、一定周期T1で算出する制御指令値に対して所定の制御遅延を有して、同じ周期T1でこの差分値Ddifを算出して、PWMユニット15に出力する。
PWMユニット15は、CPU14からの差分値Ddifに基づいて、充電端子PHから電圧信号VHを出力するか、または放電端子PLから電圧信号VLを出力するかを決定すると共に、電圧信号VH(または電圧信号VL)の出力期間を決定(調整)する。具体的には、PWMユニット15は、差分値Ddifがプラス(正)のときには、放電端子PLからの電圧信号VLの出力を停止した状態(放電端子PLからHレベルの電圧が出力されている状態)を維持しつつ、充電端子PHからHレベルの電圧信号VHを出力する。一方、PWMユニット15は、差分値Ddifがマイナス(負)のときには、充電端子PHからの電圧信号VHの出力を停止した状態(充電端子PHからLレベルの電圧が出力されている状態)を維持しつつ、放電端子PLからLレベルの電圧信号VLを出力する。また、PWMユニット15は、差分値Ddifが0(零)のときには、放電端子PLからの電圧信号VLの出力を停止した状態と、充電端子PHからの電圧信号VHの出力を停止した状態とを維持する。
また、PWMユニット15は、充電端子PHからの電圧信号VHの出力期間、および放電端子PLからの電圧信号VLの出力期間については、差分値Ddifの絶対値に応じて変更する。具体的には、PWMユニット15は、差分値Ddifの絶対値が大きくなる程、出力期間を長くし、絶対値が小さくなる程、出力期間を短くする(例えば、出力期間を差分値Ddifの絶対値に比例した長さにする)。
また、PWMユニット15は、図5に示すように、CPU14からの新たな差分値Ddifを入力する都度、この差分値Ddifに基づいて、上記のようにして、充電端子PHから電圧信号VHを出力するか、または放電端子PLから電圧信号VLを出力するかを決定すると共に、電圧信号VH(または電圧信号VL)の出力期間を決定し、クロック信号S3に同期して、電圧信号VH(または電圧信号VL)の出力を開始する。
図5に示す例では、CPU14が、電圧データDvに基づいて、「+10」、「+50」、「+128」、「+18」、「+40」、「+30」、「+30」の各制御指令値をクロック信号S3と同じ周期T1で順に算出する。また、CPU14は、制御指令値の算出に続いて、前回の制御指令値との差分値Ddifを、「+10」、「+40」、「+78」、「−110」、「+22」、「−10」、「0」のように、周期T1で順に算出してPWMユニット15に出力する。
PWMユニット15は、この差分値Ddifに基づき、「+10」のときには、充電端子PHから電圧信号VHを出力することを決定すると共に、電圧信号VHを絶対値「10」に応じた出力期間だけ、クロック信号S3に同期して充電端子PHから出力する。同様にして、PWMユニット15は、「+40」のときには、電圧信号VHを絶対値「40」に応じた出力期間だけ、クロック信号S3に同期して充電端子PHから出力し、「+78」のときには、電圧信号VHを絶対値「78」に応じた出力期間だけ、クロック信号S3に同期して充電端子PHから出力し、「−110」のときには、放電端子PLから電圧信号VLを出力することを決定すると共に、電圧信号VLを絶対値「110」に応じた出力期間だけ、クロック信号S3に同期して放電端子PLから出力し、「+22」のときには、電圧信号VHを絶対値「22」に応じた出力期間だけ、クロック信号S3に同期して充電端子PHから出力し、「−10」のときには、電圧信号VLを絶対値「10」に応じた出力期間だけ、クロック信号S3に同期して放電端子PLから出力し、「0」のときには、各電圧信号VH,VLの出力を1周期T1だけ停止する。
ランプ信号生成回路5は、マイクロプロセッサ4からのクロック信号S1に基いて、図2で示したコンデンサC3に対する充放電動作を実行することにより、ランプ信号S2を生成する。具体的には、入力端子21から入力されたクロック信号S1は、コンデンサC2の通過時に微分されて同図に示すようなトリガ信号に波形整形され、抵抗R4,R5で分圧された後に、スイッチ素子Q2のベースに与えられる。スイッチ素子Q2は、このトリガ信号の立ち上がり時(クロック信号S1の立ち上がり時)において短時間だけオン状態に移行し、クロック信号S1の1周期のうちの残りの多くの期間はオフ状態に移行している。このため、コンデンサC3は、スイッチ素子Q2のオフ状態のときには、抵抗R6を通して動作電圧Vccで充電されるため、その両端間電圧(充電電圧)は時間と共に上昇し、クロック信号S1の1周期における立ち上がり時に、短時間だけオン状態に移行したスイッチ素子Q2によって放電される。このコンデンサC3に対する充放電動作が、クロック信号S1の1周期毎に行われるため、ランプ信号生成回路5は、図5に示すように、クロック信号S1に同期して、かつクロック信号S1と同一周期のランプ信号S2を生成して出力端子22から出力する。したがって、クロック信号S1の周波数を変えることにより、ランプ信号S2の周波数を変えることが可能となっている。
反転増幅回路6は、上記したように、コンバータ2の出力電圧Voutにおける高周波成分を反転増幅して電圧信号S4として出力する。このため、反転増幅回路6は、図5において破線で示すように、出力電圧Voutに含まれる高周波成分が上昇したときには電圧値が下降(低下)し、逆に出力電圧Voutに含まれる高周波成分が下降したときには電圧値が上昇するように電圧信号S4を出力する。
PWM制御回路7では、第1充放電回路31が、出力電圧Voutの低下を検出したマイクロプロセッサ4が充電端子PH0からHレベルの電圧信号VHを出力したときには、この電圧信号VH0を入力端子25を介して入力している期間だけ、ダイオードD3および抵抗11を介してコンデンサC6を充電し、出力電圧Voutの上昇を検出したマイクロプロセッサ4が放電端子PL0からLレベルの電圧信号VLを出力したときには、この電圧信号VL0を入力端子26を介して入力している期間だけ、ダイオードD4および抵抗R12を介してコンデンサC6を放電する。
これにより、コンデンサC6の両端間電圧Vchは、図5に示すように、充電端子PH0から電圧信号VHが出力されている期間(Hレベルの期間)には、コンデンサC6が抵抗R11を介して充電されることによって直線的に上昇し、放電端子PL0から電圧信号VLが出力されている期間(Lレベルの期間)には、コンデンサC6が抵抗R12を介して放電されることによって直線的に下降(低下)する。それ以外の期間、つまり充電端子PH0から電圧信号VHが出力されておらず、かつ放電端子PL0から電圧信号VLが出力されていない期間(充電端子PH0の電圧がLレベルで、かつ充電端子PH0の電圧がHレベルの期間)には、コンデンサC6は充放電されずに、その両端間電圧Vchが保持(ホールド)される。したがって、図10に示すように、コンデンサC6の両端間電圧Vchは、第1充放電回路31によって、電圧信号VH,VLの出力周期T1(クロック信号S3の周期)で、すなわち、制御指令値の算出周期で、この制御指令値に対応する電圧レベルに変更される。なお、同図は、図4に示すPWM制御回路7おける充電端子PH0と放電端子PL0の各電圧レベルと、コンデンサC6の両端間電圧Vchに対する充放電の態様を示している。
また、PWM制御回路7では、第1充放電回路31とは独立して、第2充放電回路32が、反転増幅回路6から出力されている電圧信号S4における交流成分の信号レベルに応じて、コンデンサC6を抵抗R13を介して充放電する。この場合、反転増幅回路6は、図3に示すようにアナログ回路で構成されており、マイクロプロセッサ4による制御指令値の算出周期T1よりも極めて短い時間で、出力電圧Voutにおける高周波成分を抽出して反転増幅する。したがって、反転増幅回路6は、出力電圧Voutが上昇したときには電圧値が低下し、逆に出力電圧Voutが低下したときには電圧値が上昇するように電圧信号S4を瞬時に出力する。この結果、コンデンサC6の両端間電圧Vchは、図5において破線で示すように、出力電圧Voutに生じる急激な変化(変動)に対しても第2充放電回路32によって瞬時に対応して変更される。
また、PWM制御回路7では、駆動信号生成回路33が、コンパレータの反転入力端子に入力される一定周波数(500kHz)のランプ信号S2の電圧と、コンパレータの非反転入力端子に入力されるコンデンサC6の両端間電圧Vchとを比較して、両端間電圧Vchがランプ信号S2の電圧以上のときにHレベルとなってスイッチ素子Q1をオン状態に移行させ、両端間電圧Vchがランプ信号S2未満のときにLレベルとなってスイッチ素子Q1をオフ状態に移行させる駆動信号S5を生成して出力端子29から出力する。この場合、駆動信号S5は、ランプ信号S2と同一周波数(500kHz)のパルス信号であって、かつそのデューティ比が、両端間電圧Vchが上昇したとき(つまり、出力電圧Voutが低下したとき)には無段階で増加し、両端間電圧Vchが下降したとき(つまり、出力電圧Voutが上昇したとき)には無段階で減少するPWM信号となっている。このため、コンバータ2は、この駆動信号S5によってスイッチ素子Q1がオン・オフ駆動されることにより、出力電圧Voutを一定値に制御する。
このように、この電源装置1では、CPU14が、コンバータ2の出力電圧Voutにおける低周波成分を示すADC11からの電圧データDvに基づいて、一定周期T1で今回の制御指令値を算出すると共に、前回の制御指令値との差分値Ddifを算出する。また、PWMユニット15が、この差分値Ddifに基づいて、充電端子PH0から電圧信号VHを出力するのか、または放電端子PL0から電圧信号VLを出力するのかを決定すると共に、各電圧信号VH,VLの出力期間を決定して、各電圧信号VH,VLのいずれかを出力する。また、反転増幅回路6が、出力電圧Voutにおける高周波成分を反転増幅して電圧信号S4として出力する。また、PWM制御回路7では、第1充放電回路31が電圧信号VHの入力時にコンデンサC6を充電し、かつ電圧信号VLの入力時にコンデンサC6を放電し、第2充放電回路32が電圧信号S4の信号レベルに応じてコンデンサC6を充放電し、駆動信号生成回路33が、ランプ信号S2とコンデンサC6の両端間電圧Vchとを比較して、その比較結果に基づいてコンバータ2のスイッチ素子Q1用の駆動信号S5(ランプ信号S2と同じ周波数であって、デューティ比が無段階に変化するPWM信号)を生成して出力する。
したがって、この電源装置1によれば、マイクロプロセッサ4のPWMユニット15からPWM制御回路7への出力信号としての各電圧信号VH0,VL0のライン数は充電端子PH0と放電端子PL0放電端子の数に対応した数があればよいため、この各電圧信号VH0,VL0の数(ライン数)を多くすることなく数本程度に抑制して、上記の駆動信号S5を生成することができる。
また、この電源装置1によれば、デジタル回路としてのマイクロプロセッサ4の外部に、上記のような第1充放電回路31、第2充放電回路32および駆動信号生成回路33を含む簡単な構成のPWM制御回路7を追加するだけの簡単な構成でありながら、マイクロプロセッサ4からPWM制御回路7への出力信号として電圧信号VH0,VL0の周波数よりも高い周波数(ランプ信号S2の周波数と同じ周波数)で、かつデューティ比を無段階に変化させることが可能な状態で駆動信号S5を生成することができる。したがって、この電源装置1によれば、駆動信号S5の周波数およびデューティ比の調整ステップ数に影響を受けることなく、デジタル回路の一部を構成するCPU14の動作周波数を、PWMユニット15が生成する各電圧信号VH,VLの周期T1(=1/31.25kHz)に間に合う最低限の周波数(本例では一例として8MHz)にまで低下させることができる。この結果、高速な電子部品の使用を回避することができる。
この場合、例えば、スイッチ素子Q1への駆動信号S5のデューティ比をデジタル制御によって直接制御するように構成したときには、一例として、500kHzの周波数の駆動信号S5のデューティ比の調整ステップ数を256としたときには、デジタル回路を128MHzの周波数で作動させる必要が生じる。これに対して、この電源装置1では、この128MHzよりも十分に低速な周波数(8MHz)でデジタル回路を動作させることができ、このため、高速な電子部品の使用を回避することができる。
また、この電源装置1によれば、コンバータ2の出力電圧Voutにおける低周波成分の変動については、CPU14を含むデジタル回路としてのマイクロプロセッサ4によって算出される制御指令値および差分値Ddifに基づいて安定化することができ、また、出力電圧Voutにおける高周波成分の変動については、瞬時に応答が可能なアナログ回路で構成される反転増幅回路6から出力される電圧信号S4に基づいて安定化することができるため、出力電圧Voutに生じる急峻な変化についても高速に応答して短時間で安定化することができる。
なお、上記の電源装置1では、マイクロプロセッサ4からPWM制御回路7への出力信号として、2つの電圧信号VH0,VL0を生成する構成を採用しているが、この電圧信号VH,VLの数については、1つずつにする構成に限定されず、許容可能な範囲内で増やすこともできる。例えば、図6に示すPWM制御回路7Aのように、各電圧信号VH,VLの数をそれぞれ、電圧信号VH0,VH1の2つに増やすと共に、電圧信号VL0,VL1の2つに増やすこともできる。
このPWM制御回路7Aでは、第1充放電回路31Aは、第1充放電回路31A、第2充放電回路32、コンデンサC6および駆動信号生成回路33を備えている。なお、上記のPWM制御回路7と同一の構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。この場合、第1充放電回路31Aは、上記の第1充放電回路31の構成(ダイオードD3および抵抗R11の充電側回路と、ダイオードD4および抵抗R12の放電側回路とを有する構成)に加えて、ダイオードD3aおよび抵抗R11aの直列回路で構成されて、入力端子25aから入力されるHレベルの電圧信号VH1の入力時にコンデンサC6を充電する他の充電側回路と、ダイオードD4aおよび抵抗R12aの直列回路で構成されて、入力端子26aから入力されるLレベルの電圧信号VL1の入力時にコンデンサC6を放電する他の放電側回路とを有している。また、抵抗R11と抵抗R11aの各抵抗値は異なる値(例えば、抵抗R11の抵抗値>抵抗R11aの抵抗値)に規定されると共に、抵抗R12と抵抗R12aの各抵抗値は異なる値(例えば、抵抗R12の抵抗値>抵抗R12aの抵抗値)に規定されている。
また、このPWM制御回路7Aを備える電源装置1では、このPWM制御回路7Aの構成(電圧信号VH0,VH1、および電圧信号VL0,VL1を入力する構成)に対応して、図1において破線で示すように、PWMユニット15は、放電端子PH0,PL0に加えて充電端子PH1,PL1を備え、この充電端子PH1から電圧信号VH1を出力し、充電端子PL1から電圧信号VL1を出力するように構成されている。
以上の構成により、PWMユニット15が、2つの放電端子PL0,PL1からの電圧信号VL0,VL1の出力を停止した状態(Hレベルに維持した状態)において、2つの充電端子PH0,PH1から電圧信号VH0,VH1を同時に出力したときには、PWM制御回路7Aにおいて第1充放電回路31AがコンデンサC6を最も急速に充電する。このため、コンデンサC6の両端間電圧Vchは、図11に示すように、最も急速に上昇する(上昇3)。また、PWMユニット15が充電端子PH1から電圧信号VH1のみを出力したときには、PWM制御回路7Aにおいて第1充放電回路31AがコンデンサC6を抵抗値の小さい抵抗R11aを介して次に急速に充電する。このため、コンデンサC6の両端間電圧Vchは、次に急速に上昇する(上昇2)。また、PWMユニット15が充電端子PH0から電圧信号VH0のみを出力したときには、PWM制御回路7Aにおいて第1充放電回路31AがコンデンサC6を抵抗値の大きな抵抗R11を介してその次に急速に充電する。このため、コンデンサC6の両端間電圧Vchは、その次に急速に上昇する(上昇1)。なお、同図は、PWM制御回路7Aにおける充電端子PH0,PH1と放電端子PL0,PL1の各電圧レベルと、コンデンサC6の両端間電圧Vchに対する充放電の態様を示している。
一方、PWMユニット15が、2つの充電端子PH0,PH1からの電圧信号VH0,VH1の出力を停止した状態(Lレベルに維持した状態)において、2つの放電端子PL0,PL1から電圧信号VL0,VL1を同時に出力したときには、PWM制御回路7Aにおいて第1充放電回路31AがコンデンサC6を最も急速に放電する。このため、コンデンサC6の両端間電圧Vchは、最も急速に下降(低下)する(下降3)。また、PWMユニット15が放電端子PL1から電圧信号VL1のみを出力したときには、PWM制御回路7Aにおいて第1充放電回路31AがコンデンサC6を抵抗値の小さい抵抗R12aを介して次に急速に放電する。このため、コンデンサC6の両端間電圧Vchは、次に急速に下降する(下降2)。また、PWMユニット15が放電端子PL0から電圧信号VL0のみを出力したときには、PWM制御回路7Aにおいて第1充放電回路31AがコンデンサC6を抵抗値の大きな抵抗R12を介してその次に急速に放電する。このため、コンデンサC6の両端間電圧Vchは、その次に急速に下降する(下降1)。
したがって、このPWM制御回路7Aを採用する構成によれば、第2充放電回路32が反転増幅回路6から出力される電圧信号S4に基づいてコンデンサC6の両端間電圧Vchを制御することで、出力電圧Voutに生じる急峻な変化に対して高速に応答可能としつつ、マイクロプロセッサ4がコンデンサC6の両端間電圧Vchの上昇時の勾配や下降時の勾配をより細かく制御することができるため、PWM制御回路7が、この両端間電圧Vchに基づいて生成する駆動信号S5のデューティ比(つまり、コンバータ2におけるスイッチ素子Q1のオン期間)をよりスムーズに変更することができる。
また、図1に示す電源装置1の構成において、上記のPWM制御回路7,7Aに代えて、図7に示す構成のPWM制御回路7Bを使用することもできる。このPWM制御回路7Bは、第1充放電回路31B、第2充放電回路32、コンデンサC6および駆動信号生成回路33を備えている。なお、上記のPWM制御回路7と同一の構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。この場合、第1充放電回路31Bは、1つの充放電用スイッチ素子Q4と1つの抵抗R14の直列回路を有して、コンデンサC6を充電・放電可能に構成されている。本例では一例として、充放電用スイッチ素子Q4は、ボディダイオードを有するnチャネルのMOS型電界効果トランジスタで構成されている。この場合、充放電用スイッチ素子Q4は、そのドレイン端子が抵抗R14を介してコンデンサC6の一端に接続され、ソース端子が入力端子25に接続され、ゲート端子が入力端子26に接続されている。なお、スイッチ素子Q1は、図示はしないが、pチャネルのMOS型電界効果トランジスタや、バイポーラ型トランジスタを使用して構成することもできる。
このPWM制御回路7Bを採用する電源装置1では、PWMユニット15は、差分値Ddifの極性が正のときには、差分値Ddifの絶対値の大きさに応じた期間(周期T1未満の期間)だけ、充電端子PH0(この例では、充放電端子として機能する)から高レベルの電圧で充放電電圧信号VXを出力すると共に、放電端子PL0(この例では、制御端子として機能する)から高レベルの電圧で制御電圧信号VSを出力する。これにより、コンデンサC6は、オン状態の充放電用スイッチ素子Q4および抵抗R14を介して、この高レベルの充放電電圧信号VXで充電される。このため、図12に示すように、コンデンサC6の両端間電圧Vchは上昇する。この場合、同図に示すように、充放電用スイッチ素子Q4をオン状態に移行させずにボディダイオードを介してコンデンサC6を充電することができる。しかしながら、ボディダイオードでの損失を考慮したときには、充放電用スイッチ素子Q4をオン状態に移行させるのが好ましい。
また、PWMユニット15は、差分値Ddifの極性が負のときには、充放電端子としての充電端子PH0から低レベルの電圧で充放電電圧信号VXを出力している状態で、差分値Ddifの絶対値の大きさに応じた期間だけ制御端子としての放電端子PL0から高レベルの電圧で制御電圧信号VSを出力する。これにより、コンデンサC6は、抵抗R14およびオン状態の充放電用スイッチ素子Q4を介して放電される。このため、コンデンサC6の両端間電圧Vchは下降する。また、制御端子としての放電端子PL0から出力する高レベルの電圧の出力期間(つまり、充放電用スイッチ素子Q4がオン期間)は、差分値Ddifの絶対値が大きくなるほど長くし、差分値の絶対値が小さくなるほど短くする。なお、算出した差分値がゼロのときには、PWMユニット15は、充放電端子としての充電端子PH0から低レベルの電圧で充放電電圧信号VXを出力し、制御端子としての放電端子PL0から低レベルの電圧で制御電圧信号VSを出力する。この場合、充放電用スイッチ素子Q4およびそのボディダイオードがオフ状態になるため、コンデンサC6に対する充放電は停止される(つまり、コンデンサC6の両端間電圧Vchはホールドされる)。
したがって、このPWM制御回路7Bを採用する電源装置1においても、PWM制御回路7を採用する構成の電源装置1と同様の効果を奏することができる。なお、図示はしないが、充放電用スイッチ素子Q4と抵抗R14の直列回路に加えて、この直列回路と同様の構成の複数の直列回路を、各直列回路の抵抗の抵抗値を変えてそれぞれコンデンサC6に接続する構成を採用することもでき、この構成によれば、図6に示すPWM制御回路7Aと同様にして、マイクロプロセッサ4がコンデンサC6の両端間電圧Vchの上昇時の勾配や下降時の勾配をより細かく制御することができる。
また、図1に示す電源装置1の構成において、上記のPWM制御回路7,7A,7Bに代えて、図8に示す構成のPWM制御回路7Cを使用することもできる。このPWM制御回路7Cを使用する電源装置1では、マイクロプロセッサ4は、ADC11、基準電源12、CPU14A、PWMユニット15A、動作クロック生成回路16およびクロック生成回路17を内蔵して構成される。なお、電源装置1と同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略する。
CPU14Aは、演算回路に相当して、上記したCPU14と同様にして、新たな電圧データDvをADC11から周期T1で入力する都度、この電圧データDvに基づいてデジタルの制御指令値Devを新たに算出する演算処理を実行する。一方、CPU14Aは、上記のCPU14とは異なり、差分値Ddifの演算処理は実行せずに、新たな制御指令値Devを算出する都度(つまり、周期T1で)、この制御指令値DevをPWMユニット15Aに出力する。
PWMユニット15Aは、信号出力回路に相当して、CPU14Aから新たな制御指令値Devを入力する都度、この制御指令値Devに基づいて、PWM制御回路7Cに出力する電圧信号VH0のデューティ比を算出する演算処理を実行する。また、PWMユニット15Aは、算出したデューティ比で電圧信号VH0をクロック信号S3に同期して生成すると共に、充電端子PH0を介してPWM制御回路7Cに出力する。本例では、PWMユニット15Aは、一例として、制御指令値Devの値(本例では、上記したように0から255までの値)に比例したデューティ比で、電圧信号VH0をクロック信号S3に同期して生成する。これにより、PWMユニット15Aは、図9に示すように、デューティ比を0/256〜255/256の範囲内で、制御指令値Devが大きくなるほど大きくし、小さくなるほど小さくしつつ、周波数が31.25kHz(周期T1)のパルス信号である1つの電圧信号VH0を生成して、PWM制御回路7Cに出力する。
PWM制御回路7Cは、図8に示すように、第1充放電回路31C、第2充放電回路32、コンデンサC6および駆動信号生成回路33を備えている。なお、上記のPWM制御回路7と同一の構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。この場合、第1充放電回路31Cは、一端が入力端子25に接続され、かつ他端がコンデンサC6の一端に接続された抵抗(本例では1つの抵抗R15)を有して、コンデンサC6を充電・放電可能に構成されている。また、抵抗R15で構成された第1充放電回路31Cは、コンデンサC6と相俟って、入力端子25から入力される電圧信号VH0に対してRC積分回路として機能する。このため、図9に示すように、第1充放電回路31Cによって充放電されるコンデンサC6(RC積分回路のコンデンサ)の両端間電圧Vchは、電圧信号VH0のHレベルの期間中は充電されて上昇し、電圧信号VH0のLレベルの期間中は放電されて下降する。
また、コンデンサC6は、PWM制御回路7と同様にして、第2充放電回路(充放電回路)32によっても充放電される。また、駆動信号生成回路33は、PWM制御回路7と同様にして、ランプ信号S2と両端間電圧Vchとを比較して、スイッチ素子Q1用の駆動信号S5(デューティ比が無段階に変化するPWM信号)を生成して出力端子29から出力する。
したがって、このPWM制御回路7Cを採用する電源装置1においても、PWM制御回路7を採用する構成の電源装置1と同様の効果を奏することができる。
また、上記した各構成での電源装置1は、出力端子+Vo,−Vo間に負荷として、1または複数の発光素子(不図示)が接続された発光素子駆動装置に適用することができる。
以上、種々の実施の形態について説明したが、本発明は、これらの実施の形態にのみ限定されるものではない。例えば、コンバータ2として、上記の昇圧チョッパ回路に代えて、公知の種々の回路構成のコンバータを使用することができる。
1 電源装置
2 コンバータ
3 電圧検出回路
6 反転増幅回路
7,7A,7B,7C PWM制御回路
11 ADC
14,14A CPU
15,15A PWMユニット
Dv 電圧データ
Q1 スイッチ素子
S5 駆動信号
V0ut 出力電圧
2 コンバータ
3 電圧検出回路
6 反転増幅回路
7,7A,7B,7C PWM制御回路
11 ADC
14,14A CPU
15,15A PWMユニット
Dv 電圧データ
Q1 スイッチ素子
S5 駆動信号
V0ut 出力電圧
Claims (3)
- スイッチ素子のオン・オフ動作により電力を供給するコンバータと、
制御指令値をデジタル演算により算出して、前記コンバータを制御するデジタル回路とを備えた電源装置であって、
前記コンバータの出力電圧における高周波成分を増幅して出力する反転増幅回路と、
前記コンバータの出力電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路により検出された前記出力電圧における低周波成分の電圧値をデジタル値に変換すると共に前記デジタル回路の一部を構成するA/D変換回路と、
前記A/D変換回路からのデジタル値に基づいて前記制御指令値を算出する演算、および前回の制御指令値と今回の制御指令値との差分値を算出する演算を行うと共に前記デジタル回路の一部を構成する演算回路と、
前記演算回路で算出された前記差分値に基づいて、1つ以上の充電端子からの高レベルの電圧の出力、および1つ以上の放電端子からの低レベルの電圧の出力のいずれかを実行し、かつ当該電圧の出力期間を調整すると共に前記デジタル回路の一部を構成する信号出力回路と、
コンデンサと、
前記充電端子が高レベルの電圧を出力しているときに前記コンデンサを充電し、前記放電端子が低レベルの電圧を出力しているときに前記コンデンサを放電する第1充放電回路と、
前記反転増幅回路からの出力信号の信号レベルに応じて前記コンデンサを充放電する第2充放電回路と、
前記演算回路に与えられる動作クロックに基づいて生成されたクロック信号に同期したランプ信号を出力するランプ信号生成回路と、
前記ランプ信号と前記コンデンサの両端間電圧との比較結果に基づいて、前記スイッチ素子をオン・オフ動作させる駆動信号を生成する駆動信号生成回路とを備えたことを特徴とする電源装置。 - スイッチ素子のオン・オフ動作により電力を供給するコンバータと、
制御指令値をデジタル演算により算出して、前記コンバータを制御するデジタル回路とを備えた電源装置であって、
前記コンバータの出力電圧における高周波成分を増幅して出力する反転増幅回路と、
前記コンバータの出力電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路により検出された前記出力電圧における低周波成分の電圧値をデジタル値に変換すると共に前記デジタル回路の一部を構成するA/D変換回路と、
前記A/D変換回路からのデジタル値に基づいて前記制御指令値を算出する演算、および前回の制御指令値と今回の制御指令値との差分値を算出する演算を行うと共に前記デジタル回路の一部を構成する演算回路と、
前記演算回路で算出された前記差分値に基づいて、1つ以上の充放電端子から高レベルおよび低レベルのいずれかの電圧を出力すると共に1つ以上の制御端子から高レベルおよび低レベルのいずれかの電圧を出力し、かつ前記充放電端子および前記制御端子からの前記いずれかの電圧の出力期間を調整すると共に前記デジタル回路の一部を構成する信号出力回路と、
コンデンサと、
前記充放電端子と前記コンデンサとの間のラインに挿入接続され、前記制御端子の電圧レベルに応じてオン・オフする充放電用スイッチ素子を備え、前記充放電端子が高レベルの電圧を出力しているときにオン状態の前記充放電用スイッチ素子を介して前記コンデンサを充電し、前記充放電端子が低レベルの電圧を出力しているときにオン状態の前記充放電用スイッチ素子を介して前記コンデンサを放電し、前記充放電用スイッチ素子がオフ状態のときには前記コンデンサに対する充放電を停止する第1充放電回路と、
前記反転増幅回路からの出力信号の信号レベルに応じて前記コンデンサを充放電する第2充放電回路と、
前記演算回路に与えられる動作クロックに基づいて生成されたクロック信号に同期したランプ信号を出力するランプ信号生成回路と、
前記ランプ信号と前記コンデンサの両端間電圧との比較結果に基づいて、前記コンバータの前記スイッチ素子をオン・オフ動作させる駆動信号を生成する駆動信号生成回路とを備えたことを特徴とする電源装置。 - スイッチ素子のオン・オフ動作により電力を供給するコンバータと、
制御指令値をデジタル演算により算出して、前記コンバータを制御するデジタル回路とを備えた電源装置であって、
前記コンバータの出力電圧における高周波成分を増幅して出力する反転増幅回路と、
前記コンバータの出力電圧を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路により検出された前記出力電圧における低周波成分の電圧値をデジタル値に変換すると共に前記デジタル回路の一部を構成するA/D変換回路と、
前記A/D変換回路からのデジタル値に基づいて前記制御指令値を算出すると共に前記デジタル回路の一部を構成する演算回路と、
前記演算回路で算出された前記制御指令値に基づいて決定されるデューティ比のパルス信号を出力すると共に前記デジタル回路の一部を構成する信号出力回路と、
前記演算回路に与えられる動作クロックに基づいて生成されたクロック信号に同期したランプ信号を出力するランプ信号生成回路と、
前記パルス信号を積分するRC積分回路と、
前記反転増幅回路からの出力信号の信号レベルに応じて前記RC積分回路のコンデンサを充放電する充放電回路と、
前記ランプ信号と前記コンデンサの両端間電圧との比較結果に基づいて、前記スイッチ素子をオン・オフ動作させる駆動信号を生成する駆動信号生成回路とを備えたことを特徴とする電源装置。
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