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JP2014070630A - 車両用廃熱回収システム - Google Patents

車両用廃熱回収システム Download PDF

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JP2014070630A
JP2014070630A JP2012220301A JP2012220301A JP2014070630A JP 2014070630 A JP2014070630 A JP 2014070630A JP 2012220301 A JP2012220301 A JP 2012220301A JP 2012220301 A JP2012220301 A JP 2012220301A JP 2014070630 A JP2014070630 A JP 2014070630A
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combustion engine
internal combustion
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JP2012220301A
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Keisei Kin
奎成 金
Yuji Satsukawa
裕司 薩川
Masahiro Maekawa
正宏 前川
Hiroshi Okunitani
宏 大國谷
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Mercedes Benz Group AG
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Daimler AG
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Abstract

【課題】内燃機関の稼働時は廃熱冷却液の熱エネルギーを常時回収することにより、内燃機関の省燃費化を図ることができるサーモスタットの提供を目的とする。
【解決手段】内燃機関1の冷却液流通路を流れる冷却液温度によって流通路を切換えるサーモスタット2と、冷却液を冷却するラジエータ6と、冷却液を熱源として、熱エネルギーを回収する廃熱回収装置5とを備え、サーモスタット2は、内燃機関1側から流入する冷却液を該冷却液の温度にかかわらず常時廃熱回収装置5側に流れるように設けられた廃熱回収口を有していることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用廃熱回収システムに関する。
内燃機関を搭載した車両において、内燃機関の廃熱エネルギーを廃熱回収装置により回収して、内燃機関の熱効率を向上させることが行われている。
特許文献1によると、内燃機関と、該内燃機関により駆動される冷媒圧縮用のコンプレッサと、冷媒用の熱交換器と、内燃機関の熱を冷媒に伝えるための廃熱回収装置とを備え、内燃機関の温度が所定値より低い場合には、廃熱回収装置の熱交換器による熱交換を停止させる制御手段を備えている。制御手段としてサーモスタットを用いている。
このようにすることで、内燃機関が過冷されることを防止でき、耐久性向上、燃焼状態の改善を図っている。
また、特許文献2によると、内燃機関を冷却する冷却液が循環する冷却液循環路と、冷却液と熱交換することにより作動媒体を過熱する第1熱交換器と、第1熱交換器で加熱された作動媒体を膨張させる膨張器と、該膨張器で膨張された作動媒体を冷却するコンデンサと、コンデンサで冷却された作動媒体を循環するポンプとを備えたランキンサイクルを備え、冷却液を排ガスで加熱して、加熱された冷却液を第1熱交換器で熱エルギーに交換するようにしている。
しかし、冷却液温度が高くなりすぎて作動媒体が炭化するのを防止するため、第1熱交換器に流入する冷却液の流量をサーモスタットによって調整する技術が開示されている。
特開昭62−84273号公報 特開2006−144744号公報
ところが、特許文献1及び特許文献2においては、サーモスタットによって冷却液が予め設定された温度以上にならないと廃熱回収装置による熱エネルギー回収を行わない装置になっている。
従って、予め設定された温度以上になるまで、熱エネルギー回収ができず、市街地走行時等の内燃機関の低負荷走行時は、内燃機関の冷却液温度が十分に上昇しない場合があり、内燃機関低負荷時の廃熱回収装置の効率が低下する。
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みなされた発明であって、内燃機関の稼働時は廃熱冷却液の熱エネルギーを常時回収することにより、内燃機関の省燃費化を図ることができるサーモスタットの提供を目的とする。
上記目的を達成するため本発明によれば、内燃機関と、
前記内燃機関を冷却する冷却液が流通する冷却液流通路に配置され、前記冷却液流通路を流れる冷却液の温度によって前記冷却液流通路を切換えるサーモスタットと、
前記冷却液を冷却するラジエータと、
前記冷却液を熱源として、熱エネルギーを回収する廃熱回収装置とを備え、
前記サーモスタットは、前記内燃機関側から流入する前記冷却液を該冷却液の温度にかかわらず常時前記廃熱回収装置側に流れるように設けられた廃熱回収口を有することを特徴とする廃熱回収システムを提供できる。
本発明によれば、冷却液を該冷却液の温度にかかわらず常に廃熱回収装置側に流れるようにしたので、内燃機関始動直後から熱エネルギー回収が可能となり、回収した熱エネルギーによる内燃機関の燃費向上が可能となる。
また、本発明において好ましくは、前記サーモスタットは前記内燃機関外周部に前記冷却液流通路の一部を形成して取り付けられていると共に、前記廃熱回収口は前記内燃機関の外方へ突出しているとよい。
このような構成にすることにより、サーモスタットの廃熱回収装置への冷却液の廃熱回収口は内燃機関外方へ突出した構造としなっている。
従って、冷却液を廃熱回収装置へ流す通路(ゴムホース、又は金属パイプ)は外付けとなり、内燃機関の改修が不要となり、サーモスタットの小幅な改修で廃熱回収が可能となり、コスト上昇を抑制すると共に、内燃機関の省燃費効果が大きい。
また、本発明において好ましくは、前記内燃機関から前記廃熱回収装置への廃熱回収冷却液流通路に介装され、前記冷却液を前記内燃機関の排ガスで加熱する熱交換器を設けるとよい。
このような構成にすることにより、排ガスの熱で冷却液を加熱するようにしたので、廃熱回収装置における熱エネルギーの回収量が増加し、更なる内燃機関の省燃費化が可能となる。
また、本発明において好ましくは前記廃熱回収口の断面積を、前記サーモスタットの前記ラジエータに連通するラジエータ口の断面積より大きくするとよい。
このような構成にすることにより、廃熱回収口の断面積を、前記ラジエータ口の断面積より大きくして、廃熱回収装置側に流す冷却液の量をラジエータ側に流す量より多くすることにより、廃熱回収装置での熱エネルギー回収量を増大させて、内燃機関の更なる省燃費化を可能とする。
更に、冷却液Rの廃熱回収装置側を流れる量が多くすることにとり、ラジエータの冷却容量を小さくでき、ラジエータの小型軽量化が可能となり、重量及びコスト低減が可能となる。
また、本発明において好ましくは、前記サーモスタットは前記冷却液の温度が前記サーモスタットの全開温度に対しマイナス8〜10℃になった場合に前記冷却液を前記ラジエータ側に流すようにするとよい。
このような構成にすることにより、一般的には、開弁開始温度は全開温度に対し、12〜15℃低くなっている。
従って、開弁開始温度を全開温度に対し8〜10℃低くい温度にすることにより、廃熱回収装置側を流れる冷却水温度が高くなり、廃熱回収エネルギー量を多くして、内燃機関の省燃費化が大きくなることが可能であると共に、内燃機関への影響がない。
このようにすることで、内燃機関の稼働時は廃熱冷却液の熱エネルギーを常時回収することにより、内燃機関の省燃費化を図ることができる。
本発明の実施形態が適用された、廃熱回収システムの概略構成図を示す。 本実施形態におけるサーモスタットにおける冷却液流路の模式図を示す。 本実施形態におけるサーモスタット開弁開始温度と全開温度一覧表を示す。 本実施形態におけるサーモスタット開弁速度の説明図を示す。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の実施形態が用いられた車両用廃熱回収システムの概略構成図を示す。
車両用廃熱回収システム10は、図示されない車両に搭載された内燃機関1と、内燃機関1を冷却する冷却液Rが流通する冷却液流通路に配置され、該冷却液流通路を流れる冷却液Rの温度によって冷却液流路を変更するサーモスタット2と、冷却液Rを内燃機関1内に循環させるウォータポンプ3と、冷却液Rを冷却するラジエータ6と、サーモスタット2から分岐された冷却液Rを内燃機関1の排ガスで加熱する廃熱回収冷却液流通路に介装された熱交換器である第1熱交換器7と、該第1熱交換器7で加熱された冷却液Rを熱源として熱エネルギーを回収する廃熱回収装置5とで構成されている。
内燃機関1は、本体ブロック1aとヘッド部1bとで構成されている。内燃機関1の内部には、内燃機関1を冷却するための冷却液Rが流通する冷却液流通路の一部を構成する冷却ギャラリー1cが形成されている。
サーモスタット2は、ヘッド部1bのラジエータ6側上部外周に一部が露出した状態で且つ、冷却ギャラリー1cの一部を構成するように取付けられている。
冷却液流通路は、ウォータポンプ3から圧送された冷却液Rが→冷却ギャラリー1c→サーモスタット2→第2冷却液配管6b→ラジエータ6→第1冷却液配管6a→ウォータポンプ3の順に流れるように構成されている。
一般に、冷却液Rは水にエチレングリコールを加えたものが使用されている。
また、廃熱回収冷却液流通路は、ウォータポンプ3から圧送された冷却液Rが→冷却ギャラリー1c→後述するサーモスタット2の廃熱回収口2c→第1廃熱回収冷却液配管6c→第1熱交換器7→第2廃熱回収冷却液配管6d→第2熱交換器51→第3廃熱回収冷却液配管6e→ウォータポンプ3の順に流れるように構成されている。
サーモスタット2は、図2(A),及び(B)に模式図で示すように、内燃機関1の、ヘッド部1bのラジエータ6側端部に外部から直接着脱可能に取り付けられている。
サーモスタット2は、冷却液Rの温度によって冷却液Rの複数の入出口を備えたハウジング21と、冷却液Rの温度によって複数の入出口を開閉する開閉弁22とを備えている。
ハウジング21は、前記に内燃機関1の冷却液ギャラリー1cに直結した冷却液流入口2aと、ラジエータ6をバイパスしてバイパス通路1dを介してウォータポンプ3に連結しているバイパス口2dと、冷却液流入口2aからの冷却液Rをラジエータ6に連通したラジエータ口2bと、冷却液流入口2aからの冷却液Rを該冷却液Rの温度に係わらず常時、廃熱回収装置5側に流出させる廃熱回収口2cと、を備えている。
そして、ラジエータ口2b、及び廃熱回収口2cは内燃機関1の外方へ突出したスリーブ状の連結部Sを備えている。
外方へ突出した廃熱回収口2cのスリーブ状の連結部Sは、廃熱回収装置5側へ冷却液Rを流通させるための廃熱回収冷却液流通路の一部を形成する第1廃熱回収冷却液配管6c(図1参照)を連結する際に、容易に連結できると共に、内燃機関1側の改修が不要になり、コスト上昇を抑制できる効果を有する。
また、廃熱回収口2cの連結部Sの直径φ1は、ラジエータ口2bの連結部Sの直径φ2より大きくなっている。
廃熱回収口2cの連結部Sの直径φ1(断面積)は、ラジエータ口2bの連結部Sの直径φ2(断面積)より大きくして、冷却液Rを廃熱回収装置5側に流す量をラジエータ6側に流す量より多くすることにより、廃熱回収装置5での熱エネルギー回収量を増大させて、内燃機関1の更なる省燃費化を可能とする。
更に、冷却液Rの廃熱回収装置5側を流れる量が多くすることにとり、ラジエータ6の冷却容量を小さくでき、ラジエータの小型軽量化が可能となると共に、コスト低減が可能となる。
開閉弁22は、内燃機関1が暖気運転時はバイパス通路1dを開放すると共に、ラジエータ側流出路2bを閉塞し、暖気完了後はバイパス通路1dを閉塞すると共に、ラジエータ側流出路2bを開放するようになっている。
尚、開閉弁22は、該開閉弁22内に収納されている、感温式のワックスが冷却液Rの温度により膨張・収縮して各入出口を開閉させる構造となっているが、本説明(図2)においては、発明の内容を理解しやすくするため、模式的に表示してある。
ウォータポンプ3は内燃機関1の本体ブロック1aのラジエータ6側下部に装着されている。
ウォータポンプ3は、内燃機関1の冷却液ギャラリー1cに直結しており、ウォータポンプ3のバイパス側流出路2d、ラジエータ6及び廃熱回収装置5から戻ってくる冷却液Rを内燃機関1の冷却液ギャラリー1cに圧送する。
ウォータポンプ3は冷却液Rを冷却ギャラリー1c内に循環させて、内燃機関1の温度を一定に保つ。
廃熱回収装置5は、内燃機関1の冷却液Rを熱媒体として、廃熱回収装置5の作動媒体を冷却液Rで高温・高圧の蒸気状態にする廃熱回収冷却液流通路内に介装された第2熱交換器51と、高温・高圧の蒸気状態の作動媒体を膨張させて動力を取出す膨脹器52と、膨張した作動媒体を冷却して、凝縮させるコンデンサ53と、凝結された液体(作動媒体)を第2熱交換器51に圧送するポンプ55と、これらの各機器を連結して作動媒体を循環させる各作動媒体配管とで構成されている。
尚、コンデンサ53とポンプ55との間にコンデンサ53で凝結された作動媒体の気液分離を行う気液分離器を配設してもよい。
この場合、作動媒体に混入し易い蒸気を確実に分離させることができ、熱交換器51での熱交換効率が向上する。
廃熱回収装置5は、サーモスタット2からの冷却液Rが第2熱交換器51にて廃熱回収装置5の作動媒体を高温高圧の蒸気に変換する。高温高圧に変換された作動媒体は第1廃熱回収管5aを介して蒸発器52に導入される。作動媒体は蒸発器52において膨張することにより回転駆動力を出力する。膨張した作動媒体は第2廃熱回収管5bによってコンデンサ53に導入される。作動媒体はコンデンサ53によって冷却され、蒸気状の作動媒体を凝結させ液体状にする。液体状の作動媒体は第3廃熱回収管5cを介してポンプ55に導入され、ポンプ55は第4廃熱回収管5dを介して第2熱交換器51に作動媒体を圧送して、作動媒体は再び高温高圧の蒸気に変換される。
車両用廃熱回収システム10の作動について説明する。
内燃機関1が始動される。この状態において、内燃機関1は大気温と略同じ状態で冷時状態である。内燃機関1の始動に伴い、内燃機関1のクランクシャフト(図示省略)に連結した回転駆動装置(図示省略)によって、ウォータポンプ3が駆動される。
ウォータポンプ3の駆動に伴い、内燃機関1の冷却ギャラリー1c内の冷却液Rが循環を始める。
図2(A)に示すように、この時点において、サーモスタット2はバイパス口2dが開放されており、ラジエータ口2bは閉塞されている。
従って、冷却液Rは、ウォータポンプ3→冷却ギャラリー1c→サーモスタット2→バイパス口1d→ウォータポンプ3の順で循環している。
内燃機関1内の燃料燃焼により発生する熱によって上昇する内燃機関1内を冷却液Rによって冷却し、冷却液Rは温度が上昇する。(暖気運転状態)
一方、冷却液Rの一部はサーモスタット2において分離して廃熱回収装置5側に流れる。
即ち、冷却液Rの一部は冷却ギャラリー1c→サーモスタット2→廃熱回収口2c→第1廃熱回収冷却液配管6c→第1熱交換器7→第2廃熱回収冷却液配管6d→廃熱回収装置5の熱交換器である第2熱交換器51→第3廃熱回収冷却液配管6e→ウォータポンプ3→冷却ギャラリー1cの順に循環する。
また、内燃機関1の排ガスが第1排気管8aを介して排ガス浄化装置8に導入され浄化される。排ガス浄化装置8で浄化された排ガスは、第2排気管8bを介して第1熱交換器7に導入される。第1熱交換器7に導入された排ガスは、該第1熱交換器7内にて冷却液Rを加熱する。排ガスで加熱された冷却液Rが廃熱回収装置5側に流れる構成になっている。
この状態において、サーモスタット2は冷却液Rをバイパス通路1dから冷却ギャラリー1c内を循環させると共に、廃熱回収口2cから廃熱回収装置5側にも流す動作になっている。
これにより、冷却液Rはラジエータ6を通過しないので温度上昇が促進される。
従って、廃熱回収装置5は内燃機関1の始動後、早い時期に廃熱エネルギーの回収が行われるようになっており、早期から内燃機関1の燃費向上が可能となる。
内燃機関1の暖気運転状態が進み、冷却液Rの温度が上昇して、所定の温度(開弁開始温度)になると、サーモスタット2の開閉弁22が移動する。
開閉弁22は、バイパス口2dを閉塞する方向に動くと共に、ラジエータ口2bの開放を始める。
この時においても、冷却液Rの一部は廃熱回収口2cから廃熱回収装置5側にながれている。
従って、冷却液Rは、ウォータポンプ3→冷却ギャラリー1c→サーモスタット2→サーモスタット2のラジエータ口2b→第2冷却液配管6b→ラジエータ6に導入される。
ラジエータ6で冷却された冷却液Rは、ラジエータ6→第1冷却液配管6a→ウォータポンプ3に戻る。
尚、サーモスタット2が開弁開始してから全開になるまでの間は、バイパス口2d及びラジエータ口2bは共に開いた状態になっている。
従って、冷却液Rはバイパス口2d及びラジエータ口2bを流れる。
そして、冷却液Rがサーモスタット2の全開温度に達するとバイパス口2dは閉塞され、ラジエータ口2bは全開状態になる。
この状態において、サーモスタット2は冷却液Rをラジエータ6側に循環させると共に、廃熱回収装置5側にも流す動作になっている。
図3は本実施形態におけるサーモスタット開弁開始温度と全開温度一覧表を示し、図4はサーモスタット開弁速度の説明図を示す。
また、本実施形態においては、サーモスタット2の開弁開始温度を高くしてある。
廃熱回収装置5側へ流通させる冷却液温度は高いほど、廃熱回収装置5における熱エネルギーの回収量は多くなるためである。
図3において、弊社で使用している複数のサーモスタット2の開弁開始温度と全開温度を検討した一例である。
Type1は従来の開弁開始温度Toが83℃、全開温度Tmが98℃となっており、従来の開弁開始温度Toから全開温度Tmまでの従来の温度差Tm−To=15℃となっている。
同様にType2は14℃、Type3は14℃となっている。
そして、開弁開始温度Toをどの程度上げることができるかを検討した。
図4に示すように、開弁開始温度Toから全開温度Tmまでの温度差を小さくすることは、従来の開閉弁のリフト勾配に対し、実施形態のリフト勾配が急になる。
従って、次の事項の検討内容が必要となる。
1.新開弁開始温度Tnから全開温度Tmまでの開弁速度が速くなることによる、開閉
弁を支持している各部材に発生する応力上昇に伴う耐久性の劣化。
2.内燃機関1の冷却ギャラリー1c内における、冷却液Rの温度上昇が発生し易い部
分と、温度があまり上昇しない部分による、内燃機関1の冷却性能への影響。
3.車両が暖気運転時からすぐに、高負荷運転を実施した場合の、冷却液温度の急上昇に対する影響等である。
本実施形態では、各サーモスタットの開弁開始温度を一律5℃上げることを目的にして確認することにした。即ち、Type1において改良温度差Tm−Tnは10℃、同様にType2は9℃、Type3は9℃となった。
Type1〜3の新開弁開始温度Tnを夫々3、5、7℃(5±2℃)上げたサーモスタットにて試験を実施して、上記の検討内容に問題ないことを確認した。
新開弁開始温度Tnの上げ幅を5℃未満の場合には、廃熱回収装置5における熱エネルギーの回収量が若干少なくなる傾向が現れたが、目標とする効果は得られた。
一方、新開弁開始温度Tnの上げ幅を7℃にしたサンプルの一部に、内燃機関1の冷却ギャラリー1c内の冷却液Rの温度上昇が発生し易い部分において、高負荷時に一時的に冷却液Rが所定値(社内評価基準値)より高くなった場合があったが、内燃機関の性能に影響ないものであった。
尚、開閉弁を支持している各部材に発生する応力上昇については、応力上昇は確認されたが、問題になるような値ではなかった。
以上の結果から、サーモスタットの新開弁開始温度Tnは、冷却液Rの温度が全開温度に対しマイナス8〜10℃の温度になった場合に、冷却液Rをラジエータ側に流すようにして、廃熱回収装置での熱エネルギー回収の効率向上を図ることができた。
廃熱回収装置を備えた車両の省燃費化に利用できる。
1 内燃機関
2 サーモスタット
2a 冷却液流入口
2b ラジエータ口
2c 廃熱回収口
2d バイパス口
3 ウォータポンプ
5 廃熱回収装置
6 ラジュエータ
7 第1熱交換器(熱交換器)
8 排ガス浄化装置
10 車両用廃熱回収システム
51 第2熱交換器
52 膨張器
53 コンデンサ
55 ポンプ

Claims (5)

  1. 内燃機関と、
    前記内燃機関を冷却する冷却液が流通する冷却液流通路に配置され、前記冷却液流通路を流れる冷却液の温度によって前記冷却液流通路を切換えるサーモスタットと、
    前記冷却液を冷却するラジエータと、
    前記冷却液を熱源として、熱エネルギーを回収する廃熱回収装置とを備え、
    前記サーモスタットは、前記内燃機関側から流入する前記冷却液を該冷却液の温度にかかわらず常時前記廃熱回収装置側に流れるように設けられた廃熱回収口を有していることを特徴とする車両用廃熱回収システム。
  2. 前記サーモスタットは前記内燃機関外周部に前記冷却液流通路の一部を形成して取り付けられていると共に、前記廃熱回収口は前記内燃機関の外方へ突出していることを特徴とする請求項1記載の車両用廃熱回収システム。
  3. 前記内燃機関から前記廃熱回収装置への廃熱回収冷却液流通路に介装され、前記冷却液を前記内燃機関の排ガスで加熱する熱交換器を設けたことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の車両用廃熱回収システム。
  4. 前記廃熱回収口の断面積を、前記サーモスタットの前記ラジエータに連通するラジエータ口の断面積より大きくしたことを特徴とする請求項1記載の車両用廃熱回収システム。
  5. 前記サーモスタットは前記冷却液の温度が前記サーモスタットの全開温度に対しマイナス8〜10℃になった場合に前記冷却液を前記ラジエータ側に流しはじめるようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両用廃熱回収システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10450938B2 (en) 2014-05-23 2019-10-22 Nissan Motor Co., Ltd. Cooling circuit for internal combustion engines
JP2020020335A (ja) * 2018-07-31 2020-02-06 現代自動車株式会社Hyundai Motor Company 流量制御装置、これを含む冷却システムおよびその制御方法

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