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JP2014065624A - 強化ガラス基板の製造方法 - Google Patents

強化ガラス基板の製造方法 Download PDF

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JP2014065624A
JP2014065624A JP2012210568A JP2012210568A JP2014065624A JP 2014065624 A JP2014065624 A JP 2014065624A JP 2012210568 A JP2012210568 A JP 2012210568A JP 2012210568 A JP2012210568 A JP 2012210568A JP 2014065624 A JP2014065624 A JP 2014065624A
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Kazunobu Kunitomo
一伸 國友
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

【課題】強化ガラス基板を簡便に分割加工し得ると共に、分割加工時に、意図しないクラックが進展し難い強化ガラス基板の分割加工方法を提供する。
【解決手段】本発明の強化ガラス基板の製造方法は、マザーガラス基板に対して、板厚方向にクラックを形成するクラック形成工程と、前記マザーガラス基板をイオン交換処理する化学強化処理工程と、前記クラックに応力を印加して、イオン交換処理した後のマザーガラス基板を分割し、強化ガラス基板を得る分割加工工程と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、化学強化処理工程後のマザーガラス基板を分割加工して、複数の強化ガラス基板を製造する方法に関する。
携帯電話、タブレットPC等のタッチパネル部分は、液晶ディスプレイ等の画像表示部と、タッチセンサーと、強化ガラス基板からなるカバーガラスとを備えている。
近年、カバーガラスにタッチセンサー機能を併有させることにより、軽量化やコストダウンを図ることが検討されている。また、化学強化処理工程後のマザーガラス基板に対して、複数のセルをパターンニングした後、セル毎に分割加工すると、デバイスの生産効率が飛躍的に向上することが知られている。
しかし、図1に示すように、強化ガラス基板(化学強化処理工程後のマザーガラス基板)1の表面には、圧縮応力層2、3が存在し、内部には、その圧縮応力と均衡するように中間領域4が存在する。中間領域4には、引っ張り応力が内在している。強化ガラス基板1を分割加工するためには、中間領域4に分割加工のための起点を形成する必要があるが、中間領域4に内在する引っ張り応力によって強化ガラス基板が自己破壊する虞が生じる。よって、従来までは、強化ガラス基板1を適正に分割加工することは困難であると考えられていた。
このような状況に鑑み、化学強化処理工程後のマザーガラス基板を分割加工して、複数の強化ガラス基板を作製する方法が鋭意開発されている。
例えば、特許文献1には、マザーガラス基板に分割予定溝を形成した上で、イオン交換処理を行い、その後、分割予定溝に外力を加えて、複数の強化ガラス基板に分割加工することが記載されている。
特許文献2には、イオン交換処理を行う前に、薄肉のマザーガラス基板に分割予定溝を形成すれば、イオン交換処理後に、マザーガラス基板を分割加工し易くなると共に、分割予定溝をV字形状にすれば、更に分割加工し易くなることが記載されている。
特開2012−76949号公報 特開2011−136855号公報
しかし、上記分割予定溝は、先端の曲率が大きいため、分割加工時に、印加される引っ張り応力が、起点となるべき先端に集中し難く、分割加工に際し、大きな力が必要になり、結果として、意図しない方向に割れ易く、また分割面にカケを発生し易いという問題があった。
本発明は、上記に鑑み成されたものであり、その技術的課題は、強化ガラス基板を簡便に分割加工し得ると共に、分割加工時に、意図しないクラックが伸展し難い強化ガラス基板の分割加工方法を提供することである。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、マザーガラス基板の表面にクラックを形成した上で、イオン交換処理した後、このクラックを起点にして、マザーガラス基板を分割加工することにより、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明の強化ガラス基板の製造方法は、マザーガラス基板に対して、板厚方向にクラックを形成するクラック形成工程と、前記マザーガラス基板をイオン交換処理する化学強化処理工程と、前記クラックに応力を印加して、イオン交換処理した後のマザーガラス基板を分割し、強化ガラス基板を得る分割加工工程と、を備えることを特徴とする。この方法によれば、クラックの先端の曲率が小さくなる。このクラックに沿って応力を加えると、印加する応力が小さくても、マザーガラス基板を適正に分割加工することができる。
第二に、本発明の強化ガラス基板の製造方法は、クラックに圧縮応力を印加した状態でイオン交換処理することが好ましい。
上記の通り、クラックの先端の曲率は小さいが、先端の曲率が小さくなると、化学強化処理工程で熱変形による応力がクラックの先端に集中し易くなり、マザーガラス基板が破損する虞が生じる。そこで、化学強化処理工程で、クラックに圧縮応力を印加すれば、化学強化処理工程で、熱膨張や変形によりマザーガラス基板が破損し難くなる。
化学強化処理工程後の工程で、曲げや衝撃によるマザーガラス基板の破損を防止するために、圧縮応力層の圧縮応力値を200MPa以上、特に400MPa以上に規制することが好ましい。
第三に、本発明の強化ガラス基板の製造方法は、マザーガラス基板を湾曲させて、クラックに圧縮応力を印加することが好ましい。このようにすれば、簡便な冶具によりクラックに圧縮応力を印加することができる。
第四に、本発明の強化ガラス基板の製造方法は、板厚方向のクラック深さが、マザーガラス基板の板厚の10%以上80%未満であることが好ましい。クラック深さをマザーガラス基板の板厚の10%以上に規制すれば、分割加工に要する引っ張り応力を低減し得ると共に、分割面のカケを可及に抑制することができる。一方、クラック深さをマザーガラス基板の板厚の80%未満に規制すれば、搬送による衝撃等によりクラックから破損に至る事態を回避し易くなる。
第五に、本発明の強化ガラス基板の製造方法は、板厚方向のメディアンクラック深さが、マザーガラス基板の板厚の5%以上60%未満であることが好ましい。メディアンクラックの深さを適正に制御すれば、クラックの深さを適正範囲に制御し易くなる。スクライブホイールを用いて、クラックを形成する場合、図2に示すように、まずマザーガラス基板5の表面にメディアンクラック7が発生し、更にスクライブ時に生じるガラスを押し分ける力によって、メディアンクラック7から板厚方向に新たなクラックが伸張し、これらが一本のクラック6を構成することになる。ここで、クラック6全体からメディアンクラック7の深さを観察、測定することは容易である。
第六に、本発明の強化ガラス基板の製造方法は、スクライブホイールを転動させて、クラックを形成することが好ましい。この方法によれば、クラック深さを一定に制御し易くなる。結果として、分割加工時に、引っ張り応力が均等に加わり、分割面のカケを抑制し易くなる共に、クラックが直線状に伸展し易くなる。
第七に、本発明の強化ガラス基板の製造方法は、レーザー照射により、クラックを形成することが好ましい。この方法によれば、クラック深さを一定に制御し易くなる。結果として、分割加工時に、引っ張り応力が均等に加わり、分割面のカケを抑制し易くなる共に、クラックが直線状に伸展し易くなる。
第八に、本発明の強化ガラス基板の製造方法は、化学強化処理工程と分割加工工程の間に、マザーガラス基板の少なくとも一方の表面に導電性膜を形成する成膜工程を更に備えることが好ましい。このようにすれば、デバイスの生産効率を高めることができる。
第九に、本発明の強化ガラス基板の製造方法は、マザーガラス基板の板厚を2.0mm以下、0.7mm以下、0.6mm以下、特に0.5mm以下にすることが好ましく、強化ガラス基板の板厚を2.0mm以下、0.7mm以下、0.6mm以下、特に0.5mm以下にすることが好ましい。板厚が大きいと、マザーガラス基板を湾曲させ難くなると共に、デバイスの軽量化に寄与し難くなる。
第十に、本発明の強化ガラス基板の製造方法は、強化ガラス基板が携帯情報端末の表示部を保護するカバーガラスに用いられることが好ましい。
強化ガラス基板の板厚方向の断面概念図である。 マザーガラス基板の板厚方向の断面概念図であり、マザーガラス基板のクラックの状態を説明するための断面概念図である。 マザーガラス基板を湾曲させる方法を例示するための概念斜視図である。 マザーガラス基板を湾曲させる方法を例示するための概念斜視図である。 マザーガラス基板を分割加工する際の実施形態の一例を説明するための断面概念図である。
本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まずマザーガラス基板の一方の表面に略算盤珠状のスクライブホイールを押し付けた状態で、スクライブホイールを転動させて、マザーガラス基板の一方の表面にスクライブラインを形成する。図2に示すように、まずマザーガラス基板5の表面にメディアンクラック7が発生し、更にスクライブ時に生じるガラスを押し分ける力によって、メディアンクラック7から板厚方向に新たなクラックが伸張し、これらが一本のクラック6を構成することになる。
クラック6は、ダイヤモンド圧子により形成されていてもよく、レーザー照射により形成されていてもよい。
板厚方向のクラック深さは、マザーガラス基板の板厚の10%以上80%未満、13%以上60%未満、特に15%以上50%未満であることが好ましい。クラック深さがマザーガラス基板の板厚の10%未満になると、分割加工に要する引っ張り応力が過大になることに加えて、分割面のカケが発生し易くなる。一方、クラック深さがマザーガラス基板の板厚の80%以上になると、搬送による衝撃等により、マザーガラス基板が破損し易くなる。
クラック深さを適正範囲に規制する観点から、板厚方向のメディアンクラック深さは、マザーガラス基板の板厚の5%以上60%未満、6%以上40%未満、特に7%以上25%未満であることが好ましい。
化学強化処理工程と分割加工工程の間に、成膜工程を更に備える場合は、膜の形成を阻害しないように、膜を形成しない方の表面にクラック6を形成した方がよい。
クラック6は、マザーガラス基板5の端面から離間した位置に形成されていることが好ましい。クラック6と端面の離間距離は5mm以上、特に10mm以上が好ましい。クラック6がマザーガラス基板5の端面に形成されていると、マザーガラス基板5を化学強化処理工程に搬送する際に、衝撃等により端面を起点として、クラック6が板厚方向に伸張して、マザーガラス基板5が破損し易くなる。
強化ガラス基板を多面取りするために、クラック6を複数形成することが好ましく、格子状に交差させることも好ましい。
上記のクラック形成工程後に、マザーガラス基板をイオン交換処理する化学強化処理工程を行うことになる。
本発明の強化ガラス基板の製造方法は、クラックに圧縮応力を印加した状態でイオン交換処理することが好ましい。上記の通り、クラックの先端の曲率は小さいが、先端の曲率が小さくなると、化学強化処理工程で熱変形による応力がクラックの先端に集中し易くなり、マザーガラス基板が破損する虞が生じる。そこで、化学強化処理工程で、クラックに圧縮応力を印加すれば、化学強化処理工程で、熱膨張や変形によりマザーガラス基板が破損する事態を防止し易くなる。
クラックに圧縮応力を印加する方法として、マザーガラス基板を湾曲させることが好ましい。例えば、本実施形態では、図3に示す通り、マザーガラス基板に対して、クラックを形成した表面に押し付けバー8をクラックと平行方向に押し当てつつ、クラックが形成されていない表面の両端部に押し付けバー9をクラックと平行方向に押し当てることにより、マザーガラス基板5を湾曲させている。
押し付けバー8、9は、強化液で腐食しない耐腐食性金属(例えば、ステンレス等)であることが好ましい。また、押し付けバー8、9は、ステンレス繊維で表面被覆されていることが好ましい。このようにすれば、マザーガラス基板にサーマルクラックが発生し難くなる。
押し付けバー8、9により、マザーガラス基板が撓む状態であれば、押し付けバー8、9の何れかを省略してもよく、両方を省略してもよい。
図3では、押し付けバー8、9は、略水平方向に配置されているが、押し付けバー8、9により、マザーガラス基板を十分に固定できるのであれば、略水平方向に配置しなくてもよい。例えば、押し付けバー8、9が交差するように配置してもよい。但し、その場合、押し付けバー8をマザーガラス基板の中央部、押し付けバー9を端部近傍にそれぞれ配置し、押し付けバー8、9が点接触になるように配置することが好ましい。このようにすれば、マザーガラス基板がお椀状に湾曲するため、マザーガラス基板に格子状のクラックが形成されている場合であっても、すべてのクラックに圧縮応力を印加することができる。
その他の方法として、図4に示す通り、マザーガラス基板に対して、クラックを形成した表面に押し付けバー8をクラックと平行方向に押し当てつつ、相対する2辺の端部を固定具10でそれぞれ固定することにより、マザーガラス基板を湾曲させる方法も好ましい。固定具10は、押し付けバー8、9と同様にして、強化液で腐食しない耐腐食性金属(例えば、ステンレス等)であることが好ましく、ステンレス繊維で表面被覆されていることが好ましい。
上記の化学強化処理工程後に、クラックに応力を印加して、マザーガラス基板を分割し、強化ガラス基板を得る分割加工工程を行うことになる。また、化学強化処理工程と分割加工工程の間に、マザーガラス基板の少なくとも一方の表面に導電性膜を形成する成膜工程を更に設けることもできる。
分割加工工程は、例えば、以下のようにして行うことが好ましい。図5は、マザーガラス基板を分割加工する際の実施形態の一例を説明するための断面概念図である。図5に示す通り、クラックを形成した表面が下方になるように、マザーガラス基板11を定盤12に載置すると共に、クラックが定盤12の端部よりも1mm外側になるように、定盤12に載置する。更に、マザーガラス基板11の一部が定盤12から食み出ると共に、クラックが定盤12の端部の一辺と平行になるように、マザーガラス基板11を載置する。次に、押さえ冶具13により、定盤12の端部に位置するマザーガラス基板11の表面を押し当てた状態で、定盤12から食み出たマザーガラス基板11の両表面を折り曲げ冶具14で把持して、この折り曲げ冶具14を上方に向かって曲げると、クラックに引っ張り応力が印加されて、分割加工処理を行うことができる。複数のクラックを形成されている場合、クラックの間隔に整合するように、マザーガラス基板を移動させて、同様に分割加工処理を行うことが好ましい。
押さえ冶具13、折り曲げ冶具14は、板状が好ましい。このようにすれば、クラック6に引っ張り応力を均等に印加し易くなる。また、マザーガラス基板と、押さえ冶具13、折り曲げ冶具14との接触を最小限にしたい場合、押さえ冶具13、折り曲げ冶具14は、棒状が好ましい。更に、クラック深さが大きい場合は、折り曲げ冶具14を省略することもできる。
得られる強化ガラス基板(及びマザーガラス基板)は、ガラス組成として、質量%で、SiO 40〜71%、Al 7〜21%、LiO 0〜1%、NaO 7〜20%、KO 0〜15%を含有することが好ましい。上記のように各成分の含有範囲を限定した理由を下記に示す。なお、各成分の含有範囲の説明において、特に断りがある場合を除き、%表示は質量%を指す。
SiOは、ガラスのネットワークを形成する成分である。SiOの含有量は、好ましくは40〜71%、40〜70%、40〜63%、45〜63%、50〜59%、特に55〜58.5%である。SiOの含有量が多くなり過ぎると、ガラスの溶融、成形が難しくなったり、熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなる。一方、SiOの含有量が少な過ぎると、ガラス化し難くなる。また熱膨張係数が高くなり、耐熱衝撃性が低下し易くなる。
Alはイオン交換性能を高める成分である。また歪点やヤング率を高める効果もあり、その含有量は7〜21%である。Alの含有量が多過ぎると、ガラスに失透結晶が析出し易くなってオーバーフローダウンドロー法による成形が困難になる。また熱膨張係数が低くなり過ぎて周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなったり、高温粘性が高くなり溶融し難くなる。Alの含有量が少な過ぎると、十分なイオン交換性能を発揮できない虞が生じる。上記観点から、Alの好適な上限範囲は、20%以下、19%以下、18%以下、17%以下、特に16.5%以下であり、またAlの好適な下限範囲は、7.5%以上、8.5%以上、9%以上、10%以上、11%以上、特に12%以上である。
LiOは、イオン交換成分であると共に、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分である。さらにLiOは、ヤング率を高める成分である。またLiOはアルカリ金属酸化物の中では圧縮応力値を高める効果が高い。しかし、LiOの含有量が多くなり過ぎると液相粘度が低下してガラスが失透し易くなる。また熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなる。更に、低温粘性が低下し過ぎて応力緩和が起こり易くなると、かえって圧縮応力値が低くなる場合がある。よって、LiOの含有量は、好ましくは0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%であり、実質的に含有しないこと、つまり0.01%未満に抑えることが望ましい。
NaOは、イオン交換成分であると共に、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分である。また、NaOは、耐失透性を改善する成分でもある。NaOの含有量は、好ましくは7〜20%、10〜20%、10〜19%、12〜19%、12〜17%、13〜17%、特に14〜17%である。NaOの含有量が多くなり過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなる。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成のバランスを欠き、かえって耐失透性が低下する傾向がある。一方、NaOの含有量が少ないと、溶融性が低下したり、熱膨張係数が低くなり過ぎたり、イオン交換性能が低下し易くなる。
Oは、イオン交換を促進する効果があり、アルカリ金属酸化物の中では応力深さを大きくする効果が高い成分である。また高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分である。また、KOは、耐失透性を改善する成分でもある。KOの含有量は0〜15%が好ましい。KOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなる。さらに歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成のバランスを欠き、かえって耐失透性が低下する傾向がある。よって、KOの好適な上限範囲は12%以下、10%以下、8%以下、特に6%以下である。
アルカリ金属酸化物RO(RはLi、Na、Kから選ばれる1種以上)の合量が多くなり過ぎると、ガラスが失透し易くなることに加えて、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなる。また、アルカリ金属酸化物ROの合量が多くなり過ぎると、歪点が低下し過ぎて、高い圧縮応力値が得られない場合がある。更に液相温度付近の粘性が低下し、高い液相粘度を確保することが困難となる場合がある。よって、ROの合量は、好ましくは22%以下、20%以下、特に19%以下である。一方、ROの合量が少な過ぎると、イオン交換性能や溶融性が低下する場合がある。よって、ROの合量は、好ましくは8%以上、10%以上、13%以上、特に15%以上である。
上記成分以外にも、以下の成分を添加してもよい。
例えばアルカリ土類金属酸化物R’O(R’はMg、Ca、Sr、Baから選ばれる1種以上)は、種々の目的で添加可能な成分である。しかし、アルカリ土類金属酸化物R’Oが多くなると、密度や熱膨張係数が高くなったり、耐失透性が低下することに加えて、イオン交換性能が低下する傾向がある。よって、アルカリ土類金属酸化物R’Oの合量は、好ましくは0〜9.9%、0〜8%、0〜6%、特に0〜5%である。
MgOは、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であり、アルカリ土類金属酸化物の中では、イオン交換性能を高める効果が高い。しかし、MgOの含有量が多くなると、密度、熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。MgOの含有量は、好ましくは0〜9%、特に1〜8%である。
CaOは、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であり、アルカリ土類金属酸化物の中では、イオン交換性能を高める効果が高い。CaOの含有量は0〜6%が好ましい。しかし、CaOの含有量が多くなると、密度、熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなったり、更にはイオン交換性能が低下する場合がある。したがって、CaOの含有量は、好ましくは0〜4%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、特に0〜0.1%である。
SrO及びBaOは、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を向上させたり、歪点やヤング率を高める成分であり、その含有量は各々0〜3%が好ましい。SrOやBaOの含有量が多くなると、イオン交換性能が低下する傾向がある。また密度、熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。SrOの含有量は、好ましくは2%以下、1.5%以下、1%以下、0.5%以下、0.2%以下、特に0.1%以下である。またBaOの含有量は、好ましくは2.5%以下、2%以下、1%以下、0.8%以下、0.5%以下、0.2%以下、特に0.1%以下である。
ZrOは、イオン交換性能を顕著に高めると共に、ヤング率や歪点を高くし、高温粘性を低下させる効果がある。また液相粘度付近の粘性を高める効果があるため、所定量含有させることで、イオン交換性能と液相粘度を同時に高めることができる。ただし、ZrOの含有量が多くなり過ぎると、耐失透性が極端に低下する場合がある。よって、ZrOの含有量は、好ましくは0〜10%、0.001〜10%、0.1〜9%、0.5〜7%、0.8〜5%、1〜5%、2.5〜5%である。
は、液相温度、高温粘度、密度を低下させる効果を有すると共に、イオン交換性能、特に圧縮応力値を高める効果を有する。しかし、Bの含有量が多過ぎると、イオン交換によって表面にヤケが発生したり、耐水性が低下したり、液相粘度が低下する虞がある。また応力深さが低下する傾向にある。よって、Bの含有量は、好ましくは0〜6%、0〜3%、0〜1%、0〜0.5%、特に0〜0.1%である。
TiOは、イオン交換性能を高める効果がある成分である。また高温粘度を低下させる効果がある。しかし、TiOの含有量が多くなり過ぎると、ガラスが着色したり、耐失透性が低下したり、密度が高くなる。特にディスプレイのカバーガラスとして使用する場合、TiOの含有量が多くなると、溶融雰囲気や原料を変更した時、透過率が変化し易くなる。そのため紫外線硬化樹脂等の光を利用して強化ガラス基板をデバイスに接着する工程において、紫外線照射条件が変動し易くなり、安定生産が困難となる。よって、TiOの含有量は、好ましくは10%以下、8%以下、6%以下、5%以下、4%以下、2%以下、0.7%以下、0.5%以下、0.1%以下、特に0.01%以下である。
SnOは、イオン交換性能を高める成分である。SnOの含有量は、好ましくは0〜3%、0.01〜3%、0.05〜1%、特に0.1〜0.9%である。SnOの含有量が多過ぎると、耐失透性が低下し易くなる。
は、イオン交換性能を高める成分であり、特に、応力深さを大きくする効果が高い成分である。しかし、Pの含有量が多くなると、ガラスが分相したり、耐水性や耐失透性が低下し易くなる。よって、Pの含有量は、好ましくは5%以下、4%以下、3%以下、特に2%以下である。
清澄剤としてAs、Sb、CeO、F、SO、Clの群から選択された一種又は二種以上を0.001〜3%含有させてもよい。ただし、As及びSbは環境に対する配慮から、使用は極力控えることが好ましく、各々の含有量を0.1%未満、更には0.01%未満に制限することが望ましい。またCeOは、透過率を低下させる成分であるため、その含有量を0.1%未満、更には0.01%未満に制限することが望ましい。またFは、低温粘性を低下させ、圧縮応力値の低下を招く虞があるため、その含有量を0.1%未満、特に0.01%未満に制限することが好ましい。よって、好ましい清澄剤は、SOとClであり、SOとClの1者又は両者を、0.001〜3%、0.001〜1%、0.01〜0.5%、更には0.05〜0.4%添加することが好ましい。
NbやLa等の希土類酸化物は、ヤング率を高める成分である。しかし、原料自体のコストが高く、また多量に含有させると耐失透性が低下する。よって、それらの含有量は、好ましくは3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、特に0.1%以下である。
Co、Ni等のガラスを強く着色するような遷移金属元素は、強化ガラス基板の透過率を低下させる虞がある。特に、タッチパネルディスプレイ用途に適用する場合、遷移金属元素の含有量が多いと、タッチパネルディスプレイの視認性が損なわれる。具体的には、それらの含有量が0.5%以下、0.1%以下、特に0.05%以下となるように、原料又はカレットの使用量を調整することが望ましい。
本発明に係る強化ガラス基板は、表面に圧縮応力層を有している。圧縮応力層の圧縮応力値は、好ましくは200MPa以上、400MPa以上、500MPa以上、特に600MPa以上である。圧縮応力値が大きい程、強化ガラス基板の機械的強度が高くなる。一方、表面に極端に大きな圧縮応力が形成されると、表面にマイクロクラックが発生して、かえって強化ガラス基板の機械的強度が低下する虞がある。また、内部引っ張り応力が極端に高くなる虞がある。このため、圧縮応力層の圧縮応力値は1500MPa以下、特に900MPa以下が好ましい。なお、ガラス組成中のAl、TiO、ZrO、MgO、ZnOの含有量を増加させたり、SrO、BaOの含有量を低減すれば、圧縮応力値が大きくなる傾向がある。また、イオン交換時間を短くしたり、イオン交換溶液の温度を下げれば、圧縮応力値が大きくなる傾向がある。
応力深さは、好ましくは10μm以上、15μm以上、20μm以上、25μm以上、30μm以上、特に35μm以上である。応力深さが大きい程、強化ガラス基板に深い傷が付いても、強化ガラス基板が割れ難くなると共に、機械的強度のばらつきが小さくなる。一方、圧縮応力層の厚みが大きい程、マザーガラス基板にクラックを形成し難くなる。このため、応力深さは、好ましくは60μm以下、50μm以下、特に35μm以下である。なお、ガラス組成中のKO、Pの含有量を増加させたり、SrO、BaOの含有量を低減すれば、圧縮応力層の厚みが大きくなる傾向がある。また、イオン交換時間を長くしたり、イオン交換溶液の温度を上げれば、応力深さが大きくなる傾向がある。
内部引っ張り応力は、好ましくは150MPa以下、120MPa以下、100MPa以下、70MPa、50MPa以下、特に30MPa以下である。内部引っ張り応力が大きい場合、イオン交換処理後に、分割加工工程、面取り加工工程等を行うと、強化ガラス基板が自己破壊する虞がある。一方、内部引っ張り応力が極端に小さくなると、圧縮応力層の圧縮応力値、応力深さが低下する。よって、内部引っ張り応力は、好ましくは1MPa以上、5MPa以上、10MPa以上、特に15MPa以上である。ここで、「内部引っ張り応力」は、次式によって計算される値である。
内部引っ張り応力=(圧縮応力値×応力深さ)/(板厚−応力深さ×2)
本発明に係る強化ガラス基板において、密度は2.6g/cm以下、特に2.55g/cm以下が好ましい。密度が小さい程、強化ガラスを軽量化することができる。なお、ガラス組成中のSiO、B、Pの含有量を増加させたり、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、ZrO、TiOの含有量を低減すれば、密度が低下し易くなる。
本発明に係る強化ガラス基板において、熱膨張係数は、好ましくは80×10−7〜120×10−7/℃、85×10−7〜110×10−7/℃、90×10−7〜110×10−7/℃、特に90×10−7〜105×10−7/℃である。熱膨張係数を上記範囲に規制すれば、金属、有機系接着剤等の部材の熱膨張係数に整合し易くなり、金属、有機系接着剤等の部材の剥離を防止し易くなる。ここで、「熱膨張係数」は、ディラトメーターを用いて、30〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数を測定した値を指す。なお、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の含有量を増加すれば、熱膨張係数が高くなり易く、逆にアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の含有量を低減すれば、熱膨張係数が低下し易くなる。
本発明に係る強化ガラス基板において、歪点は、好ましくは500℃以上、520℃以上、530℃以上、特に550℃以上である。歪点が高い程、耐熱性が向上し、強化ガラス基板を熱処理する場合、圧縮応力層が消失し難くなる。また、歪点が高い程、化学強化処理工程で応力緩和が生じ難くなるため、圧縮応力値を維持し易くなる。更に成膜工程で高品位な膜を形成し易くなる。なお、ガラス組成中のアルカリ土類金属酸化物、Al、ZrO、Pの含有量を増加させたり、アルカリ金属酸化物の含有量を低減すれば、歪点が高くなり易い。
本発明の強化ガラス基板において、104.0dPa・sにおける温度は、好ましくは1280℃以下、1230℃以下、1200℃以下、1180℃以下、特に1160℃以下である。104.0dPa・sにおける温度が低い程、成形設備への負担が軽減されて、成形設備が長寿命化し、結果として、強化ガラス基板の製造コストを低廉化し易くなる。なお、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、B、TiOの含有量を増加させたり、SiO、Alの含有量を低減すれば、104.0dPa・sにおける温度が低下し易くなる。
本発明に係る強化ガラス基板において、102.5dPa・sにおける温度は、好ましくは1620℃以下、1550℃以下、1530℃以下、1500℃以下、特に1450℃以下である。102.5dPa・sにおける温度が低い程、低温溶融が可能になり、溶融窯等のガラス製造設備への負担が軽減されると共に、泡品位を高め易くなる。よって、102.5dPa・sにおける温度が低い程、強化ガラス基板の製造コストを低廉化し易くなる。なお、102.5dPa・sにおける温度は、溶融温度に相当する。また、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、B、TiOの含有量を増加させたり、SiO、Alの含有量を低減すれば、102.5dPa・sにおける温度が低下し易くなる。
本発明に係る強化ガラス基板において、液相温度は、好ましくは1200℃以下、1150℃以下、1100℃以下、1050℃以下、1000℃以下、950℃以下、900℃以下、特に880℃以下である。なお、液相温度が低い程、耐失透性や成形性が向上する。また、ガラス組成中のNaO、KO、Bの含有量を増加させたり、Al、LiO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの含有量を低減すれば、液相温度が低下し易くなる。
本発明に係る強化ガラス基板において、液相粘度は、好ましくは104.0dPa・s以上、104.4dPa・s以上、104.8dPa・s以上、105.0dPa・s以上、105.4dPa・s以上、105.6dPa・s以上、106.0dPa・s以上、106.2dPa・s以上、特に106.3dPa・s以上である。なお、液相粘度が高い程、耐失透性や成形性が向上する。また、ガラス組成中のNaO、KOの含有量を増加させたり、Al、LiO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの含有量を低減すれば、液相粘度が高くなり易い。
以下、実施例に基づいて、本発明を説明する。なお、以下の実施例は単なる例示である。本発明は以下の実施例に何ら限定されない。
先ず短辺寸法670mm、長辺寸法720mm、板厚0.7mmに切り出してマザーガラス基板を用意し、マザーガラス基板の短辺方向に端部から20mm離間した位置からスクライブを開始し、板端から20mm離間した位置でスクライブを終了して、スクライブライン(クラック)を形成した。スクライブラインを50mmの間隔で2本形成した。スクライブラインの形成に際し、直径φ3mm、刃先角度130度の市販の超鋼製スクライブホイールを使用し、スクライブホイールを押し付ける加重を調整することにより、メディアンクラック深さを制御した。また、マザーガラス基板の概略組成は、質量%で、SiO 57%、Al 13%、B 2%、LiO 0.1%、NaO 15%、KO 4.6%、MgO 2%、CaO 2%、ZrO 4%、SnO 0.3%である。このようにして、クラック深さが相違する2水準の評価試料を作製した。なお、本実施例では、マザーガラス基板の板厚は0.7mmであるが、更に薄い板厚でも、本発明を適用し得ることは言うまでもない。
続いて、マザーガラス基板に対して、クラックを形成した表面にステンレス繊維を巻き付けた押し付けバーをクラックと平行方向に押し当てつつ、クラックが形成されていない表面の両端部にステンレス繊維を巻き付けた押し付けバーをクラックと平行方向に押し当てることにより、マザーガラス基板を湾曲させた。この時、押し付けバーの作用により、マザーガラス基板の中央部は、両端部よりもクラックが形成された表面が約1mm凹んでいた。なお、2水準の評価試料を同様に湾曲させた。
上記状態のマザーガラス基板を硝酸カリウム溶液に浸漬させて、化学強化処理を行うことにより、マザーガラス基板の表面に圧縮応力層を形成した。なお、圧縮応力層の圧縮応力値、応力深さは、折原製作所製の表面応力計FSM−7000Hにより観察される干渉縞の本数とその間隔から測定した値である。
(実験1)
化学強化処理工程の後に、マザーガラス基板から押し付けバーを取り外した後、クラックを形成した表面が下方になるように定盤に載置すると共に、分割加工を行う方のクラックが定盤の端部よりも1mm外側になり、分割加工を行わない方のクラックが定盤の面内になるように、定盤に載置した。更に、マザーガラス基板の一部が定盤から食み出ると共に、クラックが定盤の端部の一辺と平行になるように、マザーガラス基板を載置した。次に、押さえ冶具により、定盤の端部に位置するマザーガラス基板の表面を押し当てた状態で、定盤から食み出たマザーガラス基板の両表面を折り曲げ冶具で把持して、この折り曲げ冶具を上方に向かって曲げて、分割加工処理を行った。クラックの深さが117μm(板厚の17%)であり、且つメディアンクラックの深さが57μm(板厚の8%)である場合、分割加工を行う方のクラックに沿って、マザーガラス基板を分割加工することができた。この時、マザーガラス基板は、分割加工を行わない方のクラックから破損しなかった。
(実験2)
クラックの深さが200μm(板厚の28%)であり、且つメディアンクラックの深さが90μm(板厚の13%)であるマザーガラス基板に対して、実験1と同様の実験を行った。その結果、分割加工を行う方のクラックに沿って、マザーガラス基板を分割加工することができた。この時、マザーガラス基板は、分割加工を行わない方のクラックから破損しなかった。
(実験3)
クラックの深さが200μm(板厚の28%)であり、且つメディアンクラックの深さが90μm(板厚の13%)であるマザーガラス基板に対して、折り曲げ冶具を用いずに、定盤から食み出たマザーガラス基板の両表面を手で掴んで、上方に向かって曲げて、分割加工処理を行った。その結果、分割加工を行う方のクラックに沿って、マザーガラス基板を分割加工することができた。この時、マザーガラス基板は、分割加工を行わない方のクラックから破損しなかった。
上記実験1〜3の結果を表1に示す。
表1に示す通り、本発明によれば、簡便な方法により、所定のクラックに沿って、マザーガラス基板を分割加工することができ、更に意図しないクラックが伸展し難くなる。
1 強化ガラス基板
2、3 圧縮応力層
4 中間領域
5 マザーガラス基板(化学強化処理工程前)
6 クラック
7 メディアンクラック
8、9 押し付けバー
10 固定具
11 マザーガラス基板(化学強化処理工程後)
12 定盤
13 押さえ冶具
14 折り曲げ冶具

Claims (10)

  1. マザーガラス基板に対して、板厚方向にクラックを形成するクラック形成工程と、
    前記マザーガラス基板をイオン交換処理する化学強化処理工程と、
    前記クラックに応力を印加して、イオン交換処理した後のマザーガラス基板を分割し、強化ガラス基板を得る分割加工工程と、を備えることを特徴とする強化ガラス基板の製造方法。
  2. クラックに圧縮応力を印加した状態でイオン交換処理することを特徴とする請求項1に記載の強化ガラス基板の製造方法。
  3. マザーガラス基板を湾曲させて、クラックに圧縮応力を印加することを特徴とする請求項2に記載の強化ガラス基板の製造方法。
  4. 板厚方向のクラック深さが、マザーガラス基板の板厚の10%以上80%未満であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の強化ガラス基板の製造方法。
  5. 板厚方向のメディアンクラック深さが、マザーガラス基板の板厚の5%以上60%未満であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の強化ガラス基板の製造方法。
  6. スクライブホイールを転動させて、クラックを形成することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の強化ガラス基板の製造方法。
  7. レーザー照射により、クラックを形成することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の強化ガラス基板の製造方法。
  8. 化学強化処理工程と分割加工工程の間に、マザーガラス基板の少なくとも一方の表面に導電性膜を形成する成膜工程を更に備えることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の強化ガラス基板の製造方法。
  9. 強化ガラス基板の板厚が0.7mm以下であることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の強化ガラス基板の製造方法。
  10. 強化ガラス基板が携帯情報端末の表示部を保護するカバーガラスに用いられることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の強化ガラス基板の製造方法。
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