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JP2014063554A - 熱アシスト磁気ヘッド素子の検査方法及びその装置 - Google Patents

熱アシスト磁気ヘッド素子の検査方法及びその装置 Download PDF

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JP2014063554A
JP2014063554A JP2012209250A JP2012209250A JP2014063554A JP 2014063554 A JP2014063554 A JP 2014063554A JP 2012209250 A JP2012209250 A JP 2012209250A JP 2012209250 A JP2012209250 A JP 2012209250A JP 2014063554 A JP2014063554 A JP 2014063554A
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cantilever
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JP2012209250A
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Teruaki Tokutomi
照明 徳冨
Ke-Bong Chang
開鋒 張
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Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
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Abstract

【課題】製造工程途中のできるだけ早い段階で熱アシスト磁気ヘッドの近接場光発光部の物理形状の検査を行うことができるようにする。
【解決手段】試料である熱アシスト磁気ヘッド素子を平面内で移動可能なテーブルに載置し、このテーブルを平面内で移動させながらこのテーブルに載置された試料の表面に対して一定の距離だけ離れた面内をカンチレバーに固定した探針で走査し、走査しているカンチレバーに光を照射してカンチレバーからの反射光を検出することによりカンチレバーの変位を検出し、この検出したカンチレバーの変位の情報とテーブルの位置情報とを用いて熱アシスト磁気ヘッド素子の原子間力顕微鏡(AFM)画像を形成し、この形成した熱アシスト磁気ヘッド素子のAFM画像を処理して熱アシスト磁気ヘッド素子に形成された近接場光発光部の大きさ又は代表的な寸法を含む物理形状の良否を判定するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜熱アシスト磁気ヘッドを検査する熱アシスト磁気ヘッド検査方法及びその装置に係り、特に光学顕微鏡等の技術で検査不可能な熱アシスト磁気ヘッドが発生する近接場光の発生領域の物理形状を検査することのできる熱アシスト磁気ヘッド素子の検査方法及びその装置に関する。
次世代ハードディスクヘッドとして熱アシスト磁気ヘッドが各ハードディスクメーカに
採用される計画である。熱アシスト磁気ヘッドから発生する近接場光の幅は20nm以下であり、この幅はハードディスクの書き込みトラック幅を決める。実際の動作時の近接場光の強度分布や、発光部の物理形状に対する検査方法は未解決の重要な課題である。現在走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてヘッド(素子)の形状を測定することは可能であるが、破壊検査であり、量産向けの全数検査には適用困難である。
一方、これまでのハードディスク用磁気ヘッドのトラック幅検査は、HGA(Head Gimbal Assembly)状態又は擬似HGA状態という磁気ヘッド製造の最終工程で行っていた。生産コスト、の改善や製造プロセス条件の早期フィードバックという要望に応えるために、ウエハから切り出されたローバー状態において検査する方法が特許文献1に開示されている。
又、特許文献2には、原子間力顕微鏡において試料を横振動させ、この横振動によって励起されるカンチレバーの曲げまたはねじれ振動の位相と振幅を同時に計測し、振動振幅像および振動位相差像を形成することが記載されている。
更に、特許文献3には、原子間力顕微鏡のカンチレバーのQ値を計測する場合に、探針と接触する試料の物性に応じてカンチレバーの共振周波数が変化し、出力信号の位相が変化するのを受けて位相比較器の出力が変化するのを受けてカンチレバーを常に共振周波数で振動させる構成について開示されている。
更に特許文献4には、磁気力顕微鏡を用いて、振幅変調信号を印加した磁気ヘッドから生じている磁界に応じた探針の振動の位相変化を測定し、振幅変調信号の値の変化に対する位相変位の変化をヘッドの磁界周波数依存性として測定することが記載されている。
特開2009−230845号公報 特開平6−323834号公報 特開2002−277378号公報 特開2002−269708号公報
ヘッドが発生する近接場光又は近接場光発光部の物理形状の検査を目的とする専用の検
査装置はまだ世の中に存在しない。また、現在磁気ヘッドへの性能検査においてはウエハ
から切り出されたローバーの状態における検査装置が使用されているが、熱アシスト磁気
ヘッドに対しても同じくローバーというヘッド製造の早い段階での検査装置を開発する必
要がある。
特許文献1には、磁気力顕微鏡などを用いて磁気ヘッドが発生する磁界の様子を直接観察することが記載されているが、熱アシスト磁気ヘッドの近接場光の発生領域の物理形状(近接場光の発生領域の大きさ又は、代表的な寸法)を検査することについては記載されていない。
特許文献2には、原子間力顕微鏡において、摩擦力を強く反映する映像として振動振幅像及び振動位相像を形成することについて記載されているが、熱アシスト磁気ヘッドの近接場光の発生領域の物理形状を検査することについては記載されていない。
さらに、特許文献3には、原子間力顕微鏡において、出力信号の位相差を検出してカンチレバーを常に共振周波数で振動させることについて記載されているが、出力信号の位相差の情報を用いて熱アシスト磁気ヘッドの近接場光の発生領域の物理形状を検査することについては記載されていない。
また、特許文献4には、探針の振動の位相差を検出することについては記載されているが、熱アシスト磁気ヘッドの近接場光の発生領域の物理形状を検査することについては記載されていない。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、製造工程途中のできるだけ早い段階
で熱アシスト磁気ヘッドの近接場光の発生領域の物理形状の検査を行うことのできる熱アシスト磁気ヘッド素子の検査方法及びその装置を提供するものである。
上記した課題を解決するために、本発明では、近接場光発光部が形成された熱アシスト磁気ヘッド素子を検査する検査装置を、試料である熱アシスト磁気ヘッド素子を載置して平面内で移動可能なテーブル手段と、このテーブル手段に載置された試料の表面に対して一定の距離だけ離れた面内を走査する探針を備えたカンチレバーと、このカンチレバーの探針が形成されている側と反対側の面に投光器から光を照射してカンチレバーからの反射光を受光器で検出することにより試料の表面に対して一定の距離だけ離れた面内を走査しているカンチレバーの変位を検出する変位検出手段と、この変位検出手段でカンチレバーの変位を検出して得た検出信号とテーブル手段の位置情報とを用いて熱アシスト磁気ヘッド素子の原子間力顕微鏡(AFM)画像を形成するAFM画像形成手段と、このAFM画像形成手段で形成したAFM画像を処理して熱アシスト磁気ヘッド素子に形成された近接場光発光部の大きさ又は代表的な寸法を含む物理形状の良否を判定する判定手段とを備えて構成した。
また、上記した課題を解決するために、本発明では、近接場光発光部が形成された熱アシスト磁気ヘッド素子を検査する方法において、試料である熱アシスト磁気ヘッド素子を平面内で移動可能なテーブルに載置し、このテーブルを平面内で移動させながらテーブルに載置された試料の表面に対して一定の距離だけ離れた面内をカンチレバーに固定した探針で走査し、試料の表面を走査しているカンチレバーの探針が形成されている側と反対側の面に光を照射してカンチレバーからの反射光を検出することによりカンチレバーの変位を検出し、この検出したカンチレバーの変位の情報と試料である熱アシスト磁気ヘッド素子を載置したテーブルの位置情報とを用いて熱アシスト磁気ヘッド素子の原子間力顕微鏡(AFM)画像を形成し、この形成した熱アシスト磁気ヘッド素子のAFM画像を処理して熱アシスト磁気ヘッド素子に形成された近接場光発光部の大きさ又は代表的な寸法を含む物理形状の良否を判定するようにした。
本発明によれば、製造工程途中のできるだけ早い段階で熱アシスト磁気ヘッドの近接場光発光部の物理形状の検査を非破壊で行うことができるという効果がある。
第1の実施例に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置の概略の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態におけるカンチレバーの先端部分の探針と記録ヘッドの熱アシスト光発生部分を拡大した側面図である。 第1の実施形態において、熱アシスト磁気ヘッド素子の表面に対して一定の間隔dを保って探針を走査したときの、探針の熱アシスト磁気ヘッド素子上の走査位置と差動アンプからの出力信号との関係を示すグラフである。 第1の実施形態において、図3Aの差動アンプ出力信号を2値化したグラフである。 第1の実施形態に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置の制御部PCの構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るAFM画像形成部で形成された熱アシスト磁気ヘッドの画像である。 第1の実施形態に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置の検査結果を表示する画面の正面図である。 第1の実施形態に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置における検査の流れを示すフロー図である。 第1の実施形態における探針の先端部に細線を固定したカンチレバーと熱アシスト磁気ヘッドの熱アシスト光発生部分を拡大した側面図である。 第2の実施形態に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置の概略の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態における表面に磁性膜を形成した探針を備えたカンチレバーと記録ヘッドの熱アシスト光発生部分を拡大した側面図である。 第2の実施形態において、熱アシスト磁気ヘッド素子の磁界発生領域を含む表面に対して一定の間隔d´を保って、表面に磁性膜を形成した探針を走査したときに、探針の熱アシスト磁気ヘッド素子上の走査位置と差動アンプからの出力信号との関係を示すグラフである。 第2の実施形態に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置の制御部PCの構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置の動作手順を示すフロー図である。
熱アシスト磁気ヘッド素子の近接場光の発生領域の物理形状(近接場光の発生領域の大きさ又は、代表的な寸法)を検査する方法としては、近接場光発光部で発生する近接場光の発生状態を検査する方法と、近接場光の発生領域の物理形状を検査する方法とがある。本発明では、熱アシスト磁気ヘッド素子の近接場光の発生領域の物理形状を、走査プローブ顕微鏡で検出できるようにした。
以下に、本発明の実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置の第1実施形態の基本的な構成を示すブロック図である。図1の熱アシスト磁気ヘッド検査装置は、ヘッドスライダ単体(熱アシスト磁気ヘッド素子4)を切り出す前工程のローバー(熱アシスト磁気ヘッド素子4が配列されたブロック)の状態で各熱アシスト磁気ヘッド素子4の近接場光の発生領域の物理形状を検査することが可能なものである。通常、3cm〜5cm程度の細長いブロック体としてウエハから切り出されたローバーは、40個〜90個程度の熱アシスト磁気ヘッド素子4(ヘッドスライダ)が配列された構成となっている。この実施の形態に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置は、このローバー1をワークとして所定の検査を行うように構成されている。ローバー1は、通常、図示していないトレイ内に20〜30本程度、短軸方向に所定間隔で配列収納されている。図示していないハンドリングロボットは、ローバー1を図示してないトレイからで一本ずつ取り出して検査ステージ101に搬送する。検査ステージ101に搬送設置されたローバー1は後述のように検査される。
検査ステージ101は、ローバー1をX,Y方向に移動可能なXステージ106、Yス
テージ105を備えている。ローバー1は、その長軸方向の片側面がYステージ105の基準面に一旦突き当てられることによって位置決めされる。Yステージ105の上面には、ローバー1の位置決め用の載置部114が設けられている。この載置部114の上面側縁部には、ローバー1の形状にほぼ合致した段差部(図示せず)が設けられている。ローバー1は、この段差部の底面と側面にそれぞれ当接されることによって所定位置に設置されるようになっている。段差部の後面には、ローバー1の後側面(熱アシスト磁気ヘッド素子4の各接続端子のある面の反対面)が当接される。各当接面は、Xステージ106の移動方向(X軸)及びZステージ104の移動方向(Z軸)にそれぞれ平行で、かつ、直交した位置関係となる基準面を備えているので、ローバー1がYステージ105の段差部の底面と側面に当接設置されることによってX方向とZ方向の位置決めが実行されるようになっている。
Yステージ105の上方には、位置ずれ量測定用のカメラ103が設けられている。Zステージ104は、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope :AFM)のカンチレバー部100をZ方向に移動させるものである。検査ステージ101のXステージ106、Yステージ105、Zステージ104は、それぞれピエゾ素子で駆動されるピエゾステージで構成されている。所定の位置決めが終了すると、ローバー1は、載置部114に吸着保持される。
ピエゾドライバ107は、この検査ステージ101の各Xステージ106、Yステージ
105、Zステージ104(ピエゾステージ)を駆動制御するものである。制御部PC3
0は、モニタを含むパーソナルコンピュータ(PC)を基本構成とする制御用コンピュー
タで構成されている。図に示すように、検査ステージ101のYステージ105上の載置部114に載置されたローバー1の上方の対向する位置には、先端の尖った探針120が形成されて自由端となっているカンチレバー部100が配置されている。カンチレバー部100は、Zステージ104の下側に設けられた加振部122に取り付けられている。加振部122はピエゾ素子で構成され、ピエゾドライバ107からの励振電圧によって機械的共振周波数近傍の周波数の交流電圧が印加され、探針120は上下方向に振動される。また、ピエゾドライバ107からの励振電圧が一定の場合には、探針120は振動せず、一定の位置に止まっている。
変位検出部は、半導体レーザ素子109と、4分割光ディテクタ素子からなる変位セン
サ110とから構成される。半導体レーザ素子109から出射した光はカンチレバー部100上に照射され、カンチレバー部100で反射された光は変位センサ110に導かれる。差動アンプ111は、変位センサ110から出力される4つの信号の差分信号に所定の演算処理を施してDCコンバータ112に出力する。すなわち、差動アンプ111は、変位センサ110から出力される4つの信号の差分に対応した変位信号をDCコンバータ112に出力する。従って、カンチレバー部100が加振部122により加振されていない状態では、差動アンプ111からの出力はゼロになる。DCコンバータ112は、差動アンプ111から出力される変位信号を実効値の直流信号に変換するRMS−DCコンバータ(Root Mean Squared value to Direct Current Converter)で構成される。
差動アンプ111から出力される変位信号は、カンチレバー部100の変位に応じた信
号であり、カンチレバー部100が振動している場合には交流信号となり、カンチレバー部100の振動が止まっている場合には直流信号となる。DCコンバータ112から出力される信号は、フィードバックコントローラ113に入力される。フィードバックコントローラ113は、カンチレバー部100の現在の変位量の大きさをモニターするための信号として制御部PC30にDCコンバータ112から入力した信号を出力する。この信号を制御部PC30でモニタし、その値に応じて、ピエゾドライバ107でZステージ104を駆動するピエゾ素子(図示せず)を制御することによって、測定開始前に、カンチレバー部100の初期位置を調整するようにしている。この実施の形態では、ハードディスクドライブのヘッド浮上高さをカンチレバー部100の初期位置として設定する。
発信器102は、カンチレバー部100を励振するための発振信号をピエゾドライバ107に供給するものである。ピエゾドライバ107は、この発信器102からの発振信号に基づいて加振部122を駆動してカンチレバー部100を所定の周波数で振動させる。探針120を振動させない場合には、発振器102からピエゾドライバ107から発振信号を出力しない。
図2は、ローバー1に形成されている熱アシスト磁気ヘッド素子4の熱アシスト光(近接場光)の発生領域2の構成を拡大してカンチレバー部100と一緒に示した図である。
本実施例においては、図2に示すように、カンチレバー部100は、Zステージ104によって制御されて、ローバー1に形成された熱アシスト磁気ヘッド素子4の表面に対してカンチレバー部100の探針120の先端部が一定の間隔dを維持して静止している。この状態で、発振器102からの発振信号を受けたピエゾドライバ107でXステージ106及びYステージ105を制御して、ローバー1を平面内で移動させることにより、ローバー1の数百nm〜数μmの範囲の所望の領域をカンチレバー部100の先端部に取り付けた探針120で走査する。
ここで、探針120がスキャンする範囲内で、試料であるローバー1上に形成された熱アシスト磁気ヘッド素子4の表面において、材質が均一な場所をスキャンした場合には、図3Aの差動アンプの出力波形310に示すように、差動アンプの出力はゼロとなる。すなわち、探針120は、熱アシスト磁気ヘッド素子4の表面から一定の距離だけ離れた面内を走査する姿勢になる。これに対して、スキャンする範囲内に近接場光の発生領域2のような他の部分と異なる材質の部分があると、探針120とこの異なる材質の部分との間に働く力(ファンデルワールス力)が変化する。その結果、カンチレバー部100が変位して、変位センサ110に入射するカンチレバー部100からの反射光の位置が変化して、変位センサ110から出力される変位信号波形310は、図3Aの信号レベル311に示すように変化する。
この変化した変位信号波形310を、Xステージ106とYステージ105の位置情報を用いて画像化することにより、カンチレバー部100が変位した部分を材質が異なる領域として検出することができる。この検出した画像情報から、カンチレバー部100が変位した領域の位置及び大きさの情報を得ることができる。そして、この情報を予め設計情報を用いて設定しておいた基準値と比較し、基準値との差が許容できる範囲か否かを判定して近接場光の発生領域2が正しく形成されているか否かを検査することができる。
検査対象であるローバー1の形成された熱アシスト磁気ヘッド素子4の近接場光の発生領域2は、設計情報からローバー1の端面からの位置を求めることができるので、誤差を加味して近接場光の発生領域2を含む領域を探針120の走査領域に設定すれば、AFMによる近接場光の発生領域2を含む領域の情報を確実に取得することができる。
図4Aに、制御部PC30の構成を示す。制御部PC30には、フィードバックコントローラ113からの信号が入力される。このフィードバックコントローラ113からの信号は、変位センサ110からの信号を受けた差動アンプ111からのAC出力をDCコンバータ112でDC信号に変換したものである。
本実施例における制御部PC30は、2値化処理部301、AFM画像形成部302、画像特徴量算出部303、良否判定部304を備えており、良否判定部304における判定の結果は、入出力部31に出力される。制御部PC30は、フィードバックコントローラ113からの信号を受けてピエゾドライバ107を制御する、ピエゾドライバ制御部305を更に備えている。
フィードバックコントローラ113から制御部PC30に入力した信号は、2値化処理部301において、予め設定しておいたしきい値を基準として、図3Bに示すような2値化された信号波形となる。
このような2値化した信号を、AFM画像形成部302で受けて、探針120でスキャンした領域全体に亘って蓄積して処理することにより、図4Bに示すような、熱アシスト磁気ヘッド素子4の表面の近接場光の発生領域2に対応する領域402を含む2値したAFM画像401を得ることができる。
次に、この2値したAFM画像401を画像特徴量算出部304に送り、画像特徴量を算出する。図4Bの例においては、2値画像401の特徴領域である領域402の直交する2方向の寸法、D1とD2とを算出する。
この算出したD1とD2の情報は良否判定部304に送られて予め設定された良否判定基準値と比較されて、AFM画像401上の領域402に対応する近接場光の発生領域2の大きさの良否を判定する。
この判定した結果は入出力部31に出力されて、図5に示すような入出力部31の表示画面310の画像表示領域311に近接場光の発生領域2に対応する領域402を含む2値画像401を表示する。又、この画面310上には、画像表示領域311に表示している試料の番号を表示する、試料No.表示部312、画像特徴量算出部304で算出した領域402の寸法D1:313と寸法D2:314とを表示し、更に良否判定部304で判定した結果を判定結果表示部315に表示する。
図6は、上述した熱アシスト磁気ヘッド検査装置の動作手順を示すフロー図である。
先ず複数設置されたローバーを1本ずつ取り出し、検査ステージ上に搬送し(S601)、カメラ103によるアライメントを行い(S602)、ローバー1に形成された熱アシスト磁気ヘッド素子部4(測定ヘッド)を測定位置に移動させて測定ヘッド(熱アシスト磁気ヘッド素子4)の位置決めを行う(S603)。次に、ピエゾドライバ107でZテージ104を制御することによって、カンチレバー部100の探針120を測定ヘッドの記録表面にアプローチさせる(S604)。次に、カンチレバー部100を固定した状態で、ピエゾドライバ107でYステージ105とXステージ106を駆動してローバー1をXY平面内で移動させることにより、カンチレバー部100はヘッドの記録面に平行する平面に数百nm〜数μmの範囲内でスキャンする(S605)。
このスキャンしているときに、カンチレバー100の変位は、半導体レーザ素子109から発射されてカンチレバー100で反射したレーザの変位センサ110の4分割した検出面上での位置ずれとして検出される。このレーザを検出した変位センサ110からの検出信号は、差動アンプ111で変位センサ110の4分割したそれぞれの検出面での受光量に応じた信号に変換され、DCコンバータ112でデジタル信号に変換されて、フィードバックコントローラ113を介して制御部PC30に入力する。制御部PC30に入力した信号は、先に図4Aを用いて説明したような手順で処理されて、近接場光の発生領域2の物理形状の良否が判定される(S606)。
次に、探針120による熱アシスト磁気ヘッド素子部4の所定の領域の走査が終了すると、カンチレバーが上昇し、ローバー1の中で次に測定すべきヘッドがあるかをチェックし(S607)、有る場合には次の測定ヘッドがカンチレバーの下方に移動し(S608),S604からの操作を実行する。ローバー1の中で次に測定すべきヘッドが無くなった場合には、Zステージ104でカンチレバー部100を上昇させた状態で測定が終了したローバー1を図示していないハンドリングユニットで取出して回収トレイに収納する(S609)。次に、図示していない供給トレイに未検査のローバー40があるか否かをチェックし(S610)、未検査のローバー40がある場合にはS601に戻って未検査のローバー40を供給トレイ(図示せず)から取出して(S611),検査ステージ101に搬送してS601からのステップを実行する。一方、供給トレイうちに未検査のローバー40が無い場合には、測定を終了する(S612)。
なお、上記した実施例においては、ローバー1の状態で検査することについて説明したが、本実施例はこれに限定されるものではなく、ローバー1から切り出されたスライダ単体(熱アシスト磁気ヘッド素子4)を載置部114に載置して上記に説明したのと同様な検査を行うようにしてもよい。
本実施例によれば、熱アシスト磁気ヘッド素子の近接場光の発生領域を、熱アシスト磁気ヘッド素子の製造工程の比較的上流の段階、例えばローバーの状態で、近接場光を発光させることなく検査することが可能である。また、検査装置に近接場光を発光させるための機構部を装備する必要が無くなり、検査装置の構成を比較的簡素化することができる。
上記した実施例においては、図2に示したように、探針120で試料であるローバー1の表面を走査する構成で説明したが、図7に示すように、探針120の先端部分に比較的硬い材質の細線1201を固定し、この細線でローバー1の表面を走査する構成としてもよい。この細線1201を構成する材料としては、カーボンナノファイバ(CNF)、カーボンナノチューブ(CNT)、高密度カーボン(HDC:DLC)、又はタングステン(W)の何れかにすればよい。このような構成とすることにより、比較的硬い材質の細線1201がローバー1に形成された熱アシスト磁気ヘッド素子4と接触することになり、探針120を直接接触させる場合と比べて、カンチレバー100の寿命を延ばすことができる。
本発明の第2の実施例を図面を参照しながら説明する。
本実施例においては、熱アシスト磁気ヘッド素子部4の近接場光の発生領域2を含む領域のAFM画像を取得する前に、磁界発生領域3で磁界を発生させて磁界発生領域3を含む領域のMFM画像を取得する点が実施例1と異なる。取得した磁界発生領域3を含む領域のMFM画像から磁界発生領域3の位置を特定し、この位置を基準として、設計情報を用いて近接場光の発生領域2に位置を割り出し、近接場光の発生領域2を含む領域を探針120で確実に走査できるようにした。
図8に、本実施例に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置8000の構成を示す。
本実施例に係る熱アシスト磁気ヘッド検査装置8000の基本的な構成は、図1に示した実施例1における装置の構成と基本的には同じであるが、図9に示すように、カンチレバー100の探針120の表面に太線で示した磁性膜121が形成されている点において異なる。また、制御部PC35に励磁用信号出力部1007を備えた点、及び、この励磁用信号出力部1007から出力した熱アシスト磁気ヘッド素子部4の磁界発生領域3に磁界を発生させるための信号を、ローバー1に形成された熱アシスト磁気ヘッド素子部4に送るための信号ライン301を追加した点において異なる。
本実施例においては、まず、熱アシスト磁気ヘッド素子部4の磁界発生領域3に磁界を発生させた状態でカンチレバー100を振動させて、磁界発生領域3を含む領域を探針120で走査することによりMFM画像を取得し、このMFM画像から磁界発生領域3を特定する。次に、この特定した磁界発生領域3の位置を基準にして、設計情報から近接場光の発生領域2の位置を求める。次に、この求めた近接場光の発生領域2を含む領域を、カンチレバー100の振動を停止した状態で、探針120の先端部分が熱アシスト磁気ヘッド素子部4の表面から一定の間隔d´を維持した状態で走査することにより近接場光の発生領域2を含む領域のAFM画像を取得する。そして、このAFM画像から近接場光の発生領域2を特定し、近接場光の発生領域2の大きさ又は代表的な寸法を含む物理形状の良否を判定するようにした。
本実施例においては、磁界発生領域3を含む領域を走査する場合には、加振部122により加振されたカンチレバー部100´は、Z方向の位置がZステージ104によって制御される。すなわち、ローバー1に形成された熱アシスト磁気ヘッド素子4の表面に対してカンチレバー部100´の表面に磁性膜121が形成された探針120の先端部が、振動の最下端において一定の間隔d´を維持するようにして振動する。この状態で、発振器102からの発振信号を受けたピエゾドライバ107でXステージ106及びYステージ105を制御して、ローバー1を平面内で移動させることにより、ローバー1の数百nm〜数μmの範囲の所望の領域をカンチレバー部100の先端部に取り付けた探針120で走査する。
ここで、探針120がスキャンする範囲内で、試料であるローバー1上に形成された熱アシスト磁気ヘッド素子4の表面において、磁界を発生していない材質が均一な場所をスキャンした場合には、図10の差動アンプ111の出力波形1010に示すように、差動アンプの出力はゼロを中心に振動する波形となる。これに対して、スキャンする範囲内で磁界発生領域3から磁界が発生されていると、探針120の表面に形成された磁性膜121がこの磁界の作用を受けて磁界発生領域3にひきつけられる。その結果、カンチレバー部100´の振動の中心が変位して、変位センサ110に入射するカンチレバー部100´からの反射光の振動の中心位置が変化して、差動アンプ111からの出力波形は、変位信号波形1011に示すように変化する。
このように変化した変位信号波形1010を、制御部PC35においてXステージ106とYステージ105の位置情報を用いて画像化することにより、カンチレバー部100´の振動の中心が差動アンプの出力ゼロから変化した部分を磁界発生領域3として検出することができる。そして、この検出した磁界発生領域3の位置の情報を予め記憶しておいた設計情報と比較することにより、Xステージ106及びYステージ105上の近接場光の発生領域2の位置を求めることができる。これにより、Xステージ106及びYステージ105を制御して、近接場光の発生領域2を、確実にAFMの視野内に捉えることが可能になる。
図11に、本実施例における制御部PC35の構成を示す。本実施例における制御部PC35は、フィードバックコントローラ113を介してDCコンバータ112から出力された信号を、MFM画像作成部1102か2値化部301の何れかに切替える信号切替回路部1101を備えている。また、制御部PC35は更に、表面に磁性膜121が形成されたカンチレバー100´の探針120を振動させた状態で、熱アシスト磁気ヘッド素子部4の表面に対して振動の最下点が一定の高さになるように制御する。このような状態で磁界発生領域3を含む領域を走査したときに、差動アンプ111から出力される信号を処理してMFM(Magnetic Force Microscope:磁気力顕微鏡)画像を作成するMFM画像作成部1102を備えている。これらの点が実施例1の制御部PC30と異なる。
本実施例における制御部PC35は、さらに、AFM画像生成部302、画像特徴量算出部303、良否判定部304、磁界発生位置検出部1103、近接場光発生領域算出部1104、ピエゾドライバ制御部1105、励磁用信号出力部1106を備えている。ここで、図4Aに示した実施例1と同じ番号を付したものは、実施例1で説明したのと同じ機能を有している。
以上の構成において、信号切替回路部1101は、検査ステージ101から出力されるXステージ106及びYステージ105の位置情報に基づいて、フィードバックコントローラ113から出力された信号の行き先を切り替える。すなわち、探針120が熱アシスト磁気ヘッド素子部4の磁界発生領域3を含む領域を走査しているときには、フィードバックコントローラ113から出力された信号を、検査ステージ101から出力されるXステージ106及びYステージ105の位置情報と共に、MFM画像作成部1102の側に出力する。
一方、近接場光の発生領域2を含む領域のAFM画像を取得するときには、探針120が熱アシスト磁気ヘッド素子部4の近接場光の発生領域2を含む領域をカンチレバー100の振動を停止させて、探針120が熱アシスト磁気ヘッド素子部4の表面と一定の間隔d´を保った状態で走査する。この場合、フィードバックコントローラ113から出力された信号を、検査ステージ101から出力されるXステージ106及びYステージ105の位置情報と共に、2値化回路部301の側に出力する。2値化回路部301から良否判定部304までの信号の処理については、実施例1で説明した制御部PC30における処理と同じであるので、説明を省略する。
フィードバックコントローラ113を介してDCコンバータ112から出力された信号を受けたMFM画像作成部1102は、フィードバックコントローラ113出力された信号と検査ステージ101から出力されたXステージ106及びYステージ105の位置情報とを用いて、MFM画像を形成する。
この作成されたMFM画像は磁界発生位置検出部1103に送られて、画像処理することによりMFM画像上における磁界発生領域3の位置が特定される。次に、この特定された磁界発生領域3の位置情報が近接場光発生領域算出部1104に送られ、熱アシスト磁気ヘッド素子部4の設計情報に基づいて磁界発生領域3の位置情報から近接場光の発生領域2の位置情報を得る。この近接場光の発生領域2の位置情報は、ピエゾドライバ制御部1105へ送られる。ピエゾドライバ制御部1105は、この近接場光の発生領域2の位置情報に基づいて、Xステージ106及びYステージ105を駆動するピエゾドライバ107を制御して、近接場光の発生領域2を表面に磁性膜121が掲載された探針120の走査領域の範囲内に位置させる。
これ以降の、近接場光の発生領域2を含む領域を探針120で走査してAFM画像を取得し、近接場光の発生領域2の物理形状を評価する手順は、実施例1で説明したものと同じであるので説明を省略する。
本実施例における熱アシスト磁気ヘッド検査装置8000の動作手順は、実施例1で図6を用いて説明したものと、S605とS606とを除いて同じである。図6に示した実施例1のフロー図と異なる部分について、図12を用いて説明する。
S604が完了した後、励磁用信号出力部1007は、検査ステージ101から出力されるXステージ106及びYステージ105の位置情報を受けて、信号線301を介してローバー1に形成された熱アシスト磁気ヘッド素子部4の磁界発生領域3に磁界を発生させる信号を出力して、磁界発生領域3に磁界を発生させる(S6051)。つぎに、表面に磁性膜121が形成されたカンチレバー100´を加振部122で駆動して一定の振幅で振動させる。このとき、カンチレバー100´のZ方向の位置はZステージ104で調整してある。これにより、カンチレバー100´の先端部付近に固定した探針120は、振動の最下点が熱アシスト磁気ヘッド素子部4に対して一定の間隔d´を保った状態で、磁界を発生させた磁界発生領域3を含む領域を走査して(S6052)、MFM画像形成部1102で磁界発生領域3のMFM画像を作成する(S6053)。
次に、作成したMFM画像上で磁界発生領域3の位置を特定し、この特定した位置情報と予め記憶しておいた設計データにおける磁界発生領域3と近接場光の発生領域2との位置関係から、Xステージ106及びYステージ105上における近接場光の発生領域2の位置(近接場光の発生領域2までの移動量)を算出する。そして、この算出した移動量に基づいてピエゾドライバ107でXステージ106及びYステージ105を駆動して、近接場光の発生領域2を探針120の走査範囲内に移動させる。次に、信号線301からのローバー1に形成された熱アシスト磁気ヘッド素子部4の磁界発生領域3に磁界を発生させる信号301を遮断し、加振部122の出力を停止させてカンチレバー100の振動を停止する。次に、実施例1の場合と同様に、カンチレバー100を熱アシスト磁気ヘッド素子部4に対して一定の間隔d´を保った状態で近接場光の発生領域2を含む領域を探針120で走査して(S6054)、画像形成部302で近接場光の発生領域2を含む領域のAFM画像を形成する(S6055)。
更に、このAFM画像を処理して近接場光の発生領域2の画像特徴量D1とD2とを算出し(S6061)、これを予め設定した基準値と比較して、近接場光の発生領域2の物理形状を評価して良否を判定する(S6062)。最後に、これら求めた結果を、MFM画像及び位相差画像と共に入出力部31に出力する(S6063)。
なお、上記した実施例においては、ローバー1の状態で検査することについて説明したが、本実施例はこれに限定されるものではなく、ローバー1から切り出されたスライダ単体(熱アシスト磁気ヘッド素子4)を載置部114に載置して上記に説明したのと同様な検査を行うようにしてもよい。
本実施例によれば、熱アシスト磁気ヘッド素子の近接場光の発生領域を、熱アシスト磁気ヘッド素子の製造工程の比較的上流の段階、例えばローバーの状態で、近接場光を発光させることなく検査することが可能である。また、検査装置に近接場光を発光させるための機構部を装備する必要が無くなり、検査装置の構成を比較的簡素化することができる。
本実施例においても、実施例1で図7を用いて説明したのと同様に、探針120の先端部分に比較的硬い材質で形成した細線(図7の細線1201に相当)を備え、この細線の表面に磁性膜を形成し、この表面に磁性膜を形成した細線でローバー1の表面を走査する構成としてもよい。この細線を構成する材料としては、カーボンナノファイバ(CNF)、カーボンナノチューブ(CNT)、高密度カーボン(HDC:DLC)、又はタングステン(W)の何れかにすればよい。このような構成とすることにより、比較的硬い材質の細線1201がローバー1に形成された熱アシスト磁気ヘッド素子4と接触することになり、探針120を直接接触させる場合と比べて、カンチレバー100の寿命を延ばすことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
1・・・ローバー 2・・・近接場光発光部 3・・・磁界発生領域 4・・・熱アシスト磁気ヘッド素子 30、35・・・制御部PC 31・・・入出力部 100、100´・・・カンチレバー部 101・・・検査ステージ 102・・・発信器 103・・・カメラ 104・・・Zステージ 105・・・Yステージ 106・・・Xステージ 107・・・ピエゾドライバ 109・・・レーザ素子 110・・・変位センサ 111・・・差動アンプ 112・・・DCコンバータ 113・・・フィードバックコントローラ 114・・・載置部 120・・・探針 122・・・加振部 302・・・画像形成部 303・・・画像特徴量算出部 304・・・良否判定部 1102・・・MFM画像形成部 1103・・・磁界発生位置検出部 1104・・・近接場光発生領域算出部。

Claims (10)

  1. 近接場光発光部が形成された熱アシスト磁気ヘッド素子を検査する検査装置であって、
    試料である熱アシスト磁気ヘッド素子を載置して平面内で移動可能なテーブル手段と、
    該テーブル手段に載置された試料の表面に対して一定の距離だけ離れた面内を走査する探針を備えたカンチレバーと、
    該カンチレバーの前記探針が形成されている側と反対側の面に投光器から光を照射して前記カンチレバーからの反射光を受光器で検出することにより前記試料の表面に対して一定の距離だけ離れた面内を走査しているカンチレバーの変位を検出する変位検出手段と、
    該変位検出手段で前記カンチレバーの変位を検出して得た検出信号と前記テーブル手段の位置情報とを用いて前記熱アシスト磁気ヘッド素子の原子間力顕微鏡(AFM)画像を形成するAFM画像形成手段と、
    該AFM画像形成手段で形成したAFM画像を処理して前記熱アシスト磁気ヘッド素子に形成された近接場光発光部の大きさ又は代表的な寸法を含む物理形状の良否を判定する判定手段と
    を備えたことを特徴とする熱アシスト磁気ヘッド素子の検査装置。
  2. 前記熱アシスト磁気ヘッド素子は、ローバー上に複数形成されており、該ローバー上に複数形成された前記熱アシスト磁気ヘッド素子を検査することを特徴とする請求項1記載の熱アシスト磁気ヘッド素子の検査装置。
  3. 前記変位検出手段は、前記探針が前記熱アシスト磁気ヘッド素子の近接場光発光部が形成された個所を走査しているときの前記カンチレバーからの前記反射光を前記受光器で検出して得た信号と、前記熱アシスト磁気ヘッド素子の前記近接場光発光部が形成された個所以外の個所を走査しているときに前記カンチレバーからの前記反射光を前記受光器で検出して得た信号とを用いて前記カンチレバーの変位を検出することを特徴とする請求項1記載の熱アシスト磁気ヘッド素子の検査装置。
  4. 前記熱アシスト磁気ヘッド素子には磁界発生領域が形成されており、
    前記熱アシスト磁気ヘッド素子の検査装置は、
    前記熱アシスト磁気ヘッド素子の磁界発生領域に磁界を発生させる磁界発生部と、
    前記カンチレバーを振動させる加振部と
    を更に備え、前記探針の表面には磁性膜が形成されており、
    前記磁界発生部で前記熱アシスト磁気ヘッド素子の磁界発生領域に磁界を発生させた状態で前記加振部で前記カンチレバーを振動させながら前記テーブル手段を駆動して前記表面に磁性膜が形成された探針で前記熱アシスト磁気ヘッド素子の磁界発生領域を含む領域を走査することにより、磁気力顕微鏡(MFM)画像を取得する
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の熱アシスト磁気ヘッド素子の検査装置。
  5. 前記カンチレバーの探針には、カーボンナノファイバ(CNF)、カーボンナノチューブ(CNT)、高密度カーボン(HDC:DLC)、又はタングステン(W)の何れで形成された細線が装着されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の熱アシスト磁気ヘッド素子の検査装置。
  6. 近接場光発光部が形成された熱アシスト磁気ヘッド素子を検査する方法であって、
    試料である熱アシスト磁気ヘッド素子を平面内で移動可能なテーブルに載置し、
    該テーブルを平面内で移動させながら該テーブルに載置された試料の表面に対して一定の距離だけ離れた面内をカンチレバーに固定した探針で走査し、
    該試料の表面を走査している前記カンチレバーの前記探針が形成されている側と反対側の面に光を照射して前記カンチレバーからの反射光を検出することにより前記カンチレバーの変位を検出し、
    該検出したカンチレバーの変位の情報と前記試料である熱アシスト磁気ヘッド素子を載置したテーブルの位置情報とを用いて前記熱アシスト磁気ヘッド素子の原子間力顕微鏡(AFM)画像を形成し、
    該形成した前記熱アシスト磁気ヘッド素子のAFM画像を処理して前記熱アシスト磁気ヘッド素子に形成された近接場光発光部の大きさ又は代表的な寸法を含む物理形状の良否を判定する
    ことを特徴とする熱アシスト磁気ヘッド素子の検査方法。
  7. 前記形成したAFM画像の情報を用いて前記熱アシスト磁気ヘッド素子に形成された近接場光発光部の大きさ又は代表的な寸法を含む物理形状の良否を判定することが、
    前記検出したカンチレバーの変位の情報と前記移動しているテーブルの位置情報とを用いて前記熱アシスト磁気ヘッド素子のAFM画像を形成し、
    該形成したAFM画像を処理して前記熱アシスト磁気ヘッド素子に形成された近接場光発光部の物理形状の良否を判定する
    ことを含むことを特徴とする請求項6記載の熱アシスト磁気ヘッド素子の検査方法。
  8. 前記熱アシスト磁気ヘッド素子は、ローバー上に複数形成されており、該ローバー上に複数形成された前記熱アシスト磁気ヘッド素子を検査することを特徴とする請求項6記載の熱アシスト磁気ヘッド素子の検査方法。
  9. 前記探針を前記熱アシスト磁気ヘッド素子の近接場光発光部が形成された個所を走査するときと前記近接場光発光部が形成された個所以外の個所を走査するときの前記カンチレバーの変位を前記カンチレバーからの前記反射光の位置の変化の情報から検出することを特徴とする請求項6記載の熱アシスト磁気ヘッド素子の検査方法。
  10. 前記探針の表面には磁性膜が形成されており、前記テーブルを平面内で移動させながら該テーブルに載置された試料の表面の前記磁性膜が形成された領域に対して一定の距離だけ離れた面内を前記カンチレバーに備えた表面には磁性膜が形成され探針で走査し、該走査中の前記カンチレバーの変位を検出した信号を用いて前記磁性膜が形成された領域の磁気力顕微鏡(MFM)画像を形成することを特徴とする請求項6乃至9の何れかに記載の熱アシスト磁気ヘッド素子の検査方法。
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