JP2014052064A - 減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低速回転高トルク仕様及び高速回転低トルク仕様の両仕様で利用することができるとともに、各仕様で互いに異なる供給対象側に潤滑油を供給することができる減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置を提供する。
【解決手段】減速機Aにおいて、正方向への駆動によって軸線方向一方側から軸線方向他方側に、また逆方向への駆動によって軸線方向他方側から軸線方向一方側にそれぞれ潤滑油を流動させる凹溝401aを有する電動モータ4と、電動モータ4のモータ軸42の回転力を減速して第1の駆動力をデフケース30に出力する出力部材53を有する減速機構5と、減速機構5の出力部材53に接続する内歯歯車60を有し、第1の駆動力を増速して第2の駆動力をデフケース30に出力する増速機構6と、増速機構6とデフケース30とを及び減速機構5とデフケース30とを断続可能に連結するクラッチ7とを備えた。
【選択図】図2
【解決手段】減速機Aにおいて、正方向への駆動によって軸線方向一方側から軸線方向他方側に、また逆方向への駆動によって軸線方向他方側から軸線方向一方側にそれぞれ潤滑油を流動させる凹溝401aを有する電動モータ4と、電動モータ4のモータ軸42の回転力を減速して第1の駆動力をデフケース30に出力する出力部材53を有する減速機構5と、減速機構5の出力部材53に接続する内歯歯車60を有し、第1の駆動力を増速して第2の駆動力をデフケース30に出力する増速機構6と、増速機構6とデフケース30とを及び減速機構5とデフケース30とを断続可能に連結するクラッチ7とを備えた。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば駆動源として電動モータを有する電気自動車に用いて好適な減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置に関する。
従来のモータ回転力伝達装置には、モータ回転力を発生させる電動モータ、及びこの電動モータのモータ回転力に基づく駆動力を減速して差動機構に伝達する減速伝達機構を備え、自動車に搭載されたものがある(例えば特許文献1参照)。
電動モータは、車載バッテリの電力によって回転するモータ軸を有し、減速伝達機構の軸線上に配置されている。
減速伝達機構は、電動モータのモータ軸にスプライン嵌合する軸部(偏心部付き回転軸)、及びこの偏心部付き回転軸の周囲に位置する一対の減速伝達部を有し、電動モータと差動機構(デフケース)との間に介在して配置され、かつモータ軸及びデフケースに連結されている。そして、減速伝達機構は、電動モータ及び差動機構と共にハウジング内に収容されている。
以上の構成により、電動モータのモータ軸が車載バッテリの電力によって回転し、これに伴いモータ回転力が電動モータから減速伝達機構を介して差動機構に伝達され、この差動機構から左右の車輪に配分される。
特許文献1に示すモータ回転力伝達装置によると、単一の減速伝達機構を用いるため、電動モータのモータ回転力が低速回転高トルクの駆動力として差動機構に伝達される低速回転高トルク仕様、及び電動モータのモータ回転力が高速回転低トルクの駆動力として差動機構に伝達される高速回転低トルク仕様のいずれかの仕様でしか利用することができない。
このため、低速回転高トルク仕様及び高速回転低トルク仕様の両仕様で利用することができる減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置の出現が要望されていた。また、低速回転高トルク仕様及び高速回転低トルク仕様の各仕様で互いに異なる供給対象側に潤滑油を供給することができる減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置の出現も要望されていた。
従って、本発明の目的は、低速回転高トルク仕様及び高速回転低トルク仕様の両仕様で利用することができるとともに、低速回転高トルク及び高速回転低トルクの各仕様で互いに異なる対象側に潤滑油を供給することができる減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、(1)〜(9)の減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置を提供する。
(1)潤滑油を内部に貯溜するハウジングと、前記ハウジング内に収容され、正方向への駆動によって軸線方向一方側から軸線方向他方側に、また逆方向への駆動によって軸線方向他方側から軸線方向一方側にそれぞれ潤滑油を流動させるポンプ部を有する電動モータと、前記電動モータのモータ軸の回転力を減速して第1の駆動力を出力対象に出力する減速用の出力部を有する減速機構と、前記減速機構の前記出力部に接続する変速用の入力部を有し、前記第1の駆動力を変速して第2の駆動力を前記出力対象に出力する変速機構と、前記変速機構と前記出力対象とを及び前記減速機構と前記出力対象とを断続可能に連結するクラッチとを備えた減速機。
(2)上記(1)に記載の減速機において、前記電動モータは、前記モータ軸に取り付けられたロータ、及び前記ロータの外周囲にコイル巻回部をもって配置されたステータを有し、前記ステータの前記コイル巻回部となる複数のティースのうち互いに隣り合う2つのティース間に介在する凹溝が前記ポンプ部として機能する螺旋溝によって形成されている。
(3)上記(2)に記載の減速機において、前記電動モータは、前記ステータにおける前記凹溝の螺旋方向を前記正方向への駆動によって前記変速機構側から前記ロータ側に、また前記逆方向への駆動によって前記ロータ側から前記変速機構側にそれぞれ潤滑油を流動させる方向とする。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の減速機において、前記電動モータは、前記ステータと前記ロータとの相対回転によって作動するポンプを有し、前記ポンプが前記ポンプ部として機能する。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の減速機において、前記変速機構は、前記変速用の入力部を内歯歯車とするとともに、変速用の出力部を太陽歯車とする遊星歯車機構からなる増速機構である。
(6)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の減速機において、前記減速機構は、前記モータ軸を偏心部付きモータ軸とし、前記偏心部付きモータ軸の回転によって偏心揺動する減速用の入力部を有する偏心揺動減速機構である。
(7)上記(6)に記載の減速機において、前記減速機構は、前記偏心部付きモータ軸の偏心部に嵌合する中心孔、及び前記中心孔の軸線回りに等間隔をもって並列する複数の貫通孔を有する外歯歯車からなる前記減速用の入力部としての入力部材と、前記入力部材に前記外歯歯車の歯数よりも大きい歯数をもって噛合する内歯歯車からなる自転力付与部材と、前記自転力付与部材によって付与された自転力を前記入力部材から受けて前記出力対象に出力し、前記複数の貫通孔を挿通する出力部材とを備えた。
(8)上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の減速機において、前記クラッチは、前記出力対象の軸線回りに回転可能かつ軸線方向に移動可能に配置された円筒状の基部と、前記変速機構と前記出力対象とを及び前記減速機構と前記出力対象とを連結可能な連結部とを有し、前記連結部が前記基部に一体に設けられている。
(9)モータ回転力を発生させる電動モータと、前記電動モータの前記モータ回転力を減速して駆動力を出力する減速機とを備えたモータ回転力伝達装置において、前記減速機は、上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の減速機であるモータ回転力伝達装置。
本発明によると、低速回転高トルク仕様及び高速回転低トルク仕様の両仕様で利用することができるとともに、低速回転高トルク及び高速回転低トルクの各仕様で互いに異なる対象側に潤滑油を供給することができる減速機を利用することができる。
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態に係る減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置につき、図面を参照して詳細に説明する。
以下、本発明の実施の形態に係る減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置につき、図面を参照して詳細に説明する。
図1は四輪駆動車の概略を示す。図1に示すように、四輪駆動車101は、駆動源をエンジンとする前輪側の動力系、及び駆動源を電動モータとする後輪側の動力系が用いられ、モータ回転力伝達装置1,エンジン102,トランスアクスル103,一対の前輪104及び一対の後輪105を備えている。
モータ回転力伝達装置1は、四輪駆動車101における後輪側の動力系に配置され、かつ四輪駆動車101の車体(図示せず)に支持されている。
そして、モータ回転力伝達装置1は、電動モータ4(後述)のモータ回転力に基づく駆動力を一対の後輪105に伝達する。これにより、電動モータ4のモータ回転力が減速機A及びリヤディファレンシャル3(共に後述)を介してリヤアクスルシャフト106(一対の後輪105)に出力され、一対の後輪105が駆動される。モータ回転力伝達装置1及び減速機A等の詳細については後述する。
エンジン102は、四輪駆動車101における前輪側の動力系に配置されている。これにより、エンジン102の駆動力がトランスアクスル103を介してフロントアクスルシャフト107(一対の前輪104)に出力され、一対の前輪104が駆動される。
(モータ回転力伝達装置1の全体構成)
図2及び図3はモータ回転力伝達装置の全体を示す。図2及び図3に示すように、モータ回転力伝達装置1は、リヤアクスルシャフト106(図1に示す)の軸線を軸線O1(第1の軸線)とするハウジング2と、モータ回転力に基づく駆動力を後輪105(図1に示す)に配分するリヤディファレンシャル3と、リヤディファレンシャル3を作動させるためのモータ回転力を発生させる電動モータ4と、電動モータ4のモータ回転力を変速して駆動力をリヤディファレンシャル3に伝達する減速機Aとから大略構成されている。
図2及び図3はモータ回転力伝達装置の全体を示す。図2及び図3に示すように、モータ回転力伝達装置1は、リヤアクスルシャフト106(図1に示す)の軸線を軸線O1(第1の軸線)とするハウジング2と、モータ回転力に基づく駆動力を後輪105(図1に示す)に配分するリヤディファレンシャル3と、リヤディファレンシャル3を作動させるためのモータ回転力を発生させる電動モータ4と、電動モータ4のモータ回転力を変速して駆動力をリヤディファレンシャル3に伝達する減速機Aとから大略構成されている。
(ハウジング2の構成)
ハウジング2は、自転力付与部材52(後述)の他、第1のハウジングエレメント20,第2のハウジングエレメント21及び第3のハウジングエレメント22を有し、車体(図示せず)に取り付けられている。ハウジング2内には、モータ回転力伝達装置1を構成して潤滑を必要とする軸受等の構成部品を潤滑する潤滑油が貯溜されている。
ハウジング2は、自転力付与部材52(後述)の他、第1のハウジングエレメント20,第2のハウジングエレメント21及び第3のハウジングエレメント22を有し、車体(図示せず)に取り付けられている。ハウジング2内には、モータ回転力伝達装置1を構成して潤滑を必要とする軸受等の構成部品を潤滑する潤滑油が貯溜されている。
第1のハウジングエレメント20は、ハウジング2の軸線方向一方側(図2では左側)に配置され、全体が第2のハウジングエレメント21側に開口する段状の有底円筒部材によって形成されている。そして、第1のハウジングエレメント20は、内部に歯車伝達機構B(後述)等を収容する。
第1のハウジングエレメント20の底部には、リヤアクスルシャフト106(図1に示す)を挿通させるシャフト挿通孔20a、及びシャフト挿通孔20aの内側開口周縁から突出する軸受取付用の円筒部20bが設けられている。円筒部20bには、玉軸受34(外輪341)のリヤディファレンシャル3と反対側への移動を規制する円環状の段差面20cが設けられている。また、第1のハウジングエレメント20の底部には、内部に開口するガイド孔20d及びシャフト支持孔20eが設けられている。シャフト支持孔20eは、第1のハウジングエレメント20の円周方向に等間隔をもって複数個(本実施の形態では3個)配置されている。
第1のハウジングエレメント20の内周面は、リヤアクスルシャフト106の外周面との間にシャフト挿通孔20aを封止するシール部材24が介在して配置されている。図2において、軸線O4は軸線O1に一致して描かれている。
第2のハウジングエレメント21は、自転力付与部材52と第3のハウジングエレメント22との間に介在して配置され、全体が軸線O4の両方向に開口する無底円筒部材によって形成されている。そして、第2のハウジングエレメント21は、電動モータ4を内部に収容する。
第2のハウジングエレメント21の片側開口部(第1のハウジングエレメント20側の開口部)には、電動モータ4と減速機構5との間に介在する段状の内フランジ21aが一体に設けられている。内フランジ21aの内周面にはレース取付用の円環部材25が取り付けられている。
第3のハウジングエレメント22は、ハウジング2の軸線方向他方側(図2では右側)に配置され、全体が第2のハウジングエレメント21側に開口する段状の有底円筒部材によって形成されている。
第3のハウジングエレメント22の底部には、リヤアクスルシャフト106を挿通させるシャフト挿通孔22aが設けられている。シャフト挿通孔22aの内側開口周縁には、電動モータ4側に突出するレゾルバのステータ取付用の円筒部22bが一体に設けられている。
第3のハウジングエレメント22の内周面は、リヤアクスルシャフト106の外周面との間にシャフト挿通孔22aを封止するシール部材28が介在して配置されている。
第3のハウジングエレメント22には、玉軸受46(外輪461)の減速機構5と反対側への移動を規制する円環状の段差面22cが設けられている。
(リヤディファレンシャル3の構成)
リヤディファレンシャル3は、デフケース(出力対象)30,ピニオンギヤシャフト31,一対のピニオンギヤ32及び一対のサイドギヤ33を有するベベルギヤ式の差動機構からなり、モータ回転力伝達装置1の一方側(図2では左側)に配置されている。
リヤディファレンシャル3は、デフケース(出力対象)30,ピニオンギヤシャフト31,一対のピニオンギヤ32及び一対のサイドギヤ33を有するベベルギヤ式の差動機構からなり、モータ回転力伝達装置1の一方側(図2では左側)に配置されている。
これにより、デフケース30の回転力がピニオンギヤシャフト31からピニオンギヤ32を介してサイドギヤ33に配分され、さらにサイドギヤ33からリヤアクスルシャフト106(図1に示す)を介して左右の後輪105(図1に示す)に伝達される。
一方、左右の後輪105間に駆動抵抗差が発生すると、デフケース30の回転力がピニオンギヤ32の自転によって左右の後輪105に差動配分される。
デフケース30は、軸線O5(第5の軸線)上に配置され、かつ第1のハウジングエレメント20に玉軸受34を介して、また電動モータ4のモータ軸42に玉軸受35を介して回転可能に支持されている。そして、デフケース30は、電動モータ4のモータ回転力に基づく駆動力を減速機Aから受けて軸線O5の回りに回転する。図2において、軸線O5は軸線O1に一致して描かれている。
デフケース30には、差動機構部(ピニオンギヤシャフト31,ピニオンギヤ32及びサイドギヤ33)を収容する収容空間30a、及び収容空間30aに連通して左右のリヤアクスルシャフト106をそれぞれ挿通させる一対のシャフト挿通孔30bが設けられている。
デフケース30の軸線方向一方側端部には玉軸受34(内輪340)のモータ軸42側への移動を規制する円環状の段差面30dが、また軸線方向他方側端部には減速機構5側に開口する円環状の凹孔30eがそれぞれ設けられている。凹孔30e内には、玉軸受35(外輪351)のデフケース30側への移動を規制する円環状の段差面300eが設けられている。
デフケース30の外周部は、軸線O1を中心軸線とする円周面で形成されている。デフケース30の外周面には、軸線O1に沿って互いに並列するストレートスプライン嵌合部からなる一対の連結部30f,30gが設けられている。一方の連結部30fは減速機構用の連結部として、また他方の連結部30gは増速機構用の連結部としてそれぞれ機能する。
ピニオンギヤシャフト31は、デフケース30の収容空間30aで軸線O1に直交する軸線L上に配置され、かつ軸線L回りの回転及び軸線L方向の移動がピン36によって規制されている。
一対のピニオンギヤ32は、ピニオンギヤシャフト31に回転可能に支持され、かつデフケース30の収容空間30aに収容されている。
一対のサイドギヤ33は、デフケース30の収容空間30aに収容され、かつシャフト挿通孔30bを挿通するリヤアクスルシャフト106(図1に示す)にスプライン嵌合によって連結されている。そして、一対のサイドギヤ33は、そのギヤ軸を一対のピニオンギヤ32のギヤ軸に直交させ、一対のピニオンギヤ32に噛合する。
(電動モータ4の構成)
図4は電動モータを示す。図5はステータコアを示す。図4に示すように、電動モータ4は、ステータ(電磁石)40,ロータ(マグネット)41及びモータ軸(偏心部付きのモータ軸)42を有し、モータ回転力伝達装置1の他方側(図2では右側)に配置され、かつ軸線O1上でリヤディファレンシャル3に減速機Aを介して連結されている。また、電動モータ4は、ステータ40がECU(Electronic Control Unit:図示せず)に接続されている。そして、電動モータ4は、ステータ40がECUから制御信号を入力してリヤディファレンシャル3(図2に示す)を作動させるためのモータ回転力をロータ41との間で発生させ、ロータ41をモータ軸42と共に回転させる。
図4は電動モータを示す。図5はステータコアを示す。図4に示すように、電動モータ4は、ステータ(電磁石)40,ロータ(マグネット)41及びモータ軸(偏心部付きのモータ軸)42を有し、モータ回転力伝達装置1の他方側(図2では右側)に配置され、かつ軸線O1上でリヤディファレンシャル3に減速機Aを介して連結されている。また、電動モータ4は、ステータ40がECU(Electronic Control Unit:図示せず)に接続されている。そして、電動モータ4は、ステータ40がECUから制御信号を入力してリヤディファレンシャル3(図2に示す)を作動させるためのモータ回転力をロータ41との間で発生させ、ロータ41をモータ軸42と共に回転させる。
ステータ40は、ステータコア40a及びコイル40bを有し、電動モータ4の外周側に配置され、かつかつ第2のハウジングエレメント21(図2に示す)における内フランジ21aに取付ボルト43によって取り付けられている。
図5に示すように、ステータコア40aは、例えば複数の珪素鋼板を積層してなり、全体が軸線方向両側に開口する円筒部材によって形成されている。ステータコア40aには、その内周面から径方向内側(ロータ41側)に突出し、かつ円周方向に等間隔をもって並列するコイル巻回部となる複数のティース400aが設けられている。複数のティース400aは、ステータコア40aの軸線(軸線O1)を螺旋軸線とする螺旋状の凸部によって形成されている。これにより、ステータコア40aには、複数のティース400aのうち互いに隣り合う2つのティース間に介在して軸線O1を螺旋軸線とする螺旋溝(ねじれ溝)からなる凹溝401aが設けられている。凹溝401aは、ポンプ部として機能し、モータ軸42の回転に伴い回転するロータ41に連れ回りする潤滑油を螺旋方向に流動させるポンプ作用をロータ41の外周面との間で発揮する。
凹溝401aの螺旋方向は、モータ軸42の回転に伴う電動モータ4の正方向への駆動(ロータ41の正方向への回転)によって増速機構6側(図2に示す軸線方向一方側)からロータ41側(図2に示す軸線方向他方側)に、また電動モータ4の逆方向への駆動(ロータ41の逆方向への回転)によってロータ41側から増速機構6側にそれぞれ潤滑油を流動させる方向とされる。これにより、電動モータ4を正方向に駆動すると、ハウジング2内の潤滑油がステータコア40aの凹溝401a内を増速機構6側から電動モータ4側に流動する。また、電動モータ4を逆方向に駆動すると、ハウジング2内の潤滑油がステータコア40aの凹溝401a内を電動モータ4側から増速機構6側に流動する。
コイル40bは、車載バッテリ(図示せず)からの電力供給を受ける電線からなり、ステータコア40aのティース400aに巻回されている。
ロータ41は、ロータコア41a及びセグメント磁石41bを有し、電動モータ4の内周側に配置され、かつモータ軸42の外周面に取り付けられている。
ロータコア41aは、例えば複数の珪素鋼板を積層してなり、全体が軸線方向両側に開口する円筒部材によって形成されている。
セグメント磁石41bは、ロータ径方向内側からロータ径方向外側に向かってN極,S極に着磁した複数の永久磁石410b、及びロータ径方向外側からロータ径方向内側に向かってN極,S極に着磁した複数種の永久磁石411bによって形成されている。これら各種の永久磁石は、ロータ41に円周方向に交互に等間隔をもって並列し、かつ一部をステータ40側に露出させてロータコア41a内に埋設されている。
モータ軸42は、一方側端部が円環部材25の内周面に玉軸受44及びスリーブ45を介して、また他方側端部が第3のハウジングエレメント22の内周面に玉軸受46を介してそれぞれ回転可能に支持されている。また、モータ軸42は、軸線O1上に配置され、全体がリヤアクスルシャフト106(図1に示す)を挿通させる円筒状の軸部材によって形成されている。
モータ軸42の軸線方向一方側端部には、玉軸受38(内輪380)の減速機構5側への移動を規制する円環状の段差面42cが設けられている。また、モータ軸42の軸線方向一方側端部には、その軸線(軸線O1)に偏心量δ1をもって平行に偏心する軸線O2(第2の軸線)をもつ平面円形状の偏心部42a、及び軸線O1に偏心量δ2(δ1=δ2=δ)をもって平行に偏心する軸線O´2(第2の軸線)をもつ平面円形状の偏心部42bが一体に設けられている。そして、一方の偏心部42aと他方の偏心部42bとは、軸線O1の回りに等間隔(180°)をもって並列する位置に配置されている。すなわち、一方の偏心部42aと他方の偏心部42bとは、軸線O2から軸線O1までの距離と軸線O´2から軸線O1までの距離とを等しく、かつ軸線O2と軸線O´2との間の軸線O1回りの距離を等しくするようにモータ軸42の外周面に配置されている。また、偏心部42aと偏心部42bとは、軸線O1の方向に沿って並列する位置に配置されている。
偏心部42aには、玉軸受54の内輪540の電動モータ4側への移動を規制する段差面42eが設けられている。
同様に、偏心部42bには、玉軸受56の内輪560のリヤディファレンシャル3側への移動を規制する段差面42gが設けられている。
モータ軸42の軸線方向他方側端部には、その外周面と円筒部22bの内周面との間に介在する回転角度検出器としてのレゾルバ47が配置されている。レゾルバ47は、ステータ470及びロータ471を有し、第3のハウジングエレメント22内に収容されている。ステータ470は円筒部22bの内周面に、ロータ471はモータ軸42の外周面にそれぞれ取り付けられている。
(減速機Aの構成)
図2及び図3に示すように、減速機Aは、減速機構5,増速機構6及びクラッチ7を有し、リヤディファレンシャル3と電動モータ4との間に介在して配置されている。そして、減速機Aは、電動モータ4のモータ回転力を変速して駆動力(第1の駆動力及び第2の駆動力)をリヤディファレンシャル3に出力する。
図2及び図3に示すように、減速機Aは、減速機構5,増速機構6及びクラッチ7を有し、リヤディファレンシャル3と電動モータ4との間に介在して配置されている。そして、減速機Aは、電動モータ4のモータ回転力を変速して駆動力(第1の駆動力及び第2の駆動力)をリヤディファレンシャル3に出力する。
図6は減速機構を示す。本実施の形態において、減速機構は、偏心揺動減速機構であり、偏心揺動減速機構のうちでも少歯数差インボリュート減速機構である。本偏心揺動減速機構を用いることにより大きな減速比を得ることができる。図2及び図6に示すように、減速機構5は、一対の入力部材50・51,自転力付与部材52及び出力機構53A(複数の出力部材53)を有し、リヤディファレンシャル3と電動モータ4との間に介在して配置されている。そして、減速機構5は、電動モータ4のモータ回転力を減速して第1の駆動力をリヤディファレンシャル3に伝達する。
一方の入力部材50は、軸線O3(第3の軸線)を中心軸線とする中心孔50aを有する外歯歯車からなり、他方の入力部材51のリヤディファレンシャル3側に配置され、かつ中心孔50aの内周囲で偏心部42aの外周面に玉軸受54を介して回転可能に支持されている。中心孔50aは、偏心部42aの外周面に玉軸受54を介して嵌合する。玉軸受54は、その内外に配置された2つのレース540,541(内輪540,外輪541)、及び内輪540と外輪541との間で転動する転動体542を有する。内輪540は偏心部42aの外周面に例えばしまりばめによって、また外輪541は中心孔50aの内周面に例えばすきまばめによってそれぞれ取り付けられている。そして、一方の入力部材50は、電動モータ4からモータ回転力を受けて偏心量δをもつ矢印m1,m2方向の円運動(軸線O1回りの公転運動)を行う。図2及び図3において、軸線O3は軸線O2に一致して描かれている。
一方の入力部材50には、軸線O3(軸線O2)回りに等間隔をもって並列する複数(本実施の形態では6個)のピン挿通孔(貫通孔)50bが設けられている。ピン挿通孔50bの孔径は、針状ころ軸受55の外径に偏心量δを加えた寸法よりも大きい寸法に設定されている。
一方の入力部材50の外周面には、軸線O2を中心軸線とするピッチ円のインボリュート歯形をもつ外歯50cが設けられている。外歯50cの歯数Z1は例えばZ1=195に設定されている。
他方の入力部材51は、軸線O´3(第3の軸線)を中心軸線とする中心孔51aを有する外歯歯車からなり、一方の入力部材50の電動モータ4側に配置され、かつ中心孔51aの内周囲で偏心部42bの外周面に玉軸受56を介して回転可能に支持されている。中心孔51aは、偏心部42bの外周面に玉軸受56を介して嵌合する。玉軸受56は、その内外に配置された2つのレース560,561(内輪560,外輪561)、及び内輪560と外輪561との間で転動する転動体562を有する。内輪540は偏心部42aの外周面に例えばしまりばめによって、また外輪541は中心孔50aの内周面に例えばすきまばめによってそれぞれ取り付けられている。そして、他方の入力部材51は、電動モータ4からモータ回転力を受けて偏心量δをもつ矢印m1,m2方向の円運動(軸線O1回りの公転運動)を行う。図2及び図4において、軸線O´3は軸線O´2に一致して描かれている。
他方の入力部材51には、軸線O´3(軸線O´2)回りに等間隔をもって並列する複数(本実施の形態では6個)のピン挿通孔(貫通孔)51bが設けられている。ピン挿通孔51bの孔径は、針状ころ軸受57の外径に偏心量δを加えた寸法よりも大きい寸法に設定されている。
他方の入力部材51の外周面には、軸線O´2を中心軸線とするピッチ円のインボリュート歯形をもつ外歯51cが設けられている。外歯51cの歯数Z2は例えばZ2=195に設定されている。
自転力付与部材52は、軸線O4(第4の軸線)を中心軸線とする一対の内歯歯車からなり、第1のハウジングエレメント20と第2のハウジングエレメント21との間に介在して配置され、全体が軸線O4の両方向に開口してハウジング2の一部を構成する無底円筒部材によって形成されている。そして、自転力付与部材52は、一対の入力部材50,51に噛合し、電動モータ4のモータ回転力を受けて公転する一方の入力部材50に矢印n1,n2方向の自転力を、また他方の入力部材51に矢印l1,l2方向の自転力をそれぞれ付与する。
自転力付与部材52の内周面には、一方の入力部材50の外歯50c及び他方の入力部材51の外歯51cに噛合し、かつ軸線O4(軸線O1)を中心軸線とするピッチ円のインボリュート歯形の内歯52cが設けられている。内歯52cの歯数Z3は例えばZ3=208に設定されている。内歯52cの歯数Z3は例えばZ3=208に設定されている。減速機構5の減速比αはα=Z2/(Z3−Z2)から算出される。
出力機構53Aは、複数(本実施の形態では6個)の出力部材(減速用の出力部)53からなり、リヤディファレンシャル3と電動モータ4との間に介在して配置され、かつハウジング2内に収容されている。
複数の出力部材53は、一方側端部にねじ部53aを有するとともに、他方側端部に頭部53bを有する複数(本実施の形態では6個)のボルトからなり、一方の入力部材50のピン挿通孔50b及び他方の入力部材51のピン挿通孔51bを挿通して増速機構6の内歯歯車(増速用の入力部)60のピン取付孔600bにねじ部53aが取り付けられている。また、複数の出力部材53は、頭部53bと他方の入力部材51との間に介在する円環状のスペーサ58を挿通し、軸線O6の回りに等間隔をもって配置されている。そして、複数の出力部材53は、自転力付与部材52によって付与された自転力を一対の入力部材50,51から受けて減速機Aにその回転力として出力する。図2において、軸線O6は軸線O1に一致して描かれている。
複数の出力部材53の外周面であって、ねじ部53aと頭部53bとの間に介在する部位には、一方の入力部材50におけるピン挿通孔50bの内周面との間の接触抵抗を低減するための針状ころ軸受55が、また他方の入力部材51におけるピン挿通孔51bとの間の接触抵抗を低減するための針状ころ軸受57がそれぞれ取り付けられている。
図7は増速機構を示す。本実施の形態において、変速機構としての増速機構は、遊星歯車機構であり、遊星歯車機構のうちでもキャリアを固定するとともに、リングギヤ(内歯歯車)を入力部材とし、かつ太陽歯車を出力部材とする2K−H型の遊星歯車機構である。遊星歯車は、内歯歯車に噛合する遊星歯車を有するシングルピニオン型の歯車として用いられる。この遊星歯車機構において、太陽歯車の歯数をZaとするとともに、内歯歯車の歯数をZcとすると、速比γはγ=−Zc/Zaとなる。
図2及び図7に示すように、モータ回転力伝達装置1において、増速機構6は、固定用のキャリア(第1のハウジングエレメント20),内歯歯車60(増速用の入力部),複数(本実施の形態では3個)の遊星歯車61及び太陽歯車(変速用の出力部)62を有し、リヤディファレンシャル3と減速機構5との間に介在して配置されている。そして、増速機構6は、減速機構5の第1の駆動力を増速して第2の駆動力をリヤディファレンシャル3に出力する。
内歯歯車60は、基部600及びギヤ部601を有し、増速機構6の外周側配置され、かつ複数の出力部材53に取り付けられている。また、内歯歯車60は、電動モータ4のモータ軸42の外周面に玉軸受38を介して回転可能に支持されている。そして、内歯歯車60は、複数の出力部材53と共に軸線O6(軸線O1)の回りに回転する。
基部600は、内歯歯車60の軸線方向一方側(図2では右側)に配置され、全体がリヤディファレンシャル3側に開口する有底円筒部材によって形成されている。基部600には、電動モータ4のモータ軸42を挿通させるシャフト挿通孔600a、及び複数の出力部材53のねじ部53aを螺合させるピン取付孔600bが設けられている。また、基部600には、クラッチ7の一部を収容する収容空間600cが設けられている。基部600の内周面には、収容空間600cに露出するストレートスプライン嵌合部からなる連結部600dが設けられている。
ギヤ部601は、内歯歯車60の軸線方向他方側(図2では左側)に配置され、かつ基部600に一体に設けられ、全体が基部600の内外径よりも大きい内外径をもつ有底円筒部材によって形成されている。
複数の遊星歯車61は、それぞれが内歯歯車60に噛合し、第1のハウジングエレメント20のシャフト支持孔20e内にギヤ軸603を介して回転可能に支持されている。そして、複数の遊星歯車61は、内歯歯車60の回転に伴いシャフト支持孔20eの軸線回りにギヤ軸603と共に自転する。ギヤ軸603は、その外周面とシャフト支持孔20eの内周面との間に針状ころ軸受604が介在して配置されている。
太陽歯車62は、デフケース30における他方の連結部30gの外周囲に配置され、全体が軸線方向両側に開口する無底円筒部材によって形成されている。太陽歯車63の内周面にはストレートスプライン嵌合部からなる連結部62aが、また外周面には複数の遊星歯車61に噛合する外歯からなるギヤ部62bがそれぞれ設けられている。
クラッチ7は、基部70及び連結部71を有し、デフケース30の外周面と内歯歯車60の内周面及び太陽歯車62の内周面との間に回転可能かつ移動可能に配置され、かつクラッチ用の駆動源(図示せず)に歯車伝達機構Bを介して連結されている。そして、クラッチ7は、増速機構6とデフケース30とを及び減速機構5とデフケース30とを断続可能に連結する。これにより、クラッチ7は、増速機構6とデフケース30とを連結して第1の連結状態とする位置a(図3に実線で示す)、減速機構5とデフケース30とを連結して第2の連結状態とする位置b(図3に二点鎖線で示す)、及び第1の連結状態と第2の連結状態とにしない位置c(図3に二点鎖線で示す)のいずれかに選択的に配置されている。クラッチ用の駆動源としては例えば小型の電動モータが用いられる。
基部70は、デフケース30の軸線(軸線O6)を中心軸線とし、かつこの中心軸線両側に開口する無底円筒部材によって形成されている。そして、基部70は、中心軸線の回りに回転し、かつ中心軸線方向に移動する。基部70の軸線方向一方側(図2では左側)端部には、デフケース30の外周面との間に介在する針状ころ軸受72が取り付けられている。また、基部70には、外周面に開口する円環状の凹溝70aが設けられている。
連結部71は、内側の連結部71a及び外側の連結部71bを有し、基部70の軸線方向他方側(図2では右側)端部に一体に設けられている。そして、連結部71は、内側の連結部71aがデフケース30の連結部30f,30gに、また外側の連結部71bが内歯歯車60の連結部600d,太陽歯車62の連結部62aにそれぞれ連結される。
内側の連結部71aは、デフケース30における一方の連結部30f及び他方の連結部30gに対応してストレートスプライン嵌合部を形成し、基部70の内周面に配置されている。これにより、減速機構5の減速状態においては内側の連結部71aとデフケース30の一方の連結部30fとが、また増速機構6の増速状態においては内側の連結部71aとデフケース30の他方の連結部30gとがそれぞれ連結される。
外側の連結部71bは、内歯歯車60の連結部600d及び太陽歯車62の連結部62aに対応してストレートスプライン嵌合部を形成し、基部70の外周面に配置されている。これにより、減速機構5の減速状態においては外側の連結部71bと内歯歯車60の連結部600dとが、また増速機構6の増速状態においては外側の連結部71bと太陽歯車62の連結部62aとがそれぞれ連結される。
歯車伝達機構Bは、ラック90及びピニオンギヤ91を有し、第1のハウジングエレメント20と増速機構6との間に介在して配置されている。そして、歯車伝達機構Bは、クラッチ用の駆動源(電動モータ)のモータ回転力をクラッチ7に伝達する。
ラック90は、第1のハウジングエレメント20におけるガイド孔20dに一方側端部を挿入して移動可能に配置されている。ラック90の他方側端部には、クラッチ7における基部70の凹溝70aの溝底に適合するプッシャー92が一体に設けられている。これにより、クラッチ7を減速機構5に接近させる方向に移動操作する場合にはプッシャー92を凹溝70aにおける一方側(減速機構5側)の溝壁に、またクラッチ7を減速機構5から離間させる方向に移動操作する場合にはプッシャー92を凹溝70aにおける他方側(減速機構5側とは反対側)の溝壁にそれぞれ押し付ける。
ピニオンギヤ91は、ラック90に噛合し、クラッチ用の駆動源(モータ軸)に取り付けられている。そして、ピニオンギヤ91は、クラッチ用の駆動源の駆動によって回転し、ラック90をクラッチ7の移動方向に移動させる。
(モータ回転力伝達装置1の動作)
次に、本実施の形態に示すモータ回転力伝達装置の動作につき、図1〜図7(図4及び図5を除く)を用いて説明する。本モータ回転力伝達装置の動作は、四輪駆動車101の四輪駆動時に減速機Aを作動して「低速回転高トルク仕様」及び「高速回転低トルク仕様」で用いる場合の動作があるため、これら各動作につき説明する。
次に、本実施の形態に示すモータ回転力伝達装置の動作につき、図1〜図7(図4及び図5を除く)を用いて説明する。本モータ回転力伝達装置の動作は、四輪駆動車101の四輪駆動時に減速機Aを作動して「低速回転高トルク仕様」及び「高速回転低トルク仕様」で用いる場合の動作があるため、これら各動作につき説明する。
「低速回転高トルク仕様」
減速機Aを低速回転高トルク仕様で用いる場合(例えば四輪駆動車101を発進させる場合)には、図2及び図3に示すように、クラッチ7を作動させて減速機構5とデフケース30とを連結する第2の連結状態とする位置bに配置する。この場合、クラッチ7が位置bに配置されると、クラッチ7の内側の連結部71aがデフケース30の一方の連結部30fに、またクラッチ7の外側の連結部71bが内歯歯車60の連結部600dにそれぞれ連結される。このため、増速機構6とデフケース30との連結が遮断され、減速機構5とデフケース30とが連結される。
減速機Aを低速回転高トルク仕様で用いる場合(例えば四輪駆動車101を発進させる場合)には、図2及び図3に示すように、クラッチ7を作動させて減速機構5とデフケース30とを連結する第2の連結状態とする位置bに配置する。この場合、クラッチ7が位置bに配置されると、クラッチ7の内側の連結部71aがデフケース30の一方の連結部30fに、またクラッチ7の外側の連結部71bが内歯歯車60の連結部600dにそれぞれ連結される。このため、増速機構6とデフケース30との連結が遮断され、減速機構5とデフケース30とが連結される。
ここで、モータ回転力伝達装置1の電動モータ4に電力を供給して電動モータ4を正方向に駆動すると、この電動モータ4のモータ回転力がモータ軸42を介して減速機構5に付与され、減速機構5が作動する。この場合、電動モータ4が正方向に駆動されると、ハウジング2内の潤滑油がステータ40におけるステータコア40aの凹溝401a内を増速機構6側から電動モータ4側に流動し、電動モータ4側の潤滑油量が増速機構6側の潤滑油量よりも多くなり、モータ回転力伝達装置1の長時間にわたる連続運転による電動モータ4の過度な発熱を抑制することができる。
減速機構5においては、入力部材50,51が例えば図6に示す矢印m1方向に偏心量δをもって円運動を行う。
これに伴い、入力部材50が外歯50cを自転力付与部材52の内歯52cに噛合させながら軸線O2の回り(図6に示す矢印n1方向)に、また入力部材51が外歯51cを自転力付与部材52の内歯52cに噛合させながら軸線O´2の回り(図6に示す矢印l1方向)にそれぞれ自転する。この場合、入力部材50,51の自転によって図6に示すようにピン挿通孔50bの内周面が針状ころ軸受55のレース550に、またピン挿通孔51bの内周面が針状ころ軸受57のレース570にそれぞれ当接する。
このため、出力部材53には入力部材50,51の公転運動が伝達されず、入力部材50,51の自転運動のみが伝達され、この自転運動による自転力が出力部材53からデフケース30にその回転力(第1の駆動力)として出力される。
これにより、リヤディファレンシャル3が作動し、電動モータ4のモータ回転力に基づく第1の駆動力が図1におけるリヤアクスルシャフト106に配分され、左右の後輪105に伝達される。
「高速回転低トルク仕様」
減速機Aを高速回転低トルク仕様で用いる場合(例えば四輪駆動車101の車速が高速度に到達した場合)には、図2及び図3に示すように、クラッチ7を作動させて増速機構6とデフケース30とを連結する第1の連結状態とする位置aに配置する。この場合、クラッチ7が位置aに配置されると、クラッチ7の内側の連結部71aがデフケース30の他方の連結部30gに、またクラッチ7の外側の連結部71bが太陽歯車62の連結部62aにそれぞれ連結される。このため、減速機構5とデフケース30とが増速機構6を介して連結される。
減速機Aを高速回転低トルク仕様で用いる場合(例えば四輪駆動車101の車速が高速度に到達した場合)には、図2及び図3に示すように、クラッチ7を作動させて増速機構6とデフケース30とを連結する第1の連結状態とする位置aに配置する。この場合、クラッチ7が位置aに配置されると、クラッチ7の内側の連結部71aがデフケース30の他方の連結部30gに、またクラッチ7の外側の連結部71bが太陽歯車62の連結部62aにそれぞれ連結される。このため、減速機構5とデフケース30とが増速機構6を介して連結される。
ここで、モータ回転力伝達装置1の電動モータ4に電力を供給して電動モータ4を逆方向に駆動すると、この電動モータ4のモータ回転力がモータ軸42を介して減速機構5及び増速機構6に付与され、減速機構5及び増速機構6が作動する。この場合、電動モータ4が逆方向に駆動されると、ハウジング2内の潤滑油がステータ40におけるステータコア40aの凹溝401a内を電動モータ4側から増速機構6側に流動するため、増速機構6側の潤滑油量が電動モータ4側の潤滑油量よりも多くなり、モータ回転力伝達装置1の長時間にわたる連続運転による増速機構6の各歯車の焼き付き発生等を抑制することができる。
減速機構5においては、上記した第1の実施の形態に示す「低速回転高トルク仕様」で説明した場合と逆方向に、入力部材50,51が例えば図6に示す矢印m2方向に偏心量δをもって円運動を行う。
このため、出力部材53には入力部材50,51の公転運動が伝達されず、入力部材50,51の自転運動のみが伝達され、この自転運動による自転力が出力部材53から増速機構6に第1の駆動力として出力される。
増速機構6においては、減速機構5の出力部材53から第1の駆動力を内歯歯車60が受け、内歯歯車60から第1の駆動力(図7に示す矢印R1方向の回転力)が複数の遊星歯車61に自転力として伝達される。
このため、複数の遊星歯車61がギヤ軸603と共にシャフト支持孔20eの軸線回りを図7に示す矢印P1方向に回転(自転)し、内歯歯車60の回転力が複数の遊星歯車61を介して太陽歯車63に伝達される。
これに伴い、太陽歯車63がデフケース30の軸線O1回りを図7に示す矢印S1方向に回転し、この回転力がクラッチ7(内側の連結部71a及び外側の連結部71b)を介してデフケース30に伝達される。
これにより、リヤディファレンシャル3が作動し、電動モータ4のモータ回転力に基づく第1の駆動力を増速した第2の駆動力が図1におけるリヤアクスルシャフト106に配分され、左右の後輪105に伝達される。
このようにして、クラッチ7を作動させて減速機構5とデフケース30とを連結する第2の連結状態とする位置bに配置して第1の駆動力を、また増速機構6とデフケース30とを連結する第1の連結状態とする位置aに配置して第2の駆動力をそれぞれデフケース30に出力することができる。
なお、上記実施の形態においては、入力部材50,51を矢印m1方向に円運動させてモータ回転力伝達装置1を作動させる場合について説明したが、入力部材50,51を矢印m2方向に円運動させてもモータ回転力伝達装置1を上記実施の形態と同様に作動させることができる。この場合、減速機構5では、入力部材50の自転運動が矢印n2方向に、また入力部材51の自転運動が矢印l2方向にそれぞれ行われる。増速機構6では、内歯歯車60の回転運動が矢印R2方向に、複数の遊星歯車61の自転運動が矢印P2方向に、また太陽歯車62の回転運動が矢印S2方向にそれぞれ行われる。
一方、四輪駆動車101の二輪駆動時には、図2及び図3に示すように、クラッチ7を作動させて減速機構5とデフケース30とを連結する第2の連結状態、及び増速機構6とデフケース30とを連結する第1の連結状態にしない位置cに配置する。この場合、クラッチ7が位置cに配置されると、クラッチ7の内側の連結部71aがデフケース30の一方の連結部30f及び他方連結部30gに、またクラッチ7の外側の連結部71bが内歯歯車60の連結部600d及び太陽歯車62の連結部62aにそれぞれ連結されない。このため、増速機構6とデフケース30との連結及び減速機構5とデフケース30との連結が遮断される。
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)クラッチ7を作動させて減速機構5とデフケース30とを連結する第2の連結状態とする位置bに配置して第1の駆動力を、また増速機構6とデフケース30とを連結する第1の連結状態とする位置aに配置して第2の駆動力をそれぞれデフケース30に出力することができるため、四輪駆動車101の四輪駆動時に低速回転高トルク仕様及び高速回転低トルク仕様の両仕様で減速機Aを利用することができる。四輪駆動車101の二輪駆動時には、クラッチ7を作動させて減速機構5とデフケース30とを連結する第2の連結状態、及び増速機構6とデフケース30とを連結する第1の連結状態にしない位置cに配置して減速機構5及び増速機構6とデフケース30とを遮断することができるため、リヤアクスルシャフト106(後輪105)の回転がリヤディファレンシャル3のデフケース30を介して電動モータ4のロータ41に伝達されることはない。これにより、電動モータ4の回生が発生するなどの引き摺りトルクによる悪影響を低減することができる。
(2)電動モータ4の正方向への回転によってハウジング2内の潤滑油がステータコア40aの凹溝401a内を増速機構6側からロータ41側に流動して電動モータ4側に供給されるため、電動モータ4側の潤滑油量が増速機構6側の潤滑油量よりも多くなる。これにより、長時間にわたるモータ回転力伝達装置1の連続運転による電動モータ4の過度な発熱を抑制することができ、電動モータ4の耐久性を高めることができる。また、電動モータ4の逆方向の回転によってハウジング2内の潤滑油がステータコア40aの凹溝401a内をロータ41側から増速機構6側に流動するため、増速機構6側の潤滑油量が電動モータ4側の潤滑油量よりも多くなる。これにより、モータ回転力伝達装置1の長時間にわたる連続運転による増速機構6の各歯車の焼き付き発生等を抑制することができ、増速機構6における各歯車の耐久性を高めることができる。
以上、本発明の減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)上記実施の形態では、ステータコア40aに溝加工を施す(凹溝401aを形成する)ことにより、モータ軸42の回転時にポンプ作用を発揮させるポンプとして凹溝401aを機能させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、凹溝401aに代えて電動モータにポンプ(例えばギヤポンプ)を配置してもよい。また、本発明は、凹溝401aに加えて図8(変形例)に二点鎖線で示すように電動モータ4の軸線方向一方側(増速機構6側とは反対側)にポンプ200を配置することによりポンプ機能を高めることができる。
ポンプ200は、内外2つの歯車201,202及び一対の側板203,204を有する例えばトロコイドポンプからなり、ポンプケーシング205内に収容されている。そして、ポンプ200は、電動モータ4の駆動時に各歯車201,202の相対回転(本実施の形態では歯車201の回転)によって作動する。これにより、電動モータ4の正方向への駆動時に増速機構6側から電動モータ4側に、また電動モータ4の逆方向への駆動時に電動モータ4側から増速機構6にそれぞれ潤滑油がポンプ空間部200a内を流動する。ポンプケーシング205は、ステータ40におけるステータコア40a(図4に示す)の軸線方向片側端面に取り付けられ、全体がモータ軸42の軸線(軸線O1)を中心軸線とする円筒部材によって形成されている。
一方の歯車201は、モータ軸42の外周面にその中心軸線よりも中心軸線を偏心(偏心量θ)させて取り付けられ、全体がトロコイド歯形の外歯歯車によって形成されている。
他方の歯車202は、一方の歯車201の外周囲に配置され、かつポンプケーシング205の内周面に取り付けられ、全体が一方の歯車201に噛合するトロコイド歯形の内歯歯車によって形成されている。
一対の側板203,204は、一方の歯車201及び他方の歯車202を介して互いに対向し、モータ軸42の外周面とポンプケーシング205の内周面との間に介在して配置されている。そして、一対の側板203,204は、一方の歯車201と他方の歯車202との間に形成されるポンプ空間部200aを密閉する。一方の側板203には流通口203aが、また他方の側板204には流通口204aがそれぞれポンプ空間部200aに連通して設けられている。一方の流通口203aはステータ40におけるステータコア40a(凹溝401a)内に、また他方の流通口204aはハウジング2における第2のハウジングエレメント21内にそれぞれ連通する位置に配置されている。電動モータ4の正方向への駆動時には、一方の流通口203aがポンプ200の吸込口として、また他方の流通口204aがポンプ200の吐出口としてそれぞれ機能する。電動モータ4の逆方向への駆動時には、他方の流通口204aがポンプ200の吸込口として、また一方の流通口203aがポンプ200の吐出口としてそれぞれ機能する。
上記した変形例では、電動モータ4の軸線方向片側(増速機構6側とは反対側)にポンプ200が配置されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、電動モータの軸線方向他方側にポンプを配置してもよく、また電動モータの軸線方向両側にポンプを配置してもよい。
(2)上記実施の形態では、軸線O2から軸線O1までの距離と軸線O´2から軸線O1までの距離とを等しく、かつ軸線O2と軸線O´2との軸線O1回りの距離を等しくするように一方の偏心部42aと他方の偏心部42bとがモータ軸42の外周囲に配置されているとともに、軸線O1回りに互いに等間隔(180°)をもって離間する部位で一対の入力部材50,51が配置されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、入力部材の個数は適宜変更することができる。
すなわち、入力部材がn(n≧3)個の場合には、電動モータ(モータ軸)の軸線に直交する仮想面において、第1の偏心部の軸線,第2の偏心部の軸線,…,第nの偏心部の軸線がモータ軸の軸線回りの一方向に順次配置されているものとすると、各偏心部の軸線からモータ軸の軸線までの距離を等しく、かつ第1の偏心部,第2の偏心部,…,第nの偏心部のうち互いに隣り合う2つの偏心部の軸線とモータ軸の軸線とを結ぶ線分でつくる挟角を360°/nとするように各偏心部がモータ軸の外周囲に配置されるとともに、軸線O1回りに360°/nの間隔をもって離間する部位でn個の入力部材が配置される。
例えば、入力部材が3個の場合には、モータ軸の軸線に直交する仮想面において、第1の偏心部の軸線,第2の偏心部の軸線,第3の偏心部の軸線がモータ軸の軸線回りの一方向に順次配置されているものとすると、各偏心部の軸線からモータ軸の軸線までの距離を等しく、かつ第1の偏心部,第2の偏心部,第3の偏心部のうち互いに隣り合う2つの偏心部の軸線とモータ軸の軸線とを結ぶ線分でつくる挟角を120°とするように各偏心部がモータ軸の外周囲に配置されるとともに、その軸線回りに120°の間隔をもって離間する部位で3個の入力部材が配置される。
(3)上記実施の形態では、変速機構が増速機構6である場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、変速機構を減速機構(出力対象側の減速機構)として用いてもよい。この場合、出力対象側の減速機構と出力対象とを連結して低速回転高トルク仕様で、電動モータ側の減速機構と出力対象とを連結して高速回転低トルク仕様でそれぞれ利用することができる。
(4)上記実施の形態では、増速機構6がそれぞれ単一の遊星歯車機構からなる場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、複数の遊星歯車機構(2個以上の遊星歯車機構)からなる増速機構としてもよい。この場合、例えばそれぞれの3本の基本軸(キャリア,太陽歯車,内歯歯車)のうち2本の基本軸同士を連結し、残りの2本の基本軸のうち一方の基本軸を固定するとともに、他方の基本軸を駆動軸(入力軸)又は従動軸(出力軸)とする。
(5)上記実施の形態では、駆動源としてエンジン102及び電動モータ4を併用した四輪駆動車101に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、電動モータのみを駆動源とした四輪駆動車又は二輪駆動車である電気自動車にも適用することができる。また、本発明は、エンジン,電動モータによる第1の駆動軸と電動モータによる第2の駆動軸とを有する四輪駆動車にも上記実施の形態と同様に適用可能である。
1…モータ回転力伝達装置、2…ハウジング、20…第1のハウジングエレメント、20a…シャフト挿通孔、20b…円筒部、20c…段差面、20d…ガイド孔、20e…シャフト支持孔、21…第2のハウジングエレメント、21a…内フランジ、22…第3のハウジングエレメント、22a…シャフト挿通孔、22b…円筒部、22c…段差面、24…シール部材、25…円環部材、28…シール部材、3…リヤディファレンシャル、30…デフケース、30a…収容空間、30b…シャフト挿通孔、30d…段差面、30e…凹孔、300e…段差面、30f,30g…連結部、31…ピニオンギヤシャフト、32…ピニオンギヤ、33…サイドギヤ、34…玉軸受、340…内輪、341…外輪、35…玉軸受、351…外輪、36…ピン、38…玉軸受、380…内輪、4…電動モータ、40…ステータ、40a…ステータコア、400a…ティース、401a…凹溝、40b…コイル、41…ロータ、41a…ロータコア、41b…セグメント磁石、410b,411b…永久磁石、42…モータ軸、42a,42b…偏心部、42c,42e、42g、…段差面、43…取付ボルト、44…玉軸受、45…スリーブ、46…玉軸受、461…外輪、47…レゾルバ、470…ステータ、471…ロータ、5…減速機構、50,51…入力部材、50a,51a…中心孔、50b,51b…ピン挿通孔、50c,51c…外歯、52…自転力付与部材、52c…内歯、53A…出力機構、53…出力部材、53a…ねじ部、53b…頭部、54…玉軸受、540,541…レース(内輪540,外輪541)、542…転動体、55…針状ころ軸受、550…レース、56…玉軸受、560,561…レース(内輪560,外輪561)、562…転動体、57…針状ころ軸受、570レース、58…スペーサ、6…増速機構、60…内歯歯車、600…基部、600a…シャフト挿通孔、600b…ピン取付孔、600c…収容空間、600d…連結部、601…ギヤ部、603…ギヤ軸、604…針状ころ軸受、61…遊星歯車、62…太陽歯車、62a…連結部、62b…ギヤ部、63…内歯歯車、7…クラッチ、70…基部、70a…凹溝、71…連結部、71a…内側の連結部、71b…外側の連結部、72…針状ころ軸受、90…ラック、91…ピニオンギヤ、92…プッシャー、101…四輪駆動車、102…エンジン、103…トランスアクスル、104…前輪、105…後輪、106…リヤアクスルシャフト、107…フロントアクスルシャフト、200…ポンプ、200a…ポンプ空間部、201,202…歯車、203…側板、203a…流通口、204…側板、204a…流通口、205…ポンプケーシング、A…減速機、B…歯車伝達機構、a,b,c…位置、L,O1,O2,O´2,O3,O´3,O4,O5,O6…軸線、δ,δ1,δ2…偏心量
Claims (9)
- 潤滑油を内部に貯溜するハウジングと、
前記ハウジング内に収容され、正方向への駆動によって軸線方向一方側から軸線方向他方側に、また逆方向への駆動によって軸線方向他方側から軸線方向一方側にそれぞれ潤滑油を流動させるポンプ部を有する電動モータと、
前記電動モータのモータ軸の回転力を減速して第1の駆動力を出力対象に出力する減速用の出力部を有する減速機構と、
前記減速機構の前記出力部に接続する変速用の入力部を有し、前記第1の駆動力を変速して第2の駆動力を前記出力対象に出力する変速機構と、
前記変速機構と前記出力対象とを及び前記減速機構と前記出力対象とを断続可能に連結するクラッチと
を備えた減速機。 - 前記電動モータは、前記モータ軸に取り付けられたロータ、及び前記ロータの外周囲にコイル巻回部をもって配置されたステータを有し、前記ステータの前記コイル巻回部となる複数のティースのうち互いに隣り合う2つのティース間に介在する凹溝が前記ポンプ部として機能する螺旋溝によって形成されている請求項1に記載の減速機。
- 前記電動モータは、前記ステータにおける前記凹溝の螺旋方向を前記正方向への駆動によって前記変速機構側から前記ロータ側に、また前記逆方向への駆動によって前記ロータ側から前記変速機構側にそれぞれ潤滑油を流動させる方向とする請求項2に記載の減速機。
- 前記電動モータは、前記ステータと前記ロータとの相対回転によって作動するポンプを有し、前記ポンプが前記ポンプ部として機能する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の減速機。
- 前記変速機構は、前記変速用の入力部を内歯歯車とするとともに、変速用の出力部を太陽歯車とする遊星歯車機構からなる増速機構である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の減速機。
- 前記減速機構は、前記モータ軸を偏心部付きモータ軸とし、前記偏心部付きモータ軸の回転によって偏心揺動する減速用の入力部を有する偏心揺動減速機構である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の減速機。
- 前記減速機構は、前記偏心部付きモータ軸の偏心部に嵌合する中心孔、及び前記中心孔の軸線回りに等間隔をもって並列する複数の貫通孔を有する外歯歯車からなる前記減速用の入力部としての入力部材と、
前記入力部材に前記外歯歯車の歯数よりも大きい歯数をもって噛合する内歯歯車からなる自転力付与部材と、
前記自転力付与部材によって付与された自転力を前記入力部材から受けて前記出力対象に出力し、前記複数の貫通孔を挿通する出力部材と
を備えた請求項6に記載の減速機。 - 前記クラッチは、前記出力対象の軸線回りに回転可能かつ軸線方向に移動可能に配置された円筒状の基部と、前記変速機構と前記出力対象とを及び前記減速機構と前記出力対象とを連結可能な連結部とを有し、前記連結部が前記基部に一体に設けられている請求項1乃至7のいずれか1項に記載の減速機。
- モータ回転力を発生させる電動モータと、
前記電動モータの前記モータ回転力を減速して駆動力を出力する減速機とを備えたモータ回転力伝達装置において、
前記減速機は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の減速機である
モータ回転力伝達装置。
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JP2012198726A JP2014052064A (ja) | 2012-09-10 | 2012-09-10 | 減速機及びこれを備えたモータ回転力伝達装置 |
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JP2017043221A (ja) * | 2015-08-27 | 2017-03-02 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 車両システムの制御装置 |
-
2012
- 2012-09-10 JP JP2012198726A patent/JP2014052064A/ja active Pending
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