JP2014017031A - 光情報記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光情報記録媒体は、少なくとも2層の情報信号層を備える。2層の情報信号層が、同一組成の記録材料により構成される、光の照射により情報信号を記録可能である記録層を含んでいる。
【選択図】図1
Description
少なくとも2層の情報信号層を備え、
2層の情報信号層は、同一組成の記録材料により構成される、光の照射により情報信号を記録可能である記録層を含んでいる光情報記録媒体である。
1.第1の実施形態(2層構造の光情報記録媒体の例)
1.1.光情報記録媒体の構成
1.2.光情報記録媒体の光学特性
1.3.光情報記録媒体の記録再生
1.4.光情報記録媒体の製造方法
2.第2の実施形態(n層構造の光情報記録媒体の例)
3.第3の実施形態(2枚の基板を貼り合わせた光情報記録媒体の例)
4.第4の実施形態(凹凸面に情報信号層を設けた光情報記録媒体の例)
[1.1.光情報記録媒体の構成]
図1は、本技術の第1の実施形態に係る光情報記録媒体の一構成例を示す概略断面図である。この光情報記録媒体10は、いわゆる追記型の光情報記録媒体であり、図1に示すように、中間層S0、情報信号層L0、中間層S1、情報信号層L1、カバー層2がこの順序で基板1の一主面に積層された構成を有する。光情報記録媒体10は、情報信号の記録または再生時に、第1レーザ光LB1および第2レーザ光LB2が照射される光照射面Cを有する。
基板1は、例えば、中央に開口(以下「センターホール」と称する。)が形成された円盤形状を有する。この基板1の一主面には、例えば、凹凸面が設けられており、この凹凸面上に情報信号層L0が成膜される。凹凸面は、例えば、周方向に連続的に延在された複数の溝(凹部)と、この溝間に設けられた複数の凸部とにより形成されている。以下では、凹凸面のうち溝(凹部)をランドLd、凸部をグルーブGvと称する。
光情報記録媒体10は、光照射面Cから遠い情報信号層(第1情報信号層)L0と、光照射面Cから近い情報信号層(第2の情報信号層)L1とから2層の情報信号層を備えている。情報信号層L0、L1は、同一組成の記録材料により構成される、レーザ光の照射により情報信号を記録可能である記録層を含んでいる。このような構成にすることで、光情報記録媒体10の構造および製造装置を簡略化することができる。光情報記録媒体10の構造および製造装置の更なる簡略化の観点からすると、情報信号層L0、L1が同一の層構成を有し、かつ、情報信号層L0、L1を構成する各層が同一の組成を有していることが好ましい。
(第1の構成例)
図2Aは、情報信号層の第1の構成例を示す模式図である。図2Aに示すように、第1の構成例では、情報信号層L0、L1は、記録層11のみにより構成されている。このような単純な構成とすることで、光情報記録媒体10の構造および製造装置を第2〜第4の構成例に比べて簡略化することができる。
図2Bは、情報信号層の第2の構成例を示す模式図である。図2Bに示すように、第2の構成例では、情報信号層L0、L1は、例えば、上側面(第2の主面)および下側面(第1の主面)を有する記録層11と、記録層11の下側面に隣接して設けられた保護層12を備える。このような構成とすることで、第1の構成例に比して記録層11の耐久性などを向上することができる。
図3Aは、情報信号層の第3の構成例を示す模式図である。図3Aに示すように、第3の構成例では、情報信号層L0、L1は、例えば、上側面(第2の主面)および下側面(第1の主面)を有する記録層11と、記録層11の上側面に隣接して設けられた保護層13とを備える。このような構成とすることで、第1の構成例に比して記録層11の耐久性などを向上することができる。
図3Bは、情報信号層の構成例を示す模式図である。図3Bに示すように、第4の構成例では、情報信号層L0、L1は、例えば、上側面(第2の主面)および下側面(第1の主面)を有する記録層11と、記録層11の下側面に隣接して設けられた保護層(第1保護層)12と、記録層11の上側面に隣接して設けられた保護層(第2保護層)13とを備える。このような構成とすることで、第2および第3の構成例に比して記録層11の耐久性などを向上することができる。
記録層11は、金属酸化物を含む無機記録材料を主成分として含んでいる。無機記録材料としては、例えば、Pd酸化物を含む無機記録材料(以下「PdO系材料」と称する。)、Cu酸化物を含む無機記録材料(以下「CuO系材料」と称する。)またはAg酸化物を含む無機記録材料(以下「AgO系材料」と称する。)を用いることができるが、これに限定されるものではない。PdO系材料、CuO系材料、AgO系材料としてはそれぞれ、例えば、Pd−O−X、Cu−O−X、Ag−O−Xを用いることができる。但し、Xは、Al、Si、Ti、V、Cr、Cu、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、In、Sn、Sb、Te、Hf、Ta、WおよびBiなどからなる群より選ばれる1種以上を用いることができる。
記録層11の下側面および上側面にそれぞれ保護層12および保護層13が設けられている場合には、保護層12および保護層13は、光情報記録媒体10の構造および製造装置を簡略化する観点からすると、同一組成の材料により構成されていることが好ましい。情報信号層L0および情報信号層L1の両方が保護層12を有する場合には、それらの保護層12は、上記簡略化の観点からすると、同一組成の材料により構成されていることが好ましい。また、情報信号層L0および情報信号層L1の両方が保護層13を有する場合には、それらの保護層13は、上記簡略化の観点からすると、同一組成の材料により構成されていることが好ましい。情報信号層L0および情報信号層L1が保護層12および保護層13の両方を備える場合には、それらの保護層12および保護層13の全ては、上記簡略化の観点からすると、同一組成の材料により構成されていることが好ましい。
中間層S0は、基板1の凹凸面と情報信号層L0とを物理的および光学的に十分な距離をもって離間させる役割を果たしている。中間層S1は、情報信号層L0と情報信号層L1とを物理的および光学的に十分な距離をもって離間させる役割を果たしている。中間層S0および中間層S1の厚みは、例えば9μm以上50μm以下の範囲内に設定される。中間層S0および中間層S1の材料は特に限定されるものではないが、紫外線硬化性アクリル樹脂を用いることが好ましい。中間層S0および中間層S1は、奥側の層への情報信号の記録または再生をするための第1レーザ光(例えば青色レーザ光)LB1の光路、およびサーボをとるための第2レーザ光(例えば赤色レーザ光)LB2の光路となる。この点を考慮すると、中間層S0および中間層S1は、第1レーザ光LB1および第2レーザ光LB2に対して十分に高い光透過性を有していることが好ましい。
カバー層2は、第1レーザ光LB1および第2レーザ光に対して十分に高い光透過性を有する光透過層であることが好ましい。カバー層2は、例えば、紫外線硬化樹脂などの感光性樹脂を硬化してなる樹脂層である。この樹脂層の材料としては、例えば、紫外線硬化型のアクリル系樹脂が挙げられる。また、円環形状を有する光透過性シートと、この光透過性シートを基板1に対して貼り合わせるための接着層とからカバー層2を構成するようにしてもよい。光透過性シートは、記録および再生に用いられるレーザ光に対して、吸収能が低い材料からなることが好ましく、具体的には透過率90パーセント以上の材料からなることが好ましい。光透過性シートの材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂材料、ポリオレフィン系樹脂(例えばゼオネックス(登録商標))などを用いることができる。接着層の材料としては、例えば、紫外線硬化樹脂、感圧性粘着剤(PSA:Pressure Sensitive Adhesive)などを用いることができる。
図4は、光情報記録媒体の光学特性を説明するための模式図である。ここで、情報信号層L0、L1を積層した状態での情報信号層L0、L1の反射率をそれぞれR0、R1とし、単層の状態での情報信号層L0、L1の反射率をそれぞれr0、r1とする。単層の状態での情報信号層L0、L1の透過率をそれぞれt0、t1とする。
R0[%]=(I0/I)×100
但し、I:光照射面Cに入射するレーザ光の光量、I0:光照射面Cから入射して情報信号層L1を透過し、情報信号層L0で反射されて、情報信号層L1を再度透過して、光照射面Cから出射されるレーザ光の光量
R1[%]=(I1/I)×100
但し、I:光照射面Cに入射するレーザ光の光量、I1:光照射面Cから入射して情報信号層L1で反射されて光照射面Cから出射されるレーザ光の光量
R1=r1 ・・・(1)
また、情報信号層L0、L1を積層した状態での情報信号層L0の反射率R0は、以下の式(2)により表される。
R0=100×(t1/100)2×(r0/100) ・・・(2)
(1/2)・I1≦I0 ・・・(3)
この戻り光量I0、I1の関係は、情報信号層L0の反射率R0と情報信号層L1の反射率R1との関係を示す以下の式(4)により、置き換えることができる。
(1/2)・R1≦R0 ・・・(4)
(1/2)・r1≦100×(t1/100)2×(r0/100) ・・・(5)
ここで、単層の状態での情報信号層L0、L1の反射率r0、r1が同一(r0=r1)であると仮定すると、以下の関係式(6)が得られる。
71[%]≦t1 ・・・(6)
したがって、情報信号層L1の透過率t1を71%以上にすることで、情報信号層L0の反射率R0を情報信号層L1の反射率R1の1/2以上とすることができる。すなわち、情報信号層L0からの戻り光量I0を、情報信号層L1からの戻り光量I1の1/2以上とすることができる。
次に、図1を参照しながら、本技術の第1の実施形態に係る光情報記録媒体の記録および再生の一例について説明する。
次に、本技術の第1の実施形態に係る光情報記録媒体の製造方法の一例について説明する。
まず、一主面に凹凸面が形成された基板1を成形する。基板1の成形の方法としては、例えば、射出成形(インジェクション)法、フォトポリマー法(2P法:Photo Polymerization)などを用いることができる。
次に、例えばスピンコート法により紫外線硬化樹脂を基板1の凹凸面に均一に塗布した後、紫外線を紫外線硬化樹脂に対して照射して硬化させる。これにより、中間層S0が基板1の凹凸面に形成される。
次に、例えばスパッタ法により、基板1上に情報信号層L0を形成する。情報信号層L0の具体的な形成工程は、情報信号層L0の構成により異なる。以下に、情報信号層L0が上述の第4の構成(図3B参照)を有する場合について、情報信号層L0の形成工程について具体的に説明する。なお、情報信号層L0が第1〜第3の構成のいずれかを有する場合には、その構成に応じて、保護層12および/または保護層13の形成を適宜省略すればよい。
まず、基板1を、保護層形成用のターゲットが備えられた真空チャンバー内に搬送し、真空チャンバー内を所定の圧力になるまで真空引きする。その後、真空チャンバー内にArガスやO2ガスなどのプロセスガスを導入しながら、ターゲットをスパッタして、基板1上に保護層12を成膜する。
次に、基板1を、記録層成膜用のターゲットが備えられた真空チャンバー内に搬送し、真空チャンバー内を所定の圧力になるまで真空引きする。その後、真空チャンバー内にArガスやO2ガスなどのプロセスガスを導入しながら、ターゲットをスパッタして、保護層12上に記録層11を成膜する。
次に、基板1を、保護層形成用のターゲットが備えられた真空チャンバー内に搬送し、真空チャンバー内を所定の圧力になるまで真空引きする。その後、真空チャンバー内にArガスやO2ガスなどのプロセスガスを導入しながら、ターゲットをスパッタして、記録層11上に保護層13を成膜する。
以上により、基板1上に情報信号層L0が形成される。
次に、例えばスピンコート法により紫外線硬化樹脂を情報信号層L0上に均一に塗布した後、紫外線を紫外線硬化樹脂に対して照射して硬化させる。これにより、中間層S1が情報信号層L0上に形成される。
次に、例えばスパッタ法により、中間層S1上に情報信号層L1を形成する。情報信号層L1の具体的な形成工程は、情報信号層L1の構成により異なる。情報信号層L1が上述の情報信号層L0と同様の構成を有する場合には、情報信号層L0の各層を上述の情報信号層L1と同一の成膜装置(すなわち同一のターゲットおよび真空チャンバー)を用いて形成することができる。
次に、例えばスピンコート法により、紫外線硬化樹脂(UVレジン)などの感光性樹脂を情報信号層L3上にスピンコートした後、紫外線などの光を感光性樹脂に照射し、硬化する。これにより、情報信号層L上にカバー層2が形成される。
以上の工程により、目的とする光情報記録媒体10が得られる。
情報信号層L0、L1の記録層11を同一組成の記録材料で構成しているので、同一のターゲットおよび成膜室を用いて記録層11を形成することができる。したがって、光情報記録媒体10の構造および成膜装置を簡略化できるので、次世代の光情報記録媒体10の低廉化に大きく貢献できる。
図5は、本技術の第2の実施形態に係る光情報記録媒体の一構成例を示す概略断面図である。この光情報記録媒体20は、図5に示すように、中間層S0、情報信号層L0、中間層S1、情報信号層L1、・・・、中間層Sn、情報信号層Ln、カバー層2がこの順序で基板1の一主面に積層された構成を有する。
図6は、本技術の第3の実施形態に係る光情報記録媒体の一構成例を示す概略断面図である。この光情報記録媒体20は、図6に示すように、基板(第1基板)3と基板(第2基板)4との間に、中間層S0、情報信号層L0、中間層S1、情報信号層L1、貼合層5が基板3と基板4の方向に向かってこの順序で積層された構成を有する。
図7は、本技術の第4の実施形態に係る光情報記録媒体の一構成例を示す概略断面図である。この光情報記録媒体20は、図7に示すように、情報信号層L0、中間層S1、情報信号層L1、カバー層2がこの順序で基板1の一主面に積層された構成を有する。中間層S1の一主面には凹凸面が設けられている。この凹凸面の形状としては、基板1の凹凸面と同様の形状を採用することができる。
1.シミュレーションによる反射率の範囲の検討
2.実サンプルによる層構成および材料組成の検討
3.実サンプルによる他の層構成および材料組成の検討
また、記録層の両主面のうち、カバー層側となる主面に隣接して設けられる誘電体層を「上層誘電体層」、それとは反対の基板側となる主面に隣接して設けられる誘電体層を「下層誘電体層」と称する。
(試験例1)
L0層およびL1層を有する2層の光情報記録媒体について、単層の状態でのL0層、L1層の反射率r0、r1および透過率t0、t1と、光照射面側におけるL0層の反射率R0との関係をシミュレーションにより求めた。以下にシミュレーションの条件を示す。
L0層、L1層:記録層のみからなる同一の単層構造の情報信号層
レーザ光:405nm
なお、照射面における反射率は、L0層、L1層の表面における反射率に比して非常に小さいため、本試験例では無視した。
4%≦r0、r1≦10%
71%≦t0、t1≦81%
(参考例1)
まず、射出成形により、厚さ1.1mmのポリカーボネート基板を成形した。なお、このポリカーボネート基板上にはグルーブを有する凹凸面を形成し、トラックピッチは0.32μmとした。
上層誘電体層
材料:ITO、厚さ:10nm
記録層
材料:WZnCuPdO、厚さ:40nm
組成比(原子比(原子%)):W:Zn:Cu:Pd:O=25:45:20:10
下層誘電体層
材料:ITO、厚さ:20nm
以上により、単層の光情報記録媒体を得た。
スパッタリング法により、以下の構成を有する上層誘電体層、記録層、下層誘電体層をポリカーボネート基板上に順次積層することにより、情報信号層を形成したこと以外は参考例1と同様にして、単層の光情報記録媒体を得た。
材料:ITO、厚さ:10nm
記録層
材料:WZnCuPdO、厚さ:35nm
組成比(原子比(原子%)):W:Zn:Cu:Pd:O=20:40:25:15
下層誘電体層
材料:ITO、厚さ:5nm
上述のようにして得られた参考例1、2の光情報記録媒体について、最適記録パワー、反射率および透過率を評価した。以下に、それらの評価方法の詳細について説明する。
光情報記録媒体の信号特性を以下のようにして評価した。まず、Blu-ray Disc(登録商標)用の評価装置を用いて、1層あたり32GB(BD25GBの1.28倍)相当の情報記録密度で、2倍速記録(7.69m/s)にてトラックにデータを記憶し、トラックの信号を測定して、信号特性を評価した。なお、参考例1の光情報記録媒体では、1トラックにデータを記憶して、トラックの信号を測定した。参考例2の光情報記録媒体では、5トラックにデータを記憶して、その中央のトラックの信号を測定した。評価装置における記録用光の波長は405nm、集光レンズの開口数NAは0.85である。信号特性の評価にはBD−XLで使用されている、i−MLSEという指標を用いた。記録パワーPwに対するi−MLSE値の評価結果を図9Aおよび図9Bに示す。次に、i−MLSEが最も良好になる記録パワー(最も低くなる記録パワー)を求めて、最適記録パワーとした。その最適記録パワーを表1に示す。
(4倍速記録の最適記録パワー)=(2倍速記録の最適記録パワー)×√2
(6倍速記録の最適記録パワー)=(2倍速記録の最適記録パワー)×√3
なお、√2、√3はそれぞれ、2、3の平方根を示す。
光情報記録媒体の反射率はディスク評価機にて再生時のレーザ光の戻り光量から求めた。透過率は、分光光度計(ジェー・エー・ウーラム・ジャパン株式会社製、商品名:VASE)を用いて測定した。その結果を表1に示す。
上述の参考例1、2の光情報記録媒体の信号特性および光学特性の評価結果を用いて、参考例1の情報信号層をL0層およびL1層として用いた2層の光情報記録媒体、および参考例2の情報信号層をL0層およびL1層として用いた2層の光情報記録媒体の最適記録パワーおよび反射率を計算により求めた。その結果を表2、表3に示す。
参考例1の情報信号層をL0層、L1層として用いた光情報記録媒体および参考例2の情報信号層をL0層、L1層として用いた光情報記録媒体では、L0層、L1層を積層した状態における各層の反射率R0、R1が2%≦R1≦2R0の関係を満たすようにすることができる。また、L0層およびL1層を積層した状態におけるL0層、L1層の反射率R0、R1を2%以上10%以下の範囲内にすることができる。さらに、L0層およびL1層を積層した状態におけるL0層、L1層の6倍速記録の最適記録パワーを32mW以下にすることができる。
(参考例3)
スパッタリング法により、以下の構成を有する上層誘電体層、記録層、下層誘電体層をポリカーボネート基板上に順次積層することにより、情報信号層を形成したこと以外は参考例1と同様にして、単層の光情報記録媒体を得た。
材料:SiInZrO、厚さ:20nm
記録層
材料:WZnCuPdO、厚さ:30nm
組成比(原子比(原子%)):W:ZnCu:Pd=20:40:25:15
下層誘電体層
材料:InGaZnO、厚さ:10nm
スパッタリング法により、以下の構成を有する上層誘電体層、記録層をポリカーボネート基板上に順次積層することにより、情報信号層を形成したこと以外は参考例1と同様にして、単層の光情報記録媒体を得た。
上層誘電体層
材料:SiInZrO、厚さ:25nm
記録層
材料:WZnCuPdO、厚さ:40nm
組成比(原子比(原子%)):W:ZnCu:Pd=20:40:25:15
上述の参考例1、2と同様にして、反射率および透過率を評価した。その結果を表4に示す。
上述の参考例3、4の光情報記録媒体の光学特性の評価結果を用いて、参考例3の情報信号層をL0層、参考例4の情報信号層をL1層として用いた2層の光情報記録媒体の反射率を計算により求めた。その結果を表5に示す。
参考例3の情報信号層をL0層、参考例4の情報信号層をL1層として光情報記録媒体を作製すると、単層の状態でのL0層、L1層の反射率r0、r1が4%以上10%以下の範囲内となり、単層の状態でのL0層、L1層の透過率t0、t1が71%以上81%以下の範囲内となる。また、この光情報記録媒体では、L0層およびL1層を積層した状態におけるL0層、L1層の反射率R0、R1が2%以上10%以下の範囲内になる。
(1)
少なくとも2層の情報信号層を備え、
上記2層の情報信号層は、同一組成の記録材料により構成される、光の照射により情報信号を記録可能である記録層を含んでいる光情報記録媒体。
(2)
情報信号を記録または再生するための光が照射される光照射面を有し、
上記2層の情報信号層は、上記光照射面から遠い第1の情報信号層と、上記光照射面から近い第2の情報信号層とからなり、
上記光照射面側における上記第1の情報信号層の反射率R0および上記第2の情報信号層の反射率R1は、2%≦R1≦2R0の関係を満たす(1)に記載の光情報記録媒体。
(3)
情報信号を記録または再生するための光が照射される光照射面を有し、
上記光照射面側における上記2層の情報信号層の反射率は、2%以上10%以下の範囲内であり、
上記2層の情報信号層の透過率は、71%以上81%以下の範囲内である(1)に記載の光情報記録媒体。
(4)
単層の状態での上記2層の情報信号層の反射率は、4%以上10%以下の範囲内であり、
上記2層の情報信号層の透過率は、71%以上81%以下の範囲内である(1)に記載の光情報記録媒体。
(5)
上記2層の情報信号層は、同一の層構成を有し、
上記2層の情報信号層を構成する各層が、同一の組成を有している(1)から(4)のいずれかに記載の光情報記録媒体。
(6)
上記2層の情報信号層は、記録層の表面の少なくとも一方に設けられた保護層をさらに備え、
上記2層の情報信号層の保護層は、同一組成の材料により構成されている(1)から(4)のいずれかに記載の光情報記録媒体。
(7)
上記材料は、誘電体材料である(6)に記載の光情報記録媒体。
(8)
上記記録層は、パラジウム(Pd)の酸化物を含んでいる(1)から(7)のいずれかに記載の光情報記録媒体。
(9)
上記2層の情報信号層は、隣り合って設けられている(1)から(8)のいずれかに記載の光情報記録媒体。
2 カバー層
5 貼合層
S0、S1、・・・、Sn 中間層
L0、L1、・・・、Ln 情報信号層
Gv グルーブ
Ld ランド
Claims (9)
- 少なくとも2層の情報信号層を備え、
上記2層の情報信号層は、同一組成の記録材料により構成される、光の照射により情報信号を記録可能である記録層を含んでいる光情報記録媒体。 - 情報信号を記録または再生するための光が照射される光照射面を有し、
上記2層の情報信号層は、上記光照射面から遠い第1の情報信号層と、上記光照射面から近い第2の情報信号層とからなり、
上記光照射面側における上記第1の情報信号層の反射率R0および上記第2の情報信号層の反射率R1は、2%≦R1≦2R0の関係を満たす請求項1に記載の光情報記録媒体。 - 情報信号を記録または再生するための光が照射される光照射面を有し、
上記光照射面側における上記2層の情報信号層の反射率は、2%以上10%以下の範囲内であり、
上記2層の情報信号層の透過率は、71%以上81%以下の範囲内である請求項1に記載の光情報記録媒体。 - 単層の状態での上記2層の情報信号層の反射率は、4%以上10%以下の範囲内であり、
上記2層の情報信号層の透過率は、71%以上81%以下の範囲内である請求項1に記載の光情報記録媒体。 - 上記2層の情報信号層は、同一の層構成を有し、
上記2層の情報信号層を構成する各層が、同一の組成を有している請求項1に記載の光情報記録媒体。 - 上記2層の情報信号層は、記録層の表面の少なくとも一方に設けられた保護層をさらに備え、
上記2層の情報信号層の保護層は、同一組成の材料により構成されている請求項1に記載の光情報記録媒体。 - 上記材料は、誘電体材料である請求項6に記載の光情報記録媒体。
- 上記記録層は、パラジウム(Pd)の酸化物を含んでいる請求項1に記載の光情報記録媒体。
- 上記2層の情報信号層は、隣り合って設けられている請求項1に記載の光情報記録媒体。
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