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JP2013521771A - 細胞内病原体について試験する方法 - Google Patents

細胞内病原体について試験する方法 Download PDF

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JP2013521771A JP2012556612A JP2012556612A JP2013521771A JP 2013521771 A JP2013521771 A JP 2013521771A JP 2012556612 A JP2012556612 A JP 2012556612A JP 2012556612 A JP2012556612 A JP 2012556612A JP 2013521771 A JP2013521771 A JP 2013521771A
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セオドール ツァイ,
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ノバルティス アーゲー
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Abstract

1つより多い細胞内病原体を含有する可能性がある生物学的試料における第1の細胞内病原体が、(i)第2の細胞内病原体の増殖を阻害する作用物質の存在下で、試料を細胞集団と接触させる工程、(ii)第1の細胞内病原体の増殖を可能にする条件下で細胞をインキュベートする工程、および(iii)工程(ii)から生じた材料を第1の細胞内病原体について試験する工程を含む方法によって研究される。上記の方法において、上記前記第1の病原体および第1の病原体は、原核生物、真核生物、および/またはウイルスである。

Description

本発明は、生物学的試料において細胞内病原体を研究するための方法に関する。より具体的には、本発明は、1つより多い細胞内病原体を含有する生物学的試料を研究する方法、および第1の細胞内病原体の存在について第2の細胞内病原体の存在下で観察または試験する方法に関する。
同じ生物学的試料、例えば、患者から、もしくは細胞培養物から単離された試料において2つの異なる細胞内病原体を研究すること、または1つの細胞内病原体を他の細胞内病原体の存在下で観察することは興味深いことであり得る。しかしながら、1つのそのような病原体の存在は、他の病原体の観察に干渉する場合が多い。
例えば、細胞内病原体の効果が、一般的な表現型結果をもたらすアッセイ(「表現型アッセイ」)において研究される場合、観察できるものが、必ずしも、特定の病原体に特異的であるとは限らない。例えば、ウイルス学において、細胞培養物において観察されるプラークは、そのようなプラークを引き起こす能力があるさらなる病原体もまた存在する場合には、必ずしも所定のウイルスに起因し得るとは限らない。
しかしながら、一般的な表現型アッセイを用いることが望ましい場合が多い。病原体を観察する他のより特異的な方法は、異なる不利益を被る。より特異的な方法は、実施するのにそれほど直接的または迅速ではない場合が多い。そのような他の方法はまた、さらなる限定を課する特定の試薬を必要とする場合がある。
例えば、免疫学的アッセイは、抗体が入手可能であることを必要とする。免疫学的アプローチの有用性はさらに、試料に存在する可能性がある複数の病原体に対して抗体が交差反応性である場合、さらに限定され得る。いくつかの診断的目的にとって、抗体の関連病原体への幅広い交差反応性が望ましい場合がある。他方、そのような交差反応性は、関連の共存する病原体を免疫学的方法によって独立的に研究することを不可能にする可能性がある。
病原体についてのPCRに基づいた試験はより特異的であり得る。しかしながら、PCRに基づいた方法は、関心対象となる各病原体についてゲノム配列が知られていることを必要とする。プライマーは、関心対象となる各病原体について設計され、かつ最適化されなければならない。
特異的な抗体またはプライマーの要件は、免疫学的方法およびPCRに基づいた方法の両方の柔軟性、特に、病原体の性質が知られていない場合、病原体を観察するためのそれらの有用性を制限する。これらの特異的な方法の有用性は、急速に進化する病原体、例えば、特定のウイルスの場合、さらに制限される可能性があり、それは、抗体によって認識されるエピトープ、またはPCRプライマーによって認識される配列に変異が起こる可能性があるためである。
生物学的試料において関心対象となる細胞内病原体を、他の細胞内病原体とは独立して研究するためのさらなる改善された方法を提供することが、本発明の目的である。
本発明は、以下の工程を含む、生物学的試料において第1の細胞内病原体について試験するための方法を提供する:
(i)阻害作用物質の存在下で、試料を細胞集団と接触させる工程であって、前記作用物質が第2の細胞内病原体の増殖を阻害する、工程、
(ii)前記第1の細胞内病原体の増殖を可能にする条件下で細胞をインキュベートする工程、および
(iii)工程(ii)から生じた材料を前記第1の細胞内病原体について試験する工程。
本発明の方法により、生物学的試料は迅速に試験することができる。本発明は、例えば一般的な表現型アッセイにより、単純で直接的な様式で、生物学的試料を細胞内病原体について試験することを可能にする。好ましい方法は、そのようなアッセイにおいて同じ、等価の、または類似した結果をもたらすであろうさらなる細胞内病原体の、試料における(実際の、または疑われる)存在とは独立して、関心対象となる細胞内病原体を研究することを可能にする。
本発明はまた、生物学的試料を以下の状況において細胞内病原体について試験することを可能にする:
− 1つもしくは複数の細胞内病原体(例えば、上記および特許請求の範囲で定義された方法の第1の細胞内病原体)の試料における存在が知られていない状況、および/または
− 試料における1つもしくは複数の細胞内病原体(例えば、上記および特許請求の範囲で定義された方法の第1の細胞内病原体)のゲノム配列が知られていない状況、および/または
− 試料における1つまたは複数の細胞内病原体(例えば、上記および特許請求の範囲で定義された方法の第1または第2の細胞内病原体)に対する抗体が入手できない状況、および/または
− 第2の細胞内病原体に対する抗体が用いられない状況、
− 試料における2つ以上の細胞内病原体に対する抗体が交差反応性である状況、および/または
− 試験結果を迅速に得ることが望ましい状況。
本発明の方法は、工程(iii)の試験結果が12ヶ月以内、または例えば、9ヶ月以内、8ヶ月以内、7ヶ月以内、6ヶ月以内、5ヶ月以内、4ヶ月以内、3ヶ月以内、2ヶ月以内、1ヶ月以内、4週間以内、3週間以内、2週間以内、1週間以内、6日以内、5日以内、4日以内、3日以内、2日以内、1日以内、またはそれより早く、得られる実施形態を包含する。
本発明の方法の細胞内病原体
本発明の方法の第1および第2の細胞内病原体は、原核生物(すなわち、細菌(複数可))、真核生物(原生動物(複数可)または真菌(複数可))、および/またはウイルス(複数可)から選択される1つまたは複数の細胞内病原体を包含してもよい。第1の細胞内病原体は、第2の細胞内病原体と異なる。第1および第2の病原体は、それらを異なって阻害することを可能にする、いかなる態様で異なってもよい。例えば、それらは、目、科、属、種、亜種、および/または菌株において異なってもよい。
第1の細胞内病原体は、原核生物、真核生物、および/またはウイルスであってもよい。好ましくは、第1の細胞内病原体はウイルスである。
第2の細胞内病原体は、原核生物、真核生物、および/またはウイルスであってもよい。好ましくは、第2の細胞内病原体はウイルスである。
本発明は、様々な型のアッセイを包含し、例えば、一実施形態において、第1の細胞内病原体は、原核生物(例えば、下記に列挙された好ましい原核生物のうちの1つまたは複数)、真核生物(例えば、下記に列挙された好ましい真核生物のうちの1つまたは複数)、および/またはウイルス(例えば、下記に列挙された好ましいウイルスのうちの1つまたは複数)を含み、第2の細胞内病原体は原核生物(例えば、下記に列挙された好ましい原核生物のうちの1つまたは複数)を含む。
さらなる実施形態において、第1の細胞内病原体は、原核生物(例えば、下記に列挙された原核生物のうちの1つまたは複数)、真核生物(例えば、下記に列挙された真核生物のうちの1つまたは複数)、および/またはウイルス(例えば、下記に列挙されたウイルスのうちの1つまたは複数)を含み、第2の細胞内病原体は真核生物(例えば、下記に列挙された好ましい真核生物のうちの1つまたは複数)を含む。
さらなる実施形態において、第1の細胞内病原体は、原核生物(例えば、下記に列挙された原核生物のうちの1つまたは複数)、真核生物(例えば、下記に列挙された真核生物のうちの1つまたは複数)、および/またはウイルス(例えば、下記に列挙された好ましいウイルスのうちの1つまたは複数、例えば、パラインフルエンザウイルス(parainfluenza virus)、および/または例えば、インフルエンザウイルス(influenza virus)、ライノウイルス(rhinovirus)、ロタウイルス(rotavirus)、エンテロウイルス(enterovirus)、ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus)、サル免疫不全ウイルス(simian immunodeficiency virus)、および/またはノロウイルス(norovirus))を含み、第2の細胞内病原体はウイルス(例えば、下記に列挙された好ましいウイルスのうちの1つまたは複数、例えば、インフルエンザウイルス、および/または例えば、ライノウイルス、ロタウイルス、エンテロウイルス、ヒト免疫不全ウイルスもしくはサル免疫不全ウイルス、および/またはノロウイルス、および/または例えば、パラインフルエンザウイルス)を含む。
本発明によれば、原核生物には、バルトネラ属、ボルデテラ属、ブルセラ属、クラミジア目、クラミジア科(Chlamidiacae)、クラミジア属(Chlamydiae)、クラミドフィラ属(Chlamydophila)、エールリヒア属、エシェリキア属、フランシセラ属、レジオネラ属、リステリア属、ミコバクテリウム属、ミコバクテリウム属、リケッチア属(Rickettsiae)、サルモネラ属、赤痢菌属、連鎖球菌属、エルジニア属から選択される細胞内病原体を挙げることができる。
特に、原核生物には、Bartonella grahamii、Bordetella pertussis、Brucella種、Chlamydia trachomatis、Chlamydophila pneumoniae、Chlamydophila pecorum、Chlamydophila psittaci、Chlamydophila abortus、Chlamydophila felis、Chlamydophila caviae、Ehrlichia chaffeensis、Escherichia coli、Francisella tularensis、Legionella pneumophila、Listeria monocytogenes、Mycobacterium tuberculosis、Mycobacterium leprae、リケッチア属、Salmonella enterica Serovar Typhimurium、Salmonella typhi、Shigella flexneri、Shigella dysenteriae、Streptococcus pyogenes、Yersinia pestisから選択される細胞内病原体を挙げることができる。
本発明によれば、真核生物には、バベシア属、クリプトコックス属、クリプトスポリジウム属、アイメリア属(Eimeria)、ヒストプラスマ属(Histoplasma)、リーシュマニア属、プラスモディウム属、タイレリア属(Theileria)、トキソプラスマ属(Toxoplasma)、トリパノソーマ属から選択される細胞内病原体を挙げることができる。
特に、真核生物には、Babesia種、Cryptococcus neoformans、Cryptosporidium parvum、Eimeria種、Histoplasma capsulatum、Leishmania mexicana、Leishmania donovani、Plasmodium berghei、Plasmodium yoelii、Theileria種、Toxoplasma gondii、Trypanosoma cruziを挙げることができる。
本発明によれば、ウイルスには、以下を挙げることができる:
− RSウイルス(RSV)を含む肺炎ウイルス属などの肺炎ウイルス亜科(Pneumovirinae);
− 麻疹ウイルスなどのパラミクソウイルス科の麻疹ウイルス属;
− コクサッキーウイルス、ECHOウイルス、およびエンテロウイルスなどのピコルナウイルス科のエンテロウイルス属;
− 哺乳類レオウイルス科、特にオルトレオウイルス(orthoreovirus)(例えば、哺乳類レオウイルス(mammalian reovirus))および/もしくはロタウイルス;
− トリレオウイルス科、特に、トリレオウイルス(avian reovirus)などのオルトレオウイルス;
− ヒトメタニューモウイルス(human metapneumovirus)(HMPV)などのパラミクソウイルス科のメタニューモウイルス属;
− 流行性耳下腺炎ウイルスなどのパラミクソウイルス科のルブラウイルス属;
− 風疹ウイルスなどのトガウイルス科;
− SARSコロナウイルスなどのコロナウイルス科、ヒトコロナウイルス;
− ピコルナウイルス科のライノウイルス属;
− ライノウイルスのM株
− ヒトヘルペスウイルス2(HHV3)としても知られた水痘帯状疱疹ウイルス(VZV);
− SV−40ポリオーマウイルス、BKポリオーマウイルス、JCポリオーマウイルスなどのポリオーマウイルス科(Polyomaviridae);
− ブタサーコウイルス(porcine circovirus);
− ブタピコルナウイルス(porcine picornavirus);
− ブタ水疱病ウイルス(swine vesicular disease virus)(SVDV);
− テッシェン−タルファン(Teschen−Talfan)ウイルス;
− イヌパルボウイルス(canine parvovirus)(CPV)もしくはブタパルボウイルス(porcine parvovirus)などのパルボウイルス属(Parvovirus)、またはボカウイルス属(Bocavirus)、例えば、ヒトボカウイルス(human bocavirus);
− オルトミクソウイルス科、特にインフルエンザウイルス、例えば、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、およびC型インフルエンザウイルス;
− パラインフルエンザウイルス(PIV)、パラミクソウイルス科パラミクソウイルス亜科(Paramyxoviridae paramyxovirinae)、パラインフルエンザウイルス1型、パラインフルエンザウイルス2型、パラインフルエンザウイルス3型、パラインフルエンザウイルス4型、パラインフルエンザウイルス5型;
− ヘルペスウイルス科、単純ヘルペスウイルス1および2;
− ヒトアデノウイルスおよびサルアデノウイルスを含むアデノウイルスなどのアデノウイルス科;
− トリサーコウイルス(avian circovirus);
− ヒト免疫不全ウイルス(HIV)またはサル免疫不全ウイルス(SIV)などの免疫不全ウイルス(immunodeficiency virus);
− ノロウイルス;および/または
− 伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス(infectious bursal disease virus)(ガンボロ(gumboro)ウイルスとしても知られている)などのビルナウイルス科。
したがって、第1および/または第2の細胞内病原体は、バルトネラ属、ボルデテラ属、ブルセラ属、クラミジア属(Chlamydia)、エールリヒア属、エシェリキア属、フランシセラ属、レジオネラ属、リステリア属、ミコバクテリウム属、ミコバクテリウム属、リケッチア属、サルモネラ属、赤痢菌属、連鎖球菌属、エルジニア属、バベシア属、クリプトコックス属、クリプトスポリジウム属、アイメリア属、ヒストプラスマ属、リーシュマニア属、プラスモディウム属、タイレリア属、トキソプラスマ属、トリパノソーマ属、肺炎ウイルス亜科、肺炎ウイルス属、RSウイルス(RSV)、パラミクソウイルス科の麻疹ウイルス属、麻疹ウイルス、ピコルナウイルス科のエンテロウイルス属、コクサッキーウイルス、ECHOウイルスおよびエンテロウイルス、哺乳類レオウイルス科、トリレオウイルス科、オルトレオウイルス、ロタウイルス、パラミクソウイルス科のメタニューモウイルス属、ヒトメタニューモウイルス(HMPV)、パラミクソウイルス科のルブラウイルス属、流行性耳下腺炎ウイルス、トガウイルス科、風疹ウイルス、コロナウイルス科、ヒトコロナウイルス、SARSコロナウイルス、ピコルナウイルス科のライノウイルス属、ライノウイルスのM株、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、ヒト単純ヘルペスウイルス2(human herpes virus 2)(HHV3)、ポリオーマウイルス科、SV−40ポリオーマウイルス、BKポリオーマウイルス、JCポリオーマウイルス、ブタサーコウイルス、ブタピコルナウイルス、ブタ水疱病ウイルス(SVDV)、テッシェン−タルファンウイルス(Teschen−Talfan virus)、パルボウイルス属、イヌパルボウイルス(CPV)、ブタパルボウイルス、オルトミクソウイルス科、特に、インフルエンザウイルス、例えば、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、およびC型インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス(PIV)、パラミクソウイルス科パラミクソウイルス亜科、パラインフルエンザウイルス1型、パラインフルエンザウイルス2型、パラインフルエンザウイルス3型、パラインフルエンザウイルス4型、パラインフルエンザウイルス5型、ヘルペスウイルス科、単純ヘルペスウイルス1および2、アデノウイルス科、アデノウイルス、ヒトアデノウイルスおよびサルアデノウイルス、トリサーコウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、サル免疫不全ウイルス、ノロウイルス、ビルナウイルス科、伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス(ガンボロウイルスとしても知られている)から選択される1つまたは複数の細胞内病原体を含んでもよい。
例えば、第2の細胞内病原体は、好ましくは、コロナウイルス(coronavirus)、例えば、SARSコロナウイルス、エンテロウイルス、ロタウイルス、ライノウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、サル免疫不全ウイルス、またはノロウイルスであってもよく、またはそれを含んでもよい。さらに好ましい実施形態において、第2の細胞内病原体は、例えば、インフルエンザウイルス、例えば、A型インフルエンザウイルスまたはB型インフルエンザウイルスであってもよい。
本方法は、ウイルスのいかなる特定の型または株にも限定されない。例えば、第2の細胞内病原体がインフルエンザウイルスまたはその株である場合には、ウイルスは、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、およびC型インフルエンザウイルスであってもよい。本発明の関連において好ましいA型インフルエンザ株には、亜型H1N1(例えば、ヒトおよび/またはブタH1N1)、H1N2(例えば、ヒトおよび/またはブタH1N2)、H2N2、H2N3、H3N1、H3N2(例えば、ヒトおよび/またはブタH3N2)、H5N1、H7N2、H7N3、H7N7、H9N2、H10N7の株が挙げられる。本発明の方法におけるウイルスはまた、(特に、A型インフルエンザウイルスの)H1(例えば、H1N1)、H2、H5、H7、またはH9亜型株などの汎流行性株(すなわち、ワクチンレシピエントおよび一般的なヒト集団がその株に対して免疫学的にナイーブである、株)であってもよい。したがって、本発明の方法において、A型インフルエンザウイルスは、HA亜型H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15、またはH16を有してもよい。本発明を、NA亜型N1、N2、N3、N4、N5、N6、N7、N8、またはN9を有するA型インフルエンザウイルスと共に用いてもよい。
ウイルス、例えば、A型インフルエンザウイルスは、A/PR/8/34ウイルス由来の1つまたは複数のRNAセグメントを含んでもよい(典型的には、A/PR/8/34由来の6つのセグメントであり、HAセグメントおよびNセグメントはワクチン株由来であり、すなわち、6:2リアソータント)。それはまた、A/WSN/33ウイルス由来、またはワクチン調製のためのリアソータントウイルスを作製するのに有用な任意の他のウイルス株由来の1つまたは複数のRNAセグメントを含んでもよい。典型的には、ウイルスは、ヒトからヒトへ伝染する能力がある株であってもよく、それゆえ、その株のゲノムは通常、哺乳類(例えば、ヒトまたはブタ)インフルエンザウイルスから生じた少なくとも1つのRNAセグメントを含む。それは、トリ、ヒト、またはブタのインフルエンザウイルスから生じたNSセグメントを含んでもよい。
ウイルスは弱毒化されていてもよい。ウイルスは温度感受性であってもよい。ウイルスは低温に適応していてもよい。ウイルスは、リアソータント株であってもよく、逆遺伝学技術によって取得された可能性がある[例えば、1〜5]。
本発明の方法は、第1の細胞内病原体の存在または非存在について試験するために用いられてもよい。すなわち、第1の細胞内病原体が、試験される生物学的試料に存在するかどうかが知られてなくてもよい。第1の細胞内病原体が生物学的試料に存在する可能性がある。第1の細胞内病原体が生物学的試料に存在しない可能性が同等にある。
第2の細胞内病原体が生物学的試料に存在してもよいし、存在しなくてもよい。好ましくは、第2の細胞内病原体は、生物学的試料に存在することが知られている。あるいは、第2の細胞内病原体が、試験される生物学的試料に存在するかどうかが知られてなくてもよい。
好ましい実施形態において、第2の細胞内病原体はウイルスであり、第1の細胞内病原体が生物学的試料に存在するかどうかが知られておらず、すなわち、本発明の方法は、ウイルスの存在下で第1の細胞内病原体の存在または非存在について試験するために用いられる。
本発明の方法の生物学的試料はまた、第3の、第4の、第5の、またはさらなる細胞内病原体を含んでもよいし、またはそれらについて試験されてもよい。任意のそのような第3またはさらなる細胞内病原体は、第1または第2の細胞内病原体について上で記載されているようなものであってもよい。好ましい実施形態において、第3の、第4の、第5の、またはさらなる細胞内病原体が生物学的試料に存在しているかどうかが知られていない。好ましい実施形態において、本発明の方法は、例えば、第3の、第4の、第5の、またはさらなる細胞内病原体について、多数の細胞内病原体の存在または非存在について試験するために用いられる。
生物学的試料
本発明は、様々な異なる生物学的試料と共に用いることができる。試料は、例えば、第1および/または第2の細胞内病原体として、関心対象となるウイルスを含有してもよい。そのような試料は、試料がまた第2の細胞内病原体(例えば、第2のウイルス)を含有する一方で、第1の細胞内病原体(例えば、第1のウイルス)の可能性のある存在について試験されてもよい。
本発明を用いて試験される典型的な試料には、以下が挙げられるが、それらに限定されない:
・実験室試料
・患者から採取された臨床的試料であり、例えば、感染の症状を呈した患者から採取され、その患者から、可能性がある新しい病原体、例えば新しいウイルス株について調べるために呼吸器スワブが取られる。病原体は、例えば、上記で列挙されたウイルスのいずれでもよく、例えば、エンテロウイルス、コロナウイルス、ヘルペスウイルス(herpesvirus)、またはインフルエンザウイルスである。
・マスターシードおよびワーキングシードを含むウイルスシード。そのようなシードロットが用いられ、それらがウイルス成長の基盤を形成する、生物製剤の製造中、試験される。ウイルスは、上記で列挙されたウイルスのいずれでもよく、例えば、エンテロウイルス、コロナウイルス、ヘルペスウイルス、またはインフルエンザウイルスである。
したがって、第2の細胞内病原体(例えば、ウイルス)の存在が望まれる場合があるが、第1の細胞内病原体の存在は望まれない。本発明の方法は、第1の細胞内病原体の非存在を確認するための試験であってもよい。
同様に、第2の病原体(例えば、ウイルス)の存在が知られている場合があるが、第1の細胞内病原体の存在は望まれず、および/または知られていない。
好ましくは、試料は、前記試料から製造する方法内に試験するためというよりむしろ、単にスクリーニングまたは試験することを目的として用いられる。方法は、有利には、他の公知の試験方法と組み合わされてもよい。
生物学的試料はまた、孵化卵、例えば、尿膜腔もしくはニワトリ胚を含む孵化鶏卵であってもよく、またはそれに由来してもよい。
生物学的試料はまた、細胞培養物または組織培養物、例えば、成長細胞培養物もしくは成長組織培養物、または非成長細胞培養物もしくは非成長組織培養物であってもよく、またはそれから取得されるか、由来してもよい。そのような培養物は、哺乳類起源の細胞系であってもよい。哺乳類起源の適切な細胞には、ハムスター細胞、ウシ細胞、霊長類(ヒトおよびサルを含む)細胞、およびイヌ細胞が挙げられるが、それらに限定されない。様々な細胞型が用いられてもよく、例えば、腎臓細胞、線維芽細胞、網膜細胞、肝臓細胞、肺細胞などである。適切なハムスター細胞の例は、BHK21またはHKCCという名前をもつ細胞系である。適切なサル細胞は、例えば、Vero細胞系においてのような腎臓細胞などのアフリカミドリザル細胞である。適切なイヌ細胞は、例えば、MDCK細胞系においてのような腎臓細胞である。このように、適切な細胞系には、MDCK、CHO、293T、BHK、Vero、MRC−5、PER.C6、WI−38などが挙げられるが、それらに限定されない。
好ましくは、前記生物学的試料は、哺乳類細胞を含むか、またはそれに由来する。
好ましい哺乳類細胞系には以下が挙げられる:メイディン・ダービー(Madin Darby)イヌ腎臓由来のMDCK細胞[6〜9];アフリカミドリザル(Cercopithecus aethiops)腎臓由来のVero細胞[10〜12];またはヒト胎児網膜芽細胞由来のPER.C6細胞[13]。これらの細胞系は、例えば、American Type Cell Culture(ATCC)コレクション[14]から、Coriell Cell Repositories[15]から、またはEuropean Collection of Cell Cultures(ECACC)から広く入手可能である。例えば、ATCCは、カタログ番号CCL−81、CCL−81.2、CRL−1586、およびCRL−1587による様々な異なるVero細胞を供給し、カタログ番号CCL−34によるMDCK細胞を供給する。PER.C6は、ECACCから寄託番号96022940により入手可能である。
最初のMDCK細胞系は、ATCCからCCL−34として入手可能であるが、この細胞系の派生物もまた用いられてもよい。例えば、参考文献6は、懸濁培養における成長に適応したMDCK細胞系を開示する(DSM ACC 2219として寄託された「MDCK 33016」)。同様に、参考文献16は、無血清培養における懸濁液中で成長するMDCK由来細胞系を開示する(FERM BP−7449として寄託された「B−702」)。参考文献17は、「MDCK−S」(ATCC PTA−6500)。「MDCK−SF101」(ATCC PTA−6501)、「MDCK−SF102」(ATCC PTA−6502)、および「MDCK−SF103」(PTA−6503)を含む、非腫瘍形成性MDCK細胞を開示する。参考文献18は、「MDCK.5F1」細胞(ATCC CRL−12042)を含む、感染に対する高い感受性をもつMDCK細胞系を開示する。これらのMDCK細胞系のいずれも用いることができる。
試料はまた、トリ胚性幹細胞[19、22]およびアヒル(例えば、アヒル網膜)由来または雌鳥由来の細胞系を含む、トリ細胞系[例えば、参考文献19〜21]であってもよく、またはそれらから取得可能であってもよい。適切なトリ胚性幹細胞には、ニワトリ胚性幹細胞由来のEBx細胞系、EB45、EB14、およびEB14−074が挙げられる[23]。ニワトリ胚線維芽細胞(CEF)もまた用いることができる、など。
細胞集団
本発明の方法において、試験される生物学的試料を、細胞の集団とインビボまたはインビトロで接触させる。細胞集団は、胚を含む生物体、例えば、哺乳類、齧歯類、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ、ヒヨコ、または非ヒト霊長類であってもよく、またはそれに含まれてもよい。細胞集団はまた、培養中の細胞でもよい。好ましくは、細胞集団は細胞培養物(培養細胞)である。細胞集団はまた、例えば、孵化卵、例えば、尿膜腔またはニワトリ胚を含む孵化鶏卵であってもよい。
一般的に、細胞集団は、生物学的試料について上で記載されているとおりであってもよい。したがって、細胞集団または培養細胞は、哺乳類起源の細胞系であってもよい。好ましくは、前記細胞集団は、哺乳類細胞を含むか、またはそれらに由来する。本発明の好ましい実施形態において、生物学的試料および細胞集団の両方が、哺乳類細胞を含むか、またはそれらに由来する。
哺乳類起源の適切な細胞は、生物学的試料について上で記載されているとおりである。これらには、MDCK細胞、Vero細胞、またはPER.C6細胞が挙げられる。生物学的試料に関連して上で記載された細胞系のいずれも、例えば、上で記載されたMDCK細胞系のいずれも、細胞集団として用いることができる。
生物学的試料について上で記載されているような哺乳類細胞系に代わるものもまた用いてもよく、例えば、本発明の方法の細胞集団は、トリ細胞系であってもよい。
好ましい実施形態において、細胞集団は、本発明の方法の阻害作用物質であるオリゴヌクレオチドまたはポリペプチドを発現する。前記オリゴヌクレオチドは、本明細書において下でより詳細に記載されているように、オリゴマー化合物であってもよい。好ましくは、前記細胞集団における細胞は、阻害作用物質を発現するようにトランスフェクトおよび/または操作される。阻害作用物質の発現は、発現ベクターからであってもよい。細胞、例えば、哺乳類細胞における配列の発現のためのベクターおよび方法は、当技術分野においてよく知られている。阻害作用物質は一過性に発現してもよい。より好ましくは、阻害作用物質は、細胞集団において安定的に発現する。すなわち、阻害作用物質を発現する能力があるヌクレオチド配列、例えば、DNA配列が、細胞集団へ一過性にトランスフェクトされてもよい、すなわち、細胞集団における阻害作用物質の発現は、発現ベクターの一過性トランスフェクションによってもよい。しかしながら、より好ましくは、阻害作用物質を発現する能力があるヌクレオチド配列、例えば、DNA配列が、細胞集団へ安定的にトランスフェクトされる、すなわち、細胞集団における阻害作用物質の発現は、安定的なトランスフェクションによる、すなわち、細胞集団における阻害作用物質の発現は、前記細胞集団の細胞のゲノムへ安定的に組み込まれ、および/または細胞集団内で安定的に増殖したコード配列からである。
生物学的試料が細胞を含有する場合には、生物学的試料自体が細胞集団としての役割を果たしてもよい。この場合、本発明の方法の工程(i)は、生物学的試料に阻害作用物質を接触させる工程を含むことになり、または生物学的試料自体が、上記のように阻害作用物質を発現してもよい。
インキュベーション
本発明は、第1の細胞内病原体の増殖を可能にする条件下で細胞(すなわち、本発明の方法の細胞集団および/または生物学的試料)をインキュベートする工程を含む。前記条件はまた、細胞集団内の細胞の生存、成長、増殖、および/または分裂を可能にしてもよい。インキュベーションはインビボでもインビトロでもよい。第1の細胞内病原体の増殖のための、ならびに/または細胞集団の細胞生存、成長、増殖、および/もしくは分裂を可能にする特定の条件は、普通の実験設計に従って変化する。
好ましい実施形態において、前記条件は、生物体が第1の細胞内病原体についてのインキュベーターとしての役割を果たす条件であってもよい。
本発明の細胞集団が細胞培養物である場合、本発明の方法のインキュベーション工程は、好ましくは、細胞生存、成長、増殖、および/または分裂を可能にする条件下で細胞培養物をインキュベートする(すなわち、培養する)工程を含む。細胞は、本発明の領域の当業者に知られた普通の条件下で、上記の細胞内病原体のうちの1つまたは複数の増殖を(増殖することが可能な細胞内病原体に特異的な阻害作用物質の非存在下で)援助する能力がある。したがって、細胞をさらに培養する工程は、培養物中の病原体の増殖を可能にする。その後、このように増殖することが可能な病原体、またはそれらが培養中に生じる効果(例えば、細胞集団に対する表現型効果)を観察することができる。本発明の方法によれば、これらの第1の病原体を、第2の病原体より優先的に観察することができ、その第2の病原体もまた試料に存在するが、第2の病原体に特異的である阻害作用物質の存在によって、増殖するのを阻害される。
一般論として、病原体の増殖および/または適切な細胞の成長を可能にする条件は、当技術分野においてよく知られている。適切な細胞の生存、成長、増殖、および/または分裂を可能にする条件は、細胞が商業的供給業者から入手される場合、一般的に、細胞と一緒に提供される。
細胞型および所望のアッセイに応じて、細胞を、懸濁液中、接着培養で、またはマイクロキャリア培養で、成長させてもよい。したがって、本発明と共に用いられる細胞は、懸濁液中での成長に適応してもよい。懸濁培養での成長に適応している1つの適切なMDCK細胞系は、(DSM ACC 2219として寄託された)MDCK 33016である。
血清の存在下で成長させるよりむしろ、細胞系を、無血清培地および/または無タンパク質培地中で成長させてもよい。ヒトまたは動物起源の血清由来の添加物がない培地は、本発明の関連において、無血清培地と呼ばれる。無タンパク質とは、タンパク質、成長因子、他のタンパク質添加物、および非血清タンパク質を排除して細胞の分裂増殖(multiplication)が生じる培養を意味すると理解されるが、任意で、特定の細胞内病原体(すなわち、本発明の方法の第1の細胞内病原体)の複製を援助するのに必要とされ得るトリプシンまたは他のプロテアーゼなどのタンパク質を含むことができる。そのような培養で成長する細胞は、当然ながら、それ自体、タンパク質を含有する。
いくつかの実施形態において、細胞集団は、37℃より下(例えば、30〜36℃)でインキュベートされてもよい。
観察、試験
本発明によれば、細胞成長を可能にする条件下での細胞のインキュベーションから生じる材料は、第1の細胞内病原体について試験される。
一般的に、試験は、細胞自体、細胞含有培養液(culture fluid)、または細胞を含まない培養液(例えば、培養物の上清)に実施されてもよい。そのような試験には、インビトロ試験およびインビボ試験の両方が挙げられる。例えば、以下の試験のうちの1つまたは複数が実施されてもよい:
・透過型電子顕微鏡検査を含む顕微鏡検査
・組織学的試験、例えば、細胞染色、例えば、組織化学的、免疫学的、または免疫化学的染色
・レトロウイルスについての生化学的試験、例えば、RTアッセイ
・異なる細胞型の感染性についての、例えば、細胞変性効果を検出するための試験
・PCRなどの分子遺伝学的試験
・例えば、成体マウス、授乳期マウス、モルモット、ウサギへの、動物接種試験
・孵化卵の感染 。
試験は、表現型効果、例えば、細胞変性効果、例えば、細胞培養におけるプラーク、細胞死、アポトーシスについてであってもよい。いくつかの好ましい実施形態において、試験は、炎症または任意の表現型もしくは生物学的指標、炎症に関連したメディエーターまたは分子についてであってもよい。一般的に、いかなる観察可能な効果も適し得る。
陽性試験結果、例えば、表現型効果または細胞変性効果の存在は、第1の細胞内病原体(すなわち、阻害作用物質の存在によって増殖できない第2の細胞内病原体以外の細胞内病原体)の生物学的試料における存在を示している可能性がある。病原体に起因する可能性がある効果の欠如は、第1の細胞内病原体の非存在、すなわち、用いられる条件下において、前記病原体が増殖した場合、細胞集団において観察可能な効果をもたらすであろう細胞内病原体の非存在を示している。
通常には、本発明は、1つまたは複数の対照培養を伴う。例えば、1つの形の陽性対照において、試料および細胞が、阻害作用物質の非存在下および/または既知の病原体の存在下で培養される。陰性対照の例において、細胞は、1つもしくは複数の病原体、例えば、第2の細胞内病原体および/もしくは第1の細胞内病原体の非存在下で、ならびに/または生物学的試料、もしくは試料と阻害作用物質の両方の非存在下で、培養されてもよい。そのような対照により、すぐに比較することが可能になる。
阻害作用物質
本発明によれば、第1の細胞内病原体について試験するために、第2の細胞内病原体の生存および/または増殖を阻害する1つまたは複数の作用物質の存在下で細胞がインキュベートされる。前記阻害作用物質(複数可)が存在しなかったならば、第2の細胞内病原体は、細胞内で増殖し、表現型効果を引き起こしたであろうし、第1の細胞内病原体と第2の細胞内病原体は容易に区別されない可能性がある。阻害作用物質の機能は、培養条件下で第2の細胞内病原体の増殖を阻害することであり、それにより、第1の細胞内病原体が第2の細胞内病原体に優先して増殖することを可能にする。したがって、本発明により、細胞内病原体は、より容易に区別することができ、関心対象となる細胞内病原体(特許請求の範囲による第1の細胞内病原体、またはさらなる、例えば、第3の細胞内病原体)がより容易に観察することができる。
好ましくは、阻害作用物質は、細胞集団の生存、成長、増殖、および/または分裂を妨げない。細胞へのわずかなマイナスの影響が許容されている可能性があるが、本発明の方法において、細胞生存、成長、増殖、および/または分裂は、阻害作用物質の存在下での培養条件下でなお起こることができる。
阻害作用物質はまた、本方法が試験するように意図されている病原体(例えば、特許請求の範囲による第1の細胞内病原体、または本明細書で第3の、第4の、第5の、もしくはさらなる細胞内病原体と呼ばれ得る1つもしくは複数のさらなる細胞内病原体)の生存、分裂増殖、および/または増殖を妨げない。この場合もやはり、わずかなマイナスの影響が許容されている可能性があるが、方法は、それが試料に存在したとしても、第1の細胞内病原体の増殖および検出を可能にすることが意図される。本発明の方法において、阻害作用物質は、その作用物質が第1および/またはさらなる細胞内病原体の生存および/または増殖を阻害する程度より大きな程度まで、第2の細胞内病原体の生存および/または増殖を阻害する。すなわち、阻害作用物質は、第2の細胞内病原体を特異的に、選択的に、または優先的に阻害する。好ましくは、前記阻害作用物質は、第1(および/またはさらなる)細胞内病原体の生存、分裂増殖、および/または増殖を阻害しないか、または実質的に阻害しない。最も好ましくは、阻害作用物質は、第2の細胞内病原体の生存および/または増殖を完全に阻害する。
したがって、異なる病原体を調査する場合、異なる阻害作用物質を用いることが可能であり得る。阻害作用物質は、特定の病原体を阻害するか、または優先的に阻害することができるが、さらなる1つの病原体、またはさらなる複数の病原体には影響を与えないか、またははるかに小さい影響しか与えない可能性がある。この状況において、阻害作用物質は、本発明の方法の第1の細胞内病原体の存在が試験されることになっている場合、本発明と共に用いるのに適しているが、その作用物質は第2の細胞内病原体の増殖を阻害するため、その作用物質は、前記第2の病原体を探索する場合には、適していないであろう。
前述の段落に従って、本発明はまた、第2の、またはさらなる作用物質が第3の、またはさらなる細胞内病原体の増殖を阻害する、実施形態を含む。
阻害作用物質は、阻害されることになっている細胞内病原体の型に基づいて選択されてもよい。例えば、第2の細胞内病原体がウイルス、例えば、インフルエンザウイルスである場合には、阻害作用物質は、ウイルスの型、例えば、A型インフルエンザウイルスまたはB型インフルエンザウイルスに基づいて選択されてもよい。そのような実施形態において、いくつかの作用物質は、A型ウイルスおよびB型ウイルスの両方に対して作用することができるが、他のものは特異的である。
阻害作用物質は、抗真菌剤であってもよい。阻害作用物質はまた、抗ウイルス剤または抗菌剤であってもよい。阻害作用物質は抗生物質であってもよい。
阻害作用物質は、第2の細胞内病原体の生活環の公知の特性に基づいて選択されてもよい。第2の細胞内病原体は溶解性病原体であってもよく、すなわち、それは細胞の溶解を引き起こしてもよい。第2の細胞内病原体が溶解性である場合、阻害作用物質は、好ましくは、細胞溶解が阻止されるように第2の細胞内病原体の生活環を阻害する。例えば、好ましい実施形態において、阻害作用物質は、第2の細胞内病原体における複製または遺伝子発現を阻害する。好ましくは、阻害作用物質は、第2の細胞内病原体の増殖および/または会合(assembly)が阻止されるように、第2の細胞内病原体の1つまたは複数のRNA種を標的にする。例えば、第2の細胞内病原体がインフルエンザウイルスである場合、オセルタミビルは、本発明に関して、他の作用物質より有用ではない。オセルタミビルは、インビボでインフルエンザウイルスに対して活性があるが、この活性は細胞外で発揮される。インフルエンザウイルスは溶解性であるため、細胞培養物は、抗ウイルス化合物が方法の条件下でウイルスの生活環に干渉し得る前に、大きな細胞変性効果を受けるであろう。一般的に、(インフルエンザウイルスについてのノイラミニダーゼ阻害剤を含む)細胞外で作用する阻害作用物質は好ましくない。好ましくは、阻害作用物質は、第2の細胞内病原体の細胞内増殖、成長、分裂増殖、複製、遺伝子発現、転写、および/または翻訳を阻害または阻止する。例えば、阻害作用物質は、第2の細胞内病原体の遺伝子発現を阻害してもよい。例えば、阻害作用物質は、第2の細胞内病原体の遺伝子発現を、例えば、mRNA翻訳の阻害により、特にmRNAの分解により、転写後に阻害してもよい。
本発明と共に用いる好ましい作用物質は、細胞内病原体の増殖、成長、分裂増殖、複製、遺伝子発現、転写、および/または翻訳を少なくとも部分的に阻害または阻止することができる。より好ましくは、前記阻害または阻止は、少なくとも実質的に完全であり、最も好ましくは完全である。
本発明と共に用いる好ましい作用物質は、第2の細胞内病原体の表現型効果もしくは細胞変性効果、例えば、ウイルスの細胞変性効果を少なくとも部分的に阻害もしくは阻止することができ、または血球吸着および/もしくは血球凝集を少なくとも部分的に阻害もしくは阻止することができる。より好ましくは、本発明と共に用いる作用物質は、ウイルスの細胞変性効果、血球吸着、および/または血球凝集を少なくとも実質的に完全に、最も好ましくは完全に、阻害または阻止する。
適切な阻害作用物質には、小さい有機化合物(例えば、分子量<1000Da)、オリゴマー化合物、特に干渉RNA分子およびアンチセンス分子が挙げられるが、それらに限定されない。第2の細胞内病原体がウイルスである場合、適切な阻害作用物質には、小分子の抗ウイルス薬、およびエンフビルチド(enfuvirtide)などのペプチド阻害剤が挙げられる。
好ましくは、作用物質は、オリゴマー化合物または部分、例えば、修飾核酸または修飾オリゴヌクレオシドを含む、核酸、オリゴヌクレオチド、核酸誘導体、またはオリゴヌクレオチド誘導体を含む。作用物質は、第2の細胞内病原体のゲノムにおける配列(例えば、遺伝子)の発現を阻害してもよく、すなわち、阻害作用物質は標的配列に対して方向づけられてもよい。
好ましくは、作用物質は、標的配列と相補的塩基対形成をすることができるオリゴマー化合物または部分を含む。好ましくは、作用物質は、標的配列に実質的に相補的である。標的配列は、第2の細胞内病原体のゲノムに存在し、そのゲノムに相補的であり、そのゲノムによってコードされ、および/またはそのゲノムから転写されるヌクレオチド配列であってもよい。好ましくは、オリゴマー化合物は、第2の細胞内病原体のゲノムから転写されるヌクレオチド配列、例えば、mRNA、例えば、成熟mRNAと相補的な塩基対形成をすることができる。第2の細胞内病原体がウイルスである場合には、前記の転写された配列もまた、相補的なRNAまたは相補的なDNA(cRNAまたはcDNA)ゲノム、すなわち、プラス鎖またはマイナス鎖のウイルスゲノムに関しての相補的ゲノム配列内にあり得る。前記の転写される配列はまた制御性RNA分子であってもよい。
好ましくは、オリゴマー化合物は、標的配列と80%、82%、84%、86%、88%、90%、92%、94%、96%、98%、99%、または100%相補的である。
オリゴマー化合物を含む作用物質は、一本鎖または二本鎖であってもよい。同様に、オリゴマー化合物は、一本鎖または二本鎖であってもよい。作用物質が二本鎖オリゴマー化合物−すなわち、二重鎖−である場合、前記作用物質の2つの鎖のうちの1つが、第2の細胞内病原体のゲノムに存在し、および/またはそのゲノムから転写される前記ヌクレオチド配列と前記相補的塩基対形成をすることができる。
標的配列と相補的な塩基対形成をすることができる作用物質の一部または配列は、前記標的配列の前記配列に対してアンチセンスであると言われる。したがって、作用物質は、アンチセンスオリゴマー化合物であってもよい。アンチセンスオリゴマー化合物である阻害作用物質は、遺伝子阻害の任意のアンチセンスに基づいた機構、例えば、RNAse H、RNAi(RNA干渉)機構、RISCに基づいた機構によって作用してもよい。本明細書において、RISCに基づいた機構は、RNAi機構を含む、RISC複合体が関与する機構である。遺伝子阻害のアンチセンスに基づいた機構によって作用する作用物質は、当技術分野においてよく知られており、したがって、当業者は、作用物質の構造を適合させることができる。好ましくは、オリゴマー化合物は、第2の細胞内作用物質の増殖を阻害するRNAiによって作用する。したがって、阻害作用物質は、siRNA(短い干渉RNA分子(short interfering RNA molecule))などの干渉RNA分子を含む、干渉オリゴマー化合物であってもよい。
オリゴマー化合物、例えば、オリゴヌクレオチドである作用物質の鎖は、長さが19〜80個のモノマー、好ましくは、長さが19〜75個、19〜70個、19〜65個、19〜60個、19〜55個、19〜50個、19〜45個、19〜40個、19〜35個、または19〜30個のモノマー、好ましくは、長さが19〜29個、19〜28個、19〜27個、または19〜26個、例えば、長さが20〜26個、21〜26個、22〜26個、23〜26個、19〜25個、20〜25個、21〜25個、22〜25個、23〜25個、19〜24個、20〜24個、21〜24個、22〜24個、23〜24個、19〜23個、20〜23個、21〜23個、22〜23個、19〜22個、20〜22個、21〜22個、19〜21個、20〜21個、または19〜20個のヌクレオチドであってもよい。前記モノマーは、好ましくは、核酸と相補的塩基対形成をすることができ、好ましくは、核酸塩基、ヌクレオシドもしくはヌクレオチド、例えば、リボヌクレオシドもしくはデオキシリボヌクレオチド、またはそれらの誘導体を含む。すなわち、前記モノマーは、好ましくは、標的配列の発現を阻害するアンチセンスに基づいた(例えば、RNAi)機構を支援する様式で標的配列と相補的な塩基対形成をすることができる。作用物質は、ヘアピン構造を、すなわち、内部の相補的塩基対形成により、形成することができる一本鎖であってもよく、例えば、作用物質は短いヘアピンRNAであってもよい。
例えば、コロナウイルス、例えば、SARSコロナウイルスまたはインフルエンザウイルスの複製を阻害する作用物質は当技術分野において知られている。例えば、コロナウイルスを標的にするsiRNA分子は、参考文献24において論じられ、言及されている。参考文献25は、A型インフルエンザウイルスを標的にする約20個の異なるsiRNA分子を開示する。同じグループからのさらなるsiRNA研究は、参考文献26および27に開示されている。参考文献28において、インフルエンザBウイルスが標的にされた。インフルエンザウイルスに対して活性のあるさらなる干渉RNAは、参考文献29および30に開示されている。
好ましくは、オリゴマー化合物によって標的にされるウイルスの領域は、ウイルスの異なる亜型および株の間で、例えば、ヒト、ニワトリ、アヒル、ウマ、および/またはブタのインフルエンザの間で、保存されている。インフルエンザ配列は、インフルエンザ配列データベース:www.flu.lanl.govから入手できる。好ましくは、オリゴマー化合物は、本発明の方法に用いられる細胞集団における既知の遺伝子と同一性を共有せず、または前記第1の細胞内病原体の増殖を可能にする細胞の能力に干渉しない。例えば、インフルエンザウイルスを標的にするオリゴマー化合物は、HA、NA、M、NP、NS、PA、PB1、PB2遺伝子のうちの1つまたは複数の発現を阻害してもよい。NP、PA、PB1、および/またはPB2遺伝子は、標的配列の選択として好まれ、特に、NPおよび/またはPA遺伝子は好ましい標的である。
インフルエンザウイルス複製に対して活性のあるアンチセンス核酸もまた、当技術分野において知られている。例えば、参考文献31は、抗ウイルスのモルホリノアンチセンスオリゴヌクレオチドを開示する。
インビボで用いられる阻害作用物質が許容され得る毒性、薬物動態学的プロフィール、半減期などをもたなければならないが、これらの考慮すべき事項は、本発明の方法に関してそれほど重要ではない。例えば、好ましくない全身性の薬学的特性のために、ヒトにおける日常的使用について拒絶されている多数の強力な抗ウイルス(例えば、抗インフルエンザ)化合物があるが、それらを、本発明と共に用いてもよい。同様に、siRNAまたはアンチセンス分子に関連している送達の問題は、細胞培養を扱う場合、あまり重要ではない。参考文献25は、そのsiRNA分子が、MDCK培養で成長するインフルエンザウイルスに対して活性があることを報告しており、参考文献28もまた、培養細胞に焦点をあてていた。それでも、送達系はなお、インビトロ研究について用いることができる。例えば、インフルエンザウイルス複製を阻害するためのsiRNAの培養細胞への送達は、ビロソームを用いる参考文献32に報告された。参考文献33はさらに、それらの細胞への送達を促進するためのポリカチオンに基づいた系の使用を報告している。参考文献34は、MDCK培養における抗インフルエンザsiRNAにプラスミド構築物を用いた。参考文献35において、レンチウイルスベクターが培養MDCK細胞と共に用いられた。
好ましくは、阻害作用物質は、細胞集団に関して上で記載されているように、本発明の方法の細胞集団において、例えば、培養細胞系または遺伝子操作された生物体において、発現する。したがって、阻害作用物質は、細胞集団において発現する一本鎖および/または二本鎖オリゴヌクレオチドを含んでもよい。上記のように、好ましくは、阻害作用物質を発現するヌクレオチド配列が、前記細胞集団において安定的に増殖し、阻害作用物質が前記細胞集団において安定的に発現する。好ましい実施形態において、阻害作用物質は、上記のようにオリゴヌクレオチドとして、例えば、ヘアピン構造を形成する能力がある一本鎖化合物(例えば、短いヘアピンRNA)として、siRNA二重鎖を形成する能力がある2本の別個の鎖として、一本鎖の干渉作用物質として、アンチセンス作用物質として、第2の細胞内病原体のゲノムから転写されたヌクレオチド配列と相補的な塩基対形成をすることができる化合物として、アンチセンス、例えば、RNAi機構により細胞内病原体の増殖を阻害する能力がある化合物としてなど、発現する。好ましくは、阻害作用物質はヘアピンRNAである。したがって、細胞集団は、好ましくは、本発明の方法の阻害作用物質をコードし、発現するヌクレオチド配列を含有する。阻害作用物質は、好ましくは、ヘアピンRNAであり、および/またはアンチセンスRNAを含む。
例えば、siRNA発現ベクターは参考文献34に記載されている。
一般
用語「を含む(comprising)」とは、「を含む(including)」、および「からなる(consisting)」を包含し、例えば、X「を含む(comprising)」組成物は、排他的にXからなってもよいし、追加の何かを含んでもよく、例えば、X+Yであってもよい。
語「実質的に」とは、「完全に」を排除せず、例えば、Yを「実質的に含まない」組成物は、Yを完全に含まなくてもよい。必要に応じて、語「実質的に」は、本発明の定義から省略される場合がある。
数値xに関連した用語「約」は、例えば、x±10%を意味する。
用語「1または複数」は、「1」、「1より多い」、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26・・・などを包含する。
用語「2以上」は、「2」、「2より多い」、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26・・・などを包含する。
特に明記されない限り、2つ以上の構成要素を混合する工程を含む方法は、混合のいかなる特定の順序も必要としない。したがって、構成要素は、任意の順序で混合することができる。3つの構成要素がある場合、2つの構成要素がお互いに組み合わすことができ、その後、その組み合わせが第3の構成要素と組み合わされてもよいなど。
図面の簡単な説明
図面は存在しない。
本発明の方法の1つの好ましい実施形態において、MDCK細胞培養物由来の生物学的試料は、インフルエンザウイルスを含有する。プラークアッセイにおいて、試料を、感染していない(病原体を含まない)MDCK細胞集団(試験培養物)と接触させる。試験培養物におけるインフルエンザウイルスの増殖は、RNAiによって阻害され、そのことにより、試験培養物におけるプラーク形成が観察されて、これをインフルエンザウイルス以外の病原体に帰することができる。
試験培養物は、1%の半固体寒天中のMDCK細胞の単層であってもよい。適切なインフルエンザウイルス標的配列、例えば、インフルエンザウイルス核タンパク質(NP)または酸性ポリメラーゼ(PA)遺伝子に対して方向づけられた適当量のsiRNAを、当技術分野において公知の方法により、試験培養物の細胞へ導入する(例えば、1×10個のMDCK細胞あたり2.5nmol)。siRNA配列は、例えば、参考文献25および27に開示されているとおり、すなわち、核タンパク質(NP)遺伝子に対して方向づけられたセンスオリゴヌクレオチド5’−GGAUCUUAUUUCUUCGGAGdTdT−3’(配列番号1)およびアンチセンスオリゴヌクレオチド5’−dTdTCCUAGAAUAAAGAAGCCUC−3’(配列番号2);または酸性ポリメラーゼ遺伝子に対して方向づけられたセンスオリゴヌクレオチド5’−GCAAUUGAGGAGUGCCUGAdTdT−3’(配列番号3)およびアンチセンスオリゴヌクレオチド5’−dTdTCGUUAACUCCUCACGGACU−3’(配列番号4)であってもよい。7〜10時間後、適当量の試料(例えば、2倍または10倍の段階希釈)を試験培養物に加える。試験培養物におけるインフルエンザウイルスの力価もしくは含有量および/またはsiRNAによるインフルエンザの阻害を、例えば、試験培養上清の段階希釈物を血球凝集(HA)アッセイに供することにより、または当技術分野においてよく知られている、RNA抽出、逆転写、およびPCRを利用する方法により、モニターしてもよい。適切なインキュベーション時間の後、例えば、2日後、試験培養物を、クリスタルバイオレットで染色することによりプラーク形成について評価する。インフルエンザウイルスがインキュベーション中、増殖しない場合には、染色により可視化されたあらゆるプラークは、インフルエンザウイルス以外の病原体に起因し得る。
上で言及された対照に加えて、GFPに特異的なsiRNAもまた、GFP発現MDCK細胞へ導入して、続いて、(例えば、インフルエンザウイルスでの)ウイルス感染させ、または試験される試料を加えてもよい。GFP発現をフローサイトメトリーによってアッセイしてもよい。
材料および方法
MDCK細胞を、当技術分野において周知の方法により、例えば、10%の熱失活したFCS、2mMのl−グルタミン、100ユニット/mlのペニシリン、および100μg/mlのストレプトマイシンを含有するDMEM中、37℃、5%CO2/95%空気の雰囲気下で成長させる。
インフルエンザウイルスストックを、日齢10日間の孵化鶏卵(Charles River Laboratories、Wilmington、MA)の尿膜腔中、37℃で成長させる。尿膜腔液を、ウイルス接種から48時間後、採取し、−80℃で保存する。ウイルス力価を、血球凝集アッセイまたはプラークアッセイによって測定する。
siRNAのためのRNAオリゴヌクレオチドは市販されており、または当技術分野において知られた方法に従って化学合成することができる。二重鎖siRNAを得るために、等モル量の相補的なオリゴヌクレオチドを混合し、95℃まで5分間、加熱し、その後、温度を、例えば、30秒ごとに1℃ずつ、35℃まで、その後、1分ごとに1℃ずつ、5℃まで、低下させることによって、アニールさせる。siRNA二重鎖を、ゲル電気泳動による二重鎖形成の完了について分析する。
第2の病原体、例えば、インフルエンザウイルスの増殖を阻害するsiRNAの適合性および効力を、MDCK細胞において別々に評価してもよい。対数期のMDCK細胞をトリプシン処理し、洗浄し、無血清培地、例えば、RPMI培地1640中、1mlあたり2×10個の細胞で再懸濁してもよい。細胞(0.5ml)をsiRNAと混合し、Gene Pulser装置(Bio−Rad)を用いることにより、400Vおよび975μFで電気穿孔する。電気穿孔処理された細胞を分割し、DMEM中、8時間、培養する。その後、培地を取り出し、DMEM、0.3%のBSA(Sigma)、10mMのHepes、100ユニット/mlのペニシリン、および100μg/mlのストレプトマイシン中の適切な量のウイルスを各ウェルに加える。室温で1時間のインキュベーション後、0.3%のBSA(Sigma)、10mMのHepes、100ユニット/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン、および4μg/mlのトリプシンを含有する2mlのDMEM緩衝液を各ウェルに加える。その後、細胞を37℃、5%CO下で培養し、上清においてウイルス力価をモニターする。
血球凝集アッセイを、V底96ウェルプレートで行う。試料の段階希釈物(例えば、2倍)を、等体積の0.5%(体積/体積)懸濁液の赤血球、例えば、Charles River Laboratoriesから入手できるニワトリ赤血球と混合する。1時間の氷上でのインキュベーション後、血球凝集を示す、赤血球の粘着性の均質な層についてウェルを評価する。
プラークアッセイについて、1%の半固体寒天中のMDCK細胞の単層へ試料の段階希釈物を加える。2日後、プラークを、クリスタルバイオレットで染色することにより可視化する。
本発明は、例としてのみ記載されており、本発明の範囲および精神内に留まりながら、改変がなされ得ることは理解されているであろう。
参考文献
Figure 2013521771
図面の簡単な説明
図面は存在しない。
したがって、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1)
生物学的試料において第1の細胞内病原体について試験するための方法であって、該方法は:
(i)阻害作用物質の存在下で、該試料を細胞の集団と接触させる工程であって、該作用物質が第2の細胞内病原体の増殖を阻害する、工程、
(ii)該第1の細胞内病原体の増殖を可能にする条件下で該細胞をインキュベートする工程、および
(iii)工程(ii)から生じた材料を該第1の細胞内病原体について試験する工程、
を包含する、方法。
(項目2)
上記第1の病原体が、原核生物、真核生物、および/またはウイルスを含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記第2の病原体が、原核生物、真核生物、および/またはウイルスを含む、項目1または2に記載の方法。
(項目4)
上記第2の病原体が、ウイルスを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
上記第1の病原体が、バルトネラ属、ボルデテラ属、ブルセラ属、クラミジア属(Chlamydiae)、クラミジア属(Chlamydia)、クラミドフィラ属、エールリヒア属、エシェリキア属、フランシセラ属、レジオネラ属、リステリア属、ミコバクテリウム属、ミコバクテリウム属、リケッチア属、サルモネラ属、赤痢菌属、連鎖球菌属、エルジニア属、バベシア属、クリプトコックス属、クリプトスポリジウム属、アイメリア属、ヒストプラスマ属、リーシュマニア属、プラスモディウム属、タイレリア属、トキソプラスマ属、トリパノソーマ属、肺炎ウイルス亜科、肺炎ウイルス属、RSウイルス(RSV)、パラミクソウイルス科の麻疹ウイルス属、麻疹ウイルス、ピコルナウイルス科のエンテロウイルス属、コクサッキーウイルス、ECHOウイルスおよびエンテロウイルス、哺乳類レオウイルス科、トリレオウイルス科、オルトレオウイルス、ロタウイルス、パラミクソウイルス科のメタニューモウイルス属、ヒトメタニューモウイルス(HMPV)、パラミクソウイルス科のルブラウイルス属、流行性耳下腺炎ウイルス、トガウイルス科、風疹ウイルス、コロナウイルス科、ヒトコロナウイルス、SARSコロナウイルス、ピコルナウイルス科のライノウイルス属、ライノウイルスのM株、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、ヒト単純ヘルペスウイルス2(HHV3)、ポリオーマウイルス科、SV−40ポリオーマウイルス、BKポリオーマウイルス、JCポリオーマウイルス、ブタサーコウイルス、ブタピコルナウイルス、ブタ水疱病ウイルス(SVDV)、テッシェン−タルファンウイルス、パルボウイルス属、イヌパルボウイルス(CPV)、ブタパルボウイルス、ボカウイルス属、オルトミクソウイルス科、特に、インフルエンザウイルス、例えば、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、およびC型インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス(PIV)、パラミクソウイルス科パラミクソウイルス亜科、パラインフルエンザウイルス1型、パラインフルエンザウイルス2型、パラインフルエンザウイルス3型、パラインフルエンザウイルス4型、パラインフルエンザウイルス5型、ヘルペスウイルス科、単純ヘルペスウイルス1および2、アデノウイルス科、アデノウイルス、ヒトアデノウイルスおよびサルアデノウイルス、トリサーコウイルス、ビルナウイルス科、伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス(ガンボロ(gumboro)ウイルスとしても知られている)から選択される1つまたは複数の病原体を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
上記第2の病原体が、項目5に列挙されているような病原体を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
上記第1の細胞内病原体が、試験される上記生物学的試料に存在するかどうかが知られていない、項目1に記載の方法。
(項目8)
上記第2の細胞内病原体がウイルスである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
上記生物学的試料および上記細胞集団の一方または両方が、哺乳類細胞を含むか、または哺乳類細胞に由来している、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
上記哺乳類細胞が、ハムスター細胞、ウシ細胞、霊長類細胞、ヒト細胞、サル細胞、およびイヌ細胞のうちの1つまたは複数を含む、項目9に記載の方法。
(項目11)
上記哺乳類細胞が、腎臓細胞、線維芽細胞、網膜細胞、肝臓細胞、肺細胞のうちの1つまたは複数を含む、項目9または10に記載の方法。
(項目12)
上記哺乳類細胞がMDCK細胞である、項目9に記載の方法。
(項目13)
上記阻害作用物質がオリゴマー化合物を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
上記オリゴマー化合物が、上記第2の細胞内病原体のゲノムに存在し、該ゲノムにコードされ、および/または該ゲノムから転写される、ヌクレオチド配列と相補的塩基対形成をすることができる、項目14に記載の方法。
(項目15)
上記オリゴマー化合物が、第2の細胞内作用物質の増殖を阻害するRNAiによって作用する、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
上記オリゴマー化合物を含む上記作用物質が二本鎖である、項目15に記載の方法。
(項目17)
上記阻害作用物質が抗真菌剤である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
上記阻害作用物質が抗ウイルス剤である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
上記阻害作用物質が抗菌剤である、項目1〜14のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
工程(iii)の試験結果が12ヶ月以内に得られる、上記項目のいずれか一項に記載の方法。

Claims (20)

  1. 生物学的試料において第1の細胞内病原体について試験するための方法であって、該方法は:
    (i)阻害作用物質の存在下で、該試料を細胞の集団と接触させる工程であって、該作用物質が第2の細胞内病原体の増殖を阻害する、工程、
    (ii)該第1の細胞内病原体の増殖を可能にする条件下で該細胞をインキュベートする工程、および
    (iii)工程(ii)から生じた材料を該第1の細胞内病原体について試験する工程、
    を包含する、方法。
  2. 前記第1の病原体が、原核生物、真核生物、および/またはウイルスを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2の病原体が、原核生物、真核生物、および/またはウイルスを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第2の病原体が、ウイルスを含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第1の病原体が、バルトネラ属、ボルデテラ属、ブルセラ属、クラミジア属(Chlamydiae)、クラミジア属(Chlamydia)、クラミドフィラ属、エールリヒア属、エシェリキア属、フランシセラ属、レジオネラ属、リステリア属、ミコバクテリウム属、ミコバクテリウム属、リケッチア属、サルモネラ属、赤痢菌属、連鎖球菌属、エルジニア属、バベシア属、クリプトコックス属、クリプトスポリジウム属、アイメリア属、ヒストプラスマ属、リーシュマニア属、プラスモディウム属、タイレリア属、トキソプラスマ属、トリパノソーマ属、肺炎ウイルス亜科、肺炎ウイルス属、RSウイルス(RSV)、パラミクソウイルス科の麻疹ウイルス属、麻疹ウイルス、ピコルナウイルス科のエンテロウイルス属、コクサッキーウイルス、ECHOウイルスおよびエンテロウイルス、哺乳類レオウイルス科、トリレオウイルス科、オルトレオウイルス、ロタウイルス、パラミクソウイルス科のメタニューモウイルス属、ヒトメタニューモウイルス(HMPV)、パラミクソウイルス科のルブラウイルス属、流行性耳下腺炎ウイルス、トガウイルス科、風疹ウイルス、コロナウイルス科、ヒトコロナウイルス、SARSコロナウイルス、ピコルナウイルス科のライノウイルス属、ライノウイルスのM株、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、ヒト単純ヘルペスウイルス2(HHV3)、ポリオーマウイルス科、SV−40ポリオーマウイルス、BKポリオーマウイルス、JCポリオーマウイルス、ブタサーコウイルス、ブタピコルナウイルス、ブタ水疱病ウイルス(SVDV)、テッシェン−タルファンウイルス、パルボウイルス属、イヌパルボウイルス(CPV)、ブタパルボウイルス、ボカウイルス属、オルトミクソウイルス科、特に、インフルエンザウイルス、例えば、A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、およびC型インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス(PIV)、パラミクソウイルス科パラミクソウイルス亜科、パラインフルエンザウイルス1型、パラインフルエンザウイルス2型、パラインフルエンザウイルス3型、パラインフルエンザウイルス4型、パラインフルエンザウイルス5型、ヘルペスウイルス科、単純ヘルペスウイルス1および2、アデノウイルス科、アデノウイルス、ヒトアデノウイルスおよびサルアデノウイルス、トリサーコウイルス、ビルナウイルス科、伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス(ガンボロ(gumboro)ウイルスとしても知られている)から選択される1つまたは複数の病原体を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第2の病原体が、請求項5に列挙されているような病原体を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記第1の細胞内病原体が、試験される前記生物学的試料に存在するかどうかが知られていない、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第2の細胞内病原体がウイルスである、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記生物学的試料および前記細胞集団の一方または両方が、哺乳類細胞を含むか、または哺乳類細胞に由来している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記哺乳類細胞が、ハムスター細胞、ウシ細胞、霊長類細胞、ヒト細胞、サル細胞、およびイヌ細胞のうちの1つまたは複数を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記哺乳類細胞が、腎臓細胞、線維芽細胞、網膜細胞、肝臓細胞、肺細胞のうちの1つまたは複数を含む、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記哺乳類細胞がMDCK細胞である、請求項9に記載の方法。
  13. 前記阻害作用物質がオリゴマー化合物を含む、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記オリゴマー化合物が、前記第2の細胞内病原体のゲノムに存在し、該ゲノムにコードされ、および/または該ゲノムから転写される、ヌクレオチド配列と相補的塩基対形成をすることができる、請求項14に記載の方法。
  15. 前記オリゴマー化合物が、第2の細胞内作用物質の増殖を阻害するRNAiによって作用する、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記オリゴマー化合物を含む前記作用物質が二本鎖である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記阻害作用物質が抗真菌剤である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記阻害作用物質が抗ウイルス剤である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記阻害作用物質が抗菌剤である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  20. 工程(iii)の試験結果が12ヶ月以内に得られる、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
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