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JP2013247506A - 伝送装置および伝送方法 - Google Patents

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JP2013247506A JP2012119784A JP2012119784A JP2013247506A JP 2013247506 A JP2013247506 A JP 2013247506A JP 2012119784 A JP2012119784 A JP 2012119784A JP 2012119784 A JP2012119784 A JP 2012119784A JP 2013247506 A JP2013247506 A JP 2013247506A
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Abstract

【課題】ネットワークのトポロジ変更に伴う伝送経路の変更による伝送遅延の変動の影響を抑える。
【解決手段】伝送装置は、ループ回避プロトコルを実行する。この伝送装置は、ブロック状態である第1のポートと、ブロック状態でない第2のポートとで所定フレームを受信する場合に、第1のポートと第2のポートとにおける該所定フレームの受信時刻の差分を算出する算出部と、ネットワーク内のトポロジ変更後のポートの状態と、算出部によって算出された所定フレームの受信時刻の差分とに基づいて、トポロジ変更後に新たに受信される所定フレームを補正する補正部と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、冗長構成のネットワーク内の伝送装置に関する。
近年、イーサネット(登録商標)は、LAN(Local Area Network)に加えて、パケット網を支えるインフラ技術としてキャリア網の中でも利用されている。これに伴って、イーサネット(登録商標)はデータ通信に加え、音声や動画といった伝送遅延の変動や伝送途中のデータロスに敏感な通信にも利用されるようになっている。伝送遅延の変動や伝送途中のデータロスに敏感な通信を伝送する場合には、伝送品質の監視が重要になる。伝送品質の監視のための要素技術の一つとして、IEEE1588の中で規定される時刻同期プロトコル、PTP(Precision Time Protocol)がある。PTPを実行する各装置は、
マスタ又はスレーブとして動作する。PTPマスタは、ネットワークに時刻同期のためのクロックを提供するマスタクロックを保持する。PTPスレーブは、マスタクロックに同期するスレーブクロックを保持する。PTPスレーブは、ネットワーク内の時刻同期を維持するために、マスタクロックとスレーブクロックとの時刻差を検出して時刻を同期させたり、マスタクロックとの動作周波数の偏差を検出してスレーブクロックの動作周波数を合わせたりする。
図1A及び図1Bは、マスタクロックとスレーブクロックとの動作周波数の偏差の検出を説明するための図である。図1Aは、スレーブクロックの動作周波数がマスタクロックの動作周波数よりも速い場合の時刻同期メッセージの受信時刻と送出時刻との差分の変化を示す図である。図1Bは、スレーブクロックの動作周波数がマスタクロックの動作周波数よりも遅い場合の時刻同期メッセージの受信時刻と送出時刻との差分の変化を示す図である。なお、図1A及び図1Bに示される例において、時刻0では、PTPマスタが保持する時計とPTPスレーブが保持する時計とは同時刻を示すものとする。
IEEE1588では、PTPマスタはPTPスレーブに対して、syncメッセージと呼ばれる時刻同期のためのメッセージを周期的にマルチキャストで送信する。PTPマスタは、syncメッセージの送出時刻をPTPマスタが保持する時計を用いて計測し、この計測結果をsyncメッセージの中に格納してPTPスレーブに通知する。PTPスレーブは、syncメッセージの受信時刻をPTPスレーブが保持する時計を用いて計測し、この受信時刻とPTPマスタから通知された送出時刻の差分を計算する。図1A及び図1Bでは、syncメッセージはいずれの場合も同一経路を通り、伝送遅延の変動は発生しない、又は、ごくわずかであることを前提とする。
まず、図1Aに示されるスレーブクロックの動作周波数がマスタクロックよりも速い場合の例を検討する。例えば、スレーブクロックの動作周波数がマスタクロックの動作周波数よりも1秒間にΔT進んでいるとする。PTPマスタの時計で時刻0秒にPTPマスタから送出されたsyncメッセージは、例えば、PTPスレーブの時計で時刻T秒にPTPスレーブによって受信される。この場合のsyncメッセージの受信時刻と送出時刻の差分はT秒である。次に、PTPマスタの時計で時刻1秒にPTPマスタから送出されたsyncメッセージは、例えば、PTPスレーブの時計で時刻1+T+ΔT秒にPTPスレーブによって受信される。スレーブクロックがマスタクロックよりも速く進むために、syncメッセージの受信時刻と送出時刻の差分は、例えば、T秒からΔT秒増えて、T+ΔT秒になる。さらに、PTPマスタの時計で時刻2秒にPTPマスタから送出されたsyncメッセージは、例えば、PTPスレーブの時計で時刻2+T+2ΔT秒にPTPスレーブによって受信される。このとき、syncメッセージの受信時刻と送出時刻の差
分は、例えば、T+2ΔT秒となり、さらに増える。このように、スレーブクロックの動作周波数がマスタクロックよりも速い場合、計測されるsyncメッセージの受信時刻と送出時刻の差分は時間が経過とともに大きくなる。
次に、図1Bに示されるスレーブクロックの動作周波数がマスタクロックよりも遅い場合の例を検討する。例えば、スレーブクロックの動作周波数がマスタクロックの動作周波数よりも1秒間にΔT遅れているとする。PTPマスタの時計で時刻0秒にPTPマスタから送出されたsyncメッセージは、例えば、PTPスレーブの時計で時刻T秒にPTPスレーブによって受信される。この場合のsyncメッセージの受信時刻と送出時刻の差分はT秒である。次に、PTPマスタの時計で時刻1秒にPTPマスタから送出されたsyncメッセージは、例えば、PTPスレーブの時計で時刻1+T-ΔT秒にPTPス
レーブによって受信される。この場合、スレーブクロックがマスタクロックより進みが遅いので、syncメッセージの受信時刻と送出時刻の差分は、例えば、T-ΔT秒となり
縮まる。さらに、PTPマスタの時計で時刻2秒にPTPマスタから送出されたsyncメッセージは、例えば、PTPスレーブの時計で時刻2+(T-2ΔT)秒にPTPスレ
ーブによって受信される。この場合、syncメッセージの受信時刻と送出時刻の差分は、例えば、T-Δ2T秒となり、さらに縮まる。このように、スレーブクロックの動作周
波数がマスタクロックよりも遅い場合、計測されるsyncメッセージの受信時刻と送出時刻の差分は徐々に小さくなる。
図1A及び図1Bに示されるように、IEEE1518では、syncメッセージの受信時刻と送出時刻との差分の変動により、マスタクロックとの動作周波数の偏差を検出することができる。
他方で、イーサネット網ではフォワーディングループが発生すると大きな障害になってしまうことが知られている。しかしながら、耐障害性を提供するためには、ネットワークが冗長な経路を含むことは重要である。冗長性を確保して耐障害性を提供しながらループの発生を防ぐ方法として、Spanning Tree Protocol (STP)(IEEE std 802.1D-1998)、
又はSTPを改良したRapid Spanning Tree Protocol (RSTP)(IEEE std 802.1D-2004)、Multiple Spanning Tree Protocol (MSTP)(IEEE std 802.1Q-2005)が利用される
。これらのプロトコルは、ネットワーク内でループを構成する装置のいずれかのポートをブロックすることによって、ネットワーク中にループのないアクティブトポロジを形成する。なお、ポートがブロックされる状態とは、該ポートに対してフレームがフォワーディングされず、且つ、到達したフレームのフォワーディングが実行されずに到着フレームは廃棄される状態を示す。
特開2007−174680号公報
STP,RSTP,MSTPが動作しているイーサネット網内で時刻同期メッセージが伝送される場合、障害発生などの理由によりアクティブトポロジが変更になると、時刻同期メッセージが伝送される経路が変わってしまうことがある。時刻同期メッセージの伝送経路の変化により、時刻同期メッセージの受信時刻と送出時刻の差分の変動が発生し、スレーブクロックにマスタクロックとの動作周波数の偏差を誤認識させる可能性がある。
図2A及び図2Bは、障害発生による時刻同期メッセージの経路変更の例を示す図である。図2A及び図2Bでは同じイーサネットのネットワークが示され、該イーサネット網
では、RSTPが実行されている。また、ブリッジ#5にPTPマスタが、ブリッジ#6にPTPスレーブが接続されている。
図2Aは、障害発生前のネットワークの例を示す図である。RSTPにより、ブリッジ#4のポート#1と、ブリッジ#6のポート#1とがブロックされている。これにより、フォワーディングループの発生が防がれる。図2Aに示されるアクティブトポロジの上では、syncメッセージは、PTPマスタからブリッジ#5,ブリッジ#3,ブリッジ#1,ブリッジ#2,ブリッジ#4,ブリッジ#6の順で経由してPTPスレーブに到達する。
図2Aに示されるネットワークにおいて、ブリッジ#1とブリッジ#2との間の伝送路に障害が発生した場合には、ネットワークは、ブリッジ#1,ブリッジ#3,ブリッジ#5を含む部分と、ブリッジ#2,ブリッジ#4,ブリッジ#6を含む部分とに分断される。このとき、各装置が障害発生を検知すると、各ブリッジによりRSTPの再計算が実行され、例えば、ブロックされていたポートのブロックが解除されて新たなアクティブトポロジが形成される。
図2Bは、障害発生後のネットワークの例を示す図である。RSTPの再計算の結果、例えば、図2Bに示されるようにブリッジ#4のポート#1のブロックが解除される。これにより、syncメッセージは、PTPマスタからブリッジ#5,ブリッジ#3,ブリッジ#4,ブリッジ#6の順で経由してPTPスレーブに到達する。結果、障害発生前と障害発生後のsyncメッセージの経路が異なってしまうため、syncメッセージの伝送遅延が変動する。syncメッセージの伝送遅延の変動は、syncメッセージのPTPスレーブでの受信時刻とPTPマスタでの送出時刻の差分の変動に影響を及ぼす。そのため、PTPスレーブにおいてマスタクロックとの動作周波数の偏差を誤認識してしまうおそれある。
本発明の一態様は、ネットワークのトポロジ変更に伴う伝送経路の変更による伝送遅延の変動の影響を抑える伝送装置及び伝送方法を提供することを目的とする。
本発明の態様の一つは、ループ回避プロトコルを実行するネットワークにおける伝送装置であって、
ブロック状態である第1のポートと、ブロック状態でない第2のポートとで所定フレームを受信する場合に、前記第1のポートと前記第2のポートとにおける前記所定フレームの受信時刻の差分を算出する算出部と、
ネットワーク内のトポロジ変更後のポートの状態と前記受信時刻の差分とに基づいて、前記トポロジ変更後に新たに受信される所定フレームを補正する補正部と、
を備える伝送装置である。
本発明の他の態様の一つは、上述した伝送装置が実行する伝送方法である。また、本発明の他の態様は、コンピュータを上述した伝送装置として機能させる伝送プログラム、及び当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含むことができる。コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体には、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。
開示の伝送装置及び伝送方法によれば、ネットワークのトポロジ変更に伴う伝送経路の変更による伝送遅延の変動の影響を抑えることができる。
スレーブクロックの動作周波数がマスタクロックの動作周波数よりも速い場合の時刻同期メッセージの受信時刻と送出時刻との差分の変化を示す図である。 スレーブクロックの動作周波数がマスタクロックの動作周波数よりも遅い場合の時刻同期メッセージの受信時刻と送出時刻との差分の変化を示す図である。 障害発生前のネットワークの例を示す図である。 障害発生後のネットワークの例を示す図である。 障害発生前のネットワークの一例を示す図である。 図3Aに示されるネットワークにおいて、ブリッジ#1とブリッジ#2との間の伝送路で障害が発生した後のネットワークの一例を示す図である。 伝送装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 伝送装置の機能ブロック図の一例である。 時刻同期メッセージの受信時刻の差分値を算出する処理のフローチャートの一例である。 トポロジ変更後の時刻同期メッセージの補正の可否判定及び補正の処理のフローチャートの一例である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。
<第1実施形態>
第1実施形態では、ネットワークは複数の伝送装置を含み、各伝送装置はループ回避プロトコル(STP,RSTP,MSTP等)を実行する。伝送装置は、例えば、レイヤ2スイッチ,ブリッジであり、ループ回避プロトコルを実行可能な伝送装置であればよい。ネットワーク内で、STPを実行する伝送装置と、RSTPを実行する伝送装置とが混在する場合には、ネットワーク全体としてはSTPが実行される。第1実施形態では、ネットワークにおいて、予め、時刻同期メッセージのトポロジ変更前の経路での伝送遅延とトポロジ変更後の経路で野伝送遅延との差分が測定される。トポロジ変更後には、測定された差分を用いて、トポロジ変更前後での時刻同期メッセージの伝送遅延の遅延差が補正される。トポロジ変更は、例えば、伝送路やポートの障害発生,人為的な接続の変更等により発生する。
図3A及び図3Bは、第1実施形態のネットワークにおいて、トポロジ変更に伴う時刻同期メッセージの伝送遅延の補正方法について説明するための図である。図3A及び図3Bは同一のネットワークを示す。図3A及び図3Bでは、トポロジ変更の例として伝送路に障害が発生した場合について示す。図3Aは、障害発生前のネットワークの一例を示す図である。図3Bは、障害発生後のネットワークの一例を示す図である。図3A及び図3Bに示されるネットワークはイーサネット網であり、複数のブリッジを含む。また、図3A及び図3Bに示されるネットワークでは、各ブリッジでRSTPが実行されている。図3A及び図3Bでは、ブリッジ#5にPTPのマスタクロックが、ブリッジ#6にPTPのスレーブクロックが接続されている。
まず初めに、基本的なループ回避プロトコルである、STPのポートの役割決定処理について説明する。STPは、RSTPの前身となるプロトコルであり、ポートの役割決定処理は、STPと共通する部分が多い。STPでは、各伝送装置がBPDU(Bridge Protocol Data Unit)と呼ばれるフレームをやり取りすることによって、木構造の根となる伝
送装置(ルートブリッジ)や、各伝送装置のポートの役割が決定される。BPDUには、ルートブリッジのブリッジID,BPDUの送信元である伝送装置のブリッジID,ルー
トブリッジまでのパスコスト,BPDUが送出されるポートのポートID等が含まれる。ブリッジIDは8バイトの値であり、予め各伝送装置に設定される。パスコストは、ルートブリッジまでの仮想的な距離であり、各ポートが接続する伝送路のリンク速度に応じて決められた値のルートブリッジまでの合計である。ポートIDは2バイトの値であり、予め各ポートに設定されている。以後、ルートブリッジ、及び各伝送装置のポートの役割を決定することを、STPの計算と称する。
図3A及び図3Bに示される例では、各ブリッジ間の伝送路のリンク速度は同一であり、コストも同一であるとする。また、各ブリッジに付される番号の大小によって、ブリッジIDの大小が示される。すなわち、図3A及び図3Bに示されるネットワークにおいて、ブリッジIDの大小は、ブリッジ#1<ブリッジ#2<ブリッジ#3<ブリッジ#4<ブリッジ#5<ブリッジ#6である。以降、図3Aに示されるネットワークを例に、STP及びRSTPの計算について説明する。
(1)各伝送装置はBPDUを生成して、BPDUを交換する。BPDUに含まれるブリッジIDの比較により、ブリッジIDが最も小さい伝送装置がルートブリッジに決定される。なお、ブリッジIDにはMACアドレスが含まれるため、伝送装置間でブリッジIDが重複することはなく、ネットワークに1のルートブリッジが決定される。図3Aに示されるネットワークでは、ブリッジIDが最も小さいのはブリッジ#1であるため、ブリッジ#1がルートブリッジに決定される。
(2)各伝送装置は、各ポートで受信されたBPDUから、各ポートのルートブリッジまでのパスコストを計算する。
(3)各伝送装置において、最もルートブリッジに近いポートがルートポート(Root Port、RP)に決定される。ルートポートは、パスコスト、ブリッジID、ポートIDの順
で、それぞれの値が最も小さいポートに決定される。ルートポートは、各伝送装置に1つのポートが決定される。
図3Aに示されるネットワークでは、各ブリッジ間の伝送路のリンク速度が同じであるため、例えば、ブリッジ#4においては、ポート#0とポート#1とのパスコストが最小となる。パスコストでルートポートが決定されない場合には、ポートの上位の伝送装置のブリッジIDの大小でルートポートが決定される。ブリッジ#4のポート#0の上位の伝送装置はブリッジ#2である。ブリッジ#4のポート#1の上位の伝送装置はブリッジ#3である。したがって、ブリッジ#4では、より小さいブリッジIDを有する伝送装置を上位の伝送装置に持つポート#0がルートポートに決定される。
(4)BPDUの交換により、各セグメントにおいて、最もルートブリッジに近いポートが指定ポート(Designated Port、DP)に決定される。セグメントは、伝送装置によっ
て区切られたネットワークの一部である。指定ポートは、パスコスト、ブリッジID、ポートIDの順で、それぞれの値が最も小さいポートに決定される。指定ポートは、各セグメントで1つのポートが決定される。
図3Aに示されるネットワークでは、例えば、ブリッジ#4とブリッジ#6とによって区切られるセグメントには、ブリッジ#4のポート#2とブリッジ#6のポート#0とが参加する。各ブリッジ間の伝送路のリンク速度は同じであるため、ブリッジ#4のポート#2の方がブリッジ#6のポート#0よりもパスコストが小さくなる。したがって、ブリッジ#4とブリッジ#6とによって区切られるセグメントでは、ブリッジ#4のポート#2が指定ポートに決定される。
また、例えば、ブリッジ#4とブリッジ#3とによって区切られるセグメントには、ブリッジ#3のポート#1とブリッジ#4のポート#1とが参加する。各ブリッジ間の伝送路のリンク速度は同じであるため、ブリッジ#3のポート#1の方がブリッジ#4のポート#1よりもパスコストが小さくなる。したがって、ブリッジ#4とブリッジ#3とによって区切られるセグメントでは、ブリッジ#3のポート#1が指定ポートに決定される。
(5)その他のポートは非指定ポート(Non Designated Port、NDP)に決定される。非指定ポートがブロックされることでスパニングツリーが形成される。例えば、図3Aに示されるネットワークのブリッジ#4では、ポート#1はルートポートにも指定ポートにも選択されず、非指定ポートに決定され、ブロック状態となり、STPの計算が終了する。
RSTPの場合には、STPにおいてブロック状態となる非指定ポートが、代替ポート(Alternate Port)とバックアップポート(Backup Port)とにさらに分けられる。代替ポ
ートとバックアップポートもSTPの非指定ポートと同様にブロック状態となる。
ブロック状態のポートでは、全くフレームが到達しないわけではなく、例えば、マルチキャストフレームやブロードキャストフレームはブロック状態のポートにも到達する。ブロックされたポートに到達したフレームは、他のポートへフォワーディングされずに廃棄される。
図3Bは、図3Aに示されるネットワークにおいて、ブリッジ#1とブリッジ#2との間の伝送路で障害が発生した後のネットワークの一例を示す図である。図3Bでは、ネットワークは、障害発生によるトポロジ変更によって、RSTPの再計算が終了した状態である。図3Bに示される障害発生後のネットワークにおいても、ルートブリッジは変わらずブリッジ#1である。また、障害発生前はブロック状態であったブリッジ#4のポート#1はルートポートに役割が変更され、ブロック状態が解除されている。ブリッジ#4のポート#2は、障害発生後も指定ポートに選択される。ブリッジ#6のポート#1は、障害発生後も変わらずブロック状態である。
図3Aに示される障害発生前のネットワークでは、時刻同期メッセージは、PTPマスタから、ブリッジ#5,ブリッジ#3,ブリッジ#1,ブリッジ#2,ブリッジ#4,ブリッジ#6の経路を通ってPTPスレーブに到達する。一方、図3Bに示される障害発生後のネットワークでは、時刻同期メッセージは、PTPマスタから、ブリッジ#5,ブリッジ#3,ブリッジ#4,ブリッジ#6の経路を通ってPTPスレーブに到達する。障害発生の前後で時刻同期メッセージの経路を比較すると、障害発生前の経路と障害発生後の経路は、ブリッジ#3で分岐し、ブリッジ#4で再び合流する。
ブリッジ#4では、図3Aに示される障害発生前のネットワークにおいて、アクティブトポロジに含まれるポート#0(ルートポート)に加え、時刻同期メッセージはマルチキャストで送信されるため、ブロック状態であるポート#1(非指定ポート)にも時刻同期メッセージが到達する。すなわち、障害発生前の経路と障害発生後の経路との合流ポイントであるブリッジ#4では、障害発生前に、障害発生後にはルートポートとなり時刻同期メッセージの経路に含まれるポート#1において時刻同期メッセージを取得する。したがって、障害発生前のネットワークにおけるブリッジ#4のポート#0(ルートポート)とポート#1(ブロック状態)との時刻同期メッセージの到着時刻の差分を計測することによって、時刻同期メッセージの障害発生前の伝送遅延と障害発生後の伝送遅延との差分を推測することができる。
また、障害発生前後の経路の合流ポイントとなるブリッジ#4では、ポート#2は障害発生後も指定ポートのままであり、時刻同期メッセージを転送する。
以上より、第1実施形態では、例えば、ブリッジ#4は、障害発生前のネットワークにおいて、予め、アクティブトポロジに含まれるポート#0(ルートポート)と、ブロック状態のポート#1との時刻同期メッセージの到着時刻の差分を計測し保持する(図3A)。障害発生後には、ブリッジ#4は、障害発生後にブロック状態からルートポートに決定されたポート#1から障害発生の前後ともに指定ポートに決定されるポート#2に時刻同期メッセージが転送されることを検出する。この場合、ブリッジ#4は、予め計測した差分を用いて、障害発生後にブロック状態が解除されルートポートに決定されたポート#1において新たに受信する時刻同期メッセージを補正する(図3B)。時刻同期メッセージの補正は、例えば、予め計測した時刻同期メッセージの到着時刻の差分を時刻同期メッセージのヘッダの補正フィールドの値に加算する方法や、該到着時刻の差分の分だけ時刻同期メッセージを遅延させる方法等がある。
<伝送装置の構成>
図4は、伝送装置のハードウェア構成の一例を示す図である。伝送装置は、例えば、レイヤ2スイッチ,ブリッジ等の装置で、ループ回避プロトコルを実行可能な装置である。伝送装置100は、複数のIFカード1と、各IFカード1間でフレームを中継するSWカード2と、伝送装置100の各カードの制御を行う制御カード3とを含む。
IFカード1は、プロセッサ11,メモリ12,PHY/MAC(PHYsical layer/MAC
layer)回路13,複数のポート14を備える。複数のポート14は、PHY/MAC回路13に接続されている。プロセッサ11,メモリ12,PHY/MAC回路13は、バスで接続されている(図示せず)。
PHY/MAC回路13は、各ポート14から入力されるフレームの物理レイヤの終端処理とMACレイヤの終端処理とを行う。メモリ12は、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリと、
PROM(Programmable Read Only Memory)等の不揮発性のメモリと、が含まれる。メモ
リ12には、各種プログラムやフレーム転送に用いられる各種データが記憶されている。
プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やNPU(Network Processing Unit)である。プロセッサ11は、メモリ12に格納されるプログラムを実行し、各種フレームを転送するための処理を行う。
SWカード2,制御カード3も、それぞれ、IFカード1のようにプロセッサとメモリとを含む。SWカード2のメモリ22には、フレーム転送のためのMACアドレステーブル等が格納される。SWカード2は、スイッチ回路23を含む。スイッチ回路23では、フレーム転送時にメモリ22に格納されるMACアドレステーブル等が参照され、IFカード間のフレームの中継が行われる。
IFカード1,スイッチカード2,制御カード3のそれぞれに含まれる各構成要素は、個別のデバイスまたはチップであってもよく、また、1つ又は複数のLSI(Large Scale Integration)であってもよい。また、IFカード1,SWカード2,制御カード3の
ハードウェア構成には、図4に示されるものに限られず、例えば、図4に示される構成に加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array),ICロジック素子等が含まれて
もよい。また、IFカード1,SWカード2,制御カード3のそれぞれに含まれるプロセッサ11は、1つであってもよいし、処理分散のために複数であってもよい。
図5は、伝送装置100の機能ブロック図の一例である。伝送装置100は、メッセージ検出部101,メッセージ補正部102,差分演算部103,差分保持部104,ブリ
ッジ部105,RSTP処理部106,メッセージ補正制御部107を含む。メッセージ検出部101,メッセージ補正部102はIFカード1に含まれる電気又は電子回路,FPGA等によって実現される。また、メッセージ検出部101、メッセージ補正部102は、各IFカードに備えられる。ブリッジ部105は、SWカード2に含まれるスイッチ回路23である。RSTP処理部106は、SWカード2に含まれるプロセッサ21によるソフトウェア処理によって実現される。差分演算部103,差分保持部104,メッセージ補正制御部107は、SWカード2に含まれてもよいし、制御カード3に含まれてもよい。例えば、差分演算部103,メッセージ補正制御部107は、SWカード2のプロセッサ21によるソフトウェア処理によって実現され、差分保持部104は、SWカード2のメモリ22である。又は、例えば、差分演算部103,メッセージ補正制御部107は、制御カード3のプロセッサ31によるソフトウェア処理によって実現され、差分保持部107は、制御カード3のメモリ32である。
メッセージ検出部101は、IFカード1において受信されるフレームの中から、時刻同期メッセージを検出する。時刻同期メッセージは、例えば、フレームに含まれるEthertype値が時刻同期メッセージを示す値(16進数で88F7)、あるいはヘッダ内のポート番号の値が時刻同期メッセージを示す値(UDP319)に合致することによって検出される。メッセージ検出部101は、検出した時刻同期メッセージに検出したポートの識別子を付加して差分演算部103とブリッジ部105とに出力する。
ブリッジ部105は、各IFカードから入力されるフレームを出力先となるIFカード1へと中継する。ブリッジ部105は、例えば、フレーム内の宛先MACアドレスを読み出し、MACアドレステーブルを参照して、該フレームの出力先となるIFカード1及びポートの識別子を読出し、出力先となるIFカードにフレームを転送する。
RSTP処理部106は、ブリッジ部105から入力されるBPDUに基づいて、上述のRSTPの計算を実行し、各ポートの役割を決定する。RSTP処理部106は、各ポートの役割を差分演算部103とメッセージ補正制御部107とに出力する。
差分演算部103には、RSTP処理部106から各ポートの役割が入力され、各IFカード1のメッセージ検出部101から時刻同期メッセージが入力される。差分演算部103は、ルートポートとブロック状態のポート(RSTPの場合、代替ポート及びバックアップポート)とで、同一の時刻同期メッセージが受信されたことを検出した場合に、受信時刻の差分値を算出する。時刻同期メッセージの受信時刻の差分値は、例えば、ルートポートでの受信時刻からブロック状態のポートでの受信時刻を差し引いて算出される。時刻同期メッセージがブロック状態のポートよりも先にルートポートに到着する場合には、差分値は負の値になる。時刻同期メッセージがルートポートよりも先にブロック状態のポートに到着する場合には、差分値は正の値になる。各時刻同期メッセージの受信時刻は、例えば、該時刻同期メッセージを受信したIFカード1のメッセージ検出部101によって、該時刻同期メッセージに付与される。また、同一の時刻同期メッセージは、時刻同期メッセージのヘッダ内のシーケンス番号等が合致することによって検出される。差分演算部103によって算出された時刻同期メッセージの差分は、差分保持部104に格納される。差分演算部103は、「算出部」の一例である。
メッセージ補正制御部107は、RSTP処理部106から各ポートの役割を入力として得て、トポロジの変更によりRSTPの再計算が実行された場合に、時刻同期メッセージの補正の要否を判定する。具体的には、メッセージ補正制御部107は、RSTPの再計算によってブロック状態のポートがルートポートに選択され、RSTPの再計算の前後ともに指定ポートに選択されるポートが存在する場合に、時刻同期メッセージの補正の実行を判定する。メッセージ補正制御部107は、時刻同期メッセージの補正の実行を判定
した場合に、該指定ポートを有するIFカード1のメッセージ補正部102に時刻同期メッセージの補正を指示する。メッセージ補正制御部107は、この指示に、補正の対象となる時刻同期メッセージの装置内の送信元ポート(障害発生後にルートポートに選択されたポート)と宛先ポート(障害発生前後ともに指定ポートに選択されるポート)を含めてもよい。メッセージ補正制御部107は、「判定部」の一例である。
メッセージ補正部102は、各IFカード1に備えられる。メッセージ補正部102には、ブリッジ部105によって転送されたフレームが入力される。メッセージ補正部102は、メッセージ補正制御部107から時刻同期メッセージの補正の指示を受けると、自IFカード内の指定ポートから出力されるフレームの監視を開始する。メッセージ補正部102は、障害発生後にルートポートに選択されたポートから自IFカード1の指定ポートに時刻同期メッセージが転送される場合に、該時刻同期メッセージを補正する。障害発生後にルートポートに選択されたポートから自IFカード1の指定ポートへ転送される時刻同期メッセージは、例えば、受信IFカードのメッセージ検出部101によって付されたポートの識別子によって検出される。メッセージ補正部102は、補正した時刻同期メッセージからメッセージ検出部101によって付されたポートの識別子を削除して、時刻同期メッセージを出力する。メッセージ補正部102は、「補正部」の一例である。
時刻同期メッセージの補正方法は、例えば、以下の方法がある。
(補正方法1)
時刻同期メッセージは、補正フィールドを備える。この補正フィールドは、各伝送装置におけるキューイングによる遅延の変動の影響を抑えるために用いられるフィールドである。メッセージ補正部102は、時刻同期メッセージの補正フィールドから値を読み出し、この値から差分保持部104に保持される受信時刻の差分値を引いて得られた値を時刻同期メッセージの補正フィールドに格納することによって、時刻同期メッセージを補正する。
(補正方法2)
時刻同期メッセージの補正方法の一つは、差分保持部104に保持される値が正の値の場合、すなわち、トポロジ変更前の時刻同期メッセージの受信時刻の差分値の取得の際に、時刻同期メッセージがブロック状態のポートに先に到着した場合に適用可能な方法である。メッセージ補正部102は、トポロジ変更後に、補正対象となる時刻メッセージを検出すると、この時刻同期メッセージをキューに格納し、差分保持部104に保持される差分値の時間遅延させることによって、時刻同期メッセージを補正する。
<動作例>
図6は、時刻同期メッセージの受信時刻の差分値を算出する処理のフローチャートの一例である。図6に示されるフローチャートは、例えば、所定の周期,時刻同期メッセージを受信したタイミングで実行される。
OP1では、差分演算部103は、RSTP(図6中は、xSTPと表示)の実行が有効にされているか否かを判定する。RSTPが実行されている場合には(OP1:Yes)、処理がOP2に進む。RSTPが実行されていない場合には(OP1:No)、図6に示される処理が終了する。RSTPが実行されていない場合には、伝送装置100において、RSTPが無効化されている場合も含まれる。
OP2では、差分演算部103は、自伝送装置100が備えるポートにブロック状態のポートがあるか否かを判定する。ブロック状態のポートがある場合には(OP2:Yes)、処理がOP3に進む。ブロック状態のポートがない場合には(OP2:No)、図6に示される処理が終了する。
OP3では、差分演算部103は、ブロック状態のポートとルートポートとにおける時刻同期メッセージの受信時刻の差分値を算出し、差分保持部104に格納する。差分値は、ブロック状態のポートにおける時刻同期メッセージの受信時刻からルートポートにおける時刻同期メッセージの受信時刻を引いて算出される。その後、図6に示される処理が終了する。
図7は、トポロジ変更後の時刻同期メッセージの補正の可否判定及び補正の処理のフローチャートの一例である。図7に示される処理は、RSTPの再計算が終了すると開始される。
OP11では、メッセージ補正制御部107は、ブロック状態であったポートがルートポートに選択されたか否かを判定する。例えば、メッセージ補正制御部107は、RSTP処理部106から入力される各ポートの役割の変遷をメモリに格納しており、ポートの役割の変遷を基に、上記判定を行う。ブロック状態であったポートがルートポートに選択された場合には(OP11:Yes)、処理がOP12に進む。ブロック状態であったポートがルートポートに選択されない場合、又は、トポロジ変更前にブロック状態であったポートを含んでいなかった場合には(OP11:No)、処理がOP15に進む。OP15では、メッセージ補正制御部107は、時刻同期メッセージの補正が不要又は不可であることを判定する。その後、図7に示される処理が終了する。
OP12では、メッセージ補正制御部107は、RSTPの再計算の前後において、共に、指定ポートであるポートが有るか否かを判定する。RSTPの再計算の前後において共に指定ポートであるポートが有る場合には(OP12:Yes)、メッセージ補正制御部107は、時刻同期メッセージの補正を決定し、該指定ポートを有するIFカード1のメッセージ補正部102に時刻同期メッセージの補正の指示を出す。その後処理がOP13に進む。RSTPの再計算の前後において共に指定ポートであるポートがない場合には(OP12:No)、処理がOP15に進み、メッセージ補正制御部107は、時刻同期メッセージの補正が不要又は不可であることを判定する。当該伝送装置が、トポロジ変更前に時刻同期メッセージの受信時刻の差分を算出し保持していないからである。その後、図7に示される処理が終了する。
OP13では、メッセージ補正部102は、ブロック状態からルートポートに選択されたポートから、再計算の前後共に指定ポートに選択されたポートへ、時刻同期メッセージが転送されるか否かを判定する。ブロック状態からルートポートに選択されたポートから、再計算の前後共に指定ポートに選択されたポートへ、時刻同期メッセージが転送される場合には(OP13:Yes)、処理がOP14に進む。ブロック状態からルートポートに選択されたポートから、再計算の前後共に指定ポートに選択されたポートへ、時刻同期メッセージが転送されない場合には(OP13:No)、処理がOP15に進み、メッセージ補正部102は、時刻同期メッセージの補正が不要又は不可であることを判定する。その後、図7に示される処理が終了する。
OP14では、メッセージ補正部102は、差分保持部104に保持される差分値を用いて時刻同期メッセージを補正し、時刻同期メッセージを出力する。その後、図7に示される処理が終了する。
OP15において、時刻同期メッセージの補正不可又は不要と判定されるのは、当該伝送装置が、トポロジ変更前に時刻同期メッセージの受信時刻の差分を算出し保持していない可能性が高いからである。言い換えると、当該伝送装置が、トポロジ変更前に、ブロック状態のポートとルートポートとで時刻同期メッセージを受信していない可能性が高いか
らである。又は、当該伝送装置が時刻同期メッセージの受信時刻の差分を保持していたとしても、トポロジ変更前後の時刻同期メッセージの経路の合流ポイントでないからである。
<具体例>
例えば、図3Aに示される障害発生前のネットワークのブリッジ#4では、RSTPが実行され(OP1:Yes)、ブロック状態のポート#1を有する(OP2:Yes)。ブリッジ#4では、ルートポートであるポート#0とブロック状態であるポート#1とで時刻同期メッセージを受信する。そのため、ブリッジ#4は、ルートポートであるポート#0とブロック状態のポート#1とにおける時刻同期メッセージの受信時刻の差分値を算出し、保持する(OP3)。ネットワークに障害が発生して、図3Bに示されるネットワークの状態になると、ブリッジ#4では、ブロック状態のポート#1がルートポートに遷移し(OP11:Yes)、障害発生の前後(RSTP再計算の前後)ともに指定ポートに選択されるポート#2が存在する(OP12:Yes)。また、ブリッジ#4では、ブロック状態からルートポートに遷移したポート#1から障害発生前後とも指定ポートに選択されるポート#2へと時刻同期メッセージが転送される(OP13:Yes)。そのため、ブリッジ#4は、時刻同期メッセージの補正を、差分保持部104に保持される差分値を用いて、行う(OP14)。
次に、ブロック状態のポート#1を有するブリッジ#6の動作について説明する。ブリッジ#4と同様に、図3Aに示されるネットワークのブリッジ#6は、RSTPを実行し(OP1:Yes)、ブロック状態のポート#1を有する(OP2:Yes)。ブリッジ#6では、ルートポートであるポート#0とブロック状態のポート#1とで時刻同期メッセージを受信する。そのため、ブリッジ#6は、ルートポートであるポート#0とブロック状態のポート#1とにおける時刻同期メッセージの受信時刻の差分値を算出し、保持する(OP3)。しかしながら、ネットワーク障害が発生して、図3Bに示されるネットワークの状態になっても、ブリッジ#6では、ブロック状態のポート#1は、障害発生後(RSTP再計算後)もブロック状態のままである(OP11:No)。そのため、ブリッジ#6では、時刻同期メッセージの補正は不要又は不可と判定され(OP15)、時刻同期メッセージの補正は実行されない。ブリッジ#6は、障害発生に時刻同期メッセージの受信時刻の差分を保持しているものの、トポロジ変更前後の時刻同期メッセージの経路の合流ポイントでないため、トポロジ変更前後で経路の変更の有無を検出できない。そのため、第1実施形態では、図3Bのネットワークにおけるブリッジ#6では、時刻同期メッセージの補正が行われない。
<第1実施形態の作用効果>
以上より、第1実施形態によれば、ネットワーク内の各伝送装置が、例えば、図6及び図7に示される処理を実行することによって、トポロジ変更の前後の時刻同期メッセージの合流ポイントとなる伝送装置において、時刻同期メッセージの補正が実行される。伝送装置において、トポロジ変更後に時刻同期メッセージが補正されることによって、PTPスレーブにおけるマスタクロックとの動作周波数のズレの誤認識の発生を抑制することができる。結果的に、トポロジ変更によるネットワークの動作が不安定になることを抑制することができる。
<その他>
第1実施形態では、ネットワーク内の伝送装置100がそれぞれRSTPを実行する場合について説明したが、これに限られず、第1実施形態で説明された技術は、各伝送装置がSTP、MSTPを実行する場合でも、適用可能である。
100 伝送装置
101 メッセージ検出部
102 メッセージ補正部
103 差分演算部
104 差分保持部
105 ブリッジ部
106 RSTP処理部
107 メッセージ補正制御部

Claims (5)

  1. ループ回避プロトコルを実行するネットワークにおける伝送装置であって、
    ブロック状態である第1のポートと、ブロック状態でない第2のポートとで所定フレームを受信する場合に、前記第1のポートと前記第2のポートとにおける前記所定フレームの受信時刻の差分を算出する算出部と、
    ネットワーク内のトポロジ変更後のポートの状態と前記受信時刻の差分とに基づいて、前記トポロジ変更後に新たに受信される所定フレームを補正する補正部と、
    を備える伝送装置。
  2. 前記トポロジ変更後に、前記第1のポートがブロック状態が解除されてルートポートに選択され、前記トポロジ変更の前後ともに指定ポートに選択されるポートが存在することを判定し、前記トポロジ変更後に新たに受信される所定フレームが補正可能であることを判定する判定部をさらに備え、
    前記補正部は、前記判定部によって補正可能と判定され、前記トポロジ変更後に新たに受信される所定フレームが前記第1のポートから前記指定ポートに選択されるポートに転送される場合に、該所定フレームを前記差分に基づいて補正する、
    請求項1に記載の伝送装置。
  3. 前記補正部は、前記所定フレームとしての時刻同期メッセージの補正フィールドの値に、前記差分を加算することによって、前記時刻同期メッセージの補正を行う、
    請求項1又は2に記載の伝送装置。
  4. 前記補正部は、前記トポロジ変更後に新たに受信される所定フレームを、前記差分の時間遅延させることによって、前記所定フレームの補正を行う、
    請求項1又は2に記載の伝送装置。
  5. ループ回避プロトコルを実行するネットワークにおける伝送装置が、
    ブロック状態である第1のポートと、ブロック状態でない第2のポートとで所定フレームを受信する場合に、前記第1のポートと前記第2のポートとにおける前記所定フレームの受信時刻の差分を算出し、
    ネットワーク内のトポロジ変更後のポートの状態と前記受信時刻の差分とに基づいて、前記トポロジ変更後に新たに受信される所定フレームを補正する、
    伝送方法。
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