JP2013245133A - チタン酸化物とそれを用いた黄色顔料及び光触媒 - Google Patents
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Abstract
【課題】
毒性が極めて低くかつより安価でより汎用な元素から構成され、耐熱性が高く安定なチタン酸化物を提供すること。
【解決手段】
ルチル型、またはルチル型とアナターゼ型の結晶構造を有する二酸化チタン(TiO2)であって、当該結晶構造のインタースティシャルサイトに3価又は4価の少なくとも一方のTiイオンを配置したことを特徴とするチタン酸化物。
【選択図】図1
毒性が極めて低くかつより安価でより汎用な元素から構成され、耐熱性が高く安定なチタン酸化物を提供すること。
【解決手段】
ルチル型、またはルチル型とアナターゼ型の結晶構造を有する二酸化チタン(TiO2)であって、当該結晶構造のインタースティシャルサイトに3価又は4価の少なくとも一方のTiイオンを配置したことを特徴とするチタン酸化物。
【選択図】図1
Description
本発明はチタン酸化物に関し、特に無機系黄色顔料や、可視光照射下における光触媒に用いて好適なチタン酸化物に関する。さらに、本発明はチタン酸化物を含有する黄色顔料に関する。また、本発明は、チタン酸化物を含有して、有機物質を光照射によって分解する光触媒に関する。
チタン酸化物には、例えば二酸化チタン(Titanium Oxide)が知られている。二酸化チタンの結晶構造には、正方晶のアナターゼ型と同じく正方晶のルチル型が知られている。ルチル型は、光触媒としての活性が低く、熱安定性に優れており、チタン白として白色の塗料、絵具、合成繊維等の顔料として使用されている。また、アナターゼ型は、ルチル型と比較してバンドギャップが大きく、光触媒として用いられる。
他方で、黄色顔料の用途も多い。顔料は、商品の風合いや色合いを整えたり、付加価値を高めたりなどするために、商品に塗布される。しかし、顔料の中には非常に有害な金属を利用したものがあり、特に無機系の黄色顔料の多くはクロム酸鉛、カドミウムイエロー、ビスマスバナジウムイエロー、ニッケルイエローなどのように有毒な金属を含んでいる。そして、その無機系の黄色顔料の有毒金属が、健康面や環境面など様々な点において大きな問題となりつつある。そこで、有害金属を含まない無機系黄色顔料の開発が強く期待されている。
たとえば、非特許文献1では、タンタル系オキシナイトライド(たとえば、CaLaTaON)のうち、適量窒素をドープした材料が黄色顔料の候補であると報告している。しかし、酸化物のオキシナイトライド化の過程で有毒なアンモニアガスを多量に使う必要があるため、環境に優しい材料ではない。また、高温ではアンモニアが水素と窒素に分解しやすく、その結果アンモニア濃度が変化しやすく、色相のばらつきが生じやすいという課題がある。
黄色酸化鉄(FeOOH)(特許文献1)はその名のとおり、黄色を呈し、有用な黄色顔料である。しかし、180℃以上で加熱すると一部が酸化され、赤みを帯びるようになる(非特許文献2)ため、低温用途しか用いることができず、利用範囲が限られるという課題がある。それゆえ、より高温でも利用できる黄色顔料が望まれることもある。
黄色酸化鉄(FeOOH)(特許文献1)はその名のとおり、黄色を呈し、有用な黄色顔料である。しかし、180℃以上で加熱すると一部が酸化され、赤みを帯びるようになる(非特許文献2)ため、低温用途しか用いることができず、利用範囲が限られるという課題がある。それゆえ、より高温でも利用できる黄色顔料が望まれることもある。
特許文献2では、チタンをベースにした黄色顔料として、二酸化チタンに過酸化水素処理を施したものを示している。チタンは、社会通念上の毒性が極めて低い金属として知られている。しかし、光が当たると徐々に分解して、黄色が徐々に劣化し、すなわち黄色味が薄くなり、最終的には白色になる。このように特許文献2の材料は著しく耐候性に劣る。
また、顔料はプラスチックや木材など、様々な材料の表面などに塗布などして用いられたりするが、その付加価値を高めるために汚れにくさや脱臭機能や抗菌機能が必要とされる場合がある。それゆえ、黄色顔料自体に光触媒特性を付与し、紫外光および可視光励起によって引き起こされる光触媒反応により有機有害物質(たとえば、臭い成分や細菌など)の分解除去や汚れ分解機能をも併せもつ黄色顔料の開発も期待されている。
このような光触媒材料としては二酸化チタン(TiO2)がよく知られており、幅広く利用されている。この二酸化チタンは紫外光が照射されることにより、価電子帯から伝導帯へ電子の励起がおこり、強い酸化力を持つ光触媒反応を起こす。しかし、そのバンドギャップは3.0〜3.2eVと大きすぎるため、室内照明の大部分を占める可視光照射下ではその特性を発揮することができないという課題がある。それゆえ、室内用途用には可視光で機能する光触媒材料が求められている。
また、TiO2を水素還元やレーザー処理などして、酸素欠損を作った材料も可視光に吸収を示す場合もあるが、色相は黒や青色を示す(非特許文献3)。それゆえ、黄色顔料としては全く利用できない。その可視光吸収の原因は酸素欠損や格子のTi3+生成に由来するものと考えられる。また、窒素ドープ型二酸化チタンも可視光応答型光触媒(非特許文献4)であるが、窒素ドープ時に有害なアンモニアなどを大量に利用する必要があるため、利用しづらいという課題がある。
また、TiO2を水素還元やレーザー処理などして、酸素欠損を作った材料も可視光に吸収を示す場合もあるが、色相は黒や青色を示す(非特許文献3)。それゆえ、黄色顔料としては全く利用できない。その可視光吸収の原因は酸素欠損や格子のTi3+生成に由来するものと考えられる。また、窒素ドープ型二酸化チタンも可視光応答型光触媒(非特許文献4)であるが、窒素ドープ時に有害なアンモニアなどを大量に利用する必要があるため、利用しづらいという課題がある。
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第1の発明は上述した実情を鑑み、毒性が極めて低くかつより安価でより汎用な元素から構成され、耐熱性が高く安定なチタン酸化物を提供することを目的とする。また、第2の発明は、チタン酸化物を用いた毒性が極めて低い黄色顔料を提供することを目的とする。さらに、第3の発明は、チタン酸化物を用いた毒性が極めて低い光触媒を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
第1の発明のチタン酸化物は、ルチル型、またはルチル型とアナターゼ型の結晶構造を有する二酸化チタン(TiO2)であって、当該結晶構造のインタースティシャルサイトに3価又は4価の少なくとも一方のTiイオンを配置したことを特徴とする。インタースティシャルサイト(interstitial site)とは、格子と格子の間の隙間をいう。
当該結晶構造のインタースティシャルサイトにTiイオンを配置する場合、原子%で、0.1%以上で20%以下であるとよく、好ましくは1%から15%がよい。0.1原子%より小さい場合、黄色の色が薄くなりすぎて黄色顔料として不向きとなり、また可視光線の吸収が激減するため、可視光照射下での光触媒活性が激減し、光触媒としても不適当となる。インタースティシャルサイトに20原子%以上チタンイオンを入れようとすると、どうしてもTi3+が格子に多量に存在してしまい、黄色顔料の色を濁らせ、また、多量の格子のTi3+は光触媒活性を大きく低下させる1つの因子であるため、光触媒材料としても不向きとなる。
ルチル型とアナターゼ型の結晶構造の場合、ルチル型の割合が30%以上で100%以下の間に定め、残部をアナターゼ型と不可避不純物とする。ルチル型の割合が30%以下の場合は、アナターゼ型が支配的となり触媒特性は良好となるが、黄色顔料の性質を発揮できない。
第1の発明のチタン酸化物は、ルチル型、またはルチル型とアナターゼ型の結晶構造を有する二酸化チタン(TiO2)であって、当該結晶構造のインタースティシャルサイトに3価又は4価の少なくとも一方のTiイオンを配置したことを特徴とする。インタースティシャルサイト(interstitial site)とは、格子と格子の間の隙間をいう。
当該結晶構造のインタースティシャルサイトにTiイオンを配置する場合、原子%で、0.1%以上で20%以下であるとよく、好ましくは1%から15%がよい。0.1原子%より小さい場合、黄色の色が薄くなりすぎて黄色顔料として不向きとなり、また可視光線の吸収が激減するため、可視光照射下での光触媒活性が激減し、光触媒としても不適当となる。インタースティシャルサイトに20原子%以上チタンイオンを入れようとすると、どうしてもTi3+が格子に多量に存在してしまい、黄色顔料の色を濁らせ、また、多量の格子のTi3+は光触媒活性を大きく低下させる1つの因子であるため、光触媒材料としても不向きとなる。
ルチル型とアナターゼ型の結晶構造の場合、ルチル型の割合が30%以上で100%以下の間に定め、残部をアナターゼ型と不可避不純物とする。ルチル型の割合が30%以下の場合は、アナターゼ型が支配的となり触媒特性は良好となるが、黄色顔料の性質を発揮できない。
第2の発明の黄色顔料は、黄色を呈する無機顔料であって、第1の発明のチタン酸化物を含有することを特徴とする。
ルチル型、またはルチル型とアナターゼ型の結晶構造のインタースティシャルサイトにTiイオンを配置する場合、原子%で、0.1%以上で20%以下であるとよく、好ましくは1%から15%がよい。0.1原子%より小さい場合、黄色の色が薄くなりすぎて黄色顔料として不向きとなる。インタースティシャルサイトに20原子%以上チタンイオンを入れようとすると、どうしてもTi3+が格子に多量に存在してしまい、黄色顔料の色を濁らせる。
好ましくは、前記黄色の範囲は、CIE-L*a*b*表色系を用いて、b*値が+10以上で60以下、a*の絶対値がb*値の1/2よりも小さく(-1/2 b* < a* < 1/2 b*)、L*値が75以上で100以下であるとよい。
好ましくは、無機顔料のチタン酸化物は、粒子形状であって、比表面積を1m2g―1以上とするとよい。
好ましくは、チタン酸化物はルチル型の結晶構造を有するとよい。
ルチル型、またはルチル型とアナターゼ型の結晶構造のインタースティシャルサイトにTiイオンを配置する場合、原子%で、0.1%以上で20%以下であるとよく、好ましくは1%から15%がよい。0.1原子%より小さい場合、黄色の色が薄くなりすぎて黄色顔料として不向きとなる。インタースティシャルサイトに20原子%以上チタンイオンを入れようとすると、どうしてもTi3+が格子に多量に存在してしまい、黄色顔料の色を濁らせる。
好ましくは、前記黄色の範囲は、CIE-L*a*b*表色系を用いて、b*値が+10以上で60以下、a*の絶対値がb*値の1/2よりも小さく(-1/2 b* < a* < 1/2 b*)、L*値が75以上で100以下であるとよい。
好ましくは、無機顔料のチタン酸化物は、粒子形状であって、比表面積を1m2g―1以上とするとよい。
好ましくは、チタン酸化物はルチル型の結晶構造を有するとよい。
第3の発明の光触媒は、有機物質を光照射によって分解する光触媒であって、第1の発明のチタン酸化物を含有することを特徴とする。
ルチル型、またはルチル型とアナターゼ型の結晶構造のインタースティシャルサイトにTiイオンを配置する場合、原子%で、0.1%以上で20%以下であるとよく、好ましくは1%から15%がよい。0.1原子%より小さい場合、可視光線の吸収が激減するため、可視光照射下での光触媒活性が激減し、光触媒として不適当となる。インタースティシャルサイトに20原子%以上チタンイオンを入れようとすると、多量の格子のTi3+は光触媒活性を大きく低下させる1つの因子であるため、光触媒材料として不向きとなる。
好ましくは、チタン酸化物は、ルチル型とアナターゼ型の結晶構造を有するとよい。ルチル型とアナターゼ型の構成比率は、ルチル型が30%以上から100%以下であり、残部をアナターゼ型と不可避不純物とする。ルチル型が30%以下の場合は、アナターゼ型が支配的となり触媒特性は良好となるが、黄色顔料の性質を発揮できない。
好ましくは、光触媒のチタン酸化物は、粒子形状であって、比表面積を200m2g―1以下とするとよい。
ルチル型、またはルチル型とアナターゼ型の結晶構造のインタースティシャルサイトにTiイオンを配置する場合、原子%で、0.1%以上で20%以下であるとよく、好ましくは1%から15%がよい。0.1原子%より小さい場合、可視光線の吸収が激減するため、可視光照射下での光触媒活性が激減し、光触媒として不適当となる。インタースティシャルサイトに20原子%以上チタンイオンを入れようとすると、多量の格子のTi3+は光触媒活性を大きく低下させる1つの因子であるため、光触媒材料として不向きとなる。
好ましくは、チタン酸化物は、ルチル型とアナターゼ型の結晶構造を有するとよい。ルチル型とアナターゼ型の構成比率は、ルチル型が30%以上から100%以下であり、残部をアナターゼ型と不可避不純物とする。ルチル型が30%以下の場合は、アナターゼ型が支配的となり触媒特性は良好となるが、黄色顔料の性質を発揮できない。
好ましくは、光触媒のチタン酸化物は、粒子形状であって、比表面積を200m2g―1以下とするとよい。
続いて、本発明のチタン酸化物が黄色顔料として利用できる理論的な説明を以下に行う。二酸化チタン(TiO2)はそのバンドギャップが3.0eVから3.2eVと大きいため、可視光をほとんど吸収できず、白色を呈する。そこで、本発明者らは様々な観点から可視光に応答するチタン化合物について鋭意研究を行った。その結果、二酸化チタンのチタンインタースティシャルサイトにもチタンを配置すると黄色を呈し、可視光を吸収できることがわかった。そのバンドダイアグラムを第一原理計算(first-principles calculation)を用いて、計算したところ、次の事項が明らかとなった。
(a)伝導帯のボトムのエネルギーをより小さくすることができること、
(b)その結果バンドギャップがより小さくなること、
(c)当該チタン化合物が可視光に応答すること。
(a)伝導帯のボトムのエネルギーをより小さくすることができること、
(b)その結果バンドギャップがより小さくなること、
(c)当該チタン化合物が可視光に応答すること。
ここで、第一原理計算とは、実験結果に依らないで(第一原理)計算が遂行されるバンド計算で、擬ポテンシャル手法、全電子手法、その他の手法が知られている。全電子手法には、LMTO(Linear Muffin-Tin Orbital Method)、APW(Augmented plane wave method)、LAPW(Linearized Augmented Plane Wave Method)、KKR法(J. Korringa, W. Kohn, N. Rostokerらの全電子計算法)、PAW(Projector Augmented Wave)があり、その他の手法には、コヒーレントポテンシャル近似、カー・パリネロ法、第一原理経路積分分子動力学法等がある。
より具体的には次のように説明できる。二酸化チタン(TiO2)は伝導帯のボトム、価電子帯のトップがそれぞれ、Ti3d軌道、O2p軌道からなるバンド構造を持つ。この二酸化チタンのインタースティシャルサイトにもチタンを配置すると、Ti3d軌道とO2p軌道の間に、チタンインタースティシャル由来のTiの3dのeg準位が生成し、チタンインタースティシャル由来のTiの3dのeg準位とO2p間で光学遷移がおこることが可能になる。その結果、二酸化チタンと比べて、バンドギャップがより小さくなり、青色や紫色の光を吸収できるようになり、黄色を呈する酸化物顔料となる。(図2)
また、本発明のチタン酸化物は、光触媒としても有用なものである。本発明のチタン酸化物は、紫外光のみならず、可視光を利用して工場などで最もよく利用されている揮発性有機化合物(VOC(volatile organic compounds))の1種、2−プロピルアルコール(IPA)などを効率よく分解できる格別の効果を有する。この光触媒特性はIPAの他にも、その他の有害ガス、たとえば、シックハウス症候群の原因ガスの1つであるアルデヒドガスなど、様々な有害物質を分解、除去することができる能力を有している。
第1の発明のチタン酸化物は、耐熱性に優れた物質である。第1の発明のチタン酸化物は、黄色顔料や揮発性有機化合物の分解性の光触媒のほか、触媒担体、日焼け止め、太陽電池、光電極材料、親水材料にも利用できる。ここで、耐熱温度範囲は500℃以下である。
第2の発明の黄色顔料は、良好な黄色顔料として利用できるもので、チタンと酸素からなり、インタースティシャルサイトにも一部のチタンイオンを配置したTiO2からなる黄色顔料である。無毒な元素からなるため、従来の無機系黄色顔料(クロム酸鉛、カドミウムイエローなど)と比しても極めて安全であり、資源的にも豊富にある汎用元素のチタンと酸素からなる。
第3の発明の光触媒は、可視光、紫外光領域に対して光触媒活性を有するので、揮発性有機化合物の分解のほか、光触媒作用により多様な用途に利用できる。
第2の発明の黄色顔料は、良好な黄色顔料として利用できるもので、チタンと酸素からなり、インタースティシャルサイトにも一部のチタンイオンを配置したTiO2からなる黄色顔料である。無毒な元素からなるため、従来の無機系黄色顔料(クロム酸鉛、カドミウムイエローなど)と比しても極めて安全であり、資源的にも豊富にある汎用元素のチタンと酸素からなる。
第3の発明の光触媒は、可視光、紫外光領域に対して光触媒活性を有するので、揮発性有機化合物の分解のほか、光触媒作用により多様な用途に利用できる。
本発明の黄色顔料は、Ti2O3やTi3O5などのいわゆるマグネリ相二酸化チタンを常圧下空気中で550℃より高温で、望ましくは600℃以上で焼成することによって合成することができる。
より望ましくはより比表面積が大きいもので、ゾルゲル法などによりマグネリ相二酸化チタンを合成後焼成してもよいし、ビーズミルやボールミルにより適度に粉砕、破砕してもよい。
より望ましくはより比表面積が大きいもので、ゾルゲル法などによりマグネリ相二酸化チタンを合成後焼成してもよいし、ビーズミルやボールミルにより適度に粉砕、破砕してもよい。
また、上記原料以外に金属アルコキシドや金属塩を原料とし、これをいわゆるゾルゲル法、共沈法、スパッタリング法、化学蒸着法、水熱合成法などといった様々な方法によって調製することができ、何れの調製プロセスによっても実施可能である。調製された配合原料を焼成する際の焼成温度は、原料物質が分解して酸化物に転換され、酸化物からなる焼結体が得られる温度であればよい。具体的には、300℃以上1200℃以下の温度範囲でよく、より好ましくは、400℃以上、900℃以下である。
インタースティシャルサイトに配置されたTiの価数は3価あるいは4価が望ましく、3価、4価の両方が共存してもよい。また、TiO2内にマグネリ相が混在すると、青みがかったり、黒ずんだりするので、完成顔料としてはマグネリ相を含まないTiO2材料が望ましい。図1は、二酸化チタンのチタン原子と酸素原子の配置を説明する構成斜視図で、インタースティシャルサイトにもチタン原子を配置した組成を示している。図中、二酸化チタンは、ルチル型とアナターゼ型の結晶構造の場合を示しており、チタン原子のうち格子に位置するものは黒色、インタースティシャルサイトに位置するものは白抜き黒丸、酸素原子は灰色で示してある。
本発明の黄色顔料の形状、粒径は、光触媒特性を付与する場合、光を有効に利用するために結晶性がよく表面積が大きくなるように設計されることが望ましい。具体的には、比表面積を1m2g―1以上、好ましくは10m2g―1以上とするのが望ましい。なお、比表面積はより大きいほど望ましいが、絶対的な数値を明らかにするのは困難である。それゆえ、低温で合成することが望ましいが、固相反応法によって作製した酸化物については、大きな成型物あるいは塊状物として得られるため、これをボールミルなどで粉砕するか、あるいは酸などでエッチングすることによってさらに表面積を大きくすることができる。また、メソポーラス構造になるように合成して、表面積を大きくしてもよい。
さらには、本発明の黄色顔料の光触媒特性を抑えるには表面積が小さくなるように高温で合成されることが望ましい。そのような場合には、比表面積を200m2g―1以下、好ましくは2m2g―1以下、より好ましくは0. 2m2g―1以下とするのが望ましい。すなわち、比表面積を小さくする程、粒径が大きくなり、光触媒反応に寄与する電子とホールの再結合の割合が多くなり、表面に到達する電子、ホールの量が激減するため、光触媒特性を抑える効果が増大するからである。
また、低温で合成された比表面積の大きな顔料についてはアモルファス処理を施すことによって、その光触媒特性を抑えることもできる。
また、低温で合成された比表面積の大きな顔料についてはアモルファス処理を施すことによって、その光触媒特性を抑えることもできる。
本発明の黄色顔料はプラスチックや化粧品、塗装用ペンキなど様々な材料に混ぜ込むことあるいは材料表面にコーティングすることによって黄色味を帯びさせることが可能である。
本発明の二酸化チタンの光触媒特性に基づく分解反応、酸化反応、又は還元反応により除去できる有害物質としては、環境ホルモン、農薬、殺虫剤、カビ、細菌、ウィルス、藻類、環境汚染物質、フロンガス、炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、一酸化炭素、アミン、油、芳香族化合物、有機ハロゲン化合物、窒素化合物、硫黄化合物、有機リン化合物、蛋白質などが挙げられる。さらに身の回りの汚れの原因となっている石鹸や油、手垢、茶渋、台所のシンクなどのぬめりなどもこの光触媒材料の光触媒反応により分解できる。
(実施例)
以下、本発明を具体的な実施例と図面に基づいて詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
以下、本発明を具体的な実施例と図面に基づいて詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
インタースティシャルサイトにも3価と4価のチタンイオンを配置した二酸化チタンからなる黄色顔料を以下に述べる方法によって合成した。
まず、コランダム構造を持つTi2O3を1gを秤量し、これをアルミナるつぼに入れて、大気圧空気雰囲気下で600℃(10℃単位の表示、以下同じ)にて3時間焼成し、試料を得た。X線回折(X-ray Diffraction: XRD)分析の結果、加熱によってコランダム相からルチル相に酸化かつほぼ相転移し、その相転移の過程で1部のチタンがインタースティシャルサイトに配置され、また、コランダム相は存在しないことが明らかになった。つまり、相転移に伴い、チタン/酸素比も計算上2/3から1/2へ変化するので、相転移かつ完全なルチル単相になるまではルチル相のチタンがリッチな状態になり、その結果、チタンイオンの一部がインタースティシャルサイトに配置されることになる。また、その比表面積は0.7m2g―1であった。
まず、コランダム構造を持つTi2O3を1gを秤量し、これをアルミナるつぼに入れて、大気圧空気雰囲気下で600℃(10℃単位の表示、以下同じ)にて3時間焼成し、試料を得た。X線回折(X-ray Diffraction: XRD)分析の結果、加熱によってコランダム相からルチル相に酸化かつほぼ相転移し、その相転移の過程で1部のチタンがインタースティシャルサイトに配置され、また、コランダム相は存在しないことが明らかになった。つまり、相転移に伴い、チタン/酸素比も計算上2/3から1/2へ変化するので、相転移かつ完全なルチル単相になるまではルチル相のチタンがリッチな状態になり、その結果、チタンイオンの一部がインタースティシャルサイトに配置されることになる。また、その比表面積は0.7m2g―1であった。
次にこの粉末の色調を、BaSO4を参照サンプルとして利用し、色差計で測定した。照明C,視野角2度の条件でCIE−L*a*b*表色系のL*値が83.30と十分に大きく、また赤色度合いを示すa*の値が負でその絶対値も小さく、かつ黄色度合いを示すb*の値も39以上を示し、黄色を呈していた(表1参照)。ここで、照明Cは、CIEが規定する標準光源の1つで、平均的な昼色を近似し、色温度は6740Kである。具体的にはタングステン光源に光学フィルタを被せてその光を得ている。
さらに400℃で1時間加熱して耐熱性を確認したところ色調にも変化が見られず、耐熱性にも優れているといえる。さらにはサンプル作製後、数年経ても色相に変化が見られずこの材料は耐候性にも優れていると言いえる。それゆえ、この顔料は黄色顔料として有効である。
この黄色顔料0.4gを用いて2−プロピルアルコール(IPA)の分解試験を行った。光源には300WのXeランプを用い、カットオフフィルターを利用して、400nmから520nmの可視光を光照射強度5mWcm―2で反応容器に照射した。その結果、1時間で5.4μgのIPAを分解することができ、この材料は可視光照射下で光触媒活性を示すことも明らかとなった。
次に実施例1の焼成温度を600℃から700℃に変更して、そのほかは実施例1と同じ方法でサンプルの合成を行った。この粉末試料をX線回折装置を用いて、測定したところ、インタースティシャルサイトに3価、4価のチタンが配置されたルチル構造を持つ材料が得られていることがわかった。この顔料の比表面積は0.4m2g―1であった。
次にこの粉末の色調を色差計で測定した。CIE−L*a*b*表色系のL*値は約89と比較的高く、b*値も約17であった。そのため、その色調は実施例1の試料よりも黄色味が薄く、全体としては薄い黄色をしていた。実施例1と同様に400℃で1時間加熱したが、色調に変化は見られなかった。それゆえ、この顔料も黄色顔料として有効であるといえる(表1)。さらには実施例1に示した方法で光触媒活性を評価したところ1時間で平均10μgのIPAを分解することができ、この顔料が可視光照射下で可視光活性を示すことも明らかとなった(図3参照)。
次にTi2O3を700℃で3時間焼結後、ビーズミルで8時間破砕した。その結果、比表面積が2.7m2g―1まで増大したが、実施例2と比較して、可視光域の吸収スペクトル、色相に変化は見られなかった。
それを実施例1と同じ方法で光触媒活性を評価した。すると、1時間平均約41μg相当のIPAガスを分解し、比表面積を大きくしたこの実施例3の材料は実施例1、2と比べてそれぞれ約8倍、4倍活性が高かった。
それゆえ、この材料を黄色顔料として利用したときにはより有意な有害物質除去効果や汚れ分解効果も付与することができるといえる。
それを実施例1と同じ方法で光触媒活性を評価した。すると、1時間平均約41μg相当のIPAガスを分解し、比表面積を大きくしたこの実施例3の材料は実施例1、2と比べてそれぞれ約8倍、4倍活性が高かった。
それゆえ、この材料を黄色顔料として利用したときにはより有意な有害物質除去効果や汚れ分解効果も付与することができるといえる。
次に出発原料にTi3O5を用いた。実施例1と同様にTi3O5を1g秤量後、アルミナるつぼに入れて、大気圧空気雰囲気下で600℃にて3時間焼成し、試料を得た。XRD分析の結果、Ti3O5相がアナターゼ型およびルチル型TiO2へ酸化かつ相転移し、その過程でインタースティシャルサイトにチタンが首尾よく配置され、さらに、出発原料であるTi3O5相が含まれないことが明らかとなった。
次にこの粉末の色調を実施例1と同様に測定した。CIE−L*a*b*表色系のL*値が86.53と十分に大きく、また赤色度合いを示すa*の値が負かつその絶対値も小さく、黄色度合いを示すb*の値も2桁、10以上を示した (表1)。また、その色相は薄黄色を示した。
光触媒活性は、可視光照射下で1時間平均3.2μgのIPAを分解でき、可視光の光触媒特性を示すことも明らかとなった。
[比較例1]
次にこの粉末の色調を実施例1と同様に測定した。CIE−L*a*b*表色系のL*値が86.53と十分に大きく、また赤色度合いを示すa*の値が負かつその絶対値も小さく、黄色度合いを示すb*の値も2桁、10以上を示した (表1)。また、その色相は薄黄色を示した。
光触媒活性は、可視光照射下で1時間平均3.2μgのIPAを分解でき、可視光の光触媒特性を示すことも明らかとなった。
[比較例1]
ルチル型二酸化チタンを比較サンプルとした。色差計で測定した結果、CIE−L*a*b*表色系のL*値が94.69と十分に大きかったが、b*値が4.32と小さく、ほとんど白色であった(表1)。また、 実施例1に示した方法で光触媒活性を評価したところ、1時間で約0.92μgのIPAを分解したが、実施例1〜4に到底及ばない低い活性であった(図3参照)。それゆえ、実施例1〜4の黄色顔料は有意な可視光応答光触媒特性を有しているといえる。
[比較例2]
[比較例2]
Ti2O3を550度で3時間焼成したところ、ルチル相がメインであるが、一部コランダム相が共存していた。CIE−L*a*b*表色系のb*値は23.43と比較的大きかったが、L*値が67.58と小さかった。その結果、色がくすみ、全体の色調はやや黄色味を帯びた灰緑色になり、黄色顔料としては適さなかった。
以上のように粉末が黄色を示すのは二酸化チタンのインタースティシャルサイトに首尾よく配置されかつ出発原料であるマグネリ相が残存しないときであり(実施例1〜4)、仮に残存すると、青や黒味がかり、色がくすみ、黄色顔料としては不適当になる。なお、この材料も可視光にて光触媒特性を有しているが、その活性は実施例1と同様の光触媒活性評価試験と同等の実験で、約2.1μgのIPAを分解できるが、実施例1〜4にはその活性は及ばない。
[比較例3]
以上のように粉末が黄色を示すのは二酸化チタンのインタースティシャルサイトに首尾よく配置されかつ出発原料であるマグネリ相が残存しないときであり(実施例1〜4)、仮に残存すると、青や黒味がかり、色がくすみ、黄色顔料としては不適当になる。なお、この材料も可視光にて光触媒特性を有しているが、その活性は実施例1と同様の光触媒活性評価試験と同等の実験で、約2.1μgのIPAを分解できるが、実施例1〜4にはその活性は及ばない。
[比較例3]
実施例4と同様にTi3O5を大気圧空気雰囲気下で600℃にて3時間焼成し、試料を得た。色調は実施例4と同じであった。この材料のIPA分解特性を暗所で実施したが、IPAは全く分解しなかった。
以上の結果については、表1に示してある。すなわち、インタースティシャルサイトにTiイオンを配置した二酸化チタンは無害な無機系黄色顔料であり、前述の目的に沿う材料の開発に成功したことを示している。また、高温焼成により合成される材料ゆえ、耐熱性も高い。さらにこの黄色顔料は可視光、紫外光に対して、光触媒活性を示し、有害物質の分解、汚れ防止などの用途にも一層有効に利用される。
本発明の二酸化チタンは、耐熱性のある黄色顔料や可視光、紫外光で応答する光触媒として利用できる。また、本発明の黄色顔料は、ペンキやプラスチックなど様々な材料に黄色味を添加することが可能である。本発明の光触媒は、可視光、紫外光を利用して各種有害な化合物、例えば、環境ホルモンや細菌等いわゆる有害物質に作用し、これらを殺菌、分解、除去等無害化するのに使用される。
Claims (8)
- ルチル型、またはルチル型とアナターゼ型の結晶構造を有する二酸化チタン(TiO2)であって、当該結晶構造のインタースティシャルサイトに3価又は4価の少なくとも一方のTiイオンを配置したことを特徴とするチタン酸化物。
- 黄色を呈する無機顔料であって、
請求項1に記載のチタン酸化物を含有することを特徴とする黄色顔料。 - 前記黄色の範囲は、CIE-L*a*b*表色系を用いて、b*値が+10以上で60以下、a*の絶対値がb*値の1/2よりも小さく、L*値が75以上で100以下であることを特徴とする請求項2に記載の黄色顔料。
- 前記無機顔料は、粒子形状であって、比表面積を1m2g―1以上とすることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の黄色顔料。
- 有機物質を光照射によって分解する光触媒であって、
請求項1に記載のチタン酸化物、又は請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載の黄色顔料を含有することを特徴とする光触媒。 - 前記光触媒は、粒子形状であって、比表面積を200m2g―1以下とすることを特徴とする請求項5に記載の光触媒。
- 前記結晶構造のインタースティシャルサイトに配置されるTiイオンは、原子%で、0.1%以上20%以下であることを特徴とする請求項1に記載のチタン酸化物、請求項2乃至4の何れか1項に記載の黄色顔料、あるいは請求項5又は6に記載の光触媒。
- 前記ルチル型とアナターゼ型の結晶構造を有する二酸化チタンにおいて、ルチル型が30%以上から100%以下であり、残部をアナターゼ型と不可避不純物からなることを特徴とする請求項1に記載のチタン酸化物、請求項2乃至4の何れか1項に記載の黄色顔料、あるいは請求項5又は6に記載の光触媒。
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