[go: up one dir, main page]

JP2013244442A - 二酸化炭素の吸着方法及び真空断熱材 - Google Patents

二酸化炭素の吸着方法及び真空断熱材 Download PDF

Info

Publication number
JP2013244442A
JP2013244442A JP2012119007A JP2012119007A JP2013244442A JP 2013244442 A JP2013244442 A JP 2013244442A JP 2012119007 A JP2012119007 A JP 2012119007A JP 2012119007 A JP2012119007 A JP 2012119007A JP 2013244442 A JP2013244442 A JP 2013244442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon dioxide
zeolite
adsorbing
adsorbent
vacuum heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012119007A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5971588B2 (ja
Inventor
Yasushige Kuroda
泰重 黒田
Tokuji Itaya
篤司 板谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okayama University NUC
Original Assignee
Okayama University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okayama University NUC filed Critical Okayama University NUC
Priority to JP2012119007A priority Critical patent/JP5971588B2/ja
Publication of JP2013244442A publication Critical patent/JP2013244442A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5971588B2 publication Critical patent/JP5971588B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/40Capture or disposal of greenhouse gases of CO2

Landscapes

  • Thermal Insulation (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

【課題】低圧条件下においても効率よく二酸化炭素を吸着することのできる吸着方法を提供する。
【解決手段】吸着材を用いて二酸化炭素を吸着させる方法であって、前記吸着材がバリウムイオンで交換されたゼオライトからなり、100Pa以下の圧力雰囲気下で前記吸着材と二酸化炭素とを接触させることを特徴とする二酸化炭素の吸着方法を提供することによって解決される。このとき、前記ゼオライト中のSi原子とAl原子との比(Si/Al)が2〜20であり、バリウムイオン交換率が100〜200%であることが好ましい。また、前記ゼオライトの結晶構造型がZSM−5型であることも好ましい。
【選択図】図2

Description

本発明は、ゼオライトを用いる二酸化炭素の吸着方法及び真空断熱材に関する。
従来、冷蔵庫や電気ポットなどの家電製品や建築物には、省エネのために断熱材が多く用いられている。特に最近では、断熱性能に優れた真空断熱材が家電製品などに用いられるようになってきている。ここで通常用いられている真空断熱材は、ガスバリア性の高いフィルムからなる外包材に形態を保持するための芯材を収容し、外包材の内部を真空にすることにより気体による熱伝導を抑制したものである。
真空断熱材においては、優れた断熱性能を得るために、熱を伝える気体分子をできるだけ排除して外包材の内部を高真空にしている。しかしながら、長期間使用する場合には、外包材の内部の圧力が上昇して断熱性能が低下することがあった。このような内部圧力の上昇の原因としては、空気中の窒素及び酸素が外包材を透過して内部に侵入することが挙げられる。そのため、真空断熱材の外包材の内部には、窒素や酸素を吸着する吸着材が収容されることがあり、当該吸着材としては、活性炭、シリカゲル、ゼオライトなどの多孔質材料が知られている。
ところで、真空断熱材において外包材を透過してくる気体は窒素や酸素だけではなく微量ではあるが二酸化炭素も含まれる。例えば、冷蔵庫内であれば、内蔵される炭酸飲料、発酵食品、生鮮食料品などに由来して二酸化炭素が発生するし、建築物の内部であれば、呼気や燃料の燃焼に由来して二酸化炭素が発生する。したがって、気体の吸着には不利な条件である低圧条件下においても効率よく二酸化炭素を吸着することができれば、断熱性能のさらなる向上が期待できる。
特許文献1には、少なくとも、芯材と、ガスバリア性を有し前記芯材を覆う外被材と、前記芯材と共に前記外被材に覆われる気体吸着材とを備え、前記外被材の内部を減圧してなる断熱体であって、前記気体吸着材が、少なくとも、イオン交換率が100%以上200%以下の銅イオン交換されたZSM−5型ゼオライトを含む気体吸着材である断熱材が記載されている。これによって、常温常圧、あるいは常温減圧下でも大容量の気体を吸着可能な気体吸着材を備えた、高性能な断熱体を提供することができるとされている。そして、銅イオン交換されたZSM−5型ゼオライトについて、低圧条件下での窒素吸着量を測定した結果が示されるとともに、酸素、水素、一酸化炭素及び二酸化炭素についても気体吸着が確認できたと記載されている。しかしながら、これら窒素以外の気体において、具体的な吸着量が記載されているわけではない。
特許文献2には、一酸化炭素、窒素、一酸化二窒素、一酸化窒素、二酸化窒素、アンモニア、三フッ化窒素、二酸化炭素、メタン、水素及び酸素の少なくとも1種を微量不純物として含む精製対象ガス中の前記微量不純物を吸着除去するための吸着剤として、銅イオン交換したZSM−5型ゼオライトが記載されている。そして、当該ゼオライトの、吸着温度25℃、平衡圧力10Paにおける二酸化炭素吸着量が0.063mol/kg(1.41cm(S.T.P.)/g)であることが記載されている。しかしながら、この二酸化炭素吸着量は未だ十分であるとはいえず改善が望まれていた。
非特許文献1では、バリウムイオン交換されたZSM−5型ゼオライトについて、単成分の二酸化炭素を用いた場合と、二酸化炭素と水素又は一酸化炭素とを含むガス混合物を用いた場合とにおける、二酸化炭素の吸着挙動が検討されている。しかしながらこの検討は、水素と一酸化炭素を主成分とする合成ガスに含まれる二酸化炭素を除去することを想定してなされたものである。したがって、低圧条件下で二酸化炭素を吸着させることについては何ら考慮されておらず、具体的には10000〜80000Paの圧力範囲での二酸化炭素吸着量が検討されているだけである。
特開2009−138890号公報 特開2003−311148号公報
Sang Kompiang Wirawan et al., Separation and Purification Technology 2006年、第52巻、224−231頁
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、低圧条件下においても効率よく二酸化炭素を吸着することのできる吸着方法及び断熱性能に優れた真空断熱材を提供するものである。
上記課題は、吸着材を用いて二酸化炭素を吸着させる方法であって、前記吸着材がバリウムイオンで交換されたゼオライトからなり、100Pa以下の圧力雰囲気下で前記吸着材と二酸化炭素とを接触させることを特徴とする二酸化炭素の吸着方法を提供することによって解決される。
このとき、前記ゼオライト中のSi原子とAl原子との比(Si/Al)が10〜20であり、バリウムイオン交換率が100〜200%であることが好ましい。また、前記ゼオライトの結晶構造型がZSM−5型であることも好ましい。
上記課題は、二酸化炭素を吸着させる吸着材と該吸着材を収容する外包材とを備えてなる真空断熱材であって、前記吸着材がバリウムイオンで交換されたゼオライトからなり、前記外包材の内部の圧力が100Pa以下であることを特徴とする真空断熱材を提供することによっても解決される。
上記課題は、上記真空断熱材の製造方法であって、前記吸着材を前記外包材に収容する工程と、該外包材の内部の圧力が100Pa以下になるまで減圧する工程と、前記外包材の開口を封止する工程とを備えることを特徴とする真空断熱材の製造方法を提供することによっても解決される。
本発明により、低圧条件下においても効率よく二酸化炭素を吸着することのできる吸着方法を提供することができる。また、本発明により、断熱性能に優れた真空断熱材を提供することもできる。
実施例1における二酸化炭素吸着等温線を示したグラフである。 図1における横軸の範囲を0〜100Paとしたグラフである。
本発明は吸着材を用いて二酸化炭素を吸着させる方法である。本発明の特徴は、バリウムイオンで交換されたゼオライトを二酸化炭素の吸着材として用い、100Pa以下の低圧条件下で上記吸着材と二酸化炭素とを接触させることである。
本発明者らは、低圧条件下においても効率よく二酸化炭素を吸着することのできる吸着方法を提供すべく検討を重ねた。その結果、バリウムイオンで交換されたゼオライトを用いて、100Pa以下の低圧条件下でも効率よく二酸化炭素を吸着できることを見出し、本発明を完成するに至った。一般的に、気体の吸着には不利な低圧条件下では二酸化炭素を効率よく吸着させることは困難であると思われていた。しかしながら、低圧条件下においても効率よく二酸化炭素を吸着することができたことは本発明者らが検討して初めて明らかとなったことであり、まさに驚くべきことである。
本発明において、ゼオライトのバリウムイオン交換率が100〜200%であることが好ましい。ここで、イオン交換率とは、イオン交換する金属の価数が1価であれば、ゼオライトに含まれるAl原子のモル量と同量の金属がゼオライトに含まれる状態を100%としたものである。また、イオン交換する金属の価数が2価であれば、ゼオライトに含まれるAl原子のモル量の1/2量の金属がゼオライトに含まれる状態を100%としたものである。したがって、計算上は100%を超えることがある。例えば、ゼオライト中に水素イオン(H)とナトリウムイオン(Na)が含まれていて、それらの合計が、ゼオライト中のAl原子のモル量と同量である場合に、水素イオン(H)とナトリウムイオン(Na)が完全にバリウムイオン(Ba2+)と交換した場合、バリウムイオン交換率は200%と計算される。バリウムイオン交換率が100%未満であると、低圧条件下において優れた二酸化炭素吸着性能を得られないおそれがあり、140%以上がより好ましい。バリウムイオン交換率は、ICP発光分光分析装置などを用いた測定により求めることができる。
ゼオライトは、Si原子及びAl原子が酸素を介して3次元に連なった構造をしている。ここで、Si原子は4価の陽イオンであり、Al原子は3価の陽イオンであるため、電荷を中性に保つためにAl原子の近傍に陽イオンとして、水素イオン、ナトリウムイオンなどが取り込まれている。本発明において、バリウムイオンで交換される前にゼオライトが取り込んでいた陽イオンの種類は特に限定はされない。
本発明においてゼオライト中のSi原子とAl原子との比(Si/Al)が10〜20であることが好ましい。ゼオライトのイオン交換能は、ゼオライト骨格中のSi原子とAl原子との比(Si/Al)に依存することが知られていて、様々な比(Si/Al)を有するゼオライトが存在する。ゼオライト中の陽イオンとイオン交換することによってバリウムイオンを導入する場合、比(Si/Al)が低い方が多量のバリウムイオンを導入できる。本発明においては、比(Si/Al)が16以下であることがより好ましい。
ゼオライトは、結晶構造型に応じてA型、X型、Y型、ZSM−5型、ZSM−11型などの名称が付されている。二酸化炭素の吸着性能の観点から本発明で用いられるゼオライトの結晶構造型がZSM−5型であることが好ましい。また、ZSM−5型ゼオライトの比(Si/Al)は、通常、10〜20の範囲にあり、この点からもZSM−5型であることが好ましい。
本発明で用いられるバリウムイオンで交換されたゼオライトの製造方法は特に限定されないが、一般的にバリウムのハロゲン化物、硝酸塩、水酸化物などが溶解したバリウムイオン含有水溶液にゼオライトを接触させる方法が採用される。中でも、水への溶解度の観点からバリウムのハロゲン化物、特に塩化物を用いることが好ましい。バリウムイオン含有水溶液とゼオライトとを接触させる際の温度や時間は特に限定はされないが、所望のイオン交換率を得る観点から80℃以上、1時間以上接触させることが好ましい。また、所望のイオン交換率を得る観点から、バリウムイオン含有水溶液とゼオライトとを繰り返し接触させたり、撹拌させたりすることも好ましい。そして、洗浄、乾燥させることによりバリウムイオンで交換されたゼオライトを得ることができる。
本発明の二酸化炭素の吸着方法は、上述したバリウムイオンで交換されたゼオライトを吸着材として用い、100Pa以下の圧力雰囲気下で当該吸着材と二酸化炭素とを接触させる方法である。ここで用いられる吸着材は、高真空下でも効率良く二酸化炭素を吸着することができるので、より低い圧力条件下で二酸化炭素を吸着させる場合に、特にメリットが大きい。したがって、吸着材と二酸化炭素とを接触させるときの圧力が、50Pa以下であることが好ましく、20Pa以下であることがより好ましい。
本発明の吸着方法において、吸着材に含まれている不純物を除去するために、二酸化炭素と接触させる前に当該吸着材を予め熱処理することが好ましい。これにより、吸着材が既に吸着している、酸素、窒素、二酸化炭素などのガス成分や水分を除去することができる。加熱温度は400〜600℃であることが好ましく、同時に減圧することが好ましい。減圧する際の圧力は10Pa以下とすることがより好ましい。
本発明の好適な実施態様は、二酸化炭素を吸着させる吸着材と当該吸着材を収容する外包材とを備えてなる真空断熱材であって、前記吸着材がバリウムイオンで交換されたゼオライトからなり、前記外包材の内部の圧力が100Pa以下であることを特徴とするものである。
本発明の真空断熱材において、吸着材がバリウムイオンで交換されたゼオライトからなることが重要である。当該吸着材としては、上述したバリウムイオンで交換されたゼオライトを使用することができる。
本発明の真空断熱材において、外包材の内部の圧力が100Pa以下であることも重要である。このような圧力とすることで優れた断熱性能を得ることができる。外包材の内部の圧力が100Paを超えると断熱性能が低下する。より優れた断熱効果を得る観点から50Pa以下であることが好ましく、20Pa以下であることがより好ましい。
また、上記外包材としては、真空断熱材の使用が想定される条件下(温度や圧力等)においても十分にガスバリア性を有し、内部を低圧に維持できるものを好適に使用することができる。中でも、取り扱い性の観点からフィルム状のものが好適である。また、上記外包材は、吸着材を収容した後に容易に封止可能な観点からヒートシール可能なものがより好適である。これらの条件を満たす外包材としては、ガスバリア性多層フィルムが挙げられる。
ガスバリア性多層フィルムとしては、ヒートシール層とガスバリア層を有するものが好適に用いられる。ヒートシール層は、加熱することによって融着することの可能な熱可塑性樹脂からなる層であり、最内層に配置される。これと積層されるガスバリア層は、金属箔、金属やセラミックスなどのバリア性薄膜が表面に形成されたプラスチックフィルム、あるいはガスバリア性樹脂からなるフィルムなどから構成される。バリア性薄膜が形成されたプラスチックフィルムとしては、アルミニウム蒸着フィルムなどが代表的である。ガスバリア性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン樹脂などが用いられ、これらのガスバリア性樹脂フィルムにバリア性薄膜を形成することも好ましい。さらに、ガスバリア層を保護するための保護層をガスバリア層の外側に配置することが好ましい。保護層は、ガスバリア性を保護するとともに、耐ピンホール性、耐摩擦性、難燃性、さらなるガスバリア性の向上のために設けられる層であり、通常プラスチックフィルムから構成される。
本発明の真空断熱材において、外包材には上記吸着材に加えて、当該真空断熱材の耐圧強度向上の観点からスペーサーとして芯材が収容されていることが好ましい。芯材としては、高い空隙率を有するものが好適であり、例えば、繊維の集合体、連続気泡体などを挙げることができる。本発明の真空断熱材において、上記二酸化炭素用の吸着材に加えて、窒素や酸素を吸着することの可能な吸着材を収容してもよいし、酸素吸収材として鉄粉などを収容してもよい。
また、本発明の真空断熱材の好適な製造方法は、上記吸着材を上記外包材に収容する工程と、該外包材の内部の圧力が100Pa以下になるまで減圧する工程と、上記外包材の開口を封止する工程とを備えるものである。
具体的には、真空チャンバー内に袋状の外包材を設置し、当該真空チャンバー内において、上記吸着材を外包材に収容する。このとき、当該吸着材に加えて、窒素や酸素を吸着可能な吸着材や芯材を収容してもよい。ここで用いられる外包材の形状は特に限定はされず、片貼袋、二方シール袋、三方シール袋、センターシール袋、ピロー袋などを挙げることができる。
そして、上記真空チャンバーに接続されている真空ポンプを駆動させ真空排気する。このとき、真空チャンバー内の圧力が100Pa以下になるまで減圧する。より優れた断熱性を有する真空断熱材を得るためには50Pa以下になるまで減圧することが好ましく、20Pa以下になるまで減圧することがより好ましい。その後、外包材の開口部をシールすることにより真空断熱材を得ることができる。
本発明の真空断熱材は、冷蔵庫、電気ポット、温水器などの電化製品、外壁などの住宅建材、クーラーボックス、ボトルケースなどの日用品、コンテナ、保冷車などの輸送機器等に好適に使用することができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
[バリウムイオンで交換されたゼオライトの調製]
ナトリウム型ZSM−5型ゼオライト(東ソー株式会社製、Si/Al=11.9)3gと0.5mol/LのBaCl水溶液100mLを混合し、80℃で1時間撹拌した後、得られた懸濁液を遠心分離し上澄み液を除去して固形分を得た。引き続き、当該固形分に0.5mol/LのBaCl水溶液100mLを加えて80℃で1時間撹拌した後、得られた懸濁液を遠心分離し上澄み液を除去して固形分を得た。このようにしてBaCl水溶液中で撹拌してから固形分を得る操作を10回繰り返した。得られた固形分を蒸留水で十分洗浄した後、真空デシケーターを用い室温で一晩乾燥させ、バリウムイオンで交換されたゼオライトを得た(以下、BaZSM−5型ゼオライトと称す)。得られたBaZSM−5型ゼオライトに含まれるバリウムイオンの量をICP発光分光分析装置により測定した結果、バリウムイオンの交換率は149%であった。
[二酸化炭素吸着等温線の測定]
得られたBaZSM−5型ゼオライトを、1.3mPa、600℃の条件下で4時間真空加熱処理した。引き続き、膜圧計を装着したガラス製の真空ラインを用いて、容量法により25℃で二酸化炭素の吸着等温線を測定した。ゼオライトを入れた容器に所定量の二酸化炭素を導入してゼオライトに吸着させて平衡圧力を求め、当該平衡圧力において1g当たりのゼオライトに吸着された二酸化炭素の体積(cm)を、標準温度圧力(S.T.P.:Standard Temperature and Pressure)での体積として求めた。引き続き、所定量の二酸化炭素を導入して平衡圧力を求める操作を繰り返し、平衡圧力ごとに吸着された体積をプロットし、一次吸着等温線を得た。
さらに、上記の一次吸着等温線測定に用いたゼオライトを、1.3mPa、25℃の条件下で4時間真空処理してから、一次吸着等温線測定と同様にして、二酸化炭素の吸着等温線の測定を行った。こうして得られた吸着等温線を二次吸着等温線と称す。
得られた結果を表1に示す。また、表1に示された数値について、横軸を平衡圧力、縦軸を吸着量としたグラフを図1及び図2に示す。図2は、図1における横軸の範囲を0〜100Paとしたグラフである。
Figure 2013244442
表1及び図2に示されるように、BaZSM−5型ゼオライトは、100Pa以下という低圧条件下においても効率よく二酸化炭素を吸着することができることがわかった。また、一次吸着等温線と二次吸着等温線の対比から、常温で減圧することによってBaZSM−5型ゼオライトに吸着された二酸化炭素を脱着することができるので、減圧操作による再利用が可能であることもわかった。

Claims (5)

  1. 吸着材を用いて二酸化炭素を吸着させる方法であって、前記吸着材がバリウムイオンで交換されたゼオライトからなり、100Pa以下の圧力雰囲気下で前記吸着材と二酸化炭素とを接触させることを特徴とする二酸化炭素の吸着方法。
  2. 前記ゼオライト中のSi原子とAl原子との比(Si/Al)が10〜20であり、バリウムイオン交換率が100〜200%である請求項1に記載の二酸化炭素の吸着方法。
  3. 前記ゼオライトの結晶構造型がZSM−5型である請求項1又は2に記載の二酸化炭素の吸着方法。
  4. 二酸化炭素を吸着させる吸着材と該吸着材を収容する外包材とを備えてなる真空断熱材であって、前記吸着材がバリウムイオンで交換されたゼオライトからなり、前記外包材の内部の圧力が100Pa以下であることを特徴とする真空断熱材。
  5. 請求項4に記載の真空断熱材の製造方法であって、前記吸着材を前記外包材に収容する工程と、該外包材の内部の圧力が100Pa以下になるまで減圧する工程と、前記外包材の開口を封止する工程とを備えることを特徴とする真空断熱材の製造方法。
JP2012119007A 2012-05-24 2012-05-24 二酸化炭素の吸着方法及び真空断熱材 Active JP5971588B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012119007A JP5971588B2 (ja) 2012-05-24 2012-05-24 二酸化炭素の吸着方法及び真空断熱材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012119007A JP5971588B2 (ja) 2012-05-24 2012-05-24 二酸化炭素の吸着方法及び真空断熱材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013244442A true JP2013244442A (ja) 2013-12-09
JP5971588B2 JP5971588B2 (ja) 2016-08-17

Family

ID=49844646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012119007A Active JP5971588B2 (ja) 2012-05-24 2012-05-24 二酸化炭素の吸着方法及び真空断熱材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5971588B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2865444A4 (en) * 2012-06-25 2015-07-22 Panasonic Corp carbon dioxide adsorbent
CN113828274A (zh) * 2021-10-08 2021-12-24 中国地质科学院郑州矿产综合利用研究所 一种低压下吸附二氧化碳的BaSrNaLSX制备方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007238141A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 真空容器
JP2008232372A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Mitsubishi Electric Corp 真空断熱材とこの真空断熱材を用いた断熱構造体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007238141A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 真空容器
JP2008232372A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Mitsubishi Electric Corp 真空断熱材とこの真空断熱材を用いた断熱構造体

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6016007902; Sang Kompiang Wirawan & Derek Creaser: 'CO2 adsorption on silicalite-1 and cation exchanged ZSM-5 zeolites using a step change response meth' Microporous and Mesoporous Materials 91, 20060118, pp.196-205 *
JPN6016021342; Journal of Membrane Science Vol.360, 2010, p.284-291 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2865444A4 (en) * 2012-06-25 2015-07-22 Panasonic Corp carbon dioxide adsorbent
US9555391B2 (en) 2012-06-25 2017-01-31 Panasonic Corporation Carbon dioxide adsorbent
CN113828274A (zh) * 2021-10-08 2021-12-24 中国地质科学院郑州矿产综合利用研究所 一种低压下吸附二氧化碳的BaSrNaLSX制备方法
CN113828274B (zh) * 2021-10-08 2023-12-08 中国地质科学院郑州矿产综合利用研究所 一种低压下吸附二氧化碳的BaSrNaLSX制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5971588B2 (ja) 2016-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Chen et al. Porous cobalt (II)-imidazolate supramolecular isomeric frameworks with selective gas sorption property
EP3202712B1 (en) Method for preparing hydrophobic metal oxide-silica composite aerogel, and hydrophobic metal oxide-silica composite aerogel prepared thereby
CN105051442B (zh) 包含气体吸附件的隔热体
CN103097018B (zh) 片状气体吸附剂和使用其的绝热体
CN102348501B (zh) 具有吸气材料的真空绝缘单元
WO2006080416A1 (ja) 断熱体
Cabello et al. A rapid microwave-assisted synthesis of a sodium–cadmium metal–organic framework having improved performance as a CO 2 adsorbent for CCS
JP6114928B1 (ja) 気体吸着材、及び気体吸着材を備えた真空断熱材
JP5971588B2 (ja) 二酸化炭素の吸着方法及び真空断熱材
Liu et al. New amine-functionalized cobalt cluster-based frameworks with open metal sites and suitable pore sizes: multipoint interactions enhanced CO 2 sorption
JP6726842B2 (ja) 断熱体
JP2012217942A (ja) 気体吸着材、及びそれを用いた真空断熱材
CN105435732B (zh) 真空绝热板用吸气剂及真空绝热板
JP2008208844A (ja) 真空断熱箱体
JP2006207701A (ja) 断熱体、及び冷凍・冷蔵機器もしくは冷熱機器
JP6105580B2 (ja) 二酸化炭素吸着材
JP2008064135A (ja) 断熱体
JP7713239B2 (ja) ガス吸着剤、その製造方法及び真空断熱材
JP2009281523A (ja) 真空断熱箱体
JP2024074145A (ja) ガス吸着剤、その製造方法及び真空断熱材
KR20160057342A (ko) 가스 흡착재료, 및 이를 이용한 진공단열재
JP4779687B2 (ja) 真空断熱箱体
JPWO2019021359A1 (ja) 真空断熱材、断熱箱および真空断熱材の製造方法
JP2008208846A (ja) 断熱体
Jänchen et al. Properties of a novel binderless y-type zeolite for thermal adsorption storage applications

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150407

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160701

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5971588

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250