JP2013243202A - 半導体発光素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高キャリア濃度で金属との接触抵抗が低く、かつ金属の半導体中への拡散が抑制され、光取り出し効率及び発光効率に優れた半導体発光装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板上に各々が組成(AlyGa1-y)xIn1-xPを有するn型半導体層、活性層及びp型半導体層、炭素ドープGa1-zInzPコンタクト層を成長する工程と、開口部を有する誘電体層をコンタクト層上に形成する工程と、誘電体層及び開口部上に金属電極層を形成する工程と、金属電極層上に第1の接合金属層を形成する工程と、開口部から露出するコンタクト層と金属電極層とのオーミックコンタクトを形成する熱処理工程と、支持基板上に第2の接合金属層が形成された支持体を用い、第1及び第2の接合金属層を熱圧着により接合する工程と、を有する。コンタクト層のキャリア濃度が5×1019cm-3以上であり、熱処理工程の温度が400℃以下である。
【選択図】図6
【解決手段】半導体基板上に各々が組成(AlyGa1-y)xIn1-xPを有するn型半導体層、活性層及びp型半導体層、炭素ドープGa1-zInzPコンタクト層を成長する工程と、開口部を有する誘電体層をコンタクト層上に形成する工程と、誘電体層及び開口部上に金属電極層を形成する工程と、金属電極層上に第1の接合金属層を形成する工程と、開口部から露出するコンタクト層と金属電極層とのオーミックコンタクトを形成する熱処理工程と、支持基板上に第2の接合金属層が形成された支持体を用い、第1及び第2の接合金属層を熱圧着により接合する工程と、を有する。コンタクト層のキャリア濃度が5×1019cm-3以上であり、熱処理工程の温度が400℃以下である。
【選択図】図6
Description
本発明は、成長基板上に成長した半導体層を支持基板に貼り合わせた後、成長基板を除去して形成される半導体発光素子の製造方法、特に、AlGaInP系の発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)の製造方法に関する。
発光ダイオード(LED)の高効率化、高輝度化のため、成長基板(又は仮基板)上に成長した半導体発光積層体を、反射ミラーを介して導電性の支持基板(又は永久基板)に貼り合わせ、その後、成長基板を除去した構成のLED(貼合せ構造又はボンディング構造)が採用されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
例えば、AlGaInP系LEDにおいて、AlGaInP系半導体積層体をSiやGeなどの不透明支持基板に接合する場合、半導体積層体と接合金属層の間に誘電体層(例えば、SiO2層)及び電極金属層を設けて反射ミラーが構成される。また、誘電体層の一部を除去し、半導体積層体と電極金属層との電気的接触を得ている。
かかる構造のLEDの光取り出し効率向上のためには、誘電体層の面積をできるだけ大きくすることが必要であるが、その分、半導体と金属との接触面積が低減し、接触抵抗が増大する。一方、発光効率向上のためには、半導体と金属との接触抵抗を低減して動作電圧を低減することが重要になるが、半導体と金属との接触面積を低減すると接触抵抗が増大するという問題がある。半導体と金属との接触抵抗を低減するには、金属と接触する半導体層(コンタクト層)のキャリア濃度を高くする方法があるが、キャリア濃度の制御、高濃度ドーピング、ドーパントの拡散、成長阻害などの困難性を有している(例えば、特許文献3及び特許文献4)。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高キャリア濃度で金属との接触抵抗が低く、かつ金属の半導体中への拡散が抑制され、光取り出し効率及び発光効率に優れた半導体発光装置の製造方法を提供することにある。
本発明の製造方法は、半導体基板上に各々が組成(AlyGa1-y)xIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0≦y≦1.0)を有するn型半導体層、活性層及びp型半導体層を成長し、p型半導体層上に炭素ドープのGa1-zInzPコンタクト層(0≦z≦0.1)を成長するステップと、
コンタクト層が露出する開口部を有する誘電体層をコンタクト層上に形成するステップと、
誘電体層及び上記開口部上に金属電極層を形成するステップと、
金属電極層上に第1の接合金属層を形成するステップと、
上記開口部から露出するコンタクト層と金属電極層とのオーミックコンタクトを形成する熱処理を行うステップと、
支持基板上に第2の接合金属層が形成された支持体を用い、第1の接合金属層及び第2の接合金属層を熱圧着により接合するステップと、を有し、
コンタクト層のキャリア濃度が5×1019cm-3以上であり、上記熱処理の温度が400℃以下であることを特徴としている。
コンタクト層が露出する開口部を有する誘電体層をコンタクト層上に形成するステップと、
誘電体層及び上記開口部上に金属電極層を形成するステップと、
金属電極層上に第1の接合金属層を形成するステップと、
上記開口部から露出するコンタクト層と金属電極層とのオーミックコンタクトを形成する熱処理を行うステップと、
支持基板上に第2の接合金属層が形成された支持体を用い、第1の接合金属層及び第2の接合金属層を熱圧着により接合するステップと、を有し、
コンタクト層のキャリア濃度が5×1019cm-3以上であり、上記熱処理の温度が400℃以下であることを特徴としている。
以下においては、本発明の好適な実施例について説明するが、これらを適宜改変し、組合せてもよい。また、以下の説明及び添付図面において、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符を付して説明する。
図1は、本発明の実施例1の方法により製造された発光装置10を模式的に示す断面図である。発光装置10は、半導体構造層11と支持基板31とが接合層41を介して接合された構造を有するAlGaInP系の発光ダイオード(LED)である。
より詳細には、半導体構造層(LED構造層)11は、n型の第1の半導体層12と、発光層14と、p型の第2の半導体層16及びp型のコンタクト層17からなる半導体構造層11を有する。
また、コンタクト層17上にはSiO2又はSiN等の透明絶縁体からなる誘電体層20が形成され、誘電体層20上には金属電極層21が形成されている。そして、誘電体層20及び金属電極層21の積層構造によって、発光層14からの光を反射する反射層が構成されている。また、誘電体層20には開口部が設けられ、当該開口部において金属電極層21とコンタクト層17との電気的接触(コンタクト)がとられている。
[発光装置10の製造方法]
実施例1による発光装置10の製造方法について、AlGaInP系の発光ダイオード(LED)の場合を例に以下に詳細に説明する。図2(a)〜(c)及び図3(a)、(b)は、実施例1の発光装置10の製造方法を模式的に示す断面図である。
実施例1による発光装置10の製造方法について、AlGaInP系の発光ダイオード(LED)の場合を例に以下に詳細に説明する。図2(a)〜(c)及び図3(a)、(b)は、実施例1の発光装置10の製造方法を模式的に示す断面図である。
MOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いて結晶成長を行い、半導体構造層11を形成した。III族有機金属原料としてTMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)、TMI(トリメチルインジウム)を用い、V族原料としてPH3(ホスフィン)を用いた。また、n型ドーパントはSi(シリコン)とし、その原料としてSIH4(シラン)を、p型ドーパントはMg(マグネシウム)とし、その原料としてCp2Mg(ビスシクロペンタジエニルマグネシウム)を用いた。なお、p型コンタクト層のドーパントは炭素(C)とし、その原料としてCBr4(テトラブロモカーボン)を用いた。キャリアガスとしては水素(H2)を用い、成長圧力は10kPa(Pa:パスカル)の減圧下で成長を行った。また、V/III比は30〜300、AlGaInP系半導体層の成長温度は680℃、Mgドープ電流拡散層の成長温度は750℃であった。また、成長基板10Aとして、(100)面から15°傾斜した(オフ角が15°)のn型GaAs基板を用いた。また、
より詳細には、図2(a)に示すように、GaAs成長基板10Aの(100)面上に、半導体構造層(LED構造層)11をエピタキシャル成長した。具体的には、厚さが3μm(マイクロメートル)でSiドープ(キャリア濃度1×1018 cm-3)の(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pからなるn型電流拡散層12A、厚さが0.5μmでSiドープ(キャリア濃度2×1017 cm-3)のAl0.5In0.5Pからなるnクラッド層12Bをこの順で順次エピタキシャル成長した。n型電流拡散層12A及びnクラッド層12Bにより第1の半導体層12が構成される。第1の半導体層12上に、(Al0.1Ga0.9)0.5In0.5P量子井戸層(層厚:10nm)及び(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5P障壁層(層厚:10nm)が20周期形成された多重量子井戸(MQW)からなる活性層14を成長した。また、活性層14上に、Mgドープ(キャリア濃度3×1017 cm-3)の(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pからなるpクラッド層16A(層厚:1μm)、Mgドープ(キャリア濃度2×1018 cm-3)のGaPからなるp型電流拡散層(層厚:1μm)16Bを成長した。pクラッド層16A及びp型電流拡散層16Bにより第2の半導体層12が構成される。さらに、p型電流拡散層16B上に、炭素(C)をドープしたGaPからなるpコンタクト層17を成長した。GaPコンタクト層17のキャリア濃度は、1×1019〜5×1020cm-3、層厚は5〜100nmとした。
より詳細には、図2(a)に示すように、GaAs成長基板10Aの(100)面上に、半導体構造層(LED構造層)11をエピタキシャル成長した。具体的には、厚さが3μm(マイクロメートル)でSiドープ(キャリア濃度1×1018 cm-3)の(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pからなるn型電流拡散層12A、厚さが0.5μmでSiドープ(キャリア濃度2×1017 cm-3)のAl0.5In0.5Pからなるnクラッド層12Bをこの順で順次エピタキシャル成長した。n型電流拡散層12A及びnクラッド層12Bにより第1の半導体層12が構成される。第1の半導体層12上に、(Al0.1Ga0.9)0.5In0.5P量子井戸層(層厚:10nm)及び(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5P障壁層(層厚:10nm)が20周期形成された多重量子井戸(MQW)からなる活性層14を成長した。また、活性層14上に、Mgドープ(キャリア濃度3×1017 cm-3)の(Al0.7Ga0.3)0.5In0.5Pからなるpクラッド層16A(層厚:1μm)、Mgドープ(キャリア濃度2×1018 cm-3)のGaPからなるp型電流拡散層(層厚:1μm)16Bを成長した。pクラッド層16A及びp型電流拡散層16Bにより第2の半導体層12が構成される。さらに、p型電流拡散層16B上に、炭素(C)をドープしたGaPからなるpコンタクト層17を成長した。GaPコンタクト層17のキャリア濃度は、1×1019〜5×1020cm-3、層厚は5〜100nmとした。
なお、以下においては、第1の半導体層12がn型電流拡散層12A及びnクラッド層12Bが構成され、第2の半導体層12がpクラッド層16A及びp型電流拡散層16Bが構成されている場合を例に説明するが、第1の半導体層12及び/又は第2の半導体層12は、さらに他の半導体層を含んでいてもよい。例えば、当該半導体層には、キャリア注入層、キャリアオーバーフロー防止のための障壁層、オーミック接触性向上のためのコンタクト層、バッファ層などが含まれていてもよい。あるいは第1の半導体層12及び/又は第2の半導体層が単層で構成されていてもよい。
次に、図2(b)に示すように、GaPコンタクト層17上にスパッタにより誘電体層(SiO2)の成膜を行った。次に、フォトリソグラフィによりパターニングを行い、SiO2膜の一部をエッチングにより除去し、開口部20Aが設けられた誘電体層20を形成した。その後、スパッタによりコンタクト金属(AuZn)からなる金属電極層21を蒸着した。金属電極層21の蒸着により誘電体層20の開口部20Aは埋められ、当該開口部20A(すなわち、コンタクト部)において金属電極層21の金属電極層21とコンタクト層17との電気的接触(コンタクト)がとられる。
次に、金属電極層21上にバリアメタル層として、TaN層22、TiW層23、TaN層24の成膜を順次行った。次に、窒素雰囲気下で熱処理(合金化処理)を行った。合金化処理の温度条件等については後に詳述する。なお、コンタクト層17と電極層21が接触するコンタクト部の接触面積は素子面積の5%、すなわち開口部20Aが占める面積は誘電体層20及び開口部20Aの全体の面積の5%とした。次に、スパッタにより、TaN層24上に半田吸収層(Sn吸収層)として機能するNi層26を成膜し、Ni層26上に濡れ性向上層として機能するAu層27の成膜を行った。すなわち、電極層21上に形成した金属層22〜27により第1の接合金属層28が構成されている。なお、電極層21の金属層、第1の接合金属層28の成膜はスパッタ法に限らず、例えば抵抗加熱蒸着、電子ビーム(EB)蒸着法などを適宜用いることができる。かかる工程により、半導体発光体29の形成が完了する。
次に、図2(c)に示すように、半導体発光体29と貼り合わせを行う支持体30を形成した。例えばシリコン(Si)からなる支持基板31の表面及び裏面に、それぞれPt(白金)層33、32をスパッタにより形成した。支持基板(Si基板)31には、例えばホウ素が3×1018 cm-3以上ドーピングされている。次に、Pt層33上にスパッタによりTi層34、半田吸収層(Sn吸収層)として機能するNi層35、濡れ性向上層として機能するAu層36、半田層であるAuSn層37をこの順で順次形成した。なお、上記した半田吸収層(Sn吸収層)はNiに限らず、例えばPt又はPd(パラジウム)などであってもよい。すなわち、支持基板31上に形成した金属層33〜37により第2の接合金属層38が形成されている。また、これらの金属層の成膜はスパッタ法に限らず、例えば抵抗加熱蒸着、電子ビーム(EB)蒸着法などを適宜用いることができる。
次に、図3(a)に示すように、半導体発光体29の第1の接合金属層28の最表面層であるAu層27と、支持体30の第2の接合金属層38の最表面層であるAuSn層37とを対向させて密着し、窒素雰囲気下で熱圧着した。熱圧着の条件は、例えば、圧力が約1MPa(メガパスカル)、温度が320℃〜370℃、圧着時間が約10分間である。ここで、熱圧着の温度は400℃以下であり、好ましくは、オーミック接触を得るための熱処理温度(後述する合金化温度)以下である。この熱圧着によって、AuSn層37が溶融し、Au層27及びAu層36のAu並びにNi層26及びNi層35のNiが、溶融しているAuSn層37に溶解する。更に、Au層27、Au層36及びAuSn層37のAu及びSnが、Ni層(Sn吸収層)26及びNi層(Sn吸収層)35に拡散して吸収される。更に、図3(b)に示すように、溶融したAuSn層37が固化することにより、AuSnNiかなる接合層40が形成される。次に、アンモニア水と過酸化水素水との混合液を用いたウェットエッチングにより、GaAs基板10Aを除去した。なお、GaAs基板10Aの除去は、ドライエッチング、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)、機械的研削などによって行われても良い。
GaAs基板10Aを除去することにより第1の半導体層12の表面、すなわちn型電流拡散層12Aの表面が露出する。光取り出し効率向上のため、n型電流拡散層12Aの表面に凹凸形状の光取り出し構造45を形成した。光取り出し構造45は、n型電流拡散層12Aの異方性ウェットエッチングにより形成することができる。あるいは、光取り出し構造45は、フォトリソグラフィ、電子線リソグラフィ、電子線(EB)描画装置、ナノインプリント、レーザ露光法等により形成したレジストをマスクパターンとしたエッチングにより形成することができる。また、n型電流拡散層12Aの表面の一部にn電極43を形成し、LEDデバイス構造を形成した。なお、支持基板31の裏面に形成されたPt(白金)層32がp電極として機能する。
[GaP層のドーピング]
前述のように、組成がGaPであるコンタクト層17に炭素(C)をドーピングするための材料として、CBr4(テトラブロモカーボン)を用いた。Mg材料のCp2Mg(ビスシクロペンタジエニルマグネシウムと同様にCBr4も常温で固体である。GaP層への炭素(C)のドーピングの検討のため、成長条件を変えてGaP層を成長した。
前述のように、組成がGaPであるコンタクト層17に炭素(C)をドーピングするための材料として、CBr4(テトラブロモカーボン)を用いた。Mg材料のCp2Mg(ビスシクロペンタジエニルマグネシウムと同様にCBr4も常温で固体である。GaP層への炭素(C)のドーピングの検討のため、成長条件を変えてGaP層を成長した。
炭素(C)はIV族元素であり、V族サイトを置換することにより、p型不純物として働く。まず初めに、CBr4の供給量を10μmol/minとし、MgドープGaP電流拡散層16Bと同じ成長温度(すなわち、750℃)及びV/III比を100として成長を行ったところ、p型導電性を示さなかった。すなわち、Mgドーピングの場合と同じ条件ではp型導電性が得られないことが分かった。前述したように、炭素(C)はV族サイトを置換することにより、p型不純物として働くので、V族原料であるホスフィンの供給量、すなわち、V/III比を制御して成長を行い、キャリア濃度の検討を行った。具体的には、CBr4の供給量を10μmol/min、成長温度685℃とし、V/III比を変化させて、キャリア濃度を調べた。なお、Mgドーピングの場合よりも成長温度を低く設定したのは、カーボンの取り込み効率をよくするためである。
図4は、V/III比とキャリア濃度の関係を示す。V/III比を2〜25の範囲で変化させた。なお、以下に説明する図において、Enは指数表記であり、例えば、5E20は5×1020を表している。V/III比を小さくしていくと、キャリア濃度は大きくなり、V/III比=2では1×1019cm-3のキャリア濃度が得られた。しかし、動作電圧低減のためには、さらにキャリア濃度を増加させることが好ましい。
そこで、V/III比=2として、成長温度の検討を行った。成長温度を、550〜685℃の範囲で変化させた。図5に成長温度とキャリア濃度の関係を示す。成長温度を低減することによってキャリア濃度が増加することが分かった。具体的には、成長温度を550℃に下げることによって、5×1020cm-3のキャリア濃度を得ることが可能となった。さらに成長温度を下げると、GaP成長ができないため、成長温度は550℃以上630℃以下が好ましい。また、V/III比をさらに下げると、GaP層の表面状態(モフォロジ)が悪化するため、V/III比は2以上が良いことが分かった。MgやZnを用いた場合、このようなV/III比、成長温度では良い結晶を得ることができない。本実施例によれば、成長温度を下げることにより、V/III比が5でも、5×1019cm-3が得られている。よって、成長温度は、550〜685℃の範囲で、V/III比が2ないし5の範囲であれば、キャリア濃度5×1019〜5×1020cm-3を得ることができることが分かった。
[LED構造の作製及び接触抵抗]
次に実際にLED構造を作製し、炭素ドープGaPコンタクト層17の層厚、キャリア濃度を変化させて接触抵抗について検討した。AlGaInP系半導体層、すなわちAlGaInP電流拡散層層12A、AlInP層クラッド層12B、AlGaInP系活性層14及びAlGaInPクラッド層層16Aの成長温度を680℃とし、MgドープGaP電流拡散層16Bの成長温度を750℃とし、炭素ドープGaPコンタクト層17の成長温度を600℃としてエピタキシャル成長を行った。
次に実際にLED構造を作製し、炭素ドープGaPコンタクト層17の層厚、キャリア濃度を変化させて接触抵抗について検討した。AlGaInP系半導体層、すなわちAlGaInP電流拡散層層12A、AlInP層クラッド層12B、AlGaInP系活性層14及びAlGaInPクラッド層層16Aの成長温度を680℃とし、MgドープGaP電流拡散層16Bの成長温度を750℃とし、炭素ドープGaPコンタクト層17の成長温度を600℃としてエピタキシャル成長を行った。
また、炭素ドープGaPコンタクト層17の層厚は50nmとし、キャリア濃度を1×1019〜5×1020cm-3とした。このように形成したサンプルのコンタクト層17上にAuZnを真空蒸着法により蒸着し、オーミック接触を得るための熱処理(合金化)を行って接触抵抗を調べた。
図6は、熱処理温度(合金化温度)に対する接触抵抗(Ωcm2)を示している。なお、GaPコンタクト層17のキャリア濃度が5×1019及び1×1019cm-3の場合について示している。熱処理温度が500℃の場合、キャリア濃度が5×1019cm-3以上では、接触抵抗はおよそ1×10-6Ωcm2以下となり良好な値を得ることができた。一方、キャリア濃度が1×1019cm-3の場合では、2×10-5Ωcm2となり、一桁高い接触抵抗を示した。
GaPコンタクト層17のキャリア濃度が5×1019cm-3以上の場合では、熱処理温度を400℃及び350℃に低減しても、接触抵抗は約1×10-6Ωcm2以下を維持した。しかし、キャリア濃度が1×1019cm-3の場合、熱処理温度では400℃以下では急激に接触抵抗が大きくなることが分かった。具体的には、熱処理温度が400℃では接触抵抗は2×10-4Ωcm2と大きくなり、350℃では1Ωcm2(=1E+00Ωcm2)と接触抵抗が極めて大きくなることが分かった。
これは、キャリア濃度が低い場合、熱処理温度(合金化温度)が低いと、オーミックコンタクトを得るための不純物の拡散が減少するため、接触抵抗が大きくなるからと考えられる。一方、キャリア濃度が5×1019cm-3以上では、熱処理温度が低く、不純物の拡散が少なくても、キャリア濃度が高いため接触抵抗は上昇しないと考えられる。前述のように、キャリア濃度が5×1019cm-3以上では熱処理温度が350℃と低い場合でも400℃以上の場合と同程度の接触抵抗が得られた。
[LED素子の評価]
次に、前述したSi基板を支持基板として用いた貼合せ構造の発光装置(LED素子)10(図1、実施例1)を製作した。また、比較例として、GaAs基板上に実施例1と同じ半導体構造層(LED構造層)91を形成したLED素子90を製作した。より詳細には、図7に示すように、LED素子90は、n−GaAs基板90A上にn型電流拡散層92A、nクラッド層92B、量子井戸活性層94、pクラッド層96A、p型電流拡散層96B、炭素(C)をドープしたGaPコンタクト層97をエピタキシャル成長した。なお、各層の結晶組成、層厚、キャリア濃度等は実施例1の場合と同じである。すなわち、比較例のLED素子90における半導体構造層91は、実施例1の半導体構造層11と同じ層構造を有する。また、GaPコンタクト層97上には第1の電極(p電極)98を、n−GaAs基板90Aの裏面には第2の電極(n電極)99を形成した。なお、実施例1及び比較例のGaPコンタクト層17、97の層厚は50nmとし、キャリア濃度は1×1019cm-3及び5×1019cm-3とした各2種類のサンプルを製作した。
次に、前述したSi基板を支持基板として用いた貼合せ構造の発光装置(LED素子)10(図1、実施例1)を製作した。また、比較例として、GaAs基板上に実施例1と同じ半導体構造層(LED構造層)91を形成したLED素子90を製作した。より詳細には、図7に示すように、LED素子90は、n−GaAs基板90A上にn型電流拡散層92A、nクラッド層92B、量子井戸活性層94、pクラッド層96A、p型電流拡散層96B、炭素(C)をドープしたGaPコンタクト層97をエピタキシャル成長した。なお、各層の結晶組成、層厚、キャリア濃度等は実施例1の場合と同じである。すなわち、比較例のLED素子90における半導体構造層91は、実施例1の半導体構造層11と同じ層構造を有する。また、GaPコンタクト層97上には第1の電極(p電極)98を、n−GaAs基板90Aの裏面には第2の電極(n電極)99を形成した。なお、実施例1及び比較例のGaPコンタクト層17、97の層厚は50nmとし、キャリア濃度は1×1019cm-3及び5×1019cm-3とした各2種類のサンプルを製作した。
前述のように、貼合せ構造のLED素子10では、半導体構造層11と接合金属層の間に誘電体層20が設けられ、誘電体層20の一部を除去し、半導体積層体11と金属電極層21との電気的接触を得ている。しかし、光取り出し効率向上のため誘電体層20の面積をできるだけ大きく(すなわち、半導体と金属との接触面積を低減)することが行われる。基板上に半導体構造層を形成し、半導体構造層表面から光を取り出す比較例の構造のLED素子においては、一般に、貼り合わせ構造のLED素子よりも半導体と金属との接触面積(コンタクト面積)は大きい。具体的には、比較例の構造のLED素子においては、半導体と金属との接触面積は素子面積の、例えば25%程度であるが、貼合せ構造のLED素子では、光取り出し効率向上のためコンタクト面積はその半分以下になってしまう。例えば、貼合せ構造のLED素子においては、コンタクト面積は素子面積の、例えば3〜15%程度とされる。実施例1のLED素子10においては、上記したように、コンタクト層17と電極層21が接触するコンタクト部の接触面積は素子面積の5%とした。また、比較例のLED素子90においては、コンタクト面積は素子面積の25%とした。なお、実施例1及び比較例のLED素子10、90の製作において、熱処理(合金化)温度を400℃とした。
実施例1のLED素子10及び比較例のLED素子90をステムに搭載し、ワイヤーボンディングによる配線を行った。下記の表1は、実施例1及び比較例のLED素子サンプルを駆動電流20mAで駆動した場合の動作電圧Vf(@20mA)を示している。
表1に示すように、比較例のLED素子90では、炭素ドープのコンタクト層97のキャリア濃度が1×1019cm-3及び5×1019cm-3の場合、それぞれ動作電圧は1.95V、1.90Vであった。一方、コンタクト面積がLED素子90の1/5である実施例1のLED素子10でも、コンタクト層17のキャリア濃度が1×1019cm-3及び5×1019cm-3の場合、それぞれ動作電圧は2.00V、1.92Vと、比較例のLED素子90と大きな違いは見られなかった。
また、図8は、実施例1のLED素子サンプルの駆動電流Idに対する動作電圧Vdの変化を示している。なお、熱処理(合金化)温度を400℃としたLED素子サンプルについて示している。駆動電流Idが20mA程度の低電流駆動領域では、キャリア濃度が1×1019cm-3及び5×1019cm-3と異なってもLED素子の動作電圧Vdに大きな変化は見られないが、駆動電流Idの増大に伴い、コンタクト層17のキャリア濃度の違いにより動作電圧Vdには大きな差が現れた。このような動作電圧の増大は、LEDの効率低下の原因となる。すなわち、動作電圧は低いほうがLEDの効率は高く、エネルギー変換効率がよい。GaAs基板上に作製され電極を具備した比較例のLED装置では、大電流駆動領域(例えば、100mAを超える電流域)で使用されることが無いため、問題とならない。しかしGaAs基板を剥離してより大きな熱伝導率のSi基板を貼り合わせた実施例1の貼合せ構造のLED装置では、大電流駆動領域での使用が期待される。従って、動作電圧の上昇は大きな問題となる。動作電圧の上昇はLED装置で発生する熱がより多くなることであり、これは効率の低下を招くからである。
すなわち、貼合せ構造のLED素子10の効率を向上するには、内部量子効率の向上に加え、動作電圧の低減が重要である。動作電圧を低減するためには、コンタクト金属との接触抵抗を下げることが重要になる。しかしながら、前述したように、貼合せ構造の場合には半導体層と金属との接触面積が小さくなってしまうため、比較例の構造における半導体層のキャリア濃度(例えば、1×1019cm-3程度)では動作電圧が上昇してしまう。特に、高出力の半導体発光装置では、高い電流値で駆動するため、接触面積の減少による動作電圧の上昇の影響はさらに顕著になる。
一方、金属との接触抵抗を下げるためには、金属と接触する半導体層のキャリア濃度を高くする必要がある。しかしながら、ドーパントとしてMgやZnを用いた場合(例えば、特許文献3及び4)、1×1018〜1×1019cm-3程度までの範囲でしかキャリア濃度を制御することができず、キャリア濃度が5×1019cm-3を超えるものの作製は難しい。さらに、これらのドーピング材料を多量に添加した場合、成長炉内に残留するメモリー効果や、Znに関しては拡散係数が大きくAlGaInP層中で拡散しやすく、意図しない部分(活性層など)に拡散することにより、信頼性に悪影響を及ぼす、などの問題がある。さらに、高濃度ドーピングのために多量に不純物を添加するため、成長が阻害され表面に凹凸ができるなどの不具合が発生しやすい。 次に、実施例1の貼合せ構造において、金属と半導体層とのコンタクトをとるための熱処理温度、すなわち合金化温度が400℃の場合との比較のため、合金化温度を500℃とした場合の金属−半導体界面の評価を行った。図9に、熱処理温度が500℃の場合(図、左側)及び400℃の場合(図、右側)のコンタクト金属と半導体の界面の断面SEM(Scanning Electron Microscope)像を対比して示す。また、図10(a)、(b)は、それぞれ熱処理温度が500℃の場合、400℃の場合の二次イオン質量分析(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)による深さ方向プロファイルを示している。これらの図から、熱処理温度が500℃の場合では、金属層から金属(Au,Sn)が半導体層(CドープGaP層)中に拡散していることが分かる(図9中、破線の円内、図10(a))。また、コンタクト金属層である電極層21と接合層であるSn含有層(AuSn層37)との間に、上記したバリアメタル層やSn吸収層が設けられていても、Sn含有層からSnが半導体層中に拡散していることが分かる。一方、熱処理温度が400℃の場合では、電極層21や接合層の金属の半導体層中への拡散は見られなかった(図9、図10(b))。
一方、金属との接触抵抗を下げるためには、金属と接触する半導体層のキャリア濃度を高くする必要がある。しかしながら、ドーパントとしてMgやZnを用いた場合(例えば、特許文献3及び4)、1×1018〜1×1019cm-3程度までの範囲でしかキャリア濃度を制御することができず、キャリア濃度が5×1019cm-3を超えるものの作製は難しい。さらに、これらのドーピング材料を多量に添加した場合、成長炉内に残留するメモリー効果や、Znに関しては拡散係数が大きくAlGaInP層中で拡散しやすく、意図しない部分(活性層など)に拡散することにより、信頼性に悪影響を及ぼす、などの問題がある。さらに、高濃度ドーピングのために多量に不純物を添加するため、成長が阻害され表面に凹凸ができるなどの不具合が発生しやすい。 次に、実施例1の貼合せ構造において、金属と半導体層とのコンタクトをとるための熱処理温度、すなわち合金化温度が400℃の場合との比較のため、合金化温度を500℃とした場合の金属−半導体界面の評価を行った。図9に、熱処理温度が500℃の場合(図、左側)及び400℃の場合(図、右側)のコンタクト金属と半導体の界面の断面SEM(Scanning Electron Microscope)像を対比して示す。また、図10(a)、(b)は、それぞれ熱処理温度が500℃の場合、400℃の場合の二次イオン質量分析(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)による深さ方向プロファイルを示している。これらの図から、熱処理温度が500℃の場合では、金属層から金属(Au,Sn)が半導体層(CドープGaP層)中に拡散していることが分かる(図9中、破線の円内、図10(a))。また、コンタクト金属層である電極層21と接合層であるSn含有層(AuSn層37)との間に、上記したバリアメタル層やSn吸収層が設けられていても、Sn含有層からSnが半導体層中に拡散していることが分かる。一方、熱処理温度が400℃の場合では、電極層21や接合層の金属の半導体層中への拡散は見られなかった(図9、図10(b))。
なお、熱処理温度が400℃のSIMSプロファイル(図10(b))において、半導体層と金属層の界面からAuが僅か(0.2μm程度)半導体層中に侵入しているように見える。しかし、界面から急峻にSIMS信号強度(濃度)が減少しており、その状態は熱処理温度が500℃の場合の場合とは明らかに異なると考えられる。すなわち、熱処理温度が500℃の場合(図10(a))では、界面からAu及びSnが極めて高い濃度かつ緩やかな傾斜でコンタクト層17中に侵入しており、接合層からも金属(Au及びSn)がコンタクト層17中に拡散している。
貼合せ構造のLED素子の場合、貼り合わせ金属層には電気伝導に加えて、貼り合わせのための機能と金属の拡散を防ぐバリア効果とを持たせなければならない。貼り合わせに用いた金属が熱処理により半導体中に拡散すると、輝度劣化の原因となるため、金属の拡散は抑制しなければならない。前述のように、実施例1のLED素子10をステムに搭載し、駆動電流20mAで駆動した場合の動作電圧Vfは1.92Vであった。このことは合金温度が400℃でも問題ないことを示している。
さらに、熱処理温度が400℃及び500℃と異なる2種類の実施例1のLED素子10をステムに搭載し、ワイヤーボンディングをした後、樹脂モールドを行い、LEDランプを作製した。作製したLEDランプについて150mAの通電試験を行ったところ、熱処理温度が500℃の場合、通電により輝度が減少していくのに対し、熱処理温度が400℃の場合は通電による輝度の変化はほとんどないことが分かった。これは、合金化により、接合層の金属が半導体層中に拡散し、通電によって輝度劣化が起こっているからと考えられる。このことは、上記したSEM像からも推察できる。すなわち、カーボンドープGaPコンタクト層17により、動作電圧を上昇させることなく、熱処理(合金化)温度を下げることができ、さらにそれにより信頼性が改善されることを示している。
以上、説明したように、コンタクト層17のキャリア濃度が5×1019cm-3以上であり、当該熱処理温度が400℃以下であれば、接合層の金属の半導体中への拡散が抑制されたオーミックコンタクトが得られることが分かった。なお、当該熱処理温度は、コンタクト層17の半導体と金属電極層21の金属とが合金化し、オーミックコンタクトを形成する温度(合金化温度)以上であればよく、350℃以上であることが好ましい。
上記実施例では炭素ドープGaPコンタクト層17のキャリア濃度が5×1019cm-3の場合に良好な特性を有することを示したが、キャリア濃度がそれ以上であっても同様な良好な特性を得ることは明らかである。また、表面状態(モフォロジ)に鑑みると、キャリア濃度の上限は5×1020cm-3程度である。
また、上記実施例ではクラッド層や活性層にAlGaInP層を用いているが、GaAs基板に格子整合する条件で作製されている。GaAsに格子整合する条件は成長する温度によって異なる。GaAs基板に格子整合するためには、(AlyGa1-y)xIn1-xP のxを調整すれば良い。500℃〜700℃の温度範囲で成長する場合は、(AlyGa1-y)xIn1-xP の範囲は0.45≦x≦0.55となる。この範囲においても、本発明で得られたキャリア濃度と層厚を調整することにより、得られる効果は変わらない。活性層が量子井戸構造の場合、ウエル層およびバリア層については、臨界膜厚以下にすれば、GaAs基板に格子整合する必要はなく、この範囲でなくともよい。好ましいウエル層およびバリア層の組成範囲は、臨界膜厚を考慮すると、それぞれ(AlyGa1-y)xIn1-xP (0.4≦x≦0.6)、(AlyGa1-y)xIn1-xP (0≦x≦0.7)である。
さらに、上記実施例ではnクラッド層として、AlInPを用いたが、nクラッド層は、活性層に対して透明かつ電子を活性層に有効に閉じ込め得る組成であればよく、(AlyGa1-y)xIn1-xP (0.4≦x≦0.6、0≦y≦1.0)の範囲であれば良い。
また、n型導電性を得るために、ドーパントとしてSiH4(シラン)を用いた場合を例に説明したが、DeTe(ジエチルテルル)、もしくは、H2Se(セレン化水素)を用いてもよい。つまり、本発明の効果はn型不純物によって変わることはなく、n型層の不純物の種類に依存するものではなく、得られる効果は変わらない。また、nクラッド層の層厚に関しても、本発明に影響を与えるものではなく、上記した3μmに限定されるものではない。
本実施例では、赤色発光する量子井戸構造(ウエル層のAl組成10%)の場合を例に説明したが、ウエル層の層厚やウエル数を変更しても、pクラッド層および電流拡散層の構造を本発明の実施形態にすれば、本発明の効果を得ることができる。また、ウエル層のAl組成に関しても同様であり、Al組成を変更して、黄色発光(波長590nm)の素子や真紅発光素子(波長660nm)としても、本発明の効果は変わらない。基板のオフ角に関しても同様であり、オフ角、オフ方向の異なるGaAs基板を用いても同様の効果を得ることができる。なお、(100)面から4度オフしたn型GaAs基板を用いた場合においても同様の効果を確認している。
電流拡散層について、本実施例ではGaPを用いたが、Inを添加し、InGaPとした場合においても、電流拡散層が活性層に対して透明であればよく、本発明の効果に影響を与えるものではない。
また、上記実施例では、貼り合わせの基板としてSi(シリコン)を用いたが、他の永久基板(例えば銅、ガラス)に貼りあわせるタイプの発光装置にも有効である。電極の構造は、pn接合を介して活性層に電流を注入する構造であれば良く、上下に電極を配置する必要は無く、例えばフリップチップタイプの構造であっても良い。
10A 成長基板
11 半導体構造層
12A n型電流拡散層
12B nクラッド層
14 活性層
16A pクラッド層
16B p型電流拡散層
17 pコンタクト層
20A 開口部
20 誘電体層
21 金属電極層
11 半導体構造層
12A n型電流拡散層
12B nクラッド層
14 活性層
16A pクラッド層
16B p型電流拡散層
17 pコンタクト層
20A 開口部
20 誘電体層
21 金属電極層
Claims (8)
- 半導体基板上に各々が組成(AlyGa1-y)xIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0≦y≦1.0)を有するn型半導体層、活性層及びp型半導体層を成長し、前記p型半導体層上に炭素ドープのGa1-zInzPコンタクト層(0≦z≦0.1)を成長するステップと、
前記コンタクト層が露出する開口部を有する誘電体層を前記コンタクト層上に形成するステップと、
前記誘電体層及び前記開口部上に金属電極層を形成するステップと、
前記金属電極層上に第1の接合金属層を形成するステップと、
前記開口部から露出する前記コンタクト層と前記金属電極層とのオーミックコンタクトを形成する熱処理を行うステップと、
支持基板上に第2の接合金属層が形成された支持体を用い、前記第1の接合金属層及び前記第2の接合金属層を熱圧着により接合するステップと、を有し、
前記コンタクト層のキャリア濃度が5×1019cm-3以上であり、前記熱処理の温度が400℃以下であることを特徴とする発光素子の製造方法。 - 前記熱処理の温度は350℃以上かつ400℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記熱圧着の温度は前記熱処理の温度を超えないことを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記コンタクト層のキャリア濃度は5×1019cm-3以上でかつ5×1020cm-3以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1に記載の製造方法。
- 前記第1の接合金属層及び前記第2の接合金属層のうち少なくとも1はAuSn層を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1に記載の製造方法。
- 前記第1の接合金属層は前記金属電極層上に形成されたバリアメタル層を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1に記載の製造方法。
- 前記コンタクト層はMOCVD法により、V/III比が2ないし5の範囲で成長されたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1に記載の製造方法。
- 前記n型半導体層、活性層及びp型半導体層は、発光ダイオード構造層を構成していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1に記載の製造方法。
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2012
- 2012-05-18 JP JP2012114458A patent/JP2013243202A/ja active Pending
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