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JP2013212743A - シミュレータピストン - Google Patents

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JP2013212743A JP2012083303A JP2012083303A JP2013212743A JP 2013212743 A JP2013212743 A JP 2013212743A JP 2012083303 A JP2012083303 A JP 2012083303A JP 2012083303 A JP2012083303 A JP 2012083303A JP 2013212743 A JP2013212743 A JP 2013212743A
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Abstract

【課題】加工工数の低減を達成できるシミュレータピストンを提供する。
【解決手段】ストロークシミュレータに用いられるシミュレータピストン2aにおいて、鍛造により形成された筒部250および底板部260を備えて、有底筒状に形成されており、筒部250の内周表面並びに底板部260の内側表面および外側表面は、未加工の鍛造面にて構成され、筒部250の外周表面からなる摺動面は、切削加工された加工面にて構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ストロークシミュレータに用いられるシミュレータピストンに関する。
ブレーキペダルが踏み込まれたときの踏力を倍力する倍力装置の駆動源を電動モータとするブレーキ装置(電動ブレーキ装置)は広く知られている。このような電動ブレーキ装置には、運転者によって踏み込まれたブレーキペダルにブレーキ反力を擬似的に発生させるストロークシミュレータが備わっている(特許文献1参照)。
ストロークシミュレータには、ブレーキフルード(ブレーキ液)で作動する従来型のブレーキペダルと同様の操作感(操作フィーリング)を運転者に付与することが要求される。そこで、弾性係数の異なる2つの弾性部材が弾性変形して発生する弾性力(反力)をブレーキ反力としてブレーキペダルに付与する構成とし、ブレーキペダルの踏み込み操作量に応じて、2つの弾性部材のそれぞれから反力がブレーキペダルに付与されるストロークシミュレータが開示されている(特許文献2参照)。
弾性部材の反力は、弾性部材に接続されたシミュレータピストンをシリンダ内で摺動させてブレーキ液を流動させることで、ブレーキペダルに伝達される。シミュレータピストンはシリンダ内で移動するため、シミュレータピストンの外周面は、シリンダの内周面に対して摺動可能になるように滑らかな表面粗さを必要としていた。そのため、シミュレータピストンは切削加工にて形成されていた。
特開2007−210372号公報
従来のシミュレータピストンは、手間が大きい切削加工で部品全体を形成するため、多くの加工工数を要し、コストアップを招いてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、加工工数の低減を達成できるシミュレータピストンを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、ストロークシミュレータに用いられるシミュレータピストンにおいて、鍛造により形成された筒部および底板部を備えて、有底筒状に形成されており、前記筒部の内周表面並びに前記底板部の内側表面および外側表面は、未加工の鍛造面にて構成され、前記筒部の外周表面からなる摺動面は、切削加工された加工面にて構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、鍛造により筒部および底板部を形成しているので、容易に中空部を形成できる。さらに、表面精度が比較的低くても良い筒部の内周表面並びに底板部の内側表面および外側表面は未加工のままとし、加工が必要な摺動面のみを切削加工することで、加工工数を最小限に抑えることができる。
請求項2に係る発明は、前記底板部の外側表面の中央には、表面が未加工の鍛造面である突出部が形成されており、前記突出部の先端部は、先端側が縮径するテーパ状に形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、ストロークシミュレータの組立て作業が容易になる。
請求項3に係る発明は、前記突出部の先端に、外側凹部が形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、さらなるシミュレータピストンの軽量化を達成できる。また、シミュレータピストンは鍛造により形成されているので、鍛造型に外側凹部用の凸部を設けるだけで外側凹部が形成される。
請求項4に係る発明は、前記底板部の内側に、内側凹部が形成されていることを特徴とする。このような構成によれば、さらなるシミュレータピストンの軽量化を達成できる。また、シミュレータピストンは鍛造により形成されているので、鍛造型に内側凹部用の凸部を設けるだけで内側凹部が形成される。さらに、底板部の両面に凹部が形成される構造としたことで、鍛造を行い易くなる。
本発明によると、シミュレータピストンの加工工数の低減と軽量化を達成できる。
車両用ブレーキシステムを示した概略構成図である。 (a)はマスタシリンダ装置の側面図、(b)は同じく正面図である。 ハウジングの分解斜視図である。 ストロークシミュレータの概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るシミュレータピストンを示した断面図である。
(車両用ブレーキシステム全体の構成)
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るシミュレータピストンを備えたストロークシミュレータが適用された車両用ブレーキシステムの概略構成図である。
図1に示す車両用ブレーキシステムAは、原動機(エンジンやモータ等)の動作時に作動するバイ・ワイヤ(By Wire)式のブレーキシステムと、非常時や原動機の停止時などに作動する油圧式のブレーキシステムの双方を備えるものであり、ブレーキペダル(ブレーキ操作子)Pが踏み込み操作されるときの踏力によってブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ装置A1と、電動モータ(図示略)を利用してブレーキ液圧を発生させるモータシリンダ装置A2と、車両挙動の安定化を支援するビークルスタビリティアシスト装置A3(以下「液圧制御装置A3」という。)と、を備えている。マスタシリンダ装置A1、モータシリンダ装置A2および液圧制御装置A3は、別ユニットとして構成されており、外部配管を介して連通している。
車両用ブレーキシステムAは、エンジン(内燃機関)のみを動力源とする自動車のほか、モータを併用するハイブリッド自動車やモータのみを動力源とする電気自動車・燃料電池自動車などにも搭載することができる。
マスタシリンダ装置A1は、タンデム式のマスタシリンダ1と、ストロークシミュレータ2と、リザーバ3と、常開型遮断弁(電磁弁)4,5と、常閉型遮断弁(電磁弁)6と、圧力センサ7,8と、メイン液圧路9a,9bと、連絡液圧路9c,9dと、分岐液圧路9eとを備えている。
マスタシリンダ1は、ブレーキペダルPが踏み込み操作されるときの踏力をブレーキ液圧に変換して液圧を発生させる液圧発生手段であり、第一シリンダ穴11aの底壁側に配置された第一ピストン1aと、プッシュロッドRに接続された第二ピストン1bと、第一ピストン1aと第一シリンダ穴11aの底壁との間に配置された第一リターンスプリング1cと両ピストン1a,1bの間に配置された第二リターンスプリング1dとを備えている。第二ピストン1bは、プッシュロッドRを介してブレーキペダルPに連結されている。両ピストン1a,1bは、ブレーキペダルPの踏力を受けて摺動(変位)し、圧力室1e,1f内のブレーキ液を加圧する。圧力室1e,1fは、メイン液圧路9a,9bに通じている。
ストロークシミュレータ2は、擬似的な操作反力(ブレーキ反力)を発生してブレーキペダルPに付与する装置であり、第二シリンダ穴11b内を摺動して変位するシミュレータピストン2aと、シミュレータピストン2aを付勢する大小二つのリターンスプリング(第一リターンスプリング2b,第二リターンスプリング2c)を備えている。ストロークシミュレータ2は、メイン液圧路9aおよび分岐液圧路9eを介して圧力室1eに通じており、圧力室1eで発生したブレーキ液圧によって作動する。ストロークシミュレータ2の詳細は後記する。
リザーバ3は、ブレーキ液を貯溜する容器であり、マスタシリンダ1に接続される給油口3a,3bと、メインリザーバ(図示略)から延びるホースが接続される管接続口3cとを備えている。
常開型遮断弁4,5は、メイン液圧路9a,9bを開閉するものであり、いずれもノーマルオープンタイプの電磁弁からなる。一方の常開型遮断弁4は、メイン液圧路9aと分岐液圧路9eとの交差点からメイン液圧路9aと連絡液圧路9cとの交差点に至る区間においてメイン液圧路9aを開閉する。他方の常開型遮断弁5は、メイン液圧路9bと連絡液圧路9dとの交差点よりも上流側においてメイン液圧路9bを開閉する。
常閉型遮断弁6は、分岐液圧路9eを開閉するものであり、ノーマルクローズタイプの電磁弁からなる。
圧力センサ7,8は、ブレーキ液圧の大きさを検知するものであり、メイン液圧路9a,9bに通じるセンサ装着穴(図示略)に装着されている。一方の圧力センサ7は、常開型遮断弁4よりも下流側に配置されており、常開型遮断弁4が閉じられた状態(=メイン液圧路9aが遮断された状態)にあるときに、モータシリンダ装置A2で発生したブレーキ液圧を検知する。他方の圧力センサ8は、常開型遮断弁5よりも上流側に配置されており、常開型遮断弁5が閉じられた状態(=メイン液圧路9bが遮断された状態)にあるときに、マスタシリンダ1で発生したブレーキ液圧を検知する。圧力センサ7,8で取得された情報は、図示せぬ電子制御ユニット(ECU)に出力される。
メイン液圧路9a,9bは、マスタシリンダ1を起点とする液圧路である。メイン液圧路9a,9bの終点である出力ポート15a,15bには、液圧制御装置A3に至る管材Ha,Hbが接続されている。
連絡液圧路9c,9dは、入力ポート15c,15dからメイン液圧路9a,9bに至る液圧路である。入力ポート15c,15dには、モータシリンダ装置A2に至る管材Hc,Hdが接続されている。
分岐液圧路9eは、一方のメイン液圧路9aから分岐し、ストロークシミュレータ2に至る液圧路である。
マスタシリンダ装置A1は、管材Ha,Hbを介して液圧制御装置A3に連通しており、常開型遮断弁4,5が開弁状態にあるときにマスタシリンダ1で発生したブレーキ液圧は、メイン液圧路9a,9bおよび管材Ha,Hbを介して液圧制御装置A3に入力される。
モータシリンダ装置A2は、図示は省略するが、スレーブシリンダ内を摺動して変位するスレーブピストンと、電動モータおよび駆動力伝達部を有するアクチュエータ機構と、スレーブシリンダ内にブレーキ液を貯溜するリザーバとを備えている。
電動モータは、図示せぬ電子制御ユニットからの信号に基づいて作動する。駆動力伝達部は、電動モータの回転動力を進退運動に変換したうえでスレーブピストンに伝達する。スレーブピストンは、電動モータの駆動力を受けてスレーブシリンダ内を摺動して変位し、スレーブシリンダ内のブレーキ液を加圧する。
モータシリンダ装置A2で発生したブレーキ液圧は、管材Hc,Hdを介してマスタシリンダ装置A1に入力され、連絡液圧路9c,9dおよび管材Ha,Hbを介して液圧制御装置A3に入力される。リザーバには、メインリザーバ(図示略)から延びるホースが接続される。
液圧制御装置A3は、車輪のスリップを抑制するアンチロックブレーキ制御(ABS制御)、車両の挙動を安定化させる横滑り制御やトラクション制御などを実行し得るような構成を具備しており、管材を介してホイールシリンダW,W,…に接続されている。なお、図示は省略するが、液圧制御装置A3は、電磁弁やポンプ等が設けられた液圧ユニット、ポンプを駆動するためのモータ、電磁弁やモータ等を制御するための電子制御ユニットなどを備えている。
次に車両用ブレーキシステムAの動作について概略説明する。
車両用ブレーキシステムAが正常に機能する正常時には、常開型遮断弁4,5が弁閉状態となり、常閉型遮断弁6が弁開状態となる。かかる状態で運転者がブレーキペダルPを踏み込み操作すると、マスタシリンダ1で発生したブレーキ液圧は、ホイールシリンダWに伝達されずにストロークシミュレータ2に伝達される。そして、シミュレータピストン2aが変位することにより、ブレーキペダルPの踏み込み操作が許容されるとともに、シミュレータピストン2aの変位で弾性変形する弾性部材からシミュレータピストン2aに付与される反力が擬似的なブレーキ反力として発生し、ブレーキペダルPに付与される。
また、図示しないストロークセンサ等によってブレーキペダルPの踏み込みが検知されると、モータシリンダ装置A2の電動モータが駆動され、スレーブピストンが変位することによりシリンダ内のブレーキ液が加圧される。
図示せぬ電子制御ユニットは、モータシリンダ装置A2から出力されたブレーキ液圧(圧力センサ7で検知されたブレーキ液圧)とマスタシリンダ1から出力されたブレーキ液圧(圧力センサ8で検知されたブレーキ液圧)とを対比し、その対比結果に基づいて電動モータの回転数等を制御する。
モータシリンダ装置A2で発生したブレーキ液圧は、液圧制御装置A3を介してホイールシリンダW,W,…に伝達され、各ホイールシリンダWが作動することにより各車輪に制動力が付与される。
なお、モータシリンダ装置A2が作動しない状況(例えば、電力が得られない場合や非常時など)においては、常開型遮断弁4,5がいずれも弁開状態となり、常閉型遮断弁6が弁閉状態となるので、マスタシリンダ1で発生したブレーキ液圧は、ホイールシリンダW,W,…に伝達されるようになる。
次に、マスタシリンダ装置A1の具体的な構造を説明する。
本実施形態のマスタシリンダ装置A1は、図2の(a)、(b)の基体10の内部あるいは外部に前記の各種部品を組み付けるとともに、電気によって作動する電気部品(常開型遮断弁4,5、常閉型遮断弁6および圧力センサ7,8(図1参照)をハウジング20で覆うことによって形成されている。なお、ハウジング20内には、機械部品等が収納されてもよい。
基体10は、アルミニウム合金製の鋳造品であり、シリンダ部11(図2の(b)参照、以下同じ)と、車体固定部12と、リザーバ取付部13(図2の(b)参照、以下同じ)と、ハウジング取付部14と、配管接続部15とを備えている。また、基体10の内部には、メイン液圧路9a,9b(図1参照)や分岐液圧路9e(図1参照)となる孔(図示略)などが形成されている。
シリンダ部11には、マスタシリンダ用の第一シリンダ穴11aと、ストロークシミュレータ用の第二シリンダ穴11b(いずれも図2の(b)に破線で図示)とが形成されている。両シリンダ穴11a,11bは、いずれも有底円筒状であり、車体固定部12に開口するとともに、配管接続部15に向けて延在している。第一シリンダ穴11aには、マスタシリンダ1(図1参照)を構成する部品(第一ピストン1a、第二ピストン1b、第一リターンスプリング1cおよび第二リターンスプリング1d(図1参照))が挿入され、第二シリンダ穴11bには、ストロークシミュレータ2を構成する部品(シミュレータピストン2aおよび第一、第二リターンスプリング2b,2c(図1参照))が挿入される。
車体固定部12は、トーボード(図示せず)などの車体側固定部位に固定される。車体固定部12は、基体10の後面部に形成されており、フランジ状を呈している。車体固定部12の周縁部(シリンダ部11から張り出した部分)には、図示しないボルト挿通孔が形成され、ボルト12aが固定されている。
図2の(b)に示すように、リザーバ取付部13は、リザーバ3の取付座となる部位であり、基体10の上面部に2つ(一方のみ図示)形成されている。リザーバ取付部13には、リザーバユニオンポートが設けられている。なお、リザーバ3は、基体10の上面に突設された図示しない連結部を介して基体10に固定されている。
リザーバユニオンポートは、円筒状を呈しており、その底面から第一シリンダ穴11aに向かって延びる孔を介して第一シリンダ穴11aと連通している。リザーバユニオンポートには、リザーバ3の下部に突設された図示しない給液口が接続され、リザーバユニオンポートの上端には、リザーバ3の容器本体が載置される。
基体10の側面には、ハウジング取付部14が設けられている。ハウジング取付部14は、ハウジング20の取付座となる部位である。ハウジング取付部14は、フランジ状を呈している。ハウジング取付部14の上端部および下端部には、図示しない雌ネジが形成されており、この雌ネジに、図2の(a)に示すように、取付ネジ16を螺合させることで、ハウジング20がハウジング取付部14(基体10の側面)に固定されるようになっている。
図示は省略するが、ハウジング取付部14には、三つの弁装着穴と二つのセンサ装着穴とが形成されている。三つの弁装着穴には、常開型遮断弁4,5および常閉型遮断弁6(図1参照)が組み付けられ、二つのセンサ装着穴には、圧力センサ7,8(図1参照)が組み付けられる。
配管接続部15は、管取付座となる部位であり、図2の(a)に示すように、基体10の前面部に形成されている。配管接続部15には、図2の(b)に示すように、二つの出力ポート15a,15bと、二つの入力ポート15c,15dが形成されている。出力ポート15a,15bには、液圧制御装置A3(図1参照)に至る管材Ha,Hb(図1参照)が接続され、入力ポート15c,15dには、モータシリンダ装置A2(図1参照)に至る管材Hc,Hd(図1参照)が接続される。
ハウジング20は、ハウジング取付部14に組み付けられた部品(常開型遮断弁4,5、常閉型遮断弁6および圧力センサ7,8、図1参照、以下同じ)を液密に覆うハウジング本体21と、ハウジング本体21の開口21a(図3参照)に装着される蓋部材30とを有している。
ハウジング本体21は、図3に示すように、フランジ部22と、フランジ部22に立設された周壁部23と、周壁部23の周壁面から突設されたコネクタ部としての2つのコネクタ24,25と、を有している。
ハウジング本体21の周壁部23の内側には、図示は省略するが、常開型遮断弁4,5(図1参照)および常閉型遮断弁6(図1参照)を駆動するための電磁コイルが収容されているほか、電磁コイルや圧力センサ7,8(図1参照)に至るバスバーなどが収容されている。また、フランジ部22は、ハウジング取付部14(図2の(b)参照、以下同じ)に圧着される部位である。フランジ部22は、取付ネジ部としてのボス部22a〜22dに連続するようにして、ハウジング本体21の外側へ張り出すように形成されている。
各ボス部22a〜22dは、ハウジング取付部14の雌ネジの位置に合わせてハウジング本体21の四隅に設けられている。各ボス部22a〜22dには、金属製のカラーが埋設されており、その内側に、挿通孔として機能するネジ挿通孔27(ネジ孔)が形成されている。ネジ挿通孔27には、締結部材としての取付ネジ16(図2の(a)参照、以下同じ)がそれぞれ挿通される。基体10(図2の(a)参照)のハウジング取付部14にハウジング20を固着する際には、各取付ネジ16を均等に締め付けることによって行うことができる。
(ストロークシミュレータの構成)
以上のように構成されるマスタシリンダ装置A1(図1参照)に組み込まれるストロークシミュレータ2は、本実施形態において図4に示すように、基体10(図2の(a)参照)に形成される本体部220aに構成要素が組み込まれて構成される。
本実施形態に係るストロークシミュレータ2は、図4に示すように、分岐液圧路9e(図1参照)に常閉型遮断弁6(図1参照)を介して接続される液導ポート220bと、略円筒形状の第二シリンダ穴11bを形成するシリンダ部200と、このシリンダ部200内を進退自在に変位可能(摺動可能)なシミュレータピストン2aと、第一弾性係数K1 (ばね定数)を有するコイル状の第一リターンスプリング(第一の弾性部材)2bと、第一弾性係数K1 よりも大きい第二弾性係数K(ばね定数)を有するコイル状の第二リターンスプリング(第二の弾性部材)2cとを備える。第二シリンダ穴11bは、液導ポート220bを介して分岐液圧路9eに連通している。そして、常時閉弁している常閉型遮断弁6(図1参照)の弁体が開位置に切り替えられた場合に、液導ポート220bを介してブレーキ液第二シリンダ穴11bに出入りする。
シリンダ部200は、シミュレータピストン2aの退避方向(図4中の左方向、以下、この方向を“後”と定義する)の側に配設される第一のシリンダ201と、シミュレータピストン2aの進出方向(図4中の右方向、以下、この方向を“前”と定義する)の側に配設される第二のシリンダ202とを、同軸上に連通させて構成されている。また、シミュレータピストン2aは第一のシリンダ201内を前後方向に変位(摺動)するように構成されている。そして、第一のシリンダ201の円周状の内径は、第二のシリンダ202の円周状の内径よりも小さく形成されている。
なお、シリンダ部200(第一のシリンダ201、第二のシリンダ202)にはブレーキ液が充満している。
第一のシリンダ201の内壁には環状溝201aが形成されている。この環状溝201aには、例えばシリコーンゴム製のカップシール201bが嵌装され、第一のシリンダ201の内壁とシミュレータピストン2aとの間に形成される間隙を封じている。これにより、カップシール201bが発揮する液密性によって、第二シリンダ穴11bが液導ポート220b側と第二のシリンダ202とに区画され、液導ポート220bを介して第二シリンダ穴11bに流入するブレーキ液がカップシール201bよりも前側(第二のシリンダ202側)に漏出しないようになっている。そして、この構成によって液導ポート220bから流入するブレーキ液の液圧をシミュレータピストン2aの押圧に効果的に作用させることができる。なお、カップシール201bに代えてOリングを用いてもよい。
図5に示すように、シミュレータピストン2aは、鍛造により形成された筒部250と、底板部260とを備えており、有底筒状に形成されている。筒部250は円筒形状を呈している。筒部250の内周表面は、表面加工が施されておらず、未加工の鍛造面にて構成されている。筒部250の外周径は、第一のシリンダ201(図4参照)の内周径より僅かに小さくなっている。筒部250の外周表面には切削加工および研磨加工が施され、外径寸法精度および外形形状精度を高めるとともに、表面粗さを滑らかにしている。これによって、筒部250の外周表面は、第一のシリンダ201の内周面に対して摺動する摺動面となり、シミュレータピストン2aが第一のシリンダ201内を前後方向に摺動することとなる。筒部250には、貫通孔251が複数形成されている。貫通孔251は、円周方向に所定角度ピッチで形成されている。貫通孔251は、打ち抜きによって形成されている。なお、貫通孔251は、ドリル加工によって形成してもよい。シミュレータピストン2aは、貫通孔251が液導ポート220bの近傍に位置するように配置され、液導ポート220b(図4参照)から第一のシリンダ201に取り込まれたブレーキ液が貫通孔251を流通して筒部250の内部(肉抜き部)に流れ込むように構成されている。この肉抜き部は、シミュレータピストン2aの軽量化に寄与するとともに、ブレーキ液の畜液量を増やす機能を有する。
底板部260は、筒部250の前側(第二のシリンダ202(図4参照)側)に一体形成されている。底板部260の内側表面は、表面加工が施されておらず、未加工の鍛造面にて構成されている。底板部260の内側には、内側表面の中央が凹んだ内側凹部261が形成されている。内側凹部261は、鍛造型に内側凹部用の凸部を形成することで、シミュレータピストン2aの鍛造時に、底板部260と同時に形成される。内側凹部261は、深くなるほど縮径するテーパ面を備えた形状を呈している。内側凹部261の表面も未加工の鍛造面にて構成されている。
底板部260の外側表面は、表面加工が施されておらず、未加工の鍛造面にて構成されている。底板部260の外側表面の中央には、突出部271が形成されている。突出部271の外周面と先端面も、表面加工が施されておらず、未加工の鍛造面にて構成されている。突出部271の先端面と底板部260の周縁部の外側表面とで段差が形成されている。底板部260の周縁部の外側表面は、ばね受け面270を構成している。ばね受け面270は、第一のばね座部材222(図4参照)を介して第一リターンスプリング2bを受ける部分である。突出部271には、第一のばね座部材222の円筒部222d(図4参照)が外嵌される。第一のばね座部材222のフランジ部222aは、ばね受け面270に当接する。突出部271の外周径は、円筒部222dの内周径より僅かに小さくなっている。突出部271の先端部の外周面は、先端側が縮径するテーパ状に形成されて、誘い形状となっている。テーパ面272の先端側には縮径した同一径で延在する縮径部273が位置している。このテーパ面272によって、シミュレータピストン2aと第一のばね座部材222を組み付ける際に、第一のばね座部材222がシミュレータピストン2aの中心側にガイドされる。
突出部271の先端には、外側凹部274が形成されている。外側凹部274は、鍛造型に外側凹部用の凸部を形成することで、シミュレータピストン2aの鍛造時に、突出部271と同時に形成される。外側凹部274は、深くなるほど縮径するテーパ面を備えた形状を呈している。外側凹部274と内側凹部261は、同軸状に形成されている。外側凹部274と内側凹部261は、略同等の深さになっている。外側凹部274の表面も未加工の鍛造面にて構成されている。
筒部250の内周表面と、底板部260の内側表面と、ばね受け面270、突出部271の外周表面および先端面とは、未加工の鍛造面にて構成されており、筒部250の外周表面よりも表面粗さが粗くなっている。これは、筒部250の内周表面と底板部260の内側表面は、ブレーキ液に接するだけの面であるので、滑らかな面を必要としない点と、ばね受け面270の表面は、第一のばね座部材222が固定される面であるので、滑らかな面を必要としない点に着目して、未加工としている。
図4に示すように、第一のばね座部材222は前側が閉塞した有底の円筒部222dを有して形成され、略カップ状を呈している。第一のばね座部材222は円筒部222dの開口が底板部260で閉塞された状態でシミュレータピストン2aに固着される。この第一のばね座部材222は、中央部分が肉抜きされたドーナツ円板形状のフランジ部222aと、このフランジ部222aの内周部分から前側に立ち上がる側壁部222bと、この側壁部222bの頂部を覆う頂壁部222cとを備える。そして、フランジ部222aの前端側は第一リターンスプリング2bの後端側を受け止める。
なお、符号222d1は、円筒部222dを貫通する貫通孔である。貫通孔222d1は、円筒部222dの内側に溜まる不要な空気やブレーキ液を排出するために形成される。
第一のばね座部材222に対向する前側には、有底の円筒部224dを有する第二のばね座部材224が配設されている。第二のばね座部材224は、第一リターンスプリング2bと第二リターンスプリング2cを連結する連結部材であり、中央部分が肉抜きされたドーナツ円板形状のフランジ部224aと、このフランジ部224aの内周部分から前側に立ち上がる側壁部224bと、この側壁部224bの頂部を覆う頂壁部224cとを備える。フランジ部224aの前端側は第二リターンスプリング2cの後端側を受け止める。また、第二のばね座部材224の側壁部224bおよび頂壁部224cによって有底の円筒部224dが形成され、第一リターンスプリング2bが円筒部224dの内側に収納される。つまり、頂壁部224cは円筒部224dの閉塞した一端を形成する。
このように本実施形態では、第一リターンスプリング2bと第二リターンスプリング2cが連結部材である第二のばね座部材224を介して直列に配置される。そして、第一リターンスプリング2b、第二リターンスプリング2cおよび第二のばね座部材224を含んで反力発生手段を構成する。
第二のばね座部材224のサイズは、第一のばね座部材222のサイズと比べて全体的に大きく形成されている。具体的に第一のばね座部材222の円筒部222dの外径は、第二のばね座部材224の円筒部224dの内径より小さく形成され、第一のばね座部材222の円筒部222dが第一リターンスプリング2bの内側に入り込むように形成されている。そして、第二のばね座部材224の頂壁部224cの後端側は、第一リターンスプリング2bの前端側を受け止める。
第一のばね座部材222のうち頂壁部222cの前端側には、第三の弾性部材として機能するゴムブッシュ226が設けられている。ゴムブッシュ226は、第一リターンスプリング2bの内側に収納されている。これにより、限りあるスペースを有効に活用するとともに、第一リターンスプリング2bに対してゴムブッシュ226を並列に配設することができる。
また、第一のばね座部材222のフランジ部222aの前端側と、第二のばね座部材224のフランジ部224aの後端側との間には、第一の区間lが設定されている。一方、第二のばね座部材224の頂壁部224cの側に移動して前側の端部(第二端部226c2)が頂壁部224cに当接した状態のゴムブッシュ226の後側の端部(第一端部226c1)と、第一のばね座部材222の頂壁部222cの間には、第三の区間lが設定されている。第一の区間lは、第三の区間lと比べて大きく設定されている。これにより、第一の区間lから第三の区間lを差し引いた第二の区間lにおいて、第一リターンスプリング2bの弾性圧縮に加えて、ゴムブッシュ226が潰れて弾性圧縮するように構成される。このように第一〜第三の区間が設定されることによって、ゴムブッシュ226は、シミュレータピストン2aに付与される反力が第一リターンスプリング2bで発生する反力(第一反力F1)から第二リターンスプリング2cで発生する反力(第二反力F2)に切り替わる切替点で滑らかに切り替わるように好適な反力(第三反力F3)を発生する。
この構成によると、運転者によるブレーキペダルP(図1参照)の踏み込み操作によって、第一のばね座部材222は、第二のばね座部材224に対して第一の区間lに相当する長さだけ進出方向に移動(変位)し、第一リターンスプリング2bは、第一の区間lに相当する長さだけ弾性変形(弾性圧縮)する。つまり、第一リターンスプリング2bは、第一の区間lに相当する長さを所定の規定量として弾性変形するように構成される。
この第一の区間l、第二の区間l、および第三の区間lは、例えば、車両用ブレーキシステムA(図1参照)に要求される操作フィーリング等に基づいてストロークシミュレータ2の設計値として適宜決定される値とすればよい。
また、ブレーキペダルP(図1参照)が踏み込み操作されない状態のとき、第二リターンスプリング2cが自然長よりΔSt2だけ弾性圧縮された状態であると、このときの第二リターンスプリング2cには、「第二弾性係数K×ΔSt2」に相当する第二反力F2が発生している。さらに、運転者によるブレーキペダルPの踏み込み操作によって、第一のばね座部材222のフランジ部222aの前端側が第二のばね座部材224のフランジ部224aの後端側に当接するまで第一のばね座部材222が進出方向に変位(摺動)したとき、つまり、所定の規定量だけ第一リターンスプリング2bが弾性変形(弾性圧縮)したときに第一リターンスプリング2bが自然長よりΔSt1だけ弾性圧縮された状態であると、第一リターンスプリング2bには、「第一弾性係数K×ΔSt1」に相当する第一反力F1が発生する。
したがって、「第一弾性係数K×ΔSt1」に相当する第一反力F1が、「第二弾性係数K×ΔSt2」に相当する第二反力F2より小さくなるように、第一弾性係数Kと第二弾性係数Kが設定されれば、先に第一リターンスプリング2bが所定の規定量だけ弾性変形(弾性圧縮)し、その後で第二リターンスプリング2cが弾性変形(弾性圧縮)を開始する構成とすることができる。
ゴムブッシュ226は、運転者によるブレーキペダルP(図1参照)の踏み込み操作に応じて第一リターンスプリング2bが弾性圧縮されて第一のばね座部材222の頂壁部222cと第二のばね座部材224の頂壁部224cの間隔がゴムブッシュ226の軸方向の自然長より短くなるのにともなって軸方向に弾性圧縮する。そして、弾性係数(第三弾性係数K)に応じて第三反力F3を発生する。
第二のばね座部材224に対向する前側には、第二リターンスプリング2cの内側に進入するように取り付けられる係止部材228が配設されている。係止部材228は前側が径方向に広がってフランジ部228aが形成され、フランジ部228aが第二のシリンダ202に嵌入されて固定される。また、フランジ部228aの周囲には係合溝228bが形成され、係合溝228bに取り付けられる環状のシール部材228cがフランジ部228aと第二のシリンダ202の間を液密に封じる。この構成によって、シリンダ部200(第二のシリンダ202)に充満するブレーキ液がフランジ部228aと第二のシリンダ202の間から漏出することが防止される。
また、フランジ部228aは後端側で第二リターンスプリング2cの前端側を受止める。
第二のシリンダ202の前端側には、係止環225が嵌装される環状溝225aが第二のシリンダ202の内側を周回するように形成される。そして、係止部材228はフランジ部228aの前端側が環状溝225aよりも後端側になるように配置され、環状溝225aに嵌装される係止環225によって前方向(進出方向)への移動が規制される。この構成によって、係止部材228が第二のシリンダ202から抜け落ちることが防止される。さらに、係止部材228は、フランジ部228aの後端側から第二リターンスプリング2cによって前方向に付勢されてフランジ部228aの前端側が係止環225に押し付けられて固定される。
第一、第二のばね座部材222,224の頂壁部222c,224cのそれぞれには、その中央部分に通孔222e,224eが開設されている。また、ゴムブッシュ226は、円柱形状の中空部226bを有する筒状の本体部226cにより実質的に形成されている。通孔222e,224eおよび、ゴムブッシュ226の中空部226bのそれぞれを貫通するようにロッド部材221が設けられている。
本実施形態において通孔224eの径は通孔222eの径より小さい。また、ロッド部材221は、後端側が通孔222eおよびゴムブッシュ226の中空部226bを挿通する程度に外径が大きく、前端側は通孔224eを挿通する程度に外径が小さくなって段付形状を呈する。そして、ロッド部材221の後端側は、第一のばね座部材222の頂壁部222cの後端側において通孔222eより拡径して抜け止めを構成している。一方、ロッド部材221の前端側の端部は通孔224eより前側で拡径して抜け止めを構成している。
ロッド部材221の前端側の抜け止めは、例えば、通孔224eを後側から挿通したロッド部材221の前端側をカシメ等で拡径して容易に形成できる。
また、係止部材228の頂部228dは第二のばね座部材224の頂壁部224cと対向しており、シミュレータピストン2aの進出方向への変位(摺動)を規定するストッパとなる。シミュレータピストン2aの進出方向(前方向)への変位(摺動)にともなって進出方向に移動する第二のばね座部材224は、頂壁部224cが係止部材228の頂部228dに当接するまで移動する。
つまり、第二のばね座部材224の頂壁部224cが係止部材228の頂部228dに当接するまでシミュレータピストン2aが変位(摺動)可能に構成される。
したがって、頂壁部224cが頂部228dに当接したときのシミュレータピストン2aの変位が、シミュレータピストン2aの進出方向の最大変位となる。
なお、頂部228dには、第二のばね座部材224の頂壁部224cから突出するロッド部材221の端部を収容する凹部が形成される。
また、係止部材228の前側が軽量化のために適宜肉抜きされる構成としてもよい。
このように、第二リターンスプリング2cの前端側は係止部材228を介してストロークシミュレータ2の本体部220aで当接支持され、その後端側は第二のばね座部材224のフランジ部224aで当接支持される。また、第一リターンスプリング2bの前端側は第二のばね座部材224の円筒部224dの内側で頂壁部224cで当接支持され、その後端側は第一のばね座部材222のフランジ部222aで当接支持される。そして、第一のばね座部材222がシミュレータピストン2aの前端壁(底板部260)に固着される。その結果、シミュレータピストン2aは、第一及び第二リターンスプリング2b、2cによって後方向(退避方向)に付勢される。
第一および第二リターンスプリング2b、2cは力学的に直列に接続されている。第一および第二弾性係数K1 ,Kは、ブレーキペダルP(図1参照)の踏み込み初期時にシミュレータピストン2aに付与される反力(ブレーキ反力)の増加勾配を小さくし、踏み込み後期時にシミュレータピストン2aに付与される反力の増加勾配を大きくするように設定される。これは、ブレーキペダルPの踏み込み操作量に対するブレーキ反力を、ブレーキ液で作動する従来型のブレーキシステムにおけるブレーキ反力と同等とすることにより、従来型のブレーキシステムが搭載されているのか、または、バイ・ワイヤ式のブレーキシステムが搭載されているのかを運転者に意識させないという設計思想に基づく。
以上のように作動するストロークシミュレータ2において、本実施形態に係るシミュレータピストン2aによれば、筒部250と底板部260とを備えたことによって、その内部に中空部(肉抜き)が形成され、シミュレータピストン2aの軽量化を達成できる。さらに、中空部にブレーキ液を収容できるので、ブレーキ液の畜液量を増やすことができる。
また、鍛造により筒部250および底板部260を形成しているので、容易に中空部を備えたシミュレータピストン2aを形成することができる。これによって、棒材を切削加工して中空部を形成する場合と比較して施工手間およびコストを大幅に低減することができる。
さらに、表面精度が比較的低くても良い筒部250の内周表面、底板部260の内側表面、および外側表面(ばね受け面270などの表面)は未加工の鍛造面のままとし、加工が必要な摺動面(筒部250の外周表面)のみを切削加工することで、加工工数を最小限に抑えることができる。
一方、筒部250の外周表面は、カップシール201bの内周面に摺設するが、筒部250の外周表面が、滑らかに表面加工されているので、カップシール201bの摩耗を防ぐことができる。
突出部271の先端部は、先端側が縮径するテーパ状に形成されているので、鍛造しやすく、また、ストロークシミュレータ2の組立て作業が容易になる。具体的には、ストロークシミュレータ2を組立てる際には、本体部220aのシリンダ部200の開口部が上側になるように設置して、シリンダ部200にシミュレータピストン2a、第一のばね座部材222・・・を順次挿入して組み付けるが、突出部271の先端部のテーパ面272によって、第一のばね座部材222がシミュレータピストン2aの中心側にガイドされるので、容易且つ正確に位置決めが行われる。
また、底板部260の内側に内側凹部261が形成されるとともに、突出部271の先端に外側凹部274が形成されていることによって、シミュレータピストン2aのさらなる軽量化を達成できる。
また、シミュレータピストン2aは鍛造により形成されているので、鍛造型に内側および外側凹部用の凸部を設けるだけで内側凹部261および外側凹部274が容易に形成される。さらに、底板部260の両面に内側凹部261と外側凹部274を、略同等の深さでバランスよく形成したことによって、金属が鍛造型に把持されやすく鍛造しやすくなる。内側凹部261および外側凹部274は、テーパ面を備えた形状となっているので金属材料が回り込みやすく、鍛造しやすくなる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。例えば、突出部271、内側凹部261や外側凹部274の形状は前記実施形態に形状に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
2 ストロークシミュレータ
2a シミュレータピストン
250 筒部
260 底板部
261 内側凹部
270 ばね受け面
271 突出部
274 外側凹部

Claims (4)

  1. ストロークシミュレータに用いられるシミュレータピストンにおいて、
    鍛造により形成された筒部および底板部を備えて、有底筒状に形成されており、
    前記筒部の内周表面並びに前記底板部の内側表面および外側表面は、未加工の鍛造面にて構成され、
    前記筒部の外周表面からなる摺動面は、切削加工された加工面にて構成されている
    ことを特徴とするシミュレータピストン。
  2. 前記底板部の外側表面の中央には、表面が未加工の鍛造面である突出部が形成されており、
    前記突出部の先端部は、先端側が縮径するテーパ状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のシミュレータピストン。
  3. 前記突出部の先端に、外側凹部が形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のシミュレータピストン。
  4. 前記底板部の内側に、内側凹部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のシミュレータピストン。
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