JP2013202506A - 吸湿シート及びシート状乾燥剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】シート状乾燥剤として必要な吸湿量は有しつつ、シートに欠陥を発生させることなく低温加熱で速やかに再生が可能で、且つ粉落ちの無い吸湿シートを提供する。
【解決手段】少なくとも粘着剤層(A)、吸着材層(B)、及び透気層(C)をこの順で積層してなる吸湿シートであって、最表面が粘着剤層(A)よりなり、吸着材層(B)はALPO系ゼオライトと有機バインダーとを含み、透気層(C)の透気抵抗が100〜3000秒/100mlの範囲内にある吸湿シート。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも粘着剤層(A)、吸着材層(B)、及び透気層(C)をこの順で積層してなる吸湿シートであって、最表面が粘着剤層(A)よりなり、吸着材層(B)はALPO系ゼオライトと有機バインダーとを含み、透気層(C)の透気抵抗が100〜3000秒/100mlの範囲内にある吸湿シート。
【選択図】なし
Description
本発明は、ALPO系ゼオライトを用いた吸湿シートであって、優れた乾燥能力と加熱再生性を有し、クリーン度が要求される精密機器、医薬品等の乾燥剤として好適に用いられる吸湿シートと、この吸湿シートを用いたシート状乾燥剤に関するものである。
従来、医薬品、食品、精密部品等の商品を、各種の梱包・保管容器内に入れて輸送、保管する場合、商品の吸湿、潮解等を防止し、水蒸気による変質等の悪影響から商品を保護する目的で乾燥剤が使用されてきた。
乾燥剤は、物理的乾燥剤と化学的乾燥剤に大別される。化学的乾燥剤は潮解や化学反応を利用して乾燥を行う乾燥剤であり、塩化カルシウムや塩化マグネシウム等の潮解性塩類、生石灰等が挙げられる。また、物理的乾燥剤は、細孔内に水蒸気を吸着することで乾燥を行う乾燥剤であり、シリカゲル、ゼオライト等が挙げられる。
化学的乾燥剤は主に食品等の保存用に使用されている。一方、物理的乾燥剤は、ガスの発生や潮解がなく安全性が高い為に、食品のみならず、例えば精密部品の輸送・保管などの用途にも使用することができる。特にシリカゲルは安価な乾燥剤であるため、様々な分野で広く使用されている。
シリカゲルは粉状又は粒状であるため、通常は透湿不透水性フィルム又は有孔フィルムからなる袋に収納されて使用される。しかしながら、袋に収納された場合、輸送中の衝撃で袋が破損する、或いはシリカゲルが砕けて微粒子状となって袋から漏れ出るなどの課題がある。
さらに、シリカゲルは低湿度領域での吸湿量が小さいため、低湿度で保管を行いたい場合には、大量のシリカゲルを封入する必要がある。つまり、この場合には、非常に嵩張るものとなるため、輸送・保管のコストが増大する。また、使用済みのシリカゲルの再生使用は困難であるため、保管容器を開封して、再度封止する際には、新たなシリカゲル袋に差し替える必要がある。
本来、シリカゲルは加熱により再生可能な乾燥剤であるが、袋状のシリカゲル乾燥剤の再生を効率的に行う為には、袋から中身のシリカゲルを取り出す作業が必要である。また、シリカゲルの再生温度は150〜200℃と比較的高温であるため、再生するには多くのエネルギーを要する。このため、多くの使用済みシリカゲルは再生使用されていないのが現状である。よって、廃棄処分されるシリカゲルは膨大であり、処分費用の増大も問題となっている。
上記の問題を解決するために、低温加熱で迅速に再生が可能であり、嵩張らず、薄いシート状に成形された吸湿シートが求められていた。
ところで、近年、低温加熱で再生が可能な物理的乾燥剤として、ALPO系ゼオライトが注目されており、乾燥剤としての利用も期待されている。ALPO系ゼオライトとは、骨格構造を構成する原子がAl及びPである、国際ゼオライト学会の定める結晶性アルミノフォスフェート類であり、このAl及び/又はPの一部が他のヘテロ原子で置換されたヘテロ原子−アルミノフォスフェートも含んだ総称である。
このALPO系ゼオライトをシート状に成形した吸湿シートとしては、特許文献1に、「少なくとも1種の熱可塑性樹脂と吸着材とを含む混合組成物を主成分として含有するフィルムを、少なくとも一軸方向に延伸して得られる多孔性吸着フィルムであって、吸着材が、ALPO系ゼオライトであり、かつ25℃で測定した水蒸気吸着等温線において相対蒸気圧0.01以上0.5以下の範囲で相対蒸気圧が0.15変化したときの吸着量変化が0.1g/g以上である相対蒸気圧域を有することを特徴とする多孔性吸着フィルム」が提案されている。また、その実施例には、平均粒子径2.7μmのSAPO(Pの一部がSiで置換されたALPO)、又は平均粒子径4.0μmのFAPO(Alの一部がFeで置換されたALPO)を使用したものが記載されている。
特許文献1に記載のフィルムは低温再生が可能であり、多孔質である為、加熱再生時間も比較的短くて済むが、延伸性を損なわずにこの多孔性吸着フィルムを安定的に製造するためには、混合組成物中のALPO系ゼオライトの含有量を少なくする必要があった。また、多孔性吸着フィルムの透気性を発現するために、高倍率で延伸する必要があり、フィルム面積あたりのALPO系ゼオライト量は少量となり、フィルム面積あたりの吸湿量を十分に確保し得ない。
また、特許文献2には、基材上に吸着材層を設けた吸着性部材であって、該吸着材層は吸着性粒子とバインダーを必須成分とし、該バインダーが特定の化学構造を有するエポキシ硬化物であることを特徴とする吸着性部材が提案されており、その製造例にはSAPO(平均粒子径5μm)、セピオライト、エポキシ樹脂エマルジョン、硬化剤、増粘剤、水からなるスラリーを、アルミ箔上に塗布して乾燥、硬化させた吸着性シートの製造方法が記載されている。
特許文献2に記載の方法で得られるシートは、吸着材層が多孔質な構造を有するため、加熱再生も速やかに行うことができ、また、ゼオライトを高密度に含有しているため、乾燥剤としての吸湿量も十分である。しかしながら、ゼオライトの粉同士が少量のバインダーを介して結着しているので、摩擦や変形によってゼオライト粉の脱落を生じやすいという欠点があり、防湿梱包内にクリーン度が要求される場合には、使用できないという問題があった。
このような粉落ちの問題を解決するために、特許文献2に記載のALPO系ゼオライトを用いたシートに、透気性を有する層(以下、「透気層」と呼ぶ。)を積層する方法が考えられるが、透気層を設けた場合は、速やかな加熱再生が阻害されるばかりか、大量に放出された水蒸気の圧力によって、透気層の膨れや剥離が発生するという問題がある。
特に、粘着剤層を設け、貼り付けられる機能を有した乾燥剤の場合、粘着剤層側は実質的に非透気性となるため、水蒸気は主に透気層から出入りすることとなり、透気層に欠陥が生じるリスクが高くなる。
特に、粘着剤層を設け、貼り付けられる機能を有した乾燥剤の場合、粘着剤層側は実質的に非透気性となるため、水蒸気は主に透気層から出入りすることとなり、透気層に欠陥が生じるリスクが高くなる。
従来、これらの課題解決の為の具体的な検討はなされておらず、シート状乾燥剤として必要な吸湿量は有しつつ、シートに欠陥を発生させることなく低温加熱で速やかに再生が可能で、且つ粉落ちの無い吸湿シートが望まれていた。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、シート状乾燥剤として必要な吸湿量は有しつつ、シートに欠陥を発生させることなく低温加熱で速やかに再生が可能で、且つ粉落ちの無い吸湿シート及びシート状乾燥剤を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、粘着剤層(A)に、ALPO系ゼオライトと有機バインダーとで構成される吸着材層(B)と、所定の透気抵抗の透気層(C)をこの順で積層してなる吸湿シートが、上記課題を解決することができることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 少なくとも粘着剤層(A)、吸着材層(B)、及び透気層(C)をこの順で積層してなる吸湿シートであって、最表面が粘着剤層(A)よりなり、吸着材層(B)はALPO系ゼオライトと有機バインダーとを含み、透気層(C)の透気抵抗が100〜3000秒/100mlの範囲内にある吸湿シート。
[2] 両面粘着テープの一方の粘着剤層上に吸着材層(B)及び透気層(C)をこの順で積層してなることを特徴とする[1]に記載の吸湿シート。
[3] 透気層(C)がポリオレフィン及び/又はポリエステルの多孔膜、或いは紙よりなることを特徴とする[1]又は[2]に記載の吸湿シート。
[4] 吸着材層(B)の厚みが50〜200μmであることを特徴とする[1]ないし[3]のいずれかに記載の吸湿シート。
[5] [1]ないし[4]のいずれかに記載の吸湿シートを用いたシート状乾燥剤。
本発明の吸湿シートは、少なくとも粘着剤層(A)、吸着材層(B)、透気層(C)から構成され、粘着剤層(A)を含む非透気層(D)の上に吸着材層(B)が設けられ、さらにその上に透気層(C)が設けられている。このように、吸着材層(B)がシートの表面に露出しない構成とすることで、吸着材層(B)が摩擦などで傷付くことを防ぐことができ、仮に吸着材が脱落した場合も、シートの外部に漏れ出ることを防止することができる。また、吸着材層(B)はALPO系セオライトと有機バインダーからなるため、汎用樹脂の耐熱温度に相当する80℃で、シート状乾燥剤として望ましい10g/m2以上の吸着(吸湿)容量を再生できるシートが得られる。したがって、吸着材層の厚みが好ましくは50〜200μmと、薄く省スペースであるにも関わらず、シート状乾燥剤としての実用上の要求特性を満足することができ、従来から知られる透気性フィルムで吸着材層を封止したタイプの乾燥剤では困難であった、再生利用が可能になる。
また、本発明の吸湿シートは、ALPO系ゼオライトの特性を活かして低温で速やかな加熱再生ができる反面、短時間で多くの水蒸気が透過する透気層(C)には、膨れや剥離といった欠陥が発生するリスクがあるが、透気層(C)の透気抵抗を所定の範囲とすることで、実用的な加熱再生速度を維持しつつ、再生による欠陥を低減することができる。
したがって、本発明の吸湿シートは、クリーン度が要求される精密機器、医薬品などの乾燥用に使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する範囲に何ら限定されるものではない。
本発明の吸湿シートは、少なくとも粘着剤層(A)、吸着材層(B)、及び透気層(C)をこの順で積層してなる吸湿シートであって、最表面が粘着剤層(A)よりなり、吸着材層(B)はALPO系ゼオライトと有機バインダーとを含み、透気層(C)の透気抵抗が100〜3000秒/100mlの範囲内にあることを特徴とするものである。
[粘着剤層(A)]
本発明における粘着剤層(A)は、例えばアクリル系共重合体やエポキシ系樹脂、ポリウレタン、シリコーン系ポリマー、ポリエーテル、ブチラール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、合成ゴムなどの接着剤もしくは粘着剤等のポリマーを用いて、乾燥法、化学硬化法、熱硬化法、熱熔融法、光硬化法等により膜形成、硬化させることで得ることができる。
これらの粘着剤樹脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのうち、アクリル系共重合体が最も粘着物性を制御しやすく、かつ透明性、耐候性、耐久性などに優れている点において好ましい。
本発明における粘着剤層(A)は、例えばアクリル系共重合体やエポキシ系樹脂、ポリウレタン、シリコーン系ポリマー、ポリエーテル、ブチラール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、合成ゴムなどの接着剤もしくは粘着剤等のポリマーを用いて、乾燥法、化学硬化法、熱硬化法、熱熔融法、光硬化法等により膜形成、硬化させることで得ることができる。
これらの粘着剤樹脂は1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのうち、アクリル系共重合体が最も粘着物性を制御しやすく、かつ透明性、耐候性、耐久性などに優れている点において好ましい。
また、本発明では、市販されている両面テープを後述の吸着材層(B)にラミネートすることで、粘着剤層(A)を形成することもできる。
粘着剤層(A)の厚さは、被着体の形状や材質、吸着材層(B)表面粗さ等に応じて適宜決定されるが、通常10〜150μm、特に20〜100μmであることが好ましい。粘着剤層(A)の厚みは、凹凸のある被着体に対する密着性を高める上で厚い方が好ましく、コスト低減や、粘着剤由来のアウトガスの低減の観点から、薄い方が好ましい。
なお、粘着剤層(A)は異なる材質のものを用いた2層以上の多層積層構造や、海島構造を有していてもよい。また、貼り付け時の空気の噛み込みを防止する観点から、凹凸やスリットを設けることも好ましい。
[吸着材層(B)]
本発明における吸着材層(B)は、ALPO系ゼオライトと有機バインダーとで構成されるものであり、その厚みは50〜200μmが好ましく、70〜150μmがより好ましい。吸着材層(B)の厚みが厚ければ、吸湿容量を高めることができ、薄ければ、塗工時の乾燥性が良好になり、また、曲げなどの変形に対する吸湿シートの欠陥の発生を防止することができる。
本発明における吸着材層(B)は、ALPO系ゼオライトと有機バインダーとで構成されるものであり、その厚みは50〜200μmが好ましく、70〜150μmがより好ましい。吸着材層(B)の厚みが厚ければ、吸湿容量を高めることができ、薄ければ、塗工時の乾燥性が良好になり、また、曲げなどの変形に対する吸湿シートの欠陥の発生を防止することができる。
<ALPO系ゼオライト>
本発明において、吸着材層(B)に含まれるALPO系ゼオライトは、前述の如く、骨格構造を構成する原子がAl及びPである、国際ゼオライト学会の定める結晶性アルミノフォスフェート類であり、Al及び/又はPの一部が他の原子(ヘテロ原子)で置換されたヘテロ原子−アルミノフォスフェートを含む。ここで、Alの一部がヘテロ原子(Me1)で置換される場合、Me1としては、周期表第3または第4周期に属し、2A族、7A族、8族、1B族、2B族、3B族(Alをのぞく)の元素から選ばれる少なくとも一種類の元素であり、Fe,Co,Mg,Znから選ばれる少なくとも一種類の元素が好ましく、特にFeが好ましい。また、Pの一部がヘテロ原子(Me2)で置換される場合、Me2としては、周期表第3または第4周期に属する4B族元素が好ましく、特にSiが好ましい。ALPO系ゼオライトとしては、国際ゼオライト学会が定める骨格構造を示すコードで、CHA型やAFI型が好ましく、具体的にはSAPO−34、ALPO−5、特公平1−57041号、特開2003−183020号、特開2004−136269号等の公報に記載された公知の合成法に従って製造されたシリコアルミノフォスフェート(SAPO)等のALPO系ゼオライトを好ましく使用することができる。
本発明において、吸着材層(B)に含まれるALPO系ゼオライトは、前述の如く、骨格構造を構成する原子がAl及びPである、国際ゼオライト学会の定める結晶性アルミノフォスフェート類であり、Al及び/又はPの一部が他の原子(ヘテロ原子)で置換されたヘテロ原子−アルミノフォスフェートを含む。ここで、Alの一部がヘテロ原子(Me1)で置換される場合、Me1としては、周期表第3または第4周期に属し、2A族、7A族、8族、1B族、2B族、3B族(Alをのぞく)の元素から選ばれる少なくとも一種類の元素であり、Fe,Co,Mg,Znから選ばれる少なくとも一種類の元素が好ましく、特にFeが好ましい。また、Pの一部がヘテロ原子(Me2)で置換される場合、Me2としては、周期表第3または第4周期に属する4B族元素が好ましく、特にSiが好ましい。ALPO系ゼオライトとしては、国際ゼオライト学会が定める骨格構造を示すコードで、CHA型やAFI型が好ましく、具体的にはSAPO−34、ALPO−5、特公平1−57041号、特開2003−183020号、特開2004−136269号等の公報に記載された公知の合成法に従って製造されたシリコアルミノフォスフェート(SAPO)等のALPO系ゼオライトを好ましく使用することができる。
(吸脱着特性)
吸着材層(B)に含まれるALPO系ゼオライトとしては、比較的低い相対湿度域で吸脱着が可能でかつ、低温で再生可能なALPO系ゼオライトが好ましく、いわゆるS字型の吸着特性を有するものが好ましい。特に、25℃で測定した水蒸気吸着等温線において、相対蒸気圧が0.01〜0.5の範囲で、相対蒸気圧が0.15変化したときの吸着量変化が0.1g/g以上である相対蒸気圧域を有するものが好ましい。このようなALPO系ゼオライトとしては、三菱樹脂(株)の商品名AQSOA−Z01、Z02、Z05等が挙げられる。
吸着材層(B)に含まれるALPO系ゼオライトとしては、比較的低い相対湿度域で吸脱着が可能でかつ、低温で再生可能なALPO系ゼオライトが好ましく、いわゆるS字型の吸着特性を有するものが好ましい。特に、25℃で測定した水蒸気吸着等温線において、相対蒸気圧が0.01〜0.5の範囲で、相対蒸気圧が0.15変化したときの吸着量変化が0.1g/g以上である相対蒸気圧域を有するものが好ましい。このようなALPO系ゼオライトとしては、三菱樹脂(株)の商品名AQSOA−Z01、Z02、Z05等が挙げられる。
(平均粒径)
ALPO系ゼオライトの平均粒径は0.5〜10μm、特に1〜10μmであることが好ましい。吸着材層と空気の界面を増やして、光の反射を高める観点と、吸脱着速度を向上させる観点から、ALPO系ゼオライトの平均粒径は小さい方が好ましく、後述する有機バインダーとの接着面積を大きくして、粉落ちの発生を防止する観点から、ALPO系ゼオライトの平均粒径は大きい方が好ましい。
ここで、ALPO系ゼオライトの平均粒径とは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径である。
ALPO系ゼオライトの平均粒径は0.5〜10μm、特に1〜10μmであることが好ましい。吸着材層と空気の界面を増やして、光の反射を高める観点と、吸脱着速度を向上させる観点から、ALPO系ゼオライトの平均粒径は小さい方が好ましく、後述する有機バインダーとの接着面積を大きくして、粉落ちの発生を防止する観点から、ALPO系ゼオライトの平均粒径は大きい方が好ましい。
ここで、ALPO系ゼオライトの平均粒径とは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径である。
(吸着材層(B)に占める含有量)
吸着材層(B)中のALPO系ゼオライトの含有量は、多ければ吸湿シートの単位面積当たりのゼオライト量を大きくすることが可能となり、少なければ有機バインダー量が相対的に多くなり、吸着材層(B)の成形性、隣接する層との接着性に優れたものとなる。従って、吸着材層(B)中のALPO系ゼオライトの含有量は65〜95重量%、特に70〜90重量%であることが好ましい。
吸着材層(B)中のALPO系ゼオライトの含有量は、多ければ吸湿シートの単位面積当たりのゼオライト量を大きくすることが可能となり、少なければ有機バインダー量が相対的に多くなり、吸着材層(B)の成形性、隣接する層との接着性に優れたものとなる。従って、吸着材層(B)中のALPO系ゼオライトの含有量は65〜95重量%、特に70〜90重量%であることが好ましい。
なお、ALPO系ゼオライトは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
<有機バインダー>
本発明の吸湿シートの吸着材層(B)における有機バインダーは、吸着材同士、吸着材と隣接層である粘着剤層(A)及び透気層(C)等との接着を目的として用いられる。
本発明の吸湿シートの吸着材層(B)における有機バインダーは、吸着材同士、吸着材と隣接層である粘着剤層(A)及び透気層(C)等との接着を目的として用いられる。
よって、本発明における有機バインダーの主成分は、各層の材質によって適宜選択されるが、特に、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン、及びエポキシ樹脂の何れか1つ以上であることが好ましい。
本発明における有機バインダーとしては、熱硬化性バインダーでも、活性エネルギー線硬化性バインダーでも、熱可塑性のバインダーでも良く、それぞれ、熱硬化性又は活性エネルギー線硬化性有機バインダーの特長である耐熱性、熱可塑性有機バインダーの特長である低温造膜性等を考慮に入れ、吸湿シートの用途に応じて最適なものあるいは最適の組み合わせを選択することが好ましい。有機バインダーは吸着材表面の被覆を少なくする観点から、常温で固形のものが好ましい。
本発明における有機バインダーとしては、媒体に溶解又は分散可能な有機バインダーの何れも使用可能であるが、一般に媒体に分散可能なものを用いた方が、吸着材層(B)の空隙率を高めることができ、有機バインダーによるALPO系ゼオライト表面の被覆も少なくできるため好ましい。また、有機バインダーを分散させる分散媒体は環境保護上の観点から水が好ましく、水系エマルジョンを好ましく用いることができる。水系エマルジョンのベース樹脂は、常温で固形のものが好ましい。
吸着材層(B)として良好な塗膜が得られるシリコーンエマルジョンの市販品としては、東レ・ダウコーニング社製のBY22−826EX等が挙げられる。
また、アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸又はその誘導体を主成分としていることが好ましい。アクリル樹脂エマルジョンの市販品としては、例えば、ROHM AND HAAS社製のプライマルK−3、プライマルTR−934、プライマルHA−8、プライマルNW−1402、プライマルNW−1715、プライマルE−693、プライマルE−1242E、ヘキスト合成(株)製のモビニール860、モビニール940、モビニール700、モビニール709、モビニール745、モビニール931、大日本インキ化学工業(株)製のボンコート3625、ボンコート3660K、ボンコートEC−863、ボンコートEC−898、ボンコートEC−818、ボンコートEC−840、ボンコートEC−846、ボンコートEC−856、等が挙げられる。
また、ポリビニルアルコールを含むアクリル樹脂も好ましく使用できる。例えば、ポリアクリル鎖を主鎖とし、このポリアクリル鎖の主鎖又は側鎖にポリビニルアルコールが導入されたもの、ポリビニルアルコールを保護コロイドとして乳化されたもの等が挙げられる。このようなポリビニルアルコールを含むアクリル系樹脂の市販品としては、例えば、ダイセル化学工業社製のKCS−179、ジョンソンポリマー社製のジョンクリル852、ダイセル化学工業社製のPA−82、日信化学工業社製のビニブラン2680、2683、2684、2685、2678、2689等に含まれるものが挙げられる。
また、アクリル系ラテックスも好適に使用できる。例えば、ダイセル化学工業(株)製のセビアンA4635、46583、4601など、日本ゼオン(株)製のNipolLx811、814、821、820、857等が挙げられる。特に、特開平10−264511号、特開2000−43409号、特開2000−343811号、特開2002−120452号の各公報に記載のアクリルシリコンラテックスの水系アクリルエマルジョン(市販品としては、例えば、ダイセル化学工業(株)製のアクアブリッドシリーズUM7760、UM7611、UM4901、アクアブリッド903、同ASi−86、ASi−89、同ASi−91、ASi−753、同4635、同4901、同MSi−04S、同AU−124、同AU−131、同AEA−61、同AEC−69、同AEC−162など)等も好適に使用することができる。
一方、ウレタン樹脂としては、例えば、ポリエーテル系ウレタン樹脂、無黄変性ポリエーテル系ウレタン樹脂、芳香族イソシアネート系エーテル系ウレタン樹脂、ポリエステル系ウレタン樹脂、無黄変性ポリエステル系ウレタン樹脂、芳香族イソシアネート系エステル系ウレタン樹脂、ポリエーテル・ポリエステル系ウレタン樹脂、無黄変性ポリエーテル・ポリエステル系ウレタン樹脂等が挙げられる。
上記ポリエーテル系ウレタン樹脂の市販品としては、例えば、大日本インキ化学工業株式会社製の水分散型ウレタン樹脂VONDIC1040NS、同社製の水性ウレタン樹脂HYDRANHW−D01等が挙げられる。
また、上記無黄変性ポリエーテル系ウレタン樹脂の市販品としては、例えば、大日本インキ化学工業株式会社製の水分散型ウレタン樹脂VONDIC1930A−LS、第一工業製薬株式会社製のスーパーフレックス110、600等が挙げられる。
また、上記芳香族イソシアネート系エーテル系ウレタン樹脂の市販品としては、第一工業製薬株式会社製のスーパーフレックス870等が挙げられる。
上記ポリエステル系ウレタン樹脂の市販品としては、例えば、大日本インキ化学工業株式会社製の水性ウレタン樹脂HYDRANHW−301、HW−311、HW−337、HW−340、HW−350、AP−60LM等が挙げられる。
また、上記無黄変性ポリエステル系ウレタン樹脂の市販品としては、例えば、大日本インキ化学工業株式会社製の水分散型ウレタン樹脂VONDICシリーズ1670NS、2210、2220、同社製の水性ウレタン樹脂HYDRANHW−112、HW−140SF、AP−10、AP−20、AP−70、第一工業製薬株式会社製のスーパーフレックス620、E−2500等が挙げられる。
上記芳香族イソシアネート系エステル系ウレタン樹脂の市販品としては、第一工業製薬株式会社製のスーパーフレックス700、750、820、830、840、860等が挙げられる。
また、上記無黄変性ポリエーテル・ポリエステル系ウレタン樹脂の市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のスーパーフレックス126、150、150HS、170等が挙げられる。
また、上記無黄変性ポリエーテル・ポリエステル系ウレタン樹脂の市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のスーパーフレックス126、150、150HS、170等が挙げられる。
ポリオレフィン系エマルジョンとしては、オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体の水性分散液が挙げられる。その市販品としては、東洋モートン株式会社製のAD−50C12、住友精化株式会社製のザイクセンAC、A−GH、L、N、ユニチカ株式会社製のアローベースSA−1200、SB−1200、SE−1200、SB−1010、東邦化学工業株式会社製のハイテックS−3121などが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、市販の水系エマルジョンを使用することができるが、特に特開2011−240330号公報に開示されているエポキシ樹脂エマルジョンを用いることが好ましい。また、脂環式のエポキシ樹脂を用いることもできる。
有機バインダーとしては、上記以外にもシリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィンをベースとした変性樹脂やコアシェル型などの複合型のエマルジョンも好適に用いることができる。
上記の有機バインダーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、本発明における有機バインダーは、その種類に応じて、耐熱性や耐水性等の物性向上のために、必要な硬化剤や硬化促進剤と共に使用することが出来、この場合、これらの成分も含めて「有機バインダー」とする。
(吸着材層(B)に占める含有量)
吸着材層(B)中に占める有機バインダーの含有量は、最大で吸着材層(B)中のALPO系ゼオライトを除いた量であるが、重量割合で5〜20%が好ましく、10〜15%がより好ましい。吸着材層(B)中の有機バインダー量が多ければ、ALPO系ゼオライトの脱落や、吸着材層(B)のクラック発生を防止し、加工性に優れた吸湿シートを得ることができる。吸着材層(B)中の有機バインダー量が少なければ、ALPO系ゼオライトの含有量が相対的に多くなり、十分な吸湿容量が得られる上に、吸着材層(B)中の空孔率が高まり、加熱再生を速やかに行うことができるようになる。
吸着材層(B)中に占める有機バインダーの含有量は、最大で吸着材層(B)中のALPO系ゼオライトを除いた量であるが、重量割合で5〜20%が好ましく、10〜15%がより好ましい。吸着材層(B)中の有機バインダー量が多ければ、ALPO系ゼオライトの脱落や、吸着材層(B)のクラック発生を防止し、加工性に優れた吸湿シートを得ることができる。吸着材層(B)中の有機バインダー量が少なければ、ALPO系ゼオライトの含有量が相対的に多くなり、十分な吸湿容量が得られる上に、吸着材層(B)中の空孔率が高まり、加熱再生を速やかに行うことができるようになる。
<その他の成分>
本発明の吸湿シートの吸着材層(B)は、ALPO系ゼオライトと上記の有機バインダーの他、必要に応じて、その機能を損なわない範囲で、分散剤やレベリング改良剤、増粘剤、流動性改良剤、粘弾性調整剤、破泡剤、消泡剤、脱泡剤、顔料等の添加剤の1種又は2種以上を配合することができる。
本発明の吸湿シートの吸着材層(B)は、ALPO系ゼオライトと上記の有機バインダーの他、必要に応じて、その機能を損なわない範囲で、分散剤やレベリング改良剤、増粘剤、流動性改良剤、粘弾性調整剤、破泡剤、消泡剤、脱泡剤、顔料等の添加剤の1種又は2種以上を配合することができる。
[透気層(C)]
本発明の吸湿シートの透気層(C)は、透気抵抗が10〜3000秒/100mlであることを必須とする。
ここで、本発明における透気抵抗とは、JIS P8117に準拠して測定した透気抵抗(ガーレ値)のことである。吸湿シートの表面を保護し、粉落ちを防止する観点から、透気層(C)の透気抵抗は通常10秒/100ml以上であり、好ましくは50秒/100ml以上である。また、水蒸気による膨れの防止や、加熱再生時間を短縮する観点から、透気層(C)の透気抵抗は通常3000秒/100ml以下であり、好ましくは2500秒/100ml以下である。
本発明の吸湿シートの透気層(C)は、透気抵抗が10〜3000秒/100mlであることを必須とする。
ここで、本発明における透気抵抗とは、JIS P8117に準拠して測定した透気抵抗(ガーレ値)のことである。吸湿シートの表面を保護し、粉落ちを防止する観点から、透気層(C)の透気抵抗は通常10秒/100ml以上であり、好ましくは50秒/100ml以上である。また、水蒸気による膨れの防止や、加熱再生時間を短縮する観点から、透気層(C)の透気抵抗は通常3000秒/100ml以下であり、好ましくは2500秒/100ml以下である。
透気層(C)の材質は、本発明の目的を満たすものであれば特に指定は無いが、紙や熱可塑性樹脂の多孔膜が好ましく、多孔膜の材質としては、コストの観点から、ポリオレフィンやポリエステルの多孔膜がより好ましい。
透気層(C)としての多孔膜としては市販品を用いることができ、例えば、旭化成社製「ハイポア」、宇部興産社製「ユーポア」、東燃タピルス社製「セテラ」、三菱樹脂社製「KYF」、「エクセポール」、三井化学社製「ハイレット」等を用いることができる。
本発明に係る透気層(C)は、前記の透気抵抗を満たすものであればよく、その厚みには特に制限はないが、10〜200μm、特に50〜150μmであることが好ましい。シートの剛性を高め、コーティングやラミネートによって他の層を設ける際のシワを防止する観点から、透気層(C)は厚い方が好ましく、シートの吸脱着速度を高める観点からは透気層(C)は薄い方が好ましい。
[その他の層]
本発明の吸湿シートにおいては、粘着剤層(A)、吸着材層(B)、透気層(C)が、本発明の条件を満足していれば、それ以外の層を有していても良い。例えば、粘着剤層(A)の吸着材層(B)と反対側の面に設けられた離型層や、粘着剤層(A)を構成するために、基材の両面に粘着剤層が設けられた両面テープを用いる場合、該基材等も有していても良い層として挙げられる。
本発明の吸湿シートにおいては、粘着剤層(A)、吸着材層(B)、透気層(C)が、本発明の条件を満足していれば、それ以外の層を有していても良い。例えば、粘着剤層(A)の吸着材層(B)と反対側の面に設けられた離型層や、粘着剤層(A)を構成するために、基材の両面に粘着剤層が設けられた両面テープを用いる場合、該基材等も有していても良い層として挙げられる。
このように、本発明の吸湿シートが有していてもよいその他の層としては、例えば、シートの強度、剛性、塑性変形性といった、粘着機能以外の機能を付与することができる層が挙げられる。その他の層の材質としては、ポリイミド、ポリエステル、ポリオレフィン、アルミニウム等の金属、不織布等が好ましく使用される。
[吸湿シートの製造方法]
本発明の吸湿シートの製造方法には特に制限はないが、本発明に係る吸着材層(B)については、好ましくは、前述の有機バインダーのエマルジョンに、ALPO系ゼオライトと必要に応じて用いられるその他の成分を所定の割合で添加混合して吸着材層(B)形成用のスラリーを調製し、この吸着材層(B)形成用スラリーを、吸着材層(B)形成面に塗布した後、乾燥する方法が挙げられる。
本発明の吸湿シートの製造方法には特に制限はないが、本発明に係る吸着材層(B)については、好ましくは、前述の有機バインダーのエマルジョンに、ALPO系ゼオライトと必要に応じて用いられるその他の成分を所定の割合で添加混合して吸着材層(B)形成用のスラリーを調製し、この吸着材層(B)形成用スラリーを、吸着材層(B)形成面に塗布した後、乾燥する方法が挙げられる。
この場合、吸着材層(B)形成用スラリーの塗布方法としては、従来公知の塗布方法を用いることができる。具体的には、スクリーン印刷、パッド印刷、オフセット印刷、ダイコーター、ロールコーター、スプレーコーター、ワイヤーバーコーター、ナイフコーター、コンマコーターによる塗布が挙げられる。なかでも、ナイフコーター、ワイヤーバーコーター、コンマコーター、ダイコーターが生産性の観点から好ましい。
吸着材層(B)形成用スラリー塗布後の乾燥は、通常80〜150℃で3〜30分程度行われる。
好ましい製造方法の一つとしては、透気層(C)を基材として、吸着材層(B)形成用スラリーを塗布、乾燥して吸着材層(B)を形成する第1の工程と、吸着材層(B)の上に塗布、又はラミネートによって粘着剤層(A)(この粘着剤層(A)は、前述の如く、両面粘着テープであってもよい)を設ける第2の工程を含む、吸湿シートの製造方法が挙げられる。
また、基材の両面に粘着剤層(A)を有する両面粘着テープの片方の粘着剤層(A)上に、吸着材層(B)形成用スラリーを塗布、乾燥して吸着材層(B)を形成する第1の工程と、吸着材層(B)の上に塗布、又はラミネートによって透気層(C)を設ける第2の工程を含む、吸湿シートの製造方法が挙げられる。
さらに、該吸着材層(B)及び透気層(C)を、予め当該2層を必要に応じて、両者の間に粘着剤層を介して積層した後、粘着剤層(A)(この粘着剤層(A)は、前述の如く、両面粘着テープであってもよい)と積層する方法も挙げられる。
さらに、該吸着材層(B)及び透気層(C)を、予め当該2層を必要に応じて、両者の間に粘着剤層を介して積層した後、粘着剤層(A)(この粘着剤層(A)は、前述の如く、両面粘着テープであってもよい)と積層する方法も挙げられる。
[低温加熱での再生速さ]
本発明の吸湿シートは、80℃程度の低温の熱処理で速やかに水を脱着することが可能である。例えば、80℃の熱処理で短時間に再生できれば、いわゆる汎用樹脂製品と同時に熱処理することが可能であり、乾燥剤としては画期的な特性である。一般的に再生温度を高くすれば、再生に要する時間を短くすることができるが、本発明の吸湿シートは、例えば20℃,30%Rhで飽和吸着した後に、80℃,10分の熱処理を行ったときに、5g/m2以上の水分を脱着するものであることが好ましく、10g/m2以上の水分を脱着するものであることがより好ましい。
本発明の吸湿シートは、80℃程度の低温の熱処理で速やかに水を脱着することが可能である。例えば、80℃の熱処理で短時間に再生できれば、いわゆる汎用樹脂製品と同時に熱処理することが可能であり、乾燥剤としては画期的な特性である。一般的に再生温度を高くすれば、再生に要する時間を短くすることができるが、本発明の吸湿シートは、例えば20℃,30%Rhで飽和吸着した後に、80℃,10分の熱処理を行ったときに、5g/m2以上の水分を脱着するものであることが好ましく、10g/m2以上の水分を脱着するものであることがより好ましい。
[シート状乾燥剤]
本発明のシート状乾燥剤は、本発明の吸湿シートを用いたものであり、薄膜でありながら低相対湿度にて大きな吸湿容量を有し、保管容器の内壁等に貼着する形態で使用することができ、その際の粉落ちも極めて少なく、また、シートに欠陥を生じさせること無く、加熱再生することが可能であるため、特にクリーン度が要求される精密機器、電子機器、医薬品などの乾燥用途に有用である。
本発明のシート状乾燥剤は、本発明の吸湿シートを用いたものであり、薄膜でありながら低相対湿度にて大きな吸湿容量を有し、保管容器の内壁等に貼着する形態で使用することができ、その際の粉落ちも極めて少なく、また、シートに欠陥を生じさせること無く、加熱再生することが可能であるため、特にクリーン度が要求される精密機器、電子機器、医薬品などの乾燥用途に有用である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
以下において、作製された吸湿シート、その他の評価は、以下に記載の方法で行った。
(1)80℃,10分間加熱したときの脱着量
片面に吸着材層を設けたシートを50mm×50mmの大きさに切り出し、20℃、30%Rhの恒温恒湿室にて重量変化がなくなるまで放置し、株式会社島津製作所製の商品名「MOC63u」の時間停止モードにて加熱前後の重量変化を測定した。シートは透気層を上に向けた状態で設置し、設定温度は80℃、設定時間は10分で測定を行った。熱処理前の重量から熱処理後の重量を引いた値を400倍した値を、シート1m2あたりの水の脱着量とし、下記の評価基準で判定した。
○ シート1m2あたりの水の脱着量が10g以上。
△ シート1m2あたりの水の脱着量が5g以上、10g未満。
× シート1m2あたりの水の脱着量が5g未満。
片面に吸着材層を設けたシートを50mm×50mmの大きさに切り出し、20℃、30%Rhの恒温恒湿室にて重量変化がなくなるまで放置し、株式会社島津製作所製の商品名「MOC63u」の時間停止モードにて加熱前後の重量変化を測定した。シートは透気層を上に向けた状態で設置し、設定温度は80℃、設定時間は10分で測定を行った。熱処理前の重量から熱処理後の重量を引いた値を400倍した値を、シート1m2あたりの水の脱着量とし、下記の評価基準で判定した。
○ シート1m2あたりの水の脱着量が10g以上。
△ シート1m2あたりの水の脱着量が5g以上、10g未満。
× シート1m2あたりの水の脱着量が5g未満。
(2)透気抵抗
JIS P8117に準拠して測定した。
JIS P8117に準拠して測定した。
(3)吸着材層の厚み
凍結割断法で断面を出した後、走査型電子顕微鏡又はレーザー顕微鏡により非接触で測定した。
(4)外観評価
(1)の操作を3回行った後の外観の変化(膨れの有無)を目視で観察して評価した。
凍結割断法で断面を出した後、走査型電子顕微鏡又はレーザー顕微鏡により非接触で測定した。
(4)外観評価
(1)の操作を3回行った後の外観の変化(膨れの有無)を目視で観察して評価した。
[実施例1]
<吸着材層(B)形成用スラリーの調製>
AQSOA(登録商標)−Z02(商品名、三菱樹脂(株)製、CHA型のSAPO、平均粒径3μm)を90gと、イオン交換水110.0gを添加し、十分冷却した後に、有機バインダーとして、三菱化学(株)製エポキシ樹脂 商品名「jER1256」の水系エマルジョン(平均粒径:0.5μm、固形分:45重量%、ノニオン)11.1gと、DIC(株)製エポキシ樹脂 商品名「EPICLON EXA−4816」の水系エマルジョン(平均粒径0.5μm、固形分:45重量%、ノニオン)11.1gを混合し、固形分が約45重量%のスラリーを得た。
<吸着材層(B)形成用スラリーの調製>
AQSOA(登録商標)−Z02(商品名、三菱樹脂(株)製、CHA型のSAPO、平均粒径3μm)を90gと、イオン交換水110.0gを添加し、十分冷却した後に、有機バインダーとして、三菱化学(株)製エポキシ樹脂 商品名「jER1256」の水系エマルジョン(平均粒径:0.5μm、固形分:45重量%、ノニオン)11.1gと、DIC(株)製エポキシ樹脂 商品名「EPICLON EXA−4816」の水系エマルジョン(平均粒径0.5μm、固形分:45重量%、ノニオン)11.1gを混合し、固形分が約45重量%のスラリーを得た。
<吸着材層(B)の形成>
得られたスラリーをアプリケーターにて、三菱樹脂(株)製ポリオレフィン多孔膜 商品名「KTF」の片面に塗布し、80℃で10分加熱して乾燥させた。ここで使用したポリオレフィン多孔膜「KTF」は、厚みが87μmで、透気抵抗が150秒/100mlのものである。
得られたスラリーをアプリケーターにて、三菱樹脂(株)製ポリオレフィン多孔膜 商品名「KTF」の片面に塗布し、80℃で10分加熱して乾燥させた。ここで使用したポリオレフィン多孔膜「KTF」は、厚みが87μmで、透気抵抗が150秒/100mlのものである。
<吸湿シートの製造>
上記で得られたKTF上の吸着材層(B)の上に、日東電工(株)製両面テープ「No.510」(層構成:無溶剤系アクリル粘着剤/不織布/無溶剤系アクリル粘着剤/セパレーター、厚さ(セパレーターを除く):150μm)をゴムロールで貼り合わせ、吸湿吸湿シートを得た。ここで、得られた吸湿吸湿シートは、透気層(C)(ポリオレフィン多孔膜「KTF」)/吸着材層(B)/粘着剤層(A)/セパレーターの順で積層されている。
この吸湿シートの評価結果を表1に示した。
上記で得られたKTF上の吸着材層(B)の上に、日東電工(株)製両面テープ「No.510」(層構成:無溶剤系アクリル粘着剤/不織布/無溶剤系アクリル粘着剤/セパレーター、厚さ(セパレーターを除く):150μm)をゴムロールで貼り合わせ、吸湿吸湿シートを得た。ここで、得られた吸湿吸湿シートは、透気層(C)(ポリオレフィン多孔膜「KTF」)/吸着材層(B)/粘着剤層(A)/セパレーターの順で積層されている。
この吸湿シートの評価結果を表1に示した。
[実施例2]
ポリオレフィン多孔膜「KTF」を、厚みが85μmで、透気抵抗が270秒/100mlのものに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順で吸湿シートを作製した。得られた吸湿シートの評価結果を表1に示した。
ポリオレフィン多孔膜「KTF」を、厚みが85μmで、透気抵抗が270秒/100mlのものに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順で吸湿シートを作製した。得られた吸湿シートの評価結果を表1に示した。
[実施例3]
ポリオレフィン多孔膜「KTF」を、厚みが45μmで、透気抵抗が1930秒/100mlのものに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順で吸湿シートを作製した。得られた吸湿シートの評価結果を表1に示した。
ポリオレフィン多孔膜「KTF」を、厚みが45μmで、透気抵抗が1930秒/100mlのものに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順で吸湿シートを作製した。得られた吸湿シートの評価結果を表1に示した。
[実施例4]
ポリオレフィン多孔膜「KTF」を、厚みが70μmで、透気抵抗が2800秒/100mlのポリオレフィン多孔フィルムに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順で吸湿シートを作製した。得られた吸湿シートの評価結果を表1に示した。
ポリオレフィン多孔膜「KTF」を、厚みが70μmで、透気抵抗が2800秒/100mlのポリオレフィン多孔フィルムに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順で吸湿シートを作製した。得られた吸湿シートの評価結果を表1に示した。
[比較例1]
ポリオレフィン多孔膜「KTF」を、厚みが60μmで、透気抵抗が5200秒/100mlのポリオレフィン多孔フィルムに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順で吸湿シートを作製した。得られた吸湿シートの評価結果を表1に示した。
ポリオレフィン多孔膜「KTF」を、厚みが60μmで、透気抵抗が5200秒/100mlのポリオレフィン多孔フィルムに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順で吸湿シートを作製した。得られた吸湿シートの評価結果を表1に示した。
[比較例2]
ポリオレフィン多孔膜「KTF」を、厚みが68μmで、透気抵抗が21200秒/100mlのポリオレフィン多孔フィルムに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順で吸湿シートを作製した。得られた吸湿シートの評価結果を表1に示した。
ポリオレフィン多孔膜「KTF」を、厚みが68μmで、透気抵抗が21200秒/100mlのポリオレフィン多孔フィルムに変更したこと以外は、実施例1と同様の手順で吸湿シートを作製した。得られた吸湿シートの評価結果を表1に示した。
実施例1〜4及び比較例1,2の結果から、透気層(C)の透気抵抗が約3000秒/100ml以下では、低温で加熱再生することが可能であるが、3000秒/100mlを超えると、加熱再生が困難になるばかりか、透気層の膨れ等の欠陥が生じることが分かる。
Claims (5)
- 少なくとも粘着剤層(A)、吸着材層(B)、及び透気層(C)をこの順で積層してなる吸湿シートであって、
最表面が粘着剤層(A)よりなり、吸着材層(B)はALPO系ゼオライトと有機バインダーとを含み、透気層(C)の透気抵抗が100〜3000秒/100mlの範囲内にある吸湿シート。 - 両面粘着テープの一方の粘着剤層上に吸着材層(B)及び透気層(C)をこの順で積層してなることを特徴とする請求項1に記載の吸湿シート。
- 透気層(C)がポリオレフィン及び/又はポリエステルの多孔膜、或いは紙よりなることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸湿シート。
- 吸着材層(B)の厚みが50〜200μmであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の吸湿シート。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の吸湿シートを用いたシート状乾燥剤。
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