JP2013198974A - ガラス基板の端面研削装置、ガラス基板の端面研削方法、及びガラス基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス基板端面の中心が1次端面研削部の砥石の溝の中央位置からずれても、ガラス基板端面を所定の形状に研削加工処理できるガラス基板の端面研削装置、ガラス基板の端面研削方法、及びガラス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】ガラス基板搬送経路の上流側から順に1次端面研削部と2次端面研削部とを有し、1次端面研削部、2次端面研削部にはそれぞれ、側面に円周方向に沿って溝が形成された円柱形状の砥石が備えられており、砥石に形成された溝の断面形状は、溝の底部側から砥石表面側に漸次広がった形状を有しており、その開口角度は1次端面研削部の砥石に形成された溝の方が、2次端面研削部の端面研削用砥石に設けられた溝よりも大きくなっており、1次端面研削部の砥石に設けられた溝はその底部が、底部側に凸の曲線になっていることを特徴とするガラス基板端面研削装置、ガラス基板の端面研削方法、及びガラス基板の製造方法を提供する。
【選択図】図3a
【解決手段】ガラス基板搬送経路の上流側から順に1次端面研削部と2次端面研削部とを有し、1次端面研削部、2次端面研削部にはそれぞれ、側面に円周方向に沿って溝が形成された円柱形状の砥石が備えられており、砥石に形成された溝の断面形状は、溝の底部側から砥石表面側に漸次広がった形状を有しており、その開口角度は1次端面研削部の砥石に形成された溝の方が、2次端面研削部の端面研削用砥石に設けられた溝よりも大きくなっており、1次端面研削部の砥石に設けられた溝はその底部が、底部側に凸の曲線になっていることを特徴とするガラス基板端面研削装置、ガラス基板の端面研削方法、及びガラス基板の製造方法を提供する。
【選択図】図3a
Description
本発明は、ガラス基板の端面研削装置、ガラス基板の端面研削方法、及びガラス基板の製造方法に関する。
板ガラスや液晶パネル等のガラス基板は所定のサイズに切断加工した後、四辺の端面について研削及び面取り加工することにより、製品外径寸法のガラス基板に加工される。
研削及び面取り加工を行う研削加工処理は、円柱形状の砥石を回転させ、砥石側面に円周に沿って形成された溝分に被研削体であるガラス基板の端面を当てながら、ガラス基板を搬送することにより、溝の形状にあわせて面取り、研削が行われる。
特に近年ではガラス基板の生産性を高めるため、研削加工処理を行う際に、ガラス基板の搬送経路上に複数の砥石を配置することにより、各砥石の負荷を低減してガラス基板の送り速度を早くする方法が取られている(例えば、特許文献1)。
従来、上記のようにガラス基板の搬送経路上に複数の砥石を配置してガラス基板端面を研削する場合に、各砥石の側面に形成された溝は同じ形状にされていた。
このため、例えば前段の砥石によりガラス基板端面を研削する際に、ガラス基板端面の板厚方向の中心が溝の砥石厚さ方向の中央位置からずれると、後段の砥石で研削を行ってもガラス基板端面に前段での研削(加工)面が残り、端面形状が規定の形状から外れる場合があった。
また、定期的に砥石の溝位置をあわせようとすると、調整に時間がかかるため端面研削装置の稼働率が下がり生産性に問題があった。
さらに、前段の砥石で研削加工処理を行う際にガラス基板端面の板厚方向の中心が、溝の砥石厚さ方向の中央位置からずれることにより、ガラス基板の端面に角が残ると、後段の砥石への負荷が大きくなり品質不良が発生しやすくなるという問題もあった。
本発明は上記従来技術が有する問題に鑑み、ガラス基板の端面について複数の砥石により研削加工処理を行う場合に、ガラス基板端面の板厚方向の中心が前段(1次端面研削部)の砥石の溝において、砥石厚さ方向の中央位置からずれてもガラス基板端面の角部を除去し、所定の形状に研削加工処理できるガラス基板の端面研削装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は、ガラス基板搬送経路の上流側から順に1次端面研削部と2次端面研削部とを有しており、前記1次端面研削部と、前記2次端面研削部とにはそれぞれ、側面に円周方向に沿って溝が形成された円柱形状の砥石が備えられており、前記円柱形状の砥石をその中心軸を含む面で切断した場合の前記溝の断面形状は、溝の底部側から砥石表面側に漸次広がった形状を有しており、その開口角度は前記1次端面研削部の砥石に形成された溝の方が、前記2次端面研削部の端面研削用砥石に設けられた溝よりも大きくなっており、前記1次端面研削部の砥石に設けられた溝はその底部が、底部側に凸の曲線になっていることを特徴とするガラス基板端面研削装置を提供する。
本発明のガラス基板端面研削装置によれば、1次端面研削部においてガラス基板端面の板厚方向の中心が溝の砥石厚さ方向の中央位置からずれて研削加工処理を行っても、2次端面研削部において1次端面研削部により研削された研削面を残すことなくガラス基板の端面の研削加工処理を行うことができる。このため、従来技術に比べて歩留まりを向上させることが可能になる。
また、1次端面研削部においてガラス基板端面の角部を残すことなく研削を行うことができるため、2次端面研削部への負荷を低減し、この点でも製品の歩留まりを向上させることが可能になる。
さらに、1次端面研削部及び2次端面研削部それぞれの砥石の位置調整を従来技術ほど高い精度で行う必要がなく、位置調整に要する時間を短くすることができるため、端面研削装置の稼働率を高めることが可能になる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、本発明は、下記の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、下記の実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
[第1の実施形態]
本実施形態では、本発明のガラス基板の端面研削装置について説明する。
[第1の実施形態]
本実施形態では、本発明のガラス基板の端面研削装置について説明する。
まず、ガラス基板の端面研削装置の構成例について図1a、図1b、図2を用いて説明する。
図1a、図1bはガラス基板の端面研削装置10の概略図であり、図1aは側面図、図1bは上面図を示している。
研削対象となるワークW(ガラス基板)は、保持手段11上に着脱可能に保持される。
ここで、ワークW(ガラス基板)の材料、製造方法、板厚については特に限定されるものではなく、各種ガラス基板を用いることができる。例えば、ワークWの材料(材質)としては、液晶ディスプレイ用ガラス基板用のアルカリ金属酸化物を実質的に含まない無アルカリガラスや、ソーダライムガラス、石英ガラスなどを用いることができる。
また、ワークWとなるガラス基板の成形方法についても限定されず、一般的な方法により成形されたガラス基板、例えばフロート法、フュージョンダウンドロー法、スリットダウンドロー法、リドロー法などにより成形されたガラス基板を使用することができる。
そして、ワークW(ガラス基板)の板厚についても限定されるものではなく、ワークWの板厚と、砥石側面に形成された溝のサイズ、形状が適合していればよい。ただし、厚すぎるとガラス基板の荷重のため搬送することが困難になり、また、薄すぎるとガラス基板を搬送する際に破損し易くなることから、ワークWの板厚は0.3mm以下6mm以下であることが好ましく、0.3mm以上3mm以下であることがより好ましい。
次に、保持手段11は図1a、図1b中左右方向(図1a、図1b中の矢印方向)に移動可能な走行体S上に配置されており、搬送機構12により、走行体Sを介してワークWを図中左右方向に搬送可能に構成されている。また、搬送機構12は、図示しないコントローラー(制御部)によりワークWの搬送速度(送り速度)を制御できるように構成することができる。
保持手段11上に保持されたワークWは、搬送機構12により、1次端面研削部13が設置された位置へと搬送され、その両端面部分について、研削及び面取り処理(以下、単に研削加工処理とする。)が行われる。次いで、2次端面研削部23が設置された位置へと搬送され同様に、ワークWの両端面部分について研削加工処理がなされる。
図1b中、1次端面研削部13、2次端面研削部23を搬送機構12の左右(ワークWの搬送方向に対して直交方向)に1つずつ配置した例を示しているが(図1aでは構造が分かり易いよう1つずつのみを記載している)、さらに、ワークWの端面について鏡面仕上げを行うため、ワーク搬送方向下流側に端面研磨部を設けることもできる。
なお、図1a、図1b中ではワークのうち2辺の端面についての1次端面研削部13、2次端面研削部23のみを配置した例を記載しているが、残りの2辺についても研削加工処理を行えるように構成することもできる。例えばワークの搬送方向の上流または下流にワークWの向きを変える回転台と、同様に残りの2辺についての1次端面研削部、2次端面研削部を設けることもできる。
1次端面研削部13、2次端面研削部23は、図1bに示したように、それぞれその内部に円柱形状の端面研削用砥石(以下、単に「砥石」とも記載する。)132、232と研削加工処理時に砥石132、232を砥石132、232の中心軸を回転軸として回転駆動させるモーター131、231が配置されている。さらに、研削時、砥石132、232とワークWとが接触する部分周辺にクーラント(冷却剤)を供給するためのクーラント供給機構14、24、ダクトLを介して使用済みのクーラントを引き込む吸引機構15、25をそれぞれの端面研削部に接続することもできる。
砥石の種類については、要求される研削量(加工量)等に応じて選択することができる。また、砥石の粗さについても、1次端面研削部、2次端面研削部で要求される研削量の比率、ガラス基板の仕上げ面の表面粗さ等によって選択することができる。例えば、1次端面研削部、2次端面研削部での研削量が同程度であれば、両者の砥石の番手(粗さ)を同じものとすることもできる。ガラス基板の製造工程においては一般的にガラス基板の加工工程の下流側にいくに従い砥石の番手が大きい(目が細かい)砥石を用い、研削(研磨)面を滑らかな表面(鏡面)に仕上げる方法がとられている。このため、本発明においても1次端面研削部の研削用砥石の番手が、2次端面研削部の砥石の番手よりも小さいものとすることができる。すなわち、1次端面研削部よりも2次端面研削部の砥石を目の細かいものとすることができる。
本発明の場合、砥石の番手を上記のように選択した場合でも、後述のように、1次端面研削部で形成された研削面を残すことなく2次端面研削部で研削を行うことができるため、従来技術のように一部に表面粗さの粗い面を残すことなく仕上げることができる。
砥石132、232の側面(周面)には、図2に示した砥石の側面図からも分かるように、円周方向に沿って溝133、233が形成されており、ワークWの端面をこの溝に当てながらワークWを搬送させることによりワークWの端面の研削加工処理が行われる。この際、溝の形状にあわせて、ワークWの端面の面取りが行われることになる。図2においては溝133、233を中心軸方向(砥石の厚さ方向)に所定間隔で3本設けた例を示したが、これは砥石を交換することなく、研削量(加工量)に応じて溝を変えて研削を実施するためである。なお、溝の本数は限定されるものではなく砥石や溝のサイズ等に応じて選択することができる。
次に砥石側面に形成された溝の形状について図3a〜図3dを用いて説明する。
図3aは1次端面研削部の砥石132の側面に形成された溝133の断面形状の例を、図3b〜図3dは2次端面研削部の砥石232の側面に形成された溝233の断面形状の例をそれぞれ示したものである。
ここでいう溝の断面形状とは、円柱形状の砥石をその中心軸を含む面(砥石側面の接線と直交する面)で(砥石を半分に)切断した場合の溝の断面形状を意味している。なお、中心軸とは円柱形状の砥石の上面と底面の円の中心を結ぶ線(軸)のことを意味している。
また、図3a〜図3d中、各溝に示した一点鎖線は、各溝の断面形状において溝の幅方向(砥石の厚さ方向)でみた場合の中央位置(中央部)を示している。溝について記載した他の図中においても同様に一点鎖線により中央位置を示している。
図2との関係から明らかなように、開口部がある上部側が砥石表面(砥石側面部の表面)側であり、溝の底部側が砥石の中心側に配置されることとなる。
図3a〜図3dに示すように1次、2次端面研削部のいずれにおいても、その断面形状は溝の底部側から砥石表面(砥石の側面部の表面)側に漸次広がった形状(先開き形状)を有している。
これは、ガラス基板の面取りを行うためであり、ガラス基板の端部が砥石の溝に挿入され、砥石に形成された溝の形状に合わせてガラス基板端部の角部分の面取りが行われる。
そして、溝(の断面形状)の開口角度は1次端面研削部の砥石に形成された溝の方が、2次端面研削部の端面研削用砥石に設けられた溝よりも大きくなっている。
ここで、溝の開口角度とは図3aでは31、図3b〜図3dでは32で表わされる角度であり、溝の両側面部間で形成される角度である。
開口角度が上記関係を満たすため、例えば図3a、図3bを比較すると1次端面研削部の溝側面の傾斜角度が、2次端面研削部のものに比べて緩やかになっている。このため、1次端面研削部及び2次端面研削部の砥石に形成された溝形状が同じである従来技術に比べて、1次端面研削部でガラス基板の端面に付与した加工面を2次端面研削部でより確実に除去することが可能になる。
そしてさらに、前記1次端面研削部の砥石に設けられた溝(の断面形状)はその底部が、底部側に凸の曲線になっている。すなわち、溝の断面形状は凹形状の曲線となっており、図3aに示すように1次端面研削部の砥石に設けられた溝は、例えば放物線形状、半円形状等とすることができる。
係る溝の底に設けた底部側に凸の曲線の曲率半径は特に限定されるものではなく、適宜選択することができる。例えば、図3cに示すように2次端面研削部の砥石の溝についてもその溝の底部を同様に底部側に凸の曲線とする場合には、2次端面研削部の砥石の溝の底部の曲線の曲率半径よりも1次端面研削部の砥石の溝の底部の曲線の曲率半径が大きいことが好ましい。
1次端面研削部の砥石の溝を上記形状にすることによって、1次端面研削部で研削を行う際にワークW端面の板厚方向の中心が溝の砥石厚さ方向の中央位置からずれたとしても、ワークWの端面の角部を確実に除去することが可能になる。
2次端面研削部の砥石に設けられた溝の断面形状については、上記要件を満たしていれば良く特に限定されるものではない。2次端面研削部については、製品に要求されている形状、または、それに近い形状となるように溝の形状、サイズを選択することが好ましい。
具体的には、例えば、図3bに示したように溝の底部を平坦にすることもできる。
また、図3cに示すように、1次端面研削部の砥石の溝と同じように砥石の溝の底部側に凸の曲線、すなわち溝の形状を放物線形状、半円形形状等とすることもできる。
そして、図3dに示すように2次端面研削部の砥石に形成された溝の断面形状が、開口端部に切り欠き部33が形成された形状であることが好ましい。
上記のようにワークWの端面を研削加工処理する場合、砥石とワークWが接触する部分周辺にクーラントを供給しながら研削を行っているが、特に2次端面研削部の砥石に形成した溝は開口角度が小さいため、クーラントが溝に十分入らず、ヤケ(haze)を生じる恐れがある。このため、2次端面研削部の砥石に形成した溝にクーラントを導入し易くするため、その開口端部に切り欠き部を設けることが好ましい。
切り欠き部のサイズとしては特に限定されるものではなく、溝間の幅や、2次端面研削部の砥石に形成された溝の開口角度、ワークWの板厚等を考慮して選択することができる。例えば、切り欠き部上端における溝の開口部の幅34がワークWの板厚に対して、1.5倍以上2.5倍以下であることが好ましく、1.8倍以上2.1倍以下であることがより好ましい。これは、切り欠き部の大きさが係る範囲を有することにより、特にクーラントを溝に導入し易くなり、ヤケの発生を低く抑えることができるためである。
切り欠き部は、溝の開口部の一方の端部にのみ設けることもできるが、図3dに示すように溝の開口部の両端に設けた方が、クーラントが溝に均一に入り易くなるためより好ましい。
切り欠き部の具体的な形状については限定されるものではなく、クーラントが入り易くなるような形状となっていればよい。例えば、図3dのように溝に斜めの切り欠き部を設けることができる。この場合、溝の側面部の傾斜角度が2段階で変化することとなり、砥石表面(砥石側面部の表面)を基準にした場合、溝の上端側(切り欠き部)の傾斜角が、溝の底部側の傾斜角よりも緩やかに構成されていることが好ましい。なお、この場合、1次端面研削部の砥石に形成された溝の開口角度は、2次端面研削部の砥石に形成された溝の2つの傾斜角度のうち、底部側の溝の開口角度よりも大きくなるように構成されていることとなる。
ここでは、2次端面研削部の砥石の溝に切り欠き部を設けることについて説明したが、同様に1次端面研削部の砥石の溝にクーラントを導入し易くするための切り欠き部を設けても良い。
以上説明してきた本発明のガラス基板の端面研削装置によれば、1次端面研削部においてワークW(ガラス基板)端面の板厚方向の中心が溝の砥石厚さ方向の中央位置からずれて研削加工処理を行っても、2次端面研削部において1次端面研削部で形成された研削面を残すことなくワークの端面の研削加工処理を行うことができる範囲(1次端面研削部でのワーク端面の板厚方向の中心と溝の砥石厚さ方向の中央位置とのずれ幅の許容範囲)を広げることができる。
また、1次端面研削部においてワーク端面の角部を残すことなく研削を行うことができるため、2次端面研削部への負荷を低減することができる。これらの理由から製品の歩留まりを向上させることが可能になる。
さらに、上記のように1次端面研削部及び2次端面研削部それぞれの砥石の位置調整を従来技術ほど高い精度で行わなくてもワーク端面を所定の形状に研削加工処理を行うことができるから、砥石の位置調整に要する時間を短くすることができる。このため、端面研削装置の稼働率を高めることが可能になる。
[第2の実施形態]
本実施の形態では、本発明のガラス基板の端面研削方法について説明する。
[第2の実施形態]
本実施の形態では、本発明のガラス基板の端面研削方法について説明する。
本発明のガラス基板の端面研削方法は、ガラス基板の端面について、1次端面研削部で研削後、2次端面研削部において研削を行うガラス基板の端面研削方法であって、前記1次端面研削部と、前記2次端面研削部とにはそれぞれ、側面に円周方向に沿って溝が形成された円柱形状の砥石が備えられており、前記円柱形状の砥石をその中心軸を含む面で切断した場合の前記溝の断面形状は、溝の底部側から砥石表面側に漸次広がった形状を有しており、その開口角度は前記1次端面研削部の砥石に形成された溝の方が、前記2次端面研削部の砥石に設けられた溝よりも大きくなっており、前記1次端面研削部の砥石に設けられた溝はその底部が、底部側に凸の曲線になっていることを特徴とするガラス基板の端面研削方法である。
本発明のガラス基板の端面研削方法によれば、1次端面研削部においてワークW端面の板厚方向の中心が溝の砥石厚さ方向の中央位置からずれて研削加工処理を行っても、2次端面研削部において1次端面研削部で形成された研削面を残すことなくワークの端面の研削加工処理を行うことができる範囲(1次端面研削部でのワーク端面の板厚方向の中心と溝の砥石厚さ方向の中央位置とのずれ幅の許容範囲)を広げることができる。
また、1次端面研削部においてガラス基板端面の角部を残すことなく研削を行うことができるため、2次端面研削部への負荷を低減することができる。これらの理由から製品の歩留まりを向上させることが可能になる。
さらに、上記のように1次端面研削部及び2次端面研削部それぞれの砥石の位置調整を従来技術ほど高い精度で行わなくてもガラス基板端面を所定の形状に研削加工処理を行うことができるから、砥石の位置調整に要する時間を短くすることができる。このため、端面研削装置の稼働率を高めることが可能になる。
上記ガラス基板端面の研削方法は、例えば第1の実施形態で説明したガラス基板の端面研削装置によって実施することができる。このため、装置の構成については第1の実施形態と重複するためここでは省略するが、特に、1次端面研削部の砥石の番手が、2次端面研削部の砥石の番手よりも小さいものとすることが好ましい。すなわち、1次端面研削部よりも2次端面研削部の砥石を目の細かいものとすることが好ましい。
これは、砥石の番手を上記のように選択した場合でも、1次端面研削部で形成された研削面を残すことなく2次端面研削部で研削を行うことができ、従来技術のように一部に表面粗さの粗い面を残すことなく仕上げることができるからである。また、係る構成にすることによって、1次端面研削部で十分な研削量(加工量)を確保し、2次端面研削部でその表面を仕上げることが可能になるため、研削の効率を高めることができる。
なお、第1の実施形態でも述べたように、1次端面研削部、2次端面研削部での研削量に応じて砥石の番手を選択することができ、例えば同じ番手の砥石とすることも可能である。
また、特に図3dに示すように2次端面研削部の砥石に形成された溝の断面形状が、開口端部に切り欠き部33が形成された形状であることが好ましい。
これについても第1の実施形態で説明したように、ワークW(ガラス基板)の端面を研削する場合、砥石の研削部周辺にクーラントを供給しながら研削を行っているが、特に2次端面研削部の砥石に形成した溝は開口角度が小さいため、クーラントが溝に十分入らず、ヤケを生じる恐れがある。このため、2次端面研削部の砥石に形成した溝にクーラントを導入し易いように、その開口端部に切り欠き部を設けることが好ましい。
切り欠き部33のサイズとしては特に限定されるものではなく、溝間の幅や、2次端面研削部の砥石に形成された溝の開口角度、ワークWの板厚等を考慮して選択することができる。例えば、溝の開口部の幅34がワークWの板厚に対して、1.5倍以上2.5倍以下であることが好ましく、1.8倍以上2.1倍以下であることがより好ましい。
切り欠き部は、開口部の一方の端部にのみ設けることもできるが、図3dに示すように開口部の両端に設けた方が、クーラントが均一に入り易くなるため好ましい。
切り欠き部の具体的な形状については限定されるものではなく、クーラントが入り易くなるような形状となっていればよい。例えば、図3dのように溝に斜めの切り欠き部を設けることができる。この場合、溝の側面部の傾斜角度が2段階で変化することとなり、砥石表面(砥石側面部の表面)を基準にした場合、溝の上端側(切り欠き部)の傾斜角が、溝の底部側の傾斜角よりも緩やかに構成されていることが好ましい。なお、この場合、1次端面研削部の砥石に形成された溝の開口角度は、2次端面研削部の砥石に形成された溝の2つの傾斜角度のうち、底部側の溝の開口角度よりも大きくなるように構成されていることとなる。
ここでは、2次端面研削部の砥石の溝に切り欠き部を設けることについて説明したが、同様に1次端面研削部の砥石の溝にクーラントを導入し易くするための切り欠き部を設けても良い。
そして、本実施形態で説明したガラス基板の端面研削方法は、ガラス基板の製造方法におけるガラス基板の端面研削工程に好ましく適用することができる。すなわち、第2の実施形態で説明したガラス基板の端面研削方法を用いたガラス基板の製造方法とすることができる。
係るガラス基板の製造方法によれば、ガラス基板の端面研削工程において、1次端面研削部においてワークW端面の板厚方向の中心が溝の砥石厚さ方向の中央位置からずれて研削加工処理を行っても、2次端面研削部において1次端面研削部で形成された研削面を残すことなくワークの端面の研削加工処理を行うことができる範囲(1次端面研削部でのワーク端面の板厚方向の中心と溝の砥石厚さ方向の中央位置とのずれ幅の許容範囲)を広げることができる。
また、1次端面研削部においてガラス基板端面の角部を残すことなく研削を行うことができるため、2次端面研削部への負荷を低減することができる。
さらに、上記のように1次端面研削部及び2次端面研削部それぞれの砥石の位置調整を従来技術ほど高い精度で行わなくてもガラス基板端面を所定の形状に研削加工処理を行うことができるから、砥石の位置調整に要する時間を短くすることができる。
このため、係るガラス基板の製造方法によれば、端面研削工程で不良品の発生率を低下させることができるため、製品の歩留まりを向上させることが可能になる。また、端面研削装置の調整に要する時間が従来よりも少なくなるため稼働率を高めることができ、製造工程全体の生産性を高めることが可能になる。
以下に具体的な実施例、比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示すガラス基板の端面研削装置において、1次端面研削部、2次端面研削部の砥石として、その側面にそれぞれ図4a、図4bに示す形状の溝がそれぞれ形成された円柱形状の砥石を用いてガラス基板端面の研削を行った。
[実施例1]
図1に示すガラス基板の端面研削装置において、1次端面研削部、2次端面研削部の砥石として、その側面にそれぞれ図4a、図4bに示す形状の溝がそれぞれ形成された円柱形状の砥石を用いてガラス基板端面の研削を行った。
1次端面研削部の砥石に形成された溝は図4aに示すように溝の底部側から砥石表面(砥石側面部の表面)側に漸次広がっており、溝の底部は曲率半径42が0.5mmの底部側に凸の曲線になっている。また、溝の開口角度41は75度とした。
そして、2次端面研削部の砥石に形成された溝は図4bに示すように溝の底部側から砥石表面(砥石側面部の表面)側に漸次広がっており、溝の底面に平坦部が設けられた形状を有している。底面の平坦部の幅43は、研削対象であるガラス基板の板厚の32%とし、2次端面研削部の砥石に形成された溝の開口角度44は52度とした。また、溝の上端部には切り欠き部46を設けた。なお、2次端面研削部の砥石の切り欠き部での開口角度45は80度となっている。
そして、図4cに示すように、1次端面研削部においてガラス基板端面の板厚方向の中心(以下、単に「ガラス基板端面の中心」とも記載する)が、砥石の溝の砥石の厚さ方向の中央位置(以下、単に「溝の中央位置」とも記載する)から、図中左側にずれた状態でガラス基板端面の研削加工処理を行った。なお、図中、ガラス板端面の中心が、砥石の溝の中央位置にある場合のガラス板の位置を点線で示している。溝の中央位置にガラス基板端面の中心がある場合とのずれ幅47はガラス基板の板厚の14%とした。図4cからわかるように、ガラス基板端面の中心が溝の中央位置からずれているにもかかわらず、溝の形状に合わせてガラス基板の端面部分全面が研削され、ガラス基板の角部についても研削されている。
次に、図4dに示すように1次端面研削部で研削加工処理したガラス基板について、所定の研削量48になるように、2次端面研削部で研削加工処理した。この際には、砥石の溝の中央位置とガラス基板端面の中心とが一致している状態で研削加工処理を行った。図4d中、斜線で示した49の部分が2次端面研削部で研削、除去されることになる。つまり、ガラス基板端面の中心と1次端面研削部の砥石の溝の中央位置とが一致しない場合であっても、1次端面研削部で形成された研削面は全て2次端面研削部で残ることなく研削できることが確認できた。
[実施例2]
本実施例では、2次端面研削部の砥石の側面に形成された溝の形状を1次端面研削部の砥石と同様に、放物線形状の溝とした点以外は実施例1と同様にして行った。
[実施例2]
本実施例では、2次端面研削部の砥石の側面に形成された溝の形状を1次端面研削部の砥石と同様に、放物線形状の溝とした点以外は実施例1と同様にして行った。
具体的に説明すると、1次端面研削部の砥石に形成された溝は図5aに示すように実施例1の場合と同じ形状で、溝の底部側から砥石表面(砥石側面部の表面)側に漸次広がっており、溝の底部は曲率半径52が0.5mmの底部側に凸の曲線になっている。また、溝の開口角度51は、75度とした。
2次端面研削部の砥石に形成された溝は図5bに示すように溝の底部側から砥石表面(砥石側面部の表面)側に漸次広がっており、溝の底部は曲率半径54が0.356mmの底部側に凸の曲線になっており、溝の開口角度53は60度とした。
そして、図5cに示すように、1次端面研削部においてガラス基板端面の中心が砥石の溝の中央位置(図中、ガラス板端面の中心が砥石の溝の中央位置にある場合のガラス板の位置を点線で示す)から、図中左側にずれた状態でガラス基板端面の研削加工処理を行った。溝の中央位置にガラス基板端面の中心がある場合とのずれ幅55はガラス基板の板厚の14%とした。図5cからわかるように、本実施例においてもガラス基板端面の中心が溝の中央位置からずれているにもかかわらず、溝の形状に合わせて端面部分全面が研削され、ガラス基板の角部についても研削されている。
次に、図5dに示すように、1次端面研削部で研削加工処理したガラス基板について、所定の研削量56になるように、2次端面研削部で研削加工処理した。この際には、砥石の溝中央位置とガラス基板端面の中心とが一致している状態で研削加工処理を行った。図5d中、斜線で示した57の部分が2次端面研削部で研削、除去されることになる。つまり、ガラス基板端面の中心と1次端面研削部の砥石の溝の中央位置とが一致しない場合であっても、本実施例でも1次端面研削部で形成された研削面は全て2次端面研削部で残ることなく研削できることが確認できた。
[実施例3]
本実施例では、1次端面研削部の砥石、2次端面研削部の砥石としては、実施例2と同じ溝が形成された砥石を用いた(すなわち1次端面研削部の砥石は図5aの溝が、2次端面研削部の砥石は図5bの溝が形成された砥石を用いた)。
[実施例3]
本実施例では、1次端面研削部の砥石、2次端面研削部の砥石としては、実施例2と同じ溝が形成された砥石を用いた(すなわち1次端面研削部の砥石は図5aの溝が、2次端面研削部の砥石は図5bの溝が形成された砥石を用いた)。
そして、図6aに示すように、1次端面研削部においてガラス基板端面の中心が砥石の溝の中央位置(図中、ガラス板端面の中心が砥石の溝の中央位置にある場合のガラス板の位置を点線で示す)から、図中左側にずれた状態でガラス基板端面の研削加工処理を行った。この場合、溝の中央位置にガラス基板端面の中心がある場合とのずれ幅61は板厚の21%とした。図6aからわかるように、ガラス基板端面は溝の中央位置からずれているにもかかわらず、溝の形状に合わせて端面部分全面が研削され、ガラス基板の角部についても研削されている。
次に、図6bに示すように1次端面研削部で研削加工処理したガラス基板について、所定の研削量62になるように、2次端面研削部で研削加工処理した。この際には、砥石の溝の中央位置とガラス基板端面の中心とが一致している状態で研削加工処理を行った。図6b中、斜線で示した63の部分が2次端面研削部で研削、除去されることになる。つまり、ガラス基板端面の中心と1次端面研削部の砥石の溝の中心位置とが一致しない場合であっても、1次端面研削部で形成された研削面は全て2次端面研削部で残ることなく研削できることが確認できた。
[比較例1]
本比較例では実施例1と同様に、図1に示すガラス基板の端面研削装置を用いてガラス基板端面の研削を行った。1次端面研削部、2次端面研削部の砥石としては、いずれもその側面に図7aに示す形状の溝がそれぞれ形成された砥石を用いてガラス基板端面の研削加工処理を行った。
[比較例1]
本比較例では実施例1と同様に、図1に示すガラス基板の端面研削装置を用いてガラス基板端面の研削を行った。1次端面研削部、2次端面研削部の砥石としては、いずれもその側面に図7aに示す形状の溝がそれぞれ形成された砥石を用いてガラス基板端面の研削加工処理を行った。
1次端面研削部、2次端面研削部の砥石に形成された溝は図7aに示すように溝の底部側から砥石表面(砥石側面部の表面)側に漸次広がっており、底面に平坦部が設けられた形状を有している。また、底面の平坦部の幅71はガラス基板の板厚の32%に、溝の開口角度72は52度なるようにした。
そして、図7bに示すように、1次端面研削部においてガラス基板の中心が砥石の溝の中央位置(図中、ガラス板端面の中心が砥石の溝の中央位置にある場合のガラス板の位置を点線で示す)から、図中左側にずれた状態でガラス基板端面の研削を行った。溝の中央位置にガラス基板端面の中心がある場合とのずれ幅73は板厚の14%とした。
この場合、図7bから分かるようにガラス基板は溝の形状に合わせて端面部分が研削され、ガラス基板の角部についても研削されている。
次に、図7cに示すように、1次端面研削部で研削加工処理したガラス基板について、所定の研削量74になるように、2次端面研削部で研削加工処理した。研削量74は、実施例1の研削量48と同量になるようにして行い、砥石の溝の中央位置とガラス基板端面の中心とが一致している状態で研削加工処理を行った。図7c中、斜線で示した75の部分が2次端面研削部で研削、除去されることになる。しかしながら、係る研削量ではガラス基板端面のうち76で示した部分は砥石の溝と接触していないため、研削できず1次端面研削部で形成された研削面が残った。
[比較例2]
本比較例では、1次端面研削部の砥石、2次端面研削部の砥石としては、実施例2の2次端面研削部に形成された溝と同じ溝が形成された砥石を用いた(すなわち1次端面研削部、2次端面研削部の砥石は共に図5bの溝が形成された砥石を用いた)。
[比較例2]
本比較例では、1次端面研削部の砥石、2次端面研削部の砥石としては、実施例2の2次端面研削部に形成された溝と同じ溝が形成された砥石を用いた(すなわち1次端面研削部、2次端面研削部の砥石は共に図5bの溝が形成された砥石を用いた)。
そして、図8aに示すように、1次端面研削部においてガラス基板端面の中心が砥石の溝の中央位置(図中、ガラス板端面の中心が砥石の溝の中央位置にある場合のガラス板の位置を点線で示す)から、図中左側にずれた状態でガラス基板端面の研削加工処理を行った。この場合、砥石の溝の中央位置にガラス基板の中心がある場合とのずれ幅81は板厚の14%とした。図8aからわかるように、ガラス基板端面は溝の形状に合わせて端面部分全面が研削され、ガラス基板の角部についても研削されている。
次に、図8bに示すように1次端面研削部で研削加工処理したガラス基板について、所定の研削量82になるように、2次端面研削部で研削加工処理した。研削量82は実施例2の研削量56と同量になるようにして行い、砥石の溝の中央位置とガラス基板端面の中心とが一致している状態で研削加工処理を行った。図8b中、斜線で示した83の部分が2次端面研削部で研削、除去されることになる。しかしながら、係る研削量ではガラス基板端面のうち84で示した部分は砥石の溝と接触していないため、研削できず1次端面研削部で形成された研削面が残った。
[比較例3]
本比較例では、1次端面研削部、2次端面研削部の砥石として、その側面に図9a、図9bに示す形状の溝がそれぞれ形成された砥石を用いてガラス基板端面の研削加工処理を行った。
[比較例3]
本比較例では、1次端面研削部、2次端面研削部の砥石として、その側面に図9a、図9bに示す形状の溝がそれぞれ形成された砥石を用いてガラス基板端面の研削加工処理を行った。
1次端面研削部の砥石に形成された溝は図9aに示すように溝の底部側から砥石表面(砥石側面部の表面)側に漸次広がっており、底面に平坦部が設けられた形状を有している。また、底面の平坦部の幅91は、ガラス基板の板厚の61%になるようにしており、溝の開口角度92は、60度とした。
そして、2次端面研削部の砥石に形成された溝は図9bに示すように溝の底部側から砥石表面(砥石側面部の表面)側に漸次広がっており、底面に平坦部が設けられた形状を有している。また、底面の平坦部の幅93は、ガラス基板の板厚の32%になるようにしており、溝の開口角度94は52度とした。
そして、図9cに示すように、1次端面研削部においてガラス基板端面の中心が砥石の溝の中央位置(図中、ガラス板端面の中心が砥石の溝の中央位置にある場合のガラス板の位置を点線で示す)から、図中左側にずれた状態でガラス基板端面の研削を行った。砥石の溝の中央位置にガラス基板の中心がある場合とのずれ幅95は板厚の14%とした。
この場合、図9cに示すように1次端面研削部においてガラス基板の角部96が研削できずに残り、2次端面研削部で研削加工を行う際、砥石への負荷が大きいものとなった。
そして、図9dに示すように、1次端面研削部で研削加工処理したガラス基板について、所定の研削量97になるように、2次端面研削部で研削加工処理した。この際の研削量97は、実施例1の研削量48と同量になるようにして行い、砥石の溝の中央位置とガラス基板端面の中心とが一致している状態で研削加工処理を行った。図9d中、斜線で示した98の部分が2次端面研削部で研削、除去されることになる。
本比較例においては、2次端面研削部において、1次端面研削部で形成された研削面を残さずに研削することができるものの、1次端面研削部において研削加工処理を行った際にガラス基板の角部が残るという問題がある。このため、2次端面研削部において研削を行う際に負荷がかかり品質不良の製品が発生しやすくなり、歩留まりが低下した。
[比較例4]
本比較例では、1次端面研削部、2次端面研削部の砥石として、その側面に図10a、図10bに示す形状の溝がそれぞれ形成された砥石を用いてガラス基板端面の研削加工処理を行った。
[比較例4]
本比較例では、1次端面研削部、2次端面研削部の砥石として、その側面に図10a、図10bに示す形状の溝がそれぞれ形成された砥石を用いてガラス基板端面の研削加工処理を行った。
1次端面研削部の砥石に形成された溝は図10aに示すように溝の底部側から砥石表面(砥石側面部の表面)側に漸次広がった形状を有しており、底面に平坦部が設けられた形状を有している。また、底面の平坦部の幅101はガラス基板の板厚の54%とし、溝の開口角度102は52度とした。
2次端面研削部の砥石に形成された溝は図10bに示すように溝の底部側から砥石表面(砥石側面部の表面)側に漸次広がっており、底面に平坦部が設けられた形状を有している。そして、底面の平坦部の幅103はガラス基板の板厚の32%とし、溝の開口角度104は52度とした。
図10cに示すように、1次端面研削部においてガラス基板端面の中心が砥石の溝の中央位置(図中、ガラス板端面の中心が砥石の溝の中央位置にある場合のガラス板の位置を点線で示す)から、図中左側にずれた状態でガラス基板端面の研削加工処理を行った。砥石の溝の中央位置にガラス基板端面の中心がある場合とのずれ幅105は板厚の14%とした。
そして、図10dに示すように、1次端面研削部で研削加工処理したガラス基板について、所定の研削量106になるように、2次端面研削部で研削加工処理した。この際、砥石の溝の中央位置とガラス基板端面の中心とが一致している状態で研削を行った。図10d中、斜線で示した107の部分が2次端面研削部で研削、除去されることになる。
2次端面研削部で研削する際の砥石の溝の表面と、ガラス基板表面との接触状態を示すため、図10eに、図10dの点線109で示した部分の拡大図を示す。
図10eから分かる様に、本比較例においては、2次端面研削部において、1次端面研削部で形成された研削面の一部108が研削されずに残った。
以上の比較例においてはいずれも、1次端面研削部において実施例と同程度ガラス基板の位置がずれた場合には、1次端面研削部で形成された研削面が2次端面研削部においても研削できずに残ったり、ガラス基板の角部が残ったりすることが分かる。
これに対して、本発明のガラス基板端面研磨装置、ガラス基板端面研磨方法である実施例によれば1次端面研削部においてガラス基板端面の中心位置が砥石の溝の中央位置からずれても、2次端面研削部において1次端面研削部で形成された研削面を残すことなくガラス基板の端面の研削を行うことができる。このため、従来技術に比べて歩留まりを向上させることが可能になる。
また、1次端面研削部においてガラス基板端面の角部を残すことなく研削を行うことができるため、2次端面研削部への負荷を低減し、この点でも製品の歩留まりを向上させることが可能になる。
さらに、本発明においては、従来技術よりも1次端面研削部及び2次端面研削部それぞれの砥石の位置調整を従来技術ほど高い精度で行う必要がなく、位置調整に要する時間を短くすることができるため、端面研削装置の稼働率を高めることが可能になる。
13 1次端面研削部
23 2次端面研削部
132、232 砥石
133、233 溝
33 切り欠き部
23 2次端面研削部
132、232 砥石
133、233 溝
33 切り欠き部
Claims (7)
- ガラス基板搬送経路の上流側から順に1次端面研削部と2次端面研削部とを有しており、
前記1次端面研削部と、前記2次端面研削部とにはそれぞれ、側面に円周方向に沿って溝が形成された円柱形状の砥石が備えられており、
前記円柱形状の砥石をその中心軸を含む面で切断した場合の前記溝の断面形状は、溝の底部側から砥石表面側に漸次広がった形状を有しており、その開口角度は前記1次端面研削部の砥石に形成された溝の方が、前記2次端面研削部の端面研削用砥石に設けられた溝よりも大きくなっており、前記1次端面研削部の砥石に設けられた溝はその底部が、底部側に凸の曲線になっていることを特徴とするガラス基板端面研削装置。 - 前記2次端面研削部の砥石に形成された溝の断面形状が、開口端部に切り欠き部が形成された形状であることを特徴とする請求項1に記載のガラス基板端面研削装置。
- 1次端面研削部の砥石の番手が、2次端面研削部の砥石の番手よりも小さいことを特徴とする請求項1または2記載のガラス基板端面研削装置。
- ガラス基板の端面について、1次端面研削部で研削後、2次端面研削部において研削を行うガラス基板の端面研削方法であって、
前記1次端面研削部と、前記2次端面研削部とにはそれぞれ、側面に円周方向に沿って溝が形成された円柱形状の砥石が備えられており、
前記円柱形状の砥石をその中心軸を含む面で切断した場合の前記溝の断面形状は、溝の底部側から砥石表面側に漸次広がった形状を有しており、その開口角度は前記1次端面研削部の砥石に形成された溝の方が、前記2次端面研削部の砥石に設けられた溝よりも大きくなっており、前記1次端面研削部の砥石に設けられた溝はその底部が、底部側に凸の曲線になっていることを特徴とするガラス基板の端面研削方法。 - 前記2次端面研削部の砥石に形成された溝の断面形状が、開口端部に切り欠き部が形成された形状であることを特徴とする請求項4に記載のガラス基板の端面研削方法。
- 1次端面研削部の砥石の番手が、2次端面研削部の砥石の番手よりも小さいことを特徴とする請求項4または5記載のガラス基板の端面研削方法。
- 本願請求項4乃至6いずれか一項に記載されたガラス基板の端面研削方法を用いたことを特徴とするガラス基板の製造方法。
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