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JP2013195931A - シミュレーション装置、シミュレーションプログラムおよび両眼視体感方法 - Google Patents

シミュレーション装置、シミュレーションプログラムおよび両眼視体感方法 Download PDF

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JP2013195931A JP2012065669A JP2012065669A JP2013195931A JP 2013195931 A JP2013195931 A JP 2013195931A JP 2012065669 A JP2012065669 A JP 2012065669A JP 2012065669 A JP2012065669 A JP 2012065669A JP 2013195931 A JP2013195931 A JP 2013195931A
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英二郎 多田
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Abstract

【課題】モノビジョン処方時に両眼視した場合の被験者が感じる違和感を検証できるようにするシミュレーション装置及び方法を提供する。
【解決手段】モノビジョン処方によるレンズの装着によって焦点距離に対する光量分布の関係が左右眼で異なる状態となった場合に、レンズを介して左右眼で見える各画像として、互いに異なる二つの画像を生成する画像生成手段14と、画像生成手段14が生成した二つの画像を被験者の左右眼のそれぞれに対して個別に表示する画像表示手段とを備えた、シミュレーション装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、モノビジョン処方時の両眼視による見え方を体感させるシミュレーション装置、シミュレーションプログラムおよび両眼視体感方法に関する。
一般に、近視や老視等の場合は、眼鏡レンズやコンタクトレンズ等を用いて視力を矯正する。特に、老視の場合には、例えば累進屈折力レンズを用いて視力を矯正することがある。また、眼科医療の現場では、例えば白内障患者に対して眼内レンズ(Intraocular lens;IOL)を用いて治療するといったことも行われている。
これらのレンズを用いる場合、レンズ使用者は、実際にレンズを装着して見るまで、どのような見え方になるかがわからない。特に、累進屈折力レンズについては、歪曲収差等の影響が及ぶので、見え方を想像することが困難である。このことから、例えば累進屈折力レンズを用いた眼鏡の使用者に対しては、眼鏡をかけたときの見え方を体感させるべく、累進屈折力レンズを装着したときに見える網膜像をシミュレーションによって作成して表示することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
その一方で、老視等による調節力異常については、累進屈折力レンズを用いるのではなく、モノビジョンと呼ばれる手法を用いて対応することがある。「モノビジョン」とは、例えば優位眼(利き眼)を遠方矯正、非優位眼(非利き眼)を近方矯正するといったように、近くを見るために焦点を合わせたレンズを一方の眼に装着し、遠くを見るために焦点を合わせたレンズを他方の眼に装着する手法のことで、左右眼を遠方視用と近方視用とに役割分担させる考え方のことをいう(例えば、特許文献2参照)。このようなモノビジョンは、通常、コンタクトレンズまたは眼内レンズ(IOL)を用いる場合に適用され、眼鏡を必要とせずに遠近両方に対応することができるようになる。
国際公開第2010/044383号公報 特開平4−227258号公報
ところで、モノビジョン処方時は左右眼の視力が大きく異なる不同視となるが、不同視への耐性には個人差がある。そのため、モノビジョンにより処方されたレンズの使用者の中には、両眼視した場合に違和感を覚えてしまう者も存在し得る。より具体的には、モノビジョン処方時は左右眼を遠方視用と近方視用とに役割分担させるため、両眼視した場合に遠方視像と近方視像とが一致せず、その結果としてチラツキを感じてしまうことがある。したがって、モノビジョンが処方されるレンズ使用者に対しては、そのモノビジョン処方に先立ち、両眼視した場合にどのような見え方になるか、その見え方を体感させて、違和感の有無を確認させることが非常に重要である。
しかしながら、従来は、モノビジョン処方時に両眼視した場合の違和感を検証することができなかった。モノビジョン処方時の違和感を検証するためには不同視状態にする必要があるのに対して、例えば特許文献1に開示された従来のシミュレーション技術では、視力矯正後の状態、すなわち左右眼が同視状態であることを想定しているからである。つまり、従来のシミュレーション技術は、敢えて不同視状態を作り出し、左右眼のそれぞれに対して異なる画像を見せる、ということを全く想定していない。そのため、例えば従来のシミュレーション技術を用いた場合であっても、モノビジョン処方時に両眼視した場合の違和感については、その検証を行うことができなかったのである。
本発明は、上述した従来には無い新規な課題の解決を図るべく案出されたもので、モノビジョン処方時に両眼視した場合の違和感を検証できるようにするシミュレーション装置、シミュレーションプログラムおよび両眼視体感方法を提供することを目的とする。
上述した目的達成のために、本願発明者は、先ず、モノビジョン処方時に両眼視した場合の違和感が生じる要因について検討した。これは、両眼視した場合に遠方視像と近方視像とが一致しないこと、すなわち左右眼が不同視状態になっていることに起因すると考えられる。そこで、本願発明者は、左右眼が同視状態となるように矯正された後の網膜像を再現するという従来の一般的なシミュレーション技術の考え方に捉われることなく、敢えて左右眼のそれぞれに対して互いに異なる二つの画像を見せるようにして不同視状態を作り出すという従来には無い全く新たな思想を採用することで、モノビジョン処方時に両眼視した場合の違和感についての検証を行うことができるのではないかとの着想を得た。
本発明は、上述した本願発明者による新たな着想に基づいてなされたものである。
本発明の第1の態様は、モノビジョン処方によるレンズの装着によって焦点距離に対する光量分布の関係が左右眼で異なる状態となった場合に、当該レンズを介して左右眼で見える各画像として、互いに異なる二つの画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段が生成した前記二つの画像を被験者の左右眼のそれぞれに対して個別に表示する画像表示手段とを備えることを特徴とするシミュレーション装置である。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の発明において、前記画像生成手段は、前記レンズを介した場合の点像強度分布に基づいて画像生成を行うことを特徴とする。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に記載の発明において、前記画像生成手段が生成する前記二つの画像は、遠用視対応画像と近用視対応画像であることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、第1、第2または第3の態様に記載の発明において、前記画像生成手段が生成する前記二つの画像は、優位眼用画像と非優位眼用画像であることを特徴とする。
本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれか1態様に記載の発明において、前記画像生成手段は、視認態様パラメータ違いの複数の画像要素を一覧形式で表した画像を生成することを特徴とする。
本発明の第6の態様は、第1から第5のいずれか1態様に記載の発明において、前記画像生成手段は、左右眼の視角差を考慮して前記二つの画像を生成することを特徴とする。
本発明の第7の態様は、第1から第6のいずれか1態様に記載の発明において、前記画像生成手段は、前記被験者から前記画像表示手段による表示像までの距離を考慮して画像生成を行うことを特徴とする。
本発明の第8の態様は、第1から第7のいずれか1態様に記載の発明において、前記画像生成手段は、前記被験者から前記画像表示手段による表示像までの距離に応じた左右眼の輻輳角を考慮して前記二つの画像を生成することを特徴とする。
本発明の第9の態様は、第1から第8のいずれか1態様に記載の発明において、前記被験者の眼球の収差を測定する眼用収差測定装置と組み合わせて用いられることを特徴とする。
本発明の第10の態様は、モノビジョン処方時の両眼視違和感検証用に作成した互いに異なる二つの画像を左右眼のそれぞれに対して表示するように構成されていることを特徴とするシミュレーション装置である。
本発明の第11の態様は、コンピュータに、モノビジョン処方時の両眼視違和感検証用に作成した互いに異なる二つの画像を左右眼のそれぞれに対して表示するシミュレーション機能を実現させることを特徴とするシミュレーションプログラムである。
本発明の第12の態様は、モノビジョン処方時の両眼視違和感検証用に作成した互いに異なる二つの画像を左右眼のそれぞれに対して表示することを特徴とする両眼視体感方法である。
本発明によれば、モノビジョン処方時に両眼視した場合の違和感を検証することができる。
モノビジョン処方の概要を示す説明図であり、(a)は処方前の状態を示す図、(b)は単焦点レンズを用いた処方後の状態を示す図、(c)は多焦点レンズを用いた処方後の状態を示す図である。 本実施形態におけるシミュレーション装置のシステム構成例を示すブロック図である。 本実施形態におけるシミュレーション装置が備えるシミュレーション処理部での機能構成例を示すブロック図である。 本実施形態におけるシミュレーション装置が行うシミュレーション処理の手順の一例を示すフローチャートである。 本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第1例を示す説明図であり、(a)は第1例におけるモノビジョン処方の特著を示す図、(b)は第1例における表示像を示す図である。 本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第2例を示す説明図であり、(a)は第2例におけるモノビジョン処方の特著を示す図、(b)は第2例における表示像を示す図である。 本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第3例を示す説明図であり、(a)は第3例におけるモノビジョン処方の特著を示す図、(b)は第3例における表示像を示す図である。 本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第4例を示す説明図であり、(a)は第4例におけるモノビジョン処方の特著を示す図、(b)は第4例における表示像を示す図である。 本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第5例を示す説明図であり、(a)は第5例におけるモノビジョン処方の特著を示す図、(b)は第5例における表示像を示す図である。 本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第6例を示す説明図であり、(a)は第6例におけるモノビジョン処方の特著を示す図、(b)は第6例における表示像を示す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
本実施形態では、以下の順序で項分けをして説明を行う。
1.モノビジョン
2.システム構成
3.機能構成
4.シミュレーション手順
5.シミュレーションの具体例
6.本実施形態の効果
7.変形例等
<1.モノビジョン>
先ず、本実施形態におけるシミュレーション装置等の説明に先立ち、その前提となるモノビジョンについて簡単に説明する。
図1は、モノビジョン処方の概要を示す説明図である。
モノビジョンとは、改めて定義すると、老視等の調整力異常に対して処方する手法の一つであり、近くを見るために焦点を合わせたレンズを一方の眼に装着し、遠くを見るために焦点を合わせたレンズを他方の眼に装着することで、左右眼を遠方視用と近方視用とに役割分担させる考え方のことをいう。具体的には、例えば優位眼(利き眼)を遠方矯正、非優位眼(非利き眼)を近方矯正するといった処方が広く行われているが、その逆であっても実現可能である。
例えば、老視等の調整力異常が生じた場合は、水晶体の弾性が失われて調節力が弱まるため、図1(a)に示すように、近くのものに焦点を合わせることができなくなってしまう。つまり、調整力が正常な場合に比べると、焦点を合わせることができる距離の幅(図中のW参照)が狭くなってしまう。
これを矯正するために、モノビジョン処方時には、図1(b)に示すように、左右眼を遠方視用と近方視用とに役割分担させることで、敢えて左右眼を不同視状態にする。これにより、調整力が異常な場合に比べると、焦点を合わせることができる距離の幅(図中のW参照)を疑似的に広げることができる。また、モノビジョン処方により敢えて左右眼を不同視状態にすれば、例えば多焦点レンズを用いて左右眼の同視状態を維持しつつ老視等の調整力異常を矯正する場合に比べて、左右眼のそれぞれにおける視力(図中に示した曲線のピーク高さ参照)を稼ぐことができる。
なお、図1(b)に示したモノビジョン処方では、左右眼のそれぞれに焦点距離の異なる単焦点レンズを装着することを想定している。ただし、モノビジョンは、必ずしも単焦点レンズだけに限定されることはなく、多焦点レンズを用いた場合にも適用することが可能である。図1(c)に示す例では、遠方視用に適した特性(例えば、遠方視用・近方視用の光量の割合が7:3)を持つ多焦点レンズと、近方視用に適した特性(例えば、遠方視用・近方視用の光量の割合が3:7)を持つ多焦点レンズとを、左右眼のそれぞれに装着することを想定している。図1(c)では、それぞれの距離における左右眼の視力の差が、図1(b)と比べて小さくなっている。本願発明者は、左右眼それぞれが見る画像の差分が大きいほど、両眼視したときの違和感が大きくなる傾向にあると考えている。よって、図1(c)のようにすることで、単焦点レンズの場合(図1(b)参照)に比べて、両眼での視力の差が小さくなるため、両眼視したときの違和感を低減することが可能となる。このようなモノビジョン処方の場合であっても、調整力が異常な場合に比べると、焦点を合わせることができる距離の幅(図中のW参照)を疑似的に広げることができる。
つまり、モノビジョン処方時は、処方されたレンズが単焦点レンズであるか多焦点レンズであるかにかかわらず、当該処方されたレンズの装着によって、焦点距離に対する光量分布の関係が左右眼で異なる状態となるようにすることで、老視等の調整力異常が矯正されるのである。
このようなモノビジョン処方は、主として、コンタクトレンズまたはIOLを装着する場合に適用される。ただし、必ずしもこれらのレンズに限定されるものではなく、眼鏡用レンズであってもモノビジョン処方を適用することは可能である。
<2.システム構成>
次に、本実施形態におけるシミュレーション装置のシステム構成について説明する。
本実施形態におけるシミュレーション装置は、モノビジョン処方時の両眼視による見え方を被験者に体感させるためのシミュレーション処理を行うものである。そのために、本実施形態におけるシミュレーション装置は、以下に述べるようなシステム構成(ハードウエア構成)を備えている。
図2は、本実施形態におけるシミュレーション装置のシステム構成例を示すブロック図である。図例のように、本実施形態におけるシミュレーション装置は、大別すると、シミュレーション処理部10と、画像表示部20と、情報入力部30とを備えて構成されている。
(シミュレーション処理部)
シミュレーション処理部10は、所定プログラムを実行することでその所定プログラムで指示された情報処理を行うコンピュータ装置としての機能を有するものであり、具体的にはCPU(Central Processing Unit)10a、HDD(Hard disk drive)10b、ROM(Read Only Memory)10c、RAM(Random Access Memory)10d、例えばUSB(Universal Serial Bus)に代表される外部インタフェース(以下、インタフェースを「I/F」と略す。)10e等の組み合わせによって構成されたものである。なお、シミュレーション処理部10では、HDD10b等が記憶しているシミュレーションプログラムをCPU10aが実行することで、被験者に対するシミュレーション処理に必要となる情報処理(例えば詳細を後述する計算処理や画像生成処理)を行うようになっている。
(画像表示部)
画像表示部20は、シミュレーション処理部10からの制御指示に従いつつ、モノビジョン処方時の両眼視による見え方を被験者に体感させるための画像表示を行うものである。そのために、画像表示部20は、被験者の左右眼のそれぞれに対して、左眼用画像21と右眼用画像22とを個別に表示し得るように構成されている。つまり、画像表示部20は、本発明における「画像表示手段」としての機能を実現するものである。
画像表示部20は、被験者の左右眼に対する左眼用画像21および右眼用画像22の個別表示を行い得るものであれば、どのようなハードウエア構成のものを用いても構わない。その具体例としては、以下に列挙するようなものが考えられる。ただし、ここで例示するものに限定されないことは言うまでもない。
一つの例としては、時分割で左眼用画像21と右眼用画像22とを交互に表示するフレームシーケンシャル方式によるものがある。フレームシーケンシャル方式では、フラットパネルディスプレイ装置に代表される画像表示装置またはプロジェクタ装置に代表される画像投影装置のいずれかと、被験者が装用する液晶シャッター眼鏡との組み合わせを利用する。そして、画像表示装置または画像投影装置は、左眼用画像21と右眼用画像22とを短い間隔で交互に表示する。一方、液晶シャッター眼鏡は、画像表示装置または画像投影装置とタイミングを合わせて、左眼用画像21を表示しているときは右眼の液晶シャッターを閉じ、右眼用画像22を表示しているときは左眼用の液晶シャッターを閉じる。これを高速(例えば毎秒60回)で繰り返すことで、被験者の左右眼に対して互いに異なる画像を見せるようにする。
また、他の一つの例としては、波の振動面が偏った光を使って被験者の左右眼に対して左眼用画像21と右眼用画像22とを表示する偏光方式によるものがある。偏光方式では、フラットパネルディスプレイ装置に代表される画像表示装置またはプロジェクタ装置に代表される画像投影装置のいずれかと、被験者が装用する偏光眼鏡を利用する。そして、画像表示装置または画像投影装置には、縞模様状または格子状に偏光方向を90°傾けて偏光フィルターを貼り付ける。これに対して、偏光眼鏡は、左右眼で偏光方向を90°傾けておく。したがって、偏光眼鏡を通せば、被験者の左右眼に対して互いに異なる画像を見せることができる。
また、他の一つの例としては、左眼用画像21と右眼用画像22とを波長の異なる光で表示し、それを分光眼鏡(spectrum division glass)を通して見る分光方式によるものがある。分光方式では、フラットパネルディスプレイ装置に代表される画像表示装置またはプロジェクタ装置に代表される画像投影装置のいずれかと、被験者が装用する分光眼鏡との組み合わせを利用する。そして、画像表示装置または画像投影装置は、左眼用画像21と右眼用画像22とを波長の異なる光で表示する。これに対して、分光眼鏡は、左右眼のそれぞれが特定の複数の波長の光を通す。したがって、分光眼鏡を通せば、被験者の左右眼に対して互いに異なる画像を見せることができる。
また、他の一つの例としては、微細な縦縞状の遮光物(液晶シャッター等)を利用した視差バリア方式によるものがある。視差バリア方式では、画像表示装置のパネル側に、例えば微細な遮光物としての視差バリア層を配置する。このようにすれば、視差バリア層によって、被験者の右眼には左眼用画像21が届かず、左眼には右眼用画像22が届かない。したがって、被験者が裸眼であっても左右眼に対して互いに異なる画像を見せることができる。この視差バリア方式は、例えば携帯機器用の画像表示装置のように、表示画面から被験者までの距離がほぼ決まっている用途に向いている。
また、他の一つの例としては、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display、以下「HMD」と略す。)によるものがある。HMDは、被験者の頭部に装着することで、被験者の左右眼に対して互いに異なる画像を見せ得るように構成されたものである。
(情報入力部)
情報入力部30は、必要に応じてシミュレーション処理部10に対する情報入力を行うためのものである。具体的には、情報入力部30として、シミュレーション装置のオペレータが操作するキーボードやマウス等のユーザI/F31、被験者に対して表示するための元画像を取得するCCD(Charge Coupled Device)カメラ等の撮像装置32、処方されるレンズに関するデータを予め記憶蓄積しているデータベース33、被験者の眼球の収差を測定する眼用収差測定装置34等が挙げられる。なお、これらは、いずれも、公知技術を利用して構成されたものであればよく、そのためここではこれ以上の詳細な説明を省略する。
<3.機能構成>
次に、本実施形態におけるシミュレーション装置において、シミュレーション処理実行に必要となるシミュレーション処理部10の機能構成について説明する。
図3は、本実施形態におけるシミュレーション装置が備えるシミュレーション処理部10での機能構成例を示すブロック図である。図例のように、シミュレーション処理部10においては、HDD10b等が記憶しているシミュレーションプログラムをCPU10aが実行することで、レンズデータ取得手段11、PSF計算手段12、元画像取得手段13、画像生成手段14および生成画像出力手段15としての機能が実現される。
(レンズデータ取得手段)
レンズデータ取得手段11は、例えばユーザI/F31での操作内容に従いつつデータベース33にアクセスすることで、あるいはシミュレーション処理部10のHDD10b等が記憶保持しているデータを読み出すことで、モノビジョン処方時に処方されるレンズに関するデータを取得する。レンズに関するデータとしては、レンズの設計データと、レンズ使用時の視認態様パラメータに関するデータとがある。レンズの設計データには、当該レンズの面形状、屈折率および厚みを特定する各データが含まれる。また、レンズ使用時の視認態様パラメータに関するデータには、レンズ使用時の焦点距離およびF値(瞳孔径に相当)を特定する各データが含まれる。なお、レンズに関するデータは、ここで挙げた以外のデータを含むものであってもよい。また、レンズデータ取得手段11は、レンズに関するデータに加えて、それ以外のデータも取得するものであってもよい。それ以外のデータとしては、例えば眼用収差測定装置34での測定結果に関するデータが挙げられる。
(PSF計算手段)
PSF計算手段12は、レンズデータ取得手段11による取得データ(特にレンズの設計データおよびレンズ使用時の視認態様パラメータに関するデータ)を用いつつ、モノビジョン処方時に処方されるレンズを介した場合の点像強度分布(Point Spread Function、以下「PSF」と略す。)を、計算処理を行うことによって求める。PSFは、光学系による点光源の像強度分布のことである。さらに詳しくは、ある光学系を経る場合に、物体点からの光は像点の中心に対してある範囲に広がる光量分布を形成するが、その光量分布がPSFに相当する。PSFは、波面収差と瞳上の振幅分布で表される瞳関数のフーリエ変換により求めることができる。具体的な計算手法は、例えば上述した特許文献1に開示されている公知手法を用いて行えばよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
(元画像取得手段)
元画像取得手段13は、モノビジョン処方時の両眼視による見え方を被験者に体感させるのにあたり、被験者に対して表示するための元画像データを取得する。元画像データは、シミュレーション処理部10のHDD10b等からの記憶保持データの読み出しによって取得することが考えられるが、これと併せて、またはこれとは全く別に、撮像装置32での撮像データを受け取ることで取得してもよい。取得する元画像データは、被験者の左右眼に対して同一のもので構わない。ただし、被験者の左右眼に対して互いに異なるものを用意し、かつ、それぞれが左右眼の輻輳角を考慮したものとすることも考えられ、その場合には3Dと呼ばれる立体視画像に対応することが実現可能となる。
(画像生成手段)
画像生成手段14は、PSF計算手段12でのPSFの計算結果に基づき、元画像取得手段13が取得した元画像データに所定画像処理を施すことで、左眼用画像21および右眼用画像22を作成する。つまり、画像生成手段14は、モノビジョン処方によるレンズの装着によって焦点距離に対する光量分布の関係が左右眼で異なる状態となった場合に、その処方されたレンズを介して左右眼で見える各画像として左眼用画像21および右眼用画像22を作成するものであり、本発明における「画像生成手段」として機能するものである。
画像生成手段14が生成する左眼用画像21および右眼用画像22は、モノビジョン処方時の両眼視違和感検証に用いられるものであり、例えば元画像データが被験者の左右眼で同一のものであっても、モノビジョン処方時に処方されるレンズのPSFが左右眼で異なることから、それぞれが互いに異なる二つの画像となる。さらに詳しくは、モノビジョン処方時には左右眼を遠方視用と近方視用とに役割分担させることから、左眼用画像21および右眼用画像22は、一方が遠用視対応画像となり、他方が近用視対応画像となる。また、モノビジョン処方時には、例えば優位眼(利き眼)を遠方矯正、非優位眼(非利き眼)を近方矯正するといった処方がされることから、左眼用画像21および右眼用画像22は、一方が優位眼用画像ととなり、他方が非優位眼用画像となる。
(生成画像出力手段)
生成画像出力手段15は、画像生成手段14が生成した左眼用画像21および右眼用画像22を、画像表示部20に表示出力させるようにする。そのために、生成画像出力手段15は、画像表示部20に応じたデータ形式および送信タイミングで、当該画像表示部20に対するデータ送信を行うようになっている。
(シミュレーションプログラム)
以上に説明した各手段11〜15は、コンピュータ装置としての機能を有するシミュレーション処理部10が、シミュレーションプログラムを実行することによって実現される。その場合に、シミュレーションプログラムは、シミュレーション処理部10のHDD10b等にインストールされて用いられるが、そのインストールに先立ち、シミュレーション処理部10と接続する通信回線を通じて提供されるものであってもよいし、あるいはシミュレーション処理部10で読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであってもよい。
<4.シミュレーション手順>
次に、以上のように構成されたシミュレーション装置において、モノビジョン処方時の両眼視違和感検証のために行うシミュレーション処理の実行手順について説明する。
本実施形態におけるシミュレーション装置は、モノビジョン処方時の両眼視による見え方を被験者に体感させて、モノビジョン処方時の被験者の両眼視違和感を検証すべく、以下のような手順でシミュレーション処理を行う。
(基本的な処理手順)
図4は、本実施形態におけるシミュレーション装置が行うシミュレーション処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図例のように、シミュレーション処理にあたり、先ず、レンズデータ取得手段11は、モノビジョン処方時に処方されるレンズに関するデータを取得する(ステップ101、以下ステップを「S」と略す。)。具体的には、少なくとも処方されるレンズの面形状、屈折率および厚みを特定する各データを含むレンズ設計データを取得する。さらには、レンズ使用時の視認態様パラメータに関するデータとして、少なくともレンズ使用時の焦点距離およびF値を特定する各データを取得する。これらの各データによって、処方されるレンズを介した場合のPSFが決定するからである。
レンズデータ取得手段11がデータ取得を行うと、続いて、PSF計算手段12は、取得した設計データ、焦点距離、F値等を用いつつ、モノビジョン処方時に処方されるレンズを介した場合のPSFを計算して求める(S102)。
その一方で、元画像取得手段13は、被験者に対して表示するための元画像データを取得する。このときに元画像取得手段13が取得する元画像データは、例えば被験者の左右眼に同一物を見せる場合であれば、被験者の左右眼に対して同一のもので構わない。そして、PSF計算手段12がPSFを計算し、元画像取得手段13が元画像データを取得すると、その後、画像生成手段14は、被験者の優位眼と非優位眼とにどのようなタイプの処方を想定するかを決定し(S103)、その決定に従いつつ左眼用画像21および右眼用画像22を作成する。具体的には、被験者の優位眼に関しては、その優位眼への処方を把握したうえで(S104)、その処方内容に対応するPSF計算手段12でのPSFの計算結果に基づき、元画像取得手段13が取得した元画像データに所定画像処理を施すことで、左眼用画像21または右眼用画像22の一方を作成する(S105)。また、被験者の非優位眼に関しては、その非優位眼への処方を把握したうえで(S106)、その処方内容に対応するPSF計算手段12でのPSFの計算結果に基づき、元画像取得手段13が取得した元画像データに所定画像処理を施すことで、左眼用画像21または右眼用画像22の他方を作成する(S107)。
このときに画像生成手段14が施す所定画像処理としては、例えば畳み込み演算(Convolution)と呼ばれるボヤケ処理が挙げられる。ボヤケ処理では、元画像における各画素の輝度をPSFの計算結果に基づいて周辺画素に分配して、全画素の輝度を再構成する。これにより、ボヤケ処理を経て生成された画像は、PSFに応じたボヤケ状態が反映されたものとなる。なお、ボヤケ処理(畳み込み演算)の具体的な手法については、公知技術であることから、ここではその詳細な説明を省略する。また、画像生成手段14が施す所定画像処理は、必ずしもボヤケ処理(畳み込み演算)である必要はなく、PSFに応じたボヤケ状態を反映させることができれば、他の画像処理を施すことで画像生成を行うようにしてもよい。
このような所定画像処理を行うと、画像生成手段14は、その所定画像処理によって得られた左眼用画像21および右眼用画像22を、シミュレーション処理部10のHDD10bやRAM10d等に一時的に記憶保持させる(S108)。
その後、生成画像出力手段15は、画像生成手段14が生成して一時的に記憶保持されている左眼用画像21および右眼用画像22について、画像表示部20に応じたデータ形式および送信タイミングで当該画像表示部20に対するデータ送信を行う。これを受けて、画像表示部20は、被験者の左右眼のそれぞれに対して、左眼用画像21と右眼用画像22とを個別に表示する。例えば、左眼が優位眼(利き眼)で右眼が非優位眼(非利き眼)である被験者に対して、優位眼(左眼)を遠方矯正、非優位眼(右眼)を近方矯正するといった処方がされた場合であれば、画像表示部20は、優位眼用に演算した画像である左眼用画像21を、被験者の優位眼である左眼に提示するとともに(S109)、非優位眼用に演算した画像である右眼用画像22を、被験者の非優位眼である右眼に提示する(S110)。
以上のような手順のシミュレーション処理を行うことで、被験者には、左右眼のそれぞれに対して左眼用画像21と右眼用画像22とが個別に提示される。したがって、被験者は、モノビジョン処方時の両眼視による見え方を体感することができ、これによりモノビジョン処方時の両眼視違和感(チラツキを感じてしまうか否か等)を検証することが可能となる。
(一覧形式画像)
ところで、上述した一連のシミュレーション処理の手順では、被験者の左右眼に対して、それぞれ一つのレンズ処方がされる場合を想定している。ただし、被験者に対して提示する左眼用画像21および右眼用画像22は、互いに異なる複数のレンズ処方を想定して、それぞれのレンズ処方に対応する画像要素を同一画像内に一覧形式で表したものであってもよい。さらに詳しくは、互いに異なるレンズ処方として、焦点距離や瞳孔径等が違う場合、すなわち視認態様パラメータ違いを想定して、それぞれに対応するPSFを計算する。そして、それぞれのPSFに基づく複数の画像要素を畳み込み演算等によって生成し、その生成した複数の画像要素を一覧形式で並べるようにする。
このように、視認態様パラメータ違いの複数の画像要素を一覧形式で表した左眼用画像21および右眼用画像22を生成して被験者の左右眼に対して提示すれば、被験者は、視認態様パラメータ違いによる見え方を一度に体感することができる。つまり、視認態様パラメータ違いの各画像要素の見え方を対比比較しつつ、モノビジョン処方時の両眼視違和感を検証することが可能となる。したがって、被験者にとっては、モノビジョン処方時の両眼視違和感検証を、容易かつ的確に行えるようになる。さらに、シミュレーション装置の側においても、一覧形式での画像表示を行えば、例えば被験者の違和感によって画像再表示が必要になった場合でも、上述した一連のシミュレーション処理を繰り返し実行する必要性を削減し得るので、処理負荷の軽減を図る上で好ましいものとなる。
(その他の考慮事項)
また、画像生成手段14は、左眼用画像21および右眼用画像22の生成を、以下に述べる点を考慮しつつ行うことも考えられる。
画像生成手段14は、被験者の左右眼の視角差を考慮して、左眼用画像21および右眼用画像22を生成するものであってもよい。具体的には、同一画像内に複数の画像要素を一覧形式で表す場合に、各画像要素が表示される際の配置について、ある画像要素と他の画像要素が互いに影響を及ぼさない程度の視角差をつけることが考えられる。同一画像内で影響を受けないようにするには、両画像要素の間に4°以上の視角差をつけることが望ましい。このような視角差をつければ、同一画像内に複数の画像要素を一覧形式で並べた場合であっても、各画像要素が互いに影響を及ぼすのを回避できるので、被験者による両眼視違和感検証の精度向上が期待できる。
また、画像生成手段14は、被験者の左右眼と画像表示部20による画像表示面(表示像)との間の距離を考慮して、生成する左眼用画像21および右眼用画像22の大きさを決定するものであってもよい。具体的には、左眼用画像21および右眼用画像22が一つのレンズ処方に対応したものか、あるいは複数の画像要素を一覧形式で表したものかに関わらず、PSFを付与するときに想定している網膜像のサイズになるように、距離に応じて表示像の大きさを変更する。このようにして表示像の倍率を決定すれば、PSFを付与したときに想定している網膜像を被験者に見せることができるので、被験者による両眼視違和感検証の精度向上が期待できる。
また、画像生成手段14は、被験者の左右眼と画像表示部20による画像表示面(表示像)との間の距離に応じた左右眼の輻輳角を考慮して、左眼用画像21および右眼用画像22を生成するものであってもよい。具体的には、左眼用画像21および右眼用画像22が一つのレンズ処方に対応したものか、あるいは複数の画像要素を一覧形式で表したものかに関わらず、距離に応じて輻輳角を変化させるようにすることが考えられる。このようにして表示像を生成すれば、3Dと呼ばれる立体視画像に対応することが可能となる。つまり、被験者に対して、表示像の立体感を再現することができる。
また、画像生成手段14は、眼用収差測定装置34での測定結果に関するデータを考慮して、左眼用画像21および右眼用画像22を生成するものであってもよい。具体的には、左眼用画像21および右眼用画像22の生成にあたり、被験者の眼球の収差の測定結果に基づいて収差補正を行うことが考えられる。このようにすれば、被験者の眼球の収差の影響(すなわち個人差)を排除し得るようになるので、被験者による両眼視違和感検証の精度向上が期待できる。
<5.シミュレーションの具体例>
次に、上述した一連の手順によるシミュレーション処理の結果、すなわち当該シミュレーション処理によって画像表示部20が表示する表示像について、その具体例として第1例〜第6例を挙げて説明する。ここでは、モノビジョン処方がコンタクトレンズまたはIOLに適用された場合を想定して以下の説明を行う。なお、本実施形態におけるシミュレーション処理では、モノビジョン処方の特徴を考慮しつつ画像処理を行うことで画像生成を行う。そのため、結果的に目指すモノビジョン処方の特徴が同一であれば、被験者に対する表示像は、コンタクトレンズとIOLとの違いがあっても、それぞれが同一のものとなる。
(第1例)
図5は、本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第1例を示す説明図である。
第1例では、被験者の左眼が優位眼(利き眼)で右眼が非優位眼(非利き眼)である場合に、図5(a)に示すように、左右眼のそれぞれに対して単焦点の非球面レンズを使用し、両眼ともに収差補正を行った上で、優位眼と非優位眼に2.5Dの球面度数の差をつけたモノビジョン処方を例に挙げる。このようなモノビジョン処方の場合には、図5(b)に示した左眼用画像21および右眼用画像22を生成することが考えられる。
図例の左眼用画像21および右眼用画像22は、視認態様パラメータ違いの複数の画像要素を一覧形式で表したものである。各画像21,22中の「A」〜「E」は、焦点距離の違いに対応している。具体的には、「A」は0.0[Dptr]、「B」は0.5[Dptr]、「C」は1.5[Dptr]、「D」は2.5[Dptr]、「E」は4.0[Dptr]に対応している。また、「A」〜「E」の下方側には、上下三段に分かれるように、画像要素の一例であるランドルト環が並んでいるが、上段が瞳孔径φ2.0を、中段が瞳孔径φ3.0を、下段が瞳孔径φ4.0を、それぞれ想定している。さらに、それぞれの箇所には大小二つのランドルト環が並んでいるが、大きいランドルト環は視力0.2相当、小さいランドルト環は視力0.5相当の見え方を想定している。なお、各画像21,22中には、被験者に余分な情報を与えすぎないようにすべく、焦点距離および瞳孔径の具体的な数値等については、画像21,22中には表していない。
このように、図例の左眼用画像21および右眼用画像22は、いずれも3行5列でランドルト環が配列されてなる同一画像を基にしたものであっても、左眼用と右眼用とのそれぞれで、さらには各画像21,22中においても各ランドルト環のそれぞれで、PSFが相違していることから、ボヤケ状態も異なったものとなっている。このボヤケ状態の違いを、PSFの計算およびその計算結果に基づく所定画像処理によって再現したものが、本実施形態のシミュレーション処理において作成される左眼用画像21および右眼用画像22である。
そして、作成された左眼用画像21および右眼用画像22は、画像表示部20によって被験者に対して表示される。このとき、被験者には、左右眼のそれぞれに対して左眼用画像21と右眼用画像22とが個別に表示される。したがって、被験者は、モノビジョン処方時の両眼視による見え方を体感することができ、これによりモノビジョン処方時の両眼視違和感(チラツキを感じてしまうか否か等)を検証することができる。この検証は、例えば左右眼のいずれかで左眼用画像21と右眼用画像22との両方を同時に見たり、左右眼の両眼で同時に左眼用画像21と右眼用画像22とのいずれかを見たりしたのでは、行うことができない。つまり、画像表示部20が左眼用画像21と右眼用画像22とを左右眼のそれぞれに対して個別に表示することによって、はじめて実現可能となるのである。
なお、ここで例に挙げたような左眼用画像21および右眼用画像22であれば、3行5列で配列された各ランドルト環によって認態様パラメータ違いを一覧形式で表していることから、被験者は、焦点距離や瞳孔径等の違いによる見え方を一度に体感することができる。
(第2例)
図6は、本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第2例を示す説明図である。
第2例においても、図6(a)に示すように、上述した第1例と同様なモノビジョン処方をした場合を例に挙げる。このようなモノビジョン処方の場合には、図6(b)に示した左眼用画像21および右眼用画像22を生成することが考えられる。
図例の左眼用画像21および右眼用画像22は、画像要素の他の例である新聞記事の一部分を、焦点距離2.5[Dptr]に対応させて置いた場合の見え方を想定している。また、左眼用画像21および右眼用画像22のそれぞれにおいて、三つの記事部分が並んでいるが、図中左側から瞳孔径φ2.0、瞳孔径φ3.0、瞳孔径φ4.0をそれぞれ想定している。
このように、図例の左眼用画像21および右眼用画像22は、いずれも新聞記事の一部分という同一画像を基にしたものであっても、左眼用と右眼用とのそれぞれで、さらには各画像21,22中においても三つ並んだ各記事部分のそれぞれで、PSFが相違していることから、ボヤケ状態も異なったものとなっている。このボヤケ状態の違いを、PSFの計算およびその計算結果に基づく所定画像処理によって再現したものが、本実施形態のシミュレーション処理において作成される左眼用画像21および右眼用画像22である。
そして、作成された左眼用画像21および右眼用画像22は、被験者の左右眼のそれぞれに対して個別に表示される。したがって、被験者は、近距離での新聞記事の見え方を通じて、モノビジョン処方時の両眼視違和感を検証することができる。このことは、上述した第1例においても説明したように、画像表示部20が左眼用画像21と右眼用画像22とを左右眼のそれぞれに対して個別に表示することによって、はじめて実現可能となる。
なお、ここで例に挙げたような左眼用画像21および右眼用画像22であれば、三つ並んだ各記事部分のそれぞれによって認態様パラメータ違いを一覧形式で表していることから、被験者は、近距離(距離2.5D)での新聞の見え方を瞳孔径の違いを含めて一度に体感することができる。
(第3例)
図7は、本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第3例を示す説明図である。
第3例においては、被験者の左眼が優位眼で右眼が非優位眼であり、両眼に屈折率の度数変化を持つレンズを用いてモノビジョン処方を行う場合について説明する。具体的には、図7(a)に示すように、優位眼に対して球面度数が周辺にかけて近方になる非球面深度増大レンズを使用し、非優位眼に対して球面度数が周辺にかけて遠方になる非球面深度増大レンズを使用し、優位眼と非優位眼に2.5Dの球面度数の差をつけたモノビジョン処方を例に挙げる。このようなモノビジョン処方の場合には、図7(b)に示した左眼用画像21および右眼用画像22を生成することが考えられる。
図例の左眼用画像21および右眼用画像22は、上述した第1例の場合と同様に、3行5列でランドルト環が配列されてなるものであり、各ランドルト環のボヤケ状態の違いをPSFの計算およびその計算結果に基づく所定画像処理によって再現したものである。そして、このような左眼用画像21および右眼用画像22を被験者の左右眼のそれぞれに対して個別に表示することで、被験者は、モノビジョン処方時の両眼視違和感を検証することができる。このことは、上述した第1例および第2例においても説明したように、画像表示部20が左眼用画像21と右眼用画像22とを左右眼のそれぞれに対して個別に表示することによって、はじめて実現可能となる。
なお、ここで例に挙げたような左眼用画像21および右眼用画像22であれば、3行5列で配列された各ランドルト環によって認態様パラメータ違いを一覧形式で表していることから、被験者は、焦点距離や瞳孔径等の違いによる見え方を一度に体感することができる。
(第4例)
図8は、本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第4例を示す説明図である。
第4例においても、図8(a)に示すように、上述した第3例と同様なモノビジョン処方をした場合を例に挙げる。このようなモノビジョン処方の場合には、図6(b)に示した左眼用画像21および右眼用画像22を生成することが考えられる。
図例の左眼用画像21および右眼用画像22は、上述した第2例の場合と同様に、新聞記事の一部分が並んで配置されたものであり、各記事部分のボヤケ状態の違いを、PSFの計算およびその計算結果に基づく所定画像処理によって再現したものである。そして、このような左眼用画像21および右眼用画像22を被験者の左右眼のそれぞれに対して個別に表示することで、被験者は、近距離での新聞記事の見え方を通じて、モノビジョン処方時の両眼視違和感を検証することができる。このことは、上述した第1例〜第3例においても説明したように、画像表示部20が左眼用画像21と右眼用画像22とを左右眼のそれぞれに対して個別に表示することによって、はじめて実現可能となる。
なお、ここで例に挙げたような左眼用画像21および右眼用画像22であれば、三つ並んだ各記事部分のそれぞれによって認態様パラメータ違いを一覧形式で表していることから、被験者は、近距離(距離2.5D)での新聞の見え方を瞳孔径の違いを含めて一度に体感することができる。
(第5例)
図9は、本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第5例を示す説明図である。
第5例においては、被験者の左眼が優位眼で右眼が非優位眼であり、両眼に回折多焦点レンズを用いてモノビジョン処方を行う場合について説明する。回折多焦点レンズは、加入度数が瞳孔径によって変化する累進型としている。具体的には、図9(a)に示すように、優位眼に対して加入度数1.5Dで遠方視用・近方視用の光量の割合が5:5の回折多焦点レンズを使用し、非優位眼に対して加入度数2.5Dで遠方視用・近方視用の光量の割合が3:7の回折多焦点レンズを使用し、優位眼と非優位眼に度数差をつけていないモノビジョン処方を例に挙げる。このようなモノビジョン処方の場合には、図9(b)に示した左眼用画像21および右眼用画像22を生成することが考えられる。
図例の左眼用画像21および右眼用画像22は、上述した第1例または第3例の場合と同様に、3行5列でランドルト環が配列されてなるものであり、各ランドルト環のボヤケ状態の違いをPSFの計算およびその計算結果に基づく所定画像処理によって再現したものである。そして、このような左眼用画像21および右眼用画像22を被験者の左右眼のそれぞれに対して個別に表示することで、被験者は、モノビジョン処方時の両眼視違和感を検証することができる。このことは、上述した第1例〜第4例においても説明したように、画像表示部20が左眼用画像21と右眼用画像22とを左右眼のそれぞれに対して個別に表示することによって、はじめて実現可能となる。
なお、ここで例に挙げたような左眼用画像21および右眼用画像22であれば、3行5列で配列された各ランドルト環によって認態様パラメータ違いを一覧形式で表していることから、被験者は、焦点距離や瞳孔径等の違いによる見え方を一度に体感することができる。
(第6例)
図10は、本実施形態におけるシミュレーション装置を用いてシミュレーション処理を行った結果の第6例を示す説明図である。
第6例においても、図10(a)に示すように、上述した第5例と同様なモノビジョン処方をした場合を例に挙げる。このようなモノビジョン処方の場合には、図10(b)に示した左眼用画像21および右眼用画像22を生成することが考えられる。
図例の左眼用画像21および右眼用画像22は、上述した第2例または第4例の場合と同様に、新聞記事の一部分が並んで配置されたものであり、各記事部分のボヤケ状態の違いを、PSFの計算およびその計算結果に基づく所定画像処理によって再現したものである。そして、このような左眼用画像21および右眼用画像22を被験者の左右眼のそれぞれに対して個別に表示することで、被験者は、近距離での新聞記事の見え方を通じて、モノビジョン処方時の両眼視違和感を検証することができる。このことは、上述した第1例〜第5例においても説明したように、画像表示部20が左眼用画像21と右眼用画像22とを左右眼のそれぞれに対して個別に表示することによって、はじめて実現可能となる。
なお、ここで例に挙げたような左眼用画像21および右眼用画像22であれば、三つ並んだ各記事部分のそれぞれによって認態様パラメータ違いを一覧形式で表していることから、被験者は、近距離(距離2.5D)での新聞の見え方を瞳孔径の違いを含めて一度に体感することができる。
<6.本実施形態の効果>
本実施形態で説明したシミュレーション装置、当該シミュレーション装置を動作させるシミュレーションプログラム、および、当該シミュレーション装置が実行するシミュレーション方法によれば、以下のような効果が得られる。
本実施形態においては、モノビジョン処方時の両眼視違和感検証用に作成した互いに異なる二つの画像である左眼用画像21および右眼用画像22を、被験者を左右眼のそれぞれに対して個別に表示する。つまり、被験者を左右眼のそれぞれに異なる画像を見せることで、敢えて不同視状態を作り出している。したがって、本実施形態によれば、従来にはない新規な発想でシミュレーション処理を行うことになるので、モノビジョン処方時に両眼視した場合に被験者が感じ得る違和感、すなわち遠方視像と近方視像とが一致しないことによるチラツキ等について、その有無を検証することができる。これにより、被験者に対しては、事前にシミュレーションによって体感させることで、違和感を覚えることのないモノビジョン処方を施すことが可能となる。つまり、モノビジョン処方がされる被験者にとっては、非常に利便性に優れたものとなる。さらには、モノビジョン処方を施す側にとっても、被験者に体感させたうえでレンズ処方をすることができるので、より良いレンズ処方を容易に行えるようになる。しかも、被験者への体感を、シミュレーション処理によって疑似的に、すなわち現実に処方するレンズを用意せずにできるようになるので、この点においても非常に利便性に優れたものとなる。
また、本実施形態においては、モノビジョン処方によるレンズの装着によって焦点距離に対する光量分布の関係が左右眼で異なる状態となった場合であっても、当該レンズを介して左右眼で見える各画像として互いに異なる左眼用画像21および右眼用画像22を生成した上で、これら左眼用画像21および右眼用画像22を被験者の左右眼のそれぞれに対して個別に表示するので、モノビジョン処方時の両眼視による見え方を被験者に対して確実に体感させることができる。このことは、例えば左右眼のいずれかで左眼用画像21と右眼用画像22との両方を同時に見たり、左右眼の両眼で同時に左眼用画像21と右眼用画像22とのいずれかを見たりしたのでは行うことができず、左眼用画像21と右眼用画像22とを被験者の左右眼のそれぞれに対して個別に表示することによって、はじめて実現可能となるのである。なお、このような左右眼に対する画像の個別表示を行うためには、例えばフレームシーケンシャル方式、偏光方式、分光方式、視差バリア方式、HMDまたはこれらに類する画像表示技術を利用して構成された画像表示部20を用いればよいが、これらの画像表示技術は一般的には立体視画像に対応することを目的としており、左右眼の不同視状態を再現するためのシミュレーション処理、すなわち立体視画像表示以外の用途に用いることは、いわゆる当業者であっても容易に想到し得る事項ではない。
また、本実施形態においては、モノビジョン処方によるレンズの装着によって焦点距離に対する光量分布の関係が左右眼で異なるようになった状態を再現するのにあたり、当該レンズを介した場合のPSFを利用している。PSFを利用すれば、レンズを介して見える画像について、レンズ設計上、ボヤケ状態がどの程度生じてしまうかを、確実に特定することができるからである。そのため、PSFの計算結果に基づいて生成した左眼用画像21および右眼用画像22は、焦点距離に対する光量分布の関係が左右眼で異なる状態であっても、その状態(すなわちボヤケの発生状態)が的確に反映されたものとなる。
また、本実施形態で説明したように、左眼用画像21および右眼用画像22として、視認態様パラメータ違いの複数の画像要素を一覧形式で表したものを生成すれば、被験者は、各画像要素の見え方、すなわち焦点距離や瞳孔径等の違いによる見え方を、一度に体感することができる。したがって、被験者にとってはモノビジョン処方時の両眼視違和感検証を、容易かつ的確に行えるようになり、またシミュレーション装置の側においても繰り返し処理の削減による処理負荷軽減が期待できる。
また、本実施形態で説明したように、左眼用画像21および右眼用画像22を生成にあたり、被験者の左右眼の視角差を考慮した場合には、被験者による両眼視違和感検証の精度向上が期待できる。
また、本実施形態で説明したように、左眼用画像21および右眼用画像22の大きさを、被験者の左右眼と画像表示部20による画像表示面(表示像)との間の距離を考慮して決定した場合も、被験者による両眼視違和感検証の精度向上が期待できる。
また、本実施形態で説明したように、左眼用画像21および右眼用画像22を生成にあたり、被験者の左右眼と画像表示部20による画像表示面(表示像)との間の距離に応じた左右眼の輻輳角を考慮した場合には、被験者に対して表示像の立体感を再現することができる。
また、本実施形態で説明したように、左眼用画像21および右眼用画像22を生成にあたり、眼用収差測定装置34での測定結果に関するデータを考慮した場合には、被験者の眼球の収差の影響(すなわち個人差)を排除し得るようになる。
<7.変形例等>
以上に本発明の実施形態を説明したが、上記の開示内容は、本発明の例示的な実施形態を示すものである。すなわち、本発明の技術的範囲は、上記の例示的な実施形態に限定されるものではない。
例えば、撮像装置32を用いて元画像データを取得する場合においては、取得した元画像データに対して直ちに所定画像処理を施して画像表示部20に表示出力させるようにすることで、いわゆるリアルタイムシミュレーション装置を構成することが可能である。その場合に、シミュレーション処理部10は、取得した元画像データから左眼用画像21を生成するための画像処理フィルター、および、当該元画像データから右眼用画像22を生成するための画像処理フィルターとして機能することになる。
また、本実施形態では、主として、被験者の左右眼に同一物を見せるべく、同一の元画像データから左眼用画像21および右眼用画像22を生成する場合を例に挙げたが、左眼用元画像データおよび右眼用元画像データを用意することで、3Dと呼ばれる立体視画像に対応することも実現可能である。
また、本実施形態では、レンズを介した場合のPSFに基づいて左眼用画像21および右眼用画像22を生成する場合を例に挙げたが、当該レンズを介した見え方を反映させた画像を生成できれば、PSFを利用するのではなく、他の何らかの手法を利用して画像生成を行っても構わない。
また、本実施形態では、左眼用画像21および右眼用画像22のそれぞれが遠用視対応画像と近用視対応画像である場合を例に挙げたが、各画像21,22は必ずしも遠近に対応したものである必要はなく、モノビジョン処方時の左右眼不同視状態を再現するものであれば、例えば中近や近々等に対応したものであってもよい。
また、本実施形態では、左眼用画像21および右眼用画像22のそれぞれが優位眼用画像と非優位眼用画像である場合を例に挙げたが、本発明がこれに限定されることはない。つまり、優位眼用と非優位眼用とに振り分けない場合であっても、本発明の適用により左右眼不同視状態を再現することが実現可能となる。
10…シミュレーション処理部、11…レンズデータ取得手段、12…PSF計算手段、13…元画像取得手段、14…画像生成手段、15…生成画像出力手段、20…画像表示部、21…左眼用画像、22…右眼用画像、30…情報入力部

Claims (12)

  1. モノビジョン処方によるレンズの装着によって焦点距離に対する光量分布の関係が左右眼で異なる状態となった場合に、当該レンズを介して左右眼で見える各画像として、互いに異なる二つの画像を生成する画像生成手段と、
    前記画像生成手段が生成した前記二つの画像を被験者の左右眼のそれぞれに対して個別に表示する画像表示手段と
    を備えることを特徴とするシミュレーション装置。
  2. 前記画像生成手段は、前記レンズを介した場合の点像強度分布に基づいて画像生成を行う
    ことを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  3. 前記画像生成手段が生成する前記二つの画像は、遠用視対応画像と近用視対応画像である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のシミュレーション装置。
  4. 前記画像生成手段が生成する前記二つの画像は、優位眼用画像と非優位眼用画像である
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載のシミュレーション装置。
  5. 前記画像生成手段は、視認態様パラメータ違いの複数の画像要素を一覧形式で表した画像を生成する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
  6. 前記画像生成手段は、左右眼の視角差を考慮して前記二つの画像を生成する
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
  7. 前記画像生成手段は、前記被験者から前記画像表示手段による表示像までの距離を考慮して生成する画像の大きさを決定する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
  8. 前記画像生成手段は、前記被験者から前記画像表示手段による表示像までの距離に応じた左右眼の輻輳角を考慮して前記二つの画像を生成する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
  9. 前記被験者の眼球の収差を測定する眼用収差測定装置と組み合わせて用いられる
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のシミュレーション装置。
  10. モノビジョン処方時の両眼視違和感検証用に作成した互いに異なる二つの画像を左右眼のそれぞれに対して表示するように構成されている
    ことを特徴とするシミュレーション装置。
  11. コンピュータに、
    モノビジョン処方時の両眼視違和感検証用に作成した互いに異なる二つの画像を左右眼のそれぞれに対して表示するシミュレーション機能
    を実現させることを特徴とするシミュレーションプログラム。
  12. モノビジョン処方時の両眼視違和感検証用に作成した互いに異なる二つの画像を左右眼のそれぞれに対して表示する
    ことを特徴とする両眼視体感方法。
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