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JP2013181577A - シール装置、及びこれを備えている回転機械 - Google Patents

シール装置、及びこれを備えている回転機械 Download PDF

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JP2013181577A JP2012044550A JP2012044550A JP2013181577A JP 2013181577 A JP2013181577 A JP 2013181577A JP 2012044550 A JP2012044550 A JP 2012044550A JP 2012044550 A JP2012044550 A JP 2012044550A JP 2013181577 A JP2013181577 A JP 2013181577A
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rotor
fin
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Kohei Hidaka
孝平 日▲高▼
Toshishige Ai
俊重 安威
Tatsuya Iwasaki
達也 岩▲崎▼
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】高いシール性能を確保しつつ、組み付け工数の削減及び補修インターバルの長期化を図る。
【解決手段】回転軸RA回りに回転する回転体としてのロータ本体11と静止体としてのシール保持環との間の冷却空気シール空間Saをシールする。シール装置50は、ロータ本体11の外周面に周方向に並んで突設され、ロータ本体11の回転により、低圧側から高圧側に流体を戻すように作用する複数のフィン51と、切削性に優れ、ロータ本体11の外周面及びフィン51と対向するようシール保持環に設けられている快削体55と、を備える。フィン51は、高圧側から低圧側に向うに連れて、ロータ本体11の回転の向き側に次第に延びている。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転体と静止体との隙間をシールするシール装置、及びこれを備えている回転機械に関する。
ガスタービンや蒸気タービン、さらには各種ポンプ等の回転機械には、回転体と静止体との隙間をシールするシール装置が設けられている。このようなシール装置では、回転側部材と静止体側部材との間の隙間が小さい方が基本的にシール性能が高まる。しかしながら、一般的なシール装置では、回転体の振動等を許容するため、回転側部材と静止体側部材の隙間をある程度設ける必要がある。
例えば、以下の特許文献1に開示されているシール装置は、回転体と静止体とのうち、一方に突出した環状のフィンを設け、他方に切削性の優れた快削体を設けたアブレイダブルシール装置である。アブレイダブルシール装置では、仮に環状のフィンが快削体に接触しても、フィンが損傷することなく快削体が切削されるため、快削体とフィンとの間の隙間を極めて小さくでき、高いシール性能を確保することができる。
特開2006−132328号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示のアブレイダブルシール装置では、高いシール性能を確保するために、快削体とフィンとの間の隙間を小さくすることができるが、静止体に対する回転体の組み付けが非常に面倒になり組み付け工数がかさむ、という問題点がある。さらに、快削体とフィンとが接触する可能性が高まり、快削体が短期間のうちに磨耗してしまい、補修インターバルが短くなってしまう、という問題点もある。
そこで、本発明は、このような従来技術の問題点に着目し、高いシール性能を確保しつつ、組み付け工数の削減及び補修インターバルの長期化を図ることができるシール装置、及びこれを備えている回転機械を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するための発明にシール装置は、
回転体と静止体との隙間をシールするシール装置において、前記回転体の外周面に突設され、該回転体の回転により、該回転体の回転軸の方向における低圧側から高圧側に流体を戻すように作用するフィンと、切削性に優れ、前記回転体の外周面及び前記フィンと対向するよう前記静止体に設けられている快削体と、を備えていることを特徴とする。
ここで、前記フィンは、前記高圧側から前記低圧側に向うに連れて、前記回転体の回転方向側に次第に延びていることが好ましい。
当該シール装置では、回転体の回転により、低圧側の流体を高圧側に戻す作用があるため、フィンの回転軸から遠い側の縁と快削体の回転軸に近い側の縁との間の隙間の幅をある程度広げても、高圧側から低圧側への流体の漏れ量を少なくすることができる。
また、前記シール装置において、複数の前記フィンを備え、複数の前記フィンは、前記回転体の周方向に並んでいることが好ましい。
当該シール装置では、一つのフィンを回転軸回りに螺旋状に360°以上設ける場合よりも、回転体が1回転する間に、フィンの低圧側端が低圧側の空間を横切る回数は多くなる。このため、当該シール装置では、低圧側の流体をより効率的に高圧側に戻すことができる。
また、前記シール装置において、複数の前記フィンは、前記回転体の周方向で隣り合うフィンの一方のフィンの高圧側端と他方のフィンの低圧側端とが該周方向で重なり合っていてもよい。
当該シール装置では、高圧側の流体が周方向で隣り合うフィンの間をすり抜けることを防ぐことができる。
また、シール装置において、前記快削体は、ハニカム構造体であってもよい。
当該シール装置では、快削体がハニカム構造体であるため、フィンが快削体に接触しても、快削体中で、フィンとの接触部分を中心とする僅かな部分のみが切削され、快削体が大きく切削されるのを防ぐことができる。さらに、当該シール装置では、フィンが快削体に接触しても、フィンの損傷を抑えることができる。
また、前記問題点を解決するための発明に係る回転機械は、
前記シール装置と、前記回転体と、前記静止体と、を備えていることを特徴とする。
当該回転機械は、前記シール装置を備えているため、快削体の回転軸に近い側の縁とフィンの回転軸から遠い側の縁との間の隙間の幅をある程度広げても、高圧側から低圧側への流体の漏れ量を少なくすることができる。
本発明では、回転体の回転により、低圧側の流体を高圧側に戻す作用があるため、フィンと快削体の隙間の幅をある程度広げても、高圧側から低圧側への流体の漏れ量を少なくすることができる。すなわち、本発明では、快削体とフィンとの間の隙間を広げても、高いシール性能を確保することができる。
よって、本発明によれば、高いシール性能を確保しつつ、静止体に対する回転体の組み付け工数の削減を図ることができる。さらに、本発明によれば、回転体の振動や、回転体と静止体の熱膨張差等による、快削体とフィンと接触の可能性を低下させることができるため、快削体の磨耗量を少なくでき、補修インターバルの長期化を図ることができる。
本発明に係る一実施形態におけるガスタービンの要部切欠側面図である。 本発明に係る一実施形態におけるガスタービンの静翼及び動翼周りの断面図である。 本発明に係る一実施形態におけるシール装置の斜視図である。 図3におけるIV矢視図である。 図4におけるV−V線断面図である。
以下、図面を参照し、本発明に係るシール装置及びこれを備えている回転機械の一実施形態について説明する。
本実施形態の回転機械は、図1に示すように、ガスタービンGTである。このガスタービンGTは、図1に示すように、圧縮空気を生成する圧縮機1と、燃料を圧縮空気に混合して燃焼させ燃焼ガスを生成する燃焼器3と、燃焼ガスによって回転駆動されるタービン5と、ケーシング6とを備えている。
タービン5は、ケーシング6内で回転可能に配置されているロータ10と、ケーシング6に固定されている複数の静翼30と、を備えている。なお、以下では、ロータ10の回転中心となる軸を回転軸RAとし、この回転軸RAが延びている方向を軸方向とし、ロータ10の半径方向を単に径方向とする。ロータ10は、複数のロータディスクが軸方向に並んで相互に接続されたロータ本体11と、このロータ本体11に固定されている複数の動翼20と、を有している。
前述の燃焼器3は、軸方向において、複数の静翼30よりも一方の側に位置し、タービン5のケーシング6に固定されている。なお、以下では、軸方向の一方の側を高圧側、この一方の側と反対側を低圧側とする。
動翼20は、ロータ本体11から、径方向で回転軸RAから遠ざかる側、つまり外側に延びている。この動翼20は、ロータ本体11の周方向に複数並んで設けられ、一つの動翼列を形成している。ロータ本体11には、複数の動翼列が軸方向に並んで設けられている。静翼30は、ケーシング6の内周面から、径方向で回転軸RAに近づく側、つまり内側に延びている。この静翼30は、ケーシング6の内周面に沿って、その周方向に複数並んで設けられ、一つの静翼列を形成している。ケーシング6には、複数の静翼列が軸方向に並び、且つ互いの間に一つの動翼列を挟むように設けられている。すなわち、動翼列と静翼列とは、軸方向において、交互に設けられている。
以上において、圧縮機1は、その空気取込口2から外部の空気を取り込み、この空気を圧縮することによって圧縮空気を生成する。燃焼器3は、圧縮機1からの圧縮空気に燃料を混合して燃焼させる。燃料の燃焼により生成された高温且つ高圧の燃焼ガスは、タービン5のロータ10を回転駆動させる。ロータ10には、例えば、発電機(不図示)が接続されており、このロータ10の回転により発電機による発電が行われる。
動翼20は、図2に示すように、径方向に延びている動翼本体21と、この動翼本体21の回転軸RA側端に設けられているプラットフォーム22と、プラットフォーム22の回転軸RA側に設けられているシャンク25と、このシャンク25の回転軸RA側に設けられている翼根とを有している。なお、翼根は、ロータ本体11内に埋め込まれる部分であるため、同図中に描かれていない。プラットフォーム22の高圧側には、動翼本体21の高圧側よりも高圧側に突出した高圧側リップ部23が形成され、プラットフォーム22の低圧側には、動翼本体21の低圧側よりも低圧側に突出した低圧側リップ部24が形成されている。
周方向で隣り合っている動翼20の動翼本体21相互間及びシャンク25相互間には、所定の間隔がある。周方向で隣り合っている動翼本体21相互間の隙間は、燃焼ガスGの流路となる。また、周方向で隣り合っているシャンク25相互間の隙間は、動翼20を冷却するための冷却空気Aが通る空間を形成する。但し、周方向で隣り合っているシャンク25相互間の隙間を経て、高圧側から低圧側へ冷却空気Aがすり抜けてしまうのを防ぐために、この間隙を基準にして高圧側と低圧側とのそれぞれにシールプレート28,29が設けられている。各シールプレート28,29は、いずれも、径方向の回転軸RA側の端がロータ本体11に固定され、その反対側の端がプラットフォーム22に固定されている。周方向で隣り合っているシャンク25と高圧側及び低圧側のシールプレート28,29で囲まれた領域は、冷却空気Aが一時的に溜まる冷却空気室Smを形成している。
なお、プラットフォーム22及び動翼20には、この冷却空気室Sm内の冷却空気Aが通る冷却空気路(不図示)が形成されている。この冷却空気Aは、圧縮機1で生成された圧縮空気のうち、燃焼器3を介さずに、ロータ10に送られた圧縮空気である。
静翼30は、ケーシング6の内周側に取り付けられている外側シュラウド(不図示)と、外側シュラウドから径方向で回転軸RA側に延びている静翼本体31と、静翼本体31の回転軸RA側の端に設けられている内側シュラウド33と、を有している。径方向での外側シュラウドと内側シュラウド33との間で、周方向で隣り合っている静翼本体31相互間は、燃焼ガスGの流路となる。この静翼30により形成される流路と、周方向で隣り合う動翼本体21の相互間の流路とを組み合わせたものが、燃焼ガス主流路Pを形成する。
静翼本体31内には、冷却空気Aが通る冷却空気路32が形成されている。内側シュラウド33は、静翼本体31の回転軸RA側の端部に固定されている板状の内側シュラウド本体34と、内側シュラウド本体34の回転軸RA側であって、高圧側と低圧側とのそれぞれに設けられているフランジ部36,37と、を有している。内側シュラウド本体34の高圧側は、静翼本体31の高圧側端よりも、高圧側に突出しており、内側シュラウド本体34の低圧側は、静翼本体31の低圧側端よりも低圧側に突出している。
軸方向で隣り合っている動翼20のプラットフォーム22と、静翼30の内側シュラウド本体34とは、径方向でほぼ同じ位置である。但し、動翼20のプラットフォーム22の低圧側リップ部24は、この動翼20の低圧側に位置している静翼30の内側シュラウド本体34の高圧側端部よりも、回転軸RA側に間隔をあけて位置し、軸方向で内側シュラウド本体34の高圧側端部と重なり合っている。また、動翼20のプラットフォーム22の高圧側リップ部23は、この動翼20の高圧側に位置している静翼30の内側シュラウド本体34の低圧側端部よりも、回転軸RA側に間隔をあけて位置し、軸方向で内側シュラウド本体34の低圧側端部と重なり合っている。
径方向において、内側シュラウド本体34とロータ本体11との間には、環状のシール保持環40が配置されている。シール保持環40は、ロータ本体11と対向する保持環本体部41と、この保持環本体部41の低圧側に設けられ外側に延びている取付部42と、保持環本体部41の高圧側に設けられ外側に延びているフランジ部43とを有している。このシール保持環40は、内側シュラウド33の低圧側フランジ部37に取付部42が取り付けられることで、内側シュラウド33に固定されている。また、内側シュラウド33の高圧側フランジ部36とシール保持環40のフランジ部43との間には径方向の隙間が存在する。この隙間はシールプレート47により塞がれている。このシールプレート47は、内側シュラウド33の高圧側フランジ部36及びシール保持環40のフランジ部43よりも低圧側に配置され、軸方向に圧縮されたコイルスプリングにより、内側シュラウド33の高圧側フランジ部36及びシール保持環40のフランジ部43に押付けられ、内側シュラウド33の高圧側フランジ部36とシール保持環40のフランジ部43との間の隙間を塞いでいる。
内側シュラウド33とシール保持環40とシールプレート47とで囲まれた領域は、冷却空気Aが一時的に溜まる冷却空気室Ssを形成している。この冷却空気Aは、圧縮機1で生成された圧縮空気のうち、燃焼器3を介さずに、ケーシング6を介して静翼30内に送られた圧縮空気である。
内側シュラウド本体34には、静翼本体31内の冷却空気路32から冷却空気室Ssに貫通する冷却空気孔35が形成されている。また、保持環本体41の高圧側の箇所には、冷却空気室Ssからロータ本体11側へ貫通する冷却空気孔45が形成されている。
静翼30の回転軸RA側に設けられているシール保持環40及びシールプレート47と、この静翼30の高圧側に設けられている動翼20のシャンク25及びシールプレート29とは、軸方向において間隔をあけて対向しており、両者間に高圧側シール空間Shが形成されている。また、静翼30の回転軸RA側に設けられているシール保持環40と、この静翼30の低圧側に設けられている動翼20のシャンク25及びシールプレート28とは、軸方向において間隔をあけて対向しており、両者間に低圧側シール空間Slが形成されている。
シール保持環40の保持環本体41とロータ本体11とは、径方向において間隔をあけて対向している。この両者間の隙間は、高圧側シール空間Shから低圧側シール空間Slへつながる冷却空気シール空間Saを形成している。この冷却空気シール空間Saには、ここをシールするシール装置50が設けられている。
なお、本実施形態において、静止体は、ケーシング6と静翼30とシール保持環40とを有して構成され、回転体は、ロータ10を有して構成されている。
シール装置50は、図3〜図5に示すように、ロータ本体11の外周面に固定されている複数のフィン51と、ロータ本体11の外周面及び複数のフィン51と径方向で対向しし、フィン51による切削性の優れた快削体55と、この快削体55をシール保持環40に固定するためのシールベース59と、を有している。
複数のフィン51は、いずれも、高圧側から低圧側に向うに連れて、ロータ本体11の回転の向き側に次第に延びている。複数のフィン51のうち、ロータ本体11の周方向で隣り合っているフィン51同士は、一方のフィン51の高圧側端52と他方のフィン51の低圧側端53とが周方向で重なり合っている(図4参照)。なお、ここでは、フィン51の周方向の幅が高圧側と低圧側とで同じであるが、周方向の幅は軸方向の中間部付近から高圧側に向うに連れて次第に狭くなることが好ましい。
ロータ本体11の外周面には、フィン51を設ける位置に溝12が形成されており、この溝12にフィン51の一部が嵌め込まれて、このフィン51はロータ本体11に固定されている。
快削体55は、複数の中空六角柱状のセル56の集合体であるハニカム構造体である。複数のセル56は、いずれもセル高さの方向が径方向を向き、且つ隣り合うセル56の側壁面一体になるように配置され、ハニカム構造体を形成している。この快削体55は、快削性の優れた材料で形成されており、例えば、コバルト、ニッケル、クロム、アルミニウム及びイットリウムを含む合金(CoNiCrAlY系合金)、ニッケル、クロム及びアルミニウムを含む合金(NiCrAl系合金)、ニッケル、クロム、鉄、アルミニウム、ホウ素及び窒素を含む材料(NiCrFeAlBN系材料)等、公知の快削材で形成されている。
径方向において、快削体55の回転軸RA側端とのフィン51の外側端と間には所定の幅の隙間s(図5参照)が確保されている。この快削体55は、シールベース59に固定されている。また、このシールベース59はシール保持環40の保持環本体41に固定されている。
次に、以上で説明したシール装置50の作用について説明する。
燃焼器3からの高温高圧の燃焼ガスGは、タービン5の燃焼ガス主流路Pを通過する過程で、ロータ10を回転駆動させる。
この際、圧縮機1で生成された圧縮空気の一部は、燃焼器3を介さずに、ロータ本体11内に導かれて、冷却空気Aとして、ロータ本体11や動翼20等を冷却する。また、圧縮機1で生成された圧縮空気の他の一部は、燃焼器3を介さずに、ケーシング6を介して、冷却空気Aとして、静翼30に導かれ、静翼30やシール保持環40等を冷却する。
圧縮機1からの圧縮空気の一部は、冷却空気Aとして、ケーシング6及び静翼30の外側シュラウドを経て、静翼本体31内の冷却空気路32に導かれる。この冷却空気Aは、静翼本体31の冷却空気路32から内側シュラウド本体34に形成されている冷却空気孔35を介して、内側シュラウド33とシール保持環40とシールプレート47とで囲まれた冷却空気室Ssに流れ込む。この冷却空気室Ss内の冷却空気Aは、さらに、シール保持環40に形成されている冷却空気孔45を経て、高圧側シール空間Sh内の回転軸RA側へ流出する。
ところで、燃焼ガス主流路Pを通過する燃焼ガスGの一部は、静翼30の内側シュラウド本体34の高圧側端部と、この静翼30よりも高圧側に位置している動翼20の内側シュラウド本体34の低圧側リップ部24との間を経て、高圧側シール空間Sh内に流れ込もうとする。また、燃焼ガス主流路Pを通過する燃焼ガスGの他の一部は、静翼30の内側シュラウド本体34の低圧側端部と、この静翼30よりも低圧側に位置している動翼20の内側シュラウド本体34の高圧側リップ部23との間を経て、低圧側シール空間Sl内に流れ込もうとする。
静翼30から高圧側シール空間Sh内に流出する冷却空気Aは、静翼30や動翼20の回転軸RA側の部分を冷却すると共に、これらシール空間Sh,Sl内に燃焼ガスGの一部が流入するのを防ぐ役目も担っている。高圧側シール空間Shの圧力は低圧側シール空間Slよりも圧力が高い。このため、静翼30から高圧側シール空間Sh内に流出した冷却空気Aは、冷却空気シール空間Saを経て低圧側シール空間Slへ流れ込もうとする。仮に、静翼30から高圧側シール空間Sh内に流出した冷却空気Aの全てが、直ちに、冷却空気シール空間Saを経て低圧側シール空間Sl内に流れ込むと、燃焼ガス主流路Pを通過する燃焼ガスGの一部が高圧側シール空間Sh内に流入してしまう。そこで、本実施形態では、冷却空気シール空間Saにシール装置50を設けている。
本実施形態のシール装置50の複数のフィン51は、前述したように、高圧側から低圧側に向うに連れて、ロータ本体11の回転の向き側に次第に延びている。このため、ロータ本体11の回転に伴って各フィン51が回転軸RA回りに回転すると、流体(冷却空気の一部Ar)はフィン51の移動に対して相対的に反対の向きに移動することになるため、低圧側シール空間Sl内の流体(冷却空気の一部Ar)の一部が複数のフィン51の間を通って冷却空気シール空間Saに流れる。
但し、前述したように、径方向において、快削体55の回転軸RA側端とのフィン51の外側端と間には所定の幅の隙間sが確保されているため、静翼30から高圧側シール空間Sh内に流出した冷却空気Aの一部Ap(図5参照)は、この隙間sを通って低圧側シール空間Sl内に流れ込む。この低圧側シール空間Slに流れ込んだ冷却空気Apは、燃焼ガス主流路Pから低圧側シール空間Sl内への燃焼ガスGの流入を防ぐ。
以上のように、本実施形態のシール装置50は、ロータ10の回転により、低圧側シール空間Sl側の冷却空気Aを冷却空気シール空間Sa側に戻す作用があるため、快削体55の回転軸RA側縁とフィン51の外側縁との間の径方向の隙間sの幅をある程度広げても、高圧側シール空間Shから低圧側シール空間Slへの冷却空気Aの漏れ量を少なくすることができる。すなわち、実施形態のシール装置50は、高いシール性を確保しつつ、快削体55とフィン51の隙間を広げることができる。
よって、本実施形態では、快削体55が設けられる静止体に対して、複数のフィン51が設けられる回転体を比較的楽に組み付けることができ、組み付け工数を抑えることができる。さらに、本実施形態では、ロータ本体11の振動や、ロータ本体11と静翼30及びシール保持環40の熱膨張差等による、快削体55とフィン51と接触の可能性を低下させることができるため、快削体55の磨耗量を少なくでき、シール装置50の補修インターバルを長期化することができる。
さらに、本実施形態では、ロータ本体11に複数のフィン51を設けているため、一つのフィンを回転軸RA回りに螺旋状に360°以上設ける場合よりも、ロータ本体11が1回転する間に、フィン51の低圧側端53が冷却空気シール空間Saを横切る回数は多くなる。このため、本実施形態では、低圧側シール空間Sl内の流体をより効率的に高圧側シール空間Shに戻すことができる。しかも、本実施形態では、周方向で隣り合っているフィン51のうちの一方のフィン51の高圧側端52と他方のフィン51の低圧側端53とが周方向で重なり合っているため、高圧側シール空間Sh内の流体が周方向で隣り合っているフィン51の間をすり抜けることを防ぐことができる。よって、本実施形態では、快削体55とフィン51との間の隙間を広げても極めて高いシール性能を確保することができる。
また、本実施形態では、ロータ本体11に複数のフィン51を設けているため、各フィン51を回転軸RA回りに螺旋状に360°以上設ける必要がなく、フィン51の軸方向の長さを短くすることができる。よって、本実施形態では、シール装置の軸方向の長さを短くすることができる。
また、本実施形態のシール装置50は、フィン51の傾き角度や、フィン51の数量、フィン51の高さ等を変えることにより、低圧側シール空間Slから高圧側シール空間Shへ戻す流体の量を調整することができるため、高圧側から低圧側への流体の流入を抑えつつも、高圧側から低圧側への流体の流入を一定以上確保する必要がある冷却空気シール空間Saのシールに好適である。
なお、本実施形態では、周方向で隣り合っているフィン51のうちの一方のフィン51の高圧側端52と他方のフィン51の低圧側端53とが周方向で重なり合っているが、一方のフィン51の高圧側端52と他方のフィン51の低圧側端53とが周方向で重なり合っていなくてもよい。
また、本実施形態のシール装置50は、ガスタービン5の静翼30の回転軸RA側に設けられているシール保持環40とロータ本体11との間の冷却空気シール空間Saをシールするものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガスタービン5ンの回転体と静止体との間の他の部分のシールに用いてもよいし、他の回転機械における回転体と静止体との間のシールに用いてもよい。
1:圧縮機、3:燃焼器、5:タービン、6:ケーシング、10:ロータ、11:ロータ本体、20:動翼、21:動翼本体、22:プラットフォーム、25:シャンク、30:静翼、31:静翼本体、33:内側シュラウド、40:シール保持環、50:シール装置、51:フィン、52:高圧側端、53:低圧側端、55:快削体、56:セル、59:シールベース、A:冷却空気、G:燃焼ガス

Claims (6)

  1. 回転体と静止体との隙間をシールするシール装置において、
    前記回転体の外周面に突設され、該回転体の回転により、該回転体の回転軸の方向における低圧側から高圧側に流体を戻すように作用するフィンと、
    切削性に優れ、前記回転体の外周面及び前記フィンと対向するよう前記静止体に設けられている快削体と、
    を備えていることを特徴とするシール装置。
  2. 請求項1に記載のシール装置において、
    前記フィンは、前記高圧側から前記低圧側に向うに連れて、前記回転体の回転方向側に次第に延びている、
    ことを特徴とするシール装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のシール装置において、
    複数の前記フィンを備え、
    複数の前記フィンは、前記回転体の周方向に並んでいる、
    ことを特徴とするシール装置。
  4. 請求項3に記載のシール装置において、
    複数の前記フィンは、前記回転体の周方向で隣り合うフィンの一方のフィンの高圧側端と他方のフィンの低圧側端とが前記回転体の周方向で重なり合っている、
    ことを特徴とするシール装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシール装置において、
    前記快削体は、ハニカム構造体である、
    ことを特徴とするシール装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシール装置と、前記回転体と、前記静止体と、
    を備えていることを特徴とする回転機械。
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