[go: up one dir, main page]

JP2013172926A - 医療用ガイドワイヤ - Google Patents

医療用ガイドワイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2013172926A
JP2013172926A JP2012040747A JP2012040747A JP2013172926A JP 2013172926 A JP2013172926 A JP 2013172926A JP 2012040747 A JP2012040747 A JP 2012040747A JP 2012040747 A JP2012040747 A JP 2012040747A JP 2013172926 A JP2013172926 A JP 2013172926A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
coating layer
oxide film
resin coating
guide wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012040747A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutaka Takeshima
和孝 竹島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Lifeline Co Ltd
Original Assignee
Japan Lifeline Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Lifeline Co Ltd filed Critical Japan Lifeline Co Ltd
Priority to JP2012040747A priority Critical patent/JP2013172926A/ja
Publication of JP2013172926A publication Critical patent/JP2013172926A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Abstract

【課題】潤滑性を発現するためのフッ素系樹脂被覆層が金属線材の表面に強固に接着されてなり、操作時において金属線材の表面から樹脂被覆層が剥離することを防止することができる医療用ガイドワイヤを提供すること。
【解決手段】300〜450℃でステンレス線材を熱処理することにより当該ステンレス線材20Bの表面に形成された着色酸化皮膜20C上にフッ素系樹脂被覆層50が形成されてなる。フッ素系樹脂被覆層50がPTFEからなることが好ましい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、カテーテルなどの医療器具を血管などの体腔内の所定位置へと案内するための医療用ガイドワイヤに関する。
治療や検査のために、カテーテルを血管内の所定位置まで挿入しなければならない場合がある。然るに、カテーテルは柔軟性を有しているため、血管の内部の所定位置まで単独で押し込むことは困難である。そこで、血管内に予めガイドワイヤを挿入し、このガイドワイヤに沿ってカテーテルを血管内の所定位置まで案内することが一般的に行われている。
血管内の所定位置に向けてカテーテルを円滑に進行させるために、ガイドワイヤの外周面には潤滑性(カテーテルの内孔面との滑り性)が要求される。
従来、ガイドワイヤの外周面に潤滑性を付与するために、ガイドワイヤを構成する金属線材の表面をPTFEなどのフッ素系樹脂により被覆することが行われている。
しかしながら、フッ素系樹脂は金属表面に対する接着性が劣るために、金属線材の表面から樹脂被覆層が剥離しやすいという問題がある。ガイドワイヤの操作時において、樹脂被覆層が剥離すると剥離片が体内に残留するおそれがあり、このため、金属線材に対する樹脂被覆層の接着性の向上を図ることが強く要請されている。
金属線材に対する樹脂被覆層の接着性を向上させるなどの観点から、下記の特許文献1には、フッ素系樹脂微粒子と、非フッ素系の結着樹脂とからなる樹脂被覆層を金属線材の表面に形成する技術が紹介されている。
また、下記の特許文献2には、金属線材の表面に親水性樹脂の薄膜を形成し、この薄膜上に、親水性樹脂とフッ素系樹脂とを含み、上層にある程フッ素系樹脂の割合が高くなる複数の複合膜を積層形成し、最上層の複合膜上にフッ素系樹脂の薄膜を積層形成する技術が紹介されている。
再公表 WO98/38258号公報 再公表 WO2006/109590号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、樹脂被覆層の表面に十分な量のフッ素系樹脂を存在させることができないために、得られるガイドワイヤの外周面に十分な潤滑性を付与することができない。
また、特許文献2に記載の技術では、少なくとも4層(親水性樹脂の薄膜、2層以上の複合膜、フッ素系樹脂の薄膜)の薄膜を積層形成する必要があり、ガイドワイヤの製造(薄膜の形成工程)がきわめて煩雑となる。また、特許文献2に記載されたガイドワイヤにおいては、金属線材の表面に対する親水性樹脂の薄膜(第1層)の接着性が十分ではなく、樹脂被覆層の剥離の問題を解決するに至っていない。
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、潤滑性を発現するためのフッ素系樹脂被覆層が金属線材の表面に強固に接着されてなる医療用ガイドワイヤを提供することにある。
(1)本発明の医療用ガイドワイヤは、金属線材を熱処理することにより当該線材の表面に形成された酸化皮膜上にフッ素系樹脂被覆層が形成されてなることを特徴とする。
(2)本発明の医療用ガイドワイヤにおいて、前記金属線材がステンレス線材であること、すなわち、ステンレス線材を熱処理することによって当該線材の表面に形成された酸化皮膜上にフッ素系樹脂被覆層が形成されてなることが好ましい。
ステンレス線材を熱処理して当該線材の表面に形成された酸化皮膜(着色酸化皮膜)は多孔質化しており、その表面は粗面化されて微細な凹凸が存在する。また、この酸化皮膜は、ステンレス線材の不動態皮膜と比較して酸化鉄の割合が高いので、樹脂被覆層を構成するフッ素系樹脂との反応性も高い。
これにより、ステンレス線材の表面とフッ素系樹脂被覆層とは、この酸化皮膜を介することによって強固に接着することになる。
(3)上記(2)の医療用ガイドワイヤにおいて、前記酸化皮膜がステンレス線材を300〜450℃で熱処理することにより形成された皮膜であることが好ましい。
300℃以上に加熱することにより、不動態皮膜と比較して酸化鉄の割合が高く、多孔質化された皮膜(着色酸化皮膜)を確実に形成することができる。また、450℃以下で加熱することによれば、ステンレス線材に対して熱変形や組成変化などの悪影響を与えることはない。
(4)上記(2)または(3)の医療用ガイドワイヤにおいて、前記酸化皮膜の膜厚が0.5〜3.0μmであることが好ましい。
(5)本発明の医療用ガイドワイヤにおいて、前記フッ素系樹脂被覆層がPTFEからなることが好ましい。
本発明の医療用ガイドワイヤによれば、金属線材の表面に対してフッ素系樹脂被覆層を強固に接着させることができ、操作時において金属線材の表面から樹脂被覆層が剥離することを防止することができる。従って、本発明の医療用ガイドワイヤによれば、外周面における潤滑性が安定的に付与される。
また、本発明の医療用ガイドワイヤは、その製造が容易である。
本発明のガイドワイヤの一実施形態を示す一部を破断した側面図である。 図1に示したガイドワイヤの一部を模式的に示す断面図(図1のII−II断面図)である。 金属線材の表面に形成された酸化皮膜の表面をX線光電子分光装置で分析したスペクトルである。 樹脂被覆層の接着性を評価するための試験装置を示す説明図である。
<実施形態>
以下、本発明のガイドワイヤの一実施形態について説明する。
図1に示す本実施形態のガイドワイヤは、コアワイヤ20と、コイルスプリング30とを備えてなる。
本実施形態のガイドワイヤを構成するコアワイヤ20は、近位端側大径部21と、この近位端側大径部21に対して軸方向に沿って連続して形成され、近位端側大径部21よりも外径が小さい遠位端側小径部23と、遠位端側小径部23よりも外径が小さい遠位端側小径部25と、遠位端側小径部25よりも外径が小さい遠位端側小径部27とにより構成されている。
近位端側大径部21と遠位端側小径部23との接合部、遠位端側小径部23と遠位端側小径部25との接合部、遠位端側小径部25と遠位端側小径部27との接合部には、それぞれテーパ部22,テーパ部24,テーパ部26が形成され、コアワイヤ20は、軸方向に沿って遠位端側に向けて段階的に外径が小さくなっている。
コアワイヤ20は、横断面が略円形のステンレス線材により一体的に構成されている。 コアワイヤ20を構成する好適なステンレス材としては、SUS304およびSUS316を挙げることができる。
コアワイヤ20の全長は、使用目的などにより異なり特に限定されるものではないが、例えば800〜3500mmとされ、好ましくは1000〜3000mm、更に好ましくは1800〜2000mmである。
コアワイヤ20における近位端側大径部21の外径は、通常0.10〜0.90mm程度である。
遠位端側小径部23,25,27の外径は、特に限定されるものではないが、近位端側大径部21の外径に対して、好ましくは1/5〜1/2程度である。
本実施形態のガイドワイヤを構成するコイルスプリング30は、コアワイヤ20の遠位端側小径部23,25,27の外周に装着されている。
コアワイヤ20における遠位端側小径部27の先端には、球状または半球状のボール部10が接合されている。ボール部10は、ガイドワイヤの先端部を滑らかにして、これを血管などの体腔内に挿入する際に、体腔内壁の損傷を極力防止するための部分であるとともに、コイルスプリング30の遠位端側ストッパとなる部分である。
このボール部10は、例えば銀、金、またはこれらの合金などの金属から構成され、遠位端側小径部27の先端に、溶接またははんだ付けなどの手段で接合してある。ボール部10の外径は、コアワイヤ20の近位端側大径部21の外径に対して、好ましくは0.5〜2倍程度である。
コイルスプリング30の遠位端34は、ボール部10の背面に対して溶接またははんだ付けなどの手段で接合されている。コイルスプリング30の近位端36は、遠位端側小径部23の近位端近傍のテーパ部22において、コアワイヤ20の外周に、溶接またははんだ付けなどの手段で接合されていてもよい。
コイルスプリング30の外径は特に限定されないが、ボール部10の外径と同程度以下であることが好ましい。コイルスプリング30を構成する線材の外径は、特に限定されないが、20〜150μmであることが好ましく、更に好ましくは50〜100μmである。
コイルスプリング30の材質は特に限定されず、放射線造影材でも、放射線非造影材でもよい。放射線造影材としては、白金、白金合金(例えばPt/Ir=93/7)、金、金−銅合金、タングステン、タンタルなどのX線に対する造影性が良好な材質を例示することができる。一方、放射線非造影材としては、ステンレス(例えばSUS316、SUS304)などを例示することができる。コイルスプリング30には、親水潤滑化コーティング処理が施してあってもよい。
コイルスプリング30が装着されていない部分(近位端側大径部21)において、コアワイヤ20の外周には、潤滑性を付与することを企図して、PTFEからなる樹脂被覆層が形成されている。
図2に示すように、PTFEからなる樹脂被覆層50は、ステンレス線材(基材)20Bの表面に形成された着色酸化皮膜20C上に形成されている。
本発明において、着色酸化皮膜は、金属線材(ステンレス線材)と樹脂被覆層との間に介在させることによって両者の接着性を向上させるために形成された薄膜(樹脂被覆層を接着させるための下地処理層)である。
従って、着色酸化皮膜は、少なくとも樹脂被覆層が形成される部分における線材表面に形成する必要がある。本実施形態において、着色酸化皮膜20Cは、樹脂被覆層50を形成しない部分(コイルスプリング30が装着される遠位端側小径部およびテーパ部)を含めてコアワイヤ20の外周全域に形成されている。
この着色酸化皮膜20Cは、ステンレス線材を熱処理することにより形成される。
ここに、着色酸化皮膜20Cを形成するための熱処理温度としては300〜450℃であることが好ましく、更に好ましくは320〜390℃とされる。
熱処理温度が低過ぎる場合には、形成される酸化皮膜によって接着性の向上効果を十分に奏することができない。一方、熱処理温度が高過ぎる場合には、ステンレス線材、特に遠位端側小径部を構成するステンレス線材に対して熱変形や組成変化などを生じさせるおそれがある。
ステンレス線材を300〜450℃で熱処理することにより、ステンレス表面における不動態皮膜が成長し、不動態皮膜より厚い着色酸化皮膜が形成される。ここに、着色酸化皮膜の「着色」は、酸化鉄に起因するもの(テンパーカラー)である。
着色酸化皮膜20Cの厚さとしては通常0.5〜3.0μmとされ、好ましくは1〜2μmとされる。
ステンレス線材を熱処理する方法としては特に限定されるものではなく、例えば、加熱炉内に配置する方法、線材の両端に電極を接続して通電加熱する方法などを挙げることができる。
ここに、加熱炉による処理条件としては、300〜450℃で30分間〜4時間とされる。
また、通電加熱による通電条件としては50〜200V、1.0〜3.0Aで3〜20秒間とされる。
着色酸化皮膜20Cの表面に樹脂被覆層50を形成する方法としては特に限定されるものではなく、従来と同様の形成方法を採用することができる。
例えば、コイルスプリングが装着されない部分において、着色酸化皮膜20Cの表面に、PTFEを含有するコーティング剤(樹脂被覆層形成材料)を塗布し、形成された塗膜を乾燥後、塗膜を焼付け処理(硬化処理)する方法を挙げることができる。
ここに、コーティング剤の塗布方法としては、スプレー法やディッピング法などを例示することができる。
また、塗膜の焼付け条件としては300〜450℃で3〜20時間とされる。
上記のように、ステンレス線材20Bの表面に着色酸化皮膜20Cを形成し、この着色酸化皮膜20C上にフッ素系樹脂からなる樹脂被覆層50を形成することによれば、後述する実施例の結果からも明らかなように、ステンレス線材20Bに対する樹脂被覆層50の接着性が格段に向上する。
着色酸化皮膜20Cを介在させることによって樹脂被覆層50の接着性が向上する理由は明らかではないが、熱処理によってステンレス線材の表面に形成される着色酸化皮膜は多孔質化しており、その表面は粗面状態で微細な凹凸が存在するため、いわゆるアンカー効果等により、非孔質である不動態皮膜(ステンレス線材の表面)に直接形成するよりも高い接着性が発現されるものと推測される。さらに、着色酸化皮膜は、ステンレス線材の不動態皮膜と比較して酸化鉄の割合が高いので、樹脂被覆層の形成時においてPTFEとの反応性が高くなり、このことにもよっても接着性の向上が図れるものと推測される。
本実施形態の医療用ガイドワイヤは、「熱処理」することによって形成された着色酸化皮膜20C上に樹脂被覆層50フッ素系樹脂被覆層が形成されてなる点に特徴を有する。 ここに、熱処理に代えて酸化性の酸でステンレス線材を処理(酸処理)した場合には、酸化鉄の割合が高くて多孔質化された皮膜を形成することが困難であり、酸処理によって形成される酸化皮膜によって樹脂被覆層の接着性を十分に向上させることはできない。
更に、ステンレス線材を酸処理する場合には、ステンレス線材、特に遠位端側小径部を構成する線材が腐食などの悪影響を受けやすい。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
<実施例1>
下記の工程により、ステンレス線材20Bの表面に形成された着色酸化皮膜20C上に樹脂被覆層50が形成されてなるガイドワイヤを50本製造した。
(1)ステンレス線材の作製:
ステンレス(SUS304)からなる直径0.34mmの線材の端部に、遠位端に向けて徐々に外径が細くなるテーパ加工を施して、遠位端側小径部23(外径0.16mm),遠位端側小径部25(外径0.10mm)および遠位端側小径部27(外径0.06mm)を形成した。
この線材の全長は約1800mm、近位端側大径部21の外径が0.34mm、遠位端側小径部23の長さが100mm、遠位端側小径部25の長さが30mm,遠位端側小径部27の長さが40mmであった。
(2)着色酸化皮膜の形成:
上記(1)で得られたステンレス線材を電気炉内に配置し、設定温度360℃で4時間にわたり熱処理することにより、線材20Bの表面に厚さ1〜2μmの着色酸化皮膜20Cを形成した。
(3)上記(2)によって、線材20Bの表面に形成された着色酸化皮膜20Cの表面の原子組成をX線光電子分光装置「AXIS−ULTRA」((株)島津製作所製)で分析した。測定されたスペクトルを図3に示し、このスペクトルから算出される原子組成を下記表1に示す。
Figure 2013172926
上記表1に示す結果から、着色酸化皮膜20Cの表面には、SUS304の表面(不動態皮膜)に存在する濃度よりも高い濃度で鉄原子の存在していることが認められた。このことから、着色酸化皮膜20Cには、不動態皮膜と比較して高い割合で酸化鉄が存在しているものと推測される。
(4)樹脂被覆層の形成:
近位端側大径部21における着色酸化皮膜20Cの表面に、PTFEのコーティング剤をスプレー塗布し、赤外線ヒータの下で60分間乾燥した。
次いで、着色酸化皮膜20C上にコーティング剤の塗膜が形成されたステンレス線材を電気炉内に配置し、設定温度380℃で15時間にわたり熱処理して塗膜を硬化させることにより、着色酸化皮膜20C上に樹脂被覆層50が形成されてなるコアワイヤ20を作製した。
(5)コイルスプリングの装着:
上記(4)で得られたコアワイヤ20における遠位端小径部23,25,27の外周にコイルスプリング30を装着することにより、本発明のガイドワイヤを製造した。
(6)樹脂被覆層の接着性評価:
上記のようにして得られた50本のガイドワイヤの各々について、近位端側大径部21に形成した樹脂被覆層50の接着性を評価した。評価試験は、図4に示すような試験装置を用いて、次のようにして行った。
すなわち、試験台Sに載置したガイドワイヤGW(近位端側大径部)に、厚さ1mmの金属板Pを当接させ(ここに、ガイドワイヤGWの延びる方向と、金属板Pの長さ方向は直交している。)、金属板Pの上方に重りWを配置することによりガイドワイヤGWに荷重をかけた状態で、ガイドワイヤGWを矢印f方向に等速度で移動させ、ガイドワイヤGWの上部に、金属板Pとの擦過による線状の剥離跡の有無を確認した。
剥離跡が認められない場合には、下記表2に示すように荷重(重りWの重量)を増加して同様の操作を行った。
結果(剥離跡が認められたガイドワイヤの本数)を下記表2に示す。
<比較例1>
ステンレス線材の表面に着色酸化皮膜を形成させることなく、ステンレス基材(不動態皮膜)上に樹脂被覆層を直接形成したこと以外は実施例1と同様にして、比較用のガイドワイヤを50本製造し、実施例1と同様にして樹脂被覆層の接着性を評価した。結果(剥離跡が認められたガイドワイヤの本数)を併せて下記表2に示す。

Figure 2013172926
上記表2に示すように、実施例1に係る48本のガイドワイヤは、4.0kgwの荷重をかけたときであっても剥離跡は認められなかった(剥離跡が認められた2本のガイドワイヤについても2.3kgwの荷重をかけたときには剥離跡は認められなかった)。
これに対して、比較例1に係る45本のガイドワイヤは、2.3kgwの荷重をかけたときに剥離跡が認められ、比較例1に係る5本のガイドワイヤについては、1.9kgw以下の荷重をかけたときに剥離跡が認められた。
上記のように、着色酸化皮膜20C上に樹脂被覆層50を形成することによれば、樹脂被覆層50の接着性が格段に向上することが理解できる。
10 ボール部
20 コアワイヤ20
20B ステンレス線材(基材)
20C 着色酸化皮膜
21 近位端側大径部21
23,25,27 遠位端側小径部
22,24,26 テーパ部
30 コイルスプリング
34 遠位端
36 近位端
50 樹脂被覆層

Claims (5)

  1. 金属線材を熱処理することによって当該線材の表面に形成された酸化皮膜上にフッ素系樹脂被覆層が形成されてなる医療用ガイドワイヤ。
  2. 前記金属線材がステンレス線材である請求項1に記載の医療用ガイドワイヤ。
  3. 前記酸化皮膜がステンレス線材を300〜450℃で熱処理することにより形成された皮膜である請求項2に記載の医療用ガイドワイヤ。
  4. 前記酸化皮膜の膜厚が0.5〜3.0μmである請求項2または請求項3に記載の医療用ガイドワイヤ。
  5. 前記フッ素系樹脂被覆層がPTFEからなる請求項1乃至請求項4の何れかに記載の医療用ガイドワイヤ。
JP2012040747A 2012-02-27 2012-02-27 医療用ガイドワイヤ Pending JP2013172926A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012040747A JP2013172926A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 医療用ガイドワイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012040747A JP2013172926A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 医療用ガイドワイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013172926A true JP2013172926A (ja) 2013-09-05

Family

ID=49266443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012040747A Pending JP2013172926A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 医療用ガイドワイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013172926A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111432870A (zh) * 2018-02-07 2020-07-17 朝日英达科株式会社 导丝
WO2024185772A1 (ja) * 2023-03-07 2024-09-12 朝日インテック株式会社 ガイドワイヤ

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03253513A (ja) * 1990-03-05 1991-11-12 Matsutani Seisakusho Co Ltd 医療用具の熱処理方法
JP2000254790A (ja) * 1999-03-08 2000-09-19 Niigata Prefecture 金属の表面処理方法
JP2004333021A (ja) * 2003-05-08 2004-11-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 調湿装置
WO2006109590A1 (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 National University Corporation Kanazawa University 医療用器具
JP2008168004A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Terumo Corp 中間部材およびガイドワイヤ
JP2010035924A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Terumo Corp ガイドワイヤ
JP2010207348A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Terumo Corp ガイドワイヤ
WO2011024216A1 (ja) * 2009-08-25 2011-03-03 株式会社プロステック 医療用部品およびその製造方法
WO2011118443A1 (ja) * 2010-03-26 2011-09-29 テルモ株式会社 ガイドワイヤ

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03253513A (ja) * 1990-03-05 1991-11-12 Matsutani Seisakusho Co Ltd 医療用具の熱処理方法
JP2000254790A (ja) * 1999-03-08 2000-09-19 Niigata Prefecture 金属の表面処理方法
JP2004333021A (ja) * 2003-05-08 2004-11-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 調湿装置
WO2006109590A1 (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 National University Corporation Kanazawa University 医療用器具
JP2008168004A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Terumo Corp 中間部材およびガイドワイヤ
JP2010035924A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Terumo Corp ガイドワイヤ
JP2010207348A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Terumo Corp ガイドワイヤ
WO2011024216A1 (ja) * 2009-08-25 2011-03-03 株式会社プロステック 医療用部品およびその製造方法
WO2011118443A1 (ja) * 2010-03-26 2011-09-29 テルモ株式会社 ガイドワイヤ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111432870A (zh) * 2018-02-07 2020-07-17 朝日英达科株式会社 导丝
CN111432870B (zh) * 2018-02-07 2022-08-30 朝日英达科株式会社 导丝
WO2024185772A1 (ja) * 2023-03-07 2024-09-12 朝日インテック株式会社 ガイドワイヤ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8162855B2 (en) Medical guide wire and process for production thereof
US9724494B2 (en) Guide wire device including a solderable linear elastic nickel-titanium distal end section and methods of preparation therefor
JP2013013449A (ja) ガイドワイヤ
WO2013114985A1 (ja) ガイドワイヤ
JP2008237621A (ja) 医療用挿通器具およびその製造方法
US20160051798A1 (en) Medical device with support member
JP2013172926A (ja) 医療用ガイドワイヤ
JP3876243B2 (ja) 医療用ガイドワイヤー及びその製造方法
WO2019017164A1 (ja) 医療処置具用ワイヤ及びガイドワイヤ
EP2865407A1 (en) Coil body and guide wire
JP2013192914A (ja) ガイドワイヤ
US20220296861A1 (en) Guide wire
US11191876B2 (en) Fluoropolymer coatings and related methods
KR20200139662A (ko) 도금 선봉
JP5430065B2 (ja) ガイドワイヤ
WO2021117657A1 (ja) ガイドワイヤ
WO2014103476A1 (ja) 医療用ガイドワイヤ
JP6807635B2 (ja) ガイドワイヤ
JP6042623B2 (ja) ガイドワイヤの製造方法
JP4922703B2 (ja) カテーテルチューブ製造用芯材およびその製造方法
JP6306994B2 (ja) ガイドワイヤおよびガイドワイヤの製造方法
JPWO2013115027A1 (ja) ガイドワイヤ
JP5243764B2 (ja) カテーテルチューブ成形用芯材およびその製造方法
CN107429416A (zh) 连接部件用导电材料
WO2024236760A1 (ja) 血管用ガイドワイヤ、血管用ガイドワイヤの撮像方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150422

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151006

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160118