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JP2013158314A - 糸状菌 - Google Patents

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JP2013158314A JP2012023678A JP2012023678A JP2013158314A JP 2013158314 A JP2013158314 A JP 2013158314A JP 2012023678 A JP2012023678 A JP 2012023678A JP 2012023678 A JP2012023678 A JP 2012023678A JP 2013158314 A JP2013158314 A JP 2013158314A
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rice
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seedling
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JP2012023678A
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Shigeru Sasabe
繁 笹部
Tatsuya Kobayashi
達也 小林
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Sankei Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sankei Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】イネの育苗時期に発生する多くの病害および果樹や野菜類に発生する多くの病害に対して優れた防除効果を持ち、人畜に対する安全性が高く、環境負荷の少ない微生物製剤として利用可能な新規微生物を提供すること。
【解決手段】ペニシリウム(penicillium)属に属するペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株(NITE P1032)である糸状菌。
【選択図】 なし

Description

本発明は、イネの育苗時期に発生する多くの病害および果樹や野菜類に発生する多くの病害を引き起こす病原菌に対し、拮抗作用を有する新規微生物に関する。
イネの栽培において、育苗時期にあたる発芽から幼苗までの期間は様々な病害に犯されやすく、健全な苗を育苗する上でこれらの病害を防除することは重要な作業の一つである。また、果樹や野菜類も全ての栽培期間を通じて様々な病害に犯されやすく、これらの病害を防除することは重要な作業の一つである。通常、化学合成農薬による防除が行われている。
従来行われているイネの育苗時期の病害防除に用いられる化学合成農薬としては、糸状菌による種子伝染性の病害であるイネばか苗病、いもち病、ごま葉枯病に対してはトリフルミゾール、イプコナゾール、プロクロラズ等のDMI剤を含有する薬剤が主に使用され、細菌による種子伝染性の病害であるイネもみ枯細菌病、苗立枯細菌病、褐条病に対してはオキソリニック酸等を含有する薬剤が主に使用されている。また土壌伝染性の病害であるイネ立枯病に対しては、ヒドロキシイソキサゾール、ベノミル等を含有する薬剤が主に使用されている。また、果樹や野菜類の病害防除にも、従来DMI剤、メトキシアクリレート剤や抗生物質を含有する薬剤を始め、さまざまな化学合成農薬が使用されている。
しかしながら、上記の化学合成農薬に対して、近年、感受性の低下した病原菌が出現し、問題となっている。また、食品の安全性や、環境への影響の懸念から、化学合成農薬の使用量および使用回数の低減が求められており、そのため、農作物の病虫害防除に関して化学合成農薬の使用量や使用回数を低減させることに役立つ技術・資材の開発が求められている。これらの技術・資材としては、具体的には天然物、食品および食品添加物として使用可能な安全性の高い物質、そして生物を利用した農薬等がある。
生物を利用した病害防除技術として、微生物製剤による防除が知られている。例えば、特許文献1にはタラロマイセス属菌を含むイネ苗病害防除用の微生物製剤、特許文献2にはシュードモナス属菌を含むイネ苗病害防除用の微生物製剤が記載されている。
特開2007−31294号公報 特開2002−17343号公報
本発明は、上記観点からなされたものであり、イネの育苗時期に発生する多くの病害の病原菌や、果樹類、野菜類に発生する多くの病害の病原菌に対して拮抗作用を有し、その拮抗作用を持続性を持って発揮することによりこれらの病害の防除に利用することが可能な新規微生物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ペニシリウム属に属する糸状菌の新規な株がイネの育苗時期、および果樹類や野菜類などに病害を引き起こすさまざまな病原菌に対し、持続的な拮抗作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するための手段は以下のとおりである。
(1)ペニシリウム(penicillium)属に属するペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株(NITE P1032)である糸状菌。
(2)イネばか苗病菌(Gibberella fujikuroi)、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、イネごま葉枯病菌(Cochliobolus miyabeanus)、イネもみ枯細菌病菌(Pseudomonas glumae)、イネ苗立枯細菌病菌(Pseudomonas plantarii)、及びイネ褐条病菌(Pseudomonas avenae)を含むイネ種子伝染性の病原菌、及びイネ苗立枯病の病原菌{フザリウム属菌(Fusarium spp.)、ピシウム属菌(Pythium graminicola)、リゾプス属菌(Rhizopus spp.)、及びトリコデルマ属菌(Trichoderma viride)のうち少なくとも1つを含む。}を含む土壌伝染性の病原菌に対し、拮抗作用を有し、これらの病原菌の少なくとも1つによって引き起こされるイネ育苗時期に発生する病害の防除に使用しうる上記(1)に記載の糸状菌。
(3)梨の赤星病菌(Gymnosporangium asiaticum)、梨の黒斑病菌(Alternaria kikuchiana)、リンゴの斑点落葉病菌(Alternaria mali)、桃のせん孔細菌病菌(Xanthomonas campestris pv. pruni)、ブドウの黒とう病菌(Elsinoe ampelina)、かんきつ類のかいよう病菌(Xanthomonas campestris pv. citri)、ブドウ、カキ、かんきつ類の灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、及び梅のかいよう病菌(Pseudomonas syringae pv.morsprunorum)を含む果樹の病害を引き起こす病原菌に対し、拮抗作用を有し、これらの病原菌の少なくとも1つによって引き起こされる病害の防除に使用しうる上記(1)に記載の糸状菌。
(4)キュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)、キュウリ斑点細菌病菌(Xanthomonas campestris pv. lachrymans)トマト葉かび病菌(Passalora fulva)、トマトすすかび病菌(Psedocercospora fuligena)、トマト萎凋病菌(Fusarium oxysporum f.sp.lycopersici)、ピーマン斑点細菌病菌(Xanthomonas campestris pv.vesicatoria)、イチゴ炭そ病菌(Colletotrichum fragariae)、茶赤焼病菌(Pseudomonas syringae pv. theae)、バレイショ黒あざ病菌(Rhizoctonia solani 培養型IV)、ナス科野菜の青枯病菌(Ralstonia solanacearum)、コムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)、各種野菜類の灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、各種野菜類の菌核病菌(Sclerotinia sclerotiorum)、各種野菜類の軟腐病菌(Erwinia carotovora)、及び各種野菜類の立枯病の病原菌{リゾクトニア属菌(Rhizoctonia solani 培養型IIIA)、及びピシウム属菌(Pythium spp.)のうち少なくとも1つを含む。}を含む野菜類の病害を引き起こす病原菌に対し、拮抗作用を有し、これらの病原菌の少なくとも1つによって引き起こされる病害の防除に使用しうる上記(1)に記載の糸状菌。
本発明によれば、イネの育苗時期に発生する多くの病害の病原菌や、果樹類及び野菜類に発生する多くの病害の病原菌に対して拮抗作用を有し、これらの病原菌が引き起こす病害の防除に有効な糸状菌を提供することができる。また、この糸状菌を含有する微生物製剤は、安全で環境に対する影響が少なく、化学合成農薬と比較して、使用回数に対する制限が無い又は極めて少ない。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、イネの育苗時期に病害を引き起こす病原菌、並びに果樹類及び野菜類の生育期に病害を引き起こす病原菌に対し、拮抗作用を持つ新規微生物であるペニシリウム(penicillium)属に属するペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株(NITE P1032)である。
(植物の生育ステージの定義)
この発明において「苗」とは、イネの定植前の幼植物体を指す。「育苗」とは、苗を育成することを意味し、「育苗時期」とは、苗を植え付ける前までの栽培時期を示す。育苗時期の苗は、1葉期、2葉期、3葉期など、苗が有する葉の数で苗の生育時期を示す場合がある。一般に、育苗時期の苗とは、イネの移植栽培における移植適期である、不完全展開葉を含む4葉期程度までの苗のことを言う。
(拮抗作用について)
この発明において「拮抗作用」とは、様々な病害を引き起こす病原菌に対し、その細胞数を減少させる作用、または増殖を抑制する作用の両方またはいずれかを指す。これを「抗菌活性」とも言う。
(本発明の菌株)
本発明の糸状菌は、上記の拮抗作用を持つ新規微生物であり、より具体的には「ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株(NITE P1032)」が挙げられる。
微生物同定用DNAデータベースであるアポロンDB-FUに対するBLAST(Altschul et al.,1997)相同性検索の結果、本発明の糸状菌のITS-5.8rDNA塩基配列は、子嚢菌門の一種であるpenicillium pinophilum NRRL6420株(アクセッション番号GQ221867)の塩基配列と相同率99.4%の相同性を示した。Genbank/DDBJ/EMBLなどの国際塩基配列データベースに対する相同性検索の結果において、本発明の糸状菌のITS-5.8SrDNA塩基配列はpenicillium pinophilumの複数の塩基配列と相同率99.5%以上の相同性を示した。アポロンDB-FU及び国際塩基配列データベースに対する相同性検索で得られた上位の塩基配列をもとに作成した系統樹において、本発明の糸状菌はpenicillium pinophilumの基準株MUCL38548(GU396556)と同一の系統樹を形成した。よって、ITS-5.8rDNA塩基配列解析の結果からは、本発明の糸状菌はpenicillium pinophilumに帰属するものと考えられる。
PDA(ポテト・デキストロース寒天)培地において、25℃で7日間培養後のコロニー性状および形態観察の結果、本発明の糸状菌は黄土色〜黄緑色、ビロード状のコロニーを形成し、二輪性のペニシルスに1細胞性のフィアロ型分生子を形成した。
また、MDA(麦芽エキス・デキストロース寒天)培地において、25℃で7日間培養後のコロニー性状および形態観察の結果、本発明の糸状菌は、PDA培地に培養した場合と同様な黄土色〜黄緑色、ビロード状のコロニーを形成し、二輪性のペニシルスに1細胞性のフィアロ型分生子を形成した。
これらの結果から、本発明の糸状菌は、ITS-5.8rDNA塩基配列解析より帰属が推定されるpenicillium pinophilumの特徴(Pitt,2000)に類似していると考えられた。
以上のITS-5.8rDNA塩基配列解析および簡易形態観察の結果から本発明の糸状菌はペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)と推定される。
本発明の糸状菌は、国内土壌より分離され、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)に属すると推定されたが、後述するように、イネの育苗時期に発生する病害並びに果樹及び野菜類に発生する病害に対して、非常に優れた防除効果を有する点で、従来公知の菌株とは明らかに区別することができる。
ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株は、国内土壌より新規に分離された菌株であり、平成23年1月13日に独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センターにNITE P1032として寄託されている。
本発明の糸状菌を微生物製剤として用いる場合には、通常の微生物農薬に微生物を用いる場合と同様に、菌体をその菌体が増殖可能な培地で培養した培養物を用いることが好ましく、更に、培養により胞子が十分に形成された上記糸状菌を含有する培養物を用いることがより好ましい。
本発明の糸状菌の培養は、通常の糸状菌の培養法と同様にして行うことが可能であり、例えば、通常の液体培養、固体培養により行うことができるが、胞子の収集効率を上げるには固体培養を行うことが好ましい。具体的には、液体培養では、例えばポテトデキストロース培地、サブロー培地などの培地を用い、15℃〜35℃で3〜20日間培養することにより上記糸状菌の菌体培養物を得ることができる。また、固体培養では、米、麦、トウモロコシ、大豆等の穀物類、フスマ、大豆カス等の穀物由来の固体成分や栄養源を含む粘土鉱物類等の固体担体等に必要に応じて糖類や窒素源等を含有させた培地を用いることができる。液体培養と同様に、15℃〜35℃で3〜20日間培養することにより、菌体培養物を得ることができる。
本発明の糸状菌の培養条件については、通気、攪拌、振とう等の方法により好気的条件下で行うことが好ましく、培養温度は15℃〜35℃が好ましい。培養期間は3日間〜20日間とするのが好ましい。なお、本発明の糸状菌の菌体は、病害防除用の農薬製剤としての保存性の観点から、胞子であることが望ましい。従って、本糸状菌を胞子化させるため、必要であれば、培地の組成、培地のpH、培養温度、培養湿度、酸素濃度等の条件をその胞子形成条件に適合させるように調整することが望ましい。
このようにして得られる本発明の糸状菌の培養物は、そのまま用いることもできるが、必要に応じて培養物を粉砕または破断してから、または培養物から遠心分離等によって胞子を主体とした菌体を分離してから、あるいは培養物や胞子を主体とした菌体を乾燥してから微生物製剤に用いることが可能である。
本発明の糸状菌を用いる微生物製剤は、本発明の糸状菌を通常コロニー形成単位として通常1gあたり1×106〜1×1012cfu(colony forming units)を含む培養物または培養物の粉砕物を用途や使用方法に適した様々な種類の製剤に配合させたものである。
本発明の糸状菌を用いる微生物製剤の剤型は、特に制限されず、通常の微生物農薬と同様の剤型、例えば水和剤、フロアブル剤、乳剤、粉剤、粒剤、培土混合剤等とすることができる。
本発明の糸状菌を含有する微生物製剤の製造は、通常の微生物農薬と同様に行うことが可能であり、例えば、担体と共に本発明の糸状菌を配合することにより微生物製剤を製造することができる。担体としては、通常微生物農薬に用いられている無機質あるいは有機質の素材を主材として用いることが可能であり、具体的には、固体担体として、赤玉土、焼成赤玉土、鹿沼土、黒ぼく土、酸性白土、タルク類、粘土、カリオンクレー、パイロフェライトクレー、ベントナイト、モンモリロナイト、珪藻土、合成含水酸化ケイ素、バーミキュライト、パーライト、ゼオライト、アタパルジャイト、大谷石、アンスラ石、石炭灰、石灰、食塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、尿素などの無機質素材、籾殻、フスマ、小麦粉、トウモロコシ穂軸、落花生殻、ピートモス、パルプ、藁、バカス、木粉、米粕、粕粉、油粕、デンプン、魚粕、骨粉、乾燥畜糞、カニがら、エビがら、オキアミ微粉末、木炭、くん炭、バーク炭、籾殻くん炭、草木炭、活性炭、灰、貝化石、D−ソルビトール、ラクトース、マルチトース、グルコサミン、オリゴ糖類などの有機質素材を用いることができる。液体担体としては、水、植物油、動物油、鉱物油、合成水溶性高分子等を用いることができる。これらの成分は、1種類を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることが可能である。
さらに、微生物製剤は、補助剤として、カゼイン、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸、セルロース類、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、キチン類、キトサン類等の天然多糖類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリル酸類、ベントナイト等を増粘、固着、分散等を目的として、必要に応じて含有させることができる。
また、微生物製剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール等の二価アルコール等を凍結防止を目的として必要に応じて含有させることができる。
微生物製剤は、アニオン型、カチオン型、両性型等の界面活性剤を分散安定、凝集防止、乳化等を目的として必要に応じて含有させることができる。
上記のようにして得られる本発明の糸状菌を含有する微生物製剤は、イネの種子、苗、育苗土壌、及び育苗培地、並びに果樹類、及び野菜類などの作物に施用できるが、その方法は使用形態や病害によって適宜選択される。具体的には、種子浸漬処理、種子粉衣処理、種子塗布処理、種子散布処理、種子噴霧処理、土壌散布処理、土壌噴霧処理、土壌混和処理、土壌灌注処理、株元施用、地上部液散布、地上部固形散布等の方法が挙げられる。
また、本発明の糸状菌を含有する微生物製剤を施用する際、殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料、及び土壌改良資材等の少なくとも一種を混合施用あるいは混合せず交互使用、または同時施用することも可能である。
本発明の糸状菌を含有する微生物製剤の施用量は、病害の種類等によって一概には規定できないが、例えば種子浸漬処理する場合には、種子浸漬液として微生物製剤を10〜1000倍(質量)に水等で希釈して用いることが好ましく、その菌体濃度は浸漬液1mlあたり通常1×103〜1×1010cfuの範囲であることが好ましい。
本発明の糸状菌を含有する微生物製剤を種子粉衣処理する場合には、種子質量に対して微生物製剤を1〜20質量%適用することが好ましく、その菌体濃度は種子質量1gあたり通常1×103〜1×1010cfuの範囲であることが好ましい。
本発明の糸状菌を含有する微生物製剤を土壌散布または土壌灌注施用する場合には、通常稚苗移植用として使用される育苗箱(面積1800cm2程度)あたり50〜1000ml適用することが好ましく、その菌体濃度は散布または灌注液体1mlあたり通常1×103〜1×1010cfuの範囲であることが好ましい。
本発明の糸状菌を含有する微生物製剤を土壌混和施用する場合には、通常稚苗移植用として使用される育苗箱(面積1800cm2程度)あたり0.1〜100g適用することが好ましく、その菌体濃度は土壌1mlあたり1×102〜1×109cfuの範囲であることが好ましい。
本発明の糸状菌を含有する微生物製剤を茎葉に散布処理する場合には、植物の種類に応じて散布液量を10アールあたり100ml〜300Lの間で調整することが好ましく、その菌体濃度は散布液1mlあたり1×103〜1×1010cfuの範囲であることが好ましい。
本発明の糸状菌を含有する微生物製剤の使用回数に関しては特に制限はないが、種籾の浸種時期からイネの育苗時期までの間、あるいは植物の生育期から収穫時期までの間に、例えば1〜5回使用することで、病害を防除することが可能である。
上記のようにして得られる本発明の糸状菌を含有する微生物製剤は、例えば、イネの育苗時期に発生する病害、並びに果樹及び野菜に発生する病害を防除するのに用いることができる。
イネの育苗時期の病害を引き起こす病原菌としては、イネばか苗病菌(Gibberella fujikuroi)、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、イネごま葉枯病菌(Cochliobolus miyabeanus)、イネもみ枯細菌病菌(Pseudomonas glumae)、イネ苗立枯細菌病菌(Pseudomonas plantarii)、及びイネ褐条病菌(Pseudomonas avenae)等のイネ種子伝染性の病原菌、イネ苗立枯病の病原菌{フザリウム属菌(Fusarium spp.)、ピシウム属菌(Pythium graminicola)、リゾプス属菌(Rhizopus spp.)、及びトリコデルマ属菌(Trichoderma viride)等を含む。}等の土壌伝染性の病原菌が挙げられる。
果樹の病害を引き起こす病原菌としては、梨の赤星病菌(Gymnosporangium asiaticum)、梨の黒斑病菌(Alternaria kikuchiana)、リンゴの斑点落葉病菌(Alternaria mali)、桃のせん孔細菌病菌(Xanthomonas campestris pv. pruni)、ブドウの黒とう病菌(Elsinoe ampelina)、かんきつ類のかいよう病菌(Xanthomonas campestris pv. citri)、ブドウ、カキ、かんきつ類の灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、及び梅のかいよう病菌(Pseudomonas syringae pv.morsprunorum)等が挙げられる。
野菜類の病害を引き起こす病原菌としては、キュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)、キュウリ斑点細菌病菌(Xanthomonas campestris pv. lachrymans)トマト葉かび病菌(Passalora fulva)、トマトすすかび病菌(Psedocercospora fuligena)、トマト萎凋病菌(Fusarium oxysporum f.sp.lycopersici)、ピーマン斑点細菌病菌(Xanthomonas campestris pv.vesicatoria)、イチゴ炭そ病菌(Colletotrichum fragariae)、茶赤焼病菌(Pseudomonas syringae pv. theae)、バレイショ黒あざ病菌(Rhizoctonia solani 培養型IV)、ナス科野菜の青枯病菌(Ralstonia solanacearum)、コムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)、各種野菜類の灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、各種野菜類の菌核病菌(Sclerotinia sclerotiorum)、各種野菜類の軟腐病菌(Erwinia carotovora)、及び各種野菜類の立枯病の病原菌{リゾクトニア属菌(Rhizoctonia solani 培養型IIIA)、及びピシウム属菌(Pythium spp.)等を含む。}等が挙げられる。
以下、実例を挙げて本発明について更に詳細に解説を加えるが、本発明はこれらの実施例にのみ限定を受けるものではない。
<実施例1・イネばか苗病防除試験>
(1)感染種子の調製
本田において、ばか苗病が多発している水稲からイネ(品種:コシヒカリ)種子を収穫し、これをばか苗病感染種子として供試した。
(2)薬剤調製
フスマ培地(フスマ:蒸留水=2:1の体積比で混合後、120℃で20分間オートクレーブ滅菌処理した)に、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株を植菌し、25℃の室内で14日間培養した。培養終了後、界面活性剤tween20を0.1%(体積)含有する蒸留水を培地と等量(体積)加え、激しく攪拌した後、ガーゼ(一重)でろ過して培地の残渣を除去し、菌株の胞子懸濁液の原液(1mlあたり1×1011cfu程度)を得た。これを界面活性剤tween20を0.1%(体積)含有する蒸留水で希釈調製することにより、1mlあたり1×107cfuの胞子を含有する胞子懸濁液を得て、薬剤として供試した。
(3)薬剤処理
イネばか苗病感染種子を浴比が籾:蒸留水=1:2(体積比)となるよう浸種し、15℃で7日間静置した。途中3日目に水換えを行なった。浸種終了後、上記薬剤を用い、浴比が籾:薬剤=1:2(体積比)となるよう浸漬し、30℃で24時間催芽処理することにより薬剤処理を行ない、これを処理区とした。同時に、浸種終了後の籾を、浴比が籾:蒸留水=1:2(体積比)となるよう浸漬し、30℃で24時間催芽処理し、これを無処理区とした。
(4)試験植物の育成
上記催芽処理後、種籾を風乾し、水稲育苗用培土を充填した16.5cm×11cmのプラスチック製ポットに各区15gずつ播種した。薬剤処理区および無処理区ともに2反復とした。播種後、水稲育苗用培土で覆土したあと、ガラス温室内で定法に従い栽培管理した。
(5)防除効果調査
播種2週間後、ばか苗病により引き起こされる極端な徒長病徴が発現している苗を発病苗とし、各処理区における2反復の発病苗数の平均値を用い、下記(式1)に基づき発病苗率を算出した。この発病苗率から下記(式2)に基づき薬剤処理区の防除価を算出し、防除効果として評価した。
<式1> 発病苗率(%)=発病苗数/全調査苗数 ×100
<式2> 防除価={(無処理区発病苗率―薬剤処理区発病苗率)/無処理区発病苗率}×100
(6)試験結果
調査結果を第1表に示す。第1表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株処理区は防除価=100となり、イネのばか苗病に対し、高い防除効果を示した。
Figure 2013158314
<実施例2・イネ苗立枯細菌病防除試験>
(1)感染種子の調製
イネ(品種:コシヒカリ)の種子を、イネ苗立枯細菌病菌を含む懸濁液中に投入し、減圧下で強制的に種子中に接種した。風乾後、この種籾をイネ苗立枯細菌病感染種子として供試した。
(2)薬剤処理
イネ苗立枯細菌病感染種子を浴比が籾:蒸留水=1:2(体積比)となるよう浸種し、15℃で7日間静置した。途中3日目に水換えを行なった。浸種終了後、上記と同様に調製した薬剤を用い、浴比が籾:薬剤=1:2(体積比)となるよう浸漬し、30℃で24時間催芽処理することにより薬剤処理を行ない、これを処理区とした。同時に、浸種終了後の籾を、浴比が籾:蒸留水=1:2(体積比)となるよう浸漬し、30℃で24時間催芽処理し、これを無処理区とした。
(3)試験植物の育成
上記催芽処理後、種籾を風乾し、水稲育苗用培土を充填した9cm×9cmのプラスチック製ポットに各区5gずつ播種した。薬剤処理区および無処理区ともに2反復とした。播種後、水稲育苗用培土で覆土したあと、ガラス温室内で定法に従い栽培管理した。
(4)防除効果調査
播種2週間後、苗の腐敗、萎凋、白化等の苗立枯細菌病の病徴が発現している苗を発病苗とし、各処理区における2反復の発病苗数の平均値を用い、上記(式1)に基づき発病苗率を算出した。この発病苗率から上記(式2)に基づき薬剤処理区の防除価を算出し、防除効果として評価した。
(5)試験結果
調査結果を第2表に示す。第2表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株処理区は防除価=100となり、イネ苗立枯細菌病に対し、高い効果を示した。
Figure 2013158314
<実施例3・イネ褐条病効果試験結果>
(1)感染種子の調製
イネ(品種:コシヒカリ)の種子を、イネ褐条病菌を含む懸濁液中に投入し、減圧下で強制的に種子中に接種した。風乾後、この種籾をイネ褐条病感染種子として供試した。
(2)薬剤処理
イネ褐条病感染種子を浴比が籾:蒸留水=1:2(体積比)となるよう浸種し、15℃で7日間静置した。途中3日目に水換えを行なった。浸種終了後、上記と同様に調製した薬剤を用い、浴比が籾:薬剤=1:2(体積比)となるよう浸漬し、30℃で24時間催芽処理することにより薬剤処理を行ない、これを処理区とした。同時に、浸種終了後の籾を、浴比が籾:蒸留水=1:2(体積比)となるよう浸漬し、30℃で24時間催芽処理し、これを無処理区とした。
(3)試験植物の育成
上記催芽処理後、種籾を風乾し、水稲育苗用培土を充填した9cm×9cmのプラスチック製ポットに各区5gずつ播種した。薬剤処理区および無処理区ともに2反復とした。播種後、水稲育苗用培土で覆土したあと、ガラス温室内で定法に従い栽培管理した。
(4)防除効果調査
播種2週間後、苗に褐色の水浸状条斑を伴う湾曲、生育不良、枯死等の褐条病の病徴が発現している苗を発病苗とし、各処理区における2反復の発病苗数の平均値を用い、上記(式1)に基づき発病苗率を算出した。この発病苗率から上記(式2)に基づき薬剤処理区の防除価を算出し、防除効果として評価した。
(5)試験結果
調査結果を第3表に示す。第3表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株処理区は防除価=80となり、イネ褐条病に対し、高い効果を示した。
Figure 2013158314
<実施例4・イネもみ枯細菌病効果試験>
(1)感染種子の調製
イネ(品種:コシヒカリ)の種子を、イネもみ枯細菌病菌を含む懸濁液中に投入し、減圧下で強制的に種子中に接種した。風乾後、この種籾をイネもみ枯細菌病感染種子として供試した。
(2)薬剤処理
イネもみ枯細菌病感染種子を浴比が籾:蒸留水=1:2(体積比)となるよう浸種し、15℃で7日間静置した。途中3日目に水換えを行なった。浸種終了後、上記と同様に調製した薬剤を用い、浴比が籾:薬剤=1:2(体積比)となるよう浸漬し、30℃で24時間催芽処理することにより薬剤処理を行ない、これを処理区とした。同時に、浸種終了後の籾を、浴比が籾:蒸留水=1:2(体積比)となるよう浸漬し、30℃で24時間催芽処理し、これを無処理区とした。
(3)試験植物の育成
上記催芽処理後、種籾を風乾し、水稲育苗用培土を充填した9cm×9cmのプラスチック製ポットに各区5gずつ播種した。薬剤処理区および無処理区ともに2反復とした。播種後、水稲育苗用培土で覆土したあと、ガラス温室内で定法に従い栽培管理した。
(4)防除効果調査
播種2週間後、苗の腐敗、萎凋、白化等のもみ枯細菌病の病徴が発現している苗を発病苗とし、各処理区における2反復の発病苗数の平均値を用い、上記(式1)に基づき発病苗率を算出した。この発病苗率から上記(式2)に基づき薬剤処理区の防除価を算出し、防除効果として評価した。
(5)試験結果
調査結果を第4表に示す。第4表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株処理区は防除価=93となり、イネもみ枯細菌病に対し、高い効果を示した。
Figure 2013158314
<実施例5・人工培地で培養可能な病原糸状菌に対する抗菌活性試験>
植物病原糸状菌のうち、人工培地で培養可能なものは、対峠培養法により抗菌活性を確認できる。抗菌活性が認められる微生物株は病害防除に利用可能であることが推察できる。以下、対峠培養法による本発明の微生物株の試験結果について記す。
(1)試験方法
滅菌済みプラスチックシャーレに高圧高温滅菌済みPDA培地を流し込み、固化させたものを基本培地として用いた。ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株を供試菌として基本培地に前培養し、菌叢の直径が2cm程度に生育したことを確認してから、各病原菌を菌叢周縁部から1cmほど離れた位置に移植した。
評価した病原糸状菌は、イネ苗立枯病の病原菌{フザリウム属菌(Fusarium spp.)、ピシウム属菌(Pythium graminicola)、リゾプス属菌(Rhizopus spp.)、トリコデルマ属菌(Trichoderma viride)}、イネごま葉枯病菌(Cochliobolus miyabeanus)、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、ブドウ・カキ・かんきつ類・野菜類の灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、野菜類の菌核病菌(Sclerotinia sclerotiorum)、リンゴの斑点落葉病菌(Alternaria mali)、トマト葉かび病菌(Passalora fulva)、トマトすすかび病菌(Psedocercospora fuligena)、トマト萎凋病菌(Fusarium oxysporum f.sp.lycopersici)、イチゴ炭そ病菌(Colletotrichum fragariae)、バレイショ黒あざ病菌(Rhizoctonia solani 培養型IV)、野菜類の立枯病の病原菌{リゾクトニア属菌(Rhizoctonia solani 培養型IIIA)、ピシウム属菌(Pythium spp.)}である。
(2)抗菌活性の評価方法
各病原菌を移植し、7〜10日後に病原菌の生育程度を無処理区(病原菌のみを培養した区)と比較することにより、下記の基準に従って目視により巨視的に評価した。

+:病原菌の菌叢の直径が無処理区の10%程度以下(強い活性がある)
±:病原菌の菌叢の直径が無処理区の10%〜30%程度(弱い活性がある)
−:病原菌の菌叢の直径が無処理区の30%程度以上(活性が無いあるいはほとんど無い)
(3)試験結果
調査結果を第5表に示す。第5表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株は、上記のいずれの病原菌に対しても強い抗菌活性を持つことが示された。従って、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株は、これらの病害が引き起こす病害防除に利用可能であることが推察される。
Figure 2013158314
<実施例6・人工培地で培養可能な病原細菌に対する抗菌活性試験>
植物病原細菌は人工培地で培養可能であるので、対峠培養法により抗菌活性を確認できる。抗菌活性が認められる微生物株は病害防除に利用可能であることが推察できる。以下、対峠培養法による本発明の微生物株の試験結果について記す。
(1)試験方法
滅菌済みプラスチックシャーレに高圧高温滅菌済みPDA培地(ペプトンを重量で1%加用した)を流し込み、固化させたものを基本培地として用いた。ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株を供試菌として基本培地に前培養し、菌叢の直径が2cm程度に生育したことを確認してから、各病原細菌を菌叢周縁部から1cmほど離れた位置に画線移植した。評価した病原細菌は、桃のせん孔細菌病菌(Xanthomonas campestris pv. pruni)、かんきつ類のかいよう病菌(Xanthomonas campestris pv. citri)、梅のかいよう病菌(Pseudomonas syringae pv. morsprunorum)、キュウリ斑点細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. lachrymans)、ピーマン斑点細菌病菌(Xanthomonas campestris pv. vesicatoria)、茶赤焼病菌(Pseudomonas syringae pv. theae)、ナス科野菜の青枯病菌(Ralstonia solanacearum)、各種野菜類の軟腐病菌(Erwinia carotovora)である。
(2)抗菌活性の評価方法
各病原細菌を移植し、7〜10日後に病原細菌の増殖程度を無処理区(病原細菌のみを培養した区)と比較することにより、下記の基準に従って目視により巨視的に評価した。

+:病原細菌のコロニーの増殖程度が無処理区の10%程度以下(強い活性がある)
±:病原細菌のコロニーの増殖程度が無処理区の10%〜30%程度(弱い活性がある)
−:病原細菌のコロニーの増殖程度が無処理区の30%程度以上(活性が無いあるいはほとんど無い)
(3)試験結果
調査結果を第6表に示す。第6表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株は、上記のいずれの病原菌に対しても強い抗菌活性を持つことが示された。従って、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株は、これらの病害が引き起こす病害防除に利用可能であることが推察される。
Figure 2013158314
<実施例7・ナシ赤星病防除試験>
(1)試験方法
赤星病が自然発生するナシの18年生樹(品種:豊水)が植栽された圃場(露地)で試験を実施した。実施例1と同様にして、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の胞子懸濁液を1ml当たり5.0×107cfuの胞子を含有するよう調製し、これを供試薬剤とした。対照薬剤として、チオノックフロアブル(有効成分 チウラム=40%)を水道水で500倍希釈し、これを用いた。
1区当たり3樹使用し、1樹当たり3Lを背負い式動力噴霧器を用い、4日間隔で3回散布した。1回目の散布は赤星病の初発生より10日程度前となるよう設定した。
(2)防除効果調査
最終散布の4日後及び15日後に調査を行なった。各樹100葉(合計300葉/区)について、葉1枚毎の病斑の個数を調査し、下記の発病指数に基づき発病程度を評価し、発病度及び防除価を下記の式より算出した。

発病指数
0:無発病
1:病斑が1〜3個
2:病斑が4〜10個
3:病斑が11〜15個
4:病斑が16個以上
発病度=Σ(発病程度別葉数×指数)×100/(調査数×4)
防除価={(無処理区発病度―薬剤処理区発病度)/無処理区発病度}×100
(3)試験結果
調査結果を第7表に示す。第7表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の薬剤処理区は、防除価=98.7となり、対照薬剤のチオノックフロアブルに勝る効果を示し、ナシ赤星病に対し、高い防除効果を有することが明らかとなった。
Figure 2013158314
<実施例8・ブドウ黒とう病防除試験>
(1)試験方法
黒とう病が自然発生するブドウの5年生樹(品種:巨峰)を植えたポット(直径25cm)を用いて試験を実施した。実施例1と同様にして、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の胞子懸濁液を1ml当たり1.0×107cfuの胞子を含有するよう調製し、これを供試薬剤とした。対照薬剤として、ジマンダイセンフロアブル(有効成分 マンゼブ=20%)を水道水で800倍希釈し、これを用いた。
1区当たり3樹使用し、1樹当たり3Lを背負い式動力噴霧器を用い、7日間隔で4回散布した。1回目の散布は黒とう病の初発生より3〜4週間程度前となるように設定した。
(2)防除効果調査
最終散布の16日後に調査を行なった。各樹100葉(合計300葉/区)について、葉1枚毎の病斑の個数を調査し、下記の発病指数に基づき発病程度を評価し、発病度及び防除価を下記の式より算出した。

発病指数
0:無発病
1:病斑が1〜10個
3:病斑が11〜30個
4:病斑が31個以上
発病度=Σ(発病程度別葉数×指数)×100/(調査数×4)
防除価={(無処理区発病度―薬剤処理区発病度)/無処理区発病度}×100
(3)試験結果
調査結果を第8表に示す。第8表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の薬剤処理区は、防除価=65.4となり、対照剤のジマンダイセンフロアブルにはやや劣るが、ブドウ黒とう病に対し、防除効果を有することが明らかとなった。
Figure 2013158314
<実施例9:トマト青枯病防除試験>
(1)試験方法
草丈15cm程度のトマト(品種:ハウス桃太郎)を用いて実施した。実施例1と同様にして、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の胞子懸濁液を1ml当たり1.0×107cfuの胞子を含有するよう調製し、これを供試薬剤とした。対照薬剤として、マイコシールド(有効成分 オキシテトラサイクリン第4級アンモニウム塩=31.5%)を水道水で500倍希釈し、これを用いた。
薬剤処理区は1区当たり11株使用し、無処理区は15株使用した。penicillium pinophilum・RD50109株の薬剤処理区は、土を落として水洗したトマトの根を薬剤に24時間・25℃で浸漬処理した。対照薬剤処理区は、薬剤に10分間・25℃で浸漬処理した。薬剤処理後、各トマト苗をそれぞれ赤土を入れた6号鉢に移植した。
青枯病菌(Ralstonia solanacearum)の細胞懸濁液を、1ml当たり1.0×107cfu以上となるよう調製し、これを各ポットに50ml灌注処理することにより、接種した。接種後は20℃の培養器に入れ、栽培した。
(2)防除効果調査
接種7日後、地際部を切断し、導管部分の褐変の程度、及び地上部のしおれの程度を下記の基準に従い、肉眼で観察し評価した。

0:病徴が無いまたはほとんど無い
1:導管褐変程度及びしおれの程度が無接種区の30%程度以下
2:導管褐変程度及びしおれの程度が無接種区の30%程度以上
発病度=Σ(発病程度別葉数×指数)×100/(調査数×2)
防除価={(無処理区発病度―薬剤処理区発病度)/無処理区発病度}×100
(3)試験結果
調査結果を第9表に示す。第9表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の薬剤処理区は、防除価=68となり、対照薬剤のマイコシールドに勝る効果を示し、ナス科野菜の青枯病に対し、防除効果を有することが明らかとなった。
Figure 2013158314
<実施例10:キュウリうどんこ病防除試験>
(1)試験方法
本葉が15〜20葉程度展開したキュウリ(品種:シャープ301)を5千分の1アールのワグネルポットで栽培したものを用いて実施した。実施例1と同様にして、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の胞子懸濁液を1ml当たり2.0×106cfuの胞子を含有するよう調製し、これを供試薬剤とした。対照薬剤として、ボトキラー水和剤(有効成分 バチルス・ズブチリス芽胞=1.0×1011cfu/g)を1000倍希釈したもの、及びベルクートフロアブル(有効成分 イミノクタジンアルベシル酸塩=30.0%)を2000倍希釈したものを用いた。
薬剤処理区は1区当たり2株使用し、無処理区は3株使用した。いずれの処理区も、うどんこ病発病前に噴霧器を用いて薬剤がしたたり落ちる程度の十分量を7日間隔で2回散布した。試験期間中、植物は15℃〜30℃のガラスハウス内で栽培した。発病は自然発生条件とした。
(2)防除効果調査
2回目の散布から7日後、下位から5葉目より上位の葉に現れた病徴の程度を下記の基準に従い、肉眼で観察し評価した。

0:病徴が無いまたはほとんど無い
1:病徴の面積が葉面全体の10%程度以下
2:病徴の面積が葉面全体の10%〜30%程度
3:病徴の面積が葉面全体の30%程度以上
発病度=Σ(発病程度別葉数×指数)×100/(調査葉数×3)
防除価={(無処理区発病度―薬剤処理区発病度)/無処理区発病度}×100
(3)試験結果
調査結果を第10表に示す。第10表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の薬剤処理区は、防除価=66となり、化学合成剤であるベルクートフロアブル(防除価=100)には劣るが、微生物剤であるボトキラー水和剤(防除価=44)には勝る効果を示し、キュウリうどんこ病に対し、防除効果を有することが明らかとなった。
Figure 2013158314
<実施例11:イチゴ炭そ病防除試験>
(1)試験方法
本葉が10葉(複葉)以上展開し、十分に生育したイチゴ(品種:とよのか)を用いて実施した。
実施例1と同様にして、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の胞子懸濁液を1ml当たり2.0×106cfuの胞子を含有するよう調製し、これを供試薬剤とした。対照薬剤として、キノンドーフロアブル(有効成分 8−ヒドロキシキノリン銅=35.0%))を500倍希釈したものを用いた。
1区当たり1株に対し、噴霧器を用いて薬剤を十分量散布した。風乾後、葉を1区3葉(複葉)切り取り、湿らせたキッチンペーパーを敷いたバット上に置き、葉に針で傷をつけた。あらかじめPDA培地上で培養しておいたイチゴ炭そ病菌(Colletotrichum fragariae)の菌叢周縁部を直径6mmのコルクボーラーで打ち抜き、この切片を葉の傷の上に乗せることにより接種した。バットが乾かないよう密封し、25℃の室内で4日間培養した。
(2)防除効果調査
接種4日後、葉の病徴の程度を下記の基準に従い、肉眼で観察し評価した。

0:病徴が無いまたはほとんど無い
1:病徴の進展が接種源の切片の周縁から2mm未満程度
2:病徴の進展が接種源の切片の周縁から2mm以上程度

発病度=Σ(発病程度別葉数×指数)×100/(調査数×2)
防除価={(無処理区発病度―薬剤処理区発病度)/無処理区発病度}×100
(3)試験結果
調査結果を第11表に示す。第11表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の薬剤処理区は、防除価=94となり、対照薬剤のキノンドーフロアブルに勝る効果を示し、本病に対する防除効果を有することが明らかとなった。
Figure 2013158314
<実施例12:トマト葉かび病防除試験>
(1)試験方法
草丈15cm程度のトマト(品種:ハウス桃太郎)を用いて実施した。実施例1と同様にして、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の胞子懸濁液を1ml当たり1.0×107cfuの胞子を含有するよう調製し、これを供試薬剤とした。対照薬剤として、ベルクートフロアブル(有効成分 イミノクタジンアルベシル酸塩=30.0%)を水道水で2000倍希釈し、これを用いた。
1区当たり5株に対し、噴霧器を用いて薬剤を十分量散布し、風乾した。あらかじめPDA培地上で培養しておいたトマト葉かび病菌(passalora fulva)の菌叢に蒸留水を注いで筆で表面をこすり、胞子懸濁液を得た。1.0×106cfu/mlに調製した病原菌の胞子懸濁液を噴霧器を用いて噴霧接種した後、湿度が90%以上に保たれた25℃の室内に静置し、14日間栽培した。
(2)防除効果調査
接種14日後、下位から3葉目より上位の葉(接種時に展開していた葉)に現れた病徴の程度を下記の基準に従い、肉眼で観察し評価した。接種後に新たに展開した葉は調査の対象としなかった。

0:病徴が無いまたはほとんど無い
1:病徴の面積が葉面全体の10%程度以下
2:病徴の面積が葉面全体の10%〜30%程度
3:病徴の面積が葉面全体の30%程度以上
発病度=Σ(発病程度別葉数×指数)×100/(調査葉数×3)
防除価={(無処理区発病度―薬剤処理区発病度)/無処理区発病度}×100
(3)試験結果
調査結果を第12表に示す。第12表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の薬剤処理区は、防除価=68となり、対照薬剤のベルクートフロアブルと同等の効果を示し、本病に対する防除効果を有することが明らかとなった。
Figure 2013158314
<試験例13:コムギうどんこ病防除試験>
(1)試験方法
圃場に播種し、葉が十分に展開したコムギ(品種:農林61号)を用いて実施した。実施例1と同様にして、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の胞子懸濁液を1ml当たり0.5×107cfuの胞子を含有するよう調製し、これを供試薬剤とした。対照薬剤としてクムラス(有効成分:硫黄=79.2%)を水道水で500倍に希釈し、これを用いた。
幅1m程度の畝の中で1区当たり1.5mの範囲のコムギ展開葉に対し、薬剤を6日間隔で2回、噴霧器を用いて十分量散布した。1区あたり3反復とした。発病は自然発生条件とした。
(2)防除効果調査
2回目散布14日後、コムギ1株ごとに葉面に占める発病面積を達観で指数評価し、発病度を算出した。1区あたり10株(×3反復)調査した。

0:病徴が無いまたはほとんど無い
1:病徴の面積が葉面全体の10%程度以下
2:病徴の面積が葉面全体の10%〜30%程度
3:病徴の面積が葉面全体の30%程度以上
発病度=Σ(発病程度別葉数×指数)×100/(調査葉数×3)
防除価={(無処理区発病度―薬剤処理区発病度)/無処理区発病度}×100
(3)試験結果
調査結果を第13表に示す。第13表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の薬剤処理区は、防除価=81となり、対照薬剤のクムラスに若干劣るが十分な効果を示し、本病に対する防除効果を有することが明らかとなった。
Figure 2013158314
<実施例14・梨の黒斑病防除試験>
(1)試験方法
黒斑病が自然発生する梨の18年生樹(品種:新星)が植栽された圃場(露地)で試験を実施した。実施例1と同様にして、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の胞子懸濁液を1ml当たり1.0×107cfuの胞子を含有するよう調製し、これを供試薬剤とした。対照薬剤として、スコア水和剤(有効成分 ジフェノコナゾール=10%)を水道水で4000倍希釈し、これを用いた。
1区当たり3樹使用し、1樹当たり3Lの薬剤を背負い式動力噴霧器を用い、7日間隔で4回散布した。1回目の散布は黒斑病の初発生より3〜4週間程度前となるよう設定した。発病は自然発生条件とした。
(2)防除効果調査
最終散布の16日後に調査を行なった。各樹100葉(合計300葉/区)について、葉1枚毎の病斑の個数を調査し、下記の発病指数に基づき発病程度を評価し、発病度及び防除価を下記の式より算出した。

発病指数
0:無発病
1:病斑が1〜3個
2:病斑が4〜7個
5:病斑が8個以上
発病度=Σ(発病程度別葉数×指数)×100/(調査数×5)
防除価={(無処理区発病度―薬剤処理区発病度)/無処理区発病度}×100
(3)試験結果
調査結果を第14表に示す。第14表より明らかなように、ペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株の薬剤処理区は、防除価=90.4となり、対照剤のスコア水和剤とほぼ同等であり、梨の黒斑病に対し、防除効果を有することが明らかとなった。
Figure 2013158314

Claims (4)

  1. ペニシリウム(penicillium)属に属するペニシリウム・ピノフィラム(penicillium pinophilum)・RD50109株(NITE P1032)である糸状菌。
  2. イネばか苗病菌(Gibberella fujikuroi)、イネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、イネごま葉枯病菌(Cochliobolus miyabeanus)、イネもみ枯細菌病菌(Pseudomonas glumae)、イネ苗立枯細菌病菌(Pseudomonas plantarii)、及びイネ褐条病菌(Pseudomonas avenae)を含むイネ種子伝染性の病原菌、及びイネ苗立枯病の病原菌{フザリウム属菌(Fusarium spp.)、ピシウム属菌(Pythium graminicola)、リゾプス属菌(Rhizopus spp.)、及びトリコデルマ属菌(Trichoderma viride)のうち少なくとも1つを含む。}を含む土壌伝染性の病原菌に対し、拮抗作用を有し、これらの病原菌の少なくとも1つによって引き起こされるイネ育苗時期に発生する病害の防除に使用しうる請求項1に記載の糸状菌。
  3. 梨の赤星病菌(Gymnosporangium asiaticum)、梨の黒斑病菌(Alternaria kikuchiana)、リンゴの斑点落葉病菌(Alternaria mali)、桃のせん孔細菌病菌(Xanthomonas campestris pv. pruni)、ブドウの黒とう病菌(Elsinoe ampelina)、かんきつ類のかいよう病菌(Xanthomonas campestris pv. citri)、ブドウ、カキ、かんきつ類の灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、及び梅のかいよう病菌(Pseudomonas syringae pv.morsprunorum)を含む果樹の病害を引き起こす病原菌に対し、拮抗作用を有し、これらの病原菌の少なくとも1つによって引き起こされる病害の防除に使用しうる請求項1に記載の糸状菌。
  4. キュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)、キュウリ斑点細菌病菌(Xanthomonas campestris pv. lachrymans)トマト葉かび病菌(Passalora fulva)、トマトすすかび病菌(Psedocercospora fuligena)、トマト萎凋病菌(Fusarium oxysporum f.sp.lycopersici)、ピーマン斑点細菌病菌(Xanthomonas campestris pv.vesicatoria)、イチゴ炭そ病菌(Colletotrichum fragariae)、茶赤焼病菌(Pseudomonas syringae pv. theae)、バレイショ黒あざ病菌(Rhizoctonia solani 培養型IV)、ナス科野菜の青枯病菌(Ralstonia solanacearum)、コムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)、各種野菜類の灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、各種野菜類の菌核病菌(Sclerotinia sclerotiorum)、各種野菜類の軟腐病菌(Erwinia carotovora)、及び各種野菜類の立枯病の病原菌{リゾクトニア属菌(Rhizoctonia solani 培養型IIIA)、及びピシウム属菌(Pythium spp.)のうち少なくとも1つを含む。}を含む野菜類の病害を引き起こす病原菌に対し、拮抗作用を有し、これらの病原菌の少なくとも1つによって引き起こされる病害の防除に使用しうる請求項1に記載の糸状菌。
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