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JP2013156669A - 電源管理装置 - Google Patents

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JP2013156669A
JP2013156669A JP2012014217A JP2012014217A JP2013156669A JP 2013156669 A JP2013156669 A JP 2013156669A JP 2012014217 A JP2012014217 A JP 2012014217A JP 2012014217 A JP2012014217 A JP 2012014217A JP 2013156669 A JP2013156669 A JP 2013156669A
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JP2012014217A
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Atsuyuki Ota
篤征 太田
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

【課題】緊急ジョブであることを設定する手間無しに、急ぎのジョブであると判断した場合には、ユーザがジョブ実行装置の前で省電力モード解除時のウォームアップ待ちをする時間を短縮することができる電源管理装置を提供する。
【解決手段】
ユーザがジョブの予約情報を送信し、その送信前後の所定時間内に、MFP方向へ移動を開始した、MFPの近くで移動終了した、などの特定行動をとった場合は、その予約情報に係るジョブの実行は「急ぎ」であると判断し、またその特定行動の内容からユーザが使用するジョブ実行装置を予測し、その予測したジョブ実行装置へ省電力モード解除命令を送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ジョブ実行装置に電源供給状態の変更指示を出す電源管理装置に関する。
近年、エコ意識や、節電の要請等のため、FAX、印刷機、コピー機、スキャナ等を備える複合機(MFP)において、ユーザが使用しない状態では、装置の一部への電源の供給を停止することで装置全体に電源が供給される通常の状態(通常電力モードとする)よりも消費電力を抑えた省電力状態(省電力モードとする)で待機させることが広く普及してきている。
ユーザがMFPを使用する際には、MFPを省電力モードから通常電力モードに切り替えてからジョブの実行を行う。MFPが省電力モードを解除し、通常電力モードに切り替える際にはウォームアップ等の待ち時間が生じてしまう。そこで、ユーザが自席の端末装置等からMFPにジョブを投入してから、MFPに向かい到着するまでの間にMFPの省電力モードを解除し、通常電力モードに切り替えておくことで、ユーザがMFPの前でウォームアップ等が完了するまでの待ち時間を減らす技術が提案されている。
たとえば、特許文献1には、ユーザ端末から印刷データを画像形成装置に送信する際に、印刷データに即時印刷記号を付与するか否かを選択し、該即時印刷記号の付与されていない印刷データを受信した場合はその印刷ジョブを待機状態にしておき、該即時印刷記号が付与された印刷データを受信した場合は、それまで待機状態にしていた印刷ジョブを含めて連続して即時印刷を行うことで、スリープ状態(上記の省電力モードにあたる)と稼働状態(上記の通常電力モードにあたる)との間の移行回数を減らして省電力化を実現する方法が記載されている。
特開2009−271411号公報
特許文献1に開示されている方法では、MFPは即時印刷記号が付与された印刷データを受信したら、即時スリープ状態を解除し印刷を開始する。これにより、ユーザが端末装置から即時印刷記号が付与された印刷データをMFPに送信し、MFPのある場所まで移動してからMFPのスリープ状態を解除する場合よりも、早いタイミングでスリープ状態を解除し、印刷を開始することができる。
しかし、即時印刷記号が付与された印刷データを受信した際にMFPがスリープ状態を解除するという方法では、即時印刷を行う度に手動で即時印刷記号を印刷データに付与する手間がかかってしまう。また、ユーザが印刷データを送信する際に、毎回即時印刷記号を付与した場合は、省電力の効果が低くなってしまう。
また、ジョブをホールドしているユーザがMFPに接近すると、省電力モードを解除する従来技術があるが、この方法ではMFPでのジョブの実行が目的でない時にMFPに接近した場合にも、省電力モードが解除されてしまい、省電力効果が低くなってしまう。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、ユーザが「急ぎ」設定をする手間を省略しつつ、急ぎの場合にはユーザがジョブ実行装置の前で省電力モード解除時のウォームアップ待ちをする時間を短縮することができる電源管理装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]ユーザの移動状況を示す移動情報を取得する移動情報取得部と、
ユーザの端末から送信された、ジョブ実行装置で実行されるジョブの予約情報を受信する受信部と、
送信部と、
前記受信部によって前記予約情報が受信される前後の所定期間内にその予約情報を送信したユーザが特定の行動をとったか否かを前記移動情報取得部の取得した前記移動情報に基づいて判断し、真の場合に、前記送信部を用いて所定のジョブ実行装置に対して省電力モード解除命令を送信する制御部と、
を有する
ことを特徴とする電源管理装置。
上記発明では、ジョブの予約情報の送信前後の所定期間内に該予約情報を送信したユーザが特定の行動をとった場合に、急ぎのジョブの予約であると推定して、省電力モード解除命令を電源管理装置から所定のジョブ実行装置に自動送信する。ジョブ実行装置は、通常の電力を消費する通常電力モードと、通常電力モードよりも消費電力の少ない省電力モードの切り替えが可能であり、ユーザが使用していない時は省電力モードで待機している。特定の行動とは、たとえば、ユーザが、ジョブの予約情報の送信前後の所定時間内に、ジョブ実行装置の方向へ移動を開始した、ジョブ実行装置の近くで移動終了した、などで、ジョブの実行のためにユーザがジョブ実行装置へ向かったことを推定し得る行動である。ここで、電源管理装置に送信される予約情報とは、ジョブの投入する予定のあることを示す情報が含まれればよい。好ましくは予約情報にジョブの設定情報(ジョブの実行条件)が含まれるとよい。なお、印刷ジョブやデータ送信ジョブなど端末からジョブ実行装置へ処理対象のデータを送信するジョブの場合は、予約情報に処理対象のデータをさらに含めてもよい。
[2]前記特定の行動は、移動開始、移動終了、の少なくとも一方である
ことを特徴とする[1]に記載の電源管理装置。
[3]前記移動終了は、移動終了位置がジョブ実行装置から所定距離内の移動終了である
ことを特徴とする[2]に記載の電源管理装置。
上記発明では、移動終了位置がジョブ実行装置から所定距離内の移動終了であれば、ユーザがジョブ実行装置に向かって移動しジョブ実行装置の前で立ち止まったことが特定される。
[4]前記所定のジョブ実行装置は複数台である
ことを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の電源管理装置。
上記発明では、送信先が1台の場合、そのジョブ実行装置が他のユーザによって使用中であれば、ジョブの実行開始までに待ち時間が生じるので、予め複数台のジョブ実行装置に省電力モード解除命令を自動送信する。
[5]前記制御部は、前記特定の行動が、移動終了位置がジョブ実行装置から所定距離内の移動終了である場合は、前記移動終了位置に近いジョブ実行装置を前記所定のジョブ実行装置に優先的に選択する
ことを特徴とする[1]乃至[4]のいずれか1つに記載の電源管理装置。
上記発明では、ユーザがジョブ実行装置に向かって移動し、ジョブ実行装置の前で立ち止まった場合、省電力モード解除命令の自動送信先として、その立ち止まっているユーザに近いジョブ実行装置を優先的に選択する。
[6]前記制御部は、前記特定の行動が、前記予約情報を送信したユーザの座席から所定距離内に移動開始位置のある移動開始である場合は、前記ユーザの座席に近いジョブ実行装置を前記所定のジョブ実行装置に優先的に選択する
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の電源管理装置。
上記発明では、ユーザが自席の近くでジョブの予約情報を送信して移動を開始している場合は、ユーザが自席の近くのジョブ実行装置でジョブを実行する可能性が高いと推定し、省電力モード解除命令の自動送信先として、該ユーザの座席に近いジョブ実行装置を優先的に選択する。
[7]前記制御部は、前記特定の行動が移動開始の場合は、その移動方向に位置するジョブ実行装置を前記所定のジョブ実行装置に選択する
ことを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1つに記載の電源管理装置。
上記発明では、ユーザの移動方向にあるジョブ実行装置を、省電力モード解除命令の自動送信先として選択する。
[8]前記制御部は、前記特定の行動をとったユーザに係る前記省電力モード解除命令の送信の実績回数が規定回数以上の場合は、前記実績回数が前記規定回数未満の場合より前記所定のジョブ実行装置の台数を多くする
ことを特徴とする[1]乃至[7]のいずれか1つに記載の電源管理装置。
上記発明では、省電力モード解除命令を自動送信した実績回数が多いユーザは、忙しい人と考えられるので、そのような人が、省電力モード解除命令の送信先にて他人がそのジョブ実行装置を使用中の場合にジョブの実行開始までの待ち時間が生じないように、省電力モード解除命令の送信先を多くする。
[9]前記制御部は、前記所定期間に前記ユーザが前記特定の行動をとった場合は、前記省電力モード解除命令をn台のジョブ実行装置に送信し、前記所定期間に前記ユーザが前記特定の行動をとらなかった場合は、前記省電力モード解除命令をm台(n,mは正の整数であって、n>m)のジョブ実行装置に送信する
ことを特徴とする[1]乃至[8]のいずれか1つに記載の電源管理装置。
上記発明では、ジョブの予約情報の送信前後の所定期間内にユーザが特定の行動をとった場合には急ぎの場合であると判断し、n台のジョブ実行装置に省電力モード解除命令を自動送信し、特定の行動をとらなかった場合は、急ぎの場合ではないと判断しn台より少ない台数のジョブ実行装置に省電力モード解除命令を自動送信する。すなわち、急ぎでない場合はn台のジョブ実行装置に省電力モード解除命令を送信するが、急ぎの場合には、省電力モード解除命令の送信先のジョブ実行装置を他人が先に使ってしまった場合を考慮して、省電力モード解除命令の送信先を多くしている。
[10]前記制御部は、前記受信部によって受信された前記予約情報が示すジョブの種類に応じて、解除される部分の異なる省電力モード解除命令を送信する
ことを特徴とする[1]乃至[9]のいずれか1つに記載の電源管理装置。
上記発明では、ユーザが送信した予約情報におけるジョブの種類(例えば印刷ジョブ、スキャンジョブ等)によって、ジョブ実行装置が、そのジョブの実行に必要な部分のみ省電力モードを解除するような、省電力モード解除命令を自動送信する。これにより、そのジョブの実行に対して不必要な部分への無駄な電源供給を回避することができる。
[11]前記予約情報は、ジョブの設定情報を含み、
前記受信部の受信した前記予約情報を記憶する記憶部をさらに有し、
前記制御部は、前記所定のジョブ実行装置に対して、前記省電力モード解除命令を送信した後に前記予約情報を送信する
ことを特徴とする[1]乃至[10]のいずれか1つに記載の電源管理装置。
上記発明では、ジョブの設定情報(ジョブデータ)を含んだ予約情報を電源管理装置に記憶させておき、該電源管理装置が省電力モード解除命令の送信を行った後に、その省電力モード解除命令の送信先となったジョブ実行装置に、記憶しておいた予約情報を送信する。予め予約情報にジョブの設定情報を含ませておくことで、ユーザがジョブの設定情報を、予約情報とは別に設定する手間が省略される。
また、省電力モード解除命令の送信後直ぐに該予約情報を送信する場合は、ユーザがジョブ実行装置の前で、ジョブの設定情報(ジョブデータ)を電源管理装置からダウンロードする待ち時間を短縮することができる。省電力モードを解除後のジョブ実行装置を操作したユーザからの要求に応じて、ジョブの設定情報を送信する場合は、ユーザが使用するジョブ実行装置を予測してジョブの設定情報を送信する場合に比べて、確実にユーザの使用するジョブ実行装置に設定情報を送信することが出来る。
[12]前記制御部は、前記所定期間に前記ユーザが前記特定の行動をとった場合は、前記所定のジョブ実行装置に通常状態への移行を指示する前記省電力モード解除命令を送信し、前記所定期間に前記ユーザが前記特定の行動をとらなかった場合は、前記所定のジョブ実行装置に前記通常状態より消費電力が少なく省電力モードより消費電力の多い第2省電力モードへの移行を指示する第2省電力モード移行命令を送信する
ことを特徴とする[1]乃至[11]のいずれか1つに記載の電源管理装置。
上記発明では、ジョブの予約情報の送信前後の所定期間内に該ジョブの予約情報を送信したユーザが特定の行動をとらなかった場合は、急ぎでない場合と判断して、省電力モードに比べて消費電力が高いが、通常電力モードよりは消費電力が少ないモードであり、省電力モードよりも短時間で通常電力モードへ復帰することができる第2省電力モード(本実施の形態ではパワーセーブモード)への移行命令を電源管理装置から所定のジョブ実行装置に自動送信する。
本発明に係る電源管理装置によれば、ユーザが端末装置からジョブの予約情報を送信した場合に送信前後のそのユーザの行動からそのジョブが急ぎか否かを判断し、急ぎの場合には省電力モードの解除命令をジョブ実行装置に自動送信するので、急ぎのユーザが省電力モードから通常電力モードへの復帰をジョブ実行装置の前で待つ時間が短縮され、利便性が向上する。また、急ぎか否かを自動的に判断するので、ユーザは急ぎを示す特別な操作や指示を行う必要がない。また、急ぎか否かを判断するので、不必要に頻繁に省電力モードを解除することが回避される。
本発明の実施の形態に係るジョブ管理システムのシステム構成例を示す説明図である。 クライアントPCの概略構成を示すブロック図である。 携帯端末の構成例を示すブロック図である。 MFPの概略構成を示すブロック図である。 ジョブ管理サーバの概略構成を示すブロック図である。 ジョブ管理システムを利用するオフィスのレイアウトマップの一例を示す説明図である。 ユーザ情報テーブルの一例を示す説明図である。 MFP情報テーブルの一例を示す説明図である。 省電力モード解除判断条件入力画面の一例を示す正面図である。 省電力モード解除方法設定画面の一例を示す正面図である。 予約情報のデータ内容の一例を示す図である。 第1の特定行動の場合に携帯端末で行われる処理を示す流れ図である。 第2の特定行動の場合に携帯端末で行われる処理を示す流れ図である。 第3の特定行動の場合に携帯端末で行われる処理を示す流れ図である。 第4の特定行動の場合に携帯端末で行われる処理を示す流れ図である。 携帯端末がユーザの移動を検知した際の処理を示す流れ図である。 ジョブ管理サーバでの処理を示す流れ図である。 省電力モード解除判断処理を示す流れ図である。 図18の流れの続きを示す流れ図である。 省電力モード解除判断処理で使用する各種の設定値を列挙して示す説明図である。 送信先MFP抽出処理を示す流れ図である。 MFPで行われている処理を示す流れ図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る電源管理装置を含むジョブ管理システム10のシステム構成例を示している。ジョブ管理システム10は、オフィスなどに設けられたLAN(Local Area Network)などのネットワーク2に、ジョブ実行装置としての複数台のMFP20と、パーソナルコンピュータなどのクライアントPC40と、ジョブ管理サーバ50と、屋内ナビゲーションシステム80と、屋内無線通信用のアクセスポイント83とを接続して構成される。アクセスポイント83は複数設置されている。また、ユーザの使用する携帯端末90が無線通信によりアクセスポイント83を通じてネットワーク2に接続される。本発明に係る電源管理装置の機能はジョブ管理サーバ50が実行する。
MFP20は、原稿を光学的に読み取ってその複製画像を記録紙に印刷するコピージョブ、読み取った原稿の画像データをファイルにして保存したり外部装置へ送信したりするスキャンジョブ、クライアントPCから送出されたデータに係る画像を記録紙に印刷して出力する印刷ジョブなどのジョブを実行する機能を備えた、所謂、複合機である。MFP20は、ジョブの実行を行わない時は、装置の一部への電源の供給を停止することで、装置の全体に電源が供給される通常電力モードよりも消費電力を抑えた省電力モードで待機しており、ユーザがMFP20に対して操作を行った際に省電力モードを解除し(通常電力モードに切り替えて)、ジョブの実行を行う。
ジョブ管理システム10では、次のような流れでジョブの実行が行われる。まず、クライアントPC40からジョブ管理サーバ50に対してジョブの予約情報が送信される。予約情報にはジョブに係る設定情報が含まれている。ジョブ管理サーバ50はこれを受信して一時記憶する。ユーザが希望のMFP20へ出向き、ユーザ認証(ユーザ識別情報の入力)や実行するジョブの予約情報の指定などの操作を行うと、該操作を受けたMFP20はジョブ管理サーバ50に対して予約情報の要求を送信する。要求を受信したジョブ管理サーバ50はその送信元のMFP20に対して指定された予約情報を送信し、該予約情報を受信したMFP20はこれに基づいてジョブの実行を行う。予約情報にジョブに係る設定内容が含まれているので、ユーザは、MFP20にて詳細な設定を行うことなくジョブの実行を開始することができる。
なお、ユーザは、ジョブの予約情報をクライアントPC40からジョブ管理サーバ50へ送信できるほか、携帯端末90からジョブ管理サーバ50に対して送信することもできる。
本発明に係るジョブ管理サーバ50を備えたジョブ管理システム10では、ジョブ管理サーバ50がジョブの予約情報を受信した前後の所定期間内における、その予約情報の送り主であるユーザの行動を調べ、該ユーザがその所定期間内に特定行動をとった場合は、そのユーザが該予約情報に基づくジョブの実行を行おうとしていると判断し、所定のMFP20へ省電力モードの解除命令を自動送信する。この解除命令を受信したMFP20は、省電力モードを解除し(通常電力モードに移行し)、ジョブの実行を行う準備を開始する。ジョブの予約情報を投入した前後の所定期間内における、ユーザの行動から、ユーザが急ぎのジョブを実行しようとしているか否かを判断し、急ぎのジョブを実行しようとしていると判断した場合、即座に省電力モードを解除することで省電力モードから通常電力モードに移行する際に行うウォームアップが完了するまで、ユーザがMFP20の前で待つ時間を減らすことができる。
特定行動は、移動開始、移動終了などである。詳細には、以下の4つの行動を特定行動とする。
(1)移動開始後、所定時間内にジョブの予約情報を送信し、かつその移動方向にMFP20がある。
(2)移動終了後、所定時間内にジョブの予約情報を送信し、かつ移動終了位置がいずれかのMFP20の近く(所定距離内)である。
(3)ジョブの予約情報を送信してから所定時間内に移動開始し、かつその移動方向にMFP20がある。
(4)ジョブの予約情報を送信してから所定時間内に移動終了し、かつ移動終了位置がいずれかのMFP20の近く(所定距離内)である。
上記(1)の特定行動は、ユーザが自席などからMFP20に向かって移動を開始し、その所定時間内(たとえば、10秒以内)に携帯端末90などからジョブの予約情報を送信した、といった場合に対応する。MFP20へ向かう移動の開始直後にジョブの予約情報を送信しているので、この移動は、ジョブを実行するための移動であると推定する。
上記(2)の特定行動は、ユーザが自席などからMFP20まで移動し、そのMFP20の前で携帯端末90などからジョブの予約情報を送信した、といった場合に対応する。MFP20の前まで移動し立ち止まった直後にジョブの予約情報を送信しているので、該予約情報に係るジョブの実行をユーザは急いでいると推定する。
上記(3)の特定行動は、ユーザが自席に設置されたクライアントPC40などからジョブの予約情報を送信した後、所定期間内にMFP20に向けて移動を開始した、といった場合に対応する。ジョブの予約情報を送信した直後にMFP20に向けて移動を開始しているので、この移動は、ジョブを実行するための移動であると推定する。
上記(4)の特定行動は、ユーザが自席などからMFP20の近くまで来たときに携帯端末90などからジョブの予約情報を送信し、その直後にMFP20の前に到着して移動を終了した、といった場合に対応する。MFP20の近くまで来たときにジョブの予約情報を送信し、その後MFP20の前で立ち止まったので、該予約情報に係るジョブの実行をユーザは急いでいると推定する。
省電力モードの解除命令の送信先は、ユーザのとった特定行動からそのユーザが使用すると予測されるMFP20を選定する。詳細には、特定行動が移動開始に係る上記(1)または(3)の特定行動であってジョブの予約情報送信時のユーザの位置がそのユーザの座席近くならば、そのユーザが通常使用するMFP20を優先的に選定する。(1)または(3)の特定行動であってジョブの予約情報送信時のユーザの位置がそのユーザの座席近くでないならば、ユーザの移動方向にあるMFP20を優先的に選定する。特定行動が移動終了に係る上記(2)または(4)の場合は、移動終了位置の近くにあるMFP20を優先的に選定する。
このように、ジョブ管理システム10では、ジョブの予約情報の送信前後におけるユーザの行動に基づいて、その予約情報に係るジョブの実行が「急ぎ」か否かを判断し、「急ぎ」と判断した場合に、そのユーザの行動からそのユーザがジョブの実行に使用すると予測されるMFP20に対して省電力モードの解除命令を送信する。
なお、予約情報には、ジョブに係る設定情報が含まれているが、ジョブの種類によっては設定情報の他にも、ジョブの処理対象となるデータ(たとえば描画データやファイル等)を含む場合もある。たとえば、スキャンジョブに係る予約情報の場合は、スキャンする際の解像度や、スキャンして得たデータの送信先等の設定情報のみが含まれており、印刷ジョブに係る予約情報の場合は、印刷設定情報の他に、印刷対象となる描画データ等も含まれる。
上記のようなジョブの処理対象となるデータを含んだ予約情報を携帯端末90から送信する際には、携帯端末90から予約情報の作成指示(ジョブに係る設定情報と、処理対象のデータの指定情報)及びその送信指示をクライアントPC40に送信し、クライアントPC40は受信した作成指示に基づいて予約情報を作成し、その作成した予約情報を、該送信指示に従ってジョブ管理サーバ50に送信する。これは、携帯端末90にジョブの処理対象となるデータが保存されていない場合に、取り得る方法であり、携帯端末90にジョブの処理対象となるデータが保存されている場合は、携帯端末90からジョブ管理サーバ50へ直接、そのデータを含む予約情報を送信することも可能である。
図2は、クライアントPC40の概略構成を示している。クライアントPC40は、制御部41と、ユーザからの操作を受け付ける操作部42と、操作画面など各種の画面が表示される表示部43と、ジョブ管理サーバ50など各種の外部装置とネットワーク2を通じて通信するためのネットワークI/F44などとを備えて構成される。制御部41は、各種演算を行うCPU(Central Processing Unit)、プログラムや固定データが記憶されたROM(Read Only Memory)、ワークメモリに使用されるRAM(Random Access Memory)などを主要部として構成される。表示部43は液晶ディスプレイなどの表示装置で構成される。操作部42はキーボードやマウスなどの操作入力装置で構成される。
クライアントPC40には、OS(Operating System)プログラム、文書や画像、ジョブの予約情報を作成・編集するアプリケーションプログラム(予約情報作成用アプリケーションプログラム)、ブラウザプログラム、ジョブ管理サーバ50へジョブの予約情報(以後、ジョブデータとも呼ぶ。)を送信するためのプログラム等がインストールされており、制御部41はこれらを実行する。
制御部41は、プログラムを実行することで、印刷ジョブやスキャンジョブ等のジョブの予約情報を作成し、これをネットワークI/F44を通じてジョブ管理サーバ50へ送信するジョブデータ送信部としての機能を果たす。たとえば、印刷ジョブの場合は、アプリケーションプログラム等で作成された文書からその印刷データを作成し、この印刷データおよび印刷部数などの設定情報を含む予約情報を作成して送信する。また、送信するジョブの予約情報には、該予約情報の送信を指示したユーザの識別情報や送信日時を示す情報を付加する機能を果たす。
図3は、携帯端末90の構成例を示している。携帯端末90は、CPU、ROM、RAMなどを主要部とする制御部91と、ユーザからの操作を受け付ける操作部92と、操作画面など各種の画面が表示される表示部93と、アクセスポイント83との間で無線通信を行うための無線ネットワークI/F94などを備えて構成される。携帯端末90にはOSプログラム、文書や画像を作成・編集するアプリケーションプログラム、ブラウザプログラム、ジョブの予約情報を作成してジョブ管理サーバ50へ送信するためのプログラム(予約情報作成用アプリケーションプログラム)などがインストールされており、制御部91はこれらを実行する。
制御部91は、当該携帯端末90(すなわち、これを使用するユーザ)の位置、移動開始、移動終了、移動方向を検知する検知部91a、ユーザの識別情報および検知部91aで検知した位置を示す位置情報、検知部91aで検知した移動開始、移動終了、移動方向などの情報をジョブ管理サーバ50に送信する送信部91bの機能を果たす。ここでは、屋内ナビゲーションシステム80からの位置検出用の信号を複数のアクセスポイント83から受信することで、自装置の位置を検出するようになっている。
なお、携帯端末90は、自端末の位置を認識し、この位置情報を、逐次、ジョブ管理サーバ50に対して送信し、これを受信したジョブ管理サーバ50が携帯端末90から得た位置情報に時刻情報を付加して累積記憶するように構成し、この累積記憶されている位置情報から各ユーザの行動(移動開始、移動終了、移動方向など)をジョブ管理サーバ50が認識するように構成されてもよい。
図4は、MFP20の概略構成を示している。MFP20は、制御部21と、操作表示部22と、画像形成部23と、記憶部24と、ネットワークI/F25と、スキャナ部26とファクシミリ通信部27などを備えて構成される。
制御部21は、CPU、ROM、RAMなどを有して構成される。制御部21のCPUでは、OSプログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラムなどが実行される。ROMには各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPUが処理を実行することで印刷ジョブやスキャンジョブの実行などMFP20の各機能が実現される。RAMはCPUがプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや画像データを格納する画像メモリなどとして使用される。
操作表示部22は、表示部と操作部を備えて構成される。表示部は、液晶ディスプレイなどで構成され、初期画面、操作画面、設定画面などの各種の画面を表示する。操作部は、ユーザからジョブの投入や転送要求に関連する操作、設定操作などを受け付ける。操作部は、表示部の画面上に設けられて押下された座標位置を検出するタッチパネルのほか、テンキーや文字入力キー、スタートキーなどを備えて構成される。
画像形成部23は、画像データに基づく画像を記録紙上に形成して印刷出力する機能を果たす。たとえば、記録紙の搬送装置と、感光体ドラムと、帯電装置と、入力される画像データに応じて点灯制御されるLD(Laser Diode)と、LDから射出されたレーザー光を感光体ドラム上で走査させる走査ユニットと、現像装置と、転写分離装置と、クリーニング装置と、定着装置とを有する、いわゆるレーザープリンタとして構成される。画像形成は他の方式でもかまわない。
ネットワークI/F25は、ネットワーク2を通じて各種の外部装置と通信する。また、ジョブ管理サーバ50に対して、ジョブの予約情報の送信要求を送信したり、ジョブ管理サーバ50からジョブの予約情報等を受信したりする機能を果たす。
記憶部24は、ハードディスク装置などの大容量不揮発の記憶装置であり、たとえば、受信したジョブの予約情報、印刷データや画像データなどのジョブに係るデータの保存などに使用される。
スキャナ部26は、原稿を光学的に読み取って画像データを取得する機能を果たす。スキャナ部26は、たとえば、原稿に光を照射する光源と、その反射光を受けて原稿を幅方向に1ライン分読み取るラインイメージセンサと、ライン単位の読取位置を原稿の長さ方向に順次移動させる移動手段と、原稿からの反射光をラインイメージセンサに導いて結像させるレンズやミラーなどからなる光学経路、ラインイメージセンサの出力するアナログ画像信号をデジタルの画像データに変換する変換部などを備えて構成される。
ファクシミリ通信部27は、ファクシミリ送信および受信に係る動作を制御する。
制御部21は、ユーザ認証などによりMFP20を使用するユーザを識別するユーザ識別部31と、ジョブ管理サーバ50に対してジョブの予約情報(ジョブデータ)の転送要求を行うジョブデータ要求部32と、クライアントPC40などからジョブの予約情報を受信するジョブデータ受信部33と、受信した予約情報に係るジョブや操作表示部22で設定され投入されたジョブを実行するジョブ処理部34と、当該MFP20が、通常電力モードの状態なのか省電力モードの状態なのかをジョブ管理サーバ50に通知する省電力モード状態通知部35と、省電力モードの解除命令を受け付ける省電力モード解除命令受信部36としての機能を果たす。
図5は、ジョブ管理サーバ50の概略構成を示している。ジョブ管理サーバ50は、CPU、ROM、RAMなどを主要部とする制御部51と、ハードディスク装置などで構成された記憶部52と、ネットワーク2を通じてクライアントPC40、屋内ナビゲーションシステム80、携帯端末90などの外部装置と通信するためのネットワークI/F53などとを備えて構成される。このほか、表示部や操作部を備えてもよい。なお、ジョブ管理サーバ50は、ネットワークI/F53を備えた汎用のサーバに所定のプログラムをインストールして構成されてもよい。
ジョブ管理サーバ50の制御部51は、ジョブデータ受信部61と、ジョブデータ受信時刻管理部62と、ユーザ情報管理部63と、取得部64と、管理部65と、省電力モード解除判断部66と、ジョブデータ管理部67と、MFP情報管理部68と、MFP省電力モード情報取得部69と、解除命令送信先MFP抽出部70と、ジョブデータ送信部71と、省電力モード解除履歴管理部72などとしての機能を果たす。
ジョブデータ受信部61は、クライアントPC40などからジョブの予約情報を受信し、該受信した予約情報を記憶部52に格納して記憶させる機能を果たす。また、ジョブデータ受信部61は、受信したジョブの予約情報に固有のジョブID(Identification)を割り当てて記憶する。
ジョブデータ受信時刻管理部62は、受信した予約情報の受信時刻を管理する機能を果たす。ここでは、ジョブデータ受信部61が割り当てたジョブIDに対応付けてジョブの予約情報の受信時刻を記憶する。この受信時刻は受信した予約情報に記述されている送信日時を使用してもよいし、ジョブ管理サーバ50が予約情報を受信したとき、その時刻を所定の時計部や日時管理サーバに問い合わせて取得し、この取得した時刻を受信時刻としてもよい。
ユーザ情報管理部63は、管理者などから各種のユーザ情報の設定を受け付ける機能、設定されたユーザ情報を、たとえば、図7のユーザ情報テーブル120のようにして記憶部52に記憶する機能などを果たす。
取得部64は、ユーザの位置情報、移動開始、移動終了、移動方向などの情報を、携帯端末90もしくは屋内ナビゲーションシステム80から取得する。管理部65は、ユーザの移動開始時刻、移動終了時刻を管理する。
省電力モード解除判断部66は、省電力モードの解除命令の送信を行うか否かを判断する。この判断は、ジョブの予約情報を送信したユーザの該予約情報の送信前後における行動が、前述した(1)から(4)のいずれかの特定行動に該当するか否かに基づいて行う。
ジョブデータ管理部67は、MFP20からの要求に応じてジョブの予約情報の一覧を送信したり、記憶部52に記憶されている各予約情報に係るジョブが実行済みであるか否か等を管理したりする機能を果たす。
MFP情報管理部68は、ジョブの予約情報の送信先となり得るMFP20に関する情報の設定を受け付けて、たとえば、図8のMFP情報テーブル130のようにして記憶部52に記憶する機能を果たす。
MFP省電力モード情報取得部69は、MFP20に対してそのMFP20が通常電力モードの状態か、省電力モードの状態かを問い合わせて、その回答をMFP20から受ける機能を果たす。
解除命令送信先MFP抽出部70は、登録されているMFP20の中から、省電力モード解除命令の送信先とすべきMFP20を抽出する機能を果たす。
ジョブデータ送信部71は、MFP20から受信したジョブの予約情報の送信要求に基づいて、ジョブの予約情報をMFP20へ送信する。
省電力モード解除履歴管理部72は、省電力モード解除命令の送信履歴データを作成して記憶部52に記憶する機能を果たす。ここでは履歴情報として、たとえば、省電力モード解除命令の送信の起因になったジョブの予約情報に係るユーザ名、ジョブID、省電力モード解除命令の送信日時、省電力モード解除命令の送信先などが登録される。
図6は、ジョブ管理システム10を利用するオフィスのレイアウトマップ110の一例を示している。レイアウトマップ110には、オフィス内でのユーザの座席位置、各MFP20の位置などが示されている。図中のA〜Dは、それぞれユーザ名がUserA、UserB、UserC、UserDの各ユーザの座席位置を示している。また図中の「MFP1〜MFP5」は、それぞれ、MFP名が「MFP1」、「MFP2」、「MFP3」、「MFP4」、「MFP5」である各MFP20の配置位置を示している。
図7は、図6のレイアウトマップ110が示す配置下において、ジョブ管理サーバ50の記憶部52に登録されたユーザ情報テーブル120の一例を示している。ユーザ情報テーブル120には、ユーザ名、該ユーザの座席位置、該ユーザが通常使用するMFP20のMFP名などが互いに関連付けて登録される。ここでは、ユーザ毎に、通常使用するMFP20を複数台登録することができ、また、どのMFP20を優先して使うのかを示す優先度を付加して登録することができる。優先度1は最も優先される。ここでは、優先度1から3までのMFP20を登録できる。ユーザの座席位置は、図6のレイアウトマップ110の座標上での位置座標(X,Y)で表してある。
図8は、図6のレイアウトマップ110が示す配置下において、ジョブ管理サーバ50の記憶部52に登録されたMFP情報テーブル130の一例を示している。MFP情報テーブル130には、MFP名と、このMFP名を持つMFP20のIPアドレスと、位置情報とが対応付けて登録される。MFP20の位置情報は、図6のレイアウトマップ110の座標上での位置座標(X,Y)で表してある。
図9は、省電力モードの解除命令を送信すべきか否かの判断基準となる各種設定値の設定を受けるための省電力モード解除判断条件入力画面140の一例を示している。省電力モード解除判断条件入力画面140は、ジョブ管理サーバ50にて設定を行う場合はジョブ管理サーバ50の表示部に表示され、管理者の端末装置からジョブ管理サーバ50に対して遠隔で設定する場合にはその端末装置の表示部に表示される。
省電力モード解除判断条件入力画面140内の(1)から(4)はそれぞれ、前述した(1)〜(4)の特定行動に対応している。「判断時間」の欄において、「(1)移動開始から予約情報送信までの時間」の項目141で設定する時間は、ユーザの行動が前述した(1)の特定行動か否かを判断する際に使用される。同様に「(2)移動終了から予約情報送信までの時間」の項目142で設定する時間は、ユーザの行動が前述した(2)の特定行動か否かを判断する際に使用される。(3)、(4)の項目143、144についても同様である。
「MFPまでの距離」の欄では、「(2)条件時、現在位置とMFPまでの距離」の項目145に設定する距離は、ユーザの行動が前述した(2)の特定行動か否かを判断する際に使用される。「(4)条件時、現在位置とMFPまでの距離」の項目146に設定する距離は、ユーザの行動が前述した(4)の特定行動か否かを判断する際に使用される。
「解除命令を送信した頻度が高いMFP」の欄の項目147には、最新の予約情報の送信日時から何日前までの省電力モード解除命令の送信を、計数対象の履歴にするかの基準となる日数が設定される。また、項目148には、上記期間内に何回以上省電力モード解除命令が送信された場合に、省電力モード解除命令を送信している頻度が高いMFP20であると判断するかの基準となる回数が設定される。
図10は、省電力モードの解除方法に関する設定を受けるための省電力モード解除方法設定画面150の一例を示している。省電力モード解除方法設定画面150は、ジョブ管理サーバ50にて設定を行う場合はジョブ管理サーバ50の表示部に表示され、管理者の端末装置からジョブ管理サーバ50に対して遠隔で設定する場合にはその端末装置の表示部に表示される。
省電力モードの解除方法としては、
1.ジョブの実行に必要なユニットのみ省電力モードを解除する、
2.全てのユニットの省電力モードを解除する、
3.パワーセーブモードへと移行する、
の中のいずれか1つを選択することができる。1.の方法ではジョブの予約情報からそのジョブの実行に必要なユニットを特定し、そのユニットだけ省電力モードを解除する。たとえば、ジョブが印刷ジョブの場合には、画像形成部23は省電力モードの解除対象ユニットにするが、スキャナ部26やファクシミリ通信部27は省電力モードの解除対象ユニットにしない。ジョブがスキャンジョブの場合は、スキャナ部26は省電力モードの解除対象ユニットになり、画像形成部23やファクシミリ通信部27は省電力モードの解除対象ユニットにしない。
2.の方法では、省電力モード解除の起因になった予約情報に係るジョブの種類に係ることなく、全てのユニットの省電力モードを解除する。3.の方法のパワーセーブモードとは、省電力モードに比べて消費電力が高いが、通常電力モードよりは消費電力が少ない電力供給モードであり、省電力モードよりも短時間で通常電力モードへ復帰することができる電力供給モードである。
図11は、ジョブの予約情報のデータ内容の一例である予約情報データ160を示している。ジョブの予約情報には、ユーザ名、送信日時、そしてジョブの設定情報等が含まれている。印刷ジョブなどの処理対象となるデータを含む予約情報の場合には、印刷データなど処理対象のデータが更に含まれる。ジョブ管理サーバ50は、受信した予約情報に含まれているユーザ名に合致するユーザが、該予約情報を送信した前後に行った行動から、省電力モード解除命令を送信するか否かを判断する。
次に、ジョブ管理システム10の動作について説明する。まず、上記の4つの特定行動ごとに、携帯端末90が行う処理の流れを説明する。
<特定行動(1)の際の携帯端末90の処理>
図12は上記(1)の特定行動の場合の処理の流れを示す。まず、ユーザが移動を開始することで、その移動開始を携帯端末90が検知し、携帯端末90がユーザ識別情報、移動開始情報、現在位置、移動方向をジョブ管理サーバ50に通知する(ステップS101)。
次に携帯端末90がユーザから予約情報作成用アプリケーションを起動する操作を受ける(ステップS102)。そして携帯端末90がユーザからアプリケーション上でジョブの予約情報の作成操作を受ける(ステップS103)。これにより、その作成した予約情報が携帯端末90からジョブ管理サーバ50に対して送信され、ジョブ管理サーバ50は、この予約情報を受信して登録する。なお、印刷ジョブに係る予約情報の作成において、クライアントPC40に保存されている文書データなどを印刷対象に指定した場合には、携帯端末90からクライアントPC40に対して予約情報が送信され、クライアントPC40は処理対象に指定されている文書の印刷データをこの予約情報に付加してジョブ管理サーバ50に転送し、ジョブ管理サーバ50はこの予約情報を受信して登録する、というように動作する。
ユーザがMFP20の前で移動を終了したことを携帯端末90が検知したら(ステップS104)、携帯端末90がユーザ識別情報、移動終了情報、現在位置をジョブ管理サーバ50に通知し(ステップS105)、処理を終了する。
<特定行動(2)の際の携帯端末90の処理>
図13は上記(2)の特定行動の場合の詳細な流れを示す。まず、図12でのステップS101からステップS103までと同様の処理を行う。これによって、ジョブ管理サーバ50にジョブの予約情報(ユーザ識別情報も含む)が登録される。
次に、ユーザがMFP20から所定の範囲内で移動を終了したことを携帯端末90が検知したら(ステップS204)、携帯端末90はユーザ識別情報、移動終了情報、現在位置をジョブ管理サーバ50に通知し(ステップS205)、処理を終了する。
<特定行動(3)の際の携帯端末90の処理>
図14は、上記(3)の特定行動の場合の詳細な流れを示す。まず、携帯端末90がユーザから予約情報作成用アプリケーションを起動する操作を受ける(ステップS301)。
そして携帯端末90がユーザからアプリケーション上でジョブの予約情報の作成操作を受ける(ステップS302)。これにより、その作成した予約情報が携帯端末90からジョブ管理サーバ50に対して送信され、ジョブ管理サーバ50は、この予約情報を受信して登録する。なお、印刷ジョブに係る予約情報の作成において、クライアントPC40に保存されている文書データなどを印刷対象に指定した場合には、携帯端末90からクライアントPC40に対して予約情報が送信され、クライアントPC40は処理対象に指定されている文書の印刷データをこの予約情報に付加してジョブ管理サーバ50に転送し、ジョブ管理サーバ50はこの予約情報を受信して登録する、というように動作する。
なお、上記の例では携帯端末90でジョブの予約情報の作成を行っているが、ユーザがクライアントPC40を操作してジョブの予約情報を作成するようにしてもよい。この場合、クライアントPC40からジョブ管理サーバ50に対してジョブの予約情報が送信され、ジョブ管理サーバ50はこの予約情報を受信して登録する。
次に、ユーザが移動を開始することで、その移動開始を携帯端末90が検知し、携帯端末90がユーザ識別情報、移動開始情報、現在位置、移動方向をジョブ管理サーバ50に通知する(ステップS303)。
ユーザがMFP20の前で移動を終了したことを携帯端末が検知したら(ステップS304)、携帯端末90はユーザ識別情報、移動終了情報、現在位置をジョブ管理サーバ50に通知し(ステップS306)、処理を終了する。
<特定行動(4)の際の携帯端末90の処理>
図15は、上記(4)の特定行動の場合の詳細な流れを示す。まず、ユーザが移動を開始することで、その移動開始を携帯端末90が検知し、携帯端末90がユーザ識別情報、移動開始情報、現在位置、移動方向をジョブ管理サーバ50に通知する(ステップS401)。
次に、ユーザがMFP20から所定の範囲内で移動を終了したことを携帯端末が検知したら(ステップS402)、携帯端末90はユーザ識別情報、移動終了情報、現在位置をジョブ管理サーバ50に通知する(ステップS403)。
携帯端末90がユーザから予約情報作成用アプリケーションを起動する操作を受ける(ステップS404)。そして携帯端末90がユーザからアプリケーション上でジョブの予約情報の作成操作を受ける(ステップS405)。これにより、その作成した予約情報が携帯端末90からジョブ管理サーバ50に対して送信され、ジョブ管理サーバ50は、この予約情報を受信して登録する。なお、印刷ジョブに係る予約情報の作成において、クライアントPC40に保存されている文書データなどを印刷対象に指定した場合には、携帯端末90からクライアントPC40に対して予約情報が送信され、クライアントPC40は処理対象に指定されている文書の印刷データをこの予約情報に付加してジョブ管理サーバ50に転送し、ジョブ管理サーバ50はこの予約情報を受信して登録する、というように動作する。
図16は、ユーザの移動開始、移動終了に伴って携帯端末90で行われる処理の流れを示す。
<ユーザの移動開始、移動終了を検知した際の処理>
携帯端末90が移動開始を検知したら(ステップS501;Yes)、ユーザ識別情報、移動開始情報、現在位置、移動方向をジョブ管理サーバ50に通知して(ステップS503)処理を終了する。
移動開始を検知せずに(ステップS501;No)、移動終了を検知したら(ステップS502;Yes)、ユーザ識別情報、移動終了情報、現在位置をジョブ管理サーバ50に通知して(ステップS504)処理を終了する。
移動終了を検知しない場合は(ステップS502;No)、ステップS501に戻って処理を継続する。
図17は、ジョブの予約情報を受信したジョブ管理サーバ50が行う処理の流れを示している。
<ジョブ管理サーバ50で行われる処理>
ジョブ管理サーバ50は、クライアントPC40などからジョブの予約情報を受信すると(ステップS601)、その予約情報を送信したユーザの行動から、省電力モードの解除を行うか、否かを省電力モード解除判断処理によって判断し(ステップS602)、ジョブ管理サーバ50の記憶部52にその予約情報を保存する(ステップS603)。この省電力モード解除判断処理の詳細は後述するが、省電力モード解除判断処理では、前述した(1)〜(4)の特定行動をユーザがとったか否かが判断される。
省電力モードを解除しないと判断したときは(ステップS604;No)、ステップS607に進む。
一方、省電力モードを解除すると判断した場合は(ステップS604;Yes)、送信先MFP抽出処理を行って(ステップS605)、省電力モード解除命令の送信先となるMFP20を抽出する。そして、その抽出した送信先のMFP20に省電力モード解除命令を送信する(ステップS606)。送信先MFP抽出処理の詳細は後述する。
いずれかのMFP20からジョブの予約情報の要求を受けると(ステップS607)、その指定された予約情報を要求元のMFP20へ送信して(ステップS608)、本処理を終了する。
図18、図19は、省電力モード解除判断処理(図17のステップS602)の詳細を示している。なお、図20は、省電力モード解除判断処理で使用する各種の設定値を列挙している。
<省電力モード解除判断処理>
ジョブ管理サーバ50は、受信したジョブの予約情報からその予約情報を送信したユーザ(以後、該当ユーザとする)のユーザ名(ユーザID)、および該予約情報を送信した時間Tjを読み取る(ステップS701)。図11の予約情報データ160は、クライアントPC40や携帯端末90が送信する予約情報のデータ内容の一例を示している。なお、予約情報の送信日時に代えて、当該予約情報をジョブ管理サーバ50が受信した受信日時を使用してもかまわない。
次に、該当ユーザに関する、最新の移動開始時間Tsと最新の移動終了時間Teを確認する(ステップS702)。たとえば、ジョブ管理サーバ50は、携帯端末90から受信される各ユーザの位置情報、移動開始、移動終了、移動方向に関する情報をその受信した日時に対応付けて記憶しておき、これを解析して、上記最新の移動開始時間Ts及び、最新の移動終了時間Teを認識する。
次に、該当ユーザが、移動開始後、T1の時間内に予約情報の送信を行い(T1>Tj−Ts)、かつその移動方向にいずれかのMFP20が存在するか否かを判定する(ステップS703)。この判定は、ユーザが前述の特定行動(1)をとったか否かの判定である。なお、T1は、省電力モード解除判断条件入力画面140の項目141で設定された時間である。
上記判定結果が真ならば(ステップS703;Yes)、Sフラグを設定し(ステップS710)、「省電力モードを解除する」を返り値として(ステップS714)、本処理を終了する。Sフラグは、「省電力モードを解除する」との判断がユーザの移動開始行為に由来していることを示すフラグである。
上記判定結果が偽ならば(ステップS703;No)、ユーザが前述の特定行動(2)をとったか否かを判定する(ステップS704)。すなわち、移動終了後、T2の時間内に予約情報を送信し(T2>Tj−Te)、かつ移動終了位置がMFP20の近く(Dn<D2)であるか否かを判定する。なお、T2は、省電力モード解除判断条件入力画面140の項目142で設定された時間である。Dnはユーザの現在位置から最寄りのMFP20までの距離であり、D2は省電力モード解除判断条件入力画面140の項目145で設定された距離である。ユーザの現在位置Dnは、携帯端末90から送信されてくる位置情報に基づいて認識する。
上記判定結果が真ならば(ステップS704;Yes)、Eフラグを設定し(ステップS711)、「省電力モードを解除する」を返り値として(ステップS714)、本処理を終了する。Eフラグは、「省電力モードを解除する」との判断がユーザの移動終了行為に由来していることを示すフラグである。
上記判定結果が偽ならば(ステップS704;No)、該当ユーザが新たな移動開始行為を行うか否かについての監視を開始する。ジョブ管理サーバ50は、該当ユーザの移動開始を待って、携帯端末90から移動開始の情報が送られてきたら、予約情報を送信した時刻(Tj)からその情報が送られてきた時刻までの時間がT3の時間内であるか否かを調べ(ステップS705)、時間内でない場合は(ステップS705;No)ステップS707に進む。
時間内である場合は(ステップS705;Yes)、該当ユーザが、予約情報の送信後、T3の時間内に移動を開始し(T3>Ts−Tj)、かつその移動方向にいずれかのMFP20が存在するか否かを判定する(ステップS706)。この判定は、ユーザが前述の特定行動(3)をとったか否かの判定である。なお、T3は、省電力モード解除判断条件入力画面140の項目143で設定された時間である。
上記判定結果が真ならば(ステップS706;Yes)、Sフラグを設定し(ステップS712)、「省電力モードを解除する」を返り値として(ステップS714)、本処理を終了する。
上記判定結果が偽ならば(ステップS706;No)、ステップS707に進む。
ステップS707では、該当ユーザが新たな移動終了行為を行うか否かについての監視を開始する。ジョブ管理サーバ50は、該当ユーザの移動終了を待って、携帯端末90から移動終了の情報が送られてきたら、予約情報を送信した時刻(Tj)からその情報が送られてきた時刻までの時間がT4の時間内であるか否かを調べ(ステップS707)、時間内でない場合は(ステップS707;No)ステップS709に進む。
時間内である場合は(ステップS707;Yes)、ユーザが前述の特定行動(4)をとったか否かを判定する(ステップS708)。すなわち、予約情報を送信後、T4の時間内に移動終了し(T4>Te−Tj)、かつ移動終了位置がMFP20の近く(Dn<D4)であるか否かを判定する。なお、T4は、省電力モード解除判断条件入力画面140の項目144で設定された時間である。Dnはユーザの現在位置から最寄りのMFP20までの距離であり、D4は省電力モード解除判断条件入力画面140の項目146で設定された距離である。ユーザの現在位置Dnは、携帯端末90から送信されてくる位置情報に基づいて認識する。
上記判定結果が真ならば(ステップS708;Yes)、Eフラグを設定し(ステップS713)、「省電力モードを解除する」を返り値として(ステップS714)、本処理を終了する。
上記判定結果が偽ならば(ステップS708;No)、ステップS709に進む。
ステップS709では、「省電力モードを解除しない」を返り値として本処理を終了する。
次に、送信先MFP抽出処理(図17のS605)について説明する。
<送信先MFP抽出処理>
図21は、送信先MFP抽出処理の詳細を示している。まず、省電力モード解除判断処理においてSフラグがセットされているか否かを調べる(ステップS801)。今回の省電力モード解除命令の送信が移動開始イベントに由来していることを示すSフラグがセットされていれば(ステップS801;Yes)、該当ユーザの現在位置がそのユーザの座席位置付近か否かを調べる(ステップS802)。ここで、ジョブ管理サーバ50は予約情報を受信した直後に本処理を実行するので、ユーザの現在位置は、このユーザが予約情報の送信時に居た位置に近いと考えられる。なお、ユーザの現在位置は、そのユーザの携帯端末90から送信されてくる位置情報に基づいて認識する。
該当ユーザの現在位置がそのユーザの座席位置付近ならば(ステップS802;Yes)、そのユーザの通常使用するMFP20を、省電力「モード解除命令の送信先MFP20として抽出する(ステップS803)。すなわち、この場合、ユーザは、自席で予約情報の送信指示を出して直ぐに移動を開始しているので、自席の近くのMFP20を出力先にする可能性が高い。そこで、そのユーザの通常使用するMFP20を省電力モード解除命令の送信先MFP20として抽出する。なお、座席位置付近か否かは、たとえば、座席位置から半径1m以内か否かなど、固定の距離で判別してもよいし、省電力モード解除判断条件入力画面140に当該項目を追加し、任意の距離を設定できるようにしてもよい。
抽出対象となる通常使用するMFP20はユーザ情報テーブル120(図7参照)に登録されている。ここでは、たとえば、優先度1のMFP20を省電力モード解除命令の送信先MFP20として抽出する。なお、送信先MFP20が1台の場合に、そのMFP20を他のユーザが使用中ならば、予約情報に係るユーザがすぐにその予約したジョブを開始できないので、複数台のMFP20を省電力モード解除命令の送信先として抽出してもよい。ユーザ情報テーブル120に登録されている複数のMFP20を抽出する場合には、優先度の高いものから優先的に抽出する。
該当ユーザの現在位置がそのユーザの座席位置付近でない場合は(ステップS802;No)、このユーザの移動方向に設置されているMFP20を省電力モード解除命令の送信先MFP20として抽出する(ステップS805)。すなわち、ユーザが自分の席以外の場所で移動を開始した状態のため、移動方向に設置されているMFP20を抽出している。ここでも、複数のMFP20を抽出してもよい。その場合はたとえば、移動方向にあってユーザの現在位置に近いMFP20から優先的に抽出するようにしてもよい。
Sフラグがセットされていない場合は(ステップS801;No)、ユーザの現在位置に近いMFP20を省電力モード解除命令の送信先MFP20として抽出する(ステップS804)。Sフラグがセットされていなければ、今回の省電力モード解除命令の送信が移動終了イベントに由来していることを示すEフラグがセットされている。したがって、このユーザは、移動終了位置(現在位置)の近くのMFP20を出力先にする可能性が高い。そこで、ユーザの現在位置に近いMFP20を省電力モード解除命令の送信先に抽出する。ここでも、複数のMFP20を抽出してもよい。その場合、ユーザの現在位置に近いものから優先的に複数台を抽出する。
また、送信先MFP抽出処理において、複数のMFP20を抽出する場合、以下のようなバリエーションも考えられる。
(1)ユーザの通常使用する1台のMFP20を抽出し、そのMFP20が他のユーザによって使用中の場合に限り、その使用中のMFP20付近の別のMFP20を抽出する。
(2)省電力モード解除判断処理で、Eフラグがセットされている場合は既にユーザの移動が終了しているため、「急ぎ」と判断し、複数のMFP20に省電力モード解除命令を送信する。Sフラグがセットされている場合は1台のMFP20を抽出する。
(3)省電力モード解除判断処理でEフラグがセットされた(「急ぎ」と判断された)履歴が一定期間内に所定の回数を超えたユーザの場合は、複数のMFP20を抽出する。それ以外の場合は1台のMFP20を抽出する。
図22は、MFP20が省電力モードを解除されてから予約情報に基づくジョブを実行するまでの処理の流れを示す。
<MFP20が行う処理>
まず、省電力モード解除命令を受信したら(ステップS801;Yes)、ステップS803に進む。省電力モード解除命令を受信せずに(ステップS801;No)、ユーザから手動で省電力モードの解除操作を受け付けたら(ステップS802)ステップS803に進む。
ステップS803では、省電力モードの解除を行う。具体的には、MFP20は通常電力モードへの復帰を開始し、ウォームアップ等を行う。
ウォームアップ等が完了し、通常電力モードへの復帰が完了する(ステップS804)。
ユーザからユーザIDなどのユーザ識別情報の入力を受け付けてユーザ認証を行い(ステップS805)、更に、ユーザの操作によってジョブの予約情報の転送要求をジョブ管理サーバ50に送信する(ステップS806)。ここでは、たとえば、ユーザ認証を行ったユーザの識別情報と合致する予約情報をジョブ管理サーバ50に要求したり、ジョブ管理サーバ50からジョブ管理サーバ50に登録してある予約情報のリストを取得し、その中からユーザが送信要求を行う予約情報を指定し、その指定された予約情報の転送をジョブ管理サーバ50に要求したりする。
ステップS806で要求したジョブの予約情報をジョブ管理サーバ50が送信し、これをMFP20が受信する(ステップS807)。
そして、受信した予約情報を読み取って、その予約情報に従ってジョブを実行し(ステップS808)、処理を終了する。たとえば、予約情報に係るジョブがスキャンジョブの場合には、ジョブ管理サーバ50から受信した予約情報に従って原稿の読み取り条件の設定を行う。ユーザが原稿をセットしてスタート釦を押下すると、MFP20はこのセットされた原稿を先ほど設定した読み取り条件で読み取る。予約情報に係るジョブが印刷ジョブの場合、MFP20は、ジョブ管理サーバ50から受信した予約情報に含まれている印刷データの印刷を、該予約情報に含まれている印刷条件に従って実行する。
なお、ジョブ管理サーバ50が省電力解除命令の送信時(好ましくは省電力モードが解除されて通常電力モードに戻った後)に、その送信先となるMFP20に予約情報を送信し、MFP20がその予約情報の内容からジョブの実行に必要なユニットを認識し、そのユニットのみの省電力モードを解除するように構成してもよい。
以上のように、本実施の形態に係るジョブ管理システム10ではジョブ管理サーバ50が携帯端末90などからジョブの予約情報を受信した前後の所定期間内においてその予約情報の送り主であるユーザが特定の行動(印刷物を取りに行く行動)をとった場合に、該予約情報に係るジョブは急ぎのジョブであると判断し、その行動内容からユーザがその予約情報に係るジョブの実行に使用するMFP20を予測し、その予測したMFP20へ省電力モード解除命令を送信する。これにより、ユーザがMFP20に到達した時点ですでに省電力モードから通常電力モードへの復帰が開始されているため、ユーザがMFP20に到達してから省電力モードを解除し、省電力モードから通常電力モードへの復帰を開始する場合に比べ、通常電力モードへの復帰にかかるユーザの待ち時間を減らすことができる。
また、ジョブ管理システム10ではジョブ管理サーバ50がジョブの予約情報を受信した前後の所定期間内において、その予約情報の送り主であるユーザが特定の行動をとった場合のみ、「急ぎのジョブ」と判断して省電力モード解除命令を送信するので、ジョブの予約情報に省電力モードの解除を要求するフラグを設定する必要が無い。また、急ぎの場合のみ省電力モードを解除するので、無駄に省電力モードを解除することもない。
また、省電力モード解除命令の送信先MFP20を、ユーザの行動に基づいて抽出したMFP20のみに限定するので、省電力モードを解除したMFP20がそのユーザに使用される確率が高くなり、省電力モードの解除が無駄になることを少なく抑えることができる。
なお、送信先MFP抽出処理で抽出したMFP20でユーザが必ずしもジョブを実行するとは限らないが、送信先MFP抽出処理でより多くのMFP20を抽出すれば、それだけ、ユーザがジョブを実行させたいMFP20を省電力モードから前もって解除できる確率を高めることができる。一方、送信先MFP抽出処理で抽出するMFP20の台数を減らせば、省電力モードの解除が無駄になるMFP20の台数を少なく抑えることができる。
以上、本発明の実施形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
実施の形態ではジョブ管理サーバ50がジョブ管理システム10としての主たる機能を担うように構成したが、ジョブ管理システム10の各機能をどの機器で行うか、もしくは複数の機器にどのように機能を分担させるかは任意であり、実施の形態で例示したシステム構成に限定されるものではない。
また、ユーザの行動を追跡する方法は、携帯端末90や屋内ナビゲーションシステム80に限定されず任意の方法でよい。GPS(Global Positioning System)を利用可能であれば、これを利用してもよい。また、携帯端末90に代えて、ユーザの位置や移動を追跡する専用の端末やICカードなどをユーザに携帯させるように構成してもよい。
実施の形態では、省電力モード解除判断処理において、特定行動(1)〜(4)の4つについて判断したが、これらの中の少なくとも1つを判断する構成でもかまわない。また、移動開始に関する特定行動のみ、あるいは移動終了に関する特定行動のみを省電力モード解除判断処理での判断対象の行動としてもよい。さらに特定行動は、(1)から(4)以外の行動でもよい。急ぎの印刷であることを推定可能な行動であればよい。
実施の形態では、印刷ジョブやスキャンジョブを例に説明したが、予約情報の対象ジョブはファクシミリジョブやコピージョブ等でもよい。
実施の形態では、予約情報にジョブの設定情報が含まれていたが、予約情報はジョブを投入する予定であることを示す情報のみであってもよい。その場合は、ジョブの設定情報や処理対象のデータは別のサーバに送信しておき、MFP20からの要求に応じて該サーバからMFP20に送信するといった構成を採用することができる。ユーザが出向いた先のMFP20の操作表示部を操作してその予約情報に対応するジョブを投入すればよい。たとえば、ジョブを投入する予定であることのみを示す予約情報がジョブ管理サーバ50に送信された場合は、ユーザが出向いた先のMFP20にて、ジョブを投入することによってそのジョブの実行が開始される。
ジョブ管理サーバ50が、省電力モード解除命令の送信後直ぐにその省電力モード解除の起因になった予約情報をその解除命令の送信先へ送信する構成の場合、ユーザがMFP20の前に到達してからジョブの予約情報(設定情報や処理対象のデータ)をダウンロードする待ち時間を短縮することができる。一方、省電力モード解除命令によって省電力モードが解除されたMFP20を操作するユーザからの要求を受けてから、そのMFP20にジョブの予約情報(設定情報や処理対象のデータ)を送信する場合は、ユーザが使用するMFP20を予測してジョブの設定情報を送信する場合に比べて、確実にユーザの使用するMFP20に設定情報を送信することが出来る。
本発明の実施の形態では、省電力モード解除方法設定画面150で、省電力モードの解除方法を選択できるようにしていたが、たとえば、ジョブ管理サーバ50が予約情報を受信した前後の所定期間内における、その予約情報の送り主であるユーザの行動を調べ、該ユーザがその所定期間内に特定行動をとった場合は、所定のMFP20へ通常電力モードへの移行を指示する省電力モード解除命令を送信し、その所定期間内に特定の行動をとらなかった場合は、所定のMFP20へパワーセーブモードへの移行を指示する省電力モード解除命令を送信するようにしてもよい。
また、ジョブ管理サーバ50が予約情報を受信した前後の所定期間内における、その予約情報の送り主であるユーザの行動を調べ、該ユーザがその所定期間内に特定行動をとった場合は、所定N台数のMFP20へ省電力モード解除命令を送信し、その所定期間内に特定の行動をとらなかった場合は、N台より少ないM台のMFP20へ省電力モード解除命令を送信するようにしてもよい。
2…ネットワーク
10…ジョブ管理システム
20…MFP
21…制御部
22…操作表示部
23…画像形成部
24…記憶部
25…ネットワークI/F
26…スキャナ部
27…ファクシミリ通信部
31…ユーザ識別部
32…ジョブデータ要求部
33…ジョブデータ受信部
34…ジョブ処理部
35…省電力モード状態通知部
36…省電力モード解除命令受信部
40…クライアントPC
41…制御部
42…操作部
43…表示部
44…ネットワークI/F
50…ジョブ管理サーバ
51…制御部
52…記憶部
53…ネットワークI/F
61…ジョブデータ受信部
62…ジョブデータ受信時刻管理部
63…ユーザ情報管理部
64…取得部
65…管理部
66…省電力モード解除判断部
67…ジョブデータ管理部
68…MFP情報管理部
69…MFP省電力モード情報取得部
70…解除命令送信先MFP抽出部
71…ジョブデータ送信部
72…省電力モード解除履歴管理部
80…屋内ナビゲーションシステム
83…アクセスポイント
90…携帯端末
91…制御部
91a…検知部
91b…送信部
92…操作部
93…表示部
94…無線ネットワークI/F
110…レイアウトマップ
120…ユーザ情報テーブル
130…MFP情報テーブル
140…省電力モード解除判断条件入力画面
141〜148…項目
150…省電力モード解除方法設定画面
160…予約情報データ

Claims (12)

  1. ユーザの移動状況を示す移動情報を取得する移動情報取得部と、
    ユーザの端末から送信された、ジョブ実行装置で実行されるジョブの予約情報を受信する受信部と、
    送信部と、
    前記受信部によって前記予約情報が受信される前後の所定期間内にその予約情報を送信したユーザが特定の行動をとったか否かを前記移動情報取得部の取得した前記移動情報に基づいて判断し、真の場合に、前記送信部を用いて所定のジョブ実行装置に対して省電力モード解除命令を送信する制御部と、
    を有する
    ことを特徴とする電源管理装置。
  2. 前記特定の行動は、移動開始、移動終了、の少なくとも一方である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電源管理装置。
  3. 前記移動終了は、移動終了位置がジョブ実行装置から所定距離内の移動終了である
    ことを特徴とする請求項2に記載の電源管理装置。
  4. 前記所定のジョブ実行装置は複数台である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の電源管理装置。
  5. 前記制御部は、前記特定の行動が、移動終了位置がジョブ実行装置から所定距離内の移動終了である場合は、前記移動終了位置に近いジョブ実行装置を前記所定のジョブ実行装置に優先的に選択する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の電源管理装置。
  6. 前記制御部は、前記特定の行動が、前記予約情報を送信したユーザの座席から所定距離内に移動開始位置のある移動開始である場合は、前記ユーザの座席に近いジョブ実行装置を前記所定のジョブ実行装置に優先的に選択する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の電源管理装置。
  7. 前記制御部は、前記特定の行動が移動開始の場合は、その移動方向に位置するジョブ実行装置を前記所定のジョブ実行装置に選択する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の電源管理装置。
  8. 前記制御部は、前記特定の行動をとったユーザに係る前記省電力モード解除命令の送信の実績回数が規定回数以上の場合は、前記実績回数が前記規定回数未満の場合より前記所定のジョブ実行装置の台数を多くする
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の電源管理装置。
  9. 前記制御部は、前記所定期間に前記ユーザが前記特定の行動をとった場合は、前記省電力モード解除命令をn台のジョブ実行装置に送信し、前記所定期間に前記ユーザが前記特定の行動をとらなかった場合は、前記省電力モード解除命令をm台(n,mは正の整数であって、n>m)のジョブ実行装置に送信する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の電源管理装置。
  10. 前記制御部は、前記受信部によって受信された前記予約情報が示すジョブの種類に応じて、解除される部分の異なる省電力モード解除命令を送信する
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載の電源管理装置。
  11. 前記予約情報は、ジョブの設定情報を含み、
    前記受信部の受信した前記予約情報を記憶する記憶部をさらに有し、
    前記制御部は、前記所定のジョブ実行装置に対して、前記省電力モード解除命令を送信した後に前記予約情報を送信する
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載の電源管理装置。
  12. 前記制御部は、前記所定期間に前記ユーザが前記特定の行動をとった場合は、前記所定のジョブ実行装置に通常状態への移行を指示する前記省電力モード解除命令を送信し、前記所定期間に前記ユーザが前記特定の行動をとらなかった場合は、前記所定のジョブ実行装置に前記通常状態より消費電力が少なく省電力モードより消費電力の多い第2省電力モードへの移行を指示する第2省電力モード移行命令を送信する
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つに記載の電源管理装置。
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