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JP2013156452A - マルチディスプレイ素子、マルチディスプレイ装置およびマルチディスプレイ素子の駆動方法 - Google Patents

マルチディスプレイ素子、マルチディスプレイ装置およびマルチディスプレイ素子の駆動方法 Download PDF

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JP2013156452A JP2012017202A JP2012017202A JP2013156452A JP 2013156452 A JP2013156452 A JP 2013156452A JP 2012017202 A JP2012017202 A JP 2012017202A JP 2012017202 A JP2012017202 A JP 2012017202A JP 2013156452 A JP2013156452 A JP 2013156452A
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Abstract

【課題】表示素子間の継ぎ目部分を実質的に無くし、より自然な画像を表示できるマルチディスプレイ素子、マルチディスプレイ装置の実現。
【解決手段】連結した複数の表示素子10を備え、複数の表示素子が各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成するマルチディスプレイ素子11であって、複数の表示素子は、隣接する表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する表示素子の縁部が重なって連結されているマルチディスプレイ素子。
【選択図】図9

Description

本発明は、複数の表示素子を連結したマルチディスプレイ素子、マルチディスプレイ装置およびマルチディスプレイ素子の駆動方法に関する。
多くの分野で表示画面(表示領域)サイズの大きな表示素子(ディスプレイ素子)が要望されている。大画面の表示素子は、画面サイズの大きな表示素子を製造することで実現できるが、大サイズの表示素子を製造するには大型の製造装置が必要で、製造コストが大幅に上昇するという問題が生じる。
また、紙媒体の長所と、液晶表示素子(LCD)等の電子ディスプレイの長所を併せ持つ新しい表示メディアとして、電子ペーパーの開発が盛んに進められている。電子ペーパーの用途として、電車内や屋外、店舗、公共施設等における広告表示や掲示板、案内板などへの応用が提案されている。これらの用途では、明るいカラー表示等の表示特性に加えて、表示画面サイズが大きいものが要望されている。
しかしながら、大画面の電子ペーパーの製造は、必ずしも容易ではない。一般に、電子ペーパーは可撓性(フレキシブル)であることが要望され、フィルム基板が使用される。フィルム基板を用いる場合、ガラス基板と比べて熱による外形の伸び縮みが大きく、寸法精度が悪いため、大画面の表示素子の製造がより難しくなるという問題がある。
大画面表示素子を実現する別の方法として、小さな画面サイズのディスプレイ素子を多数枚連結して、全体でマルチディスプレイを行う、いわゆる、マルチディスプレイ装置が知られている。CRT、ガラス基板を用いたLCDおよびやプラズマディスプレイパネル(PDP)等を複数枚連結してマルチディスプレイ装置を実現する場合、組立の容易さも考慮して、各表示素子は、表示素子の端部が接するように配置される。しかしながら、このような表示素子は、有効表示領域の外側に、筐体、周辺シール部や端子取り出し部等の非表示領域がある。そのため、このような組立配置では、画像を表示できない表示素子間の継ぎ目部分の幅が大きくなる。また、1つの画像を複数の表示素子に分割して表示すると、継ぎ目部分で表示画像が不自然な繋がり方をするという問題があった。
そこで、表示素子間の継ぎ目部分の幅を小さくする手法として、例えば、表示素子の周縁部の一部を厚さ方向に重ね、また、有効表示領域に掛からない範囲で、重なり部分をなるべく大きく取る方法が提案されている。
特開2004−037590号公報 特開2008−268566号公報
しかし、上記の提案されている方法は、有効表示領域に掛からない範囲で、重なり部分をなるべく大きく取るため、継ぎ目部分の極狭化と言う観点では十分ではない。また、上記の提案されている方法では、表示画像が不自然な繋がり方を完全に解消することはできなかった。
実施形態によれば、表示素子間の継ぎ目部分を実質的に無くし、より自然な画像を表示できるマルチディスプレイ素子、マルチディスプレイ装置およびマルチディスプレイ素子の駆動方法が提供される。
開示のマルチディスプレイ素子は、連結した複数の表示素子を有し、複数の表示素子が各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成する。複数の表示素子は、隣接する表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する表示素子の縁部が重なって連結されている。
また、開示のマルチディスプレイ装置は、連結した複数の表示素子を有し、複数の表示素子が各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成するマルチディスプレイ素子と、マルチディスプレイ素子の表示を制御する全体制御部と、を有する。複数の表示素子は、隣接する表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する表示素子の縁部が重なって連結されている。全体制御部は、表示する全体画像を、複数の表示素子の表示領域に対応して分割し、分割した画像に対応する分割画像データを、対応する複数の表示素子にそれぞれ表示するように制御する。
また、開示のマルチディスプレイ素子の駆動方法は、連結した複数の表示素子を有し、複数の表示素子が各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成するマルチディスプレイ素子を駆動する。マルチディスプレイ素子では、複数の表示素子は、隣接する表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する表示素子の縁部が重なって連結されており、観察側から見て、隣接する表示素子の上側に重ねられる表示素子の縁部は、透明である。表示素子は、2枚のフィルム基板と、2枚のフィルム基板上に形成された複数の透明電極と、2枚のフィルム基板の間隔を規定する接着性樹脂構造体と、2枚のフィルム基板間に充填された表示材料と、を有する。表示素子は、表示領域を囲むように前記2枚のフィルム基板間に設けられたシール材を有し、観察側から見て表示素子の上側に重ねられる表示素子の縁部は、シール材の部分で切断されている。複数の透明電極は、観察側から見て表示素子の上側に重ねられる表示素子の縁部のシール材と表示領域の間の少なくとも一部に形成され、表示に関係しないダミー電極を含む。開示のマルチディスプレイ素子の駆動方法は、このようなマルチディスプレイ素子の駆動において、表示時には、ダミー電極に、表示材料を透過状態にする信号を印加する。
上記の観点によれば、表示素子間の継ぎ目部分を実質的に無くし、より自然な画像を表示できるマルチディスプレイ装置が提供される。
図1は、実施形態のマルチディスプレイ装置の構成を示す図である。 図2は、コレステリック液晶の状態を説明する図である。 図3は、一般的なコレステリック液晶の電圧−反射特性の一例を示す図である。 図4は、反射型コレステリック液晶表示素子の基本構成を示す図であり、(A)が上面図、(B)が断面図である。 図5は、個別表示装置の概略構成を示すブロック図である。 6は、本実施形態のマルチディスプレイ素子を示す図であり、(A)が1枚の表示素子の平面図を、(B)が4枚の表示素子を連結したマルチディスプレイ素子の平面図を、(C)がマルチディスプレイ素子の側面図である。 図7は、4枚の表示素子を2×2で連結する場合の重ね合わせ状態および重ね合わせ方法を説明する図である。 図8は、本実施形態のマルチディスプレイ装置における駆動制御回路を搭載する回路基板と表示素子との関係を示す図である。 図9は、2枚の表示素子の重ね合わせ部分を示す断面図である。 図10は、表示素子におけるダミー電極の例を示す図である。 図11は、継ぎ目部分の影響を説明する図である。 図12は、仰角がほぼゼロから大きな仰角になる位置に、マルチディスプレイ装置を設置する例を示す図である。 図13は、2枚の表示素子の重ね合わせ部分と観察者の視点との関係を説明する図である。 図14は、1列分の表示素子を連結した例を示す図である。 図15は、は、表示素子固定台を使用した組立方法を説明する図である。 図16は、コレステリック液晶を用いたフルカラー表示が可能な液晶表示素子の断面構成を模式的に示す図である。 図17は、積層される3枚の表示素子のプレーナ状態での反射スペクトルの例を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。図面において、各部の寸法の相互関係等は、説明を容易にするために、一部を変えて示している。
図1は、実施形態のマルチディスプレイ装置の構成を示す図である。
図1に示すように、実施形態のマルチディスプレイ装置は、マルチディスプレイ素子11と、全体制御部12と、を有する。マルチディスプレイ素子11は、連結した複数(16枚)の表示素子(パネル)10Aa〜10Ddを有する。複数の表示素子10Aa〜10Ddは、図示していないが、各表示素子に対応して設けられ、各表示素子を駆動制御する個別駆動制御部がそれぞれ接続されている。各個別駆動制御部は、全体制御部12からの駆動信号および分割画像データを、通信経路13を介して受信し、分割画像データに対応する画像を表示するように対応する表示素子を駆動する。ここでは、表示素子と個別駆動制御部を合わせて個別表示装置と称する。
マルチディスプレイ素子11は、各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成する。複数の表示素子10Aa〜10Ddは、隣接する表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する表示素子の縁部が重なって連結されている。全体制御部12は、マルチディスプレイ素子11全体に表示する全体画像を、複数の表示素子10Aa〜10Ddの表示領域に対応して分割し、分割した画像に対応する分割画像データを、対応する複数の表示素子の個別駆動制御部にそれぞれ送信する。各個別駆動制御部は、全体制御部12から通信経路13を介して送信された分割画像データに対応する分割画像を表示するように各表示素子を駆動する。
言い換えれば、実施形態のマルチディスプレイ装置は、隣接する表示素子の表示領域が継ぎ目無く隣接し、各表示素子の表示画面に表示される分割画像が、隣接する表示素子の表示画面に表示される分割画像と継ぎ目無く連続して表示される。
図1では16枚の表示素子(パネル)を4×4のマトリクス状に連結した例を示したが、連結する表示素子の枚数およびマトリクスの形状については各種の変形例が可能である。例えば、4枚の表示素子を2×2のマトリクス状に連結しても、9枚の表示素子を3×3のマトリクス状に連結してもよい。さらに、縦2×横3、縦3×横2、縦5×横3、縦3×横5、縦2×横10等の任意の組合せでマトリクス状に連結してもよい。さらに、ここでは、複数の表示素子は、すべて同じ構成を有するとして説明するが、一部の構成が異なる表示素子を連結することも可能である。
本実施形態では、表示材料としてコレステリック液晶を利用した反射型液晶表示素子を使用する例を説明するが、他の表示材料を利用する表示素子も使用可能である。また、コレステリック液晶表示素子は、単純マトリクス型の表示素子として実現されるのが一般的であり、ここでは単純マトリクス型の表示素子を使用する例を説明するが、TFT型等の表示素子を使用することも可能である。さらに、単純マトリクス型コレステリック液晶表示素子の駆動方法には、DDS(Direct Driving Scheme)駆動方式、コンベンショナル駆動方式などが知られている。ここではコンベンショナル駆動方式を採用しているが、DDS駆動方式を使用して駆動することも可能である。
まず、コレステリック液晶表示素子における表示原理を説明する。
コレステリック液晶は、カイラルネマティック液晶とも称されることがある。コレステリック液晶は、ネマティック液晶にキラル性の添加剤(カイラル材とも称される)を比較的多く(数十%)添加することにより、ネマティック液晶の分子がらせん状のコレステリック相を形成する液晶である。コレステリック液晶は、その液晶分子の配向状態で表示の制御を行う。
図2は、コレステリック液晶の状態を説明する図である。図2の(A)および(B)に示すように、コレステリック液晶を利用した表示素子10は、上側基板21と、コレステリック液晶層22と、下側基板23と、有する。コレステリック液晶には、図2の(A)に示すように入射光を反射するプレーナ状態と、図2の(B)に示すように入射光を透過するフォーカルコニック状態と、があり、これらの状態は、無電界下でも安定してその状態が保持される。他に、強い電界を印加した時に、すべての液晶分子が電界の向きに従うホメオトロピック状態があるが、ホメオトロピック状態は、電界の印加を停止すると、プレーナ状態またはフォーカルコニック状態になる。
プレーナ状態の時には、液晶分子のらせんピッチに応じた波長の光を反射する。反射が最大となる波長λは、液晶の平均屈折率n、らせんピッチpから次の式で表される。
λ=n・p
一方、反射帯域Δλは、液晶の屈折率異方性Δnに伴って大きくなる。
プレーナ状態の時には、入射光が反射するので「明」状態、すなわち白を表示することができる。一方、フォーカルコニック状態の時には、下側基板23の下に光吸収層を設けることにより、液晶層を透過した光が吸収されるので「暗」状態、すなわち黒を表示することができる。さらに、プレーナ状態の液晶分子とフォーカルコニック状態の液晶分子が混在した状態があり、そのような場合には明と暗の中間調状態になり、プレーナ状態の液晶分子とフォーカルコニック状態の液晶分子の混在率により中間調レベルが決まる。
次に、コレステリック液晶を利用した表示素子の表示原理および駆動方法を説明する。
図3は、一般的なコレステリック液晶の電圧−反射特性の一例を示している。横軸は、コレステリック液晶を挟む電極間に所定のパルス幅で印加されるパルス電圧の電圧値(V)を表し、縦軸はコレステリック液晶の反射率(%)を表している。図3に示す実線の曲線Pは、初期状態がプレーナ状態のコレステリック液晶の電圧−反射率特性を示し、破線の曲線FCは、初期状態がフォーカルコニック状態のコレステリック液晶の電圧−反射率特性を示す。
コレステリック液晶に強い電界(VP100以上)を印加すると、電界印加中は、液晶分子のらせん構造は完全にほどけて、すべての分子が電界の方向に従うホメオトロピック状態になる。次に、液晶分子がホメオトロピック状態の時に、印加電圧をVP100から急激にほぼゼロにすると、液晶のらせん軸は電極に垂直になり、らせんピッチに応じた光を選択的に反射するプレーナ状態になる。
一方、コレステリック液晶分子のらせん構造が解けない程度の弱い電界(VF100a〜VF100bの範囲)を印加した後の電界除去した場合は、コレステリック液晶分子のらせん軸は電極に平行になり、入射光を反射するフォーカルコニック状態になる。あるいは、強い電界を印加し、その状態から緩やかに電界を除去した場合も、フォーカルコニック状態になる。
また、中間的な強さの電界(VF0〜VF100aまたはVF100b〜VP0)を印加し、急激に電界を除去すると、プレーナ状態とフォーカルコニック状態が混在し、中間調画像の表示が可能となる。
以上の現象を利用して、表示を行う。
コレステリック液晶の状態を制御するには各種の方法があるが、コンベンショナル駆動方式によれば、強い電界を印加してホメオトロピック状態とした後、電界の印加を急激に停止してプレーナ状態とする。この状態が明状態である。具体的には、図3の電圧VP100以上の電圧を数msから数十msの間印加する。
明状態から暗状態とするには、プレーナ状態において比較的小さな電界を短時間与える。この場合、印加するパルスの電圧またはパルス幅により暗状態のレベル、すなわち中間調レベルが決定され、パルス電圧に対する中間調レベルの変化は、図3の左側の実線のプレーナ状態(P)からフォーカルコニック状態(F)への変化に従う。
なお、ホメオトロピック状態とした後にフォーカルコニック状態とし、その後比較的小さな電界を短時間与えて中間調レベルに変化させる場合もある。その場合は、図3の右側の破線のフォーカルコニック状態(F)からプレーナ状態(P)への変化に従う。
さらに、上記のように、コンベンショナル駆動方式以外に、DDS(Dynamic Driving Scheme:DDS)などの駆動方式が知られている。
次に、実施形態で使用する反射型コレステリック液晶表示素子について説明する。
図4は、反射型コレステリック液晶表示素子10の基本構成を示す図であり、(A)が上面図、(B)が断面図である。
図4に示すように、表示素子10は、上側基板21と、液晶層22と、下側基板23と、シール材26と、光吸収層27と、を有する。観察面は、上側基板21側の表面であり、光吸収層27側の表面が裏面である。上側基板21の表面上には、帯状(ストライプ状)の複数の上側電極24が平行に設けられる。下側基板23の表面には、帯状の複数の下側電極25が平行に設けられる。上側基板21と下側基板23は、電極が対向するように配置され、周囲に設けられた透明なシール材26で封止され、封止された空間にコレステリック液晶が封入されて液晶層22を形成する。なお、液晶層22内に、上側基板21と下側基板23を接着する接着性樹脂構造体が配置されるが、図示は省略している。接着性樹脂構造体は、上側基板21と下側基板23の間隔を規定するスペーサとして機能する。
上側電極24と下側電極25は、観察面から見た時に直交するように配置され、電極の交差部分が1画素に対応する。上側電極24と下側電極25には、電圧パルス信号が印加され、それにより上側電極24と下側電極25の差電圧が、液晶層22に、画素ごとに印加される。このようにして、液晶層22の各画素に電圧を印加して、各画素の液晶分子をプレーナ状態、フォーカルコニック状態またはそれらの混在状態にして表示を行う。上側基板21と下側基板23は、いずれも透光性を有している。光吸収層27は、観察面側から入射し、上側基板21、液晶層22および下側基板23を通過した光を吸収する。
液晶層22は、特定の波長の光を選択的に反射するように平均屈折率nや螺旋ピッチpが調整されたコレステリック液晶を有している。液晶層22を形成する液晶組成物は、ネマティック液晶混合物にカイラル材を1〜40w%添加したコレステリック液晶である。カイラル材の添加率はネマティック液晶成分とカイラル材との合計量を100wt%としたときの値である。ネマティック液晶としては公知の各種のものを用いることができるが、コレステリック液晶組成物としては、誘電率異方性Δεが10≦Δε≦50であることが好ましい。誘電率異方性Δεが低すぎると、液晶層の駆動電圧が高くなってしまう。一方、誘電率異方性Δεが高すぎると、液晶表示素子としての安定性や信頼性が低下して画像欠陥や画像ノイズが発生しやすくなる。
コレステリック液晶の屈折率異方性Δnは画質を支配する重要な物性である。屈折率異方性Δnの値は、0.15≦Δn≦0.25であることが好ましい。屈折率異方性Δnがこの範囲より小さいと、プレーナ状態での各液晶層の反射率が低くなるので明るさが不足した暗い表示となる。一方、屈折率異方性Δnが上記範囲より大きいと、液晶層はフォーカルコニック状態での散乱反射が大きくなるので、表示画面の色純度及びコントラストが不足してぼやけた表示になる。さらに、屈折率異方性Δnが上記範囲より大きいと粘度が高くなるので、コレステリック液晶の応答速度は低下する。
コレステリック液晶の比抵抗ρの値は、1010≦ρ≦1013(Ω・cm)であることが、好ましい。また、コレステリック液晶の粘性は低い方が低温時の電圧上昇やコントラスト低下を抑制できるので好ましい。
上側基板21及び下側基板23は、透光性を有する。本実施形態では、ポリカーボネート(PC)やポリエチレンテレフタレート(PET)等の2枚のフィルム基板を使用する。また、マルチディスプレイ装置の厚さを考慮しなければ、ポリカーボネート(PC)やポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム基板に代えてをガラス基板使用することもできる。
各表示素子の上側基板21上には、ストライプ状の上側電極24が並列して形成されている。上側電極24は、セグメントドライバにより駆動され、画像に応じて異なる電圧が印加されるので、データ電極と称される。また、下側基板23上には、上側電極24と直交するストライプ状の下側電極25が並列して形成されている。下側電極25は、コモン(スキャン)ドライバにより駆動され、走査(スキャン)信号が印加されるので、スキャン電極と称される。本実施形態では、上側電極24および下側電極25は、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide;ITO)からなる透明電極をパターニングしたストライプ状の複数の電極である。電極の形成材料としては、例えばITOが代表的であるが、その他インジウム亜鉛酸化物(Indium Zic Oxide;IZO)等の透明導電膜やアモルファスシリコン等の光導電性膜等を用いることができる。
上側電極24および下側電極25上には機能膜として、それぞれ絶縁性薄膜や液晶分子の配向安定化膜(いずれも不図示)がコーティングされていることが好ましい。絶縁性薄膜は、電極間の短絡を防止したり、ガスバリア層として液晶表示素子の信頼性を向上させたりする機能を有している。また、配向安定化膜には、ポリイミド樹脂やアクリル樹脂等を用いることができる。本実施形態では、例えば電極上のそれぞれの基板全面には、配向安定化膜が塗布(コーティング)されている。配向安定化膜は絶縁性薄膜と兼用されてもよい。
上側基板21および下側基板23の外周囲に塗布されたシール材26により、コレステリック液晶材料が封止されて、液晶層22を形成する。透明なシール材26としては、光硬化型または熱硬化型のアクリル系、エポキシ系等の公知の接着剤を用いることができる。なお、シール材26の光透過性は、2枚の基板を貼り合わせて硬化した後に、所定の透明性、例えば少なくとも50%以上の可視光透過性を有していればよい。シール材26を形成する接着剤は、ディスペンサ装置、スクリーン印刷装置等の公知の手法を用いて、一方の基板上に特定のパターン形状で塗布する。
液晶層の厚さ(セルギャップ)は均一に保持することが求められる。所定のセルギャップを維持するために柱状等の接着性樹脂構造体(図示せず)を用いて、上側基板21および下側基板23を接着する。例えば、樹脂構造体は、アクリル系感光性樹脂等をリソグラフィー等の公知の手法によってパターンニングすることで、柱状に形成される。また、樹脂構造体の形状は、柱状に限定されるものではなく、球状であっても良く、任意の形状であってよい。また、複数の異なる形状の樹脂構造体を有してもよい。樹脂構造体は、表示素子の面積に対して2〜30%の面積を占める。より詳細には、樹脂構造体は、表示素子の面積に対する比率が低すぎると密着強度が低下し、逆に高すぎると明るさが低下するため、5〜15%であることが望ましい。
シール材26および接着性樹脂構造体を形成する接着剤で2枚の基板21および23を貼り合わせた後、塗布した接着剤を紫外光や可視光の照射、および/または、加熱処理によって硬化させる。表示材料と接触するため、高純度のものが好ましく、粘性等は製造方法に合わせて、適宜調整される。また、シール材26および接着性樹脂構造体を形成する接着剤中に、セルギャップを保持する目的で、ガラスや樹脂製のロッド状、球状等のスペーサを添加してもよい。
また、セルギャップdは、狭すぎると明るさが低下し、広すぎると駆動電圧が高くなるなどの問題があるため、3μm≦d≦10μmの範囲であることが好ましい。なお、樹脂構造体やセルギャップの値の範囲は、上述した範囲に限定されるものではなく、任意の範囲であってよい。
図5は、個別表示装置の概略構成を示すブロック図である。前述のように、個別表示装置は、表示素子10と、個別駆動制御部13と、を有し、表示素子10は、上記の単色表示の反射型コレステリック液晶表示パネルである。
図5に示すように、個別駆動制御部13は、電源31と、昇圧部32と、電圧切替部33と、電圧安定部34と、クロック源35と、分周部36と、制御回路37と、コモンドライバ(スキャン)38と、セグメントドライバ39と、を有する。個別駆動制御部13は、さらに、タイマ40と、温度センサ41と、画像メモリ42と、通信IF(インターフェース)43と、を有する。
電源31は、例えば3V〜5Vの電圧を出力する。昇圧部32は、DC−DCコンバータなどにより、電源31からの入力電圧を+36V〜+40Vに昇圧する。電圧切替部33は、制御回路37からの駆動電圧変更信号に応じて、抵抗による分圧などにより、昇圧部32から出力された電圧から、各画素の階調値や選択または非選択に応じた複数のレベルの電圧を生成する。電圧安定部34は、ツェナーダイオード、オペアンプのボルテージフォロア回路などを使用して、電圧切替部33から供給される各種の電圧を安定化させ、コモンドライバ38およびセグメントドライバ39に供給する。
クロック源35は、動作の基本となる基本クロックを発生する。分周部36は、基本クロックを分周して、表示素子10の駆動動作に使用する各種クロックを生成する。
タイマ40は、制御回路37に応じてタイマ動作を行い、設定された時間が経過すると制御回路37にタイマ信号を出力する。温度センサ41は、表示素子10が置かれた環境の温度を検出し、制御回路37に検出した温度を示すデータを出力する。制御回路37は、検出した温度に応じて表示素子10の駆動条件を変える。
コモンドライバ38およびセグメントドライバ39は、汎用STNドライバで実現する。コモンドライバ38は、コモンモードに設定され、セグメントドライバ39は、セグメントモードに設定される。コモンドライバ38は、電圧安定部34から供給される各種電圧、および制御回路から供給される駆動制御信号に基づいて、表示素子10のスキャン電極(下側電極)25に印加する駆動信号を生成する。セグメントドライバ39は、電圧安定部34から供給される各種電圧、および制御回路から供給される駆動制御信号および画像データに基づいて、表示素子10のデータ電極(上側電極)24に印加する駆動信号を生成する。
制御回路37は、分周部36から供給される各種クロックおよび画像データDに基づいてコンベンショナル駆動制御信号を生成して、コモンドライバ38およびセグメントドライバ39に供給する。コンベンショナル駆動制御信号は、広く知られているので、説明は省略する。
制御回路37は、全体制御部12から送信される分割画像データを通信IF43で受信し、画像メモリ42に信号生成に適した形式で一旦記憶する。その後、表示素子10への描画開始に合わせて画像メモリ42から画像データを読み出し、セグメントドライバ39に供給する画像データを生成する。
以上のようにして、各個別表示装置は、全体制御部12から送信される分割画像データを表示素子10に表示する。全体制御部12から複数の個別表示装置への複数の分割画像データの送信は、図1に示すように、全体制御部12とそれぞれの個別表示装置との間に複数の通信経路13を設けて行う。この場合、複数の個別表示装置への複数の分割画像データの送信は、並列に行われ、複数の個別表示装置は、受信した分割画像データの描画を並列に行うので、マルチディスプレイ素子11の描画は、ほぼ1個の個別表示装置の描画時間で終了する。
なお、本実施形態では、図5に示すように、各個別駆動制御部13が、電源31と、昇圧部32と、電圧切替部33と、電圧安定部34と、クロック源35と、分周部36と、タイマ40と、温度センサ41と、を有した。しかし、これらの一部または全部を、複数の個別駆動制御部で共通化することも可能である。
図6は、本実施形態のマルチディスプレイ素子11を示す図であり、(A)が1個(1枚)の表示素子10の平面図を、(B)が4枚の表示素子10を連結したマルチディスプレイ素子11の平面図を、(C)がマルチディスプレイ素子11の側面図である。
図6の(A)に示したように、1枚の表示素子10は、2枚のフレキシブルで透明な上側基板21および下側基板23と、シール材26と、シール材で囲まれた液晶層22と、を有する。液晶層22の上側電極24と下側電極25の交差する領域に表示領域28が形成される。
図6の(A)に示すように、上側基板21は、図において上側に長くなっており、その部分にフレキシブル回路基板(フレキ)29が接続されている。また、下側基板23は、図において右側に長くなっており、その部分にフレキシブル回路基板(フレキ)29が接続されている。フレキシブル回路基板29は、例えば圧着により上側基板21および下側基板23に接続される。
上側基板21の端部では、複数の上側電極24に接続される複数の端子が設けられ、フレキシブル回路基板29の端子と電気的に接続される。同様に、下側基板23の端部では、複数の下側電極25に接続される複数の端子が設けられ、フレキシブル回路基板29の端子と電気的に接続される。フレキシブル回路基板29には、セグメントドライバ39およびコモンドライバ38を形成する駆動IC30が搭載される。駆動IC30の出力端子は、フレキシブル回路基板29の端子を介して上側電極24および下側電極25に接続される。また、駆動IC30の入力端子は、電圧安定部34および制御回路37に接続されるフレキシブル回路基板29の端子に接続される。
図6の(B)は、4枚の表示素子10を2×2で連結したマルチディスプレイ素子11を示す。左下の表示素子10Aaの右側の縁部(エッジ部)の上に、右下の表示素子10Abの左側の縁部が重なるように連結される。図6の(C)は、2枚の表示素子10Aaと10Abの縁部を重ねた状態を示す。
さらに、左下の表示素子10Aaの上側の縁部の上に、左上の表示素子10Baの下側の縁部が重なるように連結される。さらに、右上の表示素子10Bbが、表示素子10Bbの左側の縁部が左上の表示素子10Baの右側の縁部の上に、表示素子10Bbの下側の縁部が右下の表示素子10Abの上側の縁部に重なるように連結される。
図7は、4枚の表示素子10を2×2で連結する場合の重ね合わせ状態および重ね合わせ方法を説明する図である。
まず、表示素子10Xxの右側縁部に、表示素子10Xyの左側縁部を重ねる。この時、表示素子10Xxの表示領域28の右側の端AおよびCが、表示素子10Xyの表示領域28の左側の端BおよびDに隣接するように、表示素子10Xxと10Xyの縁部を重ねる。表示領域28が隣接するということは、表示素子に垂直な方向から見た時に、表示素子10Xxの表示領域28の右端の画素と、表示素子10Xyの表示領域28の左端の画素が、表示領域28の他の部分の画素と同じピッチで配列されることを意味する。さらに、表示素子10Xxの表示領域28の各列の画素と、表示素子10Xyの表示領域28の各列の画素は、一直線上に配列される。
さらに、表示素子10Xxの上側縁部に、表示素子10Yxの下側縁部を重ねる。この時、表示素子10Xxの表示領域28の上側の端EおよびCが、表示素子10Yxの表示領域28の下側の端FおよびGに隣接するように、表示素子10Xxと10Yxの縁部を重ねる。この場合、表示素子10Xxの右上の角部(コーナー)は、すでに表示素子10Xyに重ねられているため、表示素子10Yxの右下の角部は表示素子10Xyの左上の角部に重ねられることになる。
さらに、表示素子10Xyの上側縁部に、表示素子10Yyの下側縁部を重ね、表示素子10Yxの右側縁部に、表示素子10Yyの左側縁部を重ねる。この時、表示素子10Yxの表示領域28の右側の端GおよびIが、表示素子10Yyの表示領域28の左側の端HおよびJに隣接するように、表示素子10Yxと10Yyの縁部を重ねる。これに応じて、表示素子10Xyの表示領域28の上側の端DおよびKが、表示素子10Yyの表示領域28の下側の端HおよびLに隣接することになる。この場合、表示素子10Yxの右下の角部(コーナー)は、すでに表示素子10Xxおよび10Xyに重ねられているため、表示素子10Yyの左下の角部は表示素子10Xx、10XyおよびYxの角部に重ねられることになる。
図8は、本実施形態のマルチディスプレイ装置における駆動制御回路を搭載する回路基板15と表示素子10との関係を示す図である。
本実施形態のマルチディスプレイ装置では、個別駆動制御部13のセグメントドライバ39およびコモンドライバ38を除く部分を各表示素子10に対応して設けられる回路基板15に搭載する。上記のように、セグメントドライバ39およびコモンドライバ38は、フレキシブル回路基板29に搭載される。
図8の(A)に示すように、回路基板15は、各表示素子10の観察側と反対の背面側に配置する。回路基板15のサイズ(縦H2、横W2)は、表示素子10の表示領域のサイズ(縦H1、横W1)よりも小さくする。これにより、図8の(B)に示すように、複数の回路基板15を、相互に重なること無しに、各表示素子10の背面に配置することができる。図示のように、各表示素子10に接続されるフレキシブル回路基板29は、回路基板15に、圧着等により、電気的に接続される。
図9は、2枚の表示素子10の重ね合わせ部分を示す断面図である。
図9の(A)に示すように、表示素子10は、2枚のフィルム基板21と23を接着性樹脂構造体54で接着し、フィルム基板21と23の間隔を所定の値(セルギャップ)に保持している。フィルム基板21と23の間の空間はシール材26で封止され、内部に液晶材料が充填されて液晶層22が形成される。また、下側基板23の背面には光吸収層27が設けられている。Pが表示領域の端部を示す。観察側から見て前側、すなわち上側に重ねられる表示素子10の表示領域は、Pより右側のQで示す領域である。観察側から見て後側、すなわち下側に重ねられる表示素子10の表示領域は、Pより左側の表示領域である。
下側に重ねられる表示素子10の重ねられる縁部の非表示領域には、接着性樹脂構造体54を配置せず、2枚フィルム基板21および23が接着されていないバッファ部51が配置される。フィルム基板を用いた液晶表示素子においては、液晶の線膨張係数(200〜300ppm/℃程度)が、フィルム基板の線膨張係数(50〜100ppm/℃程度)よりも大きい。そのため、低温時に、液晶の体積が素子の内容積(液晶層22の容積)よりも小さくなって、素子内に空隙ができる(低温発泡)という問題がある。また、高温時に、液晶の体積が素子の内容積よりも大きくなって樹脂構造体の接着部は剥がれるという問題がある。特に、接着性樹脂構造体54で上下フィルム基板間のギャップを堅固に保持すると、フィルムの撓みによる体積差の緩和が行われにくく、低温発泡や剥がれが発生し易い。バッファ部51は、接着性樹脂構造体54による接着部を少なく、あるいは、無くすことで、フィルム基板が撓み易い構造を有しており、液晶とフィルム基板の熱膨張差によって生じるパネル内の圧力を緩和する働きを有する。しかし、バッファ部51は、フィルム基板の撓みによって、セルギャップが変化するため、表示部としては必ずしも適切でない。本実施形態では、パネルの重なり部分において、下側の表示素子10の非表示領域にバッファ部51を配置し、上側の表示素子10の非表示領域にバッファ部51を配置しない。これにより、表示素子のつなぎ目部分を大きくせずに、バッファ部の効果を十分に発揮できる。
上側に重ねられる表示素子10の縁部は、図9の(B)に示すように、シール材26の位置Rで切断されている。これにより、上側に重ねられる表示素子10の縁部を狭くすることができる。
さらに、上側に重ねられる表示素子10の重ねられる縁部のうち、下側の表示領域に重なる部分は、光吸収層27の替わりに透明材料で形成された層53が設けられるか、または光吸収層27が設けられない。
さらに、上側の表示素子10の重ねられる縁部において、Pで示す表示領域端部とシール材26の間に、画像データを表示しないダミー電極を配置している。シール材26は、接触する液晶の状態変化に影響するため、シール材26は表示領域端部からある程度離して配置する。そのため、この表示領域端部とシール材26の間の領域では液晶の状態により透過状態が変化し、例えば、プレーナ状態になる場合が生じる。この領域は下側の表示素子10の表示領域に重なるため、プレーナ状態になると下側の表示素子10の表示領域が見えない、すなわちこの領域の表示が欠落するということになる。そこで、本実施形態では、上側の表示素子のこの領域にダミー電極を配置して、液晶を特定の色、好ましくは、ほぼ透明に表示させるフォーカルコニック状態にする。
図10は、表示素子10におけるダミー電極の例を示す図である。
図10の表示素子は、13本の上側電極(データ電極)D1〜D13と、10本の下側電極(スキャン電極)S1〜S10と、を有する。電極の本数は、適宜設定されるべき事項である。図10の表示素子では、データ電極D13およびスキャン電極S10がダミー電極であり、12本のデータ電極D1〜D12と9本のスキャン電極S1〜S9により形成される108個の画素が表示領域である。
スキャン電極S1〜S10は、コモンドライバ38に接続され、データ電極D1〜D13は、セグメントドライバ39に接続される。コモンドライバ38およびセグメントドライバ39は、スキャン電極S1〜S9とデータ電極D1〜D12により形成される画素を、表示画像に対応した状態にする電圧波形を出力する。一方、コモンドライバ38およびセグメントドライバ39は、スキャン電極S10およびデータ電極D13により形成されるダミー画素を、透明状態(フォーカルコニック状態)にする電圧波形を出力する。言い換えれば、表示する画像データに、ダミー画素部分を黒色表示(透明状態)とするための固定画像データを付加し、10×13画素の表示を行う制御信号をコモンドライバ38およびセグメントドライバ39へ供給する。これにより、画像の表示とダミー画素の透明化を同時に行うことができる。
ダミー画素の駆動(書き込み)は、画像書換え毎に行ってもよいが、特定のタイミングでのみで行い、それ以後書換えを行わずにその状態を維持してもよい。特定タイミングでダミー画素の駆動を行う方法としては、マルチディスプレイ装置の電源オン(ON)時に行う方法、ダミー画素の駆動後に一定時間(例えば1時間)経過後の最も早い書換え時に行う方法、一定以上の温度変化があったときに行う方法がある。あるいは、これらの方法を任意に組み合わせで行うことができる。
以上のように、上側に重ねられる表示素子10の重ねられる縁部のうち、下側の表示領域に重なる部分は、基板21および23、シール材26、層53およびダミー画素の液晶層22は、すべて透明状態になる。これにより、観察側から下側の表示素子10の表示領域を見ることができる。本実施形態では、上側と下側の表示素子の表示領域は、表示素子に垂直な方向から見た時に、上側と下側の表示素子の表示領域の端部の画素が、他の部分の画素と同じピッチで、一直線上に配置される。これにより、隣接する2枚の表示素子の表示領域が、継ぎ目なく1つの連続した表示領域のように見える。これは、4枚の表示素子が重ねられる部分でも同様である。ただし、複数枚の表示素子の接続ではある程度の接続位置の誤差は避けられないので、ある程度の誤差がある場合も、2枚の表示素子の表示領域が隣接しているという範囲に入るものとする。
重ねられる2枚の表示素子10は、下側の表示素子の上側基板21と、下側の表示素子の光吸収層27および透明材料層53との重なり部分に、透明な接着剤を塗布して硬化させることにより行う。
本実施形態では、各表示素子は、2枚のフィルム基板で表示材料をサンドイッチした構造を有すると共に、2枚のフィルム基板の一部が接着性樹脂構造体で接着され、セルギャップを保持している。本実施形態では、厚さが一般的なガラス基板の1/5〜1/10である薄いフィルム基板を使用しているため、表示素子の重なり部の段差を緩和するために、段差に沿って撓ませることができる。また、フィルム基板を用いることにより、段差部に部分的な圧力がかかっても割れることが無い。ただし、厚さを考慮する必要が無く、段差に沿って撓ませることがない構造を使用する場合には、ガラス基板等を使用してもよい。
上記のように、本実施形態のマルチディスプレイ素子では、継ぎ目部分を狭くできるので、表示画像における継ぎ目部分による画像の不自然なつながりを低減できる。
図11は、継ぎ目部分の影響を説明する図であり、4枚の表示素子を2×2で連結したマルチディスプレイ素子で、1画面の画像をそのまま4分割しての4枚の表示素子に表示する例を示す。
本実施形態のマルチディスプレイ素子のように、継ぎ目部分が無いかまたは狭い場合、図11の(A)に示すように、隣接する2枚の表示素子に跨って伸びる直線は、継ぎ目なしに直線として表示され、表示に不自然さは発生しない。
これに対して、図11の(B)に示すように、継ぎ目Zがある場合には、隣接する2枚の表示素子に跨って伸びる直線は、継ぎ目部分で段差があるように表示され、表示に不自然さが発生する。
マルチディスプレイ装置は、大画面のディスプレイであり、各種の用途や設置場所で使用され、しばしば観察者の視点よりも高い位置に設置されることがある。
図12は、仰角がほぼゼロから大きな仰角になる位置に、マルチディスプレイ装置を設置する例を示す図である。マルチディスプレイ装置の下側の重なり部分に対する観察者の仰角はほぼゼロであるが、マルチディスプレイ装置の上側の重なり部分に対する観察者の仰角は大きくなる。仰角がほぼゼロの場合には、表示画面に垂直な方向から見た時に、2枚の表示素子の表示領域が隣接するように連結することが望ましい。これに対して、仰角が大きくなる重なり部分では、観察者の視点の仰角も考慮して、観察者から見たときに、隣接する表意素子の表示領域が隣接するように連結することが望ましい。
これは、仰角に限らず、俯角および側方に対する視角についても同様である。
図13は、2枚の表示素子10の重ね合わせ部分と観察者の視点との関係を説明する図である。
図13の(A)に示すように、観察者の、2枚の表示素子10の重ね合わせ部分に対する視点がある角度(視角)を有している場合を考える。この場合、図12の(A)に示すように、上側の表示素子10の表示領域の端P1と、下側の表示素子10の表示領域の端P2をずらした方が、2枚の表示素子10の表示領域が等ピッチで隣接しているように見える。
図13の(B)は、画面が垂直方向に設定されたマルチディスプレイ装置で、重ね合わせ部分に対する仰角がゼロの場合を示す。図13の(C)は、(B)と同じマルチディスプレイ装置で、重ね合わせ部分が上部に位置するために、大きな仰角になる場合を示す。このように、同じマルチディスプレイ装置であっても、設置位置の高さがあらかじめ判明しており、重ね合わせ部分に対する仰角が判明している場合には、仰角を考慮して、重ね合わせ部分の位置関係を調整することが望ましい。
図13の(B)では、上側に配置される表示素子を後側に連結したが、図13の(D)および(E)のように、上側に配置される表示素子を前側に連結してもよい。図13の(D)は、仰角がゼロの場合を、図13の(E)は大きな仰角の場合を示す。
図13の(C)と(E)を比較すると、観察者から見た画像の重なり部分の大きさはほぼ同じであるが、マルチディスプレイ素子全体のサイズは図13の(E)の方が若干小さくなる。一方、観察者の位置が上方へ移動したときは、図13の(E)の方が、画像の欠落部が発生しにくい。
このように、マルチディスプレイ素子の設置場所等から重ね合わせ部分に対する最適な視角を決定し、それに応じて重ね合わせ部分での位置関係を調整することが望ましい。これは、横方向についても同様である。
次に、複数の表示素子の連結(組立)方法について説明する。
例えば、図1のマルチディスプレイ素子を連結する場合、表示素子10Aaに対して表示素子10Abを、各表示素子に設けられた位置合わせマーク(図示せず)を用いて位置合わせした状態で、透明な接着剤等で連結する。接着剤は、重ね合わされる部分に塗布される。次に、表示素子10Aaに対して表示素子10Baを同様の方法で連結する。以下、表示素子10Bb、10Ac、10Bc、10Ca、10Cb、10Ccの順で連結していく。
また、図14に示すように、1行分の枚数(図14では3枚、図1であれば4枚)の表示素子を、各表示素子に設けられた位置合わせマーク(図示せず)を用いて位置合わせした状態で連結して、1行分の表示素子列を製作する。この表示素子列を複数行分製作する。次に、連結した1行分の表示素子列に、次の行の表示素子列を連結する。同様に、先に1列分の表示素子行を製作し、次に横方向へ連結する方法も可能である。
別の組立方法として、表示素子固定台を使用する方法がある。
図15は、表示素子固定台を使用した組立方法を説明する図である。ここでは、9枚の表示素子10を3×3のマトリクス状に連結する。
図15の(A)から(F)に示すように、9枚の表示素子10のフレキシブル回路基板29の位置に対応して設けられた配線穴62を有する表示素子固定台61を準備する。表示素子固定台61は、アルミニューム、銅、マグネシウム、ステンレス等の金属、またはそれらの合金で製作する。さらに、表示素子固定台61は、ポリカーボネート、アクリル、ABS等のプラスチック、ガラス繊維強化エポキシ、カーボン繊維が織り込まれたカーボン樹脂、ガラスやセラミック等の材料で製作してもよい。できれば、表示素子固定台61の材料は、表示素子10の構成材料と線膨張係数が、ほぼ同じ材料を使用することが望ましい。
図15の(A)に示すように、左下に配置される表示素子10を、表示素子に設けられた複数の位置合わせマーク(図示せず)と、表示素子固定台61に設けられた複数の位置合わせマーク(図示せず)をそれぞれ合わせて位置合わせする。この状態で、表示素子10を、接着剤、粘着テープ等で表示素子固定台61に固定する。この時、表示素子10に接続されたフレキシブル回路基板29は、対応する配線穴62を通して、表示素子固定台61の背面に伸ばされる。
次に、図15の(B)に示すように、中央下に配置される表示素子10を、表示素子に設けられた複数の位置合わせマークと、表示素子固定台61に設けられた複数の位置合わせマークをそれぞれ合わせて位置合わせし、表示素子固定台61に固定する。この時、既に表示素子固定台61に固定されている左下に配置される表示素子10との位置関係を、図7で説明したように調整してもよい。また、下中央に配置される表示素子10と左下に配置される表示素子10の重なり部分を透明な接着剤で接着するようにしてもよい。
さらに、図15の(C)に示すように、右下に配置される表示素子10を、同様の方法で表示素子固定台61に固定する。以下、図15の(D)、(E)および(F)のように、2行目の3枚の表示素子を順次固定し、さらに2行目の3枚の表示素子を順次固定する。
以上のようにして9枚の表示素子10を表示素子固定台61に固定した後、9枚の回路基板15を表示素子固定台61の背面に固定し、表示素子固定台61の背面に伸ばされたフレキシブル回路基板29を対応する回路基板15に接続する。さらに、全体制御部12と9枚の回路基板15に設けられた個別駆動制御部13とを接続する。
上記の実施形態のマルチディスプレイ装置では、表示素子10として、反射型の単色(モノクロ)コレステリック液晶表示素子を使用したが、実施形態はこれに限定されず、他の種類の表示素子を使用することも可能である。例えば、反射型のカラーコレステリック液晶表示素子を使用することも可能である。以下、反射型のカラーコレステリック液晶表示素子について説明する。
図16は、コレステリック液晶を用いたフルカラー表示が可能な液晶表示素子10Cの断面構成を模式的に示している。液晶表示素子10Cは、観察側から順に、青色(B)表示素子10Bと、緑色(G)表示素子10Gと、赤色(R)表示素子10Rと、を積層した構造を有しており、さらに赤色(R)表示素子10Rの下に光吸収層27が形成されている。図16において、表示素子10Bの上側基板が表示面であり、外光は表示素子10Bの上側基板の上方から表示面に向かって入射するようになっている。また、光吸収層27が背面側である。
表示素子10B、10Gおよび10Rは、図4で説明したコレステリック液晶表示素子10と同様の構成を有し、プレーナ状態時の分光反射特性が異なる。表示素子10Bは反射光の中心は長が青色(約480nm)になるように液晶材料およびカイラル材が選択され、カライル剤の含有率が決定されている。同様に、表示素子10Gは反射光の中心は長が緑色(約550nm)に、表示素子10Rは反射光の中心は長が赤色(約630nm)に、それぞれ設定されている。
図17は、表示素子10B、10Gおよび10Rのプレーナ状態での反射スペクトルの一例を示している。横軸は、反射光の波長(nm)を表し、縦軸は、反射率(白色板比;%)を表している。図17において、表示素子10Bの反射スペクトルは図中の曲線Bで示されている。同様に、表示素子10Gの反射スペクトルは曲線Gで示され、表示素子10Rの反射スペクトルは曲線Rで示されている。
図17に示すように、表示素子10B、10Gおよび10Rのプレーナ状態での反射スペクトルの中心波長は、この順に長くなるので、コレステリック液晶の螺旋ピッチは、表示素子10B、10G、10Rの順に長くなる。このため、表示素子10B、10Gおよび10Rのコレステリック液晶のカイラル材の含有率は、表示素子10B、10Gおよび10Rの順に低くする。
さらに、一般に、反射波長が短くなるほど、液晶分子を強く捻って螺旋ピッチを短くするのでコレステリック液晶中のカイラル材の含有率は高くなる。また、一般に、カイラル材の含有率が高くなるほど駆動電圧が高くなる傾向がある。また、反射帯域幅Δλはコレステリック液晶の屈折率異方性Δnが大きくなるに従って大きくなる。
上記のカラーコレステリック液晶表示素子10Cを駆動する個別駆動制御部13は、図5に示した個別駆動制御部を3組使用することで実現できる。この場合、セグメントドライバ39以外は、共通化することが可能である。
カラーコレステリック液晶表示素子10Cは、3枚の液晶表示素子を積層しているため、単色の素子に比べて約3倍の厚さを有することになるが、薄く且つ可撓性のあるフィルム基板を使用する場合には、連結する上で特に問題は生じない。
図1に示した構成では、全体制御部12と各個別表示装置の個別駆動制御部との間の分割画像データの送信は、全体制御部12と各個別駆動制御部との間にそれぞれ設けた複数の通信経路13で行った。これにより、各個別表示装置での描画は、ほぼ並列に行うことができる。しかし、通信経路13を連結する表示素子の枚数分も受けるとハードウエアが大きくなるという問題が生じる。そこで、全体制御部12と複数の個別駆動制御部をデータ通信バスで接続し、複数の個別駆動制御部に分割画像データを順次送信するようにしてもよい。この場合、複数の個別表示装置は、全ての個別駆動制御部が分割画像データの受信を完了した後同時に描画を開始するか、対応する分割画像データの受信を完了すると順次描画を開始する。そのため、全体制御部12からの分割画像データの送信開始から、マルチディスプレイ装置での描画完了までの時間が増加し、遅れが生じる。しかし、分割画像データの通信に要する時間が1枚の表示素子の描画に要する時間より十分に短く、特に全ての分割画像データの通信に要する時間が1枚の表示素子の描画に要する時間より短ければ、この遅れは実用上の問題にはならない。
以上、実施形態を説明したが、ここに記載したすべての例や条件は、発明および技術に適用する発明の概念の理解を助ける目的で記載されたものである。特に、記載された例や条件は発明の範囲を制限することを意図するものではなく、明細書のそのような例の構成は発明の利点および欠点を示すものではない。発明の実施形態を詳細に記載したが、各種の変更、置き換え、変形が発明の精神および範囲を逸脱することなく行えることが理解されるべきである。
以下、実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
連結した複数の表示素子を備え、前記複数の表示素子が各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成するマルチディスプレイ素子であって、
前記複数の表示素子は、前記隣接する前記表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する前記表示素子の縁部が重なって連結されていることを特徴とするマルチディスプレイ素子。
(付記2)
前記複数の表示素子は、可撓性を有する付記1記載のマルチディスプレイ素子。
(付記3)
前記複数の表示素子は、反射型表示素子である付記1または2記載のマルチディスプレイ素子。
(付記4)
観察側から見て、隣接する前記表示素子の上側に重ねられる前記表示素子の縁部は、透明である付記1から3のいずれか1項記載のマルチディスプレイ素子。
(付記5)
前記表示素子は、2枚のフィルム基板と、前記2枚のフィルム基板上に形成された複数の透明電極と、前記2枚のフィルム基板の間隔を規定する接着性樹脂構造体と、前記2枚のフィルム基板間に充填された表示材料と、を備える付記1から4のいずれか1項記載のマルチディスプレイ素子。
(付記6)
前記表示素子は、前記表示領域を囲むように前記2枚のフィルム基板間に設けられたシール材を備え、観察側から見て前記表示素子の上側に重ねられる前記表示素子の縁部は、前記シール材の部分で切断されている付記5記載のマルチディスプレイ素子。
(付記7)
前記複数の透明電極は、観察側から見て前記表示素子の上側に重ねられる前記表示素子の縁部の前記シール材と前記表示領域の間の少なくとも一部に形成され、表示に関係しないダミー電極を含む付記6記載のマルチディスプレイ素子。
(付記8)
前記表示素子は、観察側から見て前記表示素子の下側に重ねられる前記表示素子の縁部の前記シール材と前記表示領域の間に、前記2枚のフィルム基板が接着されていないバッファ部を備える付記5から7のいずれか1項記載のマルチディスプレイ素子。
(付記9)
前記表示素子は、
前記複数の透明電極に接続するように、観察側から見て前記表示素子の下側に重ねられる前記表示素子の縁部に接続されたフレキシブル回路基板と、
前記フレキシブル回路基板に接続された駆動回路基板と、を備え、
前記フレキシブル回路基板は、
前記駆動回路基板は、面積の大部分が、観察側から見て前記表示素子の前記表示領域の背面に配置される付記5から8のいずれか記載のマルチディスプレイ素子。
(付記10)
前記複数の表示素子は、組立基板上に接着され、
前記組立基板は、前記フレキシブル回路基板に対応して設けられた配線用穴を備え、
前記フレキシブル回路基板は、前記配線用穴を通過するように配置される付記9記載のマルチディスプレイ素子。
(付記11)
前記複数の表示素子は、コレステリック液晶表示素子である付記1から10のいずれか1項記載のマルチディスプレイ素子。
(付記12)
連結した複数の表示素子を備え、前記複数の表示素子が各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成するマルチディスプレイ素子と、
前記マルチディスプレイ素子の表示を制御する全体制御部と、を備えるマルチディスプレイ装置であって、
前記複数の表示素子は、前記隣接する前記表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する前記表示素子の縁部が重なって連結されており、
前記全体制御部は、表示する全体画像を、前記複数の表示素子の表示領域に対応して分割し、分割した画像に対応する分割画像データを、対応する前記複数の表示素子にそれぞれ表示するように制御することを特徴とするマルチディスプレイ装置。
(付記13)
前記複数の表示素子は、送信された前記分割画像データを、並列に表示する付記12記載のマルチディスプレイ装置。
(付記14)
連結した複数の表示素子を備え、前記複数の表示素子が各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成し、前記複数の表示素子は、前記隣接する前記表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する前記表示素子の縁部が重なって連結されており、観察側から見て、隣接する前記表示素子の上側に重ねられる前記表示素子の縁部は、透明であり、前記表示素子は、2枚のフィルム基板と、前記2枚のフィルム基板上に形成された複数の透明電極と、前記2枚のフィルム基板の間隔を規定する接着性樹脂構造体と、前記2枚のフィルム基板間に充填された表示材料と、を備え、前記表示素子は、前記表示領域を囲むように前記2枚のフィルム基板間に設けられたシール材を備え、観察側から見て前記表示素子の上側に重ねられる前記表示素子の縁部は、前記シール材の部分で切断されており、前記複数の透明電極は、観察側から見て前記表示素子の上側に重ねられる前記表示素子の縁部の前記シール材と前記表示領域の間の少なくとも一部に形成され、表示に関係しないダミー電極を含むマルチディスプレイ素子の駆動方法であって、
表示時には、前記ダミー電極に、前記表示材料を透過状態にする信号を印加することを特徴とするマルチディスプレイ素子の駆動方法。
10 表示素子
11 マルチディスプレイ素子
12 全体制御部
13 通信経路
21 上側基板
22 液晶層
23 下側基板
24 上側電極
25 下側電極
26 シール材
27 光吸収層
37 制御回路
38 コモンドライバ
39 セグメントドライバ

Claims (7)

  1. 連結した複数の表示素子を備え、前記複数の表示素子が各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成するマルチディスプレイ素子であって、
    前記複数の表示素子は、前記隣接する前記表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する前記表示素子の縁部が重なって連結されていることを特徴とするマルチディスプレイ素子。
  2. 前記複数の表示素子は、可撓性を有する請求項1記載のマルチディスプレイ素子。
  3. 前記複数の表示素子は、反射型表示素子である請求項1または2記載のマルチディスプレイ素子。
  4. 観察側から見て、隣接する前記表示素子の上側に重ねられる前記表示素子の縁部は、透明である請求項1から3のいずれか1項記載のマルチディスプレイ素子。
  5. 前記表示素子は、2枚のフィルム基板と、前記2枚のフィルム基板上に形成された複数の透明電極と、前記2枚のフィルム基板の間隔を規定する接着性樹脂構造体と、前記2枚のフィルム基板間に充填された表示材料と、を備える請求項1から4のいずれか1項記載のマルチディスプレイ素子。
  6. 連結した複数の表示素子を備え、前記複数の表示素子が各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成するマルチディスプレイ素子と、
    前記マルチディスプレイ素子の表示を制御する全体制御部と、を備えるマルチディスプレイ装置であって、
    前記複数の表示素子は、前記隣接する前記表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する前記表示素子の縁部が重なって連結されており、
    前記全体制御部は、表示する全体画像を、前記複数の表示素子の表示領域に対応して分割し、分割した画像に対応する分割画像データを、対応する前記複数の表示素子にそれぞれ表示するように制御することを特徴とするマルチディスプレイ装置。
  7. 連結した複数の表示素子を備え、前記複数の表示素子が各表示素子の表示画面より大きな大表示画面を形成し、前記複数の表示素子は、前記隣接する前記表示素子の表示領域が隣接するように、隣接する前記表示素子の縁部が重なって連結されており、観察側から見て、隣接する前記表示素子の上側に重ねられる前記表示素子の縁部は、透明であり、前記表示素子は、2枚のフィルム基板と、前記2枚のフィルム基板上に形成された複数の透明電極と、前記2枚のフィルム基板の間隔を規定する接着性樹脂構造体と、前記2枚のフィルム基板間に充填された表示材料と、を備え、前記表示素子は、前記表示領域を囲むように前記2枚のフィルム基板間に設けられたシール材を備え、観察側から見て前記表示素子の上側に重ねられる前記表示素子の縁部は、前記シール材の部分で切断されており、前記複数の透明電極は、観察側から見て前記表示素子の上側に重ねられる前記表示素子の縁部の前記シール材と前記表示領域の間の少なくとも一部に形成され、表示に関係しないダミー電極を含むマルチディスプレイ素子の駆動方法であって、
    表示時には、前記ダミー電極に、前記表示材料を透過状態にする信号を印加することを特徴とするマルチディスプレイ素子の駆動方法。
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