JP2013156202A - 二次電池の残容量算出方法及びパック電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数直列に接続された二次電池の放電が進行して残容量(RC)又は相対残容量(RSOC)が一定の小さな容量以下になった場合であっても、適宜放電を継続することが可能な二次電池の残容量算出方法及びパック電池を提供する。
【解決手段】直列接続された3つの電池ブロック夫々のFCCを、それ自体公知の方法によって算出(学習)する一方で、各電池ブロックのOCVを検出し、検出したOCVを、電池ブロックのOCVとRSOCとの関係を示す図3の放電特性に照らして各電池ブロックのRSOCを算出する。そして、算出したRSOCに夫々の電池ブロックのFCCを乗じて各電池ブロックのRCを算出し、算出したRCのうち最小のRCを、二次電池全体の残容量とする。
【選択図】図3
【解決手段】直列接続された3つの電池ブロック夫々のFCCを、それ自体公知の方法によって算出(学習)する一方で、各電池ブロックのOCVを検出し、検出したOCVを、電池ブロックのOCVとRSOCとの関係を示す図3の放電特性に照らして各電池ブロックのRSOCを算出する。そして、算出したRSOCに夫々の電池ブロックのFCCを乗じて各電池ブロックのRCを算出し、算出したRCのうち最小のRCを、二次電池全体の残容量とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、複数直列に接続された二次電池の開放電圧(開放端子電圧、無負荷電圧)に基づいて残容量を算出する二次電池の残容量算出方法、及びこの残容量算出方法を実行して残容量のデータを生成するパック電池に関する。
従来、パーソナルコンピュータ(PC)等の電子機器に搭載される二次電池の残容量(RC=Remaining Capacity )は、満充電容量(FCC=Full Charge Capacity )即ち満充電状態における二次電池の電気量(電流値×時間)又は電力量(電力値×時間)の夫々に対して、充電/放電電流又は充電/放電電力の積算値(以下、充放電量という)を加算/減算して算出されている。いわゆる残容量は、FCCに対する相対残容量(RSOC=Relative State Of Charge )として表されることもある。このようにRCの算出の元になるFCCは、二次電池の使用に伴う劣化に応じて減少するにも関わらず、二次電池の実際の使用状態において満充電状態(以下、単に満充電ともいう)から放電終止状態になるまで放電(又は放電終止状態から満充電状態になるまで充電)されることが殆どないため、正確なFCCを算出する機会に乏しいのが実情である。
そこで、二次電池の電池電圧が所定のRSOCに対応する低電圧(RSOCがN%であることを示す既知の電圧;Nは整数)より低下した場合に、RSOCをN%に補正する技術(例えば、特許文献1参照)を利用して、満充電のときから上記既知の電圧を検出するまでに積算した「放電量−充電量」を「1−N/100」で除して得た容量を、二次電池のFCCとして学習する方法が用いられている。
また特許文献2では、二次電池の充電中に充電を中断して検出した開放端子電圧(以下、開放電圧という)と、その後、満充電まで再充電した期間中の充電量と、満充電後に検出した開放電圧とに基づいて二次電池のFCCを算出(学習)する技術が開示されている。また、特許文献3では、第1及び第2時点における二次電池の無負荷電圧(開放電圧)から算出したRSOCの変化量と、第1及び第2時点の間における充放電量の変化量とから、二次電池のFCCを算出(学習)する技術が開示されている。このようにして算出(学習)したFCCを、算出(若しくは検出)したRSOCに掛けてRCが算出され、更に、RCを算出したときからの充放電量をRCに加算/減算することによって新たなRCが算出される。
ところで、定電流・定電圧充電によって充電される二次電池は、例えば電圧が最大の電池セルの電池電圧が満充電の検出開始電圧以上、且つ充電電流が所定値以下の状態が一定時間以上継続したときに満充電と判定される。この判定の間に電圧が最大の電池セルの電池電圧が満充電の検出電圧より高くなった場合は、その時点で満充電と判定される。
しかしながら、二次電池が複数直列に接続されている場合、充電前の各二次電池の自己放電量のばらつき等の理由により、何れかの二次電池の電池電圧が満充電の判定電圧より高くなっても、他の二次電池は実際には満充電に至っていないのが普通である。そして、その後の放電の際には、充電された充電量が小さい前記他の二次電池の電池電圧が先に低下する。このため、前記他の二次電池の低電圧が検出されてRSOCが補正される時になって初めて、二次電池全体のRC又はRSOCの値が、PCをハイバネーション(メモリ内容が保存される休止状態)に移行させることができない値にまで低下したことが検出されるという問題があった。また、各二次電池の自己放電量にばらつきがない場合であっても、劣化等のばらつきにより各二次電池が充放電可能な容量に差がある場合は、同様の問題が起こり得た。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数直列に接続された二次電池の放電が進行して残容量(RC)又は相対残容量(RSOC)が一定の小さな容量以下になった場合であっても、適宜放電を継続することが可能な二次電池の残容量算出方法及びパック電池を提供することにある。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、直列接続された複数の二次電池の満充電容量を算出し、算出した満充電容量に基づいて前記複数の二次電池の残容量を算出する方法において、二次電池毎に満充電容量を算出し、各二次電池の開放電圧を検出し、前記二次電池の開放電圧と満充電容量に対する相対残容量との関係を示す放電特性、及び検出した開放電圧に基づいて、夫々の二次電池の相対残容量を算出し、算出した相対残容量に夫々の二次電池の満充電容量を乗ずることにより、各二次電池の残容量を算出し、算出した残容量のうち、最も小さい残容量を前記複数の二次電池の残容量とすることを特徴とする。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、前記二次電池の充電電流及び放電電流が所定電流より小さいか否かを時系列的に判定し、小さいと判定する状態が所定時間以上継続するか否かを判定し、継続すると判定した場合、各二次電池の開放電圧を検出することを特徴とする。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、算出した残容量のうち、最も小さい残容量を有する二次電池を特定し、特定した二次電池を識別する情報を記憶し、記憶した情報によって識別される二次電池の残容量を、前記複数の二次電池の残容量とすることを特徴とする。
本発明に係る二次電池の残容量算出方法は、前記二次電池が満充電状態にあるか否かを判定し、満充電状態にあると判定した後に、前記二次電池を識別する情報を更新することを特徴とする。
本発明に係るパック電池は、直列接続された複数の二次電池と、該二次電池の満充電容量を算出する第1算出手段と、算出した満充電容量に基づいて前記複数の二次電池の残容量のデータを生成する生成手段とを備えるパック電池において、前記第1算出手段は、二次電池毎に満充電容量を検出するようにしてあり、各二次電池の開放電圧を検出する検出手段と、前記二次電池の開放電圧と満充電容量に対する相対残容量との関係を示す放電特性、及び前記検出手段が検出した開放電圧に基づいて、夫々の二次電池の相対残容量を算出する第2算出手段と、該第2算出手段が算出した相対残容量に夫々の二次電池の満充電容量を乗ずることにより、各二次電池の残容量を算出する第3算出手段とを備え、前記生成手段は、前記第3算出手段が算出した残容量のうち、最も小さい残容量のデータを生成するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係るパック電池は、前記二次電池の充電電流及び放電電流が所定電流より小さいか否かを時系列的に判定する手段と、該手段が小さいと判定する状態が所定時間以上継続するか否かを判定する第1判定手段とを備え、前記検出手段は、前記第1判定手段が継続すると判定した場合、各二次電池の開放電圧を検出するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係るパック電池は、前記第3算出手段が算出した残容量のうち、最も小さい残容量を有する二次電池を特定する手段と、該手段が特定した二次電池を識別する情報を記憶する記憶手段とを備え、前記生成手段は、前記記憶手段が記憶した情報によって識別される二次電池の残容量のデータを生成するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係るパック電池は、前記二次電池が満充電状態にあるか否かを判定する第2判定手段を備え、前記記憶手段は、前記第2判定手段が満充電状態にあると判定した場合、前記二次電池を識別する情報を更新するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、直列接続された複数の二次電池夫々の満充電容量(FCC)を、それ自体公知の方法(例えば、任意の2つの時点におけるRSOCの変化量と前記2つの時点間での充放電量の変化量とに基づいて、二次電池のFCCを学習する技術;特許文献2に詳しい)によって算出する一方で、各二次電池の開放電圧(OCV)を検出し、検出したOCVを、二次電池のOCVとRSOCとの関係を示す放電特性に照らして各二次電池のRSOCを算出する。そして、算出したRSOCに夫々の二次電池のFCCを乗じて各二次電池のRCを算出し、算出したRCのうち最小のRCを、複数の二次電池全体の残容量とする。
これにより、直列に接続された複数の二次電池のRCを各別に算出し、算出したRCのうちの最小のRCによって複数の二次電池全体の残容量を代表させる。このため、自己放電量が他の二次電池より大きい(又は充放電可能な容量が他の二次電池より小さい)一の二次電池が、放電終止電圧より高い低電圧の状態になる前に、実際に放電終止の状態となるまでの適量の放電量が担保された上で、二次電池全体について適当に小さな残容量が算出される。
これにより、直列に接続された複数の二次電池のRCを各別に算出し、算出したRCのうちの最小のRCによって複数の二次電池全体の残容量を代表させる。このため、自己放電量が他の二次電池より大きい(又は充放電可能な容量が他の二次電池より小さい)一の二次電池が、放電終止電圧より高い低電圧の状態になる前に、実際に放電終止の状態となるまでの適量の放電量が担保された上で、二次電池全体について適当に小さな残容量が算出される。
本発明にあっては、時系列的に検出した二次電池の充電電流及び放電電流(以下、充放電電流ともいう)が所定電流より小さい状態、つまり充放電が行われていない状態が所定時間以上継続する場合に、各二次電池の開放電圧を検出する。
これにより、二次電池に対する充電及び放電の影響が取り除かれた状態で、開放電圧がより正確に検出される。
これにより、二次電池に対する充電及び放電の影響が取り除かれた状態で、開放電圧がより正確に検出される。
本発明にあっては、一旦RCが最小と特定された二次電池はRCが最小であり続ける蓋然性が高いため、各別に算出した二次電池のRCのうちで最も小さいRCを有する二次電池を特定するための情報を記憶しておき、記憶した情報によって識別される二次電池のRCを、複数の二次電池全体の残容量とする。
これにより、前記情報が更新されるまで、複数の二次電池全体の残容量を決定付ける二次電池が固定されるため、残容量が不連続に変化することが防止される。また、前記情報が更新される間に、前回更新された情報によって特定される二次電池のRCから充放電量を加算/減算することにより、新たな残容量を適時算出することができる。
これにより、前記情報が更新されるまで、複数の二次電池全体の残容量を決定付ける二次電池が固定されるため、残容量が不連続に変化することが防止される。また、前記情報が更新される間に、前回更新された情報によって特定される二次電池のRCから充放電量を加算/減算することにより、新たな残容量を適時算出することができる。
本発明にあっては、最も電池電圧が高い二次電池が満充電状態となった後に、RCが最小の二次電池を特定する情報を更新する。
これにより、RCの差が最も顕著に現れる電圧状態にて、RCが最小の二次電池が適切に特定される。また、残容量が不連続に変化する可能性のあるポイントが、満充電状態の検出後に特定される。
これにより、RCの差が最も顕著に現れる電圧状態にて、RCが最小の二次電池が適切に特定される。また、残容量が不連続に変化する可能性のあるポイントが、満充電状態の検出後に特定される。
本発明によれば、直列に接続された二次電池のRCを各別に算出し、算出したRCのうちの最小のRCによって複数の二次電池全体の残容量を代表させるため、一の二次電池が放電終止電圧より高い低電圧の状態になる前に、実際に放電終止の状態となるまでの適量の放電量が担保された上で、二次電池全体について適当に小さな残容量が算出される。
従って、複数直列に接続された二次電池の放電が進行して残容量(RC)又は相対残容量(RSOC)が一定の小さな容量以下になった場合であっても、適宜放電を継続することが可能となる。
また、二次電池の電池電圧が低下して所定のRSOCに対応する低電圧に近づいたときに、所定のRSOCより大きいRSOCが急に補正されて、数値が大きく異なる所定のRSOCに低下するのを防止することが可能となる。
従って、複数直列に接続された二次電池の放電が進行して残容量(RC)又は相対残容量(RSOC)が一定の小さな容量以下になった場合であっても、適宜放電を継続することが可能となる。
また、二次電池の電池電圧が低下して所定のRSOCに対応する低電圧に近づいたときに、所定のRSOCより大きいRSOCが急に補正されて、数値が大きく異なる所定のRSOCに低下するのを防止することが可能となる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明に係るパック電池の構成例を示すブロック図である。図中10はパック電池であり、パック電池10は、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯端末等の電気機器20に着脱可能に装着される。パック電池10は、例えばリチウムイオン電池からなる電池セル111,112,113,121,122,123,131,132,133を3個ずつ順に並列接続してなる電池ブロック11,12,13を、この順番に直列接続してなる二次電池1を備える。二次電池1は、電池ブロック13の正極及び電池ブロック11の負極が夫々正極端子及び負極端子となるようにしてある。
図1は、本発明に係るパック電池の構成例を示すブロック図である。図中10はパック電池であり、パック電池10は、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯端末等の電気機器20に着脱可能に装着される。パック電池10は、例えばリチウムイオン電池からなる電池セル111,112,113,121,122,123,131,132,133を3個ずつ順に並列接続してなる電池ブロック11,12,13を、この順番に直列接続してなる二次電池1を備える。二次電池1は、電池ブロック13の正極及び電池ブロック11の負極が夫々正極端子及び負極端子となるようにしてある。
電池ブロック11,12,13の電圧は、夫々独立してA/D変換部4のアナログ入力端子に与えられ、デジタルの電圧値に変換されてA/D変換部4のデジタル出力端子から、マイクロコンピュータからなる制御部5に与えられる。A/D変換部4のアナログ入力端子には、二次電池1に密接して配置されており、サーミスタを含む回路によって二次電池1の電池温度を検出する温度検出器3の検出出力と、二次電池1の負極端子側の充放電路に介装されており、二次電池1の充電電流及び放電電流を検出する抵抗器からなる電流検出器2の検出出力とが与えられている。これらの検出出力は、デジタルの検出値に変換されてA/D変換部4のデジタル出力端子から制御部5に与えられる。
二次電池1の正極端子側の充放電路には、充電電流及び放電電流を夫々遮断するPチャネル型のMOSFET71,72からなる遮断器7が介装されている。MOSFET71,72は、ドレイン電極同士を突き合わせて直列に接続してある。MOSFET71,72夫々のドレイン電極及びソース電極間に並列接続されているダイオードは、寄生ダイオード(ボディダイオード)である。MOSFET71,72は、Nチャネル型であってもよい。
制御部5は、CPU51を有し、CPU51は、プログラム等の情報を記憶するROM52、一時的に発生した情報を記憶するRAM53、各種時間を並列的に計時するタイマ54、及びパック電池10内の各部に対して入出力を行うI/Oポート55と互いにバス接続されている。I/Oポート55は、A/D変換部4のデジタル出力端子、MOSFET71,72夫々のゲート電極、及び通信部9に接続されている。通信部9は、電気機器20が有する制御・電源部(充電部)21と通信する。ROM52は、フラッシュメモリからなる不揮発性メモリである。ROM52には、プログラムの他に、例えば満充電容量の学習値(学習容量)、及び充電電流の初期値(即ち設定電流)が記憶される。
CPU51は、ROM52に予め格納されている制御プログラムに従って、演算及び入出力等の処理を実行する。例えば、CPU51は、250ms周期で電池ブロック11,12,13の電圧値と、二次電池1の充放電電流の検出値とを取り込み、取り込んだ電圧値及び検出値に基づいて二次電池1の充電電流若しくは充電電力又は放電電流若しくは放電電力を積算し、積算によって算出した充電量又は放電量をRAM53に記憶する。充放電電流,充放電電力を夫々積算した場合の充放電量の単位は、Ah,Whとなる。電圧値及び充放電電流の検出値の取り込み周期は250msに限定されない。CPU51は、また、残容量、相対残容量、充電電流等のデータを生成し、生成したデータを通信部9を介して電気機器20に送信する。
遮断器7は、通常の充放電時にI/Oポート55からMOSFET71,72のゲート電極にL(ロウ)レベルのオン信号が与えられることにより、MOSFET71,72夫々のドレイン電極及びソース電極間が導通するようになっている。二次電池1の充電電流を遮断する場合、I/Oポート55からMOSFET71のゲート電極にH(ハイ)レベルのオフ信号が与えられることにより、MOSFET71のドレイン電極及びソース電極間の導通が遮断される。同様に二次電池1の放電電流を遮断する場合、I/Oポート55からMOSFET72のゲート電極にH(ハイ)レベルのオフ信号が与えられることにより、MOSFET72のドレイン電極及びソース電極間の導通が遮断される。MOSFET71,72をNチャネル型とした場合は、上記のL/Hレベルを反転させたH/Lレベルのオン信号/オフ信号をゲート電極に与えればよい。二次電池1が適当に充電された状態にある場合、遮断器7のMOSFET71,72は共にオンしており、二次電池1は放電及び充電が可能な状態となっている。
電気機器20は、制御・電源部21に接続された端末部22を備える。制御・電源部21は、図示しない商用電源より電力を供給されて端末部22を駆動すると共に、二次電池1の充放電路に充電電流を供給する。制御・電源部21は、また、商用電源から電力の供給が絶たれた場合、二次電池1の充放電路から供給される放電電流により、端末部22を駆動する。制御・電源部21が充電する二次電池1がリチウムイオン電池の場合は、例えば、定電流(MAX電流0.5〜1C程度)・定電圧(MAX4.2〜4.4V/電池セル程度)にて充電が行われる。電圧が最大の電池ブロックの電池電圧が満充電検出開始電圧以上、且つ充電電流が所定値以下の状態が一定時間以上継続したときに、CPU51が、二次電池1が満充電状態にある(以下、単に満充電ともいう)と判定する。また例えば、電圧が最大の電池ブロックにおいて、電池電圧が一定電圧以上となったときに一定期間(例えば、60分、または、15分〜90分)だけMOSFET71をオフさせて開放電圧(OCV=Open Circuit Voltage )を検出し、検出した開放電圧が一定電圧以上である場合、満充電と判定するようにしてもよい。開放電圧による満充電の判定に代えて、充電中の電圧が最大の電池ブロックで電池電圧が所定電圧以上である場合に、満充電と判定するようにしてもよい。
制御・電源部21及び通信部9間では、制御・電源部21をマスタに、通信部9を含む制御部5をスレーブにしてSMBus(System Management Bus )方式等の通信方式による通信が行われる。SMBus方式の場合、シリアルクロック(SCL)は制御・電源部21から供給され、シリアルデータ(SDA)は制御・電源部21及び通信部9間で双方向に授受される。本実施の形態では、制御・電源部21が通信部9を2秒周期でポーリングして通信部9が送信しようとするデータの内容を読み出す。ポーリング周期の2秒は、制御・電源部21側の設定による。
このポーリングにより、例えば、二次電池1の残容量及び相対残容量のデータが、通信部9を介して制御・電源部21に2秒周期で受け渡され、電気機器20が有する図示しない表示器に相対残容量の値(%)として表示される。また、制御部5にて設定された充電電流の初期値、即ち充電電流のデータは、残容量のデータと同様に通信部9を介して制御・電源部21に送信される。制御・電源部21では、制御部5から送信された充電電流に基づいて、二次電池1を定電流・定電圧充電する。
次に、二次電池1を構成する一の電池ブロックの満充電容量(FCC)を算出(学習)する方法について説明する。
図2は、電池ブロック11,12,13の開放電圧(OCV)と相対残容量(RSOC)との関係を例示する放電特性のグラフである。図中横軸は、満充電容量(FCC)に対する残容量(RC)の比として定義される相対残容量(%)を表し、縦軸は開放電圧(V)を表す。本実施の形態では、電池ブロック11,12,13が満充電状態となる電圧が4.2Vであり、放電終止電圧が3Vである。
図2は、電池ブロック11,12,13の開放電圧(OCV)と相対残容量(RSOC)との関係を例示する放電特性のグラフである。図中横軸は、満充電容量(FCC)に対する残容量(RC)の比として定義される相対残容量(%)を表し、縦軸は開放電圧(V)を表す。本実施の形態では、電池ブロック11,12,13が満充電状態となる電圧が4.2Vであり、放電終止電圧が3Vである。
FCCは、例えば特許文献2に詳しい公知の方法によって算出する。つまり、図2に示すグラフを関数又はテーブルとしてROM52又はRAM53に記憶しておき、任意の2つの時点で検出した一の電池ブロックのOCVを、記憶した関数又はテーブルに適用してRSOCを各別に算出し、算出したRSOCの差分(ΔRSOC)と、前記時点間における残容量の変化量(ΔRC)とを以下の式(1)に適用してFCCを算出する。式(1)による算出を適時繰り返すことにより、FCCを学習することができる。
FCC=ΔRC/(ΔRSOC/100)・・・・・・・・(1)
ここでは、時点1,時点2で検出した一の電池ブロックのOCVをOCV1,OCV2とするとき、図2よりΔRSOCが「RSOC1−RSOC2」として算出される。また、前記時点1,時点2間におけるΔRCは、その間の充放電電流を積算することによって算出される。但し、ここでの充電電流及び放電電流は、互いに符号が異なる値として検出されるものである。
ここでは、時点1,時点2で検出した一の電池ブロックのOCVをOCV1,OCV2とするとき、図2よりΔRSOCが「RSOC1−RSOC2」として算出される。また、前記時点1,時点2間におけるΔRCは、その間の充放電電流を積算することによって算出される。但し、ここでの充電電流及び放電電流は、互いに符号が異なる値として検出されるものである。
次に、各電池ブロック11,12,13について算出(学習)したFCCに基づいて残容量を算出する本発明に係る方法について説明する。
残容量の算出に先立ち、先ず二次電池1の電池ブロック11,12,13のOCVが各別に検出される。この場合、各OCVがより正確に検出されるようにするため、二次電池1が充電も放電もされていない期間が所定時間(例えば1時間)以上継続したときにOCVが検出される。二次電池1が充電も放電もされていないことを確認するには、充放電電流(の絶対値)が所定電流より小さいことを確認すればよい。
残容量の算出に先立ち、先ず二次電池1の電池ブロック11,12,13のOCVが各別に検出される。この場合、各OCVがより正確に検出されるようにするため、二次電池1が充電も放電もされていない期間が所定時間(例えば1時間)以上継続したときにOCVが検出される。二次電池1が充電も放電もされていないことを確認するには、充放電電流(の絶対値)が所定電流より小さいことを確認すればよい。
以上のようにして検出された電池ブロック11,12,13のOCVを、上述のとおりROM52又はRAM53に記憶された関数又はテーブルに適用することにより、電池ブロック11,12,13のRSOCが各別に算出される。算出された各RSOCを、以下の式(2)に適用することにより、電池ブロック11,12,13のRCが各別に算出される。
RC=RSOC×FCC・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
ここでFCCは、式(1)により、各電池ブロック11,12,13について算出(学習)されたものである。
ここでFCCは、式(1)により、各電池ブロック11,12,13について算出(学習)されたものである。
式(2)によって算出された各RCのうち、どのRCに基づいて二次電池1の残容量とするかが問題であるが、本実施の形態にあっては、最も値が小さいRCを二次電池1の残容量とする。そのようにする理由を、次に示す図3を用いて説明する。
図3は、電池ブロック11,12,13の放電に伴うRSOCの変化を説明するための説明図である。図中横軸は相対残容量(%)を表し、縦軸は開放電圧(V)を表す。図3における実線は、図2に示す実線と同様に、電池ブロック11,12,13のOCVとRSOCとの関係を例示するものである。
図3は、電池ブロック11,12,13の放電に伴うRSOCの変化を説明するための説明図である。図中横軸は相対残容量(%)を表し、縦軸は開放電圧(V)を表す。図3における実線は、図2に示す実線と同様に、電池ブロック11,12,13のOCVとRSOCとの関係を例示するものである。
さて、電池ブロック11,12,13で充放電が可能な容量がほぼ揃っている場合であっても、電池ブロック11,12,13間で自己放電量に差が生じる場合がある。例えば、電池ブロック11,13の自己放電量が最小,最大である場合、図3の点A1で示すように電池ブロック11の電池電圧が4.2Vの満充電状態となっても、電池ブロック12,13の電池電圧は、点B1,点C1で示すように4.2Vより低い状態に留まっている。このような場合であっても、二次電池1が満充電状態にあると判定される。
一方、式(1)によって算出された電池ブロック11,12,13夫々のFCCは、電池ブロック11,12,13で充放電が可能な容量が略同一である限り、自己放電量の大小に関わらず略一定となる。そして、二次電池1が満充電状態となったときの残容量を上記FCCとし、そのときからの充放電量をFCCに加算/減算することによって二次電池1の残容量を適時算出するのが従来の方法である。
より具体的な例として、二次電池1が満充電状態となったときの電池ブロック11,12,13のRSOCが100%,96%,92%であり、その後、電池ブロック11のRSOCが11%に低下するまで二次電池1が放電した場合を想定する。電池ブロック11,12,13で充放電が可能な容量は略同一とする。このような場合、電池ブロック11が、図3に示す実線上を点A1から点A2まで移動する間に、電池ブロック12,13は、点B1,C1から夫々点B2,C2まで移動する。点B2,C2におけるRSOCは、7%,3%となる。
一般的には、電池ブロック11,12,13のうち、電圧が最小の電池ブロックの電池電圧が点B2(又は点C2)に対応する電圧まで低下した場合、二次電池1の残容量が7%(又は3%)に補正される。つまり、従来の方法によれば、電池ブロック13の電池電圧が、RSOCの7%(又は3%)に相当する低電圧に到達した場合、電圧が最大の電池ブロック11のRSOCは、満充電状態の100%から放電電流(又は放電電力)分が減算されて11%となるが、二次電池1全体のRSOCとしては、この11%から、急に、数値が大きく異なる7%(又は3%)に補正される。これにより、電池ブロック13による低電圧が検出されたときには、二次電池1全体としての残容量が、既に7%(又は3%)しか残されていないことが示される。
これに対し、本実施の形態では、二次電池1が満充電状態となったときから、電池ブロック13のRCに基づいて二次電池1の残容量が算出されるため、上述のように、それまで11%以上であった残容量が突然7%(又は3%)となることが防止される。また、電池ブロック11,12,13について各別にFCCが算出されるため、電池ブロック11,12,13で充放電が可能な容量に大小の差がある場合であっても、残容量が新たに算出されるときに、RCが最小の電池ブロックのRCに基づいて二次電池1の残容量が算出される。
尚、本実施の形態では、充電も放電もされていない期間が1時間以上継続する場合に、二次電池1の残容量を新たに算出したが、二次電池1が満充電状態にあることを検出した後に限定して、二次電池1の残容量を新たに算出するようにしてもよい。
以下では、上述したパック電池の制御部5の動作を、それを示すフローチャートを用いて説明する。以下に示す処理は、ROM52に予め格納された制御プログラムに従ってCPU51により実行される。
図4,5は、二次電池1の残容量を算出するCPU51の処理手順を示すフローチャートである。図4の処理が起動される周期は、例えば250m秒であるが、これに限定されるものではない。
図4,5は、二次電池1の残容量を算出するCPU51の処理手順を示すフローチャートである。図4の処理が起動される周期は、例えば250m秒であるが、これに限定されるものではない。
図4,5の処理で用いられる計時中フラグ及び満充電フラグは、RAM53に記憶されており、所定の初期化処理にて0にクリアされる。計時中フラグは、既に計時を開始していることを示すフラグであり、満充電フラグは、図4,5とは異なる図示しない処理にて、二次電池1の満充電状態が検出されたことを示すフラグである。その他の演算過程のデータについても、適宜RAM53に記憶される。加えて、図2に示したグラフに対応するテーブル値と、図示しない他の処理にて算出された各電池ブロック11,12,13のFCCとが、ROM52又はRAM53に記憶されている。
図4の処理が起動された場合、CPU51は、A/D変換部4を介して電流検出器2の電圧を取り込み、取り込んだ電圧を電流に換算して充放電電流を検出する(S11)。実際には、複数回取り込んだ電圧に基づいて充放電電流を検出するようにしてもよい。その後、CPU51は、検出した充放電電流が、例えば−5mA(放電電流の領域)より大きく、且つ20mA(充電電流の領域)より小さいか否かを判定し(S12)、この範囲内にない場合(S12:NO)、その後は何も実行せずに図4の処理を終了する。
ここでは、A/D変換部4に変換誤差がある点と、パック電池10内部に見かけ上の充電電流となる電流が存在する点とを考慮して、20mAより小さい充電電流、及び絶対値が5mAより小さい放電電流を充放電電流として検出しないようにする。但し、ステップS12で充放電電流と比較すべき電流値は、20mA及び−5mAに限定されるものではない。
検出した充放電電流が−5mAより大きく、且つ20mAより小さい場合(S12:YES)、充放電が行われていないと判定して差し支えないため、CPU51は、既に計時中であるか否かを確認するために、計時中フラグが1にセットされているか否かを判定する(S13)。1にセットされていない場合(S13:NO)、CPU51は、タイマ54を用いて計時を開始する(S14)と共に、計時中フラグを1にセットして(S15)図4の処理を終了する。
ステップS13で計時中フラグが1にセットされている場合(S13:YES)、即ち既に計時が開始されている場合、CPU51は、計時を開始してから1時間が経過したか否かを判定し(S16)、経過していない場合(S16:NO)、一旦図4の処理を終了する。1時間が経過した場合(S16:YES)、CPU51は、次回の計時に備えて計時中フラグを0にクリアした(S17)後、A/D変換部4を介して各電池ブロック11,12,13のOCVを検出する(S18)。
その後、CPU51は、検出したOCVを、ROM52又はRAM53に記憶したテーブルに適用することによって各電池ブロック11,12,13のRSOCを算出する(S19)。そして、上述のように、2つの時点で検出した各電池ブロック11,12,13のOCVが得られたとき、式(1)を利用することにより、各電池ブロック11,12,13のFCCを算出する。更に、CPU51は、算出したRSOCと、ROM52又はRAM53に記憶した各電池ブロック11,12,13のFCCとを式(2)に適用することにより、各電池ブロック11,12,13のRCを算出し(S20)、算出した各RCを、一時的にRAM53に記憶する(S21)。
次に図5に移って、CPU51は、満充電フラグが1にセットされているか否かを判定し(S22)、セットされていない場合(S22:NO)、後述するステップS26に処理を移す。満充電フラグが1にセットされている場合(S22:YES)、即ち二次電池1が満充電状態にあることが、図示しない他の処理にて検出された場合、CPU51は、次回の満充電状態の検出に備えて満充電フラグを0にクリアする(S23)。
その後、CPU51は、RAM53に記憶した電池ブロック11,12,13のRCのうち、最もRCが小さい電池ブロックを特定し(S24)、特定した電池ブロックの通番(例えば1,2,3)をRAM53に記憶する(S25)。ここでの通番は、電池ブロック11,12,13を識別するための情報であり、通番以外の情報を用いて電池ブロック11,12,13が識別されるようにしてもよい。
次いで、CPU51は、RAM53に記憶した電池ブロックの通番を読み出し(S26)、読み出した通番によって識別される電池ブロックのRCをRAM53から読み出す(S27)。更に、CPU51は、読み出したRCから通信データを生成し(S28)、生成した通信データを、通信部9を介して制御・電源部21に送信した(S29)後、図5の処理を終了する。
以上のフローチャートにおいて、図示しない処理によって電池ブロック毎にFCCを算出する公知の手段が請求項に記載の「第1算出手段」に対応し、ステップS28が請求項に記載の「生成手段」に対応し、ステップS18が請求項に記載の「検出手段」に対応し、ステップS19が請求項に記載の「第2算出手段」に対応し、ステップS20が請求項に記載の「第3算出手段」に対応する。また、ステップS12が請求項に記載の「時系列的に判定する手段」に対応し、ステップS16が請求項に記載の「第1判定手段」に対応し、ステップS24が請求項に記載の「二次電池を特定する手段」に対応し、ステップS25及びRAM53が請求項に記載の「記憶手段」に対応し、ステップS22が請求項に記載の「第2判定手段」に対応する。
尚、本実施の形態にあっては、図5に示すステップS22で満充電フラグが1にセットされているか否かを判定したが、この判定を行うことなく、毎回ステップS24,S25を実行するようにしてもよい。この場合は、二次電池1が満充電状態にあるか否かに関わらず、残容量の算出が行われる。
また、本実施の形態にあっては、二次電池1の充放電が行われていない間に残容量を算出したが、このようにして算出した残容量に対し、その後の充放電量を加算/減算することにより、随時残容量を算出するようにしてもよい。
更に、残容量の通信データのみを生成したが、算出した残容量をFCCで除することにより、RSOCを算出し、算出したRSOCからRSOCの通信データを生成して送信するようにしてもよい。
更に、残容量の通信データのみを生成したが、算出した残容量をFCCで除することにより、RSOCを算出し、算出したRSOCからRSOCの通信データを生成して送信するようにしてもよい。
以上のように本実施の形態によれば、直列接続された3つの電池ブロック夫々のFCCを、それ自体公知の方法によって算出(学習)する一方で、各電池ブロックのOCVを検出し、検出したOCVを、電池ブロックのOCVとRSOCとの関係を示す放電特性に照らして各電池ブロックのRSOCを算出する。そして、算出したRSOCに夫々の電池ブロックのFCCを乗じて各電池ブロックのRCを算出し、算出したRCのうち最小のRCを、二次電池全体の残容量とする。
これにより、直列に接続された複数の電池ブロックのRCを各別に算出し、算出したRCのうちの最小のRCによって二次電池全体の残容量を代表させる。このため、自己放電量が他の電池ブロックより大きい(又は充放電可能な容量が他の電池ブロックより小さい)一の電池ブロックが、RSOCの7%又は3%に相当する低電圧の状態になる前に、例えば二次電池全体のRSOCが11%以上と算出され、且つ、3Vの放電終止の状態となるまでの適量の放電量が担保されることとなる。
従って、複数直列に接続された電池ブロックの放電が進行して残容量(RC)又は相対残容量(RSOC)が一定の小さな容量以下になった場合であっても、適宜放電を継続することが可能となる。
これにより、直列に接続された複数の電池ブロックのRCを各別に算出し、算出したRCのうちの最小のRCによって二次電池全体の残容量を代表させる。このため、自己放電量が他の電池ブロックより大きい(又は充放電可能な容量が他の電池ブロックより小さい)一の電池ブロックが、RSOCの7%又は3%に相当する低電圧の状態になる前に、例えば二次電池全体のRSOCが11%以上と算出され、且つ、3Vの放電終止の状態となるまでの適量の放電量が担保されることとなる。
従って、複数直列に接続された電池ブロックの放電が進行して残容量(RC)又は相対残容量(RSOC)が一定の小さな容量以下になった場合であっても、適宜放電を継続することが可能となる。
また、250m秒毎に検出した二次電池の充放電電流が20mAより小さく、且つ−5mAより大きい状態、つまり充放電が行われていない状態が1時間以上継続する場合に、各電池ブロックのOCVを検出する。
従って、電池ブロックに対する充電及び放電の影響が取り除かれた状態で、OCVをより正確に検出することが可能となる。
従って、電池ブロックに対する充電及び放電の影響が取り除かれた状態で、OCVをより正確に検出することが可能となる。
更に、一旦RCが最小と特定された電池ブロックはRCが最小であり続ける蓋然性が高いため、各別に算出した電池ブロックのRCのうちで最も小さいRCを有する電池ブロックを特定する通番をRAMに記憶しておき、記憶した通番によって識別される電池ブロックのRCを、二次電池全体の残容量とする。
従って、通番が更新されるまで、二次電池全体の残容量を決定付ける電池ブロックが固定されるため、残容量が不連続に変化するのを防止することが可能となる。また、通番が更新される間に、前回更新された通番によって特定される電池ブロックのRCから充放電量を加算/減算することにより、新たな残容量を適時算出することが可能となる。
従って、通番が更新されるまで、二次電池全体の残容量を決定付ける電池ブロックが固定されるため、残容量が不連続に変化するのを防止することが可能となる。また、通番が更新される間に、前回更新された通番によって特定される電池ブロックのRCから充放電量を加算/減算することにより、新たな残容量を適時算出することが可能となる。
更にまた、最も電池電圧が高い電池ブロックが満充電状態となった後に、RCが最小の電池ブロックを特定する通番を更新する。
従って、RCの差が最も顕著に現れる電圧状態にて、RCが最小の電池ブロックを適切に特定することが可能となる。また、残容量が不連続に変化する可能性のあるポイントを、満充電状態の検出後に特定することが可能となる。
従って、RCの差が最も顕著に現れる電圧状態にて、RCが最小の電池ブロックを適切に特定することが可能となる。また、残容量が不連続に変化する可能性のあるポイントを、満充電状態の検出後に特定することが可能となる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 二次電池
11,12,13 電池ブロック
10 パック電池
2 電流検出器
4 A/D変換部
5 制御部
51 CPU
52 ROM
53 RAM
54 タイマ
71、72 MOSFET
9 通信部
20 電気機器
21 制御・電源部
11,12,13 電池ブロック
10 パック電池
2 電流検出器
4 A/D変換部
5 制御部
51 CPU
52 ROM
53 RAM
54 タイマ
71、72 MOSFET
9 通信部
20 電気機器
21 制御・電源部
Claims (8)
- 直列接続された複数の二次電池の満充電容量を算出し、算出した満充電容量に基づいて前記複数の二次電池の残容量を算出する方法において、
二次電池毎に満充電容量を算出し、
各二次電池の開放電圧を検出し、
前記二次電池の開放電圧と満充電容量に対する相対残容量との関係を示す放電特性、及び検出した開放電圧に基づいて、夫々の二次電池の相対残容量を算出し、
算出した相対残容量に夫々の二次電池の満充電容量を乗ずることにより、各二次電池の残容量を算出し、
算出した残容量のうち、最も小さい残容量を前記複数の二次電池の残容量とすること
を特徴とする二次電池の残容量算出方法。 - 前記二次電池の充電電流及び放電電流が所定電流より小さいか否かを時系列的に判定し、
小さいと判定する状態が所定時間以上継続するか否かを判定し、
継続すると判定した場合、各二次電池の開放電圧を検出すること
を特徴とする請求項1に記載の二次電池の残容量算出方法。 - 算出した残容量のうち、最も小さい残容量を有する二次電池を特定し、
特定した二次電池を識別する情報を記憶し、
記憶した情報によって識別される二次電池の残容量を、前記複数の二次電池の残容量とすること
を特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池の残容量算出方法。 - 前記二次電池が満充電状態にあるか否かを判定し、
満充電状態にあると判定した後に、前記二次電池を識別する情報を更新すること
を特徴とする請求項3に記載の二次電池の残容量算出方法。 - 直列接続された複数の二次電池と、該二次電池の満充電容量を算出する第1算出手段と、算出した満充電容量に基づいて前記複数の二次電池の残容量のデータを生成する生成手段とを備えるパック電池において、
前記第1算出手段は、二次電池毎に満充電容量を検出するようにしてあり、
各二次電池の開放電圧を検出する検出手段と、
前記二次電池の開放電圧と満充電容量に対する相対残容量との関係を示す放電特性、及び前記検出手段が検出した開放電圧に基づいて、夫々の二次電池の相対残容量を算出する第2算出手段と、
該第2算出手段が算出した相対残容量に夫々の二次電池の満充電容量を乗ずることにより、各二次電池の残容量を算出する第3算出手段とを備え、
前記生成手段は、前記第3算出手段が算出した残容量のうち、最も小さい残容量のデータを生成するようにしてあること
を特徴とするパック電池。 - 前記二次電池の充電電流及び放電電流が所定電流より小さいか否かを時系列的に判定する手段と、
該手段が小さいと判定する状態が所定時間以上継続するか否かを判定する第1判定手段とを備え、
前記検出手段は、前記第1判定手段が継続すると判定した場合、各二次電池の開放電圧を検出するようにしてあること
を特徴とする請求項5に記載のパック電池。 - 前記第3算出手段が算出した残容量のうち、最も小さい残容量を有する二次電池を特定する手段と、
該手段が特定した二次電池を識別する情報を記憶する記憶手段とを備え、
前記生成手段は、前記記憶手段が記憶した情報によって識別される二次電池の残容量のデータを生成するようにしてあること
を特徴とする請求項5又は6に記載のパック電池。 - 前記二次電池が満充電状態にあるか否かを判定する第2判定手段を備え、
前記記憶手段は、前記第2判定手段が満充電状態にあると判定した場合、前記二次電池を識別する情報を更新するようにしてあること
を特徴とする請求項7に記載のパック電池。
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