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JP2013154810A - ハイブリッド車両の失火判定装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の失火判定装置 Download PDF

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JP2013154810A
JP2013154810A JP2012018021A JP2012018021A JP2013154810A JP 2013154810 A JP2013154810 A JP 2013154810A JP 2012018021 A JP2012018021 A JP 2012018021A JP 2012018021 A JP2012018021 A JP 2012018021A JP 2013154810 A JP2013154810 A JP 2013154810A
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Hitoshi Sugimoto
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】ハイブリッド車両の電動機においてトルクリップル現象が生じた場合であっても、内燃機関の失火判定において誤判定がなされることを防ぐ。
【解決手段】失火判定装置は、ハイブリッド車両の駆動軸とトルク伝達可能に連結された出力軸を有する内燃機関と、駆動軸とトルク伝達可能に連結された回転子と、固定子と、を有する電動機と、を備えたハイブリッド車両に適用される。失火判定装置は、内燃機関の失火判定を内燃機関の出力軸の回転速度の変動に基づいて行う。失火判定装置は、電動機から駆動軸にトルクが出力されながら回転子が固定子に対して実質的に静止しており且つ内燃機関が駆動されている場合において、電動機から出力されるトルクが継続的に増減を繰り返すトルクリップル現象が生じる条件が成立したとき、失火判定を禁止する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド車両に備えられた内燃機関に失火が発生したか否かを判定する、ハイブリッド車両の失火判定装置に関する。
ハイブリッド車両は、周知のように、同車両を走行させる駆動力を発生する駆動源として、内燃機関および電動機を備えている。そして、ハイブリッド車両は、内燃機関および電動機の一方または双方が発生するトルクを駆動輪に接続された駆動軸に伝達することによって走行するようになっている。
ハイブリッド車両に備えられた内燃機関においては、ハイブリッド車両ではない一般の車両(以下、便宜上、「一般車両」とも称呼される。)に備えられる内燃機関と同様、失火が生じる場合がある。そこで、従来のハイブリッド車両の失火判定装置(以下、「従来装置」とも称呼される。)は、失火が機関回転速度に影響を与えることに着目するとともに、機関回転速度の変化率と失火判定のための閾値とを比較することによって内燃機関の失火の有無を判定するようになっている。さらに、従来装置は、電動機からギア機構への押し当てトルクが出力されているか否かに応じて上記閾値を変更することにより、失火判定の精度を高めるようになっている(例えば、特許文献1を参照。)。このように、従来から、ハイブリッド車両に備えられた内燃機関の失火判定をできる限り精度良く行うことが望まれている。
特開2010−126064号公報
ハイブリッド車両(以下、便宜上、単に「車両」とも称呼される。)においては、一般車両とは異なり、内燃機関と車両の駆動軸とがトルク伝達可能に連結されるだけではなく、同駆動軸と電動機ともトルク伝達可能に連結されている。そのため、内燃機関の失火だけではなく、電動機の作動状態も、内燃機関の機関回転速度に影響を与え得ると考えられる。
例えば、車両が登坂路にて静止しているとき、車両を後退させようとする重力による力と等しい大きさの力が駆動軸に作用するように、電動機および内燃機関の少なくとも一方からトルクが出力されていることになる。別の言い方をすると、このとき、車両が登坂路を下る向き(以下、便宜上、「逆方向」とも称呼される。)に駆動軸が回転しようとするトルクと、電動機および内燃機関の少なくとも一方が駆動軸を登坂路を登る向き(以下、便宜上、「順方向」とも称呼される。)に回転しようとするトルクと、が釣り合っていることになる。ここで、駆動軸と電動機の回転子(ロータ)とは相対回転不能に連結されているので、駆動軸が回転しないときには電動機の回転子(ロータ)も固定子(ステータ)に対して回転しないことになる。換言すると、ロータがステータに対して回転しないようにロータの位置を固定することができるだけのトルクが、電動機から出力されていることになる。
電動機は、一般に、ロータがステータに対して回転する向きの磁界を順次生じさせることができるように、各々の磁界に対応する回路(巻線)に電流を順次流すことにより、トルクを出力する(ロータを回転させる向きの力を発する)ように構成されている。そのため、上記のように電動機からトルクが出力されつつもロータが回転しない場合、特定の回路に電流が流れ続けることになる。しかし、特定の回路に長時間にわたって電流が流れ続けることは、回路を保護する観点などにおいて望ましくない。
そこで、特定の回路に長時間にわたって電流が流れ続けるおそれがある場合、回路の保護を図るべく、その回路への電流の通電および遮断が断続的に繰り返される場合がある。この場合、電動機から出力されるトルクは、電流が通電および遮断されることに応じて断続的に増加および減少を繰り返す(いわゆるハンチングが生じる)ことになる。なお、この場合、電流が遮断される時間長さは、車両の駆動軸が逆方向に実質的に回転しない(すなわち、電流が遮断されて電動機のロータが初期位置からわずかに回転移動した後に電流が再び通電されてロータが直ちに初期位置に戻ることにより、ロータが実質的に回転していないとみなし得る)程度に短い時間長さである。本発明において、上述したように電動機の出力トルクが増減する現象は、「トルクリップル現象」と称呼される。
ところで、上述したように電動機の出力トルクによって車両が登坂路にて静止しているとき、内燃機関の暖機などを目的として内燃機関が駆動されている場合もある。この場合、上記トルクリップル現象に伴ってロータの回転位置が変動したとき(上記初期位置の周辺を往復運動したとき。以下、「振動」するとも称呼される。)、内燃機関の機関回転速度も変動すると考えらられる。例えば、内燃機関が自立運転を維持可能な程度のトルクだけを発している場合(すなわち、構成部材間の摩擦抵抗力などに抗して機関回転速度を維持できる程度のトルクを発しており、車両の駆動軸に実質的にトルクを出力していない場合)であっても、電動機の電流が遮断された瞬間に内燃機関の負荷が電動機が発生しなくなったトルクに相当する分だけ増大するので、内燃機関の機関回転速度が変動(振動)する場合があると考えられる。
従来装置においては、上述したように電動機のトルクリップル現象に起因して内燃機関の機関回転速度が変動すると、その変動が内燃機関の失火に起因すると認識される場合があると考えられる。すなわち、電動機のトルクリップル現象に起因し、内燃機関の失火判定が誤ってなされる(誤判定がなされる)場合がある。内燃機関の失火判定をできる限り精度良く行う観点から、このような誤判定は望ましくない。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、ハイブリッド車両の電動機においてトルクリップル現象が生じた場合であっても内燃機関の失火判定において誤判定がなされることを防ぐことができる、ハイブリッド車両の失火判定装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明によるハイブリッド車両の失火判定装置は、
ハイブリッド車両の駆動軸とトルク伝達可能に連結された出力軸を有する内燃機関と、
前記駆動軸とトルク伝達可能に連結された回転子と、固定子と、を有する電動機と、
を備えたハイブリッド車両に適用されるとともに、
前記内燃機関の失火判定を前記内燃機関の前記出力軸の回転速度の変動に基づいて行うものである。
さらに、上記構成を備えた本発明の失火判定装置は、
前記電動機から前記駆動軸にトルクが出力されながら前記回転子が前記固定子に対して実質的に静止しており且つ前記内燃機関が駆動されている場合において、前記電動機から出力されるトルクが継続的に増減を繰り返す「トルクリップル現象」が生じる条件が成立したとき、前記失火判定を「禁止」する、ように構成されている。
上記構成によれば、電動機からトルクが出力されつつも回転子(ロータ)が実質的に回転していない場合にトルクリップル現象が生じると、内燃機関の失火判定が禁止されることになる。そのため、電動機のトルクリップル現象に起因して内燃機関の機関回転速度が変動しても、その変動が失火に起因するものであると判断されることがない。これにより、電動機においてトルクリップル現象が生じた場合でもあっても内燃機関の失火判定において誤判定がなされることを防ぐことができる。
ところで、上記「失火判定を禁止する」とは、失火判定における誤判定を防ぐ観点において適切な方法によって実現されればよく、具体的な禁止方法は特に制限されない。例えば、失火判定を禁止する方法として、失火判定を行う処理そのものを中止すること、および、失火判定を行う処理そのものは実行しながら得られた判定の結果を無視する(以後の処理において採用しない)こと、などが採用され得る。
上記「内燃機関」は、ハイブリッド車両に適用され得る内燃機関であればよく、特に制限されない。例えば、内燃機関として、火花点火式内燃機関(いわゆる、ガソリンエンジン)、および、圧縮自着火式内燃機関(いわゆる、ディーゼルエンジン)が採用され得る。また、上記「電動機」も、ハイブリッド車両に適用され得る電動機であればよく、特に制限されない。
上記「実質的に静止して」いるとは、回転子(ロータ)が固定子(ステータ)に対して静止していること、および、トルクリップル現象の有無を検討する観点において静止しているとみなし得る程度の速度にて回転子が固定子に対して回転していること(例えば、回転子の回転に関連するハイブリッド車両の車速が、車速を検出する手段の分解能以下の速さであること等)、を表す。
本発明の失火判定装置において、トルクリップル現象が生じているか否かを判定する具体的な方法は、特に制限されない。
例えば、具体的な構成の一例として、本発明の失火判定装置は、
前記ハイブリッド車両の車速が閾値車速以下であり、
前記電動機から出力されるトルクを定めるために用いられる運転パラメータの変化率が閾値変化率以下であり、かつ、
前記電動機から出力されるトルクの変動の度合いが閾値度合い以上であるとき、
「前記トルクリップル現象が生じる条件」が成立する、ように構成され得る。
上述した「ハイブリッド車両の車速が閾値車速以下であり、電動機から出力されるトルクを定めるために用いられる運転パラメータの変化率が閾値変化率以下」である状況は、、例えば、車両が登坂路にて静止している場合、および、車両が登坂路を低速で上昇している場合などに生じ得る。
ところで、上記「運転パラメータ」は、電動機から出力されるべきトルクを定めるために採用される運転パラメータであればよく、特に制限されない。例えば、運転パラメータとして、車両のアクセル操作量などが採用され得る。
上記「電動機から出力されるトルクの変動の度合い」は、同トルクの変動を客観的に判断し得るものであればよく、特に制限されない。例えば、電動機から出力されるトルクの変動の度合いとして、所定の時間長さ中の同トルクの変化量の絶対値の合計量、および、所定の時間長さ中の同トルクの標準偏差などが採用され得る。
以上に説明したように、本発明に係るハイブリッド車両の失火判定装置は、ハイブリッド車両の電動機においてトルクリップル現象が生じた場合であっても内燃機関の失火判定が誤判定されることを防ぐことができるという効果を奏する。
なお、上記説明から理解されるように、本発明におけるトルクリップル現象は、電動機の出力トルクに関して一般に用いられる意味でのトルクリップル(磁束の粗密が分布することに起因して出力トルクに脈動が生じる現象)とは異なる。
本発明の第1実施形態に係る失火判定装置が適用されるハイブリッド車両の概略図である。 本発明の第1実施形態に係る失火判定装置における制御の考え方を示す概略フローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る失火判定装置が適用されるハイブリッド車両の基本的な作動を示すフローチャートである。 図3に示す基本的な作動に関連する、アクセル操作量および車速と、ユーザ要求トルクと、の関係を示したグラフである。 図3に示す基本的な作動に関連する、機関回転速度および機関出力トルクと、最適機関動作ラインと、の関係を示したグラフである。 図3に示す基本的な作動に関連する、ハイブリッド車両の走行中における遊星歯車装置の共線図である。 本発明の第2実施形態に係る失火判定装置においてエンジンECUが実行するルーチンを示したフローチャートである。
以下、本発明による失火判定装置の各実施形態(第1実施形態および第2実施形態)が、図面を参照しながら説明される。
(第1実施形態)
<装置の概要>
図1は、本発明の実施形態の第1実施形態に係る失火判定装置(以下、「第1装置」とも称呼される。)をハイブリッド車両10に適用したシステムの概略構成を示している。以下、便宜上、ハイブリッド車両10は、単に「車両10」とも称呼される。
車両10は、図1に示されるように、発電電動機MG1、発電電動機MG2、内燃機関20(以下、単に「機関20」とも称呼される。)、動力分配機構30、出力軸41,42、駆動力伝達機構50、第1インバータ61、第2インバータ62、バッテリ63、パワーマネジメントECU70、バッテリECU71、モータECU72、エンジンECU73、ならびに、複数のセンサ類81〜85および91〜98、を備えている。なお、ECUは、エレクトリックコントロールユニットの略称であり、CPU、ROM、RAMおよびインターフェースなどを含むマイクロコンピュータを主要な構成部品として有する電子制御回路である。
発電電動機(モータジェネレータ)MG1は、発電機および電動機のいずれとしても機能することができる同期発電電動機である。発電電動機MG1は、便宜上、第1発電電動機MG1とも称呼される。第1発電電動機MG1は、本例においては主として発電機としての機能を発揮する。第1発電電動機MG1は、出力軸(以下、「第1シャフト」とも称呼される。)41を有している。
発電電動機(モータジェネレータ)MG2は、第1発電電動機MG1と同様、発電機および電動機のいずれとしても機能することができる同期発電電動機である。発電電動機MG2は、便宜上、第2発電電動機MG2とも称呼される。第2発電電動機MG2は、本例においては主として電動機としての機能を発揮する。第2発電電動機MG2は、出力軸(以下、「第2シャフト」とも称呼される。)42を有している。
第2発電電動機MG2は、出力軸42に接続された回転子(ロータ)MG2rと、固定子(ステータ)MG2sと、を備えている。そして、第2発電電動機MG2は、ロータMG2rがステータMG2sに対して回転する向きの磁界を順次生じさせることができるように、各々の磁界に対応する回路(巻線)に電流を順次流すことにより、出力軸42にトルクを出力する(ロータMG2rを回転させる向きの力を発する)ように構成されている。なお、第1発電電動機MG1も、出力軸41にトルクを出力する点を除いて第2発電電動機MG2と同様に構成されている。
機関20は、4サイクル・火花点火式・多気筒内燃機関である。機関20は、吸気管およびインテークマニホールドを含む吸気通路部21、スロットル弁22、スロットル弁アクチュエータ22a、複数の燃料噴射弁23、点火プラグを含む複数の点火装置24、機関20の出力軸であるクランクシャフト25、エキゾーストマニホールド26、排気管27、および、三元触媒28a,28bを有している。なお、機関20は、図示しない可変吸・排気弁制御装置(VVT)を有していてもよい。
スロットル弁22は、吸気通路部21に回転可能に支持されている。スロットル弁アクチュエータ22aは、エンジンECU73からの指示信号に応答してスロットル弁22を回転し、吸気通路部21の通路断面積を変更できるようになっている。
複数の燃料噴射弁23(図1においては1つの燃料噴射弁23のみが示されている。)のそれぞれは、その噴射孔が燃焼室に連通した吸気ポートに露呈するように配置されている。燃料噴射弁23のそれぞれは、エンジンECU73からの指示信号に応答して所定の量の燃料を吸気ポート内に噴射するようになっている。
点火装置24のそれぞれは、エンジンECU73からの指示信号に応答して点火用火花を各気筒の燃焼室内において特定の点火タイミング(点火時期)にて発生するようになっている。
クランクシャフト25は、動力分配機構30に接続されており、機関20によって生じるトルクを動力分配機構30に入力することができるようになっている(詳細については後述される。)。
エキゾーストマニホールド26の排気集合部、および、エキゾーストマニホールド26よりも下流側の排気管27には、三元触媒28a,28bが設けられている。三元触媒28a,28bは、排気浄化用触媒であり、機関20から排出される未燃物(HC,COなど)および窒素酸化物(NOx)を浄化するようになっている。
動力分配機構30は、周知の遊星歯車装置31を備えている。遊星歯車装置31はサンギア32と、複数のプラネタリギア33と、リングギア34と、を有している。
サンギア32は、第1発電電動機MG1の第1シャフト41に接続されている。したがって、第1発電電動機MG1は、サンギア32にトルクを出力することができる。逆に、第1発電電動機MG1は、サンギア32から第1発電電動機MG1(第1シャフト41)に入力されるトルクによって回転駆動されることによって発電することができる。
複数のプラネタリギア33のそれぞれは、サンギア32と噛合するとともにリングギア34と噛合している。プラネタリギア33の回転軸(自転軸)は、プラネタリキャリア35に設けられている。プラネタリキャリア35は、サンギア32と同軸に回転可能となるように保持されている。同様に、リングギア34は、サンギア32と同軸に回転可能となるように保持されている。したがって、プラネタリギア33は、サンギア32の外周を自転しながら公転することができる。プラネタリキャリア35は、機関20のクランクシャフト25に接続されている。よって、プラネタリギア33は、クランクシャフト25からプラネタリキャリア35に入力されるトルクによって回転駆動され得る。
さらに、上述したように、プラネタリギア33はサンギア32およびリングギア34と噛合している。したがって、プラネタリギア33からサンギア32にトルクが入力されたときには、そのトルクによってサンギア32が回転駆動される。プラネタリギア33からリングギア34にトルクが入力されたときには、そのトルクによってリングギア34が回転駆動される。逆に、サンギア32からプラネタリギア33にトルクが入力されたときには、そのトルクによってプラネタリギア33が回転駆動される。リングギア34からプラネタリギア33にトルクが入力されたときには、そのトルクによってプラネタリギア33が回転駆動される。
リングギア34は、リングギアキャリア36を介して第2発電電動機MG2の第2シャフト42に接続されている。したがって、第2発電電動機MG2は、リングギア34にトルクを出力することができる。逆に、第2発電電動機MG2は、リングギア34から第2発電電動機MG2(第2シャフト42)に入力されるトルクによって回転駆動されることによって発電することができる。
さらに、リングギア34は、リングギアキャリア36を介して出力ギア37に接続されている。したがって、出力ギア37は、リングギア34から出力ギア37に入力されるトルクによって回転駆動され得る。逆に、リングギア34は、出力ギア37からリングギア34に入力されるトルクによって回転駆動され得る。
駆動力伝達機構50は、ギア列51、ディファレンシャルギア52、および、駆動軸(ドライブシャフト)53を有している。
ギア列51は、出力ギア37とディファレンシャルギア52とを動力伝達可能に歯車機構により接続している。ディファレンシャルギア52は、駆動軸53に取り付けられている。駆動軸53の両端には駆動輪54が取り付けられている。したがって、出力ギア37からのトルクはギア列51、ディファレンシャルギア52、および、駆動軸53を介して駆動輪54に伝達される。この駆動輪54に伝達されたトルクにより、ハイブリッド車両10は走行することができる。
第1インバータ61は、第1発電電動機MG1およびバッテリ63に電気的に接続されている。したがって、第1発電電動機MG1が発電しているとき、第1発電電動機MG1が発生した電力は第1インバータ61を介してバッテリ63に供給される。逆に、第1発電電動機MG1は第1インバータ61を介してバッテリ63から供給される電力によって回転駆動させられる。
第2インバータ62は、第2発電電動機MG2およびバッテリ63に電気的に接続されている。したがって、第2発電電動機MG2は第2インバータ62を介してバッテリ63から供給される電力によって回転駆動させられる。逆に、第2発電電動機MG2が発電しているとき、第2発電電動機MG2が発生した電力は第2インバータ62を介してバッテリ63に供給される。
なお、第1発電電動機MG1の発生する電力は第2発電電動機MG2に直接供給可能であり、且つ、第2発電電動機MG2の発生する電力は第1発電電動機MG1に直接供給可能である。
バッテリ63は、本例においてリチウムイオン電池である。但し、バッテリ63は放電および充電が可能な蓄電装置であればよく、ニッケル水素電池および他の二次電池であってもよい。
パワーマネジメントECU70(以下、「PMECU70」とも称呼される。)は、バッテリECU71、モータECU72およびエンジンECU73と通信により情報交換可能に接続されている。
PMECU70は、パワースイッチ81、シフトポジションセンサ82、アクセル操作量センサ83、ブレーキスイッチ84および車速センサ85などと接続され、これらセンサが発生する出力信号が入力されるようになっている。
パワースイッチ81は、ハイブリッド車両10のシステム起動用スイッチである。PMECU70は、いずれも図示しない車両キーがキースロットに挿入され且つブレーキペダルが踏み込まれているときにパワースイッチ81が操作されると、システムを起動する(Ready−On状態となる)ように構成されている。
シフトポジションセンサ82は、ハイブリッド車両10の運転席近傍に操作者により操作可能に設けられた図示しないシフトレバーによって選択されているシフトポジションを表す信号を発生するようになっている。シフトポジションは、P(パーキングポジション)、R(後進ポジション)、N(ニュートラルポジション)およびD(走行ポジション)を含む。
アクセル操作量センサ83は、操作者により操作可能に設けられた図示しないアクセルペダルの操作量(アクセル操作量AP)を表す出力信号を発生するようになっている。
ブレーキスイッチ84は、操作者により操作可能に設けられた図示しないブレーキペダルが操作されたときに、ブレーキペダルが操作された状態にあることを示す出力信号を発生するようになっている。
車速センサ85は、ハイブリッド車両10の車速SPDを表す出力信号を発生するようになっている。
PMECU70は、バッテリECU71により算出されるバッテリ63の充電率SOC(State Of Charge)を入力されるようになっている。充電率SOCは、バッテリ63に流出入する電流の積算値などに基づいて周知の手法により算出される。
PMECU70は、モータECU72を介して、第1発電電動機MG1の回転速度(以下、「MG1回転速度Nm1」とも称呼される。)を表す信号および第2発電電動機MG2の回転速度(以下、「MG2回転速度Nm2」とも称呼される。)を表す信号を入力されるようになっている。
なお、MG1回転速度Nm1は、モータECU72によって「第1発電電動機MG1に設けられ且つ第1発電電動機MG1のロータMG1rの回転角度に対応する出力値を出力するレゾルバ97の出力値」に基づいて算出されている。同様に、MG2回転速度Nm2は、モータECU72によって「第2発電電動機MG2に設けられ且つ第2発電電動機MG2のロータMG2rの回転角度に対応する出力値を出力するレゾルバ98の出力値」に基づいて算出されている。
PMECU70は、エンジンECU73を介して、エンジン状態を表す種々の出力信号を入力されるようになっている。このエンジン状態を表す出力信号には、機関回転速度Ne、スロットル弁開度および機関の冷却水温などが含まれている。
モータECU72は、第1インバータ61および第2インバータ62に接続されている。モータECU72は、PMECU70からの指令(後述される「MG1指令トルクTm1*およびMG2指令トルクTm2*)に基づいて、第1インバータ61および第2インバータ62に指示信号を送出するようになっている。これにより、モータECU72は、第1インバータ61を用いて第1発電電動機MG1を制御し、且つ、第2インバータ62を用いて第2発電電動機MG2を制御するようになっている。
エンジンECU73は、スロットル弁アクチュエータ22a、燃料噴射弁23および点火装置24などと接続されており、これらに指示信号を送出するようになっている。さらに、エンジンECU73は、エアフローメータ91、スロットル弁開度センサ92、冷却水温センサ93、機関回転速度センサ94、ノッキングセンサ95および空燃比センサ96等と接続されていて、これらの発生する出力信号を取得するようになっている。
エアフローメータ91は、機関20に吸入される単位時間あたりの空気量を計測し、その空気量(吸入空気量)を表す信号を出力するようになっている。
スロットル弁開度センサ92は、スロットル弁22の開度(スロットル弁開度)を検出し、その検出したスロットル弁開度を表す信号を出力するようになっている。
冷却水温センサ93は、機関20の冷却水の温度を検出し、その検出した冷却水温を表す信号を出力するようになっている。
機関回転速度センサ94は、機関20のクランクシャフト25が10°回転する毎に幅の狭いパルスを有する信号を出力するとともに、クランクシャフト25が360°回転する毎に幅の広いパルスを有する信号を出力するようになっている。エンジンECU73は、これらパルス信号に基づいてクランクシャフト25の単位時間当たりの回転数(機関回転速度)Neを取得するようになっている。さらに、エンジンECU73は、機関回転速度センサ94から出力されるパルス信号に基づき、クランクシャフト25が10°の自然数倍の所望の角度(例えば、30°)だけ回転するために要する時間長さを取得することもできるようになっている。
ノッキングセンサ95は、機関20の表面部分に設けられている。ノッキングセンサ95は、機関20の振動を検出するとともに、その振動に応じた信号を出力するようになっている。エンジンECU73は、この信号に基づいてノッキング強度を取得するようになっている。
空燃比センサ96は、エキゾーストマニホールド26の排気集合部であって、三元触媒28aよりも上流側の位置に設けられている。空燃比センサ96は、いわゆる「限界電流式広域空燃比センサ」である。空燃比センサ96は、排ガスの空燃比を検出し、その検出した排ガスの空燃比(検出空燃比)に応じた出力値を出力するようになっている。エンジンECU73は、この出力値をルックアップテーブルに適用することにより検出空燃比を取得するようになっている。
エンジンECU73は、これらのセンサ等から取得される信号およびPMECU70からの指令に基づき、スロットル弁アクチュエータ22a、燃料噴射弁23および点火装置24(さらには、図示しない可変吸気弁制御装置)などに指示信号を送出することにより、機関20を制御するようになっている。
以上が、第1装置をハイブリッド車両10に適用したシステムの概略構成である。
<制御の考え方>
次いで、第1装置における制御の考え方が、図2を参照しながら説明される。図2は、第1装置の作動の概要を示す「概略フローチャート」である。
第1装置は、図2のステップ210にて、機関20が駆動中であるか否かを判定する。例えば、第1装置は、機関20のクランクシャフト25の回転速度などに基づき、機関20が駆動中であるか否かを判定する。現時点にて機関20が駆動中である場合、第1装置は、ステップ210にて「Yes」と判定してステップ220に進む。
第1装置は、ステップ220にて、現時点において電動機(第2発電電動機MG2)からトルクが出力されながら同電動機の回転子(ロータMG2r)が固定子(ステータMG2s)に対して実質的に静止しているか否かを判定する。電動機からトルクが出力されつつ同電動機の回転子が固定子に対して実質的に静止している場合、第1装置は、ステップ220にて「Yes」と判定してステップ230に進む。
第1装置は、ステップ230にて、現時点にてトルクリップル現象が発生しているか否かを判定する。なお、トルクリップル現象が発生しているか否かについての具体的な判定方法は、後述される。
現時点にてトルクリップル現象が発生している場合、第1装置は、ステップ230にて「Yes」と判定し、ステップ240に進んで失火判定を禁止する。具体的に述べると、この場合、失火判定が行われない。
一方、現時点にてトルクリップル現象が発生していない場合、第1装置は、ステップ230にて「No」と判定し、ステップ250に進んで失火判定を実行する。すなわち、この場合、現時点にて失火が生じているか否かについての判定がなされる。なお、具体的な失火判定の方法は、後述される。
ところで、現時点において機関20が駆動中ではない場合、または、電動機からトルクが出力されつつ同電動機の回転子が固定子に対して実質的に静止していない場合、第1装置は、ステップ210またはステップ220にて「No」と判定する。そのため、これらの場合、失火判定は行われない。
以上が、第1装置についての説明である。
(第2実施形態)
次いで、本発明における失火判定の方法をより具体的に説明する実施形態が、説明される。以下、この実施形態における失火判定装置は、「第2装置」とも称呼される。
<制御の考え方>
第2装置においては、第2発電電動機MG2からトルクが出力されているか否かが「第2発電電動機MG2への指令トルクがゼロではないか否か」によって判定され、第2発電電動機MG2のロータMG2rがステータMG2sに対して実質的に静止しているか否かが「車速が所定の閾値よりも小さいか否か」によって判定される。
さらに、第2装置においては、トルクリップル現象が生じる条件が成立しているか否かが「車速が所定の閾値以下であるか否か、アクセル操作量の変化率が所定の閾値以下であるか否か、および、所定の時間長さ中の第2発電電動機MG2の出力トルクの変化量の絶対値の合計量が所定の閾値以上であるか否か」によって判定される。
そして、第2装置においては、上記の各条件が満たされたとき、失火判定が禁止される(失火判定が行われない。)。
<基本的な作動>
以下、第2装置の実際の作動が説明される前に、図3〜図6を参照しながら、ハイブリッド車両10の基本的な作動が説明される。なお、以下に述べる処理は「PMECU70のCPUおよびエンジンECU73のCPU」により実行される。以下、記載を簡素化するため、PMECU70のCPUは「PM」とも称呼され、且つ、エンジンECU73のCPUは「EG」とも称呼される。
ハイブリッド車両10は、「ユーザのアクセル操作量APに応じて定まるトルクであって車両の駆動軸53に要求されるトルク、であるユーザ要求トルクTu*」に等しいトルクを、「機関20の効率が最良となるようにしながら(すなわち、機関20を後述される最適機関動作点にて運転しながら)、機関20の出力トルクTe*と電動機の出力トルクTm1*,Tm2*とを制御すること」により駆動軸53に作用させる。
実際には、ハイブリッド車両10は、機関20、第1発電電動機MG1および第2発電電動機MG2を関連させながら制御する。なお、この制御は、例えば、特開2009−126450号公報(米国公開特許番号 US2010/0241297)、および、特開平9−308012号公報(米国出願日1997年3月10日の米国特許第6,131,680号)などに詳細に記載されている。これらの内容は、本願明細書に参照として取り込まれる。
例えば、車両10は、ユーザ要求トルクTu*が小さいために機関20が所定の効率以上の効率にて運転できない場合などにおいては、機関20の運転を停止し、発電電動機MG1,MG2の出力トルクのみによってユーザ要求トルクTu*を満たす。一方、車両10は、機関20の運転が停止されている状態においてユーザ要求トルクTu*が増大したために機関20が所定の効率以上の効率にて運転できるようになった場合などにおいては、機関20を始動し、機関20の出力トルクおよび発電電動機MG1,MG2の双方によってユーザ要求トルクTu*を満たす。なお、このような「機関の停止および始動」を伴う運転は、間欠的に実行されるので「間欠運転または機関間欠運転」とも称呼される。
上述した制御についてより具体的に述べると、PMは、シフトポジションが走行ポジション(D)にある場合、所定時間が経過する毎に図3にフローチャートにより示した「駆動力制御ルーチン」を繰り返し実行するようになっている。したがって、特定のタイミングになると、PMは、図3のステップ300から処理を開始し、後述されるステップ305〜ステップ315の処理をこの順に行った後にステップ320に進む。
ステップ305:
PMは、アクセル操作量APと車速SPDとに基づいてリングギア要求トルクTr*を取得するとともに、ユーザ要求出力Pr*を決定する。
本ステップについてより具体的に述べると、駆動軸53に作用するトルク(駆動軸トルク)とリングギア34の回転軸に作用するトルクとは比例関係にある。したがって、ユーザがハイブリッド車両10の走行のために要求しているユーザ要求トルクTu*(ユーザのアクセル操作量APに応じて定まる、駆動軸53に要求されるトルク)とリングギア要求トルクTr*とは比例関係にある。そこで、PMは、図4に示した「アクセル操作量APおよび車速SPDと、ユーザ要求トルクTu*と、の間の関係」を「アクセル操作量APおよび車速SPDと、リングギア要求トルクTr*と、の間の関係」に変換したデータを有するテーブルをトルクマップMapTr*(AP,SPD)としてROM内に記憶している。そして、PMは、そのトルクマップMapTr*(AP,SPD)に現時点における「アクセル操作量APおよび車速SPD」を適用することにより、リングギア要求トルクTr*を取得する。
一方、駆動軸53に要求されている出力は、ユーザ要求トルクTu*と実際の車速SPDとの積(Tu*・SPD)に等しい。この積(Tu*・SPD)はリングギア要求トルクTr*とリングギア34の回転速度Nrとの積(Tr*・Nr)に等しい。したがって、以下、積(Tr*・Nr)を「ユーザ要求出力Pr*」と称呼する。すなわち、ユーザ要求出力Pr*は、ユーザ要求トルクTu*により定まる。さらに、本例においては、リングギア34は減速機を介することなく第2発電電動機MG2の第2シャフト42に接続されている。よって、リングギア34の回転速度Nrは第2MG回転速度Nm2と等しい。したがって、ユーザ要求出力Pr*は、リングギア要求トルクTr*と第2MG回転速度Nm2との積(Tr*・Nm2)と等しい。
なお、仮に、リングギア34が減速ギアを介して第2シャフト42に接続されている場合、リングギア34の回転速度Nrは第2MG回転速度Nm2をその減速ギアのギア比Grにて除した値(Nm2/Gr)と等しい。よって、この場合、ユーザ要求出力Pr*は値(Tr*・Nm2/Gr)として算出される。
ステップ310:
PMは、充電率SOCに基づいてバッテリ充電要求出力Pb*を取得する。バッテリ充電要求出力Pb*は、バッテリ63を充電するためにバッテリ63に供給すべき電力に応じた値である。バッテリ充電要求出力Pb*は、充電率SOCが所定値SOCLoth以上であるときにゼロとなるように算出され、充電率SOCが所定値SOCLothよりも小さいときに充電率SOCが小さくなるほど大きくなるように算出される。
ステップ315:
PMは、ユーザ要求出力Pr*とバッテリ充電要求出力Pb*との和に損失Plossを加えた値(Pr*+Pb*+Ploss)を機関要求出力Pe*として取得する。機関要求出力Pe*は機関20に要求される出力である。
上記ステップ305〜ステップ315における処理を行った後、PMは、ステップ320に進み、機関要求出力Pe*が閾値要求出力Peth以上であるか否かを判定する。この閾値要求出力Pethは、機関20の出力が閾値要求出力Peth未満で運転されると、機関20の運転効率(すなわち、燃費)が許容限度以下となるような値に設定されている。換言すると、閾値要求出力Pethは、その閾値要求出力Pethと等しい出力を機関20が最高の効率にて出力した場合における「その効率」が許容限度以下となるような値に設定されている。
ここで、機関要求出力Pe*が閾値要求出力Peth以上である場合、PMは、ステップ320にて「Yes」と判定してステップ325に進み、現時点において機関20が停止中(運転停止中)であるか否かを判定する。
現時点において機関20が停止中であれば、PMは、ステップ325にて「Yes」と判定してステップ330に進み、機関20の運転を開始する指示(始動指示)をEGに送信する。EGは、この指示に基づいて図示しないスタータおよび/または第1発電電動機MG1等を駆動し且つ燃料噴射弁23および点火装置24を作動させることにより、機関20を始動させる。その後、PMは、ステップ335に進む。一方、現時点において機関20が運転中であれば、PMは、ステップ325にて「No」と判定してステップ335に直接進む。
その後、PMは、後述されるステップ335〜ステップ360の処理をこの順に行う。
ステップ335:
PMは、機関要求出力Pe*と等しい出力が機関20から出力され且つ機関20の運転効率が最良となるように機関20を運転するべく、本ステップにおいて、機関要求出力Pe*に応じた最適機関動作点(図5を参照。)に基づいて目標機関出力トルクTe*および目標機関回転速度Ne*を決定する。
本ステップについてより具体的に述べると、ある出力をクランクシャフト25から出力させたとき機関20の運転効率(燃費)が最良となる機関動作点が、最適機関動作点として各出力毎に実験等によってあらかじめ求められている。これらの最適機関動作点を、機関出力トルクTeと機関回転速度Neとによって規定されるグラフ上にプロットし、さらに、これらのプロットを結ぶことによって形成されるラインが最適機関動作ラインとして求められる。このようにして求められる最適機関動作ラインが、図5に実線Loptにより示されている。図5において、破線により示されている複数のラインC0〜C5のそれぞれは、同じ出力をクランクシャフト25から出力させることができる機関動作点を結んだライン(等出力ライン)である。
PMは、機関要求出力Pe*と等しい出力が得られる最適機関動作点を検索し、その検索された最適機関動作点に対応する「機関出力トルクTeおよび機関回転速度Ne」を「目標機関出力トルクTe*および目標機関回転速度Ne*」のそれぞれとして決定する。例えば、機関要求出力Pe*が図5のラインC2に対応する出力と等しい場合、ラインC2と実線Loptとの交点P1に対する機関出力トルクTe1が目標機関出力トルクTe*として決定され、交点P1に対する機関回転速度Ne1が目標機関回転速度Ne*として決定される。なお、閾値要求出力Pethに対応する出力は、本例において、ラインC4に示した出力に対応している。
ステップ340:
PMは、下記(1)式に、リングギア34の回転速度Nrとして「回転速度Nrと等しい第2MG回転速度Nm2」を代入するとともに、機関回転速度Neとして目標機関回転速度Ne*を代入することにより、「サンギア32の目標回転速度Ns*と等しいMG1目標回転速度Nm1*」を算出する。
Nm1=Ns=Nr−(Nr−Ne)・(1+ρ)/ρ …(1)
上記(1)式において、「ρ」は下記(2)式により定義される値である。すなわち、「ρ」は、リングギア34の歯数に対するサンギア32の歯数の比である。
ρ=(サンギア32の歯数/リングギア34の歯数) …(2)
ここで、上記(1)式の根拠について説明する。遊星歯車装置31における各ギアの回転速度の関係は図6に示した周知の共線図により表される。共線図に示される直線は動作共線Lと称呼される。この共線図から理解されるように、リングギア34の回転速度Nrとサンギア32の回転速度Nsとの差(Nr−Ns)に対する機関回転速度Neとサンギア32の回転速度Nsとの差(Ne−Ns)の比(=(Ne−Ns)/(Nr−Ns))は、値(1+ρ)に対する1の比(=1/(1+ρ))に等しい。この比例関係に基づいて上記(1)式が導かれる。
さらに、PMは、本ステップ(ステップ340)にて、下記(3)式に従って第1発電電動機MG1に出力させるべきトルクであるMG1指令トルクTm1*を算出する。(3)式において、値PID(Nm1*−Nm1)は「MG1目標回転速度Nm1*と第1発電電動機MG1の実際の回転速度Nm1」との差に応じたフィードバック量である。すなわち、値PID(Nm1*−Nm1)は、第1発電電動機MG1の実際の回転速度Nm1をMG1目標回転速度Nm1*に一致させるためのフィードバック量である。
Tm1*=Te*・(ρ/(1+ρ))+PID(Nm1*−Nm1) …(3)
ここで、上記(3)式の根拠について説明する。クランクシャフト25に目標機関出力トルクTe*と等しいトルクが発生させられている場合(すなわち、機関出力トルクがTe*である場合)、この機関出力トルクTe*は遊星歯車装置31によってトルク変換される。その結果、サンギア32の回転軸に下記(4)式により表されるトルクTesとなって作用し、リングギア34の回転軸に下記(5)式により表されるトルクTerとなって作用する。
Tes=Te*・(ρ/(1+ρ)) …(4)
Ter=Te*・(1/(1+ρ)) …(5)
動作共線が安定であるためには動作共線の力の釣り合いをとればよい。したがって、図6に示したように、サンギア32の回転軸には上記(4)式により求められるトルクTesと大きさが同じで向きが反対のトルクTm1を作用させ、且つ、リングギア34の回転軸には下記(6)式により表されるトルクTm2を作用させればよい。すなわち、トルクTm2は、リングギア要求トルクTr*に対するトルクTerの不足分と等しい。このトルクTm2が、MG2指令トルクTm2*として採用される。
Tm2=Tr*−Ter …(6)
一方、サンギア32が目標回転速度Ns*にて回転すれば(すなわち、第1発電電動機MG1の実際の回転速度Nm1がMG1目標回転速度Nm1*に一致すれば)、機関回転速度Neは目標機関回転速度Ne*に一致する。以上から、MG1指令トルクTm1*は上記(3)式により求められる。
ステップ345:
PMは、上記(5)式および上記(6)式に従って、第2発電電動機MG2に出力させるべきトルクであるMG2指令トルクTm2*を算出する。なお、PMは、下記(7)式に基づいて、MG2指令トルクTm2*を決定してもよい。
Tm2*=Tr*−Tm1*/ρ …(7)
ステップ350:
PMは、機関20が最適機関動作点にて運転されるように(換言すると、機関出力トルクが目標機関出力トルクTe*となるように)、EGに指令信号を送出する。これにより、EGは、スロットル弁アクチュエータ22aによってスロットル弁22の開度を変更するとともに、燃料噴射量Fiを変更し、機関出力トルクTeが目標機関出力トルクTe*となるように機関20を制御する。
ステップ355:
PMは、MG1指令トルクTm1*をモータECU72に送信する。モータECU72は、第1発電電動機MG1の出力トルクがMG1指令トルクTm1*に一致するように第1インバータ61を制御する。
ステップ360:
PMは、MG2指令トルクTm2*をモータECU72に送信する。モータECU72は、第2発電電動機MG2の出力トルクがMG2指令トルクTm2*に一致するように第2インバータ62を制御する。
上記ステップ335〜ステップ360における処理を行った後、PMは、ステップ395に進んで本ルーチンを一旦終了する。
上述した処理により、リングギア34にリングギア要求トルクTr*と等しいトルクが機関20および第2発電電動機MG2によって作用させられる。さらに、充電率SOCが所定値SOCLothよりも小さい場合、機関20の発生する出力はバッテリ充電要求出力Pb*だけ増大させられる。したがって、リングギア34の回転軸に作用するトルクTerは大きくなるので、上記(6)式から理解されるように、MG2指令トルクTm2*は小さくなる。その結果、第1発電電動機MG1が発電する電力のうち第2発電電動機MG2にて消費される電力が少なくなるので、第1発電電動機MG1が発電する余剰の電力(第2発電電動機MG2にて消費されない電力)によってバッテリ63が充電される。
以上、機関要求出力Pe*が閾値要求出力Peth「以上」である場合に行われる処理が説明された。これに対し、機関要求出力Pe*が閾値要求出力Peth「よりも小さい」場合、PMは、ステップ320にて「No」と判定してステップ365に進み、現時点において機関20が運転中であるか否かを判定する。
機関20が運転中であれば、PMはステップ365にて「Yes」と判定し、ステップ370に進む。そして、PMは、ステップ370にて、現時点にて間欠運転が禁止されているか否かを判定する。なお、機関要求出力Pe*が閾値要求出力Pethよりも小さくなるような運転条件(上述したように、機関20の最適機関動作点(図5)の観点からは、機関20が駆動されるべきではない運転条件。よって、ステップ320にて「No」と判定される。)においても、必要に応じて機関20が運転されている場合がある(例えば、後述される暖機運転が行われている場合など)。
ステップ370について具体的に述べると、PMは、例えば、機関20の暖機運転が実行されているか否か、触媒28a,28bの温度を維持するために機関20が運転されている必要があるか否か、燃料噴射弁24が正常に燃料を噴射しているか否かの診断(判定)が実行されているか否か、本ルーチンとは異なる制御を行うために機関20が運転されている必要があるか否か(例えば、種々の運転パラメータの学習)などに基づき、間欠運転が禁止されているか否かを判定する。
現時点にて間欠運転が禁止されている場合、PMは、ステップ370にて「Yes」と判定し、ステップ335に進む。そして、PMは、上記同様にステップ335〜ステップ360の処理を行い、機関20の出力トルク、第1発電電動機MG1の出力トルクおよび第2発電電動機MG2の出力トルクを制御する。
これに対し、現時点にて間欠運転が禁止されていない場合、PMは、ステップ370にて「No」と判定し、ステップ375に進む。PMは、ステップ375にて、機関20の運転を停止する指示をEGに送信する。EGはこの指示に基づいて燃料噴射量をゼロにすることにより(すなわち、燃料噴射を停止することにより)、機関20を停止させる。その後、PMはステップ380に進む。
一方、ステップ365の処理が行われるときに機関20が停止中であれば、PMは、ステップ365にて「No」と判定し、ステップ380に直接進む。
ステップ380にて、PMは、MG1指令トルクTm1*をゼロに設定する。次いで、PMは、ステップ385に進み、MG2指令トルクTm2*にリングギア要求トルクTr*を設定する。その後、PMは上述したステップ355およびステップ360の処理を実行する。この結果、リングギア要求トルクTr*(したがって、ユーザ要求トルクTu*)は第2発電電動機MG2の発生するトルクのみによって満足される。その後、PMは、ステップ395に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上が、ハイブリッド車両10の基本的な作動である。
ところで、ハイブリッド車両10においては、図示しないルーチンにより、第2発電電動機MG2のロータMG2rをステータMG2sに対して回転させるための磁界を順次生じさせるための回路に過電流(例えば、特定の回路に長時間にわたって電流が流れ続けること)が生じると判断された場合、その回路を保護するべく、その回路への電流の通電および遮断が断続的に繰り返されるようになっている。その結果、MG2指令トルクTm2*が断続的に増減を繰り返す(トルクリップル現象が生じる)場合がある。
そこで、第2装置は、機関20の失火判定が行われるべきとき、トルクリップル現象が生じる条件が成立しているか否かに応じて、実際に失火判定を行うか否かを決定するようになっている。第2装置にて行われる失火判定の詳細は、後述される。
<実際の作動>
以下、第2装置の実際の作動が説明される。
第2装置において、EGは、失火判定のための図7に示したルーチンを所定のタイミング毎に繰り返し実行するようになっている。以下、このルーチンにて行われる処理が説明される。
EGは、あらかじめ定められたタイミング毎に(例えば、クランクシャフト25が30°回転する毎に)、図7にフローチャートによって示した「失火判定ルーチン」を繰り返し実行するようになっている。EGは、このルーチンにより、失火判定が行われるべきときに実際に失火判定を行うか否かを判定するとともに、同判定の結果に応じて失火判定を実行または禁止する。
具体的に述べると、EGは、所定のタイミングにて図7のステップ700から処理を開始すると、ステップ705に進む。EGは、ステップ705にて、現時点にて機関20が運転されているか否かを判定する。
現時点にて機関20が運転されている場合、EGは、ステップ705にて「Yes」と判定し、ステップ710に進む。EGは、ステップ710にて、現時点にて失火判定を行うべきか否かを判定する。例えば、EGは、現時点にて機関20の暖機運転が行われているか否か、および、本ルーチンとは異なる制御を行うために機関20が運転されている必要があるか否か、などを考慮し、失火判定を行うべきか否かを判定する。
EGは、現時点にて失火判定を行うべきであると判定した場合、ステップ710にて「Yes」と判定し、ステップ715に進む。EGは、ステップ715にて、MG2指令トルクTm2*がゼロではないか否か(Tm2*≠ゼロ)を判定する。
ここで、現時点におけるMG2指令トルクTm2*がゼロではない場合(Tm2*≠ゼロ)、EGは、ステップ715にて「Yes」と判定し、「トルクリップル現象が生じる条件」が成立しているか否かを判定する。一方、現時点におけるMG2指令トルクTm2*がゼロである場合(Tm2*=ゼロ)、EGは、ステップ715にて「No」と判定し、ステップ720〜730の処理を適宜実行して失火の有無を確認する。
「トルクリップル現象が生じる条件」について具体的に述べると、EGは、車速SPDが所定の閾値車速SPDth以下であり、アクセル操作量APの変化率ΔAPが所定の閾値変化率ΔAP以下であり、かつ、所定の時間長さ中のMG2指令トルクTm2*の変化量の絶対値の合計量STm2*が閾値合計量STm2*th以上であるとき、トルクリップル現象が生じる条件が成立していると判定するようになっている。この判定は、ステップ735〜ステップ745の処理が順に実行されることによって行われる。
なお、現時点にて機関20が運転中ではない場合、および、現時点にて機関20が運転中であっても失火判定を行うべきではない場合、EGは、ステップ705またはステップ710にて「No」と判定し、ステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。すなわち、これらの場合、トルクリップル現象が生じているか否かの確認も、失火判定も、行われない。
以下、まず、ステップ715にて「Yes」と判定された場合(機関20が駆動されている場合)が説明される。EGは、ステップ715にて「Yes」と判定するとステップ735に進み、現時点における車速SPDが所定の閾値車速SPDth以下であるか否かを判定する。閾値車速SPDthは、車速SPDの大きさがその閾値車速SPDth以下である場合に「第2発電電動機MG2のロータMG2rがステータMG2sに対して実質的に静止している(静止している、または、車速センサ85によって測定し得る最小の車速以下の速さにて移動している)」と判断し得る適値に設定されている。換言すると、閾値車速SPDthは、車速SPDが閾値車速SPDth以下である場合にトルクリップル現象が生じる可能性があると判断し得る適値(例えば、時速1kmなど)に設定されている。
現時点における車速SPDが閾値車速SPDth以下である場合、EGは、ステップ735にて「Yes」と判定し、ステップ740に進む。EGは、ステップ740にて、アクセル操作量APの単位時間当たりの変化量(変化率)ΔAPが所定の閾値変化率ΔAP以下であるか否かを判定する。閾値変化率ΔAPは、アクセル操作量APの変化率ΔAPがその閾値変化率ΔAP以下である場合に「ユーザ要求トルクTu*の変動(上述したように、機関20の目標機関回転速度Ne*などに影響を与える。)が機関回転速度Neに与える影響が、トルクリップル現象の有無を検討する観点において無視できる程度に小さい」と判断し得る適値に設定されている。
アクセル操作量APの変化率ΔAPが閾値変化率ΔAP以下である場合、EGは、ステップ740にて「Yes」と判定し、ステップ745に進む。EGは、ステップ745にて、所定の時間長さ中のMG2指令トルクTm2*の変化量の絶対値の合計量STm2*が閾値合計量STm2*th以上であるか否かを判定する。閾値合計量STm2*thは、合計量STm2*がその閾値合計量STm2*th以上である場合に「トルクリップル現象に起因してMG2指令トルクTm2*が変動している」と判定し得る適値に設定されている。
そして、合計量STm2*が閾値合計量STm2*th以上である場合、EGは、現時点にてトルクリップル現象が生じていると判断するとともに、ステップ745にて「Yes」と判定してステップ795に進み、本ルーチンを一旦終了する。
このように、ステップ735〜ステップ745の全てにおいて「Yes」と判定された場合、EGは、トルクリップル現象が生じていると判断するとともに、失火判定(ステップ720〜ステップ730の処理)を行わない。
一方、ステップ715にて「No」と判定された場合、および、ステップ735〜ステップ745のいずれかにおいて「No」と判定された場合、EGは、ステップ720に進み、失火判定を行う。
具体的に述べると、EGは、ステップ720にて、機関20の機関回転速度Neの単位時間当たりの変動量ΔNeが閾値変動量ΔNeth以上であるか否かを判定する。閾値変動量ΔNethは、変動量ΔNeがその閾値変動量ΔNeth以上である場合に機関20に失火が発生していると判断し得る適値に設定されている。なお、変動量ΔNeを取得する方法は特に制限されず、失火判定の精度などを考慮した周知の方法が採用され得る。
現時点において変動量ΔNeが閾値変動量ΔNeth以上である場合、EGは、ステップ720にて「Yes」と判定してステップ725に進み、失火が生じていると判定する。その後、EGは、ステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、現時点において変動量ΔNeが閾値変動量ΔNethよりも小さい場合、EGは、ステップ720にて「No」と判定してステップ730に進み、失火が生じていないと判定する。その後、EGは、ステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上に説明したように、第2装置においては、機関20が駆動中であるときに第2発電電動機MG2にてトルクリップル現象が生じていると判定された場合、機関20の失火判定が行われるべきときであっても失火判定を行わない(禁止する)。
以上が、第2装置についての説明である。
<実施形態の総括>
図1〜図7を参照しながら説明したように、本発明の実施形態に係る失火判定装置は(第1装置および第2装置)は、
ハイブリッド車両10の駆動軸53とトルク伝達可能に連結された出力軸25を有する内燃機関20と、前記駆動軸53とトルク伝達可能に連結された回転子(ロータMG2r)と、固定子(ステータMG2s)と、を有する電動機MG2と、を備えたハイブリッド車両10に適用されるとともに、前記内燃機関20の失火判定を前記内燃機関20の前記出力軸25の回転速度の変動ΔNeに基づいて行う。
さらに、本発明の実施形態に係る失火判定装置は、
前記電動機MG2から前記駆動軸53にトルクTm2*が出力されながら前記回転子が前記固定子に対して実質的に静止しており(車速SPDが閾値車速SPDth以下であり)且つ前記内燃機関20が駆動されている場合において、前記電動機MG2から出力されるトルクが継続的に増減を繰り返すトルクリップル現象が生じる条件が成立したとき(図7のステップ735〜ステップ745の全てにて「Yes」と判定されたとき)、前記失火判定を禁止する(図7のステップ720〜ステップ730の処理が行われない)ように構成されている。
本発明の実施形態に係る失火判定装置においては、
前記ハイブリッド車両10の車速SPDが閾値車速SPDth以下であり(図7のステップ735にて「Yes」と判定され)、前記電動機MG2から出力されるトルクを定めるために用いられる運転パラメータ(アクセル操作量AP)の変化率ΔAPが閾値変化率ΔAPth以下であり(図7のステップ740にて「Yes」と判定され)、かつ、前記電動機MG2から出力されるトルクTm2*の変動の度合いSTm2*が閾値度合いSTm2*th以上であるとき(ステップ745にて「Yes」と判定された場合)、前記トルクリップル現象が生じる条件が成立する。
本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、上記各実施形態においては、トルクリップル現象が生じていると判定された場合、失火判定そのものが行われないようになっている。しかし、本発明の失火判定装置は、トルクリップル現象が生じた場合、失火判定を行うための処理(図7のステップ720〜ステップ730)を実行するものの同判定の結果を無視するように構成され得る。
さらに、上記各実施形態においては、第2発電電動機MG2においてトルクリップル現象が生じているか否かについて判定がなされるようになっている。しかし、本発明の失火判定装置は、第1発電電動機MG1においてトルクリップル現象が生じているか否かを判定するように構成されてもよく、第1発電電動機MG1および第2発電電動機MG2の双方においてトルクリップル現象が生じているか否かを判定するように構成されてもよい。
加えて、本発明の失火判定装置は、機関20にて失火が生じていると判定した場合、その判定結果を機関20の操作者に通知するように構成されてもよく、その失火への対策としての処理(例えば、失火が生じたと判定された気筒への燃料の供給を停止する等)を行うように構成され得る。
さらに、上記実施形態においては、ハイブリッド車両10に搭載される内燃機関20として、火花点火式内燃機関が採用されている。しかし、本発明の失火判定装置が適用されるハイブリッド車両に搭載される内燃機関として、圧縮時着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)が採用され得る。
以上に説明したように、本発明は、内燃機関と電動機とを備えるハイブリッド車両における失火判定装置として利用することができる。
10…ハイブリッド車両、20…内燃機関、MG1…第1発電電動機、MG2…第2発電電動機、、MG2r…回転子(ロータ)、MG2s…固定子(ステータ)、30…動力分配機構、50…動力伝達機構、53…駆動軸、94…機関回転速度センサ


Claims (2)

  1. ハイブリッド車両の駆動軸とトルク伝達可能に連結された出力軸を有する内燃機関と、
    前記駆動軸とトルク伝達可能に連結された回転子と、固定子と、を有する電動機と、
    を備えたハイブリッド車両に適用されるとともに、
    前記内燃機関の失火判定を前記内燃機関の前記出力軸の回転速度の変動に基づいて行う失火判定装置であって、
    前記電動機から前記駆動軸にトルクが出力されながら前記回転子が前記固定子に対して実質的に静止しており且つ前記内燃機関が駆動されている場合において、前記電動機から出力されるトルクが継続的に増減を繰り返すトルクリップル現象が生じる条件が成立したとき、前記失火判定を禁止する、ハイブリッド車両の失火判定装置。
  2. 請求項1に記載の失火判定装置において、
    前記ハイブリッド車両の車速が閾値車速以下であり、前記電動機から出力されるトルクを定めるために用いられる運転パラメータの変化率が閾値変化率以下であり、かつ、前記電動機から出力されるトルクの変動の度合いが閾値度合い以上であるとき、前記トルクリップル現象が生じる条件が成立する、ハイブリッド車両の失火判定装置。


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