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JP2013146496A - 塞栓物掻き取りデバイスおよび塞栓物掻き取りキット - Google Patents

塞栓物掻き取りデバイスおよび塞栓物掻き取りキット Download PDF

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JP2013146496A JP2012011371A JP2012011371A JP2013146496A JP 2013146496 A JP2013146496 A JP 2013146496A JP 2012011371 A JP2012011371 A JP 2012011371A JP 2012011371 A JP2012011371 A JP 2012011371A JP 2013146496 A JP2013146496 A JP 2013146496A
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Junichi Nakamoto
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Kaneka Corp
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Abstract


【課題】 十分に血栓等の塞栓物を掻き取れる塞栓物掻き取りデバイスを提供する。
【解決手段】 塞栓物掻き取りデバイス19は、ワイヤ17と、このワイヤ17上を移動するように装着され、筒型隙間構造体12の両端付近を絞ることで袋型となった袋型隙間構造体12を有する血栓掻き取り部11と、袋型隙間構造体12の内部にて離れて配置され、その袋型隙間構造体12における絞られる部分に接触することで、血栓物掻き取り部11のワイヤ17上での移動を制止させるストッパ15・15を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、塞栓物掻き取りデバイスおよび塞栓物掻き取りキットに関する。
心筋梗塞、肺塞栓、末梢血栓、または臓器閉塞等の血栓塞栓性疾患(血栓塞栓症)は、血管内腔等を、完全または部分的に詰まらせる疾患である。血管等を詰まらせる物質(塞栓物)は、血小板、フィブリノゲン、または凝固因子等を含む粘弾性の血塊で、血栓と呼ばれる。
このような血栓塞栓症に対する治療としては、外科的な切開血栓除去手術もあるが、外科手術よりも低侵襲性な、経皮的または血管内を利用したカテーテル誘導による介入療法も採用される。このような介入療法に使用される医療器具としては、例えば、特許文献1に記載の血栓捕獲器、または、特許文献2に記載のフィルタが挙げられる。
特許文献1の血栓捕獲器は、弾性コイル体およびストッパを装着したワイヤ(このワイヤを血栓捕獲部とする)と、この血栓捕獲部を挿入させるカテーテルと、を含む。詳説すると、血栓捕獲部は、弾性コイル体の先端に固定部を設けることで、その弾性コイル体をワイヤの先端側にて固定する一方、弾性コイル体の後端に可動部を設けることで、弾性コイル体の後端部分をワイヤ上にてスライドさせる。ストッパは、ワイヤにおける固定部と可動部との間に配置され、可動部に接触することで、弾性コイル体の後端部分の移動を停止させる。
このような血栓捕獲器では、カテーテルで、血栓捕獲部が血栓の近くまで導かれ、さらに、その血栓捕獲部は血栓を突き抜けるまで進行させられる(なお、この進行では、進行先に固定部が配置される)。その後、血栓捕獲部は、術者の手元側に引き戻される。この引き戻しの場合に、血栓に接触する可動部がストッパのほうに移動させられることで、コイル弾性体が圧縮され、径を膨らます。そのため、この引き戻しで、膨らんだコイル弾性体が血栓を掻き取る。
特許文献2のフィルタは、両端を絞られた筒状のフィルタで、ストッパを装着した線状のマンドレルを内部に通すことで、そのマンドレル上を移動する。そして、このフィルタは、両端がストッパに接触するまで移動することで、縮径状態となって容易に血管内を移動し、所定位置に配置後、血流を流れる血栓を回収する。
特開2010−188068号公報 特開2007−117760号公報
特許文献1の血栓捕獲器では、血栓捕獲部が引き戻される場合にのみ、血栓が掻き取られる。すなわち、血栓捕獲部が血管壁に固着した血栓に向かって進行する場合、血栓は掻き取られない。したがって、この血栓捕獲器は、血栓に対して往復移動(繰り返し移動)させて、その血栓を掻き取れない。そのため、この血栓捕獲器は、十分に血管壁に固着した血栓を除去できない。
また、特許文献2のフィルタは、血管内にて停止した状態で、血流と共に流れる血栓を回収するだけで、特許文献1同様に、血栓に対して往復移動しないだけでなく、そもそも、血管壁に固着した血栓を除去するものではない。すなわち、このフィルタは、十分に血管壁に固着した血栓を除去できない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものである。そして、その目的は、血管壁に固着した血栓等の塞栓物を、十分に掻き取れる塞栓物掻き取りデバイスを提供することにある。
塞栓物掻き取りデバイスは、ワイヤと、そのワイヤ上を移動するように装着され、筒型隙間構造体の両端付近を絞ることで袋型となった袋型隙間構造体である塞栓物掻き取り部と、袋型隙間構造体の内部にて離れて配置され、袋型隙間構造体における絞られる部分に接触することで、塞栓物掻き取り部のワイヤ上での移動を制止させるストッパと、を含む。
また、塞栓物掻き取り部は、弾性を有すると望ましい。
また、隙間構造体は、網状体または編組体であると望ましい。
また、袋型隙間構造体の形状は、楕円球状であると望ましい。
また、塞栓物掻き取り部に血栓溶解コーティングが施されていると望ましい。
なお、以上のような塞栓物掻き取りデバイスと、塞栓物掻き取りデバイスを挿入させるカテーテルと、を含む塞栓物掻き取りキットも、本発明といえる。
本発明の塞栓物掻き取りデバイスによれば、複数回繰り返して、同一の塞栓物を掻き取れるため、その塞栓物を確実に除去する。
は、カテーテルと塞栓物掻き取りデバイスとを示す斜視図である。 は、使用される塞栓物掻き取りデバイスの一態様を示す説明図である。 は、使用される塞栓物掻き取りデバイスの一態様を示す説明図である。 は、使用される塞栓物掻き取りデバイスの一態様を示す説明図である。 は、使用される塞栓物掻き取りデバイスの一態様を示す説明図である。 は、使用される塞栓物掻き取りデバイスの一態様を示す説明図である。 は、使用される塞栓物掻き取りデバイスの一態様を示す説明図である。 は、使用される塞栓物掻き取りデバイスの一態様を示す説明図である。 は、使用される塞栓物掻き取りデバイスの一態様を示す説明図である。
[実施の形態1]
実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。逆に、便宜上、断面図でなくてもハッチングを使用することもある。また、図面における種々部材の寸法は、便宜上、見やすいように調整されている。また、白色矢印は、塞栓物掻き取りデバイスの移動方向を示す。なお、以降での近位側とは、カテーテルまたは塞栓物掻き取りデバイスを使用する術者の手元側を意味し、遠位側とは、近位側の反対側、すなわち術者から離れた側を意味する。
図1は、カテーテル29と、このカテーテル29の内腔29Lを通じて搬送される塞栓物掻き取りデバイス[医療用デバイス]19と、を示す斜視図である。なお、カテーテル29と塞栓物掻き取りデバイス19とを含むキットを、塞栓物掻き取りキット[医療用セット]39とする。
カテーテル29は、塞栓物掻き取りデバイス19を通せる程度の内腔29Lを有するチューブである。そして、このカテーテル29の先端29Dが血管41等の体腔に生じた病変(例えば、血栓42のような塞栓物で、血管41の内腔41Lを狭める狭窄部;後述の図2等参照)の近くまで配置され、さらに、塞栓物掻き取りデバイス19が、内腔29Lを通じてカテーテル29先端を越えるように搬送されることで、病変に到達し、治療する。なお、カテーテル29は、塞栓物掻き取りデバイス19を通じさせられる程度の内腔29Lを有していれば、特に種類は限定されるものではない。
塞栓物掻き取りデバイス19は、ワイヤ17、血栓掻き取り部[塞栓物掻き取り部]11、およびストッパ15を含む。
ワイヤ17は、線状で、血栓掻き取り部11を取り付けられることで、その血栓掻き取り部11を操作させる。このワイヤ17は、血管内を移動するために、柔軟性を備えるとともに、血管内にて進みやすい特性(挿入性)を有すると望ましい。例えば、ワイヤ17表面に親水性コーティングが施されると、血液に対する潤滑性が向上し、血管41の内腔41Lに挿入しやすくなる。ただし、ワイヤ17が血管41にて進行する場合に、ワイヤ17の先端で血管41に穿孔を発生させないようにすべく、先端は丸みを帯びていると望ましい。
なお、ワイヤ17の構造は、特に限定されず、ワンピース構造(一本もの構造)、ハイポチューブ構造、またはトルクワイヤ構造であってもかまわない。また、ワイヤ17の材質も、特に限定されず、金属であっても樹脂であってもかまわない。ただし、塑性変形防止の観点から、ワイヤ17の材質は、例えば、ステンレス鋼またはNi-Ti(ナイチノール-チタン)合金であると望ましい。
また、ワイヤ17の外径も、特に限定されないが、医療用ガイドワイヤを流用させることを考慮すると、好ましくは0.25mm(0.010inch)〜0.86mm(0.035inch)、最も望ましいのは0.36mm(0.014inch)〜0.46mm(0.016inch)である。また、医療用ガイドワイヤを、ワイヤ17に流用させると、そのワイヤ17も、医療用ガイドワイヤと同程度の血管内での操作性を担保される。したがって、ワイヤ17は、医療用ガイドワイヤを流用したり、医療用ガイドワイヤと同程度の長さおよび剛性(柔軟性)を有するようにしたりしてもかまわない。
また、ワイヤ17の先端は、例えば、血管穿孔防止のために、保護部材が取り付けられてもよい。例えば、ステンレス鋼またはNi-Ti合金製の螺旋コイルがワイヤ17の先端に巻きつけたり、ヘリカルカットしたハイポチューブがワイヤ17の先端に挿入されたり、ウレタン樹脂などがワイヤ17の先端に被覆されたりしても構わない。
次に、血栓掻き取り部11について説明する。血栓掻き取り部11は、血栓42等の塞栓物である病変に接触(密着)することで、それらを掻き取る(絡め取る)。この血栓掻き取り部11は、網等のように隙間(ピッチ)を有する部材で筒型になった構造物12を含んでおり、この筒型隙間構造体12が、筒内にワイヤ17を通した状態で、軸方向の両端を絞られることで、袋型となる。そして、この袋型になった筒型隙間構造体12(以下、袋型隙間構造体12と称することもある)は、ワイヤ17を内部に通していることから、そのワイヤ17に沿ってスライドする。
なお、この袋型隙間構造体12は、両端を絞られることで、これら両端付近の外径・内径は、袋型隙間構造体12の中心付近の外径・内径よりも小さくなる。そのため、袋型隙間構造体12では、両端付近は、中心付近に比べて先細りする{すなわち、血栓掻き取り部11の両端付近は、ワイヤ17の軸方向(別表現すると、袋型隙間構造体12の軸方向)に対して傾斜する}。
袋型隙間構造体12の構造は、特に限定されず、例えば、編組構造が採用されてもよい。この構造の場合、マンドレル(編組用芯材)に対して、複数本のワイヤが一方向に螺旋状に巻き付けられており、別の複数本のワイヤが別の方向に螺旋状に巻き付けられることで、マンドレルに2方向の螺旋状に巻き付けられたワイヤで形成される編物が完成し、それが筒型網状構造体として機能する(同方向に巻き付けられるワイヤを一組のワイヤと称する)。
また、編組構造だけでなく、例えば、コイル構造または編目構造であってもよい。これら構造では、隣り合う素線と素線との間に生じる隙間があるので、血栓42を掻き取りやすく望ましい。例えば、編組構造の血栓掻き取り部11の場合、素線のピッチは、0.5〜2.0mm、好ましくは0.5〜1.5mm、最も好ましくは0.5〜0.8mmである。
また、袋型隙間構造体12を形成する素線の断面形状は、特に限定されず、丸線、若しくは、平線または平角線のような異形線等であってもかまわない。なお、ここでいう断面形状は、素線の軸方向に垂直な断面形状のことを意味し、丸線とは、断面形状が円状であり、平線とは、断面形状が長方形または長方形であり、平角線とは、断面形状が長方形または長方形の角を丸めた形状である。
また、素線の外径も、特に限定されないが、例えば編組構造による血栓掻き取り部11で剛性を考慮すると、素線の外径は、好ましくは0.040〜0.080mm、もっとも好ましくは0.040〜0.060mmである。また、素線の材料としては、金属または樹脂等が使用できるが、血栓掻き取り部11は、病変に密着するために可逆的に変形する特性を有すると望ましいので、Ni-Ti合金等の超弾性合金で形成したり、熱処理等の加工を施しても構わない。
また、袋型隙間構造体12、ひいては血栓掻き取り部11の最大外径(袋型隙間構造体12の軸方向に対する最大の外周囲径)は、特に限定されないが、塞栓物掻き取りデバイス19の適用部位が心血管である場合を考慮すると、対象血管内径が2.0〜4.0mm程度であるため、血栓掻き取り部11の最大外径も2.0〜4.0mm程度だと望ましい。なぜなら、血栓掻き取り部11の最大外径が、血管内径と同程度であれば、血栓をかきとりやすくなるものの、過度に大きくなると、血管組織を傷つけかねないためである。
また、血栓掻き取り部11の全長(袋型隙間構造体12の軸方向の最大長)も、特に限定されていないが、10〜20mmであると望ましい。
ところで、筒型隙間構造体12にて絞られる部分は、絞り部13と称され、さらに、ワイヤ17の先端側に近い側を遠位側絞り部13D、この遠位側絞り部13Dに対する反対側の絞り部13を近位側絞り部13P、とする(なお、遠位側とは、病変に近い側である)。
この絞り部13は、例えば、樹脂チューブまたは金属管で形成される。詳説すると、樹脂チューブの場合、その樹脂チューブの内腔に、筒型隙間構造体12の端付近が挿入され、さらに、樹脂チューブがシュリンクチューブ(熱収縮チューブ)で覆われて加熱されることで、縮径し、筒型隙間構造体12を絞る絞り部13となる。金属管の場合、その金属管の内腔に、筒型隙間構造体12の端付近が挿入され、さらに、金属管がかしめ器によってかしめられることで、縮径し、筒型隙間構造体12を絞る絞り部13となる。
このようなシュリンクチューブによる樹脂チューブの縮径、および、かしめ器による金属管の縮径の場合、筒型隙間構造体12の端にマンドレルが挿入される。そのため、このマンドレルの外径がワイヤ17の外径よりも大きければ、筒型隙間構造体12からマンドレルを引き抜いた箇所、すなわち絞り部13の内腔が、ワイヤ17を挿入できるだけの内径を有する。その結果、絞り部13を含む血栓掻き取り部11は、ワイヤ17上を移動できる。
逆に、マンドレルの外径がワイヤ17の外径よりも小さければ、筒型隙間構造体12からマンドレルを引き抜いた箇所に対して、ワイヤ17外径よりも大きくさせるための後加工が必要になる。
また、筒型隙間構造体12の一部分が絞り部13となっていてもよい。詳説すると、筒型隙間構造体12の端のピッチが、レーザ等で、筒型隙間構造体12の他部分のピッチよりも狭められることで、その他部分の外径よりも、筒型隙間構造体12の端付近の外径が小径になって、絞り部13になっていてもよい。ただし、このような筒型隙間構造体12の端付近で形成される内径は、ワイヤ17の外径よりも大きくなっていることはいうまでもない。
なお、絞り部13の最大外径および全長は、特に限定されないが、血管内への挿入性などを考慮すると限りなく小さい方が望ましい。また、遠位側絞り部13Dの遠位側の端(遠位端)、および、近位側絞り部13Pの近位側の端(近位端)は、血栓42の内腔42Lへの挿入性を考慮すると、R加工(面取り加工)されていると望ましい。なお、このR加工の方法は、特に限定されない。
また、以上のような血栓掻き取り部11は、ストレプトキナーゼまたはウロキナーゼ等の血栓溶解剤をコーティングされていると望ましい。なお、コーティングの部位またはコーティング方法は、特に限定されない。すなわち、コーティングは血栓掻き取り部11の少なくとも一部に施されていればよいし、コーティング方法は各種方法を使用してもよい。
次に、ストッパ15について説明する。ストッパ15は、血栓掻き取り部11の内部におけるワイヤ17に取り付けられ、絞り部13に接触することで、血栓掻き取り部11のワイヤ17上での移動を制止させる。
このストッパ15は、絞り部13に接触する部材であれば、特に形状・材料等は限定されない。したがって、ストッパ15は、例えば、ワイヤ17を内腔に挿入させた管状部材であってもよいし、ワイヤ17から隆起した片材(例えば接着剤)であってもかまわない。また、ストッパ15の取り付け方法も特に限定されず、接着剤を用いた接着、かしめ加工、またはレーザ溶接等の各種方法であってもかまわない。
また、ストッパ15が、X線不透過マーカーであってもかまわない。すなわち、ストッパ15の材質が、放射線不透過性の高いステンレス鋼、タングステン、白金、イリジウム、または金等であると望ましい。
なお、ストッパ15が、例えば筒型の場合、そのストッパ15の最大外径は特に限定されるものではないが、視認性および血管内への挿入性等を考慮すると0.2〜3.0mmが好ましく、0.3〜0.8mmが最も望ましい。また、ストッパ15単体の長さも、特に限定されないが、0.5〜3.0mmが好ましく、1.0〜2.0mmが最も好ましい。なお、ストッパ15単体が長くなりすぎると、ワイヤ17の屈曲性が損なわれ、塞栓物掻き取りデバイス19の血管追従性が低下する。
また、図1では、2個のストッパ15が、乖離した状態で、ワイヤ17に取り付けられている例を挙げているが、個数は単数でも2個以外の複数であっても構わない(ただし、単数のストッパ15の場合、そのストッパ15の全長は、両絞り部13D・13P間の距離より短く、複数のストッパ15の場合、両端のストッパ15間の距離は、両絞り部13D・13P間の距離より短い)。
なお、図1では、遠位側絞り部13Dに近いストッパ15を、遠位側ストッパ15D、近位側絞り部13Pに近いストッパ15を、近位側ストッパ15P、とする。
ここで、塞栓物掻き取りデバイス19の使用方法の一例について、図2〜図9を用いて説明する。
まず、図2に示すように、血管41内部に付着する血栓42の近くまで、カテーテル29が導かれる。そして、塞栓物掻き取りデバイス19が、カテーテル29の内腔29Lを伝って、そのカテーテル29の遠位側の端(遠位端29D)に向かって進められる。
このように、塞栓物掻き取りデバイス19がカテーテル29の遠位端29Dに向かって進められる場合、カテーテル29の内腔29Lの面(内腔面)29Sが、血栓掻き取り部11を近位側に向かって押す(要は、血栓掻き取り部11を近位側に移動させようとする押圧力が生じる)。ただし、血栓掻き取り部11の内部のワイヤ17には、絞り部13に接触するストッパ15が固定されている。そのため、血栓掻き取り部11が近位側へ移動していくと、遠位側絞り部13Dと遠位側ストッパ15Dとが接触し、血栓掻き取り部11は停止する。すなわち、遠位側絞り部13Dと遠位側ストッパ15Dとが接触した状態で、血栓掻き取り部11は、カテーテル29の遠位端29Dに向かって進められる。
また、塞栓物掻き取りデバイス19がカテーテル29の内腔29Lに収まる場合、血栓掻き取り部11の周囲(血栓掻き取り部11の外面)は、カテーテル29の内腔面29Sに押さえつけられることで圧縮する{詳説すると、血栓掻き取り部11の外径・内径が、初期状態(血栓掻き取り部11に対して何らの力も加わっていない状態)に比べて縮径する}。すなわち、遠位側絞り部13Dと遠位側ストッパ15Dとが接触した状態で、かつ、圧縮された血栓掻き取り部11が、カテーテル29の遠位端29Dに向かって進められる。
続けて、塞栓物掻き取りデバイス19が、カテーテル29の遠位端29Dに向かって進行していくと、図3に示すように、遠位端29Dを越えて、カテーテル29から飛び出る。このように飛び出ると、血栓掻き取り部11は、カテーテル29の内腔面29Sで押さえつけられないため、元の状態となる。すなわち、カテーテル29の内腔面29Sで押さえつけられることで縮径していた血栓掻き取り部11の外径・内径が、押さえつけられないことで、拡径する(なお、遠位側絞り部13Dと遠位側ストッパ15Dとは、接触した状態のままであることが多い)。
そして、塞栓物掻き取りデバイス19が血栓42に向かって進められると、図4に示すように、血栓掻き取り部11は、血栓42に到達し、接触する。すると、血栓掻き取り部11の遠位側(例えば、遠位側絞り部13D付近)が、血栓42によって、近位側へと押されることで、血栓掻き取り部11は、確実に、近位側へと移動し、その後、遠位側絞り部13Dと遠位側ストッパ15Dとの接触によって、その血栓掻き取り部11は停止する(すなわち、塞栓物掻き取りデバイス19の進行方向先の絞り部13とストッパ15とが接触し、血栓掻き取り部11がワイヤ17上で固定される)。
続けて、図5に示すように、塞栓物掻き取りデバイス19が血栓42に向かって進められると、ワイヤ17上にて変位しない(不動な)血栓掻き取り部11が血栓42を掻き取る。詳説すると、ワイヤ17にて固定された血栓掻き取り部11の周囲が、血栓42に押さえつけられることで圧縮する一方で、血栓42による押さえつけられる力に対して反発して、血栓掻き取り部11は血栓42を押さえつける。そのため、この血栓掻き取り部11は、血栓42の内腔42Lの面(内腔面)42Sを押さえつけつつ進行し、その血栓42を掻き取る。
そして、塞栓物掻き取りデバイス19が、血栓42の遠位端42D(血栓42への最初の進入側に対する反対側の端)に向かって進行していくと、図6に示すように、その遠位端42Dを越えて、血栓42の内腔42Lから飛び出る。このように飛び出ると、血栓42の付着した血栓掻き取り部11は、血栓42の内腔面42Sで押さえつけられないため、元の状態となる。すなわち、血栓42の内腔面42Sで押さえつけられることで縮径していた血栓掻き取り部11の外径・内径が、押さえつけられないことで、拡径する(なお、遠位側絞り部13Dと遠位側ストッパ15Dとは、接触した状態のままであることが多い)。
次に、図7に示すように、塞栓物掻き取りデバイス19は、近位側(術者の手元側)に引き戻される。そして、塞栓物掻き取りデバイス19が血栓42に向かって進められると、血栓掻き取り部11は、血栓42に到達し、接触する。すると、血栓掻き取り部11の近位側(例えば、近位側絞り部13P付近)が、血栓42によって、遠位側へと押されることで、血栓掻き取り部11は、遠位側へと移動し、その後、近位側絞り部13Pと近位側ストッパ15Pとの接触によって、その血栓掻き取り部11は停止する(すなわち、塞栓物掻き取りデバイス19の進行方向先の絞り部13とストッパ15とが接触し、血栓掻き取り部11がワイヤ17上で固定される)。
続けて、図8に示すように、塞栓物掻き取りデバイス19が血栓42に向かって進められると、ワイヤ17上にて変位しない血栓掻き取り部11が、血栓42の内腔42Lに入り込んで、その内腔42Lの内壁面42Sに接触し、さらに血栓42を掻き取る。
そして、塞栓物掻き取りデバイス19が、血栓42の近位端42P(血栓42遠位端42Dの反対側の端)に向かって進行していくと、図9に示すように、その近位端42Pを越えて、血栓42の内腔42Lから飛び出る。このように飛び出ると、血栓42の付着した血栓掻き取り部11は、血栓42の内腔面42Sで押さえつけられないため、元の状態となる(なお、近位側絞り部13Pと近位側ストッパ15Pとは、接触した状態のままであることが多い)。
このように、塞栓物掻き取りデバイス19、詳説すると、ワイヤ17と、このワイヤ17上を移動するように装着され、筒型隙間構造体12の両端付近を絞ることで袋型となった袋型隙間構造体12を有する血栓掻き取り部11と、袋型隙間構造体12の内部に配置され、この袋型隙間構造体12における絞られる部分(絞り部13)に接触することで、血栓掻き取り部11のワイヤ17上での移動を制止させるストッパ15と、を含む塞栓物掻き取りデバイス19は、血栓42の近位端42Pから遠位端42Dに向かって進行することで血栓42を掻き取るだけでなく、血栓42の遠位端42Dから近位端42Pに向かって進行することで、血栓42を繰り返し掻き取る。
すなわち、血栓42を境にして、塞栓物掻き取りデバイス19の血栓掻き取り部11が往復移動することで、その血栓42が複数回、血栓掻き取り部11によって掻き取られる(なお、図2〜図9は、血栓掻き取り部11が、血栓42に対して1回往復した例を示すが、往復回数は特に限定されない)。そのため、この塞栓物掻き取りデバイス19は、血栓42に対する掻き取り動作を一度しかしない塞栓物掻き取りデバイスに比べて、確実に多くの血栓42を掻き取る。
また、特に、2個のストッパ15が、図1に示すように、血栓掻き取り部11(詳説すると、筒型隙間構造体12)の内部にて離れて配置され、その血栓掻き取り部11における絞り部13に接触することで、血栓掻き取り部11のワイヤ17上での移動を制止させている場合、1個のストッパに比べて好ましい。
例えば、2個のストッパ15D・15P間の距離と同程度の全長を有する1個のストッパが、ワイヤ17に装着され、血栓掻き取り部11の内部に配置される場合、ワイヤ17の屈曲性が損なわれ、塞栓物掻き取りデバイス19の血管追従性が低下してしまう(要は、複数のストッパ15D・15Pにおける間の部分を曲げられるが、1個のストッパのみを含む塞栓物掻き取りデバイスは、そのストッパの全長間の部分を曲げられず、血管追従性が低下する)。
また、2個のストッパ15D・15Pのうち1つを除去して、1個のストッパのみワイヤ17に装着され、血栓掻き取り部11の内部に配置される場合、塞栓物掻き取りデバイス19は、血栓掻き取り部11を移動させるのに比較的長い移動量を要し、それに起因して、手技が煩雑になり、ひいては、血栓掻き取り部11の位置決めも難しくなる。
しかしながら、図1に示すように、2個のストッパ15が、血栓掻き取り部11の内部にて離れて配置されていれば、このような事態は起こりにくくなる。
なお、ストッパ15は、図1に示すようにワイヤ17先端からLの距離を、中心Cとして設置され、隣り合うストッパ15の距離は実質的に等しく設定される(ストッパ15Dから中心Cまでの距離と、中心Cからストッパ15Pまでの距離とは同じである)。
そして、手技の容易さまたは血栓掻き取り部11の位置決め精度を考慮すると、通常(変形していない状態)の血栓掻き取り部11の全長方向の中心と、中心Cとが一致している状態で、絞り部13Dからストッパ15Dの距離および絞り部13Pからストッパ15Pの距離とが、0.5〜4.0mmであることが好ましく、1.0〜2.0mmが最も好ましい。
距離が0.5mm未満であると、血栓掻き取り部11が、ワイヤ17の軸方向へ縮まず縮径のみの変形になり、移動時の血管壁への密着性が低下してしまう。一方、距離が4.0mmを越えると、血栓掻き取り部11を移動させるに比較的長い移動量を要するので、血栓掻き取り部11の位置決めが難しくなる。しかしながら、距離が、0.5〜4.0mm、好ましくは1.0〜2.0mmであれば、このような事態が起こりにくい。
なお、塞栓物掻き取りデバイス19が、カテーテル29を通じて体外に回収されることで、塞栓物掻き取りデバイス19に付着した血栓42が回収される。これ以外に、塞栓物掻き取りデバイス19によって掻き取られた血栓42は、例えば、吸引カテーテルによって吸引されたり、末梢保護デバイスによって集められた後に回収されたりする。
ところで、血栓掻き取り部11は、弾性を有すると望ましい。すなわち、血栓掻き取り部11は、血栓42等によって力(押圧等)を加えられると、圧縮変形するものの、その力が無くなると、元の状態(圧縮変形前)に戻る特性を有すると望ましい(要は、血栓掻き取り部11は可逆的に変形する特性を有すると望ましい)。
このようになっていると、血栓掻き取り部11が血栓42の内腔42Lに収まって進行する場合、進行先の絞り部13とストッパ15との接触で、その血栓掻き取り部11は、ワイヤ17上での移動を停止する。さらに、この停止状態のまま、血栓掻き取り部11が進行すると、その血栓掻き取り部11は血栓42の内腔42Lの形状に沿うようにして変形し、この内腔42Lの内壁面42Sを適度に押さえて、血栓42を潰すことなく掻き取る。一方で、血栓掻き取り部11は、血管41の内壁面41Sに対して過度の力(反発力)を加えず、傷つけない。すなわち、この塞栓物掻き取りデバイス19は、血管を傷つけることなく、かつ、血栓42を潰すことなく除去する。
詳説すると、血栓掻き取り部11が、血栓42の近位端42Pから遠位端42Dに向かって進行する場合、遠位側絞り部13Dと遠位側ストッパ15Dが接触した状態で、近位側絞り部13Pが自由端となる。また、血栓掻き取り部11が、血栓42の遠位端42Dから近位端42Pに向かって進行する場合、近位側絞り部13Pと近位側ストッパ15Pが接触した状態で、遠位側絞り部13Dは自由端となる。すなわち、進行する血栓掻き取り部11の両端のうち、進行先の一方端が固定されるものの、他方端が自由端になる。
このように血栓42に最初に衝突する端が固定端になり、その固定端の反対端が自由端になると、血栓掻き取り部11が血栓42の内腔42Lを進行していく場合に、固定端を基準にして、自由端付近の血栓掻き取り部11の一部は、血栓42の内腔42Lに合わせて変形しやすい。そのため、この血栓掻き取り部11は、血管41の内壁面41Sに対して、確実に過度の力を加えず、傷つけない上、血管41の内壁面41Sにこびりついた血栓(壁在血栓)42を潰すことなく確実に除去する。
また、この塞栓物掻き取りデバイス19では、血栓掻き取り部11が袋型隙間構造体12を含む。そして、この袋型隙間構造体12は、例えば、網状体または編組体であると望ましい。
網状体および編組体は、変形するものの、例えばコイル体に比べて丈夫な構造なため、塑性変形しにくい。そのため、このような網状体または編組体の血栓掻き取り部11は、繰り返して血栓42を掻き取る塞栓物掻き取りデバイス19に適している。また、網状体または編組体の血栓掻き取り部11は、血栓42を掻き取る場合に変形したままになって、取り替えなくてはならないといった事態を引き起こさない。つまり、この塞栓物掻き取りデバイス19は、術者の手技を簡略化する(要は、手技において、この塞栓物掻き取りデバイス19の取り替えの必要性が低くなる)。
また、血栓掻き取り部11(すなわち、袋型隙間構造体12)の形状は、楕円球状であると望ましい。
このようになっていると、血栓掻き取り部11では、両端付近は、中心付近に比べて先細りする。そのため、血栓掻き取り部11が、血栓42の内腔42Lに進入する場合、その内腔42Lの開口に入り込みやすい。その一方で、血栓掻き取り部11が血栓42に対して進行していくと、徐々に外径を太くした血栓掻き取り部11の中心付近が血栓42に接触することになり、血栓42は確実に掻き取られる。すなわち、このような血栓掻き取り部11は、血栓42の内腔42Lに入りやすい上に、確実に血栓42を掻き取る。
11 血栓掻き取り部[塞栓物掻き取り部]
12 筒型隙間構造体、袋型隙間構造体
13 絞り部
13D 遠位側絞り部
13P 近位側絞り部
15 ストッパ
15D 遠位側ストッパ
15P 近位側ストッパ
17 ワイヤ
19 塞栓物掻き取りデバイス
29 カテーテル
29D カテーテルの遠位端
39 塞栓物掻き取りキット
41 血管
41L 血管の内腔
41S 血管の内腔面
42 血栓
42L 血栓の内腔
42S 血栓の内腔面
42D 血栓の遠位端
42P 血栓の近位端

Claims (6)

  1. ワイヤと、
    上記ワイヤ上を移動するように装着され、筒型隙間構造体の両端付近を絞ることで袋型となった袋型隙間構造体である塞栓物掻き取り部と、
    上記袋型隙間構造体の内部にて離れて配置され、上記袋型隙間構造体における絞られる部分に接触することで、上記塞栓物掻き取り部の上記ワイヤ上での移動を制止させるストッパと、
    を含む塞栓物掻き取りデバイス。
  2. 塞栓物掻き取り部は、弾性を有する請求項1に記載の塞栓物掻き取りデバイス。
  3. 上記隙間構造体は、網状体または編組体である請求項1または2に記載の塞栓物掻き取りデバイス。
  4. 上記袋型隙間構造体の形状は、楕円球状である請求項1〜3のいずれか1項に記載の塞栓物掻き取りデバイス。
  5. 上記塞栓物掻き取り部に血栓溶解コーティングが施されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の塞栓物掻き取りデバイス。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の塞栓物掻き取りデバイスと、
    上記塞栓物掻き取りデバイスを挿入させるカテーテルと、
    を含む塞栓物掻き取りキット。
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