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JP2013134015A - クリーンルーム設備、風量制御装置及び風量制御方法 - Google Patents

クリーンルーム設備、風量制御装置及び風量制御方法 Download PDF

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JP2013134015A JP2011285232A JP2011285232A JP2013134015A JP 2013134015 A JP2013134015 A JP 2013134015A JP 2011285232 A JP2011285232 A JP 2011285232A JP 2011285232 A JP2011285232 A JP 2011285232A JP 2013134015 A JP2013134015 A JP 2013134015A
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Masayoshi Sakuma
正芳 佐久間
Itsushi Fukui
伊津志 福井
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Hitachi Ltd
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Abstract

【課題】従来よりも省エネルギ可能なクリーンルーム設備、風量制御装置及び風量制御方法を提供する。
【解決手段】クリーンルーム50を備え、クリーンルーム50に供給されるエア風量が制御可能なクリーンルーム設備100であって、クリーンルーム50内の塵埃数を計測する塵埃センサ12と、クリーンルーム50内の温度を計測する温度センサ13と、クリーンルーム50にエアを供給するファン15と、塵埃センサ12によって計測されるクリーンルーム50内の塵埃数と、温度センサ13によって計測されるクリーンルーム50内の温度と、に基づいて、クリーンルーム50に供給する風量を決定し、決定された風量になるようにファン15を制御する風量制御部14と、を備えることを特徴とする、クリーンルーム設備。
【選択図】図1

Description

本発明は、クリーンルーム設備、風量制御装置及び風量制御方法に関する。
バイロジカルクリーンルームや半導体製造用クリーンルーム等のクリーンルームは、清浄な環境が要求される用途に利用されている。このようなクリーンルームの具体的な構成を図7に示す。図7に示すように、従来のクリーンルーム設備200は、主に、作業者が作業を行うクリーンルーム50と、クリーンルーム50に設けられるファンフィルタユニット(FFU)15と、ドライコイル(D/C)3と、を備えている。クリーンルーム50内には、例えば半導体等を生産する製造装置11が設置されている。また、クリーンルーム50の床はメッシュ状のグレーチング2が設けられている。
そして、このような構成を有するクリーンルーム設備200においては、図7の白抜き矢印の方向に風が通流する。この風の流れは、ファンフィルタユニット15に備えられたファン(図示しない)によって生じるものである。具体的なエアの流れとしては、ファンフィルタユニット15から供給される清浄で温度が制御されたエアは、製造装置11等から発生した塵埃及び熱を、グレーチング2を通過させてクリーンルーム50の室外に排出させる。これにより、クリーンルーム50内は清浄に維持され、また、室内の温度が制御される。
そして、クリーンルーム50の室外に排出された塵埃及び熱を含むエアは、ドライコイル3によって熱が除去されて冷却される。その後、依然として塵埃を含むエアは、クリーンルーム50の外を上方に向かう。そして、ファンフィルタユニット15に備えられるHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter;図示しない)により塵埃が除去された後、塵埃除去後のエアが再度クリーンルーム50内に供給される。これらの制御は、図示しない制御コントローラにより行われる。このように、クリーンルーム設備200においては、エアがクリーンルーム50内外を循環している。しかも、クリーンルーム50に供給されるエアは、清浄であるとともに、その温度が制御されたものである。
そして、このような技術に関連して、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。
特許第3276587号公報
従来のクリーンルーム設備200においては、クリーンルーム50内に設置された製造装置11から発生する熱や塵埃量を、設備の設置前に正確に把握することが難しい。そのため、確実に塵埃及び熱を室外に排出する観点から、ファンフィルタユニット15により室内に供給されるエアの量が多めに設定されていることが多い。従って、所定の基準よりも清浄度が高くなるように設計されていることが多い。即ち、クリーンルーム50内が過度に清浄になっていることが多い。
さらには、従来のクリーンルーム設備200においては、製造装置11の運転が停止され、塵埃及び熱の発生量が抑えられている状態でも、一定の風量でファンフィルタユニット15が運転される。その結果、必要以上にファンフィルタユニット15が運転している状態となっており、エネルギを無駄に消費している。また、前記した特許文献1に記載の技術においても、無駄なエネルギの消費については考慮されていない。
本発明は前記の課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、従来よりも省エネルギ可能なクリーンルーム設備、風量制御装置及び風量制御方法を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決するべく鋭意検討した結果、クリーンルーム内に存在する塵埃量及びクリーンルーム内の温度に応じてクリーンルームに供給される清浄なエアの量を変更することで前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、従来よりも省エネルギ可能なクリーンルーム設備、風量制御装置及び風量制御方法を提供することができる。
本実施形態のクリーンルーム設備を説明する図である。 本実施形態の風量制御方法を示すフローチャートである。 クリーンルーム内に存在する実際の塵埃数と、塵埃センサによって計測される計測値との関係を示すグラフである。 クリーンルームにおける、各クラスで許容される塵埃数を示す図である。 各風量パターンでの運転時の塵埃数についての計測値及び推定値の関係を示す図である。 本実施形態のクリーンルーム設備についての変更例を示す図である。 従来のクリーンルーム設備を説明する図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(本実施形態)を説明する。はじめに、本実施形態のクリーンルーム設備100及び制御コントローラ(風量制御装置)14の構成を説明する。その後、風量制御装置14による、クリーンルーム設備100における風量制御方法を説明する。なお、図7を参照しながら前記した各手段と同様のものは同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
<構成>
まず、図1に示すように、クリーンルーム設備100は、二つのクリーンルーム50a,50bを備えて構成されている。従って、クリーンルーム50a,50bのそれぞれにおいてファンフィルタユニット15a,15bを制御することで、クリーンルーム50a,50bに供給される風量を独立に制御可能になっている。そして、それぞれの領域で行われる風量制御の方法は同様であるため、本実施形態の説明の簡略化のために、以下の説明では単一の符号を用いて説明する。具体的には例えば、「二つのクリーンルーム50a,50b」をまとめ、「クリーンルーム50」と記載して本実施形態を説明する。
本実施形態のクリーンルーム設備100は、図1に示すように、クリーンルーム50(50a,50b)と、2台のドライコイル3と、を備えて構成される。クリーンルーム50には、例えば半導体の製造装置等の塵埃及び熱の発生源となる製造装置11(11a,11b)が備えられている。また、クリーンルーム50の床として、グレーチング2が設けられている。
グレーチング2は、金属製のメッシュ状板である。グレーチング2がクリーンルーム50の床に設けられていることにより、クリーンルーム50からムラ無くエアを室外へ排出することができる。
ドライコイル(D/C)3は、クリーンルーム50から排出されたエアが有する熱を除去するものである。即ち、ドライコイル3にクリーンルーム50から排出されたエアが供給されることで、エアの温度を低下させることができる。このようなドライコイル3は、例えば熱交換器等により構成される。
また、クリーンルーム50には、クリーンルーム50内の塵埃数を計測する塵埃センサ12(12a,12b)と、クリーンルーム50内の温度を計測する温度センサ13(13a,13b)と、クリーンルーム50に清浄なエアを供給するファンフィルタユニット15(15a,15b)と、が備えられている。
さらに、クリーンルーム設備100は、制御コントローラ(風量制御装置)14を備えている。制御コントローラ14は、塵埃センサ12及び温度センサ13により計測される塵埃数及び温度の計測結果に基づいて供給風量を決定し、当該風量となるようにファンフィルタユニット15を制御する。また、制御コントローラ14は、塵埃センサ12、温度センサ13及びファンフィルタユニット15に対し、図示しない電気信号線を介して接続されている。
塵埃センサ12は、例えばパーティクルカウンタ等であり、クリーンルーム50内の塵埃数を計測する。また、温度センサ13は、例えばサーミスタ等であり、クリーンルーム50内の温度を計測する。いずれも、任意のものが適用可能である。制御コントローラ14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等を備えて構成される。
制御コントローラ14は、入力ユニット141と、シミュレーションモジュール142と、設定出力モジュール143と、を備えて構成される。
入力ユニット141は、前記した電気信号線を通じて、塵埃センサ12により計測されるクリーンルーム50内の塵埃数計測値と、温度センサ13により計測されるクリーンルーム50内の温度計測値とが、入力されるものである。そして、入力された各計測値は、後記するシミュレーションモジュール142に伝達される。
シミュレーションモジュール142は、入力ユニット141に入力された塵埃数計測値と温度計測値に基づき、クリーンルーム50に供給される風量を決定するものである。具体的な決定方法については、<風量制御方法>の項目において後記する。そして、決定された風量は、後記する設定出力モジュール143に伝達される。
設定出力モジュール143は、前記のシミュレーションモジュール142により決定された風量となるように、ファンフィルタユニット15を制御するものである。具体的には、設定出力モジュール143は、決定された風量となるように、インバータ制御されるファン(詳細は後記する)の回転速度を制御するようになっている。これにより、シミュレーションモジュール142で決定された風量が、クリーンルーム50内に供給される。
ファンフィルタユニット15は、いずれも図示しないが、クリーンルーム50内に室外からエアを供給するためのファン、並びに、室外のエアから塵埃を除去するHEPAフィルタ等を備えて構成される。なお、本実施形態においては、ファンフィルタユニット15に備えられるファンは、インバータ制御されるものである。即ち、ファンの回転速度を低下させることで供給風量を減少させることができる。一方、ファンの回転速度を上昇させることで、供給風量を増加させることができる。
<風量制御方法>
次に、前記の構成を有するクリーンルーム設備100における、制御コントローラ14による風量制御方法を図2〜図4を参照しながら説明する。なお、図2に示すフローは、特に指定しない限り、制御コントローラ14のシミュレーションモジュール142によって行われる。
図2に、クリーンルーム50内の塵埃数及び温度に応じて風量制御を行う際のフローを示す。はじめに、塵埃センサ12がクリーンルーム50内の塵埃数を計測する。そして、塵埃数についての計測値が、制御コントローラ14の入力ユニット141に入力される(ステップS201)。入力ユニット141に入力された塵埃数(計測値)はシミュレーションモジュール142に伝達され、塵埃解析が行われる(ステップS202;塵埃数評価ステップ)。
ここで、塵埃解析について説明する。本実施形態においては、予め、クリーンルーム設備100の設置後にファンフィルタユニット15から供給されるエアについての気流解析が行われている。具体的には、気流解析によって、予め想定される風量の制御パターンの気流解析結果がデータベース(図3参照。詳細は後記する)化されている。
即ち、塵埃センサ12により計測される塵埃数は、塵埃センサ12の設置場所で異なる結果を示す。つまり、塵埃センサ12の設置場所における清浄度と、クリーンルーム50内で特に清浄な環境が要求される位置における清浄度とは、必ずしも一致しないことになる。例えば、塵埃センサ12をファンフィルタユニット15からのエアが直接あたらない場所に設置すれば、エアによって塵埃が排出されにくいため、計測される塵埃数は多いものになる。一方、塵埃センサ12を、例えばファンフィルタユニット15の直下等のエアが直接あたる場所に設置すれば、エアによって塵埃はすぐに室外に排出されるため、計測される塵埃数は少ないものになる。
また、塵埃センサ12の設置場所が同じ場合、ファンフィルタユニット15からのエア風量によって、計測される塵埃数が異なる。即ち、図3に示すように、エア風量が多い場合(風量パターン1)、クリーンルーム50内の実際の塵埃数に対する、計測される塵埃数の程度(図3に示すグラフの傾き)が大きくなる。一方、エア風量が少ない場合(風量パターン2や3)、このような程度は小さくなる。
なお、図3に示すグラフは、本実施形態を説明するために簡略化して記載したものである。従って、現実には異なるグラフになる。
このように、風量の制御パターン(風量パターン)に応じて、塵埃センサ12により計測される塵埃数を補正することが重要である。換言すれば、塵埃センサ12によって計測されたクリーンルーム50内の塵埃数について、クリーンルーム50における気流解析の結果を用いて評価することが重要である。この補正(評価)により、塵埃数についての推定値が得られる。そして、このような補正を行う際に、図3に示すデータベースが重要となる。以上説明した解析が、前記した「塵埃解析」の具体的な内容である。
そして、このように補正して得られた塵埃数(推定値)に基づき、クリーンルーム50内が清浄であるか否かを判断する(ステップS203;塵埃数判定ステップ)。具体的には、塵埃解析によって得られた塵埃数(推定値)が、所定の範囲内にあるか否かを判定する。なお、この「所定の範囲」における上限値は、クリーンルーム50内で許容可能な塵埃数の上限値となる。即ち、この上限値を超えると、クリーンルーム50内は清浄度が低いと言える。
一方、「所定の範囲」における下限値は、理想的にはゼロ、即ち塵埃が存在しない状態である。しかしながら、例えば、無視できる程度の塵埃数であれば、ファンフィルタユニット15の運転エネルギを消費してまで敢えて除去する必要はない。そこで、これらのことを考慮し、無視できる程度の塵埃数の上限値が、前記「所定の範囲」における下限値になる。
判定の結果、塵埃数の推定値が許容範囲内であれば、後記する温度解析が行われる(ステップS203のYes方向)。一方で、塵埃数の推定値が許容範囲外であれば、ステップS203のNo方向に進む。そして、塵埃数の推定値が前記した上限値よりも多い場合、クリーンルーム50内の清浄度が低い。そのため、クリーンルーム50に供給される清浄なエアの量を増加させるべく、新たなエア風量の設定が行われる(ステップS207;第1風量設定ステップ)。
なお、この時点では、エア風量の設定が行われるだけであって、この時点で供給されているエアの風量自体は変更されていない。即ち、設定風量は変更されるものの、通流しているエア風量は維持されている(維持するように制御される)。後記する、塵埃数の推定値が前記した下限値よりも少ない場合、並びに、ステップS209において同様である。
また、ステップS207において、塵埃数の推定値が前記した下限値よりも少ない場合には、クリーンルーム50内の清浄度は十分に高い。そこで、クリーンルーム50に供給される清浄なエアの量を減少させるべく、新たなエア風量の設定が行われる。そして、新たに設定された風量をクリーンルーム50に供給した場合の塵埃数の推定値を算出する(ステップS202)。その後、得られた推定値が許容範囲内であるか否かが再び判定される(ステップS203)。そして、塵埃数(推定値)が所定範囲内になれば、ステップS204に進行する。
ステップS204における温度解析においても、基本的には、前記した塵埃解析と同様の処理が行われる。即ち、予め気流解析が行われ、風量パターンに応じたデータベースが作成される。そして、温度センサ13により計測された温度と温度解析(ステップS204)が行われる際の風量パターンとに基づき、クリーンルーム50内の温度が推定される。換言すれば、温度センサ13により計測されるクリーンルーム50内の温度について、クリーンルーム50における気流解析の結果を用いて補正(評価)する。塵埃センサ12と同様、温度センサ13の設置場所や風量パターンによって計測される温度が変わりうるからである。そして、このように補正された温度の推定値を用いて、クリーンルーム50に供給される風量が決定される。
また、ステップS204において温度解析を行う理由、換言すれば、クリーンルーム50内の温度を把握する理由は以下の通りである。ファンフィルタユニット15から供給される風量が減少すると、当然室外に排出される風量も減少する。その結果、室外に排出され、ドライコイル3にて熱が除去されるエア量も減少する。そのため、ドライコイル3における熱交換量が減少し、ドライコイル3でエアの温度を十分に低下させられないことになる。これにより、温度が十分に低下していないエア(即ち、所望の温度に制御されていないエア)が、クリーンルーム50内に再び供給されることになる。
このようなことを防止し、クリーンルーム50内を所定の温度範囲に維持するために、ステップS204において温度解析が行われる。温度解析の後、その時点で設定されている風量のエアをクリーンルーム50に供給した場合、クリーンルーム50内の温度(推定値)が所定範囲内になるか否かを判定する(ステップS205;温度判定ステップ)。判定の結果、温度(推定値)が所定範囲内の場合(ステップS205のYes方向)、ステップS207にて新たに設定されたエア風量となるように、設定出力モジュール143がファンフィルタユニット15を制御する(ステップS206)。これにより、ファンフィルタユニット15からは、新たな風量でエアが供給される。ちなみに、ステップS207を経なかった場合は、その時点で通流しているエア風量が維持される(維持するように制御される)。
ただし、温度解析の結果、クリーンルーム50内の温度(推定値)が所定範囲内から外れる場合(ステップS205のNo方向)、特に、温度が所定範囲よりも高い場合(ステップS208のYes方向)には、クリーンルーム50に供給されるエアを増加させることが重要となる。エア風量を増加、即ち、ドライコイル3に供給されるエア風量を増加させることで熱交換効率を向上させ、クリーンルーム50に供給されるエアの温度を所定範囲内におさめることができる。
そこで、クリーンルーム50に供給される清浄なエアの量を増加させるべく、新たなエア風量の設定が行われる(ステップS209;第2風量設定ステップ)。そして、新たなエア風量で温度解析を再び行い(ステップS204)、温度が所定範囲内になるまで、ステップS208、S209及びS204が繰り返される。
なお、温度が所定範囲よりも低い場合には、クリーンルーム50の清浄度を維持するために必要な温度であるため、風量の減少制御は行われない(ステップS208のNo方向)。もし、風量を減少させてしまうと、クリーンルーム50内の塵埃数が増加し、清浄度が低下する可能性があるからである。従って、このような場合には、その時点で設定されている風量が維持される(維持するように制御される;ステップS206;エア風量制御ステップ)。
以上のようにして、クリーンルーム100における風量が制御される。
ここで、前記した「塵埃解析」について、別の観点から説明する。
図4に、各清浄度(クラス)における、塵埃数の範囲を規定するグラフを示す。このグラフに記載の塵埃数に関する数値は、JIS B9920で規定されているものである。なお、図4においては、説明の便宜上、各クラスの数字が大きくなるほど、各クラスの名称が右上に記載されるように示している。
清浄度(クラス)に関して、例えば、クラス2の清浄度が要求されるクリーンルームにおいては、1mあたり、粒径0.1μmの塵埃が10個以上100個以下となることが要求される。同様に、クラス4では1000個以上10000個以下、クラス6では100000以上1000000個以下が許容される塵埃数となる。即ち、各クラスの末尾の数字が小さいほど、より清浄度の高いクリーンルームとなる。
この点を踏まえ、クリーンルーム50の清浄度がクラス4である場合を例に、本実施形態の風量制御方法を図5を参照しながら説明する。なお、図5における「風量パターン1」、「風量パターン2」及び「風量パターン3」は、それぞれ、前記した図3における「風量パターン1」、「風量パターン2」及び「風量パターン3」に相当する。即ち、風量パターン1における風量が最も多く、次いで風量パターン2における風量、風量パターン3における風量の順で少なくなる。また、図4に示す領域(各直線で区切られる領域)と図5に示す領域(各直線で区切られる領域)とは対応している。
図5の風量パターン2(○)では、クリーンルーム50内の塵埃数が1000個/m以上10000個/m以下であり、クラス4の基準を満たしている。換言すれば、クリーンルーム設備100運転時の風量パターン2は、図4におけるクラス4の領域に含まれる。
しかしながら、図5の風量パターン1(□)では、クラス4の領域から外れている。即ち、塵埃数の計測値は風量パターン2の場合とほぼ同じであるが、前記した塵埃解析の結果得られた推定値は約300〜600であり、クラス4の基準を満たしていない。換言すれば、クラス4の清浄度は十分に満たされ、さらに清浄度の高いクラス3の清浄度になっていることを表している。
そこで、このような場合には、クリーンルーム50に要求されるクラス4の清浄度を過度に満たしているものと考え、クリーンルーム50に供給される風量を少なくする制御を行う。これにより、クリーンルーム50内の塵埃は、風量変更前と比べて緩やかに室外に排出されることになる。従って、クリーンルーム50内に残存する塵埃数が増加する。ただし、増加しても依然として高い清浄度を有しているため(具体的には、クラス3がクラス4に下がる)、高い清浄度を維持しつつも、供給風量減少に伴う省エネルギ化を図ることができる。
さらに、図5の風量パターン3(△)でも、クラス4の領域から外れている。即ち、塵埃数の計測値は風量パターン1や風量パターン2の場合とほぼ同じであるが、前記した塵埃解析の結果得られた推定値は約60000〜80000であり、クラス4の基準を満たしていない。そこで、このような場合には、クリーンルーム設備100に要求されるクラス4の清浄度を満たしていないとして、クリーンルーム50に供給される風量を多くする制御を行う。これにより、クリーンルーム50内の塵埃が速やかに室外に排出され、クリーンルーム50内の塵埃数が低下する。その結果、クリーンルーム50の清浄度が改善し、要求されるクラス4の基準を満たすようになる。
<効果>
前記した風量制御方法によれば、塵埃数及び温度に応じて風量が制御されるため、例えば製造装置11が停止して塵埃が発生しない場合(外乱が小さい状態)には、ファンフィルタユニット15でのファンの回転速度を低下させる。これにより、ファンフィルタユニット15の運転エネルギを抑制することができる。即ち、省エネルギ化が図られる。また、ファンの回転速度を低下させて供給する風量を減少させた場合でも、クリーンルーム50内は清浄に維持される。
<変形例>
以上、本実施形態のクリーンルーム設備、風量制御装置及び風量制御方法を説明したが、本実施形態は前記の内容に限られず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更して実施可能である。
例えば、図面を参照しながら説明した実施形態ではクリーンルーム50が2つ(50a,50b)が設けられる構成としているが、1つのみであってもよく、3つ以上であってもよい。また、前記したように、クリーンルームが複数設けられる場合、各クリーンルーム内に供給される風量は独立して制御可能である。さらに、1つのクリーンルームを複数の領域に分け、当該複数の領域のそれぞれについて風量制御を行ってもよい。
また、前記した例では、風量パターンを3つのみ挙げているが、風量パターンは2つであってもよく、4つ以上であってもよい。また、このような段階的に風量が変化するものに限られず、連続的に風量が変化するものであってもよい。
また、前記した実施形態では、ファンフィルタユニット15から清浄なエアがクリーンルーム50に供給される。しかしながら、例えば、図6に示すような、パッケージエアコン(Package Air Conditioner)PAC1,PAC2,PAC3から清浄なエアが供給されるクリーンルーム設備110としてもよい。この場合、設置されるパッケージエアコンの台数は3台に限られず、2台以下、或いは4台以上であってもよい。
また、ファンフィルタユニット15には、前記のようにインバータ制御されるファンが備えられているが、インバータ制御されるファンに代えて、通常のファン及びダンパを備えてもよい。このような場合には、ダンパの開度によって、供給される風量が制御可能である。
12(12a,12b) 塵埃センサ
13(13a,13b) 温度センサ
14 制御コントローラ(風量制御装置、風量制御部)
15(15a,15b) ファンフィルタユニット(FFU;ファン)
50(50a,50b) クリーンルーム
100 クリーンルーム設備

Claims (6)

  1. クリーンルームを備え、前記クリーンルームに供給されるエア風量が制御可能なクリーンルーム設備であって、
    前記クリーンルーム内の塵埃数を計測する塵埃センサと、
    前記クリーンルーム内の温度を計測する温度センサと、
    前記クリーンルームにエアを供給するファンと、
    前記塵埃センサによって計測される前記クリーンルーム内の塵埃数と、前記温度センサによって計測される前記クリーンルーム内の温度と、に基づいて、前記クリーンルームに供給する風量を決定し、決定された風量になるように前記ファンを制御する風量制御部と、
    を備える
    ことを特徴とする、クリーンルーム設備。
  2. 前記風量制御部は、
    前記塵埃センサによって計測された前記クリーンルーム内の塵埃数について、前記クリーンルームにおける気流解析の結果を用いて評価し、
    前記温度センサによって計測された前記クリーンルーム内の温度について、前記クリーンルームにおける気流解析の結果を用いて評価し、
    評価された塵埃数及び温度に基づいて、前記クリーンルームに供給する風量を決定し、決定された風量になるように前記ファンを制御する
    ことを特徴とする、請求項1に記載のクリーンルーム設備。
  3. クリーンルームに供給するエア風量を制御する風量制御装置であって、
    前記クリーンルーム内の塵埃数と、前記クリーンルーム内の温度と、に基づいて、前記クリーンルームに供給する風量を決定し、
    決定された風量になるように、前記クリーンルームに供給されるエア風量を制御する
    ことを特徴とする、風量制御装置。
  4. 前記クリーンルーム内の塵埃数について、前記クリーンルームにおける気流解析の結果を用いて評価し、
    前記クリーンルーム内の温度について、前記クリーンルームにおける気流解析の結果を用いて評価し、
    評価された塵埃数及び温度に基づいて、前記クリーンルームに供給されるエア風量を制御する
    ことを特徴とする、請求項3に記載の風量制御装置。
  5. クリーンルームに供給するエア風量を風量制御装置が制御する方法であって、
    前記クリーンルーム内の塵埃数を評価する塵埃数評価ステップと、
    前記塵埃数評価ステップにおいて評価された前記クリーンルーム内の塵埃数が所定範囲内にあるか否かを判定する塵埃数判定ステップと、
    前記塵埃数判定ステップにおいて、塵埃数が所定範囲内の場合には設定風量を維持し、塵埃数が所定範囲の上限値よりも多い場合には設定風量を増加させ、塵埃数が所定範囲の下限値よりも少ない場合には設定風量を減少させる第1風量設定ステップと、
    前記第1風量設定ステップにおいて設定された風量で前記クリーンルームにエアを供給した場合に、前記クリーンルーム内の温度が所定範囲内になるか否かを判定する温度判定ステップと、
    前記温度範囲判定ステップにおいて、前記クリーンルームの温度が所定範囲の上限値よりも高くなる場合には設定風量を増加させ、前記クリーンルームの温度が所定範囲内或いは所定範囲の下限値よりも低くなる場合には設定風量を維持する第2風量設定ステップと、
    前記クリーンルームに供給するエアの風量を、前記第2風量設定ステップを経て最終的に設定された風量にする制御を行うエア風量制御ステップと、
    を有する
    ことを特徴とする、風量制御方法。
  6. 前記塵埃数評価ステップにおける塵埃数の評価は、前記クリーンルームにおける気流解析の結果を用いて行われ、
    前記温度範囲判定ステップにおいて判定される温度は、前記クリーンルームにおける気流解析の結果を用いて得られた温度である
    ことを特徴とする、請求項5に記載の風量制御方法。
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