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JP2013133627A - 拡径掘削装置及び該拡径掘削装置を使用する削孔工法 - Google Patents

拡径掘削装置及び該拡径掘削装置を使用する削孔工法 Download PDF

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JP2013133627A
JP2013133627A JP2011283874A JP2011283874A JP2013133627A JP 2013133627 A JP2013133627 A JP 2013133627A JP 2011283874 A JP2011283874 A JP 2011283874A JP 2011283874 A JP2011283874 A JP 2011283874A JP 2013133627 A JP2013133627 A JP 2013133627A
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diameter
drilling
bit
base portion
hole
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JP2011283874A
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English (en)
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Nozomi Kobayashi
望 小林
Makoto Yamada
誠 山田
Tadayuki Otsuki
忠行 大槻
Keiji Hattori
啓二 服部
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Yahagi Construction Co Ltd
Original Assignee
Yahagi Construction Co Ltd
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Abstract

【課題】大径部位の拡径作業時の負担が大きい。
【解決手段】パイプPの先端に配設された基体部1と、該基体部1に取り付けられた複数の開閉可能な拡径ビット2、2a…を有し、前記基体部1の中央長手方向に通水孔3を形成すると共に、該通水孔3に連通して削孔部H内に水を噴出可能な噴出孔4、4aを有し、前記拡径ビット2、2a…を閉じた状態で削孔部H内に挿入可能にすると共に、該削孔部H内で掘削ビット2、2a…を開いて削孔部Hを部分的に拡径可能にした拡径掘削装置を、地盤に形成された削孔部H内に、拡径ビット2、2a…を閉じた状態で挿入した後、削孔部Hにおける拡径個所で拡径ビット2、2a…を開き、該拡径ビット2、2a…が完全に開いた状態の拡径掘削装置を回転させながら前後動させることを繰り返して、削孔部Hの一部を拡径して大径部位Hbを形成する。よって、予め形成された小径な削孔部Hの孔壁を徐々に削り取りながら大径部位Hbが部分的に形成されることで、拡径作業時の負担が軽減される。
【選択図】図8

Description

本発明は、地盤に形成された削孔部を部分的に拡径する掘削装置及び該拡径掘削装置を使用する削孔工法に関する。
従来、地盤を削孔して、この削孔部内にグラウト材等を注入して杭体を形成する工法にあっては、引抜き方向の外力に対する耐力を向上させるべく、削孔部の末端部位を拡径することがある。
具体的には、中空の掘削ロッドの先端に、互いに一側面を近接し合って掘削ロッドの前方に向かって突出する縮小位置から、90度程度左右対称に互いに離れるように横向きに倒した拡大位置にかけて回転する左右一対の掘削ビットを設け、前記掘削ロッドの内部に進退自在に挿入した連結ロッドの先端に、前記掘削ビットの後端部を押し込んで前記縮小位置から前記拡大位置に回転するビット作動ロッドを設け、前記連結ロッドの後端を前記掘削ロッドの後端に設けたシリンダのピストンロッドに連結した掘削装置が見受けられ、該掘削装置の掘削ビットを縮小位置にした状態で前記掘削ロッドを回転しながら所要長掘進した後、前記シリンダのピストンロッドを前進作動してこれに連動する前記ビット作動ロッドにより前記掘削ビットの後端部を押し込んで拡大位置に回転させ、この状態で掘削ロッドを回転しながら掘進することにより、小径部位と大径部位とが段差部をもって連続した削孔部を形成することができ、該削孔部の外周面積の増大に伴う摩擦力の増大に加えて、段差部の支圧面の剪断耐力によって強力な引張抵抗を保持することで、杭体の長さを短くすることを可能にしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−64759号公報
しかし、上記従来技術にあっては、小径部位と大径部位を同じ掘削装置で掘削することができるが、小径部位より先の未掘削部位を、掘削面を少しずつ削り取りながら掘進することになるため、回転数の割に掘進量が少なく、作業速度が遅くなってしまうなど、解決せねばならない課題があった。
本発明は、上記従来技術に基づく、拡径作業時の負担が大きい課題に鑑み、パイプの先端に配設された基体部と、該基体部に取り付けられた複数の開閉可能な拡径ビットを有し、前記基体部の中央長手方向に通水孔を形成すると共に、該通水孔に連通して削孔部内に水を噴出可能な噴出孔を有し、前記拡径ビットを閉じた状態で削孔部内に挿入可能にすると共に、該削孔部内で掘削ビットを開いて削孔部を部分的に拡径可能にした拡径掘削装置を、地盤に形成された削孔部内に、拡径ビットを閉じた状態で挿入した後、削孔部における拡径個所で拡径ビットを開き、該拡径ビットが完全に開いた状態の拡径掘削装置を回転させながら前後動させることを繰り返して、削孔部の一部を拡径することによって、小径な削孔部の掘削手段を抜いた後に本発明に係る拡径掘削装置を挿入し拡径ビットを開く作業が必要になるが、予め形成された小径な削孔部の孔壁を徐々に削り取りながら大径部位を部分的に形成することで、拡径作業時の負担を軽減する様にして、上記課題を解決する。
具体的には、前記基体部は略円柱状で、先端面中央に突出部を設け、前記通水孔は基端側を前記基体部の基端側で開口させると共に、先端側が前記突出部に至る様に形成され、2個の前記噴出孔を、前記突出部の直径方向に配置し側面で開口する様に形成され、2枚の前記拡径ビットを、前記基体部の先端面で前記噴出孔の延長線上に配置し開閉可能に軸着した拡径掘削装置とする。
或いは、基体部を中空丸棒状として、中空部を前記通水孔とし、2本のビット部材の先端同士を軸着して形成した屈伸可能な拡径ビットを、前記基体部の外周方向に等間隔に配置すると共に、一方のビット部材の基端部を、基体部の先端部に外嵌された固定リングに、他方のビット部材の基端部を、基体部の中間部に外嵌された可動リングに軸着し、前記基体部の外周面における少なくとの前記可動リングの移動範囲の部位にネジ溝を形成すると共に、該ネジ溝に噛み合う螺条を前記可動リングの内周面に形成した拡径掘削装置とする。
要するに本発明は、予め形成された所定長さの削孔部の一部を拡径する拡径掘削装置であって、パイプの先端に配設された基体部と、該基体部に取り付けられた複数の開閉可能な拡径ビットを有し、前記基体部の中央長手方向に通水孔を形成すると共に、該通水孔に連通して削孔部内に水を噴出可能な噴出孔を有し、前記拡径ビットを閉じた状態で削孔部内に挿入可能にすると共に、該削孔部内で掘削ビットを開いて削孔部を部分的に拡径可能にしたので、従来技術と同様に、小径部位と大径部位が連続した削孔部を形成することができ、且つ該削孔部の外周面積の増大に伴う摩擦力の増大に加えて、段差部の支圧面の剪断耐力によって強力な引張抵抗を保持することで、杭体の長さを短くすることが出来る他、小径部位に連続して拡径部位を掘削するのではなく、掘削された小径な削孔部の孔壁を徐々に削り取って部分的に拡径し、且つ開いた状態の各拡径ビットのビット部材間には隙間が形成されるため、拡径作業時に各拡径ビットに作用する負担を軽減すること出来る。
前記基体部は略円柱状で、先端面中央に突出部を設け、前記通水孔は基端側を前記基体部の基端側で開口させると共に、先端側が前記突出部に至る様に形成され、2個の前記噴出孔を、前記突出部の直径方向に配置し側面で開口する様に形成され、2枚の前記拡径ビットを、前記基体部の先端面で前記噴出孔の延長線上に配置し開閉可能に軸着したので、噴出孔から噴出した水により閉じた状態の拡径ビットを孔壁に当たるまで開くことが出来ると共に、単に後退させるだけで閉じることが出来るため、開閉のための機械的構成を講じずに拡径ビット開閉可能な拡径掘削装置を提供することが出来る。
前記拡径ビットの表面に突起を設け、該突起は拡径ビットが開いた状態で削孔部より外側に位置させたので、掘削面に先ず突起で溝を形成した後に拡径ビットで削ることが出来るため、該拡径ビットへの負荷が軽減され、効率よく拡径作業を行うことが出来る。
前記突起の夫々を、基体部の先端面の中心に対する等間隔の同心円の夫々に1個ずつ配置したので、掘削面に各突起で形成される溝が重ならないため、更に効率よく拡径作業を行うことが出来る。
前記基体部を中空丸棒状としてこの中空部を前記通水孔とし、前記噴出孔を基体部の先端側に形成し、2本のビット部材の先端同士を軸着して形成した屈伸可能な拡径ビットを、前記基体部の外周方向に等間隔に配置すると共に、一方のビット部材の基端部を、基体部の先端部に外嵌された固定リングに、他方のビット部材の基端部を、基体部の中間部に外嵌された可動リングに軸着し、前記基体部の外周面における少なくとの前記可動リングの移動範囲の部位にネジ溝を形成すると共に、該ネジ溝に噛み合う螺条を前記可動リングの内周面に形成したので、基体部が設けられたパイプを正逆回転させる簡単な操作で、可動リングを進退させて拡径ビットを簡単に開閉させることが出来る。
固定リングに、基体部先端面より先に突出する固定突起を設けたので、拡径ビットの開閉作業に固定突起を削孔部の末端面に差し込んで、地盤側に対し固定リングを固定すれば、基体部を回転させても、固定リング及び可動リングが基体部と一緒に回転しないため、可動リングを確実に進退させて拡径ビットを開閉させることが出来る。
2本のビット部材の先端に尖端部を形成したので、屈曲状態の拡径の屈曲部位に尖端部が突出することから、削孔部の孔壁を削り取り易くなるため、作業効率の向上を図ることが出来る。
前記噴出孔を、前記可動リングが最前進した状態で前記固定リング及び基体部を貫通して前記通水孔に連通可能に形成したので、かかる拡径掘削装置の先端側から拡径作業時に水を削孔部内に供給することが出来る。
前記基体部の基端側の側面に、基体部の長手方向に長く、且つ前記通水孔に連通するスリットを形成したので、閉鎖時において基体部と拡径ビットとの間の土砂を除去することが出来るため、拡径ビットを確実に完全閉鎖することが出来る。
地盤に形成された削孔部内に請求項1〜9のいずれか1項に記載の拡径掘削装置を、地盤に形成された削孔部内に、拡径ビットを閉じた状態で挿入する工程と、削孔部における拡径部位の形成個所で拡径ビットを開く工程と、この状態の拡径掘削装置を回転させながら前後動させることを繰り返して、削孔部の一部を拡径する工程と、を有しているので、かかる工法によれば、削孔部の末端部はもとより、任意位置に大径部位を形成することが出来、杭体の長さを短くすることが可能な削孔部を形成することが出来る等その実用的効果甚だ大である。
本発明に係る拡径掘削装置(実施例1)の拡径ビットを開いた状態を示す側面図である。 図1の拡径掘削装置の正面図である。 図2のX1−X1断面図である。 図1の拡径掘削装置の拡径ビットを閉じた状態を示す側面図である。 削孔部内に拡径掘削装置を挿入した状態を示す断面図である。 削孔部内で拡径掘削装置の拡径ビットを孔壁に当たるまで開いた状態を示す断面図である。 削孔部内で拡径掘削装置の拡径ビットを完全に開いた状態を示す断面図である。 削孔部内で拡径ビットを開いた拡径掘削装置を進退させた状態を示す断面図である。 拡径ビットを閉じた拡径掘削装置をケーシング内に収容した状態を示す断面図である。 拡径掘削装置を引き抜いた状態を示す断面図である。 拡径掘削装置による削孔方法を利用した施工例を示す断面図である。 本発明に係る拡径掘削装置(実施例2)の拡径ビットを閉じた状態を示す側面図である。 図12の拡径掘削装置の拡径ビットを開いた状態を示す側面図である。 図13の正面図である。 図14のX2−X2断面図である。 図13のY−Y断面図である。 図13のZ−Z断面図である。 固定リング側のストッパーと可動リング側のストッパーの係合状態を示す部分概略斜視図である。 削孔部内に拡径掘削装置を挿入した状態を示す断面図である。 削孔部内で拡径掘削装置の拡径ビットを開いた状態を示す断面図である。 削孔部内で拡径ビットを開いた拡径掘削装置を押し込んだ状態を示す断面図である。 削孔部内で拡径ビットを開いた拡径掘削装置を引いた状態を示す断面図である。 削孔部内で拡径掘削装置の拡径ビットを閉じた状態を示す断面図である。 拡径掘削装置を引き抜いた状態を示す断面図である。 拡径掘削装置による削孔方法を利用した施工例を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。
本発明に係る拡径掘削装置にあっては、ボーリングマシン等の削孔機械により地盤に予め形成された削孔部H内に挿入して該削孔部Hを部分的に拡径する、具体的には末端部を拡径するものであって、削孔部H内に正逆回転可能に挿入される長尺なパイプPの先端に配設された、削孔部Hより小径な基体部1と、該基体部1に設けた複数の開閉可能な拡径ビット2、2a…とを有しており、該拡径ビット2、2a…を閉じた状態で削孔部H内に挿入可能にすると共に、該削孔部H内で掘削ビット2、2a…を開いて削孔部Hを部分的に拡径可能にしている。
又、基体部1の中央長手方向に通水孔3を形成すると共に、該通水孔3に連通する複数個の噴出孔4、4a…を開口形成している。
そして、この拡径掘削装置を、地盤に形成された削孔部H内に、拡径ビット2、2a…を閉じた状態で挿入し、削孔部Hにおける大径部位Hbの形成個所で拡径ビット2、2a…を開いt後、この状態のまま拡径掘削装置を回転させながら前後動させることを繰り返して、削孔部Hの一部を拡径し大径部位Hb、残りを小径部位Haとする様にしている。
以下、詳細に説明する。
図1〜4は、本発明に係る拡径掘削装置の実施例1の拡径ビットを開いた状態を示す側面図、正面図、図2のX1−X1断面図、図1の拡径掘削装置の拡径ビットを閉じた状態を示す側面図であり、基体部1は略円柱状で上記パイプPに対し着脱自在とし、先端面中央に突出部5を設け、通水孔3は基端側を基体部1の基端側で開口させると共に、先端側が突出部5に至る様に形成され、2個の噴出孔4、4aを、通水孔3に対し直角且つ突出部5の直径方向に配置して、突出部5の側面で開口する様に形成され、2枚の拡径ビット2、2aを、基体部1の先端面で噴出孔4、4aの延長線上に配置すると共に、開閉可能に軸着し、閉じた状態の拡径ビット2、2aは基体部1の前方で先端どうしが当接し、開いた状態の拡径ビット2、2aは基体部1の軸線に対し直角となる様に基体部1に軸着されている。
拡径ビット2、2aの表面に突起6、6a…を設け、該突起6、6a…は拡径ビット2、2aが開いた状態で削孔部Hより外側に位置し、具体的には、基体部1の先端面の中心に対する等間隔の同心円の夫々に突起6、6a…を1個ずつ配置し、且つ内側から奇数番目の円の突起6、6b、6d、6f、6hが一方の拡径ビット2に、偶数番目の円の突起6a、6c、6e、6gが他方の拡径ビット2aに、拡径ビット2、2aの長手方向に対し斜め方向に直列配置されている。
基体部1の先端面における突出部5の両側部位に形成された、該突出部5の外周面に至る凹部7、7a内に拡径ビット2、2aの基端部を収容すると共に、ボルト8、8aにより基体部1に開閉可能に取り付けられており、開いた状態の拡径ビット2、2aの背面が凹部7、7aの底面に当接可能にしている。
尚、基体部1は、先端部位1aと、該先端部位1aより小径な中間部位1bと、上記パイプPへのジョイント部位1bとを有し、先端部位1aの外側面に溝9、9aを形成し、該溝9、9aは基体部1の先端面に至る様に形成されている。
又、基端部位1bの外周面に、通水孔3に連通する噴出孔10、10a を形成し、該噴出孔10、10a は後方側へ指向する様に傾斜させて形成されている。
次に、本発明に係る拡径掘削装置の実施例1を使用する削孔工法について説明する。
先ず、拡径ビット4、4a…が完全に閉じた状態の拡径掘削装置を、削孔部H内に挿設状態のケーシングC内に挿入し(図5参照)、次にケーシングCの末端から削孔部H内に拡径掘削装置を送り込んだ後、噴出孔4、4aから水を噴出させ拡径ビット2、2aに当てて、該拡径ビット2、2aを、先端が孔壁に当たるまで開かせ(図6参照)、次に拡径掘削装置を更に押し込んで、拡径ビット2、2aを地盤側に食い込ませながら完全に開かせ(図7参照)、次に拡径掘削装置を正回転させながら前後動させることを繰り返して、削孔部Hの末端部位を拡径し(図8参照)、次に拡径掘削装置を引き抜くと、ケーシングCの口縁部に拡径ビット2、2aの背面が当接して該拡径ビット2、2aが徐々に閉じられ、拡径掘削装置がケーシングC内に収容され(図9参照)、最後に拡径掘削装置及びケーシングCを削孔部Hから引き抜いて、小径部位Haと大径部位Hbからなる削孔部Hを形成する(図10参照)。
上記拡径工程時に、先ず突起6、6a…で被掘削面に溝を掘って掘削し易くした後に回転進行する拡径ビット2、2aのエッジで徐々に削り取られて大径部位Hbが形成されるため、掘削効率が良好で、而も被掘削面に形成される溝が重ならないため、掘削容易性が更に向上する。
拡径掘削装置の前後動の際に、後退時には障害があれば拡径ビット2、2aは自動的に閉じ、前進時には噴出孔4、4aから噴出させた水の勢いにより拡径ビット2、2aの先端が拡径孔壁部に当たり更に前進することで完全に開く。
噴出孔4、4a、10、10a から水を噴出させることで、この水と共に削り取られた掘削土砂が溝9、9aからケーシングC内を経て外部に排出される。
図12〜15図12〜15は、本発明に係る拡径掘削装置の実施例2の拡径ビットを閉じた状態を示す側面図、拡径掘削装置の拡径ビットを開いた状態を示す側面図、図13の正面図、図14のX2−X2断面図であり、基体部1は丸棒状で上記パイプPに対し着脱自在とし、3個の拡径ビット2、2a、2bを基体部1の外周方向に等間隔に配置し、該拡径ビット2、2a、2bは屈伸可能で、一端を基体部1の先端部に外嵌された固定リング11に、他端を基体部1のにおける固定リング11より基端側に外嵌された、基体部1の軸芯方向に移動可能な可動リング12に夫々軸着されている。
基体部1は、内部を通水孔3とする金属製の中空丸棒とし、少なくとも可動リング12の移動範囲の部位にネジ部13を形成している。
固定リング11は、金属製の丸筒で先端側に設けた蓋部14の中央に、基体部1の先端に一体形成された軸棒15を貫通させて、基体部1に対する位置を固定し、且つ基体部1に対し正逆回転自在としている。
固定リング11に、基体部1の先端面より先に突出する固定突起16、16a …を設け、該固定突起16、16a …は、蓋部14の前面に一体化されている。
可動リング12は、金属製の丸筒で、内周面に基体部1のネジ部13に噛み合う螺条17を形成している。
拡径ビット2、2a、2bは、基体部1の外周方向に等間隔に配置し、各拡径ビット2、2a、2bは2本のビット部材18、18a で構成され、該ビット部材18、18a の基端部を固定リング11と可動リング12に起伏可能に軸着すると共に、ビット部材18、18a の先端部同士を軸着している。
各拡径ビット2、2a、2bにおけるビット部材18、18a の軸着部より先端部位を尖端部19、19a とし、具体的には、ビット部材18、18a は、各ビット部材18、18a の先端側を突出部位20、20a と切欠部位21、21a を交互に有する櫛歯状に形成し噛み合わせて軸着され、突出部位20、20a の先端部に基端側且つ内方側への傾斜面22、22a を形成して尖端部19、19a とし、切欠部位21、21a に、突出部位20、20a の傾斜面22、22a の受承傾斜面23、23a を形成している。
各拡径ビット2、2a、2bにおけるビット部材18、18a の基端側内面に、各拡径ビット2、2a、2bが完全に閉じた状態で固定リング11と可動リング12の該側面に当接するストッパ24、24a を固設している。
図16に示す様に、固定リング11の後部に円筒状のスペーサ25を有し、噴出孔4、4aを、可動リング12が最前進した状態でスペーサ25及び基体部1を貫通して通水孔3に連通可能に形成している。
図17に示す様に、基体部1の基端側の側面に、該基体部1の長手方向に長く、且つ通水孔3に連通するスリット26、26a を形成している。
図18に示す様に、固定リング11及び可動リング12に、可動リング12が最前進した状態で基体部1に対する回転を防止可能なストッパー27、28を設けている。
又、基体部1は、基体部本体30と、該基体部本体30の基端側に一体形成された、パイプPとのジョイント部31とを有している。
次に、本発明に係る拡径掘削装置の実施例2を使用する削孔工法について説明する。
先ず、拡径ビット2、2a、2bが完全に閉じた状態の拡径掘削装置を削孔部Hに、その先端が削孔部Hの末端に当たり固定突起16、16a …が末端面に差し込まれ固定リング11が固定されるまで挿入し(図19参照)、次に基体部1を正回転させ可動リング12を前進させて、拡径ビット2、2a、2bにおける2本のビット部材18、18a を起こして拡径ビット2、2a、2bを徐々に屈曲させて開き、拡径ビット2、2a、2bにおける2本のビット部材18、18a を最大に起こして、拡径ビット2、2a、2bを完全に開いた状態にし(図20参照)、次に基体部1を正回転させながら拡径掘削装置をケーシングCと共に前後動させることを繰り返して、削孔部Hの末端部位を拡径し(図21、22参照)、次に基体部1を逆回転させ可動リング12を後退させて、屈曲状態の拡径ビット2、2a、2bにおける2本のビット部材18、18a を徐々に倒して閉じ、可動リング12を最後退位置まで後退させて拡径ビット2、2a、2bにおける2本のビット部材18、18a を真っ直ぐな状態にし(図23参照)、最後に拡径掘削装置を削孔部Hから引き抜いて、小径部位Haと大径部位Hbからなる削孔部Hを形成する(図24参照)。
上記拡径ビット2、2a、2bの開き工程(図20参照)において、拡径ビット2、2a、2bが完全に開いた状態となれば、基体部1を正回転させてもそれ以上屈曲せず、基体部1と共に固定リング11、可動リング12及び拡径ビット2、2a、2bも回転して、拡径ビット2、2a、2bの屈曲部位で削孔部Hの孔壁を削り取ることが可能になり、この完全に開いた状態は、可動リング12がスペーサ25に当接した時点の状態のことである。
上記拡径工程(図21、22参照)において、屈曲状態の各拡径ビット2、2a、2bの屈曲部位に、ビット部材18、18a の尖端部19、19a が突出するため、削孔部Hの孔壁を削り取り易くなる。
完全に閉じた状態の拡径ビット2、2a、2bは、ストッパ24、24a が固定リング11と可動リング12に当接するか、ビット部材18、18a における突出部位20、20a の傾斜面22、22a が切欠部位21、21a の受承傾斜面23、23a に当接することで、内側へ折れない様に成っているため、完全に閉じた状態の拡径ビット2、2a、2bを開く際に確実に外側へ屈曲させることが可能となる。
尚、拡径ビット2、2a、2bを開閉する場合、単に挿入した状態で拡径ビット2、2a、2bが孔壁に当たって固定リング11及び可動リング12が基体部1と共に回転することが抑止されることから、基体部1を単に正逆回転させれば、拡径ビット2、2a、2bは開閉するが、図19、20と図22、23に示す様に、固定リング11の固定突起16、16a …を末端面に差し込んで固定リング11を固定すればより確実に行える。
又、図19〜23には、削孔部HにケーシングCが挿入され、拡径作業時に拡径掘削装置と共に前後動させているが、無くても良い。
本発明に係る拡径掘削装置により形成した削孔部内にグラウト材を注入して杭体を形成する工法の一例として、例えば図11、25に示す様な、プレキャストコンクリート板Wによる斜面安定工法があり、斜面Sに設置したプレキャスト板Wの裏面と斜面Sとの隙間に裏込め層Aを形成し、各プレキャスト板W、裏込め層Aを貫通して斜面S側に形成した削孔部H内に棒状補強材Rを挿入しグラウト材Gを注入し、該グラウト材Gを養生硬化させて杭体Tとした後に、棒状補強材Rのプレキャスト板Wからの突端部にナット螺嵌緊締して斜面Sを補強するのであるが、この工法における削孔工程で拡径掘削装置を使用して削孔部Hの末端部を大径部位としている。
尚、本発明に係る拡径掘削装置を使用する工法は上記のものに限定されず、線材や棒材を挿入しグラウト材を注入する所謂アンカー工法の削孔工程で使用するのが一般的であるが、要するに地盤に形成する削孔部の一部を拡径して大径部位を形成する必要がある工法であれば使用可能である。
又、本発明に係る拡径掘削装置における基体部1は、上記実施例1、2の様にパイプPに対し着脱自在であるのがメンテナンス上好ましいが、パイプPに対し一体化されていても良い。
1 基体部
2、2a、2b 拡径ビット
3 通水孔
4、4a… 噴出孔
5 突出部
6、6a… 突起
11 固定リング
12 可動リング
13 ネジ部
16、16a … 固定突起
17 螺条
18、18a ビット部材
19、19a 尖端部
26 スリット
H 削孔部

Claims (10)

  1. 予め形成された所定長さの削孔部の一部を拡径する拡径掘削装置であって、パイプの先端に配設された基体部と、該基体部に取り付けられた複数の開閉可能な拡径ビットを有し、前記基体部の中央長手方向に通水孔を形成すると共に、該通水孔に連通して削孔部内に水を噴出可能な噴出孔を有し、前記拡径ビットを閉じた状態で削孔部内に挿入可能にすると共に、該削孔部内で掘削ビットを開いて削孔部を部分的に拡径可能にしたことを特徴とする拡径掘削装置。
  2. 前記基体部は略円柱状で、先端面中央に突出部を設け、前記通水孔は基端側を前記基体部の基端側で開口させると共に、先端側が前記突出部に至る様に形成され、2個の前記噴出孔を、前記突出部の直径方向に配置し側面で開口する様に形成され、2枚の前記拡径ビットを、前記基体部の先端面で前記噴出孔の延長線上に配置し開閉可能に軸着したことを特徴とする請求項1記載の拡径掘削装置。
  3. 拡径ビットの表面に突起を設け、該突起は拡径ビットが開いた状態で削孔部より外側に位置させたことを特徴とする請求項2記載の拡径掘削装置。
  4. 前記突起の夫々を、基体部の先端面の中心に対する等間隔の同心円の夫々に1個ずつ配置したことを特徴とする請求項3記載の拡径掘削装置。
  5. 前記基体部を中空丸棒状としてこの中空部を前記通水孔とし、前記噴出孔を基体部の先端側に形成し、2本のビット部材の先端同士を軸着して形成した屈伸可能な拡径ビットを、前記基体部の外周方向に等間隔に配置すると共に、一方のビット部材の基端部を、基体部の先端部に外嵌された固定リングに、他方のビット部材の基端部を、基体部の中間部に外嵌された可動リングに軸着し、前記基体部の外周面における少なくとの前記可動リングの移動範囲の部位にネジ溝を形成すると共に、該ネジ溝に噛み合う螺条を前記可動リングの内周面に形成したことを特徴とする請求項1記載の拡径掘削装置。
  6. 前記固定リングに、前記基体部先端面より先に突出する固定突起を設けたことを特徴とする請求項5記載の拡径掘削装置。
  7. 前記2本のビット部材の先端に尖端部を形成したことを特徴とする請求項5又は6記載の拡径掘削装置。
  8. 前記噴出孔を、前記可動リングが最前進した状態で前記固定リング及び基体部を貫通して前記通水孔に連通可能に形成したことを特徴とする請求項5、6又は7記載の拡径掘削装置。
  9. 前記基体部の基端側の側面に、基体部の長手方向に長く、且つ前記通水孔に連通するスリットを形成したことを特徴とする請求項8記載の拡径掘削装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9のいずれか1項に記載の拡径掘削装置を、地盤に形成された削孔部内に、拡径ビットを閉じた状態で挿入する工程と、削孔部における拡径部位の形成個所で拡径ビットを開く工程と、この状態の拡径掘削装置を回転させながら前後動させることを繰り返して、削孔部の一部を拡径する工程と、を有していることを特徴とする削孔方法。
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