JP2013130391A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】乱流促進体を利用することなく、効果的に乱流を発生させ、また、冷却水やガスの流れを最適化して、高い熱交換性能を実現できるようにした多管式の熱交換器を提供する。
【解決手段】内胴12と外胴14とを有する熱交換器の本体部と、内胴12と外胴14の間に区画され、冷却水の導入口と導出口を有する環状の熱交換室24と、熱交換室24内に複数本の伝熱管26を収容した多管式の熱交換器において、高温流体が流れる高温側流体室を螺旋状の伝熱管26により形成するとともに、伝熱管26によって、熱交換室24内を螺旋状に周回する低温側流体室30を区画する。
【選択図】図1
【解決手段】内胴12と外胴14とを有する熱交換器の本体部と、内胴12と外胴14の間に区画され、冷却水の導入口と導出口を有する環状の熱交換室24と、熱交換室24内に複数本の伝熱管26を収容した多管式の熱交換器において、高温流体が流れる高温側流体室を螺旋状の伝熱管26により形成するとともに、伝熱管26によって、熱交換室24内を螺旋状に周回する低温側流体室30を区画する。
【選択図】図1
Description
本発明は、多管式の熱交換器に係り、特に、限られたスペースの中で、熱交換を行う伝熱管の本数を増やさずに熱交換性能を向上できるように改良した熱交換器に関する。
流体から熱エネルギーを回収する手段として、従来から熱交換器が広く用いられている。この種の熱交換器では、管に流体を流し、その管を通じて熱交換を行う。
近年、地球環境問題、二酸化炭素の排出量削減問題、原油高騰による省エネルギー技術に対する関心の高まりを背景に、排ガスから熱エネルギーをクリーンに回収する技術が注目されている。
その例として、エンジンの排ガスを触媒で浄化するとともに、排ガスから熱を回収する熱交換器が開発されている(特許文献1)。この種の熱交換器は、例えば、家庭用発電システムに組み込まれ、エンジンで発電機を回して電力を得るとともに、エンジンの排ガスから給湯用あるいは床暖房用のエネルギーを回収している。
上記特許文献1に開示されている熱交換器では、内胴と外胴の間に水室を設けるともに、排ガス浄化装置に相当する触媒収容室を内胴の内側に設け、触媒収容室を流れた後の排ガスを複数の伝熱管を流し、水室内の冷却水との間で熱交換を行うようになっている。
この種の排ガス浄化部と熱交換部とを一体化した熱交換器では、触媒収容室が全体の中で大きな部分を占めるため、必然的に熱交換部のスペースが狭小にならざるを得ない。このため、特許文献1の熱交換器では、複数本の真っ直ぐな伝熱管が内胴を囲むように周方向に等間隔で設けられている。そして、それぞれ伝熱管の内部には、さらに熱交換効率を高めるために、乱流の発生を促進するフィンが設けられている。
引用文献1の熱交換器では、真っ直ぐな伝熱管を用いているため、熱交換効率を向上させるためには、伝熱管の本数を増やすことが必要となる。
しかし、熱交換部のスペースが限られている以上、伝熱管の本数を増やしても熱交換性能の向上には自ずと限界がある。そのため、特許文献1では、伝熱管の内部に多数のフィンを設けることで、乱流発生を促進して熱交換効率を高めているのであるが、このフィンの入った伝熱管には、多数のフィンを溶接するため、要請に非常な手間がかかるとともに溶接の信頼性に欠け耐圧性に課題が残る。
また、複数本の伝熱管を用いた従来の熱交換器では、伝熱管の多さからガスや冷却水の流れ制御が不十分になり、ガスや冷却水に温度分布の偏りが生じ、熱交換効率を低下させるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解消し、乱流促進体を利用することなく、効果的に乱流を発生させ、また、冷却水やガスの流れを最適化して、高い熱交換性能を実現できるようにした多管式の熱交換器を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、内胴と外胴とを有する熱交換器の本体部と、前記内胴と外胴の間に区画され、冷却水の導入口と導出口を有する環状の熱交換室と、前記熱交換室内に複数本の伝熱管を収容した多管式の熱交換器において、高温流体が流れる高温側流体室を螺旋状の伝熱管により形成するとともに、前記伝熱管によって、前記熱交換室内を螺旋状に周回する低温側流体室を区画したことを特徴とするものである。
本発明によれば、伝熱管そのものの螺旋構造を利用して乱流の発生を促進することにより、狭いスペースを有効に活用して、高い熱交換性能を実現することができる。また、乱流促進体を利用することなく、伝熱管の螺旋構造を利用して効果的に乱流を発生させて、高い熱交換性能を実現できる。
以下、本発明による熱交換器の実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態による熱交換器の断面を示す図である。この図1において、参照番号10は、熱交換器の全体を示す。第1実施形態による熱交換器10は、例えば、家庭用コージェネレーションシステムを構成するガスエンジンの排ガスが導入される。熱交換器10では、まず、排ガス中に含まれる窒素酸化物などの有害物質を取り除いてから、排ガスと水との間で熱交換を行って回収した廃熱は、例えば、家庭用の床暖房や給湯に利用される。
図1は、本発明の第1実施形態による熱交換器の断面を示す図である。この図1において、参照番号10は、熱交換器の全体を示す。第1実施形態による熱交換器10は、例えば、家庭用コージェネレーションシステムを構成するガスエンジンの排ガスが導入される。熱交換器10では、まず、排ガス中に含まれる窒素酸化物などの有害物質を取り除いてから、排ガスと水との間で熱交換を行って回収した廃熱は、例えば、家庭用の床暖房や給湯に利用される。
熱交換器10の本体部は、内胴12と外胴14とが同心に配置された二重構造になっている。内胴12と外胴14は、ともに円筒形の部材であり、上部には蓋部15が取り付けられている。
この蓋部15には、排気ガスが導入されるガス入口16が開口している。このガス入口16には、図示しない排ガス管が接続される。内胴12には、触媒収容室を区画する円筒部材17が入れられている。触媒収容室には、排ガスを浄化させるための化学反応を進行させる触媒18が収容されている。この触媒18は、蓋部15のねじ部に排ガスを接触させないようにするブラケット25とカバー11を介して支持されている。なお、ガス入口16の内側には、カバー11を介して触媒18に排ガスを拡散させるための拡散器19が取り付けられている。
次に、内胴12の底には、下部ガス空間20が形成され、また、内胴12の胴壁と、円筒部材17の間には、円環状ガス通路21が形成されている。触媒18を通過した高温のガスは、矢印で示すように、下部ガス空間20、円環状ガス通路21を通って上部ガス溜まり22に導かれる。この上部ガス溜り22は、内胴12と、外胴14の間に区画される空間のうち、蓋15と隔壁23で仕切られた空間である。
また、熱交換器10では、内胴12と外胴14とによって円環状の熱交換室24が区画されている。この熱交換室24には、内胴12の外周面に沿って螺旋状に周回する伝熱管26が収容されている。外胴14の底部には、底板27と底蓋29によって底部排ガス溜り28が区画されている。上部排ガス溜り22と底部ガス溜り28は、伝熱管26によって連通されている。
ここで、図2は、内胴12の外側に配置されている伝熱管26を示す。この実施形態は、図2に示すように、合計6本の伝熱管26を用いた例を示す。
伝熱管26は、その両端部を除いて扁平に潰れた形状を有している金属製のパイプであり、排ガスが流れる高温側流体室を形成する。潰れていない上端部は、上部ガス溜り20に接続され、同様に潰れていない下端部は、底部ガス溜り28に接続されている。なお、底蓋29の底部は、排ガスが導出されるガス出口29aを中心に漏斗形状に成形されていることが好ましい。
この実施形態では、6本の伝熱管26の上端部は、等間隔に隔壁23に接続され、下端部も同様に等間隔に底板27に接続されている。各伝熱管26においてその螺旋部は、熱交換器10の本体の軸方向に加圧することで潰れて平坦になっている。そして上下に隣り合う伝熱管26の螺旋部同士は等間隔に保たれかつ内胴12および外胴14の壁面とクリアランスなく螺旋状に周回している。上下に隣り合う各伝熱管26の螺旋部の間には冷却水が流れる低温側流体室になる冷却水通路30が螺旋状に形成されている。したがって、熱交換室24においては、伝熱管26が内胴12、外胴14の壁面とクリアランスなく螺旋状に巻かれていることにより、伝熱管26の内部を流れる排ガスの高温側流体室と、伝熱管26の外側の低温側流体室になる冷却水通路30が並行して螺旋状に周回するようになっている。なお、熱交換室24には、外胴14に設けられた冷却水入口31から冷却水が導入され、熱交換を行った後、冷却水出口32から導出される。
第1実施形態による熱交換器10は、以上のように構成されるものであり、次に、その作用並びに効果について説明する。
図1において、ガス入口16から供給された高温の排ガスは、拡散器19を通ることで拡散されて触媒18に導入される。この触媒18では、排ガス中から窒素酸化物などの有害物質が触媒反応によって除去される。その後、高温のガスは、実線矢印で示されるように、下部ガス空間20、円環状ガス通路21を通って上部ガス溜り22に導かれる。そして、高温のガスは、この上部ガス溜り22から6本の伝熱管26にそれぞれ分配される。
他方、冷却水は、図2において、破線の矢印で示すように、冷却水入口31から導入されると、上下に隣り合う伝熱管26の間に区画される冷却水通路30を流れる。そして、伝熱管26を流れる高温の排ガスと、この冷却水通路30を流れる冷却水の間で熱交換が行われる。熱交換により温度の上がったお湯は、冷却水出口32から外部に導出され、例えば、貯湯槽に送られ、そこで貯湯槽内の熱交換器で水と熱交換して、家庭で台所や浴室の給湯として、あるいは床暖房などに利用される。
本実施形態の熱交換器10によれば、熱交換に利用する伝熱管26は螺旋構造をもっているので、次のような効果が得られる。
まず、伝熱管26が螺旋構造になっているために、高温のガスは乱流を起こしながら流れていく。また、上下に隣り合う伝熱管26の間にも、冷却水通路30が螺旋状に対向流式に区画されているので、冷却水も乱流を起こしながら流れていくことになる。このように高温のガスと冷却水がともに乱流を起こしながら流れていくため、従来のように、伝熱管の内部に乱流促進体を設ける必要なく、乱流発生による熱交換性能の向上を実現することができる。
しかも、本実施形態のように、扁平に潰れた形状の管を螺旋状に加工して伝熱管26に用いることにより、高温ガスが流れるときに、より大きな乱流を発生させることができる。そして、伝熱管26と対向する冷却水通路30も、伝熱管26と同様に平たい通路断面になり、それが螺旋状に周回するので、冷却水が流れるときの乱流の発生もより増大する。このように熱交換室24においては、伝熱管26によって冷却水通路30が対向して区画されているので、伝熱管26を扁平なものにするだけで、排ガスの通路と冷却水通路30の双方により乱流が発生し易い構造にすることができる。
また、本実施形態では、伝熱管26を6本用いているが、螺旋構造を有しているために、伝熱管26の1本あたりの長さ、伝熱面積が増大することになる。このため、従来技術の欄で述べたような、真ん中に触媒収容室が大きな部分を占める熱交換器と同じ熱交換量のもので比較すると、伝熱管の本数を、1/3に減らすことができた。これにより、触媒18を収容する円筒部材17があるため、割りを食って狭いスペースになる熱交換室24を有効に利用して熱交換性能を高めることができる。また、同じ熱交換性能であれば、伝熱管26を溶接する箇所が少なくなり、溶接の信頼性が上がるとともに、溶接の工数が減り、製造コストが低減する。
ここで、図3は、伝熱管に用いる他の種類のパイプ40を示す。図1、2の実施形態で用いた伝熱管26は、平滑な表面をもつパイプであるが、このパイプ40は、金属製のパイプ表面に溝が形成され、この溝により凹凸部が交互に形成されたパイプである。このようなパイプ40を扁平につぶすとともに、螺旋状に成形することで、伝熱管26として利用することができる。
このパイプ40によれば、乱流の発生についての作用効果は、伝熱管26と同等であることに加えて、表面の伝熱面積がより増大するので、一層の熱交換性能の向上を実現することができる。また、パイプ40の代わりに、単山構造で凹凸表面を有する蛇腹パイプを用いるようにしてもよい。
なお、伝熱管としては、以上説明したように、扁平なパイプが好ましいが、図4に示すような、扁平にせずに螺旋状にしたパイプを伝熱管26として用いるようにしてもよい。
第2実施形態(参考実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による熱交換器について、図5を参照しながら説明する。
次に、本発明の第2実施形態による熱交換器について、図5を参照しながら説明する。
この第2実施形態の熱交換器50では、第1実施形態とは異なり、複数本の伝熱管26を用いる代わりに、1つの円筒状熱交換部材64と、螺旋状の熱交換部材54、56を用いて螺旋状に流体通路を形成するようにした実施の形態である。以下の説明では、第1実施形態と共通する構成要素には同一の参照符合を付し、その詳細な説明は省略する。
図5において、熱交換器50の本体部は、内胴12と外胴14とを含み、内胴12と外胴14とは同心に配置されている。内胴12と外胴14の上部には蓋58が取り付けられている。この実施形態では、蓋58は、内胴12の上端部を覆う板厚の厚い接続フランジ部58aと、その外側に溶接された肉厚の薄い蓋部58bとから構成されている。このうち、接続フランジ部58aには、排気ガスが導入されるガス入口16が開口している。内胴12には、触媒収容室を区画する円筒部材17が入れられており、触媒収容室内には、カバー11とブラケット25を介して排ガスを浄化させるための化学反応を進行させる触媒18が収容されている。なお、このガス入口16の内側には、カバー11を介して触媒18に排ガスを拡散させるための拡散器19が取り付けられている。
次に、内胴12の底には、2枚の底板59a、59bが間隔をあけて取り付けられており、これにより空気室60が区画されている。そして外胴14の下端には、底蓋62が取り付けられている。
内胴12と円筒部材17の間には、円環状ガス通路21が形成されている。触媒18を通過した排ガスは浄化された高温のガスとなって、矢印で示すように、円環ガス通路21を通って上部ガス溜まり22に導かれる。この上部ガス溜り22は、ブラケット25と外胴14の間で蓋部58bと上部隔壁63によって仕切られた空間である。
次に、この第2実施形態の熱交換器50では、内胴12と外胴14の間に円筒状熱交換部材64が同心に配置されている。内胴12と外胴14の間の空間は、円筒状熱交換部材64を設けることによって内側の高温流体室66と外側の低温流体室68に区画されている。
このうち、高温流体室66には、上部ガス溜り22から高温のガスが供給される。この場合、図6に示すように、上部隔壁63には、ガス流入口67が一箇所だけ開口している。他方、低温流体室68には、外胴14に設けられた冷却水入口31から冷却水が導入され、熱交換を行った後、冷却水出口32から導出される。
この第2実施形態の熱交換器50では、高温流体室66は、螺旋状に巻かれた板材からなる螺旋板部材54によって螺旋状に周回する1筋の流体通路として構成されている。同様に、低温流体室68は、螺旋状に巻かれた棒材からなる螺旋棒部材56によって、螺旋状に周回する1筋の流体通路として構成されている。この第2実施形態では、螺旋板部材54と螺旋棒部材56とは、円筒状熱交換器64の内周面と外周面とで背中合わせに重なり合うように、同じリードでほぼ同じ螺旋を描くように取り付けられている。したがって、内側の高温流体室66により形成される高温ガスの通路と、外側の低温流体室66により形成される冷却水の通路とは並行して螺旋状に周回するようになっている。
なお、高温流体室66と低温流体室68の下端は、下部隔壁70により仕切られており、この下部隔壁71には図示しないガス出口が開口している。熱交換器10の本体部に取り付けられる底蓋62の内部は、下部ガス溜り72になっている。この底蓋62の底部は、排ガスが導出されるガス出口74を中心に漏斗形状に成形されている。
本実施形態による熱交換器は、以上のように構成されるものであり、次に、その作用並びに効果について説明する。
図5において、ガス入口16から入った高温の排ガスは、拡散器19を通して触媒18に拡散される。この触媒18を通る過程で、排ガスからは窒素酸化物などの有害物質が触媒反応によって除去され、高温のガスとなる。高温のガスは、実線矢印で示されるように、円環ガス状通路21を通って上部ガス溜り22に導かれる。そして、高温のガスは、この上部ガス溜り22から螺旋状に周回する通路をなす高温流体室66を流れる。
他方、冷却水は、図5において、破線の矢印で示すように、冷却水入口31から導入されると、螺旋状に周回する通路をなす低温流体室68を流れる。そして、高温流体室66を流れる高温のガスと、低温流体室68を流れる冷却水の間で熱交換が行われる。熱交換により回収された廃熱は、例えば、家庭で台所や浴室の給湯として、あるいは床暖房などに利用される。
第2実施形態の熱交換器50によれば、次のような効果が得られる。
まず、高温流体室66では、螺旋板部材54によって螺旋状の流路が仕切られているために、高温のガスは乱流を起こしながら流れていく。そして、低温流体室68にも同様に螺旋棒部材56によって螺旋状の流路が対向流式に仕切られているので、冷却水も乱流を起こしながら流れていくことになる。このように高温のガスと冷却水がともに乱流を起こしながら円筒状熱交換部材64を間において対向して流れていくため、従来のように、多数本の伝熱管の内部に数多くの乱流促進体を設ける必要なしに、乱流発生による熱交換性能の向上を実現することができる。
第1実施形態の熱交換器10との対比では、流路が螺旋状になっている構造は同じであるが、第2実施形態の熱交換器50では、内胴12と外胴14の間に配置した1つの円筒状熱交換部材64の裏表両面に螺旋板部材54と螺旋棒部材56を溶接することで対向式に螺旋状の流路を仕切っている。螺旋板部材54と螺旋棒部材56はともに一つの部材であり、乱流を発生し易くしかも熱交換の効率のよい螺旋対向流式の流路を構成するのに必要な部品点数を大幅に削減できる上に、円筒状熱交換部材64への螺旋板部材54、螺旋棒部材56の溶接を容易にし、全体として溶接代が短くなるため溶接の信頼性が高くなる利点がある。
また、ガスが流れる高温流体室66の流路は、螺旋状に板を巻いた螺旋板部材54を用いて流路を仕切っているので、熱交換により発生した凝縮水が流れ出易くなり、途中に滞留することなく腐食し難い流路構造とすることができる。
また、高温流体室66は、一筋の流路を構成し、環状の上部ガス溜まりからガス流入口67を通ってガスが流入するので、不均一にガスが流入するおそれはなく、ガスを整流する構造は不要になる。この点、低温流体室66も冷却水の流れを整流するする必要がないことは同様である。
以上述べた効果の他、第2実施形態の熱交換器50では、細部の構造にも改良が施され、以下のような効果が得られる。
まず、熱交換器50の本体部の上部に取り付ける蓋58は、内側の接続フランジ部58bを板厚にしているので、排ガス配管との接続に必要な雌ねじ部を切るのに必要な厚さを確保した上で、外側は板厚の薄い蓋部58bにして、軽量化および材料の削減を図っている。
なお、接続フランジ部58bには、排ガス配管と接続する雌ねじを切る代わりに、図7に示すように、かしめ部76を有するかしめナット77を用いるようにしてもよい。このかしめナット77は、接続フランジ58bにおいてガス入口16の両脇にある孔に挿入してかしめ部76をかしめることで固定される。そして、ガスケット79を間に介して排ガス配管80のフランジ部81を取り付け、雄ねじ82をかしめナット77に締結することで、排ガス配管80は接続フランジ58bに接続される。このようなかしめナット77を用いることで、接続フランジ58b全体を板厚の薄い蓋部にすることができる。これにより、軽量化および材料の削減を図ることができる。
また、熱交換器50の本体部の底に取り付ける底蓋62は、ガス出口74を中心にした漏斗形状を有しているので、凝縮水は滞留せずにガス出口74から排出されるので、腐食原因の取り除かれた構造になっている。また、漏斗形状は、溶接歪みによる形状変形の少ない形状である。
さらに、底蓋62の上には、空気室60が仕切られており、この空気室60にある空気は、触媒18を通過した高温のガスと、底蓋62内部の熱交換が終わり温度の低下した空気との間で熱交換が行われるのを阻止する断熱層を構成している。このため、触媒18を通過した高温のガスは温度が低下することなく、円環ガス状通路21を通って上部排ガス溜り23に送られる。
10…熱効交換器、12…内胴、14…外胴、15…蓋部、16…ガス入口、18…触媒収容室、24…熱交換室、26…伝熱管、30…冷却水通路、31…冷却水入口、32…冷却水出口、54…螺旋板部材、56…螺旋棒部材、64…円筒状熱交換部材、66… 高温流体室、68…低温流体室
Claims (7)
- 内胴と外胴とを有する熱交換器の本体部と、前記内胴と外胴の間に区画され、冷却水の導入口と導出口を有する環状の熱交換室と、前記熱交換室内に複数本の伝熱管を収容した多管式の熱交換器において、
高温流体が流れる高温側流体室を螺旋状の伝熱管により形成するとともに、前記伝熱管によって、前記熱交換室内を螺旋状に周回する低温側流体室を区画したことを特徴とする熱交換器。 - 前記低温側流体室は、上下に隣合う伝熱管の間に区画されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- 前記伝熱管は、加圧して扁平に加工したパイプからなることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
- 前記伝熱管は、単山構造で、凹凸表面を有する蛇腹パイプからなることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
- 前記伝熱管は、パイプ表面を螺旋状に周回する溝により凹凸部が交互に形成されたパイプからなることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
- 前記内胴の内部には、内燃機関の排ガスを浄化するための触媒が収容される触媒収容室を区画する円筒部材が収納され、前記触媒収容室を出た排ガスが前記高温側流体室に導入されることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- 前記熱交換器の本体部の一方の端部に取り付けられる蓋は、内胴の一端部を塞ぎ前記排ガスの導入口の形成された板厚の厚い蓋部と、前記上部ガス溜り部を塞ぐ板厚の薄い蓋部と、からなることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
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