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JP2013123318A - リング磁石およびリング磁石の製造方法およびモータ - Google Patents

リング磁石およびリング磁石の製造方法およびモータ Download PDF

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JP2013123318A
JP2013123318A JP2011270852A JP2011270852A JP2013123318A JP 2013123318 A JP2013123318 A JP 2013123318A JP 2011270852 A JP2011270852 A JP 2011270852A JP 2011270852 A JP2011270852 A JP 2011270852A JP 2013123318 A JP2013123318 A JP 2013123318A
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ring
ring magnet
magnet
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Taizo Iwami
泰造 石見
Sachiko Kawasaki
祥子 川崎
Yoshinori Miyamoto
佳典 宮本
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

【課題】磁石の使用量を低減することができるリング磁石を提供する。
【解決手段】円筒状のリング磁石2において、同一径方向5aに配向されている外周リング部5と、同一周方向6aに配向されている内周リング部6とから構成され、外周リング部5から内周リング部6を通り外周リング部5に再び戻るU字状の磁路8a〜8hが偶数箇所に形成されるとともに、各磁路8a〜8hの隣接する同士は、互いに相反する方向性を有するように着磁されているものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、磁石の使用量を低減することができるリング磁石およびリング磁石の製造方法およびモータに関するものである。
従来のリング磁石は、永久磁石モータではコギングトルクなどのトルクムラの低減に有利な極異方性のリング磁石が適用されている。この極異方性のリング磁石とは、磁気異方性をもった磁石粒子が、外周に隣接する磁極を円弧上に結ぶように配列されることにより、磁石の回転方向に磁力分布が正弦波状に近づき、高調波成分が小さくなるため、コギングトルクを抑制できる(例えば、特許文献1参照)。特に、この従来においては、極異方性を付与するための磁場成形工程における磁場配向のための金型の磁気回路構成について示されている。また、他の従来のリング磁石においては、金型内に配置された電磁コイルの発生する磁場により、金型内の磁性粒子を極異方性を付与できるように配向させている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−269062号公報 特開2005−44820号公報
従来のリング磁石は、極異方性のリング磁石をモータに適用することで、コギングトルクやトルクリップルなどのトルクムラを低減できる。しかし、本来の磁石の磁気特性から想定されるトルクが得られないことが多い。このような場合に、磁石単体の磁力の測定を行うと、磁気特性から予想される磁束密度より低いことがわかる。例えば、φ30mmのリング磁石の場合、予測より20%以上低い場合が存在した。そして、実測値と磁場解析との比較により検討すると。磁石が本来の磁気特性が実現できていないことが検証された。
また、極異方性のリング磁石の極配向は、磁場成形工程の金型内で電磁コイルの発生する磁場によって配向されるが、角型磁石の平行配向や、リング磁石のラジアル配向に比べると、配向のため強い磁場を磁石全体に印加できないため、十分高い配向を与えることができていない。よって、磁石の総重量あたりの有効な磁力が低くなっている。つまり、モータとして利用できる磁力(=磁束量)に対して、磁石の使用量が大きくなる。よって、配向に大きな磁力が必要とされる、ネオジム系焼結磁石やネオジム系のプラスチックマグネットで特に問題となる。
このような、極異方性のリング磁石に使用される代表的なネオジム系焼結磁石にはネオジムが27〜28wt%、ディスプロシウムが1〜5wt%含まれている。これらの希土類原料は、地球上で、埋蔵量・生産地域も限られていることから、コストが高く、産出量に制限があり供給量が不安定になってきた。そのため、大量に生産するモータに使用する場合、回転電機のコストが高くなる、生産量が制限されてしまう等の問題点があった。また、モータの重量が重くなったり、モータが大きくなったりなどの問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、磁石の使用量を低減することができるリング磁石およびリング磁石の製造方法およびモータを提供することを目的とする。
この発明のリング磁石は、
円筒状のリング磁石において、
同一径方向に配向されている外周リング部と、
同一周方向に配向されている内周リング部とから構成されているものである。
また、この発明のリング磁石の製造方法は
上記外周リング部は、上記同一径方向であって上下に相反する反発磁場を通過させることにより、上記同一径方向に配向させ、
上記内周リング部は、上記内周リング部内において周方向磁場を通過させるものである。
また、この発明のモータは、
円筒状のリング磁石において、
同一径方向に配向されている外周リング部と、
同一周方向に配向されている内周リング部とから構成されリング磁石を含むロータと、ステータコアおよび巻線からなるステータとからなるものである。
この発明のリング磁石は、
円筒状のリング磁石において、
同一径方向に配向されている外周リング部と、
同一周方向に配向されている内周リング部とから構成されているので、
磁石の使用量を低減することができる。
また、この発明のリング磁石の製造方法は
上記外周リング部は、上記同一径方向であって上下に相反する反発磁場を通過させることにより、上記同一径方向に配向させ、
上記内周リング部は、上記内周リング部内において周方向磁場を通過させるので、
磁石の使用量を低減することができる。
また、この発明のモータは、
円筒状のリング磁石において、
同一径方向に配向されている外周リング部と、
同一周方向に配向されている内周リング部とから構成されリング磁石を含むロータと、ステータコアおよび巻線からなるステータとからなるもので、
磁石の使用量を低減することができる。
この発明の実施の形態1のリング磁石の構成を示す図である。 図1に示したリング磁石の配向状態を示した図である。 図2に示したリング磁石の着磁の方法を示した図である。 図1に示したリング磁石の外周リング部の配向の方法を示した図である。 図1に示したリング磁石の内周リング部の配向の方法を示した図である。 図1に示したリング磁石の製造方法を示した図である。 従来のリング磁石の構成を示す図である。 リング磁石の性能を説明するための図である。 従来のリング磁石の特性を示す図である。 この発明の実施の形態1のリング磁石の特性を示す図である。 図1に示したリング磁石を用いたモータの構成を示した図である。 この発明の実施の形態2のリング磁石の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3のリング磁石の製造方法を示す断面図である。 この発明の実施の形態3のリング磁石の製造方法を示す断面図である。 この発明の実施の形態3のリング磁石の製造方法を示す断面図である。 この発明の実施の形態3のリング磁石の製造方法を示す断面図である。 この発明の実施の形態3のリング磁石の製造方法を示す断面図である。 この発明の実施の形態3のリング磁石の製造方法を示す断面図である。 この発明の実施の形態4のリング磁石の製造方法を示す断面図である。 この発明の実施の形態4のリング磁石の製造方法を示す断面図である。
実施の形態1.
以下、本願発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の実施の形態1におけるリング磁石の構成を示す図、図2は図1に示したリング磁石の配向状態を示した図、図3は図2に示したリング磁石の着磁の方法を示した図、図4は図1に示したリング磁石の外周リング部の配向の方法を示した図、図5は図1に示したリング磁石の内周リング部の配向の方法を示した図、図6は図1に示したリング磁石の製造方法を示した図、図7は従来のリング磁石の構成を示す図、図8はリング磁石の性能を説明するための図、図9は従来のリング磁石の特性を示す図、図10はこの発明の実施の形態1のリング磁石の特性を示す図、図11は図1に示したリング磁石を用いたモータの構成を示した図である。
図1において、リング磁石2は円筒形状にて形成されており、同一径方向(ラジアル)5aに配向されている外周リング部5と、同一周方向6aに配向されている内周リング部6とから構成されている。外周リング部5は、同一径方向5aに配向させた例えば磁性粉末材にて形成され、内周リング部6は、同一周方向6aに配向された例えば磁性粉末材にて形成されている。尚、同一径方向5a、同一周方向6aは矢印にて示し、その方向はそれぞれ配向の方向を示している。そして、リング磁石2には、外周リング部5から内周リング部6を通り外周リング部5に再び戻るU字状の磁路8a〜8hが偶数箇所、ここでは、8箇所形成されるとともに、各磁路8a〜8hの隣接する同士は、互いに相反する方向性を有するように着磁されている。尚、磁路8a〜8hは矢印にて示し、その方向はそれぞれの磁路8a〜8hの方向性を示している。
次に、本実施の形態1におけるリング磁石の製造方法について説明する。まず、同一径方向5aに配向されている外周リング部5と、同一周方向6aに配向されている内周リング部6とにてリング磁石2を構成する(図2)。これは、外周リング部5では、磁性粉末材が同一径方向5aに整列し、内周リング部6では、磁性粉末材が同一周方向6aに整列することにより形成されるものである。次に、8個のコイル21とコア22とにて構成される着磁ヨーク20内にリング磁石2を挿入する。次に、例えばコイル21に10kA程度のパルス電流を通電することで着磁磁場を発生する。よって、外周リング部5から内周リング部6を通り外周リング部5に再び戻るU字状の磁路8a〜8hを、各磁路8a〜8hの隣接する同士は、互いに相反する方向性を有するように着磁してリング磁石2を形成する(図3)。よって、このリング磁石2には、8極の磁極が形成されているている。尚、この着磁において、例えば、ネオジム系磁石を用いる場合、磁石をフル着磁するためには、磁束密度で2T以上が必要である。そして、この磁束密度は空気の場合2.51×10−6A/mの磁界の強さに相当する。
ここで、図2に示した配向を有するリング磁石2の外周リング部5は、図4に示すように、金型31のキャビティ34内に磁性粉末材30を充填する。そして、金型31の上下にそれぞれ配設されている電磁コイル32a、32bが配置されており、この電磁コイル32a、32bに相反する回転方向に電流を流す。そして、反発磁場33a、33bを発生させる。そして、金型31内の磁性粉末材30が充填されたキャビティ34内では同一径方向の磁場が発生する。この磁場により磁性粉末材30の向きは同一径方向にそろえられる。
また、図2に示した配向を有するリング磁石2の内周リング部6は、図5に示すように、金型38のキャビティ35内に磁性粉末材30を充填する。そして、金型38の絶縁コア39を介して中心軸に形成されている通電コア36の上方向に電流36aを流す。そして、この電流36aによりキャビティ35内には回転方向の磁場37が発生し、磁性粉末材30の向きは同一周方向にそろえられる。尚、絶縁コア39は通電コア36を他の部分から電気絶縁するために配設されているものである。
このようにすれば同一径方向の磁場、同一周方向の磁場とも、径方向、周方向に一様で強い磁場が容易に発生させることができるため、極めて高い配向率を容易に得ることができる。そして、ネオジム系焼結磁石の場合、磁場が1.5T以上で配向率95%が得られる。径方向磁場、周方向磁場ともに、発生させる磁場分布が単純な分布であるため、前者は金型31の外部に電磁コイル32a、32bを配置することで、また、後者は金型28の中心軸の通電コア36に電流を流すことにて形成できる。
そして、図6に示すように、これらの磁場成形工程で製作された外周リング部5、内周リング部6を組み合わせてリング磁石2として形成する。この際、外周リング部5と内周リング部6とは接着材にて接着される方法、また、外周リング部5と内周リング部6とを嵌め合わせにより形成する方法などが考えられる。また、組み合わせたリング磁石2を焼結・熱処理工程を経て焼結体を作成する方法。また、必要に応じて仕上げ加工を行う場合もある。そして、図3に示すように、外周リング部5→内周リング部6→外周リング部5と磁束が発生し着磁する。そして、図11に示すように、モータは、リング磁石2およびロータコア3で構成されるロータ1と、ステータコア9および巻線10で構成されるステータ4とにて構成される。尚、リング磁石2は、キューリー温度以上に加熱すると、脱磁することができるため、適宜、脱磁することが可能である。
次に従来のリング磁石45と、本願発明のリング磁石2とを性能について比較して説明する。図7に示すように、従来の極異方性のリング磁石45は、コイル41とコア42とが内部に構成された金型40を用いて形成される。そして、コイル41に通電される電流により、図7に示すような円弧上の磁束が流れ、金型40内に充填された磁性粉末材の極が配向され磁路43a〜43hが形成される。しかし、配向磁場の強さはコイル41からの距離が遠くなると急激に低下する。図8は金型40の断面における配向磁場の磁界解析の例を示した図である。図8において、実線は磁束44を示す。
図9は従来のリング磁石45の磁束密度の大きさと、中心軸からの距離との分布関係を示した図である。尚、中心軸からの距離(半径R)、角度θは、図8に示す。図9から明らかなように、従来のリング磁石45では、その内径側に至るほど急激に磁束密度が低下することがわかる。このことは図9に示すように磁束44の流れが円弧状に分布されることに起因している。また、このような磁場分布を得るために、従来の場合は、金型40内に極毎にコイル41の配置が必要であることから、それぞれのコイル41の断面積を大きくできない。このことから、コイル41に流すことのできる電流に制約が生じ、大きな磁場を発生できないことも原因となっている。このため、磁石の内周側では配向率が低下してしまう。その結果、磁石に磁力が低下する。
これに対し、本願発明のリング磁石2は、リング磁石2の配向を均一にするために、強い磁場を用いて、高い配向率を実現している。そして、その磁石(外周リング部5および内周リング部6)を組み合わせた後に、着磁して強い磁力のリング磁石2を構成している。ここで本願発明について具体例を用いて説明する。図10は上記に示したような磁場成形工程において、下記に示すような場合にて形成した際の、配向金型内の磁束密度の分布を示す。尚、この磁束密度の分布は、金型内の磁気回路構成から算出できるものである。またこの図は、リング磁石2の外周リング部5の同一径方向5aの配向磁束密度と、内周リング部6の同一周方向6aの配向磁束密度の半径の位置に対する分布を示したものである。具体例としては、外周リング部5の外径がφ40mm、内周リング部6の内径φ30mm、リング磁石2の厚さ5mm(尚、成形体でのサイズであり、焼結後は収縮して変化する。)の場合である。
外周リング部5の配向磁場は、図4で示す磁場成形の方法においては、巻数と冷却とを適切に施した電磁コイル32a、32bに数100Aの直流電流を流すことで発生することができる。また、内周リング部6の配向磁場は、図5に示す磁場成形の方法においては、電流経路である通電コア36に複数のコイルを配置して(例えば、φ2mmのコイルを20本配置する)、10kA程度の電流36aを流すことにより発生することができる。尚この場合、コイルの発熱を抑制できるパルス電流が適している。そして、ほぼリング磁石2の半径17〜18mm付近で外周リング部5の磁束密度、および、内周リング部6の磁束密度は最小値を有している。リング磁石2の内周リング部6と外周リング部5との境界を17〜18mm、すなわち、内周リング部6と外周リング部5との比率が40〜60%となるように分割する境界を設けている。このことで、配向を効率的に行うことができる。
尚、それぞれの電磁コイル32a、32bまたは通電コア36に流す電流値を制御することで、上記に示した磁束密度分布を制御することができる。例えば、外周リング部5の配向磁場の電流を大きくすると、外周リング部5の同一径方向5aの配向磁束密度が強くなる。しかしその場合、金型31が飽和しやすくなり、磁束を発生される上で効率的でない。このため、効率的に製造するためには、外周リング部5と、内周リング部6との磁束密度を同じ大きさにした上で、配向に必要な最小の値で実施すればよく、このように製造すれば、更に製造装置の発熱抑制等の効果を得ることができる。
上記のように構成された実施の形態1のリング磁石およびリング磁石の製造方法およびモータによれば、外周リング部の同一径方向の配向、内周リング部の同一周方向の配向では、高い配向率が容易に実現できるため、磁石全体の配向率が高くでき、少ない磁石量で高い磁力を得ることができる。よって、モータに適応した場合、出力トルクを低下させることなく、磁石の使用重量を少なくできる。高価で調達性に問題があるネオジム系焼結磁石の使用量を低減できる。よって、従来と同一のモータを作成する場合、モータのコスト低減や、調達性の向上を図ることができる。磁石の使用量が同じ場合には、大きな出力のモータを得ることができる。また、同じ出力を得る場合は、モータへの供給電流が少なくなり、銅損を低減でき、モータの効率アップが図れる。
実施の形態2.
上記実施の形態1によれば8極の着磁を行う例を示したが、これに限られることはなく、例えば6極に着磁することも可能である。その場合も、図2に示したような同一の配向を有するリング磁石2を図12に示すような6個のコイル21とコア22とにて構成される着磁ヨーク20内にリング磁石2を挿入して、着磁を行う。このようにすれば、6極の着磁を容易に作成し、磁路8a〜8fを上記実施の形態1と同様に形成することが可能である。
上記のように構成された実施の形態2のリング磁石によれば、上記実施の形態1と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、従来では、極異方性のリング磁石の極数を変更する場合、磁場成形工程の金型で配向のパターンや極数は決まっているため、この金型を変更する必要があった。そしてこの金型は、電流を通電するためのコイルが金型内に配置されるため、非常に高価で、製作にも時間を要していた。よって、外形が同じ磁石であっても、極数が異なるだけで、異なる金型を製作する必要があった。
これに対し本願発明では、着磁により極を形成できるため、磁場成形用の金型は従来に比較して、2種類必要ではあるが、簡単に、短い時間で製造することができる。また、形状が同一で極数のみ異なる場合には、同じ磁場成形用の金型で製作したリング磁石を使用することができる。また、安価な着磁ヨークのみ異なる極数に対応して製作すればよい。そのため、リング磁石の製造のための初期投資費用を低減でき、試作を短時間でできるという効果が得られる。尚、形成する磁極数は8極、6極の例を示したが、他の偶数極数に関しても同様に構成することができ、同様の効果を奏することができる。
実施の形態3.
図13ないし図16はこの発明の実施の形態3におけるリング磁石の製造方法を示す図である。本実施の形態3においては、上記各実施の形態と異なる製造方法にてリング磁石を製造する方法を示すが、リング磁石は上記各実施の形態と同様に形成されるため、その説明は適宜省略する。図において、この実施の形態3においては、例えばネオジム系の焼結にて作成されるリング磁石の例について示す。また、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。金型50は、上下に分割され、上下可能な外パンチ部54と、上下に分割され、上下可能な内パンチ部53とを備えている。尚、通電コア36および絶縁コア39は、本実施の形態3においては上下に分割され、上下可能に形成されている。
次に上記のように構成された実施の形態3におけるリング磁石の製造装置を用いたリング磁石の製造方法について説明する。まず、上側の電磁コイル32a、外パンチ部54、内パンチ部53、通電コア36および絶縁コア39を、上方に移動した状態で、下側の外パンチ部54を下げ、金型50において、内パンチ部53と外パンチ部54との間で外キャビティ56を形成し、当該外キャビティ56内に磁性粉末材30が充填される(図13)。次に、上側の電磁コイル32a、外パンチ部54、内パンチ部53、通電コア36および絶縁コア39を降下させ、電磁コイル32a、32bにて上記各実施の形態と同様に反発磁場33a、33bを発生させ、外キャビティ56内の磁性粉末材30を同一径方向5aに配向させる(図14)。次に、上側の外パンチ部54を降下させ、磁性粉末材30を圧縮成型し(図15)、外周リング部5が形成される。
次に、上側の電磁コイル32a、内パンチ部53、通電コア36および絶縁コア39を、上方に移動させ、下側の内パンチ部53を下降し、内キャビティ55を形成する(図16)。次に、内キャビティ55内に磁性粉末材30を充填する(図17)。次に、内パンチ部53の上側が降下し、通電コア36に電流36aを通電する。この電流36aにより内キャビティ55内の磁性粉末材30は同一周方向6aに配向され、その状態で内パンチ部53が加圧し、圧縮成型され内周リング部6が形成される(図18)。尚、この際、外周リング部5の成形体はすでに圧縮されて形成されているため、周方向磁場により配向が乱れることはない。次にこのように成形された後、上側の外パンチ部54および内パンチ部53が上昇し、成型体のリング磁石2として取り出される。尚、このリング磁石の製造方法においては、給粉作業、取り出し作業などの従来と同様に行うことができる部分については適宜省略して示した。また、前後の工程である、合金鋳造、粉砕、焼結・熱処理、加工、表面処理等の工程は省略して示した。
上記のように構成された実施の形態3によれば、上記各実施の形態と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、磁力が強く極異方性を付与したリング磁石を短時間に効率よく製造できる。また、歩留まりも向上するため、ネオジム系焼結磁石に使用されるネオジムやディスプロシウムといった希土類原料は、地球上で、埋蔵量・生産地域も限られている希土類金属の使用量を削減できる。よって、リング磁石を用いるモータのコストを下げることができる。尚、図5、図6で示したようにリング磁石の外周リング部と、内周リング部とを別々に製作してから組み立ててもよい。
実施の形態4.
図19および図20はこの発明の実施の形態4におけるリング磁石の製造方法を示した図である。本実施の形態4においては、上記各実施の形態と異なる製造方法にてリング磁石を製造する方法を示すが、リング磁石は上記各実施の形態と同様に形成されるため、その説明は適宜省略する。図において、この実施の形態4においては、例えばコンパウンドの焼結にて作成されるリング磁石の例について示す。また、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。金型60は、射出成形にて形成されたものであり、上下に分割された上型65と下型66とにて構成される。そして、金型60には、外キャビティ64と、内キャビティ61と、内キャビティ61内を上下する内パンチ部63とを有する。そして、上型65には、外キャビティ64に貫通する外注入口67と、内キャビティ61に貫通する内注入口68とを備えている。
次に上記のように構成された実施の形態4におけるリング磁石の製造装置を用いたリング磁石の製造方法について説明する。まず、溶融したコンパウンド64を外注入口67から外キャビティ64内に注入する。次に、電磁コイル32a、32bにて上記各実施の形態と同様に反発磁場33a、33bを発生させ、外キャビティ64内のコンパウンド64を同一径方向5aに配向させ、硬化させ、外周リング部5を形成する(図19)。次に、内パンチ部63を下降して、内キャビティ61を形成する。そして、溶融したコンパウンド64を内注入口68から内キャビティ61内に注入する。次に、通電コア36に電流36aを流し、同一周方向6aに配向が形成させ、硬化して内周リング部6を形成する(図20)。そして、リング磁石2を取り出し製造される。
上記のように構成された実施の形態4のリング磁石によれば、上記各実施の形態と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、リング磁石の配向率を更に高くすることでき、リング磁石の磁力を更に向上し、使用量の削減を更に図ることができる。
尚、上記各実施の形態においては、外周リング部の配向の方向を、内側向きの同一径方向、また、内周リング部の配向の方向を、反時計回りの同一周方向の例を示したが、これに限られることはなく、例えば、外周リング部の配向の方向を、外側向きの同一径方向、また、内周リング部の配向の方向を、時計回りの同一周方向であっても、上記各実施の形態と同様に形成することができ、同様の効果を奏することができる。
尚、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 ロータ、2 リング磁石、4 ステータ、5 外周リング部、5a 同一径方向、6 内周リング部、6a 同一周方向、8a〜8h 磁路、9 ステータコア、
10 巻線、30 磁性粉末材、32a,32b 電磁コイル、
33a,33b 反発磁場、36 通電コア、36a 電流。

Claims (7)

  1. 円筒状のリング磁石において、
    同一径方向に配向されている外周リング部と、
    同一周方向に配向されている内周リング部とから構成されていることを特徴とするリング磁石。
  2. 上記外周リング部は、上記同一径方向に配向させた磁性粉末材にて形成され、
    上記内周リング部は、上記同一周方向に配向された磁性粉末材にて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリング磁石。
  3. 上記外周リング部から上記内周リング部を通り上記外周リング部に再び戻るU字状の磁路が偶数箇所に形成されるとともに、上記各磁路の隣接する同士は、互いに相反する方向性を有するように着磁されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリング磁石。
  4. 上記外周リング部と上記内周リング部とは、接着材にて接着されて形成されているか、または、焼結にて形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のリング磁石。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のリング磁石の製造方法において、
    上記外周リング部は、上記同一径方向であって上下に相反する反発磁場を通過させることにより、上記同一径方向に配向させ、
    上記内周リング部は、上記内周リング部内において周方向磁場を通過させることにより、上記同一周方向に配向させることを特徴とするリング磁石の製造方法。
  6. 上記反発磁場は、上記外周リング部の上下位置に1対のリング状の電磁コイルを配置し、上記一対の電磁コイルに互いに相反する回転方向の電流を流すことにより形成するとともに、
    上記周方向磁場は、上記内周リング部の中心軸上の上下方向に電流を流すことにより形成することを特徴とする請求項5記載のリング磁石の製造方法。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のリング磁石を含むロータと、ステータコアおよび巻線からなるステータとを備えたことを特徴とするモータ。
JP2011270852A 2011-12-12 2011-12-12 リング磁石およびリング磁石の製造方法およびモータ Pending JP2013123318A (ja)

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