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JP2013119852A - 往復ピストン燃焼エンジン用のピストンおよびシリンダ配置、ならびにピストンから堆積物を除去する方法 - Google Patents

往復ピストン燃焼エンジン用のピストンおよびシリンダ配置、ならびにピストンから堆積物を除去する方法 Download PDF

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JP2013119852A JP2012131047A JP2012131047A JP2013119852A JP 2013119852 A JP2013119852 A JP 2013119852A JP 2012131047 A JP2012131047 A JP 2012131047A JP 2012131047 A JP2012131047 A JP 2012131047A JP 2013119852 A JP2013119852 A JP 2013119852A
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Lukas Frischknecht
フリシュクネヒト ルーカス
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Wartsila NSD Schweiz AG
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Wartsila NSD Schweiz AG
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Abstract

【課題】堆積物を除去することが可能なピストン。
【解決手段】一つのシリンダライナ3を有する大型2ストロークディーゼルエンジン用のピストン1に関し、シリンダライナ内では、ピストンは、ピストン軸Aに沿った軸方向において、シリンダライナの上部死点OPTと底部死点の間を前後に可動に配置される。ここで、ピストン上側1011に最近接の上部リング41として構成された少なくとも一つのピストンリングを有するピストンリングパッケージ4が、燃焼空間VBに隣接するピストンクラウン101と燃焼空間から離れたピストンスカート102の間の、ピストンのジャケット表面に形成される。上部リングとピストン上側の間の、ピストンクラウンの領域におけるピストンのジャケット表面に切欠部5が提供される。切欠部に、抗摩耗リングAPRによってピストン表面の堆積物を搬送する。一時的に保管された堆積物は潤滑油、あるいは掃気によって除去される。
【選択図】図2

Description

本願は、独立請求項1、9、14のプリアンブルに示したような、特に、大型2ストロークディーゼルエンジンのような、往復ピストン燃焼エンジンのピストンおよびシリンダ配置に関し、さらにピストンのジャケット表面から堆積物を除去する方法に関する。
一般に、特に、長手方向に掃気(scavenged)される大型2ストロークディーゼルエンジン、特に2ストロークディーゼルエンジンのような、往復ピストン燃焼エンジン用の従来から知られるピストンは、それぞれのピストンリング溝に互いに配置された、複数のピストンリングのパッケージを備える。従来のピストンリングパッケージは、通常、少なくとも2つのピストンリングを有するが、往復ピストン燃焼エンジンの寸法、パワー、または構成に応じて、あるいはエンジンの作動に関する要望や特別な作動条件に応じて、3、4、または5つのピストンリングを有する場合もある。
この点に関し、ピストンリングは、シリンダの稼働表面の潤滑剤の分配および/または拭き取りや、クランクケースに対する燃焼空間のシール、または長手方向掃気大型2ストロークディーゼルエンジンの場合には、受容空間に関するシール等のような、極めて異なる機能を満足する。
長手方向掃気大型2ストロークディーゼルエンジンの場合、通常、ピストン下側に対する燃焼空間のシールのため、4または5つのピストンリングで構成されるピストンリングパッケージが使用され、これは、受容空間に向かって誘導され、掃気(scavenging)段階の開始時に、ここから、掃気(scavenging)スリットを介して、シリンダの燃焼空間に新鮮な空気が流れる。下側ピストンリングには、ほぼ明確に(pronouncedly)リングギャップに応じて負荷が与えられる。この点に関し、下側ピストンリング同士の間に異なる種類の不安定性が生じ、この結果、例えば圧力変動が生じ、これによりピストンの稼働が不安定となる。多くのピストンリングが存在し、これらは、同様のまたは同一の機能を有するためである。
大型ディーゼルエンジンは、しばしば、船舶の駆動ユニットとして使用され、あるいは例えば電気エネルギー発生用の大型発電器の駆動のため、静置作動において使用される。この点に関し、通常、エンジンは、かなりの時間にわたり、永久動作で稼働し、これは、作動の安全性および利用性に対して、大きな要望がある。従って、特に、長いサービスインターバルでは、低摩耗で、燃料および作動材料の経済的な取扱性が、オペレータが機械を作動する際の中心的な尺度となる。そのような大型ボア低稼働ディーゼルエンジンのピストン稼働挙動は、特に、サービスインターバルの長さ、利用性の決定因子となるとともに、潤滑剤消費および燃料消費を通じて、直接、作動コスト、さらには効率に影響する。エンジンのピストンリングパッケージによるシリンダ潤滑性および燃焼空間のシールの複雑な問題は、従って、次第に重要となってきており、特に、ピストン内を前後に移動する潤滑装置により、またはシリンダ壁に提供された潤滑オイルノズルにより、大型ディーゼルエンジンにおいて、シリンダ潤滑性が実現される。
燃焼エンジンの動作において繰り返し生じる問題は、エンジン内のほとんどの変動点に堆積される燃焼残渣である。特に、しばしば重油燃料で作動される、大型2ストロークディーゼルエンジンでは、燃焼残渣は、大きな問題となる。使用燃料、すなわち重油燃料は、多くの物質に変化し、結果的に、固体状、液体状、および気体状の全ての種類の燃焼残渣となる上、これは、特にピストンのリング溝位置に堆積されるためである。また、これは、ピストンクラウン、またはシリンダの上部死点の近傍に堆積される。
特に、例えば、
Figure 2013119852
の2ストロークエンジンでは、シリンダライナの上部に、いわゆる抗摩
耗リングが提供され、燃焼残渣の堆積物がピストンクラウンから除去されることが知られ
ている。このリングは、例えば、矩形断面を有する薄壁ソケットとして形成され、これは、通常、シリンダ自身よりも小さな内部断面を有する。除去効果は、直径収縮によって生じ、ピストンクラウンで堆積物が剥ぎ取られる。これに関して、抗摩耗リングの内径は、ピストンクラウンの直径に基づいており、具体的には、エンジン動作におけるその最大直径に基づく。従って、従来の抗摩耗リングは、内径が狭くなるように構成され、ピストンクラウンと抗摩耗リングの間のギャップは、可能な限り小さくされる。しかしながら、ピストンクラウンは、直接接する抗摩耗リングを機械的に研磨しない。
抗摩耗リングの構成が、極めて多くの妥協を含んでいることは明らかである。低負荷の冷えたピストンクラウンでは、ピストンクラウンと抗摩耗リングの間の空間であるクリアランスは、単に熱膨張の効果により、高負荷での値よりも大きくなる。この点に関し、シリンダ稼働表面、ピストン、特にピストンリング、ピストンリング溝、およびピストンクラウンのようなシリンダの異なる部材は、通常、作動時間に応じて、周方向および長手方向の摩耗が異なり、このためいかなる一定に定められた直径も存在しないことを追加で考慮する必要がある。
従って、抗摩耗リングおよびピストンクラウンは、全ての作動条件下で理想的に相互作用することはなく、従来から知られたエンジンの部材の全サービス寿命を超えることがないことは明らかである。
これに関し、未解決の問題は、しばしばAPRと省略される抗摩耗リングが、ピストンリングパッケージの上部マージンに十分に到達せず、ピストンの上部死点において、ピストンリングパッケージの上部リングまで十分に到達しないことである。これは、そうしなかった場合、抗摩耗リングが上部リングと接触し、その結果大きな損傷が生じ、最悪の場合、上部リングの破損につながり、あるいは、ピストン自身の深刻な損傷につながるためである。これは、シリンダの不具合の結果となり、最悪の場合、エンジン全体の不具合につながる。
従って、抗摩耗リングは、上部死点位置において、ピストンリングパッケージの上部リングには十分に到達しないため、上部リング上のピストンのピストンクラウンには、常時、多少の広い領域が存在するようになり、ここでは、抗摩耗リングが接触せず、そこに形成された堆積物も、抗摩耗リングによって除去されなくなる。
図1を参照して、従来のピストンのこれらの問題について、より詳しく説明する。本願において、従来の特徴または例示に関する図面の参照符号は、ダッシュ付きで示され、本発明による実施例の特徴は、ダッシュなしの参照符号で示されることに留意する必要がある。
図1には、大型コンテナ船等に使用される、大型2ストロークディーゼルエンジンの従来のピストン1’を示す。明確化のため図1には示されていないが、通常、大型2ストロークディーゼルエンジンは、複数のシリンダライナを有する。このシリンダライナにおいて、ピストン1’のピストン上側1011’は、挿入状態において、燃焼空間VB’を区画する。ピストン1’は、シリンダライナにおいて、上部死点と底部死点の間で、シリンダライナのピストン軸A’に沿った軸方向に前後に可動に配置される。これに関し、前述のように、ピストンリングパッケージ4’は、ピストン上側1011’に最近接な上部リング41’として構成された少なくとも一つのピストンリングを有し、ピストンリングパッケージ4’は、燃焼空間VB’に隣接するピストンクラウン101’と燃焼空間VB’から離れたピストンスカート102’の間の、ピストン1’のジャケット表面に形成される。
上部死点に向かう方向の動きの際に、ピストン1’は、最終的に抗摩耗リングと接触するようになり、すなわちピストンクラウン101’が抗摩耗リングに押し付けられる結果、ピストン1’がシリンダライナの最大点、すなわち上部死点に到達するまで、ピストンクラウン101’の外側ジャケット表面で、堆積物D’が擦られ、研磨除去される。抗摩耗リングは、上部死点で、堆積物D’からピストンクラウン101’の外側ジャケット表面の大部分を開放するが、抗摩耗リング自身は、ピストン1’の上部死点位置において、ピストンリングパッケージ4’の上部リング41’には十分に到達しない。抗摩耗リングは、上部死点において、上部リング41’まで十分に到達しないため、堆積物D’のストリップは、上部リング41’上のピストンクラウン101’の外側ジャケット表面に残り、抗摩耗リングでは剥離除去されない。
その結果、堆積物D’の実質的に環状のストリップは、底部死点に向かう方向におけるピストン1’の更なる下方の動きに際に、ピストンクラウン101’の領域におけるピストン1’のジャケット表面で、上部リング41’とピストン下側1011’の間に沿って行われ、これにより、シリンダライナの稼働表面で、良く知られた損傷効果が生じる。すなわち、ピストンクラウン101’に残存する堆積物D’によって、シリンダライナの稼働表面の表面におけるスクラッチのような損傷が生じ、あるいは残留堆積物D’は、例えば、時間とともに密着性が弱まり、例えばピストンリング溝において、ピストンリングパッケージ4’に付着する。これにより、最終的に、ピストン1’、特に、ピストンリング溝またはピストンリングが損傷を受ける。この損傷は、少なくともサービス間隔を短くし、シリンダライナの部材の使用期間を縮め、最悪の場合、シリンダライナさらにはエンジンの全体の不具合につながる。
従って、本発明の目的は、ピストン、シリンダ配置、およびピストンのジャケット表面から堆積物を除去する方法を提供することである。これにより、従来のピストンクラウンでの堆積物に関する問題は、回避される。
これらの目的を満たす本発明の主題は、独立請求項の特徴によって特徴付けられる。
従属請求項は、特に、本発明の有意な実施例に関する。
従って、本発明は、少なくとも一つのシリンダライナを有する往復ピストン燃焼エンジン、特に大型2ストロークディーゼルエンジン用のピストンに関し、前記シリンダライナ内では、当該ピストンのピストン上側が、挿入状態における燃焼空間を区画し、当該ピストンは、ピストン軸に沿った軸方向において、前記シリンダライナの上部死点と底部死点の間を前後に可動に配置される。ここで、前記ピストン上側に最近接の上部リングとして構成された少なくとも一つのピストンリングを有するピストンリングパッケージが、前記燃焼空間に隣接するピストンクラウンと前記燃焼空間から離れたピストンスカートの間の、当該ピストンのジャケット表面に形成される。本発明では、前記上部リングと前記ピストン上側の間の、前記ピストンクラウンの領域における当該ピストンの前記ジャケット表面に、切欠部が提供される。
上部リングの上のピストンクラウンに切欠部が提供されるため、従来のように、上部リングに近接して堆積物が剥離せず残留するようなことはなく、抗摩耗リングは、ピストンクラウンの残りのジャケット表面全体を、堆積物から開放する。本発明では、切欠部は、従来、抗摩耗リングによって到達しない上部リングの上の領域であって、ジャケット表面に堆積物の環状の領域が多少残る領域に配置される。本発明による切欠部は、周方向において、ピストンクラウンの周囲に形成され、抗摩耗リングは、少なくともこの上部マージンまで到達し、好ましくはピストンが上部死点にあるとき、切欠部を部分的に覆う。
本発明では、切欠部の上部のピストンクラウンの全外側ジャケット表面は、抗摩耗リングによって、堆積物の損傷から有意に開放される。その上、切欠部は、抗摩耗リングによって剥離された堆積物を一時的に保管し、堆積物は、シリンダライナの稼働表面に接触しなくなり、例えば、堆積物がピストンリング溝に侵入することが起こらなくなる。切欠部に一時的に保管された堆積物は、その後、例えば、シリンダ潤滑油により、徐々に動かされ、あるいは、底部死点に近い掃気(scavenging)スリットを介して吹き流され、これらは、もはやシリンダライナの不具合に影響しなくなる。
本発明の好適実施例では、上部リングの所定の半径方向のリング区画は、ピストンスカートに向かう方向における切欠部を境界付ける。すなわち、切欠部は、いかなる空間も設けずに、上部リングと直接境界化され、半径方向のリング区画の幅は、上部リングの全半径方向のリング幅の最大30%であり、上部リングの半径方向のリング幅の0.5%から15%であることが好ましく、1%から5%の間であることがより好ましい。これにより、ピストンリングパッケージに保管されたガス圧力の一部を、切欠部に容易に待避させることが可能となり、例えば、切欠部に保管された堆積物の残りを容易に吹き流すことができるようになる。
一方、別の実施例では、上部リングと切欠部の間に、ピストンクラウンの直径に対応する直径の空間領域が提供される。本発明において、上部リングを切欠部から幾分離間して配置することは、有意である。空間領域は、切欠部の上部の上部領域において、ピストンクラウンの直径よりも直径が小さいことが好ましい。空間領域の想定される堆積物は、これにより、シリンダ稼働表面に接触しなくなる。抗摩耗リングの下側端部は、ピストンが上部死点の位置に配置された際、切欠部に向かって突出している必要がある。
これに関して、切欠部の輪郭は、ピストン軸に対して非対称に形成されることが特に好ましい。切欠部の輪郭は、ピストン軸に沿って、上部リングに向かう方向において、ピストン上側に向かう方向よりも小さな勾配を有しても良い。これにより、例えば、切欠部内の剥がされた堆積物は、ピストンの下側の移動の際に、容易に上方に逸散することができなくなる。あるいは、これらは、切欠部のステッパー上部領域で「捕獲され」、切欠部において、潤滑油と徐々に混合され、および/または底部死点に近い掃気(scavenging)スリットを介して吹き流される。
剥がされた堆積物は、それらが切欠部から除去されるまで、切欠部に留まることが好ましく、あるいは、例えば所定の方向に直接除去され、および/または切欠部から動かされる。切欠部の表面は、例えば、適当な構造を有しても良い。この構造は、例えば、ピストン軸の周囲に沿った1または2以上の溝、例えば螺旋溝で形成されても良い。
さらに、本発明は、シリンダライナ内に配置されたピストンを有する往復ピストン燃焼エンジン、特に大型2ストロークディーゼルエンジン用のピストンライナ配置に関し、前記ピストンのピストン上側は、燃焼空間を区画し、前記ピストンは、ピストン軸に沿った軸方向において、前記シリンダライナの上部死点と底部死点の間を前後に可動に配置される。ここで、前記ピストン上側に最近接の上部リングとして構成された少なくとも一つのピストンリングを有するピストンリングパッケージが、前記燃焼空間に隣接するピストンクラウンと前記燃焼空間から離れたピストンスカートの間の、前記ピストンのジャケット表面に形成される。本発明では、前記上部リングと前記ピストン上側の間の、前記ピストンクラウンの領域における前記ピストンの前記ジャケット表面に、切欠部が提供される。
実際には、シリンダライナの上部死点の領域に、従来の方法で、抗摩耗リングが形成されることが好ましい。抗摩耗リングは、作動状態において、前記ピストンの前記切欠部と協働して、前記ピストンクラウンの領域において、前記ピストンの前記ジャケット表面で、前記抗摩耗リングによって、堆積物を前記切欠部に搬送する。
特に、抗摩耗リングのピストン側の端部は、ピストンの上部死点の領域において、切欠部を十分にまたは完全に覆っても良い。
これに関し、例えば、クロスヘッドに、上部死点の位置を設定するための、良く知られた圧縮シム(compression shim)が提供されても良い。切欠部は、圧縮シムによって設定され得る上部死点の位置において、抗摩耗リングによって、該切欠部が少なくとも部分的に覆われるように構成されることが特に好ましい。
さらに、本発明は、少なくとも一つのシリンダライナを有する往復ピストン燃焼エンジン、特に大型2ストロークディーゼルエンジンのピストンのジャケット表面から堆積物を除去する方法であって、シリンダライナ内の前記ピストンのピストン上側は、挿入状態において燃焼空間を区画し、前記ピストンは、ピストン軸に沿った軸方向において、前記シリンダライナの上部死点と底部死点の間を前後に動かされる。ここで、前記ピストン上側に最近接の上部リングとして構成された少なくとも一つのピストンリングを有するピストンリングパッケージが、前記燃焼空間に隣接するピストンクラウンと前記燃焼空間から離れたピストンスカートの間の、前記ピストンのジャケット表面に形成される。本発明では、前記上部リングと前記ピストン上側の間の、前記ピストンクラウンの領域における前記ピストンの前記ジャケット表面に、切欠部が提供され、この切欠部において、前記シリンダライナに提供された抗摩耗リングとの協働により、前記ジャケット表面の堆積物の少なくとも一部が削り取られる。
これに関し、前記上部死点の位置は、良く知られた圧縮シムによって設定され、前記切欠部は、前記抗摩耗リングによって、前記上部死点の領域で覆われることが好ましい。
従来のピストンである。 本発明によるピストンを有するシリンダ配置の実施例である。 本発明によるピストンの別の実施例である。
以下、図面を参照して、本発明についてより詳しく説明する。図面は、概略的に示されている。
図1には、従来のピストンの問題を示す。この問題は、本発明によって初めて解消される。図1については、既に詳しく説明したため、図2の説明に直接移行することが可能である。図2には、本発明によるシリンダ配置の、実用上特に重要な実施例を示す。
この場合、大型2ストロークディーゼルエンジンである、往復ピストン燃焼エンジン2のシリンダライナ配置のシリンダライナ3は、図2を参照して概略的に示されている。シリンダ配置は、シリンダライナ3内に配置されたピストン1を有し、ピストン1のピストン上側1011は、従来と同様の方法で燃焼空間VBを区画する。ピストン1は、シリンダライナ3において、ピストン軸Aに沿った軸方向に、上部死点OTと底部死点の間を前後に可動に配置される。燃焼空間VBに隣接するピストンクラウン101と、燃焼空間VBから離れたピストンスカート102との間のピストン1のジャケット表面には、ピストンリングパッケージ4が形成され、ピストンリングパッケージ4は、2つの別のピストンリングに加えて、ピストン上側1011に最も近接する上部リング41として構成されるピストンリングを有する。本発明では、ピストンクラウン101の領域において、上部リング41とピストン上側1101の間のピストン1のジャケット表面に、切欠部5が提供される。
従来と同様、シリンダライナ3の上部死点OTの領域には、抗摩耗リングAPRが形成される。本発明によるシリンダ配置では、抗摩耗リングAPRは、作動状態において、ピストン1の切欠部5と協働し、ピストンクラウン101の領域におけるピストン1のジャケット表面での堆積物Dは、抗摩耗リングAPRによって、切欠部5に搬送される。図に示すように、抗摩耗リングAPRの端部は、ピストン側で、ピストン1の上部死点OTの領域で、切欠部5を被覆する。
この点に関し、上部リング41の所定の半径方向のリング区画410は、ピストンスカート102に向かう方向における切欠部5を境界付ける。すなわち、図2の特定の実施例では、上部リング41は、切欠部5と直接隣接する。切欠部に直接隣接する半径方向のリング区画410の幅は、上部リング41の半径方向のリング幅411の約0.5%から15%の間にある。
容易に理解されるように、切欠部5の輪郭Kは、ピストン軸Aに対して非対称に形成され、ここでは、特に、ピストン軸Aに沿って、上部リング41に向かう方向において、ピストン上側1011に向かう方向よりも小さな勾配を有する。
既に説明した各実施例に応じて、切欠部5の表面51は、適当な構造を有しても良い。特に、この構造は、例えば、ピストン軸Aの周囲に沿った1または2以上の溝で形成されても良い。
本発明によるピストン1の別の実施例は、図3に概略的に示されている。図3は、図2によるピストン1とは、上部リング41と切欠部5の間に、空間領域6が提供される点のみが異なっている。この直径は、ピストンクラウン101の直径に対応する。これは、図3の例では、上部リング41は、切欠部5と直接隣接せず、むしろ空間領域6により、離間されていることを意味する。空間領域6は、切欠部5と上部リング41の間に、一種のブリッジを形成する。これにより、特に、切欠部5に蓄積された堆積物Dが上部リング41のリング溝に移動することが有意に抑制される。
空間領域6は、切欠部5の上部の上部領域において、ピストンクラウン101の直径よりも直径が小さいことが好ましい。これにより、空間領域6の想定される堆積物は、シリンダ稼働表面と接触しなくなる。ピストン1が上部死点の位置に配置されている場合、抗摩耗リングAPRの下端は、切欠部5に突出している必要がある。
前述の本発明の実施例による例示は、一例であって、実施例の全ての適当な組み合わせは、本発明に含まれることは、当業者には明らかである。

Claims (15)

  1. 少なくとも一つのシリンダライナを有する往復ピストン燃焼エンジン、特に大型2ストロークディーゼルエンジン用のピストンであって、
    前記シリンダライナ内では、当該ピストンのピストン上側が、挿入状態における燃焼空間を区画し、
    当該ピストンは、ピストン軸に沿った軸方向において、前記シリンダライナの上部死点と底部死点の間を前後に可動に配置され、
    前記ピストン上側に最近接の上部リングとして構成された少なくとも一つのピストンリングを有するピストンリングパッケージが、前記燃焼空間に隣接するピストンクラウンと前記燃焼空間から離れたピストンスカートの間の、当該ピストンのジャケット表面に形成され、
    前記上部リングと前記ピストン上側の間の、前記ピストンクラウンの領域における当該ピストンの前記ジャケット表面に、切欠部が提供されることを特徴とするピストン。
  2. 前記上部リングの所定の半径方向のリング区画は、前記ピストンスカートに向かう方向における前記切欠部を境界づけることを特徴とする請求項1に記載のピストン。
  3. 半径方向のリング区画の幅は、前記上部リングの半径方向のリング幅の最大30%であり、好ましくは、前記上部リングの半径方向のリング幅の0.5%から15%の間であり、より好ましくは1%から5%の間であることを特徴とする請求項1または2に記載のピストン。
  4. 前記上部リングと前記切欠部の間には、空間領域が提供され、該空間領域の直径は、前記ピストンクラウンの直径に対応し、
    前記空間領域の直径は、前記切欠部の上部の上部領域における前記ピストンクラウンの直径よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のピストン。
  5. 前記切欠部の輪郭は、前記ピストン軸に対して非対称に形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載のピストン。
  6. 前記切欠部の輪郭は、前記上部リングに向かう方向において、前記ピストン上側に向かう方向よりも、前記ピストン軸に沿った小さな勾配を有することを特徴とする請求項5に記載のピストン。
  7. 前記切欠部の表面は、構造を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載のピストン。
  8. 前記構造は、前記ピストン軸の周囲に沿った溝によって形成されることを特徴とする請求項7に記載のピストン。
  9. シリンダライナ内に配置されたピストンを有する往復ピストン燃焼エンジン、特に大型2ストロークディーゼルエンジン用のシリンダライナ配置であって、
    前記ピストンのピストン上側は、燃焼空間を区画し、前記ピストンは、ピストン軸に沿った軸方向において、前記シリンダライナの上部死点と底部死点の間を前後に可動に配置され、
    前記ピストン上側に最近接の上部リングとして構成された少なくとも一つのピストンリングを有するピストンリングパッケージが、前記燃焼空間に隣接するピストンクラウンと前記燃焼空間から離れたピストンスカートの間の、前記ピストンのジャケット表面に形成され、
    前記上部リングと前記ピストン上側の間の、前記ピストンクラウンの領域における前記ピストンの前記ジャケット表面に、切欠部が提供されることを特徴とするシリンダライナ配置。
  10. 前記シリンダライナの前記上部死点の領域に、抗摩耗リングが形成され、
    前記抗摩耗リングは、作動状態において、前記ピストンの前記切欠部と協働して、前記ピストンクラウンの領域において、前記ピストンの前記ジャケット表面で、前記抗摩耗リングによって、堆積物を前記切欠部に搬送することを特徴とする請求項9に記載のシリンダ配置。
  11. 前記抗摩耗リングのピストン側の端部は、前記ピストンの前記上部死点の領域において、前記切欠部を覆うことを特徴とする請求項9または10に記載のシリンダ配置。
  12. 前記上部死点の位置を設定するための圧縮シム(compression shim)が提供されることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一つに記載のシリンダ配置。
  13. 前記切欠部は、前記上部死点の設定位置において、前記切欠部が前記抗摩耗リングで覆われるように構成されることを特徴とする請求項12に記載のシリンダ配置。
  14. 少なくとも一つのシリンダライナを有する往復ピストン燃焼エンジン、特に大型2ストロークディーゼルエンジンのピストンのジャケット表面から堆積物を除去する方法であって、
    シリンダライナ内の前記ピストンのピストン上側は、挿入状態において燃焼空間を区画し、
    前記ピストンは、ピストン軸に沿った軸方向において、前記シリンダライナの上部死点と底部死点の間を前後に動かされ、
    前記ピストン上側に最近接の上部リングとして構成された少なくとも一つのピストンリングを有するピストンリングパッケージが、前記燃焼空間に隣接するピストンクラウンと前記燃焼空間から離れたピストンスカートの間の、前記ピストンのジャケット表面に形成され、
    前記上部リングと前記ピストン上側の間の、前記ピストンクラウンの領域における前記ピストンの前記ジャケット表面に、切欠部が提供され、この切欠部において、前記シリンダライナに提供された抗摩耗リングとの協働により、前記ジャケット表面で、堆積物の少なくとも一部が削り取られることを特徴とする方法。
  15. 前記上部死点の位置は、圧縮シムによって設定され、
    前記切欠部は、前記抗摩耗リングによって、前記上部死点の領域で覆われることを特徴とする請求項14に記載の方法。
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