JP2013095602A - 高耐久性パーライトの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】真珠岩や黒曜石等などの岩石原料を加熱して発泡させてなるパーライトについて、耐破壊性を高めて安定した品質の製品を得ることができるようにした高耐久性パーライトの製造方法を提供する。
【解決手段】岩石原料を加熱発泡させたパーライトを比重差に基いて分離して高耐久性のパーライトを得る方法であって、パーライトを容器に入れ、容器底部から圧縮空気を容器内部に供給してパーライトを噴き上げて流動化させることによって、相対的に比重の小さいパーライト(軽量パーライトと云う)を容器上側に押し上げ、相対的に比重の大きいパーライト(重量パーライトと云う)を容器下側にして、パーライトを比重に応じて上下に分離し、容器上部の軽量パーライトを回収することを特徴とする高耐久性パーライトの製造方法。
【選択図】図3
【解決手段】岩石原料を加熱発泡させたパーライトを比重差に基いて分離して高耐久性のパーライトを得る方法であって、パーライトを容器に入れ、容器底部から圧縮空気を容器内部に供給してパーライトを噴き上げて流動化させることによって、相対的に比重の小さいパーライト(軽量パーライトと云う)を容器上側に押し上げ、相対的に比重の大きいパーライト(重量パーライトと云う)を容器下側にして、パーライトを比重に応じて上下に分離し、容器上部の軽量パーライトを回収することを特徴とする高耐久性パーライトの製造方法。
【選択図】図3
Description
本発明は、真珠岩や黒曜石等などの岩石原料を加熱して発泡させてなるパーライトについて、耐破壊性を高めて安定した品質の製品を得ることができるようにした高耐久性パーライトの製造方法に関する。
パーライトは真珠岩や黒曜石等などの岩石を原料とし、この岩石粉を加熱して発泡させてなる中空粒子であり、軽量化材料として広く用いられている。例えば、モルタル、瓦、外壁材にパーライトを混合して軽量化する材料として用いられている。
一般にパーライトは、真珠岩を粒度調整し、これを気流焼成炉、流動層焼成炉、あるいはロータリーキルンに装入して加熱し、原料粒子に対して直径比で概ね1.5倍〜5倍程度に発泡させて製造されている。この製造工程において、原料の岩石が十分に加熱されず、あるいは加熱しても発泡しない未発泡粒子や発泡が不十分な粒子が生じ、また、過剰に発泡して亀裂や破損部分を生じた過剰発泡粒子が生じる。これらの未発泡粒子や発泡不十分な粒子、過剰発泡粒子が発泡粒子と共に混在している。
一方、十分に発泡した粒子のパーライトは表面の殻の厚さが数ミクロンであり非常に薄いため破損しやすく、パーライトの製造後に、保管、輸送、最終製品の製造などの取扱い中に部分的に壊れて、暫々嵩密度が大きくなる。このとき、未発泡粒子や発泡不十分な粒子が混在すると、これらの粒子は相対的に比重が大きいので、発泡粒子に衝突すると発泡粒子を破壊する割合が高く、発泡粒子の耐久性を著しく低下させる。また未発泡粒子は軽量性や断熱性が不十分であるため、断熱材や軽量化材として使用した場合に品質の低下を招く。また、亀裂や破損部分が生じた過剰発泡粒子は使用時にモルタルなどが内部に入り込んで軽量性や断熱性を低下させる問題がある。
このように、パーライトの製造において、未発泡粒子や発泡不十分な粒子、過剰発泡粒子はできるだけ少ないことが望ましい。そこで、これらの粒子を抑制する方法として、原料粉末を余熱した後に加熱発泡させる方法が知られている。具体的には、真珠岩を原料とするパーライトは、真珠岩に含まれる水分が発泡成分として作用し、加熱によって水分が気化し、原料粉末の融点以上の温度になると気化した水蒸気によって原料粉末が発泡する。このとき水分量が多すぎると発泡過多になり、殻の厚さが薄く強度が弱くなる。そこで、あらかじめ余熱して真珠岩中の水分量をコントロールした後に発泡温度に加熱することによって過剰な発泡を防止する方法が知られている(特許文献1、2)。また、原料粉末を予備加熱して含有水分量を調整した後に、この原料粉末を高融点微粉末に混合して発泡させた後に、生成した発泡体(パーライト)を高融点微粉末から分離する製造方法も知られている(特許文献3)。しかし、焼成工程において未発泡粒子や発泡不十分な粒子、過剰発泡粒子の割合を大幅に低減するのは非常に困難である。
本発明は、パーライトの製造における従来の上記問題を解決したものであって、真珠岩や黒曜石等などの岩石原料を加熱して発泡させてなるパーライトを流動化させて分級し、比重の高い未発泡粒子や発泡不十分な粒子を除去し、好ましくは段階的に除去することによって、パーライトの耐久性を高めた製造方法を提供する。
本発明によれば、以下の構成を有するパーライトの製造方法が提供される。
〔1〕岩石原料を加熱発泡させたパーライトを比重差に基いて分離して高耐久性のパーライトを得る方法であって、パーライトを容器に入れ、容器底部から圧縮空気を容器内部に供給してパーライトを噴き上げて流動化させることによって、相対的に比重の小さいパーライト(軽量パーライトと云う)を容器上側に押し上げ、相対的に比重の大きいパーライト(重量パーライトと云う)を容器下側にして、パーライトを比重に応じて上下に分離し、容器上部の軽量パーライトを回収することを特徴とする高耐久性パーライトの製造方法。
〔2〕比重分離前のパーライト全体の嵩密度Aに対して、回収する軽量パーライト全体の嵩密度Bの比(B/A)が0.9以下となるように軽量パーライトを回収する上記[1]に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔3〕比重分離前のパーライト全体の嵩密度Aに対して、回収する軽量パーライト全体の嵩密度Bの比(B/A)が0.75以下となるように軽量パーライトを回収する上記[1]に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔4〕嵩密度が0.13g/cm3を上回るパーライトを容器に残し、嵩密度が0.13g/cm3以下のパーライトを容器上側から回収する上記[1]に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔5〕嵩密度が0.12g/cm3を上回るパーライトを容器に残し、嵩密度が0.12g/cm3以下のパーライトを容器上側から回収する上記[1]に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔6〕流動化高さの6/10より上側の領域、または流動化高さの7/10より上側の領域に噴き上げられているパーライトを回収する上記[1]に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔7〕筒状容器の下部に空気分散させる通気性の固定層を有し、固定層はパーライトの平均粒径以下の粒径を有しかつ圧縮空気によって流動化しない密度の粒子を充填して形成され、あるいは固定層はパーライトの平均粒径以下の孔径を有する小孔を多数する通気板によって形成されている流動化製造装置を用い、上記固定層に圧縮空気を導入し、該固定層を通過する圧縮空気によって容器内部のパーライトを流動化し、容器上部の軽量パーライトを回収する上記[1]〜上記[6]の何れかに記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔1〕岩石原料を加熱発泡させたパーライトを比重差に基いて分離して高耐久性のパーライトを得る方法であって、パーライトを容器に入れ、容器底部から圧縮空気を容器内部に供給してパーライトを噴き上げて流動化させることによって、相対的に比重の小さいパーライト(軽量パーライトと云う)を容器上側に押し上げ、相対的に比重の大きいパーライト(重量パーライトと云う)を容器下側にして、パーライトを比重に応じて上下に分離し、容器上部の軽量パーライトを回収することを特徴とする高耐久性パーライトの製造方法。
〔2〕比重分離前のパーライト全体の嵩密度Aに対して、回収する軽量パーライト全体の嵩密度Bの比(B/A)が0.9以下となるように軽量パーライトを回収する上記[1]に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔3〕比重分離前のパーライト全体の嵩密度Aに対して、回収する軽量パーライト全体の嵩密度Bの比(B/A)が0.75以下となるように軽量パーライトを回収する上記[1]に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔4〕嵩密度が0.13g/cm3を上回るパーライトを容器に残し、嵩密度が0.13g/cm3以下のパーライトを容器上側から回収する上記[1]に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔5〕嵩密度が0.12g/cm3を上回るパーライトを容器に残し、嵩密度が0.12g/cm3以下のパーライトを容器上側から回収する上記[1]に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔6〕流動化高さの6/10より上側の領域、または流動化高さの7/10より上側の領域に噴き上げられているパーライトを回収する上記[1]に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
〔7〕筒状容器の下部に空気分散させる通気性の固定層を有し、固定層はパーライトの平均粒径以下の粒径を有しかつ圧縮空気によって流動化しない密度の粒子を充填して形成され、あるいは固定層はパーライトの平均粒径以下の孔径を有する小孔を多数する通気板によって形成されている流動化製造装置を用い、上記固定層に圧縮空気を導入し、該固定層を通過する圧縮空気によって容器内部のパーライトを流動化し、容器上部の軽量パーライトを回収する上記[1]〜上記[6]の何れかに記載する高耐久性パーライトの製造方法。
本発明の製造方法によれば、岩石原料の加熱発泡によって製造されたパーライトに混在する未発泡粒子や発泡不十分な粒子が取り除かれるので、空気圧送や運搬保管などに破損する粒子の割合が少なくなり、耐久性に優れたパーライトを得ることができる。
また、本発明の方法によって製造したパーライトは耐久性に優れており、破損する粒子の割合が少ないので、軽量材料として建材等に使用した場合でも軽量化を損なわない。さらに、粒子の密度分布が均一であるため、安定した品質の製品を得ることができる。また、未発泡粒子が少ないため、優れた断熱性を有しており、建材等に使用した場合に耐凍害性を高めることができる。
以下、本発明を実施形態に基いて具体的に説明する。
本発明の製造方法は、岩石原料を加熱発泡させたパーライトを比重差に基いて分離して高耐久性のパーライトを得る方法であって、パーライトを容器に入れ、容器底部から圧縮空気を容器内部に供給してパーライトを噴き上げて流動化させることによって、相対的に比重の小さいパーライト(軽量パーライトと云う)を容器上側に押し上げ、相対的に比重の大きいパーライト(重量パーライトと云う)を容器下側にして、パーライトを比重に応じて上下に分離し、容器上部の軽量パーライトを回収することを特徴とする高耐久性パーライトの製造方法である。
本発明の製造方法は、岩石原料を加熱発泡させたパーライトを比重差に基いて分離して高耐久性のパーライトを得る方法であって、パーライトを容器に入れ、容器底部から圧縮空気を容器内部に供給してパーライトを噴き上げて流動化させることによって、相対的に比重の小さいパーライト(軽量パーライトと云う)を容器上側に押し上げ、相対的に比重の大きいパーライト(重量パーライトと云う)を容器下側にして、パーライトを比重に応じて上下に分離し、容器上部の軽量パーライトを回収することを特徴とする高耐久性パーライトの製造方法である。
〔流動分級装置〕
本発明の製造方法に用いる流動分級装置の構成例を図1に示す。
図示する流動分級装置は、筒状容器10を備えており、該容器10の下部に空気分散させる通気性の固定層11が形成されている。筒状の容器10は円筒でもよく、角筒でもよい。容器10の高さは容器内部のパーライト20が流動化するのに十分な高さであれば良く、概ねパーライト20の充填高さの2倍から4倍が適当である。容器下部の固定層11の側壁には圧縮空気を容器内部に導入する空気口12が設けられている。
本発明の製造方法に用いる流動分級装置の構成例を図1に示す。
図示する流動分級装置は、筒状容器10を備えており、該容器10の下部に空気分散させる通気性の固定層11が形成されている。筒状の容器10は円筒でもよく、角筒でもよい。容器10の高さは容器内部のパーライト20が流動化するのに十分な高さであれば良く、概ねパーライト20の充填高さの2倍から4倍が適当である。容器下部の固定層11の側壁には圧縮空気を容器内部に導入する空気口12が設けられている。
上記固定層11は、顆粒状の粒子13を充填して形成されており、あるいは固定層11は多数の小孔を有する通気板14によって形成されており、または多数の小孔を有する通気板14によって容器下部を仕切り、その下側に顆粒の粒子13を充填して形成されている。
上記顆粒状粒子13は、容器内部に装入されるパーライトの平均粒径よりも小さい粒径を有するものが好ましい。顆粒状粒子13の粒径がパーライトの平均粒径よりも大きいと、この上に充填されるパーライトが顆粒状粒子13の間に落下して詰まり、この部分を閉塞するため、圧力損失が上昇し、圧縮空気が顆粒状粒子13の間を通過し難くなるため、パーライトの流動化が阻害され、また粒子間の隙間が大きくなるため、容器内部に導入する空気流は不均一になりやすい。
顆粒状粒子13の粒径はパーライトの平均粒径に対して概ね0.5〜1.0倍の粒径を有するものが適当である。より好ましくは、例えば、パーライトの平均粒径が0.1mm〜1.0mmであるとき、粒径0.5mm〜5mmの粒子を用いると良い。この場合、粒径が5mmより大きい粒子を用いると、固定層を通過した空気を均一な気流にすることが難しく、流動化が不均一になり、粒子間の空隙が大きいために容器内部に装入したパーライトが隙間に入り込み、均一な流動化を阻害する。
また、顆粒状粒子13が圧縮空気によって流動化すると、流動化したパーライト中に顆粒状粒子13が混在するようになり、パーライトの分級が影響を受け、また分級後に顆粒状粒子13とパーライトを分離する処理が必要になるので好ましくない。従って、顆粒状粒子13には容器内部に導入される圧縮空気によって流動化しない密度を有するものが用いられる。具体的には、例えば、密度2.0g/cm3以上の粒子が好ましい。顆粒状粒子13の密度がこれより小さいと、通風時にパーライトとともに流動化され、パーライトの分級が阻害されるとともに、流動化し顆粒状粒子の一部がパーライトに混入するようになるので好ましくない。
顆粒状粒子13の材質は、例えば、アルミナやムライト等のセラミックス製品、鉄やステンレス等の金属製品が好ましい。球状のセラミック粒子を用いれば、パーライトのより均一な流動化が可能である。
上記通気板14は容器10の下部を仕切るように水平に設置されている。通気板14の孔径はパーライトの平均粒径より小さいものが好ましく、パーライトの最小粒径より小さいものがより好ましい。小孔がパーライトの平均粒径より大きいと、容器内部のパーライトが通気板14の小孔を通過して落下し、流動化できないものが増加する。
通気板14の材質は金属製、木製、硬質樹脂製、セラミックス製の何れでも良い。耐久性の面からは金属製が好ましい。
〔分級処理〕
分級するパーライトは、パーライト全体の浮水率が90%以下であって平均粒径が100μm以上の粒子が好ましい。パーライト全体の浮水率が90%より高いと大部分の粒子の比重差が小さいので、流動化によって分離する量が著しく少なくなるので分離効率が低い。また、分離しなくても品質が良い。平均粒径が100μmより小さいと、部分的に空気の抜け道ができるため、均一に流動化するのが難しくなる。
分級するパーライトは、パーライト全体の浮水率が90%以下であって平均粒径が100μm以上の粒子が好ましい。パーライト全体の浮水率が90%より高いと大部分の粒子の比重差が小さいので、流動化によって分離する量が著しく少なくなるので分離効率が低い。また、分離しなくても品質が良い。平均粒径が100μmより小さいと、部分的に空気の抜け道ができるため、均一に流動化するのが難しくなる。
上記流動分級装置の固定層11の上側に分級するパーライト20を装入し、空気口12から固定層11に圧縮空気を導入し、固定層11を通過させることによって圧縮空気を分散させ、容器内部に圧縮空気を均一に導入し、パーライト20を流動化させる(図2参照)。
圧送空気の導入量は、パーライト20が均一流動化する量が良く、スラッギングや乱流流動化、気泡流動化が生じないように流動化させる。例えば、圧送空気の導入量は、容器内部に装入したパーライトの流動化前の層高に対して、流動化による高さが1.2〜2.0倍になる量が好ましい。この流動化による層高が1.2倍より小さいと、流動化が不十分であり、比重差による分離ができない。また、層高が流動化前の層高に対して2倍を超えると、スラッギングを起こし、比重分離の効果が低下する。
流動化したパーライト20はその比重差に基いて分離され、相対的に比重の小さい軽量パーライトは容器上側に押し上げられ、相対的に比重の大きい重量パーライトは容器下側に留まり、比重に応じて上下に分離される。流動化によってこのように分離されたパーライトは、圧縮空気の導入を停止した流動化後も、この分離した状態で容器内部に堆積する(図3)。
このように比重差によって分離したパーライトを、目的の比重ないし嵩密度を有するように、上側から回収する。回収方法は容器上部に吸引手段を設け、圧縮空気の通風を停止した後に吸引して回収する。あるいは圧縮空気の通風中に流動化しながら吸引して回収してもよい。比重差によって分離したパ^ライトを容器の上側から段階的に回収することによって、嵩密度が段階的に異なるパーライトを回収することができる。また、目的の嵩密度を有する範囲を一度に回収してもよい。
具体的には、例えば、嵩密度が0.13を上回るパーライトを容器に残し、嵩密度が0.13以下のパーライトを容器上側から回収する。好ましくは、嵩密度が0.12を上回るパーライトを容器に残し、嵩密度が0.12以下のパーライトを容器上側から回収する。一般に嵩密度が0.13を上回るパーライトは空気圧送(風速30m/sec)による嵩密度の変化が大きくなるので、これを除去することによって耐久性の良いパ~ライトを得ることができる。嵩密度が0.12以下のパーライトはさらに耐久性が向上する。
比重分離前のパーライト全体の嵩密度Aが、例えば0.5〜0.15の範囲であるとき、この嵩密度Aに対して、回収する軽量パーライト全体のかさ密度Bの比(B/A)が0.9以下になるように軽量パーライトを回収するとよい。好ましくは、上記嵩密度比(B/A)が0.75以下になるように軽量パーライトを回収するとよい。上記嵩密度比(B/A)が0.9以下のパーライトを回収すれば、嵩密度が概ね0.13以下の軽量パーライトを得ることができる。また、上記嵩密度比(B/A)が0.75以下のパーライトを回収すれば、嵩密度が概ね0.12以下の軽量パーライトを得ることができる。
また、比重分離前のパーライト全体の嵩密度Aが上記範囲であるパーライトを、容器内に高さ200mmに充填し、これを300mmの高さに流動化したとき、流動高さ180mmより上側(流動高さの3/5より上側)の領域に噴き上げられているパーライトを回収することによって、概ね嵩密度0.13以下(嵩密度比B/A=0.9以下)の軽量パーライトを得ることができる。また、流動高さ220mmより上側(流動高さの約7/10より上側)の領域に噴き上げられているパーライトを回収することによって、概ね嵩密度0.12以下(嵩密度比B/A=0.75以下)の軽量パーライトを得ることができる。
〔実施例1〕
真珠岩を粉砕して平均粒径約150μmに粒度調整し、気流焼成炉に装入して加熱発泡し、全体の嵩密度0.154g/cm3、浮水率89%のパーライトを試作した。これを図1に示す流動分級装置を用いて分級した。流動分級装置は、高さ400mm、縦横200mmの容器を備え、この容器下部に直径2mmのアルミナ製ボールが高さ100mmに充填されて固定層が形成されており、この固定層の最下部に空気口が設けられている。この流動分級装置に、試作したパーライトを高さ300mm(パーライト充填高さ200mm)まで充填し、空気口を通じて圧縮空気を送風してパーライトを流動高さ300mmになるように流動化させた。5分間流動化することによって、パーライトを比重差に応じて上下に分離した。流動化の後に圧縮空気の通風を停止し、容器上部から30mmごとに段階的にパーライトを吸引機で吸引して回収し、回収したパーライトの嵩密度を測定した。結果を表1に示す。なお、嵩密度の測定方法は体積が既知の容器にパーライトを詰めてパーライトの質量を計り、この質量を容器の体積で除した値である。
真珠岩を粉砕して平均粒径約150μmに粒度調整し、気流焼成炉に装入して加熱発泡し、全体の嵩密度0.154g/cm3、浮水率89%のパーライトを試作した。これを図1に示す流動分級装置を用いて分級した。流動分級装置は、高さ400mm、縦横200mmの容器を備え、この容器下部に直径2mmのアルミナ製ボールが高さ100mmに充填されて固定層が形成されており、この固定層の最下部に空気口が設けられている。この流動分級装置に、試作したパーライトを高さ300mm(パーライト充填高さ200mm)まで充填し、空気口を通じて圧縮空気を送風してパーライトを流動高さ300mmになるように流動化させた。5分間流動化することによって、パーライトを比重差に応じて上下に分離した。流動化の後に圧縮空気の通風を停止し、容器上部から30mmごとに段階的にパーライトを吸引機で吸引して回収し、回収したパーライトの嵩密度を測定した。結果を表1に示す。なお、嵩密度の測定方法は体積が既知の容器にパーライトを詰めてパーライトの質量を計り、この質量を容器の体積で除した値である。
表1に示すように、流動高さ160mmより上側(流動高さの16/30=約0.55倍より上側)の領域に噴き上げられているパーライト(表1のNo.1〜No.7)を回収することによって、概ね嵩密度0.15以下(嵩密度比B/A=1.0以下)の軽量パーライトを得ることができる。
因みに、分級前のパーライト全体の嵩密度は0.154g/cm3であるが、このパーライト全体には嵩密度がこれより大きい未発泡粒子や発泡不十分な粒子が含まれている。これらの粒子は表1のNo8〜No.10に示すように、容器の下側に分離される。
因みに、分級前のパーライト全体の嵩密度は0.154g/cm3であるが、このパーライト全体には嵩密度がこれより大きい未発泡粒子や発泡不十分な粒子が含まれている。これらの粒子は表1のNo8〜No.10に示すように、容器の下側に分離される。
また、流動高さ180mmより上側(流動高さの6/10より上側)の領域に噴き上げられているパーライト(表1のNo.1〜No.6)を回収することによって、嵩密度0.13以下(嵩密度比B/A=0.9以下)の軽量パーライトを得ることができる。
さらに、流動高さ220mmより上側(流動高さの約7/10より上側)の領域に噴き上げられているパーライトを回収することによって、嵩密度0.12以下(嵩密度比B/A=0.75以下)の軽量パーライトを得ることができる。
さらに、流動高さ220mmより上側(流動高さの約7/10より上側)の領域に噴き上げられているパーライトを回収することによって、嵩密度0.12以下(嵩密度比B/A=0.75以下)の軽量パーライトを得ることができる。
〔実施例2〕
実施例1で使用した分級前のパーライト、流動化して各層ごとに吸引したパーライトを混合したパーライトについて、空気輸送による破壊試験をおこなった。空気輸送による破壊試験は、90°の曲がり部8箇所を有し輸送部分の全長5mの輸送管を用い、輸送速度30m/secでパーライトを輸送管に流し、輸送前の嵩密度(C)および輸送後の嵩密度(D)を測定し、その嵩密度比(D/C)を算出した。この嵩密度比(D/C)が大きいほど耐久性が劣る。結果を表3に示す。
実施例1で使用した分級前のパーライト、流動化して各層ごとに吸引したパーライトを混合したパーライトについて、空気輸送による破壊試験をおこなった。空気輸送による破壊試験は、90°の曲がり部8箇所を有し輸送部分の全長5mの輸送管を用い、輸送速度30m/secでパーライトを輸送管に流し、輸送前の嵩密度(C)および輸送後の嵩密度(D)を測定し、その嵩密度比(D/C)を算出した。この嵩密度比(D/C)が大きいほど耐久性が劣る。結果を表3に示す。
表3に示すように、分級処理したものを混合したパーライトについて、混合後の嵩密度が0.12以下のパーライト(B1,B2)は輸送前後の嵩密度比(D/C)が小さく(1.35以下)、輸送によって破損する割合が少なく、耐久性に優れており、これを用いた製品の品質も優れている。また、混合後の嵩密度が0.13以下のパーライト(B3)は輸送前後の嵩密度比(D/C)が1.38程度であり、輸送によって破損する割合を抑制することができ、これを用いた製品の品質も良い。
一方、分級処理したものを混合したパーライトであっても、混合後の嵩密度が0.13より大きいパーライト(B4)は、輸送前後の嵩密度比(D/C)が1.5であり、輸送によって破損する割合が比較的多いので耐久性に劣り、これを用いた製品の品質も良くない。
さらに、分級処理しないパーライト(B5)は、輸送前後の嵩密度比(D/C)が最も大きく、耐久性に劣り、これを用いた製品の品質も不良である。
一方、分級処理したものを混合したパーライトであっても、混合後の嵩密度が0.13より大きいパーライト(B4)は、輸送前後の嵩密度比(D/C)が1.5であり、輸送によって破損する割合が比較的多いので耐久性に劣り、これを用いた製品の品質も良くない。
さらに、分級処理しないパーライト(B5)は、輸送前後の嵩密度比(D/C)が最も大きく、耐久性に劣り、これを用いた製品の品質も不良である。
10−容器、11−固定層、12−空気口、13−顆粒状粒子、14−通気板、20−パーライト
Claims (7)
- 岩石原料を加熱発泡させたパーライトを比重差に基いて分離して高耐久性のパーライトを得る方法であって、パーライトを容器に入れ、容器底部から圧縮空気を容器内部に供給してパーライトを噴き上げて流動化させることによって、相対的に比重の小さいパーライト(軽量パーライトと云う)を容器上側に押し上げ、相対的に比重の大きいパーライト(重量パーライトと云う)を容器下側にして、パーライトを比重に応じて上下に分離し、容器上部の軽量パーライトを回収することを特徴とする高耐久性パーライトの製造方法。
- 比重分離前のパーライト全体の嵩密度Aに対して、回収する軽量パーライト全体の嵩密度Bの比(B/A)が0.9以下となるように軽量パーライトを回収する請求項1に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
- 比重分離前のパーライト全体の嵩密度Aに対して、回収する軽量パーライト全体の嵩密度Bの比(B/A)が0.75以下となるように軽量パーライトを回収する請求項1に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
- 嵩密度が0.13g/cm3を上回るパーライトを容器に残し、嵩密度が0.13g/cm3以下のパーライトを容器上側から回収する請求項1に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
- 嵩密度が0.12g/cm3を上回るパーライトを容器に残し、嵩密度が0.12g/cm3以下のパーライトを容器上側から回収する請求項1に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
- 流動化高さの6/10より上側の領域、または流動化高さの7/10より上側の領域に噴き上げられているパーライトを回収する請求項1に記載する高耐久性パーライトの製造方法。
- 筒状容器の下部に空気分散させる通気性の固定層を有し、固定層はパーライトの平均粒径以下の粒径を有しかつ圧縮空気によって流動化しない密度の粒子を充填して形成され、あるいは固定層はパーライトの平均粒径以下の孔径を有する小孔を多数する通気板によって形成されている流動化製造装置を用い、上記固定層に圧縮空気を導入し、該固定層を通過する圧縮空気によって容器内部のパーライトを流動化し、容器上部の軽量パーライトを回収する請求項1〜請求項6の何れかに記載する高耐久性パーライトの製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011236603A JP2013095602A (ja) | 2011-10-28 | 2011-10-28 | 高耐久性パーライトの製造方法 |
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-
2011
- 2011-10-28 JP JP2011236603A patent/JP2013095602A/ja active Pending
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