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JP2013084843A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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JP2013084843A JP2011224942A JP2011224942A JP2013084843A JP 2013084843 A JP2013084843 A JP 2013084843A JP 2011224942 A JP2011224942 A JP 2011224942A JP 2011224942 A JP2011224942 A JP 2011224942A JP 2013084843 A JP2013084843 A JP 2013084843A
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Kenichiro Ueno
研一郎 植野
Masahiro Kuriyama
昌弘 栗山
Hisaki Matsubara
寿樹 松原
Masato Itoi
正人 糸井
Shinji Kuri
伸治 九里
Shio Tsuyuguchi
士夫 露口
Nobutaka Ishizuka
信隆 石塚
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Abstract

【課題】保護フィルムを容易に剥離除去できるようにし、製造歩掛かりを向上させることを可能にする半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】回路が形成されたウェハの表面に、感光時にガスを発するポジ型レジストを塗布するとともにベーク処理してポジ型レジスト膜を形成する。次に、ポジ型レジスト膜の表面に回路を保護するための保護フィルムを貼り付け、保護フィルムで回路を保護しつつウェハの裏面を研削あるいは研磨してウェハを薄層化する。次に、薄層化したウェハの表面側に紫外線あるいは可視光線の光を照射してポジ型レジストを感光させるとともに、保護フィルムとポジ型レジスト膜の間にガスを介在させる。そして、保護フィルムをポジ型レジスト膜の表面から剥離除去し、感光したポジ型レジスト膜を薬液で除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
従来から、電子機器の多機能化、高機能化に伴い、これに使用される半導体装置には、高速の処理能力を備えつつ小型化、薄型化を図ることが求められている。そして、この種の半導体装置を製造する際には、例えば、ウェハの表面に保護フィルム(保護テープ)を貼り付け、ウェハの表面に形成した回路を保護した状態で、ウェハを裏面から研削あるいは研磨して薄層化するようにしている。
また、このとき、保護フィルムとしてUV(紫外線)照射によって粘着力が低下するUVフィルムが多用され、このUVフィルムにUVを照射して粘着力を極小化するとともに、UVフィルムに付着させたリムーバーテープを引っ張って、真空台座等に固定したウェハの表面からリムーバーテープとともにUVフィルムを剥離除去する。さらに、このとき、UVフィルムをめくり上げながらウェハの表面に沿う水平方向(180°方向)に引っ張って剥離除去するようにしている。
一方、保護フィルムを剥離除去した際に、保護フィルムの粘着剤がウェハの表面に残渣として残ってしまう場合があり、この場合には、ウェハの表面から残渣を除去する工程が必要になるため、製造歩留まりが低下するという問題があった。
これに対し、特許文献1には、ウェハの表面にレジストパターン(レジスト膜)を形成し、このレジストパターンによってウェハの表面から裏面側に凹み、ウェハを個片化するための溝を形成した段階で、レジスト膜の表面に保護フィルムを貼り付け、ウェハを裏面側から研削/研磨して薄層化する方法が開示されている。
そして、この特許文献1の方法では、予め溝を形成しておくことで、ウェハを薄層化した後に保護フィルムを剥離するとともにウェハひいては半導体装置が個片化することになる。また、このとき、保護フィルムの粘着剤の残渣が各半導体装置の表面に形成したレジスト膜に付着して残るため、各半導体装置の表面からレジスト膜を溶剤で除去する際に、レジスト膜とともに粘着剤の残渣を一緒に除去することができる。
特開2009−212428号公報
ところで、剛性が小さい保護フィルムを使用すると、薄層化したウェハに反りなどの歪みが発生してプロセスエラーが誘発されてしまうため、一般に、保護フィルムには、例えばPETなどの比較的高剛性のフィルムが適用される。また、研削/研磨時に保護フィルムが巻き込まれることを防止するため、ウェハの表面に保護フィルムを貼り付けるとともに、ウェハの周端と保護フィルムの周端がウェハの表面に沿う水平方向の略同位置になるように保護フィルムを切断するようにしている。
そして、研削/研磨を終え、保護フィルムを剥離除去する際に、この保護フィルムは、ウェハと密着し、大気圧によってウェハの表面に張り付いた状態になっている。このため、保護フィルムを好適に剥離除去するためには、保護フィルムとウェハの間に空気を侵入させて保護フィルムとウェハの界面を大気開放させることが必要になる。
しかしながら、従来の半導体装置の製造方法においては、ウェハの周端と保護フィルムの周端が略同位置にあり、また、保護フィルムの剛性が高いことで、保護フィルムを剥離方向に折り曲げることができず、これにより、保護フィルムとウェハの界面を周端側から大気開放することが困難になり、結果として保護フィルムを剥離することが困難であるという問題があった。このため、保護フィルムを容易に剥離除去できるようにし、製造歩掛かりを向上させるための手法が強く望まれていた。
本発明は、上記事情に鑑み、保護フィルムを容易に剥離除去できるようにし、製造歩掛かりを向上させることを可能にする半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の半導体装置の製造方法は、回路が形成されたウェハの表面に、感光時にガスを発するポジ型レジストを塗布するとともにベーク処理してポジ型レジスト膜を形成するポジ型レジスト膜形成工程と、前記ポジ型レジスト膜の表面に前記回路を保護するための保護フィルムを貼り付ける保護フィルム貼り付け工程と、前記保護フィルムで前記回路を保護しつつ前記ウェハの裏面を研削あるいは研磨して前記ウェハを薄層化するウェハ薄層化工程と、前記ウェハ薄層化工程後の前記ウェハの表面側に紫外線あるいは可視光線の光を照射して前記ポジ型レジストを感光させるとともに、前記保護フィルムと前記ポジ型レジスト膜の間に前記ガスを介在させるポジ型レジスト感光工程と、前記保護フィルムを前記ポジ型レジスト膜の表面から剥離除去する保護フィルム剥離工程と、感光した前記ポジ型レジスト膜を薬液で除去するポジ型レジスト除去工程とを備えていることを特徴とする。
この発明においては、ウェハの表面に、感光時にガスを発するポジ型レジストを塗布してポジ型レジスト膜を形成し、このポジ型レジスト膜の表面に保護フィルムを貼り付けて設けるようにしたことで、保護フィルムによって回路を保護しつつウェハを薄層化した後に、ポジ型レジストを感光させて発生したガスを保護フィルムとポジ型レジスト膜の間に介在させることができる。そして、このようにガスが介在することにより、保護フィルムとポジ型レジストが密着し、大気圧によって張り付いた状態を解除することができるため、従来と比較し保護フィルムを容易に剥離することが可能になる。
また、感光すると薬液に対する溶解性が高まるポジ型レジストを用いているため、保護フィルムを剥離した後に、有機溶剤やアルカリ溶液などの薬液によって、薄層化したウェハの表面から確実且つ容易にポジ型レジスト膜を除去することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法においては、前記ポジ型レジスト感光工程で前記ウェハの表面側に照射した紫外線あるいは可視光線の光に反応して粘着力が低下する前記保護フィルムを用いることが望ましい。
この発明においては、紫外線あるいは可視光線の光に反応して粘着力が低下する前記保護フィルムを用いることによって、ポジ型レジスト感光工程で保護フィルムとポジ型レジスト膜の間にガスを介在させることに加え、保護フィルムの粘着力を低下させることにより、保護フィルム剥離工程で、より容易に保護フィルムをポジ型レジスト膜の表面から剥離することが可能になる。
さらに、本発明の半導体装置の製造方法においては、前記保護フィルム剥離工程で、前記ウェハとともに前記保護フィルムを加熱し、軟化した前記保護フィルムを剥離除去することがより望ましい。
この発明においては、ポジ型レジスト感光工程で保護フィルムとポジ型レジスト膜の間にガスを介在させることに加え、保護フィルム剥離工程で保護フィルムを加熱して軟化させることにより、より容易に保護フィルムをポジ型レジスト膜の表面から剥離することが可能になる。
また、本発明の半導体装置の製造方法においては、前記ポジ型レジスト膜形成工程の前に、前記ウェハの表面に界面活性剤を塗布する界面活性剤塗布工程を備えていることがさらに望ましい。
この発明においては、ウェハの表面に界面活性剤を塗布することによって、ポジ型レジスト膜形成工程で、ウェハの表面に対するポジ型レジスト膜の密着性を向上させることが可能になる。これにより、ウェハ薄層化工程でウェハの裏面を好適に研削あるいは研磨することができ、高精度でウェハを薄層化することが可能になる。
さらに、本発明の半導体装置の製造方法においては、前記ウェハとともに前記保護フィルムを40℃〜120℃に加熱することが望ましい。
この発明においては、保護フィルム剥離工程で、ウェハとともに保護フィルムを加熱して軟化させる際に、保護フィルムを40℃〜120℃に加熱することによって、容易に保護フィルムをポジ型レジスト膜の表面から剥離することが可能になる。なお、保護フィルムを40℃よりも低温にすると、保護フィルムが軟化不足となる場合があり、その際には、保護フィルムを剥離方向へ折り曲げにくくなり、保護テープを剥せない場合がある。また、120℃よりも高温にすると、ポジ型レジストが変質し、ポジ型レジスト除去工程において、一般的な有機溶剤(アセトン等)の薬液での除去が困難になってしまう。
本発明の半導体装置の製造方法においては、ウェハの表面に、感光時にガスを発するポジ型レジストを塗布してポジ型レジスト膜を形成し、このポジ型レジスト膜の表面に保護フィルムを貼り付けて設けるようにしたことで、保護フィルムによって回路を保護しつつウェハを薄層化した後に、紫外線あるいは可視光線の光を照射してポジ型レジストを感光させるとともに、この感光によって発生したガスを保護フィルムとポジ型レジスト膜の間に介在させることができる。そして、このようにガスが介在することにより、保護フィルムとポジ型レジストが密着し、大気圧によって張り付いた状態を解除することができるため、従来と比較し保護フィルムを容易に剥離することが可能になる。
また、感光すると薬液に対する溶解性が高まるポジ型レジストを用いているため、保護フィルムを剥離した後に、有機溶剤やアルカリ溶液などの薬液によって、薄層化したウェハの表面から確実且つ容易にポジ型レジスト膜を除去することができる。
よって、本発明の半導体装置の製造方法によれば、従来と比較し、保護フィルムを容易に剥離除去できるようにして、製造歩掛かりを向上させることが可能になる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法のフロー図である。 表面に回路が形成されたウェハを示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ウェハの表面にポジ型レジスト膜を形成した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ポジ型レジスト膜の表面に保護フィルムを貼り付けた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ウェハを研削/研磨して薄層化している状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、研磨屑/研削屑を除去している状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、紫外線の光を照射してポジ型レジストを感光させている状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ポジ型レジストが感光して保護フィルムとポジ型レジスト膜の間にガスを介在させた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、保護フィルムを剥離除去している状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法において、ポジ型レジスト膜を除去している状態を示す図である。
以下、図1から図10を参照し、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
本実施形態の半導体装置の製造方法は、図1に示すように、界面活性剤塗布工程とポジ型レジスト膜形成工程と保護フィルム貼り付け工程とウェハ薄層化工程とポジ型レジスト感光工程と保護フィルム剥離工程とポジ型レジスト除去工程とを備えている。
そして、本実施形態の製造方法によって、半導体装置を製造する際には、図2に示すように表面1aに回路2が形成されたウェハ1に対し、はじめに、界面活性剤塗布工程で、このウェハ1の表面1aに界面活性剤を塗布する。このように界面活性剤を塗布すると、ウェハ1の表面におけるポジレジストの表面張力が緩和され、レジストの濡れ性が向上する。
次に、図3に示すように、ポジ型レジスト膜形成工程で、回路2が形成され、界面活性剤を塗布したウェハ1の表面1aに、ポジ型レジスト3を塗布する。また、ポジ型レジスト3を塗布したウェハ1をベーク処理してポジ型レジスト3を焼き締めし、ウェハ1の表面1aにポジ型レジスト膜3を形成する。このとき、ポジ型レジスト3としては、感光時にガスを発するレジストを用いる。例えば、ナフトキシノンジアジドスルホン酸エステル等、ナフトキシノンジアジド系の感光基を有するポジ型レジスト3は、紫外線(UV)を照射して感光(露光)するとき、レジスト3中から窒素ガスが放出される。また、ポジ型レジスト膜3を厚くするほどにガスの発生量が多くなるため、ポジ型レジスト膜3の厚さは、後工程で必要となるガス発生量に応じて適宜設定される。
次に、図4に示すように、保護フィルム貼り付け工程で、ポジ型レジスト膜3の表面3aに回路2を保護するための保護フィルム(保護テープ)4を貼り付ける。このとき、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレンビニルアセテート(EVA)、ポリオレフィン(PO)などを基材とした比較的剛性が小さいフィルムを保護フィルムとして使用してもよいが、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を基材とした高剛性のフィルムを保護フィルム4として使用することが好ましい。また、本実施形態の保護フィルム4は、紫外線を照射すると粘着力が低下する粘着材を備えて形成され、この粘着材による粘着力でポジ型レジスト膜3の表面3aに密着して貼り付けられる。
さらに、本実施形態では、次のウェハ薄層化工程でウェハ1を研削/研磨する際に保護フィルム4が巻き込まれることを防止するため、保護フィルム4を貼り付けるとともに、ウェハ1及びポジ型レジスト膜3の周端と保護フィルム4の周端がウェハ1の表面1aに沿う水平方向の略同位置になるように保護フィルム4を切断しておく。
次に、図5に示すように、ウェハ薄層化工程で、ウェハ1の天地を逆にし、ウェハ1の裏面1bを研削(あるいは研磨)してウェハ1を所定の厚さとなるように薄層化する。このとき、回路2が形成されたウェハ1の表面1a側が保護フィルム4によって保護されているため、回路2に損傷を生じさせることなく、好適に薄層化することができる。また、高剛性の保護フィルム4を用いていることにより、確実にウェハ1の表面1aが保護されるとともに、薄層化したウェハ1の反りなどの歪みが発生することが防止される。さらに、本実施形態では、界面活性剤塗布工程でウェハ1の表面1aに界面活性剤を塗布することにより、ウェハ1の表面1aとポジ型レジスト膜3の密着性が高められている。このため、ウェハ1の裏面1bを研削(あるいは研磨)する際にポジ型レジスト膜3が剥離することが確実に防止され、この点からも好適に薄層化することができる。
そして、このようにウェハ1の薄層化が完了し、図6に示すように研削屑/研磨屑を除去した後、保護フィルム4とポジ型レジスト膜3をウェハ1から除去する工程を行なう。本実施形態では、まず、図7に示すように、ポジ型レジスト感光工程で、ウェハ薄層化工程後のウェハ1の表面1a側(保護フィルム4)に紫外線(あるいは可視光線)の光Rを照射してポジ型レジスト3を感光させる。レジストとしてポジ型レジスト3を用いているため、このように感光させると、ポジ型レジスト膜3は分子の結合力が弱まって軟化する。さらに、本実施形態では、感光によってガスを発するポジ型レジスト3を使用しているため、図8に示すように、感光とともにポジ型レジスト膜3の厚さに応じた発生量でガス(アウトガス)Gが発生し、このガスGが保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間に介在する。これにより、保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間の真空密着状態(密着力)がガスGによって緩和されることになる。
また、本実施形態では、紫外線の光Rを照射すると粘着力が低下する粘着材を備えて保護フィルム4が形成されているため、保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間の真空密着状態がガスGによって緩和されるとともに、保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間の粘着力が低下(極小化)する。
そして、図9に示すように、保護フィルム剥離工程で、保護フィルム4をポジ型レジスト膜3の表面3aから剥離除去する。本実施形態では、保護フィルム4にリムーバーテープ5を貼り付けるとともにウェハ1を真空台座6等に固定し、このリムーバーテープ5を引き上げるとともに、ウェハ1の表面1aに沿う略水平方向(180°方向、剥離方向)Tに引っ張って、保護フィルム4をウェハ1の表面1a(ポジ型レジスト膜3の表面3a)から剥離除去する。このとき、まず、保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間にガスGが介在して、この部分の真空密着状態が緩和され、従来のように保護フィルム4が密着して張り付いた状態でないため、折り曲げることが困難な高剛性の保護フィルム4を用いたとしても、リムーバーテープ5を引っ張るとともに容易に保護フィルム4がポジ型レジスト膜3の表面3aから剥離する。
また、保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間の粘着力が低下しているため、この点からも、リムーバーテープ5を引っ張るとともに容易に保護フィルム4がポジ型レジスト膜3の表面3aから剥離することになる。
次に、図10に示すように、ポジ型レジスト除去工程で、感光したポジ型レジスト膜3を薬液7でウェハ1の表面1aから除去する。このとき、ポジ型レジスト膜3が感光して分子の結合力が弱まり、軟化しているため、例えばアセトン等の一般的な有機溶剤や現像液などの薬液7を用いることで、容易にポジ型レジスト膜3がウェハ1の表面1aから除去される。これにより、所望の厚さに薄層化したウェハ1が得られ、これを必要に応じて個片化するなどして薄層化、小型化した半導体装置Aの製造が完了する。
ここで、上記の保護フィルム剥離工程では、ウェハ1とともに保護フィルム4を加熱し、保護フィルム4を軟化させ、この軟化した保護フィルム4を剥離除去するようにすることが好ましい。すなわち、保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間にガスGが介在していることで、また、保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間の粘着力が低下していることで、リムーバーテープ5を引っ張るとともに容易に保護フィルム4がポジ型レジスト膜3の表面3aから剥離することになるが、折り曲げることが困難な高剛性の保護フィルム4を軟化させることで、さらに容易に保護フィルム4の剥離除去が行えることになる。
また、このとき、ウェハ1とともに保護フィルム4を40℃〜120℃の温度範囲となるように加熱することが好ましい。表1は、ウェハ1とともに保護フィルム4を25℃〜150℃までの範囲で段階的に加熱し、各段階の温度において、保護フィルム4が好適に剥離できるか否かを確認するとともに、アセトンを薬液7としてポジ型レジスト膜3を好適に除去できるか否かを確認した試験結果を示している。そして、この表1に示すように、40℃よりも低温の25℃では、保護フィルム4の軟化が不十分となって、保護フィルム4が軟化不足となる場合があり、その際には、保護フィルム4を剥離方向へ折り曲げにくくなり、保護フィルム4を剥せない場合があることが確認され、120℃よりも高温の150℃では、ポジ型レジスト3が変質してアセトンの薬液7での除去が困難になることが確認された。この試験結果に基づいて、40℃〜120℃の範囲で保護フィルム4を加熱することにより、保護フィルム4の剥離除去、ポジ型レジスト3の除去が好適に行なえることが実証された。
Figure 2013084843
したがって、本実施形態の半導体装置Aの製造方法においては、ウェハ1の表面1aに、感光時にガスGを発するポジ型レジストを塗布してポジ型レジスト膜3を形成し、このポジ型レジスト膜3の表面3aに保護フィルム4を貼り付けて設けるようにしたことで、保護フィルム4によって回路2を保護しつつウェハ1を薄層化した後に、紫外線の光Rを照射してポジ型レジスト3を感光させて発生したガスGを保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間に介在させることができる。そして、このようにガスGが介在することにより、保護フィルム4とポジ型レジスト3が密着し、大気圧によって張り付いた状態を解除することができるため、従来と比較し保護フィルム4を容易に剥離することが可能になる。
また、感光すると薬液7に対する溶解性が高まるポジ型レジスト3を用いているため、保護フィルム4を剥離した後に、有機溶剤やアルカリ溶液などの薬液7によって、薄層化したウェハ1の表面1aから確実且つ容易にポジ型レジスト膜3を除去することができる。
よって、本実施形態の半導体装置Aの製造方法によれば、従来と比較し、保護フィルム4を容易に剥離除去できるようにして、製造歩掛かりを向上させることが可能になる。
また、本実施形態の半導体装置Aの製造方法においては、紫外線の光Rに反応して粘着力が低下する保護フィルム4を用いることによって、ポジ型レジスト感光工程で保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間にガスGを介在させることに加え、保護フィルム4の粘着力を低下させることにより、保護フィルム剥離工程で、より容易に保護フィルム4をポジ型レジスト膜3の表面3aから剥離することが可能になる。
さらに、本実施形態の半導体装置Aの製造方法においては、ポジ型レジスト感光工程で保護フィルム4とポジ型レジスト膜3の間にガスGを介在させることに加え、保護フィルム剥離工程で保護フィルム4を加熱して軟化させることにより、より容易に保護フィルム4をポジ型レジスト膜3の表面3aから剥離することが可能になる。さらに、このとき、保護フィルム4を40℃〜120℃に加熱することによって、確実且つ容易に保護フィルム4をポジ型レジスト膜3の表面3aから剥離することが可能になる。
また、本実施形態の半導体装置Aの製造方法においては、ポジ型レジスト膜形成工程の前に、ウェハ1の表面1aに界面活性剤を塗布する界面活性剤塗布工程を備えていることにより、ポジ型レジスト膜形成工程で、ウェハ1の表面1aに対するポジ型レジスト膜3の密着性を向上させることが可能になる。これにより、ウェハ薄層化工程でウェハ1の裏面1bを好適に研削(あるいは研磨)することができ、高精度でウェハ1を薄層化することが可能になる。
以上、本発明に係る半導体装置の製造方法の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、紫外線の光Rを照射すると感光するポジ型レジスト3、紫外線の光Rを照射すると粘着力が低下する保護フィルム4を使用するものとして説明を行った。これに対して、可視光線の光を照射すると感光するポジ型レジスト3、可視光線の光を照射すると粘着力が低下する保護フィルム4を使用してもよく、この場合においても、本実施形態と同様の操作を行ない、本実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。但し、紫外線でなく、可視光線の光を照射する場合には、ウェハ薄層化工程で、レジスト3が感光してガスGが発生したり、保護フィルム4の粘着力が低下して剥離が発生するなどの不都合が生じないように、例えばプロセス設備を暗室にするなど、施設内の照明の対策を講じることが必要になる。
また、紫外線の光Rを照射して、ポジ型レジスト3を感光し、また、保護フィルム4の粘着力を低下させる場合において、例えば、436nm前後の波長の紫外線の光Rを照射してポジ型レジスト3を感光させ、365nm前後の波長の紫外線の光Rを照射して保護フィルム4の粘着力を低下させるようにしてもよい。すなわち、波長の異なる紫外線の光Rを2段階で照射することによってポジ型レジスト3の感光と保護フィルム4の粘着力の低下をそれぞれ個別に行なうようにしてもよい。
1 ウェハ
1a 表面
1b 裏面
2 回路(回路パターン)
3 ポジ型レジスト(ポジ型レジスト膜)
3a 表面
4 保護フィルム
5 リムーバーテープ
6 真空台座
7 薬液
A 半導体装置
G ガス
R 光
T 剥離方向(水平方向)

Claims (5)

  1. 回路が形成されたウェハの表面に、感光時にガスを発するポジ型レジストを塗布するとともにベーク処理してポジ型レジスト膜を形成するポジ型レジスト膜形成工程と、
    前記ポジ型レジスト膜の表面に前記回路を保護するための保護フィルムを貼り付ける保護フィルム貼り付け工程と、
    前記保護フィルムで前記回路を保護しつつ前記ウェハの裏面を研削あるいは研磨して前記ウェハを薄層化するウェハ薄層化工程と、
    前記ウェハ薄層化工程後の前記ウェハの表面側に紫外線あるいは可視光線の光を照射して前記ポジ型レジストを感光させるとともに、前記保護フィルムと前記ポジ型レジスト 膜の間に前記ガスを介在させるポジ型レジスト感光工程と、
    前記保護フィルムを前記ポジ型レジスト膜の表面から剥離除去する保護フィルム剥離工程と、
    感光した前記ポジ型レジスト膜を薬液で除去するポジ型レジスト除去工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ポジ型レジスト感光工程で前記ウェハの表面側に照射した紫外線あるいは可視光線の光に反応して粘着力が低下する前記保護フィルムを用いるようにしたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記保護フィルム剥離工程で、前記ウェハとともに前記保護フィルムを加熱し、軟化した前記保護フィルムを剥離除去するようにしたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ポジ型レジスト膜形成工程の前に、前記ウェハの表面に界面活性剤を塗布する界面活性剤塗布工程を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項3記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ウェハとともに前記保護フィルムを40℃〜120℃に加熱することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112802734A (zh) * 2020-12-30 2021-05-14 长春长光圆辰微电子技术有限公司 硅片单侧膜淀积的方法

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