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JP2013073137A - 台紙なしラベルおよび台紙なしラベルの製造方法 - Google Patents

台紙なしラベルおよび台紙なしラベルの製造方法 Download PDF

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JP2013073137A JP2011213744A JP2011213744A JP2013073137A JP 2013073137 A JP2013073137 A JP 2013073137A JP 2011213744 A JP2011213744 A JP 2011213744A JP 2011213744 A JP2011213744 A JP 2011213744A JP 2013073137 A JP2013073137 A JP 2013073137A
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Abstract

【課題】弱粘や再剥離のような粘着力が低い場合でも、被着体からラベルを剥がした場合に粘着剤が残らず綺麗に剥がすことができる台紙なしラベルおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】ラベル基材3の表面に剥離剤層4、裏面に粘着剤層5が形成された台紙なしラベル2である。ラベル基材3と粘着剤層5との間には、ラベル基材3裏面に付着した接着阻害物を被覆する樹脂皮膜層6が形成され、粘着剤層5は該樹脂被膜層6に重ねて設けてある。

【選択図】 図1

Description

本発明は、省資源を図るために台紙をなくしてロール状に巻き取った台紙なしラベルおよび台紙なしラベルの製造方法に関する。
シールやラベル製品に用いる粘着紙は、ラベル基材、粘着剤層およびセパレータをこの順に積層したものである。粘着紙は、片面に剥離剤層を設けたセパレータの剥離剤層側に液状の粘着剤を塗工し、粘着剤の水分または溶剤を蒸発させた後、乾燥した粘着剤層にラベル基材を貼り合わせて作成される。この他、ラベル基材に粘着剤を直接塗工し、乾燥させた後にセパレータと貼り合わせる場合もある。このような工程を経て作成された粘着紙は所定の幅にスリットされ、粘着原紙ロールとしてラベル印刷機でラベルに加工される。しかし、このラベルは貼付ける際にセパレータを剥がす必要があるため、剥がしたセパレータがゴミになってしまう。
そこで近年、省資源とゴミの減量を目的として台紙を省いた台紙なしラベルが使われている。図5(a)に台紙なしラベルロール11の斜視図、図5(b)にそのb−b線断面を示す。台紙なしラベル12はラベル基材13の一面に剥離剤層14、他面に粘着剤層15が設けられた長尺帯状のラベルで、ロール状に巻き取った時に内周側のラベル基材13の剥離剤層14上に外周側のラベル基材13の粘着剤層15が重なるため、台紙(セパレータ)を不要にできる構造となっている。これにより、ラベル使用後にゴミとなる台紙が発生しない利点が生じる。台紙なしラベルには、ラベル基材13と剥離剤層14との間に予め印刷を施し、この印刷のみを表示に使うもの、ラベル基材13としてサーマル紙(感熱発色紙)を用い、サーマルプリンタで感熱印字できるようにしたもの、専用の熱転写リボンを用いて剥離剤層14の表面に熱転写印字を可能としたもの等がある。
この台紙なしラベルの製造方法を、順に図2、図6、図4を用いて概説する。図2はラベル基材へ印刷と剥離剤塗工を行うラベル加工機20の概略側面図、図6はラベル基材へ粘着剤を塗工するコータ100の概略側面図、図4はラベル基材をスリットして規定長さに小巻するスリッタ小巻機150の概略側面図である。
図2に示すラベル加工機20は、通紙経路順に、巻出し部30、裏面印刷工程40、表面印刷工程50、剥離剤塗工工程60、ダイカット工程70、巻き取り部80で構成されている。巻出し部30の供給軸31に帯状のラベル基材13をロール状に巻いたラベル基材ロール32が装着され、ラベル基材13が供給軸31から巻き出される。ラベル基材13はガイドローラ22に案内されて裏面印刷工程40から表面印刷工程50に至り、続いてガイドロール23、24、25および26に案内されて剥離剤塗工工程60に至る。裏面印刷工程40ではラベル基材13の裏面にタイミングマーク(不図示)が印刷され、表面印刷工程50ではラベル基材側へ文字や図柄(不図示)が印刷される。剥離剤塗工工程60ではラベル基材13表面に剥離剤が塗工される。文字や図柄が印刷されている場合、それらは剥離剤層14により被覆される。剥離剤塗工を終えたラベル基材13はガイドローラ28に案内されてダイカット工程70ヘ進み、規定のピッチでミシン目17を設けたり、切込みを形成する等の加工が行われる。次にラベル基材13はガイドローラ29を経て巻き取り部80に至り、巻き取り軸81に巻き取られて剥離処理済ロール82となる。
剥離処理済ロール82は図6に示すコータ100により粘着加工が行われる。
図6のコータ100は、通紙経路順に、巻出し部110、粘着剤塗工工程130および巻き取り部140で構成される。
巻出し部110の供給軸111に装着された剥離処理済ロール82からラベル基材13が巻き出され、ガイドローラ112に案内されて粘着剤塗工工程130に至る。粘着剤塗工工程130は、粘着剤を吐出する塗工ヘッド131、チルロール132および粘着剤供給タンク133とで構成される。粘着加工されたラベル基材13はガイドローラ113・114を経て巻き取り部140に至り、巻き取り軸141に巻き取られ、台紙なしラベルのマスターロール142が得られる。
マスターロール142は図4に示すスリッタ小巻機150で規定幅にスリットされ、巻き取り軸に規定枚数または規定長ごとに巻き取られ、台紙なしラベルロール11が完成する。このように、台紙なしラベル12は生産工程においても使用する際にも廃棄物が少なく、さらに、台紙の原料にされていた森林資源の保護にも寄与する省資源型のラベルである。
台紙なしラベル12には、多くの場合、粘着剤5として「強粘」または「強粘着」と呼ばれるグレードが用いられている。強粘と呼ばれる粘着剤は、粘着力が8000mN/25mm(JIS Z 0237 試験板に対する180度引きはがし粘着力)以上と、汎用性が高い粘着剤であり、貼付けた後に剥すことが無い永久接着用途である。
しかし、ラベルには粘着力が低目の物も求められる。被着体に貼り付けた後に剥がす可能性がある場合、粘着力が低い「弱粘」と呼ばれる粘着剤が使用される。ダンボールのような被着体に貼り付けた場合、その表面を損傷させずにラベルを剥離可能にしておくためである。また、被着体から剥がす使い方をする場合(例えば受領書が付いた配送伝票ラベルなど)には、さらに粘着力が低い「再剥離」と呼ばれる粘着剤が用いられる。これらの台紙なしラベルを製造する場合も、コータの粘着剤を「弱粘」や「再剥離」に変えて製造する。また、ガラスのような平滑な面に貼って剥がす用途も踏まえた「微粘着」と呼ばれる粘着剤も同様である。
しかし、粘着剤として、粘着力が15〜5000mN/25mm(JIS Z 0237 試験板に対する180度引きはがし粘着力)である「弱粘」や「再剥離」等の粘着力が低い粘着剤を用いた台紙なしラベルは、被着体に貼り付けた後に剥がすと被着体に粘着剤が残留する、所謂「糊残り」が起きる場合がある。粘着力が弱い粘着剤は、被着体に対して貼り付きが弱いだけではなく、ラベル基材に対しても密着性が低いためである。
上記した「糊残り」現象が起きる原因には台紙なしラベル特有の事情もある。台紙なしラベルは剥離剤を塗工した後に一旦ロール状に巻き取っており、ロールの状態では剥離剤を塗工した面と粘着剤を塗工する予定の面が接する。接している期間に、剥離剤に含まれる遊離シリコーンや、紫外線を照射したが硬化しきれなかった未反応のモノマが基材の裏面に転移する現象が生じ、結果的にラベル基材の裏面に微量の剥離剤が塗られたような状態になる。微量の剥離剤とはいえ、その上に粘着剤を塗った場合、粘着剤とラベル基材との密着性が低下してしまう。粘着剤として粘着力が強い「強粘」を塗工した場合は粘着剤とラベル基材との密着性低下は無視できるが、「弱粘」や「再剥離」のような粘着力が低い粘着剤の場合はラベル基材に対する密着が不十分となり、ラベルを被着体から剥離させた際に被着体側に粘着剤が付着する「糊残り」と呼ばれる不具合発生の原因になる。
対策としてラベル加工機とコータを連結し、剥離剤を塗工した後に巻き取ることなく粘着剤を塗工すれば上記の不具合を解消可能であるが、剥離剤の最適塗工条件と粘着剤の塗工条件(塗工速度など)とをマッチさせる必要がある。条件が整えば生産性が高い方法であるが、ラベルはユーザー毎にデザインやサイズが異なる少量多品種生産であることが多く、ラベル表面に印刷するデザインを替える作業、いわゆる版替えや刃型の交換を行う都度にライン全体を停止する必要が生じる事になり、生産性の低下が懸念される。
特開2003−036026号公報
本発明は上記の課題を解決するためなされたもので、弱粘や再剥離のような粘着力が低い場合でも被着体からラベルを剥がした場合に粘着剤が残らず綺麗に剥がすことができる台紙なしラベルおよび台紙なしラベルの製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するためになされた本発明の台紙なしラベルは、ラベル基材の表面に剥離剤層、裏面に粘着剤層が形成された台紙なしラベルであって、ラベル基材と粘着剤層との間には、ラベル基材裏面に付着した接着阻害物を被覆する樹脂皮膜層が形成され、粘着剤層は該樹脂被膜層に重ねて設けられていることを特徴とする。
また、本発明の台紙なしラベルの製造方法は、長尺帯状のラベル基材の表面に剥離剤を塗工して剥離剤層を設けた後、巻芯に巻回してラベル基材ロールを形成する工程と、前記ラベル基材ロールからラベル基材を巻出し、ラベル基材の裏面に紫外線硬化型樹脂を塗工するとともに紫外線の照射を行って樹脂皮膜層を形成してラベル基材裏面の接着阻害物を被覆する工程と、前記樹脂皮膜層に重ねて粘着剤を塗工して粘着剤層を形成する工程と、をこの順に含むことを特徴としている。
本発明の台紙なしラベルおよび台紙なしラベルの製造方法において、粘着剤の粘着力は15〜5000mN/25mm(JIS Z 0237試験板に対する180度引きはがし粘着力)である事が望ましい。
特に、粘着力が100〜4000mN/25mm(JIS Z 0237試験板に対する180度引きはがし粘着力)である粘着剤に有効である。
ラベル基材として、表面に感熱発色層を有するサーマル紙を使用可能である。
本発明の台紙なしラベルは、被着体に貼り付けた後に被着体から綺麗に剥離することができる。特に、粘着剤として粘着力が低い弱粘や再剥離の粘着剤を用いた場合でも、被着体に粘着剤が残ることがなくラベルを剥がすことが可能である。また、本発明の台紙なしラベルの加工方法によれば、粘着力が低い弱粘や再剥離の粘着剤を用いた場合でも被着体に糊残りせずにラベルを剥離可能な台紙なしラベルを製造することができる。
本発明の台紙なしラベルをロール状に巻回した状態を示す斜視図および断面図。 本発明の台紙なしラベルの製造に用いるラベル加工機の概略側面図。 本発明の台紙なしラベルの製造に用いるコータの概略側面図。 本発明の台紙なしラベルの製造に用いる小巻機の概略側面図。 従来の台紙なしラベルをロール状に巻回した状態を示す斜視図および断面図。 従来の台紙なしラベル製造に用いるコータの概略側面図。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明の台紙なしラベル2を示す。図1(a)は台紙なしラベル2の連続体を巻回した台紙なしラベルロール1の斜視図、図1(b)は台紙なしラベルロール1から巻出した台紙なしラベル2のb−b線断面図である。この台紙なしラベル2はラベル基材3の片面に剥離剤層4を設け、他面に樹脂皮膜層6、粘着剤層5をこの順に設けたものである。台紙なしラベル2の連続体には、台紙なしラベル2を一単位ごとに切り離すためのミシン目7が形成されている。多くの場合、台紙なしラベル2は支管に巻いて台紙なしラベルロール1として提供される。
ラベル基材3と樹脂皮膜層6との間には、台紙なしラベル2の連続体をラベルプリンタや自動貼付機で走行させる場合に、ラベル一単位を検出するためのタイミングマーク8が印刷されている。また、ラベル基材3の表面、即ち剥離剤層4との間には、剥離剤層4の形成に先んじ、必要に応じて、商品名、コード、金額、年月日、社名等の画像9を印刷しておいても良い。
ラベル基材3の種類や材質は、紙や合成樹脂フィルムなど特に限定されるものではなく、粘着紙として一般的に用いられているものである。例えば、サーマル紙(紙ベースのサーマル紙)、上質紙、コート紙、アート紙のような紙基材、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)を素材とした合成樹脂フィルムや、前記の合成樹脂を複数種組み合わせたシート、合成樹脂シートやフィルムをベースにしたサーマル紙、合成樹脂フィルムと紙とを合わせた複合シートも使用できる。
剥離剤層4に用いる剥離剤としては、例えば、紫外線硬化型のシリコーン、熱硬化型のシリコーン、溶剤型のシリコーン、アルキルペンダントポリマーの他、フッ素系の剥離剤や、それらを含む組成物が使用可能である。
粘着剤層5に用いる粘着剤は、例えば、エマルジョン系(粘着剤を水に分散したもの)、ソルベント系(粘着剤を溶剤に溶解したもの)、ホットメルト系(熱可塑性を利用したもの)等である。材質としては、合成ゴム系や天然ゴム系、アクリル樹脂系、ポリビニルエーテル樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコーン樹脂系等の粘着剤があげられる。ホットメルト系の粘着剤はゴム系でもアクリル系でも良い。塗工後に紫外線を照射して硬化させる(化学的な安定化をはかる)紫外線硬化型の粘着剤も使用可能である。粘着剤の粘着特性は、いわゆる微粘着、再剥離、弱粘、標準糊、中粘、強粘、超強粘、冷凍糊、ポリオレフィン用、粗面用、タイヤ用など任意である。被着体の種類に応じて選定すれば良い。更に、ラベル基材3に塗布する際の粘着剤の粘度は、ミシン目7を通ってラベル基材3の表面に粘着剤が滲み出ない程度が好ましい。例えば、500cps以上、好ましくは3000cps以上である。この粘度の粘着剤を塗工すると、粘着剤がラベル基材3の表面に滲み出ることがない。
樹脂皮膜層6には、例えば、紫外線硬化型の樹脂を使用する。紫外線硬化型のニスや紫外線硬化型のメジウムが使用可能で、製膜の方法は任意である。紫外線硬化型の印刷インキを用いることもできる。これらの樹脂はコータを用いて塗工しても、印刷機で印刷しても良い。印刷機で印刷する場合は、ベタロールやベタ版を使用して印刷しても、網点の版を用いて印刷しても良い。但し、網点印刷を行う場合は画線部を70%以上にする。
ラベル基材3の裏面に樹脂皮膜層6を設けて被覆することにより、剥離剤層4からラベル基材3裏面に転移してしまった遊離シリコーンや未反応のモノマ、低分子量の成分、液体状の成分を覆い隠し、続いて硬化される。この作業によってラベル基材3の裏面が粘着剤が密着し易い面に改質される。
次に、本発明の台紙なしラベル2の製造方法を図2〜図4を用いて説明する。図2はラベル基材へ印刷と剥離剤塗工を行うラベル加工機20の概略側面図、図3はラベル基材へ粘着剤を塗工するコータ100の概略側面図、図4はラベル基材をスリットして規定長さに小巻するスリッタ小巻機150の概略側面図である。
図2に示すように、ラベル加工機20の巻出し部30の供給軸31には、ロール状に巻かれた長尺帯状のラベル基材3が装着されている。供給軸31から巻き出されたラベル基材3は、多数のガイドローラ22、23・・・29に案内されながら、裏面印刷工程40、表面印刷工程50、剥離剤塗工工程60、ダイカット工程70を経て巻き取り部80の巻き取り軸81に巻き取られる。以下、各工程について説明する。
裏面印刷工程40は、供給軸31から巻き出されたラベル基材3の裏面に印刷を施す工程であり、印刷ユニット41を備えている。印刷ユニット41は、版を巻いた版胴42と、圧胴43と、UVランプ44とからなり、版胴42と圧胴43とでラベル基材3を挟圧して搬送するとともに、版胴42周囲の版へ紫外線硬化型インク(紫外線の照射により硬化するインク)を供給してラベル基材3の裏面に印刷を行う。そして、UVランプ44から紫外線を照射して印刷したインクを硬化させる。これにより、図1に示すように、ラベル基材3の裏面にタイミングマーク8が印刷される。
次の表面印刷工程50ではラベル基材3表面に印刷を行い画像9を形成する。印刷ユニット51は、例えば、版を巻いた版胴52と、圧胴53と、UVランプ54とからなる。個々の動作は裏面印刷工程40と同一であるため、詳しい説明は省略する。裏面印刷工程および表面印刷工程の印刷ユニットは、タイミングマークの有無や、表面印刷の色数に合わせて用意しておく。
剥離剤塗工工程60は、表面印刷工程50を経たラベル基材3の表面に剥離剤を塗工する工程である。剥離剤の種類や剥離効果は、後述する粘着剤塗工工程20で使用する粘着剤の種類に合わせて選択され、例えばシリコーンを主成分とする剥離剤が使用される。この剥離剤は、塗工ロール62とバックアップロール63を有する塗工ユニット61によってラベル基材3の表面に塗布され、UVランプ64から紫外線を照射することにより硬化する。これにより図1(b)に示すようにラベル基材3の表面に剥離剤層4が形成される。
ダイカット工程70は、剥離剤塗工工程60を経たラベル基材3に、ミシン目や切り込みを形成する工程で、ダイロール71とアンビルロール72とからなる。ダイロール71をラベル基材3に押し当てて回転させることによってラベル基材3および剥離剤層4を貫通するミシン目7が形成される。
ダイカット工程70を経たラベル基材3は、巻き取り部80の巻き取り軸81に巻き取られ、剥離処理済ロール82となる。剥離処理済ロール82は巻き取り軸81から取り外され、ロール状態のまま図3に示すコータ100へ移送される。
ラベル基材3が剥離処理済ロール82として巻かれている間、表面の剥離剤層4はラベル基材3の裏面と接している。接している期間、剥離剤層4からラベル基材3の裏面へ、遊離シリコーンや未反応のモノマ、低分子量の成分、液体状の成分のような接着阻害物の転移が生じる。
図3に示すコータ100は、巻出し部110、樹脂皮膜形成工程120、粘着剤塗工工程130および巻き取り部140で構成される。
巻出し部110は剥離処理済ロール82を軸支して巻出す供給軸111からなる。供給軸111から巻出されたラベル基材3はガイドローラ112を経て樹脂被膜形成工程120へ移送される。
樹脂皮膜形成工程120はラベル基材3の裏面に樹脂を塗工して硬化させ、樹脂皮膜層6を形成する工程である。樹脂皮膜層6の材料には、例えば、紫外線硬化型樹脂を用いる。具体的には、紫外線硬化型のニスや紫外線硬化型のメジウムが使用可能である。紫外線硬化型樹脂の塗工には、例えば塗工ロール122、バックアップロール123およびUVランプ124とで構成される塗工ユニット121を用いる。塗工ロール122で紫外線硬化型樹脂を塗工し、UVランプ124から紫外線を照射して硬化することで図1(b)に示す樹脂皮膜層6が形成され、ラベル基材3裏面に転移した接着阻害物が被覆され、樹脂皮膜層6とラベル基材3との間に封じ込められる。塗工の際、樹脂皮膜層6となる樹脂は塗工ロール122とバックアップロール123とに挟まれて圧力を受けながらラベル基材3に密着するため、ラベル基材3裏面に多少の接着阻害物が存在してもはじかれる事はない。基材裏面の遊離シリコーンや未反応のモノマ等は、膜を形成する程の付着量ではないため、メジウムなどの塗工によって覆うことが可能であり、基材裏面上にはメジウムなどによる強靱な皮膜が形成される。
ここで、樹脂皮膜層6の製膜方法は任意である。コータを用いて塗工しても、印刷機で印刷しても良い。印刷機で印刷する場合は、ベタロールやエンドレス版を使用して印刷しても、網点の版を用いて印刷しても良い。但し、網点印刷を行う場合は画線部を70%以上にする。70%未満の場合は十分な被覆効果を得られなくなる。樹脂被膜形成工程120を経たラベル基材3は、次の粘着剤塗工工程130へ移送される。
粘着剤塗工工程130は、ホットメルト粘着剤を吐出する塗工ヘッド131と、チルロール132と、粘着剤供給タンク133とを有する。粘着剤供給タンク133のホットメルト粘着剤5を塗工ヘッド131先端から樹脂皮膜層6表面へ吐出すると、粘着剤層5が形成される。粘着剤5は樹脂皮膜層6へ強く密着し、なお且つ樹脂皮膜層6を介してラベル基材3の裏面に強固に密着することになる。粘着剤層5が形成されたラベル基材3は、ガイドローラ113・114を経て巻き取り部140の巻き取り軸141に巻き取られ、マスターロール142となる。
マスターロール142は図4に示すスリッタ小巻機150へ移送される。スリッタ小巻機150は、巻出し部160、スリット工程170および巻き取り部180で構成される。
巻出し部160はマスターロール142を軸支して巻出す供給軸161からなる。供給軸161から巻出されたラベル基材3はガイドローラ151・152を経てスリット工程170へ送られる。スリット工程170は上刃171と下刃172との一対の回転刃からなり、ラベル基材3を所望の幅、列にスリットする作業が行われる。図4では2列に分割された状態を示した。スリット作業後は、ガイドローラ153を経て巻き取り部180へ送られ、規定幅の支管に規定枚数または規定長ごとに巻き取られて台紙なしラベルロール1が完成する。
上記の如く製造された台紙なしラベルロール1は、ミシン目7で切り離し、台紙なしラベル2として被着体に貼り付けて使用する。ラベル基材3がサーマル紙で、ラベルプリンタ(不図示)を用いて印字する場合は、プリンタ付属のカッタでカットしても良い。
本発明の台紙なしラベル2は、被着体に貼り付けた状態から綺麗に剥離することができる。粘着剤5は樹脂皮膜層6の表面に塗工され、その硬化皮膜を介して基材裏面に強く密着しているため、粘着剤層5が微粘着、再剥離、弱粘と呼ばれる粘着力が弱い場合でも、粘着剤層5はラベル基材3側についたまま綺麗に剥がれていく。粘着剤が被着体側に残る、いわゆる糊残り現象が起きることはない。
また、本発明の台紙なしラベルの製造方法によれば、粘着剤が微粘着、再剥離、弱粘と呼ばれる粘着力が弱い場合でも、貼り付けた被着体から綺麗に剥離できる台紙なしラベルを提供することができる。
なお、本発明が前述した実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状、配置等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1 台紙なしラベルロール
2 台紙なしラベル
3 ラベル基材
4 剥離剤層
5 粘着剤層
6 樹脂皮膜層
7 ミシン目
8 タイミングマーク
9 画像
11 台紙なしラベルロール
12 台紙なしラベル
13 ラベル基材
14 剥離剤層
15 粘着剤層
17 ミシン目
20 ラベル加工機
22・23・24・25・26・28・29 ガイドローラ
30 巻出し部
31 供給軸
32 ラベル基材ロール
40 裏面印刷工程
41 印刷ユニット
42 版胴
43 圧胴
44 UVランプ
50 表面印刷工程
51 印刷ユニット
52 版胴
53 圧胴
54 UVランプ
60 剥離剤塗工工程
61 塗工ユニット
62 塗工ロール
63 バックアップロール
64 UVランプ
70 ダイカット工程
71 ダイロール
72 アンビルロール
80 巻き取り部
81 巻き取り軸
82 剥離処理済ロール
100 コータ
110 巻出し部
111 供給軸
112・113・114 ガイドローラ
120 樹脂皮膜形成工程
121 塗工ユニット
122 塗工ロール
123 バックアップロール
124 UVランプ
130 粘着剤塗工工程
131 塗工ヘッド
132 チルロール
133 粘着剤供給タンク
140 巻き取り部
141 巻き取り軸
142 マスターロール
150 スリッタ小巻機
151・152・153 ガイドローラ
160 巻出し部
161 供給軸
170 スリット工程
171 上刃
172 下刃
180 巻き取り部

Claims (6)

  1. ラベル基材の表面に剥離剤層、裏面に粘着剤層が形成された台紙なしラベルであって、ラベル基材と粘着剤層との間には、ラベル基材裏面に付着した接着阻害物を被覆する樹脂皮膜層が形成され、粘着剤層は該樹脂被膜層に重ねて設けられていることを特徴とする台紙なしラベル。
  2. 前記粘着剤の粘着力が、15〜5000mN/25mm(JIS Z 0237試験板に対する180度引きはがし粘着力)であることを特徴とする請求項1に記載の台紙なしラベル。
  3. 前記ラベル基材が表面に感熱発色層を有するサーマル紙である事を特徴とする請求項1または請求項2に記載の台紙なしラベル。
  4. 長尺帯状のラベル基材の表面に剥離剤を塗工して剥離剤層を設けた後、巻芯に巻回してラベル基材ロールを形成する工程と、
    前記ラベル基材ロールからラベル基材を巻出し、ラベル基材の裏面に紫外線硬化型樹脂を塗工するとともに紫外線の照射を行って樹脂皮膜層を形成してラベル基材裏面の接着阻害物を被覆する工程と、
    前記樹脂皮膜層に重ねて粘着剤を塗工して粘着剤層を形成する工程と、
    をこの順に含むことを特徴とする台紙なしラベルの製造方法。
  5. 前記粘着剤の粘着力が、15〜5000mN/25mm(JIS Z 0237試験板に対する180度引きはがし粘着力)であることを特徴とする請求項4に記載の台紙なしラベルの製造方法。
  6. 前記ラベル基材が表面に感熱発色層を有するサーマル紙である事を特徴とする請求項4または請求項5に記載の台紙なしラベルの製造方法。
JP2011213744A 2011-09-29 2011-09-29 台紙なしラベルの製造方法 Active JP6032877B2 (ja)

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