JP2013058747A - 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリマー基材と、ポリマー基材の一方面に、着色剤を含有する着色層と、金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分を含有する金属含有層と、ポリマー基材の他方面に、分子中に一般式(1)で表される質量割合が15〜85質量%のシロキサン構造単位と質量割合が85〜15質量%の非シロキサン系構造単位とを有する複合ポリマーを含有する複合ポリマー層とを有している〔R1〜R2:H、ハロゲン原子、1価の有機基(複数のR1、R2は各々互いに同一でも異なってもよい)、n:1以上の整数〕。
【化1】
【選択図】なし
Description
場合がある。このうち、太陽電池モジュールが備えるべき性能として、電池性能、外観、及び長期耐久性に対する要求は高い。
上記従来の技術のうち、複数のシートを互いに貼り合わせてバックシートを形成する方法では、コスト高になるほか、貼り合わせに用いられる接着剤が経時で劣化しやすく、徐々に接着性の低下を招く傾向にある。これは、特に高温高湿環境下に曝された場合に顕著に現れる。その一方で、バックシートは、一般に屋外等の水分や熱、光に直接曝される環境下に置かれることが多く、従って長期耐久性の観点から、このような環境条件下でも長期に亘り接着性を安定的に保持できる性能が求められる。
<1> ポリマー基材と、ポリマー基材の一方面に、着色剤を含有する着色層と、金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分を含有する金属含有層と、ポリマー基材の他方面に、分子中に下記一般式(1)で表される質量割合が15〜85質量%のシロキサン構造単位と質量割合が85〜15質量%の非シロキサン系構造単位とを有する複合ポリマーを含有する複合ポリマー層と、を有する太陽電池用バックシートである。
<3> 着色剤が顔料である前記<1>又は前記<2>に記載の太陽電池用バックシートである。
<4> 着色剤が白色又は黒色の顔料である前記<1>〜前記<3>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシートである。
<5> 着色層が塗布により形成された前記<1>、前記<3>、又は前記<4>に記載の太陽電池用バックシートである。
<6> 金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分が、箔板状のアルミニウムである前記<1>〜前記<5>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシートである。
<7> 金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分が、アルミニウム酸化物又はケイ素酸化物である前記<1>〜前記<5>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシートである。
<8> 金属含有層が、気相成膜により形成された前記<1>〜前記<7>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシートである。
<9> ポリマー基材は、末端封止剤をポリマー全質量に対して0.1質量%〜10質量%の範囲で含有する前記<1>〜前記<8>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシートである。
<11> 複合ポリマー層は、更に、複合ポリマーを架橋する架橋剤由来の構造部分を含む前記<1>〜前記<10>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシートである。
<12> 架橋剤が、カルボジイミド化合物又はオキサゾリン化合物である前記<11>に記載の太陽電池用バックシートである。
<13> 複合ポリマー層中における、複合ポリマーに対する架橋剤由来の構造部分の質量比率が1〜30質量%である前記<11>又は前記<12>に記載の太陽電池用バックシートである。
<14> 非ポリシロキサン系構造単位が、アクリル系構造単位である前記<1>〜前記<13>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシートである。
<15> 金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分を含有する金属含有層をポリマー基材上に形成する工程と、分子中に一般式(1)で表される質量割合が15〜85質量%のシロキサン構造単位と質量割合が85〜15質量%の非シロキサン系構造単位とを有する複合ポリマーを含有する複合ポリマー層をポリマー基材上に塗布により形成する工程とを有する、前記<1>〜前記<14>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシートの製造方法である。
<16> ポリマー基材を構成するポリマーを含む未延伸の樹脂シートを製膜する製膜工程と、樹脂シートを第1の方向に延伸する第1の延伸工程と、第1の方向に延伸された樹脂シートの少なくとも一方面に、塗布により下塗り層を形成する下塗り層形成工程と、下塗り層が形成された樹脂シートを、第1の方向と直交する第2の方向に延伸する第2の延伸工程と、を有する前記<15>に記載の製造方法である。
<17> 前記<1>〜前記<14>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシート、又は前記<15>又は前記<16>に記載の太陽電池用バックシートの製造方法により製造された太陽電池用バックシートを備えた太陽電池モジュールである。
本発明によれば、長期に亘って安定した発電性能を発揮する太陽電池モジュールが提供される。
本発明の太陽電池用バックシートは、太陽電池素子(太陽電池セル)が封止材で封止された電池側基板(好ましくは封止剤)と接触させて配置される太陽電池用裏面保護シートであり、着色剤と金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分とポリマーを用いた機能性要素(すなわち着色剤や金属成分を含む機能性の層やポリマー基材)と、特定のシロキサン構造単位を有する複合ポリマーを含む複合ポリマー層とを有している。具体的には、(1)本発明の第1の態様の太陽電池用バックシートは、
ポリマー基材と、
ポリマー基材の一方面に設けられた、着色剤を含有する着色層と、金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分を含有する金属含有層と、
ポリマー基材の他方面に設けられた、分子中に以下に示す一般式(1)で表される特定のシロキサン構造単位(ポリマー全質量に対して15〜85質量%)及び非シロキサン系構造単位(ポリマー全質量に対して85〜15質量%)を有する複合ポリマーを含有する複合ポリマー層と、
で構成されている。
また、(2)本発明の第2の態様の太陽電池用バックシートは、
着色剤を含むポリマー基材と、
ポリマー基材の一方面に設けられた、金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分を含有する金属含有層と、
ポリマー基材の他方面に設けられた、分子中に下記一般式(1)で表される質量割合が15〜85質量%のシロキサン構造単位と質量割合が85〜15質量%の非シロキサン系構造単位とを有する複合ポリマーを含有する複合ポリマー層と、
で構成されている。
これらの太陽電池用バックシートは、必要に応じて、更に、複合ポリマー層以外の他の層が設けられた構成を有していてもよい。
また、貼り合わせ以外には、フッ素含有樹脂等を用いた溶剤系塗布液で耐候性の層を塗布形成する技術が知られている。フッ素含有樹脂等を用いた塗布では、塗膜自身が耐性である分の耐久性の向上効果は期待されるが、その接着性を湿熱環境下で安定的に保ち難く、比較的短期間のうちに剥がれを生じてしまう傾向がある。
上記のような事情のもと、本発明においては、特に着色に関わる機能(光反射性や意匠性(外観)等)及び/又は防湿機能をそなえた機能性要素である着色層や金属含有層、着色等されたポリマー基材と、接着性(密着)が良好で耐候性に優れる複合ポリマー層とを設けた構成とする。具体的には、バックシートを支持するポリマー基材又はその一方面に設けられる層に、着色剤や金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分を含めて機能性を持たせると共に、ポリマー基材の他方面に、バックシートの構成層である複合ポリマー層を設け、この複合ポリマー層を、分子内に非シロキサン系構造単位と(ポリ)シロキサン構造単位を含む特定の複合ポリマーを用いて好ましくは塗布形成することで、湿熱環境下での耐久性に劣る接着剤量が低減され、ひいては熱や水分による劣化が抑えられる。
これにより、諸機能を付与しながら、熱や水分に長時間曝される湿熱環境下において、長期に亘り接着強度を高く保つことができ、長期耐久性を確保することができる。また、太陽電池モジュールを作製したときには、良好な発電性能が得られると共に、長期に亘り発電効率を安定に保つことができる。
ここで、上記の諸機能には、太陽電池セルを素通りした入射光を反射してセルに戻すことで発電効率を高める光反射機能や、意匠性付与(外観良化)機能、設置環境中の水分に対する耐湿機能が含まれる。また、太陽電池用バックシートとしては、上記に加え、帯電防止性、寸法安定性、絶縁性などの機能を有していることが好ましい。
本明細書中において、上記のような機能を有する層を総じて「機能性層」ともいう。
これにより、さらに他の機能をも発揮する着色層や防湿性層が得られる。この場合、機能性層は、着色剤を含む着色層及び/又は金属等を含む防湿性層とともに帯電防止層等を重ねて2層以上に構成されていてもよい。
(1)着色剤や金属及び/又は金属化合物などを含む塗布液の塗布により形成された塗布層、又は、
(2)着色剤や金属及び/又は金属化合物などを含むフィルムもしくはシート、又は箔板を貼合して形成される層
(3)気相成膜された層
のいずれに構成されてもよい。中でも、着色剤を含有する着色層は、接着性の点で(1)で構成されていることが好ましく、金属及び/又は金属化合物を含有する金属含有層は、(3)で構成されていることが好ましい。
着色層は、少なくとも着色剤を含有し、さらにバインダーや界面活性剤等の他の成分を用いて構成されている。
顔料としては、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、群青、紺青、カーボンブラック等の無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の有機顔料を、適宜選択して含有することができる。
また、外観を良くするため機能性層に意匠性を付与する場合、顔料として黒色系顔料が好ましい。黒色系顔料としては、カーボンブラック等の無機顔料が好ましい。
ここでの着色ポリマー基材には、顔料等の着色剤をポリマー中に練り込んで板状に成形したもの等が含まれる。例えば、溶融押出機で溶融混練される溶融ポリマー中に顔料等の着色剤を添加して溶融押出し、フィルム(又はシート)状に成形等することで作製されたものでもよい。着色ポリマー基材としては、上市されている市販品を用いてもよく、例えば、東レ(株)製のルミラーE20(白色ポリエチレンテレフタレート)、ルミラーX20(黒色ポリエチレンテレフタレート)等を用いることができる。
金属としては、成膜したときに水分透過が抑えられ、好ましくは40℃、相対湿度90%における水蒸気透過率が0.005g/m2/day以下であるものから選択される。金属の例としては、防湿性の点で、Si、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、Ta等からなる群より選ばれる1以上が挙げられる。また、金属化合物としては、例えば、酸化アルミニウム(Al2O3)等のアルミニウム酸化物、酸化ケイ素(SiO、SiO2等のSiOx)等のケイ素酸化物、酸化インジウム(InO2)等が挙げられる。
水蒸気透過率は、より好ましくは0.001g/m2/day以下である。
本発明のバックシートは、ポリマー基材を設けて構成されている。
ポリマー基材を形成するポリマー成分としては、ポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、又はポリフッ化ビニルなどのフッ素系ポリマー等が挙げられる。これらの中では、ポリエステル、ポリフェニレンエーテル、シンジオタクチックポリスチレンが好ましく、コストや機械強度などの点から、ポリエステルが好ましい。
ここで、「カルボキシル基含量」は、ポリエステルがその分子構造の末端に有するカルボンキシ基(−COOH)の量を意味する。なお、「当量/t」は、1トンあたりのモル当量を表す。
ポリエステル中のカルボキシル基含量は、重合触媒種、製膜条件(製膜温度や時間)により調整することが可能である。
本明細書におけるカルボキシル基含量は、H. A. Pohl, Anal. Chem. 26 (1954) p.2145に記載の方法にしたがって、滴定法にて測定される値である。
さらに、必要に応じて180〜230℃で1〜60秒間の熱処理を行なったものでもよい。
固相重合工程を経た後のポリエステルを溶融混練し、口金(押出ダイ)から押出すこと(溶融押出工程)により、PETフィルムを成形することが好ましい。
溶融押出工程では、押出機に投入された原料樹脂をシリンダ内で溶融混練し、樹脂をシート状に溶融押出す。押出機による溶融混練は、溶融樹脂を押し出すためのスクリュを備えた従来公知の押出機(好ましくは二軸スクリュを備えた二軸押出機)を用い、所望とする樹脂(好ましくはポリエステル樹脂)を得るために必要な条件を設定して行なえる。押出機は、一般にスクリュの数により単軸と多軸とに大別される。多軸の押出機としては、二軸押出機(二軸スクリュ押出機)が好適である。また、押出機は、小型ないし大型のいずれの装置でもよい。熱分解による末端COOHの発生をより抑制できる点で、押出し機内を窒素置換して行なうのがより好ましい。
溶融温度は、250℃〜320℃が好ましく、260℃〜310℃がより好ましく、270℃〜300℃がさらに好ましい。
第1の延伸工程では、製膜された樹脂シートを第1の方向に延伸する。第1の方向は、シート長手方向(MD)又は該方向に直交するシート幅方向(TD)のいずれでもよいが、第1の延伸工程では、MDに延伸(いわゆる縦延伸)されることが好ましい。
また、後述の下塗り層形成工程を経た後、さらに第2の延伸工程が設けられる。この第2の延伸工程では、下塗り層が塗布形成された樹脂シートを、第1の方向と直交する第2の方向に延伸する。第2の方向は、シート長手方向(MD)又は該方向に直交するシート幅方向(TD)のいずれでもよいが、第2の延伸工程ではTDに延伸(いわゆる横延伸)されることが好ましい。
下塗り層形成工程では、上記のように、下塗り層用塗布液をポリマー基材に塗布することにより下塗り層を好適に形成することができる。下塗り層形成用の塗布液を塗布するための塗布法や塗布液の調製に用いる溶媒等については、既述の通りである。
本発明においては、上記のように、延伸を2方向に行なうことで、ポリエステル分子が二軸配向された二軸延伸フィルムが形成されることが好ましい。機械強度の点から、2軸延伸したものであることが好ましい。
特にポリエステル基材は、厚みが増すに伴なって耐加水分解性が悪化し、長期使用時の耐久性が低下する傾向にあり、本発明においては、厚みが120μm以上300μm以下であって、かつポリエステル中のカルボキシル基含量が2〜35当量/tである場合に、より湿熱耐久性の向上効果が奏される。
微粒子を走査型電子顕微鏡で観察し、粒子の大きさに応じて適宜倍率を変え、写真撮影したものを拡大コピーする。次いで、ランダムに選んだ少なくとも200個以上の微粒子について、各粒子の外周をトレースする。画像解析装置にてこれらのトレース像から粒子の円相当径を測定する。その測定値の平均値を平均粒径とする。
(1)ポリマー基材を構成するポリマーがポリエステルの場合、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル合成時のエステル交換反応もしくはエステル化反応終了前に微粒子を添加、もしくは重縮合反応開始前に微粒子を添加する方法。
(2)ポリマー基材を構成するポリマーがポリエステルの場合、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルに微粒子を添加し、溶融混練する方法。
(3)上記(1)、(2)の方法において、微粒子を多量に添加したマスターペレット(又はマスターバッチ(MB)ともいう。)を製造し、これらと微粒子を含有しないポリエチレンテレフタレート等のポリエステルとを混練して、所定量の微粒子を含有させる方法。
(4)上記(3)のマスターペレットをそのまま使用する方法。
この中では、事前にポリエステル樹脂と微粒子を押出機で混合しておくマスターバッチ法(MB法:上記(3))が好ましい。また、事前に乾燥させていないポリマー(例えばポリエステル樹脂)と微粒子を押出機に投入し、水分や空気などを脱気しながらMBを作製する方法を採用することもできる。さらに、好ましくは、事前に少しでも乾燥したポリエステル樹脂を用いてMBを作製することにより、ポリエステルの酸価上昇が抑えられる。このような方法としては、脱気しながら押出する方法や、十分乾燥したポリエステル樹脂により脱気をせずに押出する方法などが挙げられる。
微粒子を添加する場合、微粒子の平均粒径は0.1〜10μmが好ましく、より好ましくは0.1〜5μm、さらに好ましくは0.15〜1μmの微粒子である。平均粒径が0.1μm以上であると、反射率(白色度)が保たれ、平均粒径が10μm以下であると、ボイドによる力学強度低下を回避することができる。微粒子の含有量は、ポリマー基材全質量に対して、0〜50質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましく、更に好ましくは2〜5質量%である。含有量が50質量%以下であると、反射率(白色度)が良好に保たれ、ボイドによる力学強度低下を回避することができる。好ましい微粒子としては、ポリエステルと親和性の低いものが挙げられ、具体的には硫酸バリウム等が挙げられる。
白色ポリマー基材の好ましい積層構成としては、高白色層/低白色層、高白色層/低白色層/高白色層、高白色層/低白色層/高白色層/低白色層、高白色層/低白色層/高白色層/低白色層/高白色層などが挙げられる。
積層構成における各層の厚み比は、特に限定されるものではないが、各層の厚みは全層厚みの1%以上99%以下が好ましく、より好ましくは2%以上95%以下である。この範囲以内であると、反射効率の向上、耐光(UV)性付与の効果が得られやすい。ポリマー基材の全層の厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではないが、通常20〜500μm、好ましくは25〜300μmの範囲である。
積層構成を有するポリマー基材の積層方法は、2台又は3台以上の溶融押出機を用いた、いわゆる共押出法が好ましく用いられる。
ポリマー基材は、ポリマー樹脂に対して0〜10質量%の範囲で末端封止剤を含みあるいは含まない構成とすることができる。末端封止剤の含有量は、0質量%を超10質量%以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.2質量%〜5質量%、さらに好ましくは0.3質量%〜2質量%である。
カルボジイミド系末端封止剤は、カルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物である。このカルボジイミド化合物は、一官能性カルボジイミドと多官能性カルボジイミドとがある。
一官能性カルボジイミドとしては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミド及びジ−β−ナフチルカルボジイミドなどが挙げられる。特に好ましくは、ジシクロヘキシルカルボジイミドやジイソプロピルカルボジイミドである。
芳香族環状カルボジイミドは、環状構造を複数有していてもよい。
芳香族環状カルボジイミドは分子内に2つ以上のカルボジイミド基の第一窒素と第二窒素とが連結基により結合した環構造を有さない芳香族カルボジイミドであること、すなわち単環であるものも好ましく用いることができる。
エポキシ系末端封止剤は、エポキシ化合物より選択される。エポキシ化合物の好ましい例としては、グリシジルエステル化合物やグリシジルエーテル化合物などが挙げられる。
オキサゾリン系末端封止剤は、オキサゾリン化合物より選択される。オキサゾリン化合物としては、ビスオキサゾリン化合物が好ましく、具体的には、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−エチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4,4’−ジエチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−プロピル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−ブチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−ヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−シクロヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−ベンジル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−o−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−エチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−デカメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−9,9’−ジフェノキシエタンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−シクロヘキシレンビス(2−オキサゾリン)及び2,2’−ジフェニレンビス(2−オキサゾリン)等を例示することができる。これらの中では、ポリエステルとの反応性の観点から、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)が最も好ましく用いられる。さらに、上記で挙げたビスオキサゾリン化合物は、本発明の目的を達成する限り、一種を単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
これらの表面処理は、ポリマー基材(例えばポリエステル基材)表面にカルボキシル基や水酸基が増加することにより接着性が高められるが、架橋剤(特にカルボキシル基と反応性の高いオキサゾリン系もしくはカルボジイミド系の架橋剤)を併用した場合により強力な接着性が得られる。これは、コロナ処理、グロー放電処理による場合により顕著である。
ある実施形態において、コロナ放電処理の条件は、電極と誘電体ロ−ルのギャップクリアランス1〜3mm、周波数1〜100kHz、印加エネルギー0.2〜5kV・A・分/m2程度であることが好ましい。
グロー放電処理において、プラズマを発生させる方法としては、直流グロー放電、高周波放電、マイクロ波放電等が挙げられる。放電に用いる電源は直流でも交流でもよい。交流を用いる場合は30Hz〜20MHz程度の範囲が好ましい。交流を用いる場合には、50Hz又は60Hzの商用の周波数を用いてもよいし、10Hz〜50kHz程度の高周波を用いてもよい。また、13.56MHzの高周波を用いる方法も好ましい。
グロー放電処理で用いるプラズマガスとしては、酸素ガス、窒素ガス、水蒸気ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の無機ガスが挙げられ、特に、酸素ガス、又は酸素ガスとアルゴンガスとの混合ガスが好ましい。具体的には、酸素ガスとアルゴンガスとの混合ガスを使用することが望ましい。酸素ガスとアルゴンガスを用いる場合、両者の比率としては、分圧比で酸素ガス:アルゴンガス=100:0〜30:70位、より好ましくは、90:10〜70:30位が好ましい。また、特に気体を処理容器に導入せず、リークにより処理容器にはいる大気や被処理物から出る水蒸気などの気体をプラズマガスとして用いる方法も好ましい。
プラズマガスの圧力としては、非平衡プラズマ条件が達成される低圧が必要である。具体的なプラズマガスの圧力としては、0.005〜10Torr、より好ましくは0.008〜3Torr程度の範囲が好ましい。プラズマガスの圧力が0.005Torr以上であると、良好な接着性改良効果が得られ、逆に10Torr以下であることで電流増大による放電の不安定化を防ぐことができる。
グロー放電処理の処理時間は、0.05〜100秒が好ましく、0.5〜30秒程度がより好ましい。処理時間が0.05秒以上であると、良好な接着性改良効果が得られ、逆に処理時間が100秒以下であると、被処理フィルムの変形や着色等を防ぐことができる。
グロー放電処理の放電処理強度は、プラズマ出力と処理時間によるが、0.01〜10kV・A・分/m2の範囲が好ましく、0.1〜7kV・A・分/m2がより好ましい。
放電処理強度が0.01kV・A・分/m2以上であることで、良好な接着性改良効果が得られる。また、放電処理強度が10kV・A・分/m2以下であることで、被処理フィルムの変形や着色等を避けることができる。
本発明における複合ポリマー層は、ポリマー基材に直接又は他の層を介して設けられる層であり、塗布法により形成された塗布層であるのが好ましい。この複合ポリマー層は、分子中に以下に示す一般式(1)で表される(ポリ)シロキサン構造単位を有する特定の複合ポリマーを用いて構成されている。本発明における複合ポリマー層は、複合ポリマーを含むことで、長期に亘る耐湿熱性に優れると共に、ポリマー基材との接着性、及びさらに他の隣接層が設けられるときには該他の隣接層間における接着性に優れる。複合ポリマー層は、適用する用途や場合に応じて、更に他の成分を用いて構成することができる。
ポリマー基材上に2層以上の複合ポリマー層を設ける場合、複合ポリマー層/光反射性の複合ポリマー層(白色層)/ポリマー基材の重層構造に構成されてもよい。反射層のバックシート内での接着性、密着性により優れる。
本発明における複合ポリマー層は、分子中に下記一般式(1)で表される質量割合が15〜85質量%の(ポリ)シロキサン構造単位と質量割合が85〜15質量%の非シロキサン系構造単位とを含む複合ポリマーの少なくとも一種を含有する。この複合ポリマーを含有することにより、支持体であるポリマー基材や層間の接着性、すなわち熱や水分が与えられて劣化しやすい剥離耐性、形状安定性を従来に比べて飛躍的に向上させることができる。
本発明において、「シロキサン構造」とは少なくとも1つのシロキサン結合を含む構造を意味する。「ポリシロキサン構造」とは、複数のシロキサン結合が連続してなる構造を意味する。「(ポリ)シロキサン構造」との語は、シロキサン構造とポリシロキサン構造をその範囲に含み、「ポリマーが分子中にシロキサン構造を有する」及び「ポリマーが分子中に(ポリ)シロキサン構造を有する」の表現は、ポリマーがその分子内にシロキサン構造又はポリシロキサン構造を含むことを意味する。
このとき、非シロキサン系構造単位の含有比率は、85〜15質量%である。
このような共重合ポリマーを含有することにより、層強度が向上し、引っ掻きや擦過等による傷の発生を防ぎ、ポリマー基材との接着性、すなわち熱や水分が与えられて劣化しやすい剥離耐性、形状安定性、並びに湿熱環境下での耐久性を、従来に比べて飛躍的に向上させ得る。
シリコーンポリマーが、(ポリ)シロキサン構造単位と他の構造単位とを有する共重合ポリマーである場合、シリコーンポリマー中における「−(Si(R1)(R2)−O)n−」の部分(一般式(1)で表される(ポリ)シロキサン構造単位)の分子量はポリスチレン換算重量平均分子量で5000〜300000程度であり、10000〜150000程度が好ましい。
アクリル系重合体の具体例としては、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸共重合体、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/2−ビドロキシエチルメタアクリレート/メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート/ブチルアクリレート/2−ビドロキシエチルメタアクリレート/メタクリル酸/γ−メタクリロキシトリメトキシシラン共重合体、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/グリシジルメタクリレート/アクリル酸共重合体等が挙げられる。
なお、非シロキサン系構造単位を構成する重合体は、一種単独でもよいし、2種以上の併用であってもよい。さらに、個々のポリマーは、ホモポリマーであっても、コポリマーであってもよい。
非シロキサン系構造単位を構成するポリマーセグメントの前駆体である重合体の分子量はポリスチレン換算重量平均分子量で5000〜300000程度であり、10000〜150000程度が好ましい。
(ii)の方法で用いられるシラン化合物としては、各種シラン化合物が挙げられるが、アルコキシシラン化合物が特に好ましい。
また、(ii)の方法により複合ポリマーを調製する場合、例えば、前駆ポリマーとアルコキシシラン化合物の混合物に、水とシラノール縮合触媒を添加して、20〜150℃程度の温度で30分〜30時間程度(好ましくは50〜130℃で1〜20時間)加水分解縮合を行なうことにより調製することができる。
上記範囲の中では、複合ポリマー層の表面強度の観点から、0.5g/m2〜10.0g/m2の範囲が好ましく、1.0g/m2〜5.0g/m2の範囲がより好ましい。
本発明においては、複合ポリマー層が、複合ポリマー間を架橋する架橋剤由来の構造部分を有していることが好ましい。つまり、複合ポリマー層は、複合ポリマー間を架橋しうる架橋剤を用いて構成することができる。架橋剤で架橋されることにより、湿熱経時後の接着性、具体的には湿熱環境下に曝された場合のポリマー基材に対する接着、及び層間の接着をより向上させることができる。
また、オキサゾリン基を有する化合物として、エポクロスK2010E、同K2020E、同K2030E、同WS−500、同WS−700(いずれも日本触媒化学工業(株)製)等も利用できる。
複合ポリマー層の1層の厚みとしては、通常は0.3μm〜22μmが好ましく、0.5μm〜15μmがより好ましく、0.8μm〜12μmの範囲が更に好ましく、1.0μm〜8μmの範囲が特に好ましく、2〜6μmの範囲が最も好ましい。複合ポリマー層の厚みが0.3μm以上、更には0.8μm以上であることで、湿熱環境下に曝されたときに複合ポリマー層表面から内部に水分が浸透し難く、複合ポリマー層とポリマー基材との界面に水分が到達し難くなることで接着性が顕著に改善される。また、複合ポリマー層の厚みが22μm以下、更には12μm以下であると、複合ポリマー層自身が脆弱になり難く、湿熱環境下に暴露したときに複合ポリマー層の破壊が生じにくくなることで接着性が改善される。
本発明における複合ポリマー層をバック層として構成する場合、複合ポリマーに加え、必要に応じて、さらに各種添加剤などの他の成分を含んで構成されてもよい。電池側基板(=太陽光が入射する側の透明性の基板(ガラス基板等)/太陽電池素子を含む素子構造部分)/太陽電池用バックシートの積層構造を有する太陽電池において、バック層は支持基材をなすポリマー基材の電池側基板と対向する側と反対側に配される裏面保護層であり、1層構造でもよいし、2層以上を積層した構造であってもよい。複合ポリマーを含むことで、ポリマー基材に対する接着や、バック層が2層以上からなる場合の層間における接着が良化するとともに、更には湿熱環境下での劣化耐性が得られる。そのため、本発明における複合ポリマー層であるバック層が、ポリマー基材から最も離れた最外層として配置された形態が好ましい。
中でも、湿熱環境下における接着耐久性を改善する観点から、少なくとも、ポリマー基材と接するバック層(第1のバック層)が複合ポリマー、又は複合ポリマーと架橋剤との双方を含む複合ポリマー層で構成されていることが好ましい。なお、この場合、ポリマー基材上の第1のバック層の更に上に設けられる第2のバック層は、一般式(1)で表される(ポリ)シロキサン構造単位と非ポリシロキサン構造単位を含有する複合ポリマーを含まなくてもよいが、その場合は樹脂単独の空隙のない均一膜を形成してポリマーと顔料との間の空隙からの水分侵入を防ぎ、湿熱環境下での接着性を高める観点から、ポリシロキサンの単独重合体をも含まないことが好ましい。
本発明における複合ポリマー層を着色層(好ましくは反射層)として構成する場合、複合ポリマーに加え、さらに顔料を含有することができる。着色層は、必要に応じて、さらに各種添加剤などの他の成分を含んで構成されてもよい。
複合ポリマー層が着色層に構成される場合、顔料の少なくとも一種を含有することができる。顔料としては、既述のポリマー基材を構成する機能性層に用いることができる顔料と同様のものを使用することができ、顔料の種類や平均粒径などの詳細及び好ましい態様も同様である。顔料の着色層中における含有量は、2.5〜8.5g/m2の範囲が好ましく、4.5〜8.0g/m2の範囲がより好ましい。顔料の含有量が2.5g/m2以上であると、必要な着色が得られ、反射率や装飾性を効果的に与えることができる。顔料の含有量が8.5g/m2以下であると、着色層の面状を良好に維持しやすく、膜強度により優れる。
本発明の複合ポリマー層には、必要に応じて、界面活性剤、フィラー等を添加してもよい。界面活性剤としては、アニオン系やノニオン系等の公知の界面活性剤を用いることができる。界面活性剤を添加する場合の添加量は、0.1〜15mg/m2が好ましく、より好ましくは0.5〜5mg/m2である。界面活性剤の添加量は、0.1mg/m2以上であると、ハジキの発生を抑えて良好な層形成が得られ、15mg/m2以下であると、接着を良好に行なうことができる。
本発明の太陽電池用バックシートには、ポリマー基材と複合ポリマー層との間に下塗り層を設けてもよい。下塗り層の厚みは、厚み2μm以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.05μm〜2μmであり、更に好ましくは0.1μm〜1.5μmである。厚みが2μm以下であると、面状を良好に保つことができる。また、厚みが0.05μm以上であることにより、必要な接着性を確保しやすい。
また、ポリウレタン樹脂としては、例えば、カーボネート系ウレタン樹脂が好ましく、例えば、スーパーフレックス(登録商標)460(第一工業製薬(株)製)を好ましく用いることができる。
界面活性剤を含有する場合、その含有量は0.1〜10mg/m2が好ましく、より好ましくは0.5〜3mg/m2である。界面活性剤の含有量は、0.1mg/m2以上であると、ハジキの発生を抑えて良好な層形成が得られ、10mg/m2以下であると、ポリマー基材と白色層との接着を良好に行なうことができる。
具体的には、例えば、原料樹脂を溶融混練して樹脂を溶融押出し、溶融押出された樹脂を(例えば静電密着法等を併用しつつ冷却ドラム上にキャストすることで)冷却し樹脂シートを製膜する製膜工程と、樹脂シートを第1の方向(例えばシート長手方向(MD:Machine Direction;以下同様)に延伸する第1の延伸工程と、一方向に延伸された樹脂シートの少なくとも一方面に下塗り層を塗布形成する下塗り層形成工程と、下塗り層が塗布形成された樹脂シートを、第1の方向と直交する第2の方向(例えば長手方向と直交する幅方向(TD:Transverse Direction;以下同様)に延伸する第2の延伸工程とを有する方法などにより、下塗り層を有する樹脂フィルムは好適に製造される。
また、コーティング時の乾燥、熱処理の条件は、塗布の厚み、装置の条件にもよるが、コーティング後直ちに直角方向の延伸工程に送入し、延伸工程の予熱ゾーンあるいは延伸ゾーンで乾燥させることが好ましい。このような場合、乾燥、熱処理は、通常50℃〜250℃程度で行なわれる。
なお、下塗り層が形成されるポリマー基材の表面には、コロナ放電処理や他の表面活性化処理が施されてもよい。
着色層に顔料として白色顔料を添加して反射層とする場合、着色層が設けられている側の表面における550nmの光反射率は、75%以上であることが好ましい。なお、光反射率とは、表面から入射した光が反射層で反射して再び該表面から出射した光量の入射光量に対する比率である。ここでは、代表波長光として、波長550nmの光が用いられる。
光反射率が75%以上であると、セルを素通りして内部に入射した光を効果的にセルに戻すことができ、発電効率の向上効果が大きい。着色剤の含有量を2.5〜30g/m2の範囲で制御することにより、光反射率を75%以上に調整することができる。
本発明の太陽電池用バックシートは、ポリマー基材と複合ポリマー層以外に他の機能層を有していてもよい。他の機能層として、易接着性層が設けられてもよい。
本発明における複合ポリマー層の上には、さらに他の機能性層として、フッ素ポリマーを含有するフッ素含有樹脂層を設けて構成されてもよい。
フッ素含有樹脂層に用いられるフッ素ポリマーとしては、−(CFX1−CX2X3)−で表される繰り返し単位を有するポリマーであれば特に制限はない(但し、X1、X2、X3は水素原子、フッ素原子、塩素原子又は炭素数1から3のパーフルオロアルキル基を示す。)。
フッ化炭素系モノマーと非フッ素含有モノマーとの)とを共重合したポリマーの例としてテトラフルオロエチレンとエチレンとを共重合してなる共重合体(P(TFE/E)と略記)、テトラフルオロエチレンとプロピレンとを共重合してなる共重合体(P(TFE/P)と略記)、テトラフルオロエチレンとビニルエーテルとを共重合してなる共重合体(P(TFE/VE)と略記)、テトラフルオロエチレンとパーフロロビニルエーテルとを共重合してなる共重合体(P(TFE/FVE)と略記)、クロロトリフルオロエチレンとビニルエーテルとを共重合してなる共重合体(P(CTFE/VE)と略記)、クロロトリフルオロエチレンとパーフロロビニルエーテルとを共重合してなる共重合体(P(CTFE/FVE)と略記)、テトラフルオロエチレンとエチレンとアクリル酸とを共重合してなる共重合体、ヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとを共重合してなる共重合体、ヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとエチレンとを共重合してなる共重合体、クロロトリフルオロエチレンとパーフロロエチルビニルエーテルとを共重合してなる共重合体、クロロトリフルオロエチレンとパーフロロエチルビニルエーテルとメタクリル酸とを共重合してなる共重合体、クロロトリフルオロエチレンとエチルビニルエーテルとを共重合してなる共重合体、クロロトリフルオロエチレンとエチルビニルエーテルとメタクリル酸とを共重合してなる共重合体、フッ化ビニリデンとメチルメタクリレートとメタクリル酸とを共重合してなる共重合体、フッ化ビニルとエチルアクリレートとアクリル酸とを共重合してなる共重合体、等を挙げることができる。
この中で、クロロトリフルオロエチレンとパーフロロエチルビニルエーテルとを共重合してなる共重合体、クロロトリフルオロエチレンとパーフロロエチルビニルエーテルとメタクリル酸とを共重合してなる共重合体、クロロトリフルオロエチレンとエチルビニルエーテルとを共重合してなる共重合体、クロロトリフルオロエチレンとエチルビニルエーテルとメタクリル酸とを共重合してなる共重合体、フッ化ビニリデンとメチルメタクリレートと/メタクリル酸とを共重合してなる共重合体、及びフッ化ビニルとエチルアクリレートとアクリル酸とを共重合してなる共重合体が好ましい。
中でも、クロロトリフルオロエチレンとエチルビニルエーテルとを共重合してなる共重合体、及びクロロトリフルオロエチレンとエチルビニルエーテルとメタクリル酸とを共重合してなる共重合体がさらに好ましい。
上記フッ素系ポリマーとしては、市販されているものも使用し得る。市販品の具体例としては、ルミフロン(登録商標)LF200(旭硝子株式会社製)、ゼッフル(登録商標)GK570(ダイキン工業株式会社製)、オブリガードSW0011F(商品名、AGCコーテック株式会社製)等がある。
フッ素系ポリマーの分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で2000〜1000000程度であり得、3000〜300000程度が好ましい。
本発明のバックシートには、ポリマー基材の上にさらに易接着性層が設けられていてもよい。易接着性層は、バックシートを電池側基板(電池本体)の太陽電池素子(以下、発電素子ともいう)を封止する封止材と強固に接着するための層である。
易接着性層は、バインダーの少なくとも一種を含有することができる。
易接着性層に好適なバインダーとしては、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリオレフィン等が挙げられ、中でも耐久性の観点から、アクリル樹脂、ポリオレフィンが好ましい。また、アクリル樹脂として、アクリルとシリコーンとの複合樹脂も好ましい。
易接着性層は、無機微粒子の少なくとも一種を含有することができる。
無機微粒子としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化錫等が挙げられる。中でも、湿熱雰囲気に曝されたときの接着性の低下が小さい点で、酸化錫、シリカの微粒子が好ましい。
中でも、無機微粒子の含有量は、50〜300質量%の範囲が好ましい。
易接着性層には、架橋剤の少なくとも一種を含有することができる。
易接着性層に好適な架橋剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤を挙げることができる。中でも、湿熱経時後の接着性を確保する観点から、オキサゾリン系架橋剤が特に好ましい。オキサゾリン系架橋剤の具体例については、既述の複合ポリマー層の項で説明した具体例と同様のものが挙げられる。
本発明における易接着性層には、必要に応じて、更に、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、シリカ等の公知のマット剤、アニオン系やノニオン系などの公知の界面活性剤などを添加してもよい。
易接着性層の形成は、易接着性を有するポリマーシートを基材に貼合する方法や、塗布による方法が挙げられる。中でも、塗布による方法は、簡便であると共に、均一性で薄膜での形成が可能である点で好ましい。塗布方法としては、例えば、グラビアコーターやバーコーターなどの公知の塗布法を利用することができる。塗布液の調製に用いる塗布溶媒は、水でもよいし、トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶媒でもよい。塗布溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
また、本発明の易接着性層は、着色層の効果を低減させないために、透明であることが必要である。
また、本発明の太陽電池用バックシートは、120℃、100%RHの雰囲気下に48時間保存した後の層間接着力が、保存前の層間接着力に対して、75%以上であることが好ましい。本発明の太陽電池用バックシートは、既述の通り、所定の複合ポリマー層を有することにより前記保存後にも保存前の75%以上の接着力が得られる。これにより、作製された太陽電池モジュールは、バックシートの剥がれやそれに伴なう発電性能の低下が抑制され、長期耐久性がより向上する。
本発明の太陽電池用バックシートは、上記のように、ポリマー基材の上に本発明における複合ポリマー層と、着色層、金属含有層、必要に応じて易接着性層を形成することができる方法であればいずれの方法により作製されてもよい。本発明においては、金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分を含有する金属含有層をポリマー基材上に形成する工程と、分子中に既述の一般式(1)で表される質量割合が15〜85質量%のシロキサン構造単位と質量割合が85〜15質量%の非シロキサン系構造単位とを有する複合ポリマー及び好ましくは架橋剤を含有する塗布液(及び必要に応じて易接着性層用塗布液等)を塗布し、少なくとも1層の複合ポリマー層をポリマー基材上に形成する工程とを設けて作製する方法(本発明の太陽電池用バックシートの製造方法)により好適に作製することができる。
なお、複合ポリマー層用塗布液は、既述のように少なくとも複合ポリマーを含有する塗布液であり、さらにカルボジイミド系化合物及びオキサゾリン系化合物から選ばれる架橋剤を含有することが好ましい。ポリマー基材、及び各塗布液を構成する複合ポリマー、架橋剤、着色剤、金属及び金属化合物、並びに他の成分などの詳細については、太陽電池用バックシートの項にて既述した通りである。
本発明の太陽電池モジュールは、既述の本発明の太陽電池用バックシート、又は既述の太陽電池用バックシートの製造方法により製造された太陽電池用バックシートを設けて構成されている。本発明の好ましい形態として、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池素子を、太陽光が入射する透明性のフロント基板と既述の本発明の太陽電池用バックシートとの間に配置し、該フロント基板とバックシートとの間で太陽電池素子をエチレン−ビニルアセテート系等の封止材で封止、接着して構成されている。すなわち、フロント基板とバックシートとの間に、太陽電池素子及び太陽電池素子を封止する封止材を有するセル構造部分が設けられている。
(1)ポリエチレンテレフタレート支持体(PET)の作製
[工程1]−エステル化−
高純度テレフタル酸(三井化学(株)製)100kgとエチレングリコール(日本触媒化学工業(株)製)45kgのスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に、4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行なった。その後、得られたエステル化反応生成物123kgを重縮合反応槽に移送した。
引き続いて、エステル化反応生成物が移送された重縮合反応槽に、エチレングリコールを、得られるポリマーに対して0.3質量%添加した。5分間撹拌した後、酢酸コバルト及び酢酸マンガンのエチレングリコール溶液を、得られるポリマー中においてコバルト元素換算値、マンガン元素換算値がそれぞれ30ppm、15ppmとなるように加えた。更に5分間撹拌した後、チタンアルコキシド化合物の2質量%エチレングリコール溶液を、得られるポリマー中においてチタン元素換算値が5ppmとなるように添加した。その5分後、ジエチルホスホノ酢酸エチルの10質量%エチレングリコール溶液を、得られるポリマー中においてリン元素換算値が5ppmとなるように添加した。その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし、常圧に戻し、重縮合反応を停止した。そして、冷水にストランド状に吐出し、直ちにカッティングしてポリマーのペレット(直径約3mm、長さ約7mm)を作製した。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は3時間であった。
但し、チタンアルコキシド化合物には、特開2005−340616号公報の段落番号[0083]の実施例1で合成しているチタンアルコキシド化合物(Ti含有量=4.44質量%)を用いた。
以上のようにして得られたペレットを、280℃で溶融して金属ドラムの上にキャストし、厚さ約3mmの未延伸PETシートを作製した。その後、この未延伸PETシートを90℃で縦方向に3倍に延伸し、更に120℃で横方向に3.3倍に延伸した。このようにして、厚み300μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート支持体(PET)を得た。得られたPETのカルボキシル基含量は、38当量/tであった。
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物(ノリルN300、SABICイノベーションプラスチックス(株)製)を用い、押出キャスト法(シリンダー温度:270〜300℃)にて溶融押出してシート状に成形し、厚み240μmのシートを作製した。その後、テンター装置を使用して乾燥機(機内温度:180℃)中にてシートに熱処理を施した。このようにして、ポリフェニレンエーテル支持体(PPE)を作製した。
シンジオタクチックポリスチレン樹脂(ザレック 30A、出光石油化学(株)製)90部に、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレントリブロック共重合体(SBS)の水素添加物(タフテック1052、旭化成工業(株)製)10部を添加し、マスターペレットを作製した。これを用い、押出キャスト法(シリンダー温度:270〜300℃)にて溶融押出してシート状に成形し、厚み50μmのシートを作製した。その後、テンター装置を使用して乾燥機(機内温度:180℃)中にてシートに熱処理を施した。このようにして、シンジオタクチックポリスチレン支持体(SPP)を作製した。
ポリフッ化ビニル、ジメチルホルムアミド、ポリエチレングリコール、及び二酸化チタンを混合し、110℃に加熱しながら攪拌して均一な溶液とした。この溶液を、あらかじめ80℃に加熱しておいたオーブン中で、ガラス板上に0.1mmのキャスト厚になるように流延した後、直ちに30℃の水中に投入し、白色のポリフッ化ビニル支持体(白色PVF)を作製した。
(合成例−1):複合ポリマー水分散物P−1の合成
撹拌装置、滴下ロートを備え、窒素ガス置換した反応容器に、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル(PNP)81部、イソプロピルアルコール(IPA)360部、フェニルトリメトキシシラン(PTMS)110部、及びジメチルジメトキシシラン(DMDMS)71部を仕込み、窒素ガス雰囲気下に撹拌しながら80℃に昇温した。
次いで、この反応容器内に同温度で、メチルメタクリレート(MMA)260部、n−ブチルメタクリレート(BMA)200部、n−ブチルアクリレート(BA)110部、アクリル酸(AA)30部、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)19部、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート31.5部(TBPO)、及びPNP部31.5部からなる混合物を4時間かけて滴下した。その後、同温度で2.5時間加熱撹拌を行ない、重量平均分子量が29,300の、カルボキシル基と加水分解性シリル基を含むアクリル系ポリマーの溶液を得た。
次いで、これに脱イオン水54.8部を加え、16時間加熱撹拌を継続してアルコキシシランを加水分解し、さらにアクリル系ポリマーと縮合させることにより、不揮発分(NV)=56.3質量%、溶液酸価=22.3mgKOH/gの、カルボキシル基含有アクリル系ポリマーに由来する部位とポリシロキサン部位とを有する複合ポリマーの溶液を得た。
次に、この溶液に同温度で、撹拌しながらトリエチルアミン42部を添加して10分間撹拌を行なった。これにより、含有されるカルボキシル基の100%が中和された。
その後、同温度で脱イオン水1250.0部を1.5時間かけて滴下して転相乳化させた後、50℃に昇温して30分間撹拌を行なった。次いで、内温40℃で3.5時間をかけて、有機溶剤とともに水の一部分を減圧下除去した。こうして固形分濃度が42質量%、平均粒子径が110nmの、カルボキシル基含有アクリル系ポリマーに由来する部位とポリシロキサン部位とを含む複合ポリマー水分散物P−1を得た。
水分散物P−1の複合ポリマーは、ポリシロキサン部位が約25%であり、アクリル系ポリマー部分が約75%であった。
複合ポリマー水分散物P−1の合成(合成例−1)において、用いるモノマー量を下記量に変更したこと以外は、合成例−1と同様にして、複合ポリマー水分散物P−2を合成した。すなわち、
用いるモノマーの比率は、フェニルトリメトキシシラン(PTMS):210部、ジメチルジメトキシシラン(DMDMS):166部、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS):24部、メチルメタクリレート(MMA):200部、n−ブチルメタクリレート(BMA):100部、n−ブチルアクリレート(BA)70部、アクリル酸(AA)30部とした。
水分散物P−2の複合ポリマーは、ポリシロキサン部位が約50%であり、アクリル系ポリマー部分が約50%であった。
複合ポリマー水分散物P−1の合成(合成例−1)において、用いるモノマー量を下記量に変更したこと以外は、合成例−1と同様にして、複合ポリマー水分散物P−3を合成した。すなわち、
用いるモノマーの比率は、フェニルトリメトキシシラン(PTMS):320部、ジメチルジメトキシシラン(DMDMS):244部、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS):36部、メチルメタクリレート(MMA):90部、n−ブチルメタクリレート(BMA):60部、n−ブチルアクリレート(BA):20部、アクリル酸(AA):30部とした。
水分散物P−3の複合ポリマーは、ポリシロキサン部位が約75%であり、アクリル系ポリマー部分が約25%であった。
複合ポリマー水分散物P−1の合成(合成例−1)において、用いるモノマー量を下記量に変更したこと以外は、合成例−1と同様にして、複合ポリマー水分散物P−4を合成した。すなわち、
用いるモノマーの比率は、フェニルトリメトキシシラン(PTMS):60部、ジメチルジメトキシシラン(DMDMS):25部、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS):15部、メチルメタクリレート(MMA):300部、n−ブチルメタクリレート(BMA):220部、n−ブチルアクリレート(BA):150部、アクリル酸(AA):30部とした。
水分散物P−4の複合ポリマーは、ポリシロキサン部位が約13%であり、アクリル系ポリマー部分が約87%であった。
複合ポリマー水分散物P−1の合成(合成例−1)において、用いるモノマー量を下記量に変更したこと以外は、合成例−1と同様にして、複合ポリマー水分散物P−5を合成した。すなわち、
用いるモノマーの比率は、フェニルトリメトキシシラン(PTMS):336部、ジメチルジメトキシシラン(DMDMS):320部、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS):40部、メチルメタクリレート(MMA):44部、n−ブチルメタクリレート(BMA):30部、n−ブチルアクリレート(BA):10部、アクリル酸(AA):20部とした。
水分散物P−5の複合ポリマーは、ポリシロキサン部位が約87%であり、アクリル系ポリマー部分が約87%であった。なお、この水分散物は、合成後に少量の凝集が発生しており、水分散物P−1〜P−4に比べて、安定性が若干劣っていた。
−ポリマー層の形成−
(1)ポリマー層形成用塗布液の調製
下記組成中の各成分を混合し、ポリマー層形成用塗布液を調製した。
<塗布液の組成>
・シリコーン系バインダー ・・・362.3部
(既述の複合ポリマー水分散物P−1、固形分量:40質量%に調整)
・カルボジイミド化合物(架橋剤) ・・・36.2部
(カルボジライトV−02−L2、日清紡績(株)製、固形分:40質量%)
・界面活性剤 ・・・24.2部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%)
・滑剤(ポリエチレンワックス) ・・・3.6部
(ケミパールW950、三井化学(株)製、固形分:40質量%)
・マット剤(ポリメチルメタクリレート粒子) ・・・1.1部
(MP−1000(平均粒子径:0.4μm)、綜研化学(株)製)
・蒸留水 ・・・572.6部
ポリマー基材としてPETを用い、PETの一方の面にポリマー層形成用塗布液を、バインダー塗布量が2.0g/m2になるように塗布し、180℃で1分間乾燥させて、耐候性層として乾燥厚みが約2μmのポリマー層を形成した。
次に、PET(ポリマー基材)の耐候性層が形成されていない側の面に、厚さ50μmの白色のポリエチレンテレフタレート(ルミラーE20、東レ(株)製;白色PET)を以下に示す条件で貼合し、機能性層(光反射層)を形成した。
得られたバックシートについて、耐候性層の接着性及び反射率の評価を行なった。評価結果を下記表1に示す。
得られたバックシートを25℃、60%RHの雰囲気で24時間調湿した。その後、バックシートのポリマー層の表面にカミソリを用いて3mm間隔で縦横それぞれ6本ずつの傷をつけた。その上に、幅20mmのマイラーテープを貼って、180°方向にすばやく剥離した。このとき、剥離は、120℃、100%RHの湿熱条件下に90時間経時する前後のバックシートについて行なった。剥離後、バックシートから剥がれたマス目の数をカウントし、以下の評価基準にしたがって評価した。なお、実用上許容されるのは、ランク3〜5に分類されるものである。下記表1において、湿熱経時前を「フレッシュ」、湿熱経時後を「湿熱経時」として表す。
<評価基準>
5:全く剥離が起こらなかった。
4:剥離したマス目はゼロであるが、キズ部分が僅かに剥離していた。
3:剥離したマス目が1マス未満であった。
2:剥離したマス目が1マス以上5マス未満であった。
1:剥離したマス目が5マス以上であった。
得られたバックシートについて、分光光度計(ΜV−3100、島津製作所(株)製)を用い、反射スペクトルを測定した。ベースラインは、硫酸バリウム粉体を押し固めたリファレンス板を用いて設定した。得られたスペクトルから、波長550nmにおける反射率をそのバックシートの代表反射率とした。
実施例1において、耐候性層形成用塗布液の調製に用いた複合ポリマー水分散物P−1(シリコーン系バインダー)を、下記表1に示すように、複合ポリマー水分散物P−2又はP−3(いずれも固形分量を40質量%に調整)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表1に示す。
実施例1において、耐候性層形成用塗布液の調製に用いた複合ポリマー水分散物P−1(シリコーン系バインダー)を、下記表1に示すように、複合ポリマー水分散物P−4又はP−5(いずれも固形分量を40質量%に調整)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表1に示す。
実施例1において、耐候性層形成用塗布液の塗布により形成した耐候性層を厚さ50μmのETFEフィルム(ネオフロンEF−0050、ダイキン工業(株)製)に代え、PETの一方の面に下記条件にてコロナ処理を施した後、実施例1における機能性層の形成方法と同様の方法でETFEフィルムを貼り合わせるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表1に示す。
<コロナ処理>
・装置:ピラー社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデル
・電極と誘電体ロールとのギャップクリアランス:1.6mm
・処理周波数:9.6kHz
・処理速度:10m/分
・処理強度:0.75kV・A・分/m2
実施例1において、耐候性層にも白色を付与するため、以下に示すように、PETの一方の面にポリマー層形成用塗布液を塗布する前に、該PETの一方の面に下記の白色樹脂層形成用塗布液を塗布し、乾燥させて白色樹脂層を形成することで、ポリマー層と白色樹脂層の2層からなる耐候性層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表1に示す。
(1)白色樹脂層の形成
−二酸化チタン分散物の調製−
下記組成中の各成分を混合し、その混合物をダイノミル型分散機により1時間、分散処理を施して、二酸化チタン分散物を調製した。
<二酸化チタン分散物の組成>
・二酸化チタン(体積平均粒子径=0.28μm) ・・・40質量%
(タイペークCR95、石原産業(株)製、固形分:100質量%)
・ポリビニルアルコール水溶液(固形分:10質量%)・・・20質量%
(PVA−105、(株)クラレ製)
・界面活性剤 ・・・0.5質量%
(デモールEP、花王(株)製、固形分:25質量%)
・蒸留水 ・・・39.5質量%
下記組成中の成分を混合し、白色樹脂層形成用塗布液を調製した。得られた白色樹脂層形成用塗布液を、PETの一方の面にバインダー塗布量が4.7g/m2、二酸化チタン塗布量が5.6g/m2となるように塗布し、170℃で2分間乾燥して乾燥厚み5.7μmの白色樹脂層を形成した。
<白色樹脂層形成用塗布液の組成>
・既述の二酸化チタン分散液 ・・・298.5部
・ポリオレフィンバインダー ・・・568.7部
(アローベースSE−1013N、ユニチカ(株)製、濃度20質量%)
・ノニオン界面活性剤 ・・・23.4部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、濃度1質量%)
・オキサゾリン系架橋剤 ・・・58.4部
(エポクロスWS−700、日本触媒(株)製、濃度25質量%)
・蒸留水 ・・・51.0部
続いて、PETの一方の面に形成された白色樹脂層の上に、実施例1で調製したポリマー層形成用塗布液を、バインダー塗布量が2.0g/m2になるように塗布し、180℃で1分間乾燥させて、乾燥厚みが約2μmのポリマー層を形成した。
実施例4において、機能性層の形成に用いた厚さ50μmの白色PET(ルミラーE20、東レ(株)製)を用いず、PETの耐候性層が形成されていない側の面に、実施例4の白色樹脂層形成用塗布液を、バインダー塗布量が4.7g/m2、二酸化チタン塗布量が5.6g/m2となるように塗布し、170℃で2分間乾燥して乾燥厚み5.7μmの白色樹脂層を形成して機能性層としたこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表1に示す。
実施例5において、ポリマー基材として用いた既述のPETを、以下のように作製した下塗り層付PETに代えたこと以外は、実施例1と同様に太陽電池用ポリマーシートを作製した。
<下塗り層付PET>
既述の「(1)ポリエチレンテレフタレート支持体(PET)の作製」において、作製した未延伸PETシートをMD方向に3.4倍に延伸した後、このPETシートの耐光性層側に、下記の下塗り層塗布液を塗布し、その後さらにTD方向に4.5倍に延伸した。このとき、下塗り層の厚みは、0.1μmであった。
<下塗り層塗布液の組成>
・ポリオレフィンバインダー ・・・24.12部
(アローベースSE−1013N、ユニチカ(株)製、濃度:20質量%)
・オキサゾリン系架橋剤 ・・・3.90部
(エポクロスWS−700、日本触媒(株)製、濃度:25質量%)
・フッ素系界面活性剤 ・・・0.19部
(ナトリウム=ビス(3、3,4,4,5,5,6,6−ノナフルオロ)=2−スルホナイトオキシスクシナート、三協化学(株)製、濃度:1質量%)
・蒸留水 ・・・71.80部
実施例5において、ポリマー基材として用いたPETの合成及びポリマー基材の作製方法を以下に示す方法に代えたこと以外は、実施例5と同様にして、太陽電池用ポリマーシートを作製した。
エステル交換反応容器にジメチルテレフタレートを100質量部、エチレングリコールを61質量部、酢酸マグネシウム四水塩を0.06質量部仕込み、150℃に加熱して溶融し撹拌した。反応容器内温度をゆっくりと235℃まで昇温しながら反応を進め、生成するメタノールを反応容器外へ留出させた。メタノールの留出が終了したらトリメチルリン酸を0.02質量部添加した。トリメチルリン酸を添加した後、三酸化アンチモンを0.03質量部添加し、反応物を重合装置に移行した。ついで重合装置内の温度を235℃から290℃まで90分かけて昇温し、同時に装置内の圧力を大気圧から100Paまで90分かけて減圧した。重合装置内容物の撹拌トルクが所定の値に達したら装置内を窒素ガスで大気圧に戻して重合を終了した。重合装置下部のバルブを開いて重合装置内部を窒素ガスで加圧し、重合の完了したポリエチレンテレフタレートをストランド状にして水中に吐出した。ストランドはカッターによってチップ化した。このようにして固有粘度IV=0.58、酸価(AV)=12のPETを得た。これをPET−Aとした。
PET−Aを150〜160℃で3時間予備乾燥した後、100トール、窒素ガス雰囲気下、205℃で25時間固相重合を行いPET−Bを得た。
PET−Bを90質量部と、末端封止剤として下記のカルボジイミド系化合物A10質量部とを混合した。この混合物を2軸混練機に供給して280℃で溶融混練し、ストランド状に水中吐出した後、カッターで裁断してチップ化した。これをPET−Cとした。
PET−BとPET−Cとを180℃で3時間乾燥させた後、末端封止材がポリマー樹脂に対して1質量%となるように混合しの押出し機に投入し280℃で混練した。この後、ギアポンプ、濾過器を通した後、Tダイから静電印加をかけた25℃の冷却ドラム上に押出し、冷却固化し未延伸シートを得た。その後、該未延伸ポリマー基材を、90℃で縦方向に3.4倍に延伸し、更に120℃で横方向に4.5倍に二軸延伸し、200℃で30秒熱固定した後、190℃で10秒熱緩和し、厚み240μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)であるポリマー基材を作製した。
実施例5において、PETフィルムを以下で示すグロー放電処理を行なったこと以外は、実施例5と同様にして、太陽電池用ポリマーシートを作製した。
<グロー放電処理>
ポリエチレンテレフタレートフィルムは、事前に加熱ローラーを用いて145℃に加熱した後、処理雰囲気圧力:0.2Torr、放電周波数:30kHz、出力:5000w、理強度:4.2kV・A・分/m2にて表面処理を行なった。
比較例3において、ETFEフィルムを既述の白色PVFに代えて耐候性層とすると共に、白色PETを既述の白色PVFに代えて、この白色PVFを、PET(ポリマー基材)の白色PVFが貼合されない面に比較例3と同様の条件にてコロナ処理を施した後、実施例1における機能性層の形成方法と同様の方法で貼合し、機能性層(光反射層)を形成したこと以外は、比較例3と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表1に示す。
実施例1において、ポリマー基材として用いたPETをPPE又はSPPに代え、ポリマー基材の両面に比較例3と同様の条件にてコロナ処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表1に示す。
ポリマー基材を変更した実施例9〜10においても、実施例1とほぼ同様の結果が得られており、耐候性層の接着性は比較例1〜3に比べて良好であった。
実施例1において、機能性層(光反射層)として設けた白色PETを、厚さ50μmの黒色のポリエチレンテレフタレート(ルミラーX20、東レ(株)製;黒色PET)に代え、意匠性を高めた機能性層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、接着性の評価を行なった。また、下記の方法により、光学濃度(O.D.)を評価した。評価結果は、下記表2に示す。
(3)光学濃度
得られたバックシートについて、マクベス光学濃度計により、可視光域(380−700nm)での光学濃度(O.D.)を測定した。
実施例1において、機能性層(光反射層)として設けた白色PETを用いず、PETの耐候性層が形成されていない側の面に、下記組成の黒色樹脂層形成用塗布液を、バインダー塗布量が1.45g/m2になるように塗布し、160℃で1分間乾燥させて乾燥厚み1.3μmの黒色樹脂層を形成して機能性層としたこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製した。また、実施例1、10と同様にして、接着性、光学濃度(O.D.)の評価を行なった。評価結果は、下記表2に示す。
下記組成中の成分を混合し、黒色樹脂層形成用塗布液を調製した。
<黒色樹脂層形成用塗布液の組成>
・カーボンブラック水分散液 ・・・159.0部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・アクリル樹脂水性分散体A ・・・333.0部
(固形分:30質量%)
・オキサゾリン化合物 ・・・100.0部
(日本触媒(株)製、エポクロスWS700、固形分25質量%)
・界面活性剤 ・・・100.0部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95の1質量%水溶液)
・蒸留水 ・・・全体が1000部になるように添加
実施例11において、ポリマー層形成用塗布液を塗布して形成したポリマー層を、耐加水分解PETに代え、PET(ポリマー基材)の一方の面に比較例3と同様の条件にてコロナ処理を施して耐加水分解PETを貼合し、耐候性層としたこと以外は、実施例11と同様にして、バックシートを作製した。また、実施例11と同様にして、接着性、光学濃度(O.D.)の評価を行なった。評価結果は、下記表2に示す。
実施例1の「(1)ポリエチレンテレフタレート支持体(PET)の作製」と同様にして、工程1〜工程2を行なってペレットを得た後、このペレットを、40Paに保たれた真空容器中、220℃の温度で30時間保持して、固相重合を行なった。そして、固相重合を経た後のペレットを、280℃で溶融して金属ドラムの上にキャストし、厚さ約3mmの未延伸ベースを作製した。その後、90℃で縦方向に3倍に延伸し、更に120℃で横方向に3.3倍に延伸し、厚み300μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート支持体とした。得られた2軸延伸ポリエチレンテレフタレート支持体のカルボキシル基含量は、30当量/tであった。
実施例1において、機能性層として設けた白色PETをSiO蒸着フィルムに代え、PET(ポリマー基材)の耐候性層が形成されていない側の面に比較例3と同様の条件にてコロナ処理を施してSiO蒸着フィルムを貼合し、機能性層としたこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、接着性の評価を行なった。また、下記の方法により、水蒸気透過率を評価した。評価結果は、下記表3に示す。
なお、SiO蒸着フィルムには、特開2006−297737号公報の段落0081〜0082に記載の方法により、厚み100μmのPETフィルム上に酸化ケイ素(SiO)層が形成されたフィルム(水蒸気透過率0.005g/m2/day以下)を用いた。
(4)水蒸気透過率
バックシートを直径10cmに切り出した後、湿度1%のオートドライデシケーター内で3日間以上調湿した。その後、水蒸気透過率測定装置Model 7001(Illinois社製)を用いて、バックシートの水蒸気透過率を測定した。
実施例13において、耐候性層形成用塗布液の調製に用いた複合ポリマー水分散物P−1(シリコーン系バインダー)を、下記表3に示すように、複合ポリマー水分散物P−2〜P−5(いずれも固形分量を40質量%に調整)に代えたこと以外は、実施例13と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表3に示す。
実施例13において、耐候性層形成用塗布液の塗布により形成した耐候性層を、厚さ50μmのETFEフィルム(ネオフロンEF−0050、ダイキン工業(株)製)に代え、PETの一方の面に比較例3と同様の条件にてコロナ処理を施した後、実施例1における機能性層の形成方法と同様の方法でETFEフィルムを貼り合わせるようにしたこと以外は、実施例13と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表3に示す。
実施例13において、機能性層として設けたSiO蒸着フィルムを、酸化アルミニウム(Al2O3)蒸着フィルム、又は厚み30μmのアルミニウム箔(Al箔)に代えたこと以外は、実施例13と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表3に示す。
なお、Al蒸着フィルムには、特開2006−297737号公報の段落0081〜0082に記載の方法において、ターゲットをSiからAlに代えて、厚み100μmのPETフィルム上に酸化アルミニウム(Al2O3)が形成されたフィルム(水蒸気透過率0.005g/m2/day以下)を用いた。
実施例13において、防湿性に加えて光反射性を付与するため、SiO蒸着フィルム上にさらに厚さ50μmの白色のポリエチレンテレフタレート(ルミラーE20、東レ(株)製;白色PET)を貼り合わせ、2層からなる機能性層を形成したこと以外は、実施例13と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表3に示す。
実施例13において、PETの一方の面において、実施例4と同様にして白色樹脂層形成用塗布液を塗布し、乾燥させて白色樹脂層を形成し、この白色樹脂層上にさらにポリマー層形成用塗布液を塗布し、乾燥させてポリマー層を形成することで、2層からなる耐候性層を設けると共に、PETの他方の面に形成されたSiO蒸着フィルム上に、さらに実施例4と同様の白色樹脂層形成用塗布液を塗布し、乾燥させて白色樹脂層を形成することで、2層からなる機能性層を設けたこと以外は、実施例13と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表3に示す。
比較例8において、ETFEフィルムを白色PVFに代えて耐候性層とすると共に、SiO蒸着フィルム上に、さらに白色PVFを貼り合わせたこと以外は、比較例8と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表3に示す。
なお、SiO蒸着フィルム上への白色PVFの貼合には、接着剤として、LX660(K)(DIC(株)製;主剤)にKW75(DIC(株)製;硬化剤)10部を混合した2液熱硬化型ウレタン系接着剤を用いた。
実施例1において、耐候性層として形成したポリマー層の上に、更に、フッ素含有樹脂層用塗布液を、バインダー塗布量が1.3g/m2になるように塗布し、170℃で2分間乾燥させて、乾燥厚みが約1.6μmのフッ素含有樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、接着性の評価を行なった。評価結果は、下記表4に示す。
下記組成中の成分を混合し、フッ素含有樹脂層用塗布液を調製した。
<フッ素含有樹脂層用塗布液の組成>
・クロロトリフルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体 ・・・34.5質量%
(オブリガート SW0011F、AGCコーテック、固形分:39質量%;フッ素系ポリマー)
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル ・・・1.5質量%
(ナロアクティーCL−95、三洋化成工業、固形分:1質量%)
・カルボジイミド化合物 ・・・6.2質量%
(カルボジライト V−02−L2、日清紡、固形分:20質量%)
・シリカゾル ・・・0.4質量%
(スノーテックス−ΜP、日産化学工業(株)製、固形分20質量%)
・シランカップリング剤 ・・・7.6質量%
(TSL8340、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアル社、固形分:1質量%)
・ポリオレフィンワックス分散物 ・・・20.8質量%
(ケミパールW950、三井化学(株)製、固形分:5質量%)
・蒸留水 ・・・全体で100質量%となるように添加
実施例1において、複合ポリマー水分散物P−1(シリコーン系バインダー)を用いた耐候性層形成用塗布液を、実施例20のフッ素含有樹脂層用塗布液に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、接着性の評価を行なった。評価結果は、下記表4に示す。
実施例1において、光反射性に加えて帯電防止性又は電池側基板の封止材(EVA)との接着性を付与するため、PETの耐候性層が形成されていない面に設けた白色PET上に、さらに帯電防止フィルム(エスペットフィルムT4100、東洋紡(株)製)、又はエチレンビニルアセテート(EVA)シート(厚み:100μm)を貼り合わせ、2層からなる機能性層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表4に示す。
なお、帯電防止フィルム又はEVAシートの貼合には、接着剤として、LX660(K)(DIC(株)製;主剤)にKW75(DIC(株)製;硬化剤)10部を混合した2液熱硬化型ウレタン系接着剤を用いた。
実施例9において、ポリマー基材として用いたPPEをSiO蒸着フィルムに代え、
機能性層の形成に用いた厚さ50μmの白色PET(ルミラーE20、東レ(株)製)を用いず、PETの耐候性層が形成されていない側の面に、実施例4の白色樹脂層形成用塗布液を、バインダー塗布量が4.7g/m2、二酸化チタン塗布量が5.6g/m2となるように塗布し、170℃で2分間乾燥して乾燥厚み5.7μmの白色樹脂層を形成して機能性層としたこと以外は、実施例9と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表4に示す。
なお、SiO蒸着フィルムには、特開2006−297737号公報の段落0081〜0082に記載の方法により、厚み100μmのPETフィルム上に酸化ケイ素を形成したフィルム(水蒸気透過率0.005g/m2/day以下)を用いた。
−ポリマー基材の準備−
ポリマー基材として、白色顔料を含有する白色のポリエチレンテレフタレート(ルミラーE20、東レ(株)製、厚さ50μm;白色PET)を用意した。
(1)プライマー層形成用塗布液の調製
下記組成中の成分を混合し、プライマー層形成用塗布液を調製した。
<塗布液の組成>
・ポリエステルバインダー ・・・47.7部
(バイロナールMD−1245、東洋紡(株)製、固形分濃度:30質量%)
・PMMA微粒子 ・・・10.0部
(MP−1000、綜研化学(株)製、固形分濃度:5質量%)
・ノニオン界面活性剤 ・・・15.0部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分濃度:1質量%)
・蒸留水 ・・・927.3部
ポリマー基材として用意した白色PETの一方の面に、上記のプライマー層形成用塗布液を、バインダー塗布量が0.12g/m2となるよう塗布し、180℃で2分間乾燥させて、プライマー処理を実施した。
白色PETのプライマー処理面に、実施例1のポリマー層形成用塗布液を、バインダー塗布量が2.0g/m2になるように塗布し、180℃で1分間乾燥させて、耐候性層として乾燥厚みが約2μmのポリマー層を形成した。
以上のようにして、耐候性層/ポリマー基材の重層構造からなるバックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表4に示す。
実施例1において、機能性層の形成に用いた厚さ50μmの白色PET(ルミラーE20、東レ(株)製)を用いず、PETの耐候性層が形成されていない側の面に実施例4の白色樹脂層形成用塗布液を、バインダー塗布量が4.7g/m2、二酸化チタン塗布量が5.6g/m2となるように塗布し、170℃で2分間乾燥して乾燥厚み5.7μmの白色樹脂層を形成して機能性層としたこと以外は、実施例1と同様にして、バックシートを作製し、同様の評価を行なった。評価結果は、下記表4に示す。
また、実施例21〜25に示すように、防湿性や着色以外の機能性を付与した形態や、ポリマー基材として防湿性と光反射性をそなえた着色フィルムを使用した形態、表面処理としてプライマー処理を施した形態などに構成した場合にも、耐候性層の接着性には影響せず、湿熱経時による耐候性層の接着性の変化が小さく抑えられ、いずれも良好な接着性を示した。
厚さ3mmの強化ガラスと、EVAシート(三井化学ファブロ(株)製のSC50B)と、結晶系太陽電池セル(多結晶3バスバーセル、156mm×156mm、Qセルズ(株)製)と、EVAシート(三井化学ファブロ(株)製のSC50B)と、実施例1〜25で作製したバックシートのいずれかとをこの順に重ね合わせ、真空ラミネータ(日清紡(株)製、真空ラミネート機)を用いてホットプレスすることにより、EVAと接着させた。このとき、実施例1〜25で作製したバックシートを、その機能性層がEVAシートと接触するように配置した。また、接着方法は、以下の通りである。
<接着方法>
真空ラミネータを用いて、128℃で3分間の真空引き後、2分間加圧して仮接着した。その後、ドライオーブンにて150℃で30分間、本接着処理を施した。
以上のようにして、結晶系の太陽電池モジュールを作製した。
13,15,23・・・機能性層
21・・・機能性のポリマー基材
17,27・・・複合ポリマー層
Claims (17)
- ポリマー基材と、
前記ポリマー基材の一方面に、着色剤を含有する着色層と、金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分を含有する金属含有層と、
前記ポリマー基材の他方面に、分子中に下記一般式(1)で表される質量割合が15〜85質量%のシロキサン構造単位と質量割合が85〜15質量%の非シロキサン系構造単位とを有する複合ポリマーを含有する複合ポリマー層と、
を有する太陽電池用バックシート。
〔式中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表し、R1とR2とは同一でも異なってもよい。nは、1以上の整数を表す。複数のR1及びR2は各々、互いに同一でも異なってもよい。〕 - 着色剤を含むポリマー基材と、
前記ポリマー基材の一方面に、金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分を含有する金属含有層と、
前記ポリマー基材の他方面に、分子中に下記一般式(1)で表される質量割合が15〜85質量%のシロキサン構造単位と質量割合が85〜15質量%の非シロキサン系構造単位とを有する複合ポリマーを含有する複合ポリマー層と、
を有する太陽電池用バックシート。
〔式中、R1及びR2は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表し、R1とR2とは同一でも異なってもよい。nは、1以上の整数を表す。複数のR1及びR2は各々、互いに同一でも異なってもよい。〕 - 前記着色剤が顔料である請求項1又は請求項2に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記着色剤が白色又は黒色の顔料である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記着色層が塗布により形成された請求項1、請求項3、又は請求項4に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分が、箔板状のアルミニウムである請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分が、アルミニウム酸化物又はケイ素酸化物である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記金属含有層が、気相成膜により形成された請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記ポリマー基材は、末端封止剤をポリマー全質量に対して0.1質量%〜10質量%の範囲で含有する請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記ポリマー基材は、表面がコロナ処理、火炎処理、及びグロー放電処理からなる群より選択される方法で処理されている請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記複合ポリマー層は、更に、複合ポリマーを架橋する架橋剤由来の構造部分を含む請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記架橋剤が、カルボジイミド化合物又はオキサゾリン化合物である請求項11に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記複合ポリマー層中における、前記複合ポリマーに対する前記架橋剤由来の構造部分の質量比率が1〜30質量%である請求項11又は請求項12に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記非ポリシロキサン系構造単位が、アクリル系構造単位である請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 金属及び金属化合物からなる群より選ばれる成分を含有する金属含有層をポリマー基材上に形成する工程と、
分子中に前記一般式(1)で表される質量割合が15〜85質量%のシロキサン構造単位と質量割合が85〜15質量%の非シロキサン系構造単位とを有する複合ポリマーを含有する複合ポリマー層をポリマー基材上に塗布により形成する工程と、
を有する、請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシートの製造方法。 - ポリマー基材を構成するポリマーを含む未延伸の樹脂シートを製膜する製膜工程と、
前記樹脂シートを第1の方向に延伸する第1の延伸工程と、
前記第1の方向に延伸された樹脂シートの少なくとも一方面に、塗布により下塗り層を形成する下塗り層形成工程と、
前記下塗り層が形成された樹脂シートを、前記第1の方向と直交する第2の方向に延伸する第2の延伸工程と、
を有する請求項15に記載の製造方法。 - 請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート、又は請求項15又は請求項16に記載の太陽電池用バックシートの製造方法により製造された太陽電池用バックシートを備えた太陽電池モジュール。
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