JP2013048326A - 家電機器制御システムおよび家電機器制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用電力量の合計を制限する際も、環境条件に応じ電力需要家が所望する家電機器の使用状態の維持が可能な家電機器制御システムを提供する。
【解決手段】電力量計測部/制御部4a〜4hと環境情報計測部5a〜5cとにより各家電機器の使用電力量と環境条件とを定期的に計測して機器制御サーバ20に送信し、使用状況テーブル24aに順次蓄積する。機器制御サーバ20は、蓄積したデータに基づいて各環境条件における各家電機器の使用確率を使用確率推定部21で推定した結果に基づき、使用優先度決定部22で各家電機器の使用優先度を決定し、使用優先度登録テーブル24bに登録する。家電機器の使用電力量の合計が所定の電力量閾値を超えた際、機器制御部23により、登録された使用優先度の低い家電機器を1ないし複数停止すべき停止候補機器として抽出して制御指示として屋内制御サブシステム10に送信し、該当する家電機器の動作を停止させる。
【選択図】図1
【解決手段】電力量計測部/制御部4a〜4hと環境情報計測部5a〜5cとにより各家電機器の使用電力量と環境条件とを定期的に計測して機器制御サーバ20に送信し、使用状況テーブル24aに順次蓄積する。機器制御サーバ20は、蓄積したデータに基づいて各環境条件における各家電機器の使用確率を使用確率推定部21で推定した結果に基づき、使用優先度決定部22で各家電機器の使用優先度を決定し、使用優先度登録テーブル24bに登録する。家電機器の使用電力量の合計が所定の電力量閾値を超えた際、機器制御部23により、登録された使用優先度の低い家電機器を1ないし複数停止すべき停止候補機器として抽出して制御指示として屋内制御サブシステム10に送信し、該当する家電機器の動作を停止させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、家電機器制御システムおよび家電機器制御方法に関し、特に、電力需要家の一般家庭や民生ビル等の家電使用パターンに応じた家電機器の使用に関する優先度の決定および決定した使用優先度に基づく各家電機器の動作を制御する手段を提供することによりエネルギー効率改善および省エネルギー化を可能にする家電機器制御システムおよび家電機器制御方法に関する。
電力需要家の一般家庭や民生ビル等を対象とした省エネルギー手段として、非特許文献1の東京電力:“今回開発した「パワナビユニット」の主な特徴”(http://www.tepco.co.jp/)にも記載されているように、設置されている各種の家電機器のうち、使用の優先度が低い家電機器をあらかじめ設定登録しておき、契約電力量を超えそうになった時点等において、使用電力量を低減させるために、一部の家電機器を停止させる必要が生じた場合に、優先度の低い家電機器を自動的に停止させるシステムが従来から知られている。
東京電力:"今回開発した「パワナビユニット」の主な特徴"、http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu04_j/images/040712a.pdf(2011.07.21)
しかしながら、電力需要家にとって使用を優先すべき家電機器は、時間帯・季節・曜日・屋内外温度・屋内外湿度・天候・照度等の各種の環境条件によって変化するものであり、各電力需要家あるいは省エネルギー手段の開発設計者が、各家電機器の使用優先度をあらかじめ固定して設定登録することを必要とする従来のような家電機器の優先度の決定方法では、家電機器の使用優先度が、電力需要家における現在の環境状況を十分反映させたものになっておらず、電力需要家にとって使用優先度が必ずしも低くない家電機器を停止させてしまう可能性も生じてしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、使用電力量の合計を制限したい場合が発生した際においても、環境条件に応じて電力需要家が所望する家電機器の使用状態に設定することが可能な家電機器制御システムおよび家電機器制御方法を提供することを、その目的としている。
本発明は、前述の課題を解決するためになされたものであり、あらかじめ定めた時刻ごとの家電機器の使用電力量と、当該時刻における時間帯・季節・曜日・屋内外温度・湿度・天候・照度等の種々の環境条件とに関する情報を計測し、計測したこれらのデータに基づいて、機械学習を行うことにより、種々の環境条件における家電機器の使用確率を推定し、各環境条件と家電機器の使用確率の推定値との関連付けを行うことを可能にしている。さらに、かくのごとき各環境条件に関連付けられた家電機器の使用確率の推定値に基づき、或る環境条件において使用確率が高い家電機器ほど使用優先度がより高い家電機器として、家電機器ごとに使用確率に対応した優先順位付けを行い、一部の家電機器の動作を停止させる必要が生じた場合に、優先順位の低い家電機器を自動的に停止させることを可能にすることを主要な特徴としている。
具体的には、本発明は、以下のごとき各技術手段から構成されている。
第1の技術手段は、電力需要家の宅内に設置した屋内制御サブシステムと、通信ネットワークを介して前記屋内制御サブシステムに接続した機器制御サーバと、によって当該電力需要家の宅内に設置された1ないし複数の家電機器の動作を制御する家電機器制御システムにおいて、前記屋内制御サブシステムは、前記機器制御サーバとの間で前記通信ネットワークを介して各種情報を送受信する家庭内通信部と、各前記家電機器ごとに配置し、対応する前記家電機器の使用電力量をあらかじめ定めた周期ごとに計測して前記家庭内通信部に送出するとともに、前記家庭内通信部を介して前記機器制御サーバからの制御指示を受信した際に対応する前記家電機器への電力供給を制御する電力計測部/制御部と、前記電力計測部/制御部の計測動作と同期して屋内外の環境条件を計測して前記家庭内通信部に送出する環境情報計測部と、を少なくとも備え、前記機器制御サーバは、前記屋内制御サブシステムからあらかじめ定めた周期ごとに送信されてくる各前記家電機器の使用電力量と前記環境条件とに関する情報を順次蓄積する使用状況テーブルと各前記家電機器の使用優先度を設定登録する使用優先度登録テーブルとを少なくとも含むデータベースと、前記使用状況テーブルに蓄積された各前記家電機器の使用電力量と前記環境条件とに関する情報に基づいて、多変量解析を行うことによって、前記環境条件それぞれにおける前記家電機器それぞれの使用確率を推定する使用確率推定部と、該使用確率推定部において推定した前記家電機器それぞれの使用確率に基づいて、前記家電機器それぞれの使用優先度を決定して、前記使用優先度登録テーブルに設定登録する使用優先度決定部と、前記屋内制御サブシステムにおける前記家電機器の使用電力量の合計があらかじめ定めた電力量閾値を超えたことを検知した際に、前記使用優先度登録テーブルに設定登録された前記家電機器それぞれの使用優先度を参照して、該使用優先度の低い前記家電機器を、前記使用電力量の合計が前記電力量閾値を超えない範囲に収まるように、1ないし複数、動作を停止すべき停止候補機器として抽出して、抽出した前記停止候補機器の停止を指示する制御指示を前記屋内制御サブシステムに対して送信する機器制御部とを少なくとも備えていることを特徴とする。
第2の技術手段は、前記第1の技術手段に記載の家電機器制御システムにおいて、前記環境情報計測部により計測する前記環境条件に関する情報が、計測した時刻における時間帯、季節、曜日に関するカレンダ情報とともに、屋内外の温度・湿度、天候、照度のいずれか1ないし複数を少なくとも含む情報からなっていることを特徴とする。
第3の技術手段は、前記第1または第2の技術手段に記載の家電機器制御システムにおいて、前記屋内制御サブシステムは、各前記家電機器の使用状況に関する情報や前記機器制御サーバからの前記制御指示に関する情報を画面表示して電力需要家に対して通知する表示部と、当該電力需要家からの各前記家電機器に対する電力供給に関する操作入力を受け付ける操作部とをさらに備えていることを特徴とする。
第4の技術手段は、前記第1ないし第3の技術手段のいずれかに記載の家電機器制御システムにおいて、前記機器制御サーバからの前記制御指示を前記屋内制御サブシステムに対して送信した後、あらかじめ定めた一定時間が経過するまでの間に、前記制御指示により指定した前記停止候補機器に該当する前記家電機器が動作を停止しなかった場合、または、当該家電機器の動作が再開された場合、前記機器制御サーバは、前記使用優先度登録テーブルの登録内容を更新して、前記制御指示により指定した前記停止候補機器に該当する前記家電機器を停止候補機器から除外するかまたは使用優先度を変更することを特徴とする。
第5の技術手段は、電力需要家の宅内に設置された1ないし複数の家電機器の動作を制御する家電機器制御方法であって、各前記家電機器の使用電力量と屋内外の環境条件とをあらかじめ定めた周期ごとに計測して順次蓄積していき、あらかじめ定めたデータ量閾値に達するまで蓄積した際に、蓄積した使用電力量と環境条件との情報に基づいて、多変量解析を行うことによって、前記環境条件それぞれにおける前記家電機器それぞれの使用確率を推定するとともに、推定した前記家電機器それぞれの使用確率に基づいて、前記家電機器それぞれの使用優先度を決定して、使用優先度登録テーブルに設定登録し、しかる後において、1ないし複数の前記家電機器の使用電力量の合計があらかじめ定めた電力量閾値を超えたことを検知した際に、前記使用優先度登録テーブルに設定登録された前記家電機器それぞれの使用優先度を参照して、該使用優先度の低い前記家電機器を、前記使用電力量の合計が前記電力量閾値を超えない範囲に収まるように、1ないし複数、動作を停止すべき停止候補機器として抽出して、抽出した前記停止候補機器に該当する前記家電機器の動作を停止させる制御指示を出力することにより、該当する前記家電機器の動作を停止させることを特徴とする。
第6の技術手段は、前記第5の技術手段に記載の家電機器制御方法において、計測する前記環境条件に関する情報が、計測した時刻における時間帯、季節、曜日に関するカレンダ情報とともに、屋内外の温度・湿度、天候、照度のいずれか1ないし複数を少なくとも含む情報からなっていることを特徴とする。
第7の技術手段は、前記第5または第6の技術手段に記載の家電機器制御方法において、前記制御指示の出力後あらかじめ定めた一定時間が経過するまでの間に、前記制御指示により指定した前記停止候補機器に該当する前記家電機器が動作を停止しなかった場合、または、当該家電機器の動作が再開された場合、前記使用優先度登録テーブルの登録内容を更新して、前記制御指示により指定した前記停止候補機器に該当する前記家電機器を停止候補機器から除外するかまたは使用優先度を変更することを特徴とする。
第8の技術手段は、前記第5ないし第7の技術手段のいずれかに記載の家電機器制御方法において、前記家電機器それぞれの使用確率を推定するために実施する前記多変量解析として、ニューラルネットワーク、階層ベイズ推定、多重応答分析、重回帰分析のいずれかの手法を用いることを特徴とする。
本発明の家電機器制御システムおよび家電機器制御方法によれば、以下のごとき効果を奏することができる。
各家電機器の使用確率を推定するための機械学習における入力データとして各家電機器の使用電力量の計測結果と該計測時点の各種環境条件に関する情報とを用いることにより、時間帯・季節・曜日・屋内外温度・屋内外湿度・天候・照度等の各種の環境条件を反映させた家電機器の使用に関する優先順位付けが可能となり、使用電力量を低減させるために、一部の家電機器の動作を停止させる必要が生じた場合に、そのときの環境条件において家電機器の使用に関する優先度が低い家電機器を抽出して、抽出した当該家電機器の動作を自動的に停止させることが可能となり、かつ、一部の家電機器の動作を停止させた場合であっても、環境条件に応じて、電力需要家にとって最も所望する家電機器の使用状況に設定することができる。
以下に、本発明に係る家電機器制御システムおよび家電機器制御方法の好適な実施形態について、その一例を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明するような本発明に係る家電機器制御方法をコンピュータにより実行可能な家電機器制御プログラムとして実施するようにしても良いし、さらに、かかる家電機器制御プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、電力需要家の一般家庭や民生ビル等において、任意の時刻における環境条件に応じた家電機器の使用優先順位を決定し、決定した使用優先順位に基づいて、各家電機器の動作状態を制御する仕組みに関するものである。
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、電力需要家の一般家庭や民生ビル等において、任意の時刻における環境条件に応じた家電機器の使用優先順位を決定し、決定した使用優先順位に基づいて、各家電機器の動作状態を制御する仕組みに関するものである。
すなわち、本発明の第1の主要な特徴は、あらかじめ定めた時刻ごとの家電機器の使用電力量と、当該時刻における時間帯・季節・曜日・屋内外温度・屋内外湿度・天候・照度等の種々の環境条件とに関する情報を計測し、計測したこれらの情報に基づいて、機械学習を行うことにより、種々の環境条件における家電機器の使用確率を推定し、各環境条件と家電機器の使用確率の推定値との関連付けを行うことを可能にしていることにある。
さらに、本発明の第2の主要な特徴は、かくのごとき各環境条件に関連付けられた家電機器の使用確率の推定値に基づき、或る環境条件において使用確率が高い家電機器ほど使用優先度がより高い家電機器として、家電機器ごとに使用確率に対応した優先順位付けを行い、一部の家電機器を停止させる必要が生じた場合に、優先順位が低い家電機器を選択して自動的に停止させることを可能にしていることにある。
より具体的には、本発明は、次のような構成要件によって構成することを主要な特徴としている。
(1)まず、あらかじめ定めた周期ごとに計測した各時刻における各家電機器の使用電力量と当該時刻における時間帯・季節・曜日・屋内外温度・屋内外湿度・天候・照度等の環境条件とを変数として、多変量解析を行い、環境条件をパラメータとして各家電機器の使用パターンをモデル化した家電機器使用パターンモデルを生成する。
(2)しかる後、家電機器の優先順位を決定したい時刻および環境条件を、生成した前記家電機器使用パターンモデルに当て嵌めることにより、当該環境条件における各家電機器の使用確率を推定する。
(3)そして、或る環境条件において使用確立が高い家電機器ほど使用優先度がより高い家電機器と看做し、逆に、当該環境条件において使用確率が低い家電機器ほど使用優先度がより低い家電機器と看做す。
(4)しかる後において、省エネルギー等の観点から一部の家電機器の動作を停止することが必要になった場合には、使用優先度が低い家電機器を選択して動作を停止させる。
而して、時刻や時間帯・季節・曜日のカレンダ情報の他に、さらに屋内外温度・屋内外湿度・天候・照度等も含む各種の環境条件を考慮したより確度の高い家電機器の使用優先順位の推定を行うことを可能にし、電力需要家にとって最も望ましい家電機器の使用状況に設定することができるという効果を奏することが可能になる。
さらに説明すると、次の通りである。電力需要家の一般家庭や民生ビル等を対象とした従来の省エネルギー手段としては、前述したように、使用優先度が低い家電機器をあらかじめ設定しておき、契約電力到達時等において、使用電力量を低減させるために、一部の家電機器を停止させる必要が生じた場合には、あらかじめ設定されている家電機器の使用優先度に基づいて、使用優先度が低い旨があらかじめ設定されている家電機器を自動的に停止させるという技術が用いられていた。
しかし、電力需要家にとって、使用を優先すべき家電機器や使用を停止すべき家電機器は、時間帯・季節・曜日・屋内外温度・屋内外湿度・天候・照度等の環境条件によって変化するものであるにも関わらず、環境条件の如何によらず、各家電機器の使用優先度の設定をあらかじめ行うという従来の仕組みでは、当該電力需要家にとって必ずしも優先度が低くない家電機器を停止させてしまう可能性があり、家電機器の使用優先度が、電力需要家の所望する家電機器の使用状況を十分に反映していなかった。
これに対して、本発明においては、まず、時刻ごとの家電機器の使用電力量と、当該時刻における時間帯・季節・曜日・屋内外温度・屋内外湿度・天候・照度等の環境条件とを計測し、計測したこれらのデータに基づいて、機械学習を行うことにより、各家電機器の使用パターンをモデル化した家電機器使用パターンモデルとして、種々の環境条件における家電機器の使用確率を推定して関連付けを行う。
しかる後、各環境状況に関連付けられた家電機器の使用確率の推定値に基づき、或る環境条件において使用確率が高いと推定された家電機器を使用優先度が高い家電機器とし、使用確率が低いと推定された家電機器を使用優先度が低い家電機器として、各環境条件における家電機器ごとの使用確率に対応した優先順位付けを行い、家電機器の使用優先度登録テーブルを作成する。
そして、或る環境条件下における家電機器の実際の使用時において、一部の家電機器を停止させる必要が生じた場合には、当該環境条件をパラメータとして、作成しておいた家電機器の使用優先度登録テーブルを参照することによって、優先順位の低い家電機器を抽出して、当該家電機器を自動的に停止させる。
かくのごとき機械学習における入力データとして、各種環境条件ごとの家電機器の使用電力量を用いることにより、環境条件を反映させた家電機器に関する使用の優先順位付けが可能となる。而して、要求された或るレベルまで使用電力量を低減させる等の目的を満たすために、一部の家電機器を停止させる必要が生じたときには、当該時点の環境条件において家電機器の使用優先度が低い家電機器をより正確に選択して、該当する家電機器の動作を停止させることが可能になり、一部の家電機器の動作を停止させる場合が発生しても、その時点の環境条件に応じて電力需要家が最も所望する家電機器の使用状態を実現することが可能となる。
(実施形態の構成例)
次に、本発明に係る家電機器制御システムのシステム構成の実施形態について、図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る家電機器制御システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図であり、機器制御サーバによって、通信ネットワークを介して電力需要家の一般家庭に設置されている各種家電機器の動作を制御する場合を例にとって示している。
次に、本発明に係る家電機器制御システムのシステム構成の実施形態について、図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る家電機器制御システムのシステム構成の一例を示すシステム構成図であり、機器制御サーバによって、通信ネットワークを介して電力需要家の一般家庭に設置されている各種家電機器の動作を制御する場合を例にとって示している。
図1に示す家電機器制御システムは、電力需要家の戸建て家屋内に設置された屋内制御サブシステム10と各電力需要家の家電機器の運転状態を制御するための機能を有する機器制御サーバ20との間を、インターネット等の通信ネットワーク30を介して接続された構成からなっていて、電力需要家の戸建て家屋内の家電機器として、照明器具等の照明用の家電機器1a、エアコン等の空調用の家電機器1b、テレビ等の放送信号受信用の家電機器1c、ドアホン等の来客検知用の家電機器1d、電子レンジ等の調理用の家電機器1e、洗濯機等の洗面浴室用の家電機器1f、パソコン等の情報処理用の家電機器1g、電気便座等のトイレ用の家電機器1h等の多種多様な機器を対象として、その運転状態を制御することを目的とするシステムである。
図1に示すように、屋内制御サブシステム10は、機器制御サーバ20との間で、通信ネットワーク30を介して各種の情報を送受信する家庭内通信部8と、各家電機器1a〜1hごとに配置し、各家電機器1a〜1hそれぞれの使用電力量を計測して家庭内通信部8に送出するとともに、家庭内通信部8を介して機器制御サーバ20からの制御指示を受信した際に、家電機器1a〜1hそれぞれへの電力供給を制御するための電力計測部/制御部4a〜4hと、電力計測部/制御部4a〜4hの計測動作と同期して屋内外の環境条件を計測して、当該屋内制御サブシステム10が置かれた環境条件に関する情報として家庭内通信部8に送出する環境情報計測部5a〜5cとを少なくとも備えている。
ここで、各家電機器1a〜1hに対して供給する電力は、屋上に設置したソーラーパネル9から分電盤3、屋内配線網2を経由して、壁等に埋め込まれたコンセントを介して供給される場合を例示している。ただし、図1においては、各家電機器1a〜1hへの電力供給用の電源として、ソーラーパネル9の例を示しているが、本発明は、かかる電源のみに限るものではなく、商用電源を含む如何なる種類の電源を用いても構わない。
各家電機器1a〜1hに対して電力を分配する屋内配線網2に接続された各コンセントには、各家電機器1a〜1hそれぞれに対応して、各家電機器1a〜1hそれぞれが使用する使用電力量をあらかじめ定めた周期ごとに定期的に計測して、機器制御サーバ20に対して送信するとともに、機器制御サーバ20からの制御指示に基づいて、電力供給をオン/オフさせて、家電機器1a〜1hそれぞれの動作を制御する電力計測部/制御部4a〜4hが配備されている。
さらに、現在時刻における時間帯・季節・曜日等のカレンダ情報とともに、電力需要家の家屋内外の温度や湿度や天候や照度等のいずれか1ないし複数を少なくとも含む環境条件に関する情報を計測するための環境情報計測部5a〜5cが家屋内外に適宜設置されており、電力計測部/制御部4a〜4hの使用電力量の計測と同期して、環境条件に関する情報を取得して、機器制御サーバ20に対して送信する。図1の例では、天候や照度の計測用等の目的で屋根の上に配置した環境情報計測部5a、家屋外の温度や湿度や照度等を計測するために家の外壁に配置した環境情報計測部5b、家屋内の温度や湿度や照度等を計測するために家屋内に配置した環境情報計測部5cの3台が設置されている場合を示している。
さらに、例えば分電盤3等が設置されている場所には、各家電機器1a〜1hの動作状態(使用状態)や各家電機器1a〜1hに対する機器制御サーバ20からの制御指示等を画面表示して、電力需要家に通知する表示部6と、電力需要家からの各家電機器1a〜1hに対する電力供給に関する操作入力を受け付けて、各家電機器1a〜1hの動作状態を制御するための操作部7とを備えている。なお、表示部6は、家電機器1a〜1hに対する機器制御サーバ20からの制御指示等を画面表示する際に、同時に、その旨を通知音によって電力需要家に対して通報する機能も併せ持っている。
また、図1に示す家電機器制御システムは、前述したように、当該電力需要家の家電機器1a〜1hの動作状態を管理・制御するための機器制御サーバ20を、通信ネットワーク30を介して屋内制御サブシステム10と接続した構成としている。該機器制御サーバ20は、各種のデータを蓄積するデータベース24を備えており、家電機器1a〜1hの使用電力量や環境条件に関する情報をデータベース24に蓄積したり、該データベース24に蓄積しているデータを参照しながら、家電機器1a〜1hに対する制御指示に関する情報を生成したり、各種の情報処理を行う。また、該機器制御サーバ20は、インターネット等の通信ネットワーク30を介して、当該電力需要家の宅内に設置されている屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8との間で、各種の情報を送受信する。
つまり、機器制御サーバ20は、屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8からあらかじめ定めた周期ごとに送信されてくる各家電機器1a〜1hの使用電力量と環境条件とに関する情報を順次蓄積する使用状況テーブル24aと各家電機器1a〜1hの使用優先度に関する情報を設定登録する使用優先度登録テーブル24bとを少なくとも含むデータベース24を備えるとともに、使用確率推定部21と使用優先度決定部22と機器制御部23とを少なくとも備えて構成されている。
使用確率推定部21は、使用状況テーブル24aに蓄積された各家電機器1a〜1hの過去の使用電力量と環境条件とに関する情報に基づいて多変量解析を行うことによって、環境条件それぞれにおける各家電機器1a〜1hそれぞれの使用確率を推定する部位である。
使用優先度決定部22は、使用確率推定部21において推定した家電機器1a〜1hそれぞれの使用確率に基づいて、家電機器1a〜1hそれぞれの使用優先度を決定して使用優先度登録テーブル24bに設定登録する部位である。
機器制御部23は、屋内制御サブシステム10における家電機器1a〜1hの使用電力量の合計があらかじめ定めた電力量閾値を超えたことを検知した際に、使用優先度登録テーブル24bに設定登録された家電機器1a〜1hそれぞれの使用優先度を参照して、家電機器1a〜1hのうち、使用優先度が低い家電機器を、電源供給を停止して、動作を停止すべき停止候補機器として抽出して、抽出した該停止候補機器の停止を指示する制御指示を屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8に対して送信する部位である。
なお、屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8は、FAN(Field Area Network)を構成する外部の通信ネットワーク30と、HAN(Home Area Network)を構成するZigbee、ECHONET(Energy Conservation & Homecare Network)、IEEE802.11b/g/n等の無線LAN、PLC(Power Line Communication)等のいずれかからなる需要家宅内の屋内ネットワークと、の間のゲートウェイ機能を備え、電力計測部/制御部4a〜4hにて計測された使用電力量や環境情報計測部5a〜5cにて計測された環境条件に関する情報を機器制御サーバ20に対して送信したり、逆に、機器制御サーバ20から電力計測部/制御部4a〜4h等に対して送信されてくる制御指示等の情報を受信した際に、屋内ネットワークを介して電力計測部/制御部4a〜4hや表示部6に対して転送したりする中継機能を司っている。
機器制御サーバ20においては、屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8からあらかじめ定めた周期ごとに定期的に送信されてくる各家電機器1a〜1hの使用電力量や環境条件に関する情報をデータベース24の使用状況テーブル24aに順次蓄積する一方、適当な時点ごとに、例えば、該データベース24の使用状況テーブル24aに蓄積されたデータ量があらかじめ設定したデータ量閾値以上に達したか否かを確認し、該データ量閾値以上に達していた場合、蓄積された使用電力量と環境条件とに関する情報に対して多変量変換等の演算を施して、使用電力量と環境条件との関連付けに関する機械学習を行い、さらに、家電機器1a〜1hのうち、或る環境条件において使用電力量が多い家電機器ほど、使用優先度が高い家電機器として分類し、逆に、使用電力量が少ない家電機器ほど、使用優先度が低い家電機器として分類する。
しかる後、或る時点で、屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8から送信されてきた当該電力需要家の各家電機器1a〜1hの使用電力量の合計が、例えば省エネルギーや契約電力量等の観点からあらかじめ設定している電力量閾値を超えたことを検知した際に、機器制御サーバ20は、今後の使用が予想される使用電力量の合計が、前記電力量閾値以下の範囲内に収まるように、それまでに機械学習した結果に基づいて、家電機器1a〜1hのうち、当該時点における環境条件において使用優先度が低いと想定される1ないし複数の家電機器の動作の停止を指示する制御指示を生成して、該当する屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8に対して、通信ネットワーク30を介して送信する。該制御指示には、動作の停止指示を示す情報の他に、動作を停止すべき家電機器を特定するための識別子が付与されている。
機器制御サーバ20からの制御指示を受け取った屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8は、受け取った該制御指示を、家電機器1a〜1hそれぞれのコンセントに接続されている電力計測部/制御部4a〜4hに対して、HAN用の屋内無線電波として、一斉送信する。
家庭内通信部8を経由して機器制御サーバ20からの該制御指示に関するHAN用の屋内無線電波を受信した電力計測部/制御部4a〜4hは、該制御指示に含まれている家電機器を特定する識別子に基づいて、自電力計測部/制御部が該当しているか否かを判別して、自電力計測部/制御部が該当していた場合には、該制御指示に含まれている動作の停止指示に基づいて、対応する家電機器に対する電力供給を停止する。而して、環境条件に応じて使用優先度が低いと分類された家電機器の動作が停止することによって、あらかじめ設定している電力量閾値以内に収まる範囲内で家電機器が使用されるようになる。
また、家庭内通信部8からのHAN用の屋内無線電波は、表示部6においても常時受信されており、表示部6は、屋内無線電波に各電力計測部/制御部4a〜4hの制御対象の各家電機器1a〜1hの動作状態(電力使用量の計測結果等)や環境条件の計測結果等が含まれていた場合は、各家電機器1a〜1hの動作状態や環境条件を画面表示したり、あるいは、機器制御サーバ20からの制御指示が含まれていた場合には、該制御指示を適宜編集して画面表示したりするとともに、画面表示内容を示す音声を出力したりすることによって、当該電力需要家に対して通報している。
なお、図1に示すように、機器制御サーバ20と電力計測部/制御部4a〜4hとの間の通信は、アプリケーションレイヤにおいては、サーバやインタフェースや各種モジュール等からなるハードウェアと、アプリケーションやミドルウェアやOS(Operating System)等からなるソフトウェアによって構成され、屋外の通信ネットワーク30における通信ネットワークレイヤにおいては、前述のように、中間PF/IFや通信モジュールからなるインターネット等のFAN(Field Area Network)によって構成され、屋内制御サブシステム10内における屋内の需要家内ネットワークレイヤにおいては、前述のように、各種のセンシング装置、計測/制御チップ、通信モジュール、ゲートウェイ等を備えたZigbee、ECHONET、IEEE802.11b/g/n、PLC等からなるHAN(Home Area Network)によって構成される。
また、図1に示す本実施形態においては、前述のように、機器制御サーバ20によって、通信ネットワーク30を介して電力需要家の屋内制御サブシステム10内の各家電機器1a〜1hの動作を制御する場合について説明しているが、本発明はかかる場合のみに限るものではなく、場合によっては、屋内制御サブシステム10内に管理制御部をさらに備えて、機器制御サーバ20における各機能を屋内制御サブシステム10内の該管理制御部に配備するような構成とし、屋内制御サブシステム10のみによって、家電機器1a〜1hの動作を制御するようにしても良い。
(実施形態の動作例)
次に、図1に示した家電機器制御システムの動作について、その一例を、図2のフローチャートを用いて詳細に説明する。図2は、図1に示した家電機器制御システムの動作の一例を説明するためのフローチャートであり、本発明に係る家電機器制御方法の一例を示している。なお、図2(A)は、電力需要家の宅内に設置されている屋内制御サブシステム10側の動作を示し、図2(B)は、機器制御サーバ20側の動作を示している。
次に、図1に示した家電機器制御システムの動作について、その一例を、図2のフローチャートを用いて詳細に説明する。図2は、図1に示した家電機器制御システムの動作の一例を説明するためのフローチャートであり、本発明に係る家電機器制御方法の一例を示している。なお、図2(A)は、電力需要家の宅内に設置されている屋内制御サブシステム10側の動作を示し、図2(B)は、機器制御サーバ20側の動作を示している。
まず、図2(A)のフローチャートに示すように、屋内制御サブシステム10においては、電力需要家の各家電機器1a〜1hそれぞれが使用する使用電力量を、電力計測部/制御部4a〜4hそれぞれによって、あらかじめ定めた周期ごとに定期的に計測して、現在使用中の家電機器に関する使用電力量に関する情報を取得している(ステップS101)。さらに、電力計測部/制御部4a〜4hの使用電力量の計測タイミングと同期して、環境情報計測部5a〜5cそれぞれによって、当該電力需要家の家屋内外の温度や湿度や天候や照度等の環境条件に関する情報を計測し、現在の環境情報として取得している(ステップS102)。
取得された使用電力量に関する情報および現在の環境条件に関する情報は、計測日時の情報とともに、当該屋内制御サブシステム10を識別する電力需要家ID(Identifier)を付して、計測データ情報として、需要家内ネットワークを構成する無線信号により、家庭内通信部8に送出される。該計測データ情報を電力計測部/制御部4a〜4hおよび環境情報計測部5a〜5cそれぞれから受け取った家庭内通信部8は、受け取った現在の使用電力量と現在の環境条件とに関する情報を、電力需要家IDおよび計測日時の情報とともに、計測データ通知情報として、インターネット等からなる通信ネットワーク30を介して、当該屋内制御サブシステム10内の各家電機器1a〜1hの動作を制御する機能を有する機器制御サーバ20に対して送信する。
屋内制御サブシステム10は、かくのごとき計測データ通知情報を機器制御サーバ20に対して送信する動作を、適宜定めたタイミングで随時実行している。
一方、屋内制御サブシステム10と連携して、当該屋内制御サブシステム10の電力需要家の各家電機器1a〜1hの動作を制御する機能を有する機器制御サーバ20は、図2(B)のフローチャートに示すように、まず、屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8からあらかじめ定めた周期ごとに定期的に計測データ通知情報として送信されてくる各家電機器1a〜1hの使用電力量や環境条件に関する情報を、データベース24内の使用電力量と環境条件との関連に関する履歴情報を各屋内制御サブシステム10に対応付けて蓄積する使用状況テーブル24a内に順次蓄積していく(ステップS201)。また、該計測データ通知情報を受信する都度、あるいは、場合によっては、さらに、適当な時点に達する都度、該データベース24の使用状況テーブル24aに蓄積された或る屋内制御サブシステム10に関するデータ量(使用電力量や環境条件に関する情報)があらかじめ設定したデータ量閾値以上に達したか否かを確認する(ステップS202)。
データベース24の使用状況テーブル24aに蓄積された或る屋内制御サブシステム10に関するデータ量が前記データ量閾値以上に達していなかった場合には(ステップS202のNo)、当該屋内制御サブシステム10の電力需要家の各家電機器1a〜1hの使用優先度を分析するために必要とするデータ量がまだ不足している状態にあるので、データ量が前記データ量閾値以上に達するまで、当該屋内制御サブシステム10に関しては次の計測データ通知情報が送信されてくることを待ち合わせる。
これに対して、データベース24の使用状況テーブル24aに蓄積された或る屋内制御サブシステム10に関するデータ量が前記データ量閾値以上に達した場合(ステップS202のYes)、機器制御サーバ20の使用確率推定部21が起動され、該使用確率推定部21において、当該屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8から今回送信されてきた計測データ通知情報とデータベース24の使用状況テーブル24aに蓄積されていた過去の履歴情報(各家電機器1a〜1hの使用電力量と環境条件とに関する情報)とに関して、多変量変換等の演算を施して、使用電力量と環境条件との関連付けに関する機械学習を実施し、学習アルゴリズムに基づいた各環境条件下における各家電機器1a〜1hの使用確率を推定する(ステップS203)。
しかる後、使用優先度決定部22が起動されて、該使用優先度決定部22において、各環境条件下における各家電機器1a〜1hの使用確率の推定結果に基づいて、各家電機器1a〜1hの使用優先度を各環境条件に対応して決定する(ステップS204)。つまり、或る環境条件において使用電力量が多い家電機器すなわち使用確率が高い家電機器ほど、使用優先度が高い家電機器として分類し、逆に、使用電力量が少ない家電機器すなわち使用確率が低い家電機器ほど、使用優先度が低い家電機器として分類する。
次いで、各環境条件に対応して決定した各家電機器1a〜1hの使用優先度をデータベース24の使用優先度登録テーブル24bに設定登録する(ステップS205)。
さらに、次の計測データ通知情報の受信に備えるために、各家電機器1a〜1hの使用優先度の決定のために用いた、データベース24の使用状況テーブル24aに蓄積されていた各家電機器1a〜1hの使用電力量、環境条件に関する履歴情報のうち、過去の最も古い情報から順番に、あらかじめ定めたデータ量だけ(または、最も古い情報を1つだけ)削除する。
以上により、最新の各家電機器1a〜1hの使用優先度を各環境条件に応じてデータベース24の使用優先度登録テーブル24bに設定登録すると、次に、機器制御部23が起動されて、機器制御部23において、当該電力需要家の家庭内通信部8から送信されてきた当該電力需要家の屋内制御サブシステム10内の各家電機器1a〜1hの使用電力量の合計が、例えば省エネルギーや契約電力量等の観点からあらかじめ設定している電力量閾値を超えたか否かを確認する(ステップS206)。
当該電力需要家の家庭内通信部8から送信されてきた当該電力需要家の屋内制御サブシステム10内の各家電機器1a〜1hの使用電力量の合計が、前記電力量閾値を超えていなかった場合には(ステップS206のno)、現時点では、当該電力需要家の屋内制御サブシステム10内の各家電機器1a〜1hのON/OFF制御を行う必要はないものと判定して、機器制御サーバ20の処理を終了する。
一方、当該電力需要家の屋内制御サブシステム10内の各家電機器1a〜1hの使用電力量の合計が、前記電力量閾値を超えたことを検知した場合は(ステップS206のyes)、機器制御部23は、今後の使用が予想される使用電力量の合計が、前記電力量閾値を超えない範囲内に収まるように、データベース24の使用優先度登録テーブル24bを参照して、それまでに機械学習した結果に基づいて、当該電力需要家の屋内制御サブシステム10内の家電機器1a〜1hのうち、現時点における環境条件において使用優先度が低いと想定された1ないし複数の家電機器を必要とする個数だけ、動作を停止すべき停止候補機器として抽出する(ステップS207)。
ここで、抽出しようとした停止候補機器が存在していなかった場合、あるいは、存在していたとしても抽出したすべての停止候補機器に対する処理が実施済みになっていた場合には(ステップS208のno)、機器制御サーバ20側において実施すべき処理はすべて終了したものとして、ステップS213に移行する。
一方、抽出した停止候補機器がまだ存在していた場合は(ステップS208のyes)、機器制御部23は、当該停止候補機器の動作を停止することを指示する制御指示を生成して、当該電力需要家の屋内制御サブシステム10内の家庭内通信部8に対して、通信ネットワーク30を介して送信する。該制御指示には、停止候補機器として指定した家電機器の動作の停止指示を示す情報の他に、動作を停止すべき家電機器を示す識別子が付与されているとともに、当該制御指示を電力需要家に対して通知するために表示部6に画面表示する指示も含まれている。
機器制御サーバ20側の機器制御部23から、かくのごとき制御指示が送信されてくると、図2(A)のフローチャートに示すように、屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8は、機器制御サーバ20からの指定された停止候補機器の停止を指示する制御指示を受信して(ステップS104)、受信した該制御指示(停止候補機器の停止指示)を表示部6に画面表示して、電力需要家に対して、家電機器1a〜1hのうち、停止候補機器として指定された家電機器の動作が停止する旨を通知する(ステップS105)。さらに、家庭内通信部8は、機器制御サーバ20から受け取った該制御指示を、家電機器1a〜1hそれぞれのコンセントに接続されている電力計測部/制御部4a〜4hに対して、HAN用の屋内無線電波として、一斉送信し、該当する家電機器への電源供給を停止して、動作を停止させることを指示する。
家庭内通信部8から一斉送信されてきた制御指示を受信した電力計測部/制御部4a〜4hは、当該制御指示に付与されている家電機器の識別子が、自分が制御対象とする家電機器に該当しているか否かを判別し、該当していない場合は、当該制御指示を無視し、一方、該当していた場合には、自分が制御対象とする家電機器に対する電源供給を停止して動作を停止させる(ステップS106)。
ここで、受信した制御指示が屋内制御サブシステム10の表示部6に画面表示された内容を視認した電力需要家が、当該制御指示に停止候補機器として指定されている家電機器の動作の停止を望まないと判断して、当該停止候補機器として指定されていた家電機器の動作を再開させる場合に備えて、屋内制御サブシステム10の操作部7において、当該制御指示を家庭内通信部8が受信した以降あらかじめ定めた所定時間が経過したか否かを確認している(ステップS107)。
該所定時間がまだ経過していなかった場合には(ステップS107のno)、当該電力需要家が、操作部7を操作して、当該停止候補機器として指定されていた家電機器の運転を再開したか、あるいは、当該停止候補機器として指定されていた家電機器が停止したままの状態になっているか否かを確認する(ステップS108)。当該停止候補機器として指定されていた家電機器が停止したままの状態になっていた場合には(ステップS108のyes)、ステップS107に復帰して、前記所定時間が経過したか否かの確認動作を繰り返す。
これに対して、前記所定時間が経過するまでの間、当該停止候補機器として指定されていた家電機器の停止状態が継続せずに、前記所定時間が経過するまでの間に、操作部7からの操作入力があり、電力需要家が当該停止候補機器の動作を再開させる操作があったことを検知すると(ステップS108のno)、当該停止候補機器は誤って停止してしまったものとして、つまり、電力需要家が停止することを望んでいない家電機器の停止指示を誤って行ったものとして、当該停止候補機器の再起動があった旨を、機器制御サーバ20に対して、家庭内通信部8から、通信ネットワーク30を介して通知する(ステップS109)。
一方、前記所定時間が経過しても、当該停止候補機器として指定されていた家電機器が停止した状態を継続していた場合には(ステップS107のyes)、当該停止候補機器として指定された家電機器は停止しても問題がない状況にあるものと判断しても良いので、機器制御サーバ20に対する更なる通知は行わない。ただし、かかる場合においても当該停止候補機器として指定された家電機器を停止して問題がなかった旨を機器制御サーバ20側に通知するようにしても構わない。
ここで、電力需要家の屋内制御サブシステム10内の家庭内通信部8に対して制御指示を送信した機器制御サーバ20においては、屋内制御サブシステム10から停止候補機器の再起動の旨の通知がある場合に備えて、図2(B)のフローチャートのステップS210において、前記制御指示の送信後あらかじめ定めた一定時間だけ待ち合わせて、当該制御指示の送信先の屋内制御サブシステム10内の家庭内通信部8からの情報の有無を監視する状態を継続している。すなわち、屋内制御サブシステム10内の家庭内通信部8からの情報の有無に基づいて、該一定時間が経過するまでの間、当該制御指示にて停止候補機器として指定した家電機器の動作が停止したままの状態になっているか否か、つまり、該一定時間が経過するまでの間に前記停止候補機器として指定した家電機器が再起動されたか、あるいは、前記停止候補機器として指定した家電機器が停止されなかったか否かを示す情報を取得する(ステップS210)。
しかる後、当該制御指示の送信先の屋内制御サブシステム10内の家庭内通信部8からの通知に基づいて、前記停止候補機器として指定した家電機器が前記一定時間内に再起動したか否かを確認して(ステップS211)、停止したままの状態にあり、再起動されていなかった場合には(ステップS211のno)、それまでに機械学習した結果に基づいて、当該電力需要家の環境条件に対応してデータベース24の使用優先度登録テーブル24bに登録されている当該停止候補機器に該当する家電機器の使用優先度に関しては、当該電力需要家にとっても望ましい状態で登録されているものと判断して、ステップS208に復帰して、次の停止候補機器の有無を検索する処理を繰り返す。
これに対して、前記停止候補機器として指定した家電機器が、前記一定時間が経過するまでの間に、再起動されていたか、あるいは、停止しなかった旨の通知があった場合には(ステップS211のyes)、データベース24の使用優先度登録テーブル24bに登録されている当該停止候補機器に該当する家電機器の使用優先度に関して、変更登録することが必要であるものと判断して、当該停止候補機器に該当する家電機器の使用優先度をより高い優先度に変更するか、または、当該停止候補機器に該当する家電機器を停止候補機器の対象から除外した状態になるように、データベース24の使用優先度登録テーブル24bを書き替える(ステップS212)。しかる後、ステップS208に復帰して、次の停止候補機器の有無を検索する処理を繰り返す。
以上のプロセスを、制御完了あるいは停止候補機器がなくなるまで繰り返して実施し、ステップS208において、停止候補機器が存在していないと判定された場合には(ステップS208のno)、最後に、一連のプロセスを屋内制御サブシステム10とのやり取りを示す制御データとしてデータベース24上に蓄積記録して(ステップS213)、機器制御サーバ20における全プロセスを終了する。
以上のような動作を行うことによって、機械学習によって、環境条件を反映させた各家電機器1a〜1hに関する使用の優先順位付けをあらかじめ行い、あらかじめ要求されているレベルまで使用電力量を低減させるために、一部の家電機器を停止させる必要が生じたときには、家電機器1a〜1hのうち、当該時点における環境条件において使用優先度が低い家電機器をより正確に選定して、該当する家電機器の動作を停止させ、要求された省電力化や契約電力量等の要件を満たしつつ、電力需要家が最も所望する家電機器の使用状態を実現することが可能になる。
なお、図2のフローチャートにおいては、ステップS209において、機器制御サーバ20から屋内制御サブシステム10側に停止候補機器を停止させる制御指示を送信した後、屋内制御サブシステム10において、あらかじめ定めた所定時間が経過するまでの間に、電力需要家が操作部7を操作することによって、当該停止候補機器の電源を再投入して再起動したか否かを監視し、機器制御サーバ20側では、ステップS210において、制御指示の送信後の一定時間が経過するまでの間に、屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8から当該停止候補機器に関する再起動を示す情報が通知されてくるか否かを監視する場合について説明したが、本発明は、かかる場合のみに限るものではない。
例えば、屋内制御サブシステム10側における所定時間の経過を監視する処理を割愛して、機器制御サーバ20側のみにおいて、前記一定時間が経過したか否かの時間監視を行うようにしても良い。
あるいは、屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8から当該停止候補機器に関する再起動を示す情報を機器制御サーバ20側に通知する処理を行う代わりに、機器制御サーバ20側において、或る周期で定期的に屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8から送信されてくる各家電機器1a〜1hの使用電力量のうち、前記制御指示にて停止候補機器として指定していた家電機器の使用電力量をあらかじめ定めた前記一定時間の間継続して監視することによって、当該停止候補機器が停止しなかったか否かを判別し、当該停止候補機器が、電力需要家にとって当該停止候補機器に該当する家電機器の停止は望ましくないものとして、再起動された場合か、あるいは、当該停止候補機器が、停止候補対象外の家電機器に対して誤って停止の指示がなされたものとして、全く停止しなかった場合か否かを識別するようにしても良い。
かくのごとく、前記一定時間の間継続して監視することによって、当該停止候補機器が停止後にすぐに再起動された場合か、あるいは、当該停止候補機器が停止しなかった場合には、かかる場合の環境条件の機械学習結果としては、当該停止候補機器が示す家電機器の使用確立の推定や使用優先度の決定が誤ってなされたものであり、データベース24の使用優先度登録テーブル24bに設定登録された使用優先度には電力需要家にとって望ましくない誤った情報が設定登録されていたものと判断して、使用優先度がより正確なものになるように、当該環境条件における当該停止候補機器が示す家電機器の使用優先度をより高い優先度に変更するか、あるいは、停止候補機器の対象外として除外する等のフィードバック動作を行うことが可能になる。
また、本実施形態においては、機器制御サーバ20から屋内制御サブシステム10に対する制御指示として、指定した停止候補機器に該当する家電機器の電力供給を停止させて、当該家電機器の動作を停止させる場合について説明したが、本発明は、かかる場合に限るものではない。屋内制御サブシステム10内の家電機器1a〜1hの使用電力量の合計を低減させるための前記制御指示として、例えば、使用優先度が低い家電機器に対して供給する電源電圧や電源電流を、該家電機器ごとに対応して適当にあらかじめ定めた値まで減少させるような指示を出力するようにしても良い。
次に、図2(B)の機器制御サーバ20のステップS203において、電力需要家の屋内制御サブシステム10における使用電力量と環境条件との関連付けに関する機械学習結果に基づいて各環境条件下における各家電機器1a〜1hの使用確率を推定する方法について、具体的な実施例を、図3、図4を用いてより具体的に説明する。
図3は、電力需要家の屋内制御サブシステムにおける各家電機器の使用状況と外気温度および照度との時間的な推移の一例を示す模式図であり、説明を簡単にするために、家電機器1a〜1hについて、家電機器1、家電機器2、家電機器3の3台の場合を示し、また、環境条件として、外気温度と照度とについてのみ示し、時間帯も、真昼の12時〜深夜の24時までについてのみ示している。
図3に示す例においては、家電機器1は12時半から18時になるまで使用中になり、家電機器2は、12時から14時になるまで、16時から18時になるまで、および、20時から22時になるまでの3回の時間帯において使用中になり、家電機器3は18時半から23時になるまで使用中になっている場合を示している。また、外気温度は、13時にピークになり、以降ゆるやかに低下していく様子を示している。また、照度は、夕方17時から徐々に低下していき、20時には照度が略ゼロの真っ暗な状態になる様子を示している。
また、図4は、各環境条件下における各家電機器の使用確率を推定する使用確立推定部21の使用確率推定モデルの概念を示す概念図であり、時刻tにおける外気温度T、照度Lの環境条件、時刻t−1における使用家電機器、時刻t−2における使用家電機器、および、過去における家電機器の使用状況と環境条件との履歴を示すデータベース24の使用状況テーブル24aを入力とし、各家電機器(図3の場合の家電機器1、家電機器2、家電機器3)それぞれの使用確率推定値を、多変量解析の手法を用いた使用確率推定モデルによって推定する例を示している。
つまり、図4に概念として示すように、本家電機器制御システムにおいては、現時点における時間帯・季節・平日/休日(曜日)・屋内外温度・屋内外湿度・天候・照度等の環境条件、制御すべき時間帯において使用中の家電機器、制御すべき時間帯よりも過去の各時間帯における環境条件および使用中の家電機器を説明変数とし、かつ、次の時間帯における各家電機器の使用確率を共変量として、多変量解析(例えば、ニューラルネットワーク・階層ベイズ推定(例えば90%信頼区間)・多重応答分析・重回帰分析等)に基づいてモデル化を行い、各電力需要家の屋内制御サブシステム10内の各家電機器の使用パターンすなわち各家電機器が使用される確率を機械学習している。
また、家電機器同士で関連の深いものがある場合には、関連が深い家電機器は、それぞれを単独の家電機器として扱うのではなく、双方の家電機器を同時に使用する併用機器として、データベース化するようにしている。
なお、本家電機器制御システムにおいては、設置した直後の状態では、前述したように、機器制御サーバ20のデータベース24内には、使用確率推定モデルも使用電力量等に関するデータも格納されていないため、設置後の或る一定期間の間は、データ収集と機械学習とのみを実施し、あらかじめ定めたデータ量閾値以上のデータがデータベース24の使用状況テーブル24a内に蓄積された時点において、各環境条件下における各家電機器の使用確率を推定する動作を開始し、推定した使用確率が得られた段階で、各環境条件下における各家電機器の使用優先度を決定する処理を実施するようにしている。
また、本家電機器制御システムの設置後の一定期間が経過した以降においては、前述したように、屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8から計測データ通知情報として各家電機器1a〜1hの使用電力量および環境条件に関するデータが送信されてくる都度、機器制御サーバ20において、各家電機器の使用確率を推定するための機械学習を実施する必要性は必ずしもない。
すなわち、一旦、使用確率の推定を行った際に使用した過去のデータのうち古いデータについては順次或るデータ量だけ削除していくので、屋内制御サブシステム10の家庭内通信部8から送信されてくる最新のデータをデータベース24の使用状況テーブル24aに順次蓄積していき、あらかじめ定めたデータ量閾値以上のデータが蓄積された時点において、使用確率を推定する動作を実施することとし、機械学習の結果得られた各家電機器の使用確率の推定値に基づいて使用優先度の決定を行ってデータベース24の使用優先度登録テーブル24bに更新登録していくようにすれば良い。ここで、さらに、各家電機器の使用確率の推定値や機械学習の結果そのものもデータベース24に蓄積しておくようにしても構わない。
以上のように、各家電機器の使用優先度の推定を行う場合、電力需要家の屋内制御サブシステム10における環境条件についても、各家電機器の使用電力量とともに、前述のように、通信ネットワーク30を介して、オンラインで収集して、データベース24の使用状況テーブル24aに各家電機器の使用電力量とともに蓄積している。そして、あらかじめ定めたデータ量閾値以上のデータを使用状況テーブル24aに蓄積した段階で、まず、或る家電機器の或る時点の環境条件における使用確率について、使用状況テーブル24aに蓄積された過去の各種の環境条件における当該家電機器の使用パターンと比較することによって、当該環境条件における家電機器の使用確率を0〜1の範囲内の連続値として推定を行う。
各家電機器の使用確率の推定値が得られた後、各家電機器の使用確率それぞれを比較して、使用確率が低い家電機器ほど使用優先度が低い家電機器であるものと看做して、各家電機器の使用優先度の順序付けを行う。而して、或る環境条件下においていずれかの家電機器の使用を停止しようとする場合、当該環境条件下において使用優先度が低い家電機器ほど、他の家電機器よりも使用確率が低い家電機器があるものとして、当該家電機器を使用停止の候補とすべき停止候補機器であるものと判断して、優先して選択するようにすることができる。
かくのごとき停止候補機器の選択は、電力需要家の過去の家電機器の使用状況を示すデータに基づいたものである。つまり、本家電機器制御システムにおいては、前述したように、すべて、電力需要家の屋内制御サブシステム10から収集した過去のデータ(各家電機器1a〜1hの使用電力量や環境条件)に基づいて、当該電力需要家の各家電機器1a〜1hの制御を行うものであり、例えば、当該電力需要家の屋外の外気温度や天候等に関する具体的な数値も、本家電機器制御システムのシステム設計者が事前に決定して設定しているものではない。この結果として、当該電力需要家が所望する家電機器の使用状態を継続した状態で、例えば契約した使用電力量の範囲内で無駄な電力を節約することができる。
以下には、本家電機器制御システムの動作を理解し易くするために、家電機器を制御する具体的な実施例についてさらに説明する。
第1の実施例として、例えば、平日の夕方の時間帯において外気温度が28度以上の高温になっていた場合であり、家電機器の使用状態として、リビングルームではエアコンの強風による冷房を行い、かつ、キッチンでは、夕食の準備に電子レンジを使用しようとして、電力需要家の商用電力の契約電力量を超過しそうになった場合について説明する。
かかる場合、機器制御サーバ20は、データベース24の使用状況テーブル24aに蓄積されている過去のデータ(環境条件および使用電力量に関するデータ)を参照した結果として、当該時間帯においては、エアコンの使用確率が0.3、電子レンジの使用確率が0.8と、電子レンジを使用する頻度が多いことが判明した場合には、エアコンを停止候補機器として選択して、電子レンジを使用している時間の間、エアコンの稼動を強制的に停止させる制御指示を生成して、当該電力需要家の屋内制御サブシステム10に対して送信する動作を行う。
次に、第2の実施例として、例えば、平日の深夜の時間帯であり、リビングルームでは、照明とエアコンとテレビとが、あらかじめ定めた一定継続時間以上の長時間に亘って連続して稼働している状態が発生している場合について説明する。
かかる場合、機器制御サーバ20は、データベース24の使用状況テーブル24aに蓄積されている過去のデータ(環境条件および使用電力量に関するデータ)を参照した結果として、当該時間帯においては、照明とエアコンとテレビとの各家電機器が、前記一定継続時間以上の長時間に亘って連続して稼動している回数が少なく、各家電機器はいずれも使用確率が0.2以下であることが判明した場合には、照明とエアコンとテレビとの各家電機器の消し忘れであると判定して、停止候補機器として照明とエアコンとテレビとの各家電機器の稼動を強制的に停止させる制御指示を生成して、当該電力需要家の屋内制御サブシステム10に対して送信する動作を行う。
なお、第1の実施例や第2の実施例において、機器制御サーバ20からの制御指示を受信した屋内制御サブシステム10において、あらかじめ定めた所定時間内に、停止候補機器として指定された家電機器の動作が全く停止しなかったか、あるいは、当該家電機器の動作が再び開始された場合には、前述したように、制御指示後の屋内制御サブシステム10からのフィードバックによって、機器制御サーバ20は、当該屋内制御サブシステム10の電力需要家が望んでいない誤った制御指示を当該屋内制御サブシステム10に対して送信しているものとして、データベース24の使用状況テーブル24aに蓄積されている過去のデータ(環境条件および使用電力量に関するデータ)に基づいて推定した使用確率には誤りがあるものとして、家電機器の使用優先度登録テーブル24bの登録内容を更新し、該当する家電機器を停止候補機器の対象から除外するかあるいは使用優先度を高い順位に変更する処置を行う。
以上の本発明に係る家電機器制御システムの動作例に関する説明においては、屋内制御サブシステム10と機器制御サーバ20との連係動作によって、家電機器1a〜1hの動作を制御する場合について説明したが、場合によっては、前述したように、屋内制御サブシステム10内に管理制御部を備えて、機器制御サーバ20側の前述したような機能を屋内制御サブシステム10内の該管理制御部に配備するようにし、屋内制御サブシステム10のみによって、家電機器1a〜1hの動作を制御するようにしても良い。
1a〜1h…家電機器、2…屋内配線網、3…分電盤、4a〜4h…電力計測部/制御部、5a〜5c…環境情報計測部、6…表示部、7…操作部、8…家庭内通信部、9…ソーラーパネル、10…屋内制御サブシステム、20…機器制御サーバ、21…使用確率推定部、22…使用優先度決定部、23…機器制御部、24…データベース、24a…使用状況テーブル、24b…使用優先度登録テーブル、30…通信ネットワーク。
Claims (8)
- 電力需要家の宅内に設置した屋内制御サブシステムと、通信ネットワークを介して前記屋内制御サブシステムに接続した機器制御サーバと、によって当該電力需要家の宅内に設置された1ないし複数の家電機器の動作を制御する家電機器制御システムにおいて、前記屋内制御サブシステムは、前記機器制御サーバとの間で前記通信ネットワークを介して各種情報を送受信する家庭内通信部と、各前記家電機器ごとに配置し、対応する前記家電機器の使用電力量をあらかじめ定めた周期ごとに計測して前記家庭内通信部に送出するとともに、前記家庭内通信部を介して前記機器制御サーバからの制御指示を受信した際に対応する前記家電機器への電力供給を制御する電力計測部/制御部と、前記電力計測部/制御部の計測動作と同期して屋内外の環境条件を計測して前記家庭内通信部に送出する環境情報計測部と、を少なくとも備え、前記機器制御サーバは、前記屋内制御サブシステムからあらかじめ定めた周期ごとに送信されてくる各前記家電機器の使用電力量と前記環境条件とに関する情報を順次蓄積する使用状況テーブルと各前記家電機器の使用優先度を設定登録する使用優先度登録テーブルとを少なくとも含むデータベースと、前記使用状況テーブルに蓄積された各前記家電機器の使用電力量と前記環境条件とに関する情報に基づいて、多変量解析を行うことによって、前記環境条件それぞれにおける前記家電機器それぞれの使用確率を推定する使用確率推定部と、該使用確率推定部において推定した前記家電機器それぞれの使用確率に基づいて、前記家電機器それぞれの使用優先度を決定して、前記使用優先度登録テーブルに設定登録する使用優先度決定部と、前記屋内制御サブシステムにおける前記家電機器の使用電力量の合計があらかじめ定めた電力量閾値を超えたことを検知した際に、前記使用優先度登録テーブルに設定登録された前記家電機器それぞれの使用優先度を参照して、該使用優先度の低い前記家電機器を、前記使用電力量の合計が前記電力量閾値を超えない範囲に収まるように、1ないし複数、動作を停止すべき停止候補機器として抽出して、抽出した前記停止候補機器の停止を指示する制御指示を前記屋内制御サブシステムに対して送信する機器制御部とを少なくとも備えていることを特徴とする家電機器制御システム。
- 請求項1に記載の家電機器制御システムにおいて、前記環境情報計測部により計測する前記環境条件に関する情報が、計測した時刻における時間帯、季節、曜日に関するカレンダ情報とともに、屋内外の温度・湿度、天候、照度のいずれか1ないし複数を少なくとも含む情報からなっていることを特徴とする家電機器制御システム。
- 請求項1または2に記載の家電機器制御システムにおいて、前記屋内制御サブシステムは、各前記家電機器の使用状況に関する情報や前記機器制御サーバからの前記制御指示に関する情報を画面表示して電力需要家に対して通知する表示部と、当該電力需要家からの各前記家電機器に対する電力供給に関する操作入力を受け付ける操作部とをさらに備えていることを特徴とする家電機器制御システム。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の家電機器制御システムにおいて、前記機器制御サーバからの前記制御指示を前記屋内制御サブシステムに対して送信した後、あらかじめ定めた一定時間が経過するまでの間に、前記制御指示により指定した前記停止候補機器に該当する前記家電機器が動作を停止しなかった場合、または、当該家電機器の動作が再開された場合、前記機器制御サーバは、前記使用優先度登録テーブルの登録内容を更新して、前記制御指示により指定した前記停止候補機器に該当する前記家電機器を停止候補機器から除外するかまたは使用優先度を変更することを特徴とする家電機器制御システム。
- 電力需要家の宅内に設置された1ないし複数の家電機器の動作を制御する家電機器制御方法であって、各前記家電機器の使用電力量と屋内外の環境条件とをあらかじめ定めた周期ごとに計測して順次蓄積していき、あらかじめ定めたデータ量閾値に達するまで蓄積した際に、蓄積した使用電力量と環境条件との情報に基づいて、多変量解析を行うことによって、前記環境条件それぞれにおける前記家電機器それぞれの使用確率を推定するとともに、推定した前記家電機器それぞれの使用確率に基づいて、前記家電機器それぞれの使用優先度を決定して、使用優先度登録テーブルに設定登録し、しかる後において、1ないし複数の前記家電機器の使用電力量の合計があらかじめ定めた電力量閾値を超えたことを検知した際に、前記使用優先度登録テーブルに設定登録された前記家電機器それぞれの使用優先度を参照して、該使用優先度の低い前記家電機器を、前記使用電力量の合計が前記電力量閾値を超えない範囲に収まるように、1ないし複数、動作を停止すべき停止候補機器として抽出して、抽出した前記停止候補機器に該当する前記家電機器の動作を停止させる制御指示を出力することにより、該当する前記家電機器の動作を停止させることを特徴とする家電機器制御方法。
- 請求項5に記載の家電機器制御方法において、計測する前記環境条件に関する情報が、計測した時刻における時間帯、季節、曜日に関するカレンダ情報とともに、屋内外の温度・湿度、天候、照度のいずれか1ないし複数を少なくとも含む情報からなっていることを特徴とする家電機器制御方法。
- 請求項5または6に記載の家電機器制御方法において、前記制御指示の出力後あらかじめ定めた一定時間が経過するまでの間に、前記制御指示により指定した前記停止候補機器に該当する前記家電機器が動作を停止しなかった場合、または、当該家電機器の動作が再開された場合、前記使用優先度登録テーブルの登録内容を更新して、前記制御指示により指定した前記停止候補機器に該当する前記家電機器を停止候補機器から除外するかまたは使用優先度を変更することを特徴とする家電機器制御方法。
- 請求項5ないし7のいずれかに記載の家電機器制御方法において、前記家電機器それぞれの使用確率を推定するために実施する前記多変量解析として、ニューラルネットワーク、階層ベイズ推定、多重応答分析、重回帰分析のいずれかの手法を用いることを特徴とする家電機器制御方法。
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