以下、第1の実施形態の構成を図1ないし図5を参照して説明する。
図5において、11はいわゆるキャニスタ型の電気掃除機を示し、この電気掃除機11は、吸込風路体(風路形成体)である管部12と、この管部12が着脱可能に接続される掃除機本体13とを有している。
管部12は、掃除機本体13に接続される接続管部15と、この接続管部15の先端側に連通する可撓性を有するホース体16と、このホース体16の先端側に設けられた手元操作部17と、この手元操作部17の先端側に着脱可能に接続される延長管18と、この延長管18の先端側などに着脱可能に接続される吸込口体としての床ブラシ19とを備えている。
手元操作部17には、ループ状の把持部21がホース体16側へと突出し、この把持部21の上部には、操作用の設定ボタン22が複数設けられている。
また、掃除機本体13は、図4および図5に示すように、大径の走行輪23を両側に有し旋回輪24を下部に有する本体ケース25を備え、この本体ケース25の上部には、集塵部としての集塵装置26が着脱可能となっている。そして、掃除機本体13は、走行輪23および旋回輪24によって被掃除面である床面上を少なくとも前後方向に沿って走行(移動)可能に構成されている。
本体ケース25は、例えば合成樹脂などにより形成されており、本体部31と、この本体部31の前部に突設された突出受部32とを一体的に有している。そして、本体ケース25の内部には、これら本体部31と突出受部32とに亘って、風路部33が配置されている。
本体部31は、集塵装置26の後側に位置する部分であり、内部の一側に電動送風機室35が区画され、内部の他側に電源室である図示しないコードリール室が区画されて、これら電動送風機室35とコードリール室との間に隔壁が形成されているとともに、両側に走行輪23が位置している。そして、電動送風機室35には、電動送風機38およびこの電動送風機38の動作を制御する制御手段としての制御回路部39が収容されており、コードリール室には、電動送風機38および制御回路部39に給電するための電源部として、電源コード40を巻回した図示しないコードリール装置が収容されている。また、この本体部31の前端部には、集塵装置26の後部に対向し上下方向に沿う対向面部42と、この対向面部42の両側に位置する側面部43,43とが形成されている。そして、対向面部42には、本体ケース25に装着された集塵装置26とそれぞれ連通する例えば四角形状の吸気開口部44と連通開口部45とが上下に開口形成され、側面部43,43には、集塵装置26をガイドする図示しないガイド部が形成され、かつ、対向面部42の連通開口部45の下部には、補助ガイド部47がそれぞれ形成されている。さらに、この本体部31の後端部には、電動送風機室35などに連通し電動送風機38からの排気を本体ケース25の外部へと排出する複数の排気孔48と、電源コード40の先端側が導出されるコード導出口49とが形成されている。また、この本体部31の上部には、掃除機本体13(本体ケース25)を把持するためのハンドル55が前後方向に回動可能に軸支されている。また、本体部31の上部には、コードリール装置を操作して電源コード40を巻き取るための操作部である操作ボタン56が配置されている。
また、電動送風機38は、設定ボタン22の操作に応じて、制御回路部39により動作が制御されるもので、電動送風機室35内に上下方向に沿って軸方向を有するように配置され、上側が吸込側、下側が排気側となっている。そして、この電動送風機38の上端部である吸込側には、吸気開口部44と連通する連通風路部58の下流側が連通接続されている。この連通風路部58は、電動送風機室35内の上部に位置し、前方に向けて屈曲して上流側が吸気開口部44と連通している。すなわち、この連通風路部58は、電動送風機38の吸込側と吸気開口部44とを気密に接続している。したがって、電動送風機38の吸込側は、吸気開口部44と連通している。このため、電動送風機38の駆動により吸い込まれた空気は、集塵装置26を経由した後、吸気開口部44と連通し前後方向に沿う風路Wに沿って流れるように構成されている。
また、制御回路部39は、設定ボタン22と電気的に接続されており、この設定ボタン22の操作により設定された動作モード(例えば強モード、中モード、弱モード、自動モード、停止モードなど)に電動送風機38の動作を設定するように構成されている。
また、対向面部42は、上側が後方へと傾斜するように形成されており、集塵装置26から電動送風機38の吸込側へと向かう風路Wに対して交差(直交)する方向に沿っている。
また、吸気開口部44は、対向面部42に形成されていることにより、集塵装置26から電動送風機38の吸込側へと向かう風路Wに対して交差する方向に沿って形成されている。すなわち、この吸気開口部44は、前方上側に向けて開口している。さらに、この吸気開口部44は、対向面部42の連通開口部45と異なる位置、本実施形態では連通開口部45の上方に形成されており、左右幅方向に長手状となっている。また、この吸気開口部44は、対向面部42の上端部に位置しており、内部に格子状のリブ61が形成されている。また、この吸気開口部44の周縁部には、例えばゴムなどの弾性部材により形成された一方のシール部材である上部シール部材62が取り付けられている。
また、連通開口部45は、対向面部42に形成されていることにより、集塵装置26から電動送風機38の吸込側へと向かう風路Wに対して交差する方向に沿って形成されている。すなわち、この連通開口部45は、前方上側に向けて開口している。すなわち、吸気開口部44と吸気開口部44とは、同方向に向いている。さらに、この連通開口部45は、風路部33の下流側と連通している。また、この連通開口部45は、吸気開口部44に対して下方に離間された位置に形成されている。そして、この連通開口部45の周縁部には、例えばゴムなどの弾性部材により形成された他方のシール部材である下部シール部材63が取り付けられている。
また、各ガイド部は、集塵装置26を本体ケース25に装着する際に吸気開口部44側、すなわち対向面部42側へと押し当てる方向に集塵装置26をガイドするものであり、吸気開口部44の近傍であるこの吸気開口部44の両側下部にて各側面部43に突設されている。そして、各ガイド部の後部、すなわち対向面部42側に対向する位置には、集塵装置26が係止される図示しない係止凹部がそれぞれ形成されている。
さらに、補助ガイド部47は、集塵装置26を本体ケース25に装着する際に吸気開口部44側、すなわち対向面部42側へと押し当てる方向に集塵装置26をガイドするものであり、前方上側に向けて開口している。
また、突出受部32は、集塵装置26の前側の下部を支持する部分であり、平面視で有底円筒状に形成され、本体部31の対向面部42の下部から前方に向けて上方へと傾斜して突出している。さらに、この突出受部32の前面には、管部12の接続管部15が接続される本体吸込口66が形成されており、この本体吸込口66が風路部33の上流端の開口となっている。また、この突出受部32の上側の前部には、上記装着支点65が前方へと突設されている。そして、この突出受部32の下部には、旋回輪24が位置している。
また、風路部33は、本体ケース25に対して装着された集塵装置26の上流側に連通することでこの集塵装置26を介して電動送風機38の吸込側と連通する部分、すなわち電動送風機38よりも上流側に位置する部分であり、突出受部32内から本体部31内に亘って側面視でL字状(逆L字状)に屈曲して形成されている。そして、この風路部33は、上流側である前端側が上記本体吸込口66となっており、下流側である上端側が連通開口部45と気密に接続されている。したがって、この風路部33により、本体吸込口66と連通開口部45とが互いに連通している。
そして、集塵装置26は、図1ないし図4に示すように、電動送風機38の駆動により吸い込まれた空気を旋回させてこの空気に含まれる塵埃を遠心分離(サイクロン分離)して捕集する塵埃分離部としての遠心分離部、すなわち集塵部本体であるカップ部71と、このカップ部71の上部にこのカップ部71の遠心分離の軸と交差(直交)する面(前後方向に沿う面)に沿って着脱可能に取り付けられるフィルタ部72と、カップ部71に対して着脱可能でフィルタ部72の上部を覆って上記風路Wを区画するカバー部73とを備えている。さらに、この集塵装置26は、上部が後方へと傾斜するように本体ケース25(の突出受部32)に対して装着される。
カップ部71は、例えば透光性を有する合成樹脂などにより円筒状に形成された遠心分離部本体としてのカップ本体75と、このカップ本体75の内部に配置された旋回部としての分離ネットであるセード部76と、例えば合成樹脂などにより円形板状に形成された蓋体としての底蓋77とを備えている。そして、このカップ部71の中心軸は、このカップ部71での遠心分離の軸と一致している。したがって、カップ部71の遠心分離の軸の上部は、集塵装置26を本体ケース25に対して装着した状態で後方へと傾斜している。
カップ本体75は、塵埃を内部に収容するもので、このカップ本体75には、軸方向の一端側である上端側の内縁部にフランジ部81が突設されている。また、このカップ本体75の周面の後側には、電動送風機38の駆動により含塵空気をカップ本体75の内部に吸い込むための集塵部吸気口82が開口形成されている。さらに、このカップ本体75の後部である集塵部吸気口82の下方には、集塵装置26を本体ケース25に装着した状態で補助ガイド部47に挿入係止される係止部83が突設されている。そして、このカップ本体75の他端側である下端側は、カップ本体75内に収容された塵埃を廃棄するための廃棄開口部84となっている。
フランジ部81は、フィルタ部72をカップ部71に対して下側から支持するものであり、カップ本体75の内周全体から面状に中心軸側に突出し、平面視でカップ本体75の内周に沿う環状に形成されており、カップ本体75と同軸となっている。すなわち、このフランジ部81の内周には、カップ本体75と同軸の通気開口85が形成されている。また、フランジ部81は、基端側から先端側へと、すなわち外周側から内周側である通気開口85へと、徐々に下方に傾斜している。このフランジ部81の傾斜は、例えばカップ部71の遠心分離の軸(カップ本体75あるいは集塵装置26の軸方向)と直交する方向に対して45°未満に設定されている。
また、集塵部吸気口82は、集塵装置26を本体ケース25に装着した状態で連通開口部45と連通するものであり、先端部である後端部には、連通開口部45の周囲の下部シール部材63に対して圧接される平面状の吸気口フランジ部82aが周縁部に形成されている。さらに、この集塵部吸気口82は、カップ本体75内の接線方向に沿って含塵空気を導くように形成されている。
また、係止部83は、下方に向けてL字状に屈曲しており、先端側が基端側に対して徐々に細くなるように形成されている。
また、廃棄開口部84は、底蓋77によって開閉可能となっている。
また、セード部76は、軸方向の一端側である上端側が通気開口85と着脱可能に接続される円筒状の分離本体部87と、この分離本体部87の他端側である下端側に連続し分離本体部87よりも径寸法が小さい円筒状のごみ溜め部88と、このごみ溜め部88の周囲に突出し分離本体部87よりも径寸法が大きい円筒状の塵埃保持部89とを同軸上に一体的に有している。さらに、このセード部76は、カップ本体75と同軸状に配置されている。したがって、このセード部76の外部とカップ本体75の内周との間には、含塵空気が旋回する旋回風路部90が形成されている。
分離本体部87の周面には、上下方向に沿って長手状の開口87aが周方向に略等間隔に複数開口形成されており、これら開口87aのそれぞれには、ネット状(メッシュ状)のフィルタ87bが配置されている。したがって、これらフィルタ87bは、カップ本体75と同軸の円筒状に配置されている。また、この分離本体部87の下端部は、ごみ溜め部88へと徐々に縮径するように形成されており、その内周面が傾斜状の傾斜面部87cが形成されている。すなわち、この傾斜面部87cは、中心軸側へと徐々に下方に傾斜するように形成されている。なお、この傾斜面部87cは、本実施形態では、例えばカップ部71の遠心分離の軸(カップ本体75あるいは集塵装置26の軸方向)と直交する方向に対して45°以上に傾斜している。したがって、この傾斜面部87cは、フランジ部81よりも大きく傾斜している。
また、ごみ溜め部88は、フィルタ部72で捕集した塵埃を溜めるための部分であり、廃棄開口部84を開いた状態で下端部が廃棄開口部84と連通するとともに、底蓋77によって廃棄開口部84を閉塞した状態で下端部が閉塞される。さらに、このごみ溜め部88は、フィルタ87bの内方すなわち下流側で、かつ、このフィルタ87bよりも下方に位置している。したがって、このごみ溜め部88は、カップ部71内に吸い込まれ分離本体部87の周囲の旋回風路部90を旋回してフィルタ87bおよび通気開口85を介してフィルタ部72へと通過する空気の流れの外部に位置しているため、このごみ溜め部88には負圧が作用せず、ごみ溜め部88に溜められた塵埃が空気の流れによってフィルタ部72側へと再度吸い上げられることがない。
また、塵埃保持部89は、カップ本体75内で遠心分離された塵埃を圧縮しつつ溜め込む部分であり、下側に向けて開口した有蓋円筒状に形成されており、分離本体部87側である上面部89aに、複数の通気開口部89bが周方向に離間されて形成されている。そして、これら通気開口部89bには、ネット状(メッシュ状)の通気フィルタである圧縮フィルタ89cが配置されている。したがって、これら圧縮フィルタ89cは、セード部76の軸方向すなわちカップ部71の遠心分離の軸(カップ本体75あるいは集塵装置26の軸方向)に対して交差(直交)する方向に沿って平面状に配置されている。
また、底蓋77は、例えばカップ本体75の後部に形成された軸支部92により前後方向に回動可能に軸支されているとともに、廃棄開口部84を閉塞した状態で、カップ本体75の前部下側に配置された蓋体係止部としての底蓋係止部93によりカップ本体75に係止されるように構成されている。また、この底蓋77の周縁部の上部には、例えばゴムなどの弾性部材により形成された蓋体シール部材94が配置されている。さらに、この底蓋77の中央部の上部には、例えばゴムなどの弾性部材により形成されセード部76のごみ溜め部88の下端を気密に閉塞する円形状の閉塞部95が突設されている。
底蓋係止部93は、左右幅方向に軸支されたボタン部93aを備えており、このボタン部93aが一側に突出している。また、このボタン部93aの先端部には、底蓋77を係止する図示しない係止爪部が一体的に形成されている。そして、このボタン部93aは、図示しないコイルばね、あるいはトーションばねなどの付勢部材によって係止爪部が突出する方向に回動するように付勢されており、この付勢に抗してボタン部93aを押し込み操作することで係止爪部と底蓋77との係止が外れるように構成されている。また、この底蓋係止部93の下端部は、集塵装置26を本体ケース25に装着する際に装着支点65に挿入される支点となっている。すなわち、この底蓋係止部93は、底蓋77を係止および係止解除する機能と、集塵装置26の装着用支点の機能とを有している。
また、蓋体シール部材94は、廃棄開口部84を閉塞した状態でこの廃棄開口部84の縁部に圧接されるものである。
また、フィルタ部72は、細塵フィルタである円形状のプリーツフィルタ97と、このプリーツフィルタ97を内部に保持する円形状の枠部98とを備えている。さらに、このフィルタ部72の一端側である上端側には、塵落とし手段101が取り付けられ、フィルタ部72の他端側である下端側には、掻出体102が取り付けられている。
プリーツフィルタ97は、例えば四フッ化エチレン樹脂(polytetrafluoroethylene、PTFE)などの部材によりシート状に形成された表面集塵フィルタであり、フィルタ87bよりも目が細かく設定され、このフィルタ87bで捕集する塵埃よりも小さい塵埃すなわち細塵Dを捕集可能となっている。このプリーツフィルタ97は、通気の上流側と下流側とに交互に突出する突出部97aを複数備え、これら突出部97aが両側方向に互いに平行に形成されている。そして、このプリーツフィルタ97は、下流側に突出する山状の突出部97aが上側、上流側に突出する谷状の突出部97aが下側となるように枠部98に保持されている。
また、枠部98は、プリーツフィルタ97の周囲を囲む円環状の環部98aと、この環部98aに対して上方へと立ち上がってプリーツフィルタ97の突出部97aの側部に対向する周壁部98bと、この周壁部98bの先端間に亘って互いに平行なリブ状に形成されプリーツフィルタ97の山状の突出部97a、すなわち下流側である上方に突出する突出部97aの稜線を保持するリブ状の稜線保持部98cと、環部98aの中心近傍に位置する円筒状の中心軸部98dとを一体的に有している。
環部98aには、位置決め用の位置決め部98eが例えば両側に突設されている。この位置決め部98eは、フィルタ部72をカップ部71に装着した状態で、このカップ部71のカップ本体75の上縁部に切り欠き形成された位置決め受け部104に嵌合することにより、フィルタ部72をカップ部71に対して位置決めするとともに周方向に回り止めする。
また、周壁部98bには、稜線保持部98c,98c間の位置にそれぞれ切り欠き状の開口部98fが形成されている。これら開口部98fは、プリーツフィルタ97の谷状、すなわち上流側である下方へと突出する突出部97aの端部、および、山状、すなわち下流側である上方へと突出する突出部97aの側部、換言すればプリーツフィルタ97の下流側に連通するものであり、周壁部98bの上下方向全体に亘って切り欠き形成されている。また、これら開口部98f間の周壁部98bは、プリーツフィルタ97の山状の突出部97aの端部をそれぞれ閉塞している。そして、フィルタ部72は、カップ部71のカップ本体75に対して、カップ本体75の上端部よりも上方、すなわち遠心分離の軸の一方向へと突出するように配置されている。したがって、開口部98fは、カップ本体75の上方に露出して風路Wに連通している。
さらに、各稜線保持部98c上には、塵落とし手段101と接触する接触部98gが上方に向けて突設されている。これら接触部98gは、各稜線保持部98c上に2箇所ずつ形成されており、全体として中心軸部98dを中心とする略同一の円周上に配置されている。
また、塵落とし手段101は、フィルタ部72(の枠部98の中心軸部98d)に対して一方向およびこの一方向と反対方向である他方向にそれぞれ回動(回転)可能な、すなわち反転回動可能に軸支された被軸支部101aと、この被軸支部101aに対して回動可能に挿入されて軸支された塵落とし体101bと、この塵落とし体101bを被軸支部101aに対して周方向に付勢する塵落とし付勢部材としてのトーションばね101cとを有している。
被軸支部101aの上部、すなわちフィルタ部72と反対側には、連結部101d(図1(a))が凹凸状に形成されている。
また、各塵落とし体101bは、被軸支部101aにそれぞれ軸支され、フィルタ部72の各稜線保持部98c上を回動可能となっている。さらに、各塵落とし体101bは、フィルタ部72(プリーツフィルタ97)の径方向に沿って配置されている。したがって、各塵落とし体101bは、塵落とし手段101の回転によって、フィルタ部72の各稜線保持部98cに対して常に交差する方向へと移動する。さらに、各塵落とし体101bの先端は、フィルタ部72の接触部98gに対して接触するように構成されている。
また、トーションばね101cは、塵落とし手段101の回転による接触部98gとの接触で回動する各塵落とし体101bを中立状態に維持するように付勢するものである。
そして、塵落とし手段101は、回転することにより各塵落とし体101bがフィルタ部72の各稜線保持部98cの接触部98gを順次弾くことで、プリーツフィルタ97に振動を付与してこのプリーツフィルタ97に捕集された細塵Dを除去するように構成されている。
また、掻出体102は、塵落とし手段101と連動して回転することで、塵落とし手段101によりプリーツフィルタ97から除去された細塵Dをごみ溜め部88へと掻き出すもので、塵落とし手段101の被軸支部101aと連結された掻出体本体102aと、この掻出体本体102aに取り付けられた掻き出し部材としての第1および第2の掻き出し部材、すなわちスクレーパである第1および第2のブレード102b,102cとを有している(図1(b))。
掻出体本体102aは、中央部が中心軸部98dに下側から挿入されて塵落とし手段101の被軸支部101aと連結されている。また、この掻出体本体102aには、掻出腕部102d,102dが互いに反対方向に突設されている。
掻出腕部102d,102dは、それぞれフィルタ部72(プリーツフィルタ97)の径方向に対してく字状に屈曲して形成され、線対称、すなわち左右対称に形成されている。すなわち、各掻出腕部102dは、基端部102eと、この基端部102eの先端に連続しこの基端部102eに対して屈曲した方向へと突出する先端部102fとを備えており、掻出腕部102d,102d全体として平面視でM字状となっている。また、各掻出腕部102dの先端部102fは、フィルタ部72(プリーツフィルタ97)と反対側の下面側が、プリーツフィルタ97の中心側、すなわち掻出体本体102a側へと高さ方向(上下方向)に徐々に突出するように傾斜しており、この傾斜した先端部102fの下面に第1および第2のブレード102b,102cが配置されている。
これら第1および第2のブレード102b,102cは、カップ部71(カップ本体75)の上部にフィルタ部72を取り付けた状態でフランジ部81に当接する部分であり、例えばゴムなどの可撓性および弾性を有する部材によって板状に形成されており、各掻出腕部102dに対して下方、すなわちフィルタ部72(プリーツフィルタ97)と反対側へと壁状に突出するように取り付けられている。また、これら第1および第2のブレード102b,102cは、プリーツフィルタ97の法線方向である径方向に対して交差する方向に傾斜しており、互いに反対方向に突出している。さらに、これら第1および第2のブレード102b,102cは、プリーツフィルタ97の中心側ほど高さ方向(上下方向)へと大きく突出する。また、第1および第2のブレード102b,102cは、掻出体102の回転中心すなわちプリーツフィルタ97の中心を通る同一の断面上に少なくとも一部がそれぞれ位置している。
また、カバー部73は、集塵装置26を本体ケース25に装着した状態で掃除機本体13の最上部となる上部に、反転回動可能な回転式摘みである円盤状の塵落とし摘み106が外部に露出して取り付けられている。さらに、このカバー部73の後部には、集塵装置26の排気口となる集塵部排気口107が形成されている。また、このカバー部73の集塵部排気口107の下部の両側には、本体ケース25の各ガイド部が挿入される図示しないガイド部挿入部がそれぞれ形成されている。そして、このカバー部73の後部上側には、集塵装置26を本体ケース25に対して係止固定およびこの係止固定を解除可能な着脱操作部としての取り外しレバー109が可動的に配置されている。
塵落とし摘み106は、使用者が外周部を掴んで回転操作することで塵落とし手段101および掻出体102を回転させるものであり、カバー部73の下側、すなわちフィルタ部72および塵落とし手段101に対向する位置に反転回動可能に配置された回転部材110と連結されている。この回転部材110は、カバー部73をカップ部71に装着した状態で塵落とし手段101の連結部101dと嵌合されて周方向にずれることなく歯合される。そして、この回転部材110は、塵落とし摘み106と一体的に回動することで、塵落とし手段101および掻出体102を回動させるように構成されている。
また、集塵部排気口107は、風路Wの下流端であって集塵装置26を本体ケース25に装着した状態で吸気開口部44と連通するもので、その先端部である後端部には、吸気開口部44の周囲の上部シール部材62に対して圧接される平面状の排気口フランジ部である排気口シール部材107aが周縁部に形成されている。さらに、この集塵部排気口107は、集塵部吸気口82と同側である集塵装置26(カップ部71)の後側に位置し、この集塵部吸気口82よりも上方に位置している。また、この集塵部排気口107は、フィルタ部72の開口部98fと対向している。したがって、この集塵部排気口107は、集塵装置26を本体ケース25に装着した状態で、開口部98fと吸気開口部44との間に位置する。
また、取り外しレバー109は、例えば上下方向に回動可能に取り付けられており、下端部が集塵部排気口107の上側の縁部を区画している。さらに、この取り外しレバー109には、集塵装置26を本体ケース25に装着した状態で本体ケース25の各ガイド部の係止凹部に挿入係止される図示しない係止突出部がそれぞれ突設されている。そして、この取り外しレバー109は、例えばコイルばね、あるいはトーションばねなどの図示しない付勢体によって下方へと回動する方向に向けて付勢されており、各係止突出部が各係止凹部に挿入係止された状態を維持するように構成されている。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
集塵装置26を組み立てる際には、まず、底蓋77を開いたカップ本体75の内部にセード部76を廃棄開口部84から挿入して分離本体部87の上端を通気開口85の下部に接続し、底蓋77を閉じてカップ部71を構成する。この状態で、底蓋77の蓋体シール部材94がカップ本体75の下端部に圧接されることで廃棄開口部84が気密に閉塞されるとともに、ごみ溜め部88の下端部に閉塞部95が挿入されることでごみ溜め部88の下端側が気密に閉塞される。
次いで、このカップ部71のカップ本体75の上部に、フィルタ部72を、各位置決め部98eをカップ本体75の上端の各位置決め受け部104に嵌合させつつフランジ部81上に載置する。この状態で、フィルタ部72は、カップ部71の遠心分離の軸に対して交差(直交)する面に沿って配置される。また、フィルタ部72のプリーツフィルタ97の各突出部97aの稜線方向、すなわち枠部98の各稜線保持部98cが前後方向に沿った状態でカップ本体75に対して位置決めされるとともに、掻出体102の各ブレード102b,102cがフランジ部81上に当接する。
そして、このフィルタ部72を覆うようにカップ本体75上にカバー部73を取り付けることで、集塵装置26が完成する。この状態で、回転部材110がフィルタ部72の上部に位置する塵落とし手段101の連結部101dと歯合して連結されるとともに、フィルタ部72の各開口部98fと集塵部排気口107とが互いに対向して連通する。
この組み立てた集塵装置26を本体ケース25に装着する際には、まず、底蓋係止部93の下端部を本体ケース25の突出受部32の装着支点65に嵌合させ、この装着支点65を中心として集塵装置26を後方へと回動させる。この状態で、集塵装置26の各ガイド部挿入部に各ガイド部が挿入されるとともに、集塵装置26の係止部83が補助ガイド部47の上方に位置する。
次いで、集塵装置26を下方へと押し込むと、各ガイド部と各ガイド部挿入部との嵌合、および、補助ガイド部47と係止部83との嵌合により、集塵装置26が下側後方、すなわち集塵部排気口107を吸気開口部44へと、集塵部吸気口82を連通開口部45へと、それぞれ押し付ける方向へとガイドされ、排気口シール部材107aが上部シール部材62に押圧され、吸気口フランジ部82aが下部シール部材63に押圧される。この結果、集塵部排気口107と吸気開口部44とが気密に接続されるとともに、集塵部吸気口82と連通開口部45とが気密に接続される。すなわち、集塵装置26の上流側が風路部33に、集塵装置26の下流側が電動送風機38の吸込側に、それぞれ気密に接続される。
そして、掃除の際には、図5に示す本体吸込口66に接続管部15を接続することで、管部12の各部、すなわちホース体16、延長管18および床ブラシ19のそれぞれを(本体吸込口66、風路部33、連通開口部45、集塵部吸気口82、カップ部71、フィルタ部72、風路W、集塵部排気口107、吸気開口部44、および連通風路部58を介して)電動送風機38の吸込側と連通させるとともに、掃除機本体13のコード導出口49から電源コード40を引き出し、図示しない壁面などのコンセントに接続した後、把持部21を把持し、所望の設定ボタン22を操作することでこの操作により設定された動作モードで制御回路部39が電動送風機38を駆動させる。この電動送風機38の駆動により生じた負圧は、図4および図5に示す連通風路部58、吸気開口部44、集塵部排気口107、風路W、フィルタ部72、カップ部71、集塵部吸気口82、連通開口部45、風路部33、本体吸込口66、および、管部12のホース体16、延長管18および床ブラシ19と順次作用し、この床ブラシ19から空気とともに塵埃を吸い込むことが可能になる。すなわち、電動送風機38の駆動により、管部12から集塵装置26を介して電動送風機38の吸込側へと空気の流れが形成される。
使用者は、床ブラシ19を床面上に載置し、掃除する箇所で前後に走行させて床面上の塵埃を吸い込む。なお、掃除する箇所を床面上で移動する場合には、ホース体16を引っ張ることで掃除機本体13を床面上で移動させる。
床ブラシ19から吸い込まれた含塵空気は、延長管18、ホース体16、本体吸込口66、風路部33および連通開口部45を介して集塵部吸気口82から、すなわち管部12側から集塵装置26内(カップ部71内)へと吸い込まれ、カップ本体75内の分離本体部87の周囲の旋回風路部90で旋回される。この結果、比較的大きい綿ごみなどの塵埃すなわち粗塵が空気から遠心分離され、この粗塵がカップ本体75の内側面に沿って自重落下する。そして、この落下した粗塵は、気流によって塵埃保持部89内へと運ばれ、圧縮フィルタ89cを空気が通過することによって圧縮フィルタ89cに押し付けられて圧縮される。圧縮フィルタ89cを通過した空気は、塵埃保持部89の外周側を通過して塵埃保持部89内へと循環するように繰り返し流れ込むことで、粗塵が塵埃保持部89内で効果的に圧縮される。
粗塵が除去された空気は、フィルタ87bを通過した後、通気開口85を介してプリーツフィルタ97を通過することで、微細な塵埃すなわち細塵Dがプリーツフィルタ97に捕集される。
この後、プリーツフィルタ97を下流側へと通過した空気は、風路Wから集塵部排気口107、吸気開口部44および連通風路部58を介して電動送風機38へと吸い込まれる。そして、この電動送風機38を冷却した後、排気風となって電動送風機38から排気され、排気孔48から掃除機本体13(本体ケース25)の外部へと排気される。
掃除が終了すると、使用者が設定ボタン22を操作することにより、制御回路部39が電動送風機38を停止させる。そして、使用者が必要に応じて塵落とし摘み106を掴み、左右方向(時計回り方向および反時計回り方向)に交互に反転させるように回動させると、この塵落とし摘み106と回転部材110を介して連結されている塵落とし手段101が掻出体102とともに一体的に反転回動する。
塵落とし手段101は、回転により各塵落とし体101bがフィルタ部72の接触部98gに当接するとともに、この当接した接触部98gを順次側方へと弾くことで、プリーツフィルタ97に振動を付与し、このプリーツフィルタ97に捕集された細塵Dがこのプリーツフィルタ97から落下除去される。このプリーツフィルタ97から落下除去された細塵Dの一部は、ごみ溜め部88に直接落下して溜められる。また、プリーツフィルタ97から落下除去された細塵Dの残りの他部は、フランジ部81上に溜まる。
このフランジ部81上に溜まった細塵Dは、塵落とし手段101とともに回転する掻出体102の各ブレード102b,102cがフランジ部81に対して可撓変形しつつ摺接することにより、フランジ部81から通気開口85を介してごみ溜め部88へと掻き出されてこのごみ溜め部88に溜められる。なお、分離本体部87の傾斜面部87cに落下した細塵Dは、この傾斜面部87cの傾斜によりごみ溜め部88へと自重で落下する。また、各ブレード102b,102cの先端側の側面に付着した細塵Dは、図3(a)および図3(b)に示すように、掻出体102の反転に伴って各ブレード102b,102cの変形方向が反転することにより各ブレード102b,102cの側面から剥がし落とされる。すなわち、各ブレード102b,102cは、先端側がフランジ部81と摺接することによりこのフランジ部81に沿って掻出体102の回転方向の後側へと可撓変形するため、掻出体102が反転回動することにより、各ブレード102b,102cの変形方向が両側面方向に交互に切り換わることで、付着した細塵Dが弾き飛ばされる。
図4および図5に示す集塵装置26に一定量以上の塵埃が溜まった場合には、本体ケース25から集塵装置26を取り外してこの塵埃を廃棄する。すなわち、使用者は、取り外しレバー109を上方へと回動させることにより、各係止突出部と各ガイド部の係止凹部との係合を解除した後、集塵装置26を上方に持ち上げて本体ケース25から取り外す。
次いで、塵埃を廃棄するごみ箱などの上に集塵装置26を運び、底蓋係止部93のボタン部93aを押し込むことで、係止爪部による底蓋77の係止が解除され、底蓋77が自重によって下方へと回動して廃棄開口部84が開く。この結果、底蓋77上に溜まった粗塵、塵埃保持部89に保持された粗塵、および、ごみ溜め部88に溜まった細塵Dが自重により廃棄開口部84から下方へと落下して廃棄される。
捕集した塵埃を廃棄した集塵装置26は、再度本体ケース25に装着して使用できる。
上述したように、上記第1の実施形態によれば、塵落とし手段101が、掻出体102と連動して回転することにより、それぞれを別個に回転させる構成を備える場合と比較して、構成を簡略化できるとともに、塵落とし手段101によってプリーツフィルタ97から除去した細塵Dを、掻出体102によって確実にごみ溜め部88へと掻き出すことができる。
次に、第2の実施形態を図6を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この図6に示す第2の実施形態は、上記第1の実施形態の塵落とし手段101に代えて、掻出体102に塵落とし手段112が一体的に設けられているものである。
すなわち、塵落とし手段112は、例えば掻出体102の各掻出腕部102dの先端部102fからプリーツフィルタ97側、すなわち上側へとそれぞれ舌片状に突設された突出部であり、掻出体102と一体に回転することで、プリーツフィルタ97の各突出部97aの稜線を順次弾いてプリーツフィルタ97に振動を付与し、このプリーツフィルタ97により捕集された細塵Dをこのプリーツフィルタ97から除去することが可能となっている。したがって、塵落とし手段112は、例えば合成樹脂などによって掻出体102と一体成形することが可能となっている。
また、掻出体102は、回転部材110に対して、連結部材114を介して連結されている。この連結部材114は、フィルタ部72の中心軸部98dに反転回動可能に挿入されており、フィルタ部72の上方に突出し、掻出体102の掻出体本体102aと一体的に連結されている。
そして、掃除が終了すると、使用者が必要に応じて塵落とし摘み106を掴み、左右方向(時計回り方向および反時計回り方向)に交互に反転させるように回動させると、この塵落とし摘み106と回転部材110および連結部材114を介して連結されている掻出体102が一体的に反転回動し、この掻出体102に突設された塵落とし手段112が一体的に反転回動する。
塵落とし手段112は、回転によりフィルタ部72のプリーツフィルタ97の各突出部97aを順次側方へと弾くことで、プリーツフィルタ97に振動を付与し、このプリーツフィルタ97に捕集された細塵Dがこのプリーツフィルタ97から落下除去される。このプリーツフィルタ97から落下除去された細塵Dの一部は、ごみ溜め部88に直接落下して溜められる。また、プリーツフィルタ97から落下除去された細塵Dの残りの他部は、フランジ部81上に溜まる。
このフランジ部81上に溜まった細塵Dは、掻出体102の各ブレード102b,102cがフランジ部81に対して可撓変形しつつ摺接することにより、フランジ部81から通気開口85を介してごみ溜め部88へと掻き出されてこのごみ溜め部88に溜められる。
このように、塵落とし手段112を掻出体102と一体的に設けることで、掻出体102を成形する際に塵落とし手段112を同時に成形できるなど、それぞれを別個に設ける場合と比較して、部品点数を削減したり、一体的に回動させる構成を省略したりすることが可能となり、構成を簡略化できる。
そして、以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、カップ部71のフィルタ87bの下流側でかつこのフィルタ87bよりも下方に位置するごみ溜め部88に対して、塵落とし手段101,112でプリーツフィルタ97から除去した塵埃である細塵Dのうちフランジ部81上に位置する細塵Dを掻き出す反転回動可能な掻出体102を有し、この掻出体102が、可撓性を有し、プリーツフィルタ97の径方向に対して傾斜し、掻出体102の回転によりフランジ部81上の塵埃を掻き出す第1および第2のブレード102b,102cとを備えることにより、塵落とし手段101によってプリーツフィルタ97から除去した細塵Dをフランジ部81上に溜まったままの状態とすることなく各ブレード102b,102cによって確実にごみ溜め部88へと掻き出すことができるとともに、掻出体102の反転回動によって、フランジ部81との摺接による各ブレード102b,102cの可撓変形の形状が反転するので、この反転によってフランジ部81に付着した細塵Dを剥がすことができ、各ブレード102b,102cへの細塵の残りを抑制できる。
特に、上記実施形態の塵落とし摘み106のように、使用者が外周を掴んで回動させる摘みの場合、一定方向に回動させるためには、使用者が腕(手首)を一方向に捻って塵落とし摘み106を回動させた後、一旦塵落とし摘み106から手を放し、塵落とし摘み106を掴み直して再度腕(手首)を同方向に捻る、という作業を繰り返す必要があり、作業性が良好でないのに対して、塵落とし摘み106、塵落とし手段101および掻出体102を反転回動可能とした上記構成では、使用者が塵落とし摘み106の外周を掴んだまま腕(手首)を左右に交互に捻る動作を続けることで塵落とし手段101および掻出体102を反転回動させることができるので、塵落とし摘み106の掴み直しなどが不要となり、作業性が良好になるとともに、プリーツフィルタ97からより素早く細塵Dを除去できる。
また、第1および第2のブレード102b,102cの少なくとも一部が、掻出体102の回転中心を通る同一の断面上にそれぞれ位置していることにより、掻出体102を最大で約180°回動させるだけでフランジ部81上の全体に溜まった細塵Dを全てごみ溜め部88へと掻き出すことが可能になる。
同様に、塵落とし手段101は、互いに反対方向に突出していることにより、塵落としし手段101を最大で180°回動させるだけでプリーツフィルタ97の各突出部97aを全て弾くことができ、プリーツフィルタ97の全体に付着した細塵Dを除去することが可能になる。
したがって、使用者が塵落とし摘み106を最大で180°ずつ左右に回動させるだけで、プリーツフィルタ97の全体から細塵Dを除去し、これら除去された細塵Dを、掻出体102の各ブレード102b,102cによって確実にごみ溜め部88へと掻き出すことができる。
さらに、フランジ部81上に溜まった細塵Dは、第1および第2のブレード102b,102cによって中心側に位置する通気開口85からごみ溜め部88へと掻き出されるので、フランジ部81の外周側よりも中心側、すなわち通気開口85側の方へと細塵Dの量が徐々に多くなる。したがって、第1および第2のブレード102b,102cを、プリーツフィルタ97の中心側ほど高さ方向(上下方向)に大きく突出させることにより、フランジ部81の中心側ほど量が増える細塵Dを、ごみ溜め部88へとより確実に掻き出すことができる。
なお、上記各実施形態において、第1および第2のブレード102b,102cは、掻出体102の各掻出腕部102dの先端部102fのフィルタ部72(プリーツフィルタ97)と反対側の下面側を、プリーツフィルタ97の中心側へと徐々に突出するように傾斜させることで、プリーツフィルタ97の中心側ほど高さ方向(上下方向)に大きく突出させる構成としているが、例えば第1および第2のブレード102b,102c自体を掻出体102の各掻出腕部102dの先端側から基端側へと傾斜するように形成することで、プリーツフィルタ97の中心側へと高さ方向(上下方向)に徐々に突出するように構成することもできる。
また、掻出体102は、その反転回動によってプリーツフィルタ97の全体から除去した塵埃をごみ溜め部88へと掻き出すことができる構成であれば、1つの掻き出し部材を備える構成でもよいし、3つ以上の掻き出し部材を備える構成でもよい。
さらに、電源部としては、コードリール装置だけでなく、例えば充電可能な電池である二次電池などを用いることもできる。
また、電気掃除機11は、キャニスタ型の他に、例えば上下方向に長手状の本体ケース25の下部に床ブラシ19が接続されたアップライト型、ハンディ型、あるいは自走式の電気掃除機などでも対応して用いることができる。
そして、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。