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JP2013024171A - 内燃機関 - Google Patents

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JP2013024171A JP2011161384A JP2011161384A JP2013024171A JP 2013024171 A JP2013024171 A JP 2013024171A JP 2011161384 A JP2011161384 A JP 2011161384A JP 2011161384 A JP2011161384 A JP 2011161384A JP 2013024171 A JP2013024171 A JP 2013024171A
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Hirobumi Azuma
博文 東
Kazuhiro Kojima
一洋 小島
Atsushi Hoshikawa
淳 星川
Masahiro Fujimoto
昌弘 藤本
Mitsutaka Kojima
光高 小島
Kimiya Kato
公也 加藤
Kazuyuki Miyamoto
和志 宮本
Noritsugu Osawa
範貢 大澤
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

【課題】排気行程におけるシリンダ内の排気ガスの掃気を促進し、シリンダ内に残留する排気ガスを低減することでノッキングの発生を抑制すること。
【解決手段】シリンダ22の内部に配置されたピストン10と、シリンダヘッド24とを備え、シリンダヘッド24には、ピストン頂面18の外周側の位置に、吸気バルブ28と排気バルブ29とが配置されている4サイクル内燃機関1において、前記ピストン頂面18の中心側および外周側の位置にそれぞれ開口端部を有し、平面視においてこの中心側の開口端部12aから外周側の開口端部12bとを結ぶ直線Lに対して所定側の方向に迂回するように湾曲もしくは屈曲して形成された孔、溝、もしくは孔と溝からなる流路12を、前記ピストンの頂面18に少なくとも1つ形成したことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は内燃機関に関するものであり、詳しくは、排気行程時のシリンダ内にスワール流(横渦)を生成するピストン頂面形状に関するものである。
近年、内燃機関において、燃費性能の向上を図るために圧縮比を高めることで、燃焼効率を向上させる方策が追求されている。しかしながら、圧縮比を高めるとノッキングが発生し易くなるため、如何にノッキングを抑制するかが圧縮比を高める上での最大の課題となっている。
特許文献1(特開2007−278095号公報)には、ピストン頂面の形状に工夫を施すことでノッキングの発生を抑制する内燃機関にかかる発明が開示されている。
以下、図11および図12をもとに、特許文献1に開示されている内燃機関について説明する。図11は、特許文献1の内燃機関を示した概略断面図、図12は、そのピストン頂面を示した斜視図である。
図11に示したように、特許文献1の内燃機関100は、円筒状のシリンダ122と、シリンダ122の内部に往復動自在に配置されたピストン110と、ピストン110のピストン頂面118側に配置され、ピストン頂面118との間で燃焼室120を画定するシリンダヘッド124とを備えている。また、シリンダヘッド124には、燃焼室120の中央部上方に点火装置126が設置されているとともに、点火装置126の周囲には、吸気バルブ128および排気バルブ129がそれぞれ設置されている。
ピストン頂面118には、図12に示したように、周方向に沿って4個の鋸歯状面119が形成されている。鋸歯状面119は、周方向に緩やかに傾斜する緩傾斜面部119aと、周方向に急に傾斜する急傾斜面部119bとからなり、これら緩傾斜面部119aおよび急傾斜面部119bは、頂面部118aの中心に向かって径方向にも緩やかに傾斜している。そして、これら緩傾斜面部119aおよび急傾斜面部119bの径方向側面には、内周側側面部119cおよび外周側側面部119dが形成されている。
このように構成される特許文献1の内燃機関100は、ピストン頂面118の周方向に沿って緩傾斜面部119aと急傾斜面部119bからなる鋸歯状面119が形成されているため、圧縮行程時に燃焼室120の混合気が鋸歯状面119の頂部から谷部に向かって流れ、シリンダ122の内部にスワール流(横渦)が発生する。そして、特許文献1によれば、圧縮行程終期の上死点近傍において、鋸歯状面119の頂部から谷部に到達したスワール流が、鋸歯状面119の急傾斜面部119bに沿ってシリンダ上方へと向かい、ピストン頂面118の上方に設けられた点火装置126にスワール流が接近することで、点火装置126による混合気の着火が促進され、ノッキングの発生が抑制される、とされている。
また、特許文献1によれば、鋸歯状面119の緩傾斜面部119aは、頂面部118aに向かって径方向にも緩やかに傾斜しているため、緩傾斜面部119aに沿って頂面部118aに向かって流れる時計周り方向の捻れ流が発生し、燃焼室120の混合気が立体的に攪拌され、ノッキングの発生が一段と抑止される、とされている。
要するに、この特許文献1にかかる内燃機関100は、圧縮行程において、鋸歯状面119で囲まれている頂面部118aに向かって混合気が集まり易いピストン頂面118の形状とすることで、圧縮行程終期の上死点近傍において、ピストン頂面118の中央部上方に設けられた点火装置126に向かって混合気を導流し、混合気の着火を促進することで、ノッキングの発生を抑制するものである。
特開2007−278095号公報
ところで、圧縮行程と同じくピストンの上昇行程である排気行程においても、上述した圧縮行程における混合気の流れと基本的に同じことが言える。すなわち、上述した特許文献1のピストン110では、排気行程においても頂面部118aに向かって排気ガスが集まり易くなっているため、排気行程時にシリンダ122の内周壁側よりも中央側の方が相対的に高い圧力状態となる。
排気行程における掃気を円滑にするためには、排気バルブ129の近傍にある排気ガスの圧力を高める必要があるが、特許文献1の内燃機関100では、排気バルブ129が設置されているシリンダ122の内周壁側の圧力が低くなることから、排気行程において掃気が十分に行なわれず、排気ガスが残留し易い。排気行程において排気ガスの掃気が十分に行われないと、残留した排気ガスが原因となって、次行程の吸入行程時に混合気の温度が上昇し、ノッキングを助長する大きな要因となる。
また近年の研究によれば、排気行程時の残留排気ガスを減少させることが、ノッキングを抑制する上で特に重要であることが分かってきた。
本発明はこのような従来の課題に鑑みなされた発明であって、内燃機関において、排気行程時のシリンダ内の排気ガスの掃気を促進し、残留排気ガスを減少させることでノッキングの発生を抑制する手段を実現することを目的とする。
本発明は、上述したような従来技術の課題を解決するために発明されたものであって、
本発明の内燃機関は、シリンダ内に配置されたピストンと、該ピストンの頂面との間で燃焼室を画定するシリンダヘッドとを備え、該シリンダヘッドには、平面視において前記ピストン頂面の外周側の位置に、吸気バルブと排気バルブとが配置されている内燃機関において、前記ピストン頂面の中心側および外周側の位置にそれぞれ開口端部を有し、平面視において前記中心側の開口端部と前記外周側の開口端部とを結ぶ直線に対して所定側の方向に迂回するように湾曲もしくは屈曲して形成された流路を前記ピストンの頂面に少なくとも1つ形成したことを特徴とする。
また、好ましくは、流路はピストン頂面に、孔形状、溝形状、もしくは孔と溝形状によって形成されるとよい。
本発明の内燃機関をこのように構成すれば、ピストン頂面の中心側および外周側の位置に開口端部を有し、平面視において前記中心側の開口端部と前記外周側の開口端部とを結ぶ直線に対して所定側の方向に迂回するように湾曲もしくは屈曲して形成された流路を、ピストン頂面に少なくとも1つ形成するため、排気行程時に、シリンダの中央側にある排気ガスが、流路を通ってシリンダの内周壁側へと流動し、シリンダ内に所定側周り方向の上向きのスワール流が発生する。
このため、平面視においてピストン頂面の外周側にある排気バルブ近傍の圧力を高くすることができ、排気行程時の排気ガスの掃気が促進される。よって、シリンダ内に残留した排気ガスが原因となって、次行程の吸入行程時に混合気の温度が上昇するのを防ぐことができ、ノッキングの発生を抑制することが可能となる。
また上記発明において、前記流路の外周側の開口端部を、前記流路の中心側の開口端部に対して、ピストン頂面の中心を基点として、所定側周り方向に所定角度ずらした位置に形成することが望ましい。
このように構成すれば、外周側の開口端部から流出する排気ガスの平面視の流線方向を、スワール流の流れ方向に対して平行に近づけることができるため、排気行程時に上向きの強いスワール流を発生させることが可能となる。
また上記発明において、前記流路を中心側の開口端部から外周側の開口端部に向かって延びる孔によって構成するとともに、前記流路の流路断面を、その中心側の開口端部から外周側の開口端部に向かって次第に小さくなるように構成することが望ましい。
このように構成すれば、気体流路の中心側の開口端部から流入した排気ガスが、気体流路の途中で漏れ出ることなく、外周側の開口端部から流出するため、排気行程時に上向きのより強いスワール流を発生させることができる。
さらに前記流路の流路断面を、その中心側の開口端部から外周側の開口端部に向かって次第に小さくなるように構成するため、気体流路の中心側の開口端部から排気ガスが流入し易くなるとともに、外周側の開口端部から流出する排気ガスの流速を早めることができるため、排気行程時に上向きのより強いスワール流を発生させることができる。
また上記発明において、前記吸気バルブの開口部の外周縁の内、所定側回り方向のスワール流に対して上流側に位置する外周縁に沿って、前記燃焼室に向けて突出する防流部を形成することが望ましい。
このような防流部が形成されていれば、排気行程終期のオーバーラップ時に、排気ガスが吸気バルブから流入するのを防ぐことができる。
本発明によれば、ピストン頂面の中心側および外周側の位置に開口端部を有し、平面視において前記中心側の開口端部と前記外周側の開口端部とを結ぶ直線に対して所定側の方向に迂回するように湾曲もしくは屈曲して形成された流路を前記ピストンの頂面に少なくとも1つ形成されているため、排気行程時に、シリンダ内に上向きのスワール流を発生させることができる。
このため、平面視においてピストン頂面の外周側にある排気バルブ近傍の圧力を高くすることができ、排気行程時の排気ガスの掃気が促進される。よって、シリンダ内に残留した排気ガスが原因となって、次行程の吸入行程時に混合気の温度が上昇するのを防ぐことができるため、ノッキングの発生を抑制できる。
本発明の内燃機関を示した概略断面図である。 本発明の内燃機関のピストン頂面を示した平面図である。 本発明の内燃機関にかかるスワール流生成流路の平面形状を示した平面図である。 本発明の内燃機関にかかるスワール流生成流路の他の平面形状を示した平面図である。 本発明の内燃機関にかかるスワール流生成流路の縦断形状を示した断面図である。 本発明の内燃機関において、排気行程中のシリンダ内に発生するスワール流を説明するための説明図である。 本発明の内燃機関において、排気行程中のシリンダ径方向の圧力分布を説明するための説明図である。 本発明の内燃機関において、吸気バルブの外周縁に防流部(シュラウド)を形成したシリンダヘッドをピストン頂面側から視認した平面図である。 本発明の第2の実施形態の内燃機関のピストン頂面を示した平面図である。 本発明の第2の実施形態の内燃機関にかかるスワール流生成流路の縦断形状を示した断面図である。 特許文献1の内燃機関を示した概略断面図である。 特許文献1の内燃機関のピストン頂面を示した斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面などを基に詳細に説明する。
ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではなく、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限り、本発明の範囲をそれにのみ限定する趣旨ではなく、単なる説明に過ぎない。
<第1の実施形態>
本発明の内燃機関1は、吸入、圧縮、爆発、排気の4つの行程によって1サイクルを終了する4サイクル内燃機関である。図1は、本発明の4サイクル内燃機関を示した概略断面図であって、内燃機関が排気行程にある状態を示した概略断面図である。図2は、本発明の4サイクル内燃機関のピストン頂面を示した平面図である。
図1に示したように、本発明の内燃機関1は、円筒状のシリンダ22と、シリンダ22の内部に往復動自在に配置されたピストン10と、シリンダ22の上部(ピストン10のピストン頂面18側)に配置されたシリンダヘッド24とを備えている。
ピストン10は、不図示のクランクシャフトと連結されたコンロッド40と回転可能に連結されており、コンロッド40の上下動に伴って、シリンダ22の内部を軸方向に往復移動する。また、ピストン10のピストン頂面18は、その中央部が緩やかに凹んだすり鉢状に形成されるとともに、その外周にはシリンダ22の内周壁22a側に向かって傾斜するスキッシュ面19が形成されている。また、ピストン頂面18の凹状部17からスキッシュ面19にかけて、後述するスワール流生成流路12が複数形成されている。
シリンダヘッド24は、シリンダ22の上部に接続固定されており、上死点にあるピストン10のピストン頂面18との間で燃焼室20を画定する。本発明において燃焼室20の形状は特に限定されるものではなく、図1に示した半球形型の燃焼室のほかに、多球形型やクサビ型、ペントルーフ型などの各種の形状を採用することができる。
また、シリンダヘッド24には、図2に示した平面視において、ピストン頂面18の略中心部に位置し、燃焼室20の中央部に向けて突設される点火装置26が設置されるとともに、ピストン頂面18の外周側の位置には、2つの吸気バルブ28,28および2つの排気バルブ29,29が設置されている。そして、図1に示した排気行程時において、排気バルブ29が開弁し、シリンダ22の内部にある排気ガスが排気ポート29aから排出されるようになっている。
また、特に図示しないが、ピストン10が上死点付近にある排気行程終期においては、排気バルブ29が開弁した状態で吸気バルブ28の開弁が開始され、一時的に排気バルブ29と吸気バルブ28とが同時に開弁される、いわゆるオーバーラップ状態となる。
スワール流生成流路12は、図2に示したように、ピストン頂面18の中心側から外周側に向かって時計回り方向に湾曲して延びている。
すなわち、図2のように、ピストン頂面18の中心側に開口端部12a、および外周側に開口端部12bをそれぞれ有し、平面視において中心側の開口端部12aと外周側の開口端部12bとを結ぶ直線に対して、図2において、例えば、直線Lに対して左側方向に迂回するように湾曲して形成されている。
また、本実施形態では、8本のスワール流生成流路12が、各々、ピストン頂面18の中心に対して所定の角度ずらされた位置に形成されている。
排気行程において、シリンダ22の内周壁22a近傍にある排気ガスは、内周壁22aの粘性抵抗により、シリンダ22の中央側にある排気ガスよりも相対的に流動し難い状態にある。よって、ピストン10が上昇を開始する排気行程初期におけるシリンダ22の内部圧力は、シリンダ22の内周壁22a近傍に比べて中央側の方が相対的に高くなる。また、ピストン頂面18の中央部が凹んでいると、排気ガスが集まり易いため、この部分の圧力が他の部分よりも高くなる。
したがってピストン頂面18に、ピストン頂面18の中心側から外周側に向かって延びる流路(スワール流生成流路12)を形成することで、シリンダ22の中央側にある排気ガスが、スワール流生成流路12を通って、シリンダ22の内周壁22a側へと流動する。
また、スワール流生成流路12が、ピストン頂面18の中心側から外周側に向かって時計回り方向に湾曲して延びているため、図3に拡大して示したように、スワール流生成流路12の外周側の開口端部12bから流出した排気ガスの流出方向線(流線12h)は、シリンダ22の内周壁22aに対して鋭角に衝突して、シリンダ22の内部に時計回り方向のスワール流sを発生させる。
このように、ピストン頂面18に、その中心側から外周側に向かって時計回り方向に湾曲して延びる流路(スワール流生成流路12)を形成すれば、排気行程時にスワール流生成流路12の中心側の開口端部12aから外周側の開口端部12bへと排気ガスが流れ、シリンダ22の内部に時計回り方向の上向きのスワール流sを発生させることができる。
また、図3に拡大して示したように、スワール流生成流路12の外周側の開口端部12bは、中心側の開口端部12aに対して、ピストン頂面18の中心Oを基点として、時計周り方向に所定角度αだけずらされた位置に形成されている。したがって、例えば中心側の開口端部12aと外周側の開口端部12bとが同一の半径上に形成されている場合と比べて、スワール流生成流路12を緩やかに湾曲させることができる。また、外周側の開口端部12bから流出される排気ガスの平面視の流線方向12hを、スワール流sの流れ方向に対して平行に近づけることができ、排気行程時に上向きの強いスワール流を発生させることが可能となる。
なお、スワール流生成流路12の平面線形は、外周側の開口端部12bから流出した排気ガスの流線方向12hが、シリンダ22の内周壁22aに対して鋭角に衝突し、シリンダ22の内部に上向きのスワール流sを発生させるような形状であればよく、必ずしも上述した湾曲状には限定されない。例えば、図4の(a)に示したように、直線部12sと屈曲部12cとが組み合わされることで時計回り方向に屈曲した平面形状であってもよく、図4の(b)に示したように、直線部12sが多折されることで時計回り方向に屈曲した平面形状であってもよい。ただし、排気ガスの流れを円滑にし、強いスワール流sを発生させるためには、できるだけ圧力損失が小さくなるような平面形状が好ましく、図3に示したような緩やかな湾曲形状が最も適している。
また、本実施形態のスワール流生成流路12は、中心側の開口端部12aと外周側の開口端部12bとの間を穿孔することで形成されており、その流路断面は孔形状に形成されている。このように、スワール流生成流路12の流路断面が孔形状に形成されていれば、中心側の開口端部12aから流入した排気ガスが、流路の途中で漏れることなく外周側の開口端部12bから流出するため、シリンダ22の内部に強いスワール流sを発生させることができる。
また、スワール流生成流路12の縦断形状は、上述した平面形状と同じ理由により、図5に拡大して示したような緩やかな湾曲形状に形成されるのが好ましい。また、スワール流生成流路12の中心側の開口端部12aにおける流入方向線(流線12v1)は、できるだけ排気ガスを取り込み易いように、ピストンの軸方向線vに対して平行に近くなるように形成されるのが好ましい。一方、スワール流生成流路12の外周側の開口端部12bにおける流出方向線(流線12v2)は、排気ガスが取り込まれ難く、且つ、強い上向きのスワール流sが生成されるように、ピストンの軸方向線vの垂線に対して若干上向きに形成されるのが好ましい。したがって、外周側の開口端部12bは、図5に示したように、ピストン頂面18の外周に形成されたスキッシュ面19に位置するように形成するのがよい。
上記内容を踏まえると、スワール流生成流路12において、中心側の開口端部12aから外周側の開口端部12bに向けて排気ガスを流れ易くするためには、少なくとも外周側の開口端部12bにおける流線12v2を、中心側の開口端部12aにおける流線12v1よりもピストンの軸方向線vに対して垂直に近くなるように形成することが好ましい。
また、図3および図5に拡大して示したように、スワール流生成流路12の流路断面を、ピストン頂面18の中心側から外周側に向かって流路断面が次第に小さくなるように形成することで、スワール流生成流路12の中心側の開口端部12aから外周側の開口端部12bに向けて排気ガスがより流れ易くなり、排気行程においてより強いスワール流sを発生させることが可能となる。
本発明においては、上述したようなスワール流生成流路12がピストン頂面18に少なくとも1本以上形成されていれば、排気行程中のシリンダ22の内部に上向きのスワール流sが生成される。ただし、より強い上向きのスワール流sを発生させるために、上述した実施形態のように、複数本のスワール流生成流路12がピストン頂面18に形成されていることが好ましい。
次に、上述したスワール流生成流路12の作用について説明する。
上述したように、シリンダ22の内周壁22a近傍にある排気ガスは、内周壁22aの粘性抵抗により、シリンダ22の中央側にある排気ガスよりも相対的に流動し難い状態にある。したがって、ピストン10が上昇すると、図6の(b)に断面視で示したように、シリンダ22の中央側にある排気ガスが、スワール流生成流路12の中心側の開口端部12aから流入して、スワール流生成流路12の内部をシリンダ22の内周壁22a側へと流動し、外周側の開口端部12bから流出する。
そして上述したように、スワール流生成流路12は、ピストン頂面18の中心側から外周側に向かって時計回り方向に湾曲して延びているため、外周側の開口端部12bから流出した排気ガスが、シリンダ22の内周壁22aに対して平面視で鋭角に衝突して、図6の(a)および(b)に示したように、シリンダ22の内部に時計回りの上向きのスワール流sを発生させる。
このように、シリンダ22の内部にスワール流sが発生すると、シリンダ22内部の径方向の圧力分布は、図7に示したように、シリンダ22の中央側よりも内周壁22a側の方が相対的に高い圧力状態となる。したがって、平面視でピストン頂面18の外周側に位置する排気バルブ29近傍の圧力が高くなり、排気行程における排気ガスの掃気が促進される。また、発生するスワール流sが上向きであるため、燃焼室20の上部に設置されている排気バルブ29への掃気が、より促進される。
よって、残留した排気ガスが原因となって、次行程の吸入行程時に混合気の温度が上昇するのを防ぐことができ、ノッキングの発生が抑制される。
なお、上述した排気行程中に発生する上向きのスワール流sは、同じくピストン10の上昇行程である圧縮行程時にも発生する。よって、圧縮行程時のシリンダ22内部の径方向の圧力分布も、基本的には上述した図7と同じような分布となり、シリンダ22の中央側よりも内周壁22a側の方が相対的に高い圧力状態となる。したがって、平面視でピストン頂面18の中心側に位置する点火装置26近傍の混合気の圧力が低くなって、上述した特許文献1の内燃機関100とは反対に、混合気の着火性に劣るとも考えられる。
しかしながら、点火装置26によって混合気に着火されるのは、圧縮行程の最後、すなわちピストン10が上死点に達した場合である。この状態では、スワール流sも相当程度減衰しているため、燃焼室20の圧力分布は、混合気の着火性に悪影響を及ぼすような圧力分布とはならない。また特に、図1に示したように、燃焼室20の頂部に点火装置26が設置されていれば、ピストン10が上死点に達した状態において、点火装置26に向かって混合気が集まり易くなっており、混合気の着火性にも優れている。
また、図8に示したように、吸気バルブ28の開口部の外周縁の内、排気行程時に生成される時計回りのスワール流sの流れ方向に対して上流側に位置する外周縁に沿って、燃焼室20に向けて突出するシュラウド(防流部30)を形成することで、排気行程終期において一時的に排気バルブ29と吸気バルブ28とが同時に開弁されるオーバーラップ状態において、吸気バルブ28の開口部に排気ガスが侵入するのを防止することができる。
またこの際、図8に示したように、上述した防流部30に加えて(または防流部30とは別に)、排気バルブ29の開口部の外周縁の内、排気行程時に生成されるスワール流sの流れ方向に対して下流側に位置する外周縁に沿って、燃焼室20に向けて突出するシュラウド(導流部32)を形成すれば、排気ガスを排気バルブ29の開口部に円滑に導くことができ、排気行程時の排気ガスの掃気が、より一層促進される。
なお、図8および図9は、ピストン頂面18側からシリンダヘッド24を視認した平面図であり、スワール流sの流れ方向、吸気バルブ28および排気バルブ29の設置位置は、図1、図2および図6に示したものとは反対向きとなっている。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態にかかる4サイクル内燃機関1について、図9〜図10
を基に説明する。
なお、この第2の本実施形態の4サイクル内燃機関1は、上述した第1の実施形態の4サイクル内燃機関1と、基本的には同様の構成であり、同一の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この第2の実施形態の4サイクル内燃機関1は、上述した実施形態と同様、スワール流生成流路12が、図9に示したように、ピストン頂面18の中心側から外周側に向かって時計回り方向に湾曲して延びている。しかしながら、スワール流生成流路12が、中心側の開口端部12aと外周側の開口端部12bとの間を溝切り加工することで形成されており、図10に示したように、その流路断面が溝形状に形成されている点が、上述した第1の実施形態と異なっている。
このように、スワール流生成流路12の流路断面が溝形状であっても、その平面線形が中心側から外周側に向かって時計回り方向に湾曲して延びていれば、上述した実施形態と同様、排気行程時にスワール流生成流路12の中心側の開口端部12aから外周側の開口端部12bへと排気ガスが流れ、シリンダ22の内部に時計回り方向の上向きのスワール流sを発生させることができる。また、上述した孔形状の場合と比べて、スワール流生成流路12の形成が容易である。
また、流路断面を溝形状に形成する場合のスワール流生成流路12の縦断形状は、図10に示したように、ピストン頂面18の中心側から外周側に向かって一様な上り勾配に形成するのがよい。このようにすることで、排気ガスの縦断方向の向きが流路途中で変化しないため、中心側から流入した排気ガスを円滑に外周側へと流動させることができる。
なお、中心側の開口端部12aの縦断方向の流線v1については、上述した実施形態と同様に、ピストンの軸方向線vに対して平行に近くなるように形成されるのが好ましい。
また、外周側の開口端部12bの縦断方向の流線v2についても、上述した実施形態と同様に、ピストンの軸方向線vの垂線に対して若干上向きに形成されるのが好ましい。
また、流路断面を溝形状に形成する場合は、例えばあり溝形状など、溝の開口幅が溝の底部幅または中央部の幅よりも狭くなっている断面形状とすることで、排気ガスが流路途中で漏れるのを抑制することができ、シリンダ22の内部に強いスワール流sを発生させることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明の範囲は上記実施形態に限定されない。本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、スワール流生成流路の流路断面を孔形状または溝形状であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ピストン頂面18の中心側は溝形状、外周側は孔形状といったように、1本のスワール流生成流路において、孔形状と溝形状とを併用することも、複数本のうちの何本かは孔形状とし、残りを溝形状とすることも可能である。
本発明によれば、排気行程中のシリンダの内部に上向きのスワール流が発生するため、排気バルブ近傍の圧力を高くすることができ、排気行程時の排気ガスの掃気が促進される。従って、残留した排気ガスが原因となって、次行程の吸入行程時において混合気の温度が上昇するのを防ぐことができ、ノッキングの発生を抑制することができるので、自動車用エンジンなどに適用される4サイクル内燃機関に適している。
1 内燃機関
10 ピストン
12 スワール流生成流路
12a 中心側の開口端部
12b 外周側の開口端部
12c 湾曲部
12s 直線部
17 凹状部
18 ピストン頂面
19 スキッシュ面
20 燃焼室
22 シリンダ
22a シリンダの内周壁
24 シリンダヘッド
26 点火装置
28 吸気バルブ
29 排気バルブ
29a 排気ポート
30 シュラウド(防流部)
32 シュラウド(導流部)
40 コンロッド
s スワール流
v ピストン軸方向線

Claims (5)

  1. シリンダ内に配置されたピストンと、該ピストンの頂面との間で燃焼室を画定するシリンダヘッドとを備え、該シリンダヘッドには、平面視において前記ピストン頂面の外周側の位置に、吸気バルブと排気バルブとが配置されている内燃機関において、
    前記ピストン頂面の中心側および外周側の位置にそれぞれ開口端部を有し、平面視において前記中心側の開口端部と前記外周側の開口端部とを結ぶ直線に対して所定側の方向に迂回するように湾曲もしくは屈曲して形成された流路を前記ピストンの頂面に少なくとも1つ形成したことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記流路が前記ピストン頂面に、孔形状、溝形状、もしくは孔と溝形状によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記流路の外周側の開口端部を、前記流路の中心側の開口端部に対して、ピストン頂面の中心を基点として、所定側周り方向に所定角度ずらした位置に形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関。
  4. 前記流路を中心側の開口端部から外周側の開口端部に向かって延びる孔によって構成するとともに、前記流路の流路断面を、その中心側の開口端部から外周側の開口端部に向かって次第に小さくなるように構成したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関。
  5. 前記吸気バルブの開口部の外周縁の内、所定側回り方向のスワール流に対して上流側に位置する外周縁に沿って、前記燃焼室に向けて突出する防流部を形成したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関。
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