JP2012508653A6 - 多刃型切削式孔後加工工具 - Google Patents
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Abstract
本発明は、たとえばカム軸用の軸受ブッシュを受容するための孔のような深い孔または軸線方向に間隔をもっている同じサイズで同じ品質の複数個の孔を加工するための多刃型切削式孔後加工工具または多刃型切削式精密加工工具、特にリーマに関わるものである。工具は、所定の公称径寸法を備え且つ周方向に実質的に均一に配分されている切刃を備えた少なくとも1つのカッティングインサート(32)と、これに対して軸線方向にずれている案内体装置とを有している。案内精度を改善するとともに、工具をその都度の切削課題に適合させる際の順応性を大きくするため、前記案内体装置は、中実硬質金属(VHM)から成って実質的に筒状の案内体(36)の一体的な構成部材である。該案内体は、互いに均一な周間隔で位置して螺旋状に延在する少なくともn個の案内細条部(38)を形成し、該案内細条部には、送り方向に隣接している前記切刃群(32)の前記公称径寸法(D32)よりも前記工具の使用中に形成される潤滑ギャップの実質的に2倍の寸法だけ小さい公称径寸法(D38)が割り当てられている。各案内細条部(38)は、n≧2、のときにそれぞれ360゜/nよりも大きな中心角または巻き付け角にわたって延在している。
Description
本発明は、請求項1のプレアンブルに記載の、多刃型切削式孔後加工工具または多刃型切削式精密加工工具、特にリーマとして構成された前記工具に関するものである。
このような工具が必要となるのは、工作物内の特に深い位置にある孔或いは軸線方向に間隔をもっている同じサイズおよび同じ品質の複数個の孔を1回の作業工程において高精度で加工する場合である。詳細には、この種の孔は、内燃機関のシリンダヘッドにおいて、軸受ブッシュを受容するため、或いは、クランク軸自体の支持部位を形成するために用いられるいわゆるベアリングレーンで必要とされる。このようなケースにおいては、このような孔精密加工工具は400mm以上のシャンク長さをもっていても差し支えなく、この場合切刃群の最小公称径はほぼ20mmのオーダーであってよい。
ベアリングレーンの孔はその径に関し公差が非常に小さいばかりでなく、孔相互の位置関係の公差も非常に小さいので、当該穴後加工工具を構成する際には、製造者が要求する位置公差を工具の長期にわたる寿命経過後も維持できるほどに工具の安定性を保持する点で格別の困難がある。この場合、製造すべき孔の径公差とシリンダ位置公差との双方がμmの範囲内にあることを考慮しなければならない。
この種の工具を安定化するための種々のアプローチがある。たとえば、工具の周方向に均一に配分されることが多い切刃を、その間にある案内板によって安定化させるのが通常である。このような工具はたとえば特許文献1に記載されている。
しかしながら、リーマをこのように構成すると、軸線方向に互いに離間している加工表面を前述のように高精度で寸法正確に製造することは不可能である。さらに、この種の公知の構成では、案内板が周方向に比較的多くの構成空間を要求し、よって切刃の数量を制限するので、案内板が工具を構成する際の順応性をかなり制限するという欠点のあることが判明している。
特許文献2からは、周方向に均一に配分される直線状の案内板を工具シャンク内に埋設するようにした、請求項1のプレアンブルに記載の工具が知られている。この場合、案内板は少なくとも部分的に切刃領域の工具の先端から離間するように延在している。案内板は硬質金属から成り、すなわち担持体の材料である鋼よりも硬い材料から成っている。工具の安定性を十分高度に保持するため、工具のシャフトは締め付け固定部位の付近では工具先端領域でよりも厚く構成されている。
しかしながら、このような精密加工工具の製造は比較的面倒である。案内体を工具シャンクの適当な凹部内に精確に嵌合するように蝋付けし、次に正確に研削して嵌合させねばならない。しかし、この公知の工具の特別な欠点は、このように構成した工具の適用分野が個々の点で制限されていることにある。換言すれば、このように構成した工具はかなり特定の切削課題に対してのみ使用でき、すなわちかなり特定の深さでかなり特定の孔の形成のためにしか使用できない。
本発明の課題は、深い孔または軸線方向に間隔をもっている同じサイズで同じ品質の複数個の孔を加工するための、好ましくは回転駆動される多刃型切削式孔後加工工具または多刃型切削式精密加工工具において、軸線方向において工作物の比較的深い位置にある孔または軸線方向に互いに間隔をもって位置している同じサイズおよび同じ品質の多数の孔を高い精度、寸法精度、表面品質で製造することができ、しかも孔の異なる幾何学的形態(深さおよび径)に対する工具の適合に関し最高度の順応性が与えられているように構成されているようにすることである。
この課題は、請求項1の構成によって解決される。
本発明によれば、案内体装置は、硬質物質、特に中実硬質金属(VHM)から成る別個の構成部材と一体の構成部材になり、該別個の構成部材は工具の先端の切刃群と締め付け固定部位付近のシャンクとの間のブリッジを形成するものである。互いに均一な周間隔で位置して螺旋状に延在している多数の案内細条部を介して、非常に深い孔の場合でも工具の優れた案内が提供されるばかりでなく、案内体が孔後加工工具のモジュラー状構成部材になるという格別な付加的な利点が生じる。これには、現存する切削課題への適合のもとに案内体を個別に選定でき、切削課題に適合するように正確に仕立てられた工具の他の構成要素と組み合わせることができるという利点がある。このようにして工具を極めて経済的に製造できる。
この場合、中実硬質金属から成る案内体が工具に付加的な安定性を付与し、この付加的な安定性が、360゜にわたってほぼ少なくとも1回延在する案内細条部と協働して、工具の切刃群に高精度で作業させる用を成すという格別な付加的利点がある。案内細条部が螺旋状に延在しているため、工具はすべての方向において一貫した支持を有し、その結果各切刃の切削力に対し適宜な支持モーメントが反作用する。
有利な他の構成は従属項の対象である。
案内体が、好ましくは収縮ばめ部を介して、一方では切刃群を担持している第1の切刃モジュールと、他方ではシャンク部分と相対回転不能に且つ移動不能に結合されていれば、最高度の安定性が得られることが明らかになった。このような結合には、さらに、セルフセンタリング性があり、その結果個々の構成要素を組み立てた後の案内体および/または切刃群の広範囲な後加工を省略できるという利点がある。
工具の案内は、請求項3の手段によってさらに改善することができる。このケースでは、特別に構成した案内板群が使用され、該案内板群は、送り方向において切刃群の後方に配置され、且つ工具の送り方向に隣接している切刃群の切刃とそれぞれ軸線方向に整列しているカッティングインサートによって形成されている。
案内板群のカッティングインサート(好ましくは筒状に研削されている)は、送り方向に隣接している切刃群の公称径寸法よりも1/1000の1/1000の範囲で小さい公称径寸法を有している。この公称寸法差は、上流側に設けられた切刃群によって今まさに加工されている孔壁の2倍の大きさの潤滑ギャップであって工具の使用中に形成される前記潤滑ギャップのオーダーにある。換言すれば、案内板群の公称径は、実質的に、螺旋状に延在している案内体の案内細条部に割り当てられた公称径に相当しており、その結果案内板群の領域にも5μmと9μmとの間の範囲の潤滑ギャップが生じる。この潤滑ギャップ寸法は、リーマ加工の際に使用する通常の冷却媒体/潤滑媒体の潤滑膜によって確実に充填することができ、その結果案内体と同様に、案内板群を、螺旋状に延在している案内細条部を介して各作業段階で工具の安定化に効果的に関連付けることができる。
案内板群の、高精度に位置決めされるカッティングインサートは、工具の送り方向に隣接している切刃群の切刃と軸線方向に整列し、しかしこれらの切刃に対して軸線方向にずれているので、案内板群は切刃群の領域で使用される切刃の数量に対し全く影響しない。換言すれば、切刃群の領域での切刃の数量を増やしても問題はなく、このことは、その都度の切削課題への適合のもとに工具を構成する際の順応性に有益である。
特に、切刃群が整数の切刃を備え、これらの切刃が周方向に実質的に均一に配分されていれば、案内板群の1つのカッティングインサートが、送り方向に隣接している切刃群の1つの切刃に対し常に径方向に対向するという利点が生じる。このようにして、切刃群の切刃の特に効率的な案内を実現させることができる。さらに、案内板群のカッティングインサートは極めて省スペースであり、送り方向に隣接している切刃群の切刃と実質的に同様に構成することができ、このことは工具の製造を一層簡単にする。
冷却媒体/潤滑媒体を(粘調度、密度、速度、圧力に関して)通常のパラメータで供給する場合、案内細条部および/または案内板群の公称径寸法を請求項4に記載の値に設定することで特に良好な結果になることが明らかになった。湿式加工を選択するか、或いは乾式加工(MMS技術)を選択するかに応じて、且つ使用する冷却媒体/潤滑媒体の圧力に依存して、公称径の寸法差を変化させることができる。たとえば23mmの切刃群の公称径に対しては、公称径差の量はほぼ11μmと17μmの間であってよい。
案内板群の特に優れた安定化作用は、すなわち特に優れた案内は、請求項5の構成によって得られる。実験により明らかになったところによると、案内板群のカッティングインサートの軸線方向の長さを、隣接している切刃群の長さに限定すれば、難なく十分である。しかし、構造上の状況が許すならば、案内板群の軸線方向の長さを、そこにある切刃群の長さよりも延長するようにして、安定化作用をさらに向上させることももちろん可能である。
すでに前述したように、孔後加工工具の本発明による構成は、工具をモジュール状に組み立てる可能性を有利な態様で開示している。請求項6の構成により、工具を全体的にコストアップすることなしに工具の適用可能性の拡大が簡単に生じる。この構成によれば、1つの工具を種々の適用に対してわずかな改変コストで組み立てることができる。しかも、案内体と相対回転不能に且つ移動不能に結合されている切刃モジュールを他の切刃モジュールと取り外し可能に結合させることが可能である。というのは、潤滑ギャップによって支援される切刃群の支持は十分な安定化の用を成すからである。
有利には、案内板群のカッティングインサートおよび/またはさらに設けられている切刃群の少なくとも1つは、PKD(多結晶ダイヤモンド)メッキ部を有しているカッティングプレートによって形成される。PKDを備えたこの種のカッティングプレートは、特に該カッティングプレートが担持材料と直接に蝋付けされれば、極めて形状正確に形成でき、極めて安定であり、比較的わずかな構造空間を占める。PKDを備えたこのカッティングプレートは、mm範囲の厚さしかもっていなくとも、案内板群の領域での機能に対しても傑出して適していることが明らかになった。
案内板群のカッティングインサートおよび/または設けられている切刃群のうちの少なくとも1つの切刃群のカッティングインサートが、軸線平行に配向されていれば、工具の製造時に更なる簡潔化が得られる。しかしながら、工具は基本的には溝付けしなくてよいことを強調しておく。むしろ工具は、切刃群の領域および案内板群の領域に、少なくともわずかに正または負にねじれている切刃、或いは、工具の軸線に対し調整されている切刃を備えることができる。
すでに前述したように、螺旋状に延在している案内細条部は、冷却媒体/潤滑媒体との関連で、工具の安定化にかなりの程度貢献し、よって直線案内に貢献する。同じことは案内板群の安定化作用に対しても言える。
冷却媒体/潤滑媒体の安定化作用は、内部にある冷却媒体/潤滑媒体供給部が設けられていれば、特に効果的に具体化することができる。このようにして、工具の重要な領域に連続的に且つ十分に冷却媒体/潤滑媒体が供給され、その結果安定化に必要な潤滑膜がはがれないことが保証されている。この種の内部にある冷却媒体/潤滑媒体供給部は、特に乾式加工において、すなわちMMS(最少量潤滑)技術を適用する際に、特に有利である。
有利には、各案内細条部に、または、(設けられていれば)各切刃群に、冷却媒体/潤滑媒体を供給するための十分な数量の開口部が割り当てられる。これら開口部の数量と位置は有利には実験で特定され、有利には冷却媒体/潤滑媒体の種類およびプロセスパラメータ(潤滑媒体密度、潤滑媒体体積流等)に整合せしめられる。
工作物内でかなり外側に位置している孔を加工する場合もこの孔後加工装置が十分安定を保つようにするため、請求項13に従って締め付け固定部分を工具の心合わせ連結用に構成するのが有利である。工具軸線に対し小さな振れ公差で製造される締め付け固定フランジを介して、工具を付加的に軸線方向において安定化させることができ、すなわち心合わせすることができる。
請求項15の他の構成により、冒頭で述べた案内体の安定化作用がさらに最適化される。それぞれ360゜の中心角または巻き付け角にわたって延在している4つの案内細条部を用いると、特に優れた結果が得られることが明らかになった。他の有利な構成は他の従属項の対象である。
次に、図面を用いて本発明の1実施形態を詳細に説明する。図1には、参照符号20によって回転可能な多刃型切削式孔後加工工具がリーマとしての構成で示されている。このリーマは、本実施形態では、いわゆる「ベアリングレーンツール」として用いる。この種の工具は、自動車産業において、内燃機関のクランク軸の軸受用の孔を最終寸法へ加工することが課題である場合に使用される。すなわちこのようなケースでは、公差を維持しながら最大限の軸線方向整列と精度と表面品質とを備えた個々の筒状軸受機能面を製造できる工具が必要になる。工具は主に3つの部分を有し、すなわちシャンク22と締め付け固定部分24と切削部分25とを有している。
図示した工具はたとえばほぼ23mmの公称径を有している。いわゆる「ベアリングレーン」の製造の際の具体的な切削課題に対しては、ほぼ75mmの切削部分長さと、ほぼ300mmのシャンク長さL22が必要である。締め付け固定部分24は主要構成部材として締め付け固定フランジ26を有し、該締め付け固定フランジは、工具20を工具システムモジュールに締め付け固定するための大きな平坦面が形成されるように、十分大きな径D26を有している。
図示した実施形態では、締め付け固定フランジ26はたとえばほぼ70mmの外径を有している。前記平坦面は、工具軸線27に対して、または、破線で示した心合わせ突出部28に対して、非常に高い回転精度で作製されている。前記突出部は、たとえば心合わせ筒体または心合わせ円錐体、特に中空シャフトテーパ(HSK)円錐体によって形成されている。図示した実施形態では、締め付け固定フランジ26は補正アダプタ50に接続しており、該補正アダプタは詳細に図示していない冷却媒体受け渡し群を担持しているとともに、工具を主軸または他の工具システムモジュールに接続できるようにするための、中空シャフトテーパ(HSK)54を備えた締め付け固定フランジ52を担持している。
このように、図1に図示した工具は、エンジン製造のその都度の生産ラインに対し迅速且つ最適に適合することができるようにモジュール状に構成されている。さらに、この場合、適用する切削技術に関して順応性が与えられている。たとえば、冷却/潤滑の種類を適合させることが可能であり、たとえば湿式加工から乾式加工(MMS技術)への転換を行うことができる(MMSとは最少量潤滑という意味である)。
工具、シャンク、切削部分の締め付け固定部位は、工具が工作物の外側軸受孔をできるだけ正確に加工できるように曲げに対し十分に安定である。工具を工作物内へより深く挿入すれば、孔の表面品質と同様に孔の精度を最高レベルに維持するための特に付加的な処置がとられる。この処置について以下に詳細に説明する。
切削部分25(その構成は以下でさらに詳細に説明する)の後方には、実質的に筒状の案内体36が配置されている。案内体は硬質物質、特に中実硬質金属(VHM)から成り、一方ではシャンク部分23と、他方では切削部分25と相対回転不能に且つ軸線が互いにずれないように結合されている。このため、好ましくは、案内体はその両軸線方向端部に心合わせ筒体を有し、該心合わせ筒体を介して、工具鋼から成っている工具の個々の構成要素、すなわちシャンク基部23および切削部分25に対する収縮ばめ(図2の心合わせ孔29を参照)が形成される。
案内体36には、少なくとも2つの螺旋状の溝が加工され、従ってこれらの螺旋状の溝の間には、互いに均一な周間隔で位置して螺旋状に延在する2つの案内細条部38が生じ、これら案内細条部は好ましくは筒状に公称径D38へ研削される。この公称径は、送り方向において隣接してベアリングレーンボアの最終加工を行う切刃群32の公称径D32よりも、工具の使用時に生じる潤滑ギャップのほぼ2倍だけ小さい。図示した実施形態の場合、切刃群32の公称径はほぼ23mmに設定され、この場合寸法公差は0μmないし−3μm程度である。このケースでは、案内細条部の公称径D38はほぼ14±3μmだけ小さい。すなわちこの公称径差は、所定の冷却媒体/潤滑媒体供給状態において、案内細条部38の外面と切刃群32によってたった今加工されたベアリングレーンボアの内壁との間に安定な潤滑ギャップが生じ、該潤滑ギャップを介して工具20がその全周にわたって軸線がぶれずに且つ振動が生じないように案内されるような大きさである。
図示した実施形態では、互いに均一な周間隔で位置する4つの螺旋状の案内細条部38−1ないし38−4が設けられている。これらの案内細条部38−1ないし38−4のそれぞれは少なくとも360゜/nよりも大きい、十分大きな巻き付け角または中心角にわたって延在している。なお、nは案内細条部38−1ないし38−4の数量を表わしている。図示した実施形態では、個々の案内細条部38−1ないし38−4が案内体36に沿って延在している中心角はそれぞれ360゜であり、その結果工具の特に効果的な支持を、よって工具の直線案内を得ることができる。
上述したように、工具は内側にある冷却媒体/潤滑媒体供給部を備え、その結果シャンクの内部には、すなわちシャンク基部23内部には、案内体36の内部および切削部分25の内部と同様に、冷却媒体/潤滑媒体を供給するための、好ましくは中心の凹部がある。参照符号39は分岐路の開口部であり、これら開口部は、内側にある冷却媒体凹部から好ましくは軸線27に対し傾斜して案内体36の該当する溝へ通じ、そこで案内細条部38−1ないし38−4の間において軸線方向に段状に出ている。これらの開口部39を介して、(特に実験で特定したところによると)十分な圧力と適宜最適化された稠性(密度、油含有量、油滴サイズなど)で冷却媒体/潤滑媒体が案内体と孔の内壁との間の空間内へ到達し、その結果工具を安定化させるための連続潤滑媒体ギャップへの最適な供給を行うことができる。
次に、図2ないし図6を参照して、切削部分25の構成をより詳細に説明する。図2から最も明らかなように、切削部分25は詳細には2つのモジュールから成り、すなわち第1の切刃モジュール42と、軸線方向においてこれに接続している第2の切刃モジュール44とから成っている。第1の切刃モジュール42は案内体36側に径方向の細条部43を有し、該細条部を介して、案内体36に対応的に設けた径方向の溝との相対回転不能な歯部嵌合を形成させることができる。径方向に延在している細条部43は、切刃モジュール42の中央部において、破線で示した嵌合孔29の形成によって切除されている。嵌合孔29を介して、詳細に図示していない案内体36の補完的な筒状突出部に対する収縮ばめが行われる。
第1の切刃モジュール42は切刃群32を担持し、該切刃モジュールは、図示の実施形態では、周方向に均等に配分された6つのカッティングインサート32−1,32−2,32−3,32−4および(図示していない)カッティングインサート32−5と32−6によって形成されている。しかし、この個所では、切刃またはカッティングインサートの数量が6つに制限されないことを強調しておく。
切刃またはカッティングインサート32−1ないし32−nは軸線方向に配向されており、13mmと17mmの間の範囲の長さL32を有している。切刃またはカッティングインサート32−1ないし32−nはたとえばPKD(多結晶ダイヤモンド)を備えるカッティングプレートによって形成され、該カッティングプレートにおいては、ほぼ0.5mmないし1mmの厚さの担持部分がほぼ0.5mmのPKDメッキ部を担持している。切刃群32の切刃の研削は現行の規準によって行われるので、ここではその詳細な説明を省略することにする。
図2の第1の切刃モジュール42の特徴は、切刃群32に対して、軸線方向に隣接するようにして、すなわち数ミリメートルの間隔で、多数の支持板34−1ないし34−6から形成されている支持板群34が付設されている点にある。これらの支持板群34−1ないし34−6も精密な、位置決めされた、好ましくは筒状に切削されたカッティングインサートとして形成され、これらのカッティングインサートはそれぞれ工具の送り方向に隣接している切刃群32の切刃32−1ないし32−6と軸線方向に整列している。支持板群34は、外表面または最も外側の半径方向エッジが、送り方向に隣接している切刃群32の公称径D32よりも、工具の使用時に生じる潤滑ギャップの実質的に2倍の寸法だけ小さいような公称径上に位置するように、好ましくは筒状に研削されている。換言すれば、寸法D34は直径D38のオーダーであり、その結果切刃群32に密接している支持板34−1ないし34−6も、係合している切刃群32を安定化するために用いられる。
支持板群34の軸線方向の長さL34は切刃群32の軸線方向の長さL32よりもわずかに大きく、すなわち15mmと25mmの間の範囲にある。カッティングインサート34−1ないし34−6はカッティングインサート32−1ないし32−6と同様に構成されており、すなわち同様に、ほぼ1mmないし1.5mmの全厚を有する、PKDを備えたカッティングプレートによって形成されている。
図2から明らかなように、切刃群32および支持板群34の、それぞれ互いに軸線方向に整列しているカッティングインサートは、それぞれ第1の切刃モジュール42内に加工されている1つの共通のポケット40内にある。この場合、カッティングインサート32−1ないし32−6および34−1ないし34−6は、該当する工具副切刃が実質的に工具軸線27を貫通するように延在している面内にあるようにポケット40に受容されている。
すでに前述したように、支持板群34のカッティングインサートはその外周を好ましくは筒状に研削されている。しかしながら、カッティングインサート34−1ないし34−nを切刃状に研削すること、または、負の副切刃逃げ角が生じるようにカッティングインサート34−1ないし34−nを研削することも同様に可能であることを強調しておく。重要なことは、長さL34全体にわたって均一な潤滑ギャップが生じ、該潤滑ギャップを介して工具を補助的に且つ効果的に案内できるほどにカッティングインサート34−1ないし34−nの位置決めおよびその加工或いは成形が正確であるという点である。
すなわち切刃群32は、支持板群34と同様に、それぞれ互いに60゜の角度間隔で位置しているそれぞれ6つの切刃または切刃状部材を備えている。支持板群34のカッティングインサート34−1ないし34−nも隣接している切刃群32の切刃と軸線方向に整列しているので、切刃群の各切刃には、支持板群34の安定な潤滑ギャップがわずかながら軸線方向にずれて径方向に対向しており、その結果発生する工具の退避運動に対し切削力を効果的に反作用させることができる。
図2からさらに明らかなように、第1の切刃群42は(たとえば詳細に図示していない雌ねじ(ただし図5に図示し)を用いて)第2の切刃モジュール44を担持し、該第2の切刃モジュールは、その(同様に図示してない)ねじ突出部でもって第1の切刃モジュール42に螺合している。第2の切刃モジュール44は前端に他の切刃群30を担持し、該切刃群はD30で示した外側公称径を有している。この公称径D30は工具の公称径D32よりも小さく、図示した実施形態ではほぼ22.5mmである。この切刃群30も、軸線方向において切刃群32と整列するカッティングインサート30−1ないし30−nを備えていてよい。
図示した実施形態では、切刃群30はベアリングレーンボアを予加工するために用いる。この目的のため、切刃群30の公称径は切刃群32の公称径よりもほぼ0.5mmだけ小さく保持されている。しかしながら、切刃群30を用いてより小さな径の段付き孔を加工してもよい。参照符号31は、軸線方向において切刃群30を第2の切刃モジュール44に位置固定させ、および/または、冷却媒体を誘導するために用いる工具の内部凹部を閉鎖させる構成要素である。第2の切刃モジュール44と切刃群30との間の相対回転不能な結合は、これら構成要素を一体に形成するか、或いは、形状拘束的に凹凸継ぎすることによって行う。
すでに前述したように、工具20は内部にある冷却媒体/潤滑媒体供給部を備えており、該冷却媒体および/または潤滑媒体供給部は、好ましくは中央の通路を介して、使用中の切刃および案内細条部に冷却媒体/潤滑媒体を十分に供給する用を成す。工具20の内部に設けられている中央の供給通路は、案内体36と第1の切刃モジュール42と第2の切刃モジュール44との間のインターフェースにも延在している。この場合、前記構成要素31を介して内部にある通路の閉鎖が行われる。
参照符号45と46は、工具の軸線27に対し好ましくは傾斜して延在している分岐路の開口部であり、該分岐路は内部にある冷却媒体/潤滑媒体凹部から分岐している。見て取れるように、開口部46は、支持板群34の付近に位置するように切刃群32の領域に配置され、その結果これらの開口部は切刃群32および支持板群34の双方の切刃への供給に関連付けることができる。
60は第1の切刃モジュール42にねじ込み可能なねじピンであり、該ねじピンにより工具のバランシングまたは精密バランシングを行うことができる。
さらに図1および図2の図示から明らかなように、切刃群30、切刃群32、支持板群34および案内体36または案内細条部38の機能面、すなわち外径部は、工具軸線27に対し最高の精度および位置関係でもって作製されている。切刃群32、支持板群34および案内体36の公称径は0μmないし−0.3μmの公差範囲で作製されている。切刃群30の公称径の製造公差は±20μm程度である。一方では締め付け固定フランジ52の締め付け固定面に対する、他方では中空シャフト円錐体)HSK)54の軸線27または締め付け固定円錐体に対する切刃群30の回転精度は、5μm程度である。しかも、この回転精度は切刃群32、支持板群34および支持体に対しては3μmへ減少している。
従って、上記の説明から明らかなように、本発明による工具は、ベアリングレーンの内孔を、または、非常に深い位置にある同軸の複数個の孔を、優れた表面品質で最高の精度および位置精度で形成することができる。案内体36は案内細条部38を工具モジュールの一体的な構成部材として形成するので、一方では、複雑な案内板の使用を省略できるという製造技術的利点が生じる。同時に、工具を構成する際に、或いは、工具をその都度の切削課題に適合させる際に、大きな順応性が生じる。案内体36を交換することにより、切刃群32の領域および/または切刃群30の領域で工具を新たに製造する必要なしに、工具シャンク22の軸線方向の長さL22を調整することができる。締め付け固定部位26の領域およびシャンク基部23の領域でも工具の構成を維持することができ、これによって工具の製造時において更なる利点が生じる。
工具は精密バランシング装置を提供する。第1の切刃モジュール42の領域に設けたねじピン60に加えて、同様の軸線方向および/または半径方向のねじピンが締め付け固定フランジ26の領域に設けられており、該ねじピンの位置決めを介して工具の動的精密バランシングが可能である。
工具のサイズはもちろん広範囲に変化させることができる。図1および図2に記載の構成のサイズは単に例示したものにすぎない。たとえば、第2の切刃モジュール44の軸線方向のサイズL44はもちろんこの実施形態でのほぼ20mmないし25mmの寸法よりも大きくても小さくてもよい。
公称径D34またはD38の決定も、使用する冷却媒体/潤滑媒体の圧力および物理学的パラメータに依存して変化させることができる。図示した実施形態では、公称径差はたとえば11μmと17μmの間にある。この公称径差は湿式加工に対してはより大きくてもよい。
図4および図5には、第1の切刃モジュール42の詳細が示されている。切刃モジュール32のカッティングインサート32−1ないし32−6が端面に0.1×45゜の面取り部を有していることが認められる。対応することは支持板群34のカッティングインサートに対しても適用される。カッティングインサート34−1ないし34−6は、この領域において、送り方向において下流側の端部に、0.15mm×15゜のサイズの挿入用面取り部を備えている。図4の実施形態の場合、駆動用細条部43の軸線方向寸法L43はほぼ2mmで設定されている。
図5の側面図から、カッティングインサート32−1ないし32−6が工具軸線27に対しいかに位置しているかが見て取れる。カッティングインサート32−1ないし32−6の副切刃がほぼ0.1mmの寸法だけ中心の前方にあることが認められる。さらに、カッティングインサートがほぼ0.5mmのPKDメッキ部を有し、且つ0.5の基本研削面取り部を有していることが分かる。セグメント厚さは1.6mmで記載されている。しかし、この寸法からほぼ1mmまでの範囲で選定してもよい。
締め付け固定部分、シャンク基部、切刃モジュールの個々の構成要素に対しては好ましくは工具鋼を使用するが、カッティングインサートの担持板用の材料としては、有利にはたとえば50CrV4のような調質鋼を使用する。
図5において、参照符号62は、第2の切刃モジュール44を螺合させることのできる雌ねじである。第2の切刃モジュール44のねじ山は切削部分への移行領域に外側円錐部を有し、該外側円錐部は、ねじ込みの際に、第1の切刃モジュール42の対向嵌合面68で支持することができる。従って、この円錐面ペアリング部を介して切刃32−1ないし32−6を半径方向において微調整することができる。この目的のため、第2の切刃モジュール44は、対辺間の幅を形成させるための平坦部66を備えている。
図7には、工具が全体斜視図で図示されている。ここでは、前述した構成要素に対応する構成要素には対応する参照符号が付してある。締め付け固定フランジ26には、バランシングの更なる可能性を与える軸線方向のねじピン68がさらに認められる。
もちろん、本発明の基本思想を逸脱しなければ、前述の実施形態と異なっていてよい。
たとえば、切刃がわずかに左側または右側へねじれているように実施されていても、すなわち副切刃のすくい角が好ましくは0゜とわずかに異なっていても、切刃群32の切刃と支持板群34の切刃との間の実質的に軸線方向での整列を維持することができる。この場合、工具の直線状溝付けの代わりに、ポケット40も工具の軸線27に対しわずかに正または負に調整されている。
切刃群30と32は、必ずしも切刃がカッティングインサートに形成されているように構成する必要はない。切刃は切刃担持体と一体に形成されていてもよく、この場合切刃担持体は、好ましくは、たとえば中実硬質金属のような硬質物質から成る。
第1および第2の切刃モジュールの材料として他の材料を使用してもよく、特に異なる材料を使用してもよい。
支持板34−1ないし34−6が筒状に研削されていることは前述した。しかしながら、工具の回転方向に潤滑ギャップが提供されるように研削を変更してもよい。
対応することは、案内細条部38−1ないし38−4の外表面に対して適用される。
切刃群30と32のカッティングインサートの研削については詳細に説明しなかった。ここでは、通常高性能リーマにおいて使用され、それ故その詳細な説明を省くことのできる慣用の研削を適用してよい。しかし、たとえば、PKDを備えているカッティングインサートを、軸線方向において全長にわたって径をわずかに先細りにするのが有利であり、より厳密には1/1000の1/1000の範囲、たとえば12μmないし16μmだけ先細りにするのが有利である。また、PKDを備えているカッティングインサートをそのエッジにおいて丸くすること、または、円形面取り部を備えさせることも有利である。
切刃群の各切刃に、冷却媒体/潤滑媒体供給部の1つの固有の開口部を付設する代わりに、個々のケースでは、1つの開口部に複数個の切刃を割り当てても十分な場合がある。
もちろん、切刃の数量および/または案内細条部の数量を変えてもよい。しかし、工具が軸線方向の広範囲の区間にわたって且つ全周にわたって案内体を介して支持されているよう配慮すべきである。すなわち、互いに等しい周間隔で位置して螺旋状に延在するn個の案内細条部が設けられ、
n≧2
としたときに、これら案内細条部がそれぞれ360゜/nよりも大きな中心角にわたって延在しているのが有利である。
n≧2
としたときに、これら案内細条部がそれぞれ360゜/nよりも大きな中心角にわたって延在しているのが有利である。
図示した実施形態では、案内細条部38の螺旋は回転方向に延在している。しかしながら、案内細条部38の螺旋を回転方向とは逆方向に設定することも同様に可能である。
切刃群30,32,34,36の各切刃に、冷却媒体/潤滑媒体供給部の1つの固有の開口部を付設する代わりに、個々のケースでは、1つの開口部に複数個の切刃を割り当てても十分な場合がある。
上述した、段付きリーマの構成の孔後加工工具は、回転駆動式工具として説明した。しかしながら、工具を静止状態で使用し、工作物を回転運動させることによって切削を行うことも同様に可能である。
上述した工具は、周方向に均等に配分された6つの切刃を有している。しかし、切刃の数量は広範囲で変えてよく、ただし有利には偶数個の切刃が選定される。なお本発明は、周方向に配分されている切刃の角度間隔が正確に同じ大きさでない場合も、冒頭で述べた利点を提供することができる。
前述した工具の実施形態は、1つの径のみを精密に加工するものであった。しかしながら本発明は、1つの作業工程で段付き孔を加工するためにも関係づけることができ、それにもかかわらず上記のすべての利点を発揮するものである。
従って、本発明は、たとえばカム軸用の軸受ブッシュを受容するための孔のような深い孔または軸線方向に間隔をもっている同じサイズで同じ品質の複数個の孔を加工するための多刃型切削式孔後加工工具または多刃型切削式精密加工工具、特にリーマに関わるものである。工具は、所定の公称径寸法を備え且つ周方向に実質的に均一に配分されている切刃を備えた少なくとも1つのカッティングインサートと、これに対して軸線方向にずれている案内体装置とを有している。案内精度を改善するとともに、工具をその都度の切削課題に適合させる際の順応性を大きくするため、前記案内体装置は、中実硬質金属(VHM)から成って実質的に筒状の案内体の一体的な構成部材である。該案内体は、互いに均一な周間隔で位置して螺旋状に延在する少なくともn個の案内細条部を形成し、該案内細条部には、送り方向に隣接している前記切刃群の前記公称径寸法よりも前記工具の使用中に形成される潤滑ギャップの実質的に2倍の寸法だけ小さい公称径寸法が割り当てられている。各案内細条部は、
n≧2
のときにそれぞれ360゜/nよりも大きな中心角または巻き付け角にわたって延在している。
n≧2
のときにそれぞれ360゜/nよりも大きな中心角または巻き付け角にわたって延在している。
Claims (17)
- たとえばカム軸用の軸受ブッシュを受容するための孔のような深い孔または軸線方向に間隔をもっている同じサイズで同じ品質の複数個の孔を加工するための多刃型切削式孔後加工工具または多刃型切削式精密加工工具、特にリーマであって、所定の公称径寸法(D32)を備え且つ周方向に実質的に均一に配分されている切刃(32−1ないし32−6)を備えた少なくとも1つの切刃群(32)と、これに対して軸線方向にずれている案内体装置とを有する前記孔後加工工具において、前記案内体装置が、中実硬質金属(VHM)から成って実質的に筒状の案内体(36)の一体的な構成部材であり、該案内体が、互いに均一な周間隔で位置して螺旋状に延在する少なくともn個の案内細条部(38−1ないし38−4)を形成し、該案内細条部に、送り方向に隣接している前記切刃群(32)の前記公称径寸法(D32)よりも前記工具の使用中に形成される潤滑ギャップの実質的に2倍の寸法だけ小さい公称径寸法(D38)が割り当てられ、
n≧2
のときに前記案内細条部がそれぞれ360゜/nよりも大きな中心角または巻き付け角にわたって延在していることを特徴とする孔後加工工具。 - 前記案内体(36)が、収縮ばめ部を介して、一方では前記切刃群(32)を担持している第1の切刃モジュール(42)と、他方ではシャンク部分(23)と相対回転不能に且つ移動不能に結合され、前記シャンク部分が工具システムモジュールまたは工具システムの工具受容部に心合わせ連結するための締め付け固定部分(26)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の孔後加工工具。
- 前記切刃群(32)と前記案内体(36)との間に、高精度で位置決めされる、好ましくは筒状に研削されるカッティングインサート(34−1ないし34−6)の形態の他の案内板群(34)があり、前記カッティングインサートが、前記工具の送り方向に隣接している前記切刃群(32)の前記切刃(32−1ないし32−6)とそれぞれ軸線方向に整列し、且つ送り方向に隣接している前記切刃群(32)の前記公称径寸法(D32)よりも前記工具の使用中に形成される潤滑ギャップの実質的に2倍の寸法だけ小さい公称径寸法(D34)を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の孔後加工工具。
- 前記案内細条部(38)および/または前記案内板群(34)の前記公称径寸法(D38)が送り方向に隣接している前記切刃群(32)の前記公称径寸法Dよりも小さい前記寸法が、0.0002ないし0.0016×Dの間の範囲にあり、好ましくは0.0002ないし0.0005×Dの間の範囲にあることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
- 前記案内板群(34)の前記カッティングインサート(34−1ないし34−6)の軸線方向の長さ(L34)が、少なくとも、送り方向に隣接している前記切刃群(32)の軸線方向の長さ(L32)に相当していることを特徴とする、請求項3または4に記載の孔後加工工具。
- 前記第1の切刃モジュール(42)が、前記案内体(36)とは逆の側に、より小さな公称径(D30)を有する切刃群(30)を備えた他の切刃モジュール(44)を取り外し可能に担持していることを特徴とする、請求項2から5までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
- 前記切刃群(30,32,34)がそれぞれ周方向に均一に配分される6つの切刃を有していることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
- 前記案内板群(34)および/または前記切刃群(30,32)の少なくとも1つの前記カッティングインサート(34−1ないし34−6)が、PKD(多結晶ダイヤモンド)を備えたカッティングプレート(56)によって形成されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
- 前記カッティングプレート(56)が0.75mmと1.7mmの間の範囲の厚さ(T56)を有し、PKDメッキ部の厚さがほぼ0.5mmであることを特徴とする、請求項8に記載の孔後加工工具。
- 前記案内板群(34)の前記カッティングインサート(34−1ないし34−6)の切刃および/または前記切刃群(30,32)のうちの少なくとも1つの切刃群の切刃が、軸線平行に配向されていることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
- 内部にある冷却媒体/潤滑媒体供給部が設けられていることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
- 前記切刃群(30,32,34)の各切刃に、および/または、各案内細条部(38)に、前記冷却媒体/潤滑媒体供給部の少なくとも1つの開口部(45,46,39)が付設されていることを特徴とする、請求項11に記載の孔後加工工具。
- 前記締め付け固定部分が、工具システムの工具受容部に心合わせ連結するため、心合わせ突出部(28)、特に中空シャフト円錐体(HSK)と、前記心合わせ突出部の軸線(27)上に垂直に立設した締め付け固定フランジ(26)とを有していることを特徴とする、請求項2から12までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
- 前記案内板群のカッティングインサート(34−1ないし34−6)の副切刃逃げ角がほぼ0゜であることを特徴とする、請求項3から13までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
- 前記案内細条部(38)がそれぞれ少なくとも360゜の中心角または巻き付け角にわたって延在していることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
- 前記案内細条部(38)の数量nが4よりも大きいか等しいことを特徴とする、請求項1から15までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
- Dを前記工具の最大公称径に相当するものとしたとき、前記案内体(36)の軸線方向の長さ(L36)が6ないし8×Dの間の範囲内にあることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか一つに記載の孔後加工工具。
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